JP7280158B2 - 表面処理組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、表面処理組成物に関する。
近年、半導体基板表面の多層配線化に伴い、デバイスを製造する際に、物理的に半導体基板を研磨して平坦化する、いわゆる、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)技術が利用されている。CMPは、シリカやアルミナ、セリア等の砥粒、防食剤、界面活性剤などを含む研磨用組成物(スラリー)を用いて、半導体基板等の研磨対象物(被研磨物)の表面を平坦化する方法であり、研磨対象物(被研磨物)は、シリコン、ポリシリコン、酸化珪素、窒化珪素や、金属等からなる配線、プラグなどである。
CMP工程後の半導体基板表面には、残渣(不純物;ディフェクト)が多量に残留している。残渣としては、CMPで使用された研磨用組成物由来の砥粒、金属、防食剤、界面活性剤等の有機物、研磨対象物であるシリコン含有材料、金属配線やプラグ等を研磨することによって生じたシリコン含有材料や金属、更には各種パッド等から生じるパッド屑等の有機物などが含まれる。
半導体基板表面がこれらの残渣により汚染されると、半導体の電気特性に悪影響を与え、デバイスの信頼性が低下する可能性がある。したがって、CMP工程後に洗浄工程を導入し、半導体基板表面からこれらの残渣を除去することが望ましい。
かような残渣の除去を目的とした技術として、特許文献1には、アクリルアミド-メチル-プロパンスルホナートポリマー、アクリル酸-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸コポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーおよび第四級アンモニウムヒドロキシドを含有する洗浄用組成物を用いることによって、CMP工程後の半導体基板表面に残留する残渣を除去しうることが開示されている。
特開2011-40722号公報
しかしながら、特許文献1が開示するポリマーを用いた洗浄用組成物では、研磨済研磨対象物の洗浄に際して、残渣を十分に除去できないという問題があった。
そこで本発明は、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣を十分に除去する手段を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の手段により解決されうる:
アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子を含有する、表面処理組成物。
本発明によれば、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣を十分に除去する手段が提供される。
以下、本発明の一形態に係る実施の形態を説明する。本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。
本明細書において、範囲を示す「X~Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20~25℃)/相対湿度40~50%RHの条件で測定する。
<表面処理組成物>
本発明の一形態は、アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子を含有する、表面処理組成物に関する。かかる構成によって、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣を十分に除去することができる。
本発明者らは、かような構成によって、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣が除去されうるメカニズムを以下のように推測している。
アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子は、自身の窒素原子を吸着サイトとして、研磨済研磨対象物の表面に吸着することができる。研磨済研磨対象物を洗浄する際、まず物理的作用によって残渣が浮き上がる。この際、本発明に係る水溶性高分子は、研磨済研磨対象物の表面に吸着しやすいため、浮かび上がった残渣が再付着する前に、研磨済研磨対象物の表面に保護膜を形成することができる。これにより、研磨済研磨対象物の表面における残渣を除去することができると考えられる。
なお、上記メカニズムは推測に基づくものであり、本発明は上記メカニズムに何ら限定されるものではない。
(水溶性高分子)
本発明に係る表面処理組成物は、アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子を含有する。本明細書中、アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子を単に「本発明に係る水溶性高分子」とも称する。
水溶性高分子のアミン価とは、単位重量の水溶性高分子中に含まれる第1級、第2級および第3級アミンを中和するのに必要な塩酸と当量の水酸化カリウム(KOH)のmg数である。
水溶性高分子のアミン価は、例えば次のようにして測定することができる。まず、固形分量1.0gの水溶性高分子に水を加えて100gとする。次に、そこに0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11.0に調整した試料を作製する。そして、その試料を0.5規定の塩酸で滴定し、pHが10になるまでに滴下した塩酸の量およびpHが5になるまでに滴下した塩酸の量を測定する。その後、以下の式からアミン価を求めることができる:
アミン価=((V5-V10)×F×0.5×56.1)/S
V10:pHが10になるまでに滴下した0.5規定塩酸の量(mL)
V5:pHが5になるまでに滴下した0.5規定塩酸の量(mL)
F:滴定に使用した0.5規定塩酸の力価
S:水溶性高分子の固形分量(g)
0.5:滴定に使用した塩酸の規定度
56.1:水酸化カリウムの分子量。
本発明に係る表面処理組成物において、特許文献1に記載のアクリルアミド-メチル-プロパンスルホナートポリマーおよびアクリル酸-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸コポリマーのように、水溶性高分子のアミン価が100mg KOH/1g・solid未満であると、吸着サイトが少なく、研磨済研磨対象物の表面への吸着性能が十分ではない。そのため、物理的作用により浮かび上がった残渣が再付着する前に、研磨済研磨対象物の表面に十分な保護膜を形成することができず、残渣を十分に除去することができない。また、水溶性高分子のアミン価は、保存安定性の観点から、好ましくは1000mg KOH/1g・solid以下である。
本発明の一実施形態では、アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子は、ポリアミドポリアミンポリマーである(本明細書中、単に「第1の水溶性高分子」とも称する)。
第1の水溶性高分子のアミン価は、本発明の効果をより発揮するとの観点から、好ましくは150mg KOH/1g・solid以上であり、さらに好ましくは200mg KOH/1g・solid以上であり、より好ましくは250mg KOH/1g・solid以上であり、さらにより好ましくは300mg KOH/1g・solid以上であり、最も好ましくは350mg KOH/1g・solid以上である。
第1の水溶性高分子としては、例えば、特許第3666442号公報、特開2012-038960号公報、および特許第4178500号公報に開示されているものを使用することができる。具体的には、多塩基酸および/またはその低級アルキルエステルとポリアルキレンポリアミンとを反応させて得られるポリアミドポリアミンポリマーを使用することができる。
ポリアミドポリアミンポリマーは、自身の窒素原子を吸着サイトとして研磨済研磨対象物の表面に吸着して保護膜を形成すると考えられる。ポリアミドポリアミンポリマーの分子内には窒素原子密度の高い箇所が存在している。そのため、ポリアミドポリアミンポリマーは、研磨済研磨対象物の表面により確実に保護膜を形成することができる。これにより、研磨済研磨対象物の表面における残渣をより低減できると考えられる。
ポリアミドポリアミンポリマーは、下記式(1)で表される化合物(多塩基酸)をコモノマーとして含むことが好ましい。
Figure 0007280158000001
式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~4の直鎖状の1価の炭化水素基であり、Rは、置換または非置換の炭素数1~4の直鎖状の2価の炭化水素基である。
前記式(1)中、RおよびRは、好ましくは水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~4の直鎖状のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。
前記式(1)中、Rは、好ましくは置換または非置換の炭素数1~4の直鎖状のアルキレン基であり、より好ましくは非置換の炭素数1~4の直鎖状のアルキレン基である。
前記RおよびRで表される炭素数1~4の直鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
前記Rで表される炭素数1~4の直鎖状のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。これらの中でもエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基が好ましい。
炭化水素基が置換されている場合、置換基としては、メチル基、エチル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、フェニル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、メチリデン基などが挙げられる。
式(1)で表される化合物としては、例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸等の脂肪族飽和二塩基酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸等の脂肪族不飽和多塩基酸類;リンゴ酸、α-メチルリンゴ酸、クエン酸、タルトロン酸、テトラヒドロキシコハク酸、β-ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキシマロン酸等のヒドロキシ多塩基酸類が挙げられる。
式(1)で表される化合物は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
式(1)で表される化合物は、好ましくは脂肪族飽和二塩基酸類または脂肪族不飽和多塩基酸類であり、より好ましくは、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸またはアジピン酸である。
多塩基酸の低級アルキルエステルの例としては、一般式(1)で表される化合物のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルおよびブチルエステルが挙げられる。
ポリアルキレンポリアミンの例としては、アミド結合を形成可能なアミノ基を2つ以上有する化合物が挙げられる。このような化合物の具体例としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、エチルアミノエチルアミン、1,2-ジアミノプロパン、1,3-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、メチルアミノプロピルアミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、2-ヒドロキシアミノプロピルアミン、メチルビス-(3-アミノプロピル)アミン、ジメチルアミノエトキシプロピルアミン、1,2-ビス-(3-アミノプロポキシ)-エタン、1,3-ビス(3-アミノプロポキシ)-2,2-ジメチルプロパン、α,ω-ビス-(3-アミノプロポキシ)-ポリエチレングリコールエーテル、メチルイミノビスプロピルアミン、ラウリルアミノプロピルアミン、ジエタノールアミノプロピルアミン、N-アミノエチルピペリジン、N-アミノエチルピペコリン、N-アミノエチルモルホリン、N-アミノプロピルピペリンジン、N-アミノプロピル-2-ピペコリン、N-アミノプロピル-4-ピペコリン、N-アミノプロピル-4-モルホリンおよびN-アミノプロピルモルホリンなどが挙げられる。
ポリアミドポリアミンポリマーは、窒素原子間において連続する炭素原子数が4以下であるポリアルキレンポリアミンをコモノマーとして含むことが好ましい。前記窒素原子間において連続する炭素原子数は、より好ましくは3以下である。
ポリアルキレンポリアミンは、好ましくはエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンおよびメチルビス(3-アミノプロピル)アミンから選択される。
ポリアミドポリアミンポリマーは、好ましくはマロン酸、コハク酸、グルタル酸およびアジピン酸からなる群から選択される多塩基酸と、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンおよびメチルビス(3-アミノプロピル)アミンからなる群から選択されるポリアルキレンポリアミンと、を反応させて得られるポリアミドポリアミンポリマーであり、より好ましくはコハク酸とメチルビス(3-アミノプロピル)アミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマー、グルタル酸とトリエチレンテトラミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマー、グルタル酸とジエチレントリアミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマー、アジピン酸とジエチレントリアミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマーおよびコハク酸とトリエチレンテトラミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマーから選択される。
多塩基酸および/またはその低級アルキルエステルに対するポリアルキレンポリアミンの反応モル比は、好ましくは0.1/1~10/1であり、より好ましくは0.2/1~8/1、さらに好ましくは0.5/1~5/1である。このような範囲であると、ポリアミドポリアミンポリマーは、研磨済研磨対象物表面に保護膜をさらに形成しやすくなり、残渣をより低減させることができる。
ポリアミドポリアミンポリマーは、尿素、エピハロヒドリンなどで変性されていてもよい。
本発明の一実施形態では、アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子は、グアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位を含む。
本明細書中、アミン価が100mg KOH/1g・solid以上であり、グアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位を含む水溶性高分子を単に「第2の水溶性高分子」とも称する。
第2の水溶性高分子のアミン価は、本発明の効果をより発揮するとの観点から、好ましくは150mg KOH/1g・solid以上であり、さらに好ましくは200mg KOH/1g・solid以上であり、より好ましくは250mg KOH/1g・solid以上であり、さらにより好ましくは300mg KOH/1g・solid以上であり、最も好ましくは350mg KOH/1g・solid以上である。
第2の水溶性高分子は、グアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位に加えて、他の重合性化合物に由来する構成単位をさらに含んでもよい。
すなわち、第2の水溶性高分子は、グアニジン構造を有する重合性化合物を単独重合させて得られるものでもよく、1種類以上の他の重合性化合物と共重合させて得られるものでもよい。
第2の水溶性高分子としては、例えば特開平4-45148号公報、特開平6-172615号公報および特開2001-234155号公報に開示されているものを使用することができる。また、第2の水溶性高分子は、市販品を使用することができる。市販品としては、ユニセンスKHP10P、ユニセンスKHF10P(センカ株式会社)、ネオフィックスRP70、ネオフィックスFY(日華化学株式会社)、ニカフロックD-100(日本カーバイド工業株式会社)などを使用することができる。
グアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位を含む水溶性高分子は、自身の有する窒素原子を吸着サイトとして研磨済研磨対象物の表面に吸着して保護膜を形成すると考えられる。グアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位には、水溶性高分子の吸着サイトとして機能する窒素原子の密度が高い箇所が存在している。そのため、第2の水溶性高分子は、研磨済研磨対象物の表面により確実に保護膜を形成することができる。これにより、研磨済研磨対象物の表面における残渣をより低減できると考えられる。
グアニジン構造を有する重合性化合物は、下記式(2)または(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007280158000002
式(2)において、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、フェニル基、アセチル基、または置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。
式(3)において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、フェニル基、アセチル基、または置換もしくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。
炭素数1~4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基などが挙げられる。
炭素数1~4のアルキル基が置換されている場合、置換基としては、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基などが挙げられる。置換された炭素数1~4のアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、アミノメチル基、アミノエチル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル基、3-ヒドロキシ-2-アミノプロピル基などが挙げられる。
グアニジン構造を有する重合性化合物は、より好ましくはジアミンジアミドである。
第2の水溶性高分子がグアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位に加えて、他の重合性化合物に由来する構成単位をさらに含む場合、他の重合性化合物に由来する構成単位は、ホルムアルデヒド、ジアミンまたはポリアミンに由来する構成単位であることが好ましい。すなわち、第2の水溶性高分子は、好ましくはグアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位と、ホルムアルデヒド、ジアミンまたはポリアミンに由来する構成単位とを含む。
よって、第2の水溶性高分子は、グアニジン構造を有する重合性化合物を、ホルムアルデヒド、ジアミンおよびポリアミンの少なくとも一つと共重合させて得られるものでもよい。
ジアミンの例としては、エチレンジアミン、プロパンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、パラフェニレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)-1,2-エタンジアミン、2-ヒドロキシ-1,3-プロパンジアミンなどが挙げられる。中でも、ジアミンは、エチレンジアミン、プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミンおよびパラフェニレンジアミンから選択されることが好ましい。
ポリアミンの例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ビス(3-アミノプロピル)アミン、ビス(4-アミノブチル)アミン、イミノビスプロピルアミン、メチルビス(3-アミノプロピル)アミン、N,N’-ビス(3-アミノプロピル)-1,4-ブタンジアミン、N-(3-アミノプロピル)-1,4-ブタンジアミン、N-(4-アミノブチル)-1,4-ブタンジアミンなどが挙げられる。中でも、ポリアミンは、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンおよびイミノビスプロピルアミンから選択されることが好ましく、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミンから選択されることがより好ましい。
第2の水溶性高分子がグアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位に加えて、他の重合性化合物に由来する構成単位をさらに含む場合、他の重合性化合物のモル数に対するグアニジン構造を有する重合性化合物のモル数の比率は、好ましくは1/50以上であり、より好ましくは1/20以上であり、さらに好ましくは1/10以上である。また、他の重合性化合物のモル数に対するグアニジン構造を有する重合性化合物のモル数の比率は、好ましくは50/1以下であり、より好ましくは20/1以下であり、さらに好ましくは10/1以下である。このような範囲であると、第2の水溶性高分子は、研磨済研磨対象物表面に保護膜を形成しやすく、残渣をより低減させることができる。
本発明の一実施形態では、アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子は、ポリオキサゾリンポリマーである(本明細書中、単に「第3の水溶性高分子」とも称する)。
第3の水溶性高分子のアミン価は、本発明の効果をより発揮するとの観点から、好ましくは200mg KOH/1g・solid以下であり、より好ましくは150mg KOH/1g・solid以下である。
ポリオキサゾリンポリマーは、自身の有する窒素原子を吸着サイトとして研磨済研磨対象物の表面に吸着して保護膜を形成すると考えられる。ポリオキサゾリンポリマーの分子内には、窒素原子の密度が高い箇所が存在している。そのため、ポリオキサゾリンポリマーは、研磨済研磨対象物の表面により確実に保護膜を形成することができる。これにより、研磨済研磨対象物の表面における残渣をより低減できると考えられる。
第3の水溶性高分子としては、例えば、下記式(4)で表される構成単位を含む。
Figure 0007280158000003
式(4)中、
10は、-(C=O)-R12であり、
11は、水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基であり、
12は、置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基または-R13-CONH-R14であり、
13は、置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状の2価の炭化水素基であり、
14は、置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基または炭素数1~5のアミノアルキル基であり、
mは、2または3である。
前記式(4)中、R11は、好ましくは水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。
前記式(4)中、R12は、好ましくは置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状のアルキル基または-R13-CONH-R14である。
12が-R13-CONH-R14である場合、R13は、好ましくは置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状のアルキレン基であり、R14は、好ましくは置換もしくは非置換の炭素数2~5の直鎖状のアルケニル基または炭素数1~5のアミノアルキル基である。
前記式(4)中、mは、好ましくは2である。
炭素数1~5の直鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。
炭素数1~5の直鎖状のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、n-ペンチレン基等が挙げられる。
炭素数2~5の直鎖状のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。
炭素数1~5のアミノアルキル基としては、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基、アミノペンチル基等が挙げられる。
炭化水素基が置換されている場合、置換基としては、メチル基、エチル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、フェニル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、メチリデン基などが挙げられる。
式(4)で表される構成単位は、単独で、または2以上を組み合わせて用いることができる。
好ましい実施形態では、第3の水溶性高分子は、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣をさらに除去できるとの観点から、下記式(5)で表される構成単位と下記式(6)で表される構成単位とを含む、ポリオキサゾリンコポリマーである。
Figure 0007280158000004
式(5)中、
10は、-(C=O)-R12であり、
12は、置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基である。
Figure 0007280158000005
式(6)中、
10は、-(C=O)-R12であり、
12は、-R13-CONH-R14であり、
13は、置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状の2価の炭化水素基であり、
14は、置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基または炭素数1~5のアミノアルキル基である。
前記式(5)中、R12は、好ましくは置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状のアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基およびプロピル基から選択され、さらに好ましくはエチル基である。
前記式(6)中、R13は、好ましくは置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状のアルキレン基であり、より好ましくはメチレン基、エチレン基およびトリメチレン基から選択され、さらに好ましくはエチレン基である。
前記式(6)中、R14は、好ましくは置換もしくは非置換の炭素数2~5の直鎖状のアルケニル基または炭素数1~5のアミノアルキル基である。
前記式(6)中、R14が置換もしくは非置換の炭素数2~5の直鎖状のアルケニル基である場合、R14は、好ましくはビニル基またはアリル基であり、より好ましくはアリル基である。
前記式(6)中、R14が炭素数1~5のアミノアルキル基である場合、R14は、好ましくはアミノメチル基、アミノエチル基およびアミノプロピル基から選択され、より好ましくはアミノエチル基である。
上記ポリオキサゾリンコポリマーにおける式(5)で表される構成単位と式(6)で表される構成単位との比率(組成比)は、本発明の効果を発揮できる限り、特に制限されない。ポリオキサゾリンコポリマーは、好ましくは80~95モル%の式(5)で表される構成単位と、5~20モル%の式(6)で表される構成単位とを有する(式(5)で表される構成単位と式(6)で表される構成単位との合計は100モル%である)。このような範囲であると、第2の水溶性高分子は、研磨済研磨対象物表面に保護膜を形成しやすく、残渣をより低減させることができる。
第3の水溶性高分子がポリオキサゾリンコポリマーである場合、その形態は、特に制限されない。
上記第3の水溶性高分子は、従来公知の手法を用いて合成することができる。第3の水溶性高分子は、例えば、特表2015-503556号公報などに記載の方法を参照または適宜改変することにより合成することができる。
本発明に係る水溶性高分子の重量平均分子量は、使用する水溶性高分子に応じて適宜設定されるが、好ましくは1000以上であり、より好ましくは2000以上15000以下である。水溶性高分子の重量平均分子量が1000以上であると、水溶性高分子が形成した保護膜を研磨済研磨対象物の表面からより簡単にはがすことができる。
第1の水溶性高分子の場合、その重量平均分子量は、好ましくは1000以上20000以下であり、より好ましくは2000以上15000以下であり、さらに好ましくは3000以上13000以下である。
第2の水溶性高分子の場合、その重量平均分子量は、好ましくは1000以上15000以下であり、より好ましくは2000以上12000以下であり、さらに好ましくは3000以上10000以下である。
第3の水溶性高分子の場合、その重量平均分子量は、好ましくは1000以上20000以下であり、より好ましくは3000以上15000以下であり、さらに好ましくは6000以上10000以下である。
水溶性高分子の重量平均分子量は、ゲルパーミーエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリエチレングリコール換算の値として測定することができる。
表面処理組成物に含まれる本発明に係る水溶性高分子の含有量は、使用する水溶性高分子に応じて適宜設定されるが、表面処理組成物の総量に対して、例えば0.001質量%以上2.0質量%以下であり、好ましくは0.01質量%以上1.5質量%以下である。
第1の水溶性高分子の場合、表面処理組成物に含まれる第1の水溶性高分子の含有量は、好ましくは0.001質量%以上2.0質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以上1.5質量%以下である。
第2の水溶性高分子の場合、表面処理組成物に含まれる第2の水溶性高分子の含有量は、好ましくは0.001質量%以上0.5質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以上0.2質量%以下である。
第3の水溶性高分子の場合、表面処理組成物に含まれる第2の水溶性高分子の含有量は、好ましくは0.001質量%以上1.5質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以上1.0質量%以下である。
(濡れ剤)
本発明に係る表面処理組成物は、さらに濡れ剤を含むことが好ましい。濡れ剤をさらに含むことで、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣をより効果的に低減することができる。
濡れ剤としては、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリグリセリン、ポリオキシエチレンポリグリセリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテル、ポリビニルピロリドン(PVP)が好ましく、PVAがより好ましい。
表面処理組成物に含まれる濡れ剤の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、0.01質量%以上1質量%以下が好ましく、0.05質量%以上0.5質量%以下がより好ましく、0.05質量%以上0.3質量%以下がさらに好ましい。
(溶媒)
本発明に係る表面処理組成物は、溶媒を含むことができる。溶媒は、各成分を分散または溶解させる機能を有する。溶媒は、水を含むことが好ましく、水のみであることがより好ましい。また、溶媒は、各成分の分散または溶解のために、水と有機溶媒との混合溶媒であってもよい。この場合、用いられる有機溶媒としては、水と混和する有機溶媒であるアセトン、アセトニトリル、エタノール、メタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。また、これらの有機溶媒を水と混合せずに用いて、各成分を分散または溶解した後に、水と混合してもよい。これら有機溶媒は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
水は、研磨済研磨対象物の汚染や他の成分の作用を阻害することを防ぐという観点から、残渣をできる限り含有しない水が好ましい。例えば、遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下である水が好ましい。ここで、水の純度は、例えば、イオン交換樹脂を用いる残渣イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって高めることができる。具体的には、水としては、例えば、脱イオン水(イオン交換水)、純水、超純水、蒸留水などを用いることが好ましい。
本発明の一実施形態では、本発明に係る表面処理組成物は、上述のアミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子と、水とを含有する。
(他の添加剤)
本発明に係る表面処理組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内において、必要に応じて、他の添加剤を任意の割合で含有していてもよい。ただし、本発明に係る表面処理組成物の必須成分以外の成分は、残渣の原因となりうるためできる限り含有しないことが望ましいため、その含有量はできる限り少ないことが好ましく、全く含まないことがより好ましい。他の成分としては、特に制限されないが、例えば、砥粒、防腐剤、還元剤、酸化剤等が挙げられる。
(表面処理組成物のpH値)
本発明に係る表面処理組成物のpHの上限値は、特に制限されないが、好ましくは12以下であり、より好ましくは11以下である。pHの下限値は、特に制限されないが、好ましくは1以上である。この範囲であると、研磨装置や接触する研磨パッドなどの消耗部材を劣化させる可能性がより低下し、劣化により生じた生成物により、残渣の発生や、傷などが発生する可能性もより低下する。なお、表面処理組成物のpH値は、pHメータ(株式会社堀場製作所製 製品名:LAQUA(登録商標))により確認することができる。
表面処理組成物のpH値は、pH調整剤により調整することができる。
pH調整剤としては、特に制限されず、表面処理組成物の分野で用いられる公知のpH調整剤を用いることができる。これらの中でも、公知の酸、塩基、またはこれらの塩等を用いることが好ましい。pH調整剤の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、没食子酸、メリト酸、ケイ皮酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、アコニット酸、アミノ酸、アントラニル酸等のカルボン酸や、スルホン酸、有機ホスホン酸等の有機酸;硝酸、炭酸、塩酸、リン酸、次亜リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ホウ酸、フッ化水素酸、オルトリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸などの無機酸;水酸化カリウム(KOH)等のアルカリ金属の水酸化物;第2族元素の水酸化物;アンモニア(水酸化アンモニウム);水酸化第四アンモニウム化合物等の有機塩基等が挙げられる。
pH調整剤としては、合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
これらpH調整剤は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
表面処理組成物中のpH調整剤の含有量は、所望の表面処理組成物のpH値となるような量を適宜選択すればよい。
<表面処理組成物の製造方法>
本発明の表面処理組成物の製造方法は、好ましくは本発明に係る水溶性高分子と、水とを混合することを含む。例えば、本発明に係る水溶性高分子と、水と、必要に応じて他の成分とを、攪拌混合することにより得ることができる。各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10~40℃が好ましく、溶解速度を上げるために加熱してもよい。また、混合時間も特に制限されない。
<表面処理方法>
本発明の他の一形態は、上記の表面処理組成物を用いて、または、上記の表面処理組成物の製造方法で表面処理組成物を製造し、この製造された表面処理組成物を用いて、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物を表面処理して、前記研磨済研磨対象物の表面における残渣を除去する、表面処理方法に関する。
本明細書において、表面処理とは、研磨済研磨対象物の表面における残渣を除去する処理をいい、広義の洗浄を行う処理を表す。本発明の一形態に係る表面処理方法は、表面処理組成物を研磨済研磨対象物に直接接触させる方法により行われる。表面処理は、特に制限されないが、例えば、リンス研磨処理または洗浄処理によって行われることが好ましい。
本発明の一形態に係る表面処理方法は、リンス研磨処理による方法であることが好ましい。この理由は、詳細は不明であるが、リンス研磨処理において、上記の表面処理組成物による残渣除去効果がより顕著に奏されるからである。
本明細書において、リンス研磨処理とは、研磨パッドが取り付けられた研磨定盤(プラテン)上で行われる、研磨パッドによる摩擦力(物理的作用)および表面処理組成物の作用により研磨済研磨対象物の表面上の残渣を除去する処理を表す。リンス研磨処理の具体例としては、研磨対象物について最終研磨(仕上げ研磨)を行った後、研磨済研磨対象物を研磨装置の研磨定盤(プラテン)に設置し、研磨済研磨対象物と研磨パッドとを接触させて、その接触部分に表面処理組成物を供給しながら、研磨済研磨対象物と、研磨パッドとを相対摺動させる処理が挙げられる。
このことから、本発明の好ましい一形態に係る表面処理方法としては、研磨パッドが取り付けられた研磨定盤(プラテン)上に設置された化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物に対して、前記研磨済研磨対象物の少なくとも一方の表面と前記研磨パッドとを接触させて、その接触部分に表面処理組成物を供給しながら、前記研磨済研磨対象物と、前記研磨パッドとを相対摺動させて処理する方法が挙げられる。
リンス研磨処理は、特に制限されないが、研磨対象物を保持するホルダーと回転数を変更可能なモータ等とが取り付けてあり、研磨パッド(研磨布)を貼り付け可能な研磨定盤を有する一般的な研磨装置を使用して行うことが好ましい。研磨装置としては、片面研磨装置または両面研磨装置のいずれを用いてもよい。研磨パッドとしては、一般的な不織布、ポリウレタン、および多孔質フッ素樹脂等を特に制限なく使用することができる。研磨パッドには、研磨液が溜まるような溝加工が施されていることが好ましい。また、化学的機械的研磨とリンス研磨処理とを同じ研磨装置を用いて行う場合、研磨装置は、研磨用組成物の吐出ノズルに加えて、本発明の一形態に係る表面処理組成物の吐出ノズルを備えていると好ましい。
リンス研磨条件は、特に制限されず、表面処理組成物および研磨済研磨対象物の特性に応じて適切な条件を適宜設定することができる。リンス研磨荷重については、特に制限されないが、一般的には、基板の単位面積当たり0.1psi以上10psi以下であることが好ましく、0.5psi以上8psi以下であることがより好ましく、1psi以上6psi以下であることがさらに好ましい。この範囲であれば、高い残渣除去効果を得つつ、荷重による基板の破損や、表面に傷などの欠陥が発生することをより抑制することができる。定盤回転数およびキャリア回転数は、特に制限されないが、一般的には、それぞれ、10rpm以上500rpm以下であることが好ましく、20rpm以上300rpm以下であることがより好ましく、30rpm以上200rpm以下であることがさらに好ましい。定盤回転数およびキャリア回転数は、同一であっても異なっていてもよいが、定盤回転数がキャリア回転数よりも大きいことが好ましい。表面処理組成物を供給する方法も特に制限されず、ポンプ等で連続的に供給する方法(掛け流し)を採用してもよい。表面処理組成物の供給量(表面処理組成物の流量)は、研磨済研磨対象物全体が覆われる供給量であればよく、特に制限されないが、一般的には、100mL/min以上5000mL/min以下であることが好ましい。リンス研磨処理時間は、目的とする残渣除去効果が得られるよう適宜設定すればよく特に制限されないが、一般的には、5秒間以上180秒間以下であることが好ましい。
表面処理方法は、洗浄処理による方法であってもよい。本明細書において、洗浄処理とは、研磨済研磨対象物が研磨定盤(プラテン)上から取り外された状態で行われる、主に表面処理組成物による化学的作用により研磨済研磨対象物の表面上の残渣を除去する処理を表す。洗浄処理の具体例としては、研磨対象物について最終研磨(仕上げ研磨)を行った後、または、最終研磨に続いてリンス研磨処理を行った後、研磨済研磨対象物を研磨定盤(プラテン)上から取り外し、研磨済研磨対象物を表面処理組成物と接触させる処理が挙げられる。表面処理組成物と研磨済研磨対象物との接触状態において、研磨済研磨対象物の表面に摩擦力(物理的作用)を与える手段をさらに用いてもよい。
洗浄処理方法、洗浄処理装置、および洗浄処理条件としては、特に制限されず、公知の方法、装置、条件等を適宜用いることができる。洗浄処理方法としては、特に制限されないが、例えば、研磨済研磨対象物を表面処理組成物中に浸漬させ、必要に応じて超音波処理を行う方法や、研磨済研磨対象物を保持した状態で洗浄ブラシと研磨済研磨対象物とを接触させて、その接触部分に表面処理組成物を供給しながら研磨済研磨対象物の表面をブラシで擦る方法等が挙げられる。
本発明の一形態に係る表面処理方法の前、後またはその両方において、水による洗浄を行ってもよい。その後、研磨済研磨対象物の表面に付着した水滴を、スピンドライヤやエアブロー等により払い落として乾燥させてもよい。
<半導体基板の製造方法>
本発明の他の一形態は、研磨済研磨対象物が研磨済半導体基板であり、上記の表面処理方法によって、化学的機械的研磨後の研磨済半導体基板の表面における残渣を除去する表面処理工程を含む、半導体基板の製造方法に関する。
半導体基板の製造方法は、化学的機械的研磨によって研磨対象物を研磨すること(研磨工程)を含む。そして、その後、上記の表面処理組成物を用いて、または、上記の製造方法によって製造される表面処理組成物を用いて、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物を表面処理して、前記研磨済研磨対象物の表面における残渣を除去すること(表面処理工程)を含む。なお、当該製造方法において、その他の工程については、公知の半導体基板の製造方法に採用されうる工程を適宜採用することができる。
<用途>
上記の表面処理組成物は、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣を除去するのに用いられる。
(研磨済研磨対象物)
上記の表面処理組成物、表面処理方法および半導体基板の製造方法において、表面処理が施される対象は、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物である。化学的機械的研磨後である理由は、上記の表面処理組成物は、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣、特に研磨後に残留する砥粒や研磨時に発生した水に対して不溶性の物質などからなるパーティクルに対して特に高い除去効果を示すからである。
研磨済研磨対象物(すなわち、化学的機械的研磨後の研磨対象物)としては、特に制限されず、CMP分野で用いられる公知の研磨対象物が挙げられる。このため、研磨対象物の態様としては、特に制限されないが、平板状部材である層が好ましく、当該層を含む基板がより好ましく、半導体基板がさらに好ましい。例えば、単一層から構成される基板や、研磨対象となる層と、他の層(例えば、支持層や他の機能層)とを含む基板等が挙げられる。
また、研磨対象物は、残渣除去効果がより顕著に奏されるとの観点から、研磨対象となる面が、ケイ素-酸素結合を有する材料、ケイ素-ケイ素結合を有する材料、ケイ素-窒素結合を有する材料、タングステンおよびタングステン合金からなる群から選択される、少なくとも1種を含むことが好ましい。また、研磨対象物は、研磨対象となる面が、ケイ素-窒素結合を有する材料である窒化ケイ素、ケイ素-酸素結合を有する材料である酸化ケイ素、ケイ素-ケイ素結合を有する材料であるポリシリコン、アモルファスシリコン、単結晶シリコン等、タングステン、タングステン合金(合金を構成する金属中におけるタングステンの質量の割合が最も大きい合金)を含むことがより好ましく、窒化ケイ素、酸化ケイ素およびポリシリコンからなる群から選択された材料を含むことがさらに好ましい。ここで、酸化ケイ素を含む面としては、TEOSを原料に成膜した酸化ケイ素膜、HDP膜、USG膜、PSG膜、BPSG膜、RTO膜などを含む面が挙げられる。これらの中でも、TEOSを原料に成膜した酸化ケイ素膜が好ましい。
(残渣)
本明細書において、残渣とは、研磨済研磨対象物の表面に付着した不純物を表す。残渣としては、特に制限されないが、例えば、有機物残渣、砥粒由来の残渣、研磨対象物由来の残渣、これらの混合物からなる残渣等が挙げられる。上記の表面処理組成物は、残渣の種類に関わらず高い除去効果を有するものである。残渣数は、KLA TENCOR社製ウェーハ欠陥検査装置SP-2により確認することができる。また、残渣の種類によって色および形状が大きく異なることから、残渣の種類は、SEM観察によって目視にて判断することができる。また、必要に応じて、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)による元素分析にて判断してもよい。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。なお、特記しない限り、「%」および「部」は、それぞれ、「質量%」および「質量部」を意味する。
<表面処理組成物のpHの測定>
表面処理組成物(液温:25℃)のpHは、pHメータ(株式会社堀場製作所製 製品名:LAQUA(登録商標))によって確認した。
<表面処理組成物の調製>
(実施例1)
水溶性高分子であるコハク酸とメチルビス(3-アミノプロピル)アミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマー(アミン価:360、重量平均分子量:5000)と、溶媒である水(超純水)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
ここで、水溶性高分子の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、0.12質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが3となる量とした。
(実施例2~3、5、7~11、13、16および比較例4~5)
実施例1において、水溶性高分子の種類および含有量、ならびにpHを下記表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、表面処理組成物を調製した。
(実施例4)
水溶性高分子であるコハク酸とメチルビス(3-アミノプロピル)アミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマー(アミン価:360、重量平均分子量:5000)と、溶媒である水(超純水)と、添加剤として完全けん化型ポリビニルアルコール(重量平均分子量:1万)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
ここで、水溶性高分子および添加剤の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、それぞれ0.12質量%および0.1質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが3となる量とした。
(実施例6および12)
水溶性高分子の種類および含有量を下記表1のように変更したこと以外は、実施例4と同様にして、表面処理組成物を調製した。
(実施例14)
水溶性高分子であるコハク酸とトリエチレンテトラミンとの反応より得られたポリアミドポリアミンポリマー(アミン価:510、重量平均分子量:3000)と、溶媒である水(超純水)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
ここで、水溶性高分子の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、0.02質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが8となる量とした。
(実施例15)
pH調整剤の含有量を、表面処理組成物のpHが10となる量に変更したこと以外は、実施例14と同様にして、表面処理組成物を調製した。
(実施例17)
水溶性高分子である2-エチル-2-オキサゾリン(90モル%)と下記式(A)で表される化合物(10モル%)との反応により得られたポリオキサゾリンコポリマー(アミン価:105、重量平均分子量:9000)と、溶媒である水(超純水)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
Figure 0007280158000006
ここで、水溶性高分子の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、0.3質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが3となる量とした。
(実施例18)
水溶性高分子の含有量を下記表1のように変更したこと以外は、実施例17と同様にして、表面処理組成物を調製した。
(実施例19)
水溶性高分子である2-エチル-2-オキサゾリン(90モル%)と上記式(A)で表される化合物(10モル%)との反応により得られたポリオキサゾリンコポリマー(アミン価:105、重量平均分子量:9000)と、溶媒である水(超純水)と、添加剤として完全けん化型ポリビニルアルコール(重量平均分子量:1万)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
ここで、水溶性高分子および添加剤の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、それぞれ0.3質量%および0.1質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが3となる量とした。
(実施例20)
水溶性高分子である2-エチル-2-オキサゾリン(80モル%)と下記式(B)で表される化合物(20モル%)との反応により得られたポリオキサゾリンコポリマー(アミン価:105、重量平均分子量:8500)と、溶媒である水(超純水)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
Figure 0007280158000007
ここで、水溶性高分子の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、0.3質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが3となる量とした。
(実施例21)
水溶性高分子である2-エチル-2-オキサゾリン(80モル%)と上記式(B)で表される化合物(20モル%)との反応により得られたポリオキサゾリンコポリマー(アミン価:105、重量平均分子量:8500)と、溶媒である水(超純水)と、添加剤として完全けん化型ポリビニルアルコール(重量平均分子量:1万)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
ここで、水溶性高分子および添加剤の含有量は、表面処理組成物の総量に対して、それぞれ0.3質量%および0.1質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが3となる量とした。
(比較例1)
完全けん化型ポリビニルアルコール(重量平均分子量:1万)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
ここで、完全けん化型ポリビニルアルコールの含有量は、表面処理組成物の総量に対して、0.1質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが3となる量とした。
(比較例2)
pH調整剤の含有量を、表面処理組成物のpHが1.5となる量に変更したこと以外は、比較例1と同様にして、表面処理組成物を調製した。
(比較例3)
完全けん化型ポリビニルアルコール(重量平均分子量:1万)と、pH調整剤である硝酸とを混合することにより、表面処理組成物を調製した。
ここで、完全けん化型ポリビニルアルコールの含有量は、表面処理組成物の総量に対して、0.1質量%とし、pH調整剤の含有量は、表面処理組成物のpHが8となる量とした。
<欠陥数の評価>
[化学的機械的研磨(CMP)工程]
半導体基板である、TEOSを原料に成膜した酸化ケイ素(SiO)膜、窒化ケイ素(SiN)膜またはポリシリコン(Poly-Si)膜を有するシリコン基板(以下、それぞれ単に「SiO基板」、「SiN基板」および「Poly-Si基板」とも称する)について、研磨用組成物M(組成;スルホン酸修飾コロイダルシリカ(“Sulfonic acid-functionalized silica through quantitative oxidation of thiol groups”,Chem.Commun.246-247(2003)に記載の方法で作製、一次粒子径30nm、二次粒子径60nm)4質量%、硫酸アンモニウム1質量%、濃度30質量%のマレイン酸水溶液0.018質量%、溶媒:水)を使用し、下記の条件にて、SiO膜、SiN膜またはPoly-Si膜側の基板表面の研磨を行った。ここで、各基板は、300mmウェーハを使用した;
-研磨装置および研磨条件-
研磨装置:株式会社荏原製作所製 片面研磨装置 FREX300E
研磨パッド:ニッタ・ハース株式会社製 硬質ポリウレタンパッド IC1010
研磨圧力:2.0psi(1psi=6894.76Pa、以下同様)
研磨定盤回転数:63rpm
ヘッド回転数:57rpm
研磨用組成物Mの供給:掛け流し
研磨用組成物供給量:300mL/分
研磨時間:60秒間。
[リンス研磨処理工程]
上記CMP工程にてSiO膜、SiN膜またはPoly-Si膜側の基板表面を研磨した後、研磨済の各基板を研磨定盤(プラテン)上から取り外した。続いて、同じ研磨装置内で、当該研磨済の各基板を別の研磨定盤(プラテン)上に取り付け、下記の条件にて、上記調製した各表面処理組成物を用いて、SiO膜、SiN膜またはPoly-Si膜側の基板表面に対してリンス研磨処理を行った;
-リンス研磨装置およびリンス研磨条件-
研磨装置:株式会社荏原製作所製 片面研磨装置 FREX300E
研磨パッド:ニッタ・ハース株式会社製 硬質ポリウレタンパッド IC1010
研磨圧力:2.0psi(1psi=6894.76Pa、以下同様)
研磨定盤回転数:63rpm
ヘッド回転数:57rpm
表面処理組成物の供給:掛け流し
表面処理組成物供給量:300mL/分
リンス研磨処理時間:60秒間。
(水洗工程)
上記得られたリンス研磨処理済の各基板について、リンス研磨後、洗浄部にて、PVAブラシを用いて脱イオン水(DIW)を掛けながら、60秒間洗浄した。その後、30秒間スピンドライヤにて乾燥させた。
[欠陥数の測定]
上記得られた水洗工程後の表面処理後の各基板について、0.09μm以上の欠陥数を測定した。欠陥数の測定にはKLA TENCOR社製ウェーハ欠陥検査装置SP-2を使用した。測定は、表面処理後の各基板の、SiO膜、SiN膜またはPoly-Si膜側の基板表面の外周端部から幅5mmの部分(外周端部を0mmとしたときに、幅0mmから幅5mmまでの部分)を除外した残りの部分について測定を行った。欠陥数が少ないほど、基板表面に残存する残渣数が少ないことを意味する。これらの結果を下記表1に示す。
Figure 0007280158000008
Figure 0007280158000009
表1に示すように、実施例の表面処理組成物によれば、比較例と比べて、いずれも欠陥数が低く、残渣を十分に除去できることが分かる。

Claims (14)

  1. アミン価が100mg KOH/1g・solid以上である水溶性高分子を含有化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物の表面における残渣を除去するのに用いられる、表面処理組成物。
  2. 前記水溶性高分子がポリアミドポリアミンポリマーである、請求項1に記載の表面処理組成物。
  3. 前記ポリアミドポリアミンポリマーが下記式(1):
    Figure 0007280158000010

    式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~4の直鎖状の1価の炭化水素基であり、Rは、置換または非置換の炭素数1~4の直鎖状の2価の炭化水素基である
    で表される化合物をコモノマーとして含む、請求項2に記載の表面処理組成物。
  4. 前記式(1)中、RおよびRは、水素原子である、請求項3に記載の表面処理組成物。
  5. 前記ポリアミドポリアミンポリマーが窒素原子間において連続する炭素原子数が4以下であるポリアルキレンポリアミンをコモノマーとして含む、請求項2~4のいずれか1項に記載の表面処理組成物。
  6. 前記水溶性高分子がグアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位を含む、請求項1に記載の表面処理組成物。
  7. 水溶性高分子が前記グアニジン構造を有する重合性化合物に由来する構成単位と、ホルムアルデヒド、ジアミンまたはポリアミンに由来する構成単位とを含む、請求項6に記載の表面処理組成物。
  8. 前記水溶性高分子がポリオキサゾリンポリマーである、請求項1に記載の表面処理組成物。
  9. 前記ポリオキサゾリンポリマーが下記式(4):
    Figure 0007280158000011

    式(4)中、
    10は、-(C=O)-R12であり、
    11は、水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基であり、
    12は、置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基または-R13-CONH-R14であり、
    13は、置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状の2価の炭化水素基であり、
    14は、置換もしくは非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基または炭素数1~5のアミノアルキル基であり、
    mは、2または3である
    で表される構成単位を含む、請求項8に記載の表面処理組成物。
  10. 前記ポリオキサゾリンポリマーが、下記式(5)で表される構成単位と下記式(6)で表される構成単位とを含む、請求項9に記載の表面処理組成物:
    Figure 0007280158000012

    式(5)中、
    10は、-(C=O)-R12であり、
    12は、置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基である;
    Figure 0007280158000013

    式(6)中、
    10は、-(C=O)-R12であり、
    12は、-R13-CONH-R14であり、
    13は、置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状の2価の炭化水素基であり、
    14は、置換または非置換の炭素数1~5の直鎖状の1価の炭化水素基または炭素数1~5のアミノアルキル基である。
  11. 前記水溶性高分子と水とを混合することを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の表面処理組成物の製造方法。
  12. 請求項1~10のいずれか1項に記載の表面処理組成物を用いて、または請求項11に記載の製造方法により製造された表面処理組成物を用いて、化学的機械的研磨後の研磨済研磨対象物を表面処理して、前記研磨済研磨対象物の表面における残渣を除去する、表面処理方法。
  13. 前記表面処理は、リンス研磨処理または洗浄処理によって行われる、請求項12に記載の表面処理方法。
  14. 前記研磨済研磨対象物が研磨済半導体基板であり、
    請求項12または13に記載の表面処理方法によって、前記研磨済半導体基板の表面における残渣を低減する表面処理工程を含む、半導体基板の製造方法。
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