JP7275344B1 - 燃料電池セルおよびその製造方法、燃料電池モジュール、燃料電池カートリッジ - Google Patents

燃料電池セルおよびその製造方法、燃料電池モジュール、燃料電池カートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、従来よりも空気極中間層と空気極導電層との界面の反応抵抗を低減させた燃料電池セルとその製造方法を提供する。【解決手段】本開示に係る燃料電池セルは、一般式ABO3で表され、AサイトがLaと、Srおよび/またはCaであり、BサイトがMnであるペロブスカイト酸化物を含む材料の焼結体である空気極導電層113bと、Smドープされたセリアを含む材料の焼結体であり、かつ、気孔P、第1組織S1および第2組織S2を有する空気極中間層113aとを備え、第1組織S1は、50原子%以上のCeを含み、かつ、Ca,SrおよびMnを含まず、第2組織S2は、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素を含み、空気極中間層113aの断面における第2組織S2の面積率は、第1組織S1および第2組織S2の総面積に対し20%以上60%以下である。【選択図】図9

Description

本開示は、燃料電池セルおよびその製造方法、燃料電池モジュール、燃料電池カートリッジに関するものである。
固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は、燃料極、固体電解質膜、空気極から構成された単素子(セル)と、隣接するセル同士を電気的に接続させるインターコネクタとを備えている。1つのセル当たりの発電電圧は小さいが、複数のセルを直列に接続してセルスタックとすることで、電圧を高め、実用の出力を得ることができる。
セルスタックでは、燃料極に燃料ガスが供給され、空気極に酸素などの酸化性ガスが供給されると、空気極に供給された酸化性ガス中の酸素がイオン化されて固体電解質膜を透過し、燃料極に達する。そして、燃料極に達した酸素イオンと燃料ガスとの電気化学反応により、燃料極と空気極との間に電位差が発生して、この電位差を外部に取り出すことで発電が行われる。
SOFCの最大の特徴はその高い発電効率にある。そのためSOFCでは、発電時のセルの劣化耐性を保持しつつ、より高い出力密度の実現が要求されている。発電性能の向上および劣化挙動には、電極および電解質の表面および界面の挙動を理解することが重要である。(非特許文献1参照)
大友順一郎,「固体電解質形燃料電池の材料開発と構造制御による高性能化」,表面化学,Vol.32,No.2,pp.93-98,2011
セルにおいて、空気極と固体電解質膜との界面部分には、大きな界面抵抗が存在する。非特許文献1に記載されているように、空気極と固体電解質膜との界面における抵抗を低減する策の1つとして、空気極と固体電解質膜との間にセリア系酸化物の緻密な中間層を導入する方法が知られている。
しかしながら、セリア系酸化物の中間層上に電子導電性を有する空気極を積層させた場合、空気極と中間層との間の界面抵抗が高くなる場合がある。
固体電解質膜と空気極との界面では、酸素の吸着解離移動を伴い三相界面で電極反応が生じる。三相界面とは、イオン導電(電解質)、酸素供給(ガス拡散)および電子供給(電子導電性)の三相が共存する界面である。
図10に、従来のセルの空気極側の模式図を示す。固体電解質膜111の上に、空気極113’が形成されている。空気極113’は、空気極中間層113a’と空気極導電層113b’とを含む。空気極中間層113a’は酸化雰囲気でイオン導電性であるため、電解質として機能する。空気極中間層113a’および空気極導電層113b’に含まれる気孔Pが酸素ガス拡散経路となり得る。空気極導電層113b’は電子導電性を有する。図10では、空気極中間層113a’と空気極導電層113b’との界面が三相界面場となり得る。
しかしながら、空気極中間層113a’の主成分であるセリア系酸化物は、電子導電性を有していない。そのため空気極中間層113a’では、電子が通過できず、空気極113’側の三相界面場は、空気極中間層113a’と空気極導電層113b’との界面のみとなり、電極の界面抵抗が高くなる。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、従来よりも空気極中間層と空気極導電層との界面の抵抗を低減させた燃料電池セルとその製造方法、燃料電池モジュール、燃料電池カートリッジを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の燃料電池セルおよびその製造方法、燃料電池モジュール、燃料電池カートリッジは以下の手段を採用する。
本開示は、燃料極、固体電解質膜および空気極が順次積層され、前記空気極は、前記固体電解質膜側から順に空気極中間層および空気極導電層を含み、前記空気極導電層は、一般式ABOで表され、AサイトがLaと、Srおよび/またはCaであり、BサイトがMnであるペロブスカイト酸化物を含む材料の焼結体であり、前記空気極中間層は、Smドープされたセリアを含む材料の焼結体であり、かつ、気孔、第1組織および第2組織を有し、前記第1組織は、50原子%以上のCeを含み、かつ、Ca,SrおよびMnを含まず、前記第2組織は、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素を含み、前記空気極中間層の断面における前記第2組織の面積率は、前記第1組織および前記第2組織の総面積に対し20%以上60%以下である燃料電池セルを提供する。
本開示は、上記開示に記載の燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールを提供する。
本開示は、上記開示に記載の燃料電池モジュールを備えた燃料電池カートリッジを提供する。
本開示は、燃料極、固体電解質膜および空気極が順次積層され、前記空気極は、前記固体電解質膜側から順に空気極中間層および空気極導電層を含み、前記空気極導電層は、一般式ABOで表され、AサイトがLaと、Srおよび/またはCaであり、BサイトがMnであるペロブスカイト酸化物を含む材料の焼結体であり、前記空気極中間層は、Smドープされたセリアを含む材料の焼結体である燃料電池セルの製造方法であって、前記空気極中間層の断面において、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素が含まれる組織が、前記断面の気孔を除いた総面積に対して20%以上60%以下形成される条件を取得し、取得した前記条件に従って、前記空気極中間層および前記空気極導電層を共焼結して前記空気極中間層を形成する燃料電池セルの製造方法を提供する。
上記ペロブスカイト酸化物を含む材料を焼結してなる空気極導電層は、電子導電性を有する。Smドープされたセリアを含む材料を焼結してなる空気極中間層は、イオン導電性を有する。空気極を空気極導電層と空気極中間層との2層構成にすることで、固体電解質膜と空気極との界面抵抗を低減できる。
Smドープされたセリア由来の元素を主成分とする第1組織は、イオン導電の機能を担う。Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素を含む第2組織は、電子導電の機能を担う。空気極中間層の断面の総面積が一定である場合、第2組織が増えると第1組織の割合が低下して空気極中間層のイオン導電性は低下し、第1組織が増えると第2組織の割合が低下して空気極中間層の電子導電性は低下する。空気極中間層の断面における第2組織の面積率を空気極中間層の断面における第1組織および前記第2組織の総面積に対して20%以上60%以下とすることで、空気極中間層内においてイオンパスを確保しつつ、電子パスを形成できる。
ガス経路となる気孔、イオン導電性の第1組織および電子導電性の第2組織が含まれるようにすることで、空気極中間層内部に3次元的に電極反応場(三相界面)が拡大する。これにより、空気極導電層と空気極中間層との界面での抵抗が低減される。
本開示の一実施形態に係るセルスタックの一態様を示す図である。 本開示の一実施形態に係るSOFCモジュールの一態様を示す図である。 本開示の一実施形態に係るSOFCカートリッジの断面の一態様を示す図である。 試験体の空気極中間層の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 エネルギー分散型X線分析(EDX)の半定量分析結果の図表である。 Mn,Ca,Srが試験体の電子導電性に与える影響について説明するグラフである。 図6から読み取った数値をまとめた図表である。 空気極中間層における第2組織の割合と電子導電率との関係を示すグラフである。 本開示の一実施形態に係る燃料電池セルの断面(空気極側)の模式図である。 従来の燃料電池セルの断面(空気極側)の模式図である。
以下に、本開示に係る燃料電池セルおよびその製造方法、燃料電池モジュール、燃料電池カートリッジの一実施形態について、図面を参照して説明する。
以下においては、説明の便宜上、紙面を基準として「上」および「下」の表現を用いて説明した各構成要素の位置関係は、各々鉛直上方側、鉛直下方側を示すものである。また、本実施形態では、上下方向と水平方向で同様な効果を得られるものは、紙面における上下方向が必ずしも鉛直上下方向に限定することなく、例えば鉛直方向に直交する水平方向に対応してもよい。
また、以下においては、固体酸化物形燃料電池(SOFC)のセルスタックとして円筒形(筒状)を例として説明するが、必ずしもこの限りである必要はなく、例えば平板形のセルスタックであってもよい。基体上に燃料電池セルを形成するが、基体ではなく電極(燃料極もしくは空気極)が厚く形成されて、基体を兼用したものでも良い。
(円筒形セルスタックの構造)
まず、図1を参照して本実施形態に係る一例として、基体管を用いる円筒形セルスタックについて説明する。基体管を用いない場合は、例えば燃料極を厚く形成して基体管を兼用してもよく、基体管の使用に限定されることはない。また、本実施形態での基体管は円筒形状を用いたもので説明するが、基体管は筒状であればよく、必ずしも断面が円形に限定されなく、例えば楕円形状でもよい。円筒の周側面を垂直に押し潰した扁平円筒(Flat tubular)等のセルスタックでもよい。ここで、図1は、実施形態に係るセルスタックの一態様を示すものである。
セルスタック101は、一例として円筒形状の基体管103と、基体管103の外周面に複数形成された燃料電池セル105と、隣り合う燃料電池セル105の間に形成されたインターコネクタ107とを備える。燃料電池セル105は、燃料極109と固体電解質膜111と空気極113とが積層して形成されている。また、セルスタック101は、基体管103の外周面に形成された複数の燃料電池セル105の内、基体管103の軸方向において最も端の一端に形成された燃料電池セル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されたリード膜115を備え、最も端の他端に形成された燃料電池セル105の燃料極109に電気的に接続されたリード膜115を備える。
(セルスタックの各構成要素の材料と機能の説明)
基体管103は、多孔質材料からなり、例えば、CaO安定化ZrO(CSZ)、CSZと酸化ニッケル(NiO)との混合物(CSZ+NiO)、またはY安定化ZrO2(YSZ)、またはMgAlなどを主成分とされる。この基体管103は、燃料電池セル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持すると共に、基体管103の内周面に供給される燃料ガスを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料極109に拡散させるものである。
燃料極109は、Niとジルコニア系電解質材料との複合材の酸化物で構成され、例えば、Ni/YSZが用いられる。燃料極109の厚さは50μm~250μmであり、燃料極109はスラリーをスクリーン印刷して形成されてもよい。この場合、燃料極109は、燃料極109の成分であるNiが燃料ガスに対して触媒作用を備える。この触媒作用は、基体管103を介して供給された燃料ガス、例えば、メタン(CH)と水蒸気との混合ガスを反応させ、水素(H)と一酸化炭素(CO)に改質するものである。また、燃料極109は、改質により得られる水素(H)および一酸化炭素(CO)と、固体電解質膜111を介して供給される酸素イオン(O2-)とを固体電解質膜111との界面付近において電気化学的に反応させて水(HO)および二酸化炭素(CO)を生成するものである。なお、燃料電池セル105は、この時、酸素イオンから放出される電子によって発電する。
固体酸化物形燃料電池の燃料極109に供給し利用できる燃料ガスとしては、水素(H)および一酸化炭素(CO)、メタン(CH)などの炭化水素系ガス、都市ガス、天然ガスのほか、石油、メタノール、および石炭などの炭素含有原料をガス化設備により製造したガス化ガスなどが挙げられる。
固体電解質膜111は、ガスを通しにくい気密性と、高温で高い酸素イオン導電性とを備えるYSZが主として用いられる。この固体電解質膜111は、空気極113で生成される酸素イオン(O2-)を燃料極109に移動させるものである。燃料極109の表面上に位置する固体電解質膜111の膜厚は10μm~100μmであり固体電解質膜111はスラリーをスクリーン印刷して形成されてもよい。
空気極113は、空気極113は、固体電解質膜111との界面付近において、供給される空気等の酸化性ガス中の酸素を解離させて酸素イオン(O2-)を生成するものである。空気極113はスラリーをスクリーン印刷またはディスペンサを用いて塗布される。
酸化性ガスとは,酸素を略15%~30%含むガスであり、代表的には空気が好適であるが、空気以外にも燃焼排ガスと空気の混合ガスや、酸素と空気の混合ガスなどが使用可能である。
空気極113は、空気極中間層113aおよび空気極導電層113bを含む。空気極中間層113aは固体電解質膜111およびインターコネクタ107に接触配置されている。空気極導電層113bは、空気極中間層113a上に、接触配置されている。
空気極導電層113bは、電子導電性を有する。空気極導電層113bの膜厚は、20μm以上1500μm以下である。円筒形セルスタックに適用される場合、空気極導電層113bの膜厚は500μm以上1500μm以下であってよい。
空気極導電層113bの材料は、一般式ABOで表されるペロブスカイト酸化物である。一般式ABOにおいて、Aサイトは、La,SrおよびCaからなる群から選択される。BサイトはMnである。一般式ABOで表されるペロブスカイト酸化物は、例えば、Srおよび/またはCaがドープされたLaMnOである。SrおよびCaがドープされたLaMnOは、一般的な固相混合法または液相混合法にて製造され得る。La,Mn,Sr,およびCaの含有量は、原料混合時に調整され得る。
一般式ABOで表されるペロブスカイト酸化物は、Aサイト欠損組成であってよい。Aサイト欠損組成では、A/Bモル比が0.90以上0.98以下であることが好ましい。例えば、A=0.95mol,B=1.00mol,A/Bモル比0.95とすることで、Aサイトが欠損し、Bサイトが過剰な組成となる。
一般式ABOで表されるペロブスカイト酸化物は、Aサイト過剰組成であってよい。Aサイト過剰組成では、A/B比が1.02以上1.10以下であることが好ましい。例えば、A=1.05mol,B=1.00mol,A/B比1.05とすることで、Bサイトが欠損し、Aサイトが過剰となる。
空気極中間層113aは、イオン導電性および電子導電性を有する。空気極中間層113aの膜厚は、10μm以上20μm以下である。
空気極中間層113aは、気孔、第1組織および第2組織を有する。空気極中間層113aにおける第2組織の面積率は、該断面での第1組織および第2組織の総面積に対し、20%以上60%以下、好ましくは30%以上40%以上である。空気極中間層113aの断面において、気孔の面積率は、該断面での気孔、第1組織および第2組織の総面積に対し、5%以上50%以下であってよい。
空気極中間層113aは、高いイオン導電性を有し、触媒活性に優れる材料で構成される。空気極中間層113aの材料は、Smドープされたセリアである。Smドープされたセリアは、Sm1-xCe(0.8≦x≦0.9)であってよい。
空気極中間層113aの材料には、空気極導電層113bの材料のAサイトおよびBサイトの元素が添加されてもよい。元素の添加量は、Aサイト、Bサイトの元素のmol比で1.0以下である。
第1組織は、主にSmドープされたセリア由来の元素で構成されている。第1組織のCe含有量は50原子%以上である。第1組織は、Mn、Ca、Srを含まない。ここで「含まない」とは、0.4原子%以下であることを示す。
第2組織は、Smドープされたセリア由来の元素と、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素(電子導電性元素)とを含む。第2組織のCe含有量は50原子%未満である。第2組織の電子導電性元素含有量は、0.5原子%以上50原子%以下であり得る。
インターコネクタ107は、SrTiO系などのM1-xTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物から構成され、スラリーをスクリーン印刷する。インターコネクタ107は、燃料ガスと酸化性ガスとが混合しないように緻密な膜となっている。また、インターコネクタ107は、酸化雰囲気と還元雰囲気との両雰囲気下で安定した耐久性と電気導電性を備える。このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105において、一方の燃料電池セル105の空気極113と他方の燃料電池セル105の燃料極109とを電気的に接続し、隣り合う燃料電池セル105同士を直列に接続するものである。
リード膜115は、電子導電性を備えること、およびセルスタック101を構成する他の材料との熱膨張係数が近いことが必要であることから、Ni/YSZ等のNiとジルコニア系電解質材料との複合材やSrTiO系などのM1-xLxTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で構成されている。このリード膜115は、インターコネクタ107により直列に接続される複数の燃料電池セル105で発電された直流電力をセルスタック101の端部付近まで導出すものである。
(円筒形セルスタックの製造方法)
燃料極109,固体電解質膜111,インターコネクタ107,リード膜115,空気極中間層113a,空気極導電層113bの材料粉末それぞれに、水系ビヒクルを混合して各構成のスラリーを作製する。
燃料極109、固体電解質膜111およびインターコネクタ107のスラリーの膜が形成された基体管103を、大気中にて共焼結する。焼結温度は、具体的に1350℃~1450℃とされる。
つぎに、共焼結された基体管103上に、空気極中間層113aおよび空気極導電層113bのスラリーの膜が順次形成された基体管103が、大気中にて焼結される。焼結温度は、具体的に1100℃~1250℃とされる。ここでの焼結温度は、基体管103~インターコネクタ107を形成した後の共焼結温度よりも低温とされる。
上記工程により、基体管103上に燃料電池セル105が形成された円筒形セルスタック101が得られる。
空気極中間層113aおよび空気極導電層113bの材料組成、焼結温度、焼結手順については、空気極中間層113a中に、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素が含まれる組織(第2組織)が、気孔を除いた前記空気極中間層の総面積に対して20%以上60%以下形成される条件を予備試験等で取得する。該取得した上記にしたがって空気極中間層113aを形成する。
例えば、空気極中間層113aと空気極導電層113bとを共焼結することで、空気極導電層113bに含まれる元素が空気極中間層113aに拡散される。それにより、空気極中間層113aに第2組織が形成される。
空気極導電層113bの材料がAサイト欠損組成である場合、ペロブスカイト構造の化学量論比組成に対して過剰となるMnが空気極中間層113aに多く拡散する。
空気極導電層113bの材料がAサイト過剰組成である場合、ペロブスカイト構造の化学量論比組成に対して過剰となるCaおよびSrが空気極中間層113aに多く拡散する。
焼結温度の高温化、および、空気極導電層113bの材料の微粒化等により、空気極導電層113bの材料に含まれる元素の空気極中間層113aへの拡散を促進できる。焼結温度の高温化では、空気極導電層材料の収縮挙動を計測し、焼結収縮開始点から、温度を50℃ずつ変化させ、セルを試作し、断面の組織観察結果から第2組織の面積率の変化量を取得することで、第2組織の変化率を制御することが可能である。また、同じ焼結温度でも焼結時間を延ばすことでも同様の制御が可能である。粒径に関しては、粒子径の異なる材料で、セルを試作し、粒径変化後の断面の組織観察結果から第2組織の面積率の変化量を取得することで、第2組織の変化率を制御することが可能である。
(SOFCモジュールの構造と各要素の機能の説明)
次に、図2と図3とを参照して本実施形態に係るSOFCモジュールおよびSOFCカートリッジについて説明する。ここで、図2は、本実施形態に係るSOFCモジュールの一態様を示すものである。また、図3は、本実施形態に係るSOFCカートリッジの一態様の断面図を示すものである。
SOFCモジュール(燃料電池モジュール)201は、図2に示すように、例えば、複数のSOFCカートリッジ(燃料電池カートリッジ)203と、これら複数のSOFCカートリッジ203を収納する圧力容器205とを備える。なお、図2には円筒形のSOFCのセルスタック101を例示しているが、必ずしもこの限りである必要はなく、例えば平板形のセルスタックであってもよい。また、SOFCモジュール201は、燃料ガス供給管207と複数の燃料ガス供給枝管207aおよび燃料ガス排出管209と複数の燃料ガス排出枝管209aとを備える。また、SOFCモジュール201は、酸化性ガス供給管(不図示)と酸化性ガス供給枝管(不図示)および酸化性ガス排出管(不図示)と複数の酸化性ガス排出枝管(不図示)とを備える。
燃料ガス供給管207は、圧力容器205の外部に設けられ、SOFCモジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の燃料ガスを供給する燃料ガス供給部に接続されると共に、複数の燃料ガス供給枝管207aに接続されている。この燃料ガス供給管207は、上記の燃料ガス供給部から供給される所定流量の燃料ガスを、複数の燃料ガス供給枝管207aに分岐して導くものである。また、燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207に接続されると共に、複数のSOFCカートリッジ203に接続されている。この燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207から供給される燃料ガスを複数のSOFCカートリッジ203に略均等の流量で導き、複数のSOFCカートリッジ203の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出枝管209aは、複数のSOFCカートリッジ203に接続されると共に、燃料ガス排出管209に接続されている。この燃料ガス排出枝管209aは、SOFCカートリッジ203から排出される排燃料ガスを燃料ガス排出管209に導くものである。また、燃料ガス排出管209は、複数の燃料ガス排出枝管209aに接続されると共に、一部が圧力容器205の外部に配置されている。この燃料ガス排出管209は、燃料ガス排出枝管209aから略均等の流量で導出される排燃料ガスを圧力容器205の外部に導くものである。
圧力容器205は、内部の圧力が0.1MPa~約3MPa、内部の温度が大気温度~約550℃で運用されるので、耐力性と酸化性ガス中に含まれる酸素などの酸化剤に対する耐食性を保有する材質が利用される。例えばSUS304などのステンレス系材が好適である。
ここで、本実施形態においては、複数のSOFCカートリッジ203が集合化されて圧力容器205に収納される態様について説明しているが、これに限られず例えば、SOFCカートリッジ203が集合化されずに圧力容器205内に収納される態様とすることもできる。
(SOFCカートリッジの構造と各要素の機能の説明)
SOFCカートリッジ203は、図3に示す通り、複数のセルスタック101と、発電室215と、燃料ガス供給ヘッダ217と、燃料ガス排出ヘッダ219と、酸化性ガス(空気)供給ヘッダ221と、酸化性ガス排出ヘッダ223とを備える。また、SOFCカートリッジ203は、上部管板225aと、下部管板225bと、上部断熱体227aと、下部断熱体227bとを備える。なお、本実施形態においては、SOFCカートリッジ203は、燃料ガス供給ヘッダ217と燃料ガス排出ヘッダ219と酸化性ガス供給ヘッダ221と酸化性ガス排出ヘッダ223とが図3のように配置されることで、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れる構造となっているが、必ずしもこの必要はなく、例えば、セルスタック101の内側と外側とを平行して流れる、または酸化性ガスがセルスタック101の長手方向と直交する方向へ流れるようにしても良い。
発電室215は、上部断熱体227aと下部断熱体227bとの間に形成された領域である。この発電室215は、セルスタック101の燃料電池セル105が配置された領域であり、燃料ガスと酸化性ガスとを電気化学的に反応させて発電を行う領域である。また、この発電室215のセルスタック101長手方向の中央部付近での温度は、温度計測部(温度センサや熱電対など)で監視され、SOFCモジュール201の定常運転時に、およそ700℃~1000℃の高温雰囲気となる。
燃料ガス供給ヘッダ217は、SOFCカートリッジ203の上部ケーシング229aと上部管板225aとに囲まれた領域であり、上部ケーシング229aの上部に設けられた燃料ガス供給孔231aによって、燃料ガス供給枝管207aと連通されている。また、複数のセルスタック101は、上部管板225aとシール部材237aにより接合されており、燃料ガス供給ヘッダ217は、燃料ガス供給枝管207aから燃料ガス供給孔231aを介して供給される燃料ガスを、複数のセルスタック101の基体管103の内部に略均一流量で導き、複数のセルスタック101の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出ヘッダ219は、SOFCカートリッジ203の下部ケーシング229bと下部管板225bとに囲まれた領域であり、下部ケーシング229bに備えられた燃料ガス排出孔231bによって、図示しない燃料ガス排出枝管209aと連通されている。また、複数のセルスタック101は、下部管板225bとシール部材237bにより接合されており、燃料ガス排出ヘッダ219は、複数のセルスタック101の基体管103の内部を通過して燃料ガス排出ヘッダ219に供給される排燃料ガスを集約して、燃料ガス排出孔231bを介して燃料ガス排出枝管209aに導くものである。
SOFCモジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の酸化性ガスを酸化性ガス供給枝管へと分岐して、複数のSOFCカートリッジ203へ供給する。酸化性ガス供給ヘッダ221は、SOFCカートリッジ203の下部ケーシング229bと下部管板225bと下部断熱体227bとに囲まれた領域であり、下部ケーシング229bの側面に設けられた酸化性ガス供給孔233aによって、図示しない酸化性ガス供給枝管と連通されている。この酸化性ガス供給ヘッダ221は、図示しない酸化性ガス供給枝管から酸化性ガス供給孔233aを介して供給される所定流量の酸化性ガスを、後述する酸化性ガス供給隙間235aを介して発電室215に導くものである。
酸化性ガス排出ヘッダ223は、SOFCカートリッジ203の上部ケーシング229aと上部管板225aと上部断熱体227aとに囲まれた領域であり、上部ケーシング229aの側面に設けられた酸化性ガス排出孔233bによって、図示しない酸化性ガス排出枝管と連通されている。この酸化性ガス排出ヘッダ223は、発電室215から、後述する酸化性ガス排出隙間235bを介して酸化性ガス排出ヘッダ223に供給される排酸化性ガスを、酸化性ガス排出孔233bを介して図示しない酸化性ガス排出枝管に導くものである。
上部管板225aは、上部ケーシング229aの天板と上部断熱体227aとの間に、上部管板225aと上部ケーシング229aの天板と上部断熱体227aとが略平行になるように、上部ケーシング229aの側板に固定されている。また上部管板225aは、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101がそれぞれ挿入されている。この上部管板225aは、複数のセルスタック101の一方の端部をシール部材237aおよび接着部材のいずれか一方または両方を介して気密に支持すると共に、燃料ガス供給ヘッダ217と酸化性ガス排出ヘッダ223とを隔離するものである。
上部断熱体227aは、上部ケーシング229aの下端部に、上部断熱体227aと上部ケーシング229aの天板と上部管板225aとが略平行になるように配置され、上部ケーシング229aの側板に固定されている。また、上部断熱体227aには、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。上部断熱体227aは、この孔の内面と、上部断熱体227aに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス排出隙間235bを備える。
この上部断熱体227aは、発電室215と酸化性ガス排出ヘッダ223とを仕切るものであり、上部管板225aの周囲の雰囲気が高温化し強度低下や酸化性ガス中に含まれる酸化剤による腐食が増加することを抑制する。上部管板225a等はインコネルなどの高温耐久性のある金属材料から成るが、上部管板225a等が発電室215内の高温に晒されて上部管板225a等内の温度差が大きくなることで熱変形することを防ぐものである。また、上部断熱体227aは、発電室215を通過して高温に晒された排酸化性ガスを、酸化性ガス排出隙間235bを通過させて酸化性ガス排出ヘッダ223に導くものである。
本実施形態によれば、上記したSOFCカートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、排酸化性ガスは、基体管103の内部を通って発電室215に供給される燃料ガスとの間で熱交換がなされ、金属材料から成る上部管板225a等が座屈などの変形をしない温度に冷却されて酸化性ガス排出ヘッダ223に供給される。また、燃料ガスは、発電室215から排出される排酸化性ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に適した温度に予熱昇温された燃料ガスを発電室215に供給することができる。
下部管板225bは、下部ケーシング229bの底板と下部断熱体227bとの間に、下部管板225bと下部ケーシング229bの底板と下部断熱体227bとが略平行になるように下部ケーシング229bの側板に固定されている。また下部管板225bは、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101がそれぞれ挿入されている。この下部管板225bは、複数のセルスタック101の他方の端部をシール部材237bおよび接着部材のいずれか一方または両方を介して気密に支持すると共に、燃料ガス排出ヘッダ219と酸化性ガス供給ヘッダ221とを隔離するものである。
下部断熱体227bは、下部ケーシング229bの上端部に、下部断熱体227bと下部ケーシング229bの底板と下部管板225bとが略平行になるように配置され、下部ケーシング229bの側板に固定されている。また、下部断熱体227bには、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。下部断熱体227bは、この孔の内面と、下部断熱体227bに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス供給隙間235aを備える。
この下部断熱体227bは、発電室215と酸化性ガス供給ヘッダ221とを仕切るものであり、下部管板225bの周囲の雰囲気が高温化し強度低下や酸化性ガス中に含まれる酸化剤による腐食が増加することを抑制する。下部管板225b等はインコネルなどの高温耐久性のある金属材料から成るが、下部管板225b等が高温に晒されて下部管板225b等内の温度差が大きくなることで熱変形することを防ぐものである。また、下部断熱体227bは、酸化性ガス供給ヘッダ221に供給される酸化性ガスを、酸化性ガス供給隙間235aを通過させて発電室215に導くものである。
本実施形態によれば、上記したSOFCカートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、基体管103の内部を通って発電室215を通過した排燃料ガスは、発電室215に供給される酸化性ガスとの間で熱交換がなされ、金属材料から成る下部管板225b等が座屈などの変形をしない温度に冷却されて燃料ガス排出ヘッダ219に供給される。また、酸化性ガスは排燃料ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に必要な温度に昇温された酸化性ガスを発電室215に供給することができる。
発電室215で発電された直流電力は、複数の燃料電池セル105に設けたNi/YSZ等からなるリード膜115によりセルスタック101の端部付近まで導出した後に、SOFCカートリッジ203の集電棒(不図示)に集電板(不図示)を介して集電して、各SOFCカートリッジ203の外部へと取り出される。前記集電棒によってSOFCカートリッジ203の外部に導出された直流電力は、各SOFCカートリッジ203の発電電力を所定の直列数および並列数へと相互に接続され、SOFCモジュール201の外部へと導出されて、図示しないパワーコンディショナ等の電力変換装置(インバータなど)により所定の交流電力へと変換されて、電力供給先(例えば、負荷設備や電力系統)へと供給される。
次に、上記実施形態に係る燃料電池セルの作用および効果について説明する。
(試験体作製)
上記実施形態に従って作製したセルスタックから燃料電池セルの断面を切り出して試験体とした。
セルスタックの各構成の材料は以下の通りである。
基体管:カルシウム安定化ジルコニア(Ca添加量15mol%)
燃料極:Ni:YSZ(Y添加量8mol%)=50:50(質量比)、膜厚120μm
固体電解質膜:YSZ(Y添加量8mol%)、膜厚80μm
インターコネクタ:Sr0.9La0.1TiO
空気極中間層:Sm0.2Ce0.8、膜厚15μm
空気極導電層:La0.5Sr0.25Ca0.25MnO、膜厚1000μm、A/B比=0.95
基体管~インターコネクタの共焼結条件は1400℃,4時間、空気極中間層および空気極導電層の焼結条件は1200℃,2時間とした。
(空気極中間層の組成分析)
元素分析機器が搭載された走査電子顕微鏡(SEM)「SU6600形」(日立ハイテク社製)を用いて、空気極中間層の組成分析を行った。元素分析機器は、EDX(Energy Dispersive X-ray spectrometer)(エネルギー分散形X線元素分析器)である。
試験体をエネルギー分散型X線分析(EDX)に供した。図4,5に分析結果を示す。図4は、試験体表面の空気極中間層部分のSEM写真(視野サイズ(倍率):5000倍)である。図5は、空気極中間層の半定量分析結果である。カーボン蒸着をしているため、図5では、Cの半定量値は除外し、Ce,Sm,O,Mn,CaおよびSrの合計を100とした。
図4の空気極中間層では、黒色部(閾値0-60.frn)、灰色部(閾値61-195.frn)および白色部(閾値196-255.frn)が観察された。黒色部、灰色部および白色部の総面積を100%とした場合、黒色部、灰色部および白色部の面積率(各3点を分析した平均値)は、それぞれ17%、26%、55%であった。灰色部および白色部の総面積を100%とした(気孔なしの)場合、灰色部および白色部の面積率は、それぞれ32%、68%であった。黒色部は、気孔に相当する。
図5によれば、白色部ではCe,Sm,Oが検出され、Mn,Ca,Srは検出されなかった。白色部は、主に、空気極中間層の材料に由来する元素を含む組織(第1組織)であった。白色部にはCeが50原子%以上含まれていた。
灰色部では、空気極中間層の材料に由来する元素(Ce,Sm,O)に加え、Mn,Ca,Srが検出された。Ca,Mn,Srは空気極中間層の材料に含まれないため、共焼結した際に、空気極導電層の材料に含まれる元素が、空気極中間層に拡散したものと考えられる。灰色部は、空気極導電層の材料に由来する元素を含み、第1組織とは異なる組成の組織(第2組織)であった。灰色部に含まれるCeは、白色部よりも少なく、50原子%未満であった。図5によれば灰色部において、Mnは12-14原子%、Caは1-2.1原子%、Srは1-2.1原子%含まれていた。
図には示さないが、試験体の面分析の結果、空気極導電層側から空気極中間層にMn,Ca,Srがそれぞれ拡散していることが認められた。
(電子導電性)
図6に、Mn,Ca,Srが試験体の電子導電性に与える影響について示す(出典:Matsui et al.,J.Mater.Chem.A,2020,8,11867-11873)。同図において、上横軸は温度(℃)、下横軸は温度(1000T-1/K-1)、縦軸は電子導電率(log[σ/Scm-1])である。図7は、図6から読み取った数値をまとめた図表である。
SmMnOの電子導電率は、600℃で0.3Scm-1であった。この値は、Mnを含まないSmCeOの電子導電率よりも高い。これにより、Mnが含まれることで試験体の電子導電率を上昇させられることが示唆された。
図6によれば、CaまたはSrが含まれることで、電子導電率は増加した。Caの含有量が増えるほど、電子導電率も高くなった。Caの含有量が低い場合、温度が高いほど電子導電率も高くなる傾向を示した。SrもCaと同様の傾向を示すと推察される。CaまたはSrの添加量がSmと同量である場合、電子導電率は温度によらず、略一定であった。
空気極中間層の材料であるSmドープされたセリアは、高いイオン導電性を有するが、空気極側の酸化雰囲気では電子導電性は低い。図4~7によれば、空気極導電層から空気極中間層にMn,Caおよび/またはSrが拡散されたことにより生じ得た第2組織(灰色部)が電子導電性を有すると考えられる。
電子絶縁性の材料中に電子導電性の材料を含む複合材の電子パスについては、パーコレーション理論により考察できる。パーコレーション理論では、電子導電体が特定濃度(閾値)以上で凝集し、系全体を連なるクラスターが形成されることで電子導電性が発現すると考えられる。この閾値はパーコレーション閾値と呼ばれる。パーコレーションとは、対象とする物質が系内でどのように繋がっているか、その特徴が径の性質にどう反映しているかを対象とする理論である。ある物質が繋がってできた集団をクラスターと呼ぶ。
図8に、上記実施形態に係る空気極中間層における第2組織の割合と電子導電率との関係を示す。図8において、横軸は第2組織の割合(vol%)、横軸が電子導電率(S/cm)である。第2組織の割合は、第1組織と第2組織の合計体積を100%として算出した。
図8は、Bruggemanの式(1)から推算した。
Figure 0007275344000002

σは空気極中間層の電子導電率、Vは第2組織の体積分率、σは第2組織の電子導電率、σは第1組織の電子導電率である。第1組織の電子導電率は、0.001Scm-1と仮定した。第2組織の電子導電率は、図6のグラフの各試験体データについて近似式を作成し、該近似式の傾きと、EXPの係数のCa含有量との相関で補間式を用いる。Srの電子導電率は、Caと同等とした。
図8によれば、第2組織の体積割合が増えるにしたがって、電子導電率も上昇した。第2組織の体積割合が20%以上で、線形効果以上の電子導電性が発現した。グラフの傾きは、第2組織の体積割合が30%以上40%以下で最も大きかった。図8によれば、第2組織の体積割合33%程度がパーコレーション閾値となる。体積割合は、面積割合に置き換えて考えることができる。図8の結果は、図4~7の結果と整合する。
空気極中間層において、電子導電性とイオン導電性は、トレードオフの関係にある。電子導電性第2組織が増えると、イオン導電性の第1組織の割合が減り、空気極中間層のイオン導電性は低下する。空気極中間層にイオン導電性は必要であるため、第2組織の割合は、60%以下であることが好ましい。
図9は、空気極中間層が第2組織を含む上記実施形態に係る燃料電池セルの空気極側の断面模式図である。
上記実施形態に係る燃料電池セルの空気極中間層113aは、気孔Pと、第1組織Sと、第2組織Sとを含む。気孔Pは酸素ガス拡散経路となり得る。空気極中間層113aは酸化雰囲気でイオン導電性であるため、電解質として機能する。第2組織Sを含む空気極中間層113aは、イオン導電性に加え、電子導電性を有する。よって、第2組織Sを含む空気極中間層113aでは、内部に三相界面が形成される。空気極中間層113aに電子導電性を付与することで、三相界面(電極反応場)を三次元的に拡大できるため、従来よりも反応抵抗を低減させられる。
なお、上記実施形態は、燃料電池セル105と同じ構成で電力を印加して水素を製造する高温水蒸気電解(SOEC)セルに適用することも可能である。その場合、上記実施形態における燃料電池セル105は発電せずに水素を発生する水素発生部に置き換えればよい。
〈付記〉
以上説明した実施形態に記載の燃料電池セルおよびその製造方法、燃料電池モジュール、燃料電池カートリッジは、例えば以下のように把握される。
本開示に係る燃料電池セル(105)は、燃料極(109)、固体電解質膜(111)および空気極(113)が順次積層され、前記空気極は、前記固体電解質膜側から順に空気極中間層(113a)および空気極導電層(113b)を含み、前記空気極導電層は、一般式ABOで表され、AサイトがLaと、Srおよび/またはCaであり、BサイトがMnであるペロブスカイト酸化物を含む材料の焼結体であり、前記空気極中間層は、Smドープされたセリアを含む材料の焼結体であり、かつ、気孔、第1組織および第2組織を有し、前記第1組織は、50原子%以上のCeを含み、かつ、Ca,SrおよびMnを含まず、前記第2組織は、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素を含み、前記空気極中間層の断面における前記第2組織の面積率は、前記第1組織および前記第2組織の総面積に対し20%以上60%以下である。
上記ペロブスカイト酸化物を含む材料を焼結してなる空気極導電層は、電子導電性を有する。Smドープされたセリアを含む材料を焼結してなる空気極中間層は、イオン導電性を有する。空気極を空気極導電層と空気極中間層との2層構成にすることで、固体電解質膜と空気極との界面抵抗を低減できる。
Smドープされたセリア由来の元素を主成分とする第1組織は、イオン導電の機能を担う。Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素を含む第2組織は、電子導電の機能を担う。空気極中間層の断面の総面積が一定である場合、第2組織が増えると第1組織の割合が低下して空気極中間層のイオン導電性は低下し、第1組織が増えると第2組織の割合が低下して空気極中間層の電子導電性は低下する。空気極中間層の断面における第2組織の面積率を空気極中間層の断面における第1組織および前記第2組織の総面積に対して20%以上60%以下好ましくは30%以上40%以下とすることで、空気極中間層内においてイオンパスを確保しつつ、電子パスを形成できる。
ガス経路となる気孔、イオン導電性の第1組織および電子導電性の第2組織が含まれるようにすることで、空気極中間層内部に3次元的に電極反応場(三相界面)が拡大する。これにより、空気極導電層と空気極中間層との界面での反応抵抗が低減される。
上記開示の一態様において、前記空気極中間層の断面における前記気孔の面積率は、前記気孔,前記第1組織および前記第2組織の総面積に対し20%以上であってよい。
気孔の面積率を上記範囲にすることで、空気極中間層内により確実に三相界面を形成できる。
上記開示に係る燃料電池セルを備えた燃料電池モジュール、該燃料電池モジュールを備えた燃料電池カートリッジは、従来よりも発電効率が改善されたものとなる。
本開示に係る燃料電池セルの製造方法は、燃料極(109)、固体電解質膜(111)および空気極(113)が順次積層され、前記空気極は、前記固体電解質膜側から順に空気極中間層(113a)および空気極導電層(113b)を含み、前記空気極導電層は、一般式ABOで表され、AサイトがLaと、Srおよび/またはCaであり、BサイトがMnであるペロブスカイト酸化物を含む材料の焼結体であり、前記空気極中間層は、Smドープされたセリアを含む材料の焼結体である燃料電池セルの製造方法であって、前記空気極中間層の断面において、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素が含まれる組織が、気孔を除いた前記空気極中間層の断面の総面積に対して20%以上60%以下形成される条件を取得し、取得した前記条件に従って、前記空気極中間層を形成する。
上記開示の一態様において、前記条件は、前記空気極導電層の材料組成、前記空気極中間層の材料組成、前記空気極中間層および前記空気極導電層の焼結温度、焼結手順のいずれかであり得る。
101 セルスタック(燃料電池)
103 基体管(基体)
105 燃料電池セル(発電素子)
107 インターコネクタ
109 燃料極
111 固体電解質膜
113 空気極
113a 空気極中間層
113b 空気極導電層
115 リード膜
201 SOFC(燃料電池)モジュール
203 SOFC(燃料電池)カートリッジ
205 圧力容器
207 燃料ガス供給管
207a 燃料ガス供給枝管
209 燃料ガス排出管
209a 燃料ガス排出枝管
215 発電室
217 燃料ガス供給ヘッダ
219 燃料ガス排出ヘッダ
221 酸化性ガス供給ヘッダ
223 酸化性ガス排出ヘッダ
225a 上部管板
225b 下部管板
227a 上部断熱体
227b 下部断熱体
229a 上部ケーシング
229b 下部ケーシング
231a 燃料ガス供給孔
231b 燃料ガス排出孔
233a 酸化性ガス供給孔
233b 酸化性ガス排出孔
235a 酸化性ガス供給隙間
235b 酸化性ガス排出隙間
237a、237b シール部材

Claims (7)

  1. 燃料極、固体電解質膜および空気極が順次積層され、
    前記空気極は、前記固体電解質膜側から順に空気極中間層および空気極導電層を含み、
    前記空気極導電層は、一般式ABOで表され、AサイトがLaと、Srおよび/またはCaであり、BサイトがMnであるペロブスカイト酸化物を含む材料の焼結体であり、
    前記空気極中間層は、Smドープされたセリアを含む材料の焼結体であり、かつ、気孔、第1組織および第2組織を有し、
    前記第1組織は、50原子%以上のCeを含み、かつ、Ca,SrおよびMnを含まず、
    前記第2組織は、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素を含み、
    前記空気極中間層の断面における前記第2組織の面積率は、前記第1組織および前記第2組織の総面積に対し20%以上60%以下である燃料電池セル。
  2. 前記空気極中間層の断面における前記第2組織の面積率は、前記第1組織および前記第2組織の総面積に対し30%以上40%以下である請求項1に記載の燃料電池セル。
  3. 前記空気極中間層の断面における前記気孔の面積率は、前記気孔,前記第1組織および前記第2組織の総面積に対し5%以上である請求項2に記載の燃料電池セル。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の燃料電池セルを備えた燃料電池モジュール。
  5. 請求項4に記載の燃料電池モジュールを備えた燃料電池カートリッジ。
  6. 燃料極、固体電解質膜および空気極が順次積層され、
    前記空気極は、前記固体電解質膜側から順に空気極中間層および空気極導電層を含み、
    前記空気極導電層は、一般式ABOで表され、AサイトがLaと、Srおよび/またはCaであり、BサイトがMnであるペロブスカイト酸化物を含む材料の焼結体であり、
    前記空気極中間層は、Smドープされたセリアを含む材料の焼結体である燃料電池セルの製造方法であって、
    前記空気極中間層の断面において、Ca,SrおよびMnからなる群から選択される元素が含まれる組織が、気孔を除いた前記断面の総面積に対して20%以上60%以下形成される条件を取得し、
    取得した前記条件に従って、前記空気極中間層および前記空気極導電層を共焼結して前記空気極中間層を形成する燃料電池セルの製造方法。
  7. 前記条件は、前記空気極導電層の材料組成、前記空気極中間層の材料組成、前記空気極中間層および前記空気極導電層の焼結温度、焼結手順のいずれかである請求項6に記載の燃料電池セルの製造方法。
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