(UEグループ共通シグナリング)
NRでは、一以上のユーザ端末(User Equipment(UE))を含むグループ(UEグループ)に共通のシグナリング(UEグループ共通シグナリング(UE-group common signalling)、グループ共通シグナリング、共通シグナリング等ともいう)が行われる。例えば、UEグループ共通シグナリングは、例えば、以下の(1)~(4)の少なくとも一つのために用いられてもよい。
(1)スロット構成(slot configuration)の指示
(2)割り込み送信指示(Interrupted transmission indication)(プリエンプション指示(Pre-emption indication)等とも呼ばれる)
(3)上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))又は上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel(PUSCH))用の送信電力制御(Transmission Power Control(TPC))コマンド(グループTPCコマンド)
(4)サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal(SRS))のスイッチング
(1)スロット構成の指示
例えば、スロット構成は、上位レイヤパラメータ及び下り制御情報(Downlink Control Information:DCI)の少なくとも一つにより、一つ又は複数のUEに指定されてもよい。当該上位レイヤパラメータは、例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)の情報要素(Information Element:IE)(以下、RRC IE)の「TDD-UL-DL-ConfigurationCommon」及び「TDD-UL-DL-ConfigDedicated」の少なくとも一つであってもよい。
当該DCIは、一つ又は複数のスロットフォーマット識別子(Slot format indicator)を含み、DCIフォーマット2_0(フォーマット2_0)等と呼ばれてもよい。DCIフォーマット2_0には、Slot Format Indication Radio Network Temporary Identifier(SFI-RNTI)によりスクランブルされる巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)ビットが含まれる又は付加されてもよい。すなわち、DCIフォーマット2_0は、SFI-RNTIによりCRCスクランブルされてもよい。
UEは、一以上のサーチスペースのセット(サーチスペースセット)(例えば、タイプ3PDCCH共通サーチスペースセット(Type3-PDCCH CSS set))をモニタ(monitor)して、当該SFI-RNTIでCRCスクランブルされるDCIフォーマット2_0を検出してもよい。
(2)割り込み送信指示
UEは、上位レイヤパラメータ(例えば、RRC IEのDownlinkPreemption)及びDCIの少なくとも一つに基づいて、一つ又は複数のUEに対する送信が存在しないと想定してもよい周波数領域(frequency domain)リソース(例えば、帯域幅部分の全部又は半分、又は、一以上の物理リソースブロック(Physical Resource Block(PRB))(リソースブロック(RB)ともいう)等)及び時間領域(time domain)リソース(例えば、一以上のシンボル)を決定してもよい。
当該DCIは、一つ又は複数のプリエンプション指示を含み、DCIフォーマット2_1(フォーマット2_1)等と呼ばれてもよい。DCIフォーマット2_1は、Interruption RNTI(INT-RNTI)によりCRCスクランブルされてもよい。UEは、サーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)をモニタして、当該INT-RNTIでCRCスクランブルされるDCIフォーマット2_1を検出してもよい。
INT-RNTIは、上位レイヤパラメータ(例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」内の「int-RNTI」)により、一つ又は複数のUEに与えられてもよい。DCIフォーマット2_1のサイズは、上位レイヤパラメータ(例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」内の「dci-PayloadSize」)によりUEに与えられてもよく、例えば、最大126ビットであってもよい。
DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示は、所定数のビット(例えば、14ビット)で構成されてもよい。所定のサービングセルのプリエンプション指示がDCIフォーマット2_1内のどの位置から開始されるかは、上位レイヤパラメータ(例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」内の「INT-ConfigurationPerServingCell」内の「servingCellId」及び「positionInDCI」)により与えられてもよい。
(3)グループTPCコマンド
UEは、DCI内のTPCコマンドに基づいて、PUCCH又はPUSCHの送信電力を制御してもよい。DCIは、一つ又はTPCコマンドを含み、DCIフォーマット2_2(フォーマット2_2)等と呼ばれてもよい。PUSCH用のTPCコマンドを含むDCIフォーマット2_2は、TPC-PUSCH-RNTIによりCRCスクランブルされてもよい。PUCCH用のTPCコマンドを含むDCIフォーマット2_2は、TPC-PUCCH-RNTIによりCRCスクランブルされてもよい。
UEは、サーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)をモニタして、TPC-PUCCH-RNTI又はTPC-PUSCH-RNTIでCRCスクランブルされるDCIフォーマット2_2を検出してもよい。
(4)SRSスイッチング
UEは、上位レイヤパラメータ(例えば、RRC IEの「SRS-CarrierSwitching」)及びDCIの少なくとも一つに基づいて、SRSの送信電力を制御してもよい。当該DCIは、一つ又は複数のTPCコマンドを含み、DCIフォーマット2_3(フォーマット2_3)等と呼ばれてもよい。当該DCIフォーマット2_3は、TPC-SRS-RNTIによりCRCスクランブルされてもよい。
UEは、サーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)をモニタして、TPC-PUCCH-RNTI又はTPC-PUSCH-RNTIでCRCスクランブルされるDCIフォーマット2_3を検出してもよい。
以上のDCIフォーマット2_x(x=0、1、2又は3)は、UEグループ共通シグナリングに用いられるため、UEグループ共通DCI、共通DCI又はグループ共通DCI等とも呼ばれる。UEは、所定のサーチスペース(例えば、共通サーチスペース)のセットをモニタして、DCIフォーマット2_xを検出してもよい。
(マルチTRP)
NRでは、1つ又は複数の送受信ポイント(Transmission/Reception Point(TRP))(マルチTRP)が、1つ又は複数のパネル(マルチパネル)を用いて、UEに対してDL送信(例えば、PDSCH送信)を行うことが検討されている。なお、本明細書において、送受信ポイント(TRP)は、送信ポイント、受信ポイント、パネル(panel)、セル、サービングセル、キャリア又はコンポーネントキャリア(CC)と読み替えてもよい。
図1A~1Cは、マルチTRPシナリオの一例を示す図である。図1A~1Cでは、各TRPは4つの異なるビームを送信可能であると想定するが、これに限られない。なお、図1A~1Cでは、各TRPが一つのパネルを有するものとするが、一つのTRPが複数のパネルを有し、当該複数のパネルの各々からのPDSCHの受信が単一又は複数のパネルからのPDCCHにより制御されてもよい。
図1Aは、マルチTRPのうち1つのTRP(本例ではTRP1)のみがUEに対して制御信号(例えば、下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel(PDCCH)))を送信し、当該マルチTRPがデータ信号(例えば、下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH)))を送信するケースの一例を示す。
例えば、図1Aでは、UEは、TRP1からの1つのPDCCH(DCI)に基づいて、TRP1及び2からそれぞれ送信されるPDSCH1及び2を受信する。このように、単一のTRPからのPDCCH(DCI)を用いた複数のTRPからのPDSCHのスケジューリングは、シングルDCI、シングルPDCCH、シングルマスターモード、PDCCHタイプA(第1のPDCCHタイプ)又はDMRSポートグループタイプA(第1のDMRSポートグループタイプ)等とも呼ばれる。
図1Bは、マルチTRPのそれぞれがUEに対して別々の制御信号(例えば、PDCCH)を送信し、当該マルチTRPがそれぞれデータ信号(例えば、PDSCH)を送信するケースの一例を示す。
例えば、図1B及び1Cでは、UEは、TRP1及び2からそれぞれ送信されるPDCCH(DCI)1及び2に基づいて、TRP1及び2からそれぞれ送信されるPDSCH1及び2を受信する。このように、複数のTRPからのPDCCH(DCI)を用いた複数のTRPからのPDSCHのスケジューリングは、マルチ(multiple)DCI、マルチPDCCH、マルチマスターモード等とも呼ばれる。
マルチPDCCHでは、図1Bに示すように、当該複数のTRP(例えば、TRP1及び2)は、理想的バックホール(ideal backhaul)で接続されてもよいし、低遅延(low latency)の非理想的バックホール(non-ideal backhaul)で接続されてもよい。図1Bに示されるシナリオは、PDCCHタイプB(第2のPDCCHタイプ)又はDMRSポートグループタイプB(第2のDMRSポートグループタイプ)等とも呼ばれる。
或いは、マルチPDCCHでは、図1Cに示すように、当該複数のTRP(例えば、TRP1及び2)は、遅延が大きい(large latency)非理想的バックホールで接続されてもよい。図1Bに示されるシナリオは、PDCCHタイプC(第3のPDCCHタイプ)又はDMRSポートグループタイプC(第2のDMRSポートグループタイプ)等とも呼ばれる。
以上のようなマルチTRPシナリオでは、複数のTRPからそれぞれノンコヒーレントな(non-coherent transmission)DL信号(例えば、PDSCH)の送信が行われることが検討されている。複数のTRPからノンコヒーレントとなるDL信号(又は、DLチャネル)を協調して行う送信は、NCJT(Non-Coherent Joint Transmission)とも呼ばれる。
例えば、当該複数のTRPからは、同一のコードワード(CW)に対応するPDSCHが異なるレイヤを用いて送信されてもよい。例えば、TRP1から所定数のレイヤ(例えば、レイヤ1及び2)を用いてCW1に対応するPDSCH1が送信され、TRP2から所定数のレイヤ(例えば、レイヤ3及び4)を用いてCW1に対応するPDSCH2が送信されてもよい。
或いは、当該複数のTRPからは、異なるCWに対応するPDSCHが送信されてもよい。例えば、TRP1からCW1に対応するPDSCH1が送信され、TRP2からCW2に対応するPDSCH2が送信されてもよい。なお、CWはトランスポートブロック(TB)に読み替えてもよい。
NCJTされる複数のPDSCHは、疑似コロケーション(Quasi-Co-Location(QCL))関係にない(not quasi-co-located)と想定されてもよい。また、NCJTされる複数のPDSCHは、時間及び周波数ドメインの少なくとも一方に関して部分的に又は完全に重複すると定義されてもよい。
以上のようなマルチTRPシナリオでは、UEグループ共通シグナリングをどのように制御するかが問題となる。
例えば、図1Aに示されるシングルPDCCHの場合、PDSCHを送信するTRP1及び2が異なるセルIDを有すれば(セル間TRP(inter-cell TRP)であれば)、UEは、当該TRP1又はTRP2から送信されるDCIフォーマット2_1がどのTRPから送信されるPDSCHのプリエンプション指示であるかを、当該プリエンプション指示に関連づけられるセルIDにより決定できる。
一方、図1AにおいてTRP1及び2が同一のセルIDを有する場合(セル内TRP(intra-cell TRP)であれば)、UEは、当該TRP1又はTRP2から送信されるDCIフォーマット2_1がどのTRPから送信されるPDSCHのプリエンプション指示であるかを適切に決定できない恐れがある。
同様に、図1B又は1Cに示されるマルチPDCCHの場合、TRP1及び2が異なるセルIDを有すれば(セル間TRPであれば)、UEは、当該TRP1及びTRP2から送信されるDCIフォーマット2_1がどのTRPから送信されるPDSCHのプリエンプション指示であるかを、当該プリエンプション指示に関連づけられるセルIDにより決定できる。
一方、図1B及び1Cにおいても、TRP1及び2が同一のセルIDを有する場合(セル内TRPであれば)、UEは、当該TRP1及びTRP2から送信されるDCIフォーマット2_1がどのTRPから送信されるPDSCHのプリエンプション指示であるかを適切に決定できない恐れがある。
このように、UEに対するPDSCHを送信する複数のTRPが同一のセルIDを有する場合、UEは、当該複数のTRPの少なくとも一つから送信されるDCIフォーマット2_1が当該複数のTRPの中のどのTRPを対象とするのかを適切にできない恐れがある。同様の問題は、DCIフォーマット2_1だけでなく、DCIフォーマット2_0、2_2及び2_3等のUEグループ共通DCIについて生じ得る。
そこで、本発明者等は、UEに対するPDSCHを送信する複数のTRPが同一のセルIDを有する場合であっても、UEグループ共通シグナリングを適切に制御する方法を検討し、本発明に至った。具体的には、当該複数のTRPの一つからUEグループ共通DCIを送信する場合(第1の態様)又は当該複数のTRPそれぞれからUEグループ共通DCIを送信する場合(第2の態様)において、当該UEグループ共通DCIの対象となるTRPを適切に決定することを着想した。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態の各態様は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
なお、本実施形態において、TRP、パネル、Uplink(UL)送信エンティティ、復調用参照信号(DeModulation Reference Signal(DMRS))のアンテナポート(DMRSポート)、DMRSポートのグループ(DMRSポート)、符号分割多重(Code Division Multiplexing(CDM))されるDMRSポートのグループ(CDMグループ)、制御リソースセット(Control Resource Set(CORESET))、サーチスペースセット、PDSCH、コードワード、基地局などは、互いに読み替えられてもよい。
また、パネルIdentifier(ID)とパネルは互いに読み替えられてもよい。TRP IDとTRPは互いに読み替えられてもよい。また、セルIDとセル(サービングセル)は互いに読み替えらえてもよい。また、IDとインデックスと番号とは互いに読み替えられてもよい。
なお、本実施形態において、セルIDは、サービングセルID、サービングセルインデックス、キャリアインデックス、CCインデックス又はキャリア識別子等と相互に言い換えられてもよい。
また、本実施形態は、複数のTRPを利用した通信システムであれば適用することができる。例えば、複数のTRPからノンコヒーレントとなるDL信号(例えば、CW又はTB)が協調して送信される構成(NCJT)、複数のTRPから1つのDL信号(例えば、CW又はTB)から繰り返し送信する構成について適用してもよい。当該繰り返し送信では、一つのCW又はTBが、時間領域、周波数領域、空間領域の少なくとも一つで繰り返して送信されてもよい。
また、以下では、当該複数のTRPが同一のセルIDを有するものとするが、これに限られず、本実施形態を当該複数のTRPが異なるセルIDを有する場合にも適用することも可能である。
(第1の態様)
第1の態様では、UEに対するPDSCHを送信する複数のTRPの一つから、UEグループ共通DCIが送信される。以下では、UEグループ共通DCIの一例として、DCIフォーマット2_1を例示するが、他のDCIフォーマット2_x(x=0、2又は3)にも適用可能である。
第1の態様において、当該複数のTRPからそれぞれ送信される複数のPDSCHは、単一のTRPから送信される単一のDLアサインメントによってスケジューリングされてもよいし(例えば、図1AのシングルPDCCH)、当該複数のTRPからそれぞれ送信される複数のDLアサインメントによってスケジューリングされてもよい(例えば、図1BのマルチPDCCH)。
DLアサインメントは、PDSCHのスケジューリングに用いられるDCI又はPDCCHである。DLアサインメントは、例えば、DCIフォーマット1_0又は1_1であってもよい。また、DLアサインメントは、UE固有(UE-specific)のDCIであってもよい。UEは、UEは、所定のサーチスペース(例えば、UE固有サーチスペース)のセットを監視して、DLアサインメントを検出してもよい。
図2A及び2Bは、第1の態様に係るDCIフォーマット2_1の送信の一例を示す図である。図2Aでは、シングルPDCCHの一例が示され、図2Bでは、マルチPDCCHの一例が示される。なお、図2A及び2Bでは、UEに対するPDSCHを送信するTRP数は2であるものとするが、2以上であってもよい。また、図2A及び2Bでは、一例として、TRP1及び2は、同一のセルID#1を有するものとする。
例えば、図2Aでは、TRP1及び2からそれぞれ送信されるPDSCH1及び2が、TRP1からのPDCCHを介して送信されるDLアサインメントによりスケジューリングされる。図2Aにおいて、DCIフォーマット2_1は、TRP1からのPDCCHを送信されてもよい。
一方、図2Bでは、TRP1から送信されるPDSCH1は、TRP1からのPDCCH1を介して送信されるDLアサインメントによりスケジューリングされ、TRP2から送信されるPDSCH2は、TRP2からのPDCCH2を介して送信されるDLアサインメントによりスケジューリングされる。
図2Bにおいて、DCIフォーマット2_1は、TRP1又は2のいずれか一方から送信されてもよい。また、DCIフォーマット2_1に関連する上位レイヤシグナリング(上位レイヤパラメータ)(例えば、RRCシグナリング(RRC IE))も、TRP1又は2のいずれか一方から送信されてもよい。
図2Bに示すように、複数のTRPからのPDSCHが当該複数のTRPそれぞれからのPDCCHによりスケジューリングされる場合であっても、DCIフォーマット2_1は、当該複数のTRPの一つから送信されてもよい。この場合、当該複数のTRPは、互いのスケジューリングを認識するために、理想的バックホール又は低遅延の非理想的バックホールで接続されてもよい。
図2A及び2Bにおいて、UEは、所定のサーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)をモニタして、所定のRNTI(例えば、INT-RNTI)でCRCスクランブルされるDCIフォーマット2_1を検出してもよい。
当該所定のサーチスペースセットは、特定のサービングセル、特定の帯域幅部分(Bandwidth Part(BWP))及び特定のTRPの少なくとも一つに対してUEに設定(configure)されてもよい。当該所定のサーチスペースセットの周期、時間領域リソース及び周波数領域リソースの少なくとも一つは、上位レイヤパラメータにより設定されればよい。
UEは、PDSCHを送信する複数のTRPの一つから送信されるDCIフォーマット2_1を検出する場合、当該DCIフォーマット2_1の適用対象となる少なくとも一つのTRPを決定してもよい。例えば、UEは、当該DCIフォーマット2_1を当該複数のTRPに適用してもよいし(第1の適用例)、又は、当該複数のTRPのいずれか一つに適用してもよい(第2の適用例)。
<第1の適用例>
第1の適用例では、UEは、PDSCHを送信する複数のTRPの一つから送信されるDCIフォーマット2_1を検出する場合(例えば、図2A及び2B)、当該DCIフォーマット2_1を当該複数のTRPに適用してもよい。
図3は、第1の態様に係るDCIフォーマット2_1の第1の適用例を示す図である。図3に示すように、DCIフォーマット2_1は、N(N≧1)個のプリエンプション指示を含んでもよい。各プリエンプション指示は、セルIDに関連づけられてもよい。
UEは、プリエンプションに関する情報(プリエンプション情報、例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」)を受信する。プリエンプション情報は、プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)をサービングセル毎に含んでもよい。
当該設定情報は、セルID(例えば、RRC IEの「servingCellId」)と、DCIフォーマット2_1内における当該セルIDに対応するプリエンプション指示の位置を示す情報(位置情報、例えば、RRC IEの「positionInDCI」)とを含んでもよい。
なお、各サービングセルに対応するプリエンプション指示の位置情報の階層構造は、上記に限られない。UEは、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示に対応するサービングセルを識別可能な情報を受信すればよい。
UEは、上記設定情報に基づいて、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示の対象となるセル(サービングセル)を決定してもよい。例えば、図3では、DCIフォーマット2_1内のプリエンプション指示1、2、3~Nは、それぞれ、セルID#1、#2、#3~#Nに関連づけられる。
図3において、各プリエンプション指示は、同一のセルIDに対応する一つ又は複数のTRPに対応してもよい。例えば、図2A及び2Bに示すように、TRP1及び2が同一のセルID#1を有する場合、DCIフォーマット2_1内で、セルID#1に関連付けられるプリエンプション指示1は、TRP1及び2の双方に対応してもよい。
例えば、図2A及び2Bにおいて、単一のTRP1から送信されるDCIフォーマット2_1(例えば、図3)を検出する場合、UEは、当該DCIフォーマット2_1内においてセルID#1に関連付けられるプリエンプション指示1を復号してもよい。UEは、復号されたプリエンプション指示1が、セルID#1に対応するTRP1及び2の双方に適用されると想定してもよい。
具体的には、UEは、当該プリエンプション指示1に基づいて、TRP1及び2の双方からのDL送信(例えば、PDSCH送信)が中断(interrupt)される時間領域リソース(例えば、シンボル)及び周波数領域リソース(例えば、BWP全体又はBWPの半分)の少なくとも一つを決定してもよい。
第1の適用例では、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示は、上記設定情報によって関連付けられるセルIDを有する全TRPに適用される。このため、Rel.15におけるDCIフォーマット2_1及び上記設定情報(例えば、Rel.15におけるRRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)を再利用して、同一のセルIDを有する複数のTRPからのDL送信のプリエンプションを適切に制御できる。
<第2の適用例>
第2の適用例では、UEは、PDSCHを送信する複数のTRPの一つから送信されるDCIフォーマット2_1を検出する場合(例えば、図2A及び2B)、当該DCIフォーマット2_1を当該複数のTRPのいずれか一つに適用してもよい。
UEは、上位レイヤパラメータ及びDCIの少なくとも一つに基づいて、当該DCIフォーマット2_1を適用する単一のTRPを決定してもよい(第1~第3のTRP決定例)。当該単一のTRPは、明示的に(explicitly)指定されてもよいし、又は、黙示的に(implicitly)指定されてもよい。
≪第1のTRP決定例≫
第1のTRP決定例では、上記プリエンプション情報(例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」)内で、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示を適用するTRPが明示的に指示されてもよい。
図4は、第1の態様のDCIフォーマット2_1の第2の適用例における第1のTRP決定例を示す図である。図4では、図3との相違点を中心に説明する。
図4に示すように、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示は、セルID及びTRPの識別子(TRP ID)に関連付けられてもよい。TRP IDは、パネルの識別子、DMRSポートの識別子、DMRSポートグループの識別子、CDMグループの識別子、CORESETの識別子(CORESET ID)、サーチスペースの識別子(サーチスペースID)等と読み替えられてもよい。また、識別子(identifier)は、ID、インデックス、番号等と読み替えられてもよい。
具体的には、上記プリエンプション情報(例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」)は、プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)を、DCIフォーマット2_1内のプリエンプション指示毎に(又は、サービングセル毎及びTRP毎)に含んでもよい。
当該設定情報は、セルID(例えば、RRC IEの「servingCellId」)と、TRP ID(例えば、RRC IEの「trpID」であるが、RRC IEの名称はこれに限られない)と、DCIフォーマット2_1内における当該セルID及び当該TRP IDに対応するプリエンプション指示の位置情報(例えば、RRC IEの「positionInDCI」)を含んでもよい。
UEは、同一のセルIDを有する複数のTRPの一方から送信されるDCIフォーマット2_1を検出する場合、上記設定情報に基づいて、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示の対象となるセル(サービングセル)及びTRPを決定してもよい。また、UEは、上記設定情報により各プリエンプション指示に関連付けられるTRPに当該各プリエンプション指示が適用されると想定してもよい。
なお、各TRPに対応するプリエンプション指示の位置情報の階層構造は、上記に限られない。UEは、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示に対応するTRPを識別可能な情報を受信すればよい。
例えば、図4では、DCIフォーマット2_1内のプリエンプション指示1は、セルID#1及びTRP ID#1に関連づけられ、プリエンプション指示2は、セルID#1及びTRP ID#2に関連づけられる。
図2A及び2Bに示すようにTRP1及び2が同一のセルID#1を有する場合、UEは、セルID#1及びTRP ID#1に関連付けられるプリエンプション指示1はTRP1からのDL送信に適用されると想定してもよい。一方、UEは、セルID#1及びTRP ID#2に関連付けられるプリエンプション指示2はTRP2からのDL送信に適用されると想定してもよい。
第1のTRP決定例では、プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)がセルIDだけでなくTRP IDを含むので、UEは、複数のTRPが同一のセルIDを有する場合であっても、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示を適用するTRPを適切に決定できる。
≪第2のTRP決定例≫
第2のTRP決定例では、DCIフォーマット2_1内で各プリエンプション指示を適用するTRPが明示的に指示されてもよい。
図5は、第1の態様のDCIフォーマット2_1の第2の適用例における第2のTRP決定例を示す図である。図5では、図3又は図4との相違点を中心に説明する。図5に示すように、DCIフォーマット2_1は、N(N≧1)個のプリエンプション指示及びN個のTRP(又はTRP ID)を示す所定フィールドを含んでもよい。
図5では、図3と同様に、各プリエンプション指示は、プリエンプション指示に関するサービングセル毎の設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)により、セルIDと関連付けられてもよい。
図5に示すように、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示には、TRP(又はTRP ID)を示す所定フィールドが追加されてもよい。当該所定フィールドは、各プリエンプション指示に関連付けられるセルIDを有する特定のTRPを示してもよい。UEは、当該所定フィールドの値に基づいて、当該各プリエンプション指示を適用するTRPを決定してもよい。
例えば、TRP1及び2が同一のセルID#1を有する場合(図2A及び2B参照)、UEは、セルID#1に関連付けられるプリエンプション指示1に付加される所定フィールドの値に基づいて、当該プリエンプション指示1を適用するTRPを決定してもよい。
例えば、UEは、当該所定フィールドの値が「0」である場合、プリエンプション指示1をTRP1(又はTRP ID#1)に適用し、当該所定フィールドの値が「1」である場合、プリエンプション指示1をTRP2(又はTRP ID#2)に適用してもよい。なお、当該所定フィールドの値が示すTRPは、上記と逆であってもよい。
このように、単一のサービングセル(基地局、gNodeB(gNB)等ともいう)が最大2TRPを有する場合、各プリエンプション指示に付加される所定フィールドは、1ビットであってもよい。当該所定フィールドを1ビットで構成する場合、N個のプリエンプション指示を含むDCIフォーマット2_1には、Nビットが追加されればよい。
なお、図5では、DCIフォーマット2_1内のN個のプリエンプション指示のそれぞれに対応するN個の所定フィールドが追加されるが、これに限られない。例えば、DCIフォーマット2_1内には、当該N個のプリエンプション指示に対応するN個未満の所定フィールド(例えば、一つのフィールド)が追加されてもよい。
第2のTRP決定例では、DCIフォーマット2_1が各プリエンプション指示を適用するTRPを示す所定フィールドを含むので、UEは、複数のTRPが同一のセルIDを有する場合であっても、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示を適用するTRPを適切に決定できる。
≪第3のTRP決定例≫
第3のTRP決定例では、上記プリエンプション情報(例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」)内で、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示を適用するTRPが黙示的に指示されてもよい。
図6は、第1の態様のDCIフォーマット2_1の第2の適用例における第3のTRP決定例を示す図である。図6では、図3、4又は5との相違点を中心に説明する。
図6に示すように、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示は、セルID及びTRPの識別子(TRP ID)に関連付けられてもよい。
具体的には、上記プリエンプション情報(例えば、RRC IEの「DownlinkPreemption」)は、プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)をサービングセル毎に含んでもよい。
当該設定情報は、セルID(例えば、RRC IEの「servingCellId」)と、DCIフォーマット2_1内における当該セルIDに対応する一以上のプリエンプション指示の位置情報を含んでもよい。例えば、図6では、当該設定情報は、一つのセルIDに対応する第1及び第2の位置情報(例えば、RRC IEの「positionInDCI-1」及び「positionInDCI-2」)を含む。
第1の位置情報(例えば、RRC IEの「positionInDCI-1」)は、同一のセルIDを有する複数のTRPの一方に適用されるプリエンプション指示の位置を示してもよい。一方、第2の位置情報(例えば、RRC IEの「positionInDCI-2」)は、当該複数のTRPの他方に適用されるプリエンプション指示の位置を示してもよい。
例えば、図6では、セルID#1用の設定情報内の第1の位置情報は、セルID#1を有するTRP1に適用するプリエンプション指示の開始位置を示す。また、当該設定情報内の第2の位置情報は、セルID#1を有するTRP2に適用するプリエンプション指示の開始位置を示す。このように、当該設定情報内の各位置情報は、当該設定情報内のセルIDを有する各TRPに対応してもよい。
図2A及び2Bに示すようにTRP1及び2が同一のセルID#1を有する場合、UEは、セルID#1の設定情報内の第1の位置情報が示すプリエンプション指示1がTRP1からのDL送信に適用されると想定してもよい。一方、UEは、セルID#1の設定情報内の第2の位置情報が示すプリエンプション指示2がTRP2からのDL送信に適用されると想定してもよい。
第3のTRP決定例では、サービングセル毎の設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)が各TRPに対応する位置情報を含むので、UEは、複数のTRPが同一のセルIDを有する場合であっても、DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示を適用するTRPを適切に決定できる。
以上のように、第1の態様によれば、UEに対するPDSCHを送信する複数のTRPの一つからUEグループ共通DCI(例えば、DCIフォーマット2_1)が送信される場合に、当該複数のTRPが同一のセルIDを有していても、当該UEグループ共通DCIに基づく制御を適切に行うことができる。
(第2の態様)
第2の態様では、UEに対するPDSCHを送信する複数のTRPから、それぞれ、複数のUEグループ共通DCIが送信される。第2の態様では、第1の態様との相違点を中心に説明する。以下では、UEグループ共通DCIの一例として、DCIフォーマット2_1を例示するが、他のDCIフォーマット2_x(x=0、2又は3)にも適用可能である。
第2の態様において、当該複数のTRPからそれぞれ送信される複数のPDSCHは、当該複数のTRPからそれぞれ送信される複数のDLアサインメントによってスケジューリングされてもよい(例えば、図1B又は1CのマルチPDCCH)。
図7は、第2の態様に係るDCIフォーマット2_1の送信の一例を示す図である。図7では、UEに対してPDSCH及びDCIフォーマット2_1を送信するTRP数は2であるものとするが、2以上であってもよい。また、図7では、一例として、TRP1及び2は、同一のセルID#1を有するものとする。
また、図7において、TRP1及び2は、理想的バックホール又は低遅延の非理想的バックホールで接続されてもよい(図1B参照)し、遅延が大きい非理想的バックホールで接続されてもよい(図1C参照)。
図7では、TRP1から送信されるPDSCH1は、TRP1からのPDCCH1を介して送信されるDLアサインメントによりスケジューリングされ、TRP2から送信されるPDSCH2は、TRP2からのPDCCH2を介して送信されるDLアサインメントによりスケジューリングされる。
図7に示すように、複数のTRPからのPDSCHが当該複数のTRPそれぞれからのPDCCHによりスケジューリングされる場合、DCIフォーマット2_1も、当該複数のTRPそれぞれから送信されてもよい。関連する上位レイヤシグナリング(上位レイヤパラメータ)(例えば、RRCシグナリング(RRC IE))は、当該複数のTRPの少なくとも一方から送信されればよい。
図7において、UEは、所定のサーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)をモニタして、所定のRNTI(例えば、INT-RNTI)でCRCスクランブルされるDCIフォーマット2_1を検出してもよい。
当該所定のサーチスペースセットは、サービングセル、BWP及びTRPの少なくとも一つ毎にUEに設定されてもよい。当該所定のサーチスペースセットの周期、時間領域リソース及び周波数領域リソースの少なくとも一つは、上位レイヤパラメータにより設定されればよい。
当該所定のサーチスペースセットは、所定のCORESETに関連付けられてもよい。当該所定のCORESETは、サービングセル、BWP及びTRPの少なくとも一つ毎にUEに設定されてもよい。
図7に示すように、UEは、各TRPからDCIフォーマット2_1が送信される場合、当該DCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPを決定してもよい。例えば、UEは、以下の少なくとも一つに基づいて、当該DCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPを決定してもよい。
・CORESET
・サーチスペース
・PDCCHの設定情報(例えば、RRC IEの「PDCCH-Config」)
・PDSCH又はPDCCHのDMRSポートのCDMグループ
・所定のRNTI(例えば、INT-RNTI)の値
・DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示に付加される所定フィールド(例えば、TRP ID)の値
・プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)
・PDCCHのDMRSのスクランブル初期化(scrambling initialization)に用いられる系列(sequence)(例えば、RRC IEの「pdcch-DMRS-ScramblingID」)
<CORESETに基づくTRP決定例>
UEは、各TRPからのDCIフォーマット2_1をモニタする所定のサーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)に関連付けられるCORESETに基づいて、当該DCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPを決定してもよい。
サービングセル毎又はBWP毎のPDCCHの設定情報(PDCCH設定情報、例えば、RRC IEの「PDCCH-Config」)は、一以上のCORESETの設定情報(CORESET設定情報、例えば、RRC IEの「PDCCH-Config」)のリスト(例えば、RRC IEの「controlResourceSetToAddModList」)を含んでもよい。
また、当該PDCCHの設定情報は、一以上のサーチスペースセットの設定情報(サーチスペース設定情報、例えば、RRC IEの「SearchSpace」)のリスト(例えば、RRC IEの「searchSpacesToAddModList」)を含んでもよい。
各TRPは、上記PDCCH設定情報内の一つのCORESET設定情報により設定されるCORESETに対応してもよい(関連付けられてもよい)。すなわち、UEには、TRP毎にCORESETが設定されてもよい。
UEは、異なるCORESETに関連付けられる複数のサーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)でそれぞれ検出されるDCIフォーマット2_1は、異なるTRPに適用されると想定してもよい。
異なるTRPに関連付けられる複数のCORESETには、非重複の(non-overlapped)時間領域リソース及び周波数領域リソースが割り当てられてもよい。或いは、当該複数のCORESETに割り当てられる時間領域リソース及び周波数領域リソースの少なくとも一部は、重複してもよい。
図8A及び8Bは、第2の態様に係るCORESETに基づくTRP決定例を示す図である。図8A及び8Bでは、図7に示すように、TRP1及び2の双方からDCIフォーマット2_1が送信されるものとする。なお、図8A及び8Bで示されるサーチスペースIDx(x=1、2)のサーチスペースセットは、サーチスペースセットx(x=1、2)と表記されてもよい。また、当該サーチスペースセットxは、例えば、タイプ3PDCCH CSSセットであってもよい。
図8Aでは、CORESET1及び2が時間領域及び周波数領域の少なくとも一方で重複しない。すなわち、図8Aでは、CORESET1及び2は、排他的な(exclusively)な周波数領域リソース(例えば、一以上のPRB)又は時間領域リソース(例えば、一以上のシンボル)に割り当てられてもよい。
図8Aにおいて、CORESET1及び2は、それぞれ異なるTRP1及び2に関連付けられる。UEは、CORESET1に関連付けられるサーチスペースセット1でDCIフォーマット2_1を検出する場合、当該DCIフォーマット2_1を、CORESET1に関連付けられるTRP1に適用してもよい。
また、UEは、CORESET2に関連付けられるサーチスペースセット2でDCIフォーマット2_1を検出する場合、当該DCIフォーマット2_1を、CORESET2に関連付けられるTRP1に適用してもよい。
一方、図8Bでは、CORESET1及び2が時間領域の少なくとも一部及び周波数領域の少なくとも一方で重複する。すなわち、図8Bでは、CORESET1及び2は、部分的又は完全に重複する周波数領域リソース(例えば、一以上のPRB)及び時間領域リソース(例えば、一以上のシンボル)に割り当てられてもよい。
図8Bに示すように、CORESET1及び2に割り当てられる周波数領域リソース及び時間領域リソースが少なくとも部分的に重複する場合、CORESET1及び2が異なるQCLを有したとしても、UEは、検出されたDCIフォーマット2_1がどのTRPに属するのかを決定できない恐れがある。
そこで、UEは、以下の(1)~(4)の何れかに基づいて、所定のCORSETに関連付けられるサーチスペースセットで検出されるDCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPを決定してもよい。
(1)当該DCIフォーマット2_1のCRCスクランブルに用いられるRNTI(例えば、INT-RNTI)の値
(2)検出されたDCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示に付加される所定フィールド(例えば、TRP ID)の値
(3)プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)
(4)PDCCHのDMRSのスクランブル初期化(scrambling initialization)に用いられる系列(sequence)(例えば、RRC IEの「pdcch-DMRS-ScramblingID」)
例えば、(1)に基づく場合、DCIフォーマット2_1のCRCスクランブルに用いられるRNTI(例えば、INT-RNTI)(又は当該RNTIの値)にTRPが関連づけられてもよい。この場合、当該RNTI(の値)は、上位レイヤパラメータによりTRP毎にUEに与えられてもよい。UEは、各TRPに関連付けられるRNTIを用いたモニタ(ブラインド復号)により、DCIフォーマット2_1の検出に成功したRNTIに関連付けられるTRPに、当該DCIフォーマット2_1を適用してもよい。
また、(2)に基づく場合、第1の態様の第2のTRP決定例(例えば、図5)で説明したように、DCIフォーマット2_1内には、TRP(又はTRP ID)を示す所定フィールドが追加されてもよい。UEは、検出されたDCIフォーマット2_1内の所定フィールドの値によって示されるTRPに、当該DCIフォーマット2_1(又は当該DCIフォーマット2_1内の各プリエンプション指示)を適用してもよい。
また、(3)に基づく場合、第1の態様の第1のTRP決定例(例えば、図4)で説明したように、プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)内で、各プリエンプション指示を適用するTRPを示す情報(例えば、図4のRRC IEの「trpId」)が含まれてもよい。
或いは、(3)に基づく場合、第1の態様の第3のTRP決定例(例えば、図6)で説明したように、プリエンプション指示に関する設定情報(例えば、RRC IEの「INT-ConfigurationPerServingCell」)内で、各TRPに対応するプリエンプション指示の位置情報(例えば、図6のRRC IEの「positionInDCI-1」及び「positionInDCI-2」)が含まれてもよい。
また、(4)に基づく場合、DCIフォーマット2_1を伝送するPDCCHのDMRSのスクランブル初期化用の系列(又は当該系列のID)にTRPが関連づけられてもよい。この場合、当該系列は、上位レイヤパラメータによりTRP毎にUEに与えられてもよい。
図9A及び9Bは、第2の態様に係る系列IDに基づくTRP決定例を示す図である。図9A及び9Bでは、各CORESETについて複数の系列(又は系列ID)がUEに設定されるものとする。例えば、図9A及び9Bでは、CORESET1及び2の各々に対して、系列ID#n及びmがUEに与えられるものとするが、これに限られない。例えば、図9A及び9Bでは、系列ID#nはTRP1に関連付けられ、系列ID#mはTRP2に関連付けられる。
図9A及び9Bに示すように、UEは、系列ID#nによって生成されるDMRS系列を用いて復調されるPDCCHでDCIフォーマット2_1を検出する場合、当該DCIフォーマット2_1は、系列ID#nに関連付けられるTRP1からのDL送信(例えば、PDSCH)に対するプリエンプションを指示すると想定してもよい。すなわち、UEは、系列ID#nによって生成されるDMRS系列のPDCCHによってスケジュールされるPDSCHに対してプリエンプションが指示されるとUEは想定してもよい。
一方、UEは、系列ID#mによって生成されるDMRS系列を用いて復調されるPDCCHでDCIフォーマット2_1を検出する場合、当該DCIフォーマット2_1は、系列ID#mに関連付けられるTRP2からのDL送信(例えば、PDSCH)に対するプリエンプションを指示すると想定してもよい。すなわち、UEは、系列ID#mによって生成されるDMRS系列のPDCCHによってスケジュールされるPDSCHに対してプリエンプションが指示されるとUEは想定してもよい。
上記系列(又は系列ID)に基づくTRPの決定は、複数のTRPがそれぞれ関連付けられる複数のCORESETが重複する場合(図9B)に用いられてもよいし、或いは、当該複数のCORESETが重複しない場合(図9A)に用いられてもよい。図9Aでは、CORESETとTRPとが関連付けられるが、CORESETとTRPとが関連付られなくとも、上記系列(又は系列ID)とTRPとの関連付けにより、DCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPが決定されてもよい。
<その他のパラメータに基づくTRP決定例>
UEは、各TRPからのDCIフォーマット2_1をモニタする所定のサーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)に基づいて、当該DCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPを決定してもよい。
各TRPは、上記PDCCH設定情報内の一つのサーチスペース設定情報により設定されるサーチスペースセットに対応してもよい(関連付けられてもよい)。すなわち、UEには、TRP毎にサーチスペースセットが設定されてもよい。
UEは、異なるサーチスペースセット(例えば、タイプ3PDCCH CSSセット)でそれぞれ検出されるDCIフォーマット2_1は、異なるTRPに適用されると想定してもよい。当該異なるサーチスペースセットは、同一のCORESETに関連付けられてもよいし、又は、異なるCORESETに関連付けられてもよい。
或いは、UEは、各TRPからのDCIフォーマット2_1をモニタする所定のサーチスペースセットの設定情報及び当該所定のサーチスペースセットに関連付けられるCORESETの設定情報を含むPDCCH設定情報(例えば、RRC IEの「PDCCH-Config」)に基づいて、当該DCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPを決定してもよい。
各TRPは、上記PDCCH設定情報に対応してもよい(関連付けられてもよい)。すなわち、UEには、TRP毎にPDCCH設定情報が設定されてもよい。
或いは、UEは、各TRPからのPDSCH(又はPDCCH)のDMRSポートのCDMグループに基づいて、当該DCIフォーマット2_1の適用対象となるTRPを決定してもよい。各TRPは、上記CDMグループに対応してもよい(関連付けられてもよい)。
以上のように、第2の態様によれば、UEに対するPDSCHを送信する複数のTRPからそれぞれUEグループ共通DCI(例えば、DCIフォーマット2_1)が送信される場合に、当該複数のTRPが同一のセルIDを有していても、当該UEグループ共通DCIに基づく制御を適切に行うことができる。
(その他の態様)
UEは、上記第1の態様及び第2の態様を切り替えて利用してもよい。例えば、マルチPDCCH(図1B、1C)において、UEは、複数のTRPが理想的バックホール又は低遅延の非理想的バックホールで接続される場合(TRP間の遅延が相対的に低いタイプの場合)、単一のTRPからUEグループ共通DCIが送信される第1の態様が適用されてもよい。
一方、UEは、複数のTRPが遅延が大きい非理想的バックホールで接続される場合(TRP間の遅延が相対的に大きいタイプの場合)、当該複数のTRPそれぞれからUEグループ共通DCIが送信される第2の態様が適用されてもよい。このように、通信のタイプに応じて、第1の態様及び第2の態様が切り替えられてもよい。
また、上記第1及び第2の態様は、DCIフォーマット2_1以外の他のUEグループ共通DCI(例えば、DCIフォーマット2_0、2_2、2_3)にも適用可能である。第1及び第2の態様におけるDCIフォーマット2_1は、DCIフォーマット2_0、2_2又は2_3に読み替えることができる。以下、DCIフォーマット2_0、2_2又は2_3に読み替える場合について補足する。
<DCIフォーマット2_0>
図10は、その他の態様に係るDCIフォーマット2_0の一例を示す図である。図10に示すように、DCIフォーマット2_0は、N(N≧1)個のスロットフォーマット識別子(SFI)を含んでもよい。各SFIは、セルIDに関連づけられてもよい。
UEは、SFI用のPDCCH(グループ共通PDCCH)に関する情報(例えば、RRC IEの「SlotFormatIndicator」)を受信する。当該情報は、各SFIに関する設定情報(例えば、RRC IEの「SlotFormatCombinationsPerCell」)をサービングセル毎に含んでもよい。
当該設定情報は、セルID(例えば、RRC IEの「servingCellId」)と、サブキャリア間隔(例えば、RRC IEの「subcarrierSpacing」)、DCIフォーマット2_0内における当該セルIDに対応するSFIの位置を示す情報(位置情報、例えば、RRC IEの「positionInDCI」)とを含んでもよい。UEは、当該位置情報によって示されるDCIフォーマット2_0内のSFIを当該セルIDのセルにおけるPUSCHの送信電力制御に用いてもよい。
第1の態様の第1の適用例では、図10に示されるDCIフォーマット2_0がPDSCHを送信する複数のTRPの一つ(例えば、図2A及び2BのTRP1)から送信される場合、当該複数のTRPの双方(例えば、図2A及び2BのTRP1及び2)に当該DCIフォーマット2_0が適用されてもよい。一方、第2の適用例では、当該複数のTRPの中で当該DCIフォーマット2_0を適用する単一のTRPを第1~第3のTRP決定例で説明したように決定してもよい。
例えば、第1のTRP決定例では、図10に例示する設定情報(例えば、RRC IEの「SlotFormatCombinationsPerCell」)は、TRPを示す情報(例えば、図4の「trpID」参照)を更に含んでもよい。
また、第1の態様の第2のTRP決定例では、DCIフォーマット2_0内の各SFIに対応するTRPを示す所定フィールド(例えば、図5のTRP ID参照)が追加されてもよい。
また、第1の態様の第3のTRP決定例では、当該設定情報(例えば、RRC IEの「SlotFormatCombinationsPerCell」)は、DCIフォーマット2_0内における各TRPのSFIの位置情報(例えば、図6の「positionInDCI-1」及び「positionInDCI-2」参照)を含んでもよい。
また、第2の態様では、図10に示されるDCIフォーマット2_0がPDSCHを送信する複数のTRP(例えば、図7のTRP1及び2)から送信される場合、UEは、当該複数のTRPの中で当該DCIフォーマット2_0を適用する単一のTRPを第2の態様で説明したように決定してもよい。
<DCIフォーマット2_2>
図11は、その他の態様に係るDCIフォーマット2_2の一例を示す図である。図11に示すように、DCIフォーマット2_2は、N(N≧1)個のブロックを含んでもよい。各ブロックは、TPCコマンドを含んでもよい。
上記PDCCH設定情報(例えば、RRC IEの「PDCCH-Config」)は、PUSCHのグループTPCコマンドの受信に関する情報(PUSCH-TPC情報、例えば、RRC IEの「PUSCH-TPC-CommandConfig」)及びPUCCHのグループTPCコマンドの受信に関する情報(PUCCH-TPC情報、例えば、RRC IEの「PUCCH-TPC-CommandConfig」)の少なくとも一つを含んでもよい。
当該PUSCH-TPC情報は、セルID(例えば、RRC IEの「targetCell」)と、DCIフォーマット2_2内における当該セルIDに対応するTPCコマンドの位置を示す情報(位置情報、例えば、RRC IEの「tpc-Index」)とを含んでもよい。UEは、当該位置情報によって示されるDCIフォーマット2_2内のTPCコマンドを当該セルIDのセルにおけるPUSCHの送信電力制御に用いてもよい。
PUCCH-TPC情報は、DCIフォーマット2_2内におけるプライマリセル及びセカンダリセルに対応するTPCコマンドの位置を示す情報(位置情報、例えば、RRC IEの「tpc-IndexPCell」及び「tpc-IndexPUCCH-SCell」)を含んでもよい。UEは、当該位置情報によって示されるDCIフォーマット2_2内のTPCコマンドを当該プライマリセル及びセカンダリセルの少なくとも一つにおけるPUCCHの送信電力制御に用いてもよい。
第1の態様の第1の適用例では、図11に示されるDCIフォーマット2_2がPDSCHを送信する複数のTRPの一つ(例えば、図2A及び2BのTRP1)から送信される場合、当該複数のTRPの双方(例えば、図2A及び2BのTRP1及び2)に当該DCIフォーマット2_2が適用されてもよい。一方、第2の適用例では、当該複数のTRPの中で当該DCIフォーマット2_2を適用する単一のTRPを第1~第3のTRP決定例で説明したように決定してもよい。
例えば、第1のTRP決定例では、図11に例示するPUSCH-TPC情報(例えば、RRC IEの「PUSCH-TPC-CommandConfig」)及びPUCCH-TPC情報(例えば、RRC IEの「PUCCH-TPC-CommandConfig」)は、それぞれ、TRPを示す情報(例えば、図4の「trpID」参照)を更に含んでもよい。
また、第1の態様の第2のTRP決定例では、DCIフォーマット2_2内の各ブロック内のTPCコマンドを適用するTRPを示す所定フィールド(例えば、図5のTRP ID参照)が追加されてもよい。
また、第1の態様の第3のTRP決定例では、PUSCH-TPC情報(例えば、RRC IEの「PUSCH-TPC-CommandConfig」)は、DCIフォーマット2_2内における各TRPのTPCコマンドの位置情報(例えば、図11の「tpc-Index」を2TRP用に拡張した「tpc-Index-1」及び「tpc-Index-2」)を含んでもよい。
同様に、PUCCH-TPC情報(例えば、RRC IEの「PUCCH-TPC-CommandConfig」)は、DCIフォーマット2_2内における各TRPのTPCコマンドの位置情報(例えば、図11の「tpc-IndexPCell」を2TRP用に拡張した「tpc-IndexPCell-1」及び「tpc-IndexPCell-2」と、「tpc-IndexSCell」を2TRP用に拡張した「tpc-IndexSCell-1」及び「tpc-IndexSCell-2」)を含んでもよい。
また、第2の態様では、図11に示されるDCIフォーマット2_2がPDSCHを送信する複数のTRP(例えば、図7のTRP1及び2)から送信される場合、UEは、当該複数のTRPの中で当該DCIフォーマット2_2を適用する単一のTRPを第2の態様で説明したように決定してもよい。
<DCIフォーマット2_3>
図12は、その他の態様に係るDCIフォーマット2_3の一例を示す図である。図12に示すように、DCIフォーマット2_3は、B(B≧1)個のブロックを含んでもよい。各ブロックは、例えばTPCコマンドを示し、ユーザ端末は、各ブロックに基づいてTPCコマンドを反映させるSRSやセルを制御してもよい。なお、B個のブロックには、それぞれ、番号(ブロック番号)が付与されてもよい。
また、上記DCIフォーマットには、ユーザ端末からのSRSの送信を要求するフィールド(SRS要求フィールド)が含まれてもよい。SRS要求フィールドは、所定のブロックについて含まれてもよい。当該SRS要求フィールドの値は、どのセル(CC、サービングセル又はキャリア等ともいう)でSRSの送信を要求するかを示してもよい。
上記PDCCH設定情報(例えば、RRC IEの「PDCCH-Config」)は、SRS用のTPCコマンドに関する情報(SRS-TPC情報、例えば、RRC IEの「SRS-TPC-CommandConfig」及び「SRS-TPC-PDCCH-Config」)を含んでもよい。
SRS-TPC情報は、セルID(例えば、RRC IEの「SRS-TPC-PDCCH-Config」内の「SRS-CC-SetIndex」)と、DCIフォーマット2_3内におけるTPCコマンドの位置を示す情報(位置情報、例えば、RRC IEの「SRS-TPC-CommandConfig」内の「startingBitOfFormat2-3」)とを含んでもよい。UEは、当該位置情報によって示されるDCIフォーマット2_3内のTPCコマンドを当該セルIDのセルにおけるSRSの送信電力制御に用いてもよい。
第1の態様の第1の適用例では、図12に示されるDCIフォーマット2_3がPDSCHを送信する複数のTRPの一つ(例えば、図2A及び2BのTRP1)から送信される場合、当該複数のTRPの双方(例えば、図2A及び2BのTRP1及び2)に当該DCIフォーマット2_3が適用されてもよい。一方、第2の適用例では、当該複数のTRPの中で当該DCIフォーマット2_3を適用する単一のTRPを第1~第3のTRP決定例で説明したように決定してもよい。
例えば、第1のTRP決定例では、図12に例示するSRS-TPC情報(例えば、例えば、RRC IEの「SRS-TPC-CommandConfig」又は「SRS-TPC-PDCCH-Config」)は、TRPを示す情報(例えば、図4の「trpID」参照)を更に含んでもよい。
また、第1の態様の第2のTRP決定例では、DCIフォーマット2_3内の各ブロック内のTPCコマンドを適用するTRPを示す所定フィールド(例えば、図5のTRP ID参照)が追加されてもよい。
また、第1の態様の第3のTRP決定例では、SRS-TPC情報(例えば、RRC IEの「SRS-TPC-CommandConfig」)は、DCIフォーマット2_3内における各TRPのTPCコマンドの位置情報(例えば、図12の「startingBitOfFormat2-3」を2TRP用に拡張した「startingBitOfFormat2-3-1」及び「startingBitOfFormat2-3-2」)を含んでもよい。
また、第2の態様では、図12に示されるDCIフォーマット2_3がPDSCHを送信する複数のTRP(例えば、図7のTRP1及び2)から送信される場合、UEは、当該複数のTRPの中で当該DCIフォーマット2_3を適用する単一のTRPを第2の態様で説明したように決定してもよい。
(無線通信システム)
以下、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本開示の上記各実施形態に係る無線通信方法のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて通信が行われる。
図13は、一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1は、Third Generation Partnership Project(3GPP)によって仕様化されるLong Term Evolution(LTE)、5th generation mobile communication system New Radio(5G NR)などを用いて通信を実現するシステムであってもよい。
また、無線通信システム1は、複数のRadio Access Technology(RAT)間のデュアルコネクティビティ(マルチRATデュアルコネクティビティ(Multi-RAT Dual Connectivity(MR-DC)))をサポートしてもよい。MR-DCは、LTE(Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA))とNRとのデュアルコネクティビティ(E-UTRA-NR Dual Connectivity(EN-DC))、NRとLTEとのデュアルコネクティビティ(NR-E-UTRA Dual Connectivity(NE-DC))などを含んでもよい。
EN-DCでは、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がマスタノード(Master Node(MN))であり、NRの基地局(gNB)がセカンダリノード(Secondary Node(SN))である。NE-DCでは、NRの基地局(gNB)がMNであり、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がSNである。
無線通信システム1は、同一のRAT内の複数の基地局間のデュアルコネクティビティ(例えば、MN及びSNの双方がNRの基地局(gNB)であるデュアルコネクティビティ(NR-NR Dual Connectivity(NN-DC)))をサポートしてもよい。
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する基地局12(12a-12c)と、を備えてもよい。ユーザ端末20は、少なくとも1つのセル内に位置してもよい。各セル及びユーザ端末20の配置、数などは、図に示す態様に限定されない。以下、基地局11及び12を区別しない場合は、基地局10と総称する。
ユーザ端末20は、複数の基地局10のうち、少なくとも1つに接続してもよい。ユーザ端末20は、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))を用いたキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation(CA))及びデュアルコネクティビティ(DC)の少なくとも一方を利用してもよい。
各CCは、第1の周波数帯(Frequency Range 1(FR1))及び第2の周波数帯(Frequency Range 2(FR2))の少なくとも1つに含まれてもよい。マクロセルC1はFR1に含まれてもよいし、スモールセルC2はFR2に含まれてもよい。例えば、FR1は、6GHz以下の周波数帯(サブ6GHz(sub-6GHz))であってもよいし、FR2は、24GHzよりも高い周波数帯(above-24GHz)であってもよい。なお、FR1及びFR2の周波数帯、定義などはこれらに限られず、例えばFR1がFR2よりも高い周波数帯に該当してもよい。
また、ユーザ端末20は、各CCにおいて、時分割複信(Time Division Duplex(TDD))及び周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))の少なくとも1つを用いて通信を行ってもよい。
複数の基地局10は、有線(例えば、Common Public Radio Interface(CPRI)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線(例えば、NR通信)によって接続されてもよい。例えば、基地局11及び12間においてNR通信がバックホールとして利用される場合、上位局に該当する基地局11はIntegrated Access Backhaul(IAB)ドナー、中継局(リレー)に該当する基地局12はIABノードと呼ばれてもよい。
基地局10は、他の基地局10を介して、又は直接コアネットワーク30に接続されてもよい。コアネットワーク30は、例えば、Evolved Packet Core(EPC)、5G Core Network(5GCN)、Next Generation Core(NGC)などの少なくとも1つを含んでもよい。
ユーザ端末20は、LTE、LTE-A、5Gなどの通信方式の少なくとも1つに対応した端末であってもよい。
無線通信システム1においては、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))ベースの無線アクセス方式が利用されてもよい。例えば、下りリンク(Downlink(DL))及び上りリンク(Uplink(UL))の少なくとも一方において、Cyclic Prefix OFDM(CP-OFDM)、Discrete Fourier Transform Spread OFDM(DFT-s-OFDM)、Orthogonal Frequency Division Multiple Access(OFDMA)、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)などが利用されてもよい。
無線アクセス方式は、波形(waveform)と呼ばれてもよい。なお、無線通信システム1においては、UL及びDLの無線アクセス方式には、他の無線アクセス方式(例えば、他のシングルキャリア伝送方式、他のマルチキャリア伝送方式)が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH))、ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel(PBCH))、下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel(PDCCH))などが用いられてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel(PUSCH))、上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))、ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel(PRACH))などが用いられてもよい。
PDSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、System Information Block(SIB)などが伝送される。PUSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送されてもよい。また、PBCHによって、Master Information Block(MIB)が伝送されてもよい。
PDCCHによって、下位レイヤ制御情報が伝送されてもよい。下位レイヤ制御情報は、例えば、PDSCH及びPUSCHの少なくとも一方のスケジューリング情報を含む下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))を含んでもよい。
なお、PDSCHをスケジューリングするDCIは、DLアサインメント、DL DCIなどと呼ばれてもよいし、PUSCHをスケジューリングするDCIは、ULグラント、UL DCIなどと呼ばれてもよい。なお、PDSCHはDLデータで読み替えられてもよいし、PUSCHはULデータで読み替えられてもよい。
PDCCHの検出には、制御リソースセット(COntrol REsource SET(CORESET))及びサーチスペース(search space)が利用されてもよい。CORESETは、DCIをサーチするリソースに対応する。サーチスペースは、PDCCH候補(PDCCH candidates)のサーチ領域及びサーチ方法に対応する。1つのCORESETは、1つ又は複数のサーチスペースに関連付けられてもよい。UEは、サーチスペース設定に基づいて、あるサーチスペースに関連するCORESETをモニタしてもよい。
1つのサーチスペースは、1つ又は複数のアグリゲーションレベル(aggregation Level)に該当するPDCCH候補に対応してもよい。1つ又は複数のサーチスペースは、サーチスペースセットと呼ばれてもよい。なお、本開示の「サーチスペース」、「サーチスペースセット」、「サーチスペース設定」、「サーチスペースセット設定」、「CORESET」、「CORESET設定」などは、互いに読み替えられてもよい。
PUCCHによって、チャネル状態情報(Channel State Information(CSI))、送達確認情報(例えば、Hybrid Automatic Repeat reQuest ACKnowledgement(HARQ-ACK)、ACK/NACKなどと呼ばれてもよい)及びスケジューリングリクエスト(Scheduling Request(SR))の少なくとも1つを含む上り制御情報(Uplink Control Information(UCI))が伝送されてもよい。PRACHによって、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送されてもよい。
なお、本開示において下りリンク、上りリンクなどは「リンク」を付けずに表現されてもよい。また、各種チャネルの先頭に「物理(Physical)」を付けずに表現されてもよい。
無線通信システム1では、同期信号(Synchronization Signal(SS))、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal(DL-RS))などが伝送されてもよい。無線通信システム1では、DL-RSとして、セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal(CRS))、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal(CSI-RS))、復調用参照信号(DeModulation Reference Signal(DMRS))、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal(PRS))、位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal(PTRS))などが伝送されてもよい。
同期信号は、例えば、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal(PSS))及びセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal(SSS))の少なくとも1つであってもよい。SS(PSS、SSS)及びPBCH(及びPBCH用のDMRS)を含む信号ブロックは、SS/PBCHブロック、SS Block(SSB)などと呼ばれてもよい。なお、SS、SSBなども、参照信号と呼ばれてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal(UL-RS))として、測定用参照信号(Sounding Reference Signal(SRS))、復調用参照信号(DMRS)などが伝送されてもよい。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。
(基地局)
図14は、一実施形態に係る基地局の構成の一例を示す図である。基地局10は、制御部110、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース(transmission line interface)140を備えている。なお、制御部110、送受信部120及び送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部110は、基地局10全体の制御を実施する。制御部110は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部110は、信号の生成、スケジューリング(例えば、リソース割り当て、マッピング)などを制御してもよい。制御部110は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部110は、信号として送信するデータ、制御情報、系列(sequence)などを生成し、送受信部120に転送してもよい。制御部110は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行ってもよい。
送受信部120は、ベースバンド(baseband)部121、Radio Frequency(RF)部122、測定部123を含んでもよい。ベースバンド部121は、送信処理部1211及び受信処理部1212を含んでもよい。送受信部120は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ(phase shifter)、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部120は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部1211、RF部122から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部1212、RF部122、測定部123から構成されてもよい。
送受信アンテナ130は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部120は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを送信してもよい。送受信部120は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを受信してもよい。
送受信部120は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、例えば制御部110から取得したデータ、制御情報などに対して、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤの処理、Radio Link Control(RLC)レイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、Medium Access Control(MAC)レイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform(DFT))処理(必要に応じて)、逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform(IFFT))処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
送受信部120(RF部122)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ130を介して送信してもよい。
一方、送受信部120(RF部122)は、送受信アンテナ130によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部120(受信処理部1212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform(FFT))処理、逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform(IDFT))処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部120(測定部123)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部123は、受信した信号に基づいて、Radio Resource Management(RRM)測定、Channel State Information(CSI)測定などを行ってもよい。測定部123は、受信電力(例えば、Reference Signal Received Power(RSRP))、受信品質(例えば、Reference Signal Received Quality(RSRQ)、Signal to Interference plus Noise Ratio(SINR)、Signal to Noise Ratio(SNR))、信号強度(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部110に出力されてもよい。
伝送路インターフェース140は、コアネットワーク30に含まれる装置、他の基地局10などとの間で信号を送受信(バックホールシグナリング)し、ユーザ端末20のためのユーザデータ(ユーザプレーンデータ)、制御プレーンデータなどを取得、伝送などしてもよい。
なお、本開示における基地局10の送信部及び受信部は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、送受信部120は、一以上のユーザ端末を含むグループに共通の下り制御情報を送信する。送受信部120は、下り共有チャネルを送信する。送受信部120は、下り共有チャネルのスケジューリングに用いられる下り制御情報を送信してもよい。
(ユーザ端末)
図15は、一実施形態に係るユーザ端末の構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230を備えている。なお、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部210は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部210は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部210は、信号の生成、マッピングなどを制御してもよい。制御部210は、送受信部220及び送受信アンテナ230を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部210は、信号として送信するデータ、制御情報、系列などを生成し、送受信部220に転送してもよい。
送受信部220は、ベースバンド部221、RF部222、測定部223を含んでもよい。ベースバンド部221は、送信処理部2211、受信処理部2212を含んでもよい。送受信部220は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部220は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部2211、RF部222から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部2212、RF部222、測定部223から構成されてもよい。
送受信アンテナ230は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部220は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを受信してもよい。送受信部220は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを送信してもよい。
送受信部220は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、例えば制御部210から取得したデータ、制御情報などに対して、PDCPレイヤの処理、RLCレイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、MACレイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、DFT処理(必要に応じて)、IFFT処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
なお、DFT処理を適用するか否かは、トランスフォームプリコーディングの設定に基づいてもよい。送受信部220(送信処理部2211)は、あるチャネル(例えば、PUSCH)について、トランスフォームプリコーディングが有効(enabled)である場合、当該チャネルをDFT-s-OFDM波形を用いて送信するために上記送信処理としてDFT処理を行ってもよいし、そうでない場合、上記送信処理としてDFT処理を行わなくてもよい。
送受信部220(RF部222)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ230を介して送信してもよい。
一方、送受信部220(RF部222)は、送受信アンテナ230によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部220(受信処理部2212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、FFT処理、IDFT処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部220(測定部223)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部223は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部223は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR、SNR)、信号強度(例えば、RSSI)、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部210に出力されてもよい。
なお、本開示におけるユーザ端末20の送信部及び受信部は、送受信部220、送受信アンテナ230及び伝送路インターフェース240の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、送受信部220は、下り共有チャネルを送信する複数の送受信ポイント(TRP)の少なくとも一つから、一以上のユーザ端末を含むグループに共通の下り制御情報を受信する。
制御部210は、前記下り制御情報の適用対象となるTRPを決定する。
制御部210は、前記複数のTRPの一つから前記下り制御情報を受信する場合、前記下り制御情報を前記複数のTRPの全てに適用してもよい(第1の態様、第1の適用例)。
制御部210は、前記複数のTRPの一つから前記下り制御情報を受信する場合、上位レイヤパラメータ及び前記下り制御情報の少なくとも一つに基づいて、前記複数のTRPの中で前記下り制御情報の適用対象となる単一のTRPを決定してもよい(第1の態様、第2の適用例)。
制御部210は、前記複数のTRPの各々から前記下り制御情報を受信する場合、前記制御部は、前記下り制御情報が検出される所定のサーチスペースセットに関連付けられる制御リソースセット、前記所定のサーチスペースセット、前記下り共有チャネルの復調用参照信号のアンテナポートの符号分割多重(CDM)グループ、前記制御リソースセットの設定情報を含む下り制御チャネルの設定情報、前記下り制御チャネルの復調用参照信号のスクランブル初期化に用いられる系列、前記下り制御情報内の所定フィールドの値、及び、前記下り制御情報に関する設定情報の少なくとも一つに基づいて、前記下り制御情報の適用対象となるTRPを決定してもよい(第2の態様)。
前記下り制御情報は、一以上のスロットフォーマット識別子を含むフォーマット2_0、一以上のプリエンプション指示を含むフォーマット2_1、上り共有チャネル又は上り制御チャネルの一以上の送信電力制御(TPC)コマンドを含むフォーマット2_2、サウンディング参照信号の一以上の送信電力制御(TPC)コマンドを含むフォーマット2_3の少なくとも一つであってもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
ここで、機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、みなし、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)などと呼称されてもよい。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図16は、一実施形態に係る基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、部(section)、ユニットなどの文言は、互いに読み替えることができる。基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(Central Processing Unit(CPU))によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部110(210)、送受信部120(220)などの少なくとも一部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110(210)は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically EPROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(Compact Disc ROM(CD-ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))及び時分割複信(Time Division Duplex(TDD))の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信部120(220)、送受信アンテナ130(230)などは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部120(220)は、送信部120a(220a)と受信部120b(220b)とで、物理的に又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、Light Emitting Diode(LED)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor(DSP))、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル、シンボル及び信号(シグナル又はシグナリング)は、互いに読み替えられてもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号(reference signal)は、RSと略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ここで、ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing(SCS))、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval(TTI))、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM)シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。なお、本開示におけるフレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット、シンボルなどの時間単位は、互いに読み替えられてもよい。
例えば、1サブフレームはTTIと呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(3GPP Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(Resource Block(RB))は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB(PRB))、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group(SCG))、リソースエレメントグループ(Resource Element Group(REG))、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(Resource Element(RE))によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(Bandwidth Part(BWP))(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL BWP(UL用のBWP)と、DL BWP(DL用のBWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix(CP))長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本開示において明示的に開示したものと異なってもよい。様々なチャネル(PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ及び下位レイヤから上位レイヤの少なくとも一方へ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、本開示における情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))、上り制御情報(Uplink Control Information(UCI)))、上位レイヤシグナリング(例えば、Radio Resource Control(RRC)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(Master Information Block(MIB))、システム情報ブロック(System Information Block(SIB))など)、Medium Access Control(MAC)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、Layer 1/Layer 2(L1/L2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC Control Element(CE))を用いて通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line(DSL))など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。「ネットワーク」は、ネットワークに含まれる装置(例えば、基地局)のことを意味してもよい。
本開示において、「プリコーディング」、「プリコーダ」、「ウェイト(プリコーディングウェイト)」、「擬似コロケーション(Quasi-Co-Location(QCL))」、「Transmission Configuration Indication state(TCI状態)」、「空間関係(spatial relation)」、「空間ドメインフィルタ(spatial domain filter)」、「送信電力」、「位相回転」、「アンテナポート」、「アンテナポートグル-プ」、「レイヤ」、「レイヤ数」、「ランク」、「リソース」、「リソースセット」、「リソースグループ」、「ビーム」、「ビーム幅」、「ビーム角度」、「アンテナ」、「アンテナ素子」、「パネル」などの用語は、互換的に使用され得る。
本開示においては、「基地局(Base Station(BS))」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNB(eNodeB)」、「gNB(gNodeB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(Transmission Point(TP))」、「受信ポイント(Reception Point(RP))」、「送受信ポイント(Transmission/Reception Point(TRP))」、「パネル」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head(RRH)))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(Mobile Station(MS))」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment(UE))」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、無線通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」、「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、Mobility Management Entity(MME)、Serving-Gateway(S-GW)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、LTE-Beyond(LTE-B)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New-Radio Access Technology(RAT)、New Radio(NR)、New radio access(NX)、Future generation radio access(FX)、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、これらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE又はLTE-Aと、5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示に記載の「最大送信電力」は送信電力の最大値を意味してもよいし、公称最大送信電力(the nominal UE maximum transmit power)を意味してもよいし、定格最大送信電力(the rated UE maximum transmit power)を意味してもよい。
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル、プリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。