本開示の目的、技術方案、および利点をより明確にするために、添付の図面を参照して本開示における例示的な実施例を以下に詳しく説明する。
まず、図1を参照して本開示の実施例を応用可能な無線通信システムを説明する。当該無線通信システムは、LTEシステムでもよく、いかなる他の種類の無線通信システムであってもよい。以下に、LTEシステムを例として本開示的実施例を説明するが、以下の説明は、他の種類の無線通信システムに応用してもよいことを認識すべきである。
図1のように、無線通信システムは、基地局(BS)10とユーザ装置(UE)20を含む。ユーザ装置20は、空中に飛べる、且つ基地局10と通信可能な航空機(AV)であってもよく、例えば、無人航空機(ドローン又はUAV、例えば、3GPP仕様に基づくRel.15の無人航空機)である。ここで、空中に飛べる、且つ基地局と無線通信可能なユーザ装置やユーザ端末を、飛行ユーザ端末(UT)と呼ばれてもよい。前記飛行ユーザ端末は、飛行ユーザ装置、空中ユーザ端末、空中ユーザ装置などと互換的に呼ばれてもよい。図1に一つの基地局と一つの飛行ユーザ端末が示されているが、これは例示的なものにすぎなく、該無線通信システムは、複数の基地局及び/又は複数の飛行ユーザ端末を含んでもよいことが認識すべきである。また、該無線通信システムは、飛行ユーザ端末ではない一つ又は複数のユーザ装置又は端末(図示なし)を含んでもよく、即ち、陸上ユーザ装置又は端末を含む。
LTEシステムにおいて、ユーザ端末がアイドル状態にあり、且つ、セルの再選択を行うことが必要かどうかを特定するときに、ユーザ端末はサービングセルの信号品質Qsと隣接セルの信号品質Qnを測定する。前記信号品質は、例えば、参照信号受信品質(RSRQ)、参照信号受信電力(RSRP)などによって表されてもよい。隣接セルの信号品質Qnがサービングセルの信号品質Qsよりも所定のヒステリシス値Qhystだけ大きくなり、且つ所定時間(セル再選択ヒステリシス時間Treselection)継続したら、ユーザ端末はセル再選択を実行できると特定し、それにより、前記ターゲットセルを選択して該セルに駐在する。
また、LTEシステムにおいて、接続状態にあるユーザ端末に対して、一連の無線リソース管理(RRM:Radio resource management)測定イベントA1-A6、B1-B2、C1-C2などが定義されている。例えば、イベントA1が発生する場合、ユーザ装置は、周波数間/システム間セル測定を停止し、基地局にA1イベント測定レポートを送信する。該A1イベントは、サービングセルの信号品質Msが閾値T
hreshよりもヒステリシス値H
ysだけ大きくなるということである。イベントA2が発生する場合、ユーザ装置は、周波数間/システム間セル測定を開始し、基地局にA2イベント測定レポートを送信する。該A2イベントは、サービングセルの信号品質Msが閾値T
hreshよりもヒステリシス値H
ysだけ小さくなるということである。イベントA3が発生し、且つトリガー時間(TimeToTrigger)継続する場合、ユーザ装置は、基地局にA3イベント測定レポートを送信して、同周波数セル切り替えプロセスを開始する。該A3イベントは、以下のようになる。
ここで、Mnが隣接セルの信号品質であり、Ofnが隣接セルの周波数固有オフセット値であり、Ocnが隣接セルのセル固有オフセット値であり、Mpがサービングセルのプライマリセル(PCell)の信号品質であり、Ofpが前記プライマリセルの周波数固有オフセット値であり、Ocpが前記プライマリセルのセル固有オフセット値であり、Hysがヒステリシス値であり、OffがイベントA3に用いられるオフセット値である。イベントA4が発生する場合、ユーザ装置は、基地局にA4イベント測定レポートを送信する。該イベントA4は、隣接セルの信号品質が閾値Threshよりもヒステリシス値Hysだけ大きくなるということである。関係するイベントの定義は、3GPP仕様TS36.331(例えばTS36.331 v14.4.0)に記載されているが、ここでは繰り返して説明しない。
上記各イベントには、ヒステリシス値Qhyst及びHys、セル再選択ヒステリシス時間Treselection及びトリガー時間TimeToTriggerなどを含む各パラメータが定義された。これらのパラメータのすべては、ユーザ装置のモビリティ管理に用いられるモビリティ関連のパラメータに属する。
本開示の第1の実施例において、飛行ユーザ端末の特性に対して、そのモビリティ関連のパラメータを最適化することで上記の問題を解決する。以下で飛行ユーザ端末について説明するが、実際に、以下の実施例は、ユーザによって高い場所に運ばれるユーザ端末などのいくつかの陸上ユーザ端末にも適用可能であることに留意すべきである。したがって、以下の実施例は、実際に、飛行ユーザ端末および陸上ユーザ端末を含むユーザ端末又はユーザ装置に適用されてもよい。
以下、図2を参照して本開示の第1の実施例におけるユーザ装置によってモビリティ関連のパラメータを調整する方法を説明する。該ユーザ装置は、例えば、図1で示された飛行ユーザ端末20であってもよい。
図2のように、ステップS201において、該飛行ユーザ端末20の速度と高度を特定する。
第1の実施の形態において、飛行ユーザ端末20中の高度センサ及び/又は高度推定アルゴリズムを使用して、飛行ユーザ端末20の高度を特定してもよい。また、飛行ユーザ端末20中の速度センサ及び/又は速度推定アルゴリズムを使用して、飛行ユーザ端末20の速度を特定してもよい。
第2の実施の形態において、飛行ユーザ端末20中の高度センサ及び/又は高度推定アルゴリズムを使用して、飛行ユーザ端末20の高度を特定してもよい。また、飛行ユーザ端末20がセル再選択又は切り替えを行う頻度によって、飛行ユーザ端末20の速度を特定してもよい。具体的に、飛行中、飛行ユーザ端末20があるセルから別のセルに移動する可能性がある。したがって、飛行ユーザ端末20は、アイドル(RRC_Idle)状態にある場合、飛行ユーザ端末20の位置の変化に応じて、セル再選択を実行する必要があり、または、飛行ユーザ端末20は、接続(RRC_Connected)状態にある場合、飛行ユーザ端末20の位置の変化に応じて、セル切り替えを実行する必要がある。飛行ユーザ端末20の速度が速ければ速いほど、飛行ユーザ端末20が所定期間内にセル再選択またはセル切り替えを実行する回数が多くなることが考えられる。したがって、アイドル状態にある飛行ユーザ端末20については、所定期間に飛行ユーザ端末20によるセル再選択の回数を計算し、その速度のメトリクスとしてもよく、接続状態にある飛行ユーザ端末20については、所定期間に飛行ユーザ端末20が実行したセル切り替えの回数を計算し、その速度のメトリクスとしてもよい。
引き続き、図2を参照し、ステップS202において、前記速度と高度に基づいて、飛行ユーザ端末20のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。
以上のように、前記モビリティ関連のパラメータは、例えばヒステリシス値Qhyst及びHys、セル再選択ヒステリシス時間Treselection及びトリガー時間TimeToTriggerなどの3GPP仕様TS36.331で定義された様々なイベントで使用されるモビリティ管理に関するパラメータを含んでもよい。しかし、前記モビリティ関連のパラメータは、上記のパラメータに限定されるものではなく、実際に、ユーザ装置/ユーザ端末のモビリティ管理に関するいかなるパラメータを含んでもよく、上記で定義されたイベントと、将来定義される可能性があるイベントに係るモビリティ管理に関するパラメータを含むことを認識すべきである。以下、説明を簡単にするために、セル再選択ヒステリシス時間Treselectionおよびトリガー時間TimeToTriggerをモビリティ関連のパラメータとして例示しているが、以下の説明は他のモビリティ関連のパラメータにも適用することができる。また、調整されるモビリティ関連のパラメータの初期値は、例えば、通常のユーザ端末(陸上ユーザ端末)に対して設定された値でもよいし、他の値でもよい。
第1の実施の形態において、飛行ユーザ端末20の速度と高度のぞれぞれに基づいて、飛行ユーザ端末20の前記モビリティ関連のパラメータを調整する。例えば、速度関連スケーリング係数及び高度関連スケーリング係数をそれぞれ設定し、この2つのスケーリング係数をそれぞれ使用して前記モビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。
飛行ユーザ端末20の速度に応じて速度関連スケーリング係数に対して異なる値を与えることで、該速度関連スケーリング係数を使用して前記モビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。
例えば、高速運動状態、中速運動状態、または低速運動状態などの、飛行ユーザ端末20の速度関連運動状態を区別するために、1つまたは複数の速度閾値を事前に設定してもよい。これに応じて、各運動状態については、対応する値を速度関連スケーリング係数に設定してもよい。例えば、高速運動状態に対応する値SFS1、中速運動状態に対応する値SFS2、および低速運動状態に対応する値SFS3などを設定する。これによって、飛行ユーザ端末20は、ある運動状態にある場合に、該運動状態に対応する値を有する速度関連スケーリング係数を使用して、セル再選択ヒステリシス時間Treselection又はトリガー時間TimeToTriggerなどのモビリティ関連のパラメータをスケーリングすることができるようになる。例えば、二つの速度閾値TS1とTS2を設定し、TS1がTS2より大きい。留意すべきなのは、通常の絶対速度(例えば、m/s)を使用して飛行ユーザ端末20の速度を測定する場合、前記閾値は絶対速度閾値であってもよい。上記セル再選択回数又はセル切り替え回数を使用して飛行ユーザ端末20の速度を測定する場合、前記閾値はセル再選択回数閾値又はセル切り替え回数閾値であってもよい。この場合、飛行ユーザ端末20の速度が第1の閾値TS1より大きくなる場合、飛行ユーザ端末20が高速運動状態にあると特定することができ、それにより、値SFS1を有する速度関連スケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。飛行ユーザ端末20の速度が第1の閾値TS1より大きくないが、第2の閾値TS2より大きくなる場合、飛行ユーザ端末20が中速移動状態にあると特定することができ、それにより、値SFS2を有する速度関連スケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングする。一方、飛行ユーザ端末20の速度がTS2より大きくない場合、飛行ユーザ端末20が低速移動状態にあると特定することができ、それにより、値SFS3を有する速度関連スケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。一例として、SFS1がSFS2より大きくなってもよく、SFS2がSFS3より大きくなってもよいが、実際に、SFS1、SFS2、およびSFS3とそれらの相対的な大きさは実際のニーズに応じて設定してもよい。例えば、SFS3を1に設定し、それに応じてSFS1とSFS2を設定できる。代わりに、低速運動状態については、SFS3を設定しなくてもよい。これは、飛行ユーザ端末20が低速移動状態にある場合、その速度に応じてモビリティ関連のパラメータをスケーリングしないことを意味する。以上で説明した、2つの閾値を設定することによって飛行ユーザ端末20を3つの運動状態に分けることで、速度関連スケーリング係数に対し3つの値SFS1~SFS3を設定する方式は、単なる例示であると認識すべきである。より多くの閾値又はより少ない閾値を設定して、飛行ユーザ端末20をより多くの運動状態又はより少ない運動状態に分け、速度関連スケーリング係数に対しより多くの値又はより少ない値を設定することもできる。
なお、飛行ユーザ端末20の高度に応じて異なる値を高度関連スケーリング係数に与えることで、該高度関連スケーリング係数を使用して前記モビリティ関連のパラメータをさらにスケーリングしてもよい。
例えば、1つまたは複数の高度変化の閾値を事前に設定して、高-高度関連運動状態、中-高度関連運動状態、又は低-高度関連運動状態などの、飛行ユーザ端末20の高度関連運動状態を高度方面で区別してもよい。これに応じて、各高度関連運動状態については、対応する値を、高度関連スケーリング係数に設定してもよい。例えば、高-高度関連運動状態に対応する値SFH1、中-高度関連運動状態に対応する値SFH2、および低-高度関連運動状態に対応する値SFH3などを設定する。これによって、飛行ユーザ端末20は、ある高度関連運動状態にある場合に、該高度関連運動状態に対応する値を有する高度関連スケーリング係数を使用して、セル再選択ヒステリシス時間Treselection又はトリガー時間TimeToTriggerなどのモビリティ関連のパラメータを(さらに)スケーリングすることができるようになる。例えば、二つの高度変化閾値TH1とTH2を設定し、ここで、TH1がTH2より大きい。所定の期間(Theight)内、飛行ユーザ端末20の高度変化が第1の閾値TH1より大きくなる場合、飛行ユーザ端末20が高-高度関連運動状態にあると特定することができ、それにより、値SFH1を有する高度関連スケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。所定期間内、飛行ユーザ端末20の高度変化が第1の閾値TH1より大きくないが、第2の閾値TH2より大きくなる場合、飛行ユーザ端末20が中-高度関連運動状態にあると特定することができ、それにより、値SFH2を有する高度関連スケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングする。一方、飛行ユーザ端末20の高度変化がTH2より大きくない場合、飛行ユーザ端末20が低-高度関連運動状態にあると特定することができ、それにより、値SFH3を有する高度関連スケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。一例として、SFH1はSFH2より大きく、SFH2はSFH3より大きくすることができるが、実際に、SFH1、SFH2、およびSFH3とそれらの相対的な大きさは実際のニーズに応じて設定できる。たとえば、SFH3を1に設定し、それに応じてSFH1とSFH2を設定できる。あるいは、低-高度関連運動状態については、SFH3を設定しなくてもよい。これは、飛行ユーザ端末20が低-高度関連運動状態にある場合、その高度に応じてモビリティ関連のパラメータをスケーリングしないことを意味する。認識すべきなのは、以上で説明した、2つの閾値を設定することによって飛行ユーザ端末20を3つの高度関連運動状態に分けることで、高度関連スケーリング係数に対し3つの値SFH1~SFH3を設定する方式は、単なる例示である。より多くの閾値又はより少ない閾値を設定して、飛行ユーザ端末20をより多くの高度関連運動状態又はより少ない高度関連運動状態に分け、高度関連スケーリング係数に対しより多くの値又はより少ない値を設定することもできる。
このように、飛行ユーザ端末20の速度と高度に基づいて、モビリティ関連のパラメータに、速度に対応する値を有する速度関連スケーリング係数を乗算し、さらに、高度に対応する値を有する高度関連スケーリング係数を乗算することによって、モビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。認識すべきなのは、この2つのスケーリング係数を応用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングする順序には制限がない。また、これら2つのスケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングする方式は、乗算に限定されず、冪乗などでもよい。これらの方式は、無線通信システムおよび飛行ユーザ端末20の具体的な状況に応じて柔軟に選択してもよい。
第2の実施の形態において、飛行ユーザ端末20の速度と高度に基づいて、飛行ユーザ端末20の前記モビリティ関連のパラメータを共同で調整してもよい。例えば、該飛行ユーザ端末の速度と高度との両方に関連する単一のスケーリング係数を設定し、該単一スケーリング係数を使用して、前記モビリティ関連のパラメータをスケーリングすることができる。
例として、第1の実施の形態について上記したように、1つ又は複数の速度閾値を事前に設定することによって、飛行ユーザ端末20の速度関連運動状態(N1個と仮定)を区別することができ、また、1つ又は複数の高度閾値を事前に設定することによって、飛行ユーザ端末20の高度関連運動状態(N2個と仮定)を区別してもよい。単一のスケーリング係数を設定できる。ここで、N1個の速度関連運動状態とN2個の高度関連運動状態を組み合わせたN1×N2個の運動状態の組み合わせのそれぞれに対して、該スケーリング係数は、対応する値を一つ有する。このように、飛行ユーザ端末20の速度関連運動状態および高度関連運動状態に基づいて、対応する値を有するスケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングすることを特定してもよい。
例えば、第1の実施の形態を説明するときに使用される例では、飛行中のユーザ端末20の速度関連運動状態が3つに分けられ、即ち、高速運動状態、中速運動状態又は低速運動状態であり、且つ、飛行ユーザ端末20の高度関連運動状態は3つに分けられ、即ち、高-高度関連運動状態、中-高度関連運動状態、又は低-高度関連運動状態である。よって、以下の表1のように、9種類の運動状態の組み合わせがあり、運動状態の組み合わせのそれぞれについて、対応する1個の値をスケーリング係数に設定する。よって、飛行ユーザ端末20の速度関連運動状態及び高度関連運動状態に基づいて、スケーリング係数の9個の値のうち対応する1個の値を使用して、前記モビリティ関連のパラメータをスケーリングすることができる(例えば、前記モビリティ関連のパラメータを乗算する)。
上記2つの実施の形態においても、速度と高度の二つの要素を考慮しモビリティ関連のパラメータを調整する。第1の実施の形態において、速度関連のスケーリング係数と高度関連のスケーリング係数をそれぞれ使用して、前記パラメータを調整する。よって、二つの飛行ユーザ端末が同じ高度関連運動状態を有すると、この二つの飛行ユーザ端末に応用する高度関連のスケーリング係数が同じである。これは、調整されたパラメータに対する高度の影響が同じであることを意味する。速度についても同様である。これに比べたら、第2の実施の形態において、速度と高度の両方に関連する単一のスケーリング係数を使用して、前記パラメータを調整する。よって、二つの飛行ユーザ端末が同じ高度関連運動状態を有しても、異なるスケーリング係数の値を設定することができ、これによって、調整されたパラメータに対する高度の影響が同じでもよく、異なってもよい。速度についても同様である。
以下、図3を参照して本開示の第1の実施例におけるユーザ端末の構成を説明する。上記のように、該ユーザ端末は、飛行ユーザ端末であってもよく、陸上ユーザ端末であってもよい。ここで、飛行ユーザ端末20を例として説明する。ユーザ端末の機能は、上記のように図2を参照して説明した方法の詳細と同じであるので、説明を簡単にするため、同じ内容の詳細な説明を省略する。
図3のように、飛行ユーザ端末20は、特定部2001と調整部2002を含む。留意すべきなのは、図3には飛行ユーザ端末20の2つの部品のみが示されているが、これは例示的なものに過ぎず、飛行ユーザ端末20は、一つ又は複数の他の部品も含んでもよく、これらの部品が本発明の思想とは無関係であるため省略した。
特定部2001は、該飛行ユーザ端末20の速度と高度を特定する。
第1の実施の形態において、特定部2001は、飛行ユーザ端末20中の高度センサ及び/又は高度推定アルゴリズムを使用して飛行ユーザ端末20の高度を特定してもよい。また、特定部2001は、飛行ユーザ端末20中の速度センサ及び/又は速度推定アルゴリズムを使用して飛行ユーザ端末20の速度を特定してもよい。
第2の実施の形態において、特定部2001は、飛行ユーザ端末20中の高度センサ及び/又は高度推定アルゴリズムを使用して飛行ユーザ端末20の高度を特定してもよい。また、特定部2001は、飛行ユーザ端末20によるセル再選択又はセル切り替えの頻度に基づいて、飛行ユーザ端末20の速度を特定することできる。具体的に、以上のように、アイドル状態にある飛行ユーザ端末20については、特定部2001が、所定期間内に飛行ユーザ端末20によるセル再選択の回数を計算し、その速度のメトリクスとし、接続状態にある飛行ユーザ端末20については、特定部2001が、所定期間内に飛行ユーザ端末20によるセル切り替えの回数を計算し、その速度のメトリクスとしてもよい。
調整部2002は、特定部2001によって特定された前記速度と高度に基づいて、飛行ユーザ端末20のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。
上記したように、前記モビリティ関連のパラメータは、3GPP仕様TS36.331で定義された様々なイベントで使用されるモビリティ管理に関するパラメータを含んでもよく、また、実際に、飛行ユーザ端末20のモビリティ管理に関するいかなるパラメータを含んでもよく、上記で定義されたイベントと、将来定義される可能性があるイベントに係るモビリティ管理に関するパラメータを含んでもよい。また、調整されるモビリティ関連のパラメータの初期値は、例えば、陸上ユーザ端末に対して設定された値でもよいし、他の値でもよい。
第1の実施の形態において、調整部2002は、飛行ユーザ端末20の速度と高度のぞれぞれに基づいて、飛行ユーザ端末20の前記モビリティ関連のパラメータを調整してもよい。例えば、調整部2002は、速度関連スケーリング係数及び高度関連スケーリング係数をそれぞれ設定し、この二つのスケーリング係数をそれぞれ使用して、前記モビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。
調整部2002は、飛行ユーザ端末20の速度に応じて速度関連スケーリング係数に異なる値を与えることで、速度関連スケーリング係数を使用して前記モビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。例えば、高速運動状態、中速運動状態、または低速運動状態などの、飛行ユーザ端末20の速度関連運動状態を区別するために、1つまたは複数の速度閾値を事前に設定してもよい。これに応じて、調整部2002は、各運動状態について、対応する値を速度関連スケーリング係数に設定してもよい。例えば、高速運動状態に対応する値SFS1、中速運動状態に対応する値SFS2、および低速運動状態に対応する値SFS3を設定する。これによって、飛行ユーザ端末20は、ある運動状態にある場合に、該運動状態に対応する値を有する速度関連スケーリング係数を使用して、セル再選択ヒステリシス時間Treselection又はトリガー時間TimeToTriggerなどのモビリティ関連のパラメータをスケーリングすることができるようになる。
また、調整部2002は、飛行ユーザ端末20の高度に応じて異なる値を高度関連スケーリング係数に与えることで、高度関連スケーリング係数を使用して前記モビリティ関連のパラメータをさらにスケーリングしてもよい。例えば、調整部2002は、1つまたは複数の高度変化の閾値を事前に設定して、高-高度関連運動状態、中-高度関連運動状態、又は低-高度関連運動状態などの、飛行ユーザ端末20の高度関連運動状態を高度方面で区別してもよい。これに応じて、調整部2002は、各高度関連運動状態について、対応する値を高度関連スケーリング係数に設定してもよい。例えば、高-高度関連運動状態に対応する値SFH1、中-高度関連運動状態に対応する値SFH2、および低-高度関連運動状態に対応する値SFH3を設定する。これによって、飛行ユーザ端末20は、ある高度関連運動状態にある場合に、該高度関連運動状態に対応する値を有する高度関連スケーリング係数を使用して、セル再選択ヒステリシス時間Treselection又はトリガー時間TimeToTriggerなどのモビリティ関連のパラメータを(さらに)スケーリングすることができるようになる。
このように、調整部2002は、飛行ユーザ端末20の速度と高度に基づいて、モビリティ関連のパラメータに、速度に対応する値を有する速度関連スケーリング係数を乗算し、その後、高度に対応する値を有する高度関連スケーリング係数を乗算することによって、モビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。認識すべきなのは、この2つのスケーリング係数を応用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングする順序には制限がない。また、これら2つのスケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングする方式は、乗算に限定されず、冪乗などでもよい。これらの方式は、無線通信システムおよび飛行ユーザ端末20の具体的な状況に応じて柔軟に選択してもよい。
第2の実施の形態において、調整部2002は、飛行ユーザ端末20の速度と高度に基づいて、飛行ユーザ端末20の前記モビリティ関連のパラメータを共同で調整してもよい。例えば、調整部2002は、該飛行ユーザ端末20の速度と高度との両方に関連する単一のスケーリング係数を設定し、且つ、該単一スケーリング係数を使用して、前記モビリティ関連のパラメータをスケーリングしてもよい。
例として、第1の実施の形態について上記したように、調整部2002は、1つ又は複数の速度閾値を事前に設定することによって、飛行ユーザ端末20の速度関連運動状態(N1個と仮定)を区別することができ、且つ、1つ又は複数の高度閾値を事前に設定することによって、飛行ユーザ端末20の高度関連運動状態(N2個と仮定)を区別してもよい。単一のスケーリング係数を設定できる。ここで、N1個の速度関連運動状態とN2個の高度関連運動状態を組み合わせたN1×N2個の運動状態の組み合わせのそれぞれに対して、該スケーリング係数は、対応する値を一つ有する。このように、飛行ユーザ端末20の速度関連運動状態および高度関連運動状態に基づいて、調整部2002は、対応する値を有するスケーリング係数を使用してモビリティ関連のパラメータをスケーリングすることを特定してもよい。
これにより、飛行ユーザ端末20は、自身の速度と高度に基づいて、モビリティ関連のパラメータを調整し、そして、調整されたモビリティ関連のパラメータに基づいて、自身のモビリティを管理することにより、セル測定、セル再選択、またはセル切り替えの頻度を制御し、これによって、飛行ユーザ端末による不必要なセル測定を回避し、且つ、頻繁な切り替えで飛行ユーザ端末と基地局との通信の信頼性及び効率が低下してしまうことを回避する。また、必要な場合に、飛行ユーザ端末20は、調整されたパラメータを基地局に送信することによって、基地局が該パラメータに基づいて飛行ユーザ端末20のモビリティを管理するようにする。
以上で記載された実施例は、例示にすぎず、限定ではないと認識すべきである。例えば、以上のように、モビリティ関連のパラメータを調整する方法は、スケーリングと乗算に限らず、例えば冪乗などの別の方法でもよい。また、以上で各高度関連運動状態又は各速度関連運動状態についてスケーリング係数を設定したが、ここは限定的なものではない。幾つかの状態(低速運動状態、又は低-高度関連運動状態)にスケーリング係数を設定しなくてもよい(スケーリング係数が1であることに相当する)。
以下、本開示の第2の実施例を説明する。第2の実施例は、飛行ユーザ端末20のモビリティ管理に用いられるモビリティ関連のパラメータを基地局が調整するという点で第1の実施例と異る。そのため、飛行ユーザ端末20は、その位置情報(例えば、該飛行ユーザ端末20の高度と速度の少なくとも一つを含み、前記速度が例えば水平速度と垂直速度の少なくとも一つを含む)を基地局にレポートする必要があり、基地局が該位置情報に基づいて前記モビリティ関連のパラメータを調整するようになる。
LTEシステムにおいて、ユーザ装置は、該ユーザ装置の位置情報(プライマリセルPCellのみに適用)を周期的にレポートする。前記位置情報は、位置座標(高度を含む)、飛行ユーザ端末20の(水平)速度、及び前記位置情報の有効時間(Gnss-Tod-msec)などの一つ又は複数を含んでもよい。前記位置情報の内容は、必要に応じて柔軟に調整でき、ユーザ装置の位置に関連するいかなる情報を含んでもよい。具体的に、基地局は、ユーザ装置にRRM測定設定情報を送信する。該測定設定情報は、測定ID、測定対象及びレポート設定を含む。前記測定対象は、例えば、測定すべき周波数又はキャリア、セル及び/又はセルグループなどである。前記レポート設定は、例えば、レポートクライテリア(周期的なトリガーまたはイベントトリガー)、測定レポートのフォーマット(例えば、測定レポートに含めるべき内容)などを含む。また、前記レポート設定は、例えば、位置レポートを実行するかどうか及び測定レポートのフォーマットを指示する内容などの、位置レポートに関連する内容をさらに含んでもよい。レポート設定において位置レポートが設定されている場合に、ユーザ装置は位置情報を基地局に周期的に送信し、且つ、位置情報とともにPCellに対する測定レポートも送信する。この場合、周期が適切に設定されていないと、この周期的にレポートされる位置情報は、古くなり、正確性が失われる可能性がある。それから、該不正確な位置情報に基づいてモビリティ関連のパラメータを調整すると、モビリティ管理の性能が低下する。
本開示の第2の実施例は、上記の問題を回避するように、イベントに基づいて位置情報のレポートをトリガーする、或いは、飛行ユーザ端末20の速度及び/又は高度に基づいて位置情報のレポート周期を合理的に設定する。以下、図面を参照して本開示の第2の実施例を説明する。
図4は、本開示の第2の実施例における基地局によってモビリティ関連のパラメータを調整する方法のフロー図を示した。以下に、図1に示された基地局10を例として該方法を説明する。同様に、該方法は、飛行ユーザ端末と陸上ユーザ端末に適用できるが、ここで飛行ユーザ端末を例として説明する。
図4のように、ステップS401において、基地局10は、飛行ユーザ端末からレポートされる位置情報を受信してもよい。上記のように、飛行ユーザ端末からレポートされる位置情報は、飛行ユーザ端末20の位置座標(例えば、高度、又は高度と他の位置座標)、飛行ユーザ端末20の速度(例えば、水平速度と垂直速度の少なくとも一つ)、及び前記位置情報の有効時間(Gnss-Tod-msec)などの一つ又は複数を含んでもよく、又は、飛行ユーザ端末20の位置に関するいかなる他の情報を含んでもよい。
第1の実施の形態において、前記位置情報は、飛行ユーザ端末20が所定イベントの発生に応じてレポートするものである。前記所定イベントは、必要に応じて決定されるいかなる適切な条件である。
一例において、前記飛行ユーザ端末20の速度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、所定イベントX1を定義してもよく、飛行ユーザ端末20の速度Vと速度閾値Tv1との差がヒステリシス値Hys1を超える場合、すなわちV-Hys1>Tv1になる場合、イベントX1が発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。代わりに、所定イベントX2を定義してもよく、所定期間において飛行ユーザ端末20の速度変化(速度の増加量または速度の減少量)ΔVと速度変化閾値TΔv1との差がヒステリシス値Hys2を超える場合、すなわちΔV-Hys2>TΔv1になる場合、イベントX2が発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末20の高度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、所定イベントY1を定義してもよく、飛行ユーザ端末20の高度Hと高度閾値TH1との差がヒステリシス値Hys3を超える場合、すなわちH-Hys3>TH1になる場合、イベントY1が発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。代わりに、所定イベントY2を定義してもよく、所定期間において飛行ユーザ端末20の高度変化(高度の増加量または高度の減少量)ΔHと高度変化閾値TΔH1との差がヒステリシス値Hys4を超える場合、すなわちΔH-Hys4>TΔH1になる場合、イベントY2が発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。もちろん、飛行ユーザ端末の高度に基づくイベントが発生する場合に、位置情報のレポートをトリガーすること以外に、RRM測定レポートなどの他のレポートもトリガーすることもできる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末20の速度と高度の両方に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、所定イベントZ1を定義してもよく、飛行ユーザ端末20の速度Vと速度閾値Tv2との差がヒステリシス値Hys5を超える場合、すなわちV-Hys5>Tv2になる場合であって、且つ飛行ユーザ端末20の高度Hと高度閾値TH2との差がヒステリシス値Hys6を超える場合、すなわちH-Hys6>TH2になる場合、イベントZ1が発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。代わりに、所定イベントZ2を定義してもよく、所定期間において飛行ユーザ端末20の速度変化(速度の増加量または速度の減少量)ΔVと速度変化閾値TΔv2との差がヒステリシス値Hys7を超える場合、すなわちΔV-Hys7>TΔv2になる場合であって、且つ所定期間において飛行ユーザ端末20の高度変化(高度の増加量または高度の減少量)ΔHと高度変化閾値TΔH2との差がヒステリシス値Hys8を超える場合、すなわちΔH-Hys8>TΔH2になる場合、イベントZ2が発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末20の速度と高度のそれぞれに基づいて前記所定イベントを定義してもよい。これによって、速度に基づいて定義された所定イベントと高度に基づいて定義された所定イベントの両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。例えば、速度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントX1であってよく、高度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントY1であってよい。これによって、イベントX1とY1の両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。認識すべきなのは、上記各閾値及びヒステリシス値は、同じく設定されてもよく、異なって設定されてもよい。
もう一例において、前記所定イベントは、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされたセルの数に基づいて定義されるものである。
具体的に、以上のように、LTEシステムにおいてイベントA1-A6などのRRM測定に関する複数のイベントが定義された。飛行ユーザ端末が飛行しているとき、高度が高いほど、飛行ユーザ端末がより多くのセルから信号を受信できる。これに応じて、前記イベント(例えばイベントA3)がトリガーされる確率が高くなり、言い換えると、前記イベントがより多くのセルでトリガーされる。よって、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされるセルの数が多いほど、飛行ユーザ端末の高度が高くなり、そのため、飛行ユーザ端末の位置情報をレポートする必要が多くなる。よって、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされたセルの数がNより大きくなる場合、新たなイベントXxが発生するように、該イベントXxを定義できる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーできる。もちろん、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされたセルの数が所定条件にたった場合、位置情報のレポートをトリガーすること以外に、RRM測定レポートなどの他のレポートもトリガーできる。
第2の実施の形態において、前記位置情報は、飛行ユーザ端末が飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に関連する周期でレポートするものである。
以上のように、LTEにおいて、基地局に設定される周期で位置情報をレポートする。この場合は、周期設定が不適切であることにより、レポートされた位置情報が古くなってしまうという問題がある可能性がある。本実施の形態において、飛行ユーザ端末は、自身の速度及び/又は高度に基づき、基地局に設定される固定周期をベースにして、スケーリング係数によってレポート周期の調整を実行し、或いは自身の速度及び/又は高度に基づいてレポートの周期を設定し(基地局に設定される固定周期に基づかず)、そして、このように調整された又は設定された周期で位置情報をレポートしてもよい。例えば、飛行ユーザ端末の速度が大きければ大きいほど、または過去にある期間にわたる速度変化が大きければ大きいほど、前記周期が短くなるように、前記周期を調整又は設定してもよい。代わりに、飛行ユーザ端末の高度が高ければ高いほど、または過去にある期間にわたる高度変化が大きければ大きいほど、前記周期が短くなるように、前記周期を設定してもよい。このように、位置情報のレポート周期と飛行ユーザ端末の運動状態が関連付けられているため、レポートされる位置情報もより正確になる。
また、本実施例において、前記位置情報は、単独にレポートされるものであってもよい。即ち、RRM測定レポートと共に前記位置情報をレポートする必要がない。具体的に、基地局は、位置情報レポートに用いられる単独の設定情報を飛行ユーザ端末に送信できる。該設定情報は、上記測定対象、測定ID、及び位置情報に対するレポート設定を含んでもよい。前記レポート設定は、位置情報レポートトリガータイプ(周期的なトリガー又はイベントトリガー)、及び位置情報レポートフォーマット(即ち、位置情報レポートに含まれる内容)を含んでもよい。位置情報レポートのトリガータイプが周期的なトリガーである場合、飛行ユーザ端末は、以上で記載された周期に従って、位置情報を基地局に送信できる。位置情報レポートのトリガータイプがイベントトリガーである場合、飛行ユーザ端末は、以上で記載された方式に従って、所定イベントが発生する場合に位置情報を基地局に送信できる。
代わりに、前記位置情報は、単独にレポートされることなく、RRM測定レポートと共にレポートされてもよい。以上のように、LTEにおいて、基地局は、飛行ユーザ端末に、RRM測定設定情報を送信する。該測定設定情報は、測定ID、測定対象及びレポート設定を含む。前記測定対象は、例えば、測定すべき周波数又はキャリア、セル及び/又はセルグループなどである。前記レポート設定は、例えば、レポートクライテリア(周期的なトリガーまたはイベントトリガー)、測定レポートのフォーマットなどを含み、さらに、位置レポートに関する内容を含んでもよい。前記レポート設定が、位置情報レポートのトリガータイプ(周期的なトリガー又はイベントトリガー)及び位置情報レポートフォーマット(即ち、位置情報レポートに含まれる内容)を含むように、レポート設定において位置レポートに関する内容を変更できる。これによって、飛行ユーザ端末は、位置情報レポートのトリガータイプが周期的なトリガーである場合に、以上で記載された周期に従って、RRM測定レポートと共に位置情報を基地局に送信できる。飛行ユーザ端末は、レポートのトリガータイプがイベントトリガーである場合に、以上で記載された方式に従って、所定イベントが発生する場合に、RRM測定レポートと共に位置情報を基地局に送信できる。例えば、前記位置情報をRRM測定レポートに含めることによって、RRM測定レポートと共に位置情報を基地局に送信できる。代わりに、前記位置情報及びRRM測定レポートを互いに単独にして、一緒に基地局に送信できる。これによって、前記所定イベントによって、位置情報のレポート及び/又はRRM測定レポートの送信をトリガーできる。
引き続き、図4を参照して、ステップS402において、基地局10は、前記位置情報に基づいて、飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。
具体的に、基地局10は、いかなる適切な方式で、前記位置情報に基づいて、飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。例えば、基地局10は、本開示の第1の実施例における前記モビリティ関連のパラメータを調整する方法を使用して、前記位置情報における高度と速度情報に基づいて、前記モビリティ関連のパラメータを調整(スケーリング)してもよい。ここでは繰り返して説明しない。或いは、基地局10は、当技術分野で周知されている方法に従って、前記位置情報に基づいて、飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。
これによって、基地局は、飛行ユーザ端末の位置情報を適時に取得し、該位置情報に基づいて飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整することができ、それにより、飛行ユーザ端末のモビリティ管理の性能を改善することができる。
以下、図5を参照して本開示の第2の実施例におけるユーザ装置によって位置情報をレポートする方法を説明する。該方法は、図4を参照して説明した方法に対応するものであり、且つその多くの詳細が以上で図4に従って説明されたから、同じ詳細の説明の繰り返しを避けるためにここでは省略する。また、以上のように、該ユーザ装置は、飛行ユーザ端末であってもよく、陸上ユーザ端末であってもよい。ここで、飛行ユーザ端末を例として説明するが、当該説明は、陸上ユーザ端末にも適応する。
図5を参照して、ステップS501において、飛行ユーザ端末の位置情報を取得する。当技術分野で周知されている方式に従って前記位置情報を取得してもよい。ここでは繰り返しの説明を省略する。
次に、ステップS502において、所定イベントの発生に応じて、或いは、飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に関連する周期で、前記位置情報をレポートする。
以上のように、第1の実施の形態において、所定イベントの発生に応じて、前記位置情報をレポートする。前記所定イベントは、必要に応じて決定されるいかなる適切な条件であってもよい。
一例において、前記飛行ユーザ端末の速度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントX1又はX2を定義してもよく、イベントX1又はX2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の高度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントY1又はY2を定義してもよく、イベントY1又はY2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の速度と高度の両方に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントZ1又はZ2を定義してもよく、イベントZ1又はZ2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の速度と高度に基づいて所定イベントをそれぞれ定義してもよく、速度に基づいて定義された前記所定イベントと高度に基づいて定義された前記所定イベントの両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。例えば、速度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントX1であってもよく、高度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントY1であってもよい。これによって、イベントX1とY1の両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。認識すべきなのは、上記各閾値及びヒステリシス値は、同じく設定されてもよく、異なって設定されてもよい。
もう一例において、前記所定イベントは、所定期間において無線リソース管理(RRM)測定に関するイベントがトリガーされたセルの数に基づいて定義される。例えば、該イベントXxを定義してもよく、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされたセルの数がNより大きくなる場合、上記イベントXxが発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーしてもよい。
第2の実施の形態において、飛行ユーザ端末は、飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に関連する周期で前記位置情報をレポートする。例えば、飛行ユーザ端末の速度が大きければ大きいほど、前記周期が短くなるように、前記周期を設定してもよい。代わりに、飛行ユーザ端末の高度が高ければ高いほど、前記周期が短くなるように、前記周期を設定してもよい。
また、以上のように、前記位置情報を単独にレポートしてもよい。具体的に、飛行ユーザ端末は、基地局から送信される、位置情報レポートに用いられる単独の設定情報を受信してもよい。該設定情報は、上記測定対象、測定ID、及び位置情報に対するレポート設定を含んでもよい。前記レポート設定は、位置情報レポートのトリガータイプ(周期的なトリガー又はイベントトリガー)、及び位置情報レポートフォーマット(即ち、位置情報レポートに含まれる内容)を含んでもよい。飛行ユーザ端末は、位置情報レポートのトリガータイプが周期的なトリガーである場合、以上で記載された周期に従って、位置情報を基地局に送信してもよい。飛行ユーザ端末は、位置情報レポートのトリガータイプがイベントトリガーである場合、以上で記載された方式に従って、所定イベントが発生する場合に位置情報を基地局に送信してもよい。
代わりに、RRM測定レポートと共に前記位置情報をレポートしてもよい。以上のように、基地局は、LTEシステム中のレポート設定における位置レポートに関する内容を変更してもよい。これによって、前記レポート設定は、位置情報レポートのトリガータイプ(周期的なトリガー又はイベントトリガー)、及び位置情報レポートフォーマット(即ち、位置情報レポートに含まれる内容)をさらに含むようになる。飛行ユーザ端末は、該情報を受信してもよい。また、飛行ユーザ端末は、位置情報レポートのトリガータイプが周期的なトリガーである場合、以上で記載された周期に従って、位置情報をRRM測定レポートと共に基地局に送信してもよい。飛行ユーザ端末は、レポートのトリガータイプがイベントトリガーである場合、以上で記載された方式に従って、所定イベントが発生する場合に、位置情報をRRM測定レポートと共に基地局に送信してもよい。
以上によって、飛行ユーザ端末は、位置情報を適時に基地局に送信することができる。これによって、基地局が飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータをより合理的に設定できるようになり、モビリティ管理の性能を向上させる。
以下、図6を参照して本開示の第2の実施例における基地局を説明する。
図6のように、基地局10は、受信部1001と調整部1002を含む。留意すべきなのは、図6に基地局10の2つの部品のみが示されているが、これは例示なものに過ぎず、基地局10が、一つ又は複数の他の部品も含んでもよく、これらの部品が本発明の発想とは無関係であるため省略された。
受信部1001は、飛行ユーザ端末からレポートされる位置情報を受信してもよい。以上のように、飛行ユーザ端末からレポートされる位置情報は、飛行ユーザ端末20の位置座標(高度を含む)、飛行ユーザ端末20の速度、及び前記位置情報の有効時間(Gnss-Tod-msec)などの一つ又は複数を含んでもよく、又は飛行ユーザ端末20の位置に関するいかなる他の情報を含んでもよい。
第1の実施の形態において、前記位置情報は、飛行ユーザ端末が所定イベントの発生に応じてレポートするものである。前記所定イベントは、必要に応じて決定されるいかなる適切な条件である。
一例において、前記飛行ユーザ端末の速度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントX1又はX2を定義してもよく、イベントX1又はX2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の高度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントY1又はY2を定義してもよく、イベントY1又はY2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の速度と高度の両方に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントZ1又はZ2を定義してもよく、イベントZ1又はZ2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の速度と高度に基づいて所定イベントをそれぞれ定義してもよく、速度に基づいて定義された前記所定イベントと高度に基づいて定義された前記所定イベントの両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。例えば、速度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントX1であってもよく、高度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントY1であってもよい。これによって、イベントX1とY1の両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。認識すべきなのは、上記各閾値及びヒステリシス値は、同じく設定されてもよく、異なって設定されてもよい。
もう一例において、前記所定イベントは、所定期間において無線リソース管理(RRM)測定に関するイベントがトリガーされたセルの数に基づいて定義される。
具体的に、以上のように、LTEシステムでは、イベントA1-A6などのRRM測定に関するイベントが複数定義されている。新たなイベントXxを定義してもよく、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされたセルの数がNより大きくなる場合、該イベントXxが発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーしてもよい。
第2の実施の形態において、前記位置情報は、飛行ユーザ端末が飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に関連する周期でレポートするものである。例えば、以上のように、飛行ユーザ端末は、自身の速度及び/又は高度に基づき、基地局に設定される固定周期をベースにして、スケーリング係数によってレポート周期の調整を実行し、或いは自身の速度及び/又は高度に基づいてレポートの周期を設定し(基地局が設定した固定周期に基づかず)、そして、調整された又は設定された周期で位置情報をレポートしてもよい。例えば、飛行ユーザ端末の速度が大きければ大きいほど、または過去にある期間にわたる速度変化が大きければ大きいほど、前記周期が短くなるように、前記周期を調整又は設定してもよい。代わりに、飛行ユーザ端末の高度が高ければ高いほど、または過去にある期間にわたる高度変化が大きければ大きいほど、前記周期が短くなるように、前記周期を設定してもよい。
また、本実施例において、前記位置情報は、単独にレポートされてもよく、RRM測定レポートと共にレポートされてもよい。具体的な詳細は、図4を参照して上述したものと同じであり、ここでは繰り返さない。
引き続き、図6を参照して、調整部1002は、前記位置情報に基づいて、飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。具体的に、調整部1002は、いかなる適切な方式で、前記位置情報に基づいて、飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。例えば、調整部1002は、本開示の第1の実施例における前記モビリティ関連のパラメータを調整する方法を使用して、前記位置情報における高度と速度情報に基づいて、前記モビリティ関連のパラメータを調整(スケーリング)してもよい。ここでは繰り返して説明しない。或いは、調整部1002は、当技術分野で周知されている方法に従って、前記位置情報に基づいて、飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整してもよい。
これによって、基地局は、飛行ユーザ端末の位置情報を適時に取得し、該位置情報に基づいて飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータを調整することができ、それにより、飛行ユーザ端末のモビリティ管理の性能を改善することができる。
以下、図7を参照して本開示の第2の実施例におけるユーザ装置を説明する。該ユーザ装置は、飛行ユーザ端末であってもよく、陸上ユーザ端末であってもよい。ここで、飛行ユーザ端末を例として説明するが、該説明は陸上ユーザ端末にも適用することができる。
図7のように、飛行ユーザ端末20は、位置情報取得部2001’と送信部2002’を含む。留意すべきなのは、図7に飛行ユーザ端末20の2つの部品のみが示されているが、これは例示的なものにすぎず、飛行ユーザ端末20が、一つ又は複数の他の部品も含んでもよく、これらの部品が本発明の発想とは無関係であるため省略された。
位置情報取得部2001’は、飛行ユーザ端末の位置情報を取得する。当技術分野で周知されている方式に従って前記位置情報を取得してもよい。ここでは繰り返しの説明を省略する。
送信部2002’は、所定イベントの発生に応じて、或いは、飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に関連する周期で、前記位置情報をレポートする。
以上のように、第1の実施の形態において、送信部2002’は、所定イベントの発生に応じて、前記位置情報をレポートする。前記所定イベントは、必要に応じて決定されるいかなる適切な条件であってもよい。
一例において、前記飛行ユーザ端末の速度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントX1又はX2を定義してもよく、イベントX1又はX2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の高度に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントY1又はY2を定義してもよく、イベントY1又はY2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の速度と高度の両方に基づいて前記所定イベントを定義してもよい。例えば、上記イベントZ1又はZ2を定義してもよく、イベントZ1又はZ2が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。
もう一例において、前記飛行ユーザ端末の速度と高度に基づいて所定イベントをそれぞれ定義してもよく、速度に基づいて定義された前記所定イベントと高度に基づいて定義された前記所定イベントの両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。例えば、速度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントX1であってもよく、高度に基づいて定義された所定イベントが上記イベントY1であってもよい。これによって、イベントX1とY1の両方が発生する場合に、前記位置情報のレポートをトリガーするようになる。認識すべきなのは、上記各閾値及びヒステリシス値は、同じく設定されてもよく、異なって設定されてもよい。
もう一例において、前記所定イベントは、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされたセルの数に基づいて定義される。例えば、上記イベントXxを定義してもよく、所定期間においてRRM測定に関するイベントがトリガーされたセルの数がNより大きくなる場合、該イベントXxが発生するようになる。この場合に、前記位置情報のレポートをトリガーしてもよい。
第2の実施の形態において、送信部2002’は、飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に関連する周期で前記位置情報をレポートする。例えば、以上のように、送信部2002’は、飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に基づき、基地局に設定される固定周期をベースにして、スケーリング係数によってレポート周期の調整を実行し、或いは、飛行ユーザ端末の速度及び/又は高度に基づいてレポートの周期を設定し(基地局に設定される固定周期に基づかず)、そして、調整された又は設定された周期で位置情報をレポートしてもよい。例えば、送信部2002’は、飛行ユーザ端末の速度が大きければ大きいほど、または過去にある期間にわたる速度変化が大きければ大きいほど、前記周期が短くなるように、前記周期を調整又は設定してもよい。代わりに、送信部2002’は、飛行ユーザ端末の高度が高ければ高いほど、または過去にある期間にわたる高度変化が大きければ大きいほど、前記周期が短くなるように、前記周期を設定してもよい。
また、以上のように、送信部2002’は、前記位置情報を単独にレポートしてもよい。具体的に、飛行ユーザ端末は、基地局から送信される、位置情報レポートに用いられる単独の設定情報を(示されていないが、例えば、受信部によって)受信してもよい。該設定情報は、上記測定対象、測定ID、及び位置情報に対するレポート設定を含んでもよい。前記レポート設定は、位置情報レポートのトリガータイプ(周期的なトリガー又はイベントトリガー)、及び位置情報レポートフォーマット(即ち、位置情報レポートに含まれる内容)を含んでもよい。送信部2002’は、位置情報レポートのトリガータイプが周期的なトリガーである場合、以上で記載された周期に従って、位置情報を基地局に送信してもよい。送信部2002’は、位置情報レポートのトリガータイプがイベントトリガーである場合、以上で記載された方式に従って、所定イベントが発生する場合に位置情報を基地局に送信してもよい。
代わりに、送信部2002’は、RRM測定レポートと共に前記位置情報をレポートしてもよい。以上のように、基地局は、LTEシステム中のレポート設定における位置レポートに関する内容を変更してもよい。これによって、前記レポート設定は、位置情報レポートのトリガータイプ(周期的なトリガー又はイベントトリガー)、及び位置情報レポートフォーマット(即ち、位置情報レポートに含まれる内容)をさらに含むようになる。飛行ユーザ端末は、該情報を(例えば、受信部によって)受信してもよい。また、送信部2002’は、位置情報レポートのトリガータイプが周期的なトリガーである場合、以上で記載された周期に従って、位置情報をRRM測定レポートと共に基地局に送信してもよい。送信部2002’は、レポートのトリガータイプがイベントトリガーである場合、以上で記載された方式に従って、所定イベントが発生する場合に、位置情報をRRM測定レポートと共に基地局に送信してもよい。
以上によって、飛行ユーザ端末は、位置情報を適時に基地局に送信することができる。これによって、基地局が飛行ユーザ端末のモビリティ関連のパラメータをより合理的に設定できるようになり、そして、モビリティ管理の性能を向上させる。
「ハードウェア構成」
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図8は、本発明の一実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上記の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ801、メモリ802、ストレージ803、通信装置804、入力装置805、出力装置806、バス807などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ801は、一つだけ図示されたが、複数のプロセッサであってもよい。なお、1つのプロセッサで処理が実行されてもよいが、1つ以上のプロセッサにより同時、逐次に、又は、他の方法で処理が実行されてもよい。なお、プロセッサ801は、1つ以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ801、メモリ802などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ801が演算を行い、通信装置804による通信や、メモリ802及びストレージ803におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現されることができる。
プロセッサ801は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ801は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上記の特定部、調整部などは、プロセッサ801で実現されてもよい。
また、プロセッサ801は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ803及び/又は通信装置804からメモリ802に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上記の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の特定部は、メモリ802に格納され、プロセッサ801で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ802は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)、他の適切な記録媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ802は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ802は、本発明の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ803は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、読み取り専用ディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストリップ、データベース、サーバー、他の適切な記録媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ803は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置804は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置804は、例えば周波数分割デュプレックス(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割デュプレックス(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルター、周波数シンセサイザーなどを含んでもよい。例えば、上記の送信部、受信部などは、通信装置804で実現されてもよい。
入力装置805は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置806は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、発光ダイオード(LED)ランプなど)である。なお、入力装置805及び出力装置806は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ801やメモリ802などの各装置は、情報を通信するためのバス807で接続される。バス807は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んでもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ801は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal(リファレンスシグナル))と略称されてもよく、適用される規格によれば、パイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは所定のインデックスで指示されてもよい。さらに、これらのパラメータを使用した式などは、本明細書で明確に開示されたものと異なってもよい。
本明細書の中に、パラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(例えば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称が、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、および/または下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理されてもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(第1のレイヤ/第2のレイヤ)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))によって通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的な(例えば、当該所定の情報の通知を行わなく、また、他の情報による通知)ことによって行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバー、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」および「コンポーネントキャリア」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(Fixed Station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(Access Point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。
「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(User Terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、および「端末」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で置き換えられてもよい。例えば、無線基地局とユーザ端末との通信を複数のユーザ端末(D2D:Device-to-Device)の間の通信に置き換える構成について、本発明における各態様/実施の形態を応用することもできる。この場合、上記の無線基地局10が有する機能を、ユーザ端末20が有する機能とみなしてもよい。また、「上り」、「下り」などの文言も、「サイド」と置き換えられてもよい。例えば、上りチャンネルは、サイドチャンネルと置き換えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で置き換えられてもよい。この場合、上記のユーザ端末20が有する機能を、無線基地局10が有する機能とみなしてもよい。
本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)、これらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、単独に使用されてもよいし、組み合わせで使用されてもよいし、実行中に切り替えて使用されてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「特定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「特定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」、「特定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「特定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」、「特定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「特定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」、「特定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」、「特定」は、何らかの動作を「判断」、「特定」したとみなす事を含み得る。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含んでもよい。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は、「アクセス」に入れ替えてもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている時、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。