JP7278034B2 - アンテナ一体型プリント配線基板(“aipwb”) - Google Patents

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Description

本開示はアンテナに関し、より具体的には、プリント配線基板(“PWB”)上に一体化したアンテナに関する。フェーズドアレイアンテナは、多数の、場合によっては数千もの放射素子を平面内に離間して配置することによって構築される。動作中には、各放射素子の出力は電子的に制御される。放射素子からの位相制御された信号の重ね合わせにより、アンテナを物理的に動かすことなく、操向可能なビームパターンを生み出すことができる。アクティブアレイアンテナと呼ばれるある種のフェーズドアレイアンテナでは、各放射素子は増幅器と位相調整器を含む電子機器に関連付けられている。一般的に、アクティブアレイアンテナ構造の分散特性は、例えば、出力管理、信頼性、システム性能、及び信号の受信及び/又は送信において有利である。しかしながら、放射素子に関連する電子機器は典型的に、アクティブアレイアンテナをパッシブアレイアンテナよりも密集させてしまう。加えて、現時点では、マイクロ波と更に高い周波数でのアクティブアレイアンテナは、コストが高いため、また、必要な電子機器、放射構造体、無線周波数(“RF”)、直流(“DC”)、並びに、特に10GHzを超える周波数でのロジック分散ネットワークにより、利用が制限されている。
一般的に、広いスキャン角にわたって(例えば、+60度から-60度にわたって)操向しなければならないアクティブアレイアンテナに対して、放射素子間に要求される間隔(すなわち、内部素子間隔)は、動作される中心周波数の2分の1の波長のオーダーになる。各放射素子用の受信電子機器又は送信電子機器は、内部素子間隔に対応する、投影された領域内に実装されなければならない。レーダーの場合には、受信電子機器と送信電子機器の両方が限られた空間を占有しなければならない。
限られた空間でフェーズドアレイアンテナを設計する既知のアプローチには、アンテナ一体型プリント配線基板(“AiPWB”)として知られる、信号構成要素に一体化されたフェーズドアレイアンテナ(又は、フェーズドアレイアンテナの一部)、及び、AiPWBに放射素子を駆動し制御する電子機器を収容する、ブリックスタイルコンパクトフェーズドアレイアンテナモジュール(“ブリックモジュール”)を含む3次元(“3-D”)パッケージングアーキテクチャの利用が含まれる。このアプローチは、電子機器、チップキャリア、及び分散ネットワークを収容する、一又は複数の垂直配向のブリックモジュールを利用する。このアプローチにより、水平配向のAiPWBを利用することができる。ブリックモジュールの垂直配向により、所定の動作周波数でフェーズドアレイアンテナの放射素子の適切な格子面間隔が可能になる。このアプローチの実施例は、「Millimeter Wave Antenna」と題され、J. A. Navarroに対して2007年10月30日に発行された米国特許第7,289,078号に、また、「Method and System For Angled RF connection Using Flexible Substrate」と題され、Worlらに対して2008年6月17日に発行された米国特許第7,388,756号に記載されており、どちらもイリノイ州シカゴのBoeing社に譲渡されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
これら既知のアプローチは、垂直アセンブリ(すなわち、ブリックモジュール)と水平アセンブリ(すなわち、AiPWB)をつなぐ電気接続を利用し、電気接続は垂直アセンブリの取り付け点と水平アセンブリの取り付け点との間でおよそ90度曲げることが必要になる。
例えば、図1には、接合ワイヤ106を介してブリックモジュール102とAiPWB104を接続する従来の相互接続構成100が、垂直アセンブリを水平アセンブリに接続するため、手作業で形成されたワイヤを利用することが示されている。この実施例では、接合ワイヤ106は、AiPWB104(すなわち、垂直アセンブリ)をブリックモジュール102(すなわち、水平アセンブリ)に電気的に接続するのに、十分な長さを有するように描かれている。接合ワイヤ106は、接合パッド110と接続点112を介して、ブリックモジュール102の表面層108に取り付けられる。
一般的に、接合ワイヤ106が導電性エポキシ樹脂114を利用してAiPWB104に電気的に接続されるときには、およそ90度のRF接続が確立される。この実施例では、ブリックモジュールに対して複数のワイヤ接合が、例えば、ブリックモジュール1個あたり80本のワイヤ接合が作られうる。ワイヤ接合は手作業で操作され、導電性エポキシ樹脂114も手作業で塗布される。このように、これらの手作業による処理ステップは単調で、非常に高価になりうる。
図2に注目すると、図2には、リジッドフレックスAiPWB202とブリックモジュール204との間での屈曲されたRF接続部による、アセンブリ200に対する既知のアプローチの改良が示されている。この実施例では、タブ206はある角度で形成されるが、例えば、この角度は90度になることがある。タブ206は、リジッドフレックスAiPWB202とブリックモジュール204との間に柔軟なリンクをもたらす。
タブ206の柔軟な構造により、ブリックモジュール204上のワイヤ接合パッド208とタブ206上のワイヤ接合パッド210は、近接しており同一平面上にある。図2で説明した以前の実施例に対する改良として、このアプローチにより、ブリックモジュール204上の接合212とタブ206上の接合214をそれぞれ作り出す、自動ワイヤ接合機の使用が可能になる。この実施例では、接合ワイヤ216は短く隙間なく制御され、これにより信号の劣化を最小限に抑制する。加えて、この実施例では、トレース218とグラウンド平面220が、タブ206の移行部の長さ全体にわたってインピーダンスを制御するマイクロストリップを形成するため、アセンブリ200はインピーダンス制御された信号環境をもたらす。組み立て工程中、グラウンド平面220は導電性エポキシ樹脂222によって、ブリックモジュール204に接続されうる。
図3A及び図3Bでは、図2で説明したアセンブリ200を利用して、既知の3Dアセンブリ300が示されている。3Dアセンブリ300は、マイクロ波アンテナアセンブリ用に放射器セル302を含み、リジッドフレックスAiPWB304を用いて構築されている。図3Bでは、90度に屈曲された接続部の拡大図が示されている。この実施例では、タブ206は、接合ワイヤ216でブリックモジュール204に接続される2つの信号トレース308を有し、ワイヤ接合パッド208及び210が近接していることにより、短い接合ワイヤ216の使用が可能になる。
図2に示した実施例の改良中には、このアプローチはワイヤ接合と屈曲されたタブ206を必要とするが、このタブ206は、AiPWBとブリックモジュールとのモジュール組み立てを完了するため、それ自体の組み立てステップを必要とする柔軟な相互接続部となっている。これは依然として、損失と高い労働コストを生む可能性がある。そのため、高い性能を有し、労働コストを引き下げるフェーズドアレイアンテナの実装の改良が必要になっている。
開示されるのは、改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)である。IAiPWBは、プリント配線基板(“PWB”)、第1の放射素子、及び第1のスプリットビアを含む。PWBは底面を有し、第1の放射素子はPWBに一体化される。第1の放射素子は第1の放射器を有する。第1のプローブは第1の放射器及び第1のスプリットビアと信号通信を行い、第1のスプリットビアは底面でPWBに一体化される。
IAiPWBは、複数のPWB層から垂直な中心軸に沿って、PWBスタックを作ることを含む方法を用いて、PWBの上に製造されうる。PWBスタックは、上面、底面、第1のプローブ、及び第1の放射器を含み、また、第1のプローブは上部と底部を含み、上部は第1の放射器と信号通信を行う。方法は次に、第1の放射素子の第1のネックを作るため、PWBスタックの上面から第1の材料を、第1のプローブの底面に第1のスプリットビアを作るため、PWBスタックの底面から第2の材料を取り除く。方法は次に、PWBスタックの上面に第1の導電層を、PWBスタックの底面に第2の導電層を付加する。方法は次に、第1の放射素子でPWBスタックの上面から第1の導電層の第1の部分を取り除き、第1のスプリットビアの第1の側面でPWBスタックの底面から第2の導電層の第1の部分を取り除き、また、第1のスプリットビアの第2の側面でPWBスタックの底面から第2の導電層の第2の部分を取り除く。
本発明の他のデバイス、装置、システム、方法、特徴、及び利点は、下記の図面及び詳細な説明を精査することにより当業者に明らかであるか、または明らかになる。こうした付加的なシステム、方法、特徴、及び利点はすべてこの説明中に含まれ、本開示の範囲内であり且つ添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図されている。
本発明は、下記の図面を参照することにより、より深く理解できる。図面における構成要素は必ずしも正確な縮尺で描かれておらず、むしろ本発明の原理を示すことに重点が置かれている。図面において、同様の参照番号は、異なる図面を通して対応する部品を指すものである。
アンテナ一体型プリント配線基板(“AiPWB”)とブリックスタイルコンパクトフェーズドアレイアンテナモジュール(“ブリックモジュール”)との従来の接続を示す。 屈曲されたRF接続部によるリジッドフレックスAiPWB202とブリックモジュール204との間のアセンブリの既存のアプローチの改良を示す。 既知のAiPWBとブリックモジュールインターフェースを用いるマイクロ波アンテナのユニットセルを示す。 AiPWBとブリックモジュールとの間のインターフェースの詳細を示す。 本開示による、改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)の実装の一実施例の斜視図である。 本開示による、図4Aに示したIAiPWBの上面図である。 本開示による、図4Aと図4Bに示したIAiPWBの底面図である。 本開示による、図4A~図4Cに示したIAiPWBの側面図である。 本開示による、図4A~図4Dに示したIAiPWBの前面図である。 本開示にしたがって、図4A~図4Eに示したIAiPWBで使用される放射素子の実装の一実施例の断面上面図である。 本開示による、矩形の放射素子の実装の一実施例の断面上面図である。 本開示による、正方形の放射素子の実装の一実施例の断面上面図である。 本開示による、放射素子の実装の一実施例のシステム底面斜視図である。 本開示による、アンテナモジュールの側面図である。 本開示にしたがって、図6に示した8個のアンテナモジュールを一体化するアンテナシステムの斜視図である。 本開示による、スプリットビアとワイヤ接合インターフェースの実装の一実施例の拡大斜視図である。 本開示にしたがって、ブリックモジュールの一部に接続されたIAiPWBの実装の一実施例の部分側面図である。 本開示による、プリント配線基板(“PWB”)でのIAiPWBの実装の一実施例の上面図である。 本開示による、(図10Aに示した)IAiPWBの実装の一実施例の断面前面図である。 本開示による、(図10A及び図10Bに示した)IAiPWBの2つの放射器の実装の一実施例の断面上面図である。 本開示による、図4A~図10Cに示したIAiPWB製造の方法の実装の一実施例のフロー図である。 本開示による、図11に示した方法のうち、PWBスタックを作るステップの下位の方法の実装の一実施例のフロー図である。 本開示による、初期のPWBスタックの実装の一実施例の側方断面図が示されている。 本開示にしたがって、初期のPWBスタックを貫通する第1のプローブビア及び第2のプローブビアを製造する実装の一実施例の側方断面図が示されている。 本開示にしたがって、導電性材料が充填された第1のプローブビア及び第2のプローブビアの側方断面図が示されている。 本開示にしたがって、第1の放射器及び第2の放射器を製造する実装の一実施例の側方断面図が示されている。 本開示にしたがって、初期のPWBスタックからのPWBスタックを製造する実装の一実施例の側方断面図が示されている。 本開示にしたがって、第1のプローブビア及び第2のプローブビアの導電性材料に、第1の接続ビアを電気的に接続する付加的な導電性材料で充填される、第1の接続ビア及び第2の接続ビアを形成するため、底面が穿孔されていることを示す図13Eの側方断面図である。 本開示にしたがって、第1の材料はPWBスタックの上面から取り除かれ、また、第2の材料は底面から取り除かれる。 本開示による、PWBスタックと第1の導電層及び第2の導電層との組み合わせの実装の一実施例の側方断面図が示されている。 本開示による、IAiPWBの実装の一実施例の第2の側面図が示されている。 本開示による、IAiPWBの別の実装の一実施例の部分側面図である。
改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)が開示される。IAiPWBは、プリント配線基板(“PWB”)、第1の放射素子、及び第1のスプリットビアを含む。PWBは底面を有し、第1の放射素子はPWBに一体化される。第1の放射素子は第1の放射器を有する。第1のプローブは第1の放射器及び第1のスプリットビアと信号通信を行っており、第1のスプリットビアの一部は底面でPWBに一体化されており、また、第1のプローブは、底面でPWBに一体化された第1のスプリットビアの一部と信号通信を行っている。
IAiPWBは、複数のPWB層から垂直な中心軸に沿って、PWBスタックを作ることを含む方法を用いて、PWBの上に製造されうる。PWBスタックは、上面、底面、第1のプローブ、及び第1の放射器を含み、また、第1のプローブは上部と底部を含み、上部は第1の放射器と信号通信を行う。方法は次に、第1の放射素子の第1のネックを作るため、PWBスタックの上面から第1の材料を取り除き、第1のプローブの底面に第1のスプリットビアを作るため、PWBスタックの底面から第2の材料を取り除く。方法は次に、PWBスタックの上面に第1の導電層を付加し、PWBスタックの底面に第2の導電層を付加する。方法は次に、第1の放射素子でPWBスタックの上面から第1の導電層の第1の部分を取り除き、第1のスプリットビアの第1の側面でPWBスタックの底面から第2の導電層の第1の部分を取り除き、また、第1のスプリットビアの第2の側面でPWBスタックの底面から第2の導電層の第2の部分を取り除く。
改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAIPWB”)
図4A~図4Fは、本開示によるIAiPWB400を示している。特に、図4Aでは、本開示による、IAiPWB400の実装の一実施例の斜視図が示されている。この実施例では、IAiPWB400は、グラウンド平面として動作する上部プレート434の上の16個の放射素子402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、及び432と共に示されている。上部プレート434は、銅、アルミニウム、金、又は他の導電性めっき金属などの金属になりうる導電性材料で構成されている。
当業者であれば、IAiPWB400は、16個の放射素子ではなく、IAiPWB400の設計のために任意の複数個の放射素子を含みうることを理解されたい。この実施例では、IAiPWB400は、IAiPWB400内の放射素子402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、及び432を駆動し制御する電子機器を収容するブリックスタイルコンパクトフェーズドアレイアンテナモジュール(“ブリックモジュール”)と信号通信しうる、2×8列の放射素子として示されている。加えて、この実施例では、完成したアンテナアレイの設計に基づいて事前に決定される格子構造を形成するため、上部プレート434に沿って、放射素子402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、及び432が離間されている。IAiPWB400は、2×8アンテナアレイ1個又は更に大きなアンテナアレイの一部を定義しうるが、IAiPWB400はより大きなアンテナアレイの2×8放射素子1個である。IAiPWB400のエッジ436は、IAiPWB400がより大きなアンテナアレイの一部であるかどうか、また、より大きなアンテナアレイの放射素子の格子構造であるかどうかに基づいて、湾曲しているか直線的であってもよく、エッジ436により、更に大きなアンテナアレイの放射素子間に、適切な素子間間隔を維持するように、複数のIAiPWBを一緒に配置することができる。
この斜視図では、各放射素子402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、及び432は、上部プレート434から垂直方向に外に向かって延在し、上部プレート434と同じ導電性材料でめっきされるネックを有するように示されている。この実施例では、各放射素子402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、及び432の上部は、個々の放射素子の表面の上部が被覆されない非めっき材料を有するか、個々の放射素子の表面を覆う誘電体材料であるように示されている。この実施例では、IAiPWB400のレイアウトは、複数の放射素子402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、及び432が、X軸437AとY軸437Bによって定義されるX-Y平面である第1の平面435内の上部プレート434に沿って離間されていることを示している。各放射素子402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、及び432のネックは、Z軸437Cに沿ったX-Z平面又はY-Z平面になりうる第2の平面439内の第1の平面435から外に向かって延在する。この実施例では、第1の平面435は第1の配向を有し、第2の平面439は、第1の配向に対して垂直かほぼ垂直な第2の配向を有する。
図4Bでは、IAiPWB400の上面図は本開示にしたがっており、図4Cでは、IAiPWB400の底面図は本開示にしたがっているように示されている。この実施例では、底面図は、IAiPWB400の底面442に接し、エッジ436の下にある第1のレッジ(ledge)438及び第2のレッジ438を示し、第1のレッジ438と第2のレッジ438は底部レッジ面444を形成する。この実施例では、IAiPWB400は、複数の第1のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、及び461、並びに、IAiPWB400の底面442から外へ向かって延在する複数の第2のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、及び477を含む。底部レッジ面444は、上部プレート434の導電性材料と同じになりうる底部導電性材料478でめっきされてもよい。底部導電性材料478は、グラウンド平面として動作してもよく、短絡しないように、複数の第1のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、及び461、並びに、複数の第2のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、及び477の周囲に複数の切れ込みを含みうる。底部レッジ面444はまた、IAiPWB400を対応するブリックモジュールに正しく接触させ、位置合わせするため、第1のガイドピン479と第2のガイドピン480を含みうる。
図4Dでは、IAiPWB400の側面は本開示にしたがっており、図4Eでは、IAiPWB400の前面は本開示にしたがっているように示されている。この実施例では、第1の複数のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、及び461、並びに、第2の複数のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、及び477はそれぞれ、第1の部分と第2の部分を含む。一般的に、第1の複数のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、及び461、並びに、第2の複数のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、及び477の双方の第1ポートはすべて、底面442に一体化されている。
特に、図4Dでは、準複数の(sub-plurality of)第1のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、及び453、並びに、準複数の第2のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、及び469は、IAiPWB400の底面442から延在するように示されている。
準複数の第1のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、及び453、並びに、準複数の第2のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、及び469の各スプリットビアの第1の部分は、IAiPWB400のPWBの底面442に一体化され、準複数の第1のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、及び453、並びに、準複数の第2のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、及び469の各スプリットビアの第2のペア(第1のスプリットビア及び第2のスプリットビア446、462、447、463、448、464、449、465、450、466、451、467、452、468、453、及び469の各ペアの第2の部分のペア481A、481B、481C、481D、481E、481F、481G、及び481Hにそれぞれ示されているように)はレッジ438に一体化されているように示されている。
図4Eでは、第1の放射器402及び第2の放射器404は、図4Dに示されているように示されており、第1のスプリットビア446の第2の部分は、第1のレッジ438に一体化されているように示されており、第1のスプリットビア470の第2の部分は、第2のレッジ440に一体化されているように示されている。図4Fに注目すると、放射素子404の実装の一実施例の断面上面図は、本開示にしたがって示されている。図4Fの断面上面図は、図4Eに示した切断平面A-A’482に沿って放射素子404を覗き込んでいる。
この実施例では、放射素子404は、プリント配線基板(“PWB”)484に形成及び/又はエッチングされている。放射素子404は、第1の放射器486及び第2の放射器488を含みうる。第1の放射器486は、T/Rモジュール(図示せず)と信号通信を行う第1のプローブ(図示せず)によって給電され、第2の放射器488はまた、T/Rモジュール(図示せず)と信号通信を行う第2のプローブ(図示せず)によって給電される。この実施例では、第1の放射器486と第2の放射器は、第1の平面435に沿って配置される。
この実施例では、第1の放射器486は第1のタイプの偏波(例えば、垂直偏波又は右旋円偏波)を放射し、第2の放射器488は、第1の偏波に直交する第2のタイプの偏波(例えば、水平偏波又は左旋円偏波)を放射しうる。また、前述のように、上部プレート434と同じ導電性材料でめっきされている放射素子404のネック490も、この実施例に示されている。この実施例では、ネック490は、第1の放射器486及び第2の放射器488に対して、円筒形(例えば、「缶」又は「管」の形状)の導波管の導電性の壁として機能する、グラウンド素子及び/又は絶縁素子である。加えて、この実施例では、オプションのグラウンドビア492は、第1の放射器486と第2の放射器488との間のネック490と同心であるように示されている。もしあるならば、オプションのグラウンドビア492は、放射素子404の帯域幅の調整を支援するグラウンドポストとして機能する。当業者であれば、放射素子404は、IAiPWB400の所望の設計パラメータに基づいて異なるタイプの構成を含みうることを理解されたい。例えば、放射素子404は、1つの偏波のみが望ましい場合には、第1の放射器486のみを含み、別の偏波が望ましい場合には、第2の放射器488のみを含みうる。
当業者であれば、この実施例に関しては、円筒形の導波管は典型的に、例えば、限定するものではないが、TM01、TM02、TM11、TE01、及びTE11の動作モードをサポートしうることを理解されたい。しかしながら、当業者であれば、一般化の損失がない場合には、幾つかの他のタイプの応用に関しては、例えば、矩形、正方形、楕円形、又は他の同等なタイプの導波管など、放射素子のネックの他のタイプの導波管構造が適切になりうることを理解されたい。
図4G及び図4Hに注目すると、矩形の放射素子493及び正方形の放射素子494は、本開示にしたがっていることが示されている。特に、図4Gでは、矩形の放射素子493の実装の一実施例の断面上面図が本開示にしたがっていることが示されている。この実施例では、矩形の放射素子493は、X軸437Aに沿った広い壁495AとY軸437Bに沿った狭い壁495Bを有しうる、矩形の導波管になっている。この実施例では、矩形の放射素子493は、矩形の放射素子493内に矩形の導波管放射器496を含みうる。当業者であれば、矩形の導波管放射器496の実施例は、例えば、限定するものではないが、TE10、TE11、TE01、TE21、TE20、TM11、及びTM21などの矩形の放射素子493内で動作のモードを励起しうる短い双極子であってもよいことを理解されたい。既に説明したように、矩形の導波管放射器496は、矩形の導波管放射器496に給電するプローブ(すなわち、図4Fの第1の放射器486に給電する第1のプローブ)と信号通信を行いうる。当業者であれば、所望の放射パターンと偏波に基づいて、広い壁495AはY軸437Bに沿い、狭い壁495BはX軸437Aに沿うように、矩形の放射素子493は代替的に配置されうることを更に理解されたい。
代替的に、図4Hでは、本開示による、正方形の放射素子494の実装の一実施例の断面上面図が示されている。この実施例では、正方形の放射素子494は、長さがほぼ等しい第1の壁497Aと第2の壁497Bを有するほぼ正方形の導波管であってよい。第1の壁497AはX軸437Aに沿い、第2の壁497BはY軸437Bに沿っていてよい。更に、この実施例では、矩形の放射素子493とは異なり、正方形の放射素子494は、正方形の放射素子494内に第1の正方形の導波管放射器498Aと第2の正方形の導波管放射器498Bを含みうる。この実施例では、第1の正方形の導波管放射器498Aと第2の正方形の導波管放射器498Bは共に、例えば、限定するものではないが、TE10、TE11、TE01、TE21、TE20、TM11、及びTM21などの矩形の放射素子493内で動作のモードを励起しうる短い双極子であってもよい。
既に説明したように、第1の正方形の導波管放射器498Aは、第1の正方形の導波管放射器498Aに給電する第1のプローブ(すなわち、図4Fの第1の放射器486に給電する第1のプローブ)と信号通信を行い、第2の正方形の導波管放射器498Bは、第2の正方形の導波管放射器498Bに給電する第2のプローブ(すなわち、図4Fの第2の放射器488に給電する第2のプローブ)と信号通信を行いうる。当業者であれば、所望の放射パターンと偏波に基づいて、正方形の放射素子494は、水平又は垂直直線偏波放射パターン、或いは右旋又は左旋円偏波放射パターンを生成しうることを理解されたい。
更に、当業者であれば、「ビア(via)」という用語はPWBを貫通する経路であり、「垂直相互接続アクセス(vertical interconnect access)」の略語であることを理解されたい。また、当業者であれば、IAiPWBに関連付けられた回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置は互いに信号通信していると説明したが、信号通信は、回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置間での任意のタイプの通信及び/又は接続を指し、これにより、回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置が別の回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置と信号及び/又は情報を送受信することが可能になることを理解されたい。通信及び/又は接続は、1つの回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置から別の回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置へ信号及び/又は情報を送ることを可能にする回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置間での任意の信号経路に沿ったものであってよく、これには無線又は有線信号経路が含まれる。信号経路は例えば、導線、電磁導波管、ケーブル、取り付けられた及び/又は電磁的に又は機械的に結合された端子、半導体又は誘電体材料又は装置、或いは他の同様の物理的接続又は結合等の物理的なものであってよい。加えて、信号経路は、直接的な電磁接続を通さない様々なデジタル形式で、通信情報が1つの回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置から別の回路、構成要素、モジュール、及び/又は装置へ送られる、デジタル構成要素を通る、自由空間(電磁伝播の場合)又は情報経路等の非物理的なものであってよい。
図5では、本開示による、放射素子500の実装の一実施例のシステム底面斜視図が示されている。この実施例では、放射素子500のネック502は、第1のプローブ506と信号通信を行う第1の放射器504、及び第2のプローブ510と信号通信を行う第2の放射器508、並びにオプションのグラウンドビア512を示すため、透明に描かれている。この実施例では、ネック502は上部プレート514から延在するように示されている。図解を容易にするため、IAiPWB400のエッジ436に対応する上部プレート514下方のPWBの誘電体層材料は示されていない。しかしながら、当業者であれば、誘電体材料は存在し、本開示で後ほどより詳細に説明されることを理解されたい。レッジ516は第1のレッジ438又は第2のレッジ440に対応しうるように示されており、また、底部レッジ面518は底部レッジ面444に対応するように示されている。
この実施例では、第1のスプリットビア520及び第2のスプリットビア522はそれぞれ、対応する第1のプローブ506及び第2のプローブ510と信号通信を行うように示されている。加えて、第1のグラウンドビア524及び第2のグラウンドビア526は、上部プレート514及び底部レッジ面518に電気的に接続されているように示されている。既に説明したように、この実施例では、底部レッジ面518は底部導電性材料478のめっきを含みうる。
この底面斜視図に関しては、第1の放射器504、第2の放射器508、上部プレート514、及び底部レッジ面518は、第1の配向を有するX軸528とY軸530によって定義されるX-Y平面(すなわち、第1の平面)内に配置された水平アセンブリ構造となるように示されている。第1のプローブ506、第2のプローブ510、オプションのグラウンド平面ビア512は、第2の配向を有する第2の平面内のZ軸532に沿って延在するIAiPWB400内の垂直構造となるように示されている。既に説明したように、第2の配向は第1の配向に対してほぼ垂直(すなわち、90度)である。しかも、既に説明したように、第1のスプリットビア520及び第2のスプリットビア522は、水平部分(第1のプローブ506及び第2のプローブ510と信号通信を行っている部分)とレッジ516上に配置されている垂直部分の両方を有する構造である。水平部分はPWBに一体化されたスプリットビアの第1の部分で、垂直部分はレッジ516に一体化されたスプリットビアの第2の部分である。より具体的には、この実施例では、第1のスプリットビア520の第1の部分534はPWBに一体化されて示されており、第1のスプリットビア520の第2の部分536はレッジ516に一体化されて示されており、第2のスプリットビア522の第1の部分538はPWBに一体化されて示されており、第2のスプリットビア522の第2の部分540はレッジ516に一体化されて示されている。このように、この実施例では、第1のスプリットビア520の第2の部分536及び第2のスプリットビア522の第2の部分540により、ワイヤ接合をほぼ90度に曲げる柔軟な構造体を必要とせずに、垂直配向(すなわち、Z軸532に沿った第2の平面内に)に沿って、IAiPWB400をブリックモジュールにワイヤ接合することができる。
図6では、本開示による、アンテナモジュール600の側面図が示されている。この実施例では、アンテナモジュール600はIAiPWB602及びブリックモジュール604を含む。ブリックモジュール604は、給電ネットワーク606及び複数のT/Rモジュール608を含む。当業者であれば、ブリックモジュール604が概して利用されるのは、高い周波数(例えば、46GHzを超える)では、放射素子のアレイ格子には一般的に、ブリックモジュール604上に電子機器のための空間がほとんど残っていないためであることを理解されたい。このように、ブリックモジュール604は、電子機器とその他の構成要素を、水平アセンブリ(すなわち、X軸612とY軸614によって定義されるX-Y平面に沿った第1の平面)であるIAiPWB602と整合しなければならない垂直アセンブリ(すなわち、Z軸610に沿った第2の平面)にレイアウトする。スプリットビアの一部はレッジの表面に沿って平坦に配置されており、スプリットビアによって、垂直配向(すなわち、第2の配向)にあるブリックモジュール604へ接続するワイヤ接合が可能であるため、ブリックモジュール604の垂直配向からIAiPWB602の水平配向へ柔軟に曲げる必要はなく、IAiPWB602内の複数の第1のスプリットビア446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、及び461、並びに、複数の第2のスプリットビア462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、及び477により、ブリックモジュール604は、各放射素子をブリックモジュール604内の対応するT/Rモジュールに電気的に接続することができる。このように、スプリットビアにより、IAiPWB602をブリックモジュール604に対してほぼ90度で装着することができる。一般的に、アンテナシステムは、複数のIAiPWBを含む放射素子の大きな2次元水平格子を有する、より大きなアンテナシステムを形成するため、一緒に配置されるアンテナモジュール600に類似した複数のアンテナモジュールを含みうる。一実施例として、図7に、本開示による、8個のアンテナモジュール(アンテナモジュール600を含む)の実装の一実施例の斜視図が示されている。
図8に注目すると、本開示による、スプリットビアとワイヤ接合インターフェース800の実装の一実施例の拡大斜視図が示されている。この実施例では、スプリットビアとワイヤ接合インターフェース800は、IAiPWB802とレッジ806(第1のレッジ438又は第2のレッジ440のいずれかになりうる)に沿ったブリックモジュール804との間のインターフェースになっている。あとで説明されるように、レッジ806は、複数のソリッドビアを有するPWBの層を通るルーティング(例えば、切削)、カービング、又はエッチングによって形成されうる。結果的にレッジ806になるエッジを形成(すなわち、切削又はエッチング)することにより、第1のスプリットビア808及び第2のスプリットビア810の第2の部分はそれぞれ、第1の側面接点812及び第2の側面接点814として形成され、これらは、第1のスプリットビア808及び第2のスプリットビア810をブリックモジュール804に電気的に接触させるワイヤ接合処理に利用されうる。この実施例では、第1のスプリットビア808は第1のプローブ816と信号通信を行い、第2のスプリットビア810は第2のプローブ818と信号通信を行う。
この実施例では、ブリックモジュール804は、電子デバイス(図示せず)と、IAiPWB802に給電し、IAiPWB802の動作を制御する信号分配ネットワークを含む。図解を単純化するため、ブリックモジュール804は、第1の信号トレース820、第2の信号トレース822、第1のワイヤ接合パッド824、及び第2のワイヤ接合パッド826のみを有するように示されている。第1の信号トレース820は第1のワイヤ接合パッド824と信号通信を行っており、また、第2の信号トレース822は第2のワイヤ接合パッド826と信号通信を行っている。第1のワイヤ接合パッド824は次に、第1のワイヤ接合828を介して、第1の側面接点812に電気的に接続され、また、第2のワイヤ接合パッド826は、第2のワイヤ接合830を介して、第2の側面接点814に電気的に接続される。
図示されているように、第1のスプリットビア808の第1の側面接点812、及び第2のスプリットビア810の第2の側面接点814はそれぞれ、ワイヤ接合の接続を促進するため、対応するワイヤ接合パッド824及びワイヤ接合パッド826とほぼ同一平面上にある。このように、第1及び第2の信号トレース820及び822の上の送信信号832及び834、並びに受信信号836及び838はそれぞれ、ブリックモジュール804上の相互接続ネットワークとIAiPWB802上の対応するアンテナ素子を通る送信機と受信機との間のワイヤ接合によって、空気の谷(例えば、空隙)840を横断する。
図9には、本開示による、ブリックモジュール902の一部に接続されたIAiPWB900の実装の一実施例の部分斜視図が示されている。既に説明したように、ブリックモジュール902は、第1の信号トレース820を第1のスプリットビア808に、また、第2の信号トレース822を第2のスプリットビア810に電気的に接続する一又は複数のワイヤ接合(例えば、第1のワイヤ接合828及び第2のワイヤ接合830)を介して、IAiPWB900と信号通信を行っている。様々な実施形態で、各接続に対して、一又は複数のワイヤ接合が使用されうる。この実施例では、グラウンドビア904はまた、ブリックモジュール902上のグラウンド平面906と信号通信するように示されている。しかも、IAiPWB900は、円筒の形状で導電性材料によって連続的にめっきされているネック908を含む。既に述べたように、放射素子内で放射器を取り囲む真に連続的な円筒形の導波管を形成するように、ネック908はIAiPWB900内の各放射素子を取り囲む。製造の一実施例として、導電性材料は、約3.00の誘電率を有する材料ROGERS(登録商標)3202(すなわち、Ro3202)を用いて製造されうる。この材料は、米国コネチカット州ロジャースのRogers Corporationから入手可能である。一実施例として、放射素子912の直径910は0.105インチになりうる。しかも、放射素子912の上面に配置されるのは、誘電体材料914であってよい。誘電体材料は、米国ペンシルバニア州フィラデルフィアのC-Lec Plasticsから入手可能なREXOLITE(登録商標)からなる。一実施例として、REXOLITE(登録商標)誘電体部分の直径916は0.114インチになりうる。
図4A~図9及び関連する記述に基づいて、底面、第1の放射素子、及び第1のプローブと信号通信する第1のスプリットビアを有するPWBを含むIAiPWBが開示されている。第1の放射素子は、第1の放射器と、第1の放射器と信号通信する第1のプローブを含み、第1の放射素子はPWBに一体化されている。第1のスプリットビアは、底面でPWBに一体化される第1の部分を含む。
IAiPWBはまた、PWBに一体化される第1の放射素子内に第2の放射器と第2のスプリットビアを含みうる。第1の放射素子は次にまた、第2の放射器と信号通信を行う第2のプローブを含みうる。次に、第2のプローブは第2の放射器と信号通信を行い、また、第2のスプリットビアは第2のプローブと信号通信を行う。第2のスプリットビアの第1の部分はまた、底面でPWBに一体化される。第1の放射素子は、第1の放射器及び第2の放射器に近接しているグラウンドビアを含んでもよく、グラウンドビアはまたPWBに一体化される。
PWBは底面にレッジを含み、第1のスプリットビアの第2の部分はレッジに一体化されている。第2のスプリットビアの第2の部分もまた、このレッジに一体化されている。この実施例では、第1の放射器は、第1の配向を有する第1の平面に沿って配置されており、第1のスプリットビアの第2の部分は、第2の配向を有する第2の平面に沿ったレッジに一体化されており、また、第2の配向は第1の配向に対してほぼ垂直である。IAiPWBはまた、第1の放射素子の周りに円筒を形成するめっきされた導電性材料のネックを含む。
一般的に、IAiPWBを利用するための実施例は、Qバンドでの見通し内通信又はKaバンドでのレーダーシステムを含みうる。
IAiPWBの製造
図10A~図10Cに注目すると、本開示による、PWB1002にIAiPWB1000を実装する実施例の様々な図が示されている。図10Aには、本開示による、PWB1002にIAiPWB1000を実装する実施例の上面図が示されている。
図10Bには、本開示による、PWB1002にIAiPWB1000を実装する実施例の断面正面図が示されている。図10Bは、図10AのIAiPWB1000を覗き込む切断面B-B’1006及び切断面C-C’1008の一部に沿った、切り取り部分1004の断面正面図を組み合わせたものである。
図10Cに注目すると、本開示による、2つの放射素子402及び404の実装の一実施例の断面上面図が示されている。図10Cでは、IAiPWB1000の上部を覗き込む切断線面D-D’1012に沿った、IAiPWB1000の切り取り部分1010の断面上面図が示されている。この実施例では、図4Dに関連して既に説明したように、第1の放射素子402及び第2の放射素子408は共に、第1の放射器1014及び1016、第2の放射器1018及び1020、並びにグラウンドビア1022及び1024をそれぞれ含むように示されている。
再び図10Bに注目すると、切り取り部分1004は、垂直中心線1030によって、PWB1002の第1の部分1026とPWB1002の第2の部分1028に分割されて示されている。第1の部分1026は第1の放射素子402に対応するPWB1002の一部であり、また、第2の部分1028は第2の放射素子408に対応するPWB1002の一部である。第1の部分1026は、切断面B-B’1006に沿ったPWB1002の切り取り部分を示し、一方、第2の部分1028は、切断面C-C’1008に沿ったPWB1002の切り取り部分を示す。このように、第1の部分1026は、第1の放射器1014、第1のグラウンドビア1022、及び第1の放射器1014をPWB1002の背面1034に接続する第1の給電プローブ1032を示す。第1の部分1026と異なり、第2の部分1028は、PWB1002の切り取り部分の一部のみを示す。具体的には、第2の部分1028はまた、上部1036と底部1038に分割されており、上部1036は第2の放射素子408のネック1040を示し、底部1038は第2の部分1028のPWB1002の切り取り部分を示す。ネック1040は、上部プレート434と同じ導電性材料でめっきされて示されている。底部1038は、切断面B-B’1006に沿ったPWB1002の切り取り部分よりも、IAiPWB1000の更に奥の切り取り面C-C’1008に沿ったPWB1002の切り取り部分を示す。このように、底部1038は、第2のグラウンドビア1024の底部、及び第2の放射素子408の第1の給電プローブ1042を示す。
この実施例では、IAiPWB1000は、ブリックモジュール604の垂直アセンブリの垂直平面から、IAiPWB1000の水平アセンブリの水平平面に移行する信号経路と共にIAiPWB1000を作るスプリットビア設計を利用する。一般的に、IAiPWB1000は、挿入損失を大幅に(例えば、少なくとも1dB)改善し、製造時の組み立てコストを大幅に低減する既知のAiPWBに対する「当座の」代替となりうる。より具体的には、IAiPWB1000は、より効率的で(すなわち、挿入損失が更に少なく)、既知のAiPWBに関連する製造時の組み立てコストを大幅に低減する、フロントエンドデュアル偏波放射器遷移であってもよい。
本開示では、IAiPWB1000の製造プロセスは、PWBスタックアップを付加及び低減するプロセスを含む。当業者であれば、現在では、PWBという用語とプリント基板(“PCB”)は概して同義的に使用されることを理解されたい。従来、PWB又はエッチングされた配線基板は一般的に、埋め込まれた構成要素を持たない基板を意味するとされてきたが、PCBは一般的に、導電性のトラック又はトレース、パッド、或いは非導電性基板の上に積層された銅シートからエッチングされたその他のフィーチャを利用して、電子部品を機械的に支持し、電気的に接続する基板のことを意味する。更には、電子部品が装着されたPCBは従来、プリント回路アセンブリ(“PCA”)、プリント回路基板アセンブリ、又はPCBアセンブリ(“PCBA”)と称されてきた。しかしながら、現在では、PCBという用語は一般的に、はだか基板と組み立て基板のどちらも意味するように使われており、PWBは一般的に使われなくなっているか、PCBと同義的に使われている。このように、本開示の目的では、PWBとPCBという用語は同義であるとみなされ、装着された基板と未装着の基板の両方を対象にしている。
より具体的には、図11に注目すると、本開示により、図4A~図10Cに示されたIAiPWBを製造するための方法1100の実装の一実施例のフロー図が示されている。本方法は、複数のPWB層の垂直中心軸に沿って、PWBスタックを作ること(1102)から始まる。PWBスタックは上面、底面、第1のプローブ、及び第1の放射器を含み、第1のプローブは上部と底部を含み、上部は第1の放射器と信号通信を行う。本方法は次に、第1の放射素子の第1のネックを作るため、PWBスタックの上面から第1の材料を取り除き(1104)、第1のプローブの底面で第1のスプリットビアを作るため、PWBスタックの底面から第2の材料を取り除く(1106)。本方法は次に、PWBスタックの上面に第1の導電層を付加(1108)し、PWBスタックの底面に第2の導電層を付加(1110)する。本方法は次に、第1の放射素子のPWBスタックの上面から第1の導電層の第1の部分を取り除き(1112)、第1のスプリットビアの第1の側面からPWBスタックの底面の第2の導電層の第1の部分を取り除く(1114)。本方法は次に、第1のスプリットビアの第2の側面及び端部からPWBスタックの底面の第2の導電層の第1の部分を取り除く(1116)。
図4Fに示したように、第1の放射素子内に2つ以上の放射器がある場合には、PWBスタックはまた、第2のプローブと第2の放射器を含み、第2のプローブはまた、上部と底部を含み、上部は(図4Fに示したように)第2の放射器と信号通信を行う。この実施例では、第1の放射器486及び第2の放射器488はそれぞれ、第1のプローブ及び第2のプローブと信号通信を行う。
図4A~図10Cに示したように、IAiPWB内に2つ以上の放射素子がある場合には、PWBスタックはまた、少なくとも第2の放射素子を含む。一実施例として、IAiPWB400は少なくとも第1の放射素子402と第2の放射素子404を含む。この実施例では、第2の放射素子404はまた、第1の放射器、第2の放射器、第1のプローブ、及び第2のプローブを含んでもよく、第1の放射器は第1のプローブと信号通信を行い、第2の放射器は第2のプローブと信号通信を行う。この実施例では、IAiPWB400は、少なくとも4つの放射器と4つのプローブを含みうる。
この実施例では、方法1100はまた、第2の放射素子の第2のネックを作るため、PWBスタックの上面から第1の材料を取り除くこと、第2の放射素子の第1のプローブの底面に第1のスプリットビアを作るため、PWBスタックの底面から第2の材料を取り除くこと、を含みうる。方法1100はまた、第1の放射素子の第2のプローブの底面に第2のスプリットビアを、また、第2の放射素子の第2のプローブの底面に第2のスプリットビアを作るため、PWBスタックの底面から第2の材料を取り除くことを含みうる。この実施例では、方法1100はまた、第2の放射素子でPWBスタックの上面から、第1の導電層の第2の部分を取り除き、第1のプローブの第2のスプリットビアの第1の側面、第2のプローブの第1及び第2のスプリットビアの第1の側面から、PWBスタックの底面の第2の導電層の第1の部分を取り除く。方法1100は次にまた、第1のプローブの第2のスプリットビアの第2の側面、及び第2のプローブの第1及び第2のスプリットビアの第2の側面から、PWBスタックの底面の第2の導電層の第2の部分を取り除く。
図12では、本開示による、方法1100のPWBスタックを作るステップ1102の下位の方法の実装の一実施例のフロー図が示されている。複数の異なる材料層でPWBスタックが作られると、PWBスタックを作るステップ1102は更に、第1の放射素子でPWBスタックの上面からPWBスタックの底面まで第1のプローブビアを穿孔すること(1200)、導電性ビア材料で第1のプローブビアを充填すること(1202)、及び第1の放射素子の上面に第1の放射器を作ること(1204)を含み、第1の放射器は第1のプローブビアの導電性ビア材料に電気的に接続されている。この製造ステップ1102はまた、第2の放射素子でPWBスタックの上面からPWBスタックの底面まで第1のプローブビアを穿孔すること、導電性ビア材料で第1のプローブビアを充填すること、及び第2の放射素子の上面に第1の放射器を作ることを含み、第1の放射器は、第1のプローブビアの導電性ビア材料に電気的に接続されている。当業者であれば、第1及び第2の放射素子内の第2の放射器及び第2のプローブに対して、同じ処理が反復されうる(または、同時に実施される)ことを理解されたい。
図13A~図13Dでは、図12に示した方法ステップ1102で説明されているように、PWBスタックの製造の実装の一実施例の側方断面図が示されている。図13Aに注目すると、本開示による、初期のPWBスタック1300の実装の一実施例の側方断面図が示されている。初期のPWBスタック1300は複数の材料層を含み、この実施例では、6つの導電層1302、1304、1306、1308、1310、及び1312、3つの誘電体層1314、1316、及び1318、並びに2つの予備含浸(“プリプレグ”)層1320及び1322を含む。本書で使用されているように、プリプレグという用語は合成樹脂に予備含浸された繊維性材料を意味する。初期のPWBスタック1300は、垂直中心軸1323に沿って製造される。
当業者であれば、PWB(又はPCB)の設計では、PWBスタックは複数の材料層を積層することによって作られ、一般的にPWB層は、2つの導電層の間に挟み込まれた誘電体コア層(一般的に「コア」として知られている)を有する多重層構造を含むことを理解されたい。コアは一般的に、難燃性のエポキシ樹脂結合剤を含む編み込みガラス繊維布からなるガラス繊維強化エポキシ積層板複合材料Flame Retardant 4(“FR-4”)などの「堅い」誘電体材料である。2つの導電層は通常、コアの両端に銅箔の層が積層されている。当業者であれば、「コア」という用語は、2つの銅箔積層導電層の間に挟まれたコアの完全な構造を記述するために時折り用いられるが、この開示では「コア」という用語は一般的に、銅箔積層間のコア材料を記述するために用いられることを理解されたい。一実施例として、FR-4材料はコロラド州オーロラのAdvanced Circuitsで製造される。
一般的に、プリプレグ層は、樹脂接着剤に含浸された編上げ繊維層である。しかしながら、コア層とは異なり、プリプレグ層は、加熱された場合に、プリプレグの材料が流れて他の層に付着するように、事前に乾燥されるが、硬化されない。このように、一般的に、プリプレグ層は他の層との付着に利用されうる。この実施例では、導電層1302、1304、1306、1308、1310、及び1312は、およそ0.7milの厚みを有する銅箔であってよい。
この実施例では、第1のコア1314は、第1の導電層1302と第2の導電層1304との間に挟まれて示されている。第2のコア1318は、第3の導電層1306と第4の導電層1308との間に挟まれて示され、また、第3のコア1318は、第5の導電層131と第6の導電層1312との間に挟まれて示されている。しかも、この実施例では、第2の導電層1304は第1のプリプレグ層1320によって第3の導電層1306に取り付けられ、また、第4の導電層1308は第2のプリプレグ層1322によって第5の導電層1310に取り付けられている。
図13Bには、本開示にしたがって、初期のPWBスタック1300を貫通する第1のプローブビア1324及び第2のプローブビア1326を製造する実装の一実施例の側方断面図が示されている。第1のプローブビア1324及び第2のプローブビア1326は、初期のPWBスタック1300の上面1328から初期のPWBスタック1300の底面1330まで、第1のプローブビア1324及び第2のプローブビア1326を穿孔すること1200によって作られる。第1のプローブビア1324は第1のプローブに対応し、上部及び底部を含み、第2のプローブビア1326は第2のプローブに対応し、また、上部及び底部を含む。この実施例では、穿孔は機械式ビットによる穿孔又はレーザー穿孔を含みうる。
図13Cには、本開示にしたがって、導電性材料1332が充填(1202)された第1のプローブビア1324及び第2のプローブビア1326の側方断面図が示されている。この実施例では、導電性材料1332は、導電性ビアプラグペースト又は導電性充填材料、例えば、ノースカロライナ州のDuPont of Research Triangle Parkが製造するCB100(登録商標)などになりうる。
図13Dには、本開示にしたがって、第1の放射器1334及び第2の放射器1336を製造(1204)する実装の一実施例を示す側方断面図が示されている。この実施例では、第1の放射器1334及び第2の放射器1336は、エッチングによりPWBスタック1300から第1の導電層1302を除去することで作られうる。
図13Eには、本開示にしたがって、初期のPWBスタック1300からPWBスタック1338を製造する実装の一実施例の側方断面図が示されている。この実施例では、第4のプリプレグ層1344及び第5の誘電体コア層1346は初期のPWBスタック1300の上面1328に取り付けられ、また、第3のプリプレグ層1340及び第4の誘電体コア層1342は初期のPWBスタック1300の上面1328に取り付けられ、PWBスタック1338は上面1348及び底面1350を有する結果となる。
図13Fでは、第1のプローブビア1324及び第2のプローブビア1326の導電性材料1332に、第1の接続ビア1352を電気的に接続する付加的な導電性材料1356で充填される、第1の接続ビア1352及び第2の接続ビア1354を形成するため、底面1350が穿孔されていることがわかる。この処理の結果、図11の方法1100で説明されたIAiPWDを作る際に使用するPWBスタック1338が作られる。これらの実施例では、図解を簡略化するため、図4F、図5、図10B、又は図10Cのオプションのグラウンドビア492、512、1022、又は1024は図13A~図13Iには示されていないが、放射素子の電気的性能を改善するため、グラウンドビアはオプションで存在しうることを理解されたい。
図13Gでは、本開示にしたがって、第1の材料はPWBスタック1338の上面1348から取り除かれ、また、第2の材料は底面1350から取り除かれる。この実施例では、第1の材料が取り除かれた結果として、第1の放射素子の第1のネック1358及び第2の放射素子の第2のネックが作られる。加えて、底面1350から第2の材料が取り除かれた結果として、第1の接続ビア1352から第1のスプリットビア1348が、また、第2の接続ビア1354から第2のスプリットビア1350が作られる。
この実施例では、第1の材料の第1の部分は、ルーティング又はエッチング処理を利用してPWBスタック1338の上面1348から取り除かれうる。第1の材料の除去は、第3の導電層1306の上面1348からバックショート金属化層まで深度制御されたルーティングで実施されうる。更に、第2の材料の除去は、底面1350からの深度制御されたルーティングと、一又は複数の切削された領域に第1の接続ビア1352の第1のレッジと第2の接続ビア1354の第2のレッジを含む、レッジ1358を形成するため、一又は複数の中実な第1の接続ビア1352と第2の接続ビアを通る部分的なスライシングで実施されうる。一実施例として、第1の接続ビア1352と第2の接続ビア1354の側面に接触部分を形成するため、スプリットビア1360及び1362は、高速ルーター又は切断装置により、ほぼ半分に切断されうる。
第1の接続ビア1352と第2の接続ビア1354は細長いビアで、スプリットビア1360及び1362の上部と側面部分はワイヤ接合部位として利用されうる。
この実施例では、上面1348からの深度制御されたルーティングと第1の材料を通る部分的なスライシングは、第1の切り取り領域1360、第2の切り取り領域1362、及び第3の切り取り領域1364を生み出す。これらの実施例では、第1の材料は、第1の誘電体コア層1314、第2の導電層1304、第1のプリプレグ層1320、第4の誘電体層1342、及び第3のプリプレグ層1340を含むことを理解されたい。更に、第2の材料は第5の誘電体コア層1342を含む。
図13Hに注目すると、本開示による、PWBスタック1338と第1の導電層1368及び第2の導電層1370との組み合わせ1366の実装の一実施例の側方断面図が示されている。図13Iでは、本開示による、IAiPWB1372の実装の一実施例の第2の側面図を示されている。この実施例では、第1の導電層1368の第1の部分1374は、第1の放射素子1376でPWBスタック1338の上面1348から取り除かれ、第1の導電層1368の第2の部分1378は、第2の放射素子1380でPWBスタック1338の上面1348から取り除かれる。加えて、第1のスプリットビア1384の第1の側面で、第2の導電層1370の第1の部分1382がPWBスタック1338の底面から取り除かれ、また、第2のスプリットビア1386の第1の側面で、第2の導電層1370の第1の部分1385がPWBスタック1338の底面から取り除かれている。更に、第1のスプリットビア1384の第2の側面で、第2の導電層1370の第2の部分1387がPWBスタック1338の底面1350から取り除かれ、また、第2のスプリットビア1386の第2の側面で、第2の導電層1370の第2の部分1388がPWBスタック1338の底面1350から取り除かれている。
これらの実施例では、放射素子のネックの高さ1390はおよそ65.1mil、放射素子の直径はおよそ105mil、IAiPWB1372のベースの幅1392はおよそ13.1mil、また、レッジの高さ1394はおよそ9.4milである。この実施例では、導電層1304、1306、1308、1310、及び1312は、およそ0.7milの厚みを有する銅箔であってよく、プリプレグ層1340、1320、1322、及び1344は、3~4milの範囲で変化する厚みを有しうる。誘電体コア層1342、1314、1316、1318、及び1346は、8~44milの範囲の厚みを有し、放射素子の誘電体コア層1414はおよそ44milで、放射器1334及び1336を覆う第4の誘電体コア層1342はおよそ12milになりうる。放射器1334及び1336の厚みはおよそ1.4milで、導電層1306からおよそ47milだけ突出しうる。第1のプローブビア1324及び第2のプローブビア1326の直径はおよそ7milで、スプリットビア1384及び1386の底部の厚みはおよそ6milになりうる。
図14は、本開示による、IAiPWB1400の別の実装の一実施例の部分側面図である。図13A~図13Iに示した実施例と比較して、図14はIAiPWB1400のPWBスタックのスタックアップのための例示的な値を示す。この実施例では、プローブオーバーレイ層1402はおよそ12mil、第1のコア層1404はおよそ44mil、また、プローブオーバーレイ層1402と第1のコア層との間のプリプレグ層1406はおよそ4milになりうる。第2のコア層1408はおよそ8milであってよく、第3のコア層1410はおよそ8milであってよい。第1のコア層1404と第2のコア層1408は、およそ4milになりうる第2のプリプレグ層1412によって付着される。第2のコア層1408と第3のコア層1410は、およそ3milになりうる第3のプリプレグ層1414によって付着される。第1の放射素子の直径1416、及び第2の放射素子の直径1418は共におよそ0.105インチになりうる。
更に、本開示は以下の条項による実施例を含む。
条項1. 改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)であって、底面を有するプリント配線基板(“PWB”)と、第1の放射器と前記第1の放射器と信号通信を行う第1のプローブとを有する第1の放射素子であって、前記PWBに一体化される第1の放射素子と、前記第1のプローブと信号通信を行う第1のスプリットビアとを備え、前記第1のスプリットビアの第1の部分は前記底面で前記PWBに一体化される、アンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)。
条項2. 第2のスプリットビアを更に含み、前記第1の放射素子は更に、第2の放射器と、前記第2の放射器と信号通信を行う第2のプローブを含み、前記第2の放射器はまた、前記PWBに一体化され、前記第2のスプリットビアは前記第2のプローブと信号通信を行い、前記第2のスプリットビアの第1の部分は、前記底面で前記PWBに一体化される、条項1に記載のIAiPWB。
条項3. 前記第1の放射素子は更に、前記第1の放射器と前記第2の放射器に近接しているグラウンドビアを含み、前記グラウンドビアは前記PWBに一体化される、条項2に記載のIAiPWB。
条項4. 前記PWBは前記底面にレッジを含み、前記第1のスプリットビアの第2の部分は前記レッジに一体化される、条項2に記載のIAiPWB。
条項5. 前記第1の放射器は第1の配向を有する第1の平面に沿って配置され、第1のスプリットビアの前記第2の部分は、第2の配向を有する第2の平面に沿った前記レッジ内に一体化され、前記第2の配向は、前記第1の配向に対してほぼ垂直である、条項4に記載のIAiPWB。
条項6. 前記PWBは前記底面にレッジを含み、前記第1のスプリットビアの第2の部分は前記レッジに一体化され、前記第2のスプリットビアの第2の部分は前記レッジに一体化される、条項2に記載のIAiPWB。
条項7. 前記第1の放射器と第2の放射器は、第1の配向を有する第1の平面に沿って配置され、前記第1のスプリットビアの前記第2の部分は、第2の配向を有する第2の平面に沿った前記レッジに一体化され、前記第2のスプリットビアの前記第2の部分は、第2の配向を有する前記第2の平面に沿った前記レッジに一体化され、前記第2の配向は前記第1の配向にほぼ垂直である、条項6に記載のIAiPWB。
条項8. 前記第1の放射素子の周囲にめっきされた導電性材料のネックを更に含む、条項1に記載のIAiPWB。
条項9. 前記めっきされた導電性材料のネックは円筒形の導波管、矩形の導波管、正方形の導波管、又は前記第1の放射素子の周囲の楕円形の導波管を形成する、条項8に記載のIAiPWB。
条項10. 第2の放射器と、前記第2の放射器と信号通信を行う第2のプローブを有する第2の放射素子を更に含み、前記第2の放射素子はまた、前記PWBに一体化され、第2のスプリットビアは前記第2のプローブと信号通信を行い、前記第2のスプリットビアの第1の部分は、前記底面で前記PWBに一体化される、条項1に記載のIAiPWB。
条項11. 第3のスプリットビアと、第4のスプリットビアとを更に含み、前記第1の放射素子は更に、第3の放射器と、前記第3の放射器と信号通信を行う第3のプローブとを含み、前記第3の放射器はまた、前記PWBに一体化され、前記第2の放射素子は更に、第4の放射器と、前記第4の放射器と信号通信を行う第4のプローブとを含み、前記第4の放射器はまた、前記PWBに一体化され、前記第3のスプリットビアは前記第3のプローブと信号通信を行い、前記第3のスプリットビアの第1の部分は前記底面で前記PWBに一体化され、また、前記第4のスプリットビアは前記第4のプローブと信号通信を行い、前記第4のスプリットビアの第1の部分は前記底面で前記PWBに一体化される、条項10に記載のIAiPWB。
条項12. 改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)をプリント配線基板(“PWB”)の上に製造する方法であって、前記方法は、複数のPWB層から垂直中心軸に沿って、PWBスタックを作ることを含み、前記PWBスタックは、上面と、底面と、第1のプローブと、第1の放射器とを有し、前記第1のプローブは上部と底部を有し、前記第1のプローブの前記上部は前記第1の放射器と信号通信を行い、また、前記方法は、第1の放射素子の第1のネックを作るため、前記PWBスタックの前記上面から第1の材料を取り除くことと、前記第1のプローブの前記底面に第1のスプリットビアを作るため、前記PWBの底面から第2の材料を取り除くことと、前記PWBスタックの前記上面に第1の導電層を付加することと、前記PWBスタックの前記底面に第2の導電層を付加することと、前記第1の放射素子で前記PWBスタックの前記上面から第1の導電層の第1の部分を取り除くことと、前記第1のスプリットビアの第1の側面で前記PWBスタックの前記底面から前記第2の導電層の第1の部分を取り除くことと、前記第1のスプリットビアの第2の側面で前記PWBの前記底面から前記第2の導電層の第2の部分を取り除くこととを含む、改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)を製造する方法。
条項13. 前記第1の放射素子で、前記PWBスタックの前記上面から前記第1の導電層の前記第1の部分を取り除くことは、前記第1の導電層の前記第1の部分をルーティング又はエッチングすることを含む、条項12に記載の方法。
条項14. 前記第1の導電層と第2の導電層は銅を含む、条項13に記載の方法。
条項15. 第2の放射素子の第2のネックを作るため、前記PWBの前記上面から前記第1の材料を取り除くことと、前記第2のプローブの前記底面で第2のスプリットビアを作るため、前記PWBスタックの底面から前記第2の材料を取り除くことと、前記第2の放射素子で前記PWBスタックの前記上面から前記第1の導電層の第2の部分を取り除くことと、前記第2のスプリットビアの第1の側面の前記PWBスタックの前記底面から、前記第2の導電層の第2の部分を取り除くことと、前記第2のスプリットビアの第2の側面の前記PWBスタックの前記底面から、前記第2の導電層の第2の部分を取り除くこととを更に含む、条項12に記載の方法。
条項16. 前記PWBスタックを作ることは、3つの誘電体コア層を含む初期のPWBスタックを作ることを含み、各コア層は異なる厚みを有し、2つの予備含浸層を含む、条項15に記載の方法。
条項17. 前記PWBスタックを作ることは更に、前記上面から前記底面まで第1のプローブビアを穿孔することと、前記第1のプローブビアを導電性ビア材料で充填することと、前記上面の上に、前記第1のプローブビアの前記導電性ビア材料に電気的に接続される前記第1の放射器を作ることとを含む、条項16に記載の方法。
条項18. 前記PWBスタックを作ることは更に、前記第1の放射器を覆うため、前記PWBスタックの上面に第1の誘電体層を付加することを含む、条項17に記載の方法。
条項19. 前記PWBスタックを作ることは更に、前記PWBスタックの底面に第2の誘電体層を付加することと、前記第2の誘電体層を通って、前記第1のプローブの前記底部に第1の底部ビアを穿孔することと、前記第1の底部ビアを前記導電性ビア材料で充填することとを含む、条項18に記載の方法。
条項20. 前記第1のプローブの底面に第1のスプリットビアを作るため、前記PWBスタックの底面から第2の材料を取り除くことは、前記底面から深度制御されたルーティングを行うことと、前記第1のスプリットビアを形成するため、前記第1のプローブの前記底部を部分的にスライスすることとを含む、条項18に記載の方法。
条項21. 前記導電性ビア材料は銅を含む、条項17に記載の方法。
条項22. 前記第1の放射素子の前記第1のネックを作るため、前記PWBスタックの前記上面から前記第1の材料を取り除くことは、前記上面からバックショート金属化層まで深度制御されたルーティングを実施することを含み、前記上面からバックショート金属化層までの深度制御されたルーティングは、一又は複数の切り開かれた領域をもたらす、条項17に記載の方法。
本発明の範囲を逸脱しない限り、本発明の様々な態様又は詳細は変更されうることが理解されるであろう。これは包括的なものではなく、主張された発明を開示された正確な形態に限定するものではない。更に、前述の説明は単なる例示を目的としたに過ぎず、限定を目的とするものではない。修正及び変更は、上述の説明に照らして可能であるか、本発明を実行することによって得ることができる。特許請求の範囲、及びその均等物により、本発明の範囲が規定される。
実装の幾つかの代替的実施例では、ブロック内に記載された一又は複数の機能が、図中に記載された順序を逸脱して発生することがある。例えば、あるケースでは、連続して示されている2つのブロックがほぼ同時に実行されてもよく、或いは、時には含まれる機能に応じてブロックが逆順に実施されてもよい。また、フロー図またはブロック図に示されているブロックに加えて、他のブロックが追加されることもある。
実装の種々の実施例の説明は、例示及び説明を目的として提示されており、網羅的であること、或いは、開示された形態の実施例に限定されることを意図するものではない。当業者には、多くの修正形態及び変形形態が自明であろう。更に、実装の種々の実施例は、他の望ましい例とは異なる特徴を提供しうる。選択された一又は複数の実施例は、実施例の原理と実際的な用途を最もよく説明するため、及び、様々な実施例の開示内容と、検討される特定の用途に適した様々な修正例とを当業者が理解できるようにするために、選択及び記述されている。

Claims (15)

  1. 改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)(400)であって、
    底面(442)を有するプリント配線基板(“PWB”)(484)と、
    第1の放射器(486、504)、及び
    前記第1の放射器(486、504)と信号通信を行う第1のプローブ(506)
    を有し、前記PWBに一体化される第1の放射素子(402、404、406、408、410、412、414、416、418,420,422、424、426、428、430、432)と、
    前記第1のプローブと信号通信を行う第1のスプリットビア(446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461)とを備え、
    前記第1のスプリットビアの第1の部分(534)は前記底面で前記PWBに一体化される、改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)。
  2. 第2のスプリットビア(462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477)を更に含み、
    前記第1の放射素子は更に、
    第2の放射器(488、508)と、
    前記第2の放射器と信号通信を行う第2のプローブ(510)を含み、
    前記第2の放射器はまた、前記PWBに一体化され、
    前記第2のスプリットビアは前記第2のプローブと信号通信を行い、
    前記第2のスプリットビアの第1の部分(538)は、前記底面で前記PWBに一体化される、請求項1に記載のIAiPWB。
  3. 前記第1の放射素子は更に、前記第1の放射器と前記第2の放射器に近接しているグラウンドビア(492、512)を含み、前記グラウンドビアは前記PWBに一体化される、請求項2に記載のIAiPWB。
  4. 前記PWBは前記底面にレッジ(438、440、516)を含み、
    前記第1のスプリットビアの第2の部分(536)は前記レッジに一体化される、請求項2に記載のIAiPWB。
  5. 前記第1の放射器は第1の配向を有する第1の平面(435)に沿って配置され、
    第1のスプリットビアの前記第2の部分は、第2の配向を有する第2の平面(439)に沿って前記レッジ内に一体化され、
    前記第2の配向は、前記第1の配向に対してほぼ垂直である、請求項4に記載のIAiPWB。
  6. 前記PWBは前記底面にレッジ(438、440、516)を含み、
    前記第1のスプリットビアの第2の部分(536)は前記レッジに一体化され、
    前記第2のスプリットビアの第2の部分(540)は前記レッジに一体化される、請求項2に記載のIAiPWB。
  7. 前記第1の放射器と第2の放射器は、第1の配向を有する第1の平面に沿って配置され、
    前記第1のスプリットビアの前記第2の部分は、第2の配向を有する第2の平面に沿って前記レッジに一体化され、
    前記第2のスプリットビアの前記第2の部分は、第2の配向を有する前記第2の平面に沿って前記レッジに一体化され、
    前記第2の配向は前記第1の配向にほぼ垂直である、請求項6に記載のIAiPWB。
  8. 前記第1の放射素子の周囲に、めっきされた導電性材料(434)のネック(490、502)を更に含む、請求項1に記載のIAiPWB。
  9. 前記めっきされた導電性材料のネックは、前期第1の放射素子の周囲に、円筒形の導波管、矩形の導波管、正方形の導波管、又は楕円形の導波管を形成する、請求項8に記載のIAiPWB。
  10. 第2の放射器(486、504)、及び
    前記第2の放射器と信号通信を行う第2のプローブ(506)
    を有し、前記PWBに一体化される第2の放射素子(402、404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、432)と、
    前記第2のプローブと信号通信を行う第2のスプリットビア(446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、520)とを更に含み、前記第2のスプリットビアの第1の部分(534)は前記底面で前記PWBに一体化される、請求項1に記載のIAiPWB。
  11. 第3のスプリットビア(462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、540)と、
    第4のスプリットビア(462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、540)とを更に含み、
    前記第1の放射素子は更に、
    第3の放射器と
    前記第3の放射器と信号通信を行う第3のプローブ(510)とを含み、前記第3の放射器はまた、前記PWBに一体化され、
    前記第2の放射素子は更に、
    第4の放射器(488、508)と
    前記第4の放射器と信号通信を行う第4のプローブ(510)とを含み、
    前記第4の放射器はまた、前記PWBに一体化され、
    前記第3のスプリットビアは前記第3のプローブと信号通信を行い、前記第3のスプリットビアの第1の部分(538)は前記底面で前記PWBに一体化され、また、
    前記第4のスプリットビアは前記第4のプローブと信号通信を行い、前記第4のスプリットビアの第1の部分(538)は前記底面で前記PWBに一体化される、請求項10に記載のIAiPWB。
  12. 改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)(400)をプリント配線基板(“PWB”)(1300)の上に製造する方法(1100)であって、前記方法は、
    複数のPWB層から垂直中心軸(1323)に沿って、PWBスタック(1338)を作ること(1102)を含み、前記PWBスタックは、
    上面と、
    底面と、
    第1のプローブと、
    第1の放射器とを有し、
    前記第1のプローブは上部と底部を有し、
    前記第1のプローブの前記上部は前記第1の放射器と信号通信を行い、
    また、前記方法は、
    第1の放射素子の第1のネックを作るため、前記PWBスタックの前記上面から第1の材料を取り除くこと(1104)と、
    前記第1のプローブの前記底面に第1のスプリットビアを作るため、前記PWBスタックの底面から第2の材料を取り除くこと(1106)と、
    前記PWBスタックの前記上面に第1の導電層を付加すること(1108)と、
    前記PWBスタックの前記底面に第2の導電層を付加すること(1110)と、
    前記第1の放射素子に対応する領域において前記PWBスタックの前記上面から前記第1の導電層の第1の部分を取り除くこと(1112)と、
    前記第1のスプリットビアの第1の側面に対応する領域において前記PWBスタックの前記底面から前記第2の導電層の第1の部分を取り除くこと(1114)と、
    前記第1のスプリットビアの第2の側面に対応する領域において前記PWBスタックの前記底面から前記第2の導電層の第2の部分を取り除くこと(1116)と
    を含む、改良されたアンテナ一体型プリント配線基板(“IAiPWB”)を製造する方法。
  13. 前記第1の放射素子に対応する領域において前記PWBスタックの前記上面から前記第1の導電層の前記第1の部分を取り除くことは、前記第1の導電層の前記第1の部分をルーティング又はエッチングすることを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1の導電層と第2の導電層は銅を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 第2の放射素子の第2のネックを作るため、前記PWBスタックの前記上面から前記第1の材料を取り除くことと、
    第2のプローブの底面で第2のスプリットビアを作るため、前記PWBスタックの底面から前記第2の材料を取り除くことと、
    前記第2の放射素子で前記PWBスタックの前記上面から前記第1の導電層の第2の部分を取り除くことと、
    前記第2のスプリットビアの第1の側面の前記PWBスタックの前記底面から、前記第2の導電層の第2の部分を取り除くことと、
    前記第2のスプリットビアの第2の側面の前記PWBスタックの前記底面から、前記第2の導電層の第2の部分を取り除くことと
    を更に含む、請求項12に記載の方法。
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