JP7269451B2 - トラフ、トラフ構造体へのケーブルの固定方法及びトラフ構造体へのケーブルの固定構造、トラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造及びトラフ蓋の固定金具 - Google Patents

トラフ、トラフ構造体へのケーブルの固定方法及びトラフ構造体へのケーブルの固定構造、トラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造及びトラフ蓋の固定金具 Download PDF

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Description

本発明は、内部にケーブルが敷設されるトラフと、複数のトラフが連結されたトラフ構造体へのケーブルの固定方法、ケーブルの固定構造、トラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造及びトラフ蓋の固定金具に関するものである。
近年、太陽光発電や風力発電などの普及に伴い、その立地条件も多様化しつつある。例えば、低コストで利用できる土地に限りがあることから、急峻な傾斜地あるいはその頂部などにこれらの施設を設ける場合も増加しつつある。
このように、急傾斜地における電力の輸送に使用されるケーブルの敷設に関しては、種々の構造が提案あるいは市販されている。例えば、樹脂製のトラフを傾斜地に設置して、トラフの内部にケーブルを敷設する方法がある。
しかし、傾斜地にトラフを設置すると、トラフ内のケーブルが、傾斜面に応じて所定角度傾いた状態で配置されるため、トラフ内のケーブルが不安定な状態となり、傾斜角度によってはケーブルが湾曲する可能性もある。したがって、トラフ内においてケーブルを支持する必要がある。
このように、トラフへケーブルを支持する方法としては、例えば、トラフ底面上に配置された遮蔽板に載置されたケーブル固定具に、ケーブルをロープで固定する方法が提案されている(特許文献1)。
特許文献1のケーブル固定具は、スライドクリートであり、スライドクリートの底面と遮蔽板の上面とが互いに摺動する。このため、ケーブルはスライドクリートに固定されたまま、トラフの長さ方向に対して垂直な方向に移動が可能である。また、特許文献1では、スライドクリートのトラフの底面または遮蔽板と接する面がアルミニウムの陽極酸化面であり、さらにこれらの陽極酸化面にモリブデン粒子、フッ素樹脂粒子、ガラス質粒子を付着させたものである。このようにすることで、スライドクリートをスライドする場合の摩擦を低減することができる。
また、トラフ本体の底面に、水抜き孔と、ケーブル支持台とが設けられたトラフ本体に、トラフカバーが被せられたプラスチックトラフが提案されている(特許文献2)。
特許文献2では、トラフ本体の底面に、所定間隔でケーブル支持台が一体形成される。また、ケーブル支持台の横には、バンド取り付け部が一体に形成されており、バンド取り付け部には、ケーブル固定用バンドが取り付けられる。ケーブルは、ケーブル支持台上に配置され、ケーブル固定用バンドで固定される。
また、トラフ本体の内部に配置されるケーブルと、トラフ本体に被せられるトラフ蓋の裏面との間に、弾性部材が配置されるケーブル線路が提案されている(特許文献3)。
特許文献3では、弾性部材の上面は、トラフ蓋の裏面と接触し、弾性部材の下面は、ケーブルの上面に接触する。また、弾性部材は、トラフ蓋の裏面から押圧されるため、弾性部材は、弾性変形を伴い、ケーブルを押圧する。このように、弾性部材によってケーブルを押圧することで、弾性部材がケーブルを一方から引き抜こうとした際の抵抗となる。
また、ケーブルを収納するトラフ本体と、トラフ本体に被せられるトラフ蓋とよりなるケーブルトラフにおいて、トラフ本体の両側壁に、ケーブル支持部材をケーブルの上部を跨ぐように渡して設けたケーブルトラフが提案されている(特許文献4)。
特許文献4では、トラフ本体の両側壁にケーブル支持部材が設けられる。支持部材には、U字型バンドが固定され、U字型バンドによってケーブルが吊り下げられて、ボルトで固定される。この構造を用いれば、所望のケーブルを支持部材によって吊り下げてU字型バンドで固定することができる。
実開昭59-117232公報 実開昭61-98330号公報 特開2017-38449号公報 実開昭60-089728号公報
しかし、特許文献1は、スライドクリートを用いるものであり、そもそもケーブルを支持することを目的としたものではない。また、幅方向へのスライド機構を有するため、部品点数が多く、コスト増となる。
また、特許文献2も、ケーブル支持台とケーブル固定用バンドが必要であるため、部品点数が多く、コスト増となる。また、トラフ内でケーブルが自重でたわまないように多数のケーブル支持台を設ける必要がある。また、バンド取り付け部に固定用バンドをねじで固定する必要があるため作業性が悪い。また、中央に凹部を設けたケーブル支持台であることから、複数のケーブルを固定することが困難であるなどの問題がある
また、特許文献3は、弾性部材を押しつぶしながらトラフ蓋をトラフ本体に強く押し付け、この状態で、固定金具などを用いてトラフ蓋をトラフ本体に固定する必要がある。このように、ケーブルに対して弾性部材をトラフ蓋によって押圧するものであるため、トラフ蓋をトラフ本体に取り付ける作業性が悪い。
また、特許文献4は、トラフ本体にケーブル支持部材を設け、ケーブル支持部材にU字型バンドを固定する必要があるため、構造が複雑であり、部品点数も多い。また、ケーブルごとにU字型バンドで固定する必要があるため、固定に手間がかかる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、簡易な構造で、確実にケーブルをトラフ本体に固定することが可能なトラフ、トラフ構造体へのケーブルの固定方法、トラフ構造体へのケーブルの固定構造、トラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造及びトラフ蓋の固定金具を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、トラフ収納部と、前記トラフ収納部の軸方向の両端部に、それぞれ設けられる雄部と雌部と、を具備するトラフであって、前記トラフの軸方向に垂直な断面において、前記トラフは、両側部と底部からなる略U字型であり、隣り合う前記トラフを連結させる際には、前記雄部を前記雌部に落とし込むことで、前記雄部と前記雌部とを互いに嵌合させることが可能であり、前記トラフの雄部の底部には、前記トラフの前記雄部の底部を垂直に貫通する一対の開口部形状が幅方向に長い直線状の貫通孔が前記トラフの幅方向に対称に相互に対向して雄部表面から雄部裏面まで同一断面形状にて雄部の裏面に突出しないように形成され、前記雌部底部には貫通孔が形成されずに、さらに前記雄部を前記雌部に落とし込むことで、前記雄部と前記雌部とを互いに嵌合させる場合には、前記雄部の底部裏面と前記雌部の底部表面との間に両者の隙間が作る空間を形成することが可能であることを特徴とするトラフである。
前記雄部と前記雌部を嵌合させて前記トラフを連結した際に、前記雌部の底部表面または前記雄部の底部裏面の前記貫通孔の外縁近傍の幅方向の外側の相互に対応する位置に、前記雌部の底部表面または前記雄部の底部裏面に垂直方向に突出する突起が相互に対向して設けられることが望ましい。
前記雄部と前記雌部を嵌合させて前記トラフを連結した際に、前記雌部の底部表面及び前記雄部の底部裏面の前記貫通孔の外縁近傍の幅方向の外側の相互に対応する位置に、前記雌部の底部表面に突出する突起と前記雄部の底部裏面に突出する突起とが相互に干渉しない位置に設けられてもよい。
前記雌部の底部表面に設けられる前記突起は、前記貫通孔の裏面に対応する位置から前記貫通孔の裏面の外側外縁までの範囲内において、前記貫通孔に対向するように、前記雌部の表面に幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなる部分を含むように設けられてもよい。
前記雄部の底部に設けられた貫通孔とは別の一対の開口部形状が幅方向に長い直線状の貫通孔が、少なくとも前記トラフ収納部にトラフの幅方向に対称に、相互に対向して形成されてもよい。
前記トラフ収納部の底部には、トラフの長手方向に平行な溝が所定間隔で1または複数列形成されており、前記溝には、セパレータが立設されてもよい。
第1の発明によれば、トラフ本体の底部に貫通孔を形成することで、紐状部材を貫通孔に通すことができる。このため、紐状部材によって、ケーブルをトラフ本体の底部に固定することができる。このような構造とすることで、多くの部品を用いる必要がなく、簡易な構造で確実にケーブルをトラフ本体へ固定することができる。この際、貫通孔の形成位置は、トラフの幅方向の中央から所定距離離間して、両側部の近傍に設けられることが望ましい。このようにすることで、ケーブルを安定して支持固定することができる。
また、貫通孔が雄部に形成されれば、雌部と雄部との間の隙間が作る空間に紐状部材を通すことができる。また、貫通孔の下部が雌部の底部で覆われるため、トラフを地面に直接配置した場合には、地面から水等の浸入を抑制することができる。
また、この際、トラフ本体の雄部と雌部と嵌合させた場合における貫通孔の外側の外縁近傍の雄部の裏面又は雌部の表面に、あるいは雌部の表面の貫通孔に対向する位置から貫通孔の外側の外縁近傍までの範囲内に、突起を形成することで、雄部の裏面側から表面側へ紐状部材を貫通孔に通す際に、突起を紐状部材のストッパ又はガイドとして機能させることができる。このため、紐状部材を貫通孔に通す作業が容易となる。
また、雌部の底部表面に突起を形成する場合において、幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなるような突起とすることで、紐状部材をより効率よく貫通孔に導くことができる。このため、雄部の裏面側から表面側へ紐状部材を貫通孔に通す作業が容易となる。
また、貫通孔はトラフ収納部に形成されてもよい。貫通孔をトラフ収納部に形成しても、ケーブルをトラフ収納部において固定することができる。
また、トラフ収納部の底部に溝を形成することで、溝にセパレータを立設することができる。セパレータによって、例えば、複数のケーブルを区分することができる。
第2の発明は、第1の発明にかかるトラフを用いたトラフ構造体へのケーブルの固定方法であって、前記雄部と前記雌部とを嵌合させて前記トラフが連結されたトラフ構造体において、前記雄部の底部裏面と、前記雌部の底部表面との間に隙間が形成され、紐状部材を前記雄部の底部上面側から、少なくとも一対の貫通孔の内、トラフ幅方向の一方の側の前記貫通孔に挿入し、前記雄部の底部裏面と前記雌部の底部表面との間の隙間が作る空間を介して、幅方向の他方の側の前記貫通孔から前記雄部の底部上面側へ取出し、前記紐状部材によって前記トラフの内部に載置されたケーブルを前記雄部の底部に固定することを特徴とするトラフ構造体へのケーブルの固定方法である。
前記紐状部材は、所定の曲率で所定方向への曲がりを有する帯状部材であってもよい。通常、紐状部材は、所定の曲率を有するコイル状に巻き付けられた状態にて供給されるため、紐状部材は所定方向への所定の曲率で曲がりを有している。また、紐状部材が曲がりを有していない場合には、紐状部材を曲げて所定の曲がりを付与することができる。
このように、紐状部材が所定の曲率を有していることで、トラフ上部からトラフ幅方向の一方の貫通孔に紐状部材を挿通して、他方の貫通孔に紐状部材を挿通して取り出す場合に、トラフ裏面に手をまわして他方の貫通孔に紐状部材の先端を挿入しなくも、トラフ上部から紐状部材を前後に移動させるだけで、紐状部材をトラフに挿通することが可能になる。
第2の発明によれば、雄部と雌部との隙間を通して、紐状部材を貫通孔に通すため、紐状部材が地面と接触することがない。また、貫通孔に挿通された紐状部材によってケーブルを固定するだけであるため、作業が容易である。また、トラフ同士を連結してトラフ構造体を形成し、ケーブルを敷設した後に、紐状部材を貫通孔に挿通するため、ケーブルの敷設時に紐状部材が邪魔になることがなく、また、ケーブル挿通時に紐状部材が脱落することがない。
また、紐状部材が、外力を受けない状態で所定の曲率で所定方向への曲がりを有する帯状部材であれば、雄部の裏面側から表面側へ紐状部材を貫通孔に通す作業が容易となる。
第3の発明は、複数のトラフが連結されたトラフ構造体へケーブルが固定されたトラフ構造体へのケーブルの固定構造であって、前記トラフは、トラフ収納部と、前記トラフ収納部の軸方向の両端部にそれぞれ設けられる雄部と雌部と、を具備し、隣り合う前記トラフを連結させる際に、前記雄部を前記雌部に落とし込むことで、前記雄部と前記雌部とを互いに嵌合させることが可能であり、前記トラフの軸方向に垂直な断面において、前記トラフは、両側部と底部からなる略U字型であり、前記雄部の底部には、前記トラフの幅方向に対称な所定位置に少なくとも一対の貫通孔が形成され、前記雌部の底部表面に、前記雄部の前記貫通孔の裏面に対応する位置から前記貫通孔の裏面の外側外縁に対応する範囲内の位置において、幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなる部分を含む突起が形成されるか、あるいは前記雄部の底部裏面には、前記貫通孔の外側の外縁近傍の相互に対応する位置に、前記底部裏面から突出する突起が形成されるかの少なくともいずれかの突起が、相互に干渉しないように設けられ、前記トラフ構造体は、前記雄部と前記雌部とが嵌合することにより前記トラフが連結されて構成されるもので、前記トラフ構造体には前記雄部の底部裏面と、前記雌部の底部表面との間に隙間が形成され、紐状部材が、トラフの幅方向の一方の側の前記貫通孔と、前記雄部の底部裏面と前記雌部の底部表面との間の隙間が作る空間と、前記トラフ幅方向の他方の側の前記貫通孔と、前記雄部の底部上面に載置されたケーブル上面とを繋いで覆うようにループ状に固定されることで、前記トラフの内部に載置されたケーブルが所定間隔で多数のトラフの前記雄部の底部に固定されることを特徴とするトラフ構造体へのケーブルの固定構造である。
前記固定構造は、紐状部材が、前記雄部の底部上面側から、一対の貫通孔の内、トラフ幅方向の一方の側の前記貫通孔に挿入され、前記雄部の底部裏面と前記雌部の底部表面との間の隙間に挿通され、前記突起によりガイドされて幅方向の他方の側の前記貫通孔から前記雄部の底部上面側へ取出され、前記紐状部材によって前記トラフの内部に載置されたケーブルを包み込むように覆うことで、前記雄部の底部にケーブルを固定するトラフ構造体へのケーブルの固定構造を得ることができる。
前記トラフ構造体が傾斜面に敷設され、前記ケーブルが前記紐状部材で固定されることで、前記トラフの底部に平行な方向の前記ケーブルの自重が支持されてもよい。
前記トラフ構造体は、前記トラフが多数連結されたもので、前記トラフの嵌合部において、前記トラフの内部に載置された前記ケーブルが、多数の連結された前記トラフに前記紐状部材で固定され、前記トラフ構造体にはトラフ蓋が被冠されていてもよい。
第3の発明によれば、簡易な構造で、確実にトラフ構造体に対して所定の間隔でケーブルを固定することができる。また、雌部の底部表面に、雄部の前記貫通孔の裏面に対応する位置から前記貫通孔の裏面の外側外縁に対応する範囲内の位置において形成された、幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなる部分を含む突起、あるいは前記雄部の底部裏面の、貫通孔の外側の外縁近傍の相互に対応する位置に、前記底部裏面から突出する突起の少なくともいずれかの突起によって、紐状部材をガイドすることができるため、貫通孔への紐状部材の挿入も容易である。また、雄部と雌部とが重なり合い、紐状部材が雄部と雌部と隙間に挿通されるため、貫通孔の下部に地面が露出することがなく、貫通孔からの水等の浸入を抑制することができる。
また、トラフ構造体が傾斜面に敷設される場合であっても、ケーブルが紐状部材で固定されることで、トラフの底部に平行な方向のケーブルの自重を支持することができる。
また、トラフが多数連結されたトラフ構造体のトラフ同士の嵌合部において、ケーブルが、多数のトラフに紐状部材で固定されるため、所定の間隔で確実にトラフ本体にケーブルを固定することができる。
第4の発明は、第3の発明にかかるトラフ構造体へのケーブルの固定構造を有するトラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造であって、前記トラフ蓋を固定する固定金具は、金具固定部とバックルとから構成され、前記トラフの前後の所定位置には、前記固定金具が取り付けられる固定金具取付部を有し、前記固定金具取付部は、前記トラフの前記両側部の外側の上方に、所定厚さで所定長さにそれぞれ形成され、前記固定金具取付部に前記固定金具の前記金具固定部が取り付けられ、前記トラフ蓋は、前記トラフ蓋の上面であって、前記トラフの軸方向に対する前記固定金具取付部に対応する位置の両側には、バックル固定用溝が形成され、前記固定金具の前記バックルが、前記バックル固定用溝に固定されることにより前記トラフに被冠された前記トラフ蓋が前記トラフに固定されることを特徴とするトラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造である。
前記金具固定部は、所定幅の板状の金属部材で形成され、前記金具固定部は、つなぎ部の上下に、互いに略平行な折り曲げ部が設けられて略U字型に形成され、さらに、上方の前記折り曲げ部の先端において、上方の前記折り曲げ部と略平行に前記つなぎ部の方向に戻るように折り曲げられた折り返し部が設けられ、前記金具固定部は、略U字型の部位と前記折り返し部により、略S字型に形成され、前記折り返し部の先端がループ状に折り曲げられて前記バックルが固定されるバックル固定部が設けられたもので、前記バックルは、長辺と、前記長辺の端部で略直角に曲げられた短辺からなるL字状部を有し、相互に平行な2つの前記L字状部の前記短辺の先端が直角に折り曲げられて接続部で接続され、前記短辺と前記接続部が略U字状に一体に形成され、それぞれの前記L字状部の前記長辺の先端部が、前記接続部に平行に、相互に対向する方向に所定長さ直角に折り曲られたものであり、前記バックルの両側のL字状部の前記長辺の先端部分が前記バックル固定部に所定長さ挿入されることで、前記バックルは、前記バックル固定部で回転自在に保持され、前記固定金具が前記金具固定部に形成された一対の略平行な前記折り曲げ部によって、前記トラフの前記固定金具取付部を挟み込むようにして、前記トラフに取り付けられ、前記固定金具により、前記トラフ蓋を前記トラフに固定する際には、前記バックルを回動させ、前記短辺及び前記接続部が、前記トラフ蓋に設けられた前記バックル固定用溝に嵌り込むことで、前記トラフ蓋が前記トラフに固定されてもよい。
第4の発明によれば、トラフ蓋を固定可能な固定金具を用いることで、簡易な構造で簡単にトラフとトラフ蓋を固定することができ、ボルトやナットを使用しないので、工具が不要で簡単に施工ができる。また、固定金具が金具固定部とバックルとで形成されることで、トラフへの固定が容易であり、バックルによって確実にトラフ蓋をトラフへ固定することができる。
特に、バックルをトラフ蓋に取り付ける際には、金具固定部の折り返し部のばね力に抗して、バックルを持ち上げながらトラフ蓋に設けられた略コの字型の溝に取り付け固定することができる。また、トラフ蓋を外そうとする力が働いても、バックルの短辺及び接続部がバックル固定用溝に嵌合されているため、金具固定部の折り返し部のばね力により、溝面に押圧固定され、溝面に押圧固定した状態に保持される。このため、バックルがトラフ蓋に形成されたバックル固定用溝から外れることがない。
また、金具固定部の下側の折り曲げ部に、内方に向けて斜めに突出する係止爪を設けることで、固定金具をトラフに強固に固定することができる。
本発明によれば、簡易な構造で、確実にケーブルをトラフ本体に固定することが可能なトラフ、トラフ構造体へのケーブルの固定方法、トラフ構造体へのケーブルの固定構造、トラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造及びトラフ蓋の固定金具を提供することができる。これにより、傾斜地においても、地震などの際にも安定してケーブルをトラフの所定支持できる。また、トラフ構造体へのケーブルの固定が容易であり、これによりトラフ構造体へのケーブルの固定方法及びトラフ構造体へのケーブルの固定構造を容易に得ることができる。
トラフ1を示す斜視図。 図1のA-A線断面図。 トラフ構造体20にケーブル19を固定したケーブル固定構造を示す平面図。 図3Aの部分拡大図。 トラフ1へのケーブル19の固定方法を示す図。 トラフ1へのケーブル19の固定方法を示す図。 トラフ1へのケーブル19の固定方法を示す図。 他のケーブルの固定構造を示す図。 トラフ構造体20が斜面に設置された状態を示す図。 トラフ1aを示す斜視図。 トラフ1a同士が連結したトラフ構造体20aの部分拡大図。 図8のE-E線断面図。 トラフ1aへのケーブル19の固定方法を示す図。 トラフ1aへのケーブル19の固定方法を示す図。 トラフ1aへのケーブル19の固定方法を示す図。 トラフ1b同士が連結したトラフ構造体20bの断面図。 トラフ1b同士が連結した別のトラフ構造体20bの断面図。 トラフ1cの分解斜視図。 トラフ1cの組立斜視図。 固定金具30の斜視図。 固定金具30をトラフ1dへの取り付け状態を示す斜視図。 固定金具30でトラフ1dにトラフ蓋21aが固定された状態を示す斜視図。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、トラフ1を示す斜視図であり、図2は、図1のA-A線断面図である。トラフ1の軸方向に垂直な断面において、トラフ1は、底部11と、底部11の幅方向の端部に起立する両方の側部9からなる略U字型である。なお、トラフ1は、例えば樹脂製であり、プレス成型や射出成型によって成型される。トラフ1は、後述するトラフ蓋が被冠されて用いられる。なおトラフ1は、例えば、1m程度の長さである。
トラフ1は、トラフ収納部7と、トラフ収納部7の軸方向の両端部に、それぞれ設けられる雄部3と雌部5とを有する。複数のトラフ1を長手方向に配置し、隣り合うトラフ1同士を連結する際には、雄部3を雌部5の上方から雌部5に落とし込むように接続することで、雄部3と雌部5とを互いに嵌合させることができる。このように、隣り合うトラフ1の雄部3と雌部5とを互いに嵌合させることで、トラフ1同士を連結することができる。なお、雄部3と雌部5との嵌合状態については詳細を後述する。
トラフ1の底部11には、トラフ1の幅方向に対称な所定位置に、トラフ1の底部11を貫通する複数(少なくとも一対)の貫通孔13がトラフ幅方向に相互に対称な位置に設けられる。貫通孔13は、トラフ収納部7に形成される。なお、図示した例では、貫通孔13は、長手方向の1ヵ所にのみ一対配置されるが、長手方向に対して複数個所に形成されてもよい。すなわち、トラフ1の底部11には、複数(一対)の貫通孔13がトラフの長手方向に1カ所以上形成される。
図2に示すように、トラフ収納部7において、底部11の裏面側には、下方に突出する一対の突起15が設けられる。突起15は、それぞれの貫通孔13に対して、トラフ1の幅方向の外側にそれぞれ配置される。すなわち、突起15は、トラフ1の幅方向に対称な位置に配置される。なお、突起15の内側面と貫通孔13の側面(トラフ1の幅方向の外側の内面)とは、連続した略同一面で構成される。
次に、複数のトラフ1が連結されたトラフ構造体へ、ケーブルが固定されたトラフ構造体へのケーブルの固定構造について説明する。図3Aは、トラフ構造体20へケーブル19が固定されたケーブル固定構造を示す平面図であり、図3Bは、トラフ1同士の嵌合部の拡大図である。
前述したように、トラフ1同士は、雄部3と雌部5とが嵌合して連結される。雌部5は、幅方向の内面側に凹溝を有し、雄部3は、幅方向の外面側に、凹溝に対応した凸部を有する。雄部3の凸部を雌部5の上方から凹溝に挿入することで、両者が嵌合して、隣り合うトラフ1同士を連結することができる。このようにして、複数のトラフ1を連結することで、トラフ構造体20が構成される。
トラフ1を多数連結することでトラフ構造体20を形成した後、トラフ1の内部にはケーブル19が敷設される。ケーブル19は、幅方向に対称に対置される一対の貫通孔13の間に配置される。貫通孔13には、紐状部材17が挿通される。紐状部材17によってトラフ1の内部に載置されたケーブル19が、トラフ収納部7の底部11に固定される。
次に、トラフ1を用いたトラフ構造体20へのケーブル19の固定方法について詳細に説明する。まず、図4Aに示すように、トラフ1(トラフ構造体)にケーブル19を敷設する。ケーブル19は、幅方向に対称に配置される貫通孔13同士の間に配置される。
この状態で、トラフ1の上方から、紐状部材17を一方の貫通孔13へ挿通する(図中矢印B)。すなわち、紐状部材17は、貫通孔13よりもサイズが小さい、硬質樹脂製や金属製などである。なお、紐状部材17の断面形状は、断面円形の線状部材または断面平板上の帯状部材である。このように、紐状部材17の断面形状は円形でも、帯状(シート状)のいずれでも良いが、断面帯状であることが望ましい。この理由は、断面帯状であると、ケーブル19を紐状部材17でトラフ1に固定した際に、ケーブル19との接触面積を多く取れるため、所定の拘束力における摩擦力が大きくなるためである。
また、紐状部材17は、外力を受けない状態(貫通孔への挿通前)で所定の曲率で所定方向への曲がりを有する帯状部材である。例えば、リール等に巻き付けた状態から紐状部材17を外した際に、巻き癖が残り、所定の曲率を保持できる程度の剛性を有しているものであることが望ましい。紐状部材17を一方の貫通孔13に挿通する際には、この曲がり方向が他方の貫通孔13側に向けられる。
次に、図4Bに示すように、一方の貫通孔13から挿通された紐状部材17をトラフ1の下部を通して、他方の貫通孔13にトラフ1の下方から挿通する(図中矢印C)。なお、トラフ1を地面に設置した際に、側部9の下部が底部11より下方に延出しているため、トラフ1の底部11の裏面側と地面との間には隙間が形成されることから、紐状部材17は、トラフ1と地面との間の隙間に挿通される。
ここで、前述したように、貫通孔13における開口の大きさは、紐状部材17の断面積より大きい。例えば、紐状部材17が線状の場合には、貫通孔13の大きさは、紐状部材17の直径の2~3倍であることが望ましい。また、紐状部材17の断面形状が平板状の帯状である場合には、貫通孔13の開口の短径は、帯状部材の横幅の1.2倍から2.0倍程度とし、貫通孔13の長径は、帯状部材の横幅の3~4倍とすることが望ましい。この程度の余裕がないと、紐状部材17を貫通孔13へ挿入するのが困難になる。
この際、紐状部材17が曲がりを有するため、紐状部材17の先端を上方に向けることができ、トラフ1の下方を通した紐状部材17を、反対側の貫通孔13へ挿通しやすい。また、トラフ1の幅方向に対して、貫通孔13の外側には突起15が形成される。このため、紐状部材17の先端が突起15と接触し、紐状部材17の先端を貫通孔13へ誘導することができる。すなわち、突起15は、紐状部材17が、貫通孔13よりも外側に行かないようにするストッパとして機能するとともに、紐状部材17を貫通孔13へ誘導するガイドとして機能する。このため、紐状部材17を貫通孔13に挿通する作業が容易である。
次に、図4Cに示すように、トラフ1の内部において、紐状部材17を用いてケーブル19を固定する。すなわち、紐状部材17は、トラフ1の下方を通して、ケーブル19を固定可能な程度の長さとする。紐状部材17は、紐状部材17を相互に重ねわせて、重ねわせた部分を固定金具などの固定部材で固定するか、市販の所定長さの一方の端部に固定部を有する結束バンドなどの固定部材18を使用して固定してもよい。ケーブル19の固定が完了したら、トラフ1(トラフ構造体)にトラフ蓋21を被冠する。
なお、トラフ蓋21は、トラフ1の上部を塞ぐものであり、トラフ1には図示を省略する固定部材によって固定される。トラフ蓋21の固定部材は、例えば金属製の固定バンド等である。
以上により、トラフ構造体20へケーブル19が固定されたトラフ構造体へのケーブルの固定構造を得ることができる。すなわち、トラフ構造体へのケーブルの固定構造は、トラフ収納部7において、トラフ1の内部に載置されたケーブル19が、紐状部材17で所定の間隔で多数のトラフ1に固定され、トラフ構造体にトラフ蓋21が被冠されて構成される。
なお、トラフ構造体20に敷設されるケーブル19は1本でなくてもよい。例えば、図5に示すように、複数のケーブル19を一括して紐状部材17によってトラフ1へ固定してもよい。このように、トラフ1に収容されるケーブル19の本数は特に限定されない。この際、紐状部材17は、紐状部材17を相互に重ねわせて、重ねわせた部分が固定部材18にて固定されるか、所定長さの紐状部材17の一方の端部に固定部を有し、その固定部を固定部材18として固定される。なお、紐状部材17は場合により、紐状部材同士を直接折り曲げたり、縛ったりして相互に固定することがいずれの実施形態においても可能であるが、固定部材18を用いて固定することが望ましい。
ここで、トラフ1の底部11に形成される貫通孔13の幅方向の間隔は、貫通孔13への紐状部材17の挿入性を阻害せずに、トラフ1の強度を低下させない限り、相互にできるだけ遠くに離間していることが望ましい。その理由は、トラフ1内に載置されるケーブル19の大きさや本数が特定されないため、貫通孔13の相互の距離が遠い方が、ケーブル19の種類や本数に関係なくできるだけ安定してケーブル19をトラフ1に固定することができるためである。
また、図6に示すように、トラフ構造体20は傾斜面に敷設されてもよい。このような場合でも、ケーブル19が紐状部材17でトラフ1に固定されるため、トラフ1の底部11に平行な方向(図中矢印D方向)のケーブル19の自重を支持することができる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、トラフ1の底部11に貫通孔13を形成することで、貫通孔13に紐状部材17を挿通してトラフ1に取り付けることができる。このため、紐状部材17を用いて、トラフ1の内部のケーブル19を固定することができる。この結果、例えばトラフ構造体20を斜面に設置したような場合でも、斜面の下流側に対するケーブル19の自重を安定して支持することができる。そのため、トラフ構造体20の内部に配設されたケーブル19がトラフ1の内部において、地震などによって外力を受けた際にも、位置ずれしたり湾曲することがない。
また、トラフ1の底部11の下面において、それぞれの貫通孔13の外側に突起15を設けることで、紐状部材17を貫通孔13に挿通する際に、紐状部材17の先端が貫通孔13を超えてしまうことを抑制し、貫通孔13へ導くことができる。このため、トラフ1の底部11の下方において、紐状部材17を貫通孔13に挿通する作業が容易である。このため、トラフ1の上方からであっても、紐状部材17をトラフ1の下方において、容易に貫通孔13に挿通することができる。
また、紐状部材17が、予め曲がり形状を有するため、紐状部材17を一方の貫通孔13に挿通した際に、トラフ1の下方において、紐状部材17の先端を他方の貫通孔13方向に向けることができる。このため、トラフ底部に手を回して紐状部材17を支持しなくても紐状部材17の挿通作業を容易に行うことができる。
また、貫通孔13のサイズが、紐状部材17より大きく形成されるため、貫通孔13を、トラフ1の内部から雨水を排水するための排水孔として機能させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図7は、第2の実施形態にかかるトラフ1aを示す斜視図である。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同様の機能を奏する構成については、図1~図6と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
トラフ1aは、トラフ1と略同様の構成であるが、貫通孔13の配置等が異なる。トラフ1aでは、貫通孔13は、雄部3における底部11に形成される。すなわち、少なくとも1対の貫通孔として雄部3の底部11には、トラフ1の幅方向に対称な所定位置に貫通孔13が形成される。また、雌部5において、底部11の表面には、突起15aが設けられる。なお、雄部3における底部11に形成される貫通孔13とは別の貫通孔13が、少なくともトラフ収納部7に形成されてもよい。
図8は、トラフ1a同士を連結したトラフ構造体20aを示す平面図であり、図9は、図8のE-E線断面図である。前述したように、雄部3を上方から雌部5に落とし込むことで、両者が嵌合し、トラフ1同士を連結することができる。ここで、図9に示すように、雄部3と雌部5とを嵌合させてトラフ1aが連結されたトラフ構造体20aにおいて、雄部3の底部11の裏面と、雌部5の底部11の表面との間には、隙間23が形成される。
また、雌部5の底部11の表面に形成される突起15aは、雄部3の貫通孔13に対応する位置(貫通孔13の下方)に配置される。この際、突起15aは、トラフ1aの幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなるように傾斜面を有する。なお、突起15aの端部(最も突出量が大きい側)は、貫通孔13の端部(トラフ1aの幅方向の外側の端部)を超えない位置とする。
次に、トラフ1a(トラフ構造体20a)に対する、ケーブル19の固定方法について説明する。まず、図10Aに示すように、トラフ1a(トラフ構造体20a)にケーブル19を敷設する。ケーブル19は、幅方向に対称に配置される貫通孔13同士の間に配置される。この状態で、雄部3における底部11の上面側から、紐状部材17を、少なくとも一対の貫通孔の内、トラフ幅方向の一方の側の貫通孔13へ挿通する(図中矢印F)。
次に、図10Bに示すように、一方の貫通孔13から挿通された紐状部材17をトラフ1の下部を通して、他方の貫通孔13にトラフ1の下方から挿通する(図中矢印G)。この際、紐状部材17は、雄部3の底部11の裏面と雌部5の底部11の表面との間の隙間23に挿通され、突起15aによりガイドされて幅方向の他方の側の貫通孔13から雄部3における底部11の上面側へ取出される。
次に、図10Cに示すように、トラフ1aの内部に載置されたケーブル19を、紐状部材17を用いて雄部3の底部11に固定する。なお、ケーブル19の固定が完了したら、トラフ1a(トラフ構造体20a)に図示を省略するトラフ蓋21を被冠する。以上により、トラフ1aの内部に載置されたケーブル19が、トラフ1aの嵌合部において、紐状部材17で所定の間隔で多数のトラフ1に固定され、トラフ構造体にトラフ蓋21が被冠されたトラフ構造体へのケーブルの固定構造を得ることができる。
すなわち、紐状部材17が、トラフ1の幅方向の一方の側の貫通孔13と、雄部3の底部11裏面と雌部5の底部11表面との間の隙間23が作る空間と、トラフ1の幅方向の他方の側の貫通孔13と、雄部3の底部11上面に載置されたケーブル19の上面とを繋いで覆うようにループ状に固定されることで、トラフ1の内部に載置されたケーブル19が所定間隔で多数のトラフ1の雄部3の底部11に固定される。
この際、紐状部材17は固定部材18により、相互に重ね合わされた部分あるいは一方の端部において固定される。図7のように、雄部の貫通孔13に加えて、図1と同様にトラフ収納部7のトラフ長手方向の中央にトラフの幅方向に対称に1対の貫通孔が形成されてもよい。
なお、図9に示した例では、雌部5における底部11の表面に突起15aを形成したが突起の形成位置はこれには限られない。図11A、図11Bは、雌部5における底部11の表面に設けた突起15aに加えて、雄部3における底部11の裏面に、前述した突起15が形成されたトラフ1bが連結されたトラフ構造体20bの断面図である。図11Aと図11Bでは、突起15aの形状や形成長さが異なる。
このように雌部5における底部11の表面のみではなく、雄部3における底部11の裏面にも前述した突起15を設けてもよい。すなわち、雄部3と雌部5を嵌合させてトラフを連結した際に、貫通孔13の幅方向の外側の外縁近傍の相互に対応する位置に、雌部5の底部11表面に突出する突起15aと雄部3の底部11裏面に突出する突起15とが相互に干渉しない位置に設けられてもよい。この際、雌部5の底部11表面に設けられる突起15aは、貫通孔13の裏面に対応する位置から貫通孔13の裏面の外側外縁までの範囲内において貫通孔13に対向するように、雌部5の表面に幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなる部分を含むように設けられてもよい。
また、突起15aに代えて、突起15のみとしてもよい。すなわち、図11Aのように、雄部3と雌部5を嵌合させてトラフを連結した際に、雌部5における底部11の表面の貫通孔13に対応する位置または雄部3における底部11の裏面の貫通孔13の幅方向の外側の外縁近傍に対応する位置に、雌部5の底部表面または雄部3の底部裏面に突出する突起15又は突起15aが設けられればよい。また、図11Bのように、雌部5における底部11の表面の貫通孔13の裏面の対応する位置から貫通孔13の裏面の外側外縁までの範囲内の位置、または雄部3における底部11の裏面の貫通孔13の幅方向の外方の外縁近傍位置に、雌部5の底部表面または雄部3の底部裏面に突出する突起15又は突起15aが、相互に干渉しないように設けられてもよい。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、貫通孔13が、雄部3と雌部5が重なり合うトラフ同士の嵌合部に配置されるため、貫通孔13の下方を雌部5によって覆うことができる。このため、貫通孔13が外面に露出することがなく、トラフの外部からの水等の浸入を抑制することができる。
また、雌部5における底部11の表面側に、中央から外側に行くにつれて徐々に突出量が大きくなる部分を含む突起15aを形成することで、紐状部材17を雄部3の上方から一方の貫通孔13へ挿通した際に、雄部3の下方において、他方の貫通孔13へ紐状部材17が誘導され、紐状部材17の貫通孔13への挿通が容易である。また、さらに雄部3の下面側にも突起15を形成することで、紐状部材17が貫通孔13の位置を超えて挿通されてしまうことが抑制される。
このように、雌部5の底部11表面に、雄部3の貫通孔13の裏面の対応する位置から貫通孔13の裏面の外側外縁までの範囲内において、幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなる部分を含む突起15aが形成されるか、あるいは雄部3の底部11裏面の、貫通孔13の外側の外縁近傍に対応する位置に、底部11裏面から突出する突起15が形成されるかの、少なくともいずれかの突起が、雄部3の貫通孔13の裏面の対応する位置から貫通孔13の裏面の外側外縁までの範囲内の位置において、相互に干渉しないように設けられることで、紐状部材17の貫通孔13への挿通が容易となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図12は、トラフ1cの分解斜視図、図13は、トラフ1cの組立斜視図である。トラフ1cは、トラフ1aと略同様の構成であるが、セパレータ25を有する点で異なる。
トラフ収納部7の底部11には、トラフの長手方向に平行な溝27が所定間隔で複数列形成されている。図示した例では、溝27が、長手方向に3か所に形成され、幅方向には3列形成される。なお、溝27は、複数列ではなく、例えば、幅方向の中央に1列形成されたものであってもよい。
セパレータ25は、トラフ収納部7の長さと略等しい長さの板状部材であり、下端には、溝27に対応する所定の間隔で突起が形成される。図13に示すように、セパレータ25の下方の突起を溝27に挿入することで、溝27に、セパレータ25を立設することができる。
このように、セパレータ25立設することで、トラフ1cの内部空間を、幅方向に複数に分割することができる。このため、トラフ1cの内部に複数のケーブル19を敷設する際に、種類等に応じてケーブル19を区分することができる。なお、セパレータ25を固定する溝27を適宜選択することで、セパレータ25の立設位置を変更することができる。また、必要に応じて、複数のセパレータ25を用いて、トラフ収納部7を幅方向に3つ以上に区画してもよい。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、セパレータ25によって、トラフ収納部7内部を複数に区分することができる。この際、雄部3に貫通孔13を形成し、トラフ収納部7に溝27を配置することで、貫通孔13の位置には、セパレータ25が配置されることがない。このため、セパレータ25によって、ケーブル19の固定が妨げられることがない。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図14は、第4の実施形態で用いられる固定金具30の斜視図である。固定金具30は金具固定部31と、金具固定部31に取り付けられたバックル40とからなる。
金具固定部31は、所定幅の板状の金属部材で形成される。金具固定部31は、一対の折り曲げ部32と、つなぎ部36と、折り返し部33からなる。つなぎ部36の上下の両側には、互いに略平行な折り曲げ部32が設けられ、略U字型に形成される。上方の折り曲げ部32の先端には、上方の折り曲げ部32と略平行に、且つつなぎ部36の方向に戻るように折り曲げられた折り返し部33が設けられる。すなわち、つなぎ部36と上下の折り曲げ部32で形成されるU字型の部位と、折り返し部33とで、側面視が略S字型に形成される。
金具固定部31の下側の折り曲げ部32の内面側には、折り曲げ部32の奥側(つなぎ部36側)に向けて、鋭角に内方に向けて起立する複数の係止爪42が形成される。複数の係止爪42は、下側の折り曲げ部32の幅方向に、相互に所定距離離間して形成される。固定金具30をトラフに固定した際に、係止爪42を取付け部に食い込ますことができるため、固定金具30をトラフに対して強固に固定することができる。
折り返し部33の先端には、バックル40が固定されるバックル固定部34が設けられる。バックル固定部34は、バックル40を回転自在に保持できるように、折り返し部33の先端部がループ状に折り曲げられて形成される。
バックル40は棒状の金属部材からなる。バックルの先端部分41(バックル40の両側のL字状部35の長辺36の先端部分)はバックル固定部34に挿入固定される。バックルの先端部分41を除くバックル40は、側面視が略L字状に折り曲げられた2つの略平行なL字状部35を有する。この際、それぞれのL字状部35において、バックルの先端部分41側が長辺37となり、長辺37の先端(バックルの先端部分41とは逆側)で略直角に曲げられた部位が短辺38となる。相互に平行な二つのL字状部35の短辺38の先端には、相互に直角に折り曲げられて接続部39が形成され、接続部39で短辺38の両者の先端が接続される。すなわち、一対の短辺38と接続部39とが略U字形状に一体で形成される。
L字状部35の長辺37の先端部分(バックルの先端部分41)は、接続部39の折り曲げ方向と平行に相互に対向する方向に、所定長さ直角に折り曲げられる。直角に折り曲げられたバックルの先端部分41が、金具固定部31のバックル固定部34に所定長さ挿入されて、バックル40は、バックル固定部34内で回転自在に保持される。なお、固定金具30には、所定厚さのステンレスなどの棒材及び板材またはさび止め表面処理を行った棒鋼やステンレス板を利用することが好ましい。
次に、トラフ構造体へのケーブルの固定構造に対して、固定金具30を用いたトラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造について説明する。図15は、固定金具30が取り付けられたトラフ1dを示す図である。トラフ1dの軸方向の前後の所定位置には、固定金具30の金具固定部31を取り付けるための、所定厚さで所定長さの固定金具取付部8が設けられる。固定金具取付部8は、両方の側部9のそれぞれの外側であって、トラフ1dの上方に配置される。ここで、図15において、トラフの底部11に設けた貫通孔13に紐状部材17でケーブル19を固定することができるが、ケーブル19のトラフ1dへの固定に関しては、第1,第2の実施形態と同様であるため、その説明は省く。
固定金具30の金具固定部31に形成された一対の略平行な折り曲げ部32によって、トラフ1dの固定金具取付部8を挟み込むようにして、固定金具30がトラフ1dに取り付けられる。この際、前述したように、金具固定部31の下側の折り曲げ部32には、鋭角に内方に向けて起立する係止爪42が形成されている。金具固定部31をトラフの固定金具取付部8に取り付けると、係止爪42が固定金具取付部8の取付け面に食い込むため、固定金具30を固定金具取付部8に強固に固定することができる。
なお、固定金具30は、トラフ1dの前方又は後方の固定金具取付部8の少なくとも一方に固定されればよい。また、この状態では、金具固定部31に取付けられたバックル40は、自由に回動可能であるため、トラフ1dの外方に倒れて垂れ下がっていてもよい。
図16は、固定金具30によってトラフ蓋21aがトラフ1dに固定された状態を示す斜視図である。トラフ蓋21aの上面であって、トラフ1dの軸方向に対する固定金具取付部8と対応する位置の、トラフ蓋21aの両側には、バックル固定用溝22が形成される。すなわち、バックル固定用溝22は、トラフ蓋21aの長手方向の前方及び後方の、幅方向の両側に形成される。バックル固定用溝22は、バックル40の形状(短辺38及び接続部39)に対応した形状の溝である。図16の、トラフの底部11に設けた貫通孔13に紐状部材17ケーブル19のトラフ1dへの固定に関しては、第1、第2の実施形態と同様であるため、図15と同様に説明は省く。
前述したように、固定金具30の上方の折り返し部33の先端部には、バックル40が回転自在に保持されるバックル固定部34が設けられる。このため、トラフ蓋21aを取り付ける際には、バックル40を外方に倒して退避させておくことができる。トラフ蓋21aをトラフ1d上に配置した後、固定金具30により、トラフ蓋21をトラフ1dに固定する際には、バックル40の先端の短辺38及び接続部39を、トラフ蓋21aの上方に向けて回動させる。
この際、金具固定部31の折り返し部33のばね力に抗して、バックル40を多少持ち上げながら、バックル40の短辺38をトラフ蓋21aの上方に移動させ、バックル40の短辺38及び接続部39が、トラフ蓋21aに設けられたバックル固定用溝22まで移動すると、短辺38及び接続部39がバックル固定用溝22に嵌り込む。以上により、トラフ1dに被冠されたトラフ蓋21aがトラフ1dに固定することができる。
この際、トラフ蓋21aをトラフ1dから外そうとする力が働いても、バックル40の短辺38及び接続部39が、バックル固定用溝22の溝面にばね力により固定され、さらに、バックル40は、ばね力によりバックル固定用溝22に当接した状態に保持されるため、バックル40がトラフ蓋21aに形成されたバックル固定用溝22から外れることがない。
上記のように、本発明の金具固定部31とバックル40とからなるトラフ蓋21aの固定金具30は、バックル40が外れないように、板状の金属部材のばね力を利用しているため、簡易な構造で簡単にトラフ1dとトラフ蓋21aを固定することができ、ボルトやナットを使用しないので、工具が不要で簡単に施工することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、前述したように貫通孔13は、雄部3の底部11と、トラフ収納部7の底部11の両方に形成してもよい。
1、1a、1b、1c、1d………トラフ
3………雄部
5………雌部
7………トラフ収納部
8………固定金具取付部
9………側部
11………底部
13………貫通孔
15、15a………突起
17………紐状部材
18………固定部材
19………ケーブル
20、20a、20b………トラフ構造体
21、21a………トラフ蓋
22………バックル固定用溝
23………隙間
25………セパレータ
27………溝
30………固定金具
31………金具固定部
32………折り曲げ部
33………折り返し部
34………バックル固定部
35………L字状部
36………つなぎ部
37………長辺
38………短辺
39………接続部
40………バックル
41………バックルの先端部分
42………係止爪

Claims (13)

  1. トラフ収納部と、前記トラフ収納部の軸方向の両端部に、それぞれ設けられる雄部と雌部と、を具備するトラフであって、
    前記トラフの軸方向に垂直な断面において、前記トラフは、両側部と底部からなる略U字型であり、
    隣り合う前記トラフを連結させる際には、前記雄部を前記雌部に落とし込むことで、前記雄部と前記雌部とを互いに嵌合させることが可能であり、
    前記トラフの雄部の底部には、前記トラフの前記雄部の底部を垂直に貫通する一対の開口部形状が幅方向に長い直線状の貫通孔が前記トラフの幅方向に対称に相互に対向して雄部表面から雄部裏面まで同一断面形状にて雄部の裏面に突出しないように形成され、前記雌部底部には貫通孔が形成されずに、さらに前記雄部を前記雌部に落とし込むことで、前記雄部と前記雌部とを互いに嵌合させる場合には、前記雄部の底部裏面と前記雌部の底部表面との間に両者の隙間が作る空間を形成することが可能であることを特徴とするトラフ。
  2. 前記雄部と前記雌部を嵌合させて前記トラフを連結した際に、前記雌部の底部表面または前記雄部の底部裏面の前記貫通孔の外縁近傍の幅方向の外側の相互に対応する位置に、前記雌部の底部表面または前記雄部の底部裏面に垂直方向に突出する突起が相互に対向して設けられることを特徴とする請求項1に記載のトラフ。
  3. 前記雄部と前記雌部を嵌合させて前記トラフを連結した際に、前記雌部の底部表面及び前記雄部の底部裏面の前記貫通孔の外縁近傍の幅方向の外側の相互に対応する位置に、前記雌部の底部表面に突出する突起と前記雄部の底部裏面に突出する突起とが相互に干渉しない位置に設けられることを特徴とする請求項2に記載のトラフ。
  4. 前記雌部の底部表面に設けられる前記突起は、前記貫通孔の裏面に対応する位置から前記貫通孔の裏面の外側外縁までの範囲内において前記貫通孔に対向するように、前記雌部の表面に幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなる部分を含むように設けられることを特徴とする請求項2記載のトラフ。
  5. 前記雄部の底部に設けられた貫通孔とは別の一対の開口部形状が幅方向に長い直線状の貫通孔が、少なくとも前記トラフ収納部にトラフの幅方向に対称に、相互に対向して形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のトラフ。
  6. 前記トラフ収納部の底部には、トラフの長手方向に平行な溝が所定間隔で1または複数列形成されており、前記溝には、セパレータが立設されていることを特徴とする請求項1記載のトラフ。
  7. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のトラフを用いたトラフ構造体へのケーブルの固定方法であって、
    前記雄部と前記雌部とを嵌合させて前記トラフが連結されたトラフ構造体において、前記雄部の底部裏面と、前記雌部の底部表面との間に両者の隙間が作る空間が形成され、
    紐状部材を前記雄部の底部上面側から、少なくとも一対の内、貫通孔のトラフ幅方向の一方の側の前記貫通孔に挿入し、前記雄部の底部裏面と前記雌部の底部表面との間の隙間を介して、幅方向の他方の側の前記貫通孔から前記雄部の底部上面側へ取出し、
    前記紐状部材によって前記トラフの内部に載置されたケーブルを前記雄部の底部に固定することを特徴とするトラフ構造体へのケーブルの固定方法。
  8. 前記紐状部材は、所定の曲率で所定方向への曲がりを有する帯状部材であることを特徴とする請求項7に記載のトラフ構造体へのケーブルの固定方法。
  9. 複数のトラフが連結されたトラフ構造体へケーブルが固定されたトラフ構造体へのケーブルの固定構造であって、
    前記トラフは、トラフ収納部と、前記トラフ収納部の軸方向の両端部にそれぞれ設けられる雄部と雌部と、を具備し、
    隣り合う前記トラフを連結させる際に、前記雄部を前記雌部に落とし込むことで、前記雄部と前記雌部とを互いに嵌合させることが可能であり、
    前記トラフの軸方向に垂直な断面において、前記トラフは、両側部と底部からなる略U字型であり、
    前記雄部の底部には、前記トラフの幅方向に対称な所定位置に少なくとも一対の貫通孔が形成され、
    前記雌部の底部表面に、前記雄部の前記貫通孔の裏面に対応する位置から前記貫通孔の裏面の外側外縁に対応する範囲内の位置において、幅方向の中央側から外方に向かって徐々に突出量が大きくなる部分を含む突起が形成されるか、あるいは前記雄部の底部裏面の、前記貫通孔の外側の外縁近傍の相互に対応する位置に前記底部裏面から突出する突起が形成されるかの少なくともいずれかの突起が、相互に干渉しないように設けられ、
    前記トラフ構造体は、前記雄部と前記雌部とが嵌合することにより前記トラフが連結されて構成されるもので、前記トラフ構造体には前記雄部の底部裏面と、前記雌部の底部表面との間に隙間が形成され、
    紐状部材が、トラフの幅方向の一方の側の前記貫通孔と、前記雄部の底部裏面と前記雌部の底部表面との間の隙間が作る空間と、前記トラフの幅方向の他方の側の前記貫通孔と、前記雄部の底部上面に載置されたケーブルの上面とを繋いで覆うようにループ状に固定されることで、前記トラフの内部に載置されたケーブルが所定間隔で多数のトラフの前記雄部の底部に固定されることを特徴とするトラフ構造体へのケーブルの固定構造。
  10. 前記トラフ構造体が傾斜面に敷設され、前記ケーブルが前記紐状部材で固定されることで、前記トラフの底部に平行な方向の前記ケーブルの自重が支持されることを特徴とする請求項9に記載のトラフ構造体へのケーブルの固定構造。
  11. 前記トラフ構造体は、前記トラフが多数連結されたもので、前記トラフの嵌合部において、前記トラフの内部に載置された前記ケーブルが、多数の連結された前記トラフに前記紐状部材で固定され、前記トラフ構造体にはトラフ蓋が被冠されていることを特徴とする請求項10に記載のトラフ構造体へのケーブルの固定構造。
  12. 請求項11に記載のトラフ構造体へのケーブルの固定構造を有するトラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造であって、
    前記トラフ蓋を固定する固定金具は、金具固定部とバックルとから構成され、
    前記トラフの前後の所定位置には、前記固定金具が取り付けられる固定金具取付部を有し、
    前記固定金具取付部は、前記トラフの前記両側部の外側の上方に、所定厚さで所定長さにそれぞれ形成され、前記固定金具取付部に前記固定金具の前記金具固定部が取り付けられ、
    前記トラフ蓋は、前記トラフ蓋の上面であって、前記トラフの軸方向に対する前記固定金具取付部に対応する位置の両側には、バックル固定用溝が形成され、
    前記固定金具の前記バックルが、前記バックル固定用溝に固定されることにより前記トラフに被冠された前記トラフ蓋が前記トラフに固定されることを特徴とするトラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造。
  13. 前記金具固定部は、所定幅の板状の金属部材で形成され、
    前記金具固定部は、つなぎ部の上下に、互いに略平行な折り曲げ部が設けられて略U字型に形成され、さらに、上方の前記折り曲げ部の先端において、上方の前記折り曲げ部と略平行に前記つなぎ部の方向に戻るように折り曲げられた折り返し部が設けられ、
    前記金具固定部は、略U字型の部位と前記折り返し部により、略S字型に形成され、
    前記折り返し部の先端がループ状に折り曲げられて前記バックルが固定されるバックル固定部が設けられたもので、
    前記バックルは、長辺と、前記長辺の端部で略直角に曲げられた短辺からなるL字状部を有し、相互に平行な2つの前記L字状部の前記短辺の先端が直角に折り曲げられて接続部で接続され、前記短辺と前記接続部が略U字状に一体に形成され、
    それぞれの前記L字状部の前記長辺の先端部が、前記接続部に平行に、相互に対向する方向に所定長さ直角に折り曲られたものであり、前記バックルの両側のL字状部の前記長辺の先端部分が前記バックル固定部に所定長さ挿入されることで、前記バックルは、前記バックル固定部で回転自在に保持され、
    前記固定金具が前記金具固定部に形成された一対の略平行な前記折り曲げ部によって、前記トラフの前記固定金具取付部を挟み込むようにして、前記トラフに取り付けられ、
    前記固定金具により、前記トラフ蓋を前記トラフに固定する際には、前記バックルを回動させ、前記短辺及び前記接続部が、前記トラフ蓋に設けられた前記バックル固定用溝に嵌り込むことで、前記トラフ蓋が前記トラフに固定されることを特徴とする請求項12に記載のトラフ構造体へのトラフ蓋の固定構造。
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