JP7268213B2 - マスク - Google Patents
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Description
この不織布により成形されたマスクは、その多くがマスク本体の左右方向に沿って複数のプリーツが施されており、その一例として特許文献1に開示されたマスクを挙げることができる。
また、マスク本体32の上端縁には、端縁に沿って例えばプラスチック線材による鼻部補強部材(ノーズフィット)35が挿入されて取り付けられている。
図31及び図32は、特許文献1に開示されたマスク31を、着用者の顔前面に装着した状態で示している。このマスク31は、図31に示すようにマスク本体32の上端部で、顔面の鼻背部h1を覆い、マスク本体32の下端部が下顎の頂部h2を超えるように覆って、左右の耳掛け紐34を、それぞれ耳に掛け止めることで着用される。
特に合唱や声援を行なう場合のように大きな声を発する場合においては、下顎の大きな開閉動作を伴うことになるために、マスク本体32の装着位置がずれ落ちるという問題が顕著に発生する。
したがって、合唱や声援などに伴う下顎の大きな開閉動作により、マスク本体の装着位置がずれ落ちるという問題を解消し得るマスクを提供することができる。
図1及び図2は、この発明に係る第1実施形態のマスクを示しており、そのうち図1は半製品状態のマスクの右半部を示している。
図1に示すマスク1は、そのマスク本体2が、複数枚の不織布を重ね合わせて横長状(長方形状)に成形されており、このマスク本体2の中央部には左右方向に沿って複数のプリーツ3が施されている。すなわち、複数のプリーツ3は前記した複数枚の不織布を重ね合わせた状態で、プリーツ加工を施すことで形成される。
さらに、この第1実施形態のマスク1においては、耳掛け紐4の下側隅角部A2に近い耳掛け紐4の中間部A3が、前記した上側隅角部A1に対して熱溶着または超音波溶着により、同時に接続されることで、図2に示すように耳掛け紐4が上側隅角部A1においてループ状に接続されている。
そして、前記中間部A3から下側隅角部A2に至る耳掛け紐4の一部は、上側隅角部A1と下側隅角部A2との間に接続され、これが下側隅角部A2を上側隅角部A1に向かってそれぞれ引上げる引上げ部材6を形成している。
なお、図1に示す符号5は、マスク本体2の上端部に沿って挿入された例えばプラスチック線材による鼻部補強部材(ノーズフィット)を示している。
このマスク1によると、マスク本体2の上端部で、着用者の鼻背部h1を覆い、マスク本体2の下端部が下顎の頂部h2を超えるように覆うことができる。この状態で上側隅角部A1にループ状に取り付けられた耳掛け紐4を耳に掛け留めることで、マスク1は顔の前面に装着される。
そして、マスク1の着用状態においては、耳掛け紐4の一部により形成された引上げ部材6は、その牽引作用によりマスク本体2の下側隅角部A2を、上側隅角部A2に向かって常に引上げるように作用する。
したがって、マスク本体2の下部は下顎の動きに常に追従することになり、これにより、マスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消することができる。
内側の第一層2aは、不織布の繊維密度の高い主にフィルター機能を果たす不織布であり、外側の第二層2bは、前記第一の不織布よりも繊維密度が低く嵩高の不織布となる。
なお、フィルター機能を果たす第一層2aの内側に、さらに着用者側に位置する不織布からなる着用者側生地2cを重ね合わせて、三層以上の不織布によるマスク本体を形成することが望ましい。
また、前記不織布層の一方の面は、ポリエステルの長繊維でなる織物の層と隣接し、互いに接触する繊維間が融着状態にあるとしてもよい。
さらに、前記不織布層と織物の層は、さらに糸の織物層あるいは糸の編物層と縫い合わせたこととしてもよい。
すなわち、第二層2bを構成する不織布としては、50~200μmの平均繊維径を有し、第一層より嵩高であっても坪量は同等未満が好ましい。第二層の製造には、スパンボンド製造装置を用い、押出機で溶融した熱可塑性樹脂を例えば第一層を製造するときより大口径で数を間引いた口金を用い、高温・高速の空気流の延伸効果で分子配列を整えるものとする。
なお、第二層2bはアイソタクティックポリプロピレン:1~40重量部と、プロピレンが45~89モル%、エチレンが10~25モル%および炭素数4~20のα-オレフィン;残部が共重合してなるプロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体(ただし、炭素数4~20のα-オレフィンの共重合量は30モル%を超えることはない):60~99重量部とを含有するポリプロピレン樹脂組成物を製造し紡糸して得られた繊維と、10重量%以下のエチレンを含むプロピレンランダムコポリマーを主成分とする他の樹脂からなる繊維、又はプロピレンホモポリマーと高密度ポリエチレンの混合物からなる他の繊維とを混合し、延伸倍率150%の条件で延伸した後の残留歪みが50%未満である不織布を用いてもよい。
これにより、マスク本体2における熱の籠りを改善することができると共に、洗濯後の渇きも良く、縮みもほとんど生ずることのないマスク1を提供することができる。
そして、ポリエステル繊維は、従来の不織布マスクに多用されているポリプロピレンに比較して、紫外線による劣化の度合いが格段に少ないので、天日干しによる殺菌も可能となる。
抗菌性能及び抗ウイルス性能を有する成分としては、パルミチルジエタノールアミン又はステアリルジエタノールアミンを単独で用いてもよく、これらの混合物を用いてもよい。パルミチルジエタノールアミンは、炭素数16の長鎖アルキル基であるパルミチル基を有するアルキルジエタノールアミンである。ステアリルジエタノールアミンは、炭素数18のステアリル基を有するアルキルジエタノールアミンである。
ステアリルジエタノールアミンおよびパルミチルジエタノールアミンは、ミリスチルジエタノールアミンやラウリルジエタノールアミンに比べて融点が比較的高い。このため、ポリエチレン層を例えば溶融成形する際、特にポリエチレン層が延伸フィルムである場合の熱固定において、ステアリルジエタノールアミンおよびパルミチルジエタノールアミンは比較的揮発しにくい。また、ステアリルジエタノールアミンおよびパルミチルジエタノールアミンは、抗菌性能及び抗ウイルス性能に優れる。さらに、本発明の不織布に接触する被接触物への移行が比較的遅く、安全性に優れており、加えてその性能を持続することができる。
(アルキルジエタノールアミン;長鎖アルキル基の部分の炭素数;融点)
ステアリルジエタノールアミン;18個;51℃
パルミチルジエタノールアミン;16個;28℃
ミリスチルジエタノールアミン;14個;22~23℃
ラウリルジエタノールアミン;12個;常温で液体
なお、以上説明した抗菌、抗ウイルス性能を有する成分は、以下に説明する第2実施形態以降の各マスクにおいても、同様に採用することができる。
この第2実施形態のマスク1は、図1に示した半製品状態のマスク1において、耳掛け紐4の下側隅角部A2に近い前記した中間部A3に、フック部材7を取り付け、このフック部材7を介して耳掛け紐4の中間部A3を、マスク本体2の上側隅角部A1に接続した構成が採用されている。
なお図示例においては、耳掛け紐4の前記中間部A3に取り付けたフック部材7を、マスク本体2の上側隅角部A1に接続した耳掛け紐4の根元部分に係止させている。これにより、実質的に耳掛け紐4の中間部A3を、マスク本体2の上側隅角部A1に接続した構成を採用している。
そして、フック部材7を用いた以外の他の構成は、図2に示した第1実施形態のマスク1と同様であり、図2に示した各部に相当する部分を同一符号で示し、その説明は省略する。
そして、フック部材7とマスク本体2の下側隅角部A2との間の耳掛け紐4は、その弾性作用によりマスク本体2の下側隅角部A2を、上側隅角部A2に向かって常に引上げるように作用する引上げ部材6としての機能を果たすものとなる。
態のマスク1と同様の作用効果を得ることができる。
そして、第2実施形態のマスク1におけるマスク本体2においても、第1実施形態のマスク1と同様に、複数層のメルトブロー法による不織布を重ね合わせて成形することで、同様の作用効果を得ることができる。
図4(A)はその第1例を示しており、このフック部材7は例えば樹脂素材、もしくはアルミニウムなどの軽金属素材を用いてU字状に成形されている。そして、熱可塑性の耳掛け紐4の前記した中間部A3を、フック部材7の側面7aの一部に例えば熱溶着させることで、耳掛け紐4にフック部材7に取り付けることができる。
この状態で、フック部材7のU字状の折曲げ部7bを、マスク本体2の上側隅角部A1に接続した耳掛け紐4の根元部分に係止させることで、図3に示す第2実施形態と同様の機能を備えたマスク1を得ることができる。
このフック部材7には、U字状の折曲げ部7bが形成されており、この折曲げ部7bをマスク本体2の上側隅角部A1に接続した耳掛け紐4の根元部分に係止させることで、図3に示す第2実施形態と同様の機能を備えたマスク1を得ることができる。
なお、固定ビス7eは、ポンチ等による熱溶着による固定としてもよい。
したがって、図4(B)に示す各部と同一の機能を果たす部分を同一符号で示し、その説明は省略する。
前記した耳掛け紐4の第1挿通部7gと第2挿通部7hは、通し溝7dに装着された耳掛け紐4を、第1挿通部7gを通してフック部材7の外に出し、第2挿通部7hを通して再び耳掛け紐4を通し溝7d内に戻すものである。これにより、耳掛け紐4の有効長さを調節可能にする長さ調節機能を備えたものとなる。
この第3実施形態のマスク1は、図3に示す第2実施形態のマスク1に比較して、マスク本体2に対する耳掛け紐4の取り付け状態が異なるものである。
すなわち、第3実施形態のマスク1においては、耳掛け紐4の一端部及び他端部は、マスク本体2の表側における上側隅角部A1及び下側隅角部A2において、それぞれ熱溶着または超音波溶着により取り付けられている。
そして、マスク本体2に対する耳掛け紐4の取り付け状態以外の他の構成は、図3に示した第2実施形態のマスク1と同様であり、図3に示した各部に相当する部分を同一符号で示し、その説明は省略する。
この第4実施形態のマスク1は、マスク本体2が一般的な着用者の顔のサイズに合わせて立体的に縫製された布マスクの例を示している。
そして、着用者の顔面の鼻、口、顎等を覆うマスク本体2と、このマスク本体2を着用者の左右の耳に係止させる一対の耳掛け紐4とを備えている。
すなわち、この実施の形態においては、耳掛け紐4の一端部及び他端部が、前記上側隅角部A1においてループ状に接続されている。
さらに、マスク本体2の左右には、帯状に成形された弾性体が、上側隅角部A1と下側隅角部A2を結ぶようにして、マスク生地に縫製されており、これはマスク本体の下側隅角部A2を、マスク本体の上側隅角部A1に向かってそれぞれ引上げる引上げ部材6として機能する。この引上げ部材6として機能する帯状の弾性体は、経糸にゴム紐を使った平織ゴムのように伸縮可能なものが望ましく、顎部に沿うように縫製された下側縁取り布9と共に、口を開閉したときにマスク本体2の伸縮を助けるように構成されるものが望ましい。
そして、マスク1の着用状態においては、帯状の前記引上げ部材6は、その牽引作用によりマスク本体2の下側隅角部A2を、上側隅角部A1に向かって常に引上げるように作用する。
一方、着用者が下顎を上げる場合には、前記引上げ部材6及び下側縁取り布9の牽引作用を受けて、マスク本体2の下部は下顎の頂部h2に巻き掛かりながら上昇する。
したがって、マスク本体2の下部は下顎の動きに常に追従することになり、これにより、マスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消することができる。
この場合には、マスク本体2の下部は、縫製されたマスク本体2の生地と共に、下側縁取り布9の伸長によって、下顎の動きに沿って無理なく降下する。
また、マスク本体の上側隅角部A1と下側隅角部A2との間は、可撓性の非伸縮素材による生地により一定の間隔が保たれており、着用者が下顎を上げる場合には、下側縁取り布9及び縫製されたマスク本体2の生地と共に、マスク本体2の下部は下顎の頂部h2に巻き掛かりながら上昇する。
これにより、マスク本体2の下部は下顎の動きに追従し、マスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消することができる。
この第5実施形態のマスク1も、マスク本体2が複数枚の不織布を重ね合わせて形成されており、その中央部には左右方向に沿って複数のプリーツ3が施されている。そして、この例に示すマスク本体2は、着用状態において着用者の鼻側に位置する上縁部に対して、着用者の顎側に位置する下縁部の長さが短く形成されている。
すなわちマスク本体2の両側は、マスク本体2の上縁部に直交する直線状の直交縁部2eと、直交縁部2eから下縁部に向かう斜縁部2fとを備えて構成されている。加えて、直交縁部2eと斜縁部2fとの間には、切欠き部2gが施されている。
そして、耳掛け紐4の他端部は下側隅角部A2に対して同様の手段により接続されている。これにより、上側隅角部A1と下側隅角部A2を結ぶ耳掛け紐4の一部を、下側隅角部A2を上側隅角部A1に向かって引上げる引上げ部材6として構成している。
さらに、第5実施形態のマスク1によると、マスク本体2の両側における直交縁部2eと斜縁部2fの間には、切欠き部2gが施されており、この切欠き部2gはマスク本体2を展開した時、直交縁部2eと斜縁部2fの間に生ずる応力を抑制し、マスク本体2と着用者の頬との間に生ずる隙間を少なくさせることができる。
この例に示すマスク1は、伸縮性を有するポリウレタンを生地としたいわゆるウレタンマスク1を示しており、マスク本体2及びループ状の耳掛け紐4はポリウレタンにより一体成形されている。
そして、耳掛け紐4は平坦で比較的横幅のあるループ状を構成してマスク本体2の上側隅角部A1で接続する。これにより耳掛け紐4は、着用者の耳周りに対して柔軟に変形して、マスク本体2を掛け留めることが可能となる。
引上げ部材6としての弾性のある伸縮素材は、マスク本体2の背面側(着用者の顔面側)に貼着することで配置されていてもよく、またマスク本体2の前面側に貼着されていてもよい。またマスク本体2自体を弾性のある伸縮素材で一体形成してもよい。
この場合には、マスク本体の上側隅角部A1と下側隅角部A2との間は、可撓性の非伸縮素材による生地により一定の間隔が保たれることになる。
これによると、すでに説明した図6及び図7に示す第4実施形態において、引上げ部材6として可撓性の非伸縮素材を用いた例と同様の作用効果を得ることができ、口の開閉などに伴いマスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消したマスクを提供することができる。
この第7実施形態のマスク1は、マスク本体2の左右にそれぞれ弾性テープ12が接合されて取り付けられており、この弾性テープ12はすでに説明した耳掛け紐4と引上げ部材6の機能を果たすように構成されている。
この第7実施形態のマスク1においては、すでに説明したメルトブローン不織布を中間層に持つマスク本体2を好適に用いることができるが、他に伸縮性を有する発泡ウレタンやガーゼを素材とするマスク本体2も採用することができる。
さらに図12に示す状態における弾性テープ12の長手方向の下半部における一側辺が、マスク本体2の上側隅角部A1から下側隅角部A2に沿って接合される。この弾性テープ12は、マスク本体2の両側に左右対象となるようにして接合配置される。
マスク本体2に対して弾性テープ12は、弾性テープ12の前記した一側辺に沿った符号12bで示す領域において接合されており、その接合手段は、溶着、接着、縫製でも良いが、弾性テープ12の伸縮を阻害しないように、符号12bで示す接合部の幅は狭いことが望ましい。
さらに、マスク本体2の左右両側部分に配置された弾性テープ12は、マスク本体2の下側隅角部A2を、上側隅角部A1に向かって常に引上げる牽引作用を発揮するものとなる。したがって、この第7実施形態のマスク1においても、すでに説明した各実施形態と同様に、マスク本体2の下部は下顎の動きに常に追従し、マスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消することができる。
この第8実施形態のマスク1の基本構成は、図12及び図13に示した第7実施形態のマスクと同様である。したがって、相当する部分をそれぞれ同一符号で示しており、その説明は省略する。
その重なり幅W3は、5mm以上、望ましくは10mm以上に設定され、これにより、着用者の顔面とマスク本体2との間の漏れ込み防止の効果を高めている。
この場合、着用者が顎を下げたときに、弾性テープ12の密着を阻害しないように、また顎を動かし易くするために、マスク本体2の下部の左右隅角部に、それぞれ切り欠き2eを設けることが望ましい。
この第9実施形態のマスク1の基本構成は、図12~図15に示した第7及び第8実施形態のマスクと同様である。したがって、相当する部分をそれぞれ同一符号で示しており、その説明は省略する。
この三角状の凸部2fは、マスク本体2に対して曲げ応力を集中させるように作用し、したがって、このマスク1を着用した状態においては、図18に示すように着用者の鼻背部を覆うマスク本体2の前面側に、V字状に谷折りされた曲げ部2hを形成させることができる。
したがって、この第9実施形態のマスク1によると、マスク本体2の両側に配置された弾性テープ12により形成される引上げ部材6の作用、すなわちマスク本体2の下側隅角部A2を、上側隅角部A1に向かって常に引上げる牽引作用が相乗的に作用し、マスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消することができる。
ただし、この第10実施形態のマスク1における左右の耳掛け紐4は、非伸縮性の紐状部材により構成されており、それぞれループを形成する左右の耳掛け紐4の一部には、耳掛け紐4の長さ調節部材13がそれぞれ取り付けられている。
この長さ調節部材13は耳掛け紐4の余剰分を、調節部材13の外側に纏めて、耳掛け紐4のループの有効長さを調節する機能を果たす。したがって、調節部材13を利用して耳掛け紐4のループの有効長さを適切に調節することで、マスク本体2の左右の上側隅角部A1を着用者の顔面に密着させることができる。
なお、この第10実施形態のマスク1は、マスク本体2が一般的な着用者の顔のサイズに合わせて立体的に縫製された布マスクであることから、着用者の顎のおさまりも良いので、下側縁取り布9は上側縁取り布8と合わせて、非伸縮部材により構成されていても良い。
これにより、マスク本体2の左右の上側隅角部A1は、着用者の顔面に確実に密着するように作用する。そして、着用者の口の開閉による顎の動きに伴い、マスク本体2の下部は下顎の動きに常に追従し、マスク本体2の上側縁取り布8に沿った位置が、ずれ落ちるのを効果的に阻止することができる。
なお、この第11実施形態のマスク1においては、すでに説明した各マスク1における各部と同一の機能を果たす部分を同一の符号で示しており、その詳細な説明は省略する。
したがって、この第11実施形態のマスク1においても、調節部材13によって、耳掛け紐4のループの有効長さを適宜調節することができ、これにより、マスク本体2の左右の上側隅角部A1を着用者の顔面に密着させるように作用させることができる。
なお、この実施の形態においては、上側縁取り布8は耳掛け紐4と同一の一本の非伸縮性の紐状部材により構成されているが、上側縁取り布8は伸縮性を有する紐状部材により構成されていても良い。
すなわち、マスク本体の下側隅角部A2から上側隅角部A1に沿って装着された下側縁取り布9と一体の伸縮性の紐状部材は、マスク本体の左右の下側隅角部A2を、マスク本体2の左右の上側隅角部A1に向かってそれぞれ引上げる引上げ部材6として機能することになる。
そして、着用者の口の開閉による顎の動きに伴い、マスク本体2の下部は伸縮性を有する下側縁取り布9と、この下側縁取り布9と一連の引上げ部材6の作用により、下顎の動きに常に追従することになる。これにより、着用者の下顎の動きにより、マスク本体2の上側縁取り布8に沿った位置が、ずれ落ちるのを効果的に阻止することができる。
この第12実施形態マスク1においては、図19に示した第10実施形態のマスク1、及び図20に示した第11実施形態のマスク1と同様に、マスク本体2の左右の上側隅角部A1において、非伸縮性の耳掛け紐4がそれぞれループ状に接続されている。
そして、耳掛け紐4の一部には、耳掛け紐4の長さ調節部材13がそれぞれ取り付けられて、耳掛け紐4のループの有効長さが調節可能に成され、これにより、マスク本体2の左右の上側隅角部A1を着用者の顔面に密着させることができるように構成されている。
これにより、マスク本体2の左右における下側隅角部A2と上側隅角部A1との間に位置する弾性テープ12は、マスク本体2の下側隅角部A2を上側隅角部A1に向かってそれぞれ引上げる引上げ部材6として機能することになる。
この第13実施形態のマスク1における弾性テープ12の伸び方向は、図12に示すW2方向のみであって、幅方向には非伸縮としている。左右の耳掛け紐4は、上側縁取り布8と共に一本の非伸縮性の紐状部材により構成したが必須ではない。そして、耳掛け紐4はマスク本体2の上側隅角部A1と、その外側の弾性テープ12の隅角部との間において、例えば縫製もしくは熱溶着を利用してループ状に接続されていて、すでに説明した長さ調節部材13によって、耳掛け紐4のループの有効長さを適切に調節できるように構成されている。
したがって、マスク本体2の下部は弾性テープ12の作用により、下顎の動きに常に追従することになり、これにより、マスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消することができる。
図24は、弾性テープ12により、マスク本体2の下縁部を斜めに切り上げた構成を示しており、これにより下顎の頂部h2の位置決めをし易くしている。また図25は、弾性テープ12により、マスク本体2の下縁部に若干の丸みを持たせた構成を示している。
この第14実施形態のマスク1における弾性テープ12の伸び方向は、図12に示すW2方向のみであって、幅W1方向には非伸縮としている。左右の耳掛け紐4は、マスク本体2の外側の弾性テープ12の上側隅角部A1において、例えば縫製もしくは熱溶着を利用してループ状に接続されている。左右の耳掛け紐4には縦ゴムを織り込むなどして、弾性テープ12のW2方向の伸びよりも十分小さい構成としているので、このマスク1を着用した図26に示すように、マスク本体2の左右の上側隅角部A1は、着用者の顔面に確実に密着するように作用し、かつ下顎の動きに常に追従することになり、これにより、マスク本体2の装着位置がずれ落ちるという問題を解消することができる。
また、左右を重ねた中央部に縁取り布14を互いに貫通するよう構成することで縦方向の剛性を持たせて、口元に空間を形成しやすくすることで呼吸しにくさや、口紅などの汚れを回避することができる。また、縁取り布14内部にプラスチックワイヤーを収容して縫製しても良い。
この第15実施形態のマスク1を着用した状態においては、弾性テープ12はこれと連続的に接合されたマスク本体2に対して、着用者の頬と顎に密着するように作用する。着用者の汗などの水分は、頬や顎と密着した部分からマスク素材の繊維間などの空隙に浸透する。発汗が連続して毛細管力等により口元まで水分の浸透が進むと、通気性を阻害し呼吸が苦しくなる。マスク本体2において、頬や顎と密着しない位置であって、例えば口元部の周縁部に熱圧着するなどして水分不浸透帯16を形成すれば、口元部の通気性を維持するように作用する。
水分不浸透帯16は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)、またはそれらを組み合わせたもので構成される。
2 マスク本体
2a 第一層
2b 第二層
2c 着用者側生地
2e 切り欠き
2f 凸部
2g 凹部
2h V字状曲げ部
3 プリーツ
4 耳掛け紐
5 ノーズフィット
6 引上げ部材
7 フック部材
7a 側面
7b 折曲げ部
7d 通し溝
7e 固定ビス
7g 第1挿通部
7h 第2挿通部
8 上側縁取り布
9 下側縁取り布
10 牽引体
12 弾性テープ
12a 長孔
12b 接合部
13 長さ調節部材
14 中央縁取り布
16 水分不浸透帯
A1 マスク本体の上側隅角部
A2 マスク本体の下側隅角部
A3 耳掛け紐の中間部
W1 弾性テープの幅
W2 弾性テープの伸び幅
W3 重なり幅
h1 鼻背部
h2 下顎の頂部
Claims (1)
- 口と鼻を覆うマスク本体と、前記マスク本体を顔面に引き寄せる耳掛け紐とを備えたマスクであって、
前記マスク本体の左右の下側隅角部A2を、マスク本体の左右の上側隅角部A1に向かってそれぞれ引上げる引上げ部材が、前記上側隅角部A1と前記下側隅角部A2との間に、それぞれ配置され、前記耳掛け紐が伸縮可能な弾性部材により形成されて、前記耳掛け紐の一端部が前記上側隅角部A1に接続されると共に、前記耳掛け紐の他端部が前記下側隅角部A2に接続され、前記耳掛け紐の中間部が、前記上側隅角部A1に接続されることで、前記耳掛け紐の中間部から下側隅角部A2に至る耳掛け紐の一部が、前記引上げ部材を形成していると共に、前記耳掛け紐の中間部にはフック部材が取り付けられ、前記フック部材を介して前記耳掛け紐の中間部が、前記上側隅角部A1に接続されていることを特徴とするマスク。
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JP2010508095A (ja) | 2006-11-03 | 2010-03-18 | プリメド メディカル プロダクツ インコーポレイテッド | 空気濾過軟性フェイスマスク |
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2022
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JP2007312991A (ja) | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Kia Chee Chiam | 確実に取付けられるナノマスク |
JP2010508095A (ja) | 2006-11-03 | 2010-03-18 | プリメド メディカル プロダクツ インコーポレイテッド | 空気濾過軟性フェイスマスク |
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