JP7284891B2 - 酵素処理でスラッジの脱水性を高める方法 - Google Patents

酵素処理でスラッジの脱水性を高める方法 Download PDF

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Description

配列表の参照
本出願は、コンピュータ可読形式で配列表を含み、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、慣例の廃水処理操作によって生成された残留物(すなわち、スラッジ)の脱水性を高める方法に関する。
慣例の廃水処理の過程中に生成されたスラッジは、通常は、焼却、土地施用、埋立て、堆肥化などにより廃棄の前に脱水または濃縮される。基本的な脱水シナリオは、調整剤、例えば、硫酸第二鉄および/またはフロック化剤(例えば、高分子電解質)の添加による強く、せん断耐性のスラッジフロックの形成、続いての、重力ベルト濃縮機、ベルトフィルタプレス、または遠心分離機にわたっての機械的固体/液体分離を伴う。スラッジの脱水によって、廃水処理プラント(WWTP)は、最終的には廃棄されなければならないスラッジの体積単位当たり固体(すなわち、ケーキ固体)の量を高める。より高いケーキ固体の利点には、脱水スラッジ体積の減少(プラントにより「管理される」スラッジがより少ない);より低い年間輸送費用(埋立てまたは土地施用の場所へのスラッジの運送);スラッジが焼却され得る前に蒸発されるより少ない水(焼却がコジェネレーション目的に使用される場合、スラッジの正味エネルギー値の増加);消化装置へのより濃縮された供給物;および/または埋立てもしくは土地施用されるスラッジの体積の減少が含まれる。
スラッジの一般的組成は、一般に約90~99%の水であり、残りの部分は全固体であり、実細胞量(すなわち、細菌細胞)は全固体のおよそ10%に相当する。全固体の残り90%は、細菌細胞がその中で分散されている水和マトリックスを形成する細胞外ポリマー性物質(EPS)からなる。スラッジを生成させるために使用される手段にかかわらず、スラッジ脱水性は、スラッジ全体のEPS割合と大きく関連してきた。EPSは、細胞溶解由来の破片(例えば、核酸、脂質/リン脂質、タンパク質など)、活性分泌細胞外産生物(例えば、多糖類およびタンパク質)、細胞外のEPS結合酵素活性の産生物(例えば、多糖類)、廃水からの吸着物質(例えば、フミン質、多価カチオン)を含む。EPSのこの複雑な性質ならびに多糖類およびタンパク質の優勢な存在のために、EPSは、炭水化物とタンパク質との比(EPS炭水化物:タンパク質)によって伝統的に特徴付けられる。EPS炭水化物:タンパク質は、WWTPの多くの操作パラメータに依存して一次スラッジから一次スラッジへと変わり得る一方で、二次スラッジ内のEPS組成は、いくらかより消化特異的であり、すなわち、嫌気性消化スラッジEPS炭水化物:タンパク質は1より小さい傾向があるが、一方で好気性消化スラッジEPS炭水化物:タンパク質は、1より大きい。いずれの場合も、これらの一次成分は、水に有効に結合し、脱水に耐えるスラッジフロック内の重要な水和性物質であると考えられる。
スラッジフロックの水結合能力および/または機械的完全性を破壊する方法は、ポリマー性フロック化の直後のスラッジ全体の脱水性を増強するとされている。このような方法のほとんどは、EPS成分を破壊し、脱水性を改善するために新規な化学(例えば、酸前処理、多価カチオン性コンディショナー)およびプロセス(高温前処理、電気放電、超音波)の能力に焦点を合わせてきた。様々な結果とともに、スラッジ体積を減少させるためのEPS内の選択的加水分解のための酵素の使用について記載する多数の論文が存在する。例えば、独国特許第10249081号明細書、国際公開第91/10723号パンフレット、および独国特許第3713739号明細書を参照されたい。
興味のある従来技術には、慣例的廃水処理操作により生成された残留物(すなわち、スラッジ)の脱水性を増強する方法に関するDeLozierらへの米国特許出願公開第US2008/0190845号明細書(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)が含まれる。国際公開第99/27082号パンフレットおよび国際公開第2003/006602号パンフレット(両方ともそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)は、それらがプロテアーゼおよびその変異体に関するので興味があるものである。
スラッジは問題のあるままであり、脱水性は困難であるので、慣例の廃水処理操作によって生成された残留物(すなわち、スラッジ)の脱水性を高める方法を改善するための継続した必要性がある。
本開示は、スラッジを酵素ならびにセルラーゼおよびプロテアーゼを含むその組成物と接触させ、またはそれらで処理するステップを含む、スラッジの脱水性を高める方法に関する。好ましい実施形態において、本開示は、スラッジを、Novozymes A/S(Bagsvaerd,DK)からのNovozymes Cellic(登録商標)CTec3ブランド酵素組成物およびプロテアーゼ、例えば、Novozymes A/S(Bagsvaerd,DK)からのSAVINASEブランドプロテアーゼを含む酵素組成物で処理するステップを含む、スラッジの脱水性を高める方法に関する。実施形態において、本開示は、スラッジを、有効量のNovozymes A/S(Bagsvaerd、DK)からのCellic(登録商標)CTec3ブランド酵素組成物および有効/補足量のプロテアーゼを含む酵素組成物と接触させるステップを含む、スラッジの脱水性を高める方法に関する。プロテアーゼの非限定例には、SAVINASEブランド酵素(Novozymes A/S,Bagsvaerd,DK)が含まれる。
さらに別の実施形態において、その処理剤は、少なくとも1種の追加的酵素、例えば、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドラーゼ、ベータ-グルコシダーゼ、キシラナーゼ、またはベータ-キシロシダーゼを含む酵素組成物を含む。
酵素処理剤は、好ましくはスラッジ調整前(すなわち、凝集および/またはフロック化前)および機械的脱水前に添加される。実施形態において、本開示による酵素およびその組成物は、その後の機械的脱水を補助するために都市スラッジに適用され、より低いスラッジ体積、および/または脱水プロセスで使用されるポリマーの使用の減少をもたらす。
実施形態において、本開示の組成物中の活性酵素は、Cellic(登録商標)CTec3ブランド酵素組成物およびプロテアーゼ成分を含む。本開示の組成物は、意外なことに、同様の条件下で単独で適用された酵素と比較して残留物の脱水性を高める。実施形態において、消化スラッジ、例えば、嫌気性または好気性消化スラッジに対してCellic(登録商標)CTec3ブランド酵素組成物およびプロテアーゼを接触させ、または添加するステップを含む、スラッジの脱水性を高める方法が開示される。
実施形態において、本開示による使用のための適当なセルラーゼおよびセルローゼ/ヘミセルラーゼ混合物は、国際公開第2013/028928号パンフレット(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。本開示による使用のための適当な酵素組成物には、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼI、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼII、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-グルコシダーゼまたはその変異体が含まれる。セルロース分解増強活性を有するペニシリウム属種(Penicillium sp.)(エメルソニイ(emersonii))GH61ポリペプチド、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)キシラナーゼ、もしくはアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-キシロシダーゼ、またはそれらのホモログが使用されてもよい。
実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物の用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~2000gであり、プロテアーゼの用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~2000gである。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~1000gであり、プロテアーゼの用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~1000gである。実施形態において、セルラーゼセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり50~500gであり、プロテアーゼの用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり50~500gである。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり100~500gである。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり100~500gであり、プロテアーゼの用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり100~500gである。本明細書で使用される場合、全懸濁固体1乾燥トン当たりg単位の量は、グラム単位で適用される酵素生成物の量を意味する。
実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物およびプロテアーゼ酵素は、スラッジを20~60℃の温度で1分間~96時間インキュベートする条件下でスラッジと接触する。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物およびプロテアーゼ酵素は、スラッジと16~72時間、および実施形態において、1~3日間インキュベートされる。
実施形態において、本開示による使用のための適当なスラッジは、3次または消化スラッジを含めて、慣例の都市および工業廃水処理操作中に生成される。
実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物は、プロテアーゼと組み合わせてスラッジと接触される。実施形態において、活性酵素は、プロテアーゼ、例えば、配列番号1に示されるプロテアーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有するプロテアーゼを含む。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に対して少なくとも95%の配列同一性を有する。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に対して少なくとも96%の配列同一性を有する。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に対して少なくとも97%の配列同一性を有する。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に対して少なくとも98%の配列同一性を有する。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に対して少なくとも99%の配列同一性を有する。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に示されるプロテアーゼを含む、またはそれらからなる。実施形態において、プロテアーゼは、配列番号1に示されるプロテアーゼの成熟形態またはその機能性断片である。
実施形態において、本開示は、
(a)スラッジを、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物、および配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するプロテアーゼと接触させるステップと、
(b)スラッジから水を除去するステップと
を含む、スラッジを処理する方法に関する。実施形態は、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~2000gの量でのセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物の用量、および全懸濁固体1乾燥トン当たり10~2000gの量でのプロテアーゼの用量を添加するステップをさらに含む。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~1000gの量であり、プロテアーゼの量は、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~1000gの量である。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼ酵素のインキュベーションは、適当な温度、例えば、20~60℃下で十分な期間、例えば、1分間~96時間行われる。
本明細書で使用される場合、用語「ファミリー61グリコシドヒドロラーゼ」または「ファミリーGH61」もしくは「GH61」は、Henrissat,1991,A classification of glycosyl hydrolases based on amino-acid sequence similarities,Biochem,J.280:309-316、およびHenrissat and Bairoch,1996,Updating the sequence-based classification of glycosyl hydrolases,Biochem.J.316:695-696に従う、グリコシドヒドロラーゼファミリー61に入るポリペプチドを意味する。このファミリーにおける酵素は、1ファミリーメンバーの非常に弱いエンド-1,4-ベータ-D-グルカナーゼ活性の測定に基づくグリコシドヒドロラーゼファミリーとして元来分類されていた。これらの酵素の作用の構造および様式は、非規範的であり、それらは、真正グリコシダーゼとみなすことはできない。しかしながら、セルラーゼまたはセルラーゼの混合物と併せて使用される場合、リグノセルロースの分解を増強するそれらの能力に基づくCAZy分類に保たれる。
本明細書で使用される場合、用語「断片」は、成熟ポリペプチドのアミノおよび/またはカルボキシル末端が欠けている1個以上(例えば、数個)のアミノ酸を有するポリペプチドを意味し;ここで、断片は、その成熟ポリペプチドとしての活性を有する。
本明細書で使用される場合、用語「ヘミセルロース分解性酵素」または「ヘミセルラーゼ」は、ヘミセルロース物質を加水分解する1個以上(例えば、数個)の酵素を意味する。例えば、Shallom and Shoham,2003,Microbial hemicellulases,Current Opinion In Microbiology6(3):219-228)を参照されたい。ヘミセルラーゼの例には、限定されないが、アセチルマンナンエステラーゼ、アセチルキシランエステラーゼ、アラビナナーゼ、アラビノフラノシダーゼ、クマル酸エステラーゼ、フェルロイルエステラーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ、グルクロノイルエステラーゼ、マンナナーゼ、マンノシダーゼ、キシラナーゼ、およびキシロシダーゼが含まれる。ヘミセルロースである、これらの酵素の基質は、植物細胞壁中のセルロースミクロフィブリルに水素結合を介して結合されており、それらを強固な網状組織中に架橋する分岐および直鎖多糖類の異質の群である。ヘミセルロースはまた、リグニンに共有結合され、セルロースと一緒に高度に複雑な構造を形成する。ヘミセルロースの可変の構造および組織は、その完全な分解のために多くの酵素の協調的作用を必要とする。ヘミセルラーゼの触媒モジュールは、グリコシド結合を加水分解するグリコシドヒドロラーゼ(GH)、またはアセテートもしくはフェルラ酸側基のエステル結合を加水分解する炭水化物エステラーゼ(CE)のいずれかである。それらの一次配列のホモロジーに基づくこれらの触媒モジュールは、GHおよびCEファミリーに割り当てられ得る。全体的な同様の折り畳みを有する一部のファミリーは、アルファベット順(例えば、GH-A)に印された、一族にさらにグループ化され得る。これらおよび他の炭化水素活性酵素の最も有益な、最新の分類は、Carbohydrate-Active Enzymes(CAZy)データベースで利用可能である。ヘミセルロース分解性酵素活性は、適当な温度、例えば、50℃、55℃、または60℃、およびpH、例えば、5.0または5.5で、Ghose and Bisaria,1987,Pure & Appl.Chem.59:1739-1752に従って測定され得る。
本明細書で使用される場合、用語「成熟ポリペプチド」は、翻訳および任意の翻訳後修飾、例えば、N末端プロセシング、C末端トランケーション、グリコシル化、リン酸化などの後の、その最終形態のポリペプチドを意味する。宿主細胞が、同じポリヌクレオチドで発現される、より多くの異なる成熟ポリペプチド(すなわち、異なるC末端および/またはN末端アミノ酸を有する)の2種の混合物を産生し得ることは当技術分野で公知である。異なる宿主細胞がポリペプチドを異なってプロセスし、ひいては、ポリヌクレオチドを発現する1つの宿主細胞は、同じポリヌクレオチドを発現する別の宿主細胞と比較して異なる成熟ポリペプチド(例えば、異なるC末端および/またはN末端アミノ酸を有する)を産生してもよい。
本明細書で使用される場合、用語「セルロース分解増強活性を有するポリペプチド」は、セルロース分解活性を有する酵素によるセルロース物質の加水分解の増強を触媒するGH61ポリペプチドを意味する。本開示の目的のために、セルロース分解増強活性は、セルロース分解増強活性なしの等しい全タンパク質負荷(PCS中1~50mgのセルロース分解性タンパク質/セルロース1g)による対照加水分解と比較して、以下の条件:適当な温度、例えば、50℃、55℃、または60℃、およびpH、例えば、5.0または5.5で1~7日間のPCS中1~50mgの全タンパク質/セルロース1g(ここで、全タンパク質は、50~99.5重量%のセルロース分解性酵素タンパク質およびセルロース分解増強活性を有するGH61ポリペプチドの0.5~50重量%のタンパク質を含む)の下でのセルロース分解性酵素によるセルロース物質の加水分解からの、糖の減少の増加またはセロビオースおよびグルコースの合計の増加を測定することによって決定される。好ましい態様において、セルラーゼタンパク質負荷の、全タンパク質重量の2~3%のアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)ベータ-グルコシダーゼ(国際公開第02/095014号パンフレットに従ってアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)で組み換え技術によって産生された)または全タンパク質重量の2~3%のアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-グルコシダーゼ(国際公開第02/095014号パンフレットに記載されたとおりにアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)で組み換え技術によって産生された)の存在下でのCELLUCLAST(登録商標)1.5L(Novozymes A/S,Bagsvaerd,Denmark)の混合物が、セルロース分解活性の源として使用される。
セルロース分解増強活性を有するGH61ポリペプチドは、同じ加水分解度、好ましくは少なくとも1.01倍、例えば、少なくとも1.05倍、少なくとも1.10倍、少なくとも1.25倍、少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、または少なくとも20倍に到達するのに必要とされるセルロース分解性酵素の量を減少させることによって、セルロース分解活性を有する酵素により触媒されるセルロース物質の加水分解を増強する。
配列同一性:2つのアミノ酸配列間、または2つのヌクレオチド配列間の関連性は、パラメータ「配列同一性」によって記載される。本開示の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software,Suite,Rice et al.,2000,Trend Genet.16:276-277)のNeedleプログラム、好ましくはバージョン5.0.0以降で実行されるとおりのNeedleman-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970、J.Mol.Biol.48:443-453)を使用して決定される。使用されるパラメータは、ギャップオープンペナルティ10、ギャップエクステンションペナルティ0.5、およびEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needle標識「最長同一性」(-nobriefオプションを使用して得られる)のアウトプットは、同一性パーセントとして使用され、以下のとおりに計算される:(同一残基×100)/(アラインメントの長さ-アライメント中のギャップの全数)。
本開示の目的のために、2つのデオキシリボヌクレオチド配列間の配列同一性は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software,Suite,Rice et al.,2000,supra)のNeedleプログラム、好ましくはバージョン5.0.0以降で実行されるとおりのNeedleman-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970、supra)を使用して決定される。使用されるパラメータは、ギャップオープンペナルティ10、ギャップエクステンションペナルティ0.5、およびEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needle標識「最長同一性」(-nobriefオプションを使用して得られる)のアウトプットは、同一性パーセントとして使用され、以下のとおりに計算される:(同一デオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ-アライメント中のギャップの全数)。
本明細書で使用される場合、用語「変異体」は、1つ以上の(例えば、いくつかの)位置で、変化(alteration)、すなわち、置換、挿入、および/または欠失を含む酵素活性を有するポリペプチドを意味する。置換は、ある位置を占めるアミノ酸の異なるアミノ酸による置き換えを意味し;欠失は、ある位置を占めるアミノ酸の除去を意味し;挿入は、ある位置を占めるアミノ酸に隣接し、かつその直後のアミノ酸を付加することを意味する。
本明細書で使用される場合、「キシラナーゼ」は、キシラン中の1,4-ベータ-D-キシロシド結合の内部加水分解(endohydrolysis)を触媒する1,4-ベータ-D-キシラン-キシロヒドロラーゼ(E.C.3.2.1.8)を意味する。本開示の目的のために、キシラナーゼ活性は、37℃で、0.01%TRITON(登録商標)X-100中基質として0.2%のAZCL-アラビノキシラン、および200mMのリン酸ナトリウム緩衝液pH6によって決定される。キシラナーゼ活性の1単位は、200mMのリン酸ナトリウムpH6緩衝液中基質として0.2%のAZCL-アラビノキシランから37℃、pH6で1分当たりに産生されるアズリン1.0ミリモルと定義される。
図1は、本開示による廃水処理の概略図である。 図2は、酵素1がSAVINASEブランドプロテアーゼであり、酵素2がCellic(登録商標)CTec3ブランドセルラーゼおよびヘミセルラーゼ複合体である、それぞれの酵素投与条件についての脱水に必要な平均ポリマー用量のグラフである。 図3は、酵素1がSAVINASEブランドプロテアーゼであり、酵素2がCellic(登録商標)CTec3ブランドセルラーゼおよびヘミセルラーゼ複合体である、試験で生成されたスラッジケーキの平均乾燥固体(DS)のグラフである。 図4は、酵素1がSAVINASEブランドプロテアーゼであり、酵素2がCellic(登録商標)CTec3ブランドセルラーゼおよびヘミセルラーゼ複合体である、試験中に採取されたろ液試料のCODのグラフである。
本開示は、スラッジ、例えば、慣例の廃水処理中に生成されたスラッジの脱水のプロセスを容易にし、および/または改善する酵素的方法に関する。
工業および都市廃水を処理するための様々なプロセスは、しばしば適切な操作の副生成物としてスラッジを生成する。廃水処理工業により生成されるスラッジは、廃水の源(例えば、都市または工業)によってのみならず、廃水処理プロセスの具体的段階によっても分類される。最も広い分類では、スラッジは、一次、二次または三次と考えられる。一次スラッジは、それらがしばしば、一次除濁装置にわたって通された原廃水流入物からの固体の沈降の結果であるので、通常は「原料のまま(raw)」と考えられる。ほとんどの場合、清澄水は、次いで、活性化スラッジ溜池(ASB)に送られ、ここで、微生物の懸濁フロックにより、水から可溶性汚染物質が除去される。微生物が複製する場合、それらは、異常増殖を回避するためにASBから定期的に除去されなければならない。それらの除去は、ASBからの流入物を受ける二次除濁装置で行われる。この「二次スラッジ」は、「廃棄物活性スラッジ」(WAS)と考えられ、生物学的栄養素除去(BNR)システムを用いるWWTPで比較的に普遍的存在を有する。この二次スラッジの体積を減少させ(、およびこの二次スラッジを安定化させ)るために、スラッジは、中温または高温条件下で操作されてもよい好気性(大気曝気または純酸素)または嫌気性消化装置に送られてもよい。その場合、得られた「三次」スラッジは、「消化スラッジ」として知られ、消化の特質によってさらに分類されてもよい(例えば、高温好気性消化スラッジ)。したがって、わかるとおりに、数えきれないスラッジの種類が、廃水の処理中に生成される。しかしながら、それらは、
1.一次または原スラッジ;
2.二次または廃棄物活性スラッジ;および
3.三次、安定化または消化スラッジ
と大まかにグループ化され得る。
それが生成された手段にかかわらず、通常は生物学的栄養素除去の一部の手段を用いて、廃水処理操作中に生成されたスラッジは、酵素的加水分解のための物質として役立つ物質を含有する。ほとんどの場合、この物質は、スラッジ固体の大部分を含む細胞外ポリマー性物質(EPS)の成分として存在する。EPSの組成は、処理される廃水の性質、用いられる処理プロセスおよび処理条件を含む多数の可変要素に依存してスラッジからスラッジへと変わる。具体的な単糖類(例えば、グルコース、マンノース、ガラクトースなど)は、スラッジEPS内に普遍的に存在する傾向がある。これを考慮すると、スラッジのEPSの組成全体は非常に異なってもよいが、スラッジ成分中に存在するグルコシド結合の種類にいくらかの類似度がある。
本開示によれば、本明細書に記載されるセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物、およびプロテアーゼは、具体的には脱水性を改善するために慣例の廃水処理に関連したすべてのスラッジに適用され得る。好ましい実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物、およびプロテアーゼ酵素、ならびにそれらの組成物は、工業および都市廃水の処理中に生成される三次スラッジに適用される。実施形態において、本開示のセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物、およびプロテアーゼ、ならびに組成物は、消化スラッジ形態、例えば、嫌気性または好気性消化スラッジに適用される。本開示の目的は、慣例のスラッジ調整および脱水操作の前に、スラッジを、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物とプロテアーゼとの組み合わせで処理するステップを含む、スラッジ脱水のプロセスを容易にするか、または改善することである。
本開示によるスラッジの脱水性を高める方法は、以下のステップ:
a)スラッジを、例えば、慣例の廃水処理中に生成させ、または得るステップと

b)スラッジを、本開示によるセルラーゼ酵素またはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物およびプロテアーゼ酵素で処理するステップと;
c)任意選択で、スラッジを、凝集および/またはフロック化添加剤で調整するステップと;
d)酵素処理されたスラッジを慣例の設備で脱水するステップと
を含む、またはそれらからなる。
上記ステップに加えて、さらなる任意選択のステップ、例えば、消化後且つ脱水段階前にスラッジを酵素で処理するステップなどが含まれてもよい。実施形態において、本開示の酵素組成物は、廃水プロセスストリームにおけるスラッジの機械的脱水前にスラッジと接触されている。
一態様において、本開示のセルラーゼ又はセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物は、セルラーゼ、セルロース分解増強活性を有するGH61ポリペプチド、およびヘミセルラーゼからなる群から選択される1種以上(例えば、数種)のタンパク質を含む。実施形態において、プロテアーゼが、同時に、またはセルラーゼもしくはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物と組み合わせてプロセスストリームに添加される。
実施形態において、セルラーゼは、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、およびベータ-グルコシダーゼからなる群から選択される1種以上(例えば、数種)の酵素である。
実施形態において、ヘミセルラーゼは、アセチルマンナンエステラーゼ、アセチルキシランエステラーゼ、アラビナナーゼ、アラビノフラノシダーゼ、クマリン酸エステラーゼ、フェルロイルエステラーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ、グルクロノイルエステラーゼ、マンナナーゼ、マンノシダーゼ、キシラナーゼ、およびキシロシダーゼからなる群から選択される1種以上(例えば、数種)の酵素である。
実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物もしくは酵素組成物は、1種以上(例えば、数種)のセルロース分解性酵素を含む。別の態様において、酵素組成物は、1種以上(例えば、数種)のヘミセルロース分解性酵素を含むか、またはさらに含む。別の態様において、酵素組成物は、1種以上(例えば、数種)のセルロース分解性酵素および1種以上(例えば、数種)のヘミセルロース分解性酵素を含む。別の態様において、酵素組成物は、セルロース分解性酵素およびヘミセルロース分解性酵素からなる群から選択される1種以上(例えば、数種)の酵素を含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、セロビオヒドロラーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、ベータ-グルコシダーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、セルロース分解増強活性を有するポリペプチドを含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼ、およびセルロース分解活性を有するポリペプチドを含む。別の態様において、酵素組成物は、セロビオヒドロラーゼ、およびセルロース分解増強活性を有するポリペプチドを含む。別の態様において、酵素組成物は、ベータ-グルコシダーゼ、およびセルロース分解増強活性を有するポリペプチドを含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼおよびセロビオヒドロラーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼおよびベータ-グルコシダーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、セロビオヒドロラーゼおよびベータ-ブルコシダーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、およびセルロース分解増強活性を有するポリペプチドを含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼ、ベータ-グルコシダーゼ、およびセルロース分解増強活性を有するポリペプチドを含む。別の態様において、酵素組成物は、セロビオヒドロラーゼ、ベータ-グルコシダーゼ、およびセルロース分解増強活性を有するポリペプチドを含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、およびベータ-グルコシダーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、ベータ-グルコシダーゼ、およびセルロース分解増強活性を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、酵素組成物は、ガラクトシダーゼ(例えば、アルファ-ガラクトシダーゼおよび/またはベータ-ガラクトシダーゼ)を含む。別の態様において、酵素組成物は、キシラナーゼを含む。好ましい態様において、キシラナーゼは、ファミリー10キシラナーゼである。別の態様において、酵素組成物は、国際公開第2006/078256号パンフレット(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されたようなアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)GH10キシラナーゼを含む。別の態様において、酵素組成物は、キシロシダーゼ(例えば、ベータ-キシロシダーゼ)を含む。別の態様において、酵素組成物は、国際公開第2011/057140号パンフレット(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されたようなアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-キシロシダーゼを含む。
酵素組成物の1種以上(例えば、数種)の成分は、野性型タンパク質、組換えタンパク質、または野性型タンパク質と組換えタンパク質との組み合わせであってもよい。例えば、1種以上(例えば、数種)の成分は、細胞の天然タンパク質であってもよく、これは、酵素組成物の1種以上(例えば、数種)の他の成分を組み換え的に発現するために宿主細胞として使用される。酵素組成物の1種以上(例えば、数種)の成分は、単一成分として産生されてもよく、次いで、これは、酵素組成物を形成するために組み合わされる。酵素組成物は、多成分および単一成分タンパク質調製物の組み合わせであってもよい。
本開示の方法で使用される酵素は、使用に適した任意の形態、例えば、醗酵ブロス配合物もしくは細胞組成物、細胞破片と一緒もしくはそれなしの細胞溶解物、半精製もしくは精製酵素調製物、または酵素の源としての宿主細胞であってもよい。酵素組成物は、乾燥粉末もしくは顆粒、非ダスティング顆粒、液体、安定化液体、又は安定化保護酵素であってもよい。液体酵素調製物は、例えば、安定剤、例えば、糖、糖アルコールもしくは別のポリオール、および/または乳酸もしくは確立されたプロセスによる別の有機酸を添加することによって安定化されてもよい。
実施形態において、セルロース分解性酵素活性またはヘミセルロース分解性酵素活性を有するポリペプチドは、例えば、細菌、真菌、酵母、植物、又は哺乳動物起源を含む、任意の適当な起源に由来するかまたはそれから得ることができる、セルロース分解増強活性を有するGH61ポリペプチドを含めて、本開示による使用に適する。用語「得られる」はまた、酵素が、本明細書に記載される方法を用いて宿主生物で組み換え的に産生されていてもよく、ここで、組み換え的に産生される酵素は、宿主生物に対して未変性もしくは外来であるか、または例えば、欠失、挿入および/もしくは置換されている1個以上(例えば、数個)のアミノ酸を有する、修飾アミノ酸配列を有する、のいずれかであり、すなわち、変異体および/もしくは未変性アミノ酸配列の断片、または当技術分野で公知の核酸シャッフリングプロセスによって産生された酵素である組み換え的に産生される酵素である、ことを本明細書で意味する。未変性酵素の意味内に包含されるものは、天然変異体であり、外来酵素の意味内に包含されるものは、組み換え的に得られた変異体である。
実施形態において、1種以上(例えば、数種)のセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物は、市販のセルロース分解性酵素調製物を含む。本開示における使用に適した市販のセルロース分解性酵素調製物の例には、CELLIC(登録商標)CTec(Novozymes A/S)、CELLIC(登録商標)CTec2(Novozymes A/S)、CELLIC(登録商標)CTec3(Novozymes A/S)、CELLUCLAST(商標)(Novozymes A/S)、NOVOZYM(商標)188(Novozymes A/S)、CELLUZYME(商標)(Novozymes A/S)、CEREFLO(商標)(Novozymes A/S)、およびULTRAFLO(商標)(Novozymes A/S)、ACCELERASE(商標)(Genencor Inc.)、LAMINEX(商標)(Genencor Inc.)、SPEZYME(商標)CP(Genencor Inc.)、FILTRASE(登録商標)NL(DSM);METHAPLUS(登録商標)S/L100(DSM)、ROHAMENT(商標)7069W(Roehm GmbH)、FIBREZYME(登録商標)LDI(Dyadic International,Inc.)、FIBREZYME(登録商標)LDR(Dyadic International,Inc.)、またはVISCOSTAR(登録商標)150L(Dyadic International,Inc.)が含まれる。セルラーゼ酵素は、約0.005重量%からの有効な量の固体、例えば、約0.01重量からの有効な量の固体または約0.1重量%からの有効な量の固体で添加される。セルラーゼ酵素は、約0.005~0.1重量%の有効な量の固体で添加される。
本開示で有用なセロビオヒドロラーゼの例には、限定されないが、アスペルギルス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)セロビオヒドロラーゼII(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/059740号パンフレット)、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼI(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/057140号パンフレット)、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼII(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/057140号パンフレット)、ケトミウム・サーモフィラム(Chaetomium thermophilum)セロビオヒドロラーゼI、ケトミウム・サーモフィラム(Chaetomium thermophilum)セロビオヒドロラーゼII、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)セロビオヒドロラーゼI、ミセリオフィトラ・サーモフィラム(Myceliophthora thermophilum)セロビオヒドロラーゼII(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2009/042871号パンフレット)、チエラビア・ヒルカニエ(Thielavia hyrcanie)セロビオヒドロラーゼII(国際公開第2010/141325号パンフレット)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)セロビオヒドロラーゼII(CEL6A、国際公開第2010/074435号パンフレット)、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼI、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼII、およびトリコファエア・サカタ(Trichophaea saccata)セロビオヒドロラーゼII(国際公開第2010/057086号パンフレット)が含まれる。
本開示で有用なベータ-グルコシダーゼの例には、限定されないが、アスペルギルス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)(Kawaguchi et al.,1996,Gene 173:287-288)、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2005/047499号パンフレット)、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-グルコシダーゼ変異体(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2012/049915号パンフレット)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(Dan et al.,2000,J.Biol.Chem.275:4973-4980)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)(国際公開第2002/095014号パンフレット)、ペニシリウム・ブラシリアナム(Penicilium brasilianum)IBT20888(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2007/019442号パンフレットおよび国際公開第2010/088387号パンフレット)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/035029号パンフレット)、およびトリコファエア・サカタ(Trichophaea saccata)(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2007/019442号パンフレット)からのベータ-グルコシダーゼが含まれる。
ベータ-グルコシダーゼは、融合タンパク質であってもよい。一態様において、ベータ-グルコシダーゼは、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)ベータ-グルコシダーゼ変異体BG融合タンパク質(国際公開第2008/057637号パンフレット)またはアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)ベータ-グルコシダーゼ融合タンパク質(国際公開第2008/057637号パンフレット)である。
他の有用なエンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、およびベータ-グルコシダーゼは、Henrissat B.,1991,A classificatin of glycosyl hydrolases based on amino-acid sequence similarities,Biochem.J.280:309-316、およびHenrissat and Bairoch,1996,Updating the sequence-based classification of glycosyl hydrolases,Biochem.J.316:695-696に従う分類を使用して多数のグリコシルヒドロラーゼファミリーに開示されている。
一態様において、本開示によって使用のための1種以上(例えば、数種)のヘミセルロース分解性酵素には、市販のヘミセルロース分解性酵素調製物が含まれる。本開示における使用に適した市販のヘミセルロース分解性酵素調製物の例には、例えば、SHEARZYME(商標)(Novozymes A/S)、CELLIC(登録商標)HTec(Novozymes A/S)、CELLIC(登録商標)HTec2(Novozymes A/S)、CELLIC(登録商標)HTec3(Novozymes A/S)、VISCOZYME(登録商標)(Novozymes A/S)、ULTRAFLO(登録商標)(Novozymes A/S)、PULPZYME(登録商標)HC(Novozymes A/S)、MULTIFECT(登録商標)キシラナーゼ(Genencor)、ACCELLERASE(登録商標)XY(Genencor)、ACCELLERASE(登録商標)XC(Genencor)、ECOPULP(登録商標)TX-200A(AB Enzymes)、HSP6000キシラナーゼ(DSM)、DEPOL(商標)333P(Biocatalysts Limit,Wales,UK)、DEPOL(商標)740L(Biocatalysts Limit,Wales,UK)、およびDEPOL(商標)762P(Biocatalysts Limit,Wales,UK)が含まれる。
本開示の方法で有用なキシラナーゼの例には、限定されないが、アスペルギルス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)(GeneSeqP:AAR63790;国際公開第94/21785号パンフレット)、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2006/078256号パンフレット)、ペニシリウム・ピノフィラム(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/041405号パンフレット)、ペニシリウム属種(Penicillium sp.)(国際公開第2010/126772号パンフレット)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)NRRL8126(国際公開第2009/079210号パンフレット)、およびトリコファエア・サカタ(Trichophaea saccata)GH10(国際公開第2011/057083号パンフレット)からのキシラナーゼが含まれる。
本開示の方法で有用なベータ-キシロシダーゼの例には、限定されないが、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-キシロシダーゼ(国際公開第2011/057140号パンフレット)、ノイロスポラ・クラサ(Neurospora crassa)(SwissProtアクセション番号Q7SOW4)、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)(UniProtB/TrEMBLアクセション番号Q92458)、およびタラロミセス・エメルソニイ(Talaromyces emersonii)(SwissProtアクセション番号Q8X212)が含まれる。
実施形態において、本開示による使用のための適当なセルラーゼおよびセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物は、国際公開第2013/028928号パンフレット(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。本開示による使用のための適当な酵素組成物は、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼI、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼII、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-グルコシダーゼまたはそれらの変異体を含む。セルロース分解増強活性を有するペニシリウム属種(Penicillium sp.)(エメルソニイイ(emersonii))GH61ポリペプチド、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)キシラナーゼ、もしくはアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-キシロシダーゼ、またはそれらのホモログが使用されてもよい。
実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物は、好ましくは、慣例のスラッジ調整および脱水操作、例えば、濃縮および機械的脱水ステップの前に、スラッジをセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物と接触させるか、またはそれらで処理するステップを含むスラッジ脱水のプロセスを容易にするか、または改善するために有効な量で適用される。適当量の例には、全懸濁固体1kg当たり10~2000gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり50~500gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり100~500gのタンパク質が含まれる。
実施形態において、CELLIC(登録商標)CTec3(Novozymes A/S)は、スラッジ固体の1乾燥トン当たり0.01~2kgで適用される。実施形態において、CELLIC(登録商標)CTec3(Novozymes A/S)は、スラッジ固体の1乾燥トン当たり0.1~1kgで適用される。実施形態において、CELLIC(登録商標)CTec3(Novozymes A/S)は、スラッジ固体1乾燥トン当たり0.5kgで適用される。実施形態において、CELLIC(登録商標)CTec3(Novozymes A/S)は、全懸濁固体1kg当たり0.002~0.4gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり0.002~0.2gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり0.01~0.1gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり0.02~0.1gのタンパク質を含む適当な量で適用される。
セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物は、スラッジ処理条件の適当な条件、例えば、20~60℃の温度、4~10のpH条件、および1~100時間、16~72時間、または1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日の処理時間の下で適用されてもよい。
実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物は、好ましくは慣例のスラッジ調整および脱水操作の前に、スラッジをセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物およびプロチアーゼで処理するステップを含む、スラッジ脱水のプロセスを容易にするか、または改善するために有効な量でプロテアーゼと組み合わせて適用される。プロテアーゼと組み合わせるためのセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物の適当な量の例には、全懸濁固体1kg当たり0.002~0.4gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり0.01~0.1gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり0.02~0.1gのタンパク質が含まれる。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物は、1~100gEP/DTで投与される。実施形態において、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物は、約50gEP/DT(約50ppm)で投与される。
実施形態において、本開示による使用のための適当なセルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物は、国際公開第2013/028928号パンフレットに記載されている。本開示による使用のための適当な酵素組成物は、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼI、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼII、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-グルコシダーゼまたはそれらの変異体を含む。セルロース分解増強活性を有するペニシリウム属種(Penicillium sp.)(エメルソニイイ(emersonii))GH61ポリペプチド、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)キシラナーゼ、もしくはアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)ベータ-キシロシダーゼ、またはそれらのホモログが使用されてもよい。
本開示による適当なプロテアーゼには、タンパク質のアミド結合を切断することができる酵素、または(交換可能に)ペプチダーゼが含まれる(Walsh,1979,Enzymatic Reaction Mechanisms.W.H.Freeman and Company,San Francisco,Chapter3参照)。
セリンプロテアーゼは、本開示による使用のために適している。セリンプロテアーゼは、ペプチド結合の加水分解を触媒する酵素であり、ここで、その活性部位に必須のセリン残基がある(White,Handler and Smith,1973 “Principles of Biochemistry,”Fifth Edition,McGraw-Hill Book Company,NY,pp.271-272)。
細菌セリンプロテアーゼは、20,000~45,000ダルトンの範囲で分子量を有する。それらは、ジイソプロピルフルオロホスフェートによって阻害される。それらは、簡単な末端エステルを加水分解し、やはりセリンプロテアーゼである、真核生物キモトリプシンに対する活性で類似している。下位群に及ぶ、より狭い用語アルカリプロテアーゼは、pH9.0~11.0の、セリンプロテアーゼの一部の高いpH最適値を反映する(概要については、Priest,1977,Bacteriological Rev.41:711-753参照)。
実施形態において、サブチラーゼは、本開示による使用のために適している。サブチラーゼは、Siezen et al.,1991,Protein Engng.4:719-737およびSiezen et al.,1997,Protein Science 6:501-523により提案されたとおりの、セリンプロテアーゼの下位群を意味する。それらは、以前にサブチリシン様プロテアーゼと称された、セリンプロテアーゼの170超のアミノ酸配列の相同性解析によって定義される。サブチリシンは、グラム陽性細菌または真菌により産生されたセリンプロテアーゼと依然にしばしば定義され、Siezenらによって、今やサブチラーゼの下位群である。多種多様なサブリラーゼが、同定されており、いくつかのサブチリラーゼのアミノ酸配列が決定されている。このようなサブチラーゼおよびそれらのアミノ酸配列参照のより詳細な記載については、Siezen et al.(1997)が挙げられる。
本開示による使用のためのサブチラーゼの下位群の1つは、I-S1または「真の」サブチリシンを包含し、「古典的な」サブチリシン、例えば、サブチリシン168(BSS168)、サブチリシンBPN、サブチリシンCarlsberg(ALCALASE(登録商標)、NOVOZYMES A/S)、およびサブチリシンDY(BSSDY)を含む。
本開示による使用のためのサブチラーゼのさらなる下位群には、Siezen et al.(supra)により認められたとおりの、サブチラーゼI-S2または高アルカリサブチリシンが含まれる。下位群I-S2プロテアーゼは、高アルカリサブチリシンと記載されており、酵素、例えば、サブチリシンPB92(BAALKP)(MAXACAL(登録商標)、Gist-Brocades NV)、サブチリシン309(SAVINASE(登録商標)、NOVOZYMES A/S)、サブチリシン147(BLS147)(ESPERASE(登録商標)、NOVOZYMES A/S)、およびアルカリエラスターゼYaB(BSEYAB)を含む。
実施形態において、SAVINASEブランドプロテアーゼは、本開示による使用に適している。SAVINASE(登録商標)は、NOVOZYMES A/Sにより市場化されている。それは、B.レンタス(B.lentus)由来のサブチリシン309である。SAVINASE(登録商標)は、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する。
実施形態において、プロテアーゼは、市販のプロテアーゼ酵素組成物SAVINASEブランドプロテアーゼ(Novozymes North America,Inc.またはNovozymes A/Sから利用可能)である。実施形態において、適当なプロテアーゼは、それらの両方ともがそれらの全体で参照により組み込まれる、国際特許公開第99/27082号パンフレットおよび国際特許公開第2003/006602号パンフレットに記載されている。実施形態において、酵素組成物は、配列番号1に示されるプロテアーゼに対して少なくとも50%の配列同一性、少なくとも60%の配列同一性、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有するプロテアーゼを含む。本開示の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性は、EMBOSSパッケージのNeedleプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276-277)、好ましくはバージョン5.0.0またはそれ以降で実行されるとおりのNeedle-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443-453)を使用して決定される。使用されるパラメータは、ギャップオープンペナルティ10、ギャップエクステンションペナルティ0.5、およびEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needle標識「最長同一性」(-nobriefオプションを使用して得られる)のアウトプットは、同一性パーセントとして使用され、以下のとおりに計算される:(同一残基×100)/(アラインメントの長さ-アライメント中のギャップの全数)。
実施形態において、プロテアーゼ、例えば、SAVINASEブランドプロテアーゼは、好ましくは、限定されないが、濃縮および機械的脱水を含む、慣例のスラッジ調整および脱水操作の前に、スラッジをセルラーゼおよびプロテアーゼで処理するステップを含む、スラッジ脱水のプロセスを容易にするか、または改善するために有効な量で適用される。プロテアーゼの適当な量の例には、全懸濁固体1kg当たり0.004~0.09gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり0.002~0.02gのタンパク質、全懸濁固体1kg当たり0.004~0.02gのタンパク質が含まれる。実施形態において、SAVINASEブランドプロテアーゼは、0.4~90gEP/DTで投与される。実施形態において、SAVINASEブランドプロテアーゼは、20gEP/DT(約20ppm)で投与される。
プロテアーゼ、例えば、SAVINASEプロテアーゼは、スラッジ処理条件、例えば、20~60℃の温度、4~10のpH条件など、および1~100時間、16~72時間、または1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日の処理時間に適した条件下で適用されてもよい。
本開示によるセルラーゼ/プロテアーゼ処理はまた、1種以上の追加的酵素の添加を伴ってもよい。
本開示によるセルラーゼ/プロテアーゼ処理はまた、脱水プロセスに予想外の相乗的酵素効果をもたらし得る。本開示によれば、セルラーゼ/プロテアーゼ処理の適用は、セルラーゼおよびプロテアーゼの適用が別個に行われる場合の脱水プロセスに対する効果の総和と比較して脱水プロセスのかなり良い増強をもたらす。
実施形態において、本開示による処理は、ポリマーが現在使用されているスラッジ調整ステップで適用される。酵素生成物は、消耗可能であり、廃水処理プラントによりそれを適切に施す能力以外にそれに関していかなるハードウェアを必要としない。酵素が本開示による条件下で適用され得るように、緩衝液槽が実施形態で適用されてもよい。実施形態において、本開示による処理は、廃水処理におけるポリマー使用を完全に置き換える。実施形態において、本開示による処理は、廃水処理におけるポリマー使用を減少させる。実施形態において、酵素の使用は、システム/構成にとらわれない。特定のプラントが、脱水前にスラッジを調整している限り、本開示による提案セルラーゼ/プロテアーゼ組成物は使用され得る。
図1を参照すると、本開示の実施形態の非限定概略図が示される。ここで、原廃水(20)が処理に入り、プロセスストリーム(22)を形成する廃水処理(10)が示される。非限定例において、プロセスストリーム(22)は、プロセスストリームを再循環する、それから外にでる、またはそれを下って進む、のいずれかの前に、沈砂池(24)、除濁装置(26)、生物学的処理(28)および除濁装置(30)を通って流れる。一次スラッジ(32)および二次スラッジ(34)が、濃縮(36)に向かって進むのが示される。スラッジは、消化(38)に入り、三次または消化スラッジ(40)を形成するのが示され、これは、機械的脱水(42)、フロック化剤(44)との接触およびスラッジ産出の前のインキュベーションのための緩衝液槽(39)に入る。図1は、濃縮(36)および機械的脱水(42)の前にプロセスストリームと接触されている本開示の酵素(48)、例えば、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼを示す。図1は、本開示による酵素(48)が消化後および/または脱水前もしくはその間にプロセスストリームと接触し得るという点において非限定である。
実施形態において、および図1に示されるとおりに、有効量のセルラーゼまたは有効量のセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物、ならびに有効量のプロテアーゼを含む本開示による酵素処理剤は、好ましくはスラッジ調整前(すなわち、凝集および/またはフロック化前)および機械的脱水前に添加される。
実施例1
材料
都市廃水プラントからの消化スラッジ
Cellic(登録商標)CTec3ブランドセルラーゼおよびヘミセルラーゼ複合体(Novozymes A/Sから入手可能)
SAVINASEブランドプロテアーゼ(Novozymes A/Sから入手可能)
加熱キャビネット(30℃)
前処理方法
1.30mLのスラッジを50mLの試験管中に計量する。
2.十分量の液体Cellic(登録商標)CTec3ブランドセルラーゼおよびヘミセルラーゼ複合体ならびにSAVINASEブランドプロテアーゼをスラッジ試料に添加する。
3.反応管を密封し、30℃の加熱キャビネットに入れる。
4.反応時間24時間後に加熱キャビネットから取り出す。
5.スラッジ試料は、今や前処理スラッジ組成物であり、脱水試験に使える状態である。
実験室規模脱水:材料および方法
材料
・ジャガイモライサーまたはプレス
・フロック化剤-カチオン性ポリアクリルアミド高分子量ポリマー
・スラッジおよびフロック化剤を混合するためのビーカー
・ろ布
・乾燥固体分析のための坩堝
方法
1.ポリマー(固体またはエマルジョン形態での)を必要量の脱イオン水中に混合して、0.25%の活性溶液を調製することによって、ポリマー溶液を調製する。必要とされる30分前に調製する。
2.ポリマーが準備できると直ぐに、スラッジ試料をビーカーに注ぎ入れる。
3.ピペットを使用して、既知体積のポリマー溶液を添加する。均一だが激し過ぎない動作で直ちに撹拌する。最大で0.5mLが一度に添加されるべきである。
4.大部分のスラッジ固体がフロックになり、自由水が透明になるまで、ポリマー溶液をスラッジに添加し続ける。添加したポリマー溶液の体積を記録し、フロックの質も書き留める。
5.スラッジがフロック化されると直ぐに、それはプレスすることができる。ろ布をプレスの中に入れ、スラッジをその中に注ぎ入れる。布の周りでいかなるスラッジも失わないように注意し、ビーカーをプレスの下に置いて、ろ液を捕捉する。
6.スラッジがろ布内にあると直ぐに、それを、プレスがかけられるやいなやスラッジが逃げることができないように注意深く包む。ろ液全てを確実に捕捉する。
7.スラッジを可能な限りプレスし、次いで、迅速つなぎ材(quick-tie)を使用してそのハンドルを一緒につなぐ。これは、次の試料のための参照圧力になる。
8.120~180秒後、迅速つなぎ材を取り除くことによって圧力を解除し、スラッジケーキの包みを開ける。
9.スラッジケーキを布から注意深く剥がし、前秤量坩堝に入れる。坩堝+ケーキを秤量し、次いで、105℃で少なくとも12時間乾燥させる。
10.乾燥後に坩堝を取り出し、坩堝+乾燥ケーキを秤量する。次いで、ケーキの乾燥固体含量を計算することができる。
11.ろ液を採取し、CODおよび濁度分析を行い、使用した体積を書き留める。その残りを使用して、105℃で乾燥固体分析を行う。
結果
各試料を三通りで処理した。試験結果は、表1にある。
Figure 0007284891000001
結果は、単独で適用された場合のNovozymes A/SからのSAVINASE(登録商標)ブランドプロテアーゼなどのプロテアーゼならびにNovozymes A/SからのCellic(登録商標)CTec3ブランドセルラーゼおよびヘミセルラーゼ複合体などのセルラーゼが、スラッジのみの試料と比較して、それぞれ、ポリマー必要量の5%および2%減少をもたらした。酵素の同じ用量が一緒に適用された場合、ポリマー必要量の18%減少が実現された。
プロテアーゼおよびセルラーゼの組み合わせも、酵素が単独で適用された場合と比較してろ液の質の改善をもたらす。プロテアーゼおよびセルラーゼの一緒の適用は、スラッジのみの対照試料と比較して、より低いケーキ乾き度、またはろ液の質の劣化をもたらさなかった。
実施例1の結論
・プロテアーゼおよびセルラーゼの別個の適用は、固体フロック化およびプレス法を使用しての脱水性の良好なレベルを達成するのに必要とされるポリマー消費の有意な減少を与えなかった。
・プロテアーゼおよびセルラーゼの一緒の適用は、ろ液の質および脱水プロセスで達成されるケーキの乾き度を維持しながら、ポリマー必要量の有意な減少をもたらす。
実施例2
材料
都市廃水プラントからの消化スラッジ
Cellic(登録商標)CTec3ブランドセルラーゼおよびヘミセルラーゼ複合体(Novozymes A/Sから入手可能)
SAVINASEブランドプロテアーゼ(Novozymes A/Sから入手可能)
加熱キャビネット(30℃)
方法
1.30mLのスラッジを50mLの試験管中に計量する。
2.必要量の液体酵素生成物をスラッジ試料に添加する。
3.反応管を密封し、30℃の加熱キャビネットに入れる。
4.必要反応時間(24時間、48時間および72時間)後に加熱キャビネットから取り出す。
5.スラッジ試料は、今や脱水試験に使える状態である。
Figure 0007284891000002
実験室規模脱水:材料および方法
材料
・ジャガイモライサーまたはプレス
・フロック化剤-脱イオン水で0.3%溶液に調製されたFlopam FO-4490(SNF)
・スラッジおよびフロック化剤を混合するためのビーカー
・ろ布
・乾燥固体分析のための坩堝
・Hach Lange CODキット(0~1500mg/L)
方法
上の実施例1に示したのと同じ方法ステップを適用する。
結果
試験の結果は、脱水についての3つの重要なパラメータに焦点を合わせた:
1.必要とされるポリマー用量
2.生成されたケーキの乾燥固体
3.脱水プロセスで生成されたろ液のCOD
必要とされるポリマー用量を考慮する場合、結果を、図2に提示する。試料は、24時間、48時間および72時間後に採取した。
24時間後、24%の減少(2.85kg-ポリマー/t-DSに等しい)の、脱水に必要とされるポリマー用量が、酵素1+2を使用して、スラッジを前処理した場合に達成された。48時間および72時間後、必要とされるポリマー用量の13%の減少が、2種の酵素を一緒に使用して、スラッジを前処理した場合に達成された(1.43kg-ポリマー/t-DSに等しい)。
24時間後、SavinaseおよびCTec3酵素の一緒の添加は、酵素を単独で添加した場合と比較して、ポリマー必要量のかなり大きな減少をもたらした。これは、2種の酵素が、嫌気性消化スラッジに対して一緒に使用される場合に、ポリマー必要量を減少させることに対して相乗効果を有することを示す。
それぞれの場合、達成されたポリマー減少は>10%であった。
脱水試験で生成されたケーキの乾燥固体(DS)を、図3に提示する。試料は、24時間、48時間および72時間後に採取した。
インキュベーション時間24時間後、酵素1の適用は、2%点のDSの平均増加をもたらす。酵素2単独、または両方の酵素の一緒の適用は、対照試料と同じであるDSをもたらした。スラッジのみの試料に関して、ポリマーを酵素前処理試料で必要とされる最低レベルで投与した場合、ケーキのDSは、対照または酵素処理試料よりもかなり低かった。これは、酵素前処理が脱水に必要とされるポリマー用量の減少を可能にするのみならず、現状況(対照試料)と比較して、生成されたケーキのDSを維持または改善する潜在性も有することを示す。
インキュベーション48時間後、対照試料と比較した場合、ケーキのDSに対する酵素前処理の正の影響はまったくなかった。両酵素生成物とともにインキュベートされた試料は対照と同じDS維持をすることができた一方で、単一酵素インキュベート試料は、ケーキDSのわずかな平均減少を示した。酵素前処理試料のすべては、スラッジのみの試料よりも良好であった。
インキュベーション72時間後、両酵素とともにインキュベートされた試料は、対照試料よりも2%高い平均DS含量を有した。1種の酵素のみをスラッジ試料に適用した場合、ケーキDSに対する有意な影響はなかった。酵素前処理試料のすべては、スラッジのみの試料よりも良好であった。
ケーキDS結果は、酵素前処理が、達成されるケーキDSに対して正の効果を有することを示す。24時間後、酵素1生成物は、DSの増加を与えることができた。
すべての場合、酵素前処理は、スラッジのみの試料で与えられるより低いポリマー用量を相殺することができ、脱水プロセスが、ポリマーのかなり低い用量とともに、同じまたは改善されたケーキDSを達成することを可能にするように思われる。結果は、その場所でのより長い保持時間が、脱水プロセスで生成されるケーキのDS増加に対して正の利益をもたらし得たことを示す。
ろ液の質は、ろ液中のCODの測定によって試験中にモニターした。全CODを使用し、ろ液中の可溶性および不溶性成分の両寄与を捕捉した。この分析の結果を、図4に提示する。試料は、24時間、48時間および72時間後に採取した。
すべての場合で、保持時間が長ければ長いほど、ろ液中のCODはより高かった。これは、スラッジでの自然のプロセスによって、または酵素活性により補助された、のいずれかによるスラッジの可溶化に起因するようである。24時間後、ろ液中のCDOに対する酵素の影響は、最小である。しかしながら、48時間および72時間後、酵素活性の明らかな効果があり-これは、ろ液中のCODの相当に増加した濃度に見られる。これは、24時間後に、酵素が、スラッジの「可溶性」バイオコロイド成分に対してのみ活性であったことを示す。これは、24時間後に見られる相当なポリマ―用量減少によって確認される。しかしながら、保持時間が増加するにつれて、酵素は、スラッジ中のバルク固体に対してさらに相当の影響を有する。この酵素活性は、より多くのバイオコロイドタイプの物質をスラッジ中に放出し、それにより、ろ液のCODを増加させるが、スラッジのより良好な機械的脱水を可能にする(固体をより良好に圧縮することができる)。これらの結果は、ポリマー用量減少およびケーキDS増加について上に提示された結果を支持する。
スラッジのみの試料(ここでは、ポリマーのより低い用量を、酵素で前処理されないスラッジに対して使用した)のろ液中のCODは、対照試料、または酵素前処理試料よりも常にかなり高かった。これは、ろ液中の固体に起因するCODの増加とともに、これらの試料でのより不十分な固体捕捉のためである。
まとめると、各保持時間についての最良性能試料を表3に一覧にする:
Figure 0007284891000003
実施例2の結論
全体として、スラッジ消化スラッジ試料への酵素の適用は、ポリマー減少およびケーキ固体増加に対しての両方で、正の結果を示した。消化スラッジに対するこの試験からの重要な所見には、
・SavinaseおよびCTec3の組み合わせは、対照試料または酵素が別個に添加された場合と比較して、脱水プロセスで必要とされるポリマー減少のかなり高いレベルをもたらした。これは、酵素が一緒に添加される場合に相乗効果があることを示す。
・恐らくはスラッジ固体に対する酵素の活性のために、ポリマー減少に対する酵素の効果は時間にわたって低下し、より多くの「可溶性」バイオコロイドを放出する。これは、ろ液CODの結果に反映される。
・全般的に、結果は、酵素インキュベーション時間が短ければ短いほど、ポリマー減少により適する一方で、より長い保持時間は、相当なケーキDS利益を与え得る。この成果は、適用される酵素生成物を考慮すると良く適合し、スラッジ中のバルク固体に対するそれらの活性は、COD結果で確認される。
様々な変更が、本明細書に開示される実施形態になされてもよいことが理解される。したがって、上記記載は、限定するものとしてではなく、単に実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付された特許請求の範囲および精神の範囲内で他の変更を想定する。さらに、用語は、個別のステップの順序が明示的に記載されない限り、およびそれが明示的に記載される場合を除いて、本明細書に開示される様々なステップの内またはそれらの間のいずれかの特定の順序を暗示すると解釈されるべきでない。

Claims (17)

  1. スラッジの脱水性を高める方法であって、セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ酵素混合物、およびプロテアーゼを、前記スラッジに添加するステップを含み、前記プロテアーゼが、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する、方法。
  2. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~2000gであり、前記プロテアーゼの用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~2000gである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~1000gであり、前記プロテアーゼの用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり10~1000gである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり50~500gであり、前記プロテアーゼの用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり50~500gである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり100~500gである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物の用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり100~500gであり、前記プロテアーゼの用量が、全懸濁固体1乾燥トン当たり100~500gである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼ酵素が、前記スラッジと20~60℃の温度で1分間~96時間インキュベートさせられる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼ酵素が、前記スラッジと16~72時間インキュベートさせられる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼ酵素が、前記スラッジと1~3日間インキュベートさせられる、請求項1に記載の方法。
  10. 前記スラッジが、慣例の都市および工業廃水処理操作中に生成される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記スラッジが、嫌気性消化スラッジおよび好気性消化スラッジからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼが、1種以上のエンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、およびベータ-グルコシダーゼと組み合わせて添加される、請求項1に記載の方法。
  13. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼが、1種以上のGH10キシラナーゼと組み合わせて添加される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、およびプロテアーゼが、1種以上のベータ-キシロシダーゼと組み合わせて添加される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記セルラーゼまたはセルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物が、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼIおよびアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)セロビオヒドロラーゼIIを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記混合物が、GH10キシラナーゼ、ベータ-キシロシダーゼ、ベータ-グルコシダーゼ変異体、および/またはペニシリウム属種(Penicillium sp.)GH61ポリペプチドをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. (a)スラッジを、セルラーゼ/ヘミセルラーゼ混合物、および配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するプロテアーゼと接触させるステップと;
    (b)前記スラッジから水を除去するステップと
    を含む、スラッジを処理する方法。
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