JP7266481B2 - 温度制御装置、温度制御方法、および検査装置 - Google Patents

温度制御装置、温度制御方法、および検査装置 Download PDF

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Description

本開示は、温度制御装置、温度制御方法、および検査装置に関する。
半導体製造プロセスでは、所定の回路パターンを持つ多数の電子デバイスが半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す。)上に形成される。形成された電子デバイスは、電気的特性等の検査が行われ、良品と不良品とに選別される。
特許文献1には、各電子デバイスが分割される前のウエハの状態で電子デバイスの電気特性を検査する検査装置が記載されている。この検査装置は、多数のピン状のプローブを有するプローブカードと、ウエハを載置する載置台と、テスタとを備える。この検査装置においては、プローブカードの各プローブをウエハに形成された電子デバイスの電極に対応して設けられた電極パッドや半田バンプに接触させ、電子デバイスからの信号をテスタへ伝達させて電子デバイスの電気的特性を検査する。また、特許文献1の検査装置は、デバイスの電気的特性を検査する際、当該電子デバイスの実装環境を再現するために、載置台内の冷媒流路やヒータによって載置台の温度を制御する温度制御装置を有している。
一方、特許文献2には、電子デバイス単体で検査する際に、検査対象の電子デバイスの温度を所定の熱伝達定数と電力消費量から静的に推定し、それに基づいて電子デバイスの温度制御を行う技術が記載されている。
特開平10-135315号公報 特許第4703850号公報
本開示は、温度制御対象物が発熱する場合でも温度制御対象物の温度を高精度で推定して温度制御することができる温度制御装置、温度制御方法、および検査装置を提供する。
本開示の一態様に係る温度制御装置は、温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置であって、前記温度制御対象物を加熱する加熱源を有する加熱機構と、前記温度制御対象物を冷却する冷却源を有する冷却機構と、前記温度制御対象物の近傍温度を測定する温度測定器と、前記加熱源へ投入するパワー、前記温度制御対象物へ供給されるパワー、および前記近傍温度により前記温度制御対象物の温度を動的に推定する温度推定部と、前記温度制御対象物の推定温度に基づいて、前記加熱源に投入するパワーを制御して前記温度制御対象物の温度を制御する温度コントローラと、を備え、前記温度コントローラは、前記加熱源へ投入するパワーを操作量とするスライディングモードコントローラと、前記冷却源へ投入するパワーを操作量とする冷却モードコントローラと、前記スライディングモードコントローラの出力である線形項と非線形項のうち、前記非線形項の値により、前記スライディングモードコントローラの出力をそのまま第1の操作量として前記加熱源に出力するか、または、前記スライディングモードコントローラの出力を使用せず、前記冷却モードコントローラの出力を第2の操作量として前記冷却源に出力するかを決定する切替コントローラと、を有する
本開示によれば、温度制御対象物が発熱する場合でも温度制御対象物の温度を高精度で推定して温度制御することができる温度制御装置、温度制御方法、および検査装置が提供される。
一実施形態に係る検査装置の概略構成を示す斜視図である。 図1の検査装置の一部を断面で示す正面図である。 検査対象基板であるウエハの構成を概略的に示す平面図である。 ステージの上部構成および温度制御装置を概略的に示す断面図である。 加熱機構の構成を概略的に示す平面図である。 電子デバイスの温度測定用回路の構成を概略的に示す図である。 温度推定部における基本的なオブザーバシステムを示すブロック図である。 図7のオブザーバシステムにテスタから電子デバイスへ供給される電力も加味した拡張オブザーバシステムを示すブロック図である。 拡張オブザーバシステムを一般的なオブザーバシステムに書き換えた場合を示すブロック図である。 スライディングモード制御を説明するための図である。 第1の例の温度コントローラの制御ブロックを示すブロック図である。 図11の第1の例の温度コントローラにおけるスライディングモードコントローラの内部を示すブロック図である。 図12のスライディングモードコントローラの非線形入力部を示すブロック図である。 図11の第1の例の温度コントローラにおける冷却モードコントローラおよび切替コントローラの構成およびこれらの信号の授受を示すブロック図である。 プラントモデルの内部を示すブロック図である。 第2の例の温度コントローラの制御ブロックを示すブロック図である。 図16の第2の例の温度コントローラにおける冷却モードコントローラおよび切替コントローラの内部およびこれらの信号の授受を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態について説明する。
<検査装置>
最初に、一実施形態に係る検査装置について説明する。
図1は一実施形態に係る検査装置の概略構成を示す斜視図、図2は図1の検査装置の一部を断面で示す正面図である。
図1および図2に示すように、検査装置1は、基板としてのウエハWに形成された複数の電子デバイスそれぞれの電気的特性の検査を行うものであり、検査部2と、ローダ3と、テスタ4とを備える。
検査部2は、内部が空洞の筐体11を有し、筐体11内には検査対象のウエハWが吸着固定されるステージ10を有する。また、ステージ10は、移動機構(図示せず)により水平方向および鉛直方向に移動自在に構成されている。ステージ10の下方には、ステージの温度を制御する温度制御装置20が設けられている。温度制御装置20については、後で詳細に説明する。
検査部2における該ステージ10の上方には、該ステージ10に対向するようにプローブカード12が配置される。プローブカード12は接触子である複数のプローブ12aを有する。また、プローブカード12は、インターフェース13を介してテスタ4へ接続されている。各プローブ12aがウエハWの各電子デバイスの電極に接触する際、各プローブ12aは、テスタ4からインターフェース13を介して電子デバイスへ電力を供給し、または、電子デバイスからの信号をインターフェース13を介してテスタ4へ伝達する。したがって、インターフェース13およびプローブ12aは、電子デバイスに電力(パワー)を供給する供給部材として機能する。
ローダ3は、筐体14を有し、筐体14内にウエハWが収容された搬送容器であるFOUP(図示せず)が配置されている。また、ローダ3は搬送機構(図示せず)を有し、搬送装置によりFOUPに収容されているウエハWを取り出して検査部2のステージ10へ搬送する。また、搬送装置により電気的特性の検査が終了したステージ10上のウエハWを搬送し、FOUPへ収容する。
また、ローダ3の筐体14内には、検査対象の電子デバイスの温度制御等の各種制御を行う制御部15と、各電子デバイスにおける電位差生成回路(図示省略)における電位差を測定する電位差測定ユニット16とが設けられている。電位差生成回路は、例えば、ダイオード、トランジスタまたは抵抗である。電位差測定ユニット16は、インターフェース13に接続され、上記電位差生成回路に対応する2つの電極へ接触する2つのプローブ12a間の電位差を取得し、取得した電位差を制御部15へ伝達する。インターフェース13における各プローブ12aおよび電位差測定ユニット16からの配線の接続構造については後述する。
制御部15は、コンピュータからなり、温度制御装置20に含まれる温度推定部60および温度コントローラ30を有する。制御部15は、温度推定部60および温度コントローラ30の他に、検査装置1の各構成部を制御する複数の制御機能部を有する主制御部を有しており、主制御部により検査装置の各構成部の動作を制御する。また、制御部は、入力装置、出力装置、表示装置、記憶装置を有している。主制御部による各構成部の制御は、記憶装置に内蔵された記憶媒体(ハードディスク、光デスク、半導体メモリ等)に記憶された制御プログラムである処理レシピにより実行される。
なお、制御部15や電位差測定ユニット16は検査部2の筐体11内に設けられてもよく、また、電位差測定ユニット16は、プローブカード12に設けられてもよい。
検査部2の筐体11には、制御部15の一部を構成するユーザインターフェース部18が設けられている。ユーザインターフェース部18は、ユーザ向けに情報を表示したりユーザが指示を入力したりするためのものであり、例えば、タッチパネルやキーボード等の入力部と液晶ディスプレイ等の表示部とからなる。
テスタ4は、電子デバイスが搭載されるマザーボードの回路構成の一部を再現するテストボード(図示省略)を有する。テストボードは、検査対象の電子デバイスからの信号に基づいて、該電子デバイスの良否を判断するテスタコンピュータ17に接続される。テスタ4では、上記テストボードを取り替えることにより、複数種のマザーボードの回路構成を再現することができる。
なお、プローブカード12、インターフェース13、テスタ4は、検査機構を構成する。
電子デバイスの電気的特性の検査の際、テスタコンピュータ17が、電子デバイスと各プローブ12aを介して接続されたテストボードへデータを送信する。そして、テスタコンピュータ17が、送信されたデータが当該テストボードによって正しく処理されたか否かを当該テストボードからの電気信号に基づいて判定する。
検査対象基板であるウエハWは、図3に示すように、略円板状のシリコン基板にエッチング処理や配線処理を施すことによりその表面に互いに所定の間隔をおいて形成された、複数の電子デバイスDを有している。電子デバイスDの表面には、電極Eが形成されており、該電極Eは当該電子デバイスDの内部の回路素子に電気的に接続されている。電極Eへ電圧を印加することにより、各電子デバイスDの内部の回路素子へ電流を流すことができる。
<温度制御装置>
次に、温度制御装置20の構成について図4を用いて説明する。図4はステージ10の上部構成および温度制御装置20を概略的に示す断面図である。
図4に示すように、ステージ10は、有底部材32と蓋部材31とを有する。蓋部材31は、有底部材32の上にシールリング33を介して取り付けられる。ウエハWは蓋部材31の上に吸着保持される。
蓋部材31は、円板状に形成されており、例えばSiCで構成される。SiCは、熱伝導率およびヤング率が高い。また、後述する加熱機構40のLED41からの光に対する吸収効率も高く、加熱機構40からの光により効率的に蓋部材31を加熱することができる。また、SiCはグリーンシートに成形した後に焼結して形成することができ、加工量を少なくすることができる。
蓋部材31の上面には、ウエハWを吸着するための吸着穴(図示省略)が形成されている。また、蓋部材31には、複数の温度センサ31aが平面視において互いに離間した位置に埋設されている。
有底部材32は、蓋部材31と略同径の円板状に形成されており、後述するLEDからの光の波長に対して透明な材料で構成されている。有底部材32の上部には、冷媒を流すための溝が形成されており、該溝は、蓋部材31に覆われて冷媒流路32aを形成する。すなわち、ステージ10は、内部に冷媒流路32aを有している。
温度制御装置20は、加熱機構40と、冷却機構50と、温度推定部60と、温度コントローラ30とを有している。温度制御装置20は、加熱機構40による加熱と、冷却機構50による冷却により、ステージ10上のウエハWに形成された電子デバイスDの温度を目標温度で一定になるように制御する。
加熱機構40は、光照射機構として構成され、ステージ10の蓋部材31に光を照射して当該蓋部材31を加熱することにより、ウエハWを加熱し、ウエハW上に形成された電子デバイスDを加熱する。
加熱機構40は、ステージ10のウエハW載置面と反対側の面、すなわち有底部材32の下面と対向するように配置されている。加熱機構40は、加熱源としてウエハWに向けて光を照射する複数のLED41を有する。具体的には、加熱機構40は、複数のLED41がユニット化されたLEDユニット43が複数、ベース42の表面に搭載された構成を有する。加熱機構40におけるLEDユニット43は、例えば、図5に示すように、電子デバイスD(図3参照)に対応するように配列された平面視正方形状のユニット43aと、その外周に設けられた平面視非正方形状のユニット43bとを有する。ユニット43aおよび43bによりベース42の略全面を覆っており、LEDユニット43のLED41から、少なくとも蓋部材31におけるウエハWが搭載される部分全体に光を照射することができるようになっている。
各LED41は、例えば近赤外光を出射する。LED41から出射された光(以下、「LED光」とも称する。)は、光透過部材からなるステージ10の有底部材32を透過する。冷媒通路32aを流れる冷媒はLED41からの光を透過する材料からなり、有底部材32を透過した光は、冷媒流路32aを流れる冷媒を透過し、蓋部材31に入射する。LED41からの光が近赤外光である場合、有底部材32を構成する光透過部材として、ポリカーボネイト、石英、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂又はガラスを用いることができる。これらの材料は、加工や成形が容易である。
加熱機構40では、ステージ10のウエハWが載置される蓋部材31に入射されるLED光は、LEDユニット43単位で制御される。したがって、加熱機構40は、蓋部材31における任意の箇所へのみLED光を照射したり、また、照射する光の強度を任意の箇所と他の箇所とで異ならせたりすることができる。
冷却機構50は、チラーユニット51と、冷媒配管52と、可変流量バルブ53と、高速バルブ54とを有する。チラーユニット51は冷媒を貯留し、冷媒の温度を所定の温度に制御する。冷媒としては、例えば、LED41から照射される光が透過可能な液体である水が用いられる。冷媒配管52は、有底部材32の側部に設けられた供給口32bと排出口32cに接続され、かつチラーユニット51に接続されている。チラーユニット51内の冷媒は、冷媒配管52に設けられたポンプ(図示せず)により、冷媒配管52を介して冷媒流路32aに循環供給される。可変流量バルブ53は、冷媒配管52のチラーユニット51の下流側に設けられ、高速バルブ54はチラーユニット51の下流側で可変流量バルブ53をバイパスするバイパス配管52aに設けられている。可変流量バルブ53は、流量設定可能であり、設定した流量の一定量で冷媒を供給するようになっている。また、高速バルブ54は、高速で開閉(オン・オフ)し、バイパス配管52aを流れる冷媒の供給/停止を高速で行えるようになっている。
温度推定部60は、例えば、検査中にテスタ4から電子デバイスDへ供給される電力、電子デバイスDを加熱する照射LEDへの印加電力(照射LED熱量)、および電子デバイスDの近傍温度(例えば、温度センサ31aの検出値)を用いて電子デバイスDの温度を推定する。また、温度推定部60には、温度測定用回路80からの信号も入力される。
温度測定用回路80は、電子デバイスDの温度を測定可能に構成され、図6に示すように、各プローブ12aがインターフェース13に配置された複数の配線81によってテスタ4に接続される。電子デバイスDにおける電位差生成回路(例えば、ダイオード)の2つの電極Eに接触する2つのプローブ12aとテスタ4を接続する2つの配線81のそれぞれに、リレー82が設けられる。また、リレー82は、電位差測定ユニット16の配線83にも接続可能となっている。すなわち、各リレー82は、各電極Eの電位をテスタ4および電位差測定ユニット16のいずれかへ切り替えて伝達可能となっている。例えば、電子デバイスDの電気的特性の検査を行う際、各電極Eへ実装時電圧が印加されてから所定のタイミングで各電極Eの電位を電位差測定ユニット16へ伝達する。上記電位差生成回路では所定の電流を流した際に生じる電位差が温度によって異なることが知られている。したがって、電子デバイスDの電位差生成回路の電位差、すなわち、電位差生成回路の2つの電極E(プローブ12a)間の電位差に基づいて、電子デバイスDの温度を測定することができる。温度測定用回路80は、電子デバイスDにおける電位差生成回路、その2つの電極に接触する2つのプローブ12a、それらに接続される2つの配線81、リレー82、配線83、および電位差測定ユニット16により構成される。ただし、検査中、リレー82はテスタ4側の配線81側に接続されていることが多いため、温度測定用回路80は、例えば、温度推定部60のシステム同定の際のみに電子デバイスDの温度を使用し、電子デバイスDの温度制御には温度推定部60で推定された温度を用いる。
温度コントローラ30は、温度推定部60により推定される電子デバイスDの推定温度に基づいて、加熱機構40および冷却機構50により、電子デバイスDの温度を制御する。
<温度推定部>
次に、温度推定部60について詳細に説明する。
温度推定部60は、上述したように、いずれも測定可能な、[1]検査中にテスタ4から電子デバイスDへ供給される電力、[2]電子デバイスDを加熱する照射LEDへの印加電力(照射LED熱量)、および[3]電子デバイスDの近傍温度を用いて、電子デバイスDの温度を動的に推定する。
具体的には、温度推定部60は、測定可能な、上記[1]、[2]を操作量、[3]を出力として、電子デバイスDの発熱による温度上昇を動的モデルで表した動的システム(動的制御系)により電子デバイス温度を推定する。この場合、構築された動的システムにおいて、電子デバイスDの発熱による温度上昇は直接測定できない内部状態であり、このような測定できない内部状態はオブザーバを用いたオブザーバシステム(オブザーバ制御系)を構築することにより推定することができる。オブザーバを用いて未知量を推定すること自体は従来から知られている。
図7に基本的なオブザーバシステム61を示す。動的システム62をLED加熱システムとする。u(t)は照射LED熱量であり、y(t)は電子デバイスDの近傍温度である。近傍温度とは、電子デバイスD近傍で測定される温度をいう。本例ではウエハを吸着する蓋部材(ウエハチャック)31の温度センサ31aの検出値を近傍温度として用いている。オブザーバ63は、上記u(t)、y(t)を利用して、測定できない電子デバイスの内部状態である電子デバイスDの発熱による温度上昇を推定する。推定方法としては、オブザーバの極を指定してオブザーバゲインhを決定する方法を用いることができる。これにより、予めシステム行列A、b、cを同定し、これらと、直接観測される照射LED熱量、温度センサ信号を使用して電子デバイスの温度を推定することができる。
オブザーバの理論は以下の通りである。
システムの状態方程式は、以下の(1)に記載されたものとなる。yは出力である。
Figure 0007266481000001
以下の(2)に示す状態推定するコピーを作成する。
Figure 0007266481000002
(2)の状態量に、出力が同じになるようにhの項を追加すると(3)のようになる。
Figure 0007266481000003
ここで、
Figure 0007266481000004
とすると、以下の(4)となる。
Figure 0007266481000005
よってA-hcが安定な極を持てば、eはゼロに収束する。
以上が、動的システムをLED加熱システムとした場合の基本的なオブザーバシステムであるが、本実施形態では、テスタ4から電子デバイスDへ供給される電力も加味した拡張オブザーバシステムを構築する。
このように、テスタ4から電子デバイスDへ供給される電力も加味した拡張オブザーバシステムを用いることにより、従来、外乱として捉えるしかなかったテスタ4から電子デバイスDへ供給される電力を操作量として捉えることができる。これにより、テスタからの電力を加味した電子デバイスDの温度を状態量としてオブザーバで推定することができる。このように推定された電子デバイスDの温度が出力となり、温度コントローラ30にて温度制御が行われる。
図8にこのときの拡張オブザーバシステム65を示す。ここでは、図7の動的システム62およびオブザーバ63にテスタ4から電子デバイスDへ電力を供給する電力供給回路部64を加えている。テスタ4から電子デバイスDへ供給される電力から状態量への伝達関数を同定すると以下の(5)のようになる。
Figure 0007266481000006
図8に示す拡張オブザーバシステム65を、図7のような一般的なオブザーバシステムに書き換えると図9に示すようになる。66が動的システムであり、67がオブザーバである。u(t)は照射LED熱量とテスタ4から電子デバイスDへ供給される電力を含めた入力である。拡張オブザーバシステム65の状態方程式は、以下の(6)に記載されたものとなる。
Figure 0007266481000007
ここでplは元のシステム、dは電子デバイスDへのテスタからの電力、α、βはそのパラメータである。
基本的なシステムと同様、以下の(7)に示す、拡張システムの状態コピーを作成する。
Figure 0007266481000008
オブザーバ67を使用して電子デバイスDの温度を推定し、その推定された電子デバイス温度を用いて温度コントローラ30により温度制御を行う。
なお、本実施形態では近傍温度として蓋部材31に設けられた温度センサ31aの測定値を用いたが、これに限るものではない。例えば、プローブ12aをテスタ4に接続するインターフェース部の一部であるポゴピンに温度センサを取り付け、その温度センサの測定値を用いてもよく、さらに蛍光ファイバー温度計による測定値を用いてもよい。
<温度コントローラ>
次に、温度コントローラ30について詳細に説明する。
温度コントローラ30は、上述した温度推定部60で推定した電子デバイスDの温度(ジャンクション温度)を用いて電子デバイスDの温度を制御する。
以下、温度コントローラ30の好適な例について説明する。ただし、温度コントローラ30の制御方式は特に限定されず、従来用いられている種々の制御方式を適用することができる。
[温度コントローラの第1の例]
温度コントローラ30の第1の例は、加熱源であるLED41へ投入するパワー(電流値出力)を操作量としたスライディングモード制御、および冷却源である高速バルブへ投入するパワー(すなわち高速バルブの開閉信号)を操作量とした冷却モード制御により温度制御を行う。
スライディングモード制御は、状態空間内の予め設定した切替超平面(切替面)に状態を拘束するように、切替超平面の上下で制御を切り替える制御手法である。制御対象の初期状態が切替超平面外にある場合には、制御対象の状態を切替超平面に有限時間で到達・拘束させる(到達モード)。制御対象の状態が切替超平面に達したら状態を切替超平面で滑り動作させながら目標値へ収束させる(スライディングモード)。スライディングモード制御の制御入力uは、線形項(線形制御操作量)uと非線形項(非線形制御操作量)unlとの和であり、以下の式で表すことができる。
u=-(SB)-1SAx-K(SB)-1・sgn(σ)
=-(SB)-1{SAx+K・sgn(σ)}
σ=Sx
SAxが線形項であり、K・sgn(σ)が非線形項である。A、Bは状態方程式の行列であり、SとKが制御パラメータである。関数sgnは不連続な関数を表していて、sgn(σ)がスライディングモードの切替関数となる。切替超平面は線形制御の枠組みで設計可能であり、スライディングモードでは、切替超平面上を、非線形項により切替超平面上を図10に示す領域IIと領域Iを極めて短時間で行き来しながら進んでいく。すなわち、スライディングモードでは、線形項(線形制御操作量)は制御システムの状態を切替超平面上で制御誤差を最小にするようにし、非線形項(非線形制御操作量)はモデル化誤差や不確かな外乱があると制御システムの状態を切替超平面へ向かわせる。
図11は第1の例の温度コントローラ30の制御ブロックを示す図である。本例では、温度コントローラ30は、スライディングモードコントローラ71と、冷却モードコントローラ72と、切替コントローラ73と、プラントモデル74とを有する。
スライディングモードコントローラ71は、加熱機構40のLED41へ投入するパワー(電流値として出力)を操作量として出力し、温度制御を行う。スライディングモードコントローラ71では、図12に示すように、電子デバイスDの推定温度xが入力され、線形項(線形ゲイン項)と、非線形入力部75で生成された非線形項(非線形ゲイン項)により制御入力uが形成される。非線形入力部75は、図13に示すように、切替関数σと、SWgain:kと、SWita:ηとにより、非線形入力(非線形項):unlが生成される。unlは、以下の式で表される。
nl=-k・σ/(|σ|+η)
ηはチャタリング抑制項である。非線形入力(非線形項):unlは、切り替え周波数を無限としているため、状態量が切替超平面近傍でチャタリング(高周波振動)する。このため、ηを用いてチャタリングを抑制して入力を平滑化する。
図14は、冷却モードコントローラ72および切替コントローラ73の内部を示すブロック図である。
冷却モードコントローラ72は、冷却源である高速バルブ54へ投入するパワー(高速バルブ54の開閉信号)を操作量として冷却制御を行う。これによりステージ10の冷媒流路32aに供給される冷媒の量を制御し、電子デバイスDの温度制御を行う。冷却モードコントローラ72の出力は、冷媒流量および吸熱係数に基づき吸熱モデルにより算出される。図14では吸熱係数が-0.4と表示されているが、これは一例にすぎず、その値は電子デバイス等によって変化する。
切替コントローラ73は、スライディングモードコントローラの非線形項unlの値を切替信号として用いる。すなわち、切替コントローラ73は、非線形項unlの値により、スライディングモードコントローラ71の出力(制御入力)をそのまま用いるか、スライディングコントローラ71の出力を使用せず、冷却モードコントローラ72の出力を第2の操作量として使用するかを決定する。
スライディングモードコントローラ71の出力(制御入力)をそのまま用いるとは、スライディングモードコントローラ71の出力を第1の操作量として加熱源であるLED41に出力することである。
冷却モードコントローラ72の出力を第2の操作量として使用するとは、冷却モードコントローラ72の冷却源である高速バルブの出力を第2の操作量として使用することである。
具体的には、切替コントローラ73は、非線形項unlの値が正(切替超平面の一方側;図10の領域I)の場合は、スライディングモードコントローラ71の出力をそのまま第1の操作量としてLED41に出力する。また、非線形項unlの値が負(切替超平面の他方側;図10の領域II)の場合は、冷却モードコントローラ72の冷却源である高速バルブの出力(高速バルブの開閉信号)を第2の操作量として使用する。高速バルブの開閉時間は0.1sec以下と高速であり、高速バルブ54は、非線形項unlによる高速な切替に追従して開閉することができ、制御性高く温度制御を行うことができる。
プラントモデル74は、温度制御対象である電子デバイスD(ステージ10)の物理モデルであり、図15に示すようなものである。そして、切替コントローラ73から出力された信号が、プラントモデル74に入力され、プラントモデル74での必要な演算を経て制御信号が得られる。
電子デバイスDの温度制御は、冷却機構50の可変流量バルブ53により冷媒流路32aに一定流量で冷媒を流して吸熱しながら温度コントローラ30により行われる。すなわち、温度コントローラ30により、加熱源であるLED41に投入されるパワーを操作量とするスライディングモード制御、および冷却源である高速バルブ54に投入するパワー(高速バルブ開閉信号)を操作量とする冷却モード制御による温度制御を行う。このとき、切替コントローラ73により、非線形項unlの値により、非線形項unlをそのまま用いてスライディングモード制御を行うか、非線形項unlを高速バルブ54の開閉信号として用いて冷却モード制御を行うかが決定される。スライディングモード制御の非線形項unlの値が正の場合には、そのまま、LED41に投入するパワーを操作量とするスライディングモード制御による温度制御が行われる。スライディングモード制御の非線形項unlの値が負になった場合は、非線形項unlが高速バルブ54の開閉信号として出力され、LED41のスライディングモード制御が、冷却モード制御に切り替えられる。このとき温度制御にはスライディングモードコントローラ71の出力は使用しない。冷却モード制御を用いることにより、LED41をオフにした場合以上に電子デバイスDを冷却できるようになる。これにより、テスタ4から電子デバイスDへの印加電圧(電力)が大きく非常に大きな発熱があった場合でも電子デバイスDの温度制御性が確保される。
[温度コントローラの第2の例]
温度コントローラの第2の例の基本構成は、第1の例と同じであるが、後述する図16に示すように、第1の例とは制御方式が異なっている。
本例の温度コントローラにおいても、第1の例と同様、電子デバイスDの温度推定結果に基づいて、加熱源であるLED41へ投入するパワー(電流値出力)を操作量としたスライディングモード制御に基づく制御を行う。また、本例の温度コントローラでは、第1の例の温度コントローラと同様、スライディングモード制御に加え、高速バルブへ投入するパワー(すなわち高速バルブの開閉信号)を操作量とした冷却モード制御を行う。ただし、本例の温度コントローラは、冷却モードの際に加熱源であるLED41にも制御信号を送る点が第1の例の温度コントローラとは異なっている。
以下、本例の温度コントローラを温度コントローラ30´として詳細に説明する。
図16は温度コントローラ30´の制御ブロックを示す図である。温度コントローラ30´は、スライディングモードコントローラ71と、冷却モードコントローラ72と、加算器77と、切替コントローラ73´と、プラントモデル74とを有する。スライディングモードコントローラ71と、冷却モードコントローラ72と、プラントモデル74の基本構成は、第1の例の温度コントローラ30と同様である。
図17は、冷却モードコントローラ72、加算器77および切替コントローラ73´の構成およびこれらの信号の授受を示すブロック図である。
上述したように、冷却モードコントローラ72は、冷却源である高速バルブ54へ投入するパワー(高速バルブ54の開閉信号)を操作量として冷却制御を行う。これによりステージ10の冷媒流路32aに供給される冷媒の量を制御し、電子デバイスDを温度制御する。冷却モードコントローラ72の出力は、冷媒流量および吸熱係数に基づき吸熱モデルにより算出される。図17では吸熱係数が-20と表示されているが、これは一例にすぎず、その値は電子デバイス等によって変化する。
切替コントローラ73´は、第1の例の切替コントローラ73と同様、スライディングモードコントローラの非線形項unlの値を切替信号として用いる。そして、切替コントローラ73´は、非線形項unlの値により、スライディングモードコントローラ71の出力をそのまま用いるか、第2の操作量を使用するかを決定する。切替コントローラ73´は、第2の操作量として、加算器77でスライディングモード出力と冷却モードコントローラ72の出力とを加えたものを使用する。すなわち、第2の操作量は、スライディングモードコントローラ71からの加熱源であるLED41への出力と、冷却モードコントローラ72の冷却源である高速バルブの出力とを加えたものである。
スライディングモードコントローラ71の出力(制御入力)をそのまま用いるとは、スライディングモードコントローラ71の出力を第1の操作量として加熱源であるLED41に出力することである。
具体的には、切替コントローラ73´は、非線形項unlの値が正(切替超平面の一方側;図10の領域I)の場合は、スライディングモードコントローラ71の出力をそのまま第1の操作量としてLED41に出力する。また、非線形項unlの値が負(切替超平面の他方側;図10の領域II)の場合は、スライディングモードコントローラ71の出力と、冷却モードコントローラ72の冷却源である高速バルブの出力(高速バルブの開閉信号)とを加えたものを第2の操作量として使用する。
冷却モードコントローラ72では、上述したように、開閉時間が0.1sec以下と高速で動作する高速バルブ54を、非線形項unlによる高速な切替に追従して開閉させる。これにより、LED41をオフにした場合以上に電子デバイスDを冷却できるようになり、電子デバイスDに非常に大きな発熱があった場合の電子デバイスDの温度制御性が確保される。また、第2の操作量として、このような冷却モードコントローラ72の高速バルブの出力のみではなく、スライディングモードコントローラ71の出力が加えられることにより、急冷の過渡応答を緩和して良好な制御性を得ることができる。
<検査装置による検査処理>
次に、検査装置1を用いたウエハWに対する検査処理の一例について説明する。
まず、ローダ3のFOUPから搬送装置によりウエハWを取り出してステージ10に搬送し、載置する。次いで、ステージ10を所定の位置に移動する。
そして、加熱機構40の全てのLED41を点灯させ、蓋部材31の温度センサ31aから取得される情報に基づいて、蓋部材31の温度が面内で均一になるように、LED41からの光出力と、ステージ10内の冷媒流路32aを流れる冷媒の流量を可変流量バルブ53により調整する。
この状態で、ステージ10を移動させて、ステージ10の上方に設けられているプローブ12aと、ウエハWの検査対象の電子デバイスDの電極Eとを接触させる。リレー82を電位差測定ユニット16の配線83に接続させ、電位差測定ユニット16により、検査対象の電子デバイスDにおける前述の電位差生成回路の電位差を取得し、温度推定部60のシステム同定を行う。
その後、リレー82をテスタ4側の配線81側に接続させることにより、プローブ12aに検査用の信号が入力される。これにより、電子デバイスDの検査が開始される。
上記検査中、温度制御装置20により電子デバイスDの温度制御が行われる。温度制御装置20においては、温度推定部60により電子デバイスDの温度を推定し、推定された電子デバイスDの温度を用いて温度コントローラ30(30´)により電子デバイスDの温度を制御する。
近時、汎用CPUの高集積化、クロック速度上昇の影響、および人工知能の応用範囲拡大にともなうGPUへの対応の増加により、電子デバイスの発熱密度増大に向かっている。特にGPUは、同時に複数の演算を実行するため、発熱量も増大の一途とされている。
このため、電子デバイスの検査の際に、電子デバイスの大きな発熱を考慮して温度制御を行う必要がある。電子デバイスには、PNジャンクション、リングオシレータ等の温度測定回路が組み込まれていることがあり、この温度測定回路により電子デバイスの温度を測定して温度制御を行うことができる。
しかし、すべての電子デバイスに温度測定回路が実装されているわけではなく、直接温度を測定できない電子デバイスも存在するので、電子デバイスの温度を高精度で推定する技術が求められる。
上記特許文献2は、電子デバイス単体で検査する際に、電子デバイスの温度を、所定の熱伝達定数と電力消費量から静的に推定し、電子デバイスの温度制御を行うものである。しかし熱伝達係数は動的な特性であり、特許文献2のような静的な推定では、推定精度が不十分な場合も生じる可能性がある。また、熱伝達係数は、発熱源と伝達部材との接触状態により変化するものであり、接触状態が変化するとそのまま電子デバイス温度の誤差となる。
これに対し、本実施形態では、温度推定部60により、[1]検査中にテスタ4から電子デバイスDへ供給される電力、[2]電子デバイスDを加熱する照射LEDへの印加電力(照射LED熱量)、および[3]電子デバイスDの近傍温度を用いて電子デバイスDの温度を動的に推定する。具体的には、温度推定部60は、上記[1]、[2]を操作量、[3]を出力として、電子デバイスDの発熱から温度上昇を動的モデルで表し、電子デバイス温度を推定する。
このように電子デバイスDの発熱から温度上昇を動的モデルで表す動的システムを用いるため、テスタ4から電子デバイスDへ電力が供給されて電子デバイスDが発熱する場合でも、電子デバイスDの温度を高精度で推定することができ、高精度の温度制御を実現することができる。また、操作量、電子デバイスDへ供給される電力(消費電力)、近傍温度(例えばステージ温度)から電子デバイス温度を推定するので、モデル化誤差が少ない。さらに、動的に推定するので応答速度も向上する。
また、電子デバイスDの発熱による温度上昇は直接観測できない内部状態であるが、オブザーバを用いることにより、電子デバイス温度の推定を比較的容易に行うことができる。
さらに、従来、ウエハに形成された電子デバイスの検査を行うプローバにおいては、電子デバイスの発熱による電子デバイス温度への影響を考慮していなかったが、温度推定部60では、電子デバイスDの発熱による温度上昇を動的モデルで表すことにより、電子デバイスDの発熱を加味して電子デバイス温度を高精度で推定することができる。
さらにまた、ウエハに形成された状態で電子デバイスの発熱を加味して電子デバイス温度を推定できることから、特許文献2の静的な温度推定よりも高精度の電子デバイス温度の推定ができるのみならず、検査の際のパッケージコストも不要となる。
さらにまた、ホワイトノイズが加わるようなシステムでは、その誤差分を補正し、電子デバイス温度の推定を行うことができる。したがって、本実施形態のような負荷パワーを動的に変化させるシステムには有効である。
また、温度コントローラとして、第1の例の温度コントローラ30を用いる場合には、加熱源であるLED41に投入するパワーを操作量とするスライディングモード制御、および冷却源である高速バルブ54に投入するパワー(高速バルブ開閉信号)を操作量とする冷却モード制御による温度制御を行う。このとき、切替コントローラ73は、上述のように、非線形項unlの値により、スライディングモードコントローラ71の出力(制御入力)をそのまま用いるか、非線形項unlを高速バルブ54の開閉信号として用いて冷却モード制御するかを決定する。冷媒流量を一定として、LED41に投入するパワーを操作量とするスライディングモード制御のみで電子デバイスDの温度制御を行うことも可能であるが、その場合には、電子デバイスDの発熱が大きくなると、十分な温度制御が行えない場合も生じる。
これに対して、第1の例の温度コントローラ30では、スライディングモード制御を行っている際に、電子デバイスDの発熱が大きくスライディングモード制御の非線形項unlが負になった場合は、切替コントローラ73により冷却モード制御に切り替える。これにより、LED41をオフにした場合以上にステージ10を冷却することができ、冷却能力が強化される。したがって、電子デバイスDに非常に大きな発熱があった場合でも、電子デバイスDの温度を十分に冷却することができ、良好な制御性で電子デバイスDの温度制御を行うことができる。なお、このときの高速バルブ54の位置は、できる限りむだ時間を少なくする観点から、極力ステージ10に近づけることが望ましい。
さらに、高速バルブ54を用いて冷却モード制御を行うので、切替信号として用いた非線形項unlの正負の変動に追従して高速バルブ54を開閉することができ、高精度で冷却制御を行うことができる。
また、温度コントローラとして、第2の例の温度コントローラ30´を用いる場合には、切替コントローラ73´が、非線形項unlの値により、スライディングモードコントローラ71の出力をそのまま用いるか、スライディングモード出力と冷却モードコントローラ72の出力とを加えた第2の操作量を使用するかを決定する。
上記第1の例では、冷却モードコントローラ72が、開閉時間が0.1sec以下と高速で動作する高速バルブ54を、非線形項unlによる高速な切替に追従して開閉させる。これにより、LED41をオフにした場合以上に電子デバイスDを冷却できるようになり、非常に大きな発熱外乱があった場合の電子デバイスDの温度制御性が確保される。
しかし、第1の例の温度コントローラ30では、制御性は良好であるものの、非線形項unlが負の場合に、高速バルブ54の動作のみであるため、急冷の過渡応答となることがある。つまり、切替コントローラ73により高速バルブ54を開にしたときの電子デバイスDの温度低下を補うために、LED41の出力を大きくする必要があり、また、次の冷却を行うタイミング(高速バルブを開にするタイミング)も早くなる。このため、切替コントローラ73による制御の際に、電流値の振幅が大きくかつ高速バルブ54の開の頻度が多くなる傾向にある。
これに対し、第2の例の温度コントローラ30´では、非線形項unlが負の場合の第2の操作量として、このような冷却モードコントローラ72の高速バルブの出力のみではなく、スライディングモードコントローラ71の出力を加える。このように、高速バルブ54の動作中にLED41にも同時に制御信号を送るので、急冷の過渡応答を緩和することができるという利点がある。このため、第1の例の温度コントローラ30の効果に加え、電流値の振幅を小さく、かつ高速バルブ54の開の頻度を少なくすることができ、より振幅が小さく滑らかな温度制御が可能となるといった効果も奏する。
なお、電子デバイスの検査は、複数のデバイスを一括して行ってもよく、また、DRAM等で採用される一括コンタクトプロービングのように全ての電子デバイスを一括して行ってもよい。いずれの場合も、検査対象の電子デバイスの温度を上述のようにLED41のパワーを操作量とするスライディングモード制御と、高速バルブの開閉による冷却モード制御を併用することにより良好な制御性で電子デバイスの温度制御を行うことができる。
<他の適用>
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、上記実施形態では、加熱源としてLEDを用いた場合について説明したが、加熱源はLEDにかぎらず、抵抗ヒータ等の他の加熱源であってもよい。また、上記実施形態では、温度制御対象としてウエハ上の電子デバイス(チップ)を例にとって示したが、これに限るものではない。また、温度制御装置を検査装置に適用した場合について示したが、これに限るものでもない。
1;検査装置
2;検査部
3;ローダ
4;テスタ
10;ステージ
12;プローブカード
12a;プローブ
13;インターフェース
15;制御部
20;温度制御装置
30、30´;温度コントローラ
31a;温度センサ
32a;冷媒流路
40;加熱機構
41;LED
50;冷却機構
52;冷媒配管
53;可変流量バルブ
54;高速バルブ
60;温度推定部
61;オブザーバシステム
62,66;動的システム
63,67;オブザーバ
64;電力供給回路部
71;スライディングモードコントローラ
72;冷却モードコントローラ
73、73´;切替コントローラ
74;プラントモデル
77;加算器
D;電子デバイス
W;ウエハ

Claims (17)

  1. 温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置であって、
    前記温度制御対象物を加熱する加熱源を有する加熱機構と、
    前記温度制御対象物を冷却する冷却源を有する冷却機構と、
    前記温度制御対象物の近傍温度を測定する温度測定器と、
    前記加熱源へ投入するパワー、前記温度制御対象物へ供給されるパワー、および前記近傍温度により前記温度制御対象物の温度を動的に推定する温度推定部と、
    前記温度制御対象物の推定温度に基づいて、前記加熱源に投入するパワーを制御して前記温度制御対象物の温度を制御する温度コントローラと、
    を備え、
    前記温度コントローラは、
    前記加熱源へ投入するパワーを操作量とするスライディングモードコントローラと、
    前記冷却源へ投入するパワーを操作量とする冷却モードコントローラと、
    前記スライディングモードコントローラの出力である線形項と非線形項のうち、前記非線形項の値により、前記スライディングモードコントローラの出力をそのまま第1の操作量として前記加熱源に出力するか、または、前記スライディングモードコントローラの出力を使用せず、前記冷却モードコントローラの出力を第2の操作量として前記冷却源に出力するかを決定する切替コントローラと、
    を有する、温度制御装置。
  2. 温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置であって、
    前記温度制御対象物を加熱する加熱源を有する加熱機構と、
    前記温度制御対象物を冷却する冷却源を有する冷却機構と、
    前記温度制御対象物の近傍温度を測定する温度測定器と、
    前記加熱源へ投入するパワー、前記温度制御対象物へ供給されるパワー、および前記近傍温度により前記温度制御対象物の温度を動的に推定する温度推定部と、
    前記温度制御対象物の推定温度に基づいて、前記加熱源に投入するパワーを制御して前記温度制御対象物の温度を制御する温度コントローラと、
    を備え、
    前記温度コントローラは、
    前記加熱源へ投入するパワーを操作量とするスライディングモードコントローラと、
    前記冷却源へ投入するパワーを操作量とする冷却モードコントローラと、
    前記スライディングモードコントローラの出力である線形項と非線形項のうち、前記非線形項の値により、前記スライディングモードコントローラの出力をそのまま第1の操作量として前記加熱源に出力するか、または、前記スライディングモードコントローラの出力と前記冷却モードコントローラの出力とを加えたものを第2の操作量として前記加熱源および前記冷却源に出力するかを決定する切替コントローラと、
    を有する、温度制御装置。
  3. 前記温度推定部は、前記加熱源へ投入するパワーと、前記温度制御対象物へ供給されるパワーと、を操作量とし、前記近傍温度を出力値とした動的制御系により前記温度制御対象物の温度を推定する、請求項1または請求項2に記載の温度制御装置。
  4. 前記温度推定部は、前記動的制御系と、オブザーバとにより構成された、オブザーバ制御系により前記温度制御対象物の温度を推定する、請求項に記載の温度制御装置。
  5. 記温度測定器は、前記近傍温度として、前記温度制御対象物を保持する保持部の温度、または前記温度制御対象物へパワーを供給する供給部材の温度を測定する、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の温度制御装置。
  6. 前記冷却機構は、前記温度制御対象物を冷媒により冷却し、前記冷却源は冷媒の流路を開閉する高速バルブであり、前記冷却モードコントローラの出力は前記高速バルブへの開閉信号である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の温度制御装置。
  7. 前記加熱源はLEDであり、前記第1の操作量はLEDに投入する電流値である、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の温度制御装置。
  8. 前記温度制御対象物は、基板に設けられた電子デバイスである、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の温度制御装置。
  9. 温度制御対象物の温度制御を行う温度制御方法であって、
    前記温度制御対象物を加熱する加熱源へ投入するパワー、前記温度制御対象物へ供給されるパワー、および前記温度制御対象物の近傍温度により前記温度制御対象物の温度を動的に推定する工程と、
    前記温度制御対象物の推定温度に基づいて、前記加熱源に投入するパワーを制御して前記温度制御対象物の温度を制御する工程と、
    を有し、
    前記温度制御対象物の温度を制御する工程は、
    前記加熱源へ投入するパワーを操作量としてスライディングモード制御を行う工程と、
    前記温度制御対象物を冷却する冷却源へ投入するパワーを操作量として冷却モード制御を行う工程と、
    前記スライディングモード制御における出力である線形項と非線形項のうち、前記非線形項の値により、前記スライディングモード制御の出力をそのまま第1の操作量として前記加熱源に出力するか、または、前記スライディングモード制御の出力を使用せず、前記冷却モード制御の出力を第2の操作量として前記冷却源に出力するかを決定する工程と、
    を有する、温度制御方法。
  10. 温度制御対象物の温度制御を行う温度制御方法であって、
    前記温度制御対象物を加熱する加熱源へ投入するパワー、前記温度制御対象物へ供給されるパワー、および前記温度制御対象物の近傍温度により前記温度制御対象物の温度を動的に推定する工程と、
    前記温度制御対象物の推定温度に基づいて、前記加熱源に投入するパワーを制御して前記温度制御対象物の温度を制御する工程と、
    を有し、
    前記温度制御対象物の温度を制御する工程は、
    前記温度制御対象物を加熱する加熱源へ投入するパワーを操作量としてスライディングモード制御を行う工程と、
    前記スライディングモード制御と、前記温度制御対象物を冷却する冷却源へ投入するパワーを操作量とする冷却モード制御とを併用する工程と、
    前記スライディングモード制御における出力である線形項と非線形項のうち、前記非線形項の値により、前記スライディングモード制御の出力をそのまま第1の操作量として前記加熱源に出力するか、または、前記スライディングモード制御の出力と前記冷却モード制御の出力を加えたものを第2の操作量として前記加熱源および前記冷却源に出力するかを決定する工程と、
    を有する、温度制御方法。
  11. 前記温度制御対象物の温度を動的に推定する工程は、前記加熱源へ投入するパワーと、前記温度制御対象物へ供給されるパワーと、を操作量とし、前記近傍温度を出力値とした動的制御系により前記温度制御対象物の温度を推定する、請求項9または請求項10に記載の温度制御方法。
  12. 前記温度制御対象物の温度を動的に推定する工程は、前記動的制御系と、オブザーバとにより構成された、オブザーバ制御系により前記温度制御対象物の温度を推定する、請求項11に記載の温度制御方法。
  13. 前記温度制御対象物は、基板に設けられた電子デバイスである、請求項から請求項12のいずれか1項に記載の温度制御方法。
  14. 複数の電子デバイスが設けられた基板を載置するステージと、
    前記ステージ上の基板に設けられた前記電子デバイスにプローブを電気的に接触させて当該電子デバイスを検査する検査機構と、
    前記電子デバイスの温度制御を行う温度制御装置と、
    を具備し、
    前記温度制御装置は、
    前記電子デバイスを加熱する加熱源を有する加熱機構と、
    前記電子デバイスを冷却する冷却源を有する冷却機構と、
    前記電子デバイスの近傍温度を測定する温度測定器と、
    前記加熱源へ投入するパワー、前記電子デバイスへ供給されるパワー、および前記近傍温度により前記電子デバイスの温度を動的に推定する温度推定部と、
    前記電子デバイスの推定温度に基づいて、前記加熱源に投入するパワーを制御して前記電子デバイスの温度を制御する温度コントローラと、
    を備え、
    前記温度コントローラは、
    前記加熱源へ投入するパワーを操作量とするスライディングモードコントローラと、
    前記冷却源へ投入するパワーを操作量とする冷却モードコントローラと、
    前記スライディングモードコントローラの出力である線形項と非線形項のうち、前記非線形項の値により、前記スライディングモードコントローラの出力をそのまま第1の操作量として前記加熱源に出力するか、または、前記スライディングモードコントローラの出力を使用せず、前記冷却モードコントローラの出力を第2の操作量として前記冷却源に出力するかを決定する切替コントローラと、
    を有する、検査装置。
  15. 複数の電子デバイスが設けられた基板を載置するステージと、
    前記ステージ上の基板に設けられた前記電子デバイスにプローブを電気的に接触させて当該電子デバイスを検査する検査機構と、
    前記電子デバイスの温度制御を行う温度制御装置と、
    を具備し、
    前記温度制御装置は、
    前記電子デバイスを加熱する加熱源を有する加熱機構と、
    前記電子デバイスを冷却する冷却源を有する冷却機構と、
    前記電子デバイスの近傍温度を測定する温度測定器と、
    前記加熱源へ投入するパワー、前記電子デバイスへ供給されるパワー、および前記近傍温度により前記電子デバイスの温度を動的に推定する温度推定部と、
    前記電子デバイスの推定温度に基づいて、前記加熱源に投入するパワーを制御して前記電子デバイスの温度を制御する温度コントローラと、
    を備え、
    前記温度コントローラは、
    前記加熱源へ投入するパワーを操作量とするスライディングモードコントローラと、
    前記冷却源へ投入するパワーを操作量とする冷却モードコントローラと、
    前記スライディングモードコントローラの出力である線形項と非線形項のうち、前記非線形項の値により、前記スライディングモードコントローラの出力をそのまま第1の操作量として前記加熱源に出力するか、または、前記スライディングモードコントローラの出力と、前記冷却モードコントローラの出力とを加えたものを第2の操作量として前記加熱源および前記冷却源に出力するかを決定する切替コントローラと、
    を有する、検査装置。
  16. 前記温度推定部は、前記加熱源へ投入するパワーと、前記電子デバイスへ供給されるパワーと、を操作量とし、前記近傍温度を出力値とした動的制御系により前記電子デバイスの温度を推定する、請求項14または請求項15に記載の検査装置。
  17. 前記温度推定部は、前記動的制御系と、オブザーバとにより構成された、オブザーバ制御系により前記電子デバイスの温度を推定する、請求項16に記載の検査装置。
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