[第1実施形態]
図1(A)は、第1実施形態に係る包装システム1の一例を示したネットワーク構成図である。包装システム1は、管理装置(例えばサーバ等)30、移動端末(例えばノートPC、タブレット端末等)20、少なくとも1台の包装装置10(包装装置10A、包装装置10B、…)を備える。なお、図1(A)では、管理装置30は1台であるが、包装システム1は、負荷分散や機能分散の観点から複数の管理装置30を備えるようにしてもよい。
包装装置10は、商品を載置した被包装物(トレー)をフィルムで包装する。具体的には、包装装置10は、記憶部に包装設定情報を記憶し、記憶部に記憶している包装設定情報に基づいて、商品を載置したトレーをフィルムで包装する。
包装設定情報は、包装に係る設定情報であり、第1実施形態(第2実施形態も同様)において、包装装置10の種類、フィルムの種類、及び、トレーの種類に応じたものである。従って、使用するフィルムが異なれば、包装装置10やトレーが同一であっても包装設定情報が異なる場合がある。また、使用するトレーが異なれば、包装装置10やフィルムが同一であっても包装設定情報が異なる場合がある。また、使用する包装装置10が異なれば、トレーやフィルムが同一であっても包装設定情報が異なる場合がある。
包装装置10は、操作表示部120(図2参照)を有し、操作者の操作に基づいて操作表示部120に包装設定情報画面(図3参照)に表示し、新たな包装設定情報を記憶(登録)したり、既に記憶(登録)されている包装設定情報を更新したりすることが可能である。
管理装置30は、包装システム1に関する種々の情報(詳細は後述)を記憶する。例えば、管理装置30は、包装装置10の種類、フィルムの種類、及び、トレーの種類に対応付けて、包装設定情報を記憶する。
移動端末20は、管理装置30と通信可能(管理装置30に接続可能)である。例えば、管理装置30がインターネット上に存在する装置(IPアドレスを有する装置)であり、移動端末20が無線LAN等のアクセスポイントを介して、あるいは、キャリアが設置する基地局を介して、インターネットに接続し、管理装置30と通信する機能を有していてもよい。移動端末20は、管理装置30と通信することにより管理装置30から種々の情報を取得する。例えば、移動端末20は、管理装置30から包装設定情報を取得する。
また、包装装置10及び移動端末20には記憶媒体(SDカード等)が着脱可能である。従って、例えば、移動端末20は、管理装置30から取得した包装設定情報を記憶媒体に記憶し、当該記憶媒体を移動端末20から取り出して包装装置10に装着することにより、記憶媒体に記憶されている包装設定情報を包装装置10の記憶部内に記憶させることができる。
また、包装装置10は、当該包装装置10の装置種別(後述)や装置名を記憶部に記憶してもよい。また、包装装置10は、操作者の操作に基づいて当該包装装置10の装置種別や装置名を操作表示部120に表示してもよい。例えば、包装装置10は、当該包装装置10の装置種別や装置名を自装置の記憶部に記憶している場合には、自装置の記憶部を参照して、装置種別や装置名を操作表示部120に表示してもよい。また、管理装置30が各包装装置10の装置種別や装置名を記憶する場合(例えば、装置ID(後述))と装置種別とを対応付けて記憶している場合)には、包装装置10は、管理装置30に自装置の装置種別や装置名を問い合わせることによって取得し(装置IDを送信して送信した装置IDに対応する装置名を取得し)、操作表示部120に表示してもよい。なお、装置種別とは、包装装置10の種類を一意に識別可能な識別情報である。また、装置IDとは、個々の包装装置10を一意に識別可能な識別情報(例えば、個々の包装装置のIPアドレス、製造番号等)である。
なお、包装システム1のうち、包装装置10を除く、管理装置30及び移動端末20を包装装置10による包装を支援するシステムであるため包装支援システム2と称する(単に、包装システム2と称する場合もある)。なお、図1(B)は、第2実施形態に係る包装システム3の一例を示したネットワーク構成図であるが、第2実施形態については後述する。
図2は、包装装置10(例えば包装装置10A)の一例を示した外観斜視図である。包装装置10は、上部に操作表示部120を有する。操作表示部120の下側には、被包装物(商品を載置したトレー。図示略)に被せるためにフィルムを操作するフィルム操作部(非図示)や、被包装物にフィルムを被せて包装する包装部130など設けられている。
フィルム操作部は、フィルムロール収容部111に収容したフィルムロールのフィルムの先端を掴んで水平方向に引き出すとともにフィルムを包装部130の所定位置において展張させた状態で保持する前側グリッパ(非図示)、フィルムの後端を掴んで展張させた状態で保持する後側グリッパ(非図示)、フィルムをカットするカッター(非図示)等から構成されている。包装部130は、フィルム操作部によって展張させた状態で保持されているフィルムの左右側の端部を被包装物の底部に折り込む左右折り部(図示略)、フィルムの前後側の端部を被包装物の底部に折り込む前後折り部(図示略)、被包装物の底部に折り込んだフィルムを熱溶着するためのヒータ部131等から構成されている。
フィルム操作部や包装部130の下側には、被包装物を受け入れて包装部130へと搬送する被包装物搬送部140が設けられている。被包装物搬送部140には、被包装物を受け入れるための被包装物搬入部141が設けられている。被包装物搬入部141には、被包装物を載置して搬送方向下流側へ搬送するとともに、上側にある包装部130に展張されたフィルムを下から突き上げる様に被包装物を移動させる被包装物保持部(非図示)が設けられている。
また、包装装置10は、記憶部に記憶している包装設定情報に基づいて、フィルム操作部、包装部130、被包装物搬送部140等の動作を制御する。より詳細には、包装装置10は、当該包装装置10用の複数の包装設定情報(使用する可能性があるフィルムの種類別、かつ、使用する可能性があるトレーの種類別の複数の包装設定情報)を記憶部に記憶しているが、包装装置10は、包装に際し、記憶部に記憶している複数の包装設定情報のなかから、今回使用するフィルム(フィルムロール収容部111に収容したフィルムロール)の種類、今回使用するトレー(被包装物であるトレー)の種類に対応する一の包装設定情報(即ち、当該包装装置10が当該フィルムを使用して当該トレーを包装するための包装設定情報)を選択し、選択した包装設定情報に基づいて、フィルム操作部、包装部130、被包装物搬送部140等の動作を制御する。
なお、包装装置10は、操作者による操作表示部120の操作(指定、選択等)に基づいて、今回使用するフィルムやトレーの種類を認識してもよい。また、包装装置10は、操作者による操作に代えて又は加えて、フィルムロール収容部111にフィルムロールが収容されることにより自動的に今回使用するフィルムの種類(幅等)を認識してもよい。
また、包装装置10は、操作者による操作に代えて又は加えて、被包装物搬送部140に被包装物であるトレーが載置されることにより自動的に今回使用するトレーの種類を認識してもよい。例えば、搬送経路に各種センサを設け、トレーの寸法を認識してもよいし、トレーの寸法に加えてトレーの材質を認識してもよい。
以上の構成により、今回使用するフィルムやトレーの種類に対応する包装設定情報に基づいて、フィルム操作部がフィルムを展張させた状態で保持するとともに、被包装物搬送部140(被包装物保持部)が被包装物を上方向に移動させる。これにより、被包装物の上部がフィルムにより被覆され、フィルムは被包装物により引き伸ばされ、被包装物の前後左右の下側まで延在する。次いで、包装部130(左右折り部、前後折り部)がフィルムの左右側の端部や前後側の端部を被包装物の底部に折り込む。次いで、ヒータ部131が、被包装物の底部に折り込んだフィルムを熱溶着し、被包装物の包装が完成する。
なお、包装装置10は、移動端末20と通信する機能(例えば、近距離無線通信等の機能)や、管理装置30と通信する機能(例えば、インターネットに接続する機能等)を有していてもよい。
図3は、包装設定情報画面の一例である。包装装置10は、操作表示部120に、図3に示すような包装設定情報画面を表示する。つまり、包装装置10は、当該包装装置10用の複数の包装設定情報(使用する可能性があるフィルムの種類別、かつ、使用する可能性があるトレーの種類別の複数の包装設定情報)を記憶部に記憶しているが、包装装置10は、操作者による操作表示部120の操作(所定画面における、フィルムの種類、及び、トレーの種類の指定)に応じて、記憶部に記憶している複数の包装設定情報のなかから一の包装設定情報(即ち、指定したフィルムを使用して、指定したトレーを包装するための包装設定情報)を読み出して、図3に示すように包装設定情報画面に表示する。なお、図面の都合上、図3に例示した包装設定情報画面は縦長としているが、包装設定情報画面は必ずしも縦長でなくてもよい。例えば、包装設定情報画面は、操作表示部120と同様、横長であってもよい。なお、包装設定情報画面のサイズに応じて、包装設定情報画面をスクロール表示してもよいし、複数ページに分けて表示してもよい。
包装装置10は、包装設定情報画面を介して、記憶部に記憶している包装設定情報を更新(項目の追加、修正、削除)する。例えば、包装装置10は、記憶部から読み出され包装設定情報画面に表示されている包装設定情報の一の項目のデータを操作者が修正し、所定操作(例えば、包装設定情報画面上の「更新」ボタン(非図示)の押下)を行うことにより、当該包装設定情報の一の項目を修正する。また、包装装置10は、包装設定情報画面を介して、新たな包装設定情報を記憶部に記憶(登録)する。例えば、包装装置10は、包装設定情報画面に表示し、各項目にデータを入力し、所定操作(例えば、包装設定情報画面上の「登録」ボタン(非図示)の押下)を行うことにより、新たな包装設定情報を記憶部に記憶する。
また、包装装置10は、上述した様に、記憶媒体から包装設定情報を読み出して記憶部に記憶(登録)させることもできる。
図4は、各種の情報の一例である。図4(A)は、管理装置30が記憶する包装設定情報の一例である。管理装置30は、図4(A)に示すように、包装条件情報に対応付けて包装設定情報(フィルムカット長さ、包装速度等)を記憶する。包装条件情報とは、包装設定情報を特定等(特定、選択、抽出等)するための包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類、トレーの種類)に関する情報である。図4(A)に示す例では、管理装置30は、包装装置10の種類(装置種別)、フィルムの種類(材質、幅)、及び、トレーの種類(トレー種別)の組み合せ毎に、包装設定情報を記憶している。フィルムの種類は、材質、幅により一意に識別される。トレー種別は、トレーの種類を一意に識別可能な識別情報である。なお、図4(A)においては、包装設置情報の具体的な値の図示を省略している。
図4(B)は、管理装置30が記憶する包装装置に関する装置管理情報の一例である。
管理装置30は、装置種別に対応付けて装置名を記憶している。本実施形態では、装置種別だけではなく装置名も包装装置10の種類を一意に識別可能な識別情報である。なお、図4(D)は、第2実施形態に係る包装システムにおける装置管理情報である。
図4(C)は、管理装置30が記憶するトレーに関するトレー管理情報の一例である。
管理装置30は、トレー種別に対応付けて、トレー名及びトレー詳細情報(タイプ、各種の寸法)を記憶している。本実施形態では、トレー種別だけではなくトレー名もトレーの種類を一意に識別可能な識別情報である。
続いて、図5~図11を用いて、第1実施形態における包装システム1の動作例について説明する。図5は、移動端末20の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図5のフローチャートは、包装設定情報の取得に関する移動端末20の動作の一例を示している。
ステップS10:操作者の操作に基づいて管理装置30に条件入力画面取得要求(条件入力画面の取得要求)を送信する。条件入力画面とは、包装条件情報(図4(A)参照)を入力等(入力、選択、指定等)するための画面(図7~図10参照)である。
ステップS11:条件入力画面を表示する。
ステップS12:条件入力画面において包装装置10の種類の選択を可能にする。
ステップS13:操作者によって包装装置10の種類が選択されたか否かを判断する。包装装置10の種類が選択された場合(YES)にはステップS14の処理に進む。一方、包装装置10の種類が選択されていない場合(NO)にはステップS13の処理を繰り返す。
ステップS14:条件入力画面においてフィルムの素材の種類の選択を可能にする。つまり、移動端末20は、フィルムの素材の種類の選択を可能にする前(ステップS14の処理を実行する前)は、操作者によるフィルムの素材の種類の選択を受け付けないように制御する一方、フィルムの素材の種類の選択を可能にした後(ステップS14の処理を実行した後)は、操作者によるフィルムの素材の種類の選択を受け付けるように制御する。例えば、ステップS14の処理を実行する前はフィルムの素材の種類を選択するためのボタンを表示せずに、ステップS14の処理において当該ボタンを表示するようにしてもよい。また例えば、ステップS14の処理を実行する前にもフィルムの素材の種類を選択するためのボタンを表示しているが、ステップS14の処理を実行する前は当該ボタンを操作してもフィルムの素材の種類を選択できないようにし、ステップS14の処理を実行した後に当該ボタンを操作してフィルムの素材の種類を選択できるようにしてもよい。後述する、フィルムの幅の種類の選択やトレーの種類の選択についても同様である。
ステップS15:操作者によってフィルムの素材の種類が選択されたか否かを判断する。
フィルムの素材の種類が選択された場合(YES)にはステップS16の処理に進む。一方、フィルムの素材の種類が選択されていない場合(NO)にはステップS15の処理を繰り返す。
ステップS16:条件入力画面においてフィルムの幅の種類の選択を可能にする。つまり、移動端末20は、フィルムの幅の種類の選択を可能にする前(ステップS16の処理を実行する前)は、操作者によるフィルムの幅の種類の選択を受け付けないように制御する一方、フィルムの幅の種類の選択を可能にした後(ステップS16の処理を実行した後)は、操作者によるフィルムの幅の種類の選択を受け付けるように制御する。
ステップS17:操作者によってフィルムの幅の種類が選択されたか否かを判断する。フィルムの幅の種類が選択された場合(YES)にはステップS18の処理に進む。一方、フィルムの素材の種類が選択されていない場合(NO)にはステップS17の処理を繰り返す。
ステップS18:条件入力画面においてトレーの種類の選択を可能にする。つまり、移動端末20は、トレーの種類の選択を可能にする前(ステップS18の処理を実行する前)は、操作者によるトレーの種類の選択を受け付けないように制御する一方、トレーの種類の選択を可能にした後(ステップS18の処理を実行した後)は、操作者によるトレーの種類の選択を受け付けるように制御する。
ステップS19:操作者によってトレーの種類が選択されたか否かを判断する。トレーの種類が選択された場合(YES)にはステップS20の処理に進む。一方、トレーの種類が選択されていない場合(NO)にはステップS19の処理を繰り返す。
ステップS20:操作者から包装設定情報の表示指示があったか否かを判断する。例えば、移動端末20は、所定のボタン(例えば、図10(R)や図10(U)に示した「表示」ボタン等)が操作(タッチ等)された場合に表示指示があったと判断する。表示指示があった場合(YES)にはステップS21の処理に進む。一方、表示指示がなかった場合(NO)にはステップS24の処理に進む。
ステップS21:管理装置30に包装設定情報取得要求(包装設定情報の取得要求)を送信する。なお、ステップS21(ステップS25も同様)において管理装置30に送信する包装設定情報取得要求には、当該移動端末20が要求する包装設定情報を管理装置30が記憶部から抽出するための包装条件情報が含まれている。つまり、操作者が選択した包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類、トレーの種類)に応じた包装条件情報を含む包装設定情報取得要求を管理装置30に送信する。
ステップS22:管理装置30から包装設定情報を受信する。
ステップS23:包装設定情報を表示する。例えば、移動端末20は、包装装置10が表示する画面(図3に示した包装設定情報画面)と同一又は略同一の画面において包装設定情報を表示してもよい。なお、包装装置10の包装設定情報画面が横長であれば移動端末20も横長の包装設定情報画面を表示し、包装装置10の包装設定情報画面が縦長であれば移動端末20も縦長の包装設定情報画面を表示するなど、移動端末20に表示される包装設定情報画面の見た目と、包装装置10に表示される包装設定情報画面の見た目が同じになるようにしてもよい。
ステップS24:操作者から包装設定情報の保存指示があったか否かを判断する。例えば、移動端末20は、所定のボタン(例えば、図10(R)や図10(U)に示した「保存」ボタン等)が操作(タッチ等)された場合に保存指示があったと判断する。保存指示があった場合(YES)にはステップS25の処理に進む。一方、保存指示がなかった場合(NO)にはステップS20の処理に戻る。
ステップS25:管理装置30に包装設定情報取得要求を送信する。
ステップS26:管理装置30から装置種別とともに包装設定情報を受信する。
ステップS27:記憶媒体に装置種別とともに包装設定情報を記憶(保存)する。そして、図5のフローチャートは終了する。
なお、表示指示があった場合に送信する包装設定情報取得要求(ステップS21において送信する包装設定情報取得要求)と、保存指示があった場合の包装設定情報取得要求(ステップS25において送信する包装設定情報取得要求)とは、管理装置30において夫々を区別できるようなっている。例えば、表示指示があった場合に送信する包装設定情報取得要求は、包装条件情報、表示指示による要求である旨の情報を含むものとし、保存指示があった場合に送信する包装設定情報取得要求は、包装条件情報、保存指示による要求である旨の情報を含むものとしてもよい。
また、移動端末20は、ステップS20において、例えば、図10(R)に示すようにトレー名「TA-10」が選択された状態において「表示」ボタンが操作された場合、ステップS23において、包装装置10が表示する包装設定情報画面(図3)と同一又は略同一の画面において包装設定情報を表示するが、移動端末20が表示する包装設定情報画面(包装装置10が表示する包装設定情報画面も同様)には、値の変更ができる項目(包装条件に応じて値が可変の項目)と、値の変更ができない項目(包装条件によらずに値が一定の項目)とが存在してもよい。そして、両方の包装設定情報画面(移動端末20が表示する包装設定情報画面、包装装置10が表示する包装設定情報画面)において、操作者が、値の変更ができる項目と値の変更ができない項目とを一見して区別できるように、両項目の表示態様を異ならせてもよい。つまり、操作者が、移動端末20や包装装置10が表示する包装設定情報画面を見れば、どの項目が、値の変更ができる項目であるかが直ちに分かるようにしてもよい。例えば、値の変更ができない項目の表示欄についてグレーダウン(又は網掛け)表示し、値の変更ができる項目の表示欄についてはそのようにしないようにしてもよい。また、値の変更ができる項目の項目名に印(マーク)を付し、値の変更ができない項目の項目名には印を付さないようにしてもよい。このようにすることにより、操作者は、移動端末20の包装設定情報画面上に表示された当該包装条件による包装設定情報を参照して、包装装置10の包装設定情報画面上に表示されている包装設定情報(テンプレートとしてデフォルト値が表示されているもの)を修正する際に(つまり管理装置30から受信した包装設定情報を包装装置10に反映させる際に)、両方の包装設定情報画面において、変更ができない項目(修正の可能性がない項目)を無視し易く、変更ができる項目(修正の可能性がある項目)にだけ着目し易くなるため、簡便に、管理装置30から受信した包装設定情報を包装装置10に簡便に反映させることができる。なお、移動端末20が管理装置30から受信した包装設定情報を包装装置10に反映させる方法には、上述のように操作者が両画面を見比べて入力する方法の他に、記憶媒体(SDカード等)を用いた方法もある(図6(B)参照)。
図6(A)は、管理装置30の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図6(A)のフローチャートは、包装設定情報の送信に関する管理装置30の動作の一例を示している。
ステップS30:移動端末20から条件入力画面取得要求を受信したか否かを判断する。
条件入力画面取得要求を受信した場合(YES)にはステップS31の処理に進む。一方、条件入力画面取得要求を受信していない場合(NO)には図6(A)のフローチャートは終了する。
ステップS31:条件入力画面の画面情報を要求元である移動端末20に送信する。
ステップS32:移動端末20から包装設定情報取得要求を受信したか否かを判断する。
包装設定情報取得要求を受信した場合(YES)にはステップS33に進む。一方、包装設定情報取得要求を受信していない場合(NO)にはステップS32の処理に戻る。
ステップS33:記憶部に記憶している複数の包装設定情報のなかから、包装設定情報取得要求に応じた包装設定情報を抽出する。つまり、移動端末20から受信した包装設定情報取得要求に含まれている包装条件情報に基づいて記憶部から包装設定情報を抽出する。
ステップS34:抽出した包装設定情報等を送信する。具体的には、表示指示による要求である旨の情報を含む包装設定情報取得要求を受信した場合には包装設定情報を送信し、保存指示による要求である旨の情報を含む包装設定情報取得要求を受信した場合には装置種別とともに包装設定情報を送信する。そして、図6(A)のフローチャートは終了する。
図6(B)は、包装装置10の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図6(B)のフローチャートは、記憶媒体を介した包装設定情報の設定に関する包装装置10の動作の一例を示している。
ステップS40:記憶媒体の装着を検出したか否かを判断する。記憶媒体の装着を検出した場合(YES)にはステップS41の処理に進む。一方、記憶媒体の装着を検出していない場合(NO)には図6(B)のフローチャートは終了する。
ステップS41:記憶媒体に装置種別が記憶されているか否かを判断する。装置種別が記憶されている場合(YES)にはステップS42の処理に進む。一方、記憶媒体の装着を検出していない場合(NO)にはステップS47の処理に進む。
ステップS42:記憶媒体に記憶されている装置種別を読み込む。
ステップS43:記憶媒体から読み込んだ装置種別が、当該包装装置10の装置種別と一致しているか否かを判断する。例えば、包装装置10は、記憶部に自装置の装置種別を記憶している場合には、記憶部に記憶している自装置の装置種別が、記憶媒体から読み込んだ装置種別と一致しているか否かを判断する。また例えば、包装装置10は、記憶部に自装置の装置種別を記憶していない場合には、管理装置30に問い合わせることによって取得した自装置の装置種別が、記憶媒体から読み込んだ装置種別と一致しているか否かを判断する。一致している場合(YES)にはステップS44の処理に進む。一方、一致していない場合(NO)にはステップS46の処理に進む。
ステップS44:記憶媒体に記憶されている包装設定情報を記憶部に記憶する。つまり、記憶媒体に記憶されている包装設定情報を当該包装装置10に設定する。
ステップS45:操作表示部120に正常終了のメッセージ(包装設定情報の設定が正常に完了した旨等)を表示する。そして、図6(B)のフローチャートは終了する。
ステップS46:操作表示部120に異常終了のメッセージ(包装設定情報の設定が正常に完了しなかった旨、装置種別が一致していない旨、記憶媒体を装着すべき包装装置10を確認する旨等)を表示する。そして、図6(B)のフローチャートは終了する。
ステップS47:操作表示部120に異常終了のメッセージ(包装設定情報の設定が正常に完了しなかった旨、記憶媒体に装置種別が記憶されていない旨、記憶媒体を確認する旨等)を表示し、図6(B)のフローチャートは終了する。
図7~図10は、画面の遷移例である。なお、図7→図8→図9→図10の順に画面は遷移する。なお、管理装置30は、図4に示した情報を記憶しているものとする。
図7(A)は、移動端末20が、図5のステップS11にて表示する条件入力画面(初期画面)である。なお、図7(A)の条件入力画面には、包装条件の1つであるトレーの種類を選択するための画面に遷移させる「次へ」ボタンが設けられているが、先行して選択すべき他の包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類)が未だ選択されていないため、「次へ」ボタンの操作が無効(破線にて図示)となっている。図7(B)は、図7(A)において「機種を選択」が選択された場面である。図7(C)は、図7(B)において「包装装置A1」が選択された場面である。なお、図7(C)に続いて直ちに図8(F)に遷移する。
図7(D)は、図7(A)において「フィルム(材質)」が選択された場面である。包装装置10の種類を選択する前にフィルムの素材の種類を選択することはできないため(図5のステップS13の判断がNOの場合にはステップS14の処理が実行されないため)、図7(D)では、包装装置10の種類を選択すべき旨のエラーメッセージ(「機種を選択してください。」)を表示している。図7(E)は、図7(A)において「フィルム(幅)」が選択された場面である。包装装置10の種類を選択する前にフィルムの幅の種類を選択することはできないため(図5のステップS13の判断がNOの場合にはステップS16の処理が実行されないため)、図7(E)では、包装装置10の種類を選択すべき旨のエラーメッセージ(「機種を選択してください。」)を表示している。
図8(F)は、図7(C)に続いて直ちに表示される画面である。なお、図8(F)では、包装装置10の種類が選択済みとなっている。図8(G)は、図8(F)において「フィルム(材質)」が選択された場面である。図8(H)は、図8(G)において「塩ビ」が選択された場面である。なお、図8(H)に続いて直ちに図9(J)に遷移する。
図8(I)は、図8(F)において「フィルム(幅)」が選択された場面である。フィルムの素材の種類を選択する前にフィルムの幅の種類を選択することはできないため(図5のステップS15の判断がNOの場合にはステップS16の処理が実行されないため)、図8(I)では、フィルムの材質の種類を選択すべき旨のエラーメッセージ(「フィルム(材質)を選択してください。」)を表示している。
図9(J)は、図8(H)に続いて直ちに表示される画面である。なお、図9(J)では、包装装置10の種類、及び、フィルムの材質の種類が選択済みとなっている。図9(K)は、図9(J)において「フィルム(幅)」が選択された場面である。図9(L)は、図9(K)において「300」が選択された場面である。図9(M)は、図9(L)に続いて直ちに表示される画面である。図9(M)では、包装装置10の種類、フィルムの種類(フィルムの材質の種類、フィルムの幅の種類)が選択済みとなっている。また、図9(M)では、包装装置10の種類、フィルムの種類が選択済みとなっているため、トレーの種類を選択するための画面に遷移させる「次へ」ボタンの操作が有効となっている。
図9(N)は、図9(M)において「次へ」ボタンの操作があった場合に表示される画面である。図9(N)の画面は、トレーの種類を検索(抽出)するための画面であって、検索タイプに対応する2つのタブ(タブ「名称」、タブ「特徴」)のうちタブ「名称」が選択されている状態の画面である。トレーの種類は非常に多いため、トレーの種類の選択に先立ってトレー名に基づいて選択対象のトレーの種類を絞り込むようにしている。
また、図9(N)の画面は、タブよりも上側(2つのタブに共通する部分)に、操作者が既に選択した包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類)を表示する包装条件表示領域がある。図9(N)に示した例では、図7(C)にて選択した「包装装置A1」、図8(H)にて選択したフィルム(材質)「塩ビ」、図9(L)にて選択したフィルム(幅)「300」を示すものとして、上記包装条件表示領域に「包装装置A1/塩ビ(300)」が表示されている。後述する図9(O)の画面も同様である。
図9(N)の画面は、タブよりも下側(タブ「名称」に固有の部分)に、トレー名を入力するための入力欄、トレーの種類を検索する検索方法を選択(「前方一致」か「完全一致」の何れか一方を選択)するための選択領域(ラジオボタン)、「戻る」ボタン、「検索」ボタンが設けられている。なお、検索方法は、初期状態として「前方一致」が選択されている。また、「戻る」ボタンが操作された場合には図9(M)の画面に戻る。また、図9(N)では、トレーの種類を検索するための検索条件(具体的には、トレー名)が未だ入力されていないため、「検索」ボタンの操作が無効となっている。
図9(O)は、図9(N)においてタブ「特徴」が選択された場合(タブ「特徴」がタッチされた場合)に表示される画面である。なお、図9(O)においてタブ「名称」が選択された場合(タブ「名称」がタッチされた場合)には図9(N)の画面に遷移する。
図9(O)の画面は、トレーの種類を検索するための画面であって、検索タイプに対応する2つのタブ(タブ「名称」、タブ「特徴」)のうちタブ「特徴」が選択されている状態の画面である。トレーの種類は非常に多いため、トレーの種類の選択に先立ってトレーの特徴に基づいて選択対象のトレーの種類を絞り込むようにしている。
図9(O)の画面には、タブよりも下側(タブ「特徴」に固有の部分)に、トレーのタイプを選択(「発泡トレー」か「クリアトレー」の何れか一方を選択)するための選択領域(ラジオボタン)、トレーの各寸法(トレー幅(上面)、トレー奥行き(上面)、トレー高さ)を入力するための各入力欄、「戻る」ボタン、「検索」ボタンが設けられている。トレーのタイプは、初期状態として「発泡トレー」が選択されている。また、「戻る」ボタンが操作された場合には図9(M)の画面に戻る。また、図9(O)では、トレーの種類を検索するための検索条件(具体的には、トレーの3つの寸法のうち少なくとも2つ)が未だ入力されていないため、「検索」ボタンの操作が無効となっている。
図10(P)は、図9(N)においてトレー名「TA」が入力された場面である。図10(P)では、トレーの種類を検索するための検索条件(トレー名)が入力されているため、「検索」ボタンの操作が有効となっている。
図10(Q)は、図10(P)において「検索」ボタンの操作があった場合に表示される検索結果画面である。移動端末20は、図10(P)において「検索」ボタンの操作があった場合、例えば、トレー名「TA」及び検索方法「前方一致」を含む検索要求を管理装置30に送信し、管理装置30から検索結果を受信することにより、図10(Q)に示したような検索結果画面を表示する。
図10(Q)の検索結果画面は、上部に、「包装装置A1/塩ビ(300)」と表示した包装条件表示領域に加えて、トレーの種類を検索するための検索条件を表示する検索条件表示領域があり該領域には「TA/前方一致」が表示されている。図10(Q)の検索結果画面は、中央に、トレーの種類の検索結果として、トレー名が「TA」に前方一致するトレー(図4(C)の「a」「b」等)に関する情報が検索結果として表示されている。また、検索結果の夫々(検索されたトレー毎)に、夫々を選択するための選択領域(チェックボックス)が設けられている。なお、図10(Q)に示す例では、トレー幅(上面)、トレー奥行き(上面)、トレー高さ、タイプを表示しているが、これらのうちの少なくとも1つに代えて、又は、これらに加えて、トレー種別、トレー幅(底面)、トレー奥行き(底面)のうちの少なくとも1つを表示してもよい。後述する図10(T)においても同様である。図10(Q)の検索結果画面は、下部に、「戻る」ボタンが設けられている。「戻る」ボタンが操作された場合には図10(P)の画面に戻る。
図10(R)は、図10(Q)の検索結果画面において、トレー名「TA1-10」のトレーが選択された場面である。図10(R)の場面では、「戻る」ボタンに加えて、「表示」ボタン、「保存」ボタンが表示されている。「戻る」ボタンが操作された場合には図10(P)の画面に戻る。
図10(R)において「表示」ボタンが操作された場合には、移動端末20は、包装設定情報取得要求(図5のステップS21参照)を管理装置30に送信する。移動端末20が管理装置30に送信する包装設定情報取得要求は、包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類、トレーの種類)を含むものである。例えば、図10(R)の場合、包装装置10の種類(装置名)「包装装置A1」、フィルムの種類「塩ビ(300)」、トレーの種類(トレー名)「TA-10」を含む、包装設定情報取得要求を管理装置30に送信する。
図10(R)において「保存」ボタンが操作された場合には、包装設定情報取得要求(図5のステップS25参照)を管理装置30に送信する。移動端末20が管理装置30に送信する包装設定情報取得要求は、包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類、トレーの種類)を含むものである。例えば、図10(R)の場合、包装装置10の種類(装置名)「包装装置A1」、フィルムの種類「塩ビ(300)」、トレーの種類(トレー名)「TA-10」を含む、包装設定情報取得要求を管理装置30に送信する。
図10(S)は、図9(O)の画面においてトレー幅「19」及びレー奥行き「14」が入力された場面である。図10(S)では、トレーの種類を検索するための検索条件(具体的には、トレーの3つの寸法のうち2つ)が入力されているため、「検索」ボタンの操作が有効となっている。
図10(T)は、図10(S)において「検索」ボタンの操作があった場合に表示される検索結果画面である。移動端末20は、図10(S)において「検索」ボタンの操作があった場合、例えば、タイプ「発泡トレー」、トレー幅(上面)「19」及びトレー奥行き(上面)「14」を含む検索要求を管理装置30に送信し、管理装置30から検索結果を受信することにより、図10(T)に示したような検索結果画面を表示する。
図10(T)の検索結果画面は、上部に、「包装装置A1/塩ビ(300)」と表示した包装条件表示領域に加えて、トレーの種類を検索するための検索条件を表示する検索条件表示領域があり該領域には「発泡/幅「19」/奥「14」/高「-」」が表示されている。図10(T)の検索結果画面は、中央に、トレーの種類の検索結果として、タイプが「発泡トレー」であり、且つ、トレー幅(上面)が「19(cm)」、トレー奥行(上面)が「14(cm)」であるトレー(図4(C)の「a」「c」等)に関する情報が検索結果として表示されている。また、検索結果の夫々(検索されたトレー毎)に、夫々を選択するための選択領域(チェックボックス)が設けられている。図10(T)の検索結果画面は、下部に、「戻る」ボタンが設けられている。「戻る」ボタンが操作された場合には図10(S)の画面に戻る。
図10(U)は、図10(T)の検索結果画面において、トレー名「TA1-10」のトレーが選択された場面である。図10(U)の場面では、「戻る」ボタンに加えて、「表示」ボタン、「保存」ボタンが表示されている。「戻る」ボタンが操作された場合には図10(S)の画面に戻る。
図10(U)において「表示」ボタンが操作された場合には、移動端末20は、包装設定情報取得要求(図5のステップS21参照)を管理装置30に送信する。移動端末20が管理装置30に送信する包装設定情報取得要求は、包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類、トレーの種類)を含むものである。例えば、図10(U)の場合、包装装置10の種類(装置名)「包装装置A1」、フィルムの種類「塩ビ(300)」、トレーの種類(トレー名)「TA-10」を含む、包装設定情報取得要求を管理装置30に送信する。
図10(U)において「保存」ボタンが操作された場合には、包装設定情報取得要求(図5のステップS25参照)を管理装置30に送信する。移動端末20が管理装置30に送信する包装設定情報取得要求は、包装条件(包装装置10の種類、フィルムの種類、トレーの種類)を含むものである。例えば、図10(U)の場合、包装装置10の種類(装置名)「包装装置A1」、フィルムの種類「塩ビ(300)」、トレーの種類(トレー名)「TA-10」を含む、包装設定情報取得要求を管理装置30に送信する。
図11は、移動端末20が送受信する情報等の一例である。図11(A)は、移動端末20が管理装置30に送信する包装設定情報取得要求(図5のステップS21、ステップS25参照)に含まれる、包装条件情報の一例である。例えば、図10(R)又は図10(U)の場面において「表示」ボタンや「保存」ボタンが操作された場合、移動端末20は、図11(A)に示すような包装条件情報を含む包装設定情報取得要求を管理装置30に送信する。なお、上述した様に、「表示」ボタンが操作された場合に移動端末20が送信する包装設定情報取得要求と、「保存」ボタンが操作された場合に移動端末20が送信する包装設定情報取得要求とは、管理装置30において夫々を区別できるようなっている。
図11(B)は、移動端末20が包装設定情報取得要求の送信後に管理装置30から受信する包装設定情報(図5のステップS22、ステップS26参照)である。例えば、移動端末20は、図10(R)又は図10(U)の場面において「表示」ボタンの操作に応じて図11(A)に示したような包装設定情報取得要求を送信した場合には、図11(B)に示すような包装設定情報を受信する。また例えば、移動端末20は、図10(R)又は図10(U)の場面において「保存」ボタンの操作に応じて図11(A)に示したような包装設定情報取得要求を送信した場合には、装置種別(具体的には、図11(A)の包装装置「A1」に対応する装置種別「H01」)とともに図11(B)に示すような包装設定情報を受信する。
なお、管理装置30は、図4(B)の装置管理情報を参照し、装置名を装置種別に変換可能である。例えば、「包装装置A1」を「H01」に変換可能である。また、管理装置30は、図4(C)のトレー管理情報を参照し、トレー名をトレー種別に変換可能である。例えば、トレー名「TA-10」をトレー種別「T001」に変換可能である。従って、管理装置30は、例えば、図11(A)の包装条件情報を移動端末20から受信した場合(つまり移動端末20から受信した包装設定情報取得要求に図11(A)の包装条件情報が含まれていた場合)、図11(A)の包装条件情報から図11(C)の包装条件情報を取得することができる。図11(C)の包装条件情報は、図4(A)に示した包装条件情報と項目が一致するため、管理装置30は、図4(A)に示した複数の包装設定情報のなかから、図11(C)の包装条件情報に対応する包装設定情報(図4(A)の「d」)を検索(抽出)することができる。
また、移動端末20は、図11(A)に示すような包装条件情報(装置名、トレー名を含む包装条件情報)を含む包装設定情報取得要求に代えて、図11(C)に示すような包装条件情報(装置種別、トレー種別を含む包装条件情報)を含む包装設定情報取得要求を管理装置30に送信してもよい。なお、移動端末20は、例えば、図4(B)の装置管理情報や図4(C)のトレー管理情報を管理装置30から受信することにより図11(C)に示すような包装条件情報を生成し、図11(C)に示すような包装条件情報を含む包装設定情報取得要求を管理装置30に送信してもよい。また、移動端末20は、装置種別、トレー種別を管理装置30に問い合わせることにより図11(C)に示すような包装条件情報を生成し、図11(C)に示すような包装条件情報を含む包装設定情報取得要求を管理装置30に送信してもよい。
また、移動端末20は、包装設定情報取得要求の送信後に、包装条件情報とともに包装設定情報を受信してもよい。例えば、移動端末20は、図5のステップS22の処理やステップS26の処理において、図11(D)に示すような情報を管理装置30から受信してもよい。なお、移動端末20が包装条件情報とともに包装設定情報を管理装置30から受信する態様とする場合、管理装置30は包装設定情報を抽出した後に当該抽出に用いた包装条件情報とともに当該抽出した包装設定情報を移動端末20に送信すればよい。
また、移動端末20は、トレー管理情報を管理装置30から受信してもよい。例えば、移動端末20は、管理装置30に送信した包装設定情報取得要求に含まれている包装条件情報(具体的にはトレーの種類)に対応するトレー管理情報を管理装置30から受信してもよい。具体的には、移動端末20が、図11(A)の包装条件情報を含む包装設定情報取得要求(又は、図11(C)の包装条件情報を含む包装設定情報取得要求)を管理装置30に送信した場合には、図11(E)に示すように、トレーの種類(トレー名)「TA-10」やトレーの種類(トレー種別)「T001」に対応するトレー管理情報を管理装置30から受信してもよい。なお、移動端末20が包装設定情報に加えてトレー管理情報を管理装置30から受信する態様とする場合、管理装置30は包装設定情報を抽出した後に当該抽出に用いたトレーの種類(トレー種別)に対応するトレー管理情報を移動端末20に送信すればよい。
また、移動端末20は、複数の包装設定情報を受信してもよい。例えば、移動端末20は、図10(R)又は図10(U)の場面において「TA-10」に加えて「TA-20」のトレーも選択された状態で「表示」ボタンや「保存」ボタンの操作があった場合には図11(F)に示すような2つの包装条件情報を含む包装設定情報取得要求を管理装置30に送信することにより、2つの包装条件情報の夫々に対応する夫々の包装設定情報を受信するようにしてもよい。
[第2実施形態]
図1(B)は、第2実施形態に係る包装システム3の一例を示したネットワーク構成図である。包装システム3は、管理装置(例えばサーバ等)31、少なくとも1台の包装装置11(包装装置11A、包装装置11B、…)を備える。即ち、第1実施形態に係る包装システム1は移動端末20を備えているのに対し、第2実施形態に係る包装システム3は移動端末20を備えていない点が異なる。以下、第2実施形態について、第1実施形態と共通する部分については説明の一部又は全部を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
包装装置11は、商品を載置したトレーをフィルムで包装する。包装装置11は、包装装置10の構成に加え、通信部150(非図示)を更に備える。即ち、第1実施形態の包装装置10は、通信機能を有していても有していなくてもよいのに対し(管理装置30に装置種別等を問い合わせる態様とする場合には通信機能を有する)、第2実施形態の包装装置11は通信機能を有している。上記以外の点に関しては、第1実施形態の包装装置10の構成と第2実施形態の包装装置11の構成とは、基本的に同様である。
管理装置31は、包装装置11と通信する。即ち、第1実施形態の管理装置30は基本的に移動端末20と通信するのに対し、第2実施形態の管理装置31は包装装置11と通信する。また、第1実施形態に係る包装システム1は包装装置10を含むため管理装置30は図4(B)の装置管理情報を記憶するのに対し、第2実施形態に係る包装システム3は包装装置11を含むため管理装置31は図4(D)の装置管理情報を記憶する。上記以外の点に関しては、第1実施形態の管理装置30の構成と第2実施形態の管理装置31の構成とは、基本的に同様である。
図12は、包装装置11の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図12のフローチャートは、包装設定情報の取得に関する包装装置11の動作の一例を示している。なお、図12のフローチャートは図5のフローチャートと動作主体が異なるものの(図12のフローチャートの動作主体は包装装置11、図5のフローチャートの動作主体は移動端末20)、動作主体が異なる点を除くと共通する部分が多いため、共通する部分については説明の一部又は全部を省略し、異なる部分を中心に説明する。
ステップS110:操作者の操作に基づいて管理装置31に条件入力画面取得要求を送信する。つまり、操作者が操作表示部120を操作することにより通信部150により管理装置31に条件入力画面取得要求を送信する。
ステップS111:自包装装置11を初期選択した条件入力画面を操作表示部120に表示する。例えば、包装装置11は、記憶部に自装置の装置名を記憶している場合には、包装条件(包装装置11の種類)として、記憶部に記憶している装置名を予め選択した状態の条件入力画面(例えば、図8(F)に示したような条件入力画面)を操作表示部120に表示する。また例えば、包装装置11は、記憶部に自装置の装置名を記憶していない場合には、包装条件(包装装置11の種類)として、管理装置31に問い合わせることによって取得した自装置の装置名を予め選択した状態の条件入力画面(例えば、図8(F)に示したような条件入力画面)を操作表示部120に表示する。
ステップS114~ステップS119:図5のステップS14~ステップS19と同様である。つまり、第2実施形態の包装装置11は操作表示部120を介して、第1実施形態の移動端末20と同じように、フィルムの種類やトレーの種類の選択を受け付ける。
ステップS120:操作者から包装設定情報の表示指示があったか否かを判断する。表示指示があった場合(YES)にはステップS121の処理に進む。一方、表示指示がなかった場合(NO)にはステップS124の処理に進む。
ステップS121:管理装置31に包装設定情報取得要求を送信する。なお、ステップS121(ステップS125も同様)において管理装置31に送信する包装設定情報取得要求には、当該包装装置11が要求する包装設定情報を管理装置31が記憶部から抽出するための包装条件情報が含まれている。つまり、当該包装装置11の装置名や操作者が選択した包装条件(フィルムの種類、トレーの種類)に応じた包装条件情報を含む包装設定情報取得要求を管理装置31に送信する。
ステップS122:管理装置31から包装設定情報を受信する。
ステップS123:包装設定情報を表示する。例えば、包装装置11は、図3に示した包装設定情報画面において包装設定情報を表示してもよい。
ステップS124:操作者から包装設定情報の保存指示があったか否かを判断する。保存指示があった場合(YES)にはステップS125の処理に進む。一方、保存指示がなかった場合(NO)にはステップS120の処理に戻る。
ステップS125:管理装置31に包装設定情報取得要求を送信する。
ステップS128:管理装置31から包装設定情報を受信する。
ステップS144:包装設定情報を記憶部に記憶する。つまり、管理装置31から受信した包装設定情報を当該包装装置11に設定する。
ステップS145:操作表示部120に正常終了のメッセージ(包装設定情報の設定が正常に完了した旨等)を表示する。そして、図12のフローチャートは終了する。
なお、ステップS111において、包装装置11は、自装置の記憶部に装置名を記憶していないが装置種別を記憶している場合には、管理装置31に対する問い合わせに装置種別を用いてもよい(装置種別を送信して送信した装置種別に対応する装置名を取得してもよい。また、ステップS121、ステップS125において管理装置31に送信する包装設定情報取得要求は、図11(C)に示すように、装置種別やトレー種別を含むものであってもよい。第1実施形態のステップS21、ステップS25においても同様である。
以上、第1実施形態の包装システム1、及び、第2実施形態の包装システム3について説明したが、第1実施形態の包装システム1によれば、移動端末20において、包装装置、フィルム及びトレーの種類を特定すれば、適切な包装設定情報を取得できるので、適切かつ簡便に包装装置の設定を行うことができる。
また、第2実施形態の包装システム3によれば、包装装置11において、包装装置、フィルム及びトレーの種類を特定すれば、適切な包装設定情報を取得できるので、適切かつ簡便に包装装置の設定を行うことができる。また、包装システム3では、操作者の操作によらずに包装装置の種類が特定されるため(包装装置の種類が初期選択されるため)、操作がより簡便になり操作ミスも少なくなる。
包装システム1では、包装装置の種類を特定したことを条件にフィルムの種類やトレーの種類を特定している。つまり、包装システム1では、包装装置の種類が特定される迄、フィルムの種類やトレーの種類の特定を禁止している。従って、効率良く、包装装置、フィルム及びトレーの種類の組み合せを特定することができる。なお、包装システム1では操作者が包装装置10の種類を特定するのに対し、包装システム3では包装装置11が当該包装装置11の種類を特定(初期選択)する点が異なるものの、包装システム3でも、包装装置の種類が特定(初期選択)されたことを条件にフィルムの種類やトレーの種類を特定している。
なお、包装システム1(包装システム3も同様)では、フィルムの種類を特定したことを条件にトレーの種類を特定している(図5、図8~図10、図12参照)。つまり、包装システム1(包装システム3も同様)では、フィルムの種類が特定される迄、トレーの種類の特定を禁止している。
また、図7~図10に示すように、選択肢が少ない項目(装置の種類、フィルムの素材、フィルムの幅)については全部の選択肢を操作者に提示する一方、選択肢が多い項目(トレーの種類)については検索条件に合致した一部の選択肢を提示するようにしているので、効率良く、包装装置、フィルム及びトレーの種類の組み合せを特定することができる。
なお、装置の種類、フィルムの素材、フィルムの幅は、選択肢が少ないので、管理装置30は、条件入力画面の初期画面を送信するときに(例えば、図7(A)の条件入力画面の画面情報を送信するときに)、装置の種類の選択肢(例えば、図7(B)の「包装装置A1」、「包装装置B1」)の情報、フィルムの素材の選択肢(例えば、図8(G)の「塩ビ」、「ポリ」)の情報、フィルムの幅の選択肢(例えば、図9(L)の「260」、「300」等)の情報についても纏めて移動端末20に送信するようにしてもよい。図7(D)(E)、図8(I)のエラーメッセージに関する情報も同様である。
また、図9(N)及び図9(O)に示すように、トレーの種類の検索の態様として種々の態様(タブ「名称」/タブ「特徴」)、前方一致/完全一致等)を用意しているので、操作者は、適宜、適した方法にてトレーの種類を検索することができる。なお、トレーの名称、特徴に代えて又は加えて、トレーの製造元(又は販売元)からトレーの種類を検索することができるようにしてもよい。
また、図10(S)に示すように、トレーの3つの寸法(トレー幅(上面)、トレー奥行き(上面)、トレー高さ)のうち少なくとも2つを入力すればよいので、簡便にトレー種類を検索することができる。なお、トレーの3つの寸法のうち少なくとも1つを入力すればトレーを検索できるようにしてもよい。
以上、各実施形態(第1実施形態、第2実施形態)について説明したが、装置の構成、データの構成、フローチャートで示した処理、画面の構成、画面の遷移等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、第1実施形態では、移動端末20は、包装装置10に関する包装条件情報として装置名や装置種別を管理装置30に送信しているが(図11(A)、図11(C)等)、包装装置10に関する包装条件情報として他の情報を送信してもよい。例えば、管理装置30が、装置ID(個々の包装装置10を一意に識別可能な識別情報)と装置種別等とを対応付けて記憶している場合や、装置種別等を含むような装置ID(例えば、「H01XXXXX」の如く先頭の3文字が装置種別を構成しているような装置ID)を記憶している場合には、移動端末20は、包装装置10に関する包装条件情報として装置名や装置種別に代えて装置IDを管理装置30に送信してもよい。つまり、移動端末20は、包装装置10に関する包装条件情報として、包装装置10の種類を管理装置30が認識できる情報を送信すればよい。第2実施形態についても同様である。
第2実施形態の包装システム3では、夫々の包装装置11(又は管理装置31)が、包装装置の種類に関する情報(装置名、装置種別等)を保持(記憶)しているが、包装システム3が、操作者の操作によらずに、包装設定情報を設定しようとする包装装置11の種類を認識することができるのであれば、他の装置(例えば、ルータ等)が、包装装置の種類に関する情報を保持してもよい。いずれの場合であっても、操作者による包装装置11の種類の選択は不要である。
なお、包装設定情報を設定しようとする包装装置11の種類に関する情報に代えてまたは加えて、包装設定情報を設定しようとする包装装置11において使用され得るフィルムの種類に関する情報を保持(記憶)してもよい。つまり、包装システム3が、操作者の操作によらずに、包装設定情報を設定しようとする包装装置11において使用され得るフィルムの種類を認識することができるようにしてもよい。フィルムの種類に関する情報を保持する場所は、夫々の包装装置11であってもよいし、管理装置31であってもよいし、他の装置(例えば、ルータ等)であってもよい。いずれの場所に保持する場合であっても、操作者によるフィルムの種類の選択は不要になる。なお、管理装置31が、フィルムの種類に関する情報を保持する場合、例えば、装置IDに対応付けてフィルムの種類に関する情報を保持してもよい。
同様に、包装設定情報を設定しようとする包装装置11の種類に関する情報や包装設定情報を設定しようとする包装装置11において使用され得るフィルムの種類に関する情報に代えて又は加えて、包装設定情報を設定しようとする包装装置11において使用され得るトレーの種類に関する情報を保持してもよい。つまり、包装システム3が、操作者の操作によらずに、包装設定情報を設定しようとする包装装置11において使用され得るトレーの種類を認識することができるようにしてもよい。トレーの種類に関する情報を保持する場所は、夫々の包装装置11であってもよいし、管理装置31であってもよいし、他の装置(例えば、ルータ等)であってもよい。いずれの場所に保持する場合であっても、操作者によるトレーの種類の選択は不要になる。なお、管理装置31が、トレーの種類に関する情報を保持する場合、例えば、装置IDに対応付けてトレーの種類に関する情報を保持してもよい。
なお、GPSの位置情報、顧客データ(顧客名、店舗名、住所等)に基づいて、包装装置の種類やフィルムの種類やトレーの種類を把握(取得)できるようにしてもよい。例えば、第1実施形態の包装システム1において、管理装置30は、位置情報(包装装置10の設置位置を示した位置情報)に対応付けてフィルムの種類に関する情報やトレーの種類に関する情報(当該包装装置10において使用され得るフィルムの種類に関する情報やトレーの種類に関する情報)を保持しておき、移動端末20(当該包装装置10の近傍に位置する移動端末20)からアクセスがあったときに当該移動端末20の位置情報に基づいて、当該包装装置10において使用され得るフィルムやトレーの種類を認識してもよい。
第2実施形態についても同様である。
また、操作者による選択や情報の保持以外の方法により「種類」を認識してもよい。例えば、トレーの形状を包装装置に付随するカメラで撮像してトレーの種類を特定してもよいし、トレーが納品されてきた時に箱や袋に付いているバーコード(リスト化したもの)をバーコードリーダーで読込むだけでトレーを特定してもよい(新しいトレーデータだけ取りたい場合も含む)。包装装置の種類やフィルムの種類についても同様である。
また、第2実施形態は、包装装置11が当該包装装置11用の包装設定情報を管理装置31から取得する例を説明したが、包装装置11は、当該包装装置11とは異なる他の包装装置11用の包装設定情報を管理装置31から取得し、記憶媒体を介して、他の包装装置11に記憶(設定)するようにしてもよい。包装装置11が当該包装装置11とは異なる他の包装装置11用の包装設定情報を管理装置31から取得する態様とするときには、包装条件情報として他の包装装置11の種類の選択、及び、包装設定情報を他の包装装置11に記憶する際の確認(図6(B)に示した動作等)が必要になるため、包装装置11は、図12のフローチャートではなく図5のフローチャートに示したように動作することになる。
なお、管理装置30(又は管理装置31)に接続(アクセス)する場合、条件入力画面を表示する場合、包装装置10(包装装置11)に包装設定情報の記憶(設定)する場合の少なくとも1つにおいて、操作者にパスワードを求める等の認証処理を行うようにしてもよい。
上記実施形態(第1実施形態、第2実施形態)では、包装装置10(包装装置11)の種類、フィルムの種類及びトレーの種類の3つに基づいて管理装置30(管理装置31)から包装設定情報を取得(ダウンロード)しているが、1つ又は2つに基づいて管理装置30(管理装置31)から包装設定情報を取得(ダウンロード)するようにしてもよい。
例えば、包装装置の種類及びトレーの種類に基づいて包装設定情報を取得してもよい。
つまり、管理装置は、操作者が選択した包装装置の種類(又は、保持している情報に基づいて包装装置や管理装置が認識した包装装置の種類)と、操作者が選択したトレーの種類(又は、保持している情報に基づいて包装装置や管理装置が認識したトレーの種類)と、任意のフィルムの種類とに基づいて包装設定情報を抽出してもよい。包装装置の種類及びトレーの種類に基づいて管理装置から包装設定情報をダウンロードする態様では、ダウンロード後に、使用するフィルムの種類に基づいて包装設定情報を取捨選択するとよい。ダウンロードに先立ってフィルムの種類による絞り込みを省略しているため、操作者の操作や管理装置側の処理を簡素化させることができる。但し、包装装置の種類、フィルムの種類及びトレーの種類に基づいて包装設定情報を取得する場合の方が、ダウンロードするデータ量を抑制することができる。
また例えば、包装装置の種類及びフィルムの種類に基づいて包装設定情報を取得してもよい。つまり、管理装置は、操作者が選択した包装装置の種類(又は、保持している情報に基づいて包装装置や管理装置が認識した包装装置の種類)と、操作者が選択したフィルムの種類(又は、保持している情報に基づいて包装装置や管理装置が認識したフィルムの種類)と、任意のトレーの種類とに基づいて包装設定情報を抽出してもよい。包装装置の種類及びフィルムの種類に基づいて管理装置から包装設定情報をダウンロードする態様では、ダウンロード後に、使用するトレーの種類に基づいて包装設定情報を取捨選択するとよい。ダウンロードに先立ってトレーの種類による絞り込みを省略しているため、操作者の操作や管理装置側の処理を簡素化させることができる。但し、包装装置の種類、フィルムの種類及びトレーの種類に基づいて包装設定情報を取得する場合の方が、ダウンロードするデータ量を抑制することができる。また、ダウンロード後に包装設定情報の取捨選択を行わなかった場合、包装装置にトレーの種類を自動認識させる際の処理負荷が大きくなる(認識速度が低下する虞もある)。
また例えば、包装装置の種類に基づいて包装設定情報を取得してもよい。つまり、管理装置は、操作者が選択した包装装置の種類(又は、保持している情報に基づいて包装装置や管理装置が認識した包装装置の種類)と、任意のトレーの種類と、任意のフィルムの種類とに基づいて包装設定情報を抽出してもよい。つまり、包装装置さえ決まれば、当該包装装置に関係し得る全部の包装設定情報を一括してダウンロードする態様である。データ量は大きくなるが、操作等は最も簡便である。
なお、以上に説明した包装システム1、3、包装支援システム2、包装装置10、11、移動端末20、管理装置30の機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以下に付記を開示する。
[付記1]
本発明の一態様である包装システムは、商品を載置した被包装物をフィルムで包装する包装装置を用いた包装システムであって、前記包装装置の種類情報、前記フィルムの種類情報、及び、前記被包装物の種類情報に対応付けて包装設定情報を記憶する包装設定情報記憶部と、少なくとも前記被包装物の種類及び前記フィルムの種類を操作によって特定する特定手段と、前記包装装置、前記フィルム及び前記被包装物の種類が特定されたことに基づいて、該特定された前記包装装置、前記フィルム及び前記被包装物の組み合せに対応する前記包装設定情報を前記包装設定情報記憶部から取得する取得手段とを有し、前記特定手段は、前記包装装置の種類が特定される迄、前記フィルムの種類、及び、前記被包装物の種類の特定を禁止する。
付記1の構成によれば、包装装置、フィルム及び被包装物の種類を特定すれば、特定した包装装置、フィルム及び被包装物の種類の組み合せに応じた適切な包装設定情報を取得できるので、適切かつ簡便に包装装置の設定を行うことができる。また、包装装置の種類が特定される迄、フィルムや被包装物の種類の特定を禁止するため、効率良く、包装装置、フィルム及び被包装物の種類の組み合せを特定することができる。
[付記2]
付記1の包装システムにおいて、前記特定手段は、前記フィルムの種類が特定される迄、前記被包装物の種類の特定を禁止するようにしてもよい。
付記2の構成によれば、フィルムの種類が特定される迄、被包装物の種類の特定を禁止するため、効率良く、フィルム及び被包装物の種類の組み合せを特定することができる。
[付記3]
付記1又は付記2の包装システムは、管理装置と、前記管理装置と通信可能な移動端末とを備え、前記管理装置は、前記包装設定情報記憶部を有し、前記移動端末は、前記特定手段と前記取得手段とを有し、前記包装装置は、前記取得手段によって取得された前記包装設定情報を読み込む読込手段を有し、前記特定手段は、前記包装装置の種類、前記被包装物の種類及び前記フィルムの種類を操作によって特定し、前記読込手段は、当該包装装置とは異なる種類の前記包装装置が特定されたことに基づいて取得された前記包装設定情報の読み込みを禁止するようにしてもよい。
付記3の構成によれば、包装装置が通信機能を有しない場合(又は通信機能に不具合が生じている場合)であっても、包装設定情報を読み込むことができる。また、ある包装装置のための包装設定情報が、他の包装装置に読み込まれることを防止することができる。
[付記4]
付記1又は付記2の包装システムは、前記包装装置と通信可能な管理装置を備え、前記管理装置は、前記包装設定情報記憶部を有し、前記包装装置は、前記特定手段と前記取得手段とに加えて、前記取得手段によって取得された前記包装設定情報を読み込む読込手段を有し、前記特定手段は、前記包装装置の種類を内部に記憶する該包装装置の種類情報を参照することによって特定するとともに、前記被包装物の種類及び前記フィルムの種類を操作によって特定するようにしてもよい。
付記4の構成によれば、包装装置の種類情報を特定する操作を誤ることがなくなるので、より適切かつ簡便に包装装置の設定を行うことができる。
[付記5]
付記1~付記3のうちのいずれかの包装システムは、前記取得手段によって取得した前記包装設定情報を表示する表示手段を備えるようにしてもよい。
付記5の構成によれば、設定内容を確認することができる。