JP7267903B2 - 飛行体 - Google Patents

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Description

本発明は、飛行体に関する。
特許文献1には、プロペラとモータのセットを複数備え、各プロペラの推進力を制御して三次元移動を可能にしたドローンが記載されている。特許文献1に記載のドローンは、構造物の下面(点検対象面)に接触した状態で移動することに特化したものであり、その接触力を検知して点検対象面に水平な移動を制御している。
特開2018-108818号公報
しかしながら、特許文献1に記載のドローンは、構造物と無関係な場所での飛行に際し、その姿勢を安定化させる制御ができるものではない。よって、ドローン等の飛行体において、飛行のための推進器が故障することでその飛行時の姿勢が不安定になった場合でも、素早く安定化できるように制御されることが望まれる。
そこで、本発明の目的は、飛行時の姿勢が不安定になった場合でも素早く安定化させることが可能な飛行体を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様に係る飛行体は、複数の推進器と、前記複数の推進器のそれぞれの荷重を検出する複数の荷重検出部と、制御部と、を備える。前記制御部は、前記複数の荷重検出部における検出結果に基づいて、前記複数の推進器のそれぞれの推進力を制御する。この一態様に係る飛行体では、複数の推進器について、各推進器の荷重を検出した結果に基づき、各推進器の推進力を制御している。よって、この一態様によれば、飛行体において、飛行時の姿勢が不安定になった場合でも素早く安定化させることが可能になる。
本発明によれば、飛行時の姿勢が不安定になった場合でも素早く安定化させることが可能な飛行体を提供することができる。
実施の形態に係る飛行体の一構成例を示す機能ブロック図である。 実施の形態に係るドローンの一構成例を示す外観図である。 図2のドローンにおける飛行に関する主要部品の一例を示す概略図である。 図3のドローンにおける1つの推進器付近の構成例を示す側面図である。 図2のドローンにおける推進力の制御例と、比較例に係るドローンにおける推進力の制御例を示す図である。 図2のドローンにおける1つの推進器付近の他の構成例を示す側面図である。 図2のドローンにおける1つの推進器付近の他の構成例を示す側面図である。 図2のドローンにおける1つの推進器付近の他の構成例を示す側面図である。 図2のドローンにおける1つの推進器付近の他の構成例を示す側面図である。 図2のドローンにおける1つの推進器付近の他の構成例を示す側面図である。 図2のドローンにおける1つの推進器付近の他の構成例を示す側面図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施の形態に限定するものではない。また、実施の形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。以下、図面を参照しながら実施の形態について説明する。
(実施の形態)
まず、図1を参照しながら、実施の形態に係る飛行体の機能構成例について説明する。図1は、本実施の形態に係る飛行体の一構成例を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る飛行体1は、制御部10、複数の推進器11、及び複数の荷重検出部12を備える。推進器11は、飛行のための推進力(推力)を得るための機器であり、推力発生装置と称することもできる。推進器11は、その種類や形状は問わず、また、飛行体1に備えられる複数の推進器11は全て同じ種類や形状の推進器でなくてもよい。なお、推進器11の数は、好ましくは3以上であるが、2つであってもよい。
また、荷重検出部12と推進器11とは基本的に1対1に対応している。つまり、上記複数の荷重検出部12は、上記複数の推進器11のそれぞれの荷重を検出する。
制御部10は、上記複数の荷重検出部12における検出結果に基づいて、上記複数の推進器11のそれぞれの推進力を制御する。この制御の方法は問わず、様々な制御方法を採用することができる。例えば、制御部10は、上記検出結果が異常検知を示していた場合には飛行体1の姿勢を安定化させる制御を行うことができる。つまり、制御部10は、複数の荷重検出部12における検出結果に基づき、複数の推進器11のいずれか1又は複数の故障を検知し、故障した推進器11の推進力を補償するように、故障していない推進器11の推進力を制御することができる。
このような補償の例を挙げる。例えば、制御部10は、各荷重検出部12から荷重検出結果を示す情報(荷重検出情報)を受け取り、複数の推進器11のそれぞれの少なくとも鉛直方向の推進力を制御することができる。より具体的に説明する。推進力の制御は、例えば1つの推進器11がその下方において飛行体1の本体側に支持されている場合において、その推進器11が故障により推進力を低く又は無くしてその荷重が小さくなったときに(例えば設定された閾値を下回ったときなど)行うことができる。また、推進力の制御は、例えば1つの推進器11がその上方において飛行体1の本体側に支持されている場合において、その推進器11が故障により推進力を低く又は無くしてその荷重が大きくなったときにも行うことができる。
いずれの場合でも、制御部10は、1つの推進器11の推進力が低くなった又は無くなった場合において、その推進力を補填して飛行体1を安定化させるように、他の推進器11の少なくとも鉛直方向の推進力を変更するように制御することができる。無論、制御部10は、水平方向の推進力も変更するように制御することで、より安定化を図ることができる。
このように、制御部10は、1つの推進器11の推進力が低くなった又は無くなった場合において、その補填のために他の推進器11の推進力を変更する制御を行う。特に、制御部10は、飛行体1のヨー角度、ピッチ角度、ロール角度の全てを、推進力の低下が生じる前(上記1つ推進器11の故障前)と同じに戻すように制御することが好ましい。但し、制御部10は、このような制御に限らず、例えば、上記故障前の進行方向に移動できるように戻す制御を行うこともできる。なお、故障は同時に2以上の推進器11に発生することもあり、その場合にも制御部10は、故障していない推進器11の推進力を変更するように制御すればよい。
また、制御部10は、推進力を低下させた又は無くした推進器11に対しても、例えば回転数等の他の情報を取得して、推進力を上げる機能を有している状態であれば、低下した分の推進力を補うように、制御することもできる。この制御は、(1)他の推進器11の推進力の変更制御と同時に、或いは(2)他の推進器11の推進力の変更制御の開始後に、或いは(3)他の推進器11の推進力の変更制御による安定化の後に、行うことができる。上記(3)の場合には、推進力を低下させた推進器11の推進力を制御することにより、飛行体1の姿勢の安定化を阻害するようであれば、さらに上記他の推進器11の推進力の制御も行えばよい。
なお、制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、作業用メモリ、及び不揮発性の記憶装置などによって実現される。この記憶装置にプロセッサによって実行される制御プログラムを格納しておき、プロセッサがその制御プログラムを作業用メモリに読み出して実行することで、制御部10の機能を果たすことができる。上述の例からも分かるように、この制御プログラムは、荷重検出結果を示す情報(荷重検出情報)を入力し、その荷重検出情報に基づき、推進器11の推進力の制御をプロセッサに実行させるためのプログラムとすることができる。また、制御部10は、集積回路(Integrated Circuit)によって実現されることもできる。制御部10は、この例に限らず、飛行体1の全体又は少なくとも一部を制御する機能が果たせればよい。
上述のように、本実施の形態に係る飛行体1では、複数の推進器11について、各推進器11の荷重を検出した結果(荷重検出情報)に基づき、各推進器11の推進力を制御している。よって、本実施の形態に係る飛行体1では、飛行時の姿勢が不安定になった場合でも素早く安定化させることが可能になる。
次に、図2~図5を併せて参照しながら、飛行体としてのドローン(遠隔操縦又は自律式の無人航空機)を例に挙げ、本実施の形態についてより具体的に説明する。図2は、実施の形態に係るドローンの一構成例を示す外観図である。また、図3は、図2のドローンにおける飛行に関する主要部品の一例を示す概略図で、図4は、図3のドローンにおける1つの推進器付近の構成例を示す側面図である。また、図5は、図2のドローンにおける推進力の制御例と、比較例に係るドローンにおける推進力の制御例を示す図である。
図2に示すドローン2は、飛行体1で説明した機能を有する。ドローン2は、本体ユニット20、上方向から見て4箇所に備えられた回転翼(プロペラ)部21、保護フレーム23、及び4つのフレーム(支持アーム)24を備えることができる。
4箇所の回転翼部21は、それぞれフレーム24に支持されるように取り付けられている。4つのフレーム24はいずれも、その一端が本体ユニット20に取り付けられ、その他端が保護フレーム23に取り付けられている。つまり、フレーム24は、ドローン2の本体の一部を構成し、回転翼部21のそれぞれを取り付けるための部材である。但し、図2で図示したものと異なり、フレーム24は、採用する荷重検出部の検出方式によっては、その一端が本体ユニット20に取り付けられるのみで、その他端が保護フレーム23に取り付けられない構成が採用される。
また、保護フレーム23もドローン2の本体の一部を構成する部材であり、落下時や保管時などに回転翼部21や本体ユニット20を保護する役割を担うことができる。無論、図2で示す保護フレーム23を分割すること、つまりフレーム24毎に分けて可動できる保護フレームを採用することもできる。
なお、図2において、回転翼部21は回転翼の位置を示しているに過ぎず、1箇所につきフレーム24の上下に2つの回転翼を有し、それぞれを個別に駆動する2つのモータを有することができる。このように、図2に示すドローン2は、8個の回転翼を設けたオクタコプタの一例である。また、図2において、荷重検出部12に対応する部分は図示していないが、この部分については図4を参照しながら後述する。
図3には、ドローン2の一例を上側から見た様子を模式的に示している。但し、図3では、便宜上、本体ユニット20の内部を図示するとともに、モータを駆動するドライバ(モータドライバ)27を別の位置に図示している。
図3に示すように、本体ユニット20は、制御部10に対応するコントローラ25と、4つのバッテリ26と、を備えることができる。また、ドローン2は、上側回転翼21bu及び下側回転翼21bdを有し、それらは互いにフレーム24を挟む位置において、図示しない2つのモータの回転軸に配設されている。これらのモータは、対応するドライバ27により駆動され、各ドライバ27はコントローラ25により制御される。
同様に、ドローン2は、上側回転翼21au及び下側回転翼21ad、上側回転翼21cu及び下側回転翼21cd、上側回転翼21du及び下側回転翼21ddを有するとともに、それらに対応するモータ及びドライバ27を有する。バッテリ26は、冗長性を持たせるために、各フレーム24に配設された上側回転翼及び下側回転翼でなる回転翼セットのそれぞれに対応して設けられている。
回転翼セットのうち、上側回転翼21bu及び下側回転翼21bdでなるセットについて、代表して説明を行う。図4にそのセット付近の側面図を示すように、フレーム24の上側にはモータ28buが配設されており、フレーム24の下側にはモータ28bdが配設されている。モータ28buとモータ28bdとは、例えば、互いの回転軸が同一直線上になるように配設しておくことができる。上側回転翼21bu、下側回転翼21bdは、それぞれモータ28buの回転軸、モータ28bdの回転軸に取り付けられている。なお、図4では、フレーム24として、軽量化のためにモータ28buの取り付け位置とモータ28bdの取り付け位置との間を空洞化したフレームを例示している。
そして、荷重検出部12の例として、フレーム24には、2つの荷重センサ22d,22fが配設されており、それらで検出された荷重(又はその元となる検出値)はコントローラ25に出力される。また、図4の構成例では、荷重センサ22d,22fが配設されるフレーム24は、本体ユニット20側にのみ固定され、保護フレーム23には固定されていない。保護フレーム23は、図示しない別のフレームにより本体ユニット20に固定されていればよい。なお、2つの荷重センサ22d,22fでは、荷重の算出元となる検出値をコントローラ25に出力し、コントローラ25が荷重を算出することもできる。
荷重センサ22dは、モータ28bdとフレーム24の下部との間に配設されることができ、下側回転翼21bd及びモータ28bdの荷重を検出する。荷重センサ22dで検出される荷重は、下側回転翼21bdの回転に応じて、つまり下側回転翼21bdによる推進力に応じて、変化することになる。
荷重センサ22fは、フレーム24の本体ユニット20側に配設されるものであり、フレーム24の上面から下面に貫通するように配設された例を挙げるが、上側、下側のいずれに配設されてもよい。荷重センサ22fは、上側回転翼21bu及びモータ28buの荷重と、下側回転翼21bd及びモータ28bdの荷重と、の合計値を検出することができる。荷重センサ22fで検出される荷重は、上側回転翼21bu及び下側回転翼21bdの回転に応じて、つまり上側回転翼21bu及び下側回転翼21bdによる推進力に応じて、変化することになる。
コントローラ25は、荷重センサ22fで検出された荷重と荷重センサ22dで検出された荷重とに基づいて、上側回転翼21bu及びモータ28buの荷重を算出により検出することができる。
なお、例えば、モータ28bdに対応する荷重センサ22dの位置と同様に、モータ28buとフレーム24の上部との間に、上側回転翼21bu及びモータ28buの荷重を直接検出する荷重センサを有することもできる。但し、図4で例示したような二重反転ロータ又は二重同転ロータの構成においては、このような荷重センサを備えず2つの荷重センサ22f,22dだけを備えておくことが好ましい。これにより、上下の回転翼(例えば上側回転翼21bu及び下側回転翼21bd)間の距離を短くすることができ、ドローン2としての飛行効率の向上を図ることができるためである。
また、上述した上側回転翼を有する推進器は、ドローン2に上側から揚力を与える牽引式推進器の一例であり、下側回転翼を有する推進器は、ドローン2に下側から揚力を与えるプッシャー式推進器の一例である。また、上側回転翼21bu及び下側回転翼21bdの組み合わせなど、上側回転翼とそれに対応する下側回転翼とは、一対で同軸上において回転する二重反転ロータ又は二重同転ロータとすることができる。
そして、荷重センサ22f及び荷重センサ22dのセットで例示する荷重検出部は、少なくともその一部(荷重センサ22fで例示)が、上記牽引式推進器が取り付けられるフレーム24において、上記牽引式推進器の配設箇所より重心側に設けられることができる。ここでの重心とはドローン2の本体の重心を指す。また、荷重センサ22dで例示する荷重検出部は、上記プッシャー式推進器のフレーム24への配設箇所に設けられることができる。
コントローラ25は、荷重センサ22f,22dで例示した、各推進器に対応する荷重センサから受け取った荷重に基づき、各推進器の推進力を制御している。コントローラ25は、例えば8つの回転翼のうち上側回転翼21buのみが故障した場合、残り7つの回転翼のうち、上側回転翼21buに対しドローン2の重心に対象な下側回転翼21cdを停止させるように制御することで、姿勢の安定化を図ることができる。
オクタコプタで例示したマルチコプタは、ロータ数(推進器の数)に冗長性を持たせているため、一部が故障しても直ぐには墜落に至らない。しかし、本実施の形態のように荷重検出情報に基づく推進力制御を実施していない比較例では、図5においてヨー角度の時間経過を点線で例示するように、故障後に姿勢が大きく崩れたことを検出してから安定化を図ることになる。よって、比較例に係るドローンでは、その機体が流されて第三者と接触する恐れがある。
一方で、本実施の形態(本構成例)のように、故障(つまり推進力が低下した又は出なくなった)ことを荷重検出部により検出し、推進力を制御することで、図5においてヨー角度の時間経過を実線で例示するように、大きく姿勢が崩れることを防ぐことができる。荷重検出部は、推進器の回転数を検出するものではないため、推進器が故障してしまった場合にも、直ぐにその故障を検出することができるためである。例えば、回転翼の外れは、推進器の回転数を検出する方式では検出できないのに対し、本実施の形態のような荷重検出部では検出することができる。さらに、風による擾乱は、推進器の回転数を検出する方式では検出できないのに対し、本実施の形態のような荷重検出部では検出することができる。つまり、荷重検出部では、ドローン2が飛行する媒体(一般的に空気)の流れの変化にも対応して、推進器の荷重(換言すれば推進器の推進力)を検出することができる。
よって、ドローン2においては、飛行時の姿勢が不安定になった場合でも素早く安定化させることが可能になる。また、本実施の形態では、各推進器の推進力を直接的に計測するようなセンサを取り付ける場合に比べ、搭載スペースの制約が少なく且つ取り付けも容易な荷重検出部を使用している点でも、有益であると言える。
次に、図6~図11を併せて参照しながら、図4の構成例とは異なる他の構成例について説明する。図6~図11は、図2のドローン2における1つの推進器付近の他の構成例を示す側面図である。図6~図11ではいずれも異なる構成例を示しており、例えば図2で示したドローン2の一部として搭載することができる。図6~図11で例示する構成例はいずれも、図4で例示した構成例において、フレーム24の空洞化を施していない例を挙げているが、無論、空洞化を施してもよい。
図6で例示する構成例は、図4で例示した構成例において、荷重センサ22fの例として、フレーム24の下側に歪みゲージ22fuを設け、荷重センサ22dとしてロードセルを採用したものである。
歪みゲージ22fuは、上側回転翼21buを有する推進器の荷重(換言すればこの推進器による推進力Fu)を得るために、推進力Fu及び下側回転翼21bdの推進力Fdの変化により生じるフレーム24の歪みを示す値(以下、歪み値)P1を検出する。歪みゲージ22fuは、その歪み値P1をコントローラ25に出力する。また、ロードセルである荷重センサ22dは、下側回転翼21bdを有する推進器の荷重(換言すればこの推進器による推進力Fd)を荷重値P2として検出し、コントローラ25に出力する。コントローラ25は、歪み値P1と荷重値P2とを入力し、推進力Fuとして値(P1-P2)を算出し、その値と荷重値P2(=推進力Fd)とに基づき、姿勢の制御を行う。
図7で例示する構成例では、図4で例示した構成例において、フレーム24が或る位置に設けられた中心軸(回動軸)を中心に(支点として)回動するように、本体ユニット20側に取り付けられている。さらに、図7の構成例では、荷重センサ22fの例として、フレーム24の下側にロードセル22fusを設け、荷重センサ22dとしてロードセルを採用している。また、ロードセル22fusは、推進力Fdが矢視方向に正の値である場合に、本体ユニット20側の部材に接触するように配される。或いは、ロードセル22fusは、本体ユニット20側の部材に配され、推進力Fdが矢視方向に正の値である場合に、フレーム24の中央側の端部に接触するように配される。
図7の構成例では、上記中心軸を中心とするシーソー構造になるようにフレーム24が配されており、中心軸とロードセルである荷重センサ22dとの間の距離L1と、中心軸とロードセルfusとの間の距離L2との関係は、L2>L1となっている。但し、L2≦L1であってもよい。このようなシーソー構造を採用することで、荷重センサの感度(ここではロードセル22fusの感度)を上げることができる。
コントローラ25は、ロードセルである荷重センサ22dの検出値である荷重値P2を受信するとともに、ロードセルfusの検出値である荷重値P1を受信する。そして、コントローラ25は、荷重値P1,P2から下式により推進力Fuを算出し、推進力Fuと荷重値P2(=推進力Fd)に基づき姿勢の制御を行う。
Fu=P1×(L2/L1)-P2
図8で例示する構成例は、図4で例示した構成例において、二重反転ロータ又は二重同転ロータの代わりに、牽引式推進器であるトラクター型ロータを採用したものであり、4個の回転翼を設けたクアドコプタの例となる。この場合、上側回転翼21buを有する推進器による推進力Fuは、歪みゲージ22fuにより歪み値P1として検出することができる。コントローラ25は、歪み値P1を入力し、その歪み値P1に基づき、姿勢の制御を行う。なお、トラクター型ロータを採用した場合、歪みゲージ22fdの代わりに、図6や図7で例示したモータ28bdに対応する荷重センサ22dと同様のロードセルを採用することもできる。この場合、このロードセルは、モータ28buとフレーム24の上部との間に、上側回転翼21bu及びモータ28buの荷重を直接検出するように設けておく。そして、コントローラ25は、そのロードセルの検出値である荷重値に基づき姿勢の制御を行うことができる。
図9で例示する構成例は、図4で例示した構成例において、二重反転ロータ又は二重同転ロータの代わりに、プッシャー式推進器であるプッシャー型ロータを採用したものであり、クアドコプタの例となる。この場合、下側回転翼21bdを有する推進器による推進力Fdは、歪みゲージ22fdにより歪み値P2として検出することができる。コントローラ25は、歪み値P2を入力し、その歪み値P2に基づき、姿勢の制御を行う。なお、プッシャー型ロータを採用した場合、歪みゲージ22fdの代わりに、図6や図7で例示したロードセルである荷重センサ22dを採用し、コントローラ25がその検出値である荷重値に基づき姿勢の制御を行うこともできる。
なお、トラクター式とプッシャー式のいずれを採用するかは、保護フレーム23の形状、静止状態での地面や他の部材との回転翼の干渉、回転翼を保護するガード部材を設ける場合にはその形状などを考慮して設計することができる。
図10で例示する構成例は、図7で例示した構成例において、二重反転ロータ又は二重同転ロータの代わりに、牽引式推進器であるトラクター型ロータを採用したものであり、当然、荷重センサ22dが設けられていない。図10の構成例も、クアドコプタの例となる。この場合、上側回転翼21buを有する推進器による推進力Fuは、ロードセル22fusで検出された荷重値P1に基づき算出することができる。コントローラ25は、荷重値P1を入力し、その荷重値P1から下式により推進力Fuを算出し、推進力Fuに基づき姿勢の制御を行う。
Fu=P1×(L2/L1)
図11で例示する構成例は、図7で例示した構成例において、二重反転ロータ又は二重同転ロータの代わりに、プッシャー式推進器であるプッシャー型ロータを採用したものであり、ロードセル22fusの代わりにロードセル22fdsが設けられている。但し、ロードセル22fdsはロードセル22fusと同じものであり、便宜上、参照符号を変えているに過ぎない。図11の構成例も、クアドコプタの例となる。この場合、下側回転翼21bdを有する推進器による推進力Fdは、ロードセル22fdsで検出された荷重値P2に基づき算出することができる。コントローラ25は、荷重値P2を入力し、その荷重値P2から下式により推進力Fdを算出し、推進力Fdに基づき姿勢の制御を行う。
Fd=P2×(L2/L1)
(代替例)
次に、上述した実施の形態の様々な構成例に適用可能な代替例について説明する。
上述した実施の形態において、主に飛行体としてドローンを例に挙げて説明したが、飛行体はドローンと称される機器に限ったものではなく、何らかの推進器が複数設けられている飛行体であればよい。例えば、飛行体は人を乗せるための飛行体であってもよい。また、飛行体が操縦者により操縦されるタイプであっても、自動的な安定化制御として上述した実施の形態のような荷重検知結果に基づく制御を組み込むことができる。
また、上述した実施の形態に係る飛行体の形状、より具体的には推進器やそれを支持する支持部材(フレーム等)などの形状や種類は、例示したものに限らない。また、推進器の数に関して主に8個の回転翼を設けたオクタコプタの例、4個の回転翼を設けたクアドコプタの例を挙げて説明したが、推進器の数はこれに限らない。例えば、飛行体は、3個の回転翼を備えたトライコプタ、6個の回転翼を備えたヘキサコプタなどの他のマルチコプタであってもよい。
さらに、推進器は、回転翼(プロペラ又はロータとも称する)とそれを回転させるモータを備えることを前提として説明したが、ジェット噴射を行う推進器などの他の推進器であってもよい。
また、図1において荷重検出部12と推進器11とは基本的に1対1に対応していることを前提とし、それに基づき様々な例を説明した。一方で、1つの荷重検出部12は複数の箇所に分散配置されたセンサ群(センサセット)を有することもできる。また、1つの推進器11は同一箇所に設けられる複数種類の推進器セット、複数の同種の推進器セット、或いはそれらの組み合わせのセットを有することもできる。つまり、飛行体1においては、推進器セットとそのセットに対応するセンサ又はセンサセットとが関連付けられていれば、或いは、1つの推進器とそれに対応するセンサ又はセンサセットとが関連付けられていればよい。これにより、制御部10は、センサ又はセンサセットからの検知結果に基づき、安定化の制御を行うことができる。
図3では、1箇所につきフレーム24の上下に2つの回転翼を有し、それぞれを個別に2つのモータを有する例を挙げたが、2つの回転翼に対し1つのモータを有することもできる。その場合、上記2つの回転翼に対して1つの荷重検出部を設けてもよいし、2つの回転翼それぞれについて個々に荷重検出部を設けてもよい。後者の場合、回転翼の外れも個々に検出できるため、前者の場合より好ましいと言える。その場合、外れてない回転翼で推進力を生み出すことは可能であり、他の推進器の制御変更とともに或いは他の推進器の制御変更を行わずに、そのモータの回転数を上げるようにしてもよい。
また、図8~図11で説明した構成例においては、いずれの回転翼もモータの回転軸にのみ接する例を挙げたが、回転翼のモータとは逆側にもフレームを設け、両持ちの形で回転翼を保持するように構成することもできる。その場合、逆側に設けたフレームとモータの回転軸との接点付近にロードセルを設けることで、荷重を検出こともできる。
また、上述した制御プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、この例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリを含む。この半導体メモリとしては、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)などが挙げられる。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
1 飛行体
2 ドローン
10 制御部
11 推進器
12 荷重検出部
20 本体ユニット
21 回転翼部
21ad、21bd、21cd、21dd 下側回転翼
21au、21bu、21cu、21du 上側回転翼
22d、22f 荷重センサ
22fd、22fu 歪みゲージ
22fds、22fus ロードセル
23 保護フレーム
24 フレーム
25 コントローラ
26 バッテリ
27 ドライバ
28bd、28bu モータ

Claims (1)

  1. それぞれが異なる方向に延在するフレームに配設された複数の推進器と、
    前記複数の推進器のそれぞれの荷重を検出する複数の荷重検出部と、
    前記複数の荷重検出部における検出結果に基づいて、前記複数の推進器のそれぞれの推進力を制御する制御部と、
    を備えた飛行体であって、
    前記複数の荷重検出部のそれぞれの荷重検出部について、前記荷重検出部の少なくとも一部が、前記荷重検出部での荷重検出対象となる推進器が配設された前記フレームにおける、前記推進器の配設領域より前記飛行体の重心側に配設されており、
    前記制御部は、前記検出結果が前記複数の推進器のいずれかが推進力が低くなった又は無くなったことを示している場合、その推進力を補填して前記飛行体の姿勢を安定化させるように、前記検出結果が前記複数の推進器のうちの推進力が低くなった又は無くなったことを示していない推進器の、少なくとも鉛直方向の推進力を制御する、
    飛行体。
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