JP7280522B2 - 流量調整弁、及び、熱交換ユニット - Google Patents

流量調整弁、及び、熱交換ユニット Download PDF

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Description

流量調整弁、及び、熱交換ユニットに関する。
特許文献1(特開昭62-31784号公報)に記載のように、圧電素子を有する弁体と、弁体によって開閉される孔を有する弁座とを備える流量調整弁が知られている。この流量調整弁では、圧電素子に電圧を印加することで生じる弁体の変位によって、弁を通過する流体の流量が調整される。
弁が閉じている時において弁体の上流側の圧力と下流側の圧力との差が大きい場合、弁が開く時に弁体にかかる負荷が大きい。このような場合、大型の圧力素子を用いる必要があり、弁の小型化が難しい。
第1観点の流量調整弁は、弁本体と、板状部材とを備える。弁本体は、流体の流入口、及び、流体の流出口を有する。板状部材は、弁本体の内部に配置される。板状部材は、板状の圧電体と、金属板とを有する。弁本体は、流入口と流出口とを結ぶ第1流路と、流入口と流出口とを結ぶ第2流路とを有する。板状部材は、圧電体に電圧を印加することで生じる板状部材の変位によって第1流路を開閉することで、流入口から流出口に流れる流体の流量を調整する。
この流量調整弁では、流入口から流出口へ向かうメイン流路(第1流路)にバイパス流路(第2流路)が設けられることで、メイン流路が開くときの弁体(板状部材)にかかる負荷が低減される。従って、薄型の弁体を使用できるので、流量調整弁を小型化できる。
第2観点の流量調整弁は、第1観点の流量調整弁であって、板状部材は、圧電体に電圧を印加することで生じる板状部材の変位によって第1流路を周期的に開閉することで、流入口から流出口に流れる流体の流量を調整する。
この流量調整弁では、弁体を周期的に変位させて、メイン流路の開度を周期的に変えることで、流量の細かい調整が可能となる。
第3観点の流量調整弁は、第1観点又は第2観点の流量調整弁であって、板状部材は、さらに、圧電体に印加される電圧の大きさを変化させることによる、板状部材の変位量の調整によって、流入口から流出口に流れる流体の流量を調整する。
この流量調整弁では、弁体に印加する電圧を制御して弁体の変位量を調整することで、流量の細かい調整が可能となる。
第4観点の流量調整弁は、第1乃至第3観点のいずれか1つの流量調整弁であって、第1部材をさらに備える。第1部材は、弁本体の内部において第1流路と連通する第1空間に配置される導電性部材である。第1部材は、圧電体及び金属板と電気的に接続される。
この流量調整弁では、弁体と電気的に接続される導電性ピン(第1部材)が、弁本体の内部に配置される。従って、弁体が弁本体によって保護される。
第5観点の流量調整弁は、第4観点の流量調整弁であって、弁本体は、弁本体の外部空間と第1空間とを結ぶ第1開口をさらに有する。第1開口は、絶縁性部材である第2部材によってシールされる。第1部材は、第1空間から弁本体の外部空間まで延びており、かつ、弁本体と接することなく第2部材を貫通している。
この流量調整弁では、弁本体の内部には導電性ピンの一部しか配置されない。従って、導電性ピンの一部を弁本体の外部に露出させることで、流量調整弁を小型化できる。
第6観点の熱交換ユニットは、冷凍サイクル装置の熱交換ユニットであって、冷媒が内部を流れる冷媒配管と、第1乃至第5観点のいずれか1つの流量調整弁とを備える。流量調整弁は、冷媒配管に取り付けられ、冷媒配管の内部を流れる冷媒の流量を調整する。
この熱交換ユニットでは、小型の流量調整弁を備えることで、熱交換ユニットを小型化できる。
実施形態の冷凍サイクル装置1の概略構成図である。 実施形態の熱交換ユニット100の概略構成図である。 実施形態の流量調整弁140の概略断面図である。流量調整弁140の開度が最小である時の状態を表す図である。 実施形態の流量調整弁140の概略断面図である。流量調整弁140の開度が最小でない時の状態を表す図である。 流量調整弁140の弁座145の外観図である。 流量調整弁140の弁座145の上面図である。 実施形態の板状部材142及び電極143の概略構成図である。圧電体142bに電圧が印加されていない状態を表す図である。 実施形態の板状部材142及び電極143の概略構成図である。第1圧電体142b1にプラスの電圧が印加されている状態を表す図である。 実施形態の板状部材142及び電極143の概略構成図である。第2圧電体142b2にマイナスの電圧が印加されている状態を表す図である。 実施形態の板状部材142の制御を説明するための図である。
本開示の一実施形態に係る流量調整弁140、流量調整弁140を備える熱交換ユニット100、及び、熱交換ユニット100を備える冷凍サイクル装置1について、図面を参照しながら説明する。
(1)冷凍サイクル装置
(1-1)全体構成
図1に示すように、冷凍サイクル装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。冷凍サイクル装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット3と、液冷媒連絡管4と、ガス冷媒連絡管5と、を備える。液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5は、室外ユニット2と室内ユニット3とを接続する。そして、冷凍サイクル装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路6は、室外ユニット2と、室内ユニット3とが液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5を介して接続されることによって構成されている。
(1-2)詳細構成
(1-2-1)室内ユニット
室内ユニット3は、室内(居室や天井裏空間等)に設置されており、冷媒回路6の一部を構成している。室内ユニット3は、主として、室内熱交換器31を有している。室内熱交換器31は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。室内熱交換器31の液側は液冷媒連絡管4に接続されており、室内熱交換器31のガス側はガス冷媒連絡管5に接続されている。
(1-2-2)室外ユニット
室外ユニット2は、室外(建物の屋上や建物の壁面近傍等)に設置されており、冷媒回路6の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、アキュムレータ25と、液閉鎖弁26と、ガス閉鎖弁27と、を有している。
圧縮機21は、低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。ここでは、圧縮機21として、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)が圧縮機用モータによって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用されている。
四路切換弁22は、室外ユニット2の内部配管の接続状態を切り替える。冷凍サイクル装置1が冷房運転を行う場合、四路切換弁22は、図1の破線で示される接続状態を実現する。冷凍サイクル装置1が暖房運転を行う場合、四路切換弁22は、図1の実線で示される接続状態を実現する。
室外熱交換器23は、冷媒回路6を循環する冷媒と、室外空気との熱交換を行う。室外熱交換器23は、冷房運転時には冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。
図2に示すように、室外熱交換器23は、複数の熱交換部23a~23iを含む。熱交換部23a~23iは、冷媒と室外空気とが、熱交換を行う部分である。図2では、9つの熱交換部23a~23iが下から順に配置されている。熱交換部23a~23iは、冷媒が流れる冷媒流路と、室外空気と接する伝熱フィンと、を有する。各熱交換部23a~23iは、伝熱フィンを共有する。
図1に戻り、室外膨張弁24は、開度調整が可能な電動弁又は電磁弁である。室外膨張弁24は、室外ユニット2の内部配管を流れる冷媒を減圧させる。室外膨張弁24は、室外ユニット2の内部配管を流れる冷媒の流量を制御する。
アキュムレータ25は、圧縮機21の吸入側の配管に設置される。アキュムレータ25は、冷媒回路6を流れる気液混合冷媒を、ガス冷媒と液冷媒とに分離して、液冷媒を貯留する。アキュムレータ25で分離されたガス冷媒は、圧縮機21の吸入ポートに送られる。
液閉鎖弁26及びガス閉鎖弁27は、冷媒流路を遮断することが可能な弁である。液閉鎖弁26は、室内熱交換器31と室外膨張弁24との間に設置される。ガス閉鎖弁27は、室内熱交換器31と四路切換弁22との間に設置される。液閉鎖弁26及びガス閉鎖弁27は、例えば、冷凍サイクル装置1の設置時等において、作業者によって開閉される。
制御部28は、熱交換ユニット100を含む室外ユニット2の構成機器を制御する。制御部28は、コンピュータにより実現されるものである。制御部28は、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の画像処理や演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
(1-2-3)冷媒連絡管
液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5は、冷媒回路6を備える冷凍サイクル装置1をビル等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニット2と室内ユニット3との組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
なお、液冷媒連絡管4に流れる冷媒は、液体であってもよく、気液二相であってもよい。
(1-3)動作
図1を参照して、冷凍サイクル装置1の動作について説明する。冷凍サイクル装置1では、冷房運転と、暖房運転と、が行われる。
(1-3-1)暖房運転
冷凍サイクル装置1が暖房運転を行う場合、四路切換弁22が室外蒸発状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。冷媒回路6において、冷凍サイクルの低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮された後に吐出される。圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス閉鎖弁27及びガス冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器31に送られる。室内熱交換器31に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器31において、室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱される。室内熱交換器31で放熱した液冷媒は、液冷媒連絡管4及び液閉鎖弁26を通じて、室外膨張弁24に送られる。室外膨張弁24に送られた冷媒は、室外膨張弁24によって冷凍サイクルの低圧まで減圧でされる。室外膨張弁で減圧された低圧の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた低圧の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器23において、室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒となる。室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22及びアキュムレータ25を通じて、再び、圧縮機に吸入される。
(1-3-2)冷房運転
冷凍サイクル装置1が冷房運転を行う場合、四路切換弁22が室外放熱状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。冷媒回路6において、冷凍サイクルの低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮された後に吐出される。圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器23において、室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、室外膨張弁24、液閉鎖弁26及び液冷媒連絡管4を通じて、室内熱交換器31に送られる。室内熱交換器31に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器31において、室内空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。これにより、室内空気は冷却される。室内熱交換器31において蒸発したガス冷媒は、ガス冷媒連絡管5、ガス閉鎖弁27、四路切換弁22及びアキュムレータ25を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
(2)熱交換ユニット
(2-1)全体構成
冷凍サイクル装置1の室外ユニット2は、熱交換ユニット100を含む。熱交換ユニット100は、室外熱交換器23を含む。図1及び図2に示すように、熱交換ユニット100は、主に、分流器110と、冷媒流路120と、ヘッダ130と、流量調整弁140と、制御部28とを備える。
(2-2)詳細構成
(2-2-1)分流器
分流器110は、室外膨張弁24と室外熱交換器23との間に設けられる。図2では、分流器110は、熱交換部23a~23iの一端側(図2における左側)に配置されている。なお、図2では、分流器110は、熱交換部23a~23iの下方に図示されているが、熱交換部23a~23iの側方に配置されてもよい。
分流器110は、暖房運転時に、冷媒回路6において室外熱交換器23に向かう冷媒を、図2の矢印に示すように、複数の冷媒流路120のそれぞれに分岐させる。この場合、分流器110には、液冷媒が流入する。図2では、分流器110により、9本の冷媒流路120a~120iに分岐されている。なお、分岐される冷媒流路の数は、特に限定されない。
(2-2-2)冷媒流路
分流器110により分岐された複数の冷媒流路120a~120iには、冷媒が流れる。冷媒流路120は、内部に冷媒が流れる配管である。この配管の内径は、例えば10mm以下であり、好ましくは7mm以下である。各冷媒流路120a~120iの一端部は、分流器110に接続され、各冷媒流路120a~120iの他端部は、ヘッダ130に接続されている。
図2に示す各冷媒流路120a~120iは、上下方向に延びる部分と、左右方向に延びる部分と、を有する。上下に延びる部分は、分流器110から上方に延びる。左右に延びる部分は、室外熱交換器23の熱交換部23a~23iの一部を構成する。言い換えると、室外熱交換器23の各熱交換部23a~23iは、各冷媒流路120a~120iを含む。ここでは、各熱交換部23a~23iには、上下に並ぶ3本の冷媒流路120a~120iがそれぞれ配置される。3本の冷媒流路120a~120iは、1つの冷媒流路が2回折り返されてなる。そして、複数の冷媒流路120a~120iには、共通の複数の伝熱フィンが配置される。
(2-2-3)ヘッダ
ヘッダ130は、複数の冷媒流路120a~120iと接続される。ここでは、ヘッダ130は、熱交換部23a~23iの他端側(図2における右側)に立設されている。ヘッダ130は、筒状の部材である。
ヘッダ130は、暖房運転時に、複数の冷媒流路120a~120iを流れる冷媒を合流させる。この場合、ヘッダ130には、ガス冷媒が流入する。このガス冷媒は、冷媒回路6において四路切換弁22に送られる。
(2-2-4)流量調整弁
流量調整弁140は、少なくとも1つの冷媒流路120に設けられる。図2では、複数の冷媒流路120a~120iのそれぞれに、1つの流量調整弁140a~140iが設けられている。言い換えると、流量調整弁140の数は、複数の冷媒流路120の数と同じである。流量調整弁140は、冷媒流路120である配管に取り付けられる。
流量調整弁140は、室外膨張弁24と室外熱交換器23との間に設けられる。具体的には、複数の流量調整弁140a~140iは、分流器110と熱交換部23a~23iとの間に設けられる。
流量調整弁140は、冷媒流路120を流れる冷媒の流量を調整する。言い換えると、流量調整弁140は、その開度に応じて、冷媒流路120を流れる冷媒の流量を増減させる。流量調整弁140は、流量調整弁140が減圧できる最大圧力以下の圧力範囲において、流量を調整できる。これにより、複数の冷媒流路120a~120iの一部の冷媒流路に他の冷媒流路よりも多くの冷媒が流れることによる、冷媒の偏流を防止できる。流量調整弁140の開度は、所定の最小開度から所定の最大開度までの範囲内において調整可能である。流量調整弁140の最小開度は、ゼロより大きい所定の値である。そのため、流量調整弁140の開度が最小であっても、冷媒は、流量調整弁140を通過することができる。
図3に示すように、流量調整弁140は、主に、弁本体141と、板状部材142と、電極143と、絶縁部材144とを含む。本実施形態の流量調整弁140は、室外膨張弁24に用いられる電磁弁又は電動弁と異なり、圧電素子を用いている。このため、流量調整弁140は、電圧の印加により作動する。ここでは、流量調整弁140は、電磁弁に使用される電磁コイルよりも小さい発生力を有するバイモルフ型圧電素子を用いている。
(2-2-4-1)弁本体
弁本体141は、冷媒流路120と連結されている。弁本体141は、1つの部材で構成されてもよく、複数の部材で構成されてもよい。弁本体141の内部には、冷媒が通過するための空間が形成されている。
弁本体141は、冷媒の流入口141aと、冷媒の流出口141bと、第1流路141c1と、第2流路141c2と、弁座145と、を有する。第1流路141c1及び第2流路141c2は、流入口141aと流出口141bとを結び、図3及び図4では、概ね右側から左側に向かって延びた後、下側に向かって延びる。弁座145は、弁本体141の内部に配置される部材である。以下の説明では、図3の矢印に示す暖房運転時の冷媒の流れを基準にしている。
本実施形態では、流入口141aは、弁本体141の長手方向の端部(図3における右側)に設けられ、流出口141bは、弁本体141の長手方向中央部の下部(図3における下側)に設けられる。流入口141a及び流出口141bのそれぞれは、冷媒流路120に接続されている。図3では、冷媒流路120の端部は、流入口141a及び流出口141bよりも弁本体141の内側まで入り込んでいる。
弁本体141の内部には、入口流路141d1と、調整流路141d2と、バイパス流路141d3とが形成されている。第1流路141c1は、入口流路141d1と調整流路141d2とを含む。第2流路141c2は、入口流路141d1とバイパス流路141d3とを含む。
入口流路141d1は、弁本体141の長手方向(図3の左右方向)に沿って延びている。入口流路141d1は、流入口141aに接続される冷媒流路120と連通する。流入口141aを経由して弁本体141の内部に流入した冷媒は、最初に入口流路141d1を流れる。流量調整弁140の開度が最小でない場合、入口流路141d1を通過した冷媒の一部は、調整流路141d2に流入し、残りは、バイパス流路141d3に流入する。調整流路141d2を通過した冷媒、及び、バイパス流路141d3を通過した冷媒は、合流して、流出口141bを経由して、流出口141bに接続される冷媒流路120に流入する。言い換えると、第1流路141c1及び第2流路141c2は、弁本体141の内部において、一旦分流した後に合流する。
調整流路141d2は、流量調整弁140を通過する冷媒の流量を調整するために、断面積が変化する部分である。調整流路141d2は、主として、弁座145を貫通する第1貫通孔141e1と、板状部材142とから構成される。板状部材142は、調整流路141d2の断面積を変化させるために、第1貫通孔141e1を開閉するための部材である。調整流路141d2の断面積は、弁座145と板状部材142との間の隙間の寸法に応じて変化する。後述するように、調整流路141d2の断面積は、板状部材142の変位によって変化する。
図3に示されるように、流量調整弁140の開度が最小であるとき、弁座145の第1貫通孔141e1は、板状部材142によって閉じられている。そのため、流量調整弁140の開度が最小であるとき、冷媒は調整流路141d2を通過することができないので、流量調整弁140は、第1流路141c1が閉じている状態にある。
図4に示されるように、流量調整弁140の開度が最小でないとき、弁座145の第1貫通孔141e1は、板状部材142によって閉じられていない。そのため、流量調整弁140の開度が最小でないとき、冷媒は調整流路141d2を通過することができるので、流量調整弁140は、第1流路141c1が開いている状態にある。
バイパス流路141d3は、主として、弁座145を貫通する第2貫通孔141e2から構成される。第2貫通孔141e2は、板状部材142のような外部の部材によって開閉されない。そのため、バイパス流路141d3は常に開いているので、第2流路141c2は、常に開いている状態にある。従って、流量調整弁140の開度が最小であるときでも、流入口141aを経由して弁本体141の内部に流入した冷媒は、入口流路141d1を通過した後、バイパス流路141d3を通過して、流出口141bに到達することができる。また、バイパス流路141d3は、流量調整弁140の開度が最小であるとき、言い換えると、第1貫通孔141e1が板状部材142によって閉じられているときに、調整流路141d2の上流側と下流側とを連通させる機能を有する。上流側とは、流入口141aの側であり、下流側とは、流出口141bの側である。
上述したように、弁座145は、第1貫通孔141e1と第2貫通孔141e2とを有する。図5及び図6に示されるように、第1貫通孔141e1は、弁座145の中央部を貫通する略円筒形状の孔である。以降、第1貫通孔141e1の長手方向(貫通する方向)を第1方向と定義する。第1方向は、例えば、鉛直方向である。
図6に示されるように、第1方向に沿って見た場合、第2貫通孔141e2は、第1貫通孔141e1の周囲に形成される略円弧状の孔である。本実施形態において、略円弧状の第2貫通孔141e2の数は1つであるが、第2貫通孔141e2の数及び形状は、弁座145の形状に応じて任意に設定可能である。例えば、第2貫通孔141e2は、第1方向に沿って見た場合に、第1貫通孔141e1の周囲に形成される複数の略円形の孔であってもよい。また、弁座145の形状も、図5及び図6に示される形態に限られない。
(2-2-4-2)板状部材
板状部材142は、弁座145の近傍に配置される弁体である。板状部材142は、弁本体141の内部の空間に配置され、図3では左右方向に延びている。板状部材142は、一方の端部(図3における左端部)が支持されて、他方の端部(図3における右端部)が支持されていない、片持ちの構造を有する。具体的には、板状部材142の一方の端部は、電極143に接続された状態で、弁本体141に固定されている。板状部材142の他方の端部は、自由端であり、弁座145と対向している。板状部材142の自由端が第1方向に変位することで、弁座145の第1貫通孔141e1の上流側の開口(図3における上側の開口)が開閉する。
図3に示されるように、板状部材142の自由端が弁座145に接しているとき、第1貫通孔141e1は板状部材142によって塞がれているので、調整流路141d2の断面積はゼロとなる。
図4に示されるように、板状部材142の自由端が弁座145に接していないとき、第1貫通孔141e1は板状部材142によって塞がれていないので、調整流路141d2の断面積はゼロではない。板状部材142の自由端の第1方向の位置によって、板状部材142と弁座145との間の隙間の寸法が変化するので、調整流路141d2の断面積も変化する。そのため、板状部材142の変位量に応じて、第1流路141c1を流れる冷媒の流量が変化する。
図7~図9に示すように、板状部材142は、金属板142aと、一対の圧電体142bと、弾性部材142cと、を有する。一対の圧電体142bは、第1圧電体142b1と、第2圧電体142b2とから構成される。板状部材142は、第1圧電体142b1と、金属板142aと、第2圧電体142b2とが第1方向に積層している構成を有する。金属板142aは、第1圧電体142b1と第2圧電体142b2とによって挟まれている。印加電圧によって圧電体142bに生じる変位により、板状部材142の自由端が第1方向に変位して、調整流路141d2の断面積が変化する。図7~9において、板状部材142の自由端は、板状部材142の右側の端部である。
金属板142aは、金属材料で構成されている。圧電体142bは、印加電圧により変形する圧電性を有する材料(圧電材料)で構成されている。板状部材142の長手方向(図3,4の左右方向)において、金属板142aは、圧電体142bよりも長い。金属板142a及び圧電体142bの一方の端部(図7~図9における右側の端部)は揃っている。金属板142aの他方の端部(図7~9における左側の端部)は、圧電体142bの他方の端部(図7~9における左側の端部)から突出している。金属板142aは、プラス又はマイナスの第3接点143cを有する。
圧電体142bは、電圧が印加されると、圧電体142bの長手方向と交差する第1方向に変位する。具体的には、圧電体142bの自由端(板状部材142の自由端の側の端部)は、図7~図9における上下方向に変位する。圧電体142bは、図7に示すように、左右方向にまっすぐに延びる状態と、図8に示すように、自由端が下方に移動した状態と、図9に示すように、自由端が上方に移動した状態と、になり得る。
弾性部材142cは、板状部材142の自由端の側において、弁座145に近い側の圧電体142bである第2圧電体142b2に取り付けられている。弾性部材142cは、例えば、ゴム製の板である。図3に示されるように、板状部材142の自由端が弁座145に接しているとき、弾性部材142cは、第1貫通孔141e1の上流側の開口を塞いでいる。図4に示されるように、板状部材142の自由端が弁座145に接していないとき、弾性部材142cは、第1貫通孔141e1の上流側の開口を塞いでいない。図3,4では、弾性部材142cは、板状部材142の自由端において下方に向かって突出している部分に相当する。
(2-2-4-3)電極
電極143は、圧電体142bに接続され、板状部材142と共に圧電素子を構成する。図7~図9では、電極143は、圧電体142b及び金属板142aと接続される。具体的には、電極143は、第1接点143aと、第2接点143bと、を有する。第1接点143aは、第1圧電体142b1に接続されるプラスの接点である。第2接点143bは、第2圧電体142b2に接続されるマイナスの接点である。第1接点143a及び第2接点143bは、金属板142aの第3接点143cと接続可能に構成されている。
図7に示すように、金属板142aの第3接点143cが第1接点143a及び第2接点143bに接続されていない場合には、圧電体142bに電圧が印加されない。この時には、圧電体142bは、長手方向にまっすぐ延びている。
図8に示すように、第3接点143cが第1接点143aに接続されている場合には、第1接点143aに接続される第1圧電体142b1にプラスの電圧が印加される。このオフ状態では、圧電体142bの自由端は下方に変位する。
図9に示すように、第3接点143cが第2接点143bに接続されている場合には、第2接点143bに接続される第2圧電体142b2にマイナスの電圧が印加される。このオン状態では、圧電体142bの自由端は上方に変位する。
このように、圧電体142bを有する板状部材142の自由端は、印加電圧によって第1方向に変位する。これにより、調整流路141d2の断面積が変化する。言い換えると、板状部材142の自由端を変位させて、板状部材142と弁座145との間の隙間の寸法を変えることで、調整流路141d2の断面積が増減し、その結果、第1流路141c1を流れる冷媒の流量が増減する。
具体的には、図3に示されるように調整流路141d2の断面積がゼロである場合に、板状部材142の自由端が図9に示すように上方に変位すると、調整流路141d2の断面積はゼロから増加する。これにより、第1流路141c1を流れる冷媒の流量がゼロから増加する。その後、板状部材142の自由端が図8に示すように下方に変位すると、調整流路141d2の断面積は減少する。これにより、第1流路141c1を流れる冷媒の流量が減少する。板状部材142の自由端が最も下方に位置するときに、調整流路141d2の断面積はゼロとなり、第1流路141c1を流れる冷媒の流量がゼロとなる。このように、板状部材142の自由端の第1方向の変位量によって、第1流路141c1を流れる冷媒の流量が変化する。
板状部材142の自由端の変位によって、調整流路141d2の断面積は、例えば、0mm以上かつ5mm以下の範囲内で変化する。板状部材142の自由端の変位によって、板状部材142と弁座145との間の隙間の寸法(第1方向の距離)は、例えば、0mm以上かつ1mm以下の範囲内で変化する。
電極143は、流量調整弁140の動作圧力に耐えることができる導電性材料で構成される。図3及び図4に示すように、電極143の一端は、弁本体141の内部空間である電極側空間146に位置している。電極側空間146は、第1流路141c1(入口流路141d1)と連通している。電極側空間146において、電極143の一端は、板状部材142の自由端ではない方の端部に接続されている。電極143の他端は、電極側空間146から、弁本体141の外部空間まで延びて外気に露出している。電極143の他端は、図7~9に示されるように外部電源に接続されている。
(2-2-4-4)絶縁部材
絶縁部材144は、電極143と弁本体141とを絶縁する。絶縁部材144は、シリコーンゴム等の絶縁性の材料で構成される。弁本体141は、弁本体141の外部空間と電極側空間146とを結ぶ電極側開口147を有する。絶縁部材144は、電極側開口147をシールして、弁本体141の内部空間の気密性を確保する。電極143は、絶縁部材144によって固定され、弁本体141と接することなく電極側開口147を通過する。
(2-2-5)制御部
制御部28は、熱交換ユニット100の流量調整弁140を制御する。本実施形態では、制御部28は、図10に示すように、印加電圧をオン状態にする時間t1と、オフ状態にする時間t2と、を制御する。制御部28から流量調整弁140に入力される電気信号は、制御部28からのパルス信号であり、パルスの周期に応じて印加電圧を調整することで、オン状態にする時間t1、及び、オフ状態にする時間t2を制御している。
具体的には、制御部28は、流量調整弁140を流れる冷媒の流量を減らす場合には、図8に示すように、第3接点143cを第1接点143aに接続してオフ状態にするように、流量調整弁140にパルス信号を送信する。
また、制御部28は、流量調整弁140を流れる冷媒の流量を増やす場合には、図9に示すように、第3接点143cを第2接点143bに接続してオン状態にするように、流量調整弁140にパルス信号を送信する。
制御部28は、冷媒流路120を流れる冷媒の温度を取得して、その温度から流量調整弁140における冷媒の流量を増加させるか減少させるかを判断し、その判断に基づいて流量調整弁140の開度を制御する。ここでは、制御部28は、暖房運転時における熱交換部23a~23iの冷媒流路120の出口近傍の冷媒の温度を取得する。具体的には、制御部28は、熱交換部23a~23iの冷媒流路120の出口近傍に設けられた温度センサ、および、冷媒流路120を形成する配管の表面温度を非接触で検出するアレイセンサなどから、冷媒の温度を取得する。そして、制御部28は、複数の冷媒流路120a~120iの中で、相対的に温度が高い冷媒流路を流れる冷媒の量が増加するように、又は、相対的に温度が低い冷媒流路を流れる冷媒の量が減少するように、各流量調整弁140a~140iの開度を制御する。
制御部28は、流量調整弁140を流れる冷媒の流量を一時的に増加させる場合には、オン状態にする時間t1を制御し、流量調整弁140を流れる冷媒の流量を一時的に減少させる場合には、オフ状態にする時間t2を制御する。これにより、制御部28は、流入口141aから流出口141bに向かって流れる冷媒の流量を調整することができる。
制御部28は、図10に示されるように、オン状態とオフ状態とを交互に切り替えて板状部材142を周期的に変位させることで、第1流路141c1を周期的に開閉する制御を行ってもよい。この場合、制御部28は、オン状態にする時間t1と、オフ状態にする時間t2とを切り替える周期を調節することで、流量調整弁140を流れる冷媒の流量を細かく調整することができる。
制御部28は、さらに、圧電体142bに印加される電圧の大きさを変化させて、板状部材142の自由端の変位量を調整することで、第1流路141c1を通過する冷媒の流量を制御してもよい。制御部28から流量調整弁140に入力される電気信号は、圧電体142bに印加される電圧を増減させるための信号である。この場合、制御部28は、圧電体142bに印加される電圧を制御して、板状部材142の自由端の変位量を調整することで、流量調整弁140を流れる冷媒の流量を細かく調整することができる。
(2-3)動作
次に、熱交換ユニット100における冷媒の流れについて説明する。各流量調整弁140の第1流路141c1は、図4に示されるように、開いている状態にあるとする。
(2-3-1)暖房運転
冷凍サイクル装置1が暖房運転を行う場合、室外膨張弁24で減圧された低圧の液冷媒は、図2に示す分流器110に流入する。分流器110に流入した液冷媒は、複数の冷媒流路120a~120iに分流して、各流量調整弁140a~140iに流入する。
図3に示すように、各流量調整弁140の流入口141aに流入した液冷媒は、第1流路141c1及び第2流路141c2を通過する。流量調整弁140を通過する冷媒の流量を減らす場合には、制御部28は、図8に示すように、板状部材142の圧電体142bに印加電圧を加えて、板状部材142の自由端を下方に変位させることにより、第1流路141c1の調整流路141d2の断面積を減らす。流量調整弁140を通過する冷媒の流量を増やす場合には、制御部28は、図9に示すように、板状部材142の圧電体142bに印加電圧を加えて、板状部材142の自由端を上方に変位させることにより、第1流路141c1の調整流路141d2の断面積を増やす。流量が調整された冷媒は、流出口141bから冷媒流路120に流入する。その後、冷媒流路120を流れる冷媒は、図2に示す各熱交換部23a~23iに流入する。
各熱交換部23a~23iに流入した液冷媒は、各熱交換部23a~23iにおいて、室外空気と熱交換を行って蒸発してガス冷媒となる。各熱交換部23a~23iを通過した後、各冷媒流路120a~120iを流れる冷媒は、ヘッダ130で合流する。ヘッダ130で合流したガス冷媒は、四路切換弁22に向かって流れる。
(2-3-2)冷房運転
冷凍サイクル装置1が冷房運転を行う場合、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通過して、図2に示すヘッダ130に流入する。ヘッダ130に流入したガス冷媒は、複数の冷媒流路120a~120iに分流して、各熱交換部23a~23iに流入する。各熱交換部23a~23iに流入したガス冷媒は、熱交換部23a~23iにおいて、室外空気と熱交換を行って放熱して液冷媒となり、流量調整弁140a~140iに流入する。
図3に示すように、各流量調整弁140の流出口141bに流入した液冷媒は、第1流路141c1及び第2流路141c2を通過する。流量調整弁140を通過する冷媒の流量を減らす場合には、制御部28は、図8に示すように、板状部材142の圧電体142bに印加電圧を加えて、板状部材142の自由端を下方に変位させることにより、第1流路141c1の調整流路141d2の断面積を減らす。流量調整弁140を通過する冷媒の流量を増やす場合には、制御部28は、図9に示すように、板状部材142の圧電体142bに印加電圧を加えて、板状部材142の自由端を上方に変位させることにより、第1流路141c1の調整流路141d2の断面積を増やす。流量が調整された冷媒は、流入口141aから冷媒流路120に流入する。その後、冷媒流路120を流れる液冷媒は、冷媒流路120から流出した後、分流器110で合流する。分流器110で合流した液冷媒は、室外膨張弁24に向かって流れる。
(3)特徴
(3-1)
本実施形態の流量調整弁140は、弁本体141の内部に配置される板状部材142を備える。板状部材142は、圧電体142bを有する。流量調整弁140の内部には、第1流路141c1及び第2流路141c2が形成されている。流量調整弁140は、圧電体142bに電圧を印加することで生じる板状部材142の変位によって第1流路141c1を開閉することで、流入口141aから流出口141bに向かって流れる冷媒の流量を調整する。
流量調整弁140は、第1流路141c1に含まれる調整流路141d2と、第2流路141c2に含まれるバイパス流路141d3とを内部に有する。バイパス流路141d3は、調整流路141d2をバイパスする流路である。板状部材142によって第1流路141c1が閉じられており、冷媒が調整流路141d2を通過できない間でも、冷媒はバイパス流路141d3を通過することができる。
流量調整弁140の開度が所定の最小開度である場合、板状部材142によって第1流路141c1は閉じられている。この時、板状部材142の上流側の空間と、板状部材142の下流側の空間とは、バイパス流路141d3によって互いに連通している。そのため、第1流路141c1は閉じられている状態でも、板状部材142の上流側の空間(入口流路141d1)の圧力と、板状部材142の下流側の空間(調整流路141d2)の圧力との差(以下、弁体差圧という。)が、バイパス流路141d3によって軽減される。
流量調整弁140がバイパス流路141d3を内部に有さない場合、冷凍サイクル装置1の暖房運転時には、流入口141aから流入する冷媒によって、板状部材142の上流側の空間の圧力は、板状部材142の下流側の空間の圧力よりも大きくなるので、弁体差圧が高くなりやすい。この場合、板状部材142が弁座145と接して第1流路141c1が閉じられている状態では、弁体差圧が高いほど、板状部材142の自由端を変位させて板状部材142を弁座145から離すために必要となる負荷(以下、弁体負荷という。)が大きくなる。弁体負荷が大きいほど、より大きい発生力を有する大型の板状部材142を使用する必要があるので、板状部材142を収容する弁本体141の寸法も大きくなり、流量調整弁140が大型化する傾向にある。
本実施形態の流量調整弁140は、バイパス流路141d3を内部に有するので、バイパス流路141d3を内部に有さない構成と比較して、弁体差圧が低く、従って、弁体負荷も低い。そのため、本実施形態の流量調整弁140は、バイパス流路141d3を内部に有さない構成において必要な板状部材142よりも、小型の板状部材142を使用することができる。従って、本実施形態の流量調整弁140は、弁本体141の寸法を抑えることができるので、大型化を抑制して小型化を実現することができる。その結果、流量調整弁140のコストを低減することができる。また、本実施形態の流量調整弁140を備える熱交換ユニット100も、大型化を抑制して小型化を実現することができる。
(3-2)
本実施形態の流量調整弁140では、電極143は弁本体141の内部において板状部材142に電気的に接続されている。そのため、流量調整弁140は、板状部材142全体を弁本体141の内部に収容することで、板状部材142を保護することができる。
(3-3)
本実施形態の流量調整弁140では、電極143の一部は弁本体141の内部に配置され、電極143の一部は弁本体141の外部の外気に露出している。そのため、流量調整弁140は、電極143全体を弁本体141の内部に配置する必要がないので、弁本体141の寸法を抑えることができる。従って、流量調整弁140の大型化を抑制して小型化を実現することができる。
(3-4)
本実施形態の流量調整弁140は、圧電体142bに印加される電圧によって板状部材142の自由端が第1方向に変位することで、調整流路141d2の断面積が変化するように構成されている。熱交換ユニット100の制御部28は、印加電圧をオン状態にする時間t1と、オフ状態にする時間t2とを制御することにより、流量調整弁140を通過する冷媒の流量を容易に調整することができる。また、制御部28は、圧電体142bに印加される電圧を制御することにより、板状部材142の自由端の変位量を調節することができる。そのため、流量調整弁140は、流量調整弁140が減圧できる最大圧力以下の圧力範囲において、冷媒の流量を細かく調整することができる。
(3-5)
本実施形態の流量調整弁140では、冷凍サイクル装置1の暖房運転時において、第1流路141c1を流れる冷媒は、板状部材142に到達する前に入口流路141d1を流れる。板状部材142の自由端が変位する方向と、入口流路141d1で冷媒が流れる方向とは、交差している。これらの2つの方向が互いに平行である場合と比較して、本実施形態の流量調整弁140では、板状部材142の自由端を変位させるために必要な力を抑えることができる。従って、小型の板状部材142を使用することができるので、流量調整弁140の大型化を抑制して小型化を実現することができる。
この観点からは、板状部材142の自由端が変位する方向と、入口流路141d1で冷媒が流れる方向とは、互いに直交することが好ましい。言い換えると、板状部材142の長手方向と、入口流路141d1における冷媒の流れ方向とが、互いに平行であることが好ましい。さらに言い換えると、板状部材142をその長手方向に延長した方向に流入口141aが位置することが好ましい。この場合、板状部材142の自由端を変位させるために必要な力が大幅に抑えられる。
(4)変形例
(4-1)変形例A
実施形態の熱交換ユニット100は、室外ユニット2に設けられているが、これに限定されない。例えば、熱交換ユニット100は、室内ユニット3に設けられてもよい。
(4-2)変形例B
実施形態の流量調整弁140は、分流器110と熱交換部23a~23iとの間に配置されているが、これに限定されない。例えば、流量調整弁140は、熱交換部23a~23iとヘッダ130との間に配置されてもよい。
(4-3)変形例C
実施形態の流量調整弁140の数は、複数の冷媒流路120の数と同じであるが、これに限定されない。具体的には、流量調整弁140は、複数の冷媒流路120のうちの少なくとも1つに配置されていればよい。流量調整弁140の数をxとし、複数の冷媒流路の数をyとすると、xは、yと同じ、又は、y-1であることが好ましい。xがy-1である場合、複数の冷媒流路120のうちの1つの冷媒流路には、流量調整弁140が配置されておらず、残りの冷媒流路には、1つの流量調整弁140が配置されている。
(4-4)変形例D
実施形態では、室外熱交換器23の熱交換部23a~23iは、フィンを共有しているが、これに限定されない。例えば、室外熱交換器23の下方に位置する熱交換部23a,23bが共有するフィンと、室外熱交換器23の中央及び上方に位置する熱交換部23c~23hが共有するフィンとが、別々であってもよい。
(4-5)変形例E
実施形態では、冷凍サイクル装置1の室内ユニット3は1つの室内熱交換器31を含んでいるが、これに限定されない。例えば、室内ユニット3は、複数の室内熱交換器31を含んでいてもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 :冷凍サイクル装置
2 :室外ユニット
3 :室内ユニット
28 :制御部
100 :熱交換ユニット
110 :分流器
120,120a~120i :冷媒流路(冷媒配管)
140,140a~140i :流量調整弁
141 :弁本体
141a :流入口
141b :流出口
141c1 :第1流路
141c2 :第2流路
142 :板状部材
142a :金属板
142b :圧電体
143 :電極(第1部材)
144 :絶縁部材(第2部材)
145 :弁座
146 :電極側空間(第1空間)
147 :電極側開口(第1開口)
特開昭62-31784号公報

Claims (6)

  1. 流体の流入口(141a)及び流出口(141b)を有する弁本体(141)と、
    前記弁本体の内部に配置され、板状の圧電体(142b)と金属板(142a)とを有する板状部材(142)と、
    を備え、
    前記弁本体は、
    前記流入口と前記流出口とを結ぶ第1流路(141c1)と、
    前記流入口と前記流出口とを結ぶ第2流路(141c2)と、
    を有し、
    前記板状部材は、前記圧電体に電圧を印加することで生じる前記板状部材の変位によって前記第1流路を開閉することで、前記流入口から前記流出口に流れる流体の流量を調整し、
    前記第2流路は、前記流入口の側の空間と前記流出口の側の空間とを連通させ、
    前記第2流路は、常に開いている、
    流量調整弁(140)。
  2. 前記板状部材は、前記圧電体に電圧を印加することで生じる前記板状部材の変位によって前記第1流路を周期的に開閉することで、前記流量を調整する、
    請求項1に記載の流量調整弁。
  3. 前記板状部材は、さらに、前記圧電体に印加される電圧の大きさを変化させることによる、前記板状部材の変位量の調整によって、前記流量を調整する、
    請求項1又は2に記載の流量調整弁。
  4. 前記弁本体の内部において前記第1流路と連通する第1空間(146)に配置される導電性部材である第1部材(143)をさらに備え、
    前記第1部材は、前記圧電体及び前記金属板と電気的に接続される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の流量調整弁。
  5. 前記弁本体は、前記弁本体の外部空間と前記第1空間とを結ぶ第1開口(147)をさらに有し、
    前記第1開口は、絶縁性部材である第2部材(144)によってシールされ、
    前記第1部材は、前記第1空間から前記弁本体の外部空間まで延びており、かつ、前記弁本体と接することなく前記第2部材を貫通している、
    請求項4に記載の流量調整弁。
  6. 冷凍サイクル装置の熱交換ユニットであって、
    冷媒が内部を流れる冷媒配管(120)と、
    前記冷媒配管に取り付けられ、前記冷媒配管の内部を流れる冷媒の流量を調整する、請求項1から5のいずれか1項に記載の流量調整弁と、
    を備える、熱交換ユニット(100)。
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