JP7286401B2 - 金属リチウムの化学特性改善方法およびリチウムターゲット装置 - Google Patents

金属リチウムの化学特性改善方法およびリチウムターゲット装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、金属リチウムの化学特性改善方法およびリチウムターゲット装置に関する。
核融合炉においては、リチウムが増殖材として使われている。リチウムは、真空容器内に設置され中性子の照射によるリチウム6(Li)の核反応によりトリチウムを生成する。生成されたトリチウムは回収され、核融合炉の燃料として利用される。
また、リチウムあるいはその化合物は、核融合炉開発における中性子照射用加速器のターゲットとして、利用される。たとえば、液体金属リチウムをノズルから流した状態で、これに荷電粒子を打ち込む例などがある。
特開2013-242207号公報
核融合炉においては、リチウムから効率よく核融合用燃料としてのトリチウムを生成し、生成されたトリチウムを効率よく回収することが重要である。また、中性子照射用加速器のターゲットとしてのリチウムに重水素イオンが打ち込まれた場合、目的とする中性子以外に核反応によってトリチウムが発生する。トリチウムはベータ線を放出する放射性核種であり、運転中に放射能量が上昇し続けるのを回避するために、トリチウムを除去する必要がある。
一方、生成されたトリチウムは、リチウム中に固溶しやすく、固溶したトリチウムの分離が問題であることから、トリチウムの除去技術の開発が進められている。
またリチウムは、アルカリ金属であり、強力な還元作用を有する。たとえばステンレス鋼は、その表面に安定なクロム酸化膜を作ることで耐食性を保持しているが、液体金属リチウムに接していることによってクロム酸化膜が還元されると、液体金属リチウムとステンレス鋼が直接接触するようになり、ニッケルのような特定元素が溶出することがある。
リチウムの持つ比重の軽さ、熱伝導性、流動性などの優位性をなるべく低下させることなく、トリチウムの固溶性を低減させる、あるいは還元性を低減させるように化学特性を改善することができれば、金属リチウムを用いる核融合炉、核破砕ターゲットなどにおける取り扱いの上で大きなメリットを生ずることになる。
本発明の実施形態は、このような課題を解決するためになされたものであり、金属リチウムの化学特性を改善し還元性およびトリチウムの固溶性を低下させることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法は、金属リチウム中に添加するナノ金属粒子の候補材を選択する候補材選択ステップと、前記金属リチウム中に表面を酸化させた表面安定化処理を行った前記ナノ金属粒子を添加して前記ナノ金属粒子に前記金属リチウムの複数の原子が集積したリチウム原子集積体を得る添加ステップと、を有することを特徴とする。
また、本実施形態に係るリチウムターゲット装置は、表面を酸化させた表面安定化処理を行ったナノ金属粒子を含み、前記ナノ金属粒子に金属リチウムの複数の原子が集積したリチウム原子集積体が形成された液体金属リチウムと、前記液体金属リチウムの荷電粒子による照射の場を形成するリチウムターゲットと、前記液体金属リチウムを駆動するポンプと、を有することを特徴とする。

本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の手順を示すフロー図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の詳細な手順を示すフロー図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の事前スクリーニングの結果の例を示す比較表である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析のモデルの例を示す概念図であり、(a)はリチウム原子-リチウム原子の場合、(b)はナノ金属原子-リチウム原子の場合を示す。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析の結果の例を示す概念図であり、ナノ金属原子がチタンの場合を示す。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析の結果の例を示す概念図であり、ナノ金属原子がタングステンの場合を示す。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析で、各種のナノ金属原子の場合の結合エネルギーの解析結果の例を示す比較図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の電荷解析で、各種のナノ金属原子の場合のリチウムの電荷の解析結果の例を示す比較図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法における選択された金属のナノ金属粒子の準備の手順を示すフロー図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法における選択された金属のナノ金属粒子の準備段階でのPWD法についての概念的な説明図であり、(a)は通電前の状態、(b)は通電によるプラズマ化、(c)は急冷による微粒子化の状態を示す。 実施例における選択ナノ粒子用金属の液体金属リチウムへの添加ステップを含む詳細な手順を示すフロー図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の第1の効果を説明する概念図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の第2の効果を説明する概念図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により製造された化学特性の改善された金属リチウムを用いたリチウムターゲット装置の構成図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により製造された化学特性の改善された金属リチウムを用いたリチウムターゲットの正面図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により製造された化学特性の改善された金属リチウムを用いたリチウムターゲットの縦断面図である。 本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の効果を確認する腐食試験結果を示す比較図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法およびリチウムターゲット装置について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重畳する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の手順を示すフロー図である。以下、図2ないし図11を引用しながら、金属リチウムの化学特性改善方法の手順を順次説明する。
まず、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法において使用するナノ金属粒子用の金属の候補材の検討を行う(ステップS10)。ステップS10の詳細を以下に説明する。
図2は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の詳細な手順を示すフロー図である。
ナノ金属粒子の候補材の検討として、まず、事前スクリーニングを行う(ステップS11)。
事前スクリーニングでは、たとえば、電気陰性度が高い金属元素のうち、リチウム(Li)化合物を作る可能性のある金属元素を除外することにより行う方法がある。電気陰性度が高い金属元素は、リチウムから電子を引き寄せてリチウムのプラス側の電荷を高くすると期待されるためである。また、リチウムの還元性以外のリチウムの持つ化学特性を維持する趣旨から、リチウム化合物を作る可能性のある金属元素を対象から除外する。
図3は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の事前スクリーニングの結果の例を示す比較表であり、電気陰性度が高い金属元素について、500℃ないし600℃程度以下の温度領域において、リチウムとの化合物を作るものは「×」で、当面の調査で明確でないものは「?」で、リチウムとの化合物を作らないあるいは容易に作らないものは「○」で、それぞれ表示されている。
この結果、ベリリウム(Be)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)の13種の元素がナノ金属粒子用の金属として、摘出されている。
次は、図2のフロー図に示すように、結合エネルギーの算出のための結合エネルギー解析を行う(ステップS12)。
図4は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析のモデルの例を示す概念図であり、(a)はリチウム原子-リチウム原子の場合、(b)はナノ金属原子-リチウム原子の場合を示す。ステップS11の事前スクリーニングで摘出した元素について、(a)および(b)のそれぞれについての結合エネルギーの解析を行う。
次に、ナノ金属原子が、チタン(Ti)の場合、およびタングステン(W)の場合の例について説明する。
図5は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析の結果の例を示す概念図であり、ナノ金属原子がチタンの場合を示す。
Ti-Li間の相互エネルギーは、実線の曲線で示すように原子間の距離約2.9オングストロームで最小となり、その絶対値である結合エネルギーは、約96kJ/molとなった。一方、Li-Li間の相互作用エネルギーは、破線の曲線で示すように原子間の距離約2.7オングストロームで最小となり、その絶対値である結合エネルギーは約84kJ/molとなる。また、Ti-Li間の相互エネルギーが最小となる原子間の距離約2.9オングストロームにおけるチタンの電荷は約マイナス0.68、リチウムの電荷は約プラス0.68となった。ここで、電荷は、図8で後述するように、Nb-Liの場合の電荷を基準とした相対値である。なお、1オングストロームは、10-10mである。
図6は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析の結果の例を示す概念図であり、ナノ金属原子がタングステンの場合を示す。
W-Li間の相互エネルギーは、実線の曲線で示すように原子間の距離約2.6オングストロームで最小となり、その絶対値である結合エネルギーは約159kJ/molとなった。一方、Li-Li間の相互作用エネルギーは、破線の曲線で示すように原子間の距離約2.7オングストロームで最小となり、その絶対値である結合エネルギーは約84kJ/molである。また、W-Li間の相互エネルギーが最小となる原子間の距離約2.6オングストロームにおけるタングステンの電荷は約マイナス0.84、リチウムの電荷は約プラス0.84となった。ここで、電荷は、同様に相対値である。
図7は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の結合エネルギー解析で、各種のナノ金属原子の場合の結合エネルギーの解析結果の例を示す比較図である。図5および図6のそれぞれに示したチタンおよびタングステンの場合を含めて、同様に解析した結果をまとめたものである。なお、結合エネルギーは、Li-Liの場合の結合エネルギーに対する相対値で示している。
上述の結合エネルギー解析は、密度汎関数法を用いた量子化学計算により実施した例であるが、他の解析法を用いてもよい。
図7に示すように、Cu、Ni、W、Co、V、Fe、Nb、Mo、Ti、Crの10種類の金属元素については、リチウムとの結合エネルギーがLi-Liの結合エネルギーより大きく、これらのナノ金属粒子の表面にリチウムが強く結合し、安定性が高くなると考えられる。したがって、結合エネルギーの観点からこれらの10種類の金属元素を選定する。
次に、ステップS12で選定された10種類の金属元素について、それぞれリチウムとの間の電荷の移動量を算出するための電荷解析を実施する(ステップS13)。
図8は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法におけるナノ金属粒子用の金属の候補材の検討の電荷解析で、各種のナノ金属原子の場合のリチウムの電荷の解析結果の例を示す比較図である。Liの電荷は、解析した対象の中で最も大きな値が得られたNb-Liの場合のLiの電荷に対する相対値で示している。解析は、Mulliken密度解析を用いているが、他の方法によってもよい。
図8に示すように、Nb、Mo、W、Ni、Ti、Cuの6種類の金属元素については、リチウムとの間で、リチウムの電荷が大きくなることが分かる。これらの6種類の金属元素においては、ナノ金属粒子の表面にリチウムが結合したクラスタ同士が反発し、ナノ金属粒子同士が凝集しにくくなると考えられる。
次に、図1に示すように、ナノ金属粒子用の金属の選択を行う(ステップS20)。ステップS10における特にステップS12およびS13の結果により、図7および図8に示した例に基づいて、Nb、Mo、W、Ni、Ti、Cuの6種類の金属元素を選択する。
次に、選択された金属のナノ金属粒子の準備を行う(ステップS30)。
図9は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法における選択された金属のナノ金属粒子の準備の手順を示すフロー図である。すなわち、ステップS30の手順を示す。
まず、微粒子化によるナノ金属粒子の生成を実施する(ステップS31)。微粒子化は、たとえば、パルス細線放電(PWD:Pulsed Wire Discharge)法により可能である。
図10は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法における選択された金属のナノ金属粒子の準備段階でのPWD法についての概念的な説明図であり、(a)は通電前の状態、(b)は通電による細線のプラズマ蒸気化、(c)は急冷によるプラズマ蒸気の微粒子化の状態を示す。
まず、(a)に示すように、正電極と負電極との間を、ナノ金属粒子化を目的とする金属で製造した細線で結ぶ。この細線にパルス電圧を印加し、細線にできるだけ長手方向に均一に通電加熱を行うと、(b)に示すように、細線が蒸発、プラズマ化する。このプラズマを急冷、凝固させて、(c)に示すように超微粒子、すなわちナノ金属粒子を得る。
ナノ金属粒子は、互いに引き合い凝集しやすい。このため、ステップS31でナノ金属粒子を製造しても、多くは、すぐに凝集する。この凝集したものを以下、凝集体と呼ぶ。凝集体の生成により、個々のナノ金属粒子の表面積の合計値は大きいにもかかわらず、凝集体の表面積は、これより大幅に小さくなるという問題が生ずる。
このため、後述するように、凝集体を解砕、すなわち個々のナノ金属粒子に分離する必要がある。ただし、これらのナノ金属粒子は一般的には化学活性でない元素であっても乾燥状態では発火や粉じん爆発のおそれもある。また、解砕により急激に表面積が増加することにより、たとえば、酸化により大きな発熱が生ずる可能性がある。このため、ナノ金属粒子について表面安定化処理を行う(ステップS32)。表面安定化処理としては、たとえば、ナノ金属粒子の凝集体の表面をわずかに酸化させることでもよい。
次に、凝集体の解砕処理を実施する(ステップS33)。凝集体の解砕としては、凝集体単独で実施する解砕と、液体金属リチウムに添加した後に実施する解砕とがある。ナノ金属粒子を液体金属リチウムに添加した後に実施する解砕の場合は、後のステップで行う。本ステップにおいては、凝集体単独で実施する解砕を行う。具体的には、たとえば、凝集体を、ビーズミルとともに容器に封入し、自転公転と冷却を繰り返すことにより、解砕を行う方法がある。
解砕後のナノ金属粒子の粒径は、50nm以下であり、かつ、10nm以上20nm以下の範囲を中心に分布している状況が好ましい。
次に、解砕後のナノ金属粒子の還元処理を行う(ステップS34)。なお、ステップS32の表面安定化処理、およびステップS34の還元処理は、必要に応じて実施すればよく、必要がない場合は省略してもよい。
図11は、実施例における選択ナノ粒子用金属の液体金属リチウムへの添加ステップを含む詳細な手順を示すフロー図であり、(a)および(b)は、金属リチウムの準備ステップ、(c)および(d)は金属リチウムへのナノ金属粒子の添加ステップ、(d)および(e)は撹拌ステップを示す。
まず、金属リチウムの準備を行う(ステップS40)。金属リチウムの準備では、図11の(a)および(b)に示すように、容器111内に、金属リチウム112の切片を収納する。
次に、金属リチウム112へのナノ金属粒子114の添加を行う(ステップS50)。すなわち、図11の(c)に示すように容器111の外側にマントルヒータ115を巻いて、図11の(d)に示すように金属リチウム112を溶融させ、これに、解砕されたナノ金属粒子114を順次添加する。また、図11の(d)に示すように溶融した金属リチウム112内に撹拌翼113を下ろし、撹拌を実施する(ステップS60)。
選定された金属のナノ金属粒子は、液体金属リチウムと結合すると、ナノ金属同士よりリチウムとの結合エネルギーの方が大きいため、ナノ金属粒子同士が液体金属リチウム中で凝集することはない。
次に、ナノ金属粒子が所定量、添加されたか否かを判定する(ステップS70)。ここで、ナノ金属粒子の添加量の所定量としては、質量%にして3%程度でよい。また、少なくとも質量%にして1%程度が添加されることが好ましい。
ナノ金属粒子が所定量にならない場合(ステップS70 NO)には、ステップS50以下を繰り返す。ナノ金属粒子の添加量が所定量に達した場合(ステップS70 YES)には、終了し次のステップに移る。具体的には、図11の(e)に示すように急冷する。
次に、効果の確認を行う(ステップS80)。
図12は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の第1の効果を説明する概念図である。リチウム原子22は、単独の状態では還元性が強く、構造材を構成する各種の原子、すなわち構造材原子31の表面の金属酸化膜(不導体膜)を還元して不導体膜による保護がない状態とさせる。このようなアルカリ腐食の結果、構造材原子31の一部が溶出し構造材の健全性が損なわれる可能性がある。
本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により製造された化学特性改善後のリチウム原子は、ナノ金属原子21の表面に集積した状態である(以下、この状態のものを、リチウム原子集積体20(図12)と呼ぶ)。この結果、図8に示すように、リチウム原子22における電子の分布がナノ金属原子21の側に偏っている。このため、逆に、リチウム原子22のナノ金属原子21との反対側では、電子の分布密度が低下しており、外部との反応性が低下している状態にある。この結果、液体金属リチウムを収納する、あるいは液体金属リチウムに接触する構造材のアルカリ腐食が低減し、これらの構造材の安定化を図ることができる。
図13は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の第2の効果を説明する概念図である。
リチウム原子22は、トリチウムの固溶性が高い。このため、たとえば液体金属リチウムを核破砕のターゲットとして用いて、重水素を照射すると中性子以外にトリチウムが発生し、トリチウムの除去が問題となる。本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により製造された科学特性改善後のリチウム原子は、ナノ金属原子21の表面に集積しリチウム原子集積体20を形成した状態である。この結果、集積したリチウム原子22の中にトリチウム原子35などの水素の同位体が侵入しにくくなる。この結果、液体金属リチウム中へのトリチウムなどの水素の同位体の溶解が抑制され、溶解度の低下を図ることができる。具体的には、金属リチウムへの水素の同位元素の放出温度が低下することになる。
また、リチウムが核融合炉のブランケット燃料として用いられる場合には、核融合炉の燃料であるトリチウムの生成源となる。この場合においても、金属リチウムへの水素の同位元素の放出温度が低下することによりトリチウムの分離が容易であることは核融合炉の燃料の回収効率の大いなる向上をもたらすことになる。
以上のように、本実施形態により、金属リチウムの化学特性を改善し還元性およびトリチウムの固溶性を低下させることができる。
図1に示す金属リチウムの化学特性改善方法の手順の最後は、得られたリチウム原子集積体20の利用のステップ(ステップS90)である。すなわち本実施形態により得られる、第1の効果である金属リチウムによりアルカリ腐食の低減および第2の効果である金属リチウムへの水素の同位元素の放出温度の低下の効果をもたらすリチウム原子集積体20は、前述のようなターゲット装置あるいは核融合炉のブランケットを含め、同様の金属リチウムの利用あるいは取り扱いを行う場合に有効に利用することができる。
図14は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により製造された化学特性の改善された金属リチウムを用いたリチウムターゲット装置の構成図である。本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により得られるリチウム原子集積体20の利用の例である。
リチウムターゲット装置10は、リチウムターゲット11、容器13、配管15、および電磁ポンプ14から形成されるループと、これに収納されるナノ金属粒子入り液体金属リチウム18を有する。容器13は、配管15上に介設されている。また、電磁ポンプ14は、配管15上の容器13の下流側に介設されている。リチウムターゲット11は、電磁ポンプ14の下流側であって、容器15の上流側に設けられている。
ここで、ナノ金属粒子入り液体金属リチウム18においては、リチウム原子集積体20が形成されており、前述の図12、13を引用しながら説明した化学特性を有する。
容器13内には、ナノ金属粒子入り液体金属リチウム18が収納され、電磁ポンプ14により、ナノ金属粒子入り液体金属リチウム18は駆動され、リチウムターゲット11を流れ、循環する。
図15は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法により製造された化学特性の改善された金属リチウムを用いたリチウムターゲットの正面図であり、図16は、リチウムターゲットの縦断面図である。
リチウムターゲット11は、ナノ金属粒子入り液体金属リチウム18が流れる流入ノズル11a、ビームダクト11b、および出口管11dを有する。ビームダクト11bには、真空引き用の真空配管11e、および照明用の照明ポート11fが接続されている。
また、流入ノズル11aから流出して出口管11dに至る間の流路11cが、ビームダクト11b中に形成されており、流路11cを通過するナノ金属粒子入り液体金属リチウム18が、荷電粒子の照射を受ける。
流入ノズル11aから射出されたナノ金属粒子入り液体金属リチウム18は、加速器により加速されたたとえば重水素により照射され、中性子およびトリチウムに変換される。
図1に示す金属リチウムの化学特性改善方法により製造されたナノ金属粒子入り液体金属リチウムは、ナノ金属粒子の表面に多数の液体金属リチウムの原子が集合することにより、発生したトリチウムがリチウムと結合することを抑制するため、トリチウムの分離が容易となる。また、リチウムの還元性が低下していることから、配管、容器等の構造材の腐食等の抑制を図ることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下、本実施形態の具体的な実施例を図面および表を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例によって限定されるものではない。以下、実施例について、実施形態で示したステップに沿って説明する。
実施形態に記載しているように、ナノ金属粒子の候補材の検討(ステップS10)およびナノ金属粒子用の金属の選択(ステップ20)により、ナノ金属粒子用の金属として、銅(Cu)およびタングステン(W)を選択した。
ナノ金属粒子の準備(ステップS30)においては、まず、微粒子化によるナノ金属粒子の生成段階(ステップS31)で、直径0.05ないし0.1mmのCuおよびWのそれぞれの細線を用い、数マイクロ秒のパルス通電によるPWD法により、ナノ金属粒子を作成した。この結果、個別の粒子は10nmないし20nm径であるが、ほぼすべての粒子が凝集して100nmないし1μm径の凝集体となっていると推定された。
表面安定化処理(ステップS32)の後、凝集体の解砕処理を行った(ステップS33)。解砕処理は、Ar雰囲気中で行った。
解砕処理はビーズミルを用いて行った。0.3mm径のジルコニアビーズと、対象となるナノ金属をジルコニア製ポットにいれて、自転公転させ、ビーズが対象物にあたる衝撃で解砕する。より微小な解砕をするためには湿式が望ましいため、溶媒としてキシレンを利用した。ジルコニア製ポットは、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS)製の真空容器内に装荷し密封した。これらの作業は、Ar雰囲気のグローブボックス内で実施した。そのため、SUS製容器内はAr雰囲気が確保されている。SUS製容器を自転公転させる際にビーズがポットや対象物に当たるエネルギーでSUS製容器全体が熱くなるので、SUS製容器を冷却しながら行うことが望ましい。そこで、SUS製容器を回転機から取出し、水で冷却し、自転公転と水冷を繰り返した。終了後に、0.1mmメッシュの袋にジルコニア製ポットの内容物を入れて、脱泡機で振り分け、その後、溶媒であるキシレンを揮発させて、ナノ金属粒子を回収した。
解砕後には、ふわっとした微粉状となったため、これによって、解砕が進んだことを外観で概ね判断できることが明らかとなった。
一方、実施形態で説明したように、液体金属リチウム中での解砕も想定される。このため、超音波振動による解砕プロセスについて、並行してWOを用いた試験を行った。溶媒は、引火点が高く、室温では蒸発しにくい沸点の高い有機溶媒であるプロピレンカーボネートと水(各500mL)を容器(PYLEX製ビーカ 500mL)内に収納し、ナノ金属粒子(タングステン酸化物ナノ粒子、WO、1g)を添加した。解砕には、超音波ホモジナイザ(三井電気精器製UX-600、最高出力600W)を使用し、パワー50%、インターバル運転(on:10sec、off:5sec)で30分間運転を行った。超音波ホモジナイザ使用後、沈殿していたWOが 超音波の印加とともに舞い上がり、撹拌され、数日後も、攪拌された状態が目視によって確認できたことから、最終的に均一になったと判断した。
解砕の後、還元処理を行った(ステップS34)。まず、アルミナポートに、WO粒子を載せた。次に、石英ガラスニップル中に設置したコイル状シーズヒータ内にさらに石英管を入れたアルミナポートを装荷した。次に、フランジで密閉し、Ar+3%Hガスで置換した。続いて、シーズヒータでWOナノ粒子を510℃程度に加熱し、還元状態を外部より観測し、WOナノ粒子が黒色になったことを確認後、試料を冷却した。試料を冷却後に、アルミナポートを取り出し、WOナノ粒子(ナノタングステン粒子)を密閉容器に封止した。
解砕の効果の確認として、まず、ナノタングステン粒子(ナノW粒子)が投入された金属リチウムブロックを、ステンレス製ヘラで軽く削りとって、削り粉を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いた観察を行った。ナノタングステン粒子は、母相全体に均一に分散し、ほぼ完全に解砕されており、小さいものは10nm以下であり、最も大きいもので20nm程度であった。
金属リチウムの準備(ステップS40)以降、所定量の添加(ステップS70)までのステップにおいては、まず、金属リチウムのロッドを3cm程度に切断し、総量20gを、SUS製撹拌容器(Φ55×70mm)に装荷した。ここで、金属リチウムは、純度の高いものが好ましいが、通常の商用レベルの純度、たとえば99%程度でもよい。
金属リチウム溶解後に、撹拌しながらナノ金属粒子を徐々に添加し、総量0.6g(重量比3%)に到達した状態で添加を停止し、さらに一定時間(約3分)撹拌を継続した。その後、マントルヒータから撹拌容器を取り出し、撹拌翼を抜いて、撹拌容器をアルミブロック上で急冷し、金属リチウムを固化した。撹拌容器を切断し、固化した金属リチウムを取り出し、アルゴンを封入した容器に移し替えた。
図17は、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の効果を確認する腐食試験結果を示す比較図である。
試験は、次の2つのケースについて実施した。
第1のケースは、SUS316L鋼板を、揺動させた500℃の液体リチウム中に2500時間浸漬させた後に取り出して、浸漬による減肉分、すなわちニッケル溶出部の厚さを測定した。溶出部の厚さは約8μmであった。
第2のケースは、SUS316L鋼板を、揺動させた500℃のナノ金属入り液体リチウム中に2500時間浸漬させた後に取り出して、浸漬による減肉分、すなわちニッケル溶出部の厚さを測定した。溶出部の厚さは約3.5μmであった。
このように、ナノ金属入り液体リチウム中では、同じ条件での液体リチウム中の場合に比べて、腐食量に対応する溶出部の厚さが半分以下に減少し、本実施形態の効果が示された。
次に、放出試験については、水素ガスを用いて、液体リチウムの場合と、ナノ金属入り液体リチウムの場合の放出開始温度を比較した。この結果、ナノ金属入り液体リチウムの場合は液体リチウムの場合に比べて、水素ガスの放出開始温度が約100℃低下する結果が得られ、同様に、本実施形態の効果が示された。
以上のように、本実施形態に係る金属リチウムの化学特性改善方法の効果が確認された。
10…リチウムターゲット装置、11…リチウムターゲット、11a…流入ノズル、11b…ビームダクト、11c…流路、11d…出口管、11e…真空配管、11f…照明ポート、13…容器、14…電磁ポンプ、15…配管、18…ナノ金属粒子入り液体金属リチウム、20…リチウム原子集積体、21…ナノ金属粒子、22…リチウム原子、31…構造材原子、35…トリチウム原子、111…容器、112…金属リチウム、113…攪拌翼、114…ナノ金属粒子、115…マントルヒータ

Claims (8)

  1. 金属リチウム中に添加するナノ金属粒子の候補材を選択する候補材選択ステップと、
    前記金属リチウム中に表面を酸化させた表面安定化処理を行った前記ナノ金属粒子を添加して前記ナノ金属粒子に前記金属リチウムの複数の原子が集積したリチウム原子集積体を得る添加ステップと、
    を有することを特徴とする金属リチウムの化学特性改善方法。
  2. 前記候補材選択ステップの前に、前記金属リチウム中に添加する前記ナノ金属粒子の候補材を選択するために、リチウム原子同士の結合エネルギーと、前記ナノ金属粒子の原子とリチウム原子との結合エネルギーとを算出するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の金属リチウムの化学特性改善方法。
  3. 前記候補材選択ステップの前に、前記金属リチウム中に添加する前記ナノ金属粒子の候補材を選択するために、リチウム原子と前記ナノ金属粒子とのリチウム原子集積体における電荷移動量を算出するステップを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属リチウムの化学特性改善方法。
  4. 前記各ステップの後に、前記リチウム原子集積体を、液体金属リチウムを収納するあるいは前記液体金属リチウムと接触する構造材に関し前記液体金属リチウムとして用いる、または核破砕のターゲットとして用いる、または核融合炉のブランケット燃料として用いるステップを有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の金属リチウムの化学特性改善方法。
  5. 前記金属リチウム中に添加する前記ナノ金属粒子の粒径は、50nm以下であり、かつ、10nm以上20nm以下の範囲を中心に分布していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の金属リチウムの化学特性改善方法。
  6. 表面を酸化させた表面安定化処理を行ったナノ金属粒子を含み、前記ナノ金属粒子に金属リチウムの複数の原子が集積したリチウム原子集積体が形成された液体金属リチウムと、
    前記液体金属リチウムの荷電粒子による照射の場を形成するリチウムターゲットと、
    前記液体金属リチウムを駆動するポンプと、
    を有することを特徴とするリチウムターゲット装置。
  7. 前記ナノ金属粒子の金属は、リチウムとの結合エネルギーがリチウム同士の結合エネルギーより大きな元素であることを特徴とする請求項6に記載のリチウムターゲット装置。
  8. 前記ナノ金属粒子の金属は、ベリリウム、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステンのいずれかであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のリチウムターゲット装置。
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