JP7279460B2 - 電池管理装置、蓄電装置、電池管理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

電池管理装置、蓄電装置、電池管理方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電池管理装置、蓄電装置、電池管理方法、及びコンピュータプログラムに関する。
リチウムイオン電池等の蓄電装置には、過充電・過放電等を防止するための電池管理装置(BMU:Battery Management Unit)が設けられている。電池管理装置は、蓄電装置に含まれる蓄電素子に流れる電流を計測する電流計測部を有している。電流計測部は、蓄電素子に接続されたシャント抵抗器に流れる電流を計測する。電池管理装置は、蓄電素子の電圧、電流及び温度を計測し、異常を検出した場合に蓄電素子に流れる電流を遮断することにより、蓄電素子が危険な状態になることを防止している。電池管理装置は、蓄電素子の充放電電流を計測し、電流値を積算することにより、蓄電素子のSOC(State Of Charge)を推定できる。特許文献1は、電池管理装置の例を開示している。
特開2018-31778号公報
蓄電装置では、シャント抵抗器が非接続になるという故障が発生することがある。例えば、蓄電装置が自動車に備えられている場合、自動車の振動によってシャント抵抗器が回路から外れることがある。シャント抵抗器が非接続になった状態は、シャント抵抗器の回路からの外れ、及びシャント抵抗器と回路との接触不良を含む。従来の電池管理装置は、シャント抵抗器が非接続になることを判定できない。
本発明は、シャント抵抗器の非接続を判定できる電池管理装置、蓄電装置、電池管理方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る電池管理装置は、シャント抵抗器が接続された蓄電素子を管理する電池管理装置において、前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を増幅する差動増幅回路を用いて、前記一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部と、前記シャント抵抗器が当該電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する判定部とを備える。前記電流計測部は、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の信号線の間の電圧をデジタル信号へ変換する差動AD変換部を有し、前記差動AD変換部は、前記所定の電位に対する前記信号線の電位をデジタル信号へ変換する電位変換モードへ動作モードを変更することが可能であり、前記判定部は、前記電位変換モードで動作する前記差動AD変換部を用いて、前記信号線を通じて入力される前記入力信号線の電位の絶対値を計測し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する。
本発明の一局面に係る電池管理装置は、シャント抵抗器が接続された蓄電素子を管理する電池管理装置において、前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を増幅する差動増幅回路を用いて、前記一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部と、前記シャント抵抗器が当該電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する判定部とを備える。前記判定部は、前記入力信号線の電位の絶対値を計測するための専用の電位計測部を有し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する。
本発明の一局面に係る蓄電装置は、蓄電素子と、前記蓄電素子に接続されるシャント抵抗器と、前記蓄電素子を管理する本発明に係る電池管理装置とを備える。
本発明の一局面に係る電池管理方法は、シャント抵抗器が接続された蓄電素子を電池管理装置により管理する方法において、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出し、前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定し、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の信号線の間の電圧をデジタル信号へ変換する差動AD変換部を用い、前記シャント抵抗器の状態を判定する際には、前記所定の電位に対する前記信号線の電位をデジタル信号へ変換する電位変換モードで動作する前記差動AD変換部を用いて、前記信号線を通じて入力される前記入力信号線の電位の絶対値を計測し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する
本発明の一局面に係る電池管理方法は、シャント抵抗器が接続された蓄電素子を電池管理装置により管理する方法において、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出し、前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定し、前記シャント抵抗器の状態を判定する際には、前記入力信号線の電位の絶対値を計測するための専用の電位計測部を用い、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する。
本発明の一局面に係るコンピュータプログラムは、蓄電素子に接続されたシャント抵抗器の両端に接続される一対の信号線の間の電圧をデジタル信号へ変換する差動AD変換部を有し、前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部とを含む電池管理装置を制御するコンピュータに、前記蓄電素子を管理するための処理を実行させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させ、前記シャント抵抗器の状態を判定する処理の際には、前記所定の電位に対する前記信号線の電位をデジタル信号へ変換する電位変換モードで動作する前記差動AD変換部を用いて、前記信号線を通じて入力される前記入力信号線の電位の絶対値を計測し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させる
本発明の一局面に係るコンピュータプログラムは、蓄電素子に接続されたシャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部とを含む電池管理装置を制御するコンピュータに、前記蓄電素子を管理するための処理を実行させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させ、前記シャント抵抗器の状態を判定する処理の際には、前記入力信号線の電位の絶対値を計測するための専用の電位計測部を用い、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させる。
上記構成により、シャント抵抗器の非接続を判定でき、シャント抵抗器が非接続になることによる蓄電装置の故障の診断が可能となる。
蓄電装置の配置例を示す概念図である。 蓄電装置の外観の例を示す模式的斜視図である。 蓄電装置の構成例を示す模式的な分解斜視図である。 実施形態1に係る蓄電装置の電気的構成例を示すブロック図である。 実施形態1に係る電池管理装置が行うシャント抵抗器の非接続を判定する処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態2に係る蓄電装置の電気的構成例を示すブロック図である。 実施形態3に係る蓄電装置の電気的構成例を示すブロック図である。 実施形態3に係る電池管理装置が行うシャント抵抗器の非接続を判定する処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態4に係る蓄電装置の電気的構成例を示すブロック図である。
シャント抵抗器が接続された蓄電素子を管理する電池管理装置は、前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を増幅する差動増幅回路を用いて、前記一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部と、前記シャント抵抗器が当該電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する判定部とを備える。シャント抵抗器が蓄電素子の回路から非接続になり、蓄電素子とシャント抵抗器とが非接続の状態になった場合は、入力信号線はシャント抵抗器に非接続となり、差動増幅回路の基準電圧に応じて、入力信号線の電位が所定の電圧に対して変化する。判定部は、入力信号線の電位の所定の電圧に対する変化を検出することにより、シャント抵抗器の非接続を判定する。
電池管理装置は、シャント抵抗器に流れる電流を計測し、電流値に基づいて蓄電素子を管理するための処理を行っている。シャント抵抗器が非接続になった場合、計測した電流値からは、シャント抵抗器が非接続になったか否かを判定することはできない。実施形態に係る電池管理装置では、シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出する差動増幅回路を利用する。シャント抵抗器が非接続になった場合、差動増幅回路の基準電圧に応じて、入力信号線の電位が所定の電圧に対して変化する。電池管理装置は、入力信号線の電位の所定の電圧に対する変化を検出することにより、シャント抵抗器の非接続を判定できる。
前記電流計測部は、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の信号線の間の電圧をデジタル信号へ変換する差動AD変換部を有してもよい。前記差動AD変換部は、前記所定の電位に対する前記信号線の電位をデジタル信号へ変換する電位変換モードへ動作モードを変更することが可能であり、前記判定部は、前記電位変換モードで動作する前記差動AD変換部を用いて、前記信号線を通じて入力される前記入力信号線の電位の絶対値を計測し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定してもよい。信号線は、シャント抵抗器の両端に接続されるので、入力信号線に接続される。シャント抵抗器が非接続になった場合、差動AD変換部へは信号線を通じて入力信号線の電位が入力され、電池管理装置は、動作モードを電位変換モードへ変更した差動AD変換部を用いて、入力信号線の電位の絶対値を計測する。入力信号線の電位の絶対値を計測することにより、入力信号線の電位の所定の電位に対する変化が検出できる。
前記電流計測部は、複数の前記差動AD変換部を有し、前記複数の前記差動AD変換部の内の一の前記差動AD変換部が、前記電位変換モードへ動作モードを変更することが可能であってもよい。電池管理装置は、動作モードを電位変換モードへ変更した一の差動AD変換部を用いて、入力信号線の電位の絶対値を計測し、他の差動AD変換部を用いて、シャント抵抗器に流れる電流を安定して計測する。電池管理装置は、計測された電流値に基づいた処理を安定して行いながら、シャント抵抗器の非接続の判定を可能とする。
前記判定部は、前記入力信号線の電位の絶対値を計測するための専用の電位計測部を有し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定してもよい。電池管理装置は、電流計測部を用いて、シャント抵抗器に流れる電流を安定して計測しながら、電位計測部を用いて、入力信号線の電位の絶対値を計測する。電池管理装置は、計測された電流値に基づいた処理を安定して行いながら、シャント抵抗器の非接続の判定を可能とする。
前記所定の電位は、当該電池管理装置の接地電位であってもよい。接地電位を所定の電位とすることにより、電位の基準となる所定の電位が容易に定まる。
蓄電装置は、蓄電素子と、前記蓄電素子に接続されるシャント抵抗器と、前記蓄電素子を管理する電池管理装置とを備える。前記電池管理装置は、前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を増幅する差動増幅回路を用いて、前記一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部と、前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する判定部とを有する。蓄電素子とシャント抵抗器とが非接続の状態になった場合は、入力信号線はシャント抵抗器に非接続となり、差動増幅回路の基準電圧に応じて、入力信号線の電位が所定の電位に対して変化する。判定部は、入力信号線の電位の所定の電圧に対する変化を検出することにより、シャント抵抗器の非接続を判定する。
前記蓄電素子は、移動体のエンジンを始動させるための電流を供給してもよい。エンジンを始動させるための蓄電装置は、大電流を供給可能である。電池管理装置で大電流を計測するためには、低抵抗のシャント抵抗器を用いる必要がある。低抵抗のシャント抵抗器は、大きく重いことがある。蓄電装置は移動体に設けられており、蓄電装置に含まれる重いシャント抵抗器に振動が加わった場合は、シャント抵抗器を固定している部分に加わる応力が大きくなり、シャント抵抗器が非接続になることがある。電池管理装置は、シャント抵抗器の非接続を判定できるので、シャント抵抗器が非接続になりうる蓄電装置について、適切に故障を診断できる。
前記移動体は四輪自動車であってもよい。四輪自動車のエンジンを始動させるためには、多くの電力が必要となり、蓄電装置は大電流を供給する必要がある。電池管理装置で大電流を計測するためにシャント抵抗器は大きく重いことがある。四輪自動車に設けられた電池管理装置に振動が加わった場合は、シャント抵抗器を固定している部分に加わる応力が大きくなり、シャント抵抗器が非接続になることがある。電池管理装置は、シャント抵抗器の非接続を判定することにより、適切に蓄電装置の故障を診断できる。
シャント抵抗器が接続された蓄電素子を電池管理装置により管理する方法では、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出し、前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する。シャント抵抗器が蓄電素子の回路から非接続になり、蓄電素子とシャント抵抗器とが非接続の状態になった場合は、入力信号線はシャント抵抗器に非接続となり、差動増幅回路の基準電圧に応じて、入力信号線の電位が所定の電圧に対して変化する。入力信号線の電位の所定の電圧に対する変化を検出することにより、シャント抵抗器の非接続を判定できる。
蓄電素子に接続されたシャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部とを含む電池管理装置を制御するコンピュータに、前記蓄電素子を管理するための処理を実行させるコンピュータプログラムは、前記コンピュータに、前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させる。シャント抵抗器が蓄電素子の回路から非接続になり、蓄電素子とシャント抵抗器とが非接続の状態になった場合は、入力信号線はシャント抵抗器に非接続となり、差動増幅回路の基準電圧に応じて、入力信号線の電位が所定の電圧に対して変化する。入力信号線の電位の所定の電圧に対する変化を検出することにより、シャント抵抗器の非接続を判定できる。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
<実施形態1>
図1は、蓄電装置1の配置例を示す概念図である。蓄電装置1は、移動体100内に設けられている。蓄電装置1は、移動体100が備えるエンジン10に接続されている。移動体100は四輪自動車である。蓄電装置1は、エンジン10を始動させるための電流を供給する。
図2は、蓄電装置1の外観の例を示す模式的斜視図である。蓄電装置1は直方体状のケース21とケース21の開口部を閉塞する蓋部22を有する。図3は、蓄電装置1の構成例を示す模式的な分解斜視図である。ケース21には、複数の蓄電素子271を含んでなる電池部27が収容される。蓄電素子271は、例えば、リチウムイオン電池のセルである。蓄電素子271は、リチウムイオン電池以外の電池のセルであってもよい。ケース21内には、仕切り板211が設けられている。夫々の仕切り板211の間に、蓄電素子271が挿入されている。蓋部22と蓄電素子271との間には、中蓋26が配置されている。中蓋26には、複数の金属製のバスバー261が載置されている。蓄電素子271の端子が設けられている端子面に中蓋26が配置され、隣り合う蓄電素子271の隣り合う端子がバスバー261により接続され、蓄電素子271が直列に接続されている。
蓋部22上には、収容部23が設けられており、収容部23をカバー24が覆っている。収容部23は箱状をなし、一長側面の中央部に、外側に角型に突出した突出部231を有する。蓋部22における突出部231の両側には、鉛合金等の金属製で、極性が異なる一対の外部端子221,221が設けられている。外部端子221,221は、蓄電装置1の外部と接続するための端子である。収容部23内には、制御基板25及びシャント抵抗器28が収容されている。制御基板25は、蓄電素子271を管理する電池管理装置を含んでいる。収容部23に制御基板25及びシャント抵抗器28を収容し、カバー24により収容部23を覆うことにより、電池部27と制御基板25及びシャント抵抗器28とが接続される。
図4は、実施形態1に係る蓄電装置1の電気的構成例を示すブロック図である。制御基板25には、電池管理装置3及び電流遮断部4が含まれている。電池管理装置3は、電池管理方法を実行する。一対の外部端子221,221の間には、直列に、電流遮断部4、電池部27及びシャント抵抗器28が接続されている。電池部27は複数の蓄電素子271を含む。蓄電素子271の数は四個に限らない。夫々の蓄電素子271が放電することにより、外部端子221,221から電力が出力される。また、外部端子221,221の間に外部から電圧が印加されることにより、複数の蓄電素子271は充電される。シャント抵抗器28には、蓄電素子271が充放電を行うときの電流が流れる。電流遮断部4は、必要に応じて電流を遮断し、蓄電素子271の充放電を停止させる。電流遮断部4は、例えば、リレーを含んで構成されている。
電池管理装置3は、制御部31を備えている。制御部31は、プロセッサ及びメモリを用いて構成されている。例えば、制御部31はCPU(Central Processing Unit )を用いて構成されている。制御部31は、電池管理装置3の各部分を制御する。制御部31には、不揮発性のメモリ32が接続されている。メモリ32はコンピュータプログラム321を記憶している。制御部31は、コンピュータプログラム321に従って必要な処理を実行するコンピュータである。制御部31は、電流遮断部4に接続されており、電流遮断部4の動作を制御する。
電池管理装置3は、電圧計測部33を備えている。電圧計測部33は、電池部27に接続されており、夫々の蓄電素子271の電圧を計測する。電圧計測部33は、制御部31に接続されており、計測した夫々の蓄電素子271の電圧の値を制御部31へ入力する。制御部31は、電圧値に基づいて、夫々の蓄電素子271の状態を判定する。例えば、制御部31は、蓄電素子271が異常であると判定した場合、電流遮断部4に、電流を遮断させる。
電池管理装置3は、電流計測部34を備えている。電流計測部34は、シャント抵抗器28の両端に接続されている。電流計測部34は、差動AD(Analog-to-digital )変換部341を有している。差動AD変換部341は、シャント抵抗器28の両端に接続される一対の信号線342,342が接続されており、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換する。これにより、電流計測部34は、シャント抵抗器28の両端の電圧の値を取得する。
電流計測部34は、シャント抵抗器28の両端の電圧に基づいて、シャント抵抗器28に流れる電流の値を計算する。例えば、電流計測部34は、シャント抵抗器28の抵抗値を予め記憶しており、電圧値を抵抗値で除することにより、電流値を計算する。このようにして、電流計測部34は、シャント抵抗器28に流れる電流の値を計測する。電流計測部34は、制御部31に接続されており、計測した電流値を制御部31へ入力する。制御部31は、電流値に基づいて、蓄電素子271の状態を判定する。例えば、制御部31は、蓄電素子271が異常であると判定した場合、電流遮断部4に、電流を遮断させる。更に、制御部31は、電流値を積算する。制御部31は、電流の積算値に基づいて蓄電素子271のSOCを計算してもよい。制御部31は、電流値、電流の積算値、又はSOCをメモリ32に記憶させてもよい。電池管理装置3は、電流値又はSOC等の蓄電素子271の状態を表す情報を外部へ出力する出力部を備えていてもよい。
電池管理装置3は、温度計測部36を備えている。温度計測部36は、電池部27内の温度を計測する。例えば、温度計測部36は、熱電対又はサーミスタを用いて温度を計測する。温度計測部36は、制御部31に接続されており、計測した温度の値を制御部31へ入力する。制御部31は、温度値に基づいて、蓄電素子271の状態を判定し、蓄電素子271が異常であると判定した場合、電流遮断部4に、電流を遮断させる。
電池管理装置3は、電位差検出部35を備えている。電位差検出部35は、差動増幅回路351を有している。差動増幅回路351の入力端には、シャント抵抗器28の両端に接続される一対の入力信号線354,354が接続されている。差動増幅回路351の基準電圧は、電圧源355及び増幅部353を用いて電池管理装置3の接地電位から上昇された電位である。差動増幅回路351の出力端には、コンパレータ352が接続されている。コンパレータ352は、制御部31に接続されている。
差動増幅回路351は、一対の入力信号線354,354の電位の差、即ち、シャント抵抗器28の両端の電位の差を増幅して出力する。コンパレータ352は、差動増幅回路351から出力された電位差の値と所定の閾値とを比較する。このようにして、電位差検出部35はシャント抵抗器28の両端の電位差を検出する。コンパレータ352は、電位差の値が閾値を超過している場合に、制御部31へ電流の遮断指示を入力する。制御部31は、コンパレータ352から電流の遮断指示が入力された場合、電流遮断部4に、電流を遮断させる。コンパレータ352からの電流の遮断指示に応じた処理は、割り込み処理として実行される。なお、コンパレータ352は、電位差の値が閾値以上である場合に制御部31へ電流の遮断指示を入力してもよい。
シャント抵抗器28の両端の電位差が大きい場合は、シャント抵抗器28の両端の間に過電流が流れている。例えば、蓄電装置1の外部からの短絡により、過電流が発生する。電位差検出部35は、過電流の発生を検出し、電流を遮断させる。電位差検出部35は、電流計測部34が電流を周期的に計測する合間にも、過電流の発生を検出する。また、電位差検出部35は、電流計測部34よりも低消費電力で動作できる。蓄電素子271が充放電を停止している場合等、消費電力を低く保っている状態でも、電位差検出部35は、外部からの短絡等の原因による過電流の発生を検出できる。
蓄電装置1では、外部端子221,221の間の回路から、シャント抵抗器28が非接続になることがある。シャント抵抗器28が非接続になった場合は、シャント抵抗器28は蓄電素子271と非接続の状態になる。この状態では、電流計測部34は、シャント抵抗器28に流れる電流を計測できず、電池管理装置3は、蓄電素子271を管理できない。
電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を行う。電流計測部34及び電位差検出部35は、外部端子221,221の間の回路にシャント抵抗器28を介して接続されている。このため、シャント抵抗器28が非接続になった場合は、電流計測部34及び電位差検出部35は、外部端子221,221の間の回路に非接続の状態となる。差動AD変換部341は、動作モードを、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換するモードから、信号線342の電位の絶対値をデジタル信号へ変換する電位変換モードへ変更できるようになっている。電位の絶対値は、電池管理装置3の接地電位に対する電位の値である。
図5は、実施形態1に係る電池管理装置3が行うシャント抵抗器28の非接続を判定する処理の手順を示すフローチャートである。以下、ステップをSと略す。差動AD変換部341は、動作モードを電位変換モードへ変換する(S11)。電流計測部34は、差動AD変換部341が変換した電位の絶対値を計測する(S12)。シャント抵抗器28が非接続になっていない場合、電流計測部34は、外部端子221,221の間の回路の電位を計測する。シャント抵抗器28が非接続になっている場合、信号線342及び入力信号線354は、外部端子221,221の間の回路に非接続である。信号線342は入力信号線354に接続されているので、差動AD変換部341へは信号線342を通じて入力信号線354の電位が入力され、電流計測部34は、入力信号線354の電位を計測する。入力信号線354は差動増幅回路351の入力端に接続されており、差動増幅回路351の基準電圧は電圧源355及び増幅部353により接地電位から上昇している。このため、電圧源355及び増幅部353により接地電位から上昇した電位が、差動AD変換部341へ入力され、電流計測部34が計測する。
電流計測部34は、計測した電位の値を制御部31へ入力する。制御部31は、電位の値に基づいて、シャント抵抗器28の状態を判定する(S13)。外部端子221,221の間の回路の電位の値と、電圧源355及び増幅部353により接地電位から上昇した電位の値とは異なる。S13では、制御部31は、電位の値に基づいて、シャント抵抗器28が非接続になっているか否かを判定する。このとき、制御部31は、電位の値に基づいて、入力信号線354の電位が電池管理装置3の接地電位に対して上昇することを検出する。例えば、制御部31は、計測された電位の絶対値が所定の基準範囲に含まれない場合に、シャント抵抗器28が非接続になっていると判定する。基準範囲は、外部端子221,221の間の回路の電位の値が含まれ、電圧源355及び増幅部353により接地電位から上昇した電位の値が含まれないように、予め定められ、メモリ32に記憶されている。電位の値が基準範囲に含まれない場合は、入力信号線354の電位が接地電位に対して上昇している場合であり、このようにして、制御部31は、入力信号線354の電位が接地電位に対して上昇することを検出する。電池管理装置3の接地電位は、所定の電位に対応する。S11~S13の処理は、判定部に対応する。
差動AD変換部341は、動作モードを、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換するモードへ戻し(S14)、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を終了する。制御部31は、シャント抵抗器28が非接続になっていると判定した場合に、電流遮断部4に電流を遮断させてもよく、電流値に基づいて蓄電素子271を管理する処理を停止してもよい。電池管理装置3が出力部を備える形態では、制御部31は、シャント抵抗器28が非接続になっていると判定した場合に、シャント抵抗器28の非接続を示す情報を出力部に出力させてもよい。電池管理装置3は、S11~S14の処理を定期的に実行する。例えば、電池管理装置3は、一時間に一度、S11~S14の処理を実行する。S13の処理は、コンピュータプログラム321に従って制御部31が実行する。S11、S12及びS14の処理は、コンピュータプログラム321に従って制御部31が電流計測部34を制御することにより、実行されてもよい。
以上詳述した如く、本実施形態においては、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の両端に接続される一対の入力信号線354,354の電位の差を増幅する差動増幅回路351を備え、入力信号線354の電位が電池管理装置3の接地電位に対して上昇することを検出することにより、シャント抵抗器28の非接続を判定する。電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定できる。このため、電池管理装置3は、シャント抵抗器28が非接続になることによる蓄電装置1の故障の診断が可能となる。電池管理装置3は、差動AD変換部341の動作モードを電位変換モードへ変更し、入力信号線354の電位の絶対値を計測することにより、入力信号線354の電位の接地電位に対する上昇を検出する。差動AD変換部341を有する電流計測部34を利用して、入力信号線354の電位の接地電位に対する上昇を容易に検出できる。
本実施形態においては、蓄電装置1は、エンジン10を始動させるために移動体100に備えられている。蓄電装置1は、エンジン10を始動させるために、大電流を供給可能である。移動体100は四輪自動車であり、四輪自動車のエンジン10を始動させるためには大電流が必要である。電池管理装置3で大電流を計測するためには、低抵抗のシャント抵抗器28を用いる必要がある。低抵抗のシャント抵抗器28大きく重いことがある。移動体100の移動に伴って、蓄電装置1に振動が加わり、重いシャント抵抗器28に振動が加わった場合は、シャント抵抗器28を固定している部分に加わる応力が大きくなり、シャント抵抗器28が電池管理装置3と非接続になることがある。電池管理装置3は、シャント抵抗器28が非接続になった場合に、シャント抵抗器28の非接続を判定でき、蓄電装置1の故障を適切に診断できる。特に、四輪自動車に備えられる蓄電装置1について、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を確実に判定し、適切に故障を診断できる。
<実施形態2>
図6は、実施形態2に係る蓄電装置1の電気的構成例を示すブロック図である。電流計測部34は、差動AD変換部341と、他の差動AD変換部343を有している。差動AD変換部341及び343は、信号線342を介して並列にシャント抵抗器28の両端に接続されている。差動AD変換部341及び343は、夫々に、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換する。これにより、電流計測部34は、シャント抵抗器28の両端の電圧の値を並列に複数取得する。電流計測部34は、シャント抵抗器28に流れる電流の値を複数計算し、複数の電流値を制御部31へ入力する。制御部31は、複数の電流値に基づいて処理を行う。例えば、制御部31は、複数の電流値が異なる場合に、電池管理装置3が故障したと判定する。
差動AD変換部341及び343の内、差動AD変換部341は、実施形態1と同様に、動作モードを、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換するモードから、電位変換モードへ変更できるようになっている。差動AD変換部343は、動作モードを変更しない。電池管理装置3のその他の部分の構成は、実施形態1と同様である。また、蓄電装置1及び移動体100の電池管理装置3以外の部分の構成は、実施形態1と同様である。
実施形態2においても、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を行う。電池管理装置3は、図5のフローチャートに示した処理と同様の処理により、シャント抵抗器28の非接続を判定する。差動AD変換部341は、動作モードを電位変換モードへ変換する(S11)。電流計測部34は、差動AD変換部341が変換した電位の絶対値を計測する(S12)。シャント抵抗器28が非接続になっていない場合、差動AD変換部343が一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換し、電流計測部34は、電流の計測を続行することができる。電流計測部34は、計測した電位の値を制御部31へ入力し、制御部31は、電位の値に基づいて、シャント抵抗器28の状態を判定する(S13)。差動AD変換部341は、動作モードを、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換するモードへ戻し(S14)、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を終了する。電池管理装置3は、S11~S14の処理を定期的に実行する。
本実施形態においても、電池管理装置3は、入力信号線354の電位が電池管理装置3の接地電位に対して上昇することを検出することにより、シャント抵抗器28の非接続を判定する。電流計測部34は、複数の差動AD変換部を有し、一の差動AD変換部341の動作モードを電位変換モードへ変更し、入力信号線354の電位の絶対値を計測する。他の差動AD変換部343は、動作モードを一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換するモードから変更しない。電流計測部34は、差動AD変換部343を用いて、シャント抵抗器28に流れる電流を安定して計測しながら、差動AD変換部341を用いて、入力信号線354の電位の絶対値の計測を可能とする。電池管理装置3は、計測された電流値に基づいた処理を安定して行いながら、シャント抵抗器28の非接続の判定を可能とする。
<実施形態3>
図7は、実施形態3に係る蓄電装置1の電気的構成例を示すブロック図である。電流計測部34は、差動AD変換部343と、電池管理装置3の接地電位に対する信号線342の電位をデジタル信号へ変換する電位変換部344とを有している。差動AD変換部343及び電位変換部344は、信号線342を介して並列にシャント抵抗器28の両端に接続されている。差動AD変換部343は、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換する。電流計測部34は、差動AD変換部343によりシャント抵抗器28の両端の電圧の値を取得し、シャント抵抗器28に流れる電流の値を計算する。
電位変換部344は、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換する処理は行なわず、接地電位に対する信号線342の電位をデジタル信号へ変換する処理を専用で行う。電池管理装置3のその他の部分の構成は、実施形態1と同様である。また、蓄電装置1及び移動体100の電池管理装置3以外の部分の構成は、実施形態1と同様である。
実施形態3においても、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を行う。図8は、実施形態3に係る電池管理装置3が行うシャント抵抗器28の非接続を判定する処理の手順を示すフローチャートである。電位変換部344は、接地電位に対する信号線342の電位をデジタル信号へ変換し、電流計測部34は、電位変換部344が変換した電位の絶対値を計測する(S21)。シャント抵抗器28が非接続になっていない場合、差動AD変換部343が一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換し、電流計測部34は、電流の計測を続行することができる。電流計測部34は、計測した電位の値を制御部31へ入力し、制御部31は、電位の値に基づいて、シャント抵抗器28の状態を判定し(S22)、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を終了する。
S21及びS23の処理は、判定部に対応する。電位変換部344を用いて電位の値を計測する電流計測部34の処理は、電位計測部に対応する。電池管理装置3は、S21及びS23の処理を定期的に実行してもよく、差動AD変換部343を用いて電流を計測する処理と並行して随時実行してもよい。S22の処理は、コンピュータプログラム321に従って制御部31が実行する。S21の処理は、コンピュータプログラム321に従って制御部31が電流計測部34を制御することにより、実行されてもよい。
本実施形態においても、電池管理装置3は、入力信号線354の電位が電池管理装置3の接地電位に対して上昇することを検出することにより、シャント抵抗器28の非接続を判定する。電流計測部34は、差動AD変換部343と、電位変換部344とを有する。電流計測部34は、差動AD変換部343を用いて、シャント抵抗器28に流れる電流を安定して計測しながら、電位変換部344を用いて、入力信号線354の電位の絶対値の計測を可能とする。差動AD変換部343及び電位変換部344は、共に、動作モードを変更せず、専用の処理を行うので、安定して動作する。電池管理装置3は、計測された電流値に基づいた処理を安定して行いながら、シャント抵抗器28の非接続の判定を可能とする。
<実施形態4>
図9は、実施形態4に係る蓄電装置1の電気的構成例を示すブロック図である。電流計測部34は、差動AD変換部343を有している。差動AD変換部343は、一対の信号線342,342の間の電圧をデジタル信号へ変換する。電流計測部34は、差動AD変換部343によりシャント抵抗器28の両端の電圧の値を取得し、シャント抵抗器28に流れる電流の値を計算する。
電池管理装置3は、電位計測部37を備えている。電位計測部37は、信号線342に接続されており、電池管理装置3の接地電位に対する信号線342の電位を計測する。電位計測部37は、制御部31に接続されており、計測した電位の値を制御部31へ入力する。電池管理装置3のその他の部分の構成は、実施形態1と同様である。また、蓄電装置1及び移動体100の電池管理装置3以外の部分の構成は、実施形態1と同様である。
実施形態4においても、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を行う。電池管理装置3は、図8のフローチャートに示した処理と同様の処理により、シャント抵抗器28の非接続を判定する。電位計測部37は、接地電位に対する信号線342の電位を計測する(S21)。シャント抵抗器28が非接続になっていない場合、電流計測部34は、電流の計測を続行することができる。電位計測部37は、計測した電位の値を制御部31へ入力し、制御部31は、電位の値に基づいて、シャント抵抗器28の状態を判定し(S22)、電池管理装置3は、シャント抵抗器28の非接続を判定する処理を終了する。
S21及びS23の処理は、判定部に対応する。電池管理装置3は、S21及びS23の処理を定期的に実行してもよく、電流計測部34を用いて電流を計測する処理と並行して随時実行してもよい。S22の処理は、コンピュータプログラム321に従って制御部31が実行する。S21の処理は、コンピュータプログラム321に従って制御部31が電位計測部37を制御することにより、実行されてもよい。
本実施形態においても、電池管理装置3は、入力信号線354の電位が電池管理装置3の接地電位に対して上昇することを検出することにより、シャント抵抗器28の非接続を判定する。電池管理装置3は、電位計測部37により、入力信号線354の電位の絶対値を計測する。電流計測部34及び電位計測部37は、共に、専用の処理を行うので、安定して動作する。電池管理装置3は、計測された電流値に基づいた処理を安定して行いながら、シャント抵抗器28の非接続の判定を可能とする。
実施形態1~4においては、電流遮断部4が電池管理装置3の外部に存在する形態を示した。代替的に、電池管理装置3は、電流遮断部4を内部に備えていてもよい。実施形態1~4においては、シャント抵抗器28が電池管理装置3の外部に存在する形態を示した。代替的に、電池管理装置3は、シャント抵抗器28を内部に備えていてもよい。実施形態1~4においては、入力信号線354の電位が電池管理装置3の接地電位に対して上昇することを検出することによってシャント抵抗器28の非接続を判定する形態を示した。代替的に、所定の電位は、電圧源によって得られる電位等、接地電位以外の電位であってもよく、電池管理装置3は、入力信号線354の電位が所定の電位に対して上昇又は下降することを検出することによってシャント抵抗器28の非接続を判定してもよい。実施形態1~4においては、移動体100が四輪自動車であり、蓄電装置1がエンジン10を始動させるために使用される例を示した。代替的に、蓄電装置1は、移動体100内の種々の機器を駆動させるための電力を供給する等、エンジン10の始動以外の用途に用いられてもよい。蓄電装置1は、四輪自動車以外の移動体に備えられてもよい。蓄電装置1は、移動体以外の用途に用いられてもよい。
本発明は上述した実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
1 蓄電装置
10 エンジン
100 移動体
221 外部端子
25 制御基板
27 電池部
271 蓄電素子
28 シャント抵抗器
3 電池管理装置
31 制御部
32 メモリ
321 コンピュータプログラム
34 電流計測部
341、343 差動AD変換部
342 信号線
344 電位変換部
35 電位差検出部
351 差動増幅回路
354 入力信号線
37 電位計測部
4 電流遮断部

Claims (11)

  1. シャント抵抗器が接続された蓄電素子を管理する電池管理装置において、
    前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、
    前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を増幅する差動増幅回路を用いて、前記一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部と、
    前記シャント抵抗器が当該電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する判定部とを備え
    前記電流計測部は、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の信号線の間の電圧をデジタル信号へ変換する差動AD変換部を有し、
    前記差動AD変換部は、前記所定の電位に対する前記信号線の電位をデジタル信号へ変換する電位変換モードへ動作モードを変更することが可能であり、
    前記判定部は、前記電位変換モードで動作する前記差動AD変換部を用いて、前記信号線を通じて入力される前記入力信号線の電位の絶対値を計測し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する、
    電池管理装置。
  2. 前記電流計測部は、複数の前記差動AD変換部を有し、
    前記複数の前記差動AD変換部の内の一の前記差動AD変換部が、前記電位変換モードへ動作モードを変更することが可能である、
    請求項に記載の電池管理装置。
  3. シャント抵抗器が接続された蓄電素子を管理する電池管理装置において、
    前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、
    前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を増幅する差動増幅回路を用いて、前記一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部と、
    前記シャント抵抗器が当該電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する判定部とを備え
    前記判定部は、前記入力信号線の電位の絶対値を計測するための専用の電位計測部を有し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する、
    電池管理装置。
  4. 前記所定の電位は、当該電池管理装置の接地電位である、
    請求項1乃至のいずれか一つに記載の電池管理装置。
  5. 蓄電素子と、
    前記蓄電素子に接続されるシャント抵抗器と、
    前記蓄電素子を管理する請求項1乃至4のいずか一つに記載の電池管理装置と
    を備える蓄電装置。
  6. 前記蓄電素子は、移動体のエンジンを始動させるための電流を供給する、
    請求項に記載の蓄電装置。
  7. 前記移動体は四輪自動車である、
    請求項に記載の蓄電装置。
  8. シャント抵抗器が接続された蓄電素子を電池管理装置により管理する方法において、
    差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出し、
    前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定し、
    前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の信号線の間の電圧をデジタル信号へ変換する差動AD変換部を用い、
    前記シャント抵抗器の状態を判定する際には、前記所定の電位に対する前記信号線の電位をデジタル信号へ変換する電位変換モードで動作する前記差動AD変換部を用いて、前記信号線を通じて入力される前記入力信号線の電位の絶対値を計測し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する、
    電池管理方法。
  9. シャント抵抗器が接続された蓄電素子を電池管理装置により管理する方法において、
    差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出し、
    前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定し、
    前記シャント抵抗器の状態を判定する際には、前記入力信号線の電位の絶対値を計測するための専用の電位計測部を用い、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する、
    電池管理方法。
  10. 蓄電素子に接続されたシャント抵抗器の両端に接続される一対の信号線の間の電圧をデジタル信号へ変換する差動AD変換部を有し、前記シャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部とを含む電池管理装置を制御するコンピュータに、前記蓄電素子を管理するための処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させ
    前記シャント抵抗器の状態を判定する処理の際には、前記所定の電位に対する前記信号線の電位をデジタル信号へ変換する電位変換モードで動作する前記差動AD変換部を用いて、前記信号線を通じて入力される前記入力信号線の電位の絶対値を計測し、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させる、
    コンピュータプログラム。
  11. 蓄電素子に接続されたシャント抵抗器に流れる電流を計測する電流計測部と、差動増幅回路を用いて、前記シャント抵抗器の両端に接続される一対の入力信号線の電位の差を検出する電位差検出部とを含む電池管理装置を制御するコンピュータに、前記蓄電素子を管理するための処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記シャント抵抗器が前記電池管理装置と非接続の状態になった場合に前記入力信号線の電位が所定の電位に対して変化することを検出することにより、前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させ
    前記シャント抵抗器の状態を判定する処理の際には、前記入力信号線の電位の絶対値を計測するための専用の電位計測部を用い、計測した電位の絶対値に基づいて前記シャント抵抗器の状態を判定する処理を実行させる、
    コンピュータプログラム。
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