以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による直流リレーについて詳細に説明する。
以下の説明において、本発明の特徴を明確にするために一部の構成要素についての説明を省略することもある。
1.用語の定義
ある構成要素が他の構成要素に「連結」又は「接続」されていると言及される場合、他の構成要素に直接連結又は接続されていることもあり、中間にさらに他の構成要素が存在することもあるものと解すべきである。
それに対して、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」又は「直接接続」されていると言及される場合、中間にさらに他の構成要素が存在しないものと解すべきである。
本明細書において用いられる単数の表現には、特に断らない限り複数の表現が含まれる。
2.本発明の実施形態による直流リレー1の構成についての説明
図3及び図4に示すように、本発明の実施形態による直流リレー1は、フレーム部10と、開閉部20と、コア部30とを含む。
また、本発明の実施形態による直流リレー1は、電流の供給及び遮断の信頼性を向上させるための構造の可動接触子部40を含む。
以下、図3及び図4を参照して、本発明の実施形態による直流リレー1について説明するが、可動接触子部40については別項で説明する。
(1)フレーム部10についての説明
フレーム部10は、直流リレー1の外形を形成する。フレーム部10の内部には所定の空間が形成される。前記空間には、直流リレー1が電流を供給又は遮断する機能を実現するための様々な装置が収容される。すなわち、フレーム部10は、一種のハウジングとして機能する。
フレーム部10は、合成樹脂などの絶縁性素材で形成される。フレーム部10の内部と外部が任意に通電するのを防止するためである。
フレーム部10は、上部フレーム11と、下部フレーム12と、絶縁プレート13と、支持プレート14とを含む。
上部フレーム11は、フレーム部10の上部を形成する。上部フレーム11の内部空間には、開閉部20及び可動接触子部40が収容される。
上部フレーム11は、下部フレーム12に結合される。上部フレーム11と下部フレーム12との間には、絶縁プレート13及び支持プレート14が備えられる。絶縁プレート13及び支持プレート14は、上部フレーム11と下部フレーム12の内部空間を電気的及び物理的に分離するように構成される。
上部フレーム11の一側、すなわち同図に示す実施形態における上側には、開閉部20の固定接触子22が備えられる。固定接触子22は、上部フレーム11の上側に一部が露出し、外部の電源又は負荷と通電可能に接続される。
下部フレーム12は、フレーム部10の下部を形成する。下部フレーム12の内部空間には、コア部30が収容される。
下部フレーム12は、上部フレーム11に結合される。下部フレーム12と上部フレーム11との間には、絶縁プレート13及び支持プレート14が備えられる。絶縁プレート13及び支持プレート14は、下部フレーム12と上部フレーム11の内部空間を電気的及び物理的に分離するように構成される。
絶縁プレート13は、上部フレーム11と下部フレーム12との間に位置する。絶縁プレート13は、上部フレーム11と下部フレーム12を電気的に離隔するように構成される。
よって、上部フレーム11の内部に収容される開閉部20及び可動接触子部40と、下部フレーム12の内部に収容されるコア部30間の任意通電が防止される。
絶縁プレート13の中心部には、貫通孔(図示せず)が形成される。前記貫通孔(図示せず)には、下部アセンブリ300のシャフト320が上下方向に移動可能に貫通して結合される。
絶縁プレート13は、支持プレート14により支持される。
支持プレート14は、上部フレーム11と下部フレーム12との間に位置する。支持プレート14は、上部フレーム11と下部フレーム12を物理的に離隔するように構成される。
また、支持プレート14は、磁性体で形成され、コア部30のヨーク33と共に磁路(magnetic circuit)を形成する。
支持プレート14の中心部には、貫通孔(図示せず)が形成される。前記貫通孔(図示せず)には、シャフト320が上下方向に移動可能に貫通して結合される。
(2)開閉部20についての説明
開閉部20は、コア部30の動作により、直流リレー1が電流の通電を許容又は遮断するように構成される。具体的には、開閉部20は、固定接触子22と可動接触子210が接離することにより、電流の通電を許容又は遮断する。
開閉部20は、上部フレーム11の内部に収容される。開閉部20は、絶縁プレート13及び支持プレート14により、コア部30と電気的、物理的に分離される。
開閉部20は、アークチャンバ21と、固定接触子22と、シール(sealing)部材23とを含む。また、図示していないが、開閉部20は、複数のマグネット(magnet)を含む。複数のマグネット(図示せず)は、アークチャンバ21の内部に磁場を形成し、発生するアーク(arc)の形態及び放出経路を制御するように構成される。
アークチャンバ21は、固定接触子22と可動接触子210が離隔されることにより発生するアークを消弧(extinguish)するよう構成される。よって、アークチャンバ21を「消弧部」ともいう。
アークチャンバ21は、固定接触子22及び可動接触子210を密閉して収容するように構成される。すなわち、固定接触子22及び可動接触子210は、アークチャンバ21の内部に完全に収容される。よって、固定接触子22と可動接触子210が離隔されることにより発生するアークは、アークチャンバ21の外部に任意に漏洩しない。
アークチャンバ21の内部には、消弧用ガスが充填される。消弧用ガスは、発生したアークを消滅させ、所定の経路を介して直流リレー1の外部に排出されるようにする。
アークチャンバ21は、絶縁性素材で形成される。また、アークチャンバ21は、耐圧性及び耐熱性が高い素材で形成される。一実施形態において、アークチャンバ21は、セラミック(ceramic)素材で形成される。
アークチャンバ21の上側には、複数の貫通孔(図示せず)が形成される。前記貫通孔(図示せず)のそれぞれには、固定接触子22が貫通して結合される。固定接触子22は、前記貫通孔(図示せず)に密閉して結合される。よって、発生したアークは、貫通孔(図示せず)から外部に排出されない。
アークチャンバ21の下側は開放される。アークチャンバ21の下側には、絶縁プレート13が接触する。また、アークチャンバ21の下側には、シール部材23が接触する。よって、アークチャンバ21は、上部フレーム11の外側空間から電気的、物理的に離隔される。
その結果、アークチャンバ21は、絶縁プレート13、支持プレート14、固定接触子22、シール部材23及び可動接触子部40のシャフト支持部材310により内部が密閉される。
アークチャンバ21において消弧されたアークは、所定の経路を介して直流リレー1の外部に排出される。
固定接触子22は、可動接触子210に接離し、直流リレー1の内部と外部の通電を許容又は遮断するように構成される。
具体的には、固定接触子22が可動接触子210に接触すると、直流リレー1の内部と外部が通電する。それに対して、固定接触子22が可動接触子210から離隔されると、直流リレー1の内部と外部の通電が遮断される。
名称から分かるように、固定接触子22は移動しない。すなわち、固定接触子22は、上部フレーム11及びアークチャンバ21に固定結合される。よって、固定接触子22と可動接触子210の接離は、可動接触子210の移動により実現される。
固定接触子22の一端部、すなわち同図に示す実施形態における上端部は、上部フレーム11の外側に露出する。前記一端部には、電源又は負荷が通電可能に接続される。
固定接触子22は、複数備えられる。同図に示す実施形態における固定接触子22は、一対、すなわち2つ備えられる。いずれか一方の固定接触子22には電源が通電可能に接続され、他方の固定接触子22には負荷が通電可能に接続される。
固定接触子22の他端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部は、可動接触子210に向かって延びる。可動接触子210が上方に移動すると、前記下端部は、可動接触子210に接触する。よって、直流リレー1の外部と内部が通電する。
固定接触子22の他端部は、アークチャンバ21の内部に位置する。すなわち、固定接触子22の他端部は、アークチャンバ21により密閉される。
制御電源が遮断されると、可動接触子210は、復帰スプリング36の付勢力により固定接触子22から離隔される。ここで、固定接触子22と可動接触子210が離隔されることにより、固定接触子22と可動接触子210との間にはアークが発生する。発生したアークは、アークチャンバ21の内部の消弧用ガスにより消弧され、外部に排出される。
シール部材23は、アークチャンバ21と上部フレーム11の内部の連通を遮断するように構成される。シール部材23は、支持プレート14と共にアークチャンバ21の下側を密閉する。
具体的には、シール部材23の下側は、支持プレート14に結合される。また、シール部材23の上側は、アークチャンバ21の下側に結合される。
よって、アークチャンバ21で発生したアーク、及び消弧用ガスにより消弧されたアークは、上部フレーム11の内部空間に流入しない。
また、シール部材23は、シリンダ37の内部空間とフレーム部10の内部空間の連通を遮断する。
(3)コア部30についての説明
コア部30は、制御電源の供給により可動接触子部40を上方に移動させるように構成される。また、制御電源の供給が解除されると、コア部30は、可動接触子部40を再び下方に移動させるように構成される。
コア部30は、直流リレー1の外部と通電可能に接続される。コア部30は、前記接続により外部から制御電源が供給される。
コア部30は、下部フレーム12の内部に収容される。コア部30と開閉部20は、絶縁プレート13及び支持プレート14により電気的、物理的に互いに離隔される。
コア部30と開閉部20との間には、可動接触子部40が位置する。コア部30が印加する移動力により、可動接触子部40が移動する。その結果、可動接触子210と固定接触子22が接触して直流リレー1が通電する。
コア部30は、固定コア31と、可動コア32と、ヨーク33と、ボビン34と、コイル35と、復帰スプリング36と、シリンダ37とを含む。
固定コア31は、コイル35から発生する電磁力により磁化(magnetized)され、電磁場を発生させる。固定コア31が発生させた電磁場により、可動コア32が引力を受けて固定コア31に近づくように移動する(同図に示す実施形態における上側)。
固定コア31は移動しない。すなわち、固定コア31は、支持プレート14及びシリンダ37に固定結合される。
固定コア31は、電磁力により磁化される任意の部材で構成される。一実施形態において、固定コア31は、永久磁石や電磁石などで構成される。
固定コア31は、シリンダ37の内部の上側空間に部分的に収容される。また、固定コア31の外周は、シリンダ37の内周に接触するように構成される。
さらに、固定コア31は、支持プレート14と可動コア32との間に位置する。
固定コア31の中心部には、貫通孔(図示せず)が形成される。前記貫通孔(図示せず)には、シャフト320が上下移動可能に貫通して結合される。
固定コア31は、可動コア32から所定距離だけ離隔されるように位置する。前記所定距離は、可動コア32が固定コア31に近づくように移動できる距離である。よって、前記所定距離は、「可動コア32の移動距離」と定義される。
固定コア31の下側には、復帰スプリング36の一端部が接触する。固定コア31が磁化されることにより可動コア32が上方に移動すると、復帰スプリング36が圧縮される。よって、固定コア31の磁化が終了すると、可動コア32が再び下方に復帰する。
可動コア32は制御電源が供給されると、固定コア31が発生させた電磁場により電磁力を受けて固定コア31に近づくように移動する。
可動コア32の移動により、可動コア32に結合されたシャフト320が上方に移動する。また、シャフト320が移動することにより、シャフト320に結合された可動接触子部40が上方に移動する。その結果、固定接触子22と可動接触子210が接触して直流リレー1が通電する。
可動コア32は、電磁力による引力を受ける任意の形態で構成される。一実施形態において、可動コア32は、永久磁石や電磁石などで構成される。
可動コア32は、シリンダ37の内部に収容される。また、可動コア32は、シリンダ37の内部において、固定コア31に近づく方向及び固定コア31から遠ざかる方向、すなわち同図に示す実施形態における上下方向に移動する。
可動コア32は、シャフト320に結合される。可動コア32は、シャフト320と一体に移動する。可動コア32が上方又は下方に移動すると、シャフト320も上方又は下方に移動する。
可動コア32は、固定コア31の下側に位置する。可動コア32は、固定コア31から所定距離離隔される。前記所定距離が可動コア32の移動距離と定義されることについては前述した通りである。
可動コア32の内部には、所定の空間が形成される。具体的には、可動コア32は長さ方向に延設され、可動コア32の内部には長さ方向に延設された中空部が形成される。
前記中空部には、復帰スプリング36及び復帰スプリング36を貫通して結合されるシャフト320が部分的に収容される。
固定コア31とは反対側の前記中空部の一側、すなわち同図に示す実施形態における下側には、突出部32aが放射方向内側に突設される。突出部32aには、復帰スプリング36の一端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部が接触する。
また、突出部32aには、シャフト320のシャフト本体部322のうち下側に形成される可動コア支持部323が接触する。よって、可動コア32が上方に移動すると、シャフト320が共に上方に移動する。
ヨーク33は、制御電源が供給されると磁路を形成する。ヨーク33が形成する磁路は、コイル35が形成する電磁場の方向を調節するように構成される。よって、制御電源が供給されると、コイル35は、可動コア32が固定コア31に近づくように移動する方向に電磁場を形成する。
ヨーク33は、下部フレーム12の内部に収容される。ヨーク33は、コイル35を囲むように構成される。コイル35は、ヨーク33の内周面から所定距離だけ離隔されてヨーク33の内部に収容される。
また、ヨーク33は、内部にボビン34を収容する。すなわち、下部フレーム12の外周から放射方向内側に向かって、ヨーク33、コイル35、コイル35が巻回されるボビン34が順に位置する。
ヨーク33の上側は、支持プレート14に接触する。また、ヨーク33の外周は、下部フレーム12の内周に接触する。
ボビン34には、コイル35が巻回される。ボビン34は、ヨーク33の内部に収容される。
ボビン34は、平板状の上部及び下部と、長さ方向に延設されて前記上部及び前記下部を連結する円筒形の柱部とを含む。すなわち、ボビン34は糸巻き(bobbin)状である。
ボビン34の上部は、支持プレート14の下側に接触する。また、ボビン34の下部は、下部フレーム12の下側内周面に接触する。
ボビン34の柱部には、コイル35が巻回される。コイル35が巻回される厚さは、ボビン34の上部及び下部の直径と同じになるように構成される。
ボビン34の柱部には、長さ方向に延びる中空部が貫通して形成される。前記中空部には、シリンダ37が収容される。
コイル35は、制御電源が供給されると電磁場を発生させる。コイル35が発生させる電磁場により固定コア31が磁化され、可動コア32に引力が作用する。
コイル35は、ボビン34に巻回される。具体的には、コイル35は、ボビン34の柱部に巻回される。コイル35は、ヨーク33の内部に収容される。
制御電源が供給されると、コイル35は電磁場を発生させる。ここで、ヨーク33により、コイル35が発生させる電磁場の方向などが制御される。コイル35が発生させた電磁場により、固定コア31が磁化される。
固定コア31が磁化されると、可動コア32は、固定コア31に近づく方向への電磁力、すなわち引力を受ける。よって、可動コア32は、固定コア31に近づく方向、すなわち同図に示す実施形態における上方に移動する。
復帰スプリング36は、可動コア32が固定コア31に近づくように移動し、その後制御電源が解除されると、可動コア32が固定コア31から遠ざかる方向に移動する駆動力を供給する。
復帰スプリング36は、可動コア32が固定コア31に近づくように移動することにより、圧縮されて復元力を蓄える。
ここで、復帰スプリング36が蓄える復元力は、固定コア31が可動コア32に及ぼす引力より小さいことが好ましい。よって、制御電源が供給されている間は、可動コア32が復帰スプリング36により原位置に復帰することはない。
制御電源が解除されると、可動コア32には復帰スプリング36による復元力のみ働く。よって、可動コア32は、固定コア31から遠ざかる方向に移動して原位置に復帰する。
復帰スプリング36は、可動コア32の移動により圧縮されて復元力を蓄えることのできる任意の形態で構成される。一実施形態において、復帰スプリング36は、コイルばね(coil spring)で構成される。
復帰スプリング36には、シャフト320が貫通して結合される。シャフト320は、復帰スプリング36に結合された状態で復帰スプリング36とは関係なく上下方向に移動する。
復帰スプリング36は、可動コア32の内部に貫通して形成された中空部に収容される。また、固定コア31に対向する復帰スプリング36の一端部、すなわち同図に示す実施形態における上端部は、固定コア31の下面に接触して支持される。
前記一端部とは反対側の復帰スプリング36の他端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部は、可動コア32の中空部の下側に形成される突出部32aに接触して支持される。
シリンダ37は、固定コア31、可動コア32、コイル35及び復帰スプリング36を収容する。シリンダ37の内部において、可動コア32は、上方及び下方に移動する。
シリンダ37は、ボビン34の柱部に形成される中空部に位置する。シリンダ37の上端部は、支持プレート14の下面に接触する。また、シリンダ37の側面は、ボビン34の柱部の内周面に接触する。シリンダ37の上側開口部は、固定コア31により密閉される。
シリンダ37は、シャフト320を収容する。シリンダ37の内部において、シャフト320は、可動コア32と共に上方又は下方に移動する。
3.本発明の一実施形態による可動接触子部40についての説明
本発明の実施形態による直流リレー1は、可動接触子部40を含む。可動接触子部40は、フレーム部10、具体的には上部フレーム11の内部空間に収容される。具体的には、可動接触子部40は、上部フレーム11の内部に収容されるアークチャンバ21の内部に収容される。
可動接触子部40の上側には、固定接触子22が位置する。可動接触子部40は、アークチャンバ21の内部に、固定接触子22に近づく方向及び固定接触子22から遠ざかる方向(同図に示す実施形態における上下方向)に移動可能に収容される。
可動接触子部40の下側には、コア部30が位置する。可動接触子部40は、可動コア32の移動により固定接触子22に近づく方向及び固定接触子22から遠ざかる方向(同図に示す実施形態における上下方向)に移動可能に収容される。
可動接触子部40は、可動接触子210を含む。可動接触子210は、コア部30の可動コア32の移動により固定接触子22に接離するように構成される。
また、可動接触子部40は、固定接触子22と可動接触子210の接触のための構成以外に、可動接触子部40の各構成の結合状態を安定して維持するための締結部400を含む。
以下、図5~図17を参照して、本発明の一実施形態による可動接触子部40について詳細に説明する。
同図に示す実施形態における可動接触子部40は、上部アセンブリ100と、可動接触子アセンブリ200と、下部アセンブリ300と、締結部400とを含む。
(1)上部アセンブリ100についての説明
上部アセンブリ100は、可動接触子部40の上側に位置する。上部アセンブリ100は、可動接触子部40の上部を形成する。
上部アセンブリ100は、可動接触子アセンブリ200を覆うように構成される。また、上部アセンブリ100の下部は、下部アセンブリ300に結合されるように構成される。
上部アセンブリ100の上側には、締結部400が備えられる。締結部400により、上部アセンブリ100の各構成は安定して結合される。
上部アセンブリ100は、ハウジング110と、上部ヨーク120とを含む。
ハウジング110は、下部アセンブリ300に結合され、可動接触子アセンブリ200を収容するように構成される。
ハウジング110は、角部が面取りされた直方体の形状である。
ハウジング110の対向する両側、すなわち同図に示す実施形態における左側及び右側は開放される。また、ハウジング110の下側は開放される。すなわち、ハウジング110の断面は、下側が開放された長方形の形状である。前記開放された空間に可動接触子アセンブリ200が挿入される。
ハウジング110は、第1側面111と、第2側面112と、ハウジング平面113と、ハウジング貫通孔114と、ハウジング空間部115とを含む。
第1側面111は、ハウジング110の面のうち、下部アセンブリ300に向かって延びる一面を形成する。同図に示す実施形態における第1側面111は、前側一面を形成する。第1側面111は、第2側面112に対向する。
第1側面111は、ハウジング空間部115に収容される可動接触子210の一側を覆うように構成される。また、第1側面111は、ハウジング空間部115に収容される下部ヨーク220の一側を覆うように構成される。
下部アセンブリ300に対向する第1側面111の一端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部には、第1折曲部111aが形成される。
第1折曲部111aは、第1側面111が下部アセンブリ300に結合される部分である。具体的には、第1折曲部111aは、シャフト支持部材310の結合スリット312を形成する折曲部312bに挿入結合される。
第1折曲部111aは、第1側面111と所定の角度をなして延びる。同図に示す実施形態における第1折曲部111aは、第1側面111と所定の角度をなして外側、すなわち同図に示す実施形態における前側に延びる。
第1折曲部111aの一側、すなわち同図に示す実施形態における上側には、複数の第1締結孔111bが貫通して形成される。第1側面111が結合スリット312に挿入結合されると、第1締結孔111bには締結部材(図示せず)が貫通して結合される。よって、上部アセンブリ100と下部アセンブリ300間の締結が強固に維持される。
第2側面112は、ハウジング110の面のうち、下部アセンブリ300に向かって延びる一面を形成する。同図に示す実施形態における第2側面112は、後側一面を形成する。第2側面112は、第1側面111に対向する。
第2側面112は、ハウジング空間部115に収容される可動接触子210の前記一側とは反対側の他側を覆うように構成される。また、第2側面112は、ハウジング空間部115に収容される下部ヨーク220の前記一側とは反対側の他側を覆うように構成される。
下部アセンブリ300に対向する第2側面112の一端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部には、第2折曲部112aが形成される。
第2折曲部112aは、第2側面112が下部アセンブリ300に結合される部分である。具体的には、第2折曲部112aは、シャフト支持部材310の結合スリット312を形成する折曲部312bに挿入結合される。
第2折曲部112aは、第2側面112と所定の角度をなして延びる。同図に示す実施形態における第2折曲部112aは、第2側面112と所定の角度をなして外側、すなわち同図に示す実施形態における後側に延びる。
第2折曲部112aの一側、すなわち同図に示す実施形態における上側には、複数の第2締結孔112bが貫通して形成される。第2側面112が結合スリット312に挿入結合されると、第2締結孔112bには締結部材(図示せず)が貫通して結合される。よって、上部アセンブリ100と下部アセンブリ300間の締結が強固に維持される。
第1側面111と第2側面112は、全体的に長方形の形状である。ただし、第1側面111及び第2側面112のハウジング平面113に隣接する部分の幅は、下部アセンブリ300に隣接する部分の幅より小さく形成される。
第1側面111と第2側面112は、所定距離だけ離隔される。第1側面111と第2側面112が離隔される距離は、可動接触子210及び下部ヨーク220の幅(同図に示す実施形態における前後方向の長さ)と同じ又はそれより大きく形成される。
ハウジング平面113は、ハウジング110の一面、すなわち同図に示す実施形態における上面を形成する。ハウジング平面113は、ハウジング空間部115に収容される可動接触子210の上側を覆うように構成される。
第1側面111及び第2側面112は、ハウジング平面113と所定の角度をなし、それぞれが下部アセンブリ300に向かう方向、すなわち同図に示す実施形態における下方に延設される。一実施形態において、第1側面111及び第2側面112がハウジング平面113とそれぞれなす角度は直角である。
ハウジング平面113の上側には、上部ヨーク120の下側が接触する。ハウジング平面113の下側には、可動接触子210の上側が接触する。すなわち、ハウジング平面113は、上部ヨーク120と可動接触子210との間に位置する。
ハウジング貫通孔114には、締結部400のピン部材410及び支持部材420が貫挿される。
ハウジング貫通孔114は、ハウジング平面113に貫通して形成される。具体的には、ハウジング貫通孔114は、ハウジング平面113の上下方向に貫通して形成される。
同図に示す実施形態におけるハウジング貫通孔114は、ハウジング平面113の中心部を軸とする円筒形に形成される。ハウジング貫通孔114の形状は、締結部400の形状に応じて変更される。
ハウジング貫通孔114は、上部ヨーク120に貫通して形成される上部ヨーク貫通孔124と同軸に形成されることが好ましい。また、ハウジング貫通孔114は、上部ヨーク貫通孔124より大きい直径を有するように形成される。
ハウジング空間部115には、可動接触子アセンブリ200が挿入される。ハウジング空間部115は、第1側面111、第2側面112及びハウジング平面113と、下部アセンブリ300のシャフト支持部材310との間に形成される空間と定義される。
具体的には、ハウジング110は、第1側面111や第2側面112が形成されていない両側、すなわち同図に示す実施形態における左側及び右側が開放されるように形成される。
可動接触子アセンブリ200は、前述したように左側又は右側の開放された部分からハウジング空間部115に収容される。一実施形態において、可動接触子アセンブリ200は、スライド移動してハウジング空間部115に収容される。
上部ヨーク120は、固定接触子22と可動接触子210との間に発生する電磁反発力を相殺するように構成される。この電磁反発力は、固定接触子22と可動接触子210が接触した場合に主に発生する。
具体的には、上部ヨーク120は、固定接触子22と可動接触子210が接触して通電すると磁化される。また、後述するように、可動接触子アセンブリ200に備えられる下部ヨーク220も、固定接触子22と可動接触子210が接触して通電すると磁化される。
上部ヨーク120と下部ヨーク220との間には、電磁引力が発生する。ここで、上部ヨーク120はハウジング110に固定結合されているので、下部ヨーク220が上部ヨーク120に近づくように移動することになる。
後述するように、下部ヨーク220は、可動接触子210を下側から支持するように構成される。よって、下部ヨーク220が上部ヨーク120に近づく方向に電磁引力を受けることにより、可動接触子210が固定接触子22に近づく方向に力を受ける。
よって、固定接触子22と可動接触子210との間に電磁反発力が発生した場合も、上部ヨーク120と下部ヨーク220間の電磁引力により、固定接触子22と可動接触子210の接触が安定して維持される。
上部ヨーク120は、通電により発生する電磁力により磁化される任意の形態で構成される。一実施形態において、上部ヨーク120は、磁化可能な鉄、電磁石などで構成される。
同図に示す実施形態における上部ヨーク120は、ハウジング110の外側に備えられる。上部ヨーク120は、ハウジング110の第1側面111及び第2側面112の上側部分を覆うように構成される。また、上部ヨーク120は、ハウジング110のハウジング平面113を覆うように構成される。
後述するように、本発明の他の実施形態による可動接触子部40は、ハウジング110の内側に備えられる上部ヨーク130を含む。その詳細については後述する。
上部ヨーク120は、角部が面取りされた直方体の形状である。
上部ヨーク120の対向する両側、すなわち同図に示す実施形態における左側及び右側は開放される。また、上部ヨーク120の下側は開放される。すなわち、上部ヨーク120の断面は、下側が開放された長方形の形状である。前記開放された空間には、ハウジング110が結合される。
上部ヨーク120は、第1上部ヨーク側面121と、第2上部ヨーク側面122と、上部ヨーク平面123と、上部ヨーク貫通孔124とを含む。
第1上部ヨーク側面121は、上部ヨーク120の面のうち、下部アセンブリ300又はハウジング110に向かって延びる一面を形成する。同図に示す実施形態における第1上部ヨーク側面121は、前側一面を形成する。第1上部ヨーク側面121は、第2上部ヨーク側面122に対向する。
第1上部ヨーク側面121は、第1側面111を部分的に覆うように構成される。具体的には、第1上部ヨーク側面121は、ハウジング平面113に隣接する第1側面111の一部を覆うように構成される。
第2上部ヨーク側面122は、上部ヨーク120の面のうち、下部アセンブリ300又はハウジング110に向かって延びる一面を形成する。同図に示す実施形態における第2上部ヨーク側面122は、後側一面を形成する。第2上部ヨーク側面122は、第1上部ヨーク側面121に対向する。
第2上部ヨーク側面122は、第2側面112を部分的に覆うように構成される。具体的には、第2上部ヨーク側面122は、ハウジング平面113に隣接する第2側面112の一部を覆うように構成される。
第1上部ヨーク側面121と第2上部ヨーク側面122は、全体的に長方形の形状であり、所定の厚さを有する板状に形成される。
第1上部ヨーク側面121と第2上部ヨーク側面122は、所定距離だけ離隔される。第1上部ヨーク側面121と第2上部ヨーク側面122が離隔される距離は、ハウジング平面113の長さ(同図に示す実施形態における前後方向の長さ)と同じ又はそれより大きく形成される。
上部ヨーク平面123は、上部ヨーク120の一面、すなわち同図に示す実施形態における上面を形成する。上部ヨーク平面123は、ハウジング110のハウジング平面113の上側を覆うように構成される。上部ヨーク平面123の下側は、ハウジング平面113の上側に接触する。
第1上部ヨーク側面121及び第2上部ヨーク側面122は、上部ヨーク平面123と所定の角度をなし、それぞれが下部アセンブリ300に向かう方向、すなわち同図に示す実施形態における下方に延設される。一実施形態において、第1上部ヨーク側面121及び第2上部ヨーク側面122が上部ヨーク平面123とそれぞれなす角度は直角である。
上部ヨーク平面123の上側は、アークチャンバ21の内面から所定距離離隔されるように構成される。可動接触子部40が上方に移動して固定接触子22と可動接触子210が接触しても、上部ヨーク平面123の上側とアークチャンバ21の内面は接触しない。これは、前後方向に延設された可動接触子210の形状に起因するものであり、その詳細については後述する。
上部ヨーク貫通孔124には、締結部400のピン部材410及び支持部材420が貫挿される。
上部ヨーク貫通孔124は、上部ヨーク平面123に貫通して形成される。具体的には、上部ヨーク貫通孔124は、上部ヨーク平面123の上下方向に貫通して形成される。
同図に示す実施形態における上部ヨーク貫通孔124は、上部ヨーク平面123の中心部を軸とする円筒形に形成される。上部ヨーク貫通孔124の形状は、締結部400の形状に応じて変更される。
上部ヨーク貫通孔124は、ハウジング貫通孔114と同軸に形成されることが好ましい。また、上部ヨーク貫通孔124は、ハウジング貫通孔114より小さい直径を有するように形成される。
上記構成により、ハウジング貫通孔114及び上部ヨーク貫通孔124を貫通して結合されるピン部材410及び支持部材420が安定して結合状態を維持することができる。
(2)可動接触子アセンブリ200についての説明
可動接触子アセンブリ200は、下部アセンブリ300のシャフト320が上下方向に移動することにより固定接触子22に接離するように構成される可動接触子210を含む。可動接触子アセンブリ200は、ハウジング110のハウジング空間部115に上下方向に移動可能に収容される。
可動接触子アセンブリ200の上側には、上部アセンブリ100が位置する。具体的には、可動接触子アセンブリ200の上側は、ハウジング110の内面に接触する。
可動接触子アセンブリ200の下側には、下部アセンブリ300が位置する。具体的には、可動接触子アセンブリ200は、下部アセンブリ300の弾性部材330により付勢される。
可動接触子アセンブリ200は、可動接触子210と、下部ヨーク220とを含む。
可動接触子210は、制御電源の供給により固定接触子22に接触し、直流リレー1が外部の電源及び負荷と通電するようにする。また、可動接触子210は、制御電源の解除により固定接触子22から離隔され、直流リレー1が外部の電源及び負荷と通電しないようにする。
可動接触子210の上側は、ハウジング110に接触する。具体的には、可動接触子210の上側は、ハウジング平面113の内周面に接触する。
可動接触子210の下側は、下部ヨーク220に接触する。具体的には、可動接触子210の下側は、下部ヨーク220の上面に接触する。
可動接触子210は、長さ方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。すなわち、可動接触子210の長さは、幅より長く形成される。
よって、可動接触子210がハウジング空間部115に収容されると、可動接触子210の長さ方向の両端部は、ハウジング空間部115の外側に露出する。前記両端部は、可動接触子部40が上方に移動すると固定接触子22に接触する。
上記構成により、可動接触子部40が上方に移動しても、可動接触子210以外の他の部分は、アークチャンバ21や固定接触子22などに接触しなくなる。
可動接触子210の幅は、ハウジング空間部115の幅と同じになるように形成される。すなわち、可動接触子210の幅は、ハウジング110の第1側面111及び第2側面112が互いに離隔された所定距離と同じになるように形成される。
よって、可動接触子210がハウジング空間部115に収容されると、可動接触子210の幅方向に対向する両側面がそれぞれ第1側面111及び第2側面112の内面に接触するように構成される。
可動接触子210の厚さは、上部ヨーク120の第1上部ヨーク側面131及び第2上部ヨーク側面132の延長長さより小さく形成される。すなわち、断面を見ると、可動接触子210の厚さは、第1上部ヨーク側面131及び第2上部ヨーク側面132に完全に覆われるように構成される(図14参照)。
上記構成により、上部ヨーク120は、固定接触子22と可動接触子210との間に発生する電磁反発力を効果的に相殺することができる。
一実施形態において、可動接触子210は、下部ヨーク220と共にハウジング空間部115の内部において上下方向に所定距離だけ移動する。前記所定距離は、上部ヨーク120、下部ヨーク220及び弾性部材330により規定される。
可動接触子210は、本体部211と、突出部212と、支持部材収容部213と、ピン部材締結孔214と、結合突出部215とを含む。
本体部211は、可動接触子210の本体を形成する。前述したように、本体部211は、長さ方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。
本体部211の中心部には、長さ方向と所定の角度をなす方向、すなわち同図に示す実施形態における前後方向に突出部212が突設される。
突出部212は、ハウジング空間部115に収容される可動接触子210が第1側面111及び第2側面112の内面に接触する部分である。すなわち、突出部212は、ハウジング空間部115に収容される可動接触子210がハウジング110に嵌合される部分である。
突出部212の突出長さは、第1側面111と第2側面112の離隔距離に応じて決定されることが好ましい。具体的には、各突出部212の突出長さと本体部211の幅の合計が第1側面111と第2側面112の離隔距離と同じになるように形成されることが好ましい。
上記構成により、可動接触子210がハウジング空間部115に収容されると安定して嵌合されるようになる。
支持部材収容部213には、締結部400の支持部材420が挿入結合される。前述したように、支持部材420は、ハウジング貫通孔114及び上部ヨーク貫通孔124を貫通して結合される。
支持部材420が貫通して結合されると、支持部材420の下側に形成されるベース部421がハウジング平面113の内面から突出する。
支持部材収容部213は、本体部211の上面から所定距離だけ陥没して形成され、貫通して結合される支持部材420のベース部421が挿入されるように構成される。
同図に示す実施形態における支持部材収容部213は、円形の断面を有する円筒形に形成される。支持部材収容部213の形状は、支持部材420の形状に応じて変更される。
同図に示す実施形態における支持部材収容部213は、本体部211の中心を中心軸として形成される。支持部材収容部213の位置は、変更してもよいが、ハウジング貫通孔114及び上部ヨーク貫通孔124と同じ中心軸を有するように形成されることが好ましい。
支持部材収容部213の断面の大きさ、すなわち支持部材収容部213の直径は、変更することができる。すなわち、後述するように、可動接触子210の下側に下部ヨーク220を結合する際に、支持部材収容部213及びピン部材締結孔214が任意の道具により広げられる。
よって、支持部材収容部213の直径が増加し、支持部材収容部213の断面の大きさが増加する。
支持部材収容部213は、このように増加した断面の大きさが支持部材420のベース部421の大きさと同じになるように形成されることが好ましい。
ピン部材締結孔214には、締結部400のピン部材410が貫挿される。ピン部材締結孔214は、本体部211の長さ方向に貫通して形成される。
ピン部材締結孔214は、支持部材収容部213と同軸に形成される。よって、ピン部材410及び支持部材420が同軸に結合され、安定した結合状態が維持される。
同図に示す実施形態におけるピン部材締結孔214は、円形の断面を有する円筒形に形成される。ピン部材締結孔214の形状は、ピン部材410の形状に応じて変更される。
ピン部材締結孔214の断面の大きさ、すなわちピン部材締結孔214の直径は、変更することができる。すなわち、後述するように、可動接触子210の下側に下部ヨーク220を結合する際に、ピン部材締結孔214が支持部材収容部213と共に任意の道具により広げられる。
よって、ピン部材締結孔214の直径が増加し、ピン部材締結孔214の断面の大きさが増加する。
ピン部材締結孔214は、このように増加した断面の大きさがピン部材410の直径より大きく形成されることが好ましい。これは、ピン部材410と可動接触子210の接触による通電を防止するためである。また、可動接触子210及び下部ヨーク220が所定距離だけ上下方向に移動できるようにし、固定結合による損傷を防止するためである。
結合突出部215は、下部ヨーク220が可動接触子210に結合される部分である。結合突出部215は、可動接触子210の下面から所定距離だけ突設される。
結合突出部215の突出距離は、下部ヨーク220のヨーク内周面222の高さより大きく形成される。すなわち、結合突出部215の下端部は、ヨーク内周面222より下側に位置する。
結合突出部215は、本体部211の中心部と同軸に形成される。すなわち、結合突出部215の中心軸は、本体部211の中心軸と同軸に配置される。よって、結合突出部215は、ハウジング貫通孔114、上部ヨーク貫通孔124、支持部材収容部213及びピン部材締結孔214とも同軸に配置されるように構成される。
結合突出部215の内部には、中空部が高さ方向に貫通して形成される。前記中空部は、支持部材収容部213に連通する。すなわち、前記中空部は、支持部材収容部213の一部を構成するとも言える。
ピン部材410は、前記中空部を介してその一端部が可動接触子210の下側に突出するように、可動接触子210を貫通して結合される。
結合突出部215は、円形の断面を有するように形成される。すなわち、結合突出部215は、本体部211の下面から下部アセンブリ300に向かう方向、すなわち同図に示す実施形態における下方に突設される。
結合突出部215は、結合外周面215aを含む。結合外周面215aは、結合突出部215の外面を形成する。同図に示す実施形態における結合突出部215は円筒状であるので、結合外周面215aは、結合突出部215の側面と定義される。
結合外周面215aには、下部ヨーク220のヨーク内周面222が接触する。
下部ヨーク220の上面が可動接触子210の下面に接触すると、結合外周面215aとヨーク内周面222は、所定距離だけ離隔される。ここで、前述したように、可動接触子210の支持部材収容部213及びピン部材締結孔214は、任意の道具により拡張される。
この拡張により、結合外周面215aは、ヨーク内周面222に近づくように移動する。拡張が進むと、結合外周面215aは、ヨーク内周面222に接触する。よって、可動接触子210と下部ヨーク220が別途の部材を用いることなく嵌合される。
下部ヨーク220は、固定接触子22と可動接触子210との間に発生する電磁反発力を相殺するように構成される。この電磁反発力は、固定接触子22と可動接触子210が接触した場合に主に発生する。
具体的には、下部ヨーク220は、固定接触子22と可動接触子210が接触して通電すると磁化される。前述したように、固定接触子22と可動接触子210の通電は、上部ヨーク120も磁化させる。
下部ヨーク220と上部ヨーク120との間には、電磁引力が発生する。ここで、上部ヨーク120はハウジング110に固定結合されているので、下部ヨーク220が上部ヨーク120に近づくように移動することになる。
ここで、下部ヨーク220は、可動接触子210を下側から支持するように構成される。具体的には、下部ヨーク220の上面は、可動接触子210の下面に接触するように構成される。よって、下部ヨーク220が上部ヨーク120に近づく方向に電磁引力を受けると、下部ヨーク220は、上部ヨーク120に近づく方向の力を可動接触子210に加える。
よって、固定接触子22と可動接触子210が接触して電磁反発力が発生した場合も、上部ヨーク120と下部ヨーク220間の電磁引力により、固定接触子22と可動接触子210の接触が安定して維持される。
下部ヨーク220は、通電により発生する電磁力により磁化される任意の形態で構成される。一実施形態において、下部ヨーク220は、磁化可能な鉄、電磁石などで構成される。
下部ヨーク220は、長さ方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設された直方体の形状である。すなわち、下部ヨーク220の長さは、幅より長く形成される。
よって、下部ヨーク220がハウジング空間部115に収容されると、下部ヨーク220の長さ方向の両端部は、ハウジング空間部115の外側に露出する。前記両端部は、上部ヨーク120と共に電磁引力を形成する。
上記構成により、固定接触子22と可動接触子210との間に電磁反発力が発生した場合も、下部ヨーク220が可動接触子210の長さ方向のほとんどをカバーできるようになる。よって、固定接触子22と可動接触子210の接触状態が安定して維持される。
下部ヨーク220が延設される長さは、可動接触子210が延設される長さより短い。
下部ヨーク220には、前記長さ方向と所定の角度をなす方向、すなわち同図に示す実施形態における前後方向に突出部が突設される。また、前記突出部を含む下部ヨーク220の幅は、ハウジング空間部115の幅と同じになるように形成される。
すなわち、前記突出部を含む下部ヨーク220の幅は、ハウジング110の第1側面111及び第2側面112が互いに離隔された所定距離と同じになるように形成される。
よって、下部ヨーク220がハウジング空間部115に収容されると、下部ヨーク220の幅方向に対向する両側面がそれぞれ第1側面111及び第2側面112の内面に接触するように構成される。上記構成により、下部ヨーク220は、ハウジング空間部115に安定して収容されるようになる。
一実施形態において、下部ヨーク220は、可動接触子210と共にハウジング空間部115の内部において上下方向に所定距離だけ移動する。前記所定距離は、上部ヨーク120、下部ヨーク220及び弾性部材330により規定される。
下部ヨーク220の下側は、弾性部材330の上側に接触する。すなわち、弾性部材330は、可動接触子210に直接には接触しない。よって、弾性部材330が圧縮及び引張を繰り返しても、可動接触子210が損傷しない。
下部ヨーク220は、可動接触子結合部221と、ヨーク内周面222と、弾性部材支持部223と、主内面224とを含む。
可動接触子結合部221は、下部ヨーク220が可動接触子210に結合される空間である。また、可動接触子結合部221には、ピン部材410が貫通して結合される。
可動接触子結合部221は、可動接触子210に対向する下部ヨーク220の一面、すなわち同図に示す実施形態における上面から所定距離だけ陥没して形成される。
可動接触子結合部221は、可動接触子210のピン部材締結孔214に連通する。ピン部材締結孔214を貫通して結合されるピン部材410は、可動接触子結合部221に至る。可動接触子結合部221の直径は、ピン部材締結孔214の直径より大きく形成される。
可動接触子結合部221を貫通して結合されるピン部材410の一端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部は、下部ヨーク220の下面より下側に位置する。
可動接触子結合部221は、ピン部材締結孔214と同じ中心軸を有するように形成される。よって、可動接触子結合部221は、ハウジング貫通孔114、上部ヨーク貫通孔124、支持部材収容部213及びピン部材締結孔214と同軸に配置される。
可動接触子結合部221の直径は、可動接触子210の拡張された結合突出部215の直径に応じて決定されることが好ましい。
すなわち、前述したように、結合突出部215の直径は、支持部材収容部213及びピン部材締結孔214の拡張により増加する。ここで、可動接触子結合部221の直径は、結合突出部215の直径と同じ又はそれより小さく形成される。
上記構成により、下部ヨーク220は、別途の部材を用いることなく可動接触子210に結合されるようになる。その詳細については後述する。
ヨーク内周面222は、結合外周面215aに接触する部分である。ヨーク内周面222は、下部ヨーク220の上側内周面と定義される。
前述したように、支持部材収容部213及びピン部材締結孔214が拡張される前は、結合突出部215の直径が可動接触子結合部221の直径より小さく構成される。よって、ヨーク内周面222と結合外周面215aは、互いに所定距離離隔されて配置される。
支持部材収容部213及びピン部材締結孔214が拡張されると、結合突出部215の直径が増加する。よって、結合外周面215aがヨーク内周面222に近づくように移動し、ヨーク内周面222に接触する。
その結果、下部ヨーク220は、別途の部材を用いることなく可動接触子210に結合される。
弾性部材支持部223は、下部アセンブリ300の弾性部材330の上部が収容される空間である。弾性部材支持部223は、下部ヨーク220の下面から所定距離だけ陥没して形成される。
弾性部材支持部223は、可動接触子結合部221に連通する。また、弾性部材支持部223は、可動接触子210の支持部材収容部213及びピン部材締結孔214にも連通する。
よって、可動接触子210に貫挿されたピン部材410は、下部ヨーク220を貫通して延びる。
弾性部材支持部223は、所定の直径を有する円筒状に形成される。同図に示す実施形態における弾性部材支持部223は、可動接触子結合部221より大きい直径を有するように形成される。
支持部材収容部213及びピン部材締結孔214の拡張が完了すると、結合外周面215aとヨーク内周面222が接触する。ここで、結合突出部215の突出長さは、ヨーク内周面222の高さより大きく形成される。
よって、結合外周面215aの下側一部は、ヨーク内周面222に接触せず、弾性部材支持部223に向かって突出する。ここで、結合外周面215aの下側一部と、弾性部材支持部223を規定する下部ヨーク220の主内面224は、所定距離だけ離隔される。
後述するように、弾性部材330は、内部に弾性中空部331が形成される。弾性部材330が弾性部材支持部223に収容されると、弾性中空部331には結合突出部215の下側一部が挿入される。また、弾性部材330の本体は、結合突出部215の放射方向外側に形成される弾性部材支持部223に収容される。
よって、弾性部材330は、弾性部材支持部223に安定して収容される。
主内面224は、弾性部材支持部223を規定する内面である。主内面224は、下部ヨーク220の内周面のうち下側内周面と定義される。主内面224には、弾性部材330の外周面が接触する。
(3)下部アセンブリ300についての説明
下部アセンブリ300は、可動接触子部40の下部を形成する。また、下部アセンブリ300は、コア部30に連結され、可動コア32又は復帰スプリング36により発生する駆動力を可動接触子部40に伝達するように構成される。下部アセンブリ300により伝達された駆動力は、可動接触子部40を上方又は下方に移動させる。よって、固定接触子22と可動接触子210が接離する。
下部アセンブリ300は、上部アセンブリ100に結合されて所定の空間を形成する。前記所定の空間は、ハウジング空間部115と定義される。ハウジング空間部115には、可動接触子アセンブリ200が収容される。
下部アセンブリ300の上側には、上部アセンブリ100及び可動接触子アセンブリ200が位置する。下部アセンブリ300の下側には、コア部30が位置する。コア部30の移動、すなわち可動コア32の移動又は復帰スプリング36の復元による移動は、下部アセンブリ300に伝達される。
下部アセンブリ300は、シャフト支持部材310と、シャフト320と、弾性部材330とを含む。
シャフト支持部材310は、下部アセンブリ300の本体を形成する。シャフト支持部材310には、上部アセンブリ100のハウジング110が結合される。
また、シャフト支持部材310は、弾性部材330の下側を支持する。さらに、シャフト支持部材310にはシャフト320が結合され、可動コア32及び復帰スプリング36により下部アセンブリ300が移動する。
シャフト支持部材310は、ハウジング110と所定の空間を形成するように結合される。
シャフト支持部材310は長さ方向、すなわち同図に示す実施形態における前後方向に延びる直方体の形状である。
シャフト支持部材310は、ハウジング結合部311と、結合スリット312と、弾性部材収容部313と、弾性部材結合部314と、シャフト結合部315とを含む。
ハウジング結合部311は、ハウジング110がシャフト支持部材310に結合される部分である。具体的には、ハウジング結合部311には、第1側面111の下端部及び第2側面112の下端部が結合される。
ハウジング結合部311は、シャフト支持部材310の長さ方向の両端部、すなわち同図に示す実施形態における前端部及び後端部から突設される。ハウジング結合部311は、ハウジング110に対向する一側、すなわち同図に示す実施形態における上側に突設される。
よって、前側及び後側に位置する各ハウジング結合部311間の空間は、ハウジング結合部311に比べて陥没して形成された形状を有する。前記空間は、弾性部材収容部313と定義される。
各ハウジング結合部311の離隔距離は、ハウジング空間部115の前後方向の長さより大きく形成される。すなわち、各ハウジング結合部311の外面の離隔距離は、第1側面111及び第2側面112の離隔距離より大きく形成される。
ハウジング結合部311が突出することにより、第1側面111の下端部及び第2側面112の下端部が結合される十分な深さが確保される。
結合スリット312には、第1側面111の下端部及び第2側面112の下端部が挿入結合される。結合スリット312は、各ハウジング結合部311にそれぞれ所定距離だけ陥没して形成される。
結合スリット312が互いに離隔される距離は、ハウジング空間部115の前後方向の長さと同じになるように形成される。すなわち、各結合スリット312間の距離は、第1側面111及び第2側面112の離隔距離と同じになるように形成される。
結合スリット312の形状は、第1側面111及び第2側面112の形状に応じて決定される。
結合スリット312は、垂直部312aと、折曲部312bとを含む。垂直部312aは、ハウジング結合部311の一面、すなわち同図に示す実施形態における上面から所定距離だけ陥没して形成される。
垂直部312aは、各ハウジング結合部311の上面に対して垂直に陥没して形成される。垂直部312aは、折曲部312bに連通する。
折曲部312bは、垂直部312aと所定の角度をなして所定距離だけ陥没して形成される。折曲部312bと垂直部312aがなす所定の角度は、第1側面111と第1折曲部111aがなす所定の角度と同じである。また、折曲部312bと垂直部312aがなす所定の角度は、第2側面112と第2折曲部112aがなす所定の角度と同じである。
折曲部312bは、垂直部312aに連通する。よって、第1側面111及び第2側面112は、それぞれ垂直部312aを通過して折曲部312bに挿入結合される。
折曲部312bが形成されることにより、垂直部312aだけ形成される場合に比べて、ハウジング110とシャフト支持部材310の結合状態が安定して維持される。
弾性部材収容部313は、弾性部材330が収容される空間である。弾性部材収容部313は、ハウジング結合部311間に形成される。
弾性部材収容部313の上側境界は、可動接触子210及び下部ヨーク220により規定される。また、弾性部材収容部313の前後方向境界は、第1側面111及び第2側面112により規定される。
すなわち、弾性部材収容部313は、ハウジング110、可動接触子210、下部ヨーク220及びシャフト支持部材310に囲まれる空間と定義される。
弾性部材結合部314は、弾性部材収容部313に収容される弾性部材330の下側を支持する。具体的には、弾性部材結合部314は、弾性部材330の弾性中空部331に挿入結合される。よって、弾性部材330は、弾性部材収容部313から任意に離脱することはない。
弾性部材結合部314は、シャフト支持部材310の一面、すなわち同図に示す実施形態における上面から上側に突設される。同図に示す実施形態における弾性部材結合部314は、円形の断面を有する円筒状である。弾性部材結合部314の直径は、弾性中空部331の直径と同じ又はそれより小さく形成されることが好ましい。
シャフト結合部315は、シャフト320のヘッド部321及びシャフト本体部322の一部が結合される空間である。シャフト結合部315は、シャフト支持部材310の内部に形成される。
一実施形態において、シャフト結合部315とシャフト320は、一体に形成されてもよい。この実施形態において、シャフト結合部315とシャフト320は、インサート射出(insert injection)成形により形成される。
シャフト結合部315に結合されたシャフト320は、シャフト支持部材310と一体に移動する。よって、シャフト320が上方又は下方に移動すると、シャフト支持部材310も上方又は下方に移動する。
シャフト320は、コア部30の作動により発生する駆動力を可動接触子部40に伝達する。シャフト320は、長さ方向、すなわち同図に示す実施形態における上下方向に延設される。
シャフト320は、シャフト支持部材310に結合される。具体的には、シャフト320の上部は、シャフト結合部315に結合される。
シャフト320は、コア部30に結合される。具体的には、シャフト320の下部は可動コア32の突出部32aに接触するので、シャフト320は可動コア32と共に移動する。
シャフト320は、固定コア31に上下移動可能に結合される。また、シャフト320は、復帰スプリング36を貫通して結合される。
シャフト320は、ヘッド部321と、シャフト本体部322と、可動コア支持部323とを含む。
ヘッド部321は、シャフト320の上部を形成する。ヘッド部321は、円形の板状に形成される。ヘッド部321の直径は、シャフト本体部322の直径より大きく形成される。
ヘッド部321は、シャフト結合部315に挿入結合される。ヘッド部321の形状により、シャフト320がシャフト結合部315から任意に離脱しなくなる。
ヘッド部321の下側には、シャフト本体部322が延びる。シャフト本体部322は、シャフト320の本体を形成する。シャフト本体部322は、長さ方向に延設される。
シャフト本体部322は、上下方向に移動可能に固定コア31を貫通して結合される。シャフト320は、長さ方向に延設される。
シャフト本体部322の下端部には、可動コア支持部323が備えられる。可動コア支持部323は、シャフト本体部322より小さい直径を有するように形成される。可動コア支持部323は、可動コア32の突出部32aが互いに離隔して形成される空間に挿入結合される。
すなわち、可動コア支持部323に隣接するシャフト本体部322の一端部は、可動コア32の突出部32aにより支持される。よって、可動コア32が上方に移動すると、突出部32aに押されるシャフト320は、可動コア32と共に上方に移動する。
シャフト本体部322は、復帰スプリング36を貫通して結合される。復帰スプリング36の下端部は、可動コア32の突出部32aにより支持される。よって、可動コア32が上方に移動すると、復帰スプリング36が圧縮されて復元力が蓄えられる。
制御電源が解除されると、可動コア32は、固定コア31から電磁引力を受けなくなる。ここで、復帰スプリング36に蓄えられた復元力により、可動コア32が下方に移動する。よって、シャフト320も、可動コア32と共に下方に移動する。
弾性部材330は、静電反発力により固定接触子22と可動接触子210が任意に離隔されることを防止する。このために、弾性部材330は、下部ヨーク220の下側から可動接触子アセンブリ200を付勢するように構成される。
弾性部材330は、弾性部材収容部313に収容される。弾性部材収容部313に収容される弾性部材330の下側は、シャフト支持部材310の上面により支持される。また、弾性部材330の上側は、弾性部材支持部223に接触し、下部ヨーク220及び可動接触子210を付勢する。
弾性部材330は、圧縮されるか引っ張られることにより復元力を蓄え、圧縮されるか引っ張られることにより蓄えられた復元力を外部に伝達することのできる任意の形態で構成される。一実施形態において、弾性部材330は、コイルばね(coil spring)で構成される。
弾性部材330は、弾性中空部331を含む。弾性中空部331は、弾性部材330の内部に貫通して形成される空間である。
弾性中空部331の上側には、結合突出部215が挿入される。また、弾性中空部331の下側には、弾性部材結合部314が挿入される。よって、弾性部材330は、弾性部材収容部313から任意に離脱することなく安定して収容される。
(4)締結部400についての説明
締結部400は、上部アセンブリ100の各構成要素を強固に締結するように構成される。また、締結部400は、可動接触子210が可動接触子部40から任意に離脱することを防止する。
締結部400は、可動接触子部40に締まり嵌めされる。すなわち、締結部400は、別途の締結手段を用いることなく、それ自体の形状変形により可動接触子部40に結合される。
締結部400は、ピン部材410と、支持部材420とを含む。
ピン部材410は、可動接触子210が可動接触子部40から任意に離脱することを防止するように構成される。このために、ピン部材410は、上部ヨーク120、ハウジング110、可動接触子210及び下部ヨーク220を順次貫通して結合される。
具体的には、ピン部材410は、上部ヨーク貫通孔124、ハウジング貫通孔114、ピン部材締結孔214及び可動接触子結合部221を貫通するように形成される。ピン部材410は、一端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部が弾性中空部331の内部に収容されるまで挿入される。
よって、ピン部材410により、可動接触子210がハウジング空間部115から任意に離脱することを防止することができる。
ピン部材410の放射方向外側には、支持部材420が備えられる。ピン部材410は、支持部材420に嵌合される。
すなわち、支持部材420は、上部ヨーク120、ハウジング110及び可動接触子210を貫通して挿入結合される。ピン部材410は、支持部材420の内部に形成される第1中空部423及び第2中空部424を貫通して結合される。すなわち、ピン部材410と上部ヨーク120及びハウジング110の結合は、支持部材420により達成される。
ピン部材410は、長さ方向に延設される。同図に示す実施形態におけるピン部材410は、円形の断面を有する円筒状であるが、その形状は変更してもよい。
後述するように、ピン部材410は、放射方向内側に向かう圧力により形状が変形する。また、前記圧力の印加が解除されると、ピン部材410は、放射方向外側に向かう方向に復元される(図13及び図14参照)。
このために、ピン部材410は、所定の弾性を有する素材で形成される。一実施形態において、ピン部材410は、鉄やステンレス鋼などで形成される。
放射方向内側に向かう圧力が加えられていないときのピン部材410の直径は、支持部材420の第2中空部424の直径より大きく形成されることが好ましい。
また、放射方向内側に向かう圧力が加えられているときのピン部材410の直径は、支持部材420の第2中空部424の直径と同じ又はそれより小さく形成されることが好ましい。
ピン部材410は、切欠部411と、中空部412と、外周部413とを含む。
切欠部411は、ピン部材410が放射方向内側に向かう圧力を受けると、ピン部材410の外周部413が放射方向内側に圧縮されるようにする空間である。切欠部411は、ピン部材410の長さ方向に開放されて形成される。
名称から分かるように、切欠部411は、ピン部材410の外周部413の一部が切断されて形成される。一実施形態において、切欠部411は、外周部413の一部が切り欠かれて形成される。
切欠部411は、第1端部411a及び第2端部411bにより規定される。第1端部411aは、外周部413の円周方向の一端部である。第2端部411bは、外周部413の円周方向の他端部である。
第1端部411aと第2端部411bは対向している。また、第1端部411aと第2端部411bは、互いに所定距離離隔されるように構成される。第1端部411aと第2端部411bが互いに離隔して形成される空間により、切欠部411が規定される。
ピン部材410に放射方向内側に向かう圧力が加えられると、外周部413は、放射方向内側に圧縮されて形状が変形する。ここで、外周部413が圧縮されて発生する変位は、切欠部411により補償される。
また、切欠部411の円周方向の長さ、すなわち第1端部411aと第2端部411bが離隔される距離は、支持部材420の第2中空部424の直径に応じて決定される。
すなわち、ピン部材410が圧縮されると、第1端部411aと第2端部411bが隣接するように移動し、ピン部材410の直径が減少する。ここで、ピン部材410が圧縮される最大距離は、第1端部411aと第2端部411bが離隔された距離、すなわち切欠部411の円周方向の長さとなるように決定される。
よって、切欠部411の円周方向の長さは、放射方向内側に向かう圧力を受けて形状が変形したピン部材410の直径が第2中空部424の直径と同じ又はそれより小さくなるように決定されることが好ましい。
それと共に、切欠部411の円周方向の長さは、ピン部材410に放射方向内側に向かう圧力が印加されていないときのピン部材410の直径が第2中空部424の直径より大きく形成されることが好ましい。
よって、ピン部材410は、放射方向内側に向かう圧力を受けて形状が変形した状態で第2中空部424を貫通して結合される。また、ピン部材410の結合が完了し、その後放射方向内側に向かう圧力が解除されると、ピン部材410は、放射方向外側に形状が変形する。よって、ピン部材410と支持部材420が締まり嵌めされるので、強固に締結される。
中空部412は、ピン部材410の内部に形成される空間である。中空部412は、ピン部材410の長さ方向に貫通して形成される。中空部412が形成されることにより、長さ方向のピン部材410の剛性が増加する。
また、中空部412が形成されるので、ピン部材410に放射方向内側に向かう圧力が加えられると、外周部413の形状が変形する。
外周部413は、ピン部材410の外周、すなわち外側境界を形成する。同図に示す実施形態におけるピン部材410は、円筒状であるので、外周部413は、ピン部材410の側面と定義される。
外周部413は、不連続的に形成される。すなわち、外周部413の一部は切断される。その切断された部分は、切欠部411と定義される。切欠部411は、外周部413の第1端部411aと第2端部411b間の空間と定義される。
外周部413の外面は、外周面413aと定義される。外周面413aは、ピン部材410の外面を形成する。ピン部材410が支持部材420に結合されると、外周面413aは、第2中空部424を形成するピン部材接触面425に接触する。
ここで、前述したように、ピン部材410は、放射方向内側に向かう圧力を受けて直径が減少した状態で支持部材420に結合される。よって、外周面413aは、ピン部材接触面425に放射方向外側に向かう方向の圧力を加えながら接触する。
よって、ピン部材410と支持部材420が締まり嵌めされるので、安定して結合状態が維持される。
支持部材420は、ハウジング110と上部ヨーク120を安定して結合させる。また、支持部材420には、ピン部材410が貫通して結合される。支持部材420とピン部材410が締まり嵌めされるので、支持部材420を貫通して結合されるピン部材410は、任意に離脱しなくなる。
支持部材420は、上部アセンブリ100の上側に位置する。具体的には、支持部材420は、ハウジング110及び上部ヨーク120を貫通して結合される。また、支持部材420は、可動接触子210に挿入結合される。
ここで、支持部材420は、それ自体の形状が変形してハウジング110、上部ヨーク120及び可動接触子210に締まり嵌めされる。
同図に示す実施形態における支持部材420は、円形の断面を有し、上下方向に延設される。支持部材420の形状は、支持部材420が結合されるハウジング貫通孔114、上部ヨーク貫通孔124及び支持部材収容部213の形状に応じて変更してもよい。
支持部材420は、ベース部421と、ボス部422と、第1中空部423と、第2中空部424と、ピン部材接触面425とを含む。
ベース部421は、支持部材420の一部、すなわち同図に示す実施形態における下部を形成する。ベース部421は、所定の厚さを有する円板状に構成される。ベース部421の形状は、支持部材収容部213の形状に応じて変更してもよい。
ベース部421は、支持部材収容部213に挿入結合される。可動接触子210に対向するベース部421の一面、すなわち同図に示す実施形態における下面は、可動接触子210に接触する。
前記一面とは反対側のベース部421の他面、すなわち同図に示す実施形態における上面は、ハウジング110のハウジング平面113に接触する。すなわち、ベース部421は、ハウジング平面113と可動接触子210との間に位置する。
ボス部422は、可動接触子210とは反対側のベース部421の一面、すなわち同図に示す実施形態における上面から所定距離だけ突設される。
ボス部422は、支持部材420がハウジング110及び上部ヨーク120を貫通して結合される部分である。具体的には、ボス部422は、ハウジング貫通孔114及び上部ヨーク貫通孔124を貫通して結合される。
ボス部422の突出距離は、ハウジング平面113の厚さと上部ヨーク平面123の厚さの合計より大きくなるように決定されることが好ましい。すなわち、ボス部422の一部は、上部ヨーク平面123の外側に突出する。
ボス部422は、上下方向に延設された円筒状である。ボス部422の形状は、ハウジング貫通孔114及び上部ヨーク貫通孔124の形状に応じて変更してもよい。
ボス部422の内部には、第1中空部423及び第2中空部424がボス部422の高さ方向に貫通して形成される。第1中空部423は、ボス部422の内周面を形成するボス部内周面422aにより規定される。
第1中空部423は、ボス部422の内部に形成される空間である。第1中空部423は、ボス部内周面422aにより規定される。すなわち、第1中空部423は、ボス部内周面422aに囲まれる空間である。
第1中空部423には、ピン部材410が貫通して結合される。第1中空部423は、第2中空部424に連通する。第1中空部423は、第2中空部424の上側に形成される空間と定義される。
第1中空部423は、第2中空部424より大きい直径を有するように形成される。これは、後述するように、第1中空部423及び第2中空部424を放射方向外側に拡張するための任意の道具が円滑に挿入されるようにするためである。
第2中空部424は、第1中空部423の下側に位置する空間である。第2中空部424は、第1中空部423に連通する。
第2中空部424は、ベース部421及びボス部422の内部に形成される空間である。第2中空部424は、ピン部材接触面425により規定される。すなわち、第2中空部424は、ピン部材接触面425に囲まれる空間である。
第2中空部424には、ピン部材410が貫通して結合される。第2中空部424にピン部材410が貫通して結合されると、ピン部材410の外周面413aは、ピン部材接触面425に接触する。前述したように、外周面413aは、ピン部材接触面425に放射方向外側に向かう圧力を加えながらピン部材接触面425に接触する。
第1中空部423には、任意の道具が挿入される。一実施形態において、前記任意の道具は、円環ポンチで構成される。
前記任意の道具は、第1中空部423に挿入され、その後第2中空部424まで挿入される。前記任意の道具は、第1中空部423及び第2中空部424に放射方向外側に向かう圧力を加えるように構成される。
よって、第1中空部423及び第2中空部424は、放射方向外側に拡張される。それと共に、ベース部421及びボス部422の外周も、放射方向外側に拡張される。
ここで、ベース部421は、上面がハウジング平面113の下面に接触するまで拡張される。それと共に、ボス部422は、外周面が上部ヨーク貫通孔124を規定する上部ヨーク平面123の内周面に接触するまで拡張される。
よって、ハウジング110、上部ヨーク120及び支持部材420は、別途の締結部材を用いることなく、支持部材420の形状変形により安定して締結される。
ピン部材接触面425は、第2中空部424を囲む支持部材420の内周面と定義される。ピン部材接触面425は、ベース部421より長い高さを有するように形成される。
ピン部材接触面425は、ボス部内周面422aに比べて放射方向内側に位置する。すなわち、ピン部材接触面425により規定される第2中空部424は、ボス部内周面422aにより規定される第1中空部423より小さい直径を有する。
4.本発明の実施形態による可動接触子部40の作製方法の説明
本発明の実施形態による可動接触子部40は、上部アセンブリ100と、可動接触子アセンブリ200と、下部アセンブリ300と、締結部400とを含む。ここで、上部アセンブリ100、可動接触子アセンブリ200、下部アセンブリ300及び締結部400は、締結のための別途の部材を用いることなく、備えられた構成要素の形状変形により安定して締結される。
以下、図7~図22を参照して、本発明の実施形態による可動接触子部40の作製方法について詳細に説明する。
(1)上部アセンブリ100の作製方法(S100)についての説明
図7、図8、図18及び図19を参照して、上部アセンブリ100の作製方法について説明する。
まず、ハウジング110と上部ヨーク120が結合される(S110)。具体的には、上部ヨーク120の第1上部ヨーク側面121、第2上部ヨーク側面122、上部ヨーク平面123間に形成される空間にハウジング110が挿入結合される。
ここで、第1上部ヨーク側面121及び第2上部ヨーク側面122は、それぞれハウジング110の第1側面111及び第2側面112の上側を覆うように構成される。第1上部ヨーク側面121及び第2上部ヨーク側面122の内面は、それぞれ第1側面111及び第2側面112の外面に接触する。
また、上部ヨーク平面123は、ハウジング平面113を覆うように構成される。このために、上部ヨーク平面123は、ハウジング平面113より長く延設される。
ハウジング平面113には、ハウジング貫通孔114が貫通して形成される。また、上部ヨーク平面123には、上部ヨーク貫通孔124が貫通して形成される。ハウジング貫通孔114と上部ヨーク貫通孔124は、同じ中心軸を有するように形成される。
ハウジング110と上部ヨーク120の結合が完了すると、支持部材420が貫通して結合される(S120)。
ベース部421は、支持部材420のうち最大の直径を有する部分である。前述したように、円環ポンチなどの任意の道具により形状が変形する前のベース部421の直径は、上部ヨーク貫通孔124の直径より小さく形成される。
よって、支持部材420は、円滑にハウジング貫通孔114及び上部ヨーク貫通孔124を貫通して結合される。
支持部材420は、放射方向外側に拡張されたベース部421の一面がハウジング平面113の内面に接触する高さまで貫挿される。
支持部材420の挿入が完了すると、任意の道具が第1中空部423及び第2中空部424に挿入される。任意の道具は、支持部材420に放射方向外側に向かう方向の圧力を加えるように構成される。任意の道具は、ボス部422の外周面が上部ヨーク貫通孔124を囲む上部ヨーク平面123の内周面に接触するまで圧力を加える。よって、支持部材420は、放射方向外側に拡張される(S130)。
よって、第1中空部423及び第2中空部424は、放射方向外側に拡張される。それと共に、ベース部421及びボス部422の外周面も、放射方向外側に拡張される。
拡張が完了すると、ボス部422の外周面は、上部ヨーク貫通孔124を囲む上部ヨーク平面123の内周面に接触する。ここで、支持部材420は、任意の道具により上部ヨーク平面123の内周面に放射方向外側に向かう方向の圧力を加えながら接触する。
よって、別途の締結部材を用いることなく、支持部材420と上部アセンブリ100が結合される。
ここで、ハウジング貫通孔114は、上部ヨーク貫通孔124に比べて大きい直径を有するように形成される。よって、支持部材420が放射方向外側に拡張される際に、支持部材420の外周面は、上部ヨーク貫通孔124を囲む上部ヨーク平面123の内周面に先に接触する。
よって、支持部材420の形状が変形しても、ハウジング110が損傷しない。
(2)上部アセンブリ100と下部アセンブリ300の結合過程(S200)についての説明
以下、図9、図10、図18及び図20を参照して、上部アセンブリ100と下部アセンブリ300の結合過程について詳細に説明する。
下部アセンブリ300を構成するシャフト支持部材310及びシャフト320がインサート射出などにより一体に形成されてもよいことについては前述した通りである(S210)。
また、図9及び図10に図示されていない弾性部材330は、可動接触子アセンブリ200と共に結合される。
ハウジング110の第1側面111と第2側面112が、シャフト支持部材310のハウジング結合部311に結合される(S220)。具体的には、下部アセンブリ300に対向する第1側面111の一端部及び第2側面112の一端部が、各結合スリット312に挿入結合される。
結合スリット312の位置及び形状が第1側面111及び第2側面112の位置及び形状に応じて決定されることについては前述した通りである。
ここで、第1側面111及び第2側面112には、それぞれ第1折曲部111a及び第2折曲部111bが形成される。第1折曲部111a及び第2折曲部111bは、垂直部312aを通過して折曲部312bに挿入結合される。
第1折曲部111a及び第2折曲部111bがそれぞれ結合スリット312の折曲部312bに挿入結合されるので、ハウジング110とシャフト支持部材310が垂直方向にのみ結合される場合に比べて、安定して結合される。
また、図示していないが、各ハウジング結合部311には前後方向に貫通孔(図示せず)が貫通して形成される。前記貫通孔(図示せず)は、第1側面111及び第2側面112が挿入結合されると、第1締結孔111b及び第2締結孔112bに合わせられる。
また、別途の締結部材が備えられ、前記貫通孔(図示せず)及び各締結孔111b、112bを貫通して結合される(S230)。この実施形態において、ハウジング110とシャフト支持部材310間の結合がより強固に形成される。
(3)可動接触子アセンブリ200の結合過程(S300)についての説明
以下、図11、図12、図18及び図21を参照して、可動接触子アセンブリ200の結合過程及び可動接触子アセンブリ200の上部アセンブリ100及び下部アセンブリ300への結合過程について詳細に説明する。
可動接触子210の下側には、下部ヨーク220が備えられる。可動接触子210の下面は、下部ヨーク220の上面に接触する(S310)。
可動接触子210の上面には、支持部材収容部213が陥没して形成される。また、可動接触子210の高さ方向に、ピン部材締結孔214が高さ方向に貫通して形成される。支持部材収容部213とピン部材締結孔214は連通する。
下部ヨーク220の放射方向内側には、可動接触子結合部221が高さ方向に貫通して形成される。可動接触子結合部221には、可動接触子210の結合突出部215が挿入される(S320)。
ここで、結合突出部215の直径は、可動接触子結合部221の直径より小さく形成される。よって、可動接触子210と下部ヨーク220は、円滑に結合される。
可動接触子210と下部ヨーク220の接触が完了すると、任意の道具が支持部材収容部213及びピン部材締結孔214に挿入される。任意の道具は、可動接触子210に放射方向外側に向かう方向の圧力を加えるように構成される。任意の道具は、結合突出部215の結合外周面215aがヨーク内周面222に接触するまで圧力を加える。よって、可動接触子210の結合突出部215は、放射方向外側に拡張される(S330)。
よって、支持部材収容部213及びピン部材締結孔214は、放射方向外側に拡張される。それと共に、結合外周面215aも、放射方向外側に移動し、ヨーク内周面222に接触する。ここで、可動接触子210は、任意の道具により結合外周面215aに放射方向外側に向かう方向の圧力を加えながら接触する。
よって、別途の締結部材を用いることなく、可動接触子210と下部ヨーク220が結合される。
結合が完了した可動接触子アセンブリ200は、前述した過程により結合された上部アセンブリ100と下部アセンブリ300に結合される。ここで、図示していないが、弾性部材330が共に結合される。
可動接触子アセンブリ200に対向する弾性部材330の一側は弾性部材支持部223に挿入され、前記一側とは反対側の弾性部材330の他側は弾性部材結合部314により支持されることについては前述した通りである。
前述したように、ハウジング110及び上部ヨーク120の左側及び右側は開放される。可動接触子アセンブリ200は、上記構造により上部アセンブリ100の左側又は右側に形成される開口部から挿入結合される。
可動接触子210及び下部ヨーク220は、長さ方向に延設される。また、可動接触子210及び下部ヨーク220の延長長さは、ハウジング110及び上部ヨーク120の幅方向(同図に示す実施形態における左右方向)の長さより長く形成される。よって、可動接触子210及び下部ヨーク220の長さ方向の両端部は、外部に露出する。
可動接触子アセンブリ200の結合が完了すると、弾性部材330が可動接触子アセンブリ200の下側に位置する。弾性部材330は、可動接触子アセンブリ200を付勢する。よって、固定接触子22と可動接触子210との間に電磁反発力が発生しても、固定接触子22と可動接触子210が任意に離隔されることはない。
(4)締結部400の結合過程(S400)についての説明
以下、図13~図18及び図22を参照して、締結部400が結合されて可動接触子部40の結合が完了する過程について詳細に説明する。
前述した過程により、上部アセンブリ100、可動接触子アセンブリ200及び下部アセンブリ300の結合が完了する。可動接触子アセンブリ200が弾性部材330により付勢されるので、可動接触子210の任意離脱はある程度防止される。
本発明の実施形態による可動接触子部40は、締結部400により可動接触子210がさらに安定した結合状態を維持することができる。
また、締結部400は、上部アセンブリ100のハウジング110と上部ヨーク120の結合状態を安定して維持することができる。
締結部400の支持部材420の結合過程は前述した通りであるので、以下ではピン部材410の結合過程を中心に説明する。
ピン部材410には、放射方向内側に向かう圧力が印加される。よって、ピン部材410の第1端部411aと第2端部411bとの間の距離が減少する。その結果、ピン部材410の直径が減少する(S410)。
ピン部材410は、上部アセンブリ100及び可動接触子アセンブリ200に貫挿される。具体的には、ピン部材410は、支持部材420の第1中空部423及び第2中空部424と可動接触子210のピン部材締結孔214に貫挿される。
一方、支持部材420は、ハウジング110及び上部ヨーク120を貫通して結合される。よって、ピン部材410は、支持部材420を介して上部ヨーク貫通孔124及びハウジング貫通孔114に貫挿される。
ここで、ピン部材410は、放射方向内側に向かう方向の圧力を受けた状態で支持部材420及び可動接触子210に挿入される(S420)。前記圧力は、前述した円環ポンチなどにより印加される。
ピン部材410には、切欠部411が形成される。よって、放射方向内側に向かう方向の圧力を受けたピン部材410は、直径が減少するように形状が変形する。すなわち、ピン部材410の断面が縮小される。その縮小した分が切欠部411により補償されることについては前述した通りである。
上記縮小過程は、ピン部材410の直径、すなわち外径が第2中空部424の直径と同じ又はそれより小さくなるまで行われる。ピン部材410の直径が第2中空部424の直径より小さくなるまで縮小過程が行われることが好ましい。よって、ピン部材410が支持部材420に円滑に挿入結合される。
ピン部材410の挿入は、ピン部材410の一端部、すなわち同図に示す実施形態における下端部が弾性部材330の弾性中空部331に位置するまで行われる。
ピン部材410が所望の深さまで挿入されると、ピン部材410に印加されていた圧力が解除される。よって、ピン部材410は、放射方向外側に拡張される。すなわち、ピン部材410は、元の形状に復帰する(S430)。
ここで、第2中空部424の直径は、ピン部材410の形状が変形する前のピン部材410の直径より小さく形成される。よって、ピン部材410の拡張は、第2中空部424により制限される。その結果、ピン部材410の外周面413aは、第2中空部424のピン部材接触面425に放射方向外側に向かう圧力を加えながら接触する。すなわち、ピン部材410は、支持部材420に締まり嵌めされる。
よって、ピン部材410と支持部材420は、別途の締結部材を用いることなく、強固に結合状態を維持することができる。
また、メンテナンスなどのためにピン部材410を分離しようとすることがある。その場合、ピン部材410に放射方向内側に向かう圧力を加えるだけで、容易にピン部材410を分離することができる。
ピン部材410は、可動接触子210及び下部ヨーク220を貫通し、その下端部が下部ヨーク220の下面より下部アセンブリ300に隣接するように位置する。よって、弾性部材330による付勢のみ行われる場合に比べて、可動接触子210がさらに安定して支持される。
5.本発明の他の実施形態による可動接触子部40についての説明
以下、図23及び図24を参照して、本発明の他の実施形態による可動接触子部40について詳細に説明する。
本実施形態は、前述した実施形態と比較して、上部アセンブリ100に備えられるハウジング110と上部ヨーク130の結合関係に差異がある。
すなわち、前述した実施形態においては上部ヨーク120がハウジング110の外側に備えられるのに対して、本実施形態においては上部ヨーク130がハウジング110の内側に備えられる。
この相違点を除けば、可動接触子アセンブリ200、下部アセンブリ300及び締結部400の構造は同一である。
よって、以下では上部ヨーク130、及び上部ヨーク130と他の構成要素の結合関係を中心に説明する。
上部ヨーク130は、ハウジング110の内側に位置する。すなわち、上部ヨーク130は、ハウジング空間部115に収容される。上部ヨーク130の形状は、前述した実施形態による上部ヨーク120の形状に類似する。
ただし、上部ヨーク130の上部ヨーク平面133の延長長さは、ハウジング平面113の延長長さより短くなる。具体的には、上部ヨーク平面133の延長長さは、第1側面111及び第2側面112が互いに離隔された距離と同じ又はそれより短い。
第1上部ヨーク側面131及び第2上部ヨーク側面132は、それぞれ上部ヨーク平面133の長さ方向の両端部、すなわち同図に示す実施形態における前端部及び後端部から延びる。
第1上部ヨーク側面131及び第2上部ヨーク側面132は、それぞれ上部ヨーク平面133と所定の角度をなして延びる。一実施形態において、前記所定の角度は直角である。
第1上部ヨーク側面131の外面は、第1側面111の内面に接触する。第2上部ヨーク側面132の外面は、第2側面112の内面に接触する。また、上部ヨーク平面133の上面は、ハウジング平面113の内面に接触する。
第1上部ヨーク側面131、第2上部ヨーク側面132及び上部ヨーク平面133により、上部ヨーク空間部135が規定される。上部ヨーク空間部135には、可動接触子アセンブリ200が収容される。
すなわち、上部ヨーク空間部135は、前述した実施形態におけるハウジング空間部115の機能を実現するように構成される。
上部ヨーク平面133には、上部ヨーク貫通孔134が貫通して形成される。上部ヨーク貫通孔134は、上部ヨーク平面133の高さ方向に貫通して形成される。また、上部ヨーク貫通孔134は、上部ヨーク平面133の中心部に形成される。上部ヨーク貫通孔134は、ハウジング貫通孔114と同じ中心軸を有するように配置される。
上部ヨーク貫通孔134の直径は、ハウジング貫通孔114より大きく形成される。この場合、支持部材420は、ハウジング110に締まり嵌めされる。
あるいは、上部ヨーク貫通孔134の直径は、ハウジング貫通孔114より小さく形成されてもよい。この場合、支持部材420は、上部ヨーク130に締まり嵌めされる。
支持部材420は、ハウジング貫通孔114及び上部ヨーク貫通孔134を順次貫通して結合される。支持部材420が任意の道具により拡張されてハウジング110又は上部ヨーク130に結合される過程については前述した通りである。
以上、本発明の好ましい実施形態を挙げて説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載される本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で本発明の様々な修正及び変更が可能であることを理解するであろう。