JP7283394B2 - 撮像装置、および撮像方法、並びに撮像素子 - Google Patents

撮像装置、および撮像方法、並びに撮像素子 Download PDF

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Description

本開示は、撮像装置、および撮像方法、並びに撮像素子に関し、特に、レンズレス撮像装置において、広い範囲の波長を同時に取得する場合でも、空間解像度の高い2次元画像を最終画像として撮像できるようにした撮像装置、および撮像方法、並びに撮像素子に関する。
レンズレス撮像装置は、従来の2次元画像撮像系において用いられてきたレンズを用いず、2次元画像センサとともにパターン開口または回折格子などの光を変調する機構を用いて撮像し、これを撮像後の画素信号に対して信号処理を施すことで、2次元の最終画像に再構成する撮像装置であり、撮像装置の小型化、軽量化、廉価化、および非平面化などを実現する。
レンズレス撮像装置の構成には、いくつかの方式が存在する。
例えば、パターンマスク開口により2次元画像センサの撮像面に入射する光を変調し、変調された光に基づいて画像を撮像し、撮像した画像を信号処理することにより最終画像を再構成する方式が提案されている(特許文献1参照)。
また、フレネル構造マスク開口により2次元画像センサの撮像面に入射する光を制御し、フーリエ変換ベースの信号処理により最終画像を再構成する方式が提案されている(非特許文献1参照)。
さらに、回折格子を用いて入射光をその角度に応じて位相が異なるサイン波状に変調して2次元画像センサで撮像し、それを信号処理で再構成することで最終画像を復元する方式が提案されている(特許文献2参照)。
国際公開公報2016/123529A1号 特表2016-510910号公報(US2016003994)
Lensless Light-field Imaging with Fresnel Zone Aperture (Yusuke Nakamura, Takeshi Shimano, Kazuyuki Tajima, Mayu Sao, Taku Hoshizawa(Hitachi, Ltd.)), IWISS2016
上述した特許文献1,2および非特許文献1に記載の方式はいずれも、入力となる入射光の波長に対してスケーラブルな手法であることを主張している。確かにレンズレス撮像装置は、X線やγ線の撮像に対しても適用可能な技術であり、天文画像観測にも用いられてきた。理論的には、ミリ波やテラヘルツ波のイメージングに対しても適用可能である。
しかしながら、光の回折現象を考慮すると、それぞれの方式において光を変調させる開口のパターン・形状などは、目的とする波長に対して最適化される必要がある。回折は入射光の波長に依存する現象であるためである。
例えば、特許文献1の方式では、パターンマスクと画像センサの距離、または、開口の単位パターンの大きさを目的の波長に対して最適なものにしなければ回折によるぼけ量が大きくなる恐れがある。
また、非特許文献1の方式では、回折の影響を一層受けやすいものと考えられ、マスクの透過率変調周期を目的の波長に対して最適なものにしなければ回折による相互干渉が生じる恐れがある。
さらに、特許文献2の方式では、回折そのものを利用するため、センサに到達する光は波長に応じて異なる挙動を示す。目的の波長に対して適した位相になるよう格子間隔を設計しなければ、光は拡散してしまい、やはり画像には空間的なぼけが発生する恐れがある。
上記のように、いずれの方式においても広い範囲の波長を同時に取得するケースにおいては、最終画像として再構成される2次元画像の空間解像度が低減する恐れがあった。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に、レンズレス撮像装置において、広い範囲の波長を同時に取得する場合でも、空間解像度の高い2次元画像を最終画像として再構成し、復元できるようにするものである。
本開示の一側面の撮像装置および撮像素子は、複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、前記複数の領域に対応して分割され、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンから構成され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子と、前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、信号処理により最終画像として再構成する信号処理部とを含み、前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる前記単位サイズのマスクパターンである撮像装置である。
本開示の一側面の撮像方法は、複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、前記複数の領域に対応して分割され、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンから構成され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子とを含み、前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる前記単位サイズのマスクパターンである撮像装置の撮像方法であって、前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、信号処理により最終画像として再構成する信号処理を含む撮像方法である。
本開示の一側面の撮像素子は、複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、前記複数の領域に対応して分割され、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンから構成され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子とを含み、前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる前記単位サイズのマスクパターンである撮像素子である。
本開示の一側面においては、複数の領域に分割されたバンドパスフィルタにより、前記領域毎に異なる波長帯の入射光が透過され、前記複数の領域に対応して分割され、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンから構成されるマスクにより、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光が変調され、前記複数の領域に対応して撮像面が分割された固体撮像素子により、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光が2次元の画素信号として撮像され、前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号が、信号処理により最終画像として再構成され、前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる前記単位サイズのマスクパターンとされる。
本開示の一側面によれば、特に、レンズレス撮像装置において、広い範囲の波長を同時に取得する場合でも、空間解像度の高い2次元画像を最終画像として再構成し、復元することが可能となる。
レンズレス撮像装置の概要を説明する図である。 レンズレス撮像装置における撮像原理を説明する図である。 本開示の第1の実施の形態の概要を説明する図である。 本開示のレンズレス撮像装置の構成例を説明するブロック図である。 バンドパスフィルタの動作を説明する図である。 マスクの単位サイズと入射光の波長とを変化させる場合に変調された光が撮像されるときの画像の変化を説明する図である。 図4の信号処理部の構成例を説明する図である。 撮像処理を説明するフローチャートである。 本開示の第2の実施の形態の構成例を説明する図である。 マスクから固体撮像素子までの距離と入射光の波長とを変化させる場合に変調された光が撮像されるときの画像の変化を説明する図である。 本開示の第3の実施の形態の構成例を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.レンズレス撮像装置の概要
2.本開示の概要
3.第1の実施の形態
4.第2の実施の形態
5.第3の実施の形態
<<1.レンズレス撮像装置の概要>>
本開示の構成について説明する前に、一般的な撮像装置の構成との比較により、レンズレス撮像装置の概要について説明する。
一般的な撮像装置の構成として、例えば、図1の右下部で示されるように、ピンホールカメラが挙げられる。
ピンホールカメラからなる撮像装置は、遮光膜12に対して穴部として設けられたピンホール21と固体撮像素子11から構成される。ピンホールからなる撮像装置の場合、図1の右下部で示されるように、被写体面上のそれぞれ異なる光源から発せられる光線L1乃至L3が、それぞれピンホール21を透過して固体撮像素子11上の画素I1乃至I3に像として撮像される。
ピンホールカメラからなる撮像装置の場合、固体撮像素子11においては、光源のそれぞれから発せられた光線L1乃至L3のうちの1画素分の光線のみにより、像が結像されて固体撮像素子11上の各画素に入射されることになるので暗い画像として撮像される。
そこで、図1の右上部で示されるように、遮光膜31の中央に撮像レンズ32を設けるようにして、撮像レンズ32が、光線L1乃至L3を、光線I11乃至I13で示されるように集光し、固体撮像素子11上にそれぞれの像を結像し、これが固体撮像素子11により撮像されるようにすることを考える。
図1の右上部の場合、固体撮像素子11においては、光線L1乃至L3の全ての光強度の合計である光強度の光からなる像が結像されて固体撮像素子11に入射されることで、固体撮像素子11の各画素において十分な光量の画像として撮像される。
図1の右上部で示されるように、撮像レンズ32を用いることにより、点光源のそれぞれの集合が被写体を構成することになる。したがって、被写体の撮像は、被写体面上の複数の点光源から発せられる光線が集光されて結像される被写体を撮像することになる。
図1の右上部を参照して説明したように、撮像レンズ32の役割は点光源のそれぞれから出射される各光線、即ち拡散光を、固体撮像素子11上に導くことにある。そのため、固体撮像素子11上には最終画像相当の像が結像されることとなり、固体撮像素子11上の各画素において検出される検出信号からなる画像が、像が結像された撮像画像となる。
しかしながら、撮像レンズと撮像レンズの焦点距離によって撮像装置(撮像素子)のサイズが決定されるため、小型化には限界があった。
そこで、図1の左上部で示されるように、撮像レンズやピンホールを設けることなく、固体撮像素子11とマスク51を用いて、被写体面上の被写体を撮像することを考える。
図1の左上部においては、固体撮像素子11の前段に複数のサイズの開口部51aを備えたマスク51が設けられており、光源のそれぞれからの光線L1乃至L3が変調されて固体撮像素子11の撮像面に入射し、固体撮像素子11上の各画素により受光される。
ここで、マスク51においては、開口部51aと遮光部51bとが、図1の左下部で示されるように、単位サイズΔの単位で水平方向および垂直方向について、大きさがランダムに設定されることにより、マスク51上にマスクパターンが形成される。単位サイズΔは、少なくとも画素サイズよりも大きいサイズである。また、固体撮像素子11とマスク51との間には、微小な距離dの隙間が設けられている。また、図1の左下部においては、固体撮像素子11上の画素間のピッチがwとされている。このような構成により、単位サイズΔと距離dとのサイズにより光線L1乃至L3は、固体撮像素子11上に変調されて入射する。
より詳細には、図1の左上部における光線L1乃至L3の光源を、例えば、図2の左上部で示されるように、点光源PA,PB,PCとし、マスク51を透過して入射する固体撮像素子11上の位置Pa,Pb,Pcのそれぞれに光強度a,b,cの光線が入射するものとする。
レンズレス撮像装置の場合、図2の左上部で示されるように、各画素の検出感度は、マスク51に、ランダムに設定される開口部51aより入射光が変調されることにより、入射角に応じた指向性を持つことになる。ここでいう各画素の検出感度に入射角指向性を持たせるとは、固体撮像素子11上の領域に応じて入射光の入射角度に応じた受光感度特性を異なるものとなるように持たせることである。
すなわち、被写体面71を構成する光源が点光源であることを前提とした場合、固体撮像素子11においては、同一の点光源より発せられた同一の光強度の光線が、入射されることになるが、マスク51により変調されることにより、固体撮像素子11の撮像面上の領域毎に入射角度が変化する。そして、マスク51により固体撮像素子11上の領域に応じて入射光の入射角度が変化することにより受光感度特性、すなわち、入射角指向性を有しているので、同一の光強度の光線であっても、固体撮像素子11の撮像面の前段に設けられたマスク51により固体撮像素子11上の領域毎に異なる感度で検出されることになり、領域毎に異なる検出信号レベルの検出信号が検出される。
より具体的には、図2の右上部で示されるように、固体撮像素子11上の位置Pa,Pb,Pcにおける画素の検出信号レベルDA,DB,DCは、それぞれ以下の式(1)乃至式(3)で表される。
DA=α1×a+β1×b+γ1×c
・・・(1)
DB=α2×a+β2×b+γ2×c
・・・(2)
DC=α3×a+β3×b+γ3×c
・・・(3)
ここで、α1は、固体撮像素子11上の位置Paにおける復元する被写体面71上の点光源PAからの光線の入射角度に応じて設定される検出信号レベルaに対する係数である。
また、β1は、固体撮像素子11上の位置Paにおける復元する被写体面71上の点光源PBからの光線の入射角度に応じて設定される検出信号レベルbに対する係数である。
さらに、γ1は、固体撮像素子11上の位置Paにおける復元する被写体面71上の点光源PCからの光線の入射角度に応じて設定される検出信号レベルcに対する係数である。
従って、検出信号レベルDAのうちの(α1×a)は、位置Pcにおける点光源PAからの光線による検出信号レベルを示したものである。
また、検出信号レベルDAのうちの(β1×b)は、位置Pcにおける点光源PBからの光線による検出信号レベルを示したものである。
さらに、検出信号レベルDAのうちの(γ1×c)は、位置Pcにおける点光源PCからの光線による検出信号レベルを示したものである。
従って、検出信号レベルDAは、位置Paにおける点光源PA,PB,PCの各成分に、それぞれの係数α1,β1,γ1を掛けたものの合成値として表現される。以降、係数α1、β1、γ1を合わせて係数セットと呼ぶこととする。
同様に、点光源PBにおける検出信号レベルDBについて、係数セットα2,β2,γ2は、それぞれ点光源PAにおける検出信号レベルDAについての、係数セットα1,β1,γ1に対応するものである。また、点光源PCにおける検出信号レベルDCについて、係数セットα3,β3,γ3は、それぞれ点光源PAにおける検出信号レベルDAについての、係数セットα1,β1,γ1に対応するものである。
ただし、位置Pa,Pb,Pcの画素の検出信号レベルについては、点光源PA,PB,PCのそれぞれより発せられた光線の光強度a,b,cと係数との積和により表現される値である。このため、これらの検出信号レベルは、点光源PA,PB,PCのそれぞれより発せられた光線の光強度a,b,cが入り交じったものとなるので、被写体の像が結像されたものとは異なるものである。
すなわち、この係数セットα1,β1,γ1,係数セットα2,β2,γ2,係数セットα3,β3,γ3と、検出信号レベルDA,DB,DCを用いた連立方程式を構成し、光強度a,b,cを解くことで、図2の右下部で示されるように各位置Pa,Pb,Pcの画素値を求める。これにより画素値の集合である復元画像(最終画像)が再構成されて復元される。
また、図2の左上部で示される固体撮像素子11と被写体面71との距離が変化する場合、係数セットα1,β1,γ1,係数セットα2,β2,γ2,係数セットα3,β3,γ3は、それぞれ変化することになるが、この係数セットを変化させることで、様々な距離の被写体面の復元画像(最終画像)を再構成させることができる。
このため、1回の撮像により、係数セットを様々な距離に対応するものに変化させることで、撮像位置から様々な距離の被写体面の画像を再構成することができる。
結果として、レンズレス撮像装置を用いた撮像においては、レンズを用いた撮像装置での撮像において合焦点がずれた状態で撮像される、いわゆる、ピンぼけといった現象を意識する必要がなく、画角内に撮像したい被写体が含まれるように撮像されていれば、距離に応じた係数セットを変化させることで様々な距離の被写体面の画像を、撮像後に再構成することができる。
尚、図1の右上部で示される検出信号レベルは、被写体の像が結像された画像に対応する検出信号レベルではないので、画素値ではない。また、図1の右下部で示される検出信号レベルは、被写体の像が結像された画像に対応する画素毎の信号値、すなわち、復元画像(最終画像)の各画素の値なので、画素値となる。
このような構成により、撮像レンズや、ピンホールを必要としない、いわゆるレンズレス撮像装置を実現することが可能となる。結果として、撮像レンズや、ピンホール等が必須構成とならないので、撮像装置の低背化、すなわち、撮像機能を実現する構成における光の入射方向に対する厚さを薄くすることが可能になる。また、係数セットを様々に変化させることにより、様々な距離の被写体面における最終画像(復元画像)を再構成して復元することが可能となる。
尚、以降においては、固体撮像素子により撮像された、再構成される前の画像を単に撮像画像と称し、撮像画像が信号処理されることにより再構成されて復元される画像を最終画像(復元画像)と称する。従って、1枚の撮像画像からは、上述した係数セットを様々に変化させることにより、様々な距離の被写体面71上の画像を最終画像として再構成させることができる。
しかしながら、レンズレス撮像装置においては、マスク51に設けられた開口部51aにおいては、光線L1乃至L3が入射すると、出射する際に回折が発生することにより、入射光が拡散し、固体撮像素子11上において撮像される画像上においてボケとして現れる。この結果、そのまま再構成して最終画像を求めると、ボケによる影響により、空間解像度の低い画像が最終画像となってしまう。
ところが、回折の影響の大きさは、入射光の波長と開口部51aの大きさを調整する最小単位である単位サイズにより変化させることができる。
そこで、本開示のレンズレス撮像装置においては、マスク51および固体撮像素子11を複数の領域に分割して、マスク51前段に分割領域毎に入射光の波長帯域を変化させるバンドパスフィルタを設けるようにする。そして、回折により生じる入射光の拡散による影響を小さくするように、各領域のバンドパスフィルタにより透過する光の波長帯に応じた単位サイズで、マスク51上に開口部51aのサイズが設けられるようにする。
このような構成により、領域毎に設定される入射光の波長帯に応じて適切に回折の影響を低減させて、領域毎に撮像画像を撮像し、信号処理により各領域の最終画像を再構成して、統合する。結果として、レンズレス撮像装置において、広い入射光の波長帯の入射光による撮像において、回折によるボケの影響を低減し、空間解像度の高い最終画像を再構成することが可能となる。
<<2.本開示の概要>>
次に、図3を参照して、本開示のレンズレス撮像装置の撮像素子の概要について説明する。尚、図3の左部は、一般的なレンズレス撮像装置における撮像素子の構成例を示しており、左上部がマスク51の上面図であり、左下部がマスク51と固体撮像素子11とを側面上方からみた斜視図である。また、図3の右部は、本開示のレンズレス撮像装置における撮像素子の構成例を示しており、右上部がマスク102の上面図であり、右下部がマスク102の前段にバンドパスフィルタ103が設けられた状態のマスク102と固体撮像素子101とを側面上方からみた斜視図である。
一般的なレンズレス撮像装置の撮像素子は、例えば、図3の左部で示されるように、マスク51における開口部51aの単位サイズが、全領域に対して一様に設定されて、固体撮像素子11においては、マスク51を透過した光より全体として1枚の画像が撮像される。
これに対して、本開示のレンズレス撮像装置の撮像素子は、固体撮像素子101、マスク102、およびバンドパスフィルタ103のそれぞれが、水平方向および垂直方向についてそれぞれ2領域ずつ合計4領域に分割されており、それぞれの領域に入射する入射光の波長帯がそれぞれ異なる、同一の被写体についての4枚の撮像画像が撮像される。
より詳細には、マスク102は、領域102A乃至102Dからなる合計4領域に分割されており、領域102A乃至102Dのそれぞれにおいては、単位サイズが異なる開口部102a乃至102dが設けられている。
また、開口部102a乃至102dのそれぞれの単位サイズは、マスク102の前段に設けられているバンドパスフィルタ103における各領域103A乃至103Dのそれぞれにおいて透過させる光の波長帯に応じてランダムに設定される。
すなわち、領域102Aの開口部102aの単位サイズは、バンドパスフィルタ103の領域103Aが透過させる波長帯の光が透過するとき、回折の影響が最も小さくなる単位サイズに設定される。
また、領域102Bの開口部102bの単位サイズは、バンドパスフィルタ103の領域103Bが透過させる波長帯の光が透過するとき、回折の影響が最も小さくなる単位サイズに設定される。
さらに、領域102Cの開口部102cの単位サイズは、バンドパスフィルタ103の領域103Cが透過させる波長帯の光が透過するとき、回折の影響が最も小さくなる単位サイズに設定される。
また、領域102Dの開口部102dの単位サイズは、バンドパスフィルタ103の領域103Dが透過させる波長帯の光が透過するとき、回折の影響が最も小さくなる単位サイズに設定される。
固体撮像素子101も、領域102A乃至102Dに対応するように、領域101A乃至101Dの4領域に分割されており、固体撮像素子101の領域101Aが、バンドパスフィルタ103の領域103Aが透過させる波長帯の光からなる撮像画像Aを撮像する。
また、固体撮像素子101の領域101Bが、バンドパスフィルタ103の領域103Bが透過させる波長帯の光からなる撮像画像Bを撮像する。
さらに、固体撮像素子101の領域101Cが、バンドパスフィルタ103の領域103Cが透過させる波長帯の光からなる撮像画像Cを撮像する。
また、固体撮像素子101の領域101Dが、バンドパスフィルタ103の領域103Dが透過させる波長の光からなる撮像画像Dを撮像する。
そして、各波長帯における回折によるボケの影響が低減された撮像画像A乃至Dを撮像することが可能となる。また、撮像画像A乃至Dに基づいて、上述したレンズレスの撮像装置における信号処理が施されることにより、最終画像A乃至Dが生成され、最終画像A乃至Dが加算されて、1枚の最終画像に統合されることで、空間解像度の高い1枚の最終画像を復元することが可能となる。
<<3.第1の実施の形態>>
次に、図4を参照して、本開示のレンズレスの撮像装置(レンズレス撮像装置)の構成例について説明する。
図4は、本開示のレンズレスの撮像装置111の側面断面の構成例を示している。より詳細には、図4のレンズレスの撮像装置111は、制御部121、撮像素子122、信号処理部123、表示部124、および記憶部125より構成されている。
制御部121は、プロセッサなどより構成されており、レンズレスの撮像装置111の全体の動作を制御している。
撮像素子122は、図3の右部を参照して説明した構成とされており、図4の右向きの矢印で示される被写体からの入射光の光量に応じた画素信号からなる画像を撮像画像として撮像して信号処理部123に出力する。
より詳細には、撮像素子122は、図3の右部に対応しており、図中左からバンドパスフィルタ103、マスク102、および固体撮像素子101より構成される。
バンドパスフィルタ103は、図3を参照して説明したように水平方向および垂直方向にそれぞれ2分割され、すなわち、領域103A乃至103Dの合計4分割にされており、それぞれの領域ごとに入射光のうち異なる波長帯の光を透過させる。
例えば、図5で示されるように、バンドパスフィルタ103の領域103Aは、入射光のうち所定の波長λ1乃至λ1+α付近の波長帯ZAの入射光を透過させ、領域103Bは、入射光のうち所定の波長λ1+α乃至λ1+2α付近の波長帯ZBの入射光を透過させ、領域103Cは、入射光のうち所定の波長λ1+2α乃至λ1+3α付近の波長帯ZCの入射光を透過させ、領域103Dは、入射光のうち所定の波長λ1+3α乃至λ1+4α付近の波長帯ZDの入射光を透過させる。
ここで、λ1は、入射光のうちの所定の波長であり、αは所定の定数である。
したがって、バンドパスフィルタ103の領域103A乃至103Dは、入射光のうち、それぞれ異なる波長帯ZA乃至ZDの入射光を透過させる。尚、波長帯ZA乃至ZDについては、図5において、波長帯の幅がほぼ同一とされているが、同一の幅である必要は無く、異なる幅であってもよい。
マスク102は、図3の右部で示されるように、バンドパスフィルタ103の領域103A乃至103Dに対応するように、領域102A乃至102Dに分割されており、それぞれのマスクにおける遮光部と開口部との間隔を調整する単位サイズΔ(図1の左下部参照)が、透過する光の波長に対応して回折による影響を最小にするように調整される。
例えば、マスク102と固体撮像素子101との間隔が所定の距離dである場合、マスク102を入射光が透過する場合に発生する回折の大きさは、透過する光の波長と開口部のサイズを調整する単位サイズΔにより変化する。
例えば、図6の最上段で示されるように、入射光の波長が波長λ1であるとき、1個の開口部の大きさを、単位サイズΔで、図中の左からΔ1乃至Δ1+7βまで所定の幅β単位で変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F1乃至F8のように変化する。
開口部により回折が発生すると、固体撮像素子101の撮像面においては、入射光に対する入射光の画像が、スポット状の画像にならず、光が散乱されて拡がっているような画像となり、さらに、回折の影響の程度により拡がりの大きさが変化する。
すなわち、図6の最上段における、入射光の波長が波長λ1である場合、撮像画像F4(単位サイズΔ=Δ1+3β)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、このとき、撮像画像F3,F2,F1で示されるように、単位サイズΔが小さくなるにしたがって、または、撮像画像F5乃至F8で示されるように単位サイズΔが大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
また、図6の上から2段目で示されるように、入射光の波長が波長λ1+αであるとき、単位サイズΔをΔ1乃至Δ1+7βまで所定の幅β単位で変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F11乃至F18のように変化する。
すなわち、図6の2段目における、入射光の波長が波長λ1+αである場合、撮像画像F15(単位サイズΔ=Δ1+4β)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、撮像画像F14,F13,F12,F11で示されるように、単位サイズΔが小さくなるにしたがって、または、撮像画像F16乃至F18で示されるように単位サイズΔが大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
さらに、図6の上から3段目で示されるように、入射光の波長が波長λ1+2αであるとき、単位サイズΔをΔ1乃至Δ1+7βまで所定の幅β単位で変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F21乃至F28のように変化する。
すなわち、図6の3段目における、入射光の波長が波長λ1+2αである場合、撮像画像F25(単位サイズΔ=Δ1+4β)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、撮像画像F24,F23,F22,F21で示されるように、単位サイズΔが小さくなるにしたがって、または、撮像画像F26乃至F28で示されるように単位サイズΔが大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
また、図6の上から4段目で示されるように、入射光の波長が波長λ1+3αであるとき、単位サイズΔをΔ1乃至Δ1+7βまで所定の幅β単位で変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F31乃至F38のように変化する。
すなわち、図6の4段目における、入射光の波長が波長λ1+3αである場合、撮像画像F36(単位サイズΔ=Δ1+5β)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、撮像画像F35,F34,F33,F32,F31で示されるように、単位サイズΔが小さくなるにしたがって、または、撮像画像F26乃至F28で示されるように単位サイズΔが大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
そこで、バンドパスフィルタ103の領域103A乃至103Dのそれぞれが、図5で示される波長帯ZA乃至ZDのそれぞれの波長帯の光を透過させる場合、対応するマスク102の領域102A乃至102Dの開口部102a乃至102dの単位サイズΔは、それぞれΔ1+3β、Δ1+4β、Δ1+4β、およびΔ1+5βに設定することにより、それぞれの波長帯の光による回折の影響を最小にした状態で入射光を変調させて、固体撮像素子101に入射させることができる。
結果として、固体撮像素子101の領域101A乃至101Dは、それぞれ回折によるボケの影響が最小となる各波長帯の4枚の撮像画像を撮像することが可能となる。
固体撮像素子101は、CMOSイメージセンサなどから構成されており、各画素単位で入射光の光量に応じた画素信号からなる撮像画像を撮像して信号処理部123に出力する。また、固体撮像素子101は、バンドパスフィルタ103およびマスク102のそれぞれの領域103A乃至103Dおよび領域102A乃至102Dに対応するように領域101A乃至101Dに分割されており、それぞれの領域毎に異なる波長帯の入射光からなる同一の範囲の、合計4枚の撮像画像A乃至Dを撮像して信号処理部123に出力する。尚、固体撮像素子101においては、領域101A乃至101Dの範囲において、視差が生じる4枚の同一の撮像画像A乃至Dからなる1枚の撮像画像が撮像されることになるが、ここでは、撮像画像A乃至Dの視差による影響は無視して説明を進めるものとする。
信号処理部123は、撮像素子122より供給される撮像画像A乃至Dの画像信号に対して、例えば、図2および式(1)乃至式(3)を用いて説明したように、連立方程式を解くことにより、領域101A乃至101Dのそれぞれについて最終画像A乃至Dを再構成して統合し、1枚の最終画像として表示部124に出力して表示させる、または、記憶部125に記憶させる。
尚、信号処理部123の詳細な構成については、図7を参照して、詳細を後述する。
<信号処理部の構成例>
次に、図7を参照して、信号処理部123の詳細な構成例について説明する。
信号処理部123は、信号領域分割部131、画像再構成部132、および画像統合部133を備えている。
信号領域分割部131は、撮像素子122より供給されてくる画像を領域101A乃至101Dのそれぞれの領域の画素信号からなる撮像画像A乃至Dに分割して、それぞれ画像再構成部132の画像再構成処理部151A乃至151Dに出力する。
画像再構成部132は、信号領域分割部131により領域101A乃至101Dのそれぞれに分割された4枚の撮像画像A乃至Dのそれぞれを、図2および式(1)乃至式(3)を参照して説明したように、連立方程式を解くことにより最終画像A乃至Dとして再構成し、再構成した最終画像A乃至Dを画像統合部133に出力する。
より詳細には、画像再構成部132は、信号領域分割部131により分割された領域101A乃至101Dのそれぞれの撮像画像A乃至Dより最終画像A乃至Dを再構成する画像再構成処理部151A乃至151Dを備えている。画像再構成処理部151A乃至151Dは、それぞれ信号領域分割部131により分割された領域101A乃至101Dのそれぞれの撮像画像A乃至Dより最終画像A乃至Dを再構成し、画像統合部133に出力する。
画像統合部133は、画像再構成部132の画像再構成処理部151A乃至151Dより供給される固体撮像素子101における領域101A乃至101Dの撮像画像A乃至Dより再構成された最終画像A乃至Dを重ね合わせるように統合して1枚の画像にして表示部124に出力して表示させる、および記憶部125に出力して記憶させる。
<撮像処理>
次に、図8のフローチャートを参照して、図1のレンズレスの撮像装置111による撮像処理について説明する。
ステップS11において、バンドパスフィルタ103における各領域103A乃至103Dのそれぞれが、入射光のうち、図2を参照して説明した、それぞれの波長帯ZA乃至ZDの光を透過させる。
ステップS12において、マスク102における、各領域102A乃至102Dのそれぞれが、単位サイズΔに応じた開口部102a乃至102dにより、入射光を変調して固体撮像素子101の撮像面に入射させる。
ステップS13において、固体撮像素子101における、領域101A乃至101Dのそれぞれが、マスク102の領域102A乃至102Dを透過することにより変調された光からなる撮像画像A乃至Dを撮像して1枚の撮像画像として信号処理部123に出力する。
ステップS14において、信号処理部123の信号領域分割部131は、撮像素子122の固体撮像素子101より供給されてくる撮像画像を、領域101A乃至101Dのそれぞれに対応する領域の撮像画像A乃至Dに分割し、それぞれを画像再構成部132の画像再構成処理部151A乃至151Dに出力する。
ステップS15において、画像再構成処理部151A乃至151Dは、それぞれ固体撮像素子101における領域101A乃至101Dにより撮像された撮像画像A乃至Dを、図2および式(1)乃至式(3)を参照して説明した処理により再構成し、最終画像A乃至Dを生成して画像統合部133に出力する。
ステップS16において、画像統合部133は、領域101A乃至101Dにより撮像された4枚の撮像画像A乃至Dのそれぞれより求められた最終画像A乃至Dを重ね合わせるようにして統合し、1枚の最終画像として出力する。
以上の処理により、入射光の波長帯に応じたマスク102の各領域102A乃至102Dの単位サイズΔに応じたサイズの開口部と遮光部とにより光が変調されることにより、回折による影響が最小となった状態で、それぞれの波長帯の撮像画像A乃至Dを撮像することが可能となり、撮像された撮像画像A乃至Dより最終画像A乃至Dを再構成することが可能となる。結果として、再構成される最終画像A乃至Dにおいても、回折によるボケの影響を低減させることが可能となり、空間解像度の高い最終画像を生成することが可能となる。
特に、長波長帯の光による回折の影響は大きいため、長波長帯の光における回折の影響によるボケの発生を効果的に抑制することが可能となる。
例えば、温度情報を撮像可能なことで知られている遠赤外線の画像センシング(サーモグラフィセンシング)においては、広範囲の長波長帯の積分された光のピーク波長によって対象の温度が決定される。より具体的には、センシングされる波長帯の範囲は、一般に8μm乃至14μm周辺とされている。この場合、センシング対象の最短波長から、最長波長までの波長差は約2倍となる。
また、可視光と近赤外光を同時に撮像するような撮像系も近年多くのものが存在するが、この場合にも、最短波長となる450nmをピークに持つ青色と、最長波長となる800nmをピークに持つ近赤外光との波長差は、約2倍となる。
このように、広範囲の波長帯の光を積分して露光する場合、広範囲の波長帯の全域に対して、回折によるボケの影響を低減するための最適化を図るのは困難となる。例えば、短波長側の点広がりを小さくするような変調を設計する場合、長波長側の点広がりは大きくなり画像の空間解像度は低下する。その逆の場合も同様であり、高い空間解像度の画像復元は難しくなる。
そこで、例えば、温度情報を撮像可能な画像センシングをする場合、上述した図5の波長λ1を8μmとし、αを1.5μmとして、波長帯ZA乃至ZDを、8μm乃至9.5μm、9.5μm乃至11μm、11μm乃至12.5μm、12.5μm乃至14μmの近傍付近となるように設定することで、近赤外光から遠赤外光の範囲を適切な波長帯として設定することができる。また、それぞれの波長帯において回折の影響が小さくなるようにマスク102の領域102A乃至102Dのそれぞれの単位サイズΔを設定することで、回折によるボケの影響を低減させた温度情報の撮像を実現することが可能となる。
また、上述した波長帯ZA乃至ZDは、これ以外の波長帯に設定されるものであってもよく、例えば、RGB(赤、緑、青の可視光)およびIR(赤外光)となるように設定するようにしてもよい。
さらに、以上においては、バンドパスフィルタ103、マスク102、および固体撮像素子101のそれぞれを、波長帯に応じて、4つの領域に分割して、それぞれの領域において撮像画像A乃至Dを撮像し、撮像画像A乃至Dを用いた信号処理により、最終画像A乃至Dを再構成して、1枚の最終画像に統合する例について説明してきた。しかしながら、分割領域は、4つ以外の数であってもよく、解像度の大きな低下を招かない程度であれば、さらに多くの数に分割するようにしてもよい。また、最終的に統合するため、各領域のサイズは、略同一であることが望ましいが、厳密に同一でなくてもよく、最終画像において必要な範囲を全ての撮像画像が含んでいればよい。
さらに、画像統合部133は、複数の画像を統合する際、1枚の固体撮像素子101における複数の領域で撮像される画像の位置に応じた視差補正を行った後に、統合するようにしてもよい。これにより、より空間解像度を向上させることが可能となる。
また、以上においては、画像統合部133が、複数の再構成された最終画像を重ねるようにして1枚の画像に統合する例について説明してきたが、複数の最終画像を用いて1枚の画像を最終的に生成することができれば統合しているものとみなしてよい。
したがって、画像統合部133は、例えば、複数の最終画像のうち、いずれか1枚の最終画像を選択することで、複数の最終画像を統合してもよい。ここで選択される1枚の最終画像は、例えば、回折の影響が最も小さな画像であってもよい。
また、画像統合部133は、例えば、複数の最終画像のうち、いずれか複数の最終画像を選択し、選択した最終画像を重ね合わせるようにすることで、複数の最終画像を統合してもよい。ここで選択されるいずれか複数の最終画像は、例えば、回折の影響が比較的小さな複数の最終画像であってもよい。
<<4.第2の実施の形態>>
以上においては、バンドパスフィルタ103、マスク102、および固体撮像素子101のそれぞれを対応する複数の領域に分割し、分割された領域毎にバンドパスフィルタ103により透過させる入射光の波長帯を設定し、領域毎の波長帯に応じた単位サイズにより構成される開口部からなるマスク102により入射光を変調させることで、回折による影響を低減した状態で領域毎に撮像画像を撮像し、領域毎に撮像した撮像画像から最終画像を再構成して、各領域の最終画像を統合することで、回折によるボケの影響を低減させることで、空間解像度の高い1枚の最終画像を撮像する例について説明してきた。
しかしながら、回折の影響の程度は、入射光の波長帯に応じて、マスク102と固体撮像素子101との距離により調整することもできる。そこで、マスク102の開口部を同一の単位サイズΔで全領域において形成し、入射光の波長帯に応じた領域毎に、マスク102と固体撮像素子101との距離を変えて回折による影響を低減するようにしてもよい。
図9は、マスク102に形成される開口部を全領域において、同一の単位サイズΔで形成し、入射光の波長帯に応じた領域毎に、マスク102と固体撮像素子101との距離を変えて回折による影響を低減するレンズレスの撮像装置111の撮像素子122の構成例を示している。
尚、図9において、図3と同一の機能を備えた構成については、同一の符号を付しており、その説明は適宜省略する。すなわち、図9においては、図3と異なる点は、マスク102の領域102A乃至領域102Dおよびバンドパスフィルタ103の領域103A乃至103Dに代えて、領域102A’乃至102D’、および領域103A’乃至103D’が設定されている点である。また、図9においては、領域102A’,102B’には、マスクパターンの記載が省略されているが、説明の便宜上省略されているのみであり、現実には、領域102A’乃至102D’には、同一の単位サイズのマスクパターンが設けられている。
図9においては、固体撮像素子101の各領域101A乃至101Dと、それぞれのマスク102における領域102A’乃至102D’との距離が領域毎に異なる。
すなわち、図9においては、固体撮像素子101の領域101Aとマスク102の領域102A’との距離は、距離GapAであり、固体撮像素子101の領域101Bとマスク102の領域102B’との距離は、距離GapBであり、固体撮像素子101の領域101Cとマスク102の領域102C’との距離は、距離GapCであり、固体撮像素子101の領域101Dとマスク102の領域102D’との距離は、距離GapDであり、GapA乃至GapDは、それぞれ異なる距離とされている。
これは、回折の影響の程度が、入射光の波長帯に応じて、マスク102と固体撮像素子101との距離により調整することができるためである。
例えば、マスク102の開口部を調整する単位サイズΔが、全領域について所定の同一値とした場合、図10の最上段で示されるように、入射光の波長が波長λ1である場合、マスク102と固体撮像素子101との距離をG1乃至G1+11γまで変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F101乃至F108のように変化する。
開口部により回折が発生すると、固体撮像素子101の撮像面においては、入射光に対する入射光の画像が、スポット状の画像にならず、光が散乱されて拡がっているような画像となり、さらに、回折の影響の程度により拡がりの大きさが変化する。
すなわち、図10の最上段における、入射光の波長が波長λ1である場合、画像F106(マスク102と固体撮像素子101との距離=G1+9γ)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、このとき、画像F105乃至F101で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が小さくなるにしたがって、または、画像F107で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
また、図10の2段目で示されるように、入射光の波長が波長λ1+αである場合、マスク102と固体撮像素子101との距離をG1乃至G1+11γまで変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F111乃至F118のように変化する。
すなわち、図10の2段目における、入射光の波長が波長λ1+αである場合、撮像画像F115(マスク102と固体撮像素子101との距離=G1+7γ)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、このとき、撮像画像F114乃至F111で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が小さくなるにしたがって、または、撮像画像F116,F117で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
さらに、図10の3段目で示されるように、入射光の波長が波長λ1+2αである場合、マスク102と固体撮像素子101との距離をG1乃至G1+11γまで変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F121乃至F128のように変化する。
すなわち、図10の3段目における、入射光の波長が波長λ1+2αである場合、撮像画像F124(マスク102と固体撮像素子101との距離=G1+5γ)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、このとき、撮像画像F123乃至F121で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が小さくなるにしたがって、または、撮像画像F125乃至F127で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
また、図10の4段目で示されるように、入射光の波長が波長λ1+3αである場合、マスク102と固体撮像素子101との距離をG1乃至G1+11γまで変化させるとき、固体撮像素子101により撮像される、1個の開口部を通過する入射光の撮像画像は、撮像画像F131乃至F138のように変化する。
すなわち、図10の4段目における、入射光の波長が波長λ1+3αである場合、撮像画像F133(マスク102と固体撮像素子101との距離=G1+3γ)において、スポット径が最も明るく、かつ、最小となり、回折の影響が最小になっているとみなすことができる。また、このとき、撮像画像F132,F131で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が小さくなるにしたがって、または、撮像画像F134乃至F137で示されるように、マスク102と固体撮像素子101との距離が大きくなるにしたがって、中心付近のスポットが拡がり、回折による影響が徐々に大きくなっていることが示されている。
そこで、図9のバンドパスフィルタ103の領域103A’乃至103D’のそれぞれが、図5で示される波長帯ZA乃至ZDのそれぞれの波長帯の光を透過させる場合、対応するマスク102の領域102A’乃至102D’と固体撮像素子101の領域101A乃至101Dとのそれぞれの距離GapA乃至Dを、G1+9γ、G1+7γ、G1+5γ、およびG1+3γに設定することにより、それぞれの波長帯における光による回折を最小にした状態で入射光を変調させて、固体撮像素子101に入射させることができる。
結果として、固体撮像素子101は、回折によるボケの影響が最小となる各波長帯の4枚の撮像画像を撮像することが可能となる。
尚、図9を参照して説明した構成の撮像素子122を用いたレンズレスの撮像装置111における撮像処理については、図8のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略するものとする。
また、透過する波長帯に応じて、回折の影響が最小となるようにバンドパスフィルタ103、マスク102、および固体撮像素子101を構成できればよいので、透過する波長帯が同一の領域毎に、マスク102の単位サイズと、マスク102および固体撮像素子101間の距離との両方を調整するようにしてもよい。
<<5.第3の実施の形態>>
以上においては、バンドパスフィルタ103、マスク102、および固体撮像素子101のそれぞれを、バンドパスフィルタ103により透過させる光の波長帯に応じた領域に、分割して、それぞれの領域において、波長帯毎に回折の影響が最小となるようにして、それぞれの領域においてマスク102により変調し、固体撮像素子101により撮像し、撮像した領域毎の撮像画像より、各領域の最終画像を再構成して、1枚の最終画像として統合する例について説明してきた。
しかしながら、各領域の境界付近においては、異なる波長帯の光が混色してしまう恐れがあり、境界付近において適切に回折の影響を低減できない恐れがある。
そこで、分割された領域の境界に遮光壁を設けるようにして、異なる波長帯の光の混色を防止するようにして、各波長帯の領域毎に、適切に回折の影響を低減できるようにしてもよい。
図11は、分割された領域の境界に遮光壁を設けるようにしたレンズレスの撮像装置111の撮像素子122の構成例を示している。尚、図11において、図3と同一の機能を備えた構成については、同一の符号を付しており、その説明は省略する。
すなわち、図11において、図3のレンズレス撮像装置の撮像素子と異なる点は、バンドパスフィルタ103の領域103A乃至130D、マスク102の領域102A乃至102D、および、固体撮像素子101の領域101A乃至101Dのそれぞれの境界に、遮光壁201-1,201-2が設けられている点である。
遮光壁201-1,201-2が、バンドパスフィルタ103の領域103A乃至130D、マスク102の領域102A乃至102D、および、固体撮像素子101の領域101A乃至101Dのそれぞれの境界に設けられることにより、各領域の境界付近における隣接する波長帯の光による混色を防止することが可能となり、各領域において、確実に回折による影響を低減させることが可能となる。
結果として、各領域における波長帯の入射光により回折に起因するボケの影響を低減して撮像画像を撮像することが可能となるので、撮像画像に基づいて再構成される最終画像の空間解像度を高めることが可能となる。
尚、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
さらに、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
尚、本開示は、以下のような構成も取ることができる。
<1> 複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、
前記複数の領域に対応して分割され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、
前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、信号処理により最終画像として再構成する信号処理部と
を含む撮像装置。
<2> 前記マスクは、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンである
<1>に記載の撮像装置。
<3> 前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する入射光の波長帯に基づいた、異なる単位サイズのマスクパターンである
<2>に記載の撮像装置。
<4> 前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる単位サイズのマスクパターンである
<2>に記載の撮像装置。
<5> 前記マスクから前記固体撮像素子の撮像面までの距離は、前記領域毎に異なる距離である
<1>に記載の撮像装置。
<6> 前記マスクから前記固体撮像素子の撮像面までの距離は、前記領域毎の、前記バンドパスフィルタを透過する入射光の波長帯に基づいた異なる距離である
<5>に記載の撮像装置。
<7> 前記領域毎の、前記マスクから前記固体撮像素子の撮像面までの距離は、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる距離である
<6>に記載の撮像装置。
<8> 前記マスクは、全ての前記領域について、同一の単位サイズのマスクパターンである
<5>に記載の撮像装置。
<9> 前記バンドパスフィルタ、前記マスク、および前記固体撮像素子における、前記複数の領域における境界において、隣接する領域からの入射光を遮光する遮光壁をさらに含む
<1>に記載の撮像装置。
<10> 前記信号処理部は、
前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、前記複数の領域に対応付けて分割する分割部と、
分割された前記2次元の画素信号のそれぞれについて、信号処理により最終画像として再構成する複数の画像再構成部と、
前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像を統合する統合部とを含む
<1>に記載の撮像装置。
<11> 前記統合部は、前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像を重ね合わせることにより統合する
<10>に記載の撮像装置。
<12> 前記統合部は、前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像のいずれか1枚を選択することにより統合する
<10>に記載の撮像装置。
<13> 前記統合部は、前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像の少なくとも2枚以上を選択し、選択した前記最終画像を重ね合わせるようにして統合する
<10>に記載の撮像装置。
<14> 前記固体撮像素子と、前記マスクとの間には、前記入射光の入射方向に対して微細な隙間がある
<1>に記載の撮像装置。
<15> 前記入射光を前記バンドパスフィルタ、前記マスク、および前記固体撮像素子のいずれに対しても合焦させるレンズを含まない
<1>に記載の撮像装置。
<16> 前記入射光の波長帯は、約8μm乃至約14μmである
<1>に記載の撮像装置。
<17> 複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、
前記複数の領域に対応して分割され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、
前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子とを含む撮像装置の撮像方法であって、
前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、信号処理により最終画像として再構成する信号処理
を含む撮像方法。
<18> 複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、
前記複数の領域に対応して分割され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、
前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子とを含む
撮像素子。
101 固体撮像素子, 101A乃至101D,101A’乃至101D’ 領域, 102 マスク, 102A乃至102D,102A’乃至102D’ 領域, 103 バンドパスフィルタ, 103A乃至103D,103A’乃至103D’ 領域, 111 レンズレス撮像装置, 121 制御部, 122 撮像素子, 123 信号処理部, 124 表示部, 125 記憶部, 131 信号領域分割部, 132 画像再構成部, 133 画像統合部, 151A乃至151D 画像再構成処理部

Claims (16)

  1. 複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、
    前記複数の領域に対応して分割され、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンから構成され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、
    前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、信号処理により最終画像として再構成する信号処理部とを含み、
    前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる前記単位サイズのマスクパターンである
    撮像装置。
  2. 前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する入射光の波長帯に基づいた、異なる単位サイズのマスクパターンである
    請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記マスクから前記固体撮像素子の撮像面までの距離は、前記領域毎に異なる距離である
    請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記マスクから前記固体撮像素子の撮像面までの距離は、前記領域毎の、前記バンドパスフィルタを透過する入射光の波長帯に基づいた異なる距離である
    請求項に記載の撮像装置。
  5. 前記領域毎の、前記マスクから前記固体撮像素子の撮像面までの距離は、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる距離である
    請求項に記載の撮像装置。
  6. 前記マスクは、全ての前記領域について、同一の単位サイズのマスクパターンである
    請求項に記載の撮像装置。
  7. 前記バンドパスフィルタ、前記マスク、および前記固体撮像素子における、前記複数の領域における境界において、隣接する領域からの入射光を遮光する遮光壁をさらに含む
    請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記信号処理部は、
    前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、前記複数の領域に対応付けて分割する分割部と、
    分割された前記2次元の画素信号のそれぞれについて、信号処理により最終画像として再構成する複数の画像再構成部と、
    前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像を統合する統合部とを含む
    請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記統合部は、前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像を重ね合わせることにより統合する
    請求項に記載の撮像装置。
  10. 前記統合部は、前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像のいずれか1枚を選択することにより統合する
    請求項に記載の撮像装置。
  11. 前記統合部は、前記複数の画像再構成部により再構成された最終画像の少なくとも2枚以上を選択し、選択した前記最終画像を重ね合わせるようにして統合する
    請求項に記載の撮像装置。
  12. 前記固体撮像素子と、前記マスクとの間には、前記入射光の入射方向に対して微細な隙間がある
    請求項1に記載の撮像装置。
  13. 前記入射光を前記バンドパスフィルタ、前記マスク、および前記固体撮像素子のいずれに対しても合焦させるレンズを含まない
    請求項1に記載の撮像装置。
  14. 前記入射光の波長帯は、約8μm乃至約14μmである
    請求項1に記載の撮像装置。
  15. 複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、
    前記複数の領域に対応して分割され、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンから構成され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、
    前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子とを含み、
    前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる前記単位サイズのマスクパターンである撮像装置の撮像方法であって、
    前記固体撮像素子により撮像された2次元の画素信号を、信号処理により最終画像として再構成する信号処理
    を含む撮像方法。
  16. 複数の領域に分割され、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を透過させるバンドパスフィルタと、
    前記複数の領域に対応して分割され、前記領域毎に異なる単位サイズのマスクパターンから構成され、前記バンドパスフィルタを透過した、前記領域毎に異なる波長帯の入射光を変調するマスクと、
    前記複数の領域に対応して撮像面が分割され、前記領域毎に前記マスクにより変調された入射光を2次元の画素信号として撮像する固体撮像素子とを含み、
    前記領域毎の、前記マスクパターンは、前記バンドパスフィルタを透過する波長帯の入射光が、前記固体撮像素子により撮像されるとき、回折による前記入射光の拡散が略最小となる前記単位サイズのマスクパターンである
    撮像素子。
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