JP7281708B2 - 不良品の発生に寄与する装置特定のための製造条件計算装置、製造条件計算方法及び製造条件計算プログラム - Google Patents

不良品の発生に寄与する装置特定のための製造条件計算装置、製造条件計算方法及び製造条件計算プログラム Download PDF

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Description

本発明は、化学プラント、製鉄プラント、半導体製造設備、一般工業製品製造設備等の生産過程において、不良品の発生に寄与する装置特定のための製造条件計算装置、製造条件計算方法及び製造条件計算プログラムに関するものである。
化学プラントでは、複数の装置(反応炉等)を使用して同一の製品を生産することが多い。この場合、生産される製品特性が均一あるいは均一でなくとも良品基準の範囲内となるように、各装置の稼動条件を適切に設定することが必要である。
しかしながら、装置内におけるプロセスの進行と共に、プロセスの特性が変化することがある。また、複数の装置を並列で運転している場合に、それぞれの装置のカタログスペックが同一でも、実際には個体差があることもある。このような変化や装置個体差の結果として、良品基準の範囲外となるような製品を生産する装置を精度よく特定したり、各装置の適切な稼働条件を精度よく予測したりすることは難しい。
同様の問題は、化学プラントに限らず、半導体製造設備、金属精錬プラント、水処理施設、及びガスプラント等でも生じる。また、何らかのものを製造する施設だけではなく、発電・変電施設のように非有体物の特性を変化させるための施設でも、こうした問題は生じ得る。以下、本明細書では、何らかのものを製造する施設だけでなく、非有体物の特性を変化させる施設をも含めて「プラント」と呼ぶ。また、複合的な施設だけでなく、単独の設備であって、稼動条件によって異なる挙動を示すものも、ここでいう「プラント」に含めるものとする。
従来のプラント制御情報生成装置では、過去のサンプル間の関係を用いて、プラントの制御が行われている。
より具体的には、特許文献1には、プラント制御情報生成装置及び方法、並びにそのためのコンピュータプログラムが開示されている。
図12に、統計的モデル構築プログラムのフローチャートを示し、図13に、最終的な製品分子量を推定するプログラムのフローチャートを示す。
図12に示すように、統計的モデル構築プログラムは、ステップS180で、コンピュータ内に構築されたデータベースに実測データを追加する。次に、ステップS182で、当該データベース内の実測データに対して主成分分析を行って、クラスタリングするための次元数を削減する。
次いで、ステップS184で、プラントの稼動条件と実測値とからなる複数個の実測サンプルをクラスタリングする。なお、ステップS184は、行列算出部と、クラスタリング部とによって行われる。行列算出部は、複数個の実測サンプルの任意の2個の間の相関の程度を成分とする行列を、データベースに記憶された実測サンプルから算出する。クラスタリング部は、算出された行列を類似度行列としてスペクトル・クラスタリングを行なう。次に、ステップS186で、上記ステップS184においてクラスタリングされた各クラスに対して統計的モデルを構築する。その後、ステップS188で、各クラスの統計的モデルをHDDに保存して処理を終了する。
次いで、図13に示すように、最終的な製品分子量を推定するプログラムは、ステップS200で、新たな稼動条件が与えられたことに応答して、ステップS182での主成分分析の結果に従って主成分スコアを算出する。次に、ステップS202で、この主成分スコアに基づき新たなサンプルがどのクラスに属するかを推定する。その後、ステップS204で、ステップS202において推定されたクラスに対する統計的モデルをHDDから読出し、新たなサンプルを当該統計的モデルに適用する。
そして、サンプル間の相関関係を用いて、スペクトラル・クラスタリング手法によりクラスタリングすることで、プラントを精度よく制御することを特徴とする。
特開2011-008562号公報
しかしながら、前記従来の構成では、どのような製品特性であれば不良が発生しやすいかを特定するために、製造プロセスを決定するパラメータが網羅的に計測されている必要がある。このため、製造プロセスを決定するパラメータが網羅的に計測されていない生産過程においては、不良発生要因となる製造設備の特定が困難になるという課題を有している。
本発明は、不良品の発生に寄与する装置を容易に特定できる製造条件計算装置、製造条件計算方法及び製造条件計算プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の製造条件計算装置は、製品の製造に用いる装置及び単位解析期間の製造結果を含む実測データに基づいて、各装置の不良品の発生に対する寄与度を算出する寄与度算出部と、前記単位解析期間毎の各装置の集計不良率を算出する不良率集計部と、前記各装置の前記集計不良率と前記集計不良率の代表不良率との大小関係に基づいて、前記集計不良率に対応する前記寄与度にメンテナンスの優先度を付加する優先度付加部と、を有する。
本発明の製造条件計算方法は、製品の製造に用いる装置及び単位解析期間の製造結果を含む実測データに基づいて、各装置の不良品の発生に対する寄与度を算出する寄与度算出工程と、前記単位解析期間毎の各装置の集計不良率を算出する不良率集計工程と、前記各装置の前記集計不良率と前記集計不良率の代表不良率との大小関係に基づいて、前記集計不良率に対応する前記寄与度にメンテナンスの優先度を付加する優先度付加工程と、を有する。
本発明の製造条件計算プログラムは、コンピュータに、製品の製造に用いる装置及び単位解析期間の製造結果を含む実測データに基づいて、各装置の不良品の発生に対する寄与度を算出する寄与度算出工程と、前記単位解析期間毎の各装置の集計不良率を算出する不良率集計工程と、前記各装置の前記集計不良率と前記集計不良率の代表不良率との大小関係に基づいて、前記集計不良率に対応する前記寄与度にメンテナンスの優先度を付加する優先度付加工程と、を実行させる。
以上のように、本発明の製造条件計算装置、製造条件計算方法及び製造条件計算プログラムによれば、不良品の発生に寄与する装置を容易に特定できる。
本発明の実施の形態1に係る製造条件計算装置のブロック図 実施の形態1に係る製造条件計算装置の処理部のブロック図 実施の形態1に係る製造条件計算装置の処理を示すフローチャート 実施の形態1に係る要素統計モデルをもとに製造装置毎の寄与度としてデータベースに登録するデータの一例を示す図 実施の形態1に係る装置毎の寄与度を棒グラフで視覚化する一例を示す図 実施の形態1に係る不良項目毎の集計不良率を通過製造装置毎に算出してデータベースに登録するデータの一例を示す図 実施の形態1に係る通過製造装置毎の集計不良率を棒グラフで視覚化する一例を示す図 実施の形態1に係る各装置毎の寄与度と集計不良率の関係を散布図で視覚化する一例を示す図 実施の形態1に係る散布図に正負の符号を付加する一例を示す図 実施の形態1に係るデータベースに登録した装置毎の寄与度に正負の符号を付加する一例を示す図 本発明の実施の形態2に係る製造条件計算装置の処理部のブロック図 実施の形態2に係る製造条件計算装置の処理を示すフローチャート 実施の形態2に係るカイ二乗検定で用いる分割表の一例を示す図 実施の形態2に係る各装置毎の寄与度と集計不良率の関係を視覚化した散布図において、仮説検定で有意となった装置の寄与度を0にする一例を示す図 実施の形態2に係るデータベースに登録した装置毎の寄与度に正負の符号を付加し、仮説検定で有意となった装置の寄与度を0にする一例を示す図 従来の製造条件計算装置の処理を示すフローチャート 従来の製造条件計算装置の一実施の形態において、新たなサンプルにしたがってバッチプロセスで産生される製品の分子量を推定するプログラムの制御構造を示す図
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る製造条件計算装置1のブロック図である。図2は、製造条件計算装置1の処理部166のブロック図である。実施の形態1に係る製造条件計算装置1は、コンピュータシステムハードウェア及びコンピュータシステム上で実行されるプログラムによって実現され得る。なお、ここで示す製造条件計算装置1は単なる例であって、他の構成も利用可能である。
<装置>
図1に示すように、製造条件計算装置1は、コンピュータ120と、全てコンピュータ120に接続された、モニタ122と、プリンタ124と、キーボード126と、マウス128と、を含む。
コンピュータ120は、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read-Only-Memory:ディジタル多用途ディスク読出専用メモリ)のドライブ150と、半導体メモリポート152とを含む。さらに、コンピュータ120は、DVD-ROMドライブ150と半導体メモリポート152とに接続されたバス142と、全てバス142に接続された、CPU140と、コンピュータ120のブートアッププログラムを記憶するROM144とを含む。また、コンピュータ120は、RAM146と、ハードディスクドライブ148と、ネットワークインターフェイス154とを含む。RAM146は、CPU140によって使用される作業領域を提供するとともにCPU140によって実行されるプログラムの記憶領域である。ハードディスクドライブ148は、音声データ、音響モデル、言語モデル、レキシコン、及びマッピングテーブルを記憶する。ネットワークインターフェイス154は、ネットワーク164への接続を提供する。
図2に示すように、製造条件計算装置1は、CPU140がプログラムを実行することにより構成される処理部166を含む。処理部166は、実測データ記録部168と、解析期間設定部170と、統計モデル解析部172と、寄与度算出部174と、不良率集計部176と、優先度付加部178と、計算結果提示部180とを含む。
本実施の形態1に係る製造条件計算装置1の処理部166を実現するソフトウェアは、DVD-ROM162又は半導体メモリ160等の媒体に記録されたオブジェクトコード又はスクリプトの形で流通し、DVD-ROMドライブ150又は半導体メモリポート152等の読出装置を介してコンピュータ120に提供され、ハードディスクドライブ148に記憶される。CPU140がプログラムを実行する際には、プログラムはハードディスクドライブ148から読出されてRAM146にロードされる。そして、図示しないプログラムカウンタによって指定されたアドレスから命令がフェッチされ、その命令が実行される。また、CPU140は、ハードディスクドライブ148から処理すべきデータを読出し、処理の結果をこれもまたハードディスクドライブ148に記憶する。推定された製品分子量のハードコピーが、プリンタ124により出力される。
コンピュータ120の一般的動作は周知であるので、詳細な説明は省略する。
ソフトウェアの流通方法に関して、ソフトウェアは必ずしも記憶媒体に記録されたものでなくてもよい。例えば、ソフトウェアはネットワークに接続された別のコンピュータから分配されてもよい。また、ソフトウェアの一部がハードディスクドライブ148に記憶され、ソフトウェアの残りの部分についてはネットワークを介してハードディスクドライブ148に取込み、実行の際に統合する様にしてもよい。
また、ソフトウェアの流通形態はオブジェクトコードには限らない。前述したようにスクリプト形式でもよいし、ソースプログラムの形で供給され、コンピュータ120にインストールされた適切なコンパイラでオブジェクトコードに変換されるという流通形態もあり得る。
典型的には、現代のコンピュータは、オペレーティングシステム(OS)によって提供される一般的な機能を利用し、所望の目的にしたがって制御された態様で機能を達成する。したがって、OS又はサードパーティから提供されうる一般的な機能を含まず、一般的な機能の実行順序の組合せのみを指定したプログラムであっても、そのプログラムが全体として所望の目的を達成する制御構造を有する限り、そのプログラムがこの発明の範囲に包含されることは明らかである。
<フロー>
次に、製造条件計算装置1におけるデータ解析処理のフローチャートについて、図3に基づいて説明する。
<S1>
まず、ステップS1において、処理部166の実測データ記録部168は、実測データをコンピュータ120内に構築されたデータベース(以下単に「DB」と呼ぶ。)に追加する。被製造個体単位で登録する場合の実測データは、被製造個体の品種やシリアル番号及び各製造工程における製造時間・製造装置・製造ヘッド・製造結果を含む。
なお、製造結果とは、各製造工程において良品もしくは不良品のどちらであったか、不良品だった場合はどの検査項目として不良だったかを示すものである。
また、被製造個体を一定数、例えば100個や10,000個もしくは1時間での製造数でまとめたロットで登録する場合の実測データは、被製造ロットの品種やロット番号及び各製造工程における製造開始時間・製造終了時間・製造装置・製造結果を含む。
なお、ロットで登録する場合の製造結果は、対象ロットにおける良品数・各不良項目における不良数・各不良項目数をロットに含まれる被製造個体数で割った不良率、を含む。以下の説明においては、ロットで登録されたデータを想定して説明する。
<S2>
次いで、ステップS2において、解析期間設定部170は、解析の対象・データ・評価候補をもとに、単位解析期間を例えば3日間に設定する。
<S3>
次いで、ステップS3において、統計モデル解析部172は、単位解析期間毎に実測データを分割し、データ毎に統計モデルを解析して要素統計モデルを構築する。実測データが単位解析期間に入るか否かは、製造開始時間や製造終了時間あるいは実測データがDBい追加された時間等に基づき判断することができる。
具体的には、複数の弱学習器を組み合わせるアンサンブル学習の一つであり、逐次的に弱学習器を構築していく手法として、勾配ブースティングという手法を用いることで、概ね良好な結果が得られることが多い。なお、勾配ブースティングの代わりに、決定木やランダムフォレストといった手法を用いてもよい。ここで学習器とは、考えられる分岐候補においてエントロピーを基準として当てはめを行うものである。
勾配ブースティングにおいては、最初の層を当てはめ、葉に含まれるデータの実力予測値を減算して残差を求める。次に、求められた残差に対して新たなツリーを当てはめていき、加法的な大きなモデルを構築していく。そして、指定した層数に達するまで、残差の当てはめを繰り返していく。
該当のパラメータによる尤度比カイ二乗(G)を合計したものを、不良品に対する寄与度として算出できる。尤度比カイ二乗は、エントロピーに2を乗算することで求まる。
結果として算出される要素統計モデルは、単位解析期間毎に、製造装置における集計不良率を説明もしくは予測できるものであり、詳細には、製造装置によって分岐させた場合の不良数変化を樹木状に展開したものである。ただし、集計不良率とは、ある項目で層別した後、その項目に該当する製品の不良数を、その項目に該当する製品の投入数で割った不良率とする。
<S4>
次いで、ステップS4において、寄与度算出部174は、要素統計モデルで算出された不良品の発生に対する各装置の寄与度を算出して、DBに登録する。図4Aに、工程10で検出される不良1001に対して製造期間毎に実測データを抽出し、ステップS3で示した要素統計モデルをもとに、製造装置毎の寄与度をDBに登録したデータの一例を示す。
左半分の解析対象とは解析の目的対象であり、実施の形態1ではある対象工程・対象不良・期間で目的対象を限定している。
まず、対象工程とは被製造個体を材料から完成形へ加工していく過程であり、例えば電池の製造工程では、混錬・塗布・巻取・缶挿入・溶接・注液・封口・初期検査・エージング・出荷検査といった過程を示すものである。本実施の形態1では、工程1から工程10で構成される製造工程を想定している。
次に、対象不良は、各工程の検査によって検出されるものであり、例えば巻取検査時に検出される巻取工程起因の巻きずれ不良であったり、出荷検査時に検出される前工程全般にわたって要因が発生しうる軽ショート不良といった不良を示すものである。本実施の形態1では、工程01で発生する不良は不良01XX、工程10で発生する不良は不良10XXと記載しており、例えば不良0301は巻きずれ不良、不良1001は軽ショート不良、と前半2文字の工程が異なる場合は、後半2文字が同じでも違う不良を示す。
期間は、前記対象不良が検出された時間の範囲を限定するものであり、被製造個体の前工程での製造時間や完成時間を限定するものではない。
また、右半分の解析結果とは前記解析対象で限定した目的対象に対して、要素統計モデルを算出して得られた結果である。この要素統計モデルで得られる結果は、工程・装置・寄与度で構成される。
例えば4月1日から3日の期間で、工程10において検出された不良1001の要因として、実施の形態1では工程10の装置1004、工程09の装置0902および工程09の装置0901と自工程及び前工程の3装置を記載している。不良の要因は、自工程だけでなく前工程も抽出され、なおかつ複数装置で構成されることが一般的である。また前記要因として出力された装置は、目的対象に対する要素統計モデル内の影響度が異なる。この影響度については、要素統計モデル内の各装置による分岐部の平方和を合計するなどして、寄与度として算出される。
図4Bは、前記解析対象で限定した対象工程・対象不良・期間に対して、要素統計モデルで算出された各装置に対する寄与度を棒グラフで表示した一例である。
<S5>
次いで、ステップS5において、不良率集計部176は、単位解析期間毎及び装置毎の集計不良率を算出する。具体的には、不良品数を製品数で除した値を集計不良率として算出する。
図5Aに、工程10で検出される不良1001に対して、製造期間毎に実測データを抽出し、算出した集計不良率をDBに登録したデータの一例を示す。
左半分の集計対象は、集計の目的対象であり、実施の形態1では対象工程・対象不良・期間で目的対象を限定しており、それらは図4Aについて説明したのと同様のものを想定している。
また、右半分の集計結果とは、集計対象で限定した目的対象に対して、工程及び装置毎の集計不良率を記したものである。
図5Bは、限定した対象期間・不良項目に対する対象工程・装置ごとの集計不良率を棒グラフで表示した一例である。
<S6>
次いで、ステップS6において、優先度付加部178は、ステップS5における集計不良率に応じてステップS4の寄与度にメンテナンスの優先度を付加する。具体的には、優先度付加部178は、寄与度に正負の符号を付加する。図6A及び図6Bに符号を付加したデータの一例を示す。
具体的には、まず、優先度付加部178は、図6Aのように各装置に対して、寄与度を縦軸、集計不良率を横軸にとった散布図にデータをプロットする。なお便宜上、図6Aにおいて、正常装置を中抜きの丸で示し、異常装置を黒い丸で示すことで、正常装置と異常装置とをマーカーで区別しているが、実際はこれらの分類は未知である。
次いで、優先度付加部178は、各装置の集計不良率の平均値等の代表値を、代表不良率として算出する。そして、優先度付加部178は、図6Bのように、集計不良率が代表不良率より大きい装置の寄与度には、正の符号を付加する。同様に、集計不良率が代表不良率より小さい装置の寄与度には、負の符号を付加する。符号付きの寄与度は、その値が大きいほど、メンテナンスの優先度が高いことを表す。
<S7>
次いで、ステップS7において、計算結果提示部180は、符号付き寄与度の値の大きいものから順に、つまり優先度が高い順に、製造現場のオペレータに提示する。図7は、ステップS6の結果をもとに、図4Aの寄与度に正負の符号を付加させたものである。
例えば対象工程10、対象不良1001、対象期間4月3日から5日においては、工程09装置0902(寄与度240,000)、工程10装置1004(寄与度200,000)、工程10装置0901(寄与度50,000)という情報が得られる。前記情報と過去経験を勘案し、装置0902内のローラーBを交換すべき、といった改善案を抽出する。
このようなフローを経る過程で、製品が通過した装置及び製造結果に関する実測データのみから不良品の発生要因となる装置を特定し、不良品の発生に寄与する装置に対するメンテナンスの優先度を付加して、製造現場に提供することができる。したがって、不良品発生に寄与する装置の特定を定量的に実施することが可能となる。なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に関して説明する。図8は、製造条件計算装置1の処理部166Aのブロック図である。なお、説明しない事項は、実施の形態1と同様である。
<装置>
図8に示すように、製造条件計算装置1の処理部166Aは、実施の形態1の構成に加えて、有意差検証部182をさらに備えている。
<フロー>
次に、製造条件計算装置1におけるデータ解析処理のフローチャートについて、図9に基づいて説明する。なお、実施の形態2のフローは、ステップS6までは実施の形態1と同様である。
<S11>
ステップS6の処理が行われた後、ステップS11において、有意差検証部182は、統計的仮説検定を行い、有意でないと判定された装置に対する寄与度を0にする。以下で詳細を説明する。
図10Aは、装置0901を通過した製品のうち良品及び不良品となったものの個数、並びに装置0901を通過しなかった製品のうち良品及び不良品となったものの個数を表示し、各合計値を記載した2×2分割表の一般例である。仮説検定の一種であるカイ二乗検定では、以下の式(1)~(5)で表される検定統計量Tを算出する。
Figure 0007281708000001
Figure 0007281708000002
Figure 0007281708000003
Figure 0007281708000004
Figure 0007281708000005
このように、自由度1のカイ二乗分布に従うことを利用し、有意水準におけるカイ二乗分布の値と比較することで、装置0901を通過した製品の不良品の出やすさが他の装置と比べて有意かどうかが判定される。具体的には、装置0901に関して算出した検定統計量Tがカイ二乗分布の値より大きければ有意、つまり装置0901は他の装置に比べて不良品が出やすいと判定される。一方、Tがカイ二乗分布の値より小さければ有意でないと判定される。
そして、有意差検証部182は、有意と判定された装置に対する寄与度はそのままにし、有意でないと判定された装置に対する寄与度を0に修正する。なお、有意でないと判定された装置に対する寄与度を0にしないで、小さくしてもよい。図4Bにおいて修正した寄与度でプロットした散布図を図10Bに示す。また、図4Aにおいて修正した寄与度を格納したものを図11に示す。このような有意差検証部182の処理によって、統計的な性質を利用して、不良品の出やすさを定量的に評価できる。
<S12>
次いで、ステップS12において、計算結果提示部180は、図11の寄与度の正側の絶対値の大きいものから順に、つまり優先度が高い順に、製造現場のオペレータに提示する。例えば対象工程10、対象不良1001、対象期間4月3日から5日においては、工程09の装置0902(寄与度240,000)、工程10の装置1004(寄与度200,000)という情報が得られる。計算結果提示部180は、前記情報と過去経験を勘案し、装置0902内のローラーBを交換すべき、といった改善案を抽出する。
このようなフローを経る過程で、有意差検証部182で有意と判定された装置のうち優先度が高い順にメンテナンス指示を行うことで、不良品の発生に寄与する装置の特定を定量的に実施することが可能となる。なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
本発明の不良発生に寄与する装置特定のための製造条件計算装置、製造条件計算方法及び製造条件計算プログラムは、製造プロセスを決定するパラメータが網羅的に計測されていないような一般加工設備・ラインにおいても、不良品の発生に寄与する装置を定量的に評価して不良対策の優先度を提供できる特徴を有し、加工設備に限らず一般工場等における不良要因特定の用途にも適用できる。
1 製造条件計算装置
120 コンピュータ
122 モニタ
124 プリンタ
126 キーボード
128 マウス
140 CPU
142 バス
144 ROM
146 RAM
148 ハードディスクドライブ
150 DVD-ROMドライブ
152 半導体メモリポート
154 ネットワークインターフェイス
160 半導体メモリ
162 DVD-ROM
164 ネットワーク
166,166A 処理部
168 実測データ記録部
170 解析期間設定部
172 統計モデル解析部
174 寄与度算出部
176 不良率集計部
178 優先度付加部
180 計算結果提示部
182 有意差検証部

Claims (8)

  1. 製品の製造に用いる装置及び単位解析期間の製造結果を含む実測データに基づいて、各装置の不良品の発生に対する寄与度を算出する寄与度算出部と、
    前記単位解析期間毎の各装置の集計不良率を算出する不良率集計部と、
    前記各装置の前記集計不良率と前記集計不良率の代表不良率との大小関係に基づいて、前記集計不良率に対応する前記寄与度にメンテナンスの優先度を付加する優先度付加部と、を有し、
    前記単位解析期間で分割した前記実測データ毎に、勾配ブースティングを用いて要素統計モデルを構築する統計モデル解析部をさらに有し、
    前記寄与度算出部は、前記要素統計モデルに基づいて、寄与度を算出する、製造条件計算装置。
  2. 前記代表不良率は、前記各装置の集計不良率の平均値である、請求項1に記載の製造条件計算装置。
  3. 統計的仮説検定を行うことで、所定の装置における不良品の出やすさが他の装置と比べて有意か否かを判定し、有意であると判定された装置の前記寄与度を維持し、有意でないと判定された装置の前記寄与度を小さくする有意差検証部をさらに有する、請求項1または2に記載の製造条件計算装置。
  4. 前記有意差検証部は、分割表を用いたカイ二乗検定を用いて、前記不良品の出やすさを判定する、請求項に記載の製造条件計算装置。
  5. 製品の製造に用いる装置及び単位解析期間の製造結果を含む実測データに基づいて、各装置の不良品の発生に対する寄与度を算出する寄与度算出工程と、
    前記単位解析期間毎の各装置の集計不良率を算出する不良率集計工程と、
    前記各装置の前記集計不良率と前記集計不良率の代表不良率との大小関係に基づいて、前記集計不良率に対応する前記寄与度にメンテナンスの優先度を付加する優先度付加工程と、を有し、
    前記単位解析期間で分割した前記実測データ毎に、勾配ブースティングを用いて要素統計モデルを構築する統計モデル解析行程をさらに有し、
    前記寄与度算出工程は、前記要素統計モデルに基づいて、寄与度を算出する、製造条件計算方法。
  6. 統計的仮説検定を行うことで、所定の装置における不良品の出やすさが他の装置と比べて有意か否かを判定し、有意であると判定された装置の前記寄与度を維持し、有意でないと判定された装置の前記寄与度を小さくする有意差検証工程を有する、請求項に記載の製造条件計算方法。
  7. コンピュータに、
    製品の製造に用いる装置及び単位解析期間の製造結果を含む実測データに基づいて、各装置の不良品の発生に対する寄与度を算出する寄与度算出工程と、
    前記単位解析期間毎の各装置の集計不良率を算出する不良率集計工程と、
    前記各装置の前記集計不良率と前記集計不良率の代表不良率との大小関係に基づいて、前記集計不良率に対応する前記寄与度にメンテナンスの優先度を付加する優先度付加工程と、
    前記単位解析期間で分割した前記実測データ毎に、勾配ブースティングを用いて要素統計モデルを構築する統計モデル解析行程と、を実行させ、
    前記寄与度算出工程は、前記要素統計モデルに基づいて、寄与度を算出する、製造条件計算プログラム。
  8. 前記コンピュータに、
    統計的仮説検定を行うことで、所定の装置における不良品の出やすさが他の装置と比べて有意か否かを判定し、有意であると判定された装置の前記寄与度を維持し、有意でないと判定された装置の前記寄与度を小さくする有意差検証工程を実行させる、請求項に記載の製造条件計算プログラム。
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