JP7272418B2 - なりすまし検知装置、なりすまし検知方法、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、顔認証時のなりすましを検知するための、なりすまし検知装置、及びなりすまし検知方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムに関する。
顔認証をはじめとする、生体認証技術を利用したログインシステムは、パスワードを利用したログインシステムと異なり、パスワードの記憶及び管理の負担がないという利点を有している。
但し、生体認証技術を利用したログインシステムでは、パスワードを利用したログインシステムと異なり、本人が正しくシステムを使用していても、認証エラーが起こる可能性がある。更に、生体認証技術を利用したログインシステムでは、誤って第三者を本人と認識してしまう可能性、悪意を持った第三者が本人の画像又は動画を用いて認証を試みたときに認証されてしまう可能性もある。
このため、生体認証技術を利用したログインシステムでは、セキュリティの観点から、本人でない第三者による、このような偽装(なりすまし)ログインは大きな問題となっており、なりすましを防ぐための検知技術の需要が高まっている。
特に、モバイル端末上のアプリケーションプログラムによるログインにおいて、顔認証を利用する場合には、モバイル端末に搭載されているハードウェアが限られているため、なりすまし対策は、一般的に、より困難なものとなる。例えば、顔認証におけるなりすまし検知システムに用いられる技術としては、赤外線カメラのような特殊センサを用いる技術、複数台のカメラで別方向から撮影を行う技術、フォーカス切り替えを行って顔の奥行きを測る技術等が挙げられる。
しかし、これらの技術を用いるために必要なハードウェアを搭載しているモバイル端末は、現在のところ、一般的ではない。顔認証時のなりすまし検知に使用可能なハードウェアのうち、多くのモバイル端末が具備しているハードウェアとしては、ユーザ側に向いたインカメラと、それに付随して設けられた発光装置(フラッシュ)とがある。このため、これらを利用して、なりすましを検知する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1は、本物の人間の顔ならば、カメラのフラッシュが、瞳の虹彩領域に鏡面反射し、結果、輝点として画像に映るが、写真又はディスプレイ上の画像の顔では同現象が起こらないことを利用した、なりすまし検知装置を開示している。
特許文献1に開示された、なりすまし検知装置は、まず、フラッシュ点灯時に撮影した画像と、フラッシュ消灯時に撮影した画像とを比較して、前者における輝点の部分を抽出する。次いで、なりすまし検知装置は、抽出した部分の特徴量を求め、求めた特徴量と、予め撮影されているリファレンス画像から求めた特徴量とを対比することによって、なりすましの検知を行う。
特許第4609253号
ところで、瞳の虹彩領域での鏡面反射によって形成される輝点には、位置依存性があり、輝点は、画像の撮影条件によって変化してしまう。言い換えると、一般的に、発光装置、眼球、及びカメラの空間上の位置といった条件に応じて、輝点が観測される場所は変化する。この結果、撮影時におけるモバイル端末と顔との位置関係によって、輝点の部分の特徴量も変化してしまい、なりすまし検知の精度が低下してしまう。
このため、特許文献1に開示された、なりすまし検知装置は、輝点の位置依存性を解消すべく、眼球においてフラッシュからの光の鏡面反射が発生する位置を推定し、推定結果を用いて、輝点の部分の特徴量の補正を行っている。
具体的には、なりすまし検知装置は、まず、瞳の虹彩部分を特定し、特定した虹彩部分の楕円形状から瞳の注視方向を推定する。次いで、なりすまし検知装置は、予め取得しているカメラの位置情報と、推定した注視方向とに基づいて、フラッシュによって輝点が発生する位置を推定し、推定結果に基づいて、輝点の部分の特徴量を補正する。
しかしながら、実際には、輝点の位置がずれしまった場合の特徴量を、輝点の位置がずれなかった場合の特徴量と同じになるように補正することは、特徴量の性質上、困難である。このため、特許文献1に開示された、なりすまし検知装置では、撮影時におけるモバイル端末と顔との位置関係によって、輝点の部分の特徴量が変化した場合に、なりすまし検知の精度低下を抑制することは困難である。
本発明の目的の一例は、上記課題を解消し、顔認証の際に、反射輝点の位置依存性に影響されることなく、なりすまし検知を実行しうる、なりすまし検知装置、なりすまし検知方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるなりすまし検知装置は、
撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、顔画像取得部と、
前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、顔情報抽出部と、
前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する部分を抽出し、抽出した2つの部分から、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出する、特徴量算出部と、
前記特徴量に基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、なりすまし判定部と、を備えている、
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるなりすまし検知方法は、
(a)撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、ステップと、
(b)前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、ステップと、
(c)前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する部分を抽出し、抽出した2つの部分から、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出する、ステップと、
(d)前記特徴量に基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、ステップと、を有する、
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、
コンピュータに、
(a)撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、ステップと、
(b)前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、ステップと、
(c)前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する部分を抽出し、抽出した2つの部分から、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出する、ステップと、
(d)前記特徴量に基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、ステップと、を実行させる命令を含む、
ことを特徴とする。
以上のように本発明によれば、顔認証の際に、反射輝点の位置依存性に影響されることなく、なりすまし検知を実行することができる。
図1は、本発明において、瞳の虹彩領域での反射によって形成された輝点を抽出する手法の一例を示す説明図である。 図2は、本発明によって算出される特徴量と従来手法によって算出される特徴量とを比較して示す説明図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるなりすまし検知装置の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態1によって得られた特徴量の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1における、なりすまし検知装置の動作を示すフロー図である。 図6は、本発明の実施の形態2におけるなりすまし検知装置の構成を示すブロック図である。 図7は、本発明の実施の形態2における、なりすまし検知装置の動作を示すフロー図である。 図8は、本発明の実施の形態3における、なりすまし検知装置の動作を示すフロー図である。 図9は、本実施の形態3において、虹彩領域から算出された特徴量と顔領域から算出された特徴量との一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態1~3における、なりすまし検知装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
(発明の概要)
まず、本発明の実施の形態を説明する前に、本発明の概要について説明する。上述のように、瞳の虹彩領域での反射によって形成された輝点の位置は、フラッシュからの光の虹彩領域への入射角、対象者の顔の向きによって変化してしまう。このため、背景技術の欄に記載した特許文献1においては、輝点の位置を予測し、予測した輝点の位置に基づいてなりすましを検知している。これに対して、本発明では、後述するように、位置依存性を解消した特徴量が用いられる。
ここで、図1及び図2を参照して、本発明における、フラッシュ点灯中、及び、フラッシュ消灯中に撮影された画像から、位置依存を解消した特徴量を計算する方法を、従来からの特徴量の計算方法と対比して説明する。図1は、本発明において、瞳の虹彩領域での反射によって形成された輝点を抽出する手法の一例を示す説明図である。図2は、本発明によって算出される特徴量と従来手法によって算出される特徴量とを比較して示す説明図である。
まず、図1の上段に示すように、ユーザ101は、自身の顔を、フラッシュ点灯中のカメラ付きの端末装置102によって、少なくとも1回撮影を行い、更に、フラッシュ消灯中のカメラ付きの端末装置103によっても、少なくとも1回撮影を行う。本発明では、これらの撮影によって得られた各画像から、輝点部分を抽出し、抽出した輝点部分における特徴量が計算される。
図1において、画像105は、フラッシュ点灯中の画像を示し、画像106は、フラッシュ消灯中の画像を示している。本発明では、両者を比較することで、輝点の部分が抽出され、抽出された部分について特徴量が計算される。また、本発明では、輝点の部分が抽出できた場合は、画像105及び106に映っている顔は、真の人の顔であると判定される。一方、輝点の部分が抽出できなかった場合は、画像105及び106に映っている顔は、偽の顔であると判定される。
ところが、上述のようにフラッシュ反射で形成された輝点の位置は、撮影条件によって変化する。このため、図2の左側の画像201及び202に示すように、同じ真の顔であっても、輝点の位置がずれてしまう可能性がある。そして、輝点の位置がずれてしまうと、画像を1次元ベクトルの特徴量に変換した場合に、異なる特徴量が算出されてしまう。
図2の中央に示す特徴量203は、画像201から算出され、特徴量204は、画像202から算出されている。特徴量203と特徴量204とは、位置のみが違う輝点から算出されているが、両者の類似度は低いものとなっている。そして、この類似度の低下は、判別精度の低下を招いてしまう。但し、特徴量203と特徴量204は、共に、本物の顔と判定されるべき特徴量である。上述したように、特許文献1に開示された、なりすまし検知装置は、この問題を、輝点の位置を予測し、予測結果に基づいて特徴量を補正することによって対処している。
これに対して、本発明では、ある程度の不確かさが伴う輝点位置の予測を行う代わりに、図2の右側に示す特徴量205と特徴量206とが算出される。特徴量205と特徴量206とは、輝点の位置に依存しない特徴量である。従って、本発明によれば、環境変化に対して頑健な、なりすまし検知を、より容易に、且つ、より正確に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化が為されている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。また、各実施の形態で示す具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、これに限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における、なりすまし検知装置、なりすまし検知方法、及びプログラムについて、図3~図5を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、図3を用いて、本実施の形態1におけるなりすまし検知装置の構成について説明する。図3は、本発明の実施の形態1におけるなりすまし検知装置の構成を示すブロック図である。
図3に示す、本実施の形態1における、なりすまし検知装置300は、顔認証時のなりすましを検知するための装置である。図1に示すように、なりすまし検知装置300は、顔画像取得部301と、顔情報抽出部302と、特徴量算出部303と、なりすまし判定部304とを備えている。
顔画像取得部301は、撮像装置310から、それに付随する発光装置320によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレームと、発光装置320が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する。
顔情報抽出部302は、第1の画像フレームから、対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出する。また、顔情報抽出部302は、第2の画像フレームから、対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する。
特徴量算出部303は、第1の画像フレームから、第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む部分を抽出する。また、特徴量算出部303は、第2の画像フレームから、第2の顔情報に基づいて、上記の輝点を含む部分に対応する部分を抽出する。そして、特徴量算出部303は、抽出した2つの部分から、輝点の位置に依存しない特徴量を算出する。
なりすまし判定部304は、特徴量算出部303が算出した特徴量に基づいて、撮像装置310によって撮影された対象者の真偽判定を行う。具体的には、なりすまし判定部304は、撮影された対象者が、本物の人間であるかどうかを判定する。
このように、本実施の形態1においては、なりすまし検知装置300は、背景技術の欄に記載した従来のなりすまし検知装置と異なり、輝点の位置に依存しない特徴量を算出することができる(上述の図2参照)。このため、本実施の形態1によれば、顔認証の際に、反射輝点の位置依存性に影響されることなく、なりすましを検知することができる。
続いて、本実施の形態1におけるなりすまし検知装置300の構成についてより具体的に説明する。まず、図1に示すように、本実施の形態1では、なりすまし検知装置300は、発光装置320を備えた撮像装置310に接続されている。撮像装置310としては、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等が挙げられる。
顔画像取得部301は、上述したように、発光装置が発光中に撮影された第1の画像フレームと、発光装置が消灯中に撮影された第2の画像フレームとを取得する。また、このとき取得される第1の画像フレーム及び第2の画像フレームは、静止画像の画像フレームであっても良いし、動画像の画像フレームあっても良い。
顔情報抽出部302は、本実施の形態1では、まず、第1の画像フレーム及び第2の画像フレームそれぞれから、対象者の顔の部分の領域(以下「顔領域」と表記する)を検出する。具体的には、顔情報抽出部302は、例えば、Haar-like特徴量を用いて、顔領域を検出する。Haar-like特徴量を用いた顔領域の検出方法は、例えば、下記の参考文献1に開示されている。
[参考文献1]
P. Viola and M. Jones, “Rapid Object Detection Using a Boosted Cascade of Simple Features,” Proceedings of the 2001 IEEE Computer Society Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), Vol. 1, 2001, pp. 511-518.
続いて、顔情報抽出部302は、第1の画像フレームから抽出した顔領域から、第1の顔情報を抽出し、第2の画像フレームから抽出した顔領域から、第2の顔情報を抽出する。具体的には、顔情報抽出部302は、顔領域から、顔の各部の領域を推定し、推定した各部の領域の位置を特定する情報を顔情報とする。また、顔情報には、推定された虹彩領域の位置を特定する情報も含まれている。
また、虹彩領域の推定方法としては、例えば、まず、目の領域を検出して目間距離を算出し、次いで、この目間距離を用いて、目の中心と同じ中心を持ち、且つ一辺が目間距離の六分の一である、正方形を設定し、この正方形の領域を虹彩領域とする方法が挙げられる。また、目の領域の検出方法としては、例えば、下記の参考文献2に開示されているリングガボールフィルターを用いた方法が挙げられる。
[参考文献2]
Zhang, Y., Sun, N., Gao, Y., and Cao, M. (2008). A new eye location method based on Ring Gabor Filter. In Automation and Logistics, 2008. ICAL 2008. IEEE International Conference On, (IEEE), pp. 301-305.
特徴量算出部303は、本実施の形態1では、第1の顔情報を用いて、第1の画像フレーム中の虹彩領域(以下「第1の虹彩領域」と表記する)を抽出し、更に、第2の顔情報を用いて、第2の画像フレーム中の虹彩領域(以下「第2の虹彩領域」と表記する)を抽出する。
そして、特徴量算出部303は、第1の虹彩領域のピクセル毎の輝度値Linと、第2の虹彩領域のピクセル毎の輝度値Loutとを求め、ピクセル毎に、両者の差分(Lin-Lout)を仮の特徴量として算出する。また、特徴量算出部303は、仮の特徴量(Lin-Lout)に対して、標準化又はスケーリング等を行って、これを扱いやすい形に変形することもできる。
続いて、特徴量算出部303は、輝点の位置依存性のない特徴量を得るため、仮の特徴量に対して、位置依存性を解消するための変換処理を実行する。例えば、特徴量算出部303は、2次元平面である虹彩領域から計算された仮の特徴量(ピクセル毎の差分(Lin-Lout))を、1次元のベクトルに変換し、ピクセル毎の値を昇順または降順に並び替えことによって、変換を行う。このようにして変換された特徴量は、位置依存性を解消した特徴量となる。
図4は、本発明の実施の形態1によって得られた特徴量の一例を示す図である。図4の例では、特徴量601は、対象者が本物の人である場合に得られた特徴量である。特徴量602は、写真又は画像の顔から得られた特徴量である。
なりすまし判定部304は、本実施の形態1では、特徴量算出部303によって計算された特徴量算出部を、予め作成された分類器に適用することによって、対象者の真偽判定、即ち、対象者が本物の人間であるかどうかを判定する。
具体的には、分類器としては、例えば、サポートベクトルマシン(SVM:Support Vector Machine)を用いて構築されたSVM2値分類器が挙げられる。また、この分類器は、予め、本物の人の顔の画像から算出された特徴量と、偽の人の顔の画像から算出された特徴量とを用意し、これらを用いた学習を行うことによって構築される。なお、サポートベクトルマシンを用いた分類器の構築方法は、下記の参考文献3に開示されている。
[参考文献3]
V. Vapnik and A. Lerner. Pattern recognition using generalized portrait method. Automation and Remote Control, 24, 1963.
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態1における、なりすまし検知装置300の動作について図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態1における、なりすまし検知装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図3及び図4を参酌する。また、本実施の形態1では、なりすまし検知装置300を動作させることによって、なりすまし検知方法が実施される。よって、本実施の形態1におけるなりすまし検知方法の説明は、以下のなりすまし検知装置300の動作説明に代える。
図5に示すように、最初に、顔画像取得部301は、撮像装置310から、それに付随する発光装置320によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレームと、発光装置320が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する(ステップA1)。
次に、顔情報抽出部302は、第1の画像フレームから、対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、第2の画像フレームからも、対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する(ステップA2)。
次に、特徴量算出部303は、第1の画像フレームから、第1の顔情報に基づいて、輝点を含む部分を抽出し、第2の画像フレームから、第2の顔情報に基づいて、輝点を含む部分に対応する部分を抽出する。そして、特徴量算出部303は、抽出した2つの部分から、輝点の位置に依存しない特徴量を算出する(ステップA3)。
具体的には、ステップA3では、特徴量算出部303は、まず、第1の顔情報を用いて、第1の画像フレーム中の第1の虹彩領域を抽出し、更に、第2の顔情報を用いて、第2の画像フレーム中の第2の虹彩領域を抽出する。次いで、特徴量算出部303は、第1の虹彩領域のピクセル毎の輝度値Linと、第2の虹彩領域のピクセル毎の輝度値Loutとの、ピクセル毎の差分(Lin-Lout)を仮の特徴量として算出する。そして、特徴量算出部303は仮の特徴量に対して、位置依存性を解消するための変換処理を実行して、位置依存性を解消した特徴量を算出する。
その後、なりすまし判定部304は、ステップA3で特徴量算出部303が算出した特徴量に基づいて、撮像装置310によって撮影された対象者の真偽判定を行う(ステップA4)。具体的には、なりすまし判定部304は、撮影された対象者が、本物の人間であるかどうかを判定する。
ステップA4の実行後、なりすまし検知装置は、検知結果を利用する装置に、判定結果を通知する。通知を受けた装置は、検知結果が本物の人間である場合は、認証処理を続行し、検知結果が本物の人間でない場合は、認証処理を停止する。
[実施の形態1における効果]
以上のように本実施の形態1によれば、なりすまし検知装置300は、対象者の瞳の虹彩領域に形成された輝点の位置に依存しない特徴量を算出し、この特徴量に基づいて、なりすましかどうかを判定することができる。このため、本実施の形態1によれば、撮像装置310と顔との位置関係に影響されることなく、即ち、反射輝点の位置依存性に影響されることなく、なりすまし検知を行うことができる。
[プログラム]
本実施の形態1におけるプログラムは、コンピュータに、図5に示すステップA1~A4を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態1における、なりすまし検知装置300となりすまし検知方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、顔画像取得部301、顔情報抽出部302、特徴量算出部303、及びなりすまし判定部304として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態1におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、顔画像取得部301、顔情報抽出部302、特徴量算出部303、及びなりすまし判定部304のいずれかとして機能しても良い。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における、なりすまし検知装置、なりすまし検知方法、及びプログラムについて、図6及び図7を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、図6を用いて、本実施の形態2におけるなりすまし検知装置の構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態2におけるなりすまし検知装置の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、本実施の形態2における、なりすまし検知装置350は、携帯型の端末装置500によって構築されている。具体的には、なりすまし検知装置350は、端末装置500のオペレーティングシステム上で動作するプログラムによって構築されている。また、端末装置500は、撮像装置310と、発光装置320と、表示装置330と、入力装置340とを備えている。
また、図6に示すように、本実施の形態2においても、なりすまし検知装置350は、図3に示した実施の形態1における、なりすまし検知装置300と同様に、顔画像取得部301と、顔情報抽出部302と、特徴量算出部303と、なりすまし判定部304とを備えている。これらの機能は、実施の形態1で述べた通りである。
但し、本実施の形態2では、実施の形態1と異なり、なりすまし検知装置350は、更に、撮影制御部305を備えている。撮影制御部305は、撮像装置310による撮影、発光装置320による発光及び消灯を制御し、発光装置320における発光時間、及び撮像装置310における撮影タイミングを設定する。
具体的には、撮影制御部305は、発光装置320に対して発光を指示した後、撮像装置310に対して150ミリ秒の撮影を指示する。また、その後、撮影制御部305は、発光装置320に対して消灯を指示した後、撮像装置310に対して150ミリ秒の撮影を指示する。
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態2における、なりすまし検知装置350の動作について図5を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態2における、なりすまし検知装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図6を参酌する。また、本実施の形態2では、なりすまし検知装置350を動作させることによって、なりすまし検知方法が実施される。よって、本実施の形態2におけるなりすまし検知方法の説明は、以下のなりすまし検知装置350の動作説明に代える。
なお、図7の例では、対象者の顔の発光中の画像と、消灯中の画像とがそれぞれ1枚撮影されているものとする。また、発光装置320の発光時間は300ミリ秒で、発光開始から150ミリ秒後に1枚の画像が撮影され、消灯開始から150ミリ秒後に1枚の画像が撮影されるものとする。
図7に示すように、最初に、端末装置500に対して認証が指示されると、撮影制御部305は、発光装置320に対して撮影と同時に発光を行うように指示を与え(ステップB1)、更に、撮像装置310に対して撮影を指示する(ステップB2)。
ステップB2が実行されると、撮像装置310によって撮影が行われ、画像データが出力されてくるので、顔画像取得部301は、出力されてきた画像データを、第1の画像フレームとして取得する(ステップB3)。
次に、ステップB3の実行後、撮影制御部305は、発光装置320に対して消灯を行うように指示を与え(ステップB4)、更に、撮像装置310に対して撮影を指示する(ステップB5)。
ステップB5が実行されると、撮像装置310によって撮影が行われ、画像データが出力されてくるので、顔画像取得部301は、出力されてきた画像データを、第2の画像フレームとして取得する(ステップB6)。
次に、顔情報抽出部302は、ステップB3で取得された第1の画像フレームから、対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、ステップB6で取得された第2の画像フレームからも、対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する(ステップB7)。
次に、特徴量算出部303は、第1の画像フレームから、第1の顔情報に基づいて、輝点を含む部分を抽出し、第2の画像フレームから、第2の顔情報に基づいて、輝点を含む部分に対応する部分を抽出する。そして、特徴量算出部303は、抽出した2つの部分から、輝点の位置に依存しない特徴量を算出する(ステップB8)。
次に、なりすまし判定部304は、ステップB8で特徴量算出部303が算出した特徴量に基づいて、撮像装置310によって撮影された対象者の真偽判定を行う(ステップB9)。具体的には、なりすまし判定部304は、撮影された対象者が、本物の人間であるかどうかを判定する。なお、ステップB7~B9は、それぞれ、図5に示したステップA2~A4の対応するステップと同様のステップである。
その後、なりすまし判定部304は、ステップB9の判定の結果(検知結果)を、端末装置500の表示装置330によって画面上に提示する(ステップB10)。これにより、端末装置500のユーザは、検知結果を確認することができる。また、端末装置500、検知結果が本物の人間である場合は、認証処理を続行し、検知結果が本物の人間でない場合は、認証処理を停止する。
[実施の形態2の効果]
以上のように本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、なりすまし検知装置350は、対象者の瞳の虹彩領域に形成された輝点の位置に依存しない特徴量を算出し、この特徴量に基づいて、なりすましかどうかを判定することができる。このため、本実施の形態2によれば、撮像装置310と顔との位置関係に影響されることなく、即ち、反射輝点の位置依存性に影響されることなく、なりすまし検知を行うことができる。
[プログラム]
本実施の形態2におけるプログラムは、コンピュータに、図7に示すステップB1~B10を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態2における、なりすまし検知装置350となりすまし検知方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、顔画像取得部301、顔情報抽出部302、特徴量算出部303、なりすまし判定部304、及び撮影制御部305として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態2におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、顔画像取得部301、顔情報抽出部302、特徴量算出部303、なりすまし判定部304、及び撮影制御部305のいずれかとして機能しても良い。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における、なりすまし検知装置、なりすまし検知方法、及びプログラムについて、図8~図9を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、本実施の形態3におけるなりすまし検知装置の構成について説明する。本実施の形態3において、なりすまし検知装置の構成は、図6に示した実施の形態2における、なりすまし検知装置350と同様の構成を備えている。従って、本実施の形態3においては、図6を参照する。
但し、本実施の形態3における、なりすまし検知装置は、特徴量算出部303及びなりすまし判定部304の機能の点で、実施の形態2における、なりすまし検知装置350と異なっている。以下、相違点を中心に説明する。
本実施の形態3では、より正確ななりすまし検知を達成する。このため、特徴量算出部303は、実施の形態1及び2に示した、輝点の位置に依存しない特徴量(以下「第1の特徴量」と表記する)に加えて、第2の特徴量を算出し、これらを統合する。
本実施の形態3において、第2の特徴量は、対象者の顔の拡散反射に基づいて求められており、顔の立体的形状を反映する特徴量である。人の顔領域では、虹彩領域で起こる鏡面反射は起こらず、フラッシュの光は、顔の立体的形状(凹凸)によって拡散反射する。従って、この拡散反射のパターンに基づいて、顔の立体形状を反映した特徴量を計算すれば、立体的な真の顔なのか、平面的な写真又は表示画面上の顔なのかを判定することができる。
具体的には、特徴量算出部303は、第1の画像データから、第1の顔情報に基づいて、対象者の顔領域(以下「第1の顔領域」と表記する)を特定し、第2の画像データからも、第2の顔情報に基づいて、対象者の顔領域(以下「第2の顔領域」と表記する)を特定する。そして、特徴量算出部303は、第1の顔領域の輝度分布と第2の顔領域の輝度分布との差分を求め、求めた差分から第2の特徴量を算出する。
ここで、第2の特徴量の算出方法について説明する。まず、拡散反射のモデルであるランバートモデルを検討する。ランバートモデルは、観測された輝度値Lを以下のように光源成分I、反射係数K、表面の角度成分θに由来すると考えるものである。
Figure 0007272418000001
ここで、Kが光の波長λの関数であるため、観測された輝度値Lもまた波長λの関数となってしまう。よって、輝度値Lは、光の波長λ、即ち、光の色に依存性のある観測値であると言える。ところが、顔表面の色に依存して特徴量が変化してしまっては、正確に、なりすましを検知することができなくなる。そこで、発光装置320の発光中の画像と、発光装置320の消灯中の画像とを利用して、反射係数Kに依存しない第2の特徴量が算出される。具体的には、第2の特徴量は、以下のようにして算出される。
発光装置320の発光中に撮影された第1の画像フレームのピクセル毎の輝度値Linと、発光装置32の消灯中に撮影された第2の画像フレームのピクセル毎の輝度値Loutとは、それぞれ以下の数2及び数3に示すように書き表すことができる。
Figure 0007272418000002
Figure 0007272418000003
ここで、上記の数1に倣い、Iは光源成分、Kは色依存の反射係数、θは表面の角度成分である。また、Ic及びIbは、それぞれ、カメラのフラッシュ光の強度、背景光(環境光)の強度である。x及びyは、画像フレームにおけるピクセルの位置を表している。θc及びθbは、それぞれ、カメラ光の入射角、背景光の入射角を表している。そして、顔領域の表面の色に依存せず、且つ、顔の立体的形状を反映する、第2の特徴量を求めることは、Kに依存しない特徴量を求めることに等しい。そこで、ピクセル毎の輝度値LinとLoutとの比を用いた特徴量として、次の数4を導入する。
Figure 0007272418000004
数4に示す特徴量は、反射係数Kに非依存であり、色依存性が解消された特徴量であると言える。また、特徴量算出部303は、数4に示す特徴量を、1次元のベクトルに変換し、ピクセル毎の値を昇順または降順に並び替えことによって、変換を行う。これにより、得られた特徴量は、顔の表面で生じる光拡散反射が大きいほど値が大きくなるので、顔の立体的形状を反映している。
なりすまし判定部304は、本実施の形態3では、統合された第1の特徴量と第2の特徴量とを用いて真偽判定を行う。つまり、本実施の形態3では、顔情報を基にして、顔の複数の領域から異なる特徴量が計算され、それらを統合した特徴量に基づいて、真偽判定が行われる。
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態3における、なりすまし検知装置の動作について図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態3における、なりすまし検知装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図6を参酌する。また、本実施の形態3では、なりすまし検知装置を動作させることによって、なりすまし検知方法が実施される。よって、本実施の形態3におけるなりすまし検知方法の説明は、以下のなりすまし検知装置の動作説明に代える。
なお、図8の例においても、図7の例と同様に、対象者の顔のフラッシュ点灯中の画像と、フラッシュ消灯中の画像とがそれぞれ1枚撮影されているものとする。また、フラッシュ点灯時間は300ミリ秒で、フラッシュ点灯開始から150ミリ秒後に1枚の画像が撮影され、フラッシュ消灯開始から150ミリ秒後に1枚の画像が撮影されるものとする。
図8に示すように、最初に、端末装置500に対して認証が指示されると、撮影制御部305は、発光装置320に対して撮影と同時に発光を行うように指示を与え(ステップC1)、更に、撮像装置310に対して撮影を指示する(ステップC2)。
ステップC2が実行されると、撮像装置310によって撮影が行われ、画像データが出力されてくるので、顔画像取得部301は、出力されてきた画像データを、第1の画像フレームとして取得する(ステップC3)。
次に、ステップC3の実行後、撮影制御部305は、発光装置320に対して消灯を行うように指示を与え(ステップC4)、更に、撮像装置310に対して撮影を指示する(ステップC5)。
ステップC5が実行されると、撮像装置310によって撮影が行われ、画像データが出力されてくるので、顔画像取得部301は、出力されてきた画像データを、第2の画像フレームとして取得する(ステップC6)。
次に、顔情報抽出部302は、ステップC3で取得された第1の画像フレームから、対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、ステップC6で取得された第2の画像フレームからも、対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する(ステップC7)。
次に、特徴量算出部303は、第1の画像フレームから、第1の顔情報に基づいて、輝点を含む部分を抽出し、第2の画像フレームから、第2の顔情報に基づいて、輝点を含む部分に対応する部分を抽出する。そして、特徴量算出部303は、抽出した2つの部分から、輝点の位置に依存しない特徴量を算出する(ステップC8)。
上述したステップC1~C8は、実施の形態2において図7に示したステップB1~B8と同様のステップであり、これらのステップによって同様の処理が行われる。但し、本実施の形態3においては、ステップC8に並行して、又はステップC8と前後して、ステップC9が実行される。
ステップC9では、特徴量算出部303は、対象者の顔の拡散反射に基づいて、顔の立体的形状を反映する第2の特徴量を算出する。具体的には、特徴量算出部303は、第1の画像データから、第1の顔情報に基づいて、第1の顔領域を特定し、第2の画像データからも、第2の顔情報に基づいて、第2の顔領域を特定する。そして、特徴量算出部303は、第1の顔領域の輝度分布と第2の顔領域の輝度分布との差分を求め、求めた差分から第2の特徴量を算出する。
図9は、本実施の形態3において、虹彩領域から算出された特徴量と顔領域から算出された特徴量との一例を示す図である。図9に示すように、本実施の形態3では、虹彩領域から算出された特徴量と顔領域から算出された特徴量とが得られている。図9において、701は、本物の顔の虹彩領域から計算された特徴ベクトルを示し、702は、偽物の顔の虹彩領域から計算された特徴ベクトルを示している。
次に、特徴量算出部303は、ステップC8で得られた特徴量と、ステップC9で得られた特徴量とを統合する(ステップC10)。具体的には、各特徴量は、1次元のベクトルに変換されているので、2つの特徴量を統合して1つのベクトルとする。
次に、なりすまし判定部304は、ステップC10で統合された特徴量に基づいて、撮像装置310によって撮影された対象者の真偽判定を行う(ステップC10)。具体的には、なりすまし判定部304は、撮影された対象者が、本物の人間であるかどうかを判定する。ステップC10は、図7に示したステップB9と同様のステップである。
その後、なりすまし判定部304は、ステップB9の判定の結果(検知結果)を、端末装置500の表示装置330によって画面上に提示する(ステップC11)。ステップC11は、図7に示したステップB10と同様のステップである。
これにより、本実施の形態3においても、端末装置500のユーザは、検知結果を確認することができる。また、端末装置500、検知結果が本物の人間である場合は、認証処理を続行し、検知結果が本物の人間でない場合は、認証処理を停止する。
[実施の形態3の効果]
以上のように、本実施の形態3では、発光装置320からの光が鏡面反射する虹彩領域と、発光装置320からの光が拡散反射する顔領域という反射の形態が異なる2領域を組み合わせて、特徴量が算出される。そして、この組合せによる特徴量によって真偽判定が行われるので、本実施の形態3によれば、より精度の高い、なりすまし検知が可能となる。
[プログラム]
本実施の形態3におけるプログラムは、コンピュータに、図8に示すステップC1~C12を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態3における、なりすまし検知装置となりすまし検知方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、顔画像取得部301、顔情報抽出部302、特徴量算出部303、なりすまし判定部304、及び撮影制御部305として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態3におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、顔画像取得部301、顔情報抽出部302、特徴量算出部303、なりすまし判定部304、及び撮影制御部305のいずれかとして機能しても良い。
(各実施の形態における変形例)
上述の実施の形態3においては、なりすまし判定部304は、ステップC8で算出した特徴量に基づいた真偽判定と、ステップC9で算出した特徴量に基づいた真偽判定とを別々に実行することができる。この場合、なりすまし判定部304は、2つの真偽判定の結果から総合的に判断して、最終的になりすましか否かを判定する。
具体的には、なりすまし判定部304は、真偽判定毎に、真である可能性を示すスコア(真贋値)を算出し、例えば、2つのスコアの平均値を求め、平均値が一定値以上を超えたら真である(本物の人間である)と判定する。
また、上述の実施の形態2及び3では、発光装置320の発光中及び消灯中に撮影する顔画像はそれぞれ1枚の静止画であり、発光時間は300ミリ秒、撮影タイミングは、それぞれ、発光開始から150ミリ秒と、消灯後150ミリ秒とであるとしている。但し、これらの設定は、一例であり、変更されても良い。例えば、撮影制御部305は、ユーザが端末装置500に入力した値に応じて、設定を変更することもできる。
また、上述の実施の形態1~3においては、撮像装置310による撮影は、対象者の顔が静止している状態で行われる。これは、画像中の対象者の顔の抽出が必要となるからである。そのため、撮影時において、対象者に顔を動かさないよう促すことが好ましい。このため、顔画像取得部301は、例えば、撮影を指示する前に、表示装置の表示画面等に、対象者の顔を動かさないように促すメッセージを表示するのが良い。
(物理構成)
ここで、実施の形態1~3におけるプログラムを実行することによって、なりすまし検知装置を実現するコンピュータについて図10を用いて説明する。図10は、本発明の実施の形態1~3における、なりすまし検知装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
図10に示す、コンピュータ400は、例えば、携帯電話機、スマートフォンなどの携帯型の端末装置に組み込まれるコンピュータである。図10に示すように、コンピュータ400は、プロセッサ401と、メモリ402と、ストレージ403と、入出力インタフェース(入出力I/F)404と、通信インタフェース(通信I/F)405とを備えている。プロセッサ401、メモリ402、ストレージ403、入出力インタフェース404、及び通信インタフェース405は、相互にデータを送受信するためのデータ伝達路(バス)406で接続されている。なお、コンピュータ400のハードウェア構成は、図10に示される構成に制限されるものではない。
プロセッサ401は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU(graphics processing unit)等の演算処理装置である。メモリ402は、例えば、RAM(random Access Memory)、ROM(read only memory)等のメモリである。ストレージ403は、例えば、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、又はメモリカード等の記憶装置である。
メモリ402またはストレージ403は、なりすまし検知装置を構成する各部を実現するためのプログラムを記憶している。プロセッサ401が、プログラムを実行することで、各部が実現され、各種処理が実行される。ここで、プロセッサ401は、プログラムを実行する際、プログラムをメモリ402上に読みだしてから、これを実行しても良いし、メモリ402上に読みださずに、これを実行しても良い。
また、上記のプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されて、コンピュータ400に供給されても良い。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、様々なタイプの実体のある記録媒体が挙げられる。
非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(compact disc read only memory)、CD-R(compact disc recordable)、CD-R/W(compact disc rewritable)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(programmable ROM)、EPROM(erasable PROM)、フラッシュROM、RAM)等が挙げられる。
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体によってコンピュータ400に供給されても良い。一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、電気信号、光信号、及び電磁波が挙げられる。一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
入出力インタフェース404は、撮像装置310、表示装置330、及び入力装置340等と接続される。表示装置330は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイのような、プロセッサ401により処理された描画データに対応して画面を表示する装置である。通信インタフェース405は、外部の装置との間でデータを送受信する。例えば、通信インタフェース405は、有線ネットワーク又は無線ネットワークを介して外部装置と通信する。
撮像装置310は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等のように、ユーザ又は対象者自身が対象者の顔等を撮影するための装置である。入力装置340は、ユーザの操作入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボード、タッチセンサ、タッチパネル等である。入力装置340が、例えば、タッチパネルである場合は、入力装置340と表示装置330とは一体化されていても良い。
なお、本実施の形態における、なりすまし検知装置は、プログラムがインストールされたコンピュータではなく、各部に対応したハードウェアを用いることによっても実現可能である。更に、なりすまし検知装置は、一部がプログラムで実現され、残りの部分がハードウェアで実現されていてもよい。
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)~(付記12)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、顔画像取得部と、
前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、顔情報抽出部と、
前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する部分を抽出し、抽出した2つの部分から、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出する、特徴量算出部と、
前記特徴量に基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、なりすまし判定部と、を備えている、
ことを特徴とする、なりすまし検知装置。
(付記2)
付記1に記載のなりすまし検知装置であって、
前記発光装置における発光時間、及び前記撮像装置における撮影タイミングを設定する、撮影制御部を更に備えている、
ことを特徴とする、なりすまし検知装置。
(付記3)
付記1または2に記載のなりすまし検知装置であって、
前記特徴量算出部が、前記輝点の位置に依存しない特徴量に加えて、対象者の顔の立体的形状を反映する第2の特徴量を算出し、
前記なりすまし判定部が、前記輝点の位置に依存しない特徴量と、前記第2の特徴量とに基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、
ことを特徴とする、なりすまし検知装置。
(付記4)
付記3に記載のなりすまし検知装置であって、
前記なりすまし判定部が、前記輝点の位置に依存しない特徴量に基づいた真偽判定と、前記第2の特徴量に基づいた真偽判定とを別々に実行し、真偽判定毎に、真である可能性を示すスコアを算出し、各真偽判定で算出された前記スコアに基づいて、最終的な真偽判定を実行する、
ことを特徴とする、なりすまし検知装置。
(付記5)
(a)撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、ステップと、
(b)前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、ステップと、
(c)前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する部分を抽出し、抽出した2つの部分から、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出する、ステップと、
(d)前記特徴量に基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、ステップと、を有する、
ことを特徴とする、なりすまし検知方法。
(付記6)
付記5に記載のなりすまし検知方法であって、
(e)前記発光装置における発光時間、及び前記撮像装置における撮影タイミングを設定する、ステップを更に有する、
ことを特徴とする、なりすまし検知方法。
(付記7)
付記5または6に記載のなりすまし検知方法であって、
前記(c)のステップにおいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量に加えて、対象者の顔の立体的形状を反映する第2の特徴量を算出し、
前記(d)のステップにおいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量と、前記第2の特徴量とに基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、
ことを特徴とする、なりすまし検知方法。
(付記8)
付記7に記載のなりすまし検知方法であって、
前記(d)のステップにおいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量に基づいた真偽判定と、前記第2の特徴量に基づいた真偽判定とを別々に実行し、真偽判定毎に、真である可能性を示すスコアを算出し、各真偽判定で算出された前記スコアに基づいて、最終的な真偽判定を実行する、
ことを特徴とする、なりすまし検知方法。
(付記9)
コンピュータに、
(a)撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、ステップと、
(b)前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、ステップと、
(c)前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する部分を抽出し、抽出した2つの部分から、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出する、ステップと、
(d)前記特徴量に基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、ステップと、を実行させる命令を含む、
ことを特徴とする、プログラム。
(付記10)
付記9に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
(e)前記発光装置における発光時間、及び前記撮像装置における撮影タイミングを設定する、ステップを実行させる命令を更に含む、
ことを特徴とする。
(付記11)
付記9または10に記載のプログラムであって、
前記(c)のステップにおいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量に加えて、対象者の顔の立体的形状を反映する第2の特徴量を算出し、
前記(d)のステップにおいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量と、前記第2の特徴量とに基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、
ことを特徴とする、プログラム。
(付記12)
付記11に記載のプログラムであって、
前記(d)のステップにおいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量に基づいた真偽判定と、前記第2の特徴量に基づいた真偽判定とを別々に実行し、真偽判定毎に、真である可能性を示すスコアを算出し、各真偽判定で算出された前記スコアに基づいて、最終的な真偽判定を実行する、
ことを特徴とする、プログラム。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上のように本発明によれば、顔認証の際に、反射輝点の位置依存性に影響されることなく、なりすまし検知を実行することができる。本発明は、顔認証が行われる種々のシステムに有用である。
101 ユーザ
102 フラッシュ点灯中のカメラ付き端末装置
103 フラッシュ消灯中のカメラ付き端末装置
105 フラッシュ点灯中の画像
106 フラッシュ消灯中の画像
201、202 虹彩領域の画像の一部
203、204 虹彩領域から計算された従来の特徴量
205、206 虹彩領域から計算された本発明の特徴量
300 なりすまし検知装置(実施の形態1)
301 顔画像取得部
302 顔情報抽出部
303 特徴量算出部
304 なりすまし判定部
305 撮影制御部
310 撮像装置
320 発光装置
330 表示装置
340 入力装置
350 なりすまし検知装置(実施の形態2)
400 コンピュータ
401 プロセッサ
402 メモリ
403 ストレージ
404 入出力インタフェース(入出力I/F)
500 端末装置
701 本物の顔の虹彩領域から計算された特徴ベクトル
702 偽物の顔の虹彩領域から計算された特徴ベクトル

Claims (5)

  1. 撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、顔画像取得部と、
    前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、顔情報抽出部と、
    前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、前記対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む第1の部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する第2の部分を抽出し、そして、前記第1の部分および前記第2の部分に基づいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出し、更に、前記対象者の顔の立体的形状を反映する第2の特徴量を算出する、特徴量算出部と、
    前記輝点の位置に依存しない特徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、なりすまし判定部と、を備え、
    前記特徴量算出部が、前記第1の顔情報に基づいて前記対象者の第1の顔領域を特定し、前記第2の顔情報に基づいて前記対象者の第2の顔領域を特定し、そして、前記第2の特徴量として、前記第1の顔領域の輝度分布と前記第2の顔領域の輝度分布との差分を算出する、
    ことを特徴とする、なりすまし検知装置。
  2. 請求項に記載のなりすまし検知装置であって、
    前記なりすまし判定部が、前記輝点の位置に依存しない特徴量に基づいた真偽判定と、前記第2の特徴量に基づいた真偽判定とを別々に実行し、真偽判定毎に、真である可能性を示すスコアを算出し、各真偽判定で算出された前記スコアに基づいて、最終的な真偽判定を実行する、
    ことを特徴とする、なりすまし検知装置。
  3. 請求項1または2に記載のなりすまし検知装置であって、
    前記発光装置における発光時間、及び前記撮像装置における撮影タイミングを設定する、撮影制御部を更に備えている、
    ことを特徴とする、なりすまし検知装置。
  4. (a)撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、ステップと、
    (b)前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、ステップと、
    (c)前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む第1の部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する第2の部分を抽出し、そして、前記第1の部分および前記第2の部分に基づいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出し、更に、前記対象者の顔の立体的形状を反映する第2の特徴量を算出する、ステップと、
    (d)前記輝点の位置に依存しない特徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、ステップと、を有し、
    前記(c)のステップにおいて、前記第1の顔情報に基づいて前記対象者の第1の顔領域を特定し、前記第2の顔情報に基づいて前記対象者の第2の顔領域を特定し、そして、前記第2の特徴量として、前記第1の顔領域の輝度分布と前記第2の顔領域の輝度分布との差分を算出する、
    ことを特徴とする、なりすまし検知方法。
  5. コンピュータに、
    (a)撮像装置から、前記撮像装置に付随する発光装置によって発光が行われた際の対象者の顔を含む第1の画像フレーム、及び前記発光装置が消灯している際の対象者の顔を含む第2の画像フレームを取得する、ステップと、
    (b)前記第1の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第1の顔情報として抽出し、前記第2の画像フレームから、前記対象者の顔の部分を特定する情報を第2の顔情報として抽出する、ステップと、
    (c)前記第1の画像フレームから、前記第1の顔情報に基づいて、対象者の瞳の虹彩領域での反射で形成された輝点を含む第1の部分を抽出し、更に、前記第2の画像フレームから、前記第2の顔情報に基づいて、前記輝点を含む部分に対応する第2の部分を抽出し、そして、前記第1の部分および前記第2の部分に基づいて、前記輝点の位置に依存しない特徴量を算出し、更に、前記対象者の顔の立体的形状を反映する第2の特徴量を算出する、ステップと、
    (d)前記第1の部分および前記第2の部分に基づいて、前記撮像装置によって撮影された前記対象者の真偽判定を行う、ステップと、を実行させる命令を含み、
    前記(c)のステップにおいて、前記第1の顔情報に基づいて前記対象者の第1の顔領域を特定し、前記第2の顔情報に基づいて前記対象者の第2の顔領域を特定し、そして、前記第2の特徴量として、前記第1の顔領域の輝度分布と前記第2の顔領域の輝度分布との差分を算出する、
    プログラム。
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