JP7277233B2 - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタなどの画像形成装置に搭載する定着器、あるいは記録材上の定着済みトナー画像を再度加熱することによりトナー画像の光沢度を向上させる光沢付与装置、などの像加熱装置に関する。また、この像加熱装置に用いられる加熱制御方法に関する。
従来、画像形成装置に用いられる像加熱装置として、無端状の定着フィルムと、定着フィルムの内面に接触するヒータと、定着フィルムを介してヒータとニップ部を形成する加圧ローラとを有する像加熱装置が知られている。この像加熱装置は、ヒータと定着フィルムの熱容量が小さいため、クイックスタート性(ヒータと定着フィルムが昇温する時間の短さ)や省電力性(ヒータと定着フィルムを昇温させるために消費される電力の少なさ)に優れている。しかし、近年、像加熱装置における省電力化がさらに求められている。
そこで、特許文献1に開示される像加熱装置では、トナー像が形成された記録材を選択的に加熱することで、像加熱装置で消費される電力を節約している。具体的には、特許文献1に開示される像加熱装置では、ニップ部において記録材に形成された画像を加熱する加熱領域が、記録材の搬送方向と直交する方向に複数の加熱領域に分割されている。そして、記録材に形成された画像における各加熱領域に対応した画像部分の画像情報に応じて、複数の発熱体が複数の加熱領域を加熱する際の制御目標温度が、複数の加熱領域毎にそれぞれ設定される。これにより、像加熱装置で消費される電力を節約している。
一方で、特許文献1に開示される像加熱装置では、隣り合う加熱領域を跨ぐように画像が一続きになって形成され、かつ、その隣り合う加熱領域のそれぞれで設定される加熱温度が大きく異なる場合に、一続きの画像内で光沢に顕著な差が生じることがある。具体的には、隣り合う加熱領域のそれぞれで加熱量(制御目標温度)が異なるために、一続きの画像内において、隣り合う加熱領域の境界部で光沢の段差が生じる。
そこで、特許文献2では、隣り合う加熱領域のそれぞれで設定される加熱温度が異なる場合に、隣り合う加熱領域間の加熱温度の差が規定量より大きくならないように調整し、光沢の段差を緩和するとともに、省電力性を維持する像加熱装置が提案されている。
特開2008-71870号公報 特開2018-124476号公報
特許文献2に記載の方法を用いて、各加熱領域の画像に最適な加熱条件で各発熱体への通電制御を行った場合、以下に述べるような課題が生じる。
ここでは、画像情報としての濃度情報(以下、画像濃度)の値が大きい(トナー量が多い)画像部に対する制御目標温度を、画像濃度の値が小さい(トナー量が少ない)画像部の加熱温度よりも高くするような加熱制御を行う画像形成装置を用いて説明する。
図12(a)は、記録材に対し記録材の搬送方向と直交する基板の長手方向に分割された3つの加熱領域X、Y、Zと、その加熱領域に形成される画像PIC1、PIC2の一例を示した図である。
図12(b)は、図12(a)の画像を通紙する際に、画像を各加熱領域毎に分割した分割領域毎に取得される画像の濃度情報から決定される各加熱領域の制御目標温度を示した模式図である。
図12(c)は、図12(b)に対し、特許文献2に記載の方法を用いたときの図12(a)の画像を通紙する際の各加熱領域の制御目標温度を示した模式図である。
画像PIC2の画像濃度は、画像PIC1の画像濃度よりも大きな値となっている。そのため、特許文献2に記載の方法を用いた場合、加熱領域Zの制御目標温度は、画像PIC2の画像濃度の値に応じて高い温度に設定され、加熱領域Xの制御目標温度は、画像PIC1の画像濃度の値に応じて低い温度に設定される。一方、加熱領域Yの制御目標温度は、画像PIC1の画像濃度に応じた制御目標温度を、加熱領域Zの制御目標温度との差が規定値より小さくなるように調整されて設定される。かかる制御目標温度の調整により、加熱領域Yと加熱領域Zとの間における光沢の段差が緩和される。しかしながら、画像PIC1は、加熱領域Yと加熱領域Zとの間だけでなく加熱領域Xまで均一な画像濃度で形成される画像パターンであるにもかかわらず、加熱領域Xと加熱領域Zとの間では、制御目標温度の差が大きいままとなってしまう。そのため、均一な画像濃度の画像パターンである画像PIC1内において加熱領域Xと加熱領域Zとの間で光沢差が目立つ場合がある。
本発明の目的は、複数の加熱領域に跨って一続きで形成される画像部における光沢差をより効果的に低減させることができる技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の像加熱装置は、
基板と、前記基板に記録材の搬送方向と直交する方向に分割して設けられた複数の発熱体と、を有するヒータと、前記複数の発熱体に供給する電力を制御する制御部と、を有し、記録材に形成された画像を前記ヒータの熱を利用して加熱する像加熱装置であって、
前記制御部が、前記画像の濃度情報を、前記複数の発熱体によって加熱される複数の加熱領域毎に取得し、取得した前記濃度情報に基づいて前記複数の加熱領域毎に制御加熱量を設定し、前記電力を制御する像加熱装置において、
前記制御部は、
前記画像が、同一の濃度で3つ以上の加熱領域に跨って形成される一続きの画像部を含む場合に、
記複数の加熱領域毎に各加熱領域の最大の濃度に応じて設定される前記複数の加熱領域毎の制御加熱量を、前記同一の濃度の画像が跨っている前記3つ以上の加熱領域間の制御加熱量の差分の全てであって前記3つ以上の加熱領域間で取り得る3つ以上の差分の全てが所定の範囲に収まるように補正して、前記電力を制御することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
を有する画像形成装置において、
前記定着部が本発明の像加熱装置であることを特徴とする。
本発明によれば、複数の加熱領域に跨って一続きで形成される画像部における光沢差をより効果的に低減させることが可能となる。
画像形成装置の断面図 実施例の像加熱装置の断面図 実施例のヒータ構成図 実施例のヒータ制御回路図 加熱領域A~Aを示す図 実施例のトナー量加熱温度設定フローを示した図 実施例における画像例を示した図 実施例における画像例を示した図 実施例における画像内温度補正制御を示した図 実施例における画像内温度補正制御前後の制御温度を表すグラフ図 その他の実施例における画像内温度補正制御を示した図 長手方向に分割された加熱領域と画像、および制御温度を表す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
1.画像形成装置の構成
図1は、本発明の実施例に係る電子写真方式の画像形成装置の例示的な構成を示す模式的断面図である。本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタなどが挙げられ、ここでは電子写真方式を利用して記録材P上に画像を形成するレーザプリンタに適用した場合について説明する。
ビデオコントローラ120は、パーソナルコンピュータ等の外部装置から送信される画像情報、及びプリント指示を受信して処理するものである。制御部113はビデオコントローラ120と接続されており、ビデオコントローラ120からの指示に応じて画像形成装置を構成する各部を制御するものである。ビデオコントローラ120が外部装置からプリント指示をうけると、以下の動作で画像形成が実行される。
画像形成装置100は、記録材Pを給送ローラ102で給送して、中間転写体103に向けて搬送する。感光ドラム104は、図示しない駆動モータの動力によって所定の速度で反時計回り方向に回転駆動され、その回転過程で一次帯電器105によって一様に帯電処理される。画像信号に対応して変調されたレーザ光がレーザビームスキャナ106から出力され、感光ドラム104上を選択的に走査露光して静電潜像を形成する。現像器107は、感光ドラム104上に形成された静電潜像に現像剤である粉体トナーを付着させてトナー像(現像剤像)として可視像化する。感光ドラム104上に形成されたトナー像は、感光ドラム104と接触して回転する中間転写体103上に一次転写される。
ここで、感光ドラム104、一次帯電器105、レーザビームスキャナ106、現像器107は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)シアン(C)、ブラック(K)の4色分がそれぞれ配置されている。4色分のトナー像がそれぞれ同じ手順で順次、中間転写体103上に重ねて転写される。そして、中間転写体103上に転写されたトナー像は、中間転写体103と転写ローラ108で形成される二次転写部において、転写ローラ108に印加された転写バイアスにより記録材P上に二次転写される。その後、定着部(像加熱部)としての定着装置200が、記録材Pを加熱及び加圧することによりトナー像が定着され、画像形成物として機外へ排出される。
以上の構成において、記録材に未定着トナー像を形成するまでのプロセスに関わる構成が、本発明における画像形成部に相当する。
本実施例の画像形成装置100は、複数の記録材サイズに対応しており、各種サイズの記録材が給紙カセット11にセット可能に構成されている。プリント(画像形成)可能な記録材としては、例えば、Letter紙(約216mm×279mm)、Legal紙
(約216mm×356mm)、A4紙(210mm×297mm)、Executive紙(約184mm×267mm)、が挙げられる。また、B5紙(182mm×257mm)、A5紙(148mm×210mm)もプリント可能である。また、DL封筒(110mm×220mm)、COM10封筒(約105mm×241mm)を含む、不定型紙をプリントできる。
本実施例の画像形成装置100は、基本的に記録材を縦送りする(長辺が搬送方向と平行になるように搬送する)レーザプリンタである。装置が対応している定型の記録材の幅(カタログ上の対応記録材の幅)のうち最も大きな(幅が大きな)サイズは、Letter紙、及び、Legal紙の約216mm幅である。
制御部113は、記録材Pの搬送路上の、搬送センサ114、レジストセンサ115、定着前センサ116、定着排紙センサ117によって、記録材Pの搬送状況を管理する。また、制御部113は、定着装置200の温度制御プログラムおよび温度制御テーブル等を記憶する記憶部を有する。制御部113は、後述する方法により、ビデオコントローラ120から受信した画像情報に基づいて、定着装置200の温度制御を行う。
商用の交流電源401に接続されたヒータ駆動手段としての制御回路400は、定着装置200への電力供給を行う。
2.像加熱装置の構成
図2は、本実施例の像加熱装置としての定着装置200の模式的断面図である。定着装置200は、エンドレスベルトとしての定着フィルム202と、定着フィルム202の内面に接触するヒータ300と、定着フィルム202を介してヒータ300と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ208と、金属ステー204と、を有する。
定着フィルム202は、可撓性を有する筒状に形成された複層耐熱フィルムであり、厚みが50~100μm程度のポリイミド等の耐熱樹脂、または厚みが20~50μm程度のステンレス等の金属を基層として用いることができる。また、定着フィルム202の表面には、トナーの付着防止や記録材Pとの分離性を確保するための離型層が被覆されている。離型層は、厚みが10~50μm程度のテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等の離型性にすぐれた耐熱樹脂で形成される。更に、特にカラー画像を形成する装置では、画質向上のため、上記基層と離型層の間に、弾性層として厚みが100~400μm程度、熱伝導率が0.2~3.0W/m・K程度のシリコーンゴム等の耐熱ゴムを設けても良い。
本実施例では、熱応答性や画質、耐久性等の観点から、基層として厚み60μmのポリイミド、弾性層として厚み300μm、熱伝導率1.6W/m・Kのシリコーンゴム、離型層として厚み30μmのPFAを用いている。
加圧ローラ208は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金209と、シリコーンゴム等の材質の弾性層210を有する。ヒータ300は、耐熱樹脂製のヒータ保持部材201に保持されており、定着フィルム202を加熱する。ヒータ保持部材201は、定着フィルム202の回転を案内するガイド機能も有している。金属ステー204は、不図示の加圧力を受けて、ヒータ保持部材201を加圧ローラ208に向けて付勢する。加圧ローラ208は、モータ30から動力を受けて矢印R1方向に回転する。加圧ローラ208が回転することによって、定着フィルム202が従動して矢印R2方向に回転する。定着ニップ部Nにおいて記録材Pを挟持搬送しつつ定着フィルム202の熱を与えることで、記録材P上の未定着トナー画像は定着処理される。
ヒータ300は、セラミック製の基板305上に設けられた発熱抵抗体が発熱するヒータである。ヒータ300は、定着ニップ部Nの側に設けられた表面保護層308と、定着
ニップ部Nの反対側に設けられた表面保護層307が設けられている。定着ニップ部Nの反対側に設けられた電極(ここでは代表として電極E4を示してある)と、電気接点(ここでは代表として電気接点C4を示してある)が複数設けられており、各電気接点から各電極に給電を行っている。ヒータ300の詳細は、図3を用いて後述する。
また、ヒータ300の異常発熱により作動してヒータ300に供給する電力を遮断するサーモスイッチや温度ヒューズ等の安全素子212が、ヒータ300に直接、若しくは、ヒータ保持部材201を介して間接的に当接している。
3.ヒータの構成
図3は、実施例1のヒータ300の構成を示す模式図である。図3(a)には、図3(b)に示す搬送基準位置X付近における断面図を示してある。搬送基準位置Xは、記録材Pを搬送する際の基準位置として定義する。本実施例では、記録材Pの搬送方向と直交する方向における中央部が、搬送基準位置Xを通過するように搬送される。
また、ヒータ300(基板305)の長手方向は、記録材Pの搬送方向と直交する方向と一致する。
ヒータ300は、基板305の裏面層側の面上に、第1の導電体301(301a、301b)と、第2の導電体303(303-1~303-7、搬送基準位置X付近では303-4)と、を有する。第1の導電体301は、基板305の裏面層側の面上に、ヒータ300の長手方向に沿って設けられている。第2の導電体303は、基板305の裏面層側の面上に第1の導電体301とヒータ300の短手方向(長手方向と直交する方向)の異なる位置でヒータ300の長手方向に沿って設けられている。第1の導電体301は、記録材Pの搬送方向の上流側に配置された導電体301aと、下流側に配置された導電体301bに分離されている。更に、ヒータ300は、通電により発熱する発熱体としての発熱抵抗体302(302a-1~302a-7、302b-1~302b-7)を有する。発熱抵抗体302は、基板305の裏面層側の面上において、第1の導電体301と第2の導電体303の間に設けられており、第1の導電体301と第2の導電体303を介して供給される電力により発熱する。
発熱抵抗体302は、本実施例では記録材Pの搬送方向の上流側に配置された発熱抵抗体302a(搬送基準位置X付近では302a-4)と、下流側に配置された発熱抵抗体302b(搬送基準位置X付近では302b-4)に分離されている。ヒータ300の裏面層2には、発熱抵抗体302、第1の導電体301、及び第2の導電体303を覆う絶縁性(本実施例ではガラス)の表面保護層307が電極部E(E1~E7、E8-1、E8-2、搬送基準位置X付近ではE4)を避けて設けられている。
図3(b)には、ヒータ300の各層の平面図を示してある。ヒータ300の裏面層1には、第1の導電体301と第2の導電体303と発熱抵抗体302の組からなる発熱ブロックがヒータ300(基板305)の長手方向に複数設けられている。本実施例のヒータ300は、ヒータ300の長手方向に、合計7つの発熱ブロックHB~HBを有する。発熱ブロックHB~HBは、ヒータ300の短手方向に対称に形成された、発熱抵抗体302a-1~302a-7及び発熱抵抗体302b-1~302b-7によって、それぞれ構成されている。第1の導電体301は、発熱抵抗体(302a-1~302a-7)と接続する導電体301aと、発熱抵抗体(302b-1~302b-7)と接続する導電体301bによって構成されている。同様に、第2の導電体303は、7つの発熱ブロックHB~HBに対応するため、導電体303-1~303-7の7本に分割されている。
本実施例では、発熱ブロックHB~HBまでは220mm幅であり、発熱ブロックHBそれぞれは均等に7分割された31.4mm幅である。
電極E1~E7、E8-1、及びE8-2は、後述するヒータ300の制御回路400から電力を供給するために用いる電気接点C1~C7、C8-1、C8-2と接続するために用いる。電極E1~E7はそれぞれ、導電体303-1~303-7を介して、発熱ブロックHB~HBに電力供給するために用いる電極である。電極E8-1、及びE8-2は、導電体301a、及び導電体301bを介して、7つの発熱ブロックHB~HBに電力給電するために用いる共通の電気接点と接続するために用いる電極である。
本実施例では長手方向の両端に電極E8-1、及びE8-2を設けているが、例えば電極E8-1のみを片側に設ける構成でも良いし、記録材搬送方向の上下流で別々の電極を設けても良い。
また、ヒータ300の裏面層2の表面保護層307は、電極E1~E7、E8-1、及びE8-2の箇所を除いて形成されている。すなわち、ヒータ300の裏面層側から、各電極に電気接点C1~C7、C8-1、及びC8-2を接続可能な構成となっており、ヒータ300の裏面層側から電力供給可能な構成である。また、発熱ブロックのうちの少なくとも一つの発熱ブロックに供給する電力と、他の発熱ブロックに供給する電力を独立に制御可能な構成となっている。
ヒータ300の摺動面(定着フィルム202の内面と接触する側の面)側の摺動面層1には、ヒータ300の発熱ブロックHB~HB毎の温度を検知するため、サーミスタT1-1~T1-4、T2-5~T2-7が設置されている。サーミスタT1-1~T1-4、T2-5~T2-7は、PTC特性、若しくはNTC特性(本実施例ではNTC特性)を有した材料を基板上に薄く形成した設けられている。発熱ブロックHB~HBの全てにサーミスタを有しているため、サーミスタの抵抗値を検出することにより、全ての発熱ブロックの温度を検知することができる。
4つのサーミスタT1-1~T1-4に通電するために、サーミスタの抵抗値検出用の導電体ET1-1~ET1-4と、サーミスタの共通導電体EG1が形成されている。導電体ET1-1~ET1-4、共通導電体EG1と、サーミスタT1-1~T1-4との組によって、サーミスタブロックTB1を形成している。同様に、3つのサーミスタT2-5~T2-7に通電するために、サーミスタの抵抗値検出用の導電体ET2-5~ET2-7と、サーミスタの共通導電体EG2が形成されている。導電体ET2-5~ET2-7、共通導電体EG2と、サーミスタT2-5~T2-7との組によって、サーミスタブロックTB2を形成している。
ヒータ300の摺動面側の摺動面層2には、摺動性のある表面保護層308(本実施例ではガラス)を有する。表面保護層308は、導電体ET1-1~ET1-4、ET2-5~ET2-7、及び共通導電体EG1、EG2に電気接点を設けるため、ヒータ300の両端部を除き、少なくともフィルム202と摺動する領域に設けてある。
図3(c)に示すように、ヒータ300のヒータ保持部材201には、電極E1~E7、E8-1、及びE8-2と、電気接点C1~C7、C8-1、及びC8-2を接続するための孔が設けられている。ステー204とヒータ保持部材201の間には、前述した、安全素子212、電気接点C1~C7、C8-1、及びC8-2が設けられている。電極E1~E7、E8-1及びE8-2に接触する電気接点C1~C7、C8-1、及びC8-2は、バネによる付勢や溶接等の手法によって、それぞれヒータの電極部と電気的に接続されている。各電気接点は、ステー204とヒータ保持部材201の間に設けられたケーブルや薄い金属板等の導電材料を介して、後述するヒータ300の制御回路400と接続している。また、サーミスタの抵抗値検出用の導電体ET1-1~ET1-4、ET2-5~ET2-7、及びサーミスタの共通導電体EG1、EG2に設けられた電気接点も、後述する制御回路400と接続されている。
4.ヒータ制御回路の構成
図4は、実施例1のヒータ300の制御回路400の回路図を示す。401は画像形成装置100に接続される商用の交流電源である。ヒータ300の電力制御は、トライアック411~417の通電/遮断により行われる。トライアック411~417は、それぞれ、CPU420からのFUSER1~FUSER7信号に従って動作する。トライアック411~417の駆動回路は省略して示してある。
ヒータ300の制御回路400は、7つのトライアック411~417によって、7つの発熱ブロックHB~HBを独立制御可能な回路構成となっている。
ゼロクロス検知部421は、交流電源401のゼロクロスを検知する回路であり、CPU420にZEROX信号を出力している。ZEROX信号は、トライアック411~417の位相制御や波数制御のタイミングの検出等に用いている。
次にヒータ300の温度検知方法について説明する。サーミスタブロックTB1のサ-ミスタT1-1~T1-4によって検知される温度は、サ-ミスタT1-1~T1-4と抵抗451~454との分圧が、Th1-1~Th1-4信号としてCPU420で検知されている。同様に、サーミスタブロックTB2のサ-ミスタT2-5~T2-7によって検知される温度は、サ-ミスタT2-5~T2-7と抵抗465~467との分圧が、Th2-5~Th2-7信号としてCPU420で検知されている。
CPU420の内部処理では、各発熱ブロックの温度を検知するサーミスタの制御温度と、サーミスタの現在の検知温度との差分に基づき、供給するべき電力を算出する。例えばPI制御により供給するべき電力の算出を行う。更に供給する電力に対応した位相角(位相制御)や、波数(波数制御)の制御レベルに換算し、その制御条件によりトライアック411~417を制御している。
リレー430、リレー440は、故障などによりヒータ300が過昇温した場合、ヒータ300への電力遮断手段として用いている。
リレー430、リレー440の回路動作を説明する。RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ433がON状態になり、電源電圧Vccからリレー430の2次側コイルに通電され、リレー430の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ433がOFF状態になり、電源電圧Vccからリレー430の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー430の1次側接点はOFF状態になる。同様に、RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ443がON状態になり、電源電圧Vccからリレー440の2次側コイルに通電され、リレー440の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ443がOFF状態になり、電源電圧Vccからリレー440の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー440の1次側接点はOFF状態になる。なお、抵抗434、444は、トランジスタ433、443のベース電流を制限する抵抗である。
次にリレー430、及びリレー440を用いた、安全回路の動作について説明する。サーミスタTh1-1~Th1-4による検知温度の何れか1つが、それぞれ設定された所定値を超えた場合、比較部431はラッチ部432を動作させ、ラッチ部432はRLOFF1信号をLow状態でラッチする。RLOFF1信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ433がOFF状態で保たれるため、リレー430はOFF状態(安全な状態)で保つことができる。尚、ラッチ部432は非ラッチ状態において、RLOFF1信号をオープン状態の出力にしている。同様に、サーミスタTh2-5~Th2-7による検知温度の何れか1つが、それぞれ設定された所定値を超えた場合、比較部441はラッチ部442を動作させ、ラッチ部442はRLOFF2信号をLow状態でラッチする。RLOFF2信号がLow状態になると
、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ443がOFF状態で保たれるため、リレー440はOFF状態(安全な状態)で保つことができる。同様に、ラッチ部442は非ラッチ状態において、RLOFF2信号をオープン状態の出力にしている。
5.画像情報に応じたヒータ制御方法
図5は、本実施例における、長手方向に分割された7つの加熱領域A(表記を一般化するとA、i=1~7)を示す図であり、LETTERサイズ紙の大きさと対比して表示している。加熱領域A~Aは発熱ブロックHB1~HB7に対応しており、発熱ブロックHB1により加熱領域Aが加熱され、発熱ブロックHB7により加熱領域Aが加熱される構成である。そして、加熱領域A単位で、各発熱ブロックHB1~HB7の温度を検知するサーミスタの制御温度を設定し、切り替える。実施例1においては、各加熱領域Aの搬送方向における幅は、通紙される記録材1ページ毎の搬送方向の長さと同等であり、各加熱領域Aは通紙される記録材単位で設定されるものである。そのため、各発熱ブロックHB1~HB7の制御温度は記録材1ページ毎に切り替えられる。
ホストコンピュータ等の外部装置からの画像データは画像形成装置のビデオコントローラ120で受信され、ビデオコントローラ120では画像処理によるビットマップデータへの変換が行われる。なお、本実施例の画像形成装置の画素数は600dpiであり、ビデオコントローラ120はそれに応じたビットマップデータ(CMYK各色の画像濃度データ)を作成する。また、ビデオコントローラ120はビットマップデータから各ドットについてCMYK各色の画像濃度をトナー量換算値D(%)に変換する。具体的には、ビデオコントローラ120は、以下の方法を用いて、画像濃度をトナー量換算値Dに変換する。
CMYK画像データに変換された画像データから、ドット毎のC,M,Y,K各色の画像濃度であるd(C)、d(M)、d(Y)、d(K)が取得する。そして、ドット毎に、各色の画像濃度d(C)、d(M)、d(Y)、d(K)の合算値であるd(CMYK)を算出する。
ここで、ビデオコントローラ120内での画像情報は8ビット信号であり、トナー単色当たりの画像濃度d(C)、d(M)、d(Y)、d(K)は、最小濃度00h~最大濃度FFhの範囲で表わされる。また、これらの合算値であるd(CMYK)は、8ビット信号である。このd(CMYK)値をトナー量換算値D(%)に変換する。
具体的には、トナー単色当たりの最小画像濃度00hを0%、最大画像濃度FFhを100%として変換する。このトナー量換算値D(%)は、実際の記録材P上の単位面積当たりのトナー量に対応するものであり、本実施例では画像濃度FFhのときの記録材上トナー量を0.50mg/cm=100%としている。
d(CMYK)は複数のトナー色の合計値であり、トナー量換算値D(%)の値は100%を超える場合もある。本実施例の画像形成装置では記録材P上のトナー量を全ベタ画像で1.15mg/cm(トナー量換算値Dの値で230%相当)が上限となるように調整されている。
制御部113は、各加熱領域A内にある全画像の全ドットにおいて、濃度情報であるd(CMYK)値から変換したトナー量換算値D(%)を取得する。そして、各加熱領域Aそれぞれにおけるトナー量換算値D(%)の最大値DMAX(i)(%)に基づき、ヒータ300の各発熱ブロックHBの各制御温度(制御目標温度)T~T(表記を一般化するとT、i=1~7)の値を仮設定する。すなわち、記録材Pに形成される画像全体を加熱領域毎に分割し、分割された画像領域毎に当該画像領域内での画像濃度の最大値を取得し、取得した画像濃度の最大値に基づいて各加熱領域毎の制御加熱量を仮設定
する。このとき、仮設定される各制御温度Tは、制御加熱量としての加熱温度である。
図6を用いて、各加熱領域毎の制御温度Tの算出方法を説明する。図6は、各加熱領域(例えばA)内の画像におけるトナー量換算値Dの最大値DMAX(i)を取得し、これに応じた制御温度Tを設定するトナー量加熱温度設定フローを示した図である。当該フローの制御主体は、制御部113である。
S601からトナー量加熱温度設定フローがスタートする。
S602で加熱領域A内に画像が存在するか確認し、画像が無ければ、S605に進み加熱領域Aの対する制御温度Tとして非画像加熱温度PTの値を設定し、終了となる。
S603で加熱領域A内にある全ドットのトナー量換算値D(%)の中から、最大値であるトナー量換算最大値DMAX(i)(%)が抽出される。
S603でトナー量換算最大値DMAX(i)が得られると、S604でこのトナー量換算最大値DMAX(i)に対応する加熱温度である予定加熱温度FTの値(詳細は後述)が加熱領域Aの対する制御温度Tとして設定され、フローが終了する。
以上のトナー量加熱温度設定フローを、加熱領域A~Aについて行う。それぞれの制御温度T~Tに対し、それぞれのトナー量換算最大値DMAX(i)に対応する予定加熱温度FTの値、もしくは画像が形成されない加熱領域に対しては非画像加熱温度PTの値が設定される。
ここで、表1に本実施例におけるトナー量換算最大値DMAX(i)と予定加熱温度FTの関係を示す。
(表1)
Figure 0007277233000001
本実施例では、トナー量換算最大値DMAX(i)に応じて予定加熱温度FTが5段階に可変となっている。なお、実施例1においては、予定加熱温度FTはトナー量換算最大値DMAX(i)に応じて、段階的に可変となっているが、この構成に限定するものではない。
トナー量換算最大値DMAX(i)の値が大きく、トナー量が多い画像に対しては、十分にトナーが溶けるように、予定加熱温度FTとして高い温度が設定される。
なお、画像が形成されない加熱領域に対する非画像加熱温度PTは、画像が形成される加熱領域を加熱する温度である予定加熱温度FTより低温の値(本実施例においては120℃)が設定される。
以下、図7に示す画像を例にとり、より詳細に説明する。
図7には、LETTERサイズ紙に形成される画像P1~P4(表記を一般化するとPk、k=1~4)を示している。
説明を簡潔にするために、画像P1~P4は全て、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の均一な濃度の画像である。また、画像P1、P2、P3、P4のそれぞれの画像濃度をトナー量換算値D(%)に変換した値は、それぞれ、200%、100%、
150%、50%であるものとする。
図7(a)の画像を通紙する際に、図6のフローにおいて設定される、各加熱領域A~Aにおけるトナー量換算最大値DMAXと制御温度Tは、表2に示す値に設定される。
(表2)
Figure 0007277233000002
図6に示すフローにより加熱領域A毎のトナー量換算最大値DMAX(i)に応じて、制御温度Tを設定した後に、各画像を抽出し、画像毎に画像内温度補正制御を行う。本実施例では、各画像Pkを特定し、各画像Pk毎に、画像内温度補正制御を実施する。
本実施例においては、画像Pkを特定する方法として、以下の方法を用いている。
ビデオコントローラ120は、600dpiのビットマップデータを3.13mm(74ドット)のメッシュのサイズで画像変換を行う。メッシュ内の全ドットのトナー量換算値D(%)の最大値を、そのメッシュの濃度として扱う。ビデオコントローラ120は、画像変換により得られたメッシュ画像において、各メッシュ毎に画像の有無を検知するとともに、四方を濃度が0であるメッシュに囲まれた領域を検知し、画像の輪郭情報を取得する。取得する輪郭情報から、一続きになって存在する画像Pkを特定する。
図8(a)は、図7における600dpiのビットマップデータ上の画像P1近傍の拡大図である。
図8(b)は、画像変換により得られる、画像P1近傍のメッシュ画像を示す拡大図である。
図8(c)は、図7に示す全画像のメッシュ画像を示す図である。
図8(a)で示す画像P1を、ビデオコントローラ120が画像解析を行うことにより、図8(b)のように区切られたメッシュ画像へと変換される。
ビデオコントローラ120は、図8で示す輪郭情報Cnt1を取得し、画像P1を特定する。
上記の方法により、図7に示す全画像Pkを、図8(c)の画像P1~P4に特定し、認識する。
画像を分離して抽出する方法については、これに限るものではない。例えば、ピクセル毎のつながり、ディザ処理単位毎のつながりなどを基に画像のつながりを判別してもよい。また、本実施例の抽出方法に加え、各メッシュの濃度を段階で分けて整理し、各段階毎に画像をさらに分離して抽出してもよい。
以上のようにして特定した画像Pkについて、画像内温度補正制御は、画像が存在する加熱領域内での温度差が小さくなるように、制御温度Tを補正する。以下では、画像内温度補正制御について説明する。
画像内温度補正制御は、トナー量加熱温度フローで決定した制御加熱温度Tを画像毎に制御温度の補正を実行する。
画像内温度補正制御では、画像Pkが存在する加熱領域内の各制御温度T(Pk)と
、画像Pkが存在する加熱領域の制御温度T(Pk)の中での最大の制御温度T(Pk)である最大値TMAX(Pk)と、の差分を算出する。その差分が規定量Δxを超える場合、差分が規定量Δx以下となるように制御温度T(Pk)を補正する。
すなわち、記録材Pに形成される画像に、複数の加熱領域に跨って形成される一続きの画像部(画像Pk)が含まれる場合に、当該画像部が存在する複数の加熱領域の間における制御目標温度の最大値と最小値との差分が所定の範囲に収まるように補正する。
規定量Δxは、画像内の光沢度差を許容できる値に設定する必要がある。これにより、画像内の加熱差を小さくすることで、画像毎に画像内の光沢差を小さくすることができる。全画像に対して、画像内の制御温度差が規定量Δx以下となるよう補正を行う。本実施例では、規定量Δxを5とし、同一画像内での加熱温度差を5℃まで許容するように、補正を行うが、トナーの特性などを考慮して決定すればよく、この値に限定するものではない。
なお画像内温度補正制御のフロー上では、一般化した表記である画像Pkと区別するために、画像Puと表記する(uは画像番号とし、画像数がm個ある場合は、u=1~mの値を採る)。
図9は、画像内温度補正制御のフローを示した図である。また、表3に画像内温度補正制御開始前と、画像P2、P3においての画像内温度補正制御が終了した後の制御温度Tを表3に示す。
(表3)
Figure 0007277233000003
図10は、図7の画像を通紙する例における、画像内温度補正制御前後の各発熱領域Aに対する制御温度Tを表すグラフの模式図である。図10(a)が画像内温度補正制御前の各発熱領域Aにおける制御温度Tを、図10(b)が画像内温度補正制御後の各発熱領域Aにおける制御温度Tを表す。図9と表3を用い、画像内温度制御フローについて説明する。当該フローの制御主体は、制御部113である。
まず、トナー量加熱温度フロー終了後に、S1001からフローがスタートする。
S1002では、画像番号uに初期値である1を設定し、画像内温度補正制御を行う画像として画像Puを選択する。画像P1を選択し、画像P1から画像内温度補正制御を行うことを決定する。
S1003では、画像Puが存在する加熱領域内の各制御温度T(Pu)を抽出し、抽出された制御温度T(Pu)の中での最大値TMAX(Pu)を算出する。画像P1が存在する加熱領域内の制御温度Tは215℃であり、TMAX(P1)として215℃が算出される。
S1004では、最大値TMAX(Pu)と各制御温度T(Pu)の差分を算出し、その差分がΔxより大きいか判別する。大きい場合、S1005に進み、TMAX(Pu)との差分がΔxより大きい制御温度T(Pu)の値を、(TMAX(Pu)-Δx)の値に書き換える。これにより、最大値TMAX(Pu)となる加熱領域と、その加熱領域を含んで画像Puが存在する加熱領域の制御温度の差分はΔx以下となる。最大値TM
AX(Pu)と各制御温度T(Pu)の差分がΔx以下である場合は、S1005を飛ばして、S1006に進む。制御温度T(P1)はTのみであり、215℃となる。よって、TMAX(P1)も215であるため、差分はどれも0となり、Δxである5より小さい。そのため、S1006に進む。
S1006では、全画像Pk(k=1~m)において、各画像Pkにおける最大値TMAX(Pk)と各制御温度T(Pk)の差分がΔxよりも小さいかを判別する。上記条件を満たす場合、画像内の加熱差が規定量以下に小さくできているため、S1008に進み、フローを終了する。上記条件を満たさない場合、S1007に進む。この時点では、制御温度Tは表3に示す補正前の値と同じである。画像P2について、最大値TMAX(P2)はTの215であり、各制御温度T(P2)である各T~Tとの差分が5よりも大きい。そのため、画像P2に対しては光沢度差を解消するために制御温度の補正が必要である。よって、S1007に進む。
S1007では、画像番号であるuに1を加算し、画像P2に対して、画像内温度補正フローを実行するため、S1003に戻る。
画像P2において実行されるS1003では、各制御温度T(P2)はT、T、T、Tが抽出され、それぞれの値は、215、196、196、202である。そして、最大値TMAX(P2)としてTの値の215が算出される。S1004で、各制御温度T(P2)であるT、T、Tにおいて、最大値TMAX(P2)と各制御温度T(P2)の差分はそれぞれ、19、19、13と算出される。T、T、Tにおいて、上記の差分が規定量5よりも大きいため、S1005で、T、T、Tは(TMAX(P2)-Δx)である210の値に書き換えられる。この時点での制御温度Tは、表3に示す、P2における補正後の値に示す。
S1006で再度、全画像において、画像内の制御温度差が5℃以内にあることを満たしているか確認する。表3に示すように、画像P3について、最大値TMAX(P3)はTの210であり、各制御温度T(P3)であるTとの差分は210-202=8となり、規定量の5よりも大きい。よって、S1007に進み、画像P3についての補正を開始する。
画像P3が存在する加熱領域の制御温度T、Tについて、上記同様にS1003~S1005のフローで補正を実行し、制御温度Tは、表3に示す、P3における補正後の値に書き換えられる。
その後、S1006で、どの画像においても、各画像Pkにおける最大値TMAX(Pk)と各制御温度T(Pk)の差分がΔxよりも小さいと判別され、S1008に進み、フローを終了する。
なお、S1007では、画像番号uが最終番号mである場合は、画像番号uに初期の画像番号1をセットし、再度画像P1から順に、フローを繰り返す。
また、S1005で書き換えられる値に対しては、(TMAX(Pu)-Δx)の値を用いているが、その値に限定されず、(TMAX(Pu)-Δx)以上、TMAX(Pu)以下の値に設定されていればよい。
すなわち、制御加熱量T(P)の最大値との差分が規定量を超える制御加熱量T(P)を、制御加熱量T(P)の最大値から規定量を引いた値以上、制御加熱量T(P)の最大値以下の値に補正する。
本実施例の構成を用いることで、どのように従来例での課題を改善するか、比較例と比較しつつ説明する。図7の画像をプリントする場合を例に比較する。
比較例の構成については、制御部以外の構成は本実施例と同じ構成であり、制御部11
3についても、トナー量加熱温度フローを実行する点は同じである。異なる点は、画像内温度補正制御については持たず、異なる補正を有する点である。以下に、比較例の持つ補正制御について説明する。
比較例は、トナー量加熱温度フロー終了後に、画像が形成される加熱領域の中で隣合う2つの加熱領域Aと加熱領域Ai+1における制御温度Tと制御温度Ti+1を比較する。そして、両者の差が5℃以内となるように、低い値の方の制御温度Tを高い方の制御温度Tの値に書き換え、補正する。
また、本実施例と比較例の画像形成装置では、色と濃度が略等しい画像を定着する際の温度が5℃より大きいと、光沢度として10%以上の差異が生じ、目視でその差が判別できるものとする。
よって、比較例は、特許文献2にそって、隣り合う加熱領域の間では、光沢度の差は目視で判別できないように意図し、制御される比較例である。
本実施例と比較例において、図7の画像をプリントする場合の各加熱領域における加熱温度Tを表4に示す。
(表4)
Figure 0007277233000004
表4が示すように、比較例において、隣接する加熱領域間においては、加熱温度差は5℃に抑えられており、光沢度差は目視で判別ができない。一方で、画像P2内の光沢度差については、加熱領域Aと加熱領域Aの加熱温度Tと加熱温度Tの差が13℃となっており、画像内において、加熱温度が5℃より大きい。この結果、図7の画像P2内の光沢度に顕著な差が生じてしまう。
実施例では、各画像P1~P4内の加熱領域間での制御温度Tの差が5℃より大きい部分は無いため、各画像内の光沢度に差は生じない。
以上のように、画像情報に応じて長手方向に複数設けられた発熱ブロックの加熱条件を調整する画像形成装置において、実施例1では従来例たる比較例と比較して、出力画像の光沢度の均一性を向上させることが可能である。
上記説明の構成においては、加熱領域Aの搬送方向における長さについては、通紙される記録材1ページ毎の搬送方向の長さと同等であり、加熱領域Aを加熱する制御温度は、通紙される記録材単位で設定される構成である。しかしながら、加熱領域Aの搬送方向における幅についてはこれに限定するものではなく、構成に応じて適宜、変更し設定してもよい。
また、本実施例では、制御加熱量として、制御目標温度を設定、補正する構成としていたが、これに限定されるものではない。例えば、制御加熱量をヒータへ供給する電力(例えば、発熱体への通電量(算出される消費電力量)や発熱体毎の通電比率など)で規定した構成することも可能である。
更に、画像が一続きで存在する加熱領域内での加熱温度の差の許容値を、記録材の種類や、使用環境(温度や湿度等の環境情報)に応じて可変に設定することもできる。例えば、より高い画像光沢が得られるグロスペーパーを記録材として使用する場合、普通紙を用いる時より、加熱温度の差の許容値を小さく設定し、記録材の種類に応じて、画像光沢の
均一性と省電力性のバランスを最適化することができる。
加えて、本実施例で述べた画像内温度補正制御の実行を、規定の条件を満たす場合にのみ限定しても良い。画像Pkのパターンの種類を検知し、画像のパターンによって、画像内温度補正制御の実行/非実行を選択することもできる。例えば、テキスト画像のみが形成される場合は、上記の補正画像内温度補正制御を実行しないこともできる。テキストでは光沢差が生じても、写真画像等に比べてそれほど目立つことがないため、補正制御を実行せずに省電力性を向上させることが可能である。
[その他の実施例]
実施例1に対して、より画像内の光沢の差に配慮した実施例も存在する。本実施例ではその一例を説明する。本実施例の画像形成装置および像加熱装置の基本的な構成および動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1と同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
本実施例における画像内温度補正制御では、画像が一続きで存在する加熱領域内での加熱温度の差の許容値Δxの値を0とし、画像が一続きで存在する加熱領域内での加熱温度を統一する。
上記により、一続きで存在する画像を同じ温度で加熱することができるため、実施例に比較して省エネ性は劣るものの、画像内の光沢差を実施例1に比べて、さらに小さくすることができる。
図11に、図7の画像を通紙する際の、本実施例における画像内温度補正制御後における、各制御温度の図を示す。
図11に示すように、本実施例では、実施例1と異なり、画像P2が存在する加熱領域A~Aは、215℃に統一して制御できる。そのため、加熱領域A~Aに存在する画像P2には画像内では光沢差が非常に小さい。画像P1、P3、P4においても同様である。
300…ヒータ、305…基板、301(301a、301b)…導電体、303(303-1~303-7)…導電体、302(302a-1~302a-7、302b-1~302b-7)…発熱抵抗体、400…制御回路、200…像加熱装置、202…定着フィルム

Claims (4)

  1. 基板と、前記基板に記録材の搬送方向と直交する方向に分割して設けられた複数の発熱体と、を有するヒータと、前記複数の発熱体に供給する電力を制御する制御部と、を有し、記録材に形成された画像を前記ヒータの熱を利用して加熱する像加熱装置であって、
    前記制御部が、前記画像の濃度情報を、前記複数の発熱体によって加熱される複数の加熱領域毎に取得し、取得した前記濃度情報に基づいて前記複数の加熱領域毎に制御加熱量を設定し、前記電力を制御する像加熱装置において、
    前記制御部は、
    前記画像が、同一の濃度で3つ以上の加熱領域に跨って形成される一続きの画像部を含む場合に、
    記複数の加熱領域毎に各加熱領域の最大の濃度に応じて設定される前記複数の加熱領域毎の制御加熱量を、前記同一の濃度の画像が跨っている前記3つ以上の加熱領域間の制御加熱量の差分の全てであって前記3つ以上の加熱領域間で取り得る3つ以上の差分の全てが所定の範囲に収まるように補正して、前記電力を制御することを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記所定の範囲は、記録材の種類、前記像加熱装置が設置された環境情報の少なくとも一つに基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. さらに、筒状のフィルムを有し、前記ヒータは前記フィルムの内面に接触していることを特徴とする請求項1又は2に記載の像加熱装置。
  4. 記録材に画像を形成する画像形成部と、
    記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記定着部が請求項1~のいずれか1項に記載の像加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
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