JP7273425B2 - 診断情報表示装置、診断情報表示方法及び診断情報表示プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴画像が入力される診断情報表示装置、その診断情報表示装置で実行される診断情報表示方法及びその診断情報表示方法をコンピューターに実行させる診断情報表示プログラムに関する。
近年、MRI(磁気共鳴画像)装置で測定される緩和時間を示す磁気共鳴画像を表示する技術が知られている。この磁気共鳴画像は、定量的MRIと呼ばれる緩和時間に基づき生成される。MRI装置は、複数の層ごとの磁気共鳴画像を生成するので、緩和時間を算出するための計算量が膨大になる。このため、高速で演算処理するコンピューターが用いられる。
また、磁気共鳴画像から軟骨の状態を診断するのは困難な場合がある。軟骨の場合、組織の中の水分含有量、軟骨の構成物であるコラーゲンの変性の度合いによって、その質が判断される。非特許文献1には、定量的MRIとしてUTE-T2*とUTE-MTRを用いて、膝蓋骨の軟骨の強度を算出することが記載されている。しかしながら、非特許文献1は、膝蓋骨の軟骨の強度が算出されることは開示されているけれども、膝蓋骨の軟骨の強度が算出されるだけでは、診断者に有効な情報を提供できない。また、非特許文献1で用いられるUTE-T2*とUTE-MTRは、磁気共鳴画像を生成するために用いられる値としては一般的でない。
Takehito Hananouchi,他8名,"A Useful Combination of Quantitative Ultrashort Echo Time MR Imaging and a Probing Device for Biomechanical Evaluation of Articular Cartilage",Biosensors2021,(瑞),MDPI,2021年2月17日,11,52,p.1-13
この発明は上述した問題点を解決するためになされたのもので、この発明の目的の1つは、診断を支援する情報を容易に表示することが可能な診断情報表示装置を提供することである。
この発明の他の目的は、診断を支援する情報を容易に表示することが可能な診断情報表示方法を提供することである。
この発明の他の目的は、診断を支援する情報を容易に表示することが可能な診断情報表示プログラムを提供することである。
上述した目的を達成するために、この発明のある局面によれば、診断情報表示装置は、MRI装置が出力する磁気共鳴画像を取得する画像取得手段と、磁気共鳴画像の各画素値とMRI装置で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を取得する関連情報取得手段と、関連情報を用いて、取得された磁気共鳴画像に基づいて軟骨の硬さを示す強度を示す第2診断情報を生成する第2診断情報生成手段と、第2診断情報を表示装置に表示する表示制御手段と、を備える。
この局面に従えば、磁気共鳴画像に基づいて診断情報が生成されるので、磁気共鳴画像を生成する場合に比較して、処理するデータ量が少ないので、診断情報を生成する処理の負荷が小さくなる。また、診断情報が表示装置に表示されるので、磁気共鳴画像を異なる態様で表示することができる。また、磁気共鳴画像の各画素値とMRI装置で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を用いて、磁気共鳴画像に基づいて軟骨の強度が第2診断情報として決定される。このため、軟骨の強度が表示されるので、診断が容易になる。その結果、診断を支援する情報を容易に表示することが可能な診断情報表示装置を提供することができる。
好ましくは、磁気共鳴画像は2次元であり、画像取得手段は、第1方向に垂直でかつ第1方向の位置が互いに異なる複数の磁気共鳴画像を取得し、第1方向に垂直な面における領域を決定する範囲決定手段、診断情報生成手段は、取得された複数の磁気共鳴画像それぞれにおける領域に含まれる領域画像に基づいて3次元の立体画像を第1診断情報として生成する第1診断情報生成手段と、をさらに備え、表示制御手段は、領域に対して第1診断情報として生成された立体画像を、領域に対応する第2診断情報で特定される強度に対応して予め定められた色を付して、領域よりも下方に位置する下方部位の3次元画像に重畳して表示する
この局面に従えば、第1方向に垂直な面における領域が決定され、第1方向に垂直でかつ第1方向の位置が互いに異なる複数の磁気共鳴画像それぞれにおける領域に含まれる領域画像に基づいて生成される3次元の立体画像が表示される。このため、複数の磁気共鳴画像に含まれる情報を1つにまとめた画像を表示することができる。
好ましくは、表示制御手段は、第2診断情報を磁気共鳴画像に重畳して表示する
好ましくは、強度は、緩和時間と強度との相関を示す第1相関関係に基づいて決定される。
この局面に従えば、緩和時間と強度との相関を示す第1相関関係に基づいて強度が決定されるので、軟骨の強度の予測が向上する。
好ましくは、緩和時間は、第1緩和時間と第1緩和時間とは異なる第2緩和時間とを含み、強度は、第1緩和時間と第2緩和時間と強度との相関を示す第2相関関係値に基づいて、第1緩和時間および第2緩和時間から決定される。
この局面に従えば、異なる複数の緩和時間と強度との相関を示す第2相関関係に基づいて強度が決定されるので、軟骨の強度の予測が向上する。
好ましくは、軟骨の厚さを取得する厚さ取得手段を、さらに備え、強度は、緩和時間と軟骨の厚さと強度との相関を示す第3相関値に基づいて、取得された緩和時間および取得された軟骨の厚さから決定される。
この局面に従えば、緩和時間および軟骨の厚さと強度との相関を示す第3相関関係に基づいて強度が決定されるので、軟骨の強度の予測が向上する。
好ましくは、表示装置に表示された画像中の位置を受け付ける受付手段をさらに備え、表示制御手段は、受け付けられた位置に関連付けて、位置に対応する軟骨に対して決定された第2診断情報を表示する。
この局面に従えば、表示装置に表示された画像中の位置に関連付けて、位置に対応する軟骨に対して決定された第2診断情報が表示される。このため、表示装置に表示された画像と関連付けて第2診断情報が表示されるので、軟骨の位置と第2診断情報とを同時に確認できる。
好ましくは、表示装置に表示された画像中の位置を受け付ける受付手段をさらに備え、表示制御手段は、受け付けられた位置に関連付けて、位置から所定の範囲の位置にそれぞれ対応する軟骨それぞれに対して決定された第2診断情報の平均を表示する。
この局面に従えば、表示装置に表示された画像中の位置に関連付けて、位置から所定の範囲に位置する軟骨に対して決定された第2診断情報の平均が表示される。このため、表示装置に表示された画像と関連付けて第2診断情報が表示されるので、所定範囲の軟骨の位置と第2診断情報とを同時に確認できる。
この発明のさらに他の局面によれば、診断情報表示方法は、MRI装置が出力する磁気共鳴画像を取得する画像取得ステップと、磁気共鳴画像の各画素値とMRI装置で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を取得する関連情報取得ステップと、関連情報を用いて、取得された磁気共鳴画像に基づいて軟骨の硬さを示す強度を示す第2診断情報を生成する第2診断情報生成ステップと、診断情報を表示装置に表示する表示制御ステップと、をコンピューターに実行させる。
この局面に従えば、診断を支援する情報を容易に表示することが可能な診断情報表示方法を提供することができる。
好ましくは、磁気共鳴画像は2次元であり、画像取得ステップは、第1方向に垂直でかつ第1方向の位置が互いに異なる複数の磁気共鳴画像を取得するステップを含み、第1方向に垂直な面における領域を決定する範囲決定ステップと、取得された複数の磁気共鳴画像それぞれにおける領域に含まれる領域画像に基づいて3次元の立体画像を第1診断情報として生成する第1診断情報生成ステップと、をさらに含み、表示制御ステップは、領域に対して第1診断情報として生成された立体画像を、領域に対応する第2診断情報で特定される強度に対応して予め定められた色を付して、領域よりも下方に位置する下方部位の3次元画像に重畳して表示するステップを含む。
この発明のさらに他の局面によれば、診断情報表示プログラムは、MRI装置が出力する磁気共鳴画像を取得する画像取得ステップと、磁気共鳴画像の各画素値とMRI装置で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を取得する関連情報取得ステップと、関連情報を用いて、取得された磁気共鳴画像に基づいて軟骨の硬さを示す強度を示す第2診断情報を生成する第2診断情報生成ステップと、第2診断情報を表示装置に表示する表示制御ステップと、をコンピューターに実行させる。
この局面に従えば、診断を支援する情報を容易に表示することが可能な診断情報表示プログラムを提供することができる。
好ましくは、磁気共鳴画像は2次元であり、画像取得ステップは、第1方向に垂直でかつ第1方向の位置が互いに異なる複数の磁気共鳴画像を取得するステップを含み、第1方向に垂直な面における領域を決定する範囲決定ステップと、取得された複数の磁気共鳴画像それぞれにおける領域に含まれる領域画像に基づいて3次元の立体画像を第1診断情報として生成する第1診断情報生成ステップと、をさらにコンピューターに実行させ、表示制御ステップは、領域に対して第1診断情報として生成された立体画像を、領域に対応する第2診断情報で特定される強度に対応して予め定められた色を付して、領域よりも下方に位置する下方部位の3次元画像に重畳して表示するステップを含む。
MRIシステムの概要の一例を示す図である。 診断情報表示装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 診断情報表示装置が備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。 膝関節およびその周辺部について説明するための図である。 磁気共鳴画像の一例を示す図である。 ユーザーにより入力される指示線の一例を示す図である。 指示画像の一例を示す図である。 9つの対象領域の一例を示す図である。 9つの対象領域から定まる9つの直方体の一例を示す図である。 第1診断情報の一例を示す図である。 軟骨の緩和時間と強度との関係の一例を示す図である。 第1診断情報の表示の一例を示す図である。 第2診断情報の表示態様の一例を示す図である。 診断情報表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1診断情報生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2診断情報表示処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。 第2診断情報表示処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。 第2診断情報表示処理の流れの一例を示す第3のフローチャートである。 股関節およびその周辺部について説明するための図である。 左股関節の拡大図である。
以下、本発明の実施の形態に係る診断情報表示装置について、図面を参照しながら説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、MRIシステムの概要の一例を示す図である。図1を参照して、MRIシステム1は、MRI装置200と、診断情報表示装置100とを含む。MRI装置200と、診断情報表示装置100とは、ローカルエリアネットワーク(LAN)5で接続されている。したがって、MRI装置200と、診断情報表示装置100とは互いに通信し、データを送受信可能である。
MRI装置200は、周知なのでここでは詳細は説明しないが、計測部203と、情報処理部201とを含む。計測部203は、水素原子核のスピンの磁化の向きが元に戻るまでの緩和時間を計測し、計測された緩和時間を情報処理部201に出力する。情報処理部201は、計測部203で計測された緩和時間を処理し、磁気共鳴画像(MRI)を生成する。
診断情報表示装置100は、一般的なコンピューターである。診断情報表示装置100は、MRI装置200により生成された磁気共鳴画像が入力され、磁気共鳴画像に基づいて診断情報を生成し、表示する。
なお、ここではMRI装置200と、診断情報表示装置100とがLAN5を介して通信する例を説明するが、インターネットなどの他のネットワークを介して接続されてもよい。また、MRI装置200で生成された磁気共鳴画像がCD-ROM等の記録媒体に記憶される場合、診断情報表示装置100がその記録媒体に記録された磁気共鳴画像を読み取ってもよい。
図2は、診断情報表示装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、診断情報表示装置100は、演算処理を行うコンピューターであり、それぞれがバス113に接続された、診断情報表示装置100の全体を制御するための中央演算装置(CPU)101と、CPU101が実行するためのプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)102と、CPU101の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)103と、データを不揮発的に記憶するHDD104と、LAN5に接続される通信部105と、画像を表示する表示部106と、操作の入力を受け付ける操作部107と、外部記憶装置110と、を含む。
表示部106は、液晶表示装置であり、画像を表示する。なお、液晶表示装置に代えて、有機EL(Electro-Luminescence)表示装置であってもよい。
操作部107は、マウス等のポインティングデバイスおよびキーボードを含み、ユーザーにより入力される操作を受け付ける。
通信部105は、診断情報表示装置100をLAN5に接続するためのインターフェースである。このため、CPU101は、通信部105を介して、LAN5に接続された情報処理部201と通信可能である。
外部記憶装置110は、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)111が装着される。CPU101は、外部記憶装置110を制御して、CD-ROM111に記憶されたデータを読み出す。
本実施の形態においては、CPU101は、ROM102またはHDD104に記憶されたプログラムを実行する。また、CPU101は、外部記憶装置110を制御して、CD-ROM111からCPU101が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM103に記憶して実行してもよい。
さらに、CPU101は、インターネットに接続されたコンピューターからプログラムをダウンロードしてHDD104に記憶する。また、インターネットに接続されたコンピューターがプログラムをHDD104に書込みする場合に、HDD104にプログラムが記憶される。CPU101は、HDD104に記憶されたプログラムをRAM103にロードして実行してもよい。
なお、CPU101が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD-ROM111に限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)等の半導体メモリ等の媒体でもよい。ここでいうプログラムは、CPU101により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図3は、診断情報表示装置が備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図3に示す機能は、診断情報表示装置100が備えるCPU101が、ROM102、HDD104またはCD-ROM111に記憶された診断情報表示プログラムを実行することにより、CPU101により実現される機能である。図3を参照して、CPU101は、画像取得部51と、範囲決定部53と、関連情報取得部55と、厚さ受付部57と、診断情報生成部59と、表示制御部61と、軟骨位置受付部63と、を含む。
画像取得部51は、MRI装置200が出力する磁気共鳴画像を取得し、取得された磁気共鳴画像を診断情報生成部59に出力する。磁気共鳴画像は、第1方向に垂直でかつ第1方向の位置が互いに異なる複数の層ごとの画像で構成される。第1の方向は、限定するものではないが、例えば、MRI装置200の計測対象である人の前後方向である。前後方向は、計測部203に対して測定対象である人が移動する上下方向に垂直である。
磁気共鳴画像は、緩和時間に基づき生成される画像である。緩和時間は、T2緩和時間、T2*緩和時間、T1ρ緩和時間を含む。したがって、磁気共鳴画像は、緩和時間の種類それぞれに対して、複数の層それぞれの画像を含む。また、磁気共鳴画像は、UTE-T2*またはUTE-MTRに基づき生成される画像でもよい。
画像取得部51は、通信部105を制御し、通信部105が情報処理部201から磁気共鳴画像を受信する場合、通信部105が受信する磁気共鳴画像を取得する。また、画像取得部51は、情報処理部201により出力される磁気共鳴画像を記録したCD-ROM111が外部記憶装置110に装着される場合、外部記憶装置110がCD-ROM111から読み出した磁気共鳴画像を取得する。
磁気共鳴画像は、第1の方向(前後方向)に垂直な画像であり、第1の方向の位置が異なる複数の層にそれぞれ対応する複数の画像を含む。また、磁気共鳴画像は、緩和時間を表す画像である。磁気共鳴画像は、緩和時間が複数種類の場合、複数種類の緩和時間にそれぞれ対応する複数の画像を含む。したがって、画像取得部51は、複数種類の緩和時間ごとに複数の層それぞれの画像を含む磁気共鳴画像を取得する。
関連情報取得部55は、画像取得部51により取得された磁気共鳴画像に関連する関連情報を取得する。磁気共鳴画像は、緩和時間を画素値で表す画像である。関連情報は、緩和時間と画素値との関係を示す情報である。関連情報は、緩和時間と画素値との関係を定めたテーブルであってもよいし、緩和時間と画素値との関係を定めた演算式であってもよい。関連情報取得部55は、緩和時間が複数種類の場合は、複数種類の緩和時間ごとに関連情報を取得する。関連情報取得部55は、通信部105を制御して、情報処理部201から関連情報を受信する。また、関連情報取得部55は、関連情報を記録したCD-ROM111が外部記憶装置110に装着される場合、外部記憶装置110がCD-ROM111に記憶された関連情報を読み出す。また、関連情報取得部55は、ユーザーが操作部107に入力する関連情報を取得してもよい。
磁気共鳴画像がモノクロの場合、画素値は明度を含む。このため、関連情報は、緩和時間と明度との関係を定める。磁気共鳴画像がカラーの場合、画素値はR(赤)、G(緑)、B(青)の3色それぞれの明度を含む。このため、関連情報は、緩和時間とRGB表色系の値との関係を定める。なお、表色系は、RGB表色系に限らず、色相、彩度および明度の成分からなるHSV表色系等の他の表色系であってもよい。
範囲決定部53は、第1方向に垂直な面における領域を決定する。具体的には、範囲決定部53は、後述する表示制御部61により表示部106に表示された磁気共鳴画像中で、ユーザーが操作部107を操作することにより入力する範囲の指定を受け付ける。範囲決定部53は、磁気共鳴画像中でユーザーにより指定された範囲を示す領域情報を、診断情報生成部59に出力する。
<範囲決定>
本実施の形態における診断情報表示装置100は、観察部位を膝軟骨とする場合を例に説明する。図4は、膝関節およびその周辺部について説明するための図である。図4を参照して、大腿骨B1と脛骨B2との間に膝関節Jがある。大腿骨B1の膝関節J側の端部は軟骨11で覆われている。また、脛骨B2の膝関節J側の端部は軟骨13で覆われている。大腿骨B1の端面は、十字靭帯23が通る溝が形成されている。大腿骨B1と脛骨B2との間には十字靭帯23を挟むように2つの半月板15が配置される。膝関節Jは、図示しない関節包により包まれており、滑液で満たされている。
膝関節Jの側方の側副靭帯21は、一端が大腿骨B1に繋がり、他端が腓骨B3に繋がる。膝関節Jの前方に膝蓋骨17が位置する。膝蓋骨17は上端が大腿四頭筋25に繋がり、下端が膝蓋腱27に繋がる。
図5は、磁気共鳴画像の一例を示す図である。磁気共鳴画像において、大腿骨B1と脛骨B2との間の膝関節Jの断面が示される。磁気共鳴画像に、大腿骨B1と脛骨B2とが表される。また、大腿骨B1と脛骨B2との間に、様々な組織が表れている。様々組織は、大腿骨B1を覆う軟骨11、脛骨B2を覆う軟骨13、半月板15および十字靭帯23を含む。
図6は、ユーザーにより入力される指示線の一例を示す図である。図5に示した磁気共鳴画像が表示部106に表示された状態で、ユーザーが操作部107を操作することにより指示線49Aおよび指示線49Bが表示される。例えば、マウスポインタの移動した軌跡が、指示線49Aおよび指示線49Bとして表示される。指示線49Aおよび指示線49Bで挟まれた範囲がユーザーにより指定された範囲を示す領域に決定される。
図5に示された磁気共鳴画像中で、図6に示したユーザーにより指定された範囲に含まれる領域画像が、図7に示される。
図3に戻って、診断情報生成部59は、画像取得部51から磁気共鳴画像が入力され、磁気共鳴画像に基づいて診断情報を生成する。診断情報生成部59は、第1診断情報生成部71と、第2診断情報生成部73と、を含む。
第1診断情報生成部71は、範囲決定部53から入力される領域情報に従って、その領域に対応する3次元画像を第1診断情報として生成し、第1診断情報を表示制御部61に出力する。第1診断情報生成部71は、範囲決定部53から入力される領域情報に従って磁気共鳴画像中でユーザーにより指定された領域に含まれる領域画像を特定する。そして、第1診断情報生成部71は、画像取得部51により取得された複数の層それぞれの磁気共鳴画像から、領域画像に対応する部分を抽出する。
第1診断情報生成部71は、複数の層それぞれの磁気共鳴画像から抽出される領域画像に含まれる複数の画素それぞれを直方体に変換し、複数の画素それぞれの位置に基づいて複数の直方体を3次元空間で配列する。これにより、ユーザーにより指定された領域に対応する3次元画像が生成される。複数の直方体には、領域画像の対応する画素の画素値に応じた色が付される。
<3次元画像の生成>
ここで、3次元画像の生成について、磁気共鳴画像から抽出された領域画像に含まれる9つの対象領域P1~P9に注目して、3次元画像の生成について説明する。図8は、9つの対象領域の一例を示す図である。対象領域は、9×9の画素の集合としている。なお、対象領域のサイズはこれに限定されることなく、1以上の画素の集まりであればよい。
磁気共鳴画像は第1の方向に垂直な画像である。ここで、対象領域P1~P9を第1の方向に垂直な正方形で示す。磁気共鳴画像は、第1の方向の位置が異なる複数の層それぞれの画像で構成され、複数の層間の距離dは予め定められている。そこで、図9に示すように、正方形の対象領域P1~P9に対して第1の方向に複数の層間の距離dを有する直方体R1~R9が定まる。このようにして、磁気共鳴画像中の9つの対象領域P1~P9が3次元の直方体R1~R9に変換される。3次元の直方体R1~R9に対象領域P1~P9の9つの画素の画素値の平均を対応付けた3次元画像が生成される。図9において、赤色が縦線のハッチングで示され、緑色が複数の点のハッチングで示され、青色が斜線のハッチングで示される。
複数の層の磁気共鳴画像それぞれについて、その層の磁気共鳴画像の領域画像に対応する部分に含まれる9つの対象領域P1~P9が3次元の直方体R1~R9に変換され、3次元の直方体R1~R9に対象領域P1~P9の9つの画素の画素値の平均を対応付けた3次元画像が生成される。
そして、複数の層、ここでは5つの層の磁気共鳴画像それぞれから生成された5つの3次元画像を、第1の方向に配置することにより、図10に示す第1診断情報が生成される。
図3に戻って、厚さ受付部57は、軟骨の厚さを受け付け、受け付けられた軟骨の厚さを第2診断情報生成部73に出力する。具体的には、厚さ受付部57は、後述する表示制御部61により表示部106に表示された磁気共鳴画像中で、ユーザーが操作部107を操作することにより指示した部分の軟骨の厚さを受け付ける。厚さ受付部57は、ユーザーが操作部107に入力する軟骨の厚さを受け付ける。また、磁気共鳴画像からエッジを抽出することにより軟骨の形状を特定し、ユーザーにより指示された部分の軟骨の厚さを検出してもよい。
第2診断情報生成部73は、磁気共鳴画像および関連情報に基づいて第2診断情報を生成し、生成された第2診断情報を表示制御部61に出力する。第2診断情報生成部73は、第1強度算出部75と、第2強度算出部77と、第3強度算出部79と、を含む。第1強度算出部75は、単一の種類の緩和時間に基づいて軟骨の強度を算出する。単一の種類の緩和時間は、T2緩和時間、T2*緩和時間、T1ρ緩和時間のいずれであってもよい。具体的には、第1強度算出部75は、磁気共鳴画像に含まれる画素の画素値を、その磁気共鳴画像が示す緩和時間に対応する関連情報に基づいて、緩和時間に変換する。第1強度算出部75は、緩和時間と軟骨の強度との相関を定めた次式(1)を用いて、画素に対応する軟骨の強度を算出する。
軟骨の強度=a1×(緩和時間)+c1…(1)
式(1)は、予め計測された複数の軟骨それぞれの緩和時間と強度とを収集しておき、これらの相関から求められた回帰直線である。
<回帰直線>
図11は、軟骨の緩和時間と強度との関係の一例を示す図である。横軸に軟骨の緩和時間が示され、縦軸に強度が示される。図11に示されるデータは、人工関節手術施行した患者6名(全例女性平均年齢78歳)について、術前にMRI装置200で磁気共鳴画像を撮像し、手術により切除された関節の軟骨および半月板に圧縮試験をして得られたデータである。術前に撮像された磁気共鳴画像は、T2緩和時間に対応する。強度は、機械特性(弾性係数)である。図13に示されるように、軟骨のT2緩和時間と弾性係数との間に相関があることが分かり、回帰直線が求められる。
図3に戻って、第2強度算出部77は、2つの種類の緩和時間に基づいて軟骨の強度を算出する。2つの種類の緩和時間は、T2緩和時間、T2*緩和時間、T1ρ緩和時間のいずれであってもよい。具体的には、第2強度算出部77は、第1緩和時間に対応する第1の磁気共鳴画像に含まれる画素の画素値を、その第1の磁気共鳴画像が示す第1緩和時間に対応する関連情報に基づいて、第1緩和時間に変換する。また、第2強度算出部77は、第2緩和時間に対応する第2の磁気共鳴画像に含まれる画素の画素値を、その第2の磁気共鳴画像が示す第2緩和時間に対応する第2の関連情報に基づいて、第2緩和時間に変換する。第2強度算出部77は、第1緩和時間、第2緩和時間と軟骨の強度との相関を定めた次式(2)を用いて、画素に対応する軟骨の強度を算出する。
軟骨の強度=a2×(第1緩和時間)+b2×(第2緩和時間)+c2…(2)
式(2)は、予め計測された複数の軟骨それぞれの第1緩和時間および第2緩和時間と強度とを収集しておき、これらの相関から求められた重回帰直線である。この重回帰直線は、予め撮像された2つの種類の緩和時間と、実際に得られた軟骨の強度とのデータから、2つの種類の緩和時間と軟骨の強度との相関に基づき求められる。
第3強度算出部79は、単一の種類の緩和時間と、厚さ受付部57から入力される軟骨の厚さとに基づいて軟骨の強度を算出する。単一の種類の緩和時間は、T2緩和時間、T2*緩和時間、T1ρ緩和時間のいずれであってもよい。具体的には、第3強度算出部79は、緩和時間に対応する磁気共鳴画像に含まれる画素の画素値を、その磁気共鳴画像が示す緩和時間に対応する関連情報に基づいて、緩和時間に変換する。第3強度算出部79は、緩和時間および軟骨の厚さと軟骨の強度との相関を定めた次式(3)を用いて、画素に対応する軟骨の強度を算出する。
軟骨の強度=a3×(緩和時間)+d3×(軟骨の厚さ)+c3…(3)
式(3)は、予め計測された複数の軟骨それぞれの緩和時間および軟骨の厚さと強度とを収集しておき、これらの相関から求められた重回帰直線である。この重回帰直線は、予め撮像された緩和時間および、実際に得られた軟骨の厚さおよび強度のデータから、緩和時間および軟骨の厚さと軟骨の強度との相関に基づき求められる。
表示制御部61は、表示部106を制御して、表示部106に画像を表示させる。表示制御部61は、診断情報生成部59から磁気共鳴画像、第1診断情報および第2診断情報が入力される。表示制御部61は、磁気共鳴画像表示部81と、第1診断情報表示部83と、第2診断情報表示部85と、を含む。
磁気共鳴画像表示部81は、画像取得部51により取得された磁気共鳴画像を表示部106に表示させる。磁気共鳴画像表示部81は、複数種類の緩和時間のうちユーザーにより指定された緩和時間、および複数の層のうちユーザーにより指定された層に対応する磁気共鳴画像を表示部106に表示させる。
第1診断情報表示部83は、第1診断情報生成部71により生成された3次元画像である第1診断情報を、表示部106に表示させる。第1診断情報表示部83は、範囲決定部53によりユーザーにより指定された範囲が決定されることに応じて、第1診断情報を表示部106に表示させる。
第1診断情報表示部83は、範囲決定部53により決定された領域よりも下方に位置する下方部位の3次元画像に重畳して第1診断情報を表示する。第1診断情報は、第1診断情報表示部83は、下方部位の3次元画像をモノクロの明度差のある画像として表示し、第1診断情報である3次元画像をカラーで表示する。これにより、第1診断情報が示すユーザーにより指定された範囲に対応する軟骨の部分を他の部分と区別して表示することができる。
第1診断情報表示部83には、第2診断情報生成部73から第2診断情報が入力されるようにして、3次元画像に含まれる各画素に対応する強度を色に変換し、変換された色を付して表示してもよい。これにより、軟骨の位置と強度とが表示される。ここでは、赤、緑、青の3色で表示する場合を例に説明する。例えば、強度を硬い方から順に上位、中位および下位の3段階に等分し、上位の強度に青色、中位の強度に緑色、下位の強度に赤色を割り当てる。これにより、軟骨の強度を色で判別可能になる。また、各色に強度に応じた明度を対応させてもよい。例えば、硬いほど明度が大きくなるようにすれば、軟骨または半月板の強度を3段階以上で判別可能になる。
図12は、第1診断情報の表示の一例を示す図である。図12を参照して、第1診断情報は、脛骨B2の3次元画像に重畳して図10に示した第1診断情報が表示される様子を示す。第1診断情報において、軟骨の強度が色の違いで表現される。図12では、赤色が縦線のハッチングで示され、緑色が複数の点のハッチングで示され、青色が斜線のハッチングで示される。このため、第1診断画像を見る者は、軟骨の強度を全体的に把握することができる。したがって、関節の全体に渡って軟骨の強度の大きさを判別可能になる。
図3に戻って、第2診断情報表示部85は、第2診断情報生成部73から第2診断情報が入力され、軟骨位置受付部63から磁気共鳴画像または第1診断情報中の位置が入力される。
軟骨位置受付部63は、磁気共鳴画像表示部81により表示部106に磁気共鳴画像が表示されている状態で、ユーザーにより軟骨の位置が指示される場合、指示された軟骨の磁気共鳴画像中の位置を受け付ける。また、軟骨位置受付部63は、第1診断情報表示部83により表示部106に第1診断情報が表示されている状態で、ユーザーにより軟骨の位置が指示される場合、指示された軟骨の第1診断情報中の位置を受け付ける。軟骨位置受付部63は、受け付けられた軟骨位置を第2診断情報表示部85に出力する。軟骨の位置は、磁気共鳴画像中の位置または第1診断情報中の位置のいずれかである。
第2診断情報表示部85は、部分表示部87と、領域表示部89と、を含む。部分表示部87と領域表示部89のいずれが有効となるかは、ユーザーにより設定された診断モードに従う。診断モードが位置モードに設定されている場合に部分表示部87が有効となり、診断モードが領域モードに設定されている場合に領域表示部89が有効となる。
部分表示部87は、軟骨位置受付部63から軟骨の位置が入力されることに応じて、その位置に対応する軟骨の強度を第2診断情報生成部73に算出させる。部分表示部87は、第2診断情報生成部73により算出される軟骨の強度を、表示部106に表示させる。磁気共鳴画像表示部81により磁気共鳴画像が表示部106に表示されている場合、その磁気共鳴画像に重畳して軟骨の強度を表示する。軟骨位置受付部63により磁気共鳴画像中の軟骨の位置が受け付けられるので、部分表示部87は、その受け付けられた位置の軟骨に対する強度であることを示す印を付して、軟骨の強度を表示する。第1診断情報表示部83により第1診断情報である3次元画像が表示部106に表示されている場合、部分表示部87は、その3次元画像に重畳して軟骨の強度を表示する。軟骨位置受付部63により3次元画像中の軟骨の位置が受け付けられるので、部分表示部87は、その受け付けられた位置の軟骨の強度であることを示す印を付して、軟骨の強度が表示される。
領域表示部89は、軟骨位置受付部63から軟骨の位置が入力されることに応じて、その位置から予め定められた領域を特定し、その領域に含まれる複数の画素に対応する軟骨の強度を第2診断情報生成部73に算出させる。予め定められた領域は、例えば、ユーザーにより指示された位置の画素を取り囲む所定数の画素からなる領域とすればよい。領域表示部89は、領域に含まれる複数の画素に対応する軟骨の強度の平均をその領域に対応する軟骨の強度に決定する。領域表示部89は、その領域に対して決定された軟骨の強度を、表示部106に表示させる。磁気共鳴画像表示部81により磁気共鳴画像が表示部106に表示されている場合、領域表示部89は、その磁気共鳴画像に重畳して軟骨の強度を表示する。軟骨位置受付部63により磁気共鳴画像中の軟骨の位置が受け付けられるので、領域表示部89は、その受け付けられた位置から所定の範囲の領域の軟骨に対する強度であることを示す印を付して、軟骨の強度を表示する。第1診断情報表示部83により第1診断情報である3次元画像が表示部106に表示されている場合、領域表示部89は、その3次元画像に重畳して軟骨の強度を表示する。軟骨位置受付部63により3次元画像中の軟骨の位置が受け付けられるので、領域表示部89は、その受け付けられた位置所定の範囲の領域の軟骨の強度であることを示す印を付して、軟骨の強度を表示する。
なお、領域表示部89は、ユーザーにより指示された位置から所定の範囲の軟骨の強度の平均を求めるようにしたが、ユーザーが領域を指定する場合は、指定された領域の強度の平均を求めてもよい。また、領域表示部89は、軟骨の強度の平均に加えて、またはそれとは別に、軟骨の強度の最大値と最小値との差(レンジ)を表示してもよい。
図13は、第2診断情報の表示態様の一例を示す図である。図13においては、図5に示した磁気共鳴画像が表示され、ユーザーが指示する位置にマウスポインタ45が表示される。第2診断情報47は、磁気共鳴画像に重畳して表示される。第2診断情報47は、磁気共鳴画像中でマウスポインタ45の位置に対応する軟骨の緩和時間と軟骨の強度とを示す。ここでは、第2診断情報47は、緩和時間が40ms、強度が0.5Paを示す。これにより、磁気共鳴画像による色だけでなく、緩和時間が数値で表示されるので、正確に軟骨の状態を把握可能になる。なお、強度を表示することなく、緩和時間だけを表示してもよい。
マウスポインタ45の位置を示す吹き出しが表示されており、第2診断情報47はその吹き出し中に表示される。吹き出しにより、第2診断情報47がマウスポインタ45で示される位置の軟骨に対応することが示される。なお、第2診断情報47がマウスポインタ45で示される位置の軟骨に対応することを示すための印は、吹き出しに限らず、矢印等の他の印が用いられてもよい。
図14は、診断情報表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。診断情報表示処理は、診断情報表示装置100が備えるCPU101が、ROM102、HDD104またはCD-ROM111に記憶された診断情報表示プログラムを実行することにより、CPU101により実行される処理である。
図14を参照して、CPU101は、磁気共鳴画像を取得する(ステップS01)。CPU101は、通信部105を制御して、情報処理部201と通信し、情報処理部201から磁気共鳴画像を受信する。また、磁気共鳴画像を記録したCD-ROM111が外部記憶装置110に装着される場合、CPU101は、外部記憶装置110を制御して、CD-ROM111から磁気共鳴画像を読み出す。緩和時間が複数種類あり、かつ、第1の方向の位置が異なる複数の層がある場合、CPU101は、複数種類の緩和時間ごとに複数の層それぞれの磁気共鳴画像を取得する。
ステップS02においては、磁気共鳴画像が表示部106に表示され、処理はステップS05に進む。ステップS01において取得された複数の磁気共鳴画像のうちユーザーにより選択された磁気共鳴画像が表示される。
ステップS03においては、表示モードが3次元モードに設定されているか否かが判断される。表示モードが3次元モードに設定されているならば処理はステップS04に進むが、そうでなければ処理はステップS06に進む。表示モードは、ユーザーが操作部107に入力する操作によって3次元モードまたは2次元モードのいずれかに設定される。
ステップS04においては、第1診断情報生成処理が実行されて、処理はステップS05に進む。第1診断情報生成処理の詳細は後述するが、複数の磁気共鳴画像に基づいて、軟骨を3次元で表現する3次元画像である第1診断情報を生成する処理である。ステップS05においては、第1診断情報が表示部106に表示され、処理はステップS06に進む。
処理がステップS06に進む場合、表示部106に磁気共鳴画像と、第1診断情報とのいずれかが表示される。なお、表示部106に磁気共鳴画像と第1診断情報とが並べて表示されてもよい。ステップS06においては、軟骨がユーザーにより軟骨が指定されたか否かが判断される。表示部106に表示された磁気共鳴画像または第1診断情報に含まれる軟骨の部分が、ユーザーが操作部107を操作して入力する操作によって指示される場合に、軟骨の指定が受け付けられる。軟骨が指定されるまで待機状態となり(ステップS06でNO)、軟骨が指定されたならば処理はステップS07に進む。
ステップS07においては、第2診断情報表示処理が実行され、処理はステップS08に進む。第2診断情報表示処理は、その詳細は後述するが、軟骨の強度を含む第2診断情報を生成し、表示部106に表示する処理である。
ステップS08においては、終了指示が受け付けられたか否かが判断される。ユーザーが操作部107を操作して、処理を終了させることを示す終了指示を入力する場合に終了指示が受け付けられる。終了指示が受け付けられたならば処理は終了するが、そうでなければ処理はステップS06に戻る。
図15は、第1診断情報生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1診断情報生成処理は、診断情報表示処理のステップS04において実行される処理である。図15を参照して、処理対象となる領域画像が決定される(ステップS11)。表示部106に表示された磁気共鳴画像中で、ユーザーが操作部107を操作して指定される領域の画像が、処理対象となる領域画像に決定される。なお、磁気共鳴画像からエッジを抽出する等の画像処理が実行され、軟骨の部分が特定される場合、特定された部分を含む領域が処理対象となる領域画像に決定されてもよい。
ステップS12においては、変数iに「1」が設定され、処理はステップS13に進む。変数iは、処理対象となる磁気共鳴画像の層を特定する値である。ステップS13においては、処理対象として第n層の磁気共鳴画像が選択され、処理はステップS14に進む。
ステップS14においては、処理対象として領域の画像が選択され、処理はステップS15に進む。第n層の磁気共鳴画像中で、ステップS11で決定された領域画像に相当する画像が処理対象として選択される。
ステップS15においては、処理対象に選択されていない磁気共鳴画像が存在するか否かが判断される。未選択の磁気共鳴画像が存在するならば処理はステップS16に進むが、そうでなければ処理はステップS17に進む。ステップS16においては、変数iがインクリメントされ、処理はステップS13に戻る。
ステップS17においては、第1診断情報として3次元画像が生成され、処理は診断情報表示処理に戻る。ステップS14において、第1層~第n層の磁気共鳴画像それぞれから領域の画像が選択されている。第1層~第n層それぞれの領域の画像は、第1の方向に垂直な画像である。このため、第1層~第n層それぞれの領域の画像それぞれを、第1の方向に所定の距離dの厚さを持たせた3次元形状に変換する。そして、第1層~第n層それぞれの3次元形状を、第1層~第n層まで順に第1の方向に沿って配列することにより3次元形状が生成される。さらに、第1層~第n層それぞれの領域画像に含まれる複数の画素の画素値を3次元形状の対応する部分に付加することにより、3次元画像が生成される。
図16は、第2診断情報表示処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。第2診断情報表示処理は、診断情報表示処理のステップS07において実行される処理である。第2診断情報表示処理が実行される前の段階で、診断情報表示処理のステップS06において、軟骨の位置が指定されている。
図16を参照して、CPU101は、関連情報を取得する(ステップS21)。関連情報は、緩和時間と画素値との関係を示す情報である。関連情報は、緩和時間と画素値との関係を定めたテーブルであってもよいし、緩和時間と画素値との関係を定めた演算式であってもよい。緩和時間は、T2緩和時間、T2*緩和時間、T1ρ緩和時間のいずれかである。緩和時間は、診断情報表示処理のステップS02において、ユーザーにより選択されて表示部106に表示された磁気共鳴画像に対応する緩和時間である。
ステップS22においては、診断モードによって処理が分岐する。診断モードは、位置モードと領域モードとを含み、ユーザーによりいずれかに設定される。診断モードが位置モードに設定されているならば処理はステップS23に進み、診断モードが領域モードに設定されているならば処理はステップS26に進む。
ステップS23においては、ユーザーにより指定された軟骨の位置に対応する画素の画素値が緩和時間に変換される。ステップS23が実行される前の段階で、表示部106に表示されている磁気共鳴画像または第1診断情報中で、ユーザーにより軟骨の位置が指定されているので、その指定された位置に対応する画素が特定される。ステップS21において取得された関連情報を用いて、画素値が緩和時間に変換される。ここでの緩和時間は、表示部106に表示されている磁気共鳴画像または第1診断情報に対応する緩和時間である。次のステップS24においては、緩和時間が強度に変換され、処理はステップS25に進む。上記式(1)を用いて、緩和時間から強度が算出される。ステップS25においては、表示部106に緩和時間と強度とが表示され、処理は診断情報表示処理に戻る。表示部106には磁気共鳴画像または第1診断情報が表示されているので、緩和時間と強度とが磁気共鳴画像または第1診断情報に重畳して表示される。また、緩和時間と強度とが磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨に対応することを示す印としての吹き出しに緩和時間と強度とが表示される。
ステップS26においては、領域が特定され、処理はステップS27に進む。ユーザーにより指定された軟骨の位置から所定の距離の範囲の領域が特定される。ステップS27においては、領域に含まれる複数の画素ごとに、その画素の画素値が緩和時間に変換され、処理はステップS28に進む。ステップS21において取得された関連情報を用いて、画素値が緩和時間に変換される。ここでの緩和時間は、表示部106に表示されている磁気共鳴画像または第1診断情報に対応する緩和時間である。
次のステップS28においては、画素ごとに緩和時間が強度に変換され、処理はステップS29に進む。上記式(1)を用いて、ステップS27において求められた緩和時間から強度が算出される。ステップS29においては、領域に含まれる複数の画素それぞれの緩和時間の平均と、強度の平均とが算出され、処理はステップS30に進む。
ステップS30においては、表示部106に緩和時間の平均と強度の平均とが表示され、処理は診断情報表示処理に戻る。表示部106には磁気共鳴画像または第1診断情報が表示されているので、緩和時間の平均と強度の平均とが磁気共鳴画像または第1診断情報に重畳して表示される。また、緩和時間の平均と強度の平均とが、磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨から所定の範囲の領域に対応することを示す印としての吹き出しに緩和時間の平均と強度の平均とが表示される。また、磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨から所定の範囲の領域を示す印として、その領域の輪郭が表示されてもよい。
図17は、第2診断情報表示処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。第2診断情報表示処理は、診断情報表示処理のステップS07において実行される処理である。図17に示す第2診断情報表示処理が実行される前の段階で、診断情報表示処理のステップS06において、軟骨の位置が指定されている。
図17を参照して、図16に示した第2診断情報表示処理と異なる点は、ステップS21、ステップS23~ステップS25、ステップS27~ステップS30が、ステップS21A、ステップS23A~ステップS25A、ステップS27A~ステップS30Aに変更された点である。その他の処理は、図16に示した処理と同じである。
CPU101は、関連情報を取得する(ステップS21A)。関連情報は、第1緩和時間と第1の磁気共鳴画像の画素値との関係を示す情報、および第2緩和時間と第2の磁気共鳴画像の画素値との関係を示す情報である。関連情報は、第1緩和時間と第1の磁気共鳴画像の画素値との関係、および第2緩和時間と第2の磁気共鳴画像の画素値との関係を定めたテーブルであってもよいし、演算式であってもよい。第1緩和時間および第2緩和時間は、T2緩和時間、T2*緩和時間、T1ρ緩和時間のいずれかである。第1緩和時間および第2緩和時間のいずれかは、診断情報表示処理のステップS02において、ユーザーにより選択されて表示部106に表示された磁気共鳴画像に対応する緩和時間である。ここでは、第1緩和時間が、診断情報表示処理のステップS02において、ユーザーにより選択されて表示部106に表示された磁気共鳴画像に対応する場合を例に説明する。この場合の第2緩和時間は、第1緩和時間とは異なる。
ステップS22においては、診断モードによって処理が分岐する。診断モードが位置モードに設定されているならば処理はステップS23に進み、診断モードが領域モードに設定されているならば処理はステップS26に進む。
ステップS23Aにおいては、ユーザーにより指定された軟骨の位置に対応する第1の磁気共鳴画像中の画素の画素値が第1緩和時間に変換されるとともに、ユーザーにより指定された軟骨の位置に対応する第2の磁気共鳴画像中の画素の画素値が第2緩和時間に変換され、処理はステップS24Aに進む。ステップS21Aにおいて取得された関連情報を用いて、第1の磁気共鳴画像中の画素の画素値が第1緩和時間に変換され、第2の磁気共鳴画像中の画素の画素値が第2緩和時間に変換される。
次のステップS24Aにおいては、第1緩和時間および第2緩和時間が強度に変換され、処理はステップS25Aに進む。上記式(2)を用いて、第1緩和時間および第2緩和時間から強度が算出される。ステップS25Aにおいては、表示部106に第1緩和時間、第2緩和時間および強度が表示され、処理は診断情報表示処理に戻る。表示部106には磁気共鳴画像または第1診断情報が表示されているので、第1緩和時間、第2緩和時間および強度が磁気共鳴画像または第1診断情報に重畳して表示される。また、第1緩和時間、第2緩和時間および強度が磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨に対応することを示す印としての吹き出しに第1緩和時間、第2緩和時間および強度が表示される。
ステップS26においては、領域が特定され、処理はステップS27Aに進む。ステップS27Aにおいては、画素ごとに画素値が第1緩和時間および第2緩和時間に変換され、処理はステップS28Aに進む。ステップS21Aにおいて取得された関連情報を用いて、第1の磁気共鳴画像中で特定された領域に含まれる複数の画素ごとに、画素の画素値が第1緩和時間に変換されるとともに、第2の磁気共鳴画像中で特定された領域に含まれる複数の画素ごとに、画素の画素値が第1緩和時間に変換される。
次のステップS28Aにおいては、画素ごとに第1緩和時間および第2緩和時間が強度に変換され、処理はステップS29Aに進む。上記式(2)を用いて、ステップS27Aにおいて求められた第1緩和時間および第2緩和時間から強度が算出される。ステップS29Aにおいては、領域に含まれる複数の画素それぞれの第1緩和時間の平均、および第2緩和時間の平均、および、強度の平均が算出され、処理はステップS30Aに進む。
ステップS30Aにおいては、表示部106に第1緩和時間の平均、第2緩和時間の平均および強度の平均が表示され、処理は診断情報表示処理に戻る。表示部106には磁気共鳴画像または第1診断情報が表示されているので、第1緩和時間の平均、第2緩和時間の平均および強度の平均が磁気共鳴画像または第1診断情報に重畳して表示される。また、磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨から所定の範囲の領域を示す印としての吹き出しに第1緩和時間の平均、第2緩和時間の平均および強度の平均が表示される。また、磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨から所定の範囲の領域を示す印として、その領域の輪郭が表示されてもよい。
図18は、第2診断情報表示処理の流れの一例を示す第3のフローチャートである。第2診断情報表示処理は、診断情報表示処理のステップS07において実行される処理である。図18に示す第2診断情報表示処理が実行される前の段階で、診断情報表示処理のステップS06において、軟骨の位置が指定されている。
図18を参照して、図16に示した第2診断情報表示処理と異なる点は、ステップS21の前にステップS31が追加された点、ステップS24、ステップS25、ステップS28、ステップS30が、ステップS21B、ステップS24B、ステップS25B、ステップS28B、ステップS30Bに変更された点である。その他の処理は、図16に示した処理と同じである。
CPU101は、軟骨の厚さを取得し(ステップS31)、処理をステップS21に進める。ユーザーが操作部107に入力する軟骨の厚さを受け付ける。また、磁気共鳴画像からエッジを抽出することにより軟骨の形状を特定し、ユーザーにより指示された部分の軟骨の厚さを検出してもよい。
ステップS21においては、関連情報が取得され、処理はステップS22に進む。ステップS22においては、診断モードによって処理が分岐する。診断モードが位置モードに設定されているならば処理はステップS23に進み、診断モードが領域モードに設定されているならば処理はステップS26に進む。
ステップS23においては、ユーザーにより指定された軟骨の位置に対応する画素の画素値が緩和時間に変換され、処理はステップS24Bに進む。ステップS21において取得された関連情報を用いて、画素値が緩和時間に変換される。ここでの緩和時間は、表示部106に表示されている磁気共鳴画像または第1診断情報に対応する緩和時間である。
次のステップS24Bにおいては、緩和時間および軟骨の厚さが強度に変換され、処理はステップS25Bに進む。上記式(3)を用いて、緩和時間および軟骨の厚さから強度が算出される。ステップS25Bにおいては、表示部106に緩和時間、軟骨の厚さおよび強度が表示され、処理は診断情報表示処理に戻る。表示部106には磁気共鳴画像または第1診断情報が表示されているので、緩和時間、軟骨の厚さおよび強度が磁気共鳴画像または第1診断情報に重畳して表示される。また、緩和時間、軟骨の厚さおよび強度が磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨に対応することを示す印としての吹き出しに緩和時間、軟骨の厚さおよび強度が表示される。
ステップS26においては、領域が特定され、処理はステップS27に進む。ステップS27においては、領域に含まれる複数の画素ごとに、その画素の画素値が緩和時間に変換され、処理はステップS28Bに進む。ステップS21において取得された関連情報を用いて、画素値が緩和時間に変換される。ここでの緩和時間は、表示部106に表示されている磁気共鳴画像または第1診断情報に対応する緩和時間である。
ステップS28Bにおいては、画素ごとに緩和時間および軟骨の厚さが強度に変換され、処理はステップS29に進む。上記式(3)を用いて、ステップS27において求められた緩和時間と、ステップS31において取得された軟骨の厚さと、から強度が算出される。ステップS29においては、領域に含まれる複数の画素それぞれの緩和時間の平均と、強度の平均とが算出され、処理はステップS30Bに進む。
ステップS30Bにおいては、表示部106に緩和時間の平均、軟骨の厚さおよび強度の平均が表示され、処理は診断情報表示処理に戻る。表示部106には磁気共鳴画像または第1診断情報が表示されているので、緩和時間の平均、軟骨の厚さおよび強度の平均が磁気共鳴画像または第1診断情報に重畳して表示される。また、磁気共鳴画像または第1診断情報中でユーザーにより指定された軟骨から所定の範囲の領域を示す印としての吹き出しに緩和時間の平均、軟骨の厚さおよび強度の平均が表示される。
<処理対象軟骨>
上述した実施の形態においては、膝関節の軟骨および半月板に対する診断情報を表示する例を説明した。診断情報の生成の対象となる関節は、膝関節とは別の股関節および足関節が含まれる。肩関節、肘関節、手首または指の関節が対象に含まれてもよい。また、診断情報の生成の対象となる部位は、軟骨の他に、半月板、関節唇、関節包、靭帯,腱,骨移行部への付着部などの軟部組織を含む。
図19は、股関節およびその周辺部について説明するための図である。図20は、左股関節の拡大図である。図19に示すように、骨盤B5と左大腿骨B6との間に左股関節J1があり、骨盤B5と右大腿骨B7との間に右股関節J2がある。以下、代表的に左股関節J1について説明する。図20に示すように、左股関節J1は、骨盤B5の寛骨臼B51および左大腿骨B6の大腿骨頭B61により構成される。寛骨臼B51の辺縁に関節唇31がある。左股関節J1内には、軟骨33等の他の種々の組織がある。左股関節J1は、関節包35により包まれている。
<第1の変形例>
上記式(1)~式(3)は、緩和時間から軟骨の強度を算出する式としたが、磁気共鳴画像の画素値から軟骨の強度を算出する式としてもよい。
上記式(1)の変形例として、次式(4)が用いられる。
軟骨の強度=a4×(画素値)+c4…(4)
画素値は、緩和時間に対応する磁気共鳴画像の画素値である。
上記式(2)の変形例として、次式(5)が用いられる。
軟骨の強度=a5×(第1の画素値)+b5×(第2の画素値)+c5…(5)
ここで、第1の画素値は、第1緩和時間に対応する磁気共鳴画像の画素値であり、第2の画素値は、第2緩和時間に対応する磁気共鳴画像の画素値である。
上記式(3)の変形例として、次式(6)が用いられる。
軟骨の強度=a6×(画素値)+d6×(軟骨の厚さ)+c6…(6)
画素値は、緩和時間に対応する磁気共鳴画像の画素値である。
<第2の変形例>
上述した実施の形態においては、強度を弾性係数で示したが、強度に代えて、受け止めることのできる上限を示す限界荷重としてもよい。限界荷重は、軟骨が塑性変形して破壊される直前の圧力である。実験することにより、限界荷重と弾性係数との関係を示すテーブルまたは演算式を定めておくことで、強度から限界荷重を求めることができる。第2診断情報として、強度に代えて限界荷重を表示することにより、診断者は、その軟骨がどれだけの圧力に耐えることができるかを知ることができる。特に、診断者が、磁気共鳴画像を患者に見せて軟骨の状態を説明する場合に、患者が自身の軟骨の強度を数値で把握できるので、軟骨の状態を理解し易くなる。
以上説明したように本実施の形態における診断情報表示装置100は、MRI装置200が出力する磁気共鳴画像を取得し、磁気共鳴画像に基づいて第1診断情報および/または第2診断情報を生成し、第1診断情報および/または第2診断情報を表示部106に表示する。磁気共鳴画像に基づいて第1診断情報およびまたは第2診断情報が生成されるので、磁気共鳴画像を生成する場合に比較して、処理するデータ量が少なく、第1診断情報または第2診断情報を生成する処理の負荷が小さくなる。また、第1診断情報または第2診断情報が表示部106に表示されるので、磁気共鳴画像を異なる態様で表示することができる。したがって、診断を支援する情報を容易に表示することができる。
診断情報表示装置100がMRI装置200から取得する磁気共鳴画像は、第1方向に垂直でかつ第1方向の位置が互いに異なる複数であり、診断情報表示装置100は、第1方向に垂直な面における領域を決定し、複数の磁気共鳴画像それぞれにおける領域に含まれる領域画像に基づいて3次元の立体画像を第1診断情報として生成する。このため、複数の磁気共鳴画像に含まれる情報を1つにまとめた3次元の画像を表示することができる。
診断情報表示装置100は、磁気共鳴画像の各画素値とMRI装置200で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を取得し、関連情報を用いて、磁気共鳴画像に基づいて軟骨の硬さを示す強度である第2診断情報を決定する。このため、軟骨の強度が表示されるので、診断が容易になる。
強度は、緩和時間と強度との相関を示す式(1)に基づいて緩和時間から決定される。式(1)は、予め測定された緩和時間と強度との組の複数の相関から求められるので、軟骨の強度の予測が向上する。本実施の形態においては、強度を弾性係数としている。
また、強度は、第1緩和時間および第1緩和時間とは異なる第2緩和時間と強度との相関を示す式(2)に基づいて、第1緩和時間および第2緩和時間から決定される。式(2)は、予め測定された第1緩和時間および第2緩和時間と強度との組の複数の相関から求められるので、軟骨の強度の予測が向上する。
また、強度は、緩和時間と軟骨の厚さと強度との相関を示す式(3)に基づいて、緩和時間および軟骨の厚さから決定される。式(3)は、予め測定された緩和時間および軟骨の強度との組の複数の相関から求められるので、軟骨の強度の予測が向上する。
診断情報表示装置100は、表示部106に表示された画像中の位置を受け付け、受け付けられた位置に関連付けて、位置に対応する軟骨に対して決定された軟骨の強度および緩和時間を表示する。このため、表示部106に表示された画像と関連付けて軟骨の強度および緩和時間が表示されるので、軟骨の位置と強度および緩和時間を同時に確認できる。
診断情報表示装置100は、表示部106に表示された画像中の位置を受け付け、受け付けられた位置に関連付けて、位置から所定の範囲の位置にそれぞれ対応する軟骨それぞれに対して決定された強度および緩和時間を表示する。このため、表示部106に表示された画像と関連付けてユーザーにより指定された位置から所定の範囲の軟骨の強度の平均および緩和時間の平均が表示されるので、所定範囲の軟骨の位置と強度および緩和時間とを同時に確認できる。
診断情報表示装置100は、MRI装置200で検出される緩和時間を取得する場合、緩和時間に基づいて、荷重関節の軟骨の硬さを示す強度を決定する。例えば、式(1)、式(2)または式(3)を用いて、緩和時間から強度を算出する。緩和時間に基づいて強度が決定されるので、磁気共鳴画像とは別に、診断を支援する情報を生成することができる。
なお、上述した実施の形態においては、診断情報表示装置100について説明したが、診断情報表示装置100で実行される診断情報表示方法およびその診断情報表示方法を診断情報表示装置100が備えるCPU101に実行させる診断情報表示プログラムとして発明を捉えることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 第1相関関係は、緩和時間と強度との複数の組を用いて、緩和時間を説明変数とし、強度を目的変数として求められた回帰直線である、請求項4に記載の診断情報表示装置。
(2) 第2相関関係は、第1緩和時間、第2緩和時間および強度の複数の組を用いて、第1緩和時間および第2緩和時間を説明変数とし、強度を目的変数として求められた重回帰直線である、請求項5に記載の診断情報表示装置。
(3) 第3相関関係は、緩和時間、軟骨の厚さおよび強度の複数の組を用いて、緩和時間および軟骨の厚さを説明変数とし、強度を目的変数として求められた重回帰直線である、請求項6に記載の診断情報表示装置。
1 MRIシステム、5 インターネット、100 診断情報表示装置、101 CPU、102 ROM、103 RAM、104 HDD、105 通信部、106 表示部、107 操作部、110 外部記憶装置、111 CD-ROM、200 MRI装置、201 情報処理部、203 計測部、11 軟骨、13 軟骨、15 半月板、17 膝蓋骨、21 側副靭帯、23 十字靭帯、25 大腿四頭筋、27 膝蓋腱、31 関節唇、33 軟骨、35 関節包、B1 大腿骨、B2 脛骨、B3 腓骨、B5 骨盤、B51 寛骨臼、B6 左大腿骨、B61 大腿骨頭、B7 右大腿骨、J 膝関節、J1 左股関節、J2 右股関節、41 指示線、43 指示線、45 マウスポインタ、47 第2診断情報、51 画像取得部、53 範囲決定部、55 関連情報取得部、57 厚さ受付部、59 診断情報生成部、61 表示制御部、63 軟骨位置受付部、71 第1診断情報生成部、73 第2診断情報生成部、75 第1強度算出部、77 第2強度算出部、78 全例女性平均年齢、79 第3強度算出部、81 磁気共鳴画像表示部、83 第1診断情報表示部、85 第2診断情報表示部、87 部分表示部、89 領域表示部。

Claims (12)

  1. MRI装置が出力する磁気共鳴画像を取得する画像取得手段と、
    前記磁気共鳴画像の各画素値と前記MRI装置で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を取得する関連情報取得手段と、
    前記関連情報を用いて、取得された前記磁気共鳴画像に基づいて軟骨の硬さを示す強度を示す第2診断情報を生成する第2診断情報生成手段と、
    前記第2診断情報を表示装置に表示する表示制御手段と、を備えた、診断情報表示装置。
  2. 前記磁気共鳴画像は2次元であり、
    前記画像取得手段は、第1方向に垂直でかつ前記第1方向の位置が互いに異なる複数の前記磁気共鳴画像を取得し、
    前記第1方向に垂直な面における領域を決定する範囲決定手段と、
    取得された複数の前記磁気共鳴画像それぞれにおける前記領域に含まれる領域画像に基づいて3次元の立体画像を第1診断情報として生成する第1診断情報生成手段と、をさらに備え、
    前記表示制御手段は、前記領域に対して前記第1診断情報として生成された前記立体画像を、前記領域に対応する前記第2診断情報で特定される強度に対応して予め定められた色を付して、前記領域よりも下方に位置する下方部位の3次元画像に重畳して表示する、請求項1に記載の診断情報表示装置。
  3. 前記表示制御手段は、前記第2診断情報を前記磁気共鳴画像に重畳して表示する、請求項1に記載の診断情報表示装置。
  4. 前記強度は、前記緩和時間と前記強度との相関を示す第1相関関係に基づいて決定される、請求項1~3のいずれかに記載の診断情報表示装置。
  5. 前記緩和時間は、第1緩和時間と前記第1緩和時間とは異なる第2緩和時間とを含み、
    前記強度は、前記第1緩和時間と前記第2緩和時間と前記強度との相関を示す第2相関関係値に基づいて、前記第1緩和時間および前記第2緩和時間から決定される、請求項1~3のいずれかに記載の診断情報表示装置。
  6. 軟骨の厚さを取得する厚さ取得手段を、さらに備え、
    前記強度は、前記緩和時間と前記軟骨の厚さと前記強度との相関を示す第3相関値に基づいて、取得された前記緩和時間および取得された前記軟骨の厚さから決定される、請求項1~3のいずれかに記載の診断情報表示装置。
  7. 前記表示装置に表示された画像中の位置を受け付ける受付手段をさらに備え、
    前記表示制御手段は、受け付けられた前記位置に関連付けて、前記位置に対応する軟骨に対して決定された前記第2診断情報を表示する、請求項~6のいずれかに記載の診断情報表示装置。
  8. 前記表示装置に表示された画像中の位置を受け付ける受付手段をさらに備え、
    前記表示制御手段は、受け付けられた前記位置に関連付けて、前記位置から所定の範囲の位置にそれぞれ対応する軟骨それぞれに対して決定された前記第2診断情報の平均を表示する、請求項~6のいずれかに記載の診断情報表示装置。
  9. MRI装置が出力する磁気共鳴画像を取得する画像取得ステップと、
    前記磁気共鳴画像の各画素値と前記MRI装置で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を取得する関連情報取得ステップと、
    前記関連情報を用いて、取得された前記磁気共鳴画像に基づいて軟骨の硬さを示す強度を示す第2診断情報を生成する第2診断情報生成ステップと、
    前記第2診断情報を表示装置に表示する表示制御ステップと、をコンピューターに実行させる診断情報表示方法。
  10. 前記磁気共鳴画像は2次元であり、
    前記画像取得ステップは、第1方向に垂直でかつ前記第1方向の位置が互いに異なる複数の前記磁気共鳴画像を取得するステップを含み、
    前記第1方向に垂直な面における領域を決定する範囲決定ステップと、
    取得された複数の前記磁気共鳴画像それぞれにおける前記領域に含まれる領域画像に基づいて3次元の立体画像を第1診断情報として生成する第1診断情報生成ステップと、をさらに含み、
    前記表示制御ステップは、前記領域に対して前記第1診断情報として生成された前記立体画像を、前記領域に対応する前記第2診断情報で特定される強度に対応して予め定められた色を付して、前記領域よりも下方に位置する下方部位の3次元画像に重畳して表示するステップを含む、請求項9に記載の診断情報表示方法。
  11. MRI装置が出力する磁気共鳴画像を取得する画像取得ステップと、
    前記磁気共鳴画像の各画素値と前記MRI装置で検出される緩和時間との関係を示す関連情報を取得する関連情報取得ステップと、
    前記関連情報を用いて、取得された前記磁気共鳴画像に基づいて軟骨の硬さを示す強度を示す第2診断情報を生成する第2診断情報生成ステップと、
    前記第2診断情報を表示装置に表示する表示制御ステップと、をコンピューターに実行させる診断情報表示プログラム。
  12. 前記磁気共鳴画像は2次元であり、
    前記画像取得ステップは、第1方向に垂直でかつ前記第1方向の位置が互いに異なる複数の前記磁気共鳴画像を取得するステップを含み、
    前記第1方向に垂直な面における領域を決定する範囲決定ステップと、
    取得された複数の前記磁気共鳴画像それぞれにおける前記領域に含まれる領域画像に基づいて3次元の立体画像を第1診断情報として生成する第1診断情報生成ステップと、をさらに前記コンピューターに実行させ、
    前記表示制御ステップは、前記領域に対して前記第1診断情報として生成された前記立体画像を、前記領域に対応する前記第2診断情報で特定される強度に対応して予め定められた色を付して、前記領域よりも下方に位置する下方部位の3次元画像に重畳して表示するステップを含む、請求項11に記載の診断情報表示プログラム。
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