JP7288867B2 - 出力指令装置及び出力指令方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気タービン発電プラントに対して発電量を指令する出力指令装置及び出力指令方法に関する。
電力系統(例えば商用電力系統)の系統周波数は、系統内の発電プラントの発電量の総和(総発電量)と、系統内の需要家の電力需要の総和(総電力需要)との調和を前提として調整されている。総発電量に比べて総電力需要量が多かったり少なかったりすると、電力需給のバランスが崩れて系統周波数が変動する。
系統周波数の変動の程度によっては、系統内の発電プラントのタービン翼の共振や発電機の軸のねじれ等が生じ得る。そのため、例えばヨーロッパ諸国では、電力系統の系統周波数が低下した際に短時間で発電量を増加させられる発電プラントが要求されている。
蒸気タービン発電プラントにおいて、ボイラによる蒸気発生量の制御は時定数が大きく、短時間での増出力の要求に応じることは難しい。このことに関し、蒸気タービンの蒸気系統の蒸気の流れを変えるいわゆる「復水絞り運転」を実施し、定格出力に対して2%から5%の増出力を30秒以内にすることができる蒸気タービン発電プラントが知られている(例えば特許文献1)。復水絞り運転とは、復水器で凝縮した凝縮水(復水)を蒸気タービンから抽気した蒸気で加熱する蒸気タービンにおいて、蒸気加熱用に抽気する蒸気を絞り、その分だけ蒸気タービンを駆動する主蒸気を増やして一時的に増出力を図る運転方法である。
特開2013-53531号公報
近年、太陽光や風力等の再生可能エネルギーによる発電量が電力系統の総発電量に占める割合は上昇傾向にある。昼間時に再生可能エネルギーによる発電量が総発電量の半分程度に至った事例もある。しかし再生可能エネルギーの特性上、これを用いた発電量は人為的に制御することができず、再生可能エネルギーの利用拡大に伴って系統周波数の安定化の課題が大きくなりつつある。
それに対し、再生可能エネルギーと異なり、火力発電は人為的に発電量を制御することができる。特に石炭を用いた火力発電は、石油やガスを用いた火力発電に比べて発電コストが低廉であり、古くからベース電源として利用されてきた。しかし、発電量が不安定な再生可能エネルギーの利用拡大が進む中、火力発電プラントとしての蒸気タービン発電プラントには、再生可能エネルギーによる発電量の不足を補う役割が求められつつある。
本発明の目的は、複数の蒸気タービン発電プラントに対して復水絞り運転による増出力量を適正に分配し、蒸気タービン発電プラントの発電量を速やかに増加させることができる出力指令装置及び出力指令方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、管轄する電力系統に接続した複数の蒸気タービン発電プラントに対して発電量を指令する出力指令装置において、前記電力系統の総発電量、前記電力系統の総電力需要、前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれのタービン余寿命のデータを受信し、前記総電力需要が前記総発電量を超える場合、前記総電力需要から前記総発電量を減算して電力の不足量を演算し、前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれの最大定格出力及びタービン余寿命に基づいて前記不足量を補うために前記複数の蒸気タービン発電プラントがそれぞれ前記最大定格出力を超えて分担する増出力量を演算し、前記増出力量を前記複数の蒸気タービン発電プラントに指令し、前記複数の蒸気タービン発電プラントを復水絞り運転により増出力させ、前記複数の蒸気タービン発電プラントの出力をそれぞれ前記最大定格出力を超える非定常出力に増加させる。
本発明によれば、複数の蒸気タービン発電プラントに対して復水絞り運転による増出力量を適正に分配し、蒸気タービン発電プラントの発電量を速やかに増加させることができる。
本発明の一実施形態に係る出力指令装置が発電量を指令する電力系統の模式的なシステム系統図 図1に示した蒸気タービン発電プラントでコントローラ4により実施される定常出力指令のフローチャート 本発明の一実施形態に係る出力指令装置の模式的なシステム図 本発明の一実施形態における各蒸気タービン発電プラントに対する急速増出力時の出力指令の推移を表すグラフ 本発明の一実施形態における図4の出力指令に応答して変化する各蒸気タービン発電プラントの出力を表すグラフ
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
-電力系統-
図1は本発明の一実施形態に係る出力指令装置が発電量を指令する電力系統の模式的なシステム系統図である。電力系統とは、発電プラント、変電所、開閉所及び需要家等、並びにこれらを結ぶ電線路からなる電力設備網をいい、典型的には商用電力系統が例示できる。同図に示した電力系統には、複数の蒸気タービン発電プラント(火力発電プラント)A,B,Cと出力指令装置100とが含まれている。これ以降、蒸気タービン発電プラントを「プラント」と適宜略称し、単にプラントと記載した場合には、火力発電プラントとしての蒸気タービン発電プラントを意味するものとする。
プラントA-Cには、石炭の燃焼熱で蒸気を発生させるボイラ1を用い、ボイラ1で発生した蒸気で蒸気タービン2を駆動する石炭火力発電プラントが想定される。但し、ガスタービン(不図示)の排気ガスを熱源とするボイラ、液体燃料やガス燃料の燃焼熱を熱源とするボイラを用いたプラントが、プラントA-Cの少なくとも1つに用いられる場合もある。プラントの詳細は後述する。
出力指令装置100はプラントA-Cに対して発電量を指令し、電力系統の総発電量と電力需要とを調和させて系統周波数を安定させる役割を担う。同図では3つのプラントA-Cが図示してあるが、複数であれば3つである必要はなく、出力指令装置100が管轄、つまり電力需給を管理する電力系統に2つ又は4つ以上のプラントが接続され得る。また、出力指令装置100の管轄する電力系統には、プラントの他に、風力や太陽光等の再生可能エネルギーを利用した発電プラントが接続され得る。出力指令装置100の詳細は後述する。
-蒸気タービン発電プラント
図1を用いてプラントAについて説明する。プラントB,CはプラントAと同様の構成であるため説明を省略する。プラントAは、蒸気発生源であるボイラ1と、ボイラ1で発生した蒸気で駆動する蒸気タービン2と、蒸気タービン2で駆動される発電機3と、これらを制御するコントローラ4とを含んで構成されている。蒸気タービン2は、高圧タービン2a、中圧タービン2b及び低圧タービン2cを含んで構成されている。高圧タービン2a、中圧タービン2b及び低圧タービン2cのロータは、発電機3のロータに同軸に連結されている。
ボイラ1で発生した高圧蒸気は、主蒸気配管1aを介して高圧タービン2aに供給され、高圧タービン2aを回転させる。高圧タービン2aで膨張した蒸気は、蒸気配管を通って再びボイラ1に導入されて再熱され、高温再熱蒸気配管1bを通って中圧タービン2bに供給され、中圧タービン2bを回転させる。中圧タービン2bで膨張した蒸気は、蒸気配管1cを通って低圧タービン2cに供給され、低圧タービン2cを回転させる。こうして駆動される蒸気タービン2により発電機3が駆動され、発電機3により電力が発生する。主蒸気配管1aには、主蒸気圧力を測定するセンサ5が設けられている。センサ5は例えば圧力計であり、センサ5で測定された主蒸気圧力はコントローラ4に入力される。
低圧タービン2cで膨張した蒸気は復水器6に導入され、復水器6で凝縮される。復水器6で凝縮された凝縮水(復水)は、送水ポンプ7によって復水器6から導出されて昇圧され、脱気器水位調節弁8を介して低圧ヒータ9aへ送られる。低圧ヒータ9aは、低圧タービン2cから抽気されて抽気弁10aを介して供給される蒸気で凝縮水を加熱する。低圧ヒータ9aで加熱された凝縮水は更に、低圧ヒータ9b-9d及び脱気器11に順番に送られる。低圧ヒータ9b-9dでは、低圧タービン2cから抽気されてそれぞれ抽気弁10b-10dを介して供給される蒸気で凝縮水を加熱する。脱気器11は、中圧タービン2bから抽気されて抽気弁12を介して供給される蒸気により、低圧ヒータ9a-9dで加熱されて貯水槽に貯水された凝縮水を加熱し脱気する。
脱気器11で脱気された凝縮水は給水ポンプ13により圧送され、高圧ヒータ14a-14cで更に加熱される。高圧ヒータ14a-14cでは、中圧タービン2bや高圧タービン2aから抽気されてそれぞれ抽気弁(不図示)を介して供給される蒸気により凝縮水が加熱される。高圧ヒータ14a-14cで加熱された凝縮水はボイラ1に戻って再び蒸気となる。図1のプラントは、以上のような一連の循環サイクルを構成している。
コントローラ4は、出力指令装置100から指令される発電量に基づいてプラントAを制御するコンピュータである。コントローラ4は、プラントAの制御に必要なプログラムやデータを記憶したメモリ、そのプログラムやデータに従ってプラントAの制御を実行するCPU等を含んで構成されている。その他にも、一般的なコンピュータと同様、信号の入出力インターフェースやタイマ等の構成要素をコントローラ4は備えている。
ここで、プラントAの定常運転時(平常運転時)には、抽気弁10a-10d,12及び脱気器水位調節弁8の開度は設定の基準開度に固定されており、プラントAはボイラ1の蒸気発生量を調整して出力指令装置100から指令された発電量を定常出力する。一方、出力指令装置100からコントローラ4に非定常出力指令が入力されたら、プラントAにおいてコントローラ4は、蒸気発生量を増加させると共に、少なくとも1つの抽気弁を絞って(開度を下げて)又は閉じていわゆる復水絞り運転を実施する。本例では抽気弁10c,12及び脱気器水位調節弁8の開度を絞ることで復水絞り運転を実施する例を説明する。
-復水絞り運転-
図2は図1に示したプラントでコントローラ4により実施される定常出力指令のフローチャートである。ここではプラントAにおける制御を説明するが、プラントB,Cでも同様の制御が実行される。
(ステップS1)
出力指令装置100が管轄する電力系統において、例えば再生可能エネルギーを利用した発電プラントの発電量の減少に伴って総電力需要に対して総発電量に不足量ΔXが発生したとする。この場合、出力指令装置100により不足量ΔXの大きさに基づいて急速に増加させるべき発電量(増出力量)が各プラントA-Cについて演算される。ここではΔXa’の増出力を指令する非定常出力指令が出力指令装置100からプラントAのコントローラ4に入力されたとする。この非定常出力指令の入力をトリガとして、コントローラ4は図2の手順を開始し(ステップS1)、ステップS2,S3を並行して実施する。
ステップS2は、蒸気発生量の増加を待たず発電量を急速上昇させることを目的としたプラントAの循環系統のバルブ制御つまり復水絞り運転の手順であり、ステップS21-S24からなる。ステップS3は、ボイラ1への投入燃料を増加させて蒸気発生量を増加させるボイラ制御の手順であり、ステップS31,S32からなる。ボイラ制御による蒸気発生量の増加には時間がかかるので、蒸気発生量が増加するまでの間、並行して復水絞り運転によって一時的に発電量を上昇させる。
(ステップS21)
ステップS2の復水絞り運転の手順を開始すると、コントローラ4はまず、抽気弁10a-10d,12のうちの少なくとも1つと脱気器水位調節弁8を設定開度まで絞り込む(開度を小さくする)。本実施形態では、抽気弁10a-10d,12の各々の抽気位置で比較して、抽気位置が隣接する抽気系統同士が同時に絞り込まれないようにする観点で、絞り込み制御の対象とする弁を選択している。具体的には、抽気弁10c,12が絞り込み制御の対象に設定してある。
(ステップS31)
コントローラ4は、ステップS2と並行してステップS3のボイラ制御の手順も実施する。ステップS3の手順を開始すると、コントローラ4は非定常出力指令で指令されたΔXa’の増出力量に応じてボイラ1への時間当たりの燃料投入量を増加させる。また、ボイラ制御による蒸気発生量の増加に伴い、コントローラ4は給水ポンプ13に吐出流量の増加を指令してボイラ1への給水流量を増加させる。
(ステップS22)
ステップS2,S3の手順を開始すると、復水絞り運転に伴って抽気弁10c,12と脱気器水位調節弁8とを絞った結果、蒸気タービン2からの抽気流量と凝縮水流量が減少する。抽気流量が減少した分だけ蒸気タービン2を駆動する蒸気流量が速やかに増加し、プラントAの発電量は非定常出力指令で指令された値まで短時間で増加する。また、脱気器水位調節弁8が絞られて脱気器11への凝縮水の流入量が減少する一方で、上記の通り給水ポンプ13の吐出流量が増加して脱気器11から排出される凝縮水流量は増加するので、凝縮水の吸排バランスが崩れて脱気器11の水位が低下する。
(ステップS32)
その後、復水絞り運転による発電量の増加に遅れて、ボイラ制御によりボイラ1における蒸気発生量が増加し、その蒸気発生量はΔXa’の増出力が可能となる値に到達する。
(ステップS23)
ボイラ制御によりΔXa’の増出力が可能な蒸気発生量に到達したことがセンサ(例えば主蒸気配管1aに設けた流量計)の測定値から認識されたら、コントローラ4は復水絞り運転を終了させる。復水絞り運転は、ステップS21で絞り込んだ抽気弁10c,12及び脱気器水位調節弁8を元の基準開度に復帰させることで終了する。
(ステップS24)
ステップS23の結果、脱気器11に対する凝縮水の吸排バランスが変わって脱気器11の水位が復帰する。その際、例えば一定時間だけ脱気器水位調節弁8の開度を全開又はそれに近い値まで上げることで、脱気器11の水位の回復を早めることができる。
(ステップS4)
以上のように復水絞り運転により暫時的に増出力している間にボイラ1による蒸気発生量を増加させ、コントローラ4はΔXa’の急速増出力要求に対処して図2の手順を終了する。
特に本例では隣接関係にない抽気弁10c,12を絞るので、復水絞り運転により蒸気タービン2の内部を流れる蒸気は急激に増加するものの、増加分の一部は抽気弁10c,12の間の抽気弁10dや後段の抽気弁10b,10aに流れる。この結果、全ての抽気弁を絞るよりも、作動流体の急増による蒸気タービン2の構成要素に対する負荷を軽減できるメリットもある。
-出力指令装置-
図3は本発明の一実施形態に係る出力指令装置の模式的なシステム図である。既出図面で説明済みの要素については、既出図面と同一符号を付して説明を適宜省略する。
出力指令装置100は、プラントA-Cを含めて、管轄する電力系統に接続した複数の発電プラントに対して発電量を指令するコンピュータである。この出力指令装置100は、管轄する各発電プラントに割り振る発電量の演算に必要なプログラムやデータを記憶したメモリ、そのプログラムやデータに従って各発電プラントに指令する発電量を演算するCPU等を含んで構成されている。その他にも、一般的なコンピュータと同様、信号の入出力インターフェースやタイマ等の構成要素を出力指令装置100は備えている。
ここでは、出力指令装置100が、いわゆる中央給電指令所に設置されたコンピュータであるとし、中央給電指令所が総発電量を管理する電力系統に接続された発電プラント、図3の例ではプラントA-Cに対して発電量を指令する例を説明する。例えば電力系統に再生可能エネルギー発電プラントが接続されている場合、再生可能エネルギーによる発電量の減少に伴う総発電量の不足に対処すべく急速増出力を指令する非定常出力指令をプラントA-Cに出力するのも出力指令装置100である。
出力指令装置100のCPUには、定常出力分配部102、増出力可能量演算部103、非定常出力分配部104、及び出力指令部105が含まれている。これら定常出力分配部102、増出力可能量演算部103、非定常出力分配部104、及び出力指令部105は、出力指令装置100の機能を図式化して表したものである。
定常出力分配部102は、プラントA-Cを含む各発電プラントに指令する定常運転による各々の発電量(定常出力)を演算する機能或いは回路である。プラントA-Cにおける定常運転とは、抽気弁10a-10d,12や脱気器水位調節弁8を基準開度で固定し、復水絞り運転を伴わずにボイラ1の蒸気発生量により発電量を制御する運転である。定常運転時にプラントA-Cに指令される発電量は、プラントA-Cの各々の最大定格出力以下の値である。定格出力とは、製造元で指定された運転条件(回転数、燃料投入量、各弁開度、発電機負荷等)で蒸気タービンを運転した場合の所定範囲の発電量であり、最大定格出力とはその定格出力の最大値である。
定常出力分配部102は、中央給電指令所が管轄する電力系統における電力の需給計画、電力系統における現在の総発電量、及び電力系統における現在の総電力需要の各データを受信する。そして、定常出力分配部102は、需給計画に基づいてプラントA-C等の管内の各発電プラントに指令する定常運転による発電量(定常出力)を演算する。定常出力分配部102で演算される各発電プラントの定常出力は発電プラント個々の最大定格出力で制限され、各々の最大定格発電量を超えない範囲で演算される。更に、総電力需要が総発電量を上回る場合、定常出力分配部102は、総電力需要から総発電量を減算して電力の不足量ΔXを演算する。
なお、「需給計画」は、例年の需要実績のデータに基づいて作成された発電スケジュールであり、例えば出力指令装置100のメモリ又は他のコンピュータから入力される。
「総発電量」は、例えば電力系統に接続されている発電中の全ての発電プラントの現在の発電量の合計値である。各発電プラントから送信される発電量の測定値から総発電量を演算することができる。総発電量は、他のコンピュータで演算されて出力指令装置100で受信する構成としても良いし、受信した発電量の測定値から出力指令装置100で演算される構成としても良い。
「総電力需要」は、電力系統において需要家が消費している現在の電力使用量の総量であり、例えば電力系統の各発電プラントにおける発電量のうち需要家に現在供給されている電力量(送電量)を合計した値を採用することができる。総電力需要も総発電量と同様、他のコンピュータで演算された値を出力指令装置100で受信する構成としても良いし、出力指令装置100に供給電力量の測定値が入力され、この値に基づいて定常出力分配部102で演算されるようにしても良い。
増出力可能量演算部103は、プラントA-Cにおける復水絞り運転によるそれぞれの増出力可能量つまり増加し得る発電量を演算する機能又は回路である。この増出力可能量演算部103には、各プラントA-Cからセンサ5で測定された各プラントA-Cのそれぞれの主蒸気圧力が入力され、各プラントA-Cの主蒸気圧力及び最大定格出力に基づいて復水絞り運転による増出力可能量を演算する。この場合、例えばプラントA-C毎に主蒸気圧力と増出力可能量との関係を定義したデータを予め作成しておき、このデータの下でプラント毎に主蒸気圧力に応じた増出力可能量を演算することができる。プラントA-Cの最大定格出力は、既知のデータとして出力指令装置100のメモリに格納しておいても良いし、プラントA-Cから受信するようにしても良い。
非定常出力分配部104は、プラントA-Cに指令する復水絞り運転(非定常運転)により増加させるべき各々の増出力量を演算する機能或いは回路である。復水絞り運転とは、前述した通り、抽気弁10a-10d,12や脱気器水位調節弁8を基準開度よりも絞って抽気量を減らし、その分を蒸気タービン2の動力に回して発電量を一時的に急速増加させる運転である。復水絞り運転時にプラントA-Cに指令される発電量は、プラントA-Cの各々の最大定格出力を超える値である。非定常出力分配部104によるプラントA-Cへの増出力量の割り当ては、電力系統における電力の不足量ΔX、プラントA-Cの各増出力可能量、プラントA-Cの各タービン余寿命のデータに基づいて実行される。タービン余寿命のデータは例えばプラントA-Cでそれぞれ管理されている情報であり、プラントA-Cの各々のコントローラ4から送信されて出力指令装置100に受信される。非定常出力分配部104の処理内容については改めて後述する。
なお、プラントA-Cに指令される増出力量の個々の上限は、増出力可能量演算部103で演算されたそれぞれの増出力可能量で制限される。その際、例えばプラントCの増出力量がその増出力可能量で制限された場合、プラントCの増出力量が減少するが、この減少分を他のプラント(例えばプラントB)の増出力量に加算して全体の帳尻を合わせるようにしても良い。
出力指令部105は、定常出力分配部102で演算された定常出力を出力指令装置100のアウトプットとしてプラントA-Cに出力する。また、非定常出力分配部104から非定常出力指令が入力されている場合には、出力指令装置100は定常出力分配部102で演算された定常出力と共に非定常出力をプラントA-Cに出力する。
-増出力量の分配の例-
非定常出力分配部104は、プラントA-Cのそれぞれの最大定格出力及びプラントA-Cのそれぞれのタービン余寿命を基に、電力系統における電力の不足量を補うためにプラントA-Cがそれぞれ分担する増出力量を演算する。これら増出力量は増出力可能量演算部103で演算された増出力可能量で制限される(増出力量≦増出力可能量)。
上記の通り、本実施形態ではプラントA-Cに割り当てる増出力量がタービン余寿命のデータを加味して演算される。後述する具体例のように、例えばプラントA-Cのそれぞれの最大定格出力の割合とタービン余寿命の割合とを乗算してプラントA-Cのそれぞれの増出力量を演算することが例示できる。増出力量にタービン余寿命をどのように反映させるかは種々の設定が考えられる。例えば古い蒸気タービンの寿命消費を抑える観点では、タービン余寿命が長いプラントへの負荷の割り当てを増やすようにプログラムを設定することができる。反対に古い蒸気タービンの寿命を積極的に消費する観点では、タービン余寿命が短いプラントへの負荷の割り当てを増やすようにプログラムを設定することができる。
割り当ての演算の具体例を以下に示す。
ここでは、電力系統の総電力需要が総発電量Pの103%であり、電力の不足量ΔX(=0.03×P)を3基のプラントA-Cの復水絞り運転で補う例を説明する。プラントA-Cのタービン余寿命、最大定格出力のデータは次の通りとする。
・プラントA:タービン余寿命80%、最大定格出力Xa
・プラントB:タービン余寿命30%、最大定格出力Xb
・プラントC:タービン余寿命100%、最大定格出力Xc
この場合、プラントA-Cが復水絞り運転でそれぞれ分担する増出力量ΔXa’-ΔXc’は、例えば以下の式で求める。
ΔXa’=0.03×0.8×Xa
ΔXb’=0.03×0.3×Xb
ΔXc’=ΔX-{ΔXa’+ΔXb’}
これによりタービン余寿命が長いプラントに多くの増出力量を分担させることができる。
また、タービン余寿命が長いプラントに多くの増出力量を分担させる観点では、増出力量を次のように計算するように設定することもできる。
ΔXa’=ΔX×0.8/2.1
ΔXb’=ΔX×0.3/2.1
ΔXc’=ΔX×1.0/2.1
-復水絞り運転に伴う発電量の遷移-
図4は本実施形態におけるプラントA-Cに対する急速増出力時の出力指令の推移を表すグラフ、図5は図4の出力指令に応答して変化するプラントA-Cの出力を表すグラフである。図4及び図5のプラントA-Cの個別のグラフにおいて、破線は図2におけるステップS2の復水絞り運転についての増出力指令(図4)及び出力変化(図5)を表している。図4及び図5のプラントA-Cの個別のグラフにおいて、一点鎖線は図2におけるステップS3のボイラ制御についての増出力指令(図4)及び出力変化(図5)を表している。実線は、これら復水絞り運転及びボイラ制御に係る値の合計を表す。
図4に示したように時刻t1に電力系統に電力の不足量ΔXが発生した場合、出力指令装置100では、不足量ΔXを補うためにプラントA-Cにそれぞれボイラ制御による増出力量ΔXa’-ΔXc’が指令される(一点鎖線)。蒸気発生量の変化は時定数が大きいため、ボイラ制御についての指令値は大きな増加率で増出力量ΔXa’-ΔXc’を超える値まで一旦上昇する(図4)。この指令に遅れて蒸気発生量(ボイラ制御による出力)が上昇し始めると(図5、一点鎖線)、その後ボイラ制御の指令値は増出力量ΔXa’-ΔXc’まで下げられ(図4)、ボイラ制御による増出力量はΔXa’-ΔXc’に到達する。
しかし、ボイラ制御によるプラントA-Cの増出力量がΔXa’-ΔXc’に到達するのには時間がかかる。そこで、本実施形態ではボイラ制御による増出力と並行して復水絞り運転により非定常的ではあるが速やかな出力上昇を図る。復水絞り運転についてのプラントA-Cに対する出力指令は、図4に示した通り一定の変化率でそれぞれΔXa’-ΔXc’に到達する。復水絞り運転ではバルブ制御に伴って蒸気タービン2を駆動する蒸気流量が即座に増加するので出力応答の時定数が小さく、図5に示したように出力は指令値の上昇に呼応して上昇し、プラントA-Cの増出力量は速やかにそれぞれΔXa’-ΔXc’に到達する。この復水絞り運転による増出力量は、ボイラ制御による蒸気発生量の増加に伴って減少させ、蒸気発生量の増加の完了に伴ってゼロにする。
以上のように復水絞り運転及びボイラ制御により並行して増出力することにより、プラントA-Cの出力はボイラ制御による出力が所望値まで上昇するよりも前の時刻t2に所望値まで上昇し維持される。電力系統の電力の不足量ΔXが速やかに補われ、その後も発電量が安定に維持される。
-効果-
本実施形態によれば、複数のプラントが接続する電力系統において、電力の不足量が生じた際には各プラントに非定常運転による増出力を指令することで、各プラントで復水絞り運転が実施されて速やかに電力の不足を補うことができる。その際、各プラントに割り振る増出力量を各プラントのタービン余寿命を基に演算することで、例えば古い蒸気タービンの寿命消費を抑える等、各プラントに増出力量を適正に分配することができる。古い蒸気タービンの寿命を積極的に消費する観点で増出力量を割り振る設定とすることもでき、増出力量の割り振りを柔軟に実施することができる。
また、単純にプラントA-Cの増出力量をタービン余寿命に応じて割り振った場合、あるプラントが分担する増出力量がその増出力可能量を超え、プラントの最大出力(限界値)を超える可能性があり、過負荷のプラントが生じ得る。それに対し、本実施形態では各プラントの増出力量は各々の増出力可能量で制限されるので、プラントに過負荷が生じることもない。復水絞り運転による出力の立ち上がりを重視する場合、いずれかのプラントの増出力量が増出力可能量で制限された際には、制限された分(つまり増出力可能量を超えた分)分の増出力量を他のプラントの分担量に加算することができる。
-変形例-
なお、出力指令装置100が増出力量を分配するプラントはプラントA-Cのような個々のプラント(発電機単位)に限らず、例えば複数のプラントを持つ発電所(事業所単位)とすることもできる。例えば図1に示したプラントAの他に、同図に二点鎖線で示したプラントA’,A”を備えた発電所Gのような例である。プラントA,A’,A”は各々コントローラ4を備えており、発電所Gに設置された上位コントローラ200により発電量が指令されているものとする。この場合、発電所GのプラントA’,A”のタービン余寿命や主蒸気圧力等のデータがプラントAのデータと共に上位コントローラ200を介して出力指令装置100に入力されるようにする。出力指令装置100ではプラントA,A’,A”,B,Cに対する増出力量が演算され、発電所Gの上位コントローラ200にはプラントA,A’,A”の増出力量が入力されるようにする。これによりプラントA,A’,A”の各コントローラ4には上位コントローラ200を介して各々の増出力量が入力され、それに基づいてプラントA,A’,A”の運転が制御されるようにすることができる。
また、上記実施形態では広域の電力系統の電力需給を管理する中央給電指令所に出力指令装置100が設置された場合を例に挙げて説明したが、より狭い、例えば事業所単位の電力系統の電力需給を管理する制御装置に出力指令装置100を適用することもできる。例えば図1の例において上位コントローラ200に出力指令装置100の機能を持たせ、上位コントローラ200によりプラントA,A’,A”に対する増出力量を演算しプラントA,A’,A”に指令する構成とすることもできる。
100…出力指令装置、A-C…蒸気タービン発電プラント、Xa-Xc…最大定格出力、ΔX…電力の不足量、ΔXa’-ΔXc’…増出力量

Claims (4)

  1. 管轄する電力系統に接続した複数の蒸気タービン発電プラントに対して発電量を指令する出力指令装置において、
    前記電力系統の総発電量、前記電力系統の総電力需要、前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれのタービン余寿命のデータを受信し、
    前記総電力需要が前記総発電量を超える場合、前記総電力需要から前記総発電量を減算して電力の不足量を演算し、
    前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれの最大定格出力及びタービン余寿命に基づいて前記不足量を補うために前記複数の蒸気タービン発電プラントがそれぞれ前記最大定格出力を超えて分担する増出力量を演算し、
    前記増出力量を前記複数の蒸気タービン発電プラントに指令し、前記複数の蒸気タービン発電プラントを復水絞り運転により増出力させ、前記複数の蒸気タービン発電プラントの出力をそれぞれ前記最大定格出力を超える非定常出力に増加させる出力指令装置。
  2. 請求項1の出力指令装置において、前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれの最大定格出力の割合とタービン余寿命の割合とを乗算して前記増出力量を演算する出力指令装置。
  3. 請求項1の出力指令装置において、
    前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれの主蒸気圧力を受信し、
    前記主蒸気圧力及び前記最大定格出力を基に前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれの増出力可能量を演算し、
    前記複数の蒸気タービン発電プラントの各増出力量をそれぞれ前記増出力可能量で制限する出力指令装置。
  4. 管轄する電力系統に接続した複数の蒸気タービン発電プラントに対して発電量を指令する出力指令方法において、
    前記電力系統の総発電量、前記電力系統の総電力需要、前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれのタービン余寿命のデータを受信し、
    前記総電力需要が前記総発電量を超える場合、前記総電力需要から前記総発電量を減算して電力の不足量を演算し、
    前記複数の蒸気タービン発電プラントのそれぞれの最大定格出力及びタービン余寿命に基づいて前記不足量を補うために前記複数の蒸気タービン発電プラントがそれぞれ前記最大定格出力を超えて分担する増出力量を演算し、
    前記増出力量を前記複数の蒸気タービン発電プラントに指令し、前記複数の蒸気タービン発電プラントを復水絞り運転により増出力させ、前記複数の蒸気タービン発電プラントの出力をそれぞれ前記最大定格出力を超える非定常出力に増加させる出力指令方法。
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