JP7291344B2 - 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 - Google Patents
間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7291344B2 JP7291344B2 JP2019084223A JP2019084223A JP7291344B2 JP 7291344 B2 JP7291344 B2 JP 7291344B2 JP 2019084223 A JP2019084223 A JP 2019084223A JP 2019084223 A JP2019084223 A JP 2019084223A JP 7291344 B2 JP7291344 B2 JP 7291344B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cxcl10
- ipaf
- patient
- biomarker
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G16—INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
- G16B—BIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
- G16B20/00—ICT specially adapted for functional genomics or proteomics, e.g. genotype-phenotype associations
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/68—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
- G01N33/6893—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to diseases not provided for elsewhere
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/68—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
- G01N33/6863—Cytokines, i.e. immune system proteins modifying a biological response such as cell growth proliferation or differentiation, e.g. TNF, CNF, GM-CSF, lymphotoxin, MIF or their receptors
-
- G—PHYSICS
- G16—INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
- G16H—HEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
- G16H50/00—ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics
- G16H50/20—ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics for computer-aided diagnosis, e.g. based on medical expert systems
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2333/00—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
- G01N2333/435—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
- G01N2333/705—Assays involving receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
- G01N2333/715—Assays involving receptors, cell surface antigens or cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons
- G01N2333/7158—Assays involving receptors, cell surface antigens or cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons for chemokines
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2800/00—Detection or diagnosis of diseases
- G01N2800/12—Pulmonary diseases
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Hematology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Public Health (AREA)
- Evolutionary Biology (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Data Mining & Analysis (AREA)
- Databases & Information Systems (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Primary Health Care (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
Description
本実施形態の間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法(以下、「取得方法」ともいう)では、間質性肺炎患者の生体試料中の少なくとも1つのバイオマーカーを測定する。
本実施形態では、被検者は、間質性肺炎と診断された患者又は間質性肺炎に罹患している疑いのある者であれば特に限定されない。本明細書では「間質性肺炎患者」との用語は、間質性肺炎と診断された患者及び間質性肺炎に罹患している疑いのある者の両方を含む。被検者は、未治療の間質性肺炎患者であってもよい。また、被検者は、膠原病に罹患している間質性肺炎患者又は膠原病に罹患している疑いのある間質性肺炎患者であってもよい。間質性肺炎及び膠原病の種類は特に限定されない。
バイオマーカーとしては、CXCL9及びCXCL10から選択される少なくとも1つが挙げられる。CXCL9はMIG(Monokine induced by interferonγ)とも呼ばれ、Th1タイプケモカインの一種である。CXCL10はIP-10(Interferon-inducible Protein-10)とも呼ばれ、CXCL9と同様、Th1タイプケモカインの一種である。CXCL9及びCXCL10はいずれもTh1細胞表面に発現するCXCR3受容体のリガンドである。CXCL9及びCXCL10のアミノ酸配列自体は公知であり、例えばNCBI(National Center for Biotechnology Information)などの公知のデータベースから知ることができる。
本実施形態では、バイオマーカーの測定結果はIPAFとCTD-ILDとの鑑別の指標となる。例えば実施例に示されるように、IPAFと診断された患者群では、CTD-ILDと診断された患者群に比べて、生体試料中のCXCL9及びCXCL10の濃度が有意に低い。よって、本実施形態では、バイオマーカーの測定結果を、間質性肺炎患者の病態に関する情報として取得できる。間質性肺炎患者の病態に関する情報としては、例えば、間質性肺炎患者がIPAFであることを示唆する情報、又は間質性肺炎患者がCTD-ILDであることを示唆する情報が挙げられる。例えば、CXCL9の測定値又はCXCL10の測定値が、各バイオマーカーに対応する所定の閾値より低いとき、該測定値は、患者がIPAFであることを示唆し得る。あるいは、CXCL9の測定値又はCXCL10の測定値が、各バイオマーカーに対応する所定の閾値以上であるとき、該測定値は、患者がCTD-ILDであることを示唆し得る。より具体的な実施形態は、下記のとおりである。
本発明者らは、さらなるバイオマーカーとしてKL-6(Krebs von der Lungen Nr.6)及びMMP9(Matrix metalloproteinase 9)を測定し、これらの測定結果を、CXCL9及びCXCL10の測定結果に組み合わせることにより、IPAFとIPFとの鑑別が可能であることを見出している。よって、本実施形態では、バイオマーカーは、KL-6及びMMP9から選択される少なくとも1つをさらに含んでもよい。KL-6は、シアル化糖鎖抗原の一種であり、間質性肺炎のマーカーとして知られている。MMP9は、IV型コラーゲンなどを分解する活性を有する酵素であり、肺の線維化に関連するマーカーとして知られている。KL-6及びMMP9のアミノ酸配列自体は公知であり、例えばNCBIなどの公知のデータベースから知ることができる。バイオマーカーの測定については上記のとおりである。
本実施形態では、上記の方法で得られたバイオマーカーの測定結果を、間質性肺炎患者の病態の判定に利用できる。本実施形態の間質性肺炎患者の病態を判定する方法(以下、「判定方法」ともいう)では、まず、間質性肺炎患者の生体試料中の少なくとも1つのバイオマーカーを測定する。この測定の詳細は、本実施形態の取得方法について述べたことと同じである。
本発明には、本実施形態の判定方法により鑑別された病態に応じて、間質性肺炎患者を治療する方法も含まれる。よって、本発明の一実施形態は、間質性肺炎の治療方法に関する。本実施形態の間質性肺炎の治療方法は、間質性肺炎患者の生体試料中のCXCL10を測定する工程と、CXCL10の測定結果に基づいて、前記患者がIPAFであるか又はIPFであるかを判定する工程と、判定された病態に応じて前記患者に間質性肺炎の治療薬を投与する工程とを含み、前記患者がIPAFであると診断された場合、前記患者には免疫抑制薬を投与し、前記患者がIPFであると診断された場合、前記患者に抗線維化薬を投与する。判定工程において、CXCL10の測定値が、CXCL10に対応する所定の閾値以上であるとき、患者がIPAFであると判定する。あるいは、CXCL10の測定値が、CXCL10に対応する所定の閾値より低いとき、患者がIPFであると判定する。ここで、所定の閾値は、IPAFとIPFとを鑑別するための閾値である。
ERS及びATSにより提唱されたIPAFの診断基準で間質性肺炎を評価した報告はまだ少ない。そのため、この診断基準によりIPAFと診断された患者に対して、どのような治療をすべきかについては未だ明確ではない。しかし、基本的には、IPAFと診断された患者(以下、「IPAF患者」ともいう)には、免疫抑制薬などを用いる抗炎症療法を行うことになると考えられている。一方で、形態的ドメイン(画像又は組織)において通常型間質性肺炎(UIP)のパターンを示したIPAFの場合は、IPFの治療と同様に、抗炎症療法を行わず、抗線維化薬を用いることを検討する必要があるとも考えられている。ここで、実施例に示されるように、IPAF患者において、抗炎症療法による治療前の血清中のCXCL9濃度と、1年間の努力肺活量回復量との間に有意な負の相関が認められた。この結果は、血清中のCXCL9濃度が高いIPAF患者は、抗炎症療法による治療応答性が高いことを示唆する。CXCL10についても同様の傾向が認められた。
本発明の範囲には、本実施形態の方法及び判定方法に用いられる試薬キットも含まれる。すなわち、CXCL9と特異的に結合可能な物質を含む試薬及び/又はCXCL10と特異的に結合可能な物質を含む試薬を含む試薬キット(以下、「試薬キット」ともいう)が提供される。CXCL9及びCXCL10のそれぞれと特異的に結合可能な物質の詳細は、本実施形態の方法で用いるバイオマーカーと特異的に結合可能な物質について述べたことと同じである。
本発明の範囲には、本実施形態の間質性肺炎患者の病態の判定方法を実施するための装置及びコンピュータプログラムも含まれる。本実施形態の間質性肺炎患者の病態の判定装置の一例を、図面を参照して説明する。しかし、本実施形態は、この例に示される形態のみに限定されない。図2に示された判定装置10は、測定装置20と、コンピュータシステム30と、プリンタ40とを含む。コンピュータシステム30には、測定装置20及びプリンタ40が接続されている。
(1) 生体試料
生体試料として、間質性肺炎患者102名の血清を用いた。102名の患者のうち、CTD-ILDと診断された患者(CTD-ILD群)が16名であり、IPAFと診断された患者(IPAF群)が35名であり、IPFと診断された患者(IPF群)が51名であった。
(2.1) CXCL9の測定
各患者の血清中のCXCL9濃度を、下記のR1~R5試薬を用いて全自動免疫測定装置HISCL-5000又はHISCL-2000i(シスメックス株式会社)により測定した。
・R1試薬
抗MIGモノクローナル抗体(RANDOX社)を慣用の手法によりペプシン又はIdeSプロテアーゼで消化して、Fabフラグメントを得た。Fabフラグメントを慣用の手法によりビオチンで標識して、1%ウシ血清アルブミン(BSA)及び0.5%カゼイン含有バッファーに溶解して、R1試薬を得た。
表面にストレプトアビジンが固定された磁性粒子(以下、「STA結合磁性粒子」ともいう。平均粒子径2μm。磁性粒子1gあたりのストレプトアビジン量は2.9~3.5 mg)を、10 mM HEPES緩衝液(pH 7.5)で3回洗浄した。洗浄後のSTA結合磁性粒子を、ストレプトアビジン濃度が18~22μg/ml(STA結合磁性粒子の濃度が0.48~0.52 mg/ml)となるように10 mM HEPES(pH 7.5)に添加して、R2試薬を得た。
抗MIGモノクローナル抗体(RANDOX社)を慣用の手法によりペプシン又はIdeSプロテアーゼで消化して、Fabフラグメントを得た。Fabフラグメントを慣用の手法によりアルカリホスファターゼ(ALP)で標識して、1%BSA及び0.5%カゼイン含有バッファーに溶解して、R3試薬を得た。
R4試薬として、測定用緩衝液であるHISCL R4試薬(シスメックス株式会社)を用いた。R5試薬として、ALPの化学発光基質であるCDP-Star(登録商標)(アプライドバイオシステムズ社)を含むHISCL R5試薬(シスメックス株式会社)を用いた。
各患者の血清中のCXCL10濃度を、enzyme-linked immunosorbent assay(ELISA)により測定した。CXCL10の測定手順は、次のとおりであった。96ウェルプレートに2μg/mLで感作した抗CXCL10マウスモノクローナル抗体に、検体希釈液にて5倍希釈した血清(100μL)と2時間反応させた。HISCL洗浄液(300μL)にて6回洗浄後、100μLのビオチン化ヤギ 抗ヒトCXCL10抗体(0.0125μg/mL,1%BSA 0.5%カゼイン PBS pH7.4)を添加し、2時間反応させた。HISCL洗浄液(300μL)にて6回洗浄後、100μLのストレプトアビジンALPを添加し20分間反応させた。HISCL洗浄液(300μL)にて6回洗浄後、1:2で混合したR4及びR5試薬を100μL添加しプレートリーダーで発光シグナルをカウントした。抗CXCL10抗体は、R&Dシステムズ社Duoset DY266を用いた。
CTD-ILD、IPAF及びIPFの各患者群における血清中のCXCL9及びCXCL10の濃度を、それぞれ図5及び6に示す。CXCL9及びCXCL10の濃度は、CTD-ILD群に比べ、IPAF群及びIPF群において有意に低いことが分かった。よって、血清中のCXCL9及びCXCL10は、CTD-ILDとIPAFとの鑑別を可能にするバイオマーカーとして用い得ることが示唆された。また、CXCL10の濃度は、IPAF群に比べ、IPF群において有意に低いことが分かった。このことから、血清中のCXCL10は、IPAFとIPFとの鑑別も可能なバイオマーカーとして用い得ることが示唆された。
(1) CTD-ILDとIPAFとの鑑別
ROC解析により、血清中のCXCL9及びCXCL10の各濃度について、実施例1のCTD-ILD群(16名)とIPAF群(35名)とを区別する最適なカットオフ値を求めた。設定したカットオフ値を用いた判定の感度、特異度及び曲線下面積(AUC)を算出した。この判定では、CXCL9又はCXCL10の濃度がカットオフ値以上であるとき、患者はCTD-ILDであると判定した。また、CXCL9又はCXCL10の濃度がカットオフ値より低いとき、患者はCTD-ILDではないと判定した。得られたROC曲線を図7及び8に示す。各バイオマーカーのカットオフ値(pg/mL)、判定の感度(%)、特異度(%)及びAUCを表1に示す。
ROC解析により、血清中のCXCL10濃度について、実施例1のIPAF群(35名)とIPF群(51名)とを区別する最適なカットオフ値を求めた。設定したカットオフ値を用いた判定の感度、特異度及びAUCを算出した。この判定では、CXCL10の濃度がカットオフ値以上であるとき、患者はIPAFであると判定した。また、CXCL10の濃度がカットオフ値より低いとき、患者はIPAFではないと判定した。得られたROC曲線を図9に示す。CXCL10のカットオフ値(pg/mL)、判定の感度(%)、特異度(%)及びAUCを表2に示す。
(1) 生体試料
生体試料として、実施例1の間質性肺炎患者の血清を用いた。
(2.1) CXCL9及びCXCL10の測定
各患者の血清中のCXCL9及びCXCL10の濃度値として、実施例1で取得した測定値を用いた。
各患者の血清中のKL-6濃度を、HISCL KL-6試薬(積水メディカル株式会社)を用いてHISCL-5000又はHISCL-2000i(シスメックス株式会社)により測定した。KL-6の測定手順は、実施例1のCXCL9の測定と同様であった。HISCL KL-6試薬には、ビオチン標識マウス抗KL-6モノクローナル抗体を含むR1試薬、STA結合磁性粒子を含むR2試薬、ALP標識マウス抗KL-6モノクローナル抗体を含むR3試薬、測定用緩衝液であるHISCL R4試薬、CDP-Star(登録商標)を含むHISCL R5試薬、HISCL洗浄液、及びKL-6キャリブレータが含まれていた。
実施例1の各患者の血清中のMMP9濃度を、enzyme-linked immunosorbent assay(ELISA)により測定した。MMP9の測定手順は、次のとおりであった。96ウェルプレートに0.5μg/mLで感作した抗MMP9マウスモノクローナル抗体に、検体希釈液にて5倍希釈した血清(100μL)と2時間反応させた。HISCL洗浄液(300μL)にて6回洗浄後、100μLのビオチン化ヤギ 抗ヒトMMP9抗体(0.1μg/mL,1%BSA 0.5%カゼインTEA pH7.4)を添加し2時間反応させた。HISCL洗浄液(300μL)にて6回洗浄後、100μLのストレプトアビジンALPを添加し20分間反応させた。HISCL洗浄液(300μL)にて6回洗浄後、1:2で混合したR4及びR5試薬を100μL添加しプレートリーダーで発光シグナルをカウントした。抗MMP9抗体は、R&Dシステムズ社Duoset DY911を用いた。
血清中のCXCL9、CXCL10、KL-6及びMMP9の濃度を説明変数として用いて多重ロジスティック回帰分析を行った。この分析には、SPSS Statistics version 22.0(IBM社)を用いた。CXCL9とKL-6との組み合わせ、CXCL9とMMP9との組み合わせ、CXCL10とKL-6との組み合わせ、及びCXCL10とMMP9との組み合わせについて、実施例1のIPAF群(35名)とIPF群(51名)とを区別する最適なカットオフ値を求めた。設定したカットオフ値を用いた判定の感度、特異度及びAUCを算出した。この判定では、多重ロジスティック回帰分析により得られた予測値Pがカットオフ値以上であるとき、患者はIPAFであると判定した。また、予測値Pがカットオフ値より低いとき、患者はIPAFではないと判定した。得られたROC曲線を図11~14に示す。カットオフ値、判定の感度(%)、特異度(%)及びAUCを表3に示す。
Claims (14)
- 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法であって、
前記方法が、間質性肺炎患者の生体試料中の少なくとも1つのバイオマーカーを測定することを含み、前記バイオマーカーがCXCL10を含み、前記バイオマーカーの測定結果がIPAFとCTD-ILDとの鑑別の指標となる、前記方法。 - CXCL10の測定値が、CXCL10に対応する閾値より低いとき、前記測定値は、前記患者がIPAFであることを示唆する請求項1に記載の方法。
- CXCL10の測定値が、CXCL10に対応する閾値以上であるとき、前記測定値は、前記患者がCTD-ILDであることを示唆する請求項1に記載の方法。
- 前記バイオマーカーの測定結果がIPAFとIPFとの鑑別の指標となる請求項1に記載の方法。
- CXCL10の測定値が、CXCL10に対応する閾値以上であるとき、前記測定値は、前記患者がIPAFであることを示唆し、前記所定の閾値が、IPAFとIPFとを鑑別するための閾値である請求項4に記載の方法。
- CXCL10の測定値が、CXCL10に対応する閾値より低いとき、前記測定値は、前記患者がIPFであることを示唆し、前記所定の閾値が、IPAFとIPFとを鑑別するための閾値である請求項4に記載の方法。
- 前記バイオマーカーが、KL-6及びMMP9から選択される少なくとも1つをさらに含み、前記バイオマーカーの測定結果がIPAFとIPFとの鑑別の指標となる請求項1に記載の方法。
- 前記バイオマーカーの測定結果が、CXCL10の測定値と、KL-6及びMMP9から選択される少なくとも1つの測定値とから取得した値である請求項7に記載の方法。
- 前記取得した値が、多重ロジスティック回帰分析により得られた予測値であり、
前記予測値が閾値以上であるとき、前記予測値は、前記患者がIPAFであることを示唆し、前記閾値が、IPAFとIPFとを鑑別するための閾値である、
請求項8に記載の方法。 - 前記取得した値が、多重ロジスティック回帰分析により得られた予測値であり、
前記予測値が閾値より低いとき、前記予測値は、前記患者がIPFであることを示唆し、
前記閾値が、IPAFとIPFとを鑑別するための閾値である、
請求項8に記載の方法。 - IPAF患者の治療応答性に関する情報を取得する方法であって、
前記方法が、IPAF患者の生体試料中の少なくとも1つのバイオマーカーを測定することを含み、前記バイオマーカーがCXCL10を含み、前記バイオマーカーの測定結果が、抗炎症療法への治療応答性の鑑別の指標となる、前記方法。 - CXCL10の測定値が、CXCL10に対応する閾値以上であるとき、前記測定値は、前記患者が抗炎症療法に応答性があることを示唆する請求項11に記載の方法。
- 前記生体試料が、血液試料である請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
- CXCL10と特異的に結合可能な物質を含む試薬を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法に用いるための試薬キット。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019084223A JP7291344B2 (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 |
US16/847,994 US11719706B2 (en) | 2019-04-25 | 2020-04-14 | Method for measuring a biomarker in a biological sample of an IPAF patient |
EP20170913.6A EP3734285B1 (en) | 2019-04-25 | 2020-04-22 | Method for acquiring information on condition of patient with interstitial pneumonia and use thereof |
CN202010335168.3A CN111863122A (zh) | 2019-04-25 | 2020-04-24 | 取得间质性肺炎患者的病情相关信息的方法及其应用 |
JP2023034741A JP7482490B2 (ja) | 2019-04-25 | 2023-03-07 | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019084223A JP7291344B2 (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023034741A Division JP7482490B2 (ja) | 2019-04-25 | 2023-03-07 | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020180871A JP2020180871A (ja) | 2020-11-05 |
JP7291344B2 true JP7291344B2 (ja) | 2023-06-15 |
Family
ID=70417345
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019084223A Active JP7291344B2 (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 |
JP2023034741A Active JP7482490B2 (ja) | 2019-04-25 | 2023-03-07 | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023034741A Active JP7482490B2 (ja) | 2019-04-25 | 2023-03-07 | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11719706B2 (ja) |
EP (1) | EP3734285B1 (ja) |
JP (2) | JP7291344B2 (ja) |
CN (1) | CN111863122A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114113581B (zh) * | 2021-11-09 | 2023-03-10 | 广州呼吸健康研究院 | 一种外泌体上kl-6蛋白含量的检测方法及其应用 |
CN116313071B (zh) * | 2023-01-16 | 2023-09-08 | 南方医科大学南方医院 | 一种预测初诊皮肌炎患者发生快速进展型间质性肺病的风险模型的构建方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013509869A (ja) | 2009-11-05 | 2013-03-21 | ノバルティス アーゲー | 線維症の進行の予測用バイオマーカー |
WO2014144564A2 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-18 | Veracyte, Inc. | Biomarkers for diagnosis of lung diseases and methods of use thereof |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2606722B2 (ja) | 1988-04-05 | 1997-05-07 | 栄治 石川 | 超高感度抗原物質の測定法 |
US20120108452A1 (en) * | 2010-03-09 | 2012-05-03 | Life Technologies Corporation | Semi-Invasive Method for Characterizing Lung Injury |
WO2014148429A1 (ja) | 2013-03-18 | 2014-09-25 | 国立大学法人大阪大学 | 非特異的間質性肺炎の診断のためのバイオマーカー |
JP6220222B2 (ja) | 2013-10-28 | 2017-10-25 | シスメックス株式会社 | 関節リウマチの診断を補助するための方法、システム及びコンピュータプログラム製品 |
CN103698508B (zh) * | 2014-01-08 | 2016-05-18 | 陈娟 | 一种结缔组织病早期肺间质病变诊断试剂盒 |
JP2018194488A (ja) * | 2017-05-19 | 2018-12-06 | 睦憲 藤原 | 間質性肺炎の病期の判別を補助する方法 |
-
2019
- 2019-04-25 JP JP2019084223A patent/JP7291344B2/ja active Active
-
2020
- 2020-04-14 US US16/847,994 patent/US11719706B2/en active Active
- 2020-04-22 EP EP20170913.6A patent/EP3734285B1/en active Active
- 2020-04-24 CN CN202010335168.3A patent/CN111863122A/zh active Pending
-
2023
- 2023-03-07 JP JP2023034741A patent/JP7482490B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013509869A (ja) | 2009-11-05 | 2013-03-21 | ノバルティス アーゲー | 線維症の進行の予測用バイオマーカー |
WO2014144564A2 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-18 | Veracyte, Inc. | Biomarkers for diagnosis of lung diseases and methods of use thereof |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Chemokine Profiles of Interstitial Pneumonia in Patients with Dermatomyositis: A Case Control Study,Scientific Reports,2017年05月09日,Vol.7,AN1635,https://doi.org/10.1038/s41598-017-01685-5 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7482490B2 (ja) | 2024-05-14 |
JP2023060228A (ja) | 2023-04-27 |
US11719706B2 (en) | 2023-08-08 |
EP3734285A1 (en) | 2020-11-04 |
EP3734285B1 (en) | 2023-05-03 |
JP2020180871A (ja) | 2020-11-05 |
CN111863122A (zh) | 2020-10-30 |
US20200341008A1 (en) | 2020-10-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7482490B2 (ja) | 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用 | |
US11150252B2 (en) | Method for measuring phosphorylated tau protein | |
US20210311074A1 (en) | Method for obtaining information on risk of reduced respiratory function in patient with interstitial pneumonia | |
EP4047370A1 (en) | Method for assisting determination of exacerbation risk of covid-19, use of reagent kit, apparatus for acquiring information on exacerbation risk of covid-19 | |
US20220214365A1 (en) | Methods of Detecting Anti-folic acid Antibodies and Uses Thereof | |
EP3399314B1 (en) | Method for determining cancer, and device and computer program for determining cancer | |
EP3896452B1 (en) | Method for assisting prediction of exacerbation of respiratory infection and reagent kit | |
EP3988937A1 (en) | Method for acquiring information on respiratory infection, reagent kit, and device for acquiring information on respiratory infection | |
EP3367101B1 (en) | Method, apparatus and computer program for prediction of occurence of severe asthma attack in a patient | |
JP7018618B2 (ja) | 呼吸器感染症の重症化の予測を補助する方法、バイオマーカーの測定値をモニタリングする方法、およびこれらの方法に用いられる試薬キット | |
JP6799226B2 (ja) | 骨髄線維症の状態の診断を補助する方法、予後の予測を補助する方法、及び治療効果のモニター方法、並びにそれらの方法に用いるマーカー及び装置 | |
EP3299819B1 (en) | Method and apparatus for assisting diagnosis of risk of progression to stage 2 or higher diabetic nephropathy | |
AU2017232049A1 (en) | Method and apparatus for assisting diagnosis of risk of progression of diabetic nephropathy |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220311 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230131 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230307 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230404 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230410 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230425 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20230512 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230525 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7291344 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |