JP7294342B2 - head-up display device - Google Patents
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Description
本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。 The present invention relates to a head-up display device.
従来から、像を表す表示光を出射する表示部と、この表示部からの表示光を投射部材に反射させる凹面鏡と、を備えるヘッドアップディスプレイ装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の凹面鏡は、凹面鏡本体と、この凹面鏡本体を支持する保持プレートと、を備える。そして、コイルばねの一端が保持プレートに係止され、コイルばねの他端がケースに係止される。コイルばねにより保持プレートに力を加えることにより、凹面鏡が振動することが抑制される。 2. Description of the Related Art Conventionally, a head-up display device has been known that includes a display unit that emits display light that represents an image, and a concave mirror that reflects the display light from the display unit onto a projection member. For example, the concave mirror described in Patent Literature 1 includes a concave mirror body and a holding plate that supports the concave mirror body. One end of the coil spring is locked to the holding plate, and the other end of the coil spring is locked to the case. Vibration of the concave mirror is suppressed by applying force to the holding plate with the coil spring.
また、凹面鏡の位置を検出するために、凹面鏡が所定位置に到達したときに、凹面鏡とともに回転するレバーがプッシュスイッチを押すような構成が考えられる。この場合、保持プレートは、プッシュスイッチを押し下げる際にレバーを介してプッシュスイッチからの反力を受ける。
上記特許文献1の構成に凹面鏡の位置を検出するプッシュスイッチを適用した場合、保持プレートにおいて、プッシュスイッチからの反力とコイルばねにより加えられる力が釣り合うと、コイルばねにより加えられる力がプッシュスイッチからの反力により相殺される。これにより、コイルばねの機能が無効化され、凹面鏡の振動を抑制できないおそれがある。Also, in order to detect the position of the concave mirror, it is conceivable that a push switch is pushed by a lever that rotates together with the concave mirror when the concave mirror reaches a predetermined position. In this case, the holding plate receives reaction force from the push switch via the lever when the push switch is pushed down.
When a push switch for detecting the position of the concave mirror is applied to the configuration of Patent Document 1, when the reaction force from the push switch and the force applied by the coil spring are balanced in the holding plate, the force applied by the coil spring is applied to the push switch. is canceled by the reaction force from As a result, the function of the coil spring is disabled, and there is a possibility that the vibration of the concave mirror cannot be suppressed.
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、反射鏡の振動を抑制できるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a head-up display device capable of suppressing vibration of a reflecting mirror.
上記目的を達成するため、本発明の観点に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
表示光を出射する表示部と、前記表示部からの前記表示光を被投射部材に反射させるミラーユニットと、を備えるヘッドアップディスプレイ装置であって、
前記ミラーユニットは、
前記表示光を反射する鏡面を含む反射鏡と、
レバーを有し、前記反射鏡を保持する反射鏡ホルダと、
前記反射鏡ホルダを前記反射鏡とともに回転軸を中心に回転させるミラー駆動部と、
前記反射鏡ホルダに係止する第1端部、及び係止対象部に係止する第2端部を有するコイルばねと、
前記反射鏡が所定位置にあるときに前記レバーにより押されるスイッチユニットと、を備え、
前記コイルばねは、前記反射鏡が前記所定位置にあるときに前記コイルばねのコイル軸が前記反射鏡の前記回転軸を中心とした回転方向の接線方向に沿う向きに設けられる。In order to achieve the above object, a head-up display device according to an aspect of the present invention includes:
A head-up display device comprising: a display unit that emits display light; and a mirror unit that reflects the display light from the display unit onto a projected member,
The mirror unit is
a reflecting mirror including a mirror surface that reflects the display light;
a reflector holder having a lever and holding the reflector;
a mirror driving unit that rotates the reflecting mirror holder together with the reflecting mirror about a rotation axis;
a coil spring having a first end that engages with the reflecting mirror holder and a second end that engages with the object to be engaged;
a switch unit that is pushed by the lever when the reflector is in a predetermined position;
The coil spring is arranged such that the coil axis of the coil spring is tangential to the direction of rotation of the reflector about the rotation axis when the reflector is at the predetermined position.
本発明によれば、ヘッドアップディスプレイ装置において、反射鏡の振動を抑制できる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, it is a head-up display apparatus. WHEREIN: Vibration of a reflecting mirror can be suppressed.
本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。 An embodiment of a head-up display device according to the present invention will be described with reference to the drawings.
図1に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200のダッシュボード内に設置される。ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200の被投射部材の一例であるフロントガラス201に向けて像を表す表示光Lを出射する。表示光Lはフロントガラス201で反射して視認者1(主に車両200の運転者)に到達する。これにより、虚像Vが視認者1により視認可能に表示される。
As shown in FIG. 1 , head-up
図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示部10と、折り返しミラー部材20と、ミラーユニット30と、筐体60と、制御部70と、を備える。
As shown in FIG. 2, the head-up
筐体60は、非透光性樹脂材料又は金属材料で形成されるとともに、中空の略直方体をなす。筐体60には、フロントガラス201に対向する位置に開口部61が形成されている。筐体60は、開口部61を塞ぐ湾曲板状の窓部50を備える。この窓部50は、表示光Lが透過するアクリルなどの透光性樹脂材料からなる。筐体60内には、ヘッドアップディスプレイ装置100の各構成が収納されている。
The
表示部10は、制御部70による制御のもと、像を表す表示光Lを出射する。表示部10は、例えば、何れも図示しない光源及び液晶表示パネルを備える。
The
折り返しミラー部材20は、例えば平面鏡からなり、表示部10が出射した表示光Lをミラーユニット30に向けて反射させる。折り返しミラー部材20は、例えば、ポリカーボネート等の樹脂からなる基材にアルミニウムが積層されてなる。
The
図3に示すように、ミラーユニット30は、表示光Lを反射させる反射鏡の一例である凹面鏡31と、凹面鏡31を保持する凹面鏡ホルダ35と、凹面鏡ホルダ35を凹面鏡31とともに回転させるミラー駆動ユニット40と、回転支持部80と、を備える。
なお、以下の説明では、凹面鏡31を正面から見たときの方向に基づき、左右、上下、表裏が規定されている。図3~図8においては、左はLfと略記され、右はRtと略記され、上はUpと略記され、下はDnと略記され、表はFrと略記され、裏はBkと略記される。また、左右方向はX方向と一致し、上下方向はY方向と一致し、表裏方向はZ方向に一致する。As shown in FIG. 3, the
In the following description, left and right, up and down, front and back are defined based on the direction when the
凹面鏡31は、X方向に長い略長方形の板状に形成され、X方向に沿って湾曲している。凹面鏡31は、凹面鏡31の表側に形成され光を反射させる鏡面31aを備える。凹面鏡31は、凹状の曲面を有する合成樹脂製の基材にアルミニウム等の金属製の反射材が蒸着されることにより形成される。凹面鏡31は、鏡面31aにて折り返しミラー部材20で反射した表示光Lをフロントガラス201に向けて拡大させつつ反射させる。また、凹面鏡31は、凹面鏡ホルダ35とともに、図2の紙面垂直方向に延びる回転軸Axを中心に回転可能に構成されている。
The
凹面鏡ホルダ35は、合成樹脂により形成され、凹面鏡31をその裏面から保持しつつ、回転軸Axを中心に回転可能に支持される。詳しくは、図4に示すように、凹面鏡ホルダ35は、ホルダ本体部34と、回転軸部39aと、を備える。ホルダ本体部34は、凹面鏡31の裏面に沿う曲面を有する板状をなす。回転軸部39aは、ホルダ本体部34における右側の側面に位置し、回転軸Axに沿って延びる円柱状をなす。
The
図3に示すように、凹面鏡ホルダ35は、ホルダ本体部34における左側の端部に設けられるレバー38を備える。レバー38は、回転軸部39aとともに回転軸Axに沿って凹面鏡31を挟み込むように位置する。レバー38は、合成樹脂によりホルダ本体部34とは別体で形成される。
As shown in FIG. 3 , the
図5に示すように、レバー38は、レバー本体部38eと、レバー本体部38eを支持するレバー基礎部38dと、を備える。レバー本体部38eとレバー基礎部38dは一体で形成される。
レバー本体部38eは、略台形板状をなし、レバー本体部38eの厚さ方向が回転軸Axに沿う向きで、凹面鏡31の鏡面31aから表側に向けて延びる。
図6に示すように、レバー基礎部38dは、ホルダ本体部34における左側の端部に設けられる被取付部39bに取り付けられる。レバー基礎部38dと被取付部39bは、凹部と凸部が嵌まることにより位置決めされ、接着剤又はねじ等の固定手段により固定される。As shown in FIG. 5, the
The lever
As shown in FIG. 6 , the
また、図5に示すように、レバー本体部38eは、ラックギア部38aと、スイッチ押圧部38bと、を備える。
Further, as shown in FIG. 5, the
ラックギア部38aは、レバー本体部38eの表側の先端面に形成され、Y方向に沿って歯が並べられている。ラックギア部38aは、後述する第3ギア44に噛み合う。
The
スイッチ押圧部38bは、レバー38の下面の表側に位置し、下側に向けて凸状をなす。スイッチ押圧部38bは、凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、スイッチユニット48の後述するスイッチ部48aを押す。
The
レバー基礎部38dは、コイルばね45の後述する第1端部45aが係止するばね被係止部38cを備える。ばね被係止部38cは、レバー基礎部38dの上側に位置し、コイルばね45の第1端部45aが引っ掛かる係止孔38c1を有する。
The
また、図6に示すように、レバー38は軸通部38fを備える。軸通部38fは、レバー基礎部38dに設けられ、回転軸Axに沿って左側に延びる円筒状をなす。軸通部38fは、モータケース47の後述する回転支持部47bにより回転可能に支持される。よって、軸通部38fは、凹面鏡ホルダ35の図4に示す回転軸部39aとともに回転軸Axを中心に凹面鏡ホルダ35及び凹面鏡31を回転可能に支持する。
In addition, as shown in FIG. 6, the
図4に示すように、回転支持部80は、凹面鏡ホルダ35が回転軸Axを中心に回転可能となるように、凹面鏡ホルダ35の回転軸部39aを支持する。詳しくは、回転支持部80は、ケース体81と、重ね板ばね82と、を備える。ケース体81は、上方に向けて開口した箱状をなし、ケース体81の左側の壁部81bには、凹面鏡ホルダ35の回転軸部39aが貫通する貫通孔81aが形成される。ケース体81は、その内部に回転軸部39aを回転可能に支持するすべり軸受け部84を有する。重ね板ばね82は、回転軸部39aの上方に位置し、回転軸部39aをすべり軸受け部84に向けて付勢する。
As shown in FIG. 4, the
図5に示すように、ミラー駆動ユニット40は、モータ41、第1ギア42、第2ギア43及び第3ギア44からなるミラー駆動部46と、コイルばね45と、モータケース47と、スイッチユニット48と、を備える。
As shown in FIG. 5, the
モータケース47は、例えば合成樹脂により形成され、モータ41及びスイッチユニット48を収容し、第1ギア42、第2ギア43及び第3ギア44を回転可能に収容する。
また、モータケース47は、コイルばね45の第2端部45bが係止するばね被係止部47aを有する。ばね被係止部47aは、モータケース47における上面裏側に位置し、コイルばね45の第2端部45bが引っ掛かるようにU字状に形成されている。
また、図6に示すように、モータケース47は円筒状をなす回転支持部47bを備える。回転支持部47b内には、レバー38の軸通部38fが挿通される。回転支持部47bは、レバー38の軸通部38fを回転可能に支持する滑り軸受けとして機能する。The
Further, the
Further, as shown in FIG. 6, the
図5に示すように、モータ41は、モータケース47内における下側で、かつ表側に位置する。モータ41は、制御部70による制御のもと、第1ギア42、第2ギア43及び第3ギア44を介してレバー38をスイッチユニット48に対して接近又は離間させる。これにより、凹面鏡ホルダ35及び凹面鏡31は回転軸Axを中心に回転する。
As shown in FIG. 5 , the
第1ギア42は、Y方向に延びる円柱状をなすウォームギアであり、モータ41の図示しない出力軸に固定される。第2ギア43は、X方向に沿う回転軸を中心に回転可能であり、第1ギア42に噛み合うウォームホイールである。第3ギア44は、第2ギア43よりも小径の平歯車である。第3ギア44は、第2ギア43と一体で形成され、第2ギア43の回転軸と同一の回転軸を中心に回転する。第3ギア44は、レバー38のラックギア部38aに噛み合う。
The
図5に示すように、モータ41が駆動されると、第1ギア42が回転する。これにより、第1ギア42に噛み合う第2ギア43は第3ギア44と一体で回転する。第3ギア44はラックギア部38aに噛み合うため、第3ギア44の回転に伴い、凹面鏡ホルダ35及び凹面鏡31が回転軸Axを中心に回転しつつ、レバー38がスイッチユニット48に接近又は離間する。
As shown in FIG. 5, when the
コイルばね45は、第1係止位置Paにてレバー38のばね被係止部38cに係止するU字状の第1端部45aと、第2係止位置Pbにてモータケース47のばね被係止部47aに係止するU字状の第2端部45bと、を備える。第1係止位置Paと第2係止位置Pbは、Y方向において回転軸Axと異なる位置、本例では、回転軸Axよりも上方に位置する。また、第2係止位置Pbは、第1係止位置Paよりも上方に位置する。コイルばね45は、引張コイルばねであり、コイルばね45の弾性力によりレバー38がスイッチユニット48に近づくように凹面鏡ホルダ35を回転軸Axを中心に回転させる力をレバー38に加える。これにより、第3ギア44とラックギア部38aが接触した状態に保つことができる。従って、第3ギア44とラックギア部38aが接触と離間を繰り返すことによる騒音や凹面鏡31の振動を抑制することができる。図7に示すように、コイルばね45は、凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、コイルばね45のコイル軸Icが凹面鏡31の回転方向Cの接線方向Dに沿うように設置される。コイルばね45の作用については後で詳述する。
The
図5に示すように、スイッチユニット48は、略直方体をなし、モータケース47内における下側で、かつ裏側に位置する。スイッチユニット48は、スイッチユニット48の上面に位置するスイッチ部48aを備える。スイッチ部48aは、図示しない弾性部材を備え、レバー38からスイッチ部48aに外力が加えられていない状態では、この弾性部材の弾性力により初期位置に存在する。スイッチ部48aは、凹面鏡31がパーキング位置に到達する際に、レバー38により上記弾性部材の弾性力に抗して下方へ押し込まれることにより押圧位置に到達する。この際、図7に示すように、レバー38にはスイッチ部48aから反力Frが加えられる。スイッチユニット48は、スイッチ部48aが押圧位置に到達したとき、凹面鏡31がパーキング位置に到達したことを示す検出信号を制御部70に出力する。
As shown in FIG. 5 , the
図2に示すように、制御部70は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなり、表示部10及びモータ41を制御する。制御部70は、モータ41を駆動させることにより、第1ギア42、第2ギア43、第3ギア44及びレバー38を介して、凹面鏡31を図7に示すパーキング位置、又は図8に示す表示位置に到達するように回転させる。
図7に示すように、パーキング位置は、表示位置よりもY方向に沿う角度をなし、太陽光等の外光が凹面鏡31を反射して表示光Lの光路を遡らない向きに設定される。このパーキング位置は、例えば、レバー38のスイッチ押圧部38bがスイッチユニット48のスイッチ部48aに接触する位置からスイッチ押圧部38bがスイッチ部48aを押圧位置まで押し込む位置までの範囲に設定される。
図8に示すように、表示位置は、パーキング位置と比べて、凹面鏡31の鏡面31aがフロントガラス201を向くような角度をなし、表示部10からの折り返しミラー部材20を経た表示光Lをフロントガラス201に導く向きに設定される。一例として、表示位置は、図7に示すパーキング位置に対して図8中の時計回りに68°回転した位置に設定される。
制御部70は、車両200のイグニッションがオフからオンに切り替えられると、モータ41を正方向に駆動させることにより、凹面鏡31をパーキング位置から表示角度に移動させる。そして、制御部70は、車両200のイグニッションがオンからオフに切り替えられると、モータ41を逆方向に駆動させることにより、凹面鏡31を表示角度からパーキング位置に移動させる。このとき、制御部70は、凹面鏡31がパーキング位置に到達したことを示す検出信号をスイッチユニット48から受けるか否かに応じて、凹面鏡31がパーキング位置に到達したか否かを判別する。As shown in FIG. 2 , the
As shown in FIG. 7, the parking position forms an angle along the Y direction with respect to the display position, and is set in such a direction that outside light such as sunlight is reflected by the
As shown in FIG. 8, the display position is at an angle such that the
When the ignition of the
次に、凹面鏡31とコイルばね45の作用について説明する。
図7に示すように、コイルばね45は、凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、コイルばね45のコイル軸Icが凹面鏡31の回転軸Axを中心とした回転方向Cにおける接線方向Dに沿う向きをなす。接線方向Dは、凹面鏡ホルダ35を回転させる力(後述する力Fb,F2)が作用する方向と一致する。
また、言い換えると、凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、第1係止位置Paと回転軸Axを結ぶ仮想線L0とコイルばね45のコイル軸Icがなす角度であるコイルばね角度αは略直交する。コイルばね角度αは、凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、例えば、好ましくは85°~95°の範囲、より好ましくは90°に設定される。このコイルばね45の向きを実現するために、ばね被係止部38cとばね被係止部47aの位置関係、すなわち、第1係止位置Paと第2係止位置Pbの位置関係が設定される。凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、コイルばね45のコイル軸Icが接線方向Dに沿う向きをなすため、コイルばね45の弾性力に伴い生じる力Faのほぼ全てを凹面鏡ホルダ35を回転させる力Fbとして作用させることができる。
また、コイルばね45のばね定数は、凹面鏡31がパーキング位置にあるときに凹面鏡ホルダ35を回転させる力Fbがスイッチユニット48を押す際にレバー38が受ける反力Frよりも大きくなるように設定される。これにより、詳しくは後述するが、力Fbと反力Frが釣り合うことが抑制されて、凹面鏡31の振動を抑制することができる。Next, the action of the
As shown in FIG. 7, when the
In other words, when the
The spring constant of the
図7と図8を比較するとわかるように、凹面鏡31が表示位置に向けて回転軸Axを中心に回転するにつれて、接線方向Dに対してコイルばね45のコイル軸Icが傾き、コイルばね45のコイル軸Icが接線方向Dに沿わなくなる。接線方向Dに対してコイル軸Icが傾くにつれてコイルばね角度αは小さくなる。図8に示すように、凹面鏡31が表示位置に到達したとき、コイルばね45の弾性力に伴い生じる力F1は、回転軸Axに向けて押す力F3と凹面鏡ホルダ35を回転させる力F2に分けられる。この力F3は凹面鏡31の回転に寄与しない。接線方向Dに対してコイルばね45のコイル軸Icが傾くにつれて、力F3は大きくなり、力F2が小さくなる。これにより、凹面鏡31が表示位置に近づくにつれて、コイルばね45の伸びが大きくなるため、コイルばね45の弾性力に伴い生じる力F1は大きくなるものの、この力F1に占める凹面鏡31の回転に寄与しない力F3の割合が増える。よって、図9(c)に示すように、凹面鏡31の角度βの変化に対するコイルばね45が付与する凹面鏡31を回転させるトルクTrq1の傾きを小さくすることができる。これに伴う効果について図9(a),(b)に係る比較例と図9(c)に係る本実施形態を比較しつつ以下に説明する。
7 and 8, as the
図9(a),(b),(c)に示すように、凹面鏡の角度βがパーキング位置Pkから表示位置Phに向けて大きくなるにつれて、コイルばね45の伸びが大きくなるため、コイルばね45の弾性力に伴い凹面鏡ホルダ35に加わるトルクTrq1が大きくなる。凹面鏡31の角度βが表示位置Phからパーキング位置Pkに近づくと、レバー38がスイッチ部48aを押すため、スイッチ部48aの反力Frに伴い凹面鏡ホルダ35に加わるトルクTrq2が発生する。トルクTrq2は、トルクTrq1とは反対方向に作用する。
図9(a)に係る比較例においては、凹面鏡31がパーキング位置にあるときにコイル軸Icが接線方向Dに沿わず、かつ、凹面鏡31の角度βがパーキング位置Pkに近づくとトルクTrq1がトルクTrq2を下回るようなコイルばね45のばね定数に設定されている。このため、トルクTrq1とトルクTrq2が釣り合う平衡点E1が発生する。この平衡点E1においては、凹面鏡ホルダ35に何らテンションが加えられていない状態となり、第3ギア44とラックギア部38aが接触と離間を繰り返すことによる騒音が発生したり、凹面鏡31に振動が発生したりするおそれがある。そこで、図9(b)に係る比較例に示すように、ばね定数の高いコイルばねを採用することにより、凹面鏡の角度βがパーキング位置Pkに近づいたときであっても、トルクTrq1をトルクTrq2よりも大きくすることが考えられる。しかし、コイルばねのばね定数を高めることにより、凹面鏡を回転させるために必要となるモータトルクが増加するため好ましくない。
そこで、本実施形態では、凹面鏡31がパーキング位置にあるときにコイル軸Icが接線方向Dに沿わせることにより、上述のように、図9(c)に示すように、凹面鏡31の角度βの変化に対するコイルばね45が付与する凹面鏡31を回転させるトルクTrq1の傾きを小さくすることができる。よって、コイルばね45のばね定数を高めることなく、すなわちモータトルクを増加させることなく、トルクTrq1とトルクTrq2が釣り合う平衡点E1が発生することを抑制できる。よって、凹面鏡31の振動の発生を抑制できるとともに、第3ギア44とラックギア部38aが接触と離間を繰り返すことによる騒音の発生を抑制できる。As shown in FIGS. 9A, 9B, and 9C, as the angle β of the concave mirror increases from the parking position Pk toward the display position Ph, the extension of the
In the comparative example shown in FIG. 9A, when the
Therefore, in the present embodiment, the coil axis Ic is arranged along the tangential direction D when the
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。(effect)
According to the embodiment described above, the following effects are obtained.
(1)ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示光Lを出射する表示部10と、表示部10からの表示光Lを被投射部材の一例であるフロントガラス201に反射させるミラーユニット30と、を備える。ミラーユニット30は、表示光Lを反射する鏡面31aを含む凹面鏡31と、レバー38を有し、凹面鏡31を保持する凹面鏡ホルダ35と、凹面鏡ホルダ35を凹面鏡31とともに回転軸Axを中心に回転させるミラー駆動部46と、凹面鏡ホルダ35に係止する第1端部45a、及び係止対象部の一例であるばね被係止部47aに係止する第2端部45bを有するコイルばね45と、凹面鏡31が所定位置の一例であるパーキング位置にあるときにレバー38により押されるスイッチユニット48と、を備える。コイルばね45は、凹面鏡31がパーキング位置にあるときにコイルばね45のコイル軸Icが凹面鏡31の回転軸Axを中心とした回転方向Cの接線方向Dに沿う向きに設けられる。
この構成によれば、凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、コイルばね45のコイル軸Icが接線方向Dに沿う向きをなすため、コイルばね45の弾性力に伴い生じる力Faのほぼ全てを凹面鏡31を回転させる力Fbとして作用させることができる。よって、凹面鏡31がパーキング位置にあるとき、凹面鏡ホルダ35を回転させる力Fbをスイッチユニット48を押す際にレバー38が受ける反力Frよりも大きくし易い。このため、力Fbと反力Frが釣り合うことが抑制され、これにより、ミラー駆動部46における騒音や凹面鏡31の振動を抑制することができる。このように、凹面鏡31の振動を抑制することにより、表示光Lがフロントガラス201に照射されることにより表示される虚像Vの表示品位を高めることができる。(1) The head-up
According to this configuration, when the
(2)コイルばね45のばね定数は、凹面鏡31がパーキング位置にあるときに凹面鏡ホルダ35を回転させる力Fbがスイッチユニット48を押す際にレバー38が受ける反力Frよりも大きくなるように設定される。
この構成によれば、力Fbと反力Frが釣り合うことが抑制され、これにより、ミラー駆動部46における騒音や凹面鏡31の振動を抑制することができる。(2) The spring constant of the
This configuration suppresses the balance between the force Fb and the reaction force Fr, thereby suppressing noise in the
(3)ミラー駆動部46は、モータ41と、モータ41の駆動力をレバー38に伝達する歯車機構の一例である第1ギア42、第2ギア43及び第3ギア44と、を備える。レバー38は、第3ギア44に噛み合うギア部の一例であるラックギア部38aと、コイルばね45の第1端部45aが係止するばね被係止部38cと、凹面鏡31がパーキング位置にあるときにスイッチユニット48を押すスイッチ押圧部38bと、を備える。ヘッドアップディスプレイ装置100は、係止対象部の一例であるばね被係止部47aを有し、スイッチユニット48、モータ41、第1ギア42、第2ギア43及び第3ギア44を収容するモータケース47を備える。
この構成によれば、レバー38は、スイッチ押圧部38bによりスイッチユニット48を押す機能のみならず、ラックギア部38aによりモータ41の駆動力を第1ギア42、第2ギア43及び第3ギア44を介して受ける機能と、ばね被係止部38cによりコイルばね45の第1端部45aを係止する機能とを有する。このように、レバー38を多機能化することにより、ヘッドアップディスプレイ装置100をより簡易に構成することができる。(3) The
According to this configuration, the
(4)ヘッドアップディスプレイ装置100は車両200に搭載される。ミラー駆動部46は、凹面鏡31の鏡面31aがフロントガラス201に相対する表示位置と表示位置よりも車両200の高さ方向(Y方向)に沿う向きのパーキング位置の間で凹面鏡ホルダ35を回転させる。
この構成によれば、凹面鏡31がパーキング位置に到達する際に、上述のように、力Fbと反力Frが釣り合うことが抑制され、これにより、ミラー駆動部46における騒音や凹面鏡31の振動を抑制することができる。(4) Head-up
According to this configuration, when the
(変形例)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。(Modification)
In addition, the above-described embodiment can be implemented in the following forms, which are appropriately modified.
上記実施形態においては、コイルばね45の第1端部45aが係止するばね被係止部38cは、レバー38に設けられていたが、ばね被係止部38cは、レバー38とは別体に設けられていてもよい。また、コイルばね45の第2端部45bが係止するばね被係止部47aは、モータケース47に設けられていたが、ばね被係止部47aは、モータケース47とは別体に、例えば、筐体60に設けられていてもよい。ばね被係止部38cとばね被係止部47aの位置及び向きが変わることにより、コイルばね45の位置は変わるものの、コイルばね45は凹面鏡31がパーキング位置にあるときにコイルばね45のコイル軸Icが接線方向Dに沿う向きに設けられていればよい。
In the above embodiment, the spring engaged
上記実施形態においては、レバー38には、第3ギア44に噛み合うラックギア部38aが設けられているが、ラックギア部38aは、レバー38とは別体に設けられていてもよい。
In the above embodiment, the
上記実施形態においては、モータ41の駆動力は、歯車機構に相当する第1ギア42、第2ギア43及び第3ギア44を介してレバー38に伝達されていたが、歯車機構におけるギアの数及び種類はこれに限らない。例えば、第1ギア42及び第2ギア43が省略され、モータ41が直接に第3ギア44を回転させる構成であってもよい。
In the above embodiment, the driving force of the
上記実施形態においては、凹面鏡31がパーキング位置に存在するとき、レバー38はスイッチユニット48を押していたが、これに限らず、レバー38がスイッチユニット48を押すとき凹面鏡31の位置はパーキング位置以外であってもよい。この場合、例えば、スイッチユニット48はレバー38の上方に位置し、コイルばね45はレバー38の下方に位置していてもよい。
In the above embodiment, the
上記実施形態においては、図3に示すように、レバー38は、凹面鏡31の鏡面31aから表側に向けて延びていたが、これに限らず、凹面鏡31の裏面から裏側に向けて延びていてもよい。
In the above embodiment, as shown in FIG. 3, the
上記実施形態においては、レバー38は、凹面鏡ホルダ35のホルダ本体部34と別体で形成されていたが、ホルダ本体部34と一体で形成されていてもよい。
In the above embodiment, the
上記実施形態におけるヘッドアップディスプレイ装置100の構成は適宜変更可能である。例えば、折り返しミラー部材20を省略して、表示部10からの表示光Lを直接にミラーユニット30に照射してもよい。また、ヘッドアップディスプレイ装置100は、凹面鏡31に代えて平面鏡を備えていてもよい。
The configuration of the head-up
上記実施形態では、ヘッドアップディスプレイ装置100は車両200に搭載されていたが、車両200以外の飛行機、船等の乗り物に搭載されていてもよい。また、投射部材はフロントガラスに限らず、専用のコンバイナであってもよい。
Although the head-up
10 表示部
20 折り返しミラー部材
30 ミラーユニット
31 凹面鏡(反射鏡)
31a 鏡面
34 ホルダ本体部
35 凹面鏡ホルダ(反射鏡ホルダ)
38 レバー
38a ラックギア部
38b スイッチ押圧部
38c ばね被係止部
38d レバー基礎部
38c1 係止孔
38e レバー本体部
38f 軸通部
39a 回転軸部
39b 被取付部
40 ミラー駆動ユニット
41 モータ
42 第1ギア
43 第2ギア
44 第3ギア
45 コイルばね
45a 第1端部
45b 第2端部
46 ミラー駆動部
47 モータケース
47a ばね被係止部
47b 回転支持部
48 スイッチユニット
48a スイッチ部
70 制御部
100 ヘッドアップディスプレイ装置
200 車両
201 フロントガラス
α コイルばね角度
C 回転方向
D 接線方向
L 表示光
V 虚像
Ic コイル軸
Pa 第1係止位置
Pb 第2係止位置10
38
Claims (4)
前記ミラーユニットは、
前記表示光を反射する鏡面を含む反射鏡と、
レバーを有し、前記反射鏡を保持する反射鏡ホルダと、
前記反射鏡ホルダを前記反射鏡とともに回転軸を中心に回転させるミラー駆動部と、
前記反射鏡ホルダに係止する第1端部、及び係止対象部に係止する第2端部を有するコイルばねと、
前記反射鏡が所定位置にあるときに前記レバーにより押されるスイッチユニットと、を備え、
前記コイルばねは、前記反射鏡が前記所定位置にあるときに前記コイルばねのコイル軸が前記反射鏡の前記回転軸を中心とした回転方向の接線方向に沿う向きに設けられる、
ヘッドアップディスプレイ装置。A head-up display device comprising: a display unit that emits display light; and a mirror unit that reflects the display light from the display unit onto a projected member,
The mirror unit is
a reflecting mirror including a mirror surface that reflects the display light;
a reflector holder having a lever and holding the reflector;
a mirror driving unit that rotates the reflecting mirror holder together with the reflecting mirror about a rotation axis;
a coil spring having a first end that engages with the reflecting mirror holder and a second end that engages with the object to be engaged;
a switch unit that is pushed by the lever when the reflector is in a predetermined position;
The coil spring is provided such that when the reflector is at the predetermined position, the coil axis of the coil spring is oriented along a tangential direction in a direction of rotation of the reflector about the rotation axis.
Head-up display device.
請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。The spring constant of the coil spring is set so that when the reflector is at the predetermined position, the force for rotating the reflector holder is greater than the reaction force received by the lever when pushing the switch unit. ,
The head-up display device according to claim 1.
モータと、
前記モータの駆動力を前記レバーに伝達する歯車機構と、を備え、
前記レバーは、
前記歯車機構に噛み合うギア部と、
前記コイルばねの前記第1端部が係止するばね被係止部と、
前記反射鏡が前記所定位置にあるときに前記スイッチユニットを押すスイッチ押圧部と、を備え、
前記ヘッドアップディスプレイ装置は、
前記係止対象部を有し、前記モータ、前記歯車機構及び前記スイッチユニットを収容するモータケースを備える、
請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。The mirror drive unit
a motor;
a gear mechanism that transmits the driving force of the motor to the lever,
The lever is
a gear portion meshing with the gear mechanism;
a spring locked portion to which the first end of the coil spring is locked;
a switch pressing portion that presses the switch unit when the reflecting mirror is at the predetermined position;
The head-up display device,
a motor case having the locking target portion and housing the motor, the gear mechanism, and the switch unit;
The head-up display device according to claim 1 or 2.
前記ミラー駆動部は、前記反射鏡の前記鏡面が前記被投射部材に相対する表示位置と前記所定位置であり前記表示位置よりも前記車両の高さ方向に沿う向きのパーキング位置の間で前記反射鏡ホルダを回転させる、
請求項1から3の何れか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。The head-up display device is mounted on a vehicle,
The mirror drive unit is configured to perform the reflection between a display position where the mirror surface of the reflecting mirror faces the projected member and a parking position which is the predetermined position and is oriented along the height direction of the vehicle from the display position. rotate the mirror holder,
The head-up display device according to any one of claims 1 to 3.
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