以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報提供処理の一例〕
まず、図1を参照し、実施形態に係る情報提供装置が行う情報提供方法について説明する。図1は、実施形態に係る情報提供装置が行う情報提供方法を説明するための図である。
情報提供装置1は、電子商取引(EC:Electronic Commerce)サービスを提供する。例えば、情報提供装置1は、取引対象に関する情報提供処理を実行したり、取引対象に対する取引処理を実行したりする。ここで、取引対象とは、商品またはサービスである。なお、電子商取引サービスで取引される取引対象には、電子商店街(オンラインモール)、オンラインショッピングサイト、オークションサイト、フリーマーケットサイトなどの様々な態様にて取引される取引対象が含まれる。
情報提供装置1は、取引対象に関する情報である取引対象情報および端末装置2のユーザUに関する情報であるユーザ情報などを記憶している。取引対象情報には、取引対象に関する様々な情報が含まれる。例えば、取引対象情報には、取引対象の情報提供に用いられる様々な情報が含まれる。
取引対象情報には、例えば、販売元、販売価格、取引対象の画像、カテゴリ、タイトル、説明文、支払方法、販売期間、販売個数などの種々の情報が含まれる。また、取引対象情報には、例えば、取引対象の販売履歴、閲覧履歴、およびユーザレビュー履歴などの情報が含まれる。また、取引対象情報には、例えば、取引対象の予約数、注文数、販売数、注文金額(売上)、販売開始日時、取引対象を示す情報の閲覧回数(PV(Page View)数)、取引対象に対するユーザレビューなどの情報が含まれる。
また、ユーザ情報には、例えば、ユーザUの属性情報、および電子商取引サービスでの行動履歴などが含まれる。属性情報には、例えば、年齢、性別、居住地域、職業などのデモグラフィック属性を示す情報や、興味・関心、ライフスタイルなどのサイコグラフィック属性を示す情報などの様々な情報が含まれる。行動履歴には、例えば、電子商取引サービスにおける取引対象の情報の閲覧履歴、および取引対象の購入履歴などが含まれる。
情報提供装置1は、各ユーザUから、各ユーザUが購入した取引対象に対するユーザレビューの投稿を受け付ける(ステップS1)。ユーザUは、例えば、端末装置2を操作して、情報提供装置1から提供されるユーザレビュー投稿画面にユーザUが購入した取引対象に対する評価に関するレビューの情報を入力し、ユーザレビュー投稿画面に設けられた送信ボタンなどを選択する。これにより、ユーザUが入力したユーザレビューの情報が端末装置2から情報提供装置1に送信される。
ユーザレビュー投稿画面には、例えば、総合評価値を入力するための総合評価値入力領域、ユーザUのコメントを入力するためのコメント入力領域、項目別評価を入力するための項目別評価選択領域などが含まれている。
総合評価値入力領域では、例えば、ユーザUによる取引対象に対する総合評価値が設定される。総合評価の点数は、例えば、5点満点で、小数点第一位の値まで設定することができる。コメント入力領域は、ユーザUのコメントを入力するための入力枠を含む。
項目別評価選択領域で示される項目は、取引対象がシャンプーである場合、例えば、使い心地、髪の仕上がり、泡立ち、クリーミーさ、保湿性、香りなどである。この場合、項目「使い心地」の項目別評価は、例えば、とても悪い、悪い、普通、良い、とても良い、の5つの選択肢の中からユーザUによって選択される。また、項目「髪の仕上がり」の項目別評価は、例えば、しっとり、少ししっとり、普通、少しさっぱり、さっぱり、の5つの選択肢の中からユーザUによって選択される。
また、項目「泡立ち」の項目別評価は、例えば、とても悪い、悪い、普通、良い、とても良い、の5つの選択肢の中からユーザUによって選択される。また、項目「クリーミーさ」の項目別評価は、例えば、とてもない、ない、普通、ある、とてもある、の5つの選択肢の中からユーザUによって選択される。
また、項目「保湿性」の項目別評価は、例えば、とても悪い、悪い、普通、良い、とても良い、の5つの選択肢の中からユーザUによって選択される。また、項目「香り」の項目別評価は、例えば、とてもない、ない、普通、ある、とてもある、の5つの選択肢の中からユーザUによって選択される。
情報提供装置1は、各ユーザUから受け付けたユーザレビューの投稿に基づいて、各取引対象の評価値を算出する(ステップS2)。ステップS2の処理において、情報提供装置1は、各取引対象の総合評価値および各項目別評価値などを算出する。総合評価値は、例えば、同一の取引対象に対するユーザレビューに含まれる総合評価値の平均値である。各項目別評価値は、例えば、同一取引対象に対するユーザレビューに含まれる複数の項目別評価値のうちの対応する項目別評価値の平均値である。
例えば、取引対象がシャンプーであり、項目が「使い心地」である場合の項目別評価値は、「とても悪い」が選択された場合は1点、「悪い」が選択された場合は2点、「普通」が選択された場合は3点、「良い」が選択された場合は4点、「とても良い」が選択された場合は5点である。そして、その取引対象に対して3人のユーザUがユーザレビューを投稿し、3人のユーザUの項目「使い心地」の項目別評価値が、4点、4点、5点であるとする。この場合、情報提供装置1は、取引対象に対する項目「使い心地」の項目別評価値を4.33点(=(4点+4点+5点)/3)とする。
取引対象がシャンプーである場合、複数の評価軸として、例えば、項目「使い心地」の評価軸、項目「髪の仕上がり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、および項目「クリーミーさ」の評価軸を含む複数の評価軸が設定される。なお、項目「髪の仕上がり」の評価軸は、項目「さっぱり」の評価軸と項目「しっとり」の評価軸とに2分割されて設定されてもよい。情報提供装置1は、各取引対象の各項目別評価値を算出することによって、複数の評価軸の各々に対する各取引対象の位置を特定する。
なお、情報提供装置1は、項目別評価入力領域で項目別評価がユーザUに設定されていない場合、コメント入力領域に入力されるユーザUのコメントから、各項目別評価値を算出することができる。例えば、情報提供装置1は、ユーザUのコメントを形態素解析し、項目に対するユーザUの評価を示す情報を抽出し、抽出した評価を示す情報から項目別評価値を算出する。
その後、情報提供装置1は、ユーザUの端末装置2からの情報提供要求を受け付ける(ステップS3)。情報提供要求は、例えば、検索キーワードを含む検索クエリを情報提供要求、特定のカテゴリまたは取引対象を指定するURL(Uniform Resource Locator)を含むクエリ、またはショッピングサイトなどのサイトのトップページとなるコンテンツのURLを含む要求であるが、これらの例に限定されない。
情報提供装置1は、端末装置2からの情報提供要求を受け付けると、ユーザUのユーザ情報に基づいて、ユーザUに提供するコンテンツに含める複数の評価軸を選択する(ステップS4)。例えば、情報提供装置1は、情報提供要求に応じた取引対象群に設定された複数の評価軸の中からユーザUのユーザ情報に基づいて、複数の評価軸をコンテンツに含める評価軸として選択する。
検索クエリに含まれる検索キーワードで特定される取引対象のカテゴリがシャンプーである場合、対象カテゴリは、シャンプーであり、情報提供装置1は、シャンプー群に設定された複数の評価軸の中からコンテンツに含める複数の評価軸を選択する。以下において、取引対象のカテゴリを対象カテゴリと記載する場合があり、情報提供要求を送信した端末装置2のユーザUをコンテンツ提供対象ユーザと記載する場合がある。
情報提供装置1は、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中から、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、コンテンツに含める複数の評価軸を選択する。
例えば、対象カテゴリの取引対象群がシャンプー群であるとする。この場合、情報提供装置1は、項目「使い心地」の評価軸、項目「髪の仕上がり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、項目「クリーミーさ」の評価軸、項目「保湿性」の評価軸、および項目「香り」の評価軸の中からコンテンツに含める複数の評価軸を選択する。
情報提供装置1は、例えば、これらの評価軸のうち、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、コンテンツ提供対象ユーザの興味関心度が高いと推定される複数の評価軸を選択する。
ここで、コンテンツ提供対象ユーザの興味関心度が、項目「髪の仕上がり」、項目「泡立ち」、項目「クリーミーさ」、項目「使い心地」、項目「香り」、および項目「保湿性」の順に低くなるとする。この場合、情報提供装置1は、例えば、上位の3つの評価軸、すなわち、項目「髪の仕上がり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、および項目「クリーミーさ」の評価軸を選択する。また、情報提供装置1は、項目「髪の仕上がり」の評価軸を2分割した場合、例えば、上位の4つの評価軸、すなわち、項目「さっぱり」の評価軸、項目「しっとり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、および項目「クリーミーさ」の評価軸を選択する。
コンテンツ提供対象ユーザの興味関心度は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザの属性情報、コンテンツ提供対象ユーザによる取引対象の購入履歴、コンテンツ提供対象ユーザによる取引対象の閲覧履歴、およびユーザレビューに基づく項目別評価値のうちの少なくとも1つに基づいて情報提供装置1によって推定される。ユーザレビューに基づく項目別評価値は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザのユーザレビューまたは、コンテンツ提供対象ユーザと属性が類似する他のユーザUによる過去のユーザレビューに基づく項目別評価値である。
また、情報提供装置1は、項目別評価値の分布に基づいて、複数の評価軸のうち少なくとも1つの評価軸をコンテンツに含める評価軸として選択することもできる。例えば、情報提供装置1は、項目別評価値の分布範囲が広い評価軸を優先してコンテンツに含める評価軸として選択したり、項目別評価値の分散度が高い評価軸を優先しコンテンツに含める評価軸として選択したりすることができる。
次に、情報提供装置1は、ステップS4で選択した複数の評価軸で示される領域である評価軸領域に配置する複数の取引対象を選択する(ステップS5)。情報提供装置1は、例えば、対象カテゴリに含まれる複数の取引対象のうちランキング上位の複数の取引対象の各々を選択取引対象の候補である選択取引対象候補として選択する。そして、情報提供装置1は、選択した複数の選択取引対象候補のうち、評価軸領域に分散して配置可能な複数の選択取引対象候補を複数の選択取引対象として選択する。
また、情報提供装置1は、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、対象カテゴリに含まれる複数の取引対象のうちコンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した1以上の取引対象を選択取引対象とする。
また、情報提供装置1は、基準となる取引対象である基準取引対象を選択する。基準取引対象は、例えば、評価軸領域の中央位置に配置される取引対象または評価軸領域に基準となる取引対象として強調表示される取引対象である。情報提供装置1は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザによる取引対象の購入履歴、コンテンツ提供対象ユーザによる取引対象の閲覧履歴、またはコンテンツ提供対象ユーザのユーザレビューの履歴などに基づいて、基準取引対象として選択することができる。基準取引対象は、選択取引対象の一つである。
次に、情報提供装置1は、ステップS4で選択した複数の評価軸と、ステップS5で選択した複数の取引対象に基づいて、コンテンツ提供対象ユーザに提供するコンテンツを生成する(ステップS6)。
ステップS6において生成されるコンテンツでは、複数の評価軸が示される評価軸領域内の位置であってユーザレビューに基づく評価値に応じた位置に複数の取引対象の各々の情報が配置される。かかるコンテンツでは、ステップS6で選択された基準取引対象を基準として複数の取引対象の各々の情報が配置される。
情報提供装置1は、ステップS6で生成したコンテンツを端末装置2に提供する(ステップS7)。端末装置2は、情報提供装置1から提供されるコンテンツを表示する。これにより、コンテンツ提供対象ユーザは、複数の評価軸が示される領域に複数の取引対象の情報がユーザレビューに基づく評価値に応じた位置に配置されたコンテンツから、各取引対象の各評価軸における位置を容易に把握することができる。そのため、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
図1に示すコンテンツでは、項目「髪の仕上がり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、および項目「クリーミーさ」の評価軸を含む。項目「髪の仕上がり」の評価軸の真ん中の位置に項目「泡立ち」の評価軸の端部と項目「クリーミーさ」の端部とが接続されている。なお、項目「髪の仕上がり」の評価軸が項目「さっぱり」の評価軸と項目「しっとり」の評価軸とに2分割されている場合、評価軸領域において、項目「さっぱり」の評価軸、項目「しっとり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、および項目「クリーミーさ」の評価軸の各々の端部が接続された状態になる。
また、コンテンツに含まれる評価軸領域を形成する複数の評価軸は、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて選択される。そのため、コンテンツ提供対象ユーザに適した複数の評価軸を含むコンテンツをコンテンツ提供対象ユーザに提供することができる。これにより、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
コンテンツに含まれる取引対象の情報は、例えば、取引対象の名称および識別コードなどを示す情報、取引対象の画像情報、取引対象の価格を示す情報、取引対象のユーザUによる評価を示す情報、および取引対象の特徴に関する情報などのうちの少なくとも一部の情報を含む。取引対象が商品の場合、識別コードは、商品の型番などである。取引対象のユーザUによる評価を示す情報は、例えば、取引対象の総合評価値の平均値であり、取引対象の項目別評価値の平均値を含んでいてもよい。
情報提供装置1は、コンテンツ提供対象ユーザによる評価軸領域の拡大操作を受け付けることができる。情報提供装置1は、コンテンツ提供対象ユーザによる評価軸領域の拡大操作を受け付けた場合、拡大操作に応じて複数の取引対象を再選択する。情報提供装置1は、拡大操作に応じて再選択した複数の取引対象の情報を端末装置2に表示させる。これにより、情報提供装置1は、拡大操作に応じた複数の取引対象の情報をコンテンツ提供対象ユーザに提供することができ、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
また、情報提供装置1は、ステップS7で提供したコンテンツに情報が含まれていた複数の取引対象の数よりも多い数の取引対象を拡大操作に応じた複数の取引対象として再選択することができる。情報提供装置1は、例えば、拡大表示される領域が大きいほど多くの取引対象を拡大操作に応じた複数の取引対象として選択することができる。これにより、コンテンツ提供対象ユーザは、拡大操作によってより多くの取引対象の情報を知ることができ、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
以下、このような処理を行う情報提供装置1および端末装置2を含む情報提供システムの構成などについて、詳細に説明する。なお、以下においては、情報提供装置1によって提供される電子商取引サービスに関する処理などについては説明を省略している。
〔2.情報提供システム100の構成〕
図2は、実施形態に係る情報提供システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報提供システム100は、情報提供装置1と、複数の端末装置2とを含む。
情報提供装置1および複数の端末装置2は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、図2に示す情報提供システム100には、情報提供装置1が複数含まれてもよい。
実施形態に係る各端末装置2は、ユーザUによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置2は、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット端末、携帯電話機、またはPDA(Personal Digital Assistant)などである。なお、端末装置2は、上記例に限定されなくともよく、例えば、スマートウォッチまたはウェアラブルデバイス(Wearable Device)などであってもよい。
実施形態に係る情報提供装置1は、インターネットなどの所定のネットワークNを介して、各種の装置と通信可能な情報処理装置であり、各種情報を提供する。情報提供装置1は、例えば、サーバ装置またはクラウドシステムなどにより実現される。
〔3.情報提供装置1の構成〕
以下、上記した情報提供装置1が有する機能構成の一例について説明する。図2に示すように、情報提供装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、複数の端末装置2の各々との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。また、記憶部11は、ユーザ情報記憶部20と、取引対象情報記憶部21とを有する。
〔3.2.1.ユーザ情報記憶部20〕
ユーザ情報記憶部20は、ユーザUに関する各種ユーザ情報を記憶する。図3は、実施形態に係る情報提供装置1のユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図3に示す例では、ユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID」、「ユーザ情報」といった項目を有する。例えば、「ユーザ情報」は、「属性情報」、「購入履歴」、および「閲覧履歴」といった項目を含む。
「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別子である。「属性情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの属性に関する属性情報である。例えば、属性情報は、ユーザUの年齢、性別、電話番号、および住所などを含む。なお、上述した属性情報は、一例に過ぎず、年齢、性別など以外、例えば職業などのデモグラフィック属性を示す情報、および興味・関心、ライフスタイルなどのサイコグラフィック属性を示す情報などの様々な情報が含まれる。
「購入履歴」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUによって購入された取引対象の購入履歴である。例えば、購入履歴は、ユーザUによって購入された取引対象に関する情報、取引対象の種別、取引対象が購入された購入回数、取引対象が購入された日時に関する情報などである。
「閲覧履歴」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUによって取引対象が閲覧された履歴である。例えば、「閲覧履歴」は、ユーザUの端末装置2に取引対象の情報が表示された履歴であってもよい。閲覧履歴は、例えば、ユーザUによって閲覧(表示)された取引対象に関する情報、取引対象の種別、取引対象が表示された表示回数、取引対象が表示された日時に関する情報などである。なお、ユーザUが積極的に取引対象の情報を端末装置2に表示させた取引対象の情報が閲覧履歴に追加されるが、かかる例に限定されない。
例えば、図3では、ユーザIDによって識別された「U1」は、属性情報が「CH1」であり、購入履歴が「PH1」であり、表示履歴が「WA1」、ポイント情報が「PA1」である。なお、図3に示す例では、属性情報などを、「CH1」などの抽象的な符号で表現したが、属性情報などは、具体的な数値、具体的な文字列、または各種情報を含むファイル形式などであってもよい。また、ユーザ情報記憶部20は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
〔3.2.2.取引対象情報記憶部21〕
取引対象情報記憶部21は、取引対象に関する各種取引対象情報を記憶する。図4は、実施形態に係る情報提供装置1の取引対象情報記憶部21に記憶される取引対象情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示す例では、取引対象情報記憶部21に記憶される取引対象情報テーブルは、「取引対象ID」、「取引対象情報」、「カテゴリ」、「製品特定情報」、および「ユーザレビュー情報」といった項目を含む。なお、図4では、「カテゴリ」、「製品特定情報」、および「ユーザレビュー情報」を説明するために、「取引対象情報」と別の項目として説明するが、カテゴリの情報や製品の情報は、取引対象情報に含まれてもよい。
「取引対象ID」は、取引対象を識別する識別子である。「取引対象情報」は、「取引対象ID」により識別される取引対象の情報である取引対象情報である。「カテゴリ」は、「取引対象ID」により識別される取引対象が該当するカテゴリに関する情報である。「製品特定情報」は、「取引対象ID」により識別される取引対象が該当する製品に関する情報である。
「ユーザレビュー情報」は、取引対象に対するユーザレビューの情報であり、同一の取引対象に対して複数のユーザレビューが投稿された場合、取引対象に対する複数のユーザレビューの情報を含む。ユーザレビューの情報には、例えば、ユーザUによって入力された総合評価値、タイトル、コメント、および各項目別評価値などの情報がユーザレビュー毎に含まれるが、これらの例に限定されず、取引対象に対するユーザレビューの情報であればよい。項目別評価値は、ユーザUによって新たに設定された項目に対する評価値を含んでいてもよい。この場合、項目別評価値に対応する評価軸が新たに追加される。
例えば、図4では、取引対象ID「U1」の取引対象は、取引対象情報が「MA1」であり、カテゴリが「CT1」であり、特定商品情報が「PD1」である。なお、図4に示す例では、取引対象情報などを、「MA1」などの抽象的な符号で表現したが、取引対象情報などは、具体的な文字列、具体的な数値、または各種情報を含むファイル形式などであってもよい。
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサによって、情報提供装置1内部の記憶装置(例えば、記憶部11)に記憶されている各種プログラム(情報提供プログラムの一例)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、処理部12は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現される。
図2に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、特定部32と、選択部33と、提供部34とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、各種情報を取得する。取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。取得部30は、ユーザ情報記憶部20および取引対象情報記憶部21などから各種の情報を取得する。
また、取得部30は、通信部10を介して、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。取得部30は、外部の情報処理装置から取引対象に関する情報を取得することができる。例えば、取得部30は、外部の情報処理装置から取引対象情報を取得し、取得した取引対象情報を取引対象情報記憶部21に記憶させることができる。また、取得部30は、外部の情報処理装置からユーザUの情報であるユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部20に記憶することができる。
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、各種要求を受け付ける。受付部31は、通信部10を介して、外部の情報処理装置から各種要求を示す情報を受信する。例えば、受付部31は、端末装置2から要求を受け付ける。
例えば、受付部31は、情報提供要求を端末装置2から受け付ける。情報提供要求は、例えば、検索キーワードを含む検索クエリを情報提供要求、特定のカテゴリまたは取引対象を指定するURLを含むクエリ、またはショッピングサイトなどのサイトのトップページとなるコンテンツのURLを含む要求であるが、これらの例に限定されない。コンテンツの提供要求を送信した端末装置2のユーザUが、コンテンツの提供対象となるコンテンツ提供対象ユーザである。
また、受付部31は、ユーザUからのユーザレビューの投稿を受け付ける。例えば、受付部31は、端末装置2からの要求に応じて、ユーザレビュー投稿画面の情報を通信部10およびネットワークNを介して端末装置2に送信する。端末装置2は、受付部31から提供されるユーザレビュー投稿画面の情報に基づいて、ユーザレビュー投稿画面を表示する。
図5は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2で表示されるユーザレビュー投稿画面の一例を示す図である。図5に示すユーザレビュー投稿画面50には、取引対象情報表示領域51と、総合評価値入力領域52と、コメント入力領域53と、タイトル入力領域54と、項目別評価入力領域55と、送信ボタン56とが含まれている。
取引対象情報表示領域51には、取引対象の情報を表示するための領域であり、取引対象の情報が含まれる。図5に示す例では、取引対象は、価格が2,088円の商品Aであり、商品Aの画像情報と特徴情報とが含まれる。特徴情報は、「ボリュームアップ」の文字列で示される情報である。
総合評価値入力領域52は、ユーザUによって総合評価値を入力するための領域であり、5つの星マークが示されている。ユーザUは、端末装置2を操作して、星マークを選択することで、総合評価値を入力することができる。ユーザUは、星マークの選択によって、5点を上限として、例えば、小数点第一位の値まで設定することができる。なお、総合評価値入力領域52は、例えば、総合評価値を数字で入力できるように構成されてもよい。
コメント入力領域53は、ユーザUによって取引対象に対するコメントが入力される入力枠53aを含む。ユーザUは、端末装置2を操作して、入力枠53aに取引対象に対するコメントを入力することができる。
タイトル入力領域54は、ユーザUによって取引対象に対するコメントのタイトルが入力される入力枠54aを含む。ユーザUは、端末装置2を操作して、入力枠54aに取引対象に対するコメントのタイトルを入力することができる。
項目別評価入力領域55は、項目別の評価である項目別評価を項目毎に入力するための領域である。図5に示す項目別評価入力領域55では、6つの項目別評価選択領域551a~551fを含む。項目別評価選択領域551aは、項目「しっとり」の項目別評価を入力するための領域である。項目別評価選択領域551aでは、項目「しっとり」の項目別評価として、とても悪い、悪い、普通、良い、とても良い、の5つの選択肢が示されており、ユーザUは、これら5つの選択肢から1つの選択肢を選択することができる。
項目別評価選択領域551bは、項目「髪の仕上がり」の項目別評価を入力するための領域である。項目別評価選択領域551bでは、項目「髪の仕上がり」の項目別評価として、しっとり、少ししっとり、普通、少しさっぱり、さっぱり、の5つの選択肢が示されており、ユーザUは、これら5つの選択肢から1つの選択肢を選択することができる。
項目別評価選択領域551cは、項目「泡立ち」の項目別評価を入力するための領域である。項目別評価選択領域551cでは、項目「泡立ち」の項目別評価として、とても悪い、悪い、普通、良い、とても良い、の5つの選択肢が示されており、ユーザUは、これら5つの選択肢から1つの選択肢を選択することができる。
項目別評価選択領域551dは、項目「クリーミーさ」の項目別評価を入力するための領域である。項目別評価選択領域551dでは、項目「泡立ち」の項目別評価として、とてもない、ない、普通、ある、とてもある、の5つの選択肢が示されており、ユーザUは、これら5つの選択肢から1つの選択肢を選択することができる。
項目別評価選択領域551eは、項目「保湿性」の項目別評価を入力するための領域である。項目別評価選択領域551eでは、項目「泡立ち」の項目別評価として、とても悪い、悪い、普通、良い、とても良い、の5つの選択肢が示されており、ユーザUは、これら5つの選択肢から1つの選択肢を選択することができる。
項目別評価選択領域551fは、項目「香り」の項目別評価を入力するための領域である。項目別評価選択領域551fでは、項目「泡立ち」の項目別評価として、とてもない、ない、普通、ある、とてもある、の5つの選択肢が示されており、ユーザUは、これら5つの選択肢から1つの選択肢を選択することができる。
ユーザUは、端末装置2を操作し、総合評価値入力領域52において総合評価値を入力し、コメント入力領域53およびタイトル入力領域54にコメントおよびタイトルを入力し、項目別評価選択領域551a~551fで各項目の選択肢を選択した後、送信ボタン56を押す。
これにより、ユーザUによって入力された総合評価値、コメント、タイトル、各項目の選択肢の情報を含むユーザレビューの情報が端末装置2から情報提供装置1に送信されて、取引対象に対するユーザレビューの投稿が行われる。端末装置2から送信されるユーザレビューの情報は、受付部31によって受け付けられる。受付部31は、端末装置2から送信されるユーザレビューの情報であるユーザレビュー情報を取引対象情報記憶部21に記憶させる。
なお、上述した例では、各項目の選択肢は、5つであり、5段階の評価であるが、選択肢は、4つ以下であってもよく、6つ以上であってもよい。すなわち、各項目の評価は、4段階以下の評価であってもよく、6段階以上の評価であってもよい。また、上述した例では、総合評価値は、5点満点であるが、10点満点であってもよく、100点満点であってもよい。以下において、項目別評価選択領域551a~551fの各々を個別に区別せずに示す場合、項目別評価選択領域551と記載する場合がある。
また、受付部31は、ユーザUによる評価軸領域の拡大操作を受け付ける。ユーザUによる評価軸領域の拡大操作は、例えば、評価軸領域のうちユーザUの操作に応じた箇所を中心として評価軸領域を拡大する操作である。
ユーザUの操作に応じた箇所は、例えば、端末装置2の操作部がマウスである場合、ユーザUのクリック操作によって指定された点であり、端末装置2の操作部がタッチパネルである場合、ユーザUのピンチアウト操作によって2本の指の間の位置である。
また、拡大操作による評価軸領域の拡大率は、端末装置2の操作部がマウスである場合、例えば、ユーザUによるホイールの回転量であり、端末装置2の操作部がタッチパネルである場合、ユーザUのピンチアウト操作によって2本の指の間隔の変化量である。
また、受付部31は、ユーザUによる取引対象のカテゴリの選択を受け付ける。例えば、受付部31は、取引対象のカテゴリの一覧であるカテゴリ一覧を示すコンテンツを端末装置2に提供する。端末装置2は、受付部31にから提供されたカテゴリ一覧を示すコンテンツを表示し、カテゴリ一覧に含まれる複数のカテゴリのうちユーザUの操作によってカテゴリが選択された場合、選択されたカテゴリの情報を情報提供装置1に送信する。情報提供装置1は、カテゴリの情報を端末装置2から取得することで、ユーザUによる取引対象のカテゴリの選択を受け付ける。
〔3.3.3.特定部32〕
特定部32は、複数の取引対象の各々に対するユーザレビューに基づいて、複数の評価軸の各々に対する複数の取引対象の各々の位置を特定する。各取引対象には、上述した項目毎の評価軸が設定される。
特定部32は、例えば、取引対象情報記憶部21に記憶された同一の取引対象に対するユーザレビュー情報に基づいて、各項目別評価値を算出する処理を取引対象毎に行う。そして、特定部32は、算出した項目別評価値に応じた位置を評価軸に対応する位置として特定する。特定部32は、例えば、項目別評価値が「3」である場合、評価軸における評価値が「3」で示される位置を取引対象の位置として特定する。
各取引対象の項目別評価値は、同一の取引対象に対するユーザレビュー情報に含まれる項目別評価値の平均値であり、以下において、項目別全体評価値と記載する場合がある。特定部32は、取引対象毎および項目毎に項目別全体評価値を算出する。なお、特定部32は、特定のユーザUによって投稿されたユーザレビュー情報に含まれる項目別評価値の重みを、その他のユーザUによって投稿されたユーザレビュー情報に含まれる項目別評価値の重みよりも大きくして、項目別評価値の平均値を算出することもできる。
また、特定部32は、項目別評価選択領域551で項目別評価がユーザUに設定されていない場合、コメント入力領域53に入力されたユーザUのコメントから、各項目別評価値を算出することもできる。例えば、特定部32は、ユーザUのコメントを形態素解析し、項目に対するユーザUの評価を示す情報を抽出し、抽出した評価を示す情報から項目別評価値を算出する。
また、特定部32は、項目別評価選択領域551に入力された項目別評価値とコメント入力領域53に入力されたユーザUのコメントから算出した項目別評価値とに基づいて、取引対象毎および項目毎に項目別全体評価値を算出することもできる。例えば、特定部32は、項目別評価選択領域551に入力された項目別評価値とコメント入力領域53に入力されたユーザUのコメントから算出した項目別評価値とを重み付け加算することで、取引対象毎および項目毎に項目別全体評価値を算出することもできる。
また、特定部32は、ユーザレビュー投稿画面50において項目別評価選択領域551が設定されていない取引対象についても同様に、コメント入力領域53に入力されるユーザUのコメントから、各項目別評価値を算出することができる。
また、特定部32は、コンテンツ提供対象ユーザと属性が類似する他のユーザUによる過去のユーザレビューに基づく項目別評価値である項目別個別評価値を項目別に判定することもできる。項目別個別評価値は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザと属性が類似する他のユーザUによる過去のユーザレビューに含まれる項目毎の項目別評価値である。
特定部32は、項目別個別評価値に応じた位置を評価軸に対応する位置として特定することもできる。特定部32は、例えば、項目別個別評価値が3である場合、評価軸における評価値が3で示される位置を取引対象の位置として特定する。
なお、特定部32による評価軸における取引対象の位置の特定方法は、上述した例に限定されず、特定部32は、種々の方法によって、評価軸における取引対象の位置を特定することができる。
また、特定部32は、取引対象情報記憶部21に記憶されているユーザレビュー情報に基づいて、各取引対象の総合評価値を算出する。総合評価値は、例えば、同一の取引対象に対するユーザレビューに含まれる総合評価値の平均値である。
〔3.3.4.選択部33〕
選択部33は、受付部31によって情報提供要求が受け付けられた場合、ユーザUに提供するコンテンツに含める複数の評価軸と複数の取引対象とを選択する。例えば、選択部33は、コンテンツに含める取引対象のカテゴリを選択し、選択したカテゴリの取引対象群に設定される複数の評価軸の中からユーザ情報に基づいて2以上の評価軸を選択する。また、選択部33は、選択したカテゴリの取引対象群の中からコンテンツに含める複数の取引対象を選択する。以下において、選択部33による各選択方法について説明する。
〔3.3.4.1.コンテンツに含める取引対象のカテゴリの選択〕
選択部33は、受付部31によって受け付けられた情報提供要求に含まれる情報およびコンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報などに基づいて、コンテンツ提供対象ユーザに提供するコンテンツであるコンテンツに含める取引対象のカテゴリである対象カテゴリを選択する。
例えば、選択部33は、受付部31によって受け付けられた情報提供要求で取引対象のカテゴリが特定される場合、情報提供要求で特定されるカテゴリを対象カテゴリとして選択する。例えば、選択部33は、検索クエリに含まれる検索キーワードで特定される取引対象のカテゴリがシャンプーである場合、シャンプーを対象カテゴリとして選択する。
また、選択部33は、受付部31によって受け付けられた情報提供要求で取引対象のカテゴリが特定されない場合、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、対象カテゴリを選択する。例えば、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、コンテンツ提供対象ユーザが興味関心を有するカテゴリを対象カテゴリとして選択する。コンテンツ提供対象ユーザが興味関心を有するカテゴリは、例えば、コンテンツ提供対象ユーザの属性情報、購入履歴、閲覧履歴などから特定される。
また、選択部33は、受付部31によって受け付けられた情報提供要求で特定される取引対象群のカテゴリをさらに細分化したカテゴリがある場合、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、情報提供要求で特定されるカテゴリに含まれる複数のカテゴリの中からコンテンツに含める取引対象群のカテゴリを選択する絞り込む処理を行うことができる。
なお、コンテンツに含める取引対象群のカテゴリの選択方法は、上述した例に限定されない。例えば、選択部33は、情報提供要求で取引対象のカテゴリが特定される場合であっても、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、対象カテゴリを選択することができる。また、選択部33は、情報提供要求で取引対象のカテゴリが特定されるか否かにかかわらず、例えば、ランダムに選択されたカテゴリを対象カテゴリとして選択することもできる。以下において、選択部33によって対象カテゴリとして選択されたカテゴリを対象カテゴリと記載する場合がある。
〔3.3.4.2.コンテンツに含める評価軸の選択〕
選択部33は、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中からコンテンツに含める評価軸を選択する。例えば、選択部33は、対象カテゴリがシャンプーである場合、項目「使い心地」の評価軸、項目「髪の仕上がり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、項目「クリーミーさ」の評価軸、項目「保湿性」の評価軸、および項目「香り」の評価軸の中からコンテンツに含める複数の評価軸を選択する。
選択部33は、例えば、対象カテゴリの取引対象群に設定された評価軸がコンテンツに配置可能な数を超える場合、評価軸の絞り込み処理を行って、コンテンツに含める複数の評価軸を選択する。選択部33は、対象カテゴリの取引対象群に設定された評価軸がコンテンツに配置可能な数を超えない場合であっても、評価軸の絞り込み処理を行って、コンテンツに含める複数の評価軸を選択することができる。なお、コンテンツに配置可能な評価軸の数は、4つであるが、5つ以上であってもよく、3つ以下であってもよい。
選択部33は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザの情報であるユーザ情報に基づいて、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中からコンテンツに含める複数の評価軸を選択する絞り込み処理を行う。
例えば、選択部33は、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の各々に対するコンテンツ提供対象ユーザの興味関心スコアを算出し、算出した興味関心スコアに基づいて、コンテンツに含める複数の評価軸を選択することができる。興味関心スコアは、例えば、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて算出される。コンテンツ提供対象ユーザの興味関心スコアは、例えば、コンテンツ提供対象ユーザがよく閲覧している取引対象ほど高く、また、コンテンツ提供対象ユーザの購入回数が多い取引対象ほど高くなるように算出される。
選択部33は、例えば、興味関心スコアが高い順に予め定められた数の評価軸を選択することで、コンテンツに含める複数の評価軸を選択することができる。また、選択部33は、興味関心スコアが予め定められた値以上の評価軸を選択することで、コンテンツに含める複数の評価軸を選択することもできる。
また、選択部33は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザの属性またはユーザUによる取引対象の購入履歴などと、ユーザレビュー情報とに基づいて、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中から少なくとも1つの評価軸を選択することもできる。
例えば、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザと属性が類似する他のユーザUによる過去のユーザレビューに基づく項目別評価値を判定用評価値として用いて、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中から少なくとも1つの評価軸を選択する絞り込み処理を行うことができる。選択部33は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザと属性が類似する他のユーザUによる過去のユーザレビューに基づく項目別評価値が高い評価軸を優先して選択する絞り込み処理を行うことができる。
また、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザと属性が類似する他のユーザUが過去に購入した取引対象に対するユーザレビューに基づく項目別評価値を判定用評価値として用いて、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中から少なくとも1つの評価軸を選択する絞り込み処理を行うことができる。選択部33は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザと属性が類似する他のユーザUが過去に購入した取引対象に対するユーザレビューに基づく項目別評価値が高い評価軸を優先して選択する絞り込み処理を行うことができる。
また、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した取引対象に対するユーザレビューに基づく項目別評価値を判定用評価値として用いて、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中から少なくとも1つの評価軸を選択する絞り込み処理を行うことができる。選択部33は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した取引対象に対するユーザレビューに基づく項目別評価値が高い評価軸を優先して選択する絞り込み処理を行うことができる。
また、選択部33は、対象カテゴリの取引対象に対するユーザレビューに基づく項目別評価値を判定用評価値として用いて、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中から少なくとも1つの評価軸を選択する絞り込み処理を行うことができる。選択部33は、例えば、特定のカテゴリの取引対象に対するユーザレビューに基づく項目別評価値が高い評価軸を優先して選択する絞り込み処理を行うことができる。
また、選択部33は、項目別評価値の平均値を判定用評価値として、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸のうち判定用評価値が高い評価軸を優先して選択する絞り込み処理を行うこともできる。
また、選択部33は、項目別評価値の分布に基づいて、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸の中から少なくとも1つの評価軸を選択することができる。例えば、選択部33は、対象カテゴリに設定された複数の評価軸のうち項目別評価値の分布範囲が広い評価軸を優先して選択することができる。また、選択部33は、対象カテゴリの取引対象群に設定された複数の評価軸のうち項目別評価値の分散度が高い評価軸を優先して選択する絞り込み処理を行うことができる。
また、選択部33は、互いの評価基準が予め定められた関係を有する2つの評価軸を含む複数の評価軸を選択することができる。予め定められた関係は、互いの評価基準が相反的な関係または互いの評価基準が関連する関係である。例えば、対象カテゴリの取引対象群がシャンプーである場合、項目「泡立ち」の評価軸と項目「クリーミー」の評価軸とは互いの評価基準が関連する関係にある。なお、互いの評価基準が相反的な関係とは、互いの評価基準が互いに相反する関係に限定されず、互いの評価基準の相反度合いが予め定められた値以上の関係を含む。選択部33は、項目「髪の仕上がり」の評価軸を項目「さっぱり」の評価軸と項目「しっとり」の評価軸とに2分割して、互いの評価基準が予め定められた関係を有する2つの評価軸として選択することもできる。項目「しっとり」の評価軸と項目「さっぱり」の評価軸とは、互いの評価基準が相反的な関係にある。
選択部33は、例えば、互いの評価基準が予め定められた関係を有する2つの評価軸が3組以上ある場合、判定用評価値が高い2つの評価軸から優先して選択することもできる。以下において、対象カテゴリに設定された複数の評価軸の中から選択された評価軸を対象評価軸と記載する場合がある。
選択部33は、例えば、評価軸に対応する用語のベクトルが互いに逆方向になる2つの評価軸を互いの評価基準が相反的な関係にある評価軸として選択し、評価軸に対応する用語のベクトルが類似する2つの評価軸を互いの評価基準が関連する関係にある評価軸として選択することができる。
選択部33は、例えば、W2V(Word2Vec)などを用いた自然言語処理によって、評価軸に対応する用語のベクトルを生成する。例えば、選択部33は、予め定められた条件を満たす2以上の用語を学習データとして、2以上の用語のベクトルが互いに類似するように学習を行って、興味関心モデルを生成する。予め定められた条件を満たす2以上の用語は、例えば、同一検索クエリに含まれる複数の検索キーワード、または同一のユーザUによって予め定められた時間内に端末装置2から送信される複数の検索クエリに含まれる検索キーワードである。
選択部33は、生成した興味関心モデルに評価軸に対応する用語を入力し、興味関心モデルから出力されるベクトルを評価軸に対応する用語のベクトルとして取得する処理を評価軸毎に行うことで、各評価軸に対応する用語のベクトルを取得する。なお、評価軸に対応する用語は、例えば、取引対象がシャンプーである場合、「使い心地」、「髪の仕上がり」、「泡立ち」、「クリーミーさ」、「保湿性」、および「香り」などである。
選択部33は、例えば、再帰的ニューラルネットワークとも呼ばれるRNN(Recurrent Neural Network)の一種であるLSTM(Long Short-Term Memory)をベクトルの生成(例えば、分散表現の生成)に用いたDSSM(Deep Structured Semantic Model)の技術を用いて、検索キーワードなどの対象を示す情報からベクトル(例えば、分散表現)を出力する興味関心モデルを生成する。なお、対象を示す情報からベクトルを出力する興味関心モデルの生成方法は、上述した例に限定されない。
なお、互いの評価基準が予め定められた関係を有する2つの評価軸は、評価軸に対応する用語のベクトルを用いずに、予め設定されていてもよい。
〔3.3.4.3.コンテンツに含める取引対象の選択〕
選択部33は、複数の対象評価軸で示される領域である評価軸領域に配置する複数の取引対象を選択する。以下において、評価軸領域に配置される取引対象として選択される取引対象を選択取引対象と記載する場合がある。
選択部33は、例えば、対象カテゴリの取引対象群に含まれる複数の取引対象のうちランキング上位の複数の取引対象の各々を選択取引対象の候補である選択取引対象候補として選択する。選択部33は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザの興味関心度、単位期間当たりの販売数、単位期間当たりの総合評価値、および価格などのうちの少なくとも1以上の情報を用いたスコアリングによって算出されたスコアが高い順に上位の予め設定された数の取引対象を選択取引対象候補とする。
そして、選択部33は、選択した複数の選択取引対象候補のうち、評価軸領域に分散して配置されるような複数の選択取引対象候補を複数の選択取引対象として選択することができる。
例えば、選択部33は、評価軸領域を複数の領域に分割し、分割した複数の領域の各々には最大で1つの選択取引対象が含まれるように、複数の選択取引対象を決定する。選択部33は、分割した1つの領域に2つ以上の選択取引対象候補が含まれる場合、スコアが最も高い選択取引対象候補を選択取引対象とする。なお、選択部33は、1つの選択取引対象も含まれない分割した領域では、選択取引対象を決定しない。
また、選択部33は、スコアの高い順に選択取引対象候補を選択し、評価軸領域内において、選択した選択取引対象候補の位置を含む予め設定された範囲に選択取引対象が位置しない場合に、選択した選択取引対象候補を選択取引対象として決定することもできる。
また、選択部33は、評価軸領域を複数の領域に分割し、分割した複数の領域の各々に1つの選択取引対象が含まれるように、上述したスコアを用いずに、ランダムに選択取引対象を決定することもできる。
また、評価軸領域に含まれる評価軸が4つであり、項目別評価値が1,2,3,4,5のいずれかであり、取引対象の位置が(v1,v2,v3,v4)で示されるとする。(v1,v2,v3,v4)において、v1,v2,v3,v4は、取引対象の4つの評価軸における項目別評価値である。この場合、例えば、選択部33は(5,0,0,1)、(4,3,2,1)といったように評価軸領域における特定の位置になる取引対象を選択取引対象として決定することもできる。
また、選択部33は、選択取引対象の数が予め定められた数または予め定められた数以下になるように選択取引対象を選択する。これにより、コンテンツに配置される取引対象の情報が多くなりすぎることを抑制することができる。
また、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、対象カテゴリに含まれる複数の取引対象のうちコンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した1以上の取引対象を選択取引対象とする。
また、選択部33は、基準となる取引対象である基準取引対象を選択する。基準取引対象は、例えば、評価軸領域の中央位置に配置される取引対象または評価軸領域に基準となる取引対象として強調表示される取引対象である。
選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザの購入履歴に基づいて、基準取引対象を選択することができる。例えば、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザが購入した複数の取引対象のうち購入回数または購入頻度が高い取引対象ほど優先して基準取引対象として選択することができる。また、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザが購入した複数の取引対象のうち購入時期が新しい取引対象ほど優先して基準取引対象として選択することができる。
また、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザの閲覧履歴に基づいて、基準取引対象を選択することもできる。例えば、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザが選択した複数の取引対象のうち選択回数または選択頻度が高い取引対象ほど優先して基準取引対象として選択することができる。また、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザが選択した複数の取引対象のうち選択時期が新しい取引対象ほど優先して基準取引対象として選択することができる。
また、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザのユーザレビューの履歴に基づいて、基準取引対象を選択することもできる。例えば、選択部33は、コンテンツ提供対象ユーザによるユーザレビューに応じた評価値が領域の中央の評価値になる取引対象を基準取引対象として選択することができる。
また、選択部33は、例えば、コンテンツ提供対象ユーザが過去に購入または閲覧した複数の取引対象のうち複数の評価軸の各々における項目別全体評価値が中程度の位置になる取引対象を基準取引対象として選択することもできる。項目別全体評価値が中程度とは、例えば、項目別全体評価値が1~5までの5段階評価の場合、例えば、2.5~3.5の範囲内の値であるが、かかる例に限定されず、2.8~3.2の範囲内の値であってもよく、3であってもよい。
〔3.3.4.4.拡大操作に応じた取引対象の再選択〕
選択部33は、受付部31によって評価軸領域の拡大操作を受け付けた場合、拡大操作に応じて複数の取引対象を再選択する。
例えば、選択部33は、拡大操作前のコンテンツに情報が含まれていた複数の取引対象の数よりも多い数の取引対象を拡大操作に応じた複数の取引対象として再選択することができる。選択部33は、例えば、拡大表示される領域の拡大率が大きいほど多くの取引対象を拡大操作に応じた複数の取引対象として選択することができる。
また、選択部33は、取引対象の再選択において、ランキングが上位の取引対象を優先して選択したり、コンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した取引対象を優先して選択したりすることができる。
なお、選択部33は、受付部31によって情報提供要求が受け付けられた場合に、選択取引対象の選択方法と同様の選択方法によって、評価軸領域に配置される取引対象の候補である取引対象候補を複数選択することができる。
選択部33は、各取引対象候補を評価軸領域の拡大率に応じたランク分けを行い、複数の取引対象候補のうち評価軸領域の拡大率に応じたランク以上の複数の取引対象候補を複数の選択取引対象として選択することもできる。
評価軸領域の拡大率に応じたランクは、例えば、評価軸領域の拡大率が初期値(1倍)である場合に1とし、評価軸領域の拡大率が2倍である場合に2とし、評価軸領域の拡大率が2倍である場合に3とするなどである。評価軸領域の拡大率に応じたランクは、例えば、値が小さいほど高いランクである。
〔3.3.5.提供部34〕
提供部34は、選択部33によって選択された2以上の評価軸が示される領域内の位置であってユーザレビューに基づく評価値に応じて特定部32によって特定された位置に選択部33によって選択された複数の取引対象の情報を配置したコンテンツを生成する。
コンテンツに含まれる取引対象の情報は、例えば、取引対象の名称および識別コードなどを示す情報、取引対象の画像情報、取引対象の価格を示す情報などを含む。取引対象が商品の場合、識別コードは、商品の型番などである。
提供部34は、互いの評価基準が予め定められた関係を有する2つの評価軸が選択部33によって選択された場合、評価軸領域内においてこれら2つの評価軸をユーザレビューに基づく評価値が高くなる方向を互いに反対方向に配置する。
また、提供部34は、コンテンツに含まれる複数の取引対象の情報のうちコンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した取引対象の情報および基準取引対象の情報などを強調表示する。強調表示は、例えば、他の取引対象の情報に比べ、取引対象の情報のサイズを大きくしたり、取引対象の情報を囲む枠の太さを太くしたり、取引対象の情報を囲む枠の色または枠内の色を目立つ色にしたりすることによって行われる。なお、強調表示は、取引対象の情報を点滅させることによって行ってもよい。
提供部34は、生成したコンテンツをコンテンツ提供対象ユーザの端末装置2に送信することで、生成したコンテンツをコンテンツ提供対象ユーザに提供する。端末装置2は、情報提供装置1から提供されるコンテンツを表示する。かかるコンテンツは、複数の評価軸が示される領域に複数の取引対象の情報がユーザレビューに基づく評価値に応じた位置に配置されたコンテンツである。これにより、コンテンツ提供対象ユーザは、各取引対象の各評価軸における位置を容易に把握することができる。そのため、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
また、コンテンツに含まれる評価軸領域を形成する複数の評価軸は、上述したように、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて選択される。そのため、コンテンツ提供対象ユーザに適した複数の評価軸を含むコンテンツをコンテンツ提供対象ユーザに提供することができる。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
図6は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2で表示されるコンテンツの一例を示す図である。図6に示すコンテンツ60では、項目「しっとり」の評価軸、項目「さっぱり」の評価軸、項目「泡立ち」の評価軸、および項目「クリーミー」の評価軸によって評価軸領域61が形成されている。
項目「しっとり」の評価軸と項目「さっぱり」の評価軸とは、互いの評価基準が相反的な関係にあり、これらの評価軸は、評価軸領域61において、ユーザレビューに基づく評価値が高くなる方向が互いに反対方向になるように配置される。また、項目「泡立ち」の評価軸と項目「クリーミー」の評価軸とは互いの評価基準が関連する関係にあり、評価軸領域61において、これらの評価軸は、ユーザレビューに基づく評価値が高くなる方向が互いに反対方向になるように配置される。
図6に示すコンテンツ60では、商品A、商品B、商品C、商品D、商品E、商品F、商品G、商品H、商品Iの各々の情報が複数の取引対象の情報として評価軸領域61に配置されている。
商品Fは、コンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した取引対象であり、商品Hは、基準取引対象である。商品Fの情報および商品Hの情報は、強調表示される。商品Fの情報と商品Hの情報とは互いに異なる態様で強調表示される。図6に示す例では、商品Fの情報は、強調色がハッチングで示されており、商品Hの情報は、枠の太さが太くされて強調されている。なお、商品Fの情報と商品Hの情報とは互いに異なる態様で強調表示されていればよく、図6に示す例に限定されない。なお、基準取引対象の情報は強調表示されなくてもよい。
商品Hは、上述したように基準取引対象であり、評価軸領域61の中央の領域に配置されている。図6に示す例では、商品Hは、基準取引対象がコンテンツ提供対象ユーザによるユーザレビューに応じた評価値が領域の中央の評価値になる取引対象である。
各評価軸が互いに接続される点である基点は、例えば、評価軸の端部または中央部である。端部が基点に接続される評価軸の端部は、評価軸において評価値が最も低い位置であり、例えば、評価値の中央値または評価値の平均値である位置である。また、中央部が接続される評価軸の中央部は、評価軸において評価値が中程度の位置であり、例えば、評価値の中央値または評価値の平均値である位置である。すなわち、各評価軸が交わる点である基点は、各評価値が中程度の位置である。
これにより、情報提供装置1では、複数の評価軸の各々における評価が中程度の位置を評価軸領域61の中心の位置にすることができる。この場合、評価軸領域61は、各評価軸における中程度以上の評価の領域であり、例えば、各項目別評価値が1~5までの5段階である場合、3~5までの各項目別評価値の領域であり3未満の各項目別評価値の領域は含まれない。
なお、項目「髪の仕上がり」の評価軸を2分割した項目「しっとり」の評価軸および項目「さっぱり」の評価軸の各々の端点の評価値は、項目「髪の仕上がり」の評価軸における評価値の中央値であるが、かかる例に限定されない。
また、各評価軸が交わる点である基点は、各評価軸における基準取引対象の評価値であってもよい。これにより、情報提供装置1では、基準取引対象を評価軸領域61の中心の位置にすることができる。
なお、各評価軸が接続される点である基点は、各項目別評価値が最も低い位置であってもよい。各項目別評価値が最も低い位置は、各項目別評価値が1~5までの5段階である場合、1である。また、各評価軸が交わる点である基点は、評価軸毎に異なる評価値の位置であってもよい。
また、提供部34は、例えば、基準取引対象に対するコンテンツ提供対象ユーザによるユーザレビューに応じた項目評価値または基準取引対象に対する複数のユーザUのユーザレビューに応じた項目評価値を基点とすることができる。
また、提供部34は、評価軸領域61に示される評価軸の数が2つである場合、これら2つの評価軸を直交させた状態でコンテンツ60に配置することもできる。例えば、提供部34は、これら2つの評価軸の中央部分でこれら2つの評価軸が直交した状態でコンテンツ60に配置することもできる。
また、基準取引対象の位置は、評価軸領域61の中央の領域からずれた位置であってもよい。この場合、提供部34は、例えば、基点の位置に代えて、基準取引対象の位置をコンテンツ60の中央の領域に配置することができる。
なお、図6に示す例では、各取引対象は評価軸領域61内の1つの位置に配置されるが、同一の取引対象が評価軸領域61内の複数の位置に配置されてもよい。例えば、泡立ちがとてもよく且つクリーミーさがとてもある商品の情報は、項目「泡立ち」の評価軸における評価値が最も高い位置と項目「クリーミーさ」の評価軸における評価値が最も高い位置とに各々配置される。
提供部34は、受付部31によって拡大操作が受け付けられた場合、選択部33によって選択された拡大操作に応じた複数の取引対象の情報を評価軸領域61のうち拡大操作に応じて拡大表示される領域に配置したコンテンツ60を生成する。そして、提供部34は、生成したコンテンツ60を端末装置2に送信する。これにより、提供部34は、拡大操作に応じて拡大表示される領域に拡大操作に応じた複数の取引対象の情報を配置したコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供することができる。
図7は、図6に示すコンテンツ60が拡大操作された場合の状態の一例を示す図である。図7に示す例では、商品Fの情報を中心として、評価軸領域61が拡大操作された様子を示しており、図6に示す状態に比べて、商品Fの情報の周辺に、商品Jの情報、商品Kの情報、商品Lの情報、商品Mの情報が追加されている。
このように、選択部33によって選択された拡大操作に応じた複数の取引対象の情報は、例えば、拡大操作後の領域において拡大操作前のコンテンツ60に情報が含まれていた複数の取引対象の数よりも多い数の取引対象の情報である。これにより、コンテンツ提供対象ユーザは、拡大操作によって取引対象の情報をより詳しく知ることができ、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
また、提供部34は、例えば、拡大操作前のコンテンツ60に比べて、評価軸領域61に配置される複数の取引対象の情報の種別数を増加させることもできる。取引対象の情報の種別は、例えば、取引対象の名称および識別コードなどを示す特定情報、取引対象の画像情報、取引対象の価格を示す価格情報、取引対象のユーザUによる評価を示す評価情報、取引対象の特徴に関する特徴情報などがある。評価情報には、例えば、取引対象の総合評価値および各項目別評価値の情報のうちの少なくとも一方の情報が含まれる。
例えば、拡大操作前のコンテンツ60において取引対象の情報が特定情報、画像情報、および価格情報であるとする。この場合、提供部34は、例えば、再選択した複数の取引対象の情報の種別として、特定情報、画像情報、および価格情報に加えて、評価情報および特徴情報などを追加する。換言すれば、提供部34は、拡大操作前のコンテンツ60よりも拡大操作後のコンテンツ60の方が取引対象の情報の量が多くなるようにする。これにより、コンテンツ提供対象ユーザは、拡大操作によって取引対象の情報をより詳しく知ることができ、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性を向上させることができる。
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報提供装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る情報提供装置1の処理部12による情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、処理部12は、位置決定タイミングになったか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、例えば、予め設定された周期で到来するタイミングになった場合、または新たなユーザレビューの数が予め定められた数以上になった場合に、位置決定タイミングになったと判定する。
処理部12は、位置決定タイミングになったと判定した場合(ステップS10:Yes)、各評価軸における取引対象の位置を特定する処理を取引対象毎に行う(ステップS11)。処理部12は、ステップS11において、例えば、項目別全体評価値または項目個別評価値を算出することによって、評価軸における取引対象の位置を特定する。
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または位置決定タイミングになっていないと判定した場合(ステップS10:No)、端末装置2から情報提供要求があるか否かを判定する(ステップS12)。処理部12は、情報提供要求があると判定した場合(ステップS12:Yes)、コンテンツ提供対象ユーザのユーザ情報に基づいて、コンテンツ60に含める複数の評価軸を選択する(ステップS13)。
次に、処理部12は、ステップS13で選択した複数の評価軸が示される評価軸領域61に配置する複数の取引対象を選択する(ステップS14)。ステップS14で選択される複数の取引対象には、ランキング上位の取引対象、コンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した1以上の取引対象、および基準取引対象などが含まれる。
次に、処理部12は、ステップS13で選択した複数の評価軸で示される評価軸領域61内に、ステップS14で選択した複数の取引対象をユーザレビューに応じた位置に配置したコンテンツ60を生成する(ステップS15)。そして、処理部12は、ステップS15で生成したコンテンツ60を端末装置2に送信することで、ステップS15で生成したコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する(ステップS16)。
処理部12は、ステップS16の処理が終了した場合、またはウェブコンテンツの提供要求がないと判定した場合(ステップS12:No)、コンテンツ提供対象ユーザによる評価軸領域61の拡大操作があるか否かを判定する(ステップS17)。処理部12は、拡大操作があると判定した場合(ステップS17:Yes)、拡大操作によって拡大される領域である拡大領域に配置する複数の取引対象を再選択し、再選択した複数の取引対象の情報を拡大領域に含むコンテンツ60を端末装置2に送信する(ステップS18)。
処理部12は、ステップS18の処理が終了した場合、または、拡大操作がないと判定した場合(ステップS17:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS19)。処理部12は、例えば、情報提供装置1の電源がオフにされた場合、または情報提供装置1の不図示の操作部への操作によって終了操作が行われたと判定した場合に、動作終了タイミングになったと判定する。
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS19:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS19:Yes)、図8に示す処理を終了する。
〔5.変形例〕
上述した例では、処理部12は、評価軸領域61に複数の取引対象が配置されたコンテンツ60をユーザUに提供するが、提供部34は、評価軸領域61に複数の取引対象が配置されたコンテンツ60を含む複数のコンテンツから構成されるコンテンツをユーザUに提供することもできる。
また、処理部12は、互いに組み合わせが異なる複数の評価軸で示される評価軸領域61に各々複数の取引対象が配置された複数のコンテンツ60から構成されるコンテンツをユーザUに提供することもできる。
また、処理部12は、予め定められた時間毎またはユーザUによる特定操作毎に、評価軸領域61に示される複数の取引対象の情報を変更したコンテンツ60をユーザUに提供することもできる。これにより、処理部12は、より多くの取引対象の情報をユーザUに提供することができ、複数の取引対象の中からユーザUが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
なお、この場合、処理部12は、例えば、ユーザUによって過去に購入された取引対象および基準取引対象以外の取引対象を変更することで、選択の目安となる取引対象の情報をコンテンツ60内で維持させる。これにより、処理部12は、複数の取引対象の中からユーザUが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、処理部12は、予め定められた時間毎またはユーザUによる特定操作毎に、評価軸領域61に示される複数の評価軸および複数の取引対象の情報を変更したコンテンツ60をユーザUに提供することもできる。
また、上述した例では、選択部33は、項目「髪の仕上がり」の評価軸を項目「さっぱり」の評価軸と項目「しっとり」の評価軸とに2分割可能な例を説明したが、項目「さっぱり」と項目「しっとり」とは別々の項目別評価選択領域によってユーザUによって評価されてもよい。
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報提供装置1または端末装置2は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。以下、情報提供装置1を例に挙げて説明する。図9は、実施形態に係る情報提供装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報提供装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、上述した情報提供装置1は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報提供装置1は、特定部32と、提供部34とを備える。特定部32は、複数の取引対象の各々に対するユーザレビューに基づいて、複数の評価軸の各々に対する複数の取引対象の各々の位置を特定する。提供部34は、複数の評価軸が示される評価軸領域内の位置であって特定部32によって特定された位置に複数の取引対象の各々の情報を配置したコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、提供部34は、複数の取引対象のうちコンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した取引対象の情報を強調表示した状態でコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、コンテンツ提供対象ユーザは、評価軸領域61においてコンテンツ提供対象ユーザが過去に購入した取引対象の位置を把握することができることから、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、複数の評価軸は、互いの評価基準が予め定められた関係を有する2つの評価軸を含む。予め定められた関係は、例えば、互いの評価基準が相反的な関係または互いの評価基準が関連する関係である。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ60提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、提供部34は、評価軸領域61内において互いの評価基準が予め定められた関係を有する2つの評価軸をユーザレビューに基づく評価値が高くなる方向を互いに反対方向に配置する。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、提供部34は、複数の取引対象の各々の画像情報を含む情報を複数の取引対象の各々の情報として含むコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、提供部34は、複数の取引対象の各々の価格を示す情報を含む情報を複数の取引対象の各々の情報として含むコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、提供部34は、複数の取引対象の各々に対する評価を示す情報を含む情報を複数の取引対象の各々の情報として含むコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、提供部34は、評価軸領域内に配置する複数の取引対象の数が予め定められた数以下のコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、情報提供装置1は、評価軸領域内に配置される複数の取引対象が多くなりすぎて見にくくなることを抑制することができ、コンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、複数の取引対象は、ランキングが上位の取引対象である。これにより、情報提供装置1は、コンテンツ提供対象ユーザに選択され易い取引対象を含むコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供することができ、コンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、情報提供装置1は、コンテンツ提供対象ユーザによる評価軸領域61の拡大操作を受け付ける受付部31を備える。提供部34は、受付部31によって拡大操作が受け付けられた場合、コンテンツ60の評価軸領域61のうち拡大表示される領域に配置される複数の取引対象の数が拡大操作前よりも増加したコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、情報提供装置1は、複数の取引対象の中からコンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
また、提供部34は、複数の評価軸の各々における評価値が中程度の位置を領域の中心の位置とするコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供する。これにより、各評価軸において評価が高い取引対象がコンテンツ60に含まれることから、情報提供装置1は、コンテンツ提供対象ユーザに選択され易い取引対象を含むコンテンツ60をコンテンツ提供対象ユーザに提供することができ、コンテンツ提供対象ユーザが取引対象を選択する際の利便性をさらに向上させることができる。
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。