JP5216949B2 - 手術支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、術前計画で定めた手術計画を手術部位に高精度に反映できる手術支援装置に関するものである。
外科手術においては、手術前に患部のX線CTやMRI等の医用画像を撮影し、医師はその画像と手術部位を手術中に目視で照らし合わせながら経験と勘を頼りに手術を遂行している。ところが、このようなマニュアル手術では、その結果は医師の経験と勘及び技量に依存することになる。そこで、近年、技量に依存しなくても高精度な手術が可能な、BrainLAB VectorVision(登録商標)を代表とする手術支援システムが開発されている。
これは、手術前に撮影された医用画像を用いて3次元空間で手術位置・範囲や手術跡に埋め込むインプラント等の術前計画を立案してこの術前計画空間を術中空間内にマッピングし、術前計画の位置・域に対応する術中空間の位置・域に手術器械を誘導するものである。なお、医師の手に代えて、手術器械(工具)を誘導してインプラントの設置域を高精度に手術(加工)する手術ロボットシステム(下記特許文献1)も開発されている。そして、空間マッピングを行うために術前計画空間を実際の術中空間に対応付けし、それらの相対的な空間座標変換行列を求める作業をレジストレーションと呼ぶ。
このレジストレーションは、術前計画空間及び術中空間のそれぞれのデータに共通する凹凸等の形状変化が大き点が採択される特徴点を抽出し、それらの対応付けを行うことで実現される。このレジストレーションは、それぞれの空間から抽出されるデータの種類で区別され、特徴点群と術中にこれに対応する点群を位置計測器で計測した計測点群との対応付けを行う点対応レジストレーション、術前計画空間内の手術部位の表面形状である点列と術中に計測された表面形状とを対応付けするサーフェスレジストレーション、手術部位の術前に撮影されたX線画像と術中に撮影されるX線画像の画素の濃淡を対応付けする2D/3Dレジストレーション等がある。
しかし、これらレジストレーションにおいても幾つかの課題があり、点対応及びサーフェスレジストレーションでは、手術中の切開及び手術部位周囲の状況によって形状が十分に計測できないための形状データの不足・偏りに基づく精度低下の問題、2D/3Dレジストレーションでは、手術中の患者及び医師等の医療スタッフのX線被曝問題が指摘されている。さらに、最近では、患者の肉体的負担の軽減及び早期回復を目的とする低侵襲(狭切開範囲)手術が指向されており、小さい傷での手術が行われている。この場合には手術部位周辺の切開空間がより狭くなるため、手術部位の点群や点列の計測が制約を受けることになり、レジストレーションの高精度化に必要な計測データが十分に取得できず、精度の低下を招く虞がある。
さらに、重要なことは、これらレジストレーションの結果の良否は、術中に術前計画空間におけるデータと対応付けされた点群同士や点列同士を実際に計測して始めて判明することである。したがって、医用画像から手術部位の形状が十分に把握できなかった等の原因で術前計画で採用された特徴点が適切でなかったような場合、改めて特徴点の設定をやり直すことになり、手術の精度の低下が予想される。また、このような操作をするとなると、手術時間は必然的に長くなり、患者の肉体的負担は一層増すことになる。
特開2002−306500号公報
本発明は、術前計画を策定した段階で、特徴点とこれと対応する手術部位を術中に光学式等の3次元位置計測器で計測した計測点(以下、単に計測点という)とのレジストレーション誤差を推定するとともに、このレジストレーション誤差を最低にする特徴点群を含む座標系の組合せを選択できるようにして患者の肉体的負担の少ない低侵襲手術であっても、手術の高精度化、短時間化を可能にしたものである。
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、手術部位の医用画像を基に策定した術前計画空間を術中空間に対応付けし、両空間の相対的な空間座標変換行列を求めるレジストレーションを行って手術の精度を高める手術支援装置において、
特徴点群を医用画像の表面形状データから採択し、特定の特徴点から任意の距離を対象として固有値解析を行ってローカル座標系を設定し、この座標系における特徴点の固有ベクトルを特徴点を原点とするローカル座標系における表面の法線ベクトル方向のZ軸と、Z軸にそれぞれ直交するX、Y軸に設定する他、X−Y平面上において、X軸に対してθの角度で原点から長さrで延びる線分Iと原点に対して対称な線分I′を設定し、線分IとI′に沿った表面形状データにおける表面上の曲率変化関数をf(x)、g(x)として特徴点に対する曲率変化の空間対称性である形状評価値を線分IとI′の正規化相関係数
- - - - C=Σ(f(x)-f(x))・(g(x)-g(x)/ [(f(x)-f(x))2]1/2 ・[(g(x)-g(x))2]1/2
で表し、rーθ空間内における最大の形状評価値及びこのときの線分IとI′に直交する線分の形状評価値を抽出するとともに、各線分の方向ベクトルからX及びY座標系を修正し、形状評価値から各特徴点に対する点計測誤差の軸成分(標準偏差)を推定して点計測誤差分布を作成する点計測誤差推定手段と、
表面形状データ上において、特徴点を抽出する任意の集合{X}が与えられた場合における特徴点と術中にこれと対応する点を位置計測器で計測した計測点との対応付け誤差である点対応レジストレーション誤差の推定を
1)集合{X}から3以上の要素を持つ部分集合{Xs|Xs∈X}を抽出する手順
2)点計測誤差分布に従って部分集合{Xs}のそれぞれの点座標に乱数誤差を加えて集合{Xn}を作成する手順
3)2)で求めた点計測誤差を加算した集合{Xn}に対して元の部分集合{Xs}における特徴点と計測点との対応付けであるレジストレーションを行い、元の座標系からの移動量を算出してレジストレーション誤差とする手順
4)1)〜3)の手順をすべての部分集合の組合せに対して行い、レジストレーション誤差を最小にする特徴点群の集合及びこれと対応する計測点群の集合の推定誤差を算出する手順、で行うレジストレーション誤差推定手段と、
を有することを特徴とする手術支援装置を提供する。
要するに、医用画像上で特徴点を設定し、特徴点と計測点との位置誤差を点計測誤差推定手段によって推定するものである。これにより、採択すべき特徴点の良否が判別できるものになる。一方、この推定の精度を上げようとすれば、特徴点は相応の数が必要であることから、各々の特徴点群を集合として捉え、この特徴点群に対応する計測点群の集合との誤差をレジストレーション誤差推定手段によって推定し、特徴点群のベストの組合せが得られるようにして更に精度を高めるようにしたものである。そして、以上の処理は手術前にできることを特徴としているのである。
さらに、術中に3次元位置計測器によって手術部位の表面を連続で計測し、この計測点列と請求項1で推定されたレジストレーション誤差を最小にする特徴点群の計測点を重畳的に使用し、医用画像を基に策定した術前計画空間における特徴点群と表面形状データとのレジストレーションを行う手術支援装置を提供する。
このように、特徴点群と手術部位の表面形状を計測した計測点列により、低侵襲手術において少なくなりがちである計測情報を、取得が困難な領域では請求項1で術中の計測精度が高いと推定される特徴点を採用し、取得が容易な領域では形状を連続計測して計測点列を取得することで、レジストレーション精度の高精度化を図ったものである。
請求項1の構成により、点計測誤差推定手段によって術前に採択した各特徴点の計測誤差が推定できるから、その良否が判別できるし、レジストレーション誤差推定手段によってこの誤差を最低にする特徴点群の集合が選定できる。したがって、術前計画の段階で高精度な手術が予測でき、術中に特定点の設定し直しや計測点の計測し直しといったことが生じない。このため、手術時間は短縮され、患者の肉体的負担は軽減する。このことは、低侵襲手術に好適なものになるとともに、手術部位の周辺が周囲組織等で覆い隠されている場合でも手術が可能なことを意味し、手術の高精度化、短時間化に一層寄与するものとなる。
以下、本発明の実施の形態を膝に人工膝関節(インプラント)を置換する手術を例にとって説明する。図1は術前計画を策定する手順のフロー図であるが、まず、手術部位をX線CTやMRIで撮影した医用画像をコンピュータに取り込む。次いで、凹凸等の形状変化の大きい個所を優先して幾つかの特徴点を抽出して画像に表示する。ここで、形状変化の大きくて幾何学的特徴のある点を特徴点とするのは、計測点を術中に計測する場合に位置計測器の目標が定め易いからである。さらに、画像上で切除ラインや範囲を決めてインプラントを装填した状態を表示する。この術前計画をデータとして読込み、特徴点に対応する計測点との位置誤差を点計測誤差推定手段によって推定(計算)する。この特徴点は、表面形状の曲率と対称性によって評価されるものになるが、次の処理で求められる。
図2はこの処理を実行する手順のフロー図であるが、特徴点群を医用画像の表面形状データから採択し、特定の特徴点から任意の距離を対象として固有値解析を行ってローカル座標系を設定し、この座標系における特徴点の固有ベクトルを特徴点を原点とするローカル座標系における表面からの法線ベクトル方向のZ軸と、Z軸にそれぞれ直交するX、Y軸に設定する他、X−Y平面上において、X軸に対してθの角度で原点から長さrで延びる線分Iと原点に対して対称な線分I′を設定し、線分IとI′に沿った表面形状データにおける表面上の曲率変化関数をf(x)、g(x)として特徴点に対する曲率変化の空間対称性である形状評価値を線分IとI′の正規化相関係数
- - - -
C=Σ(f(x)-f(x))・(g(x)-g(x)/ [(f(x)-f(x))2]1/2 ・[(g(x)-g(x))2]1/2
で表す。
以上の形状評価値は、特徴点の上記した採択基準から、手術部位の曲率変化の空間対称性をあらわすことになる。そして、rーθ空間内における線分IとI′の最大の形状評価値及びこのときの線分IとI′に直交する線分の最大の形状評価値を抽出するとともに、各線分の方向ベクトルからX及びY座標系を修正し、形状評価値から各特徴点に対する点計測誤差の軸成分(標準偏差)を推定して点計測誤差分布を作成する。
具体的な例として、本手法の適用例を大腿骨内側後顆を特徴点とした場合について述べる。初期のX軸を大腿骨内外側方向、Y軸を大腿骨近位から遠位方向で荷重軸に平行な方向、Z軸を表面ベクトル方向に設定した場合、形状評価値の最大値はθ=10°付近に存在し(C=0.99998)、最終的にはこの最大評価値方向にX軸を再設定したθ=90°付近においてはrに依らず形状評価値は低くなる。この特徴点における実測値による形状誤差の標準偏差を表1に示す。複数回計測による計測点の主成分分析により、第一成分は形状評価値の低いY軸方向にほぼ一致する。このことから、本手法の形状評価値と計測誤差推定間の相関性が確認できる。
ここで、点計測誤差の軸成分標準偏差の推定方法であるが、これは実験的により獲得する。大腿骨の特徴点として8点を計測した場合、被験者3名の点計測の誤差(標準偏差)は6.53mmとなっている。このような結果において、形状評価値が1の場合は計測誤差は0、形状評価値が0の場合は6.53mmとして、この場合、計算の簡略化のため、形状評価値と計測誤差は線形関係であるとして誤差分布を推定する。なお、形状評価値と計測誤差の標準偏差の関係は、統計学的な手法によってもよい。これにより、各特徴点の良否が判定できることになり、誤差の少ない特徴点を選択することができる。特徴点の誤差分布が求められると、これから以下のレジストレーション誤差推定手段によって誤差の少ない評価点群を選択することになる。レジストレーション誤差推定手段は以下の処理で実行される。
表面形状データ上において、特徴点を抽出する任意の集合{X}が与えられた場合における特徴点と術中にこれと対応する手術部位の点を位置計測器で計測した計測点との間の点対応レジストレーション誤差の推定を
1)集合{X}から3以上の要素を持つ部分集合{Xs|Xs∈X}を抽出する手順
2)上記で求めた点計測誤差分布に従って部分集合{Xs}のそれぞれの点座標に誤差分布内で乱数誤差を加えて集合{Xn}を作成する手順
3)2)で求めた点計測誤差を加算した集合{Xn}に対して元の部分集合{Xs}における特徴点と計測点との対応付けであるレジストレーションを行い、元の座標系からの移動量を算出してレジストレーション誤差とする手順
4)1)〜3)の手順をすべての部分集合の組合せに対して行い、レジストレーション誤差を最小にする特徴点群の集合及びこれと対応する計測点群の集合の推定誤差を算出する手順
これにより、誤差の少ない特徴点群の集合を選択できることになり、手術の精度をより高めることができるとともに、この処理は術前に可能であることが特徴である。従来のレジストレーションは、術前計画で採択された特徴点に対応する計測点を実際に計測して可能になる。これによると、特徴点と計測点とに位置誤差が生じることから、術者は試行錯誤によって真の計測点を模索することとなり、時間と労力を費やすことになる。この意味からも、特徴点を幾何学的特徴のある点を採択するようにすれば、一致性が高まり、誤差が少なくなる。しかし、このように、術前に特徴点と計測点との位置誤差を推定し、これに基づいて最適な特徴点を採択できるとすれば、手術時間は短くなり、医師及び患者共にその肉体的負担は軽減する。
次に、以上の手術支援装置で支援される実際の手術の要領を説明する。図3は手術要領の説明図、図4は大腿骨と脛骨の説明図であるが、本例では、手術部位の位置を計測する光学式の3次元位置計測器1と、これの情報取込み手段であって骨表面をなぞるプローブ2と、コンピュータで制御される手術ロボットが設けられるものを例としている。まず、手術部位(本例では、大腿骨4と脛骨5)に位置計測器1用の各々のトラッカ6、7を固定する。次に、位置計測器1で計測される大腿骨/脛骨トラッカ座標系8、9に対する特徴点群をプローブ2で測定する。なお、位置計測器1については、非接触式、接触式を問わない。
ここで、特徴点群において、大腿骨頭中心10を計測するには直接プローブ2で計測することも考えられるが、そのためには、股関節にも切開を要する。本例では、膝関節を対象としているため、手術部位以外の切開を行うことは手術の高侵襲化を来すことになり、好ましくない。したがって、骨盤と大腿骨頭の嵌合部11(股関節のこと)とは球運動することから、この関係に基づいて大腿骨頭中心10を算出する。この手法は、手術の低侵襲化に寄与するものである。
点計測誤差推定手段及びレジストレーション誤差推定手段において抽出されたレジストレーション誤差を最小化する特徴点群を採用して術中空間で計測された手術部位の実際の計測点群と術前計画空間において抽出された特徴点群間とで上記両手段を実行する演算部でレジストレーション手法を実施することができる。これにより、術前に各推定手段によって求めた誤差の精度の良否が検証できるとともに、実際にも誤差を低減することが可能となる。そのために、術前計画空間の大腿骨座標系12と術中空間の大腿骨トラッカ座標系8及び術前計画空間の脛骨座標系13と術中空間の脛骨トラッカ座標系9が高精度で対応付けされることになる。
一般に、レジストレーションにおいては手術部位の特徴点は多いほど誤差は減少する傾向にある。ただし、低侵襲手術においては切開範囲が小さいため作業領域が狭い。言い換えると、手術中に計測可能な手術部位の領域は狭いこととなり、十分な特徴点の確保は困難となる。そこで、本例では、レジストレーション誤差推定手段を実行する過程で決定された特徴点群の計測データと患部形状を表現する計測点を連続的に出力した点列計測データを使用してレジストレーション誤差の最小化を行う。低侵襲手術によって十分な特徴点が確保できない手術部位の領域では、上記レジストレーション誤差推定手段で抽出された特徴点に対応する計測点の計測が容易であってレジストレーション誤差が少ないと推定される特徴点を採用する。一方、十分な計測点列が確保できる領域では、手術部位の形状を連続的に表現できる形状点群データを重畳的に採択する。
本例における手術部位の形状点列計測は、上記と同様の方法によって術中に計測して取得する。上記の点対応レジストレーションにおいて計算された術前計画空間と術中空間を対応付ける変換情報を初期状態とし、術前計画空間においてX線CT画像から構築された手術部位の形状データ(本例では、大腿骨/脛骨形状データ、サーフェスデータ)と術中空間において計測された手術部位の形状点列データ間及びレジストレーション誤差推定手段において抽出された特徴点と計測点間の残差が最小になるように、平行移動及び回転を反復的に行い、最小残差位置になるようにサーフェスレジストレーションを実行し、その結果を出力する。
この場合、レジストレーション誤差は特徴点の位置特性と空間分布に依存することを鑑み、大腿骨4では、少なくとも大腿骨頭中心10を含む複数の特徴点群と大腿骨遠位の形状を表現する点列14を採用する。一方、脛骨5では、距腿関節内外側の特徴点群15と皮膚の厚みの少ない脛骨前縁部の点列16及び脛骨近位の点列17を採用する。表2は位置計測器1で手術部位の特徴点を計測してレジストレーションを行った結果であるが、この場合の正解値としては、位置計測器1によって骨形状全体を計測した点列データと、術前計画で策定された手術部位の形状サーフェスデータ間の最小残差位置とした。これにおいて、大腿骨/脛骨双方で残差1mm以下、角度誤差1°以下となっており、臨床上十分な精度で術前空間と術中空間の対応付けが行われていることがわかる。
結果が上記した許容範囲内であれば、レジストレーション誤差推定で選択された特徴点群の計測及び点対応レジストレーションで処理を終わってもよいが、必要なら或いは結果が許容範囲を超えておれば、上記のサーフェスレジストレーションを行う。サーフェスレジストレーションは、位置計測器1で骨表面を連続的に計測を行った点列データを使用するのであり、計測の困難な部分では局所的計測誤差の小さい点群を、計測点が多く確保できる領域では手術部位の表面形状を表現する計測点列を採用する。この手法によると、切開領域18が小さい低侵襲手術において手術部位における特徴点の空間分布の偏りによる影響を抑制することができるため、レジストレーションを高精度で実施することもできるものである。
以上の1又は2通りの処理によってレジストレーション情報を出力することで術前計画空間と術中空間の対応付けが完了する。そこで、 この情報に従って手術することになるのであるが、マニュアル手術においては、骨切除をボーンソーで行うため、そのボーンソーを誘導する治具の設置位置決定を支援する。例えば、上記例で使用した位置計測器1を使用した場合、治具にトラッカを設置すれば、手術部位と治具の術中空間における位置を同時に計測することにより、術中に手術部位と治具の相対位置関係を計算することができる。
本例の人工膝関節置換術では、術前計画空間において人工関節の設置位置、言い換えると人工関節を設置するための骨切除位置が画面上に表示されている。空間同士の対応付けが行われれば、術中空間において骨切除位置の相対位置関係は容易に計算できる。この情報を基に手術ロボット内部の動作座標系に変換することで、手術術前計画における骨切除位置に手術ロボットを誘導することができる。
このように、本発明は医療用ナビゲーションシステム、手術ロボットシステム等のコンピュータ・ロボット技術の援用において非常に有用である。コンピュータ・ロボット技術の援用により、より高度な手術を可能にする上に低侵襲化、高精度化、省力化によって術者支援・負担軽減、手術時間の短縮による患者の肉体的負担軽減等を実現するための基盤技術として寄与するものである。
ところで、以上の説明は人工膝関節置換術におけるものであるが、本発明は、この他に股関節、肘関節等の人工関節置換術及び一般整形外科分野、さらには、内臓系の手術にも適用できる。
術前作成のフロー図である。 誤差推定のフロー図である。 手術要領を示す説明図である。 大腿骨と脛骨の模式図である。
符号の説明
1 光学式3次元位置測定器
2 プローブ
4 大腿骨
5 脛骨
6 大腿骨トラッカ
7 脛骨トラッカ
8 大腿骨トラッカ座標系
9 脛骨トラッカ座標系
10 大腿骨頭中心
11 嵌合部
12 大腿骨座標系
13 脛骨座標系
14 大腿骨遠位点群
15 距腿関節内外側点
16 脛骨前縁点群
17 脛骨近位点群
18 切開領域
19 手術ロボットトラッカ

Claims (2)

  1. 手術部位の医用画像を基に策定した術前計画空間を術中空間に対応付けし、両空間の相対的な空間座標変換行列を求めるレジストレーションを行って手術の精度を高める手術支援装置において、
    特徴点群を医用画像の表面形状データから採択し、特定の特徴点から任意の距離を対象として固有値解析を行ってローカル座標系を設定し、この座標系における特徴点の固有ベクトルを特徴点を原点とするローカル座標系における表面の法線ベクトル方向のZ軸と、Z軸にそれぞれ直交するX、Y軸に設定する他、X−Y平面上において、X軸に対してθの角度で原点から長さrで延びる線分Iと原点に対して対称な線分I′を設定し、線分IとI′に沿った表面形状データにおける表面上の曲率変化関数をf(x)、g(x)として特徴点に対する曲率変化の空間対称性である形状評価値を線分IとI′の正規化相関係数
    - - - -
    C=Σ(f(x)-f(x))・(g(x)-g(x)/ [(f(x)-f(x))2]1/2 ・[(g(x)-g(x))2]1/2
    で表し、rーθ空間内における最大の形状評価値及びこのときの線分IとI′に直交する線分の形状評価値を抽出するとともに、各線分の方向ベクトルからX及びY座標系を修正し、形状評価値から各特徴点に対する点計測誤差の軸成分(標準偏差)を推定して点計測誤差分布を作成する点計測誤差推定手段と、
    表面形状データ上において、特徴点を抽出する任意の集合{X}が与えられた場合における特徴点と術中にこれと対応する点を位置計測器で計測した計測点との対応付け誤差である点対応レジストレーション誤差の推定を
    1)集合{X}から3以上の要素を持つ部分集合{Xs|Xs∈X}を抽出する手順
    2)点計測誤差分布に従って部分集合{Xs}のそれぞれの点座標に乱数誤差を加えて集合{Xn}を作成する手順
    3)2)で求めた点計測誤差を加算した集合{Xn}に対して元の部分集合{Xs}における特徴点と計測点との対応付けであるレジストレーションを行い、元の座標系からの移動量を算出してレジストレーション誤差とする手順
    4)1)〜3)の手順をすべての部分集合の組合せに対して行い、レジストレーション誤差を最小にする特徴点群の集合及びこれと対応する計測点群の集合の推定誤差を算出する手順、で行うレジストレーション誤差推定手段と、
    を有することを特徴とする手術支援装置。
  2. 術中に3次元位置計測器によって手術部位の表面を連続で計測し、この計測点列と請求項1で推定されたレジストレーション誤差を最小にする特徴点群の計測点を重畳的に使用し、医用画像を基に策定した術前計画空間における特徴点群と表面形状データとのレジストレーションを行う手術支援装置。
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