JP7264517B2 - 送信装置、受信装置、制御方法、およびプログラム - Google Patents

送信装置、受信装置、制御方法、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7264517B2
JP7264517B2 JP2021040248A JP2021040248A JP7264517B2 JP 7264517 B2 JP7264517 B2 JP 7264517B2 JP 2021040248 A JP2021040248 A JP 2021040248A JP 2021040248 A JP2021040248 A JP 2021040248A JP 7264517 B2 JP7264517 B2 JP 7264517B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control signal
transmission
code
side control
receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021040248A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022139737A (ja
Inventor
大介 相田
Original Assignee
株式会社光電製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社光電製作所 filed Critical 株式会社光電製作所
Priority to JP2021040248A priority Critical patent/JP7264517B2/ja
Publication of JP2022139737A publication Critical patent/JP2022139737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7264517B2 publication Critical patent/JP7264517B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)

Description

本発明は、時系列情報を時系列の処理単位ごとに符号化して得られる符号列の送受信を制御する技術に関する。
近年、ロボットやドローンといった無人移動体からの映像伝送用途として専用の周波数帯域(無人移動体画像伝送システム)が整備され、日本国内において当該帯域での利用が認可された無線機を用いた映像無線伝送装置が市場に投入されつつある。周辺環境としても、カメラ等の撮像器は4K解像度(3840×2160)といった超高精細映像が出力可能となり、映像コーデックではH.264/AVC及びH.265/HEVC等といった高効率圧縮方式を採用することで、莫大な伝送容量が必要である高精細映像の無線伝送が可能となってきている。またドローンのFPV(First Person View)や建設機器・農業機器等の遠隔操縦用途を目的として、低遅延、リアルタイム伝送に対応するものなど幅広く市場に展開されている。
H.264/265等の映像コーデックでは、GOP(Group of Picture)に応じた圧縮伸張処理が実施されるものであるが、低ビットレートで高画質な映像伝送を可能とするために、Iピクチャ(Intra Picture)の挿入頻度を下げる、すなわちPピクチャ(Predictive Picture)およびBピクチャ(Bidirectionally Predictive Picture)の割合を多くするGOPサイズを大きくした運用(LongGOP)が採用されている。ところで、Bピクチャは圧縮率が高いため低レートでの高画質化に寄与するものであるが、双方向予測ピクチャということでデコード処理時には遅延時間が大きくなる傾向がある。前述の通りリアルタイム性が重要視されるシステムでは、Bピクチャを使用しない(IPPP・・・)といった運用方法が採用されており、場合によってはエンコード開始時1stピクチャのみをIピクチャとして、残りはPピクチャ(前方向予測ピクチャ)として構成する伝送方式(P Only)も採用されている。
H.264/265等の映像コーデックを用いた映像伝送システムでは、送信機(エンコーダ)において固定長Mpeg-TSパケット(188Byte)を生成し、そこに映像データや受信側との同期に必要となるデータを分割して挿入する。生成されたパケットは、例えばテレビ放送で使用されるOFDM変調波を用いる無線方式やIP通信網を用いて受信機(デコーダ)へ伝送し、受信機において受信したデータの復号、映像出力・表示をするものである。IP伝送の場合は、信頼性の確保が重要視される場合はTCP/IP方式によるコネクション型が採用されるが、リアルタイム性が重視されるシステムではコネクションレス型のUDP方式を採用したシステムが広く展開されている。
映像信号を伝送させる際には、光の三原色R,G,B成分を直接扱わずに輝度成分Yと色差成分Cb,Crへ変換した伝送方式が採用させている。近年、カメラ等映像機器において超高精細映像と定義される4K UHD(Ultra High Difinition)対応の製品が増えてきた。4K UHD映像信号では、輝度信号に比べて色差信号の画素数を1/2に削減したYCbCr4:2:2フォーマット、色ビット深度が10Bit、フレーム周波数を60Hz(Progressive 順次走査方式)とした映像フォーマットが一般に使用されている。例えば、この映像をそのまま非圧縮で伝送(又は保存)しようとすると、莫大な伝送レートが必要となる。実際に必要なレートは、次式で計算することが出来る。
<3840(画素)×2160(ライン数)×10(ビット深度)×2(色情報の画素比率)×60(フレーム周波数)>。
この計算結果から判断すると、およそ10Gbps必要ということが分かる。
しかしながら、ドローン空撮等移動体からの無線伝送を考えた場合にこの様な高速通信を可能とする伝送路の実現は難しく、実際に確保可能な伝送レートは、数メガから数十メガbpsとなることが予想される。そのため、コーデックを使用してデータ圧縮を行なうことで当該映像を伝送させるシステムが一般的である。また近年のビデオカメラでは、H.264や265といったコーデックを内蔵し圧縮処理しつつ映像データを保存することが可能である。保存方式も通常のIPBピクチャを使用した高圧縮なものだけでなく、素材加工・編集時優位性を考慮して全てのピクチャをIとして保存するもの(ALL Intra方式)に対応するものもある。但しIピクチャは差分成分のみのP、Bピクチャと比べデータ量が大きいため、例えばLongGOP方式で保存する際のビットレートが100Mbpsの場合に、ALL Intra方式では400Mbpsとなる等、Iピクチャを使用することで非常に大きなビットレート差が生じることを確認出来る。同じ画像をIピクチャで表現する場合は、Pピクチャに比べて高ビットレートが必要ということで、言い換えれば同じビットレートで表現した場合、IピクチャはPピクチャと比べて画質が大きく劣化してしまう。
リアルタイム映像伝送システムを構築する場合、映像コーデックではLongGOPかつBピクチャを使用しない方式(IPPP・・・等)とすることが一般的であるが、この様な方式を採用する際の欠点として映像リフレッシュに関する問題が挙げられる。圧縮処理と伸張処理はGOPに従って処理されるものであるが、Pピクチャは前フレームとの差分情報しか保持しないため、当該ピクチャ情報だけでは一枚の画像として表現することが出来ず、必ず直前のIピクチャ(キーフレーム)または過去のIピクチャとPピクチャに基づく情報を参照する必要がある。つまり、映像伝送時のパケットロス等の通信障害を理由とし一部ピクチャ情報が欠落した場合、参照情報に不具合が発生することからデコード後の表示映像が崩れることや、ブロックノイズが発生する等の映像障害発生が想定される。この場合、次のIピクチャが挿入されるまで障害が解消されず、場合によっては長時間にわたり映像が崩れた状態が続いてしまう可能性がある。このような問題を解決するために、障害が発生した場合にIピクチャをフレーム列に挿入する処理を映像リフレッシュと呼ぶ。
しかし、この様な問題を解決するためにデータ量が大きいIピクチャを頻繁に挿入することは伝送路を圧迫することとなり、特にビットレート制約が厳しい無線伝送においては推奨されない運用であり、伝送路ビットレートの改善が見込めない状況では大幅な画質低下を発生させてしまう懸念が残る。実際に、Iピクチャと前後のPピクチャ間での画質差が顕著に現れることもあり、こういった状態は一般にPulsing Effectと表現される。よって、この様な問題を回避するべくGOPサイズを大きくしてIピクチャ挿入をなるべく少なくすることが望まれており、また映像障害発生時には迅速に復旧させることが求められる。
これに対し、特許文献1には、受信側で伝送エラーを検出した際に送信側に再送要求を行い、送信側にIピクチャを優先的に伝送させることで映像の途切れを回避する方式が開示されている。
特開2004-328022号公報
しかしながら、特許文献1の方式は、受信側と送信側とがコネクションを確立し、受信側からの再送要求が確実に送信側に伝送されることを前提としたものであり、再送要求などの制御信号が確実に送信側に伝送されるとは限らないコネクションレス型のリアルタイム通信には利用できない。
このような問題は、GOPに従って映像時系列情報の圧縮処理と伸張処理を行うコネクションレス型のリアルタイム通信に限られたものではなく、任意の時系列情報を時系列の処理単位ごとに符号化して得られる符号列のリアルタイム通信を行う場合において、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく現在の処理単位の時系列情報を符号化する方式と、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いて現在の処理単位の時系列情報を符号化する方式とを組み合わせて符号化を行う方式が採用されているときに共通するものである。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、時系列情報を時系列の処理単位ごとに符号化して得られる符号列のリアルタイム通信を行う場合において、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく現在の処理単位の時系列情報を符号化する方式と、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いて現在の処理単位の時系列情報を符号化する方式とを組み合わせて符号化を行う方式が採用されているときに、通信障害を検知し、復旧用の符号の挿入を適切に行う技術を提供することを目的とする。
時系列情報を時系列の処理単位ごとに符号化して得られる符号列を送信する送信装置は、正常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いて現在の処理単位の時系列情報を符号化して得られる第1符号と正常状態を表す送信側制御信号とを送信する正常時処理を実行し、異常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく現在の処理単位の時系列情報を符号化して得られる第2符号と第2符号を送信したことを表す送信側制御信号とを送信した後、さらに第1符号を送信する異常時処理を実行する。
時系列の処理単位ごとの符号の列である符号列を受信する受信装置は、正常状態を表す送信側制御信号を受信した場合に、受信情報を正常に受信したか否かを判定する判定処理を実行し、受信情報を正常に受信したと判定した場合に、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いて受信情報に含まれた現在の処理単位の第1符号を復号し、正常状態を表す受信側制御信号を送信する正常時処理を実行し、受信情報を正常に受信しなかったと判定した場合に、異常状態を表す受信側制御信号を送信し、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく復号可能な現在の処理単位の第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信したか否かを判定し、第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信したと判定した場合に、第2符号を復号し、正常状態を表す受信側制御信号を送信する異常時処理を実行する。
本発明では、送信装置と受信装置との間で、正常状態を表す送信側制御信号、正常状態を表す受信側制御信号、異常状態を表す受信側制御信号、および第2符号を送信したことを表す送信側制御信号を送受するため、いずれかの制御信号が確実に伝送できなかった場合であっても、通信状態に応じた適切な復帰処理を行うことができる。そのため、時系列情報を時系列の処理単位ごとに符号化して得られる符号列のリアルタイム通信を行う場合において、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく現在の処理単位の時系列情報を符号化する方式と、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いて現在の処理単位の時系列情報を符号化する方式とを組み合わせて符号化を行う方式が採用されているときに、通信障害を検知し、復旧用の符号(第2符号)の挿入を適切に行うことができる。
図1は実施形態の無線システムの機能構成を例示した図である。 図2は実施形態の無線送信機の機能構成を例示した図である。 図3は実施形態の無線受信機の機能構成を例示した図である。 図4Aから図4Dは映像回線で伝送されるTSパケットのデータ構造を例示した図である。 図5Aは送信装置の状態遷移図であり、図5Bは受信装置の状態遷移図である。 図6は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図7は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図8は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図9は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図10は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図11は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図12は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図13は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。 図14は無線送信機と無線受信機との処理を例示するためのフロー図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
<構成>
図1に例示するように、本実施形態の無線システム1は無線送信機11、無線受信機12、および外部制御装置13を有する。無線送信機11は、送信装置111、撮像装置112、送信アンテナ113、および制御回線アンテナ114を有する。無線受信機12は、受信装置121、表示装置122、受信アンテナ123、および制御回線アンテナ124を有する。図2に例示するように、本実施形態の送信装置111は、映像エンコーダ111a、映像回線無線送信部111b、制御部111c、および制御回線無線受信部111dを有する。図3に例示するように、本実施形態の受信装置121は、映像デコーダ121a、映像回線無線受信部121b、制御部121c、および制御回線無線送信部121dを有する。
送信装置111および受信装置121は、例えば、通信機と、所定のプログラムを実行するCPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)およびRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータとによって構成される。撮像装置112はカメラなどの映像情報を取得する装置である。表示装置122は、ディスプレイ、投影機、VRゴーグルなどの装置である。外部制御装置13は、例えば、所定のプログラムを実行するプロセッサおよびRAM・ROM等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータによって構成される。
無線システム1は、例えば、ドローン等の移動体に搭載された無線送信機11から地上等に設置された無線受信機12に対して撮像装置112より入力された映像信号を無線伝送させるシステムである。映像伝送用に使用する映像回線は、例えば、無人移動体画像伝送システム等を想定する。しかし、これは本発明を限定するものではなく、無線送信機11が、時系列信号(例えば、時系列映像信号)を時系列の処理単位(例えば、フレーム)ごとに符号化して得た符号列を送信し、無線受信機12が無線送信機11から送信された符号列を受信して復号するものであればよい。また、本実施形態では、無線送信機11から無線受信機12への符号列の伝送がリアルタイムに行われる例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、符号列の伝送がリアルタイムに行われなくてもよい。
<処理の概要>
次に、図1、図5A、および図5Bを用い、本実施形態の処理の概要を示す。
無線送信機11は、撮像装置112より入力された時系列映像信号(伝送映像データ)を、フレーム(時系列の処理単位)ごとにデータ圧縮・符号化してフレームごとの符号の列である符号列を生成する。本実施形態では、GOPに基づいて圧縮伸張処理が実施されるものとする。すなわち、本実施形態の符号列を構成する符号は、Iピクチャ(第2符号)またはP(もしくはB)ピクチャ(第1符号)によって構成されるものとする。無線送信機11は、この符号列を含む無線信号を、映像回線を通じて無線受信機12に送信(無線伝送)する。無線受信機12は、伝送された無線信号(受信情報)が含む符号列のデータの伸張・復号処理を行い、それによって得られた復号時系列映像信号を表示装置122に出力する。表示装置122は、復号時系列映像信号が表す映像を表示する。無線受信機12は、伝送された無線信号に含まれた符号列のデータ伸張・復号処理を実施する際に、当該無線信号(受信情報)を解析して無線伝送時に伝送エラー(伝送データの破壊、欠落等)が発生したか否かを判定する。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出された場合(受信情報を正常に受信しなかったと判定された場合)、無線受信機12は、無線送信機11に対してIピクチャの挿入要求を送出する。本実施形態では、利便性を考慮し、これらの処理が全て全自動で実施されるものとする。しかし、これは本発明を限定するものではなく、一部の処理が入力処理に基づいて実行されてもよい。
このような枠組みにおいて、無線送信機11は、定期的にまたは所定の契機に基づいて無線受信機12の状態を確認するための制御信号(送信側制御信号、以降「オリジナルデータTx」という)を含む無線信号を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する。無線受信機12は、受け取ったオリジナルデータTxと上述のエラー判定結果とに基づく制御信号(受信側制御信号、以降「オリジナルデータRx」という)を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する。
《オリジナルデータTxの例》
本実施形態のオリジナルデータTxを例示する。本形態のオリジナルデータTxは以下の“00”“11”“10”の3種類の符号である。
(1)00:正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータTx(正常状態を表す送信側制御信号)
(2)11:Iピクチャ(キーフレーム)を送信したことを表すオリジナルデータTx(第2符号を送信したことを表す送信側制御信号)
(3)10:Iピクチャの送信後の待ち状態であることを表すオリジナルデータTx(待ち状態であることを表す送信側制御信号)
ただし、これらは本発明を限定するものではなく、上記の(1)-(3)にどのような符号が割り当てられてもよい。
《オリジナルデータRxの例》
本実施形態のオリジナルデータRxを例示する。本形態のオリジナルデータRxは以下の“00”“01”の2種類の符号である。
(1)00:正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータRx(正常状態を表す受信側制御信号)
(2)01:伝送エラーが検出されたことを表すオリジナルデータRx(異常状態を表す受信側制御信号)
ただし、これらは本発明を限定するものではなく、上記の(1)(2)にどのような符号が割り当てられてもよい。
《無線送信機11の状態遷移例》
図5Aを用い、無線送信機11の状態遷移を例示する。
無線送信機11の起動後、無線受信機12からオリジナルデータRx“01”(送信された伝送エラーが検出されたことを表すオリジナルデータRx:異常状態を表す受信側制御信号)を受信するまで、無線送信機11は、常にオリジナルデータTx“00”(正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータTx:正常状態を表す受信側制御信号)を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する(ステータス“00”)。この際、例えば、無線送信機11の起動直後にはIピクチャ(第2符号)がオリジナルデータTx“00”とともに送信され、その後、P(またはB)ピクチャ(第1符号)がオリジナルデータTx“00”とともに送信される。ステータス“00”での送信は、例えば、定期的に行われる(ステップS111)。
無線送信機11が無線受信機12からオリジナルデータRx“01”(送信された伝送エラーが検出されたことを表すオリジナルデータRx:異常状態を表す受信側制御信号)を受信すると、それを契機として、無線送信機11はIピクチャ(第2符号)とともにオリジナルデータTx“11”(Iピクチャを送信したことを表すオリジナルデータTx:第2符号を送信したことを表す送信側制御信号)を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する(ステータス“11”)。このIピクチャおよびオリジナルデータTx“11”の送信は、例えば、無線送信機11が無線受信機12からオリジナルデータRx“01”を受け付けるたびにそれぞれ1回だけ行われる。しかし、これは本発明を限定するものではなく、IピクチャおよびオリジナルデータTx“11”の送信が、無線送信機11が無線受信機12からオリジナルデータRx“01”を受け付けるたびにそれぞれα回だけ行われてもよい。ただし、αは2以上の整数である。αの値は予め定められていてもよいし、無線送信機11と無線受信機12との間の通信状況に応じて定められてもよい。例えば、無線送信機11と無線受信機12との間の通信状況が悪いほど(例えば、受信信号の電界強度が低いほど)、αの値を大きくしてもよい(ステップS112)。
IピクチャおよびオリジナルデータTx“11”の送信後、無線送信機11はP(またはB)ピクチャ(第1符号)とともにオリジナルデータTx“10”(Iピクチャの送信後の待ち状態であることを表すオリジナルデータTx:待ち状態であることを表す送信側制御信号)を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する(ステータス“10”)。このオリジナルデータTx“10”の送信は、例えば、P(またはB)ピクチャとともに送信される。ステータス“10”での送信は、オリジナルデータRx“00”(正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータRx:正常状態を表す受信側制御信号)またはオリジナルデータRx“01”(伝送エラーが検出されたことを表すオリジナルデータRx:異常状態を表す受信側制御信号)を受信するまで行われる。ステータス“10”での送信は、例えば、定期的に行われる(ステップS113)。
ステータス“10”において、無線送信機11に制御回線を通じてオリジナルデータRx“01”(伝送エラーが検出されたことを表すオリジナルデータRx:異常状態を表す受信側制御信号)が送信された場合、ステータス“11”に戻る(ステップS114)。一方、ステータス“10”において、無線送信機11に制御回線を通じてオリジナルデータRx“00”(正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータRx:正常状態を表す受信側制御信号)が送信された場合(無線送信機11が正常状態を表す受信側制御信号を受信した場合)、ステータス“00”に戻り、無線送信機11は、例えば、P(またはB)ピクチャ(第1符号)とともに、オリジナルデータTx“00”(正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータTx:正常状態を表す受信側制御信号)を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する(ステップS115)。
《無線受信機12の状態遷移例》
図5Bを用い、無線受信機12の状態遷移を例示する。
無線受信機12の起動後、無線受信機12は無線送信機11からの受信待機状態である“Null”となる。無線受信機12が無線送信機11からオリジナルデータTx“00”(正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータTx:正常状態を表す送信側制御信号)を受信すると、無線受信機12は無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する(受信情報を正常に受信したか否かを判定する判定処理を実行する)。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出されなかった場合(受信情報を正常に受信したと判定した場合)、無線受信機12はオリジナルデータRx“00”(正常動作時または正常動作復帰時を表すオリジナルデータRx:正常状態を表す受信側制御信号)を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する(ステータス“00”)。この状態は正常状態であり、表示装置122は、復号時系列映像信号が表す映像を表示している。また、無線受信機12は、例えば、受信したP(またはB)ピクチャ(第1符号)を復号する(ステップS121)。
一方、“Null”でのエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出された場合(受信情報を正常に受信しなかったと判定した場合)、無線受信機12はオリジナルデータRx“01”(伝送エラーが検出されたことを表すオリジナルデータRx:異常状態を表す受信側制御信号)を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する(ステータス“01”)。この状態は異常状態であり、無線送信機11にIピクチャの挿入要求を行う状態である(ステップS122)。
ステータス“00”において、無線受信機12が無線送信機11からオリジナルデータTx“00”を受信すると、無線受信機12は無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出されなかった場合、無線受信機12はオリジナルデータRx“00”を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する(ステータス“00”)(ステップS123)。
一方、ステータス“00”でのエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出された場合、無線受信機12はオリジナルデータRx“01”を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する(ステータス“01”)(ステップS124)。
ステータス“01”では、無線受信機12が無線送信機11からオリジナルデータTx“11”(Iピクチャを送信したことを表すオリジナルデータTx:第2符号を送信したことを表す送信側制御信号)を受信したか否かを判定する。ここで無線受信機12が無線送信機11からオリジナルデータTx“11”を受信したのであれば、無線受信機12はIピクチャ(第2符号)を正しく受信できたかを判定する。ここで、無線受信機12がIピクチャを正しく受信できなかったのであれば、無線受信機12は、再度、オリジナルデータRx“01”(伝送エラーが検出されたことを表すオリジナルデータRx:異常状態を表す受信側制御信号)を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する(ステータス“01”)。一方、無線受信機12がステータス“01”でオリジナルデータTx“11”を受信する前にオリジナルデータTx“10”を受信した場合、当該Iピクチャが正しく受信できなかったものと判断し、無線受信機12は再度、オリジナルデータRx“01”を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する(ステータス“01”)。これにより、無線送信機11に再度Iピクチャの挿入要求を行う(ステップS125)。
ステータス“01”において、無線受信機12が無線送信機11からオリジナルデータTxおよびIピクチャを正しく受信したのであれば、無線受信機12はオリジナルデータRx“00”を、制御回線を通じて無線送信機11に送信する。この場合、無線受信機12はIピクチャを復号する(ステータス“00”)(ステップS126)。
<処理の詳細>
次に、図1から図14を用い、本実施形態の処理の詳細を例示する。
《無線送信機11の処理の詳細》
まず、無線送信機11の処理の詳細を例示する。まず撮像装置112で撮影された時系列映像信号(時系列信号)が送信装置111に入力される(図2)。送信装置111内部では、当該時系列映像信号が映像エンコーダ111aに入力される。映像エンコーダ111aは、当該時系列映像信号をフレーム(時系列の処理単位)ごとにパケット化し、当該各パケットに符号化圧縮処理を実施して各フレームに対応する符号を得、これらの符号の列である符号列を出力する。映像エンコーダ111aは、時系列映像信号をパケット化する際に、当該パケットに定期的または所定の契機でオリジナルデータTxを挿入する。オリジナルデータTxを挿入するタイミングは前述の通りである。映像エンコーダ111aの符号化圧縮方式に限定はないが、例えば、H.264/265等のMPEG2-TSパケット方式のものとし、リアルタイム性を考慮した運用が可能なPフレームを多用し、LongGOP方式に対応するものとする。当該符号列は映像回線無線送信部111bに入力される。映像回線無線送信部111bは、当該符号列に対して映像回線の符号化や変調処理を実施し、それによって得られた無線信号を送信アンテナ113より出力して無線伝送させる。なお、符号化や変調処理にも限定はないが、例えば、テレビ放送等で使用されるリードソロモン符号やOFDM変調波等を想定する。制御部111cは、無線受信機12から制御回線を通じて送信されたオリジナルデータRxに基づいて前述した各制御を実行する。制御回線は制御信号の送受信を行うものである。制御回線は制御回線アンテナ114及び制御回線無線受信部111dを通じて制御部111cとつながっている。制御部111cは、制御回線を通じて制御回線無線受信部111dで受信した無線信号からのデータ取得(例えば、オリジナルデータRxの取得)、制御回線を通じて無線受信機12に無線伝送するデータの生成、映像エンコーダ111a、映像回路無線送信部111b、および制御回線無線受信部111dの制御が可能である。制御回線について特に限定はないが、例えば無人移動体画像伝送システムにおいて映像回線とは別の周波数帯域を用いることができる。
図5Aを用い、制御部111cの処理の詳細を例示する。
無線送信機11の起動後、制御回線を通じてオリジナルデータRx“01”を受け取るまで、制御部111cはオリジナルデータTx“00”を映像エンコーダ111aに出力し、映像エンコーダ111aにオリジナルデータTx“00”とIピクチャまたはP(もしくはB)ピクチャとを含む信号の符号の生成を指示し、映像回線無線送信部111bに当該符号からなる符号列に対する映像回線の符号化や変調処理による無線信号の生成および出力を指示する。すなわち、制御部111cは、映像エンコーダ111aおよび映像回線無線送信部111bに、オリジナルデータTx“00”とIピクチャまたはP(もしくはB)ピクチャとを含む信号からなる符号列に対応する無線信号の生成および出力を指示する(ステータス“00”)(ステップS111)。
制御部111cがオリジナルデータRx“01”を受け取ると、それを契機として、制御部111cはオリジナルデータTx“11”を映像エンコーダ111aに出力し、映像エンコーダ111aおよび映像無線回線送信部111bに、IピクチャおよびオリジナルデータTx“11”を含む符号からなる符号列に対応する無線信号の生成および出力を指示する(ステータス“11”)(ステップS112)。
IピクチャおよびオリジナルデータTx“11”の送信後、制御部111cはオリジナルデータTx“10”を映像エンコーダ111aに出力し、映像エンコーダ111aおよび映像無線回線送信部111bに、P(またはB)ピクチャおよびオリジナルデータTx“10”を含む符号からなる符号列に対応する無線信号の生成および出力を指示する(ステータス“10”)(ステップS113)。
ステータス“10”において、制御部111cがオリジナルデータRx“01”を受け取ると、制御部111cは処理をステータス“11”に戻す(ステップS114)。一方、ステータス“10”において、制御部111cがオリジナルデータRx“00”を受け取ると、制御部111cは処理をステータス“00”に戻す(ステップS115)。
なお、上述の一連の処理において、例えば、制御部111cは直近のオリジナルデータTxを保持しており、制御部111cがオリジナルデータTxを生成(更新)するのは、新たなオリジナルデータRxを受け取ったときのみである(すなわち、新たなオリジナルデータRxを受け取ったことを契機としてオリジナルデータTxを生成する)。例えば、Iピクチャを挿入したことを表すオリジナルデータTxが“00”から“11”に更新され、さらに“10”に更新されるのは、制御部111cが新たなオリジナルデータRx“01”を受け取ったときのみである。さらに、オリジナルデータTxが“10”から“00”に更新されるのは、制御部111cが新たなオリジナルデータRx“00”を受け取ったときのみである。
図4Aから図4Dを用い、映像エンコーダ111aでの符号化圧縮処理と対象となる各フレームのパケット構成を例示する。ここで例示するデータ構造はMPEG2-TSパケットである。図4Aに例示するように、TSパケット100は、例えば、188バイトのパケットであり、例えば4バイトのパケットヘッダ101およびアダプテーションフィールド102またはペイロード103を有する。図4Bに例示するように、パケットヘッダ101は、同期バイト101a、トランスポートエラーインジケータ101b、ペイロードユニット開始インジケータ101c、トランスポート優先度101d、パケット識別子101e、ペイロードスクランブル制御101f、アダプテーションフィールド制御101g、および連続性カウンタ101fを有する。図4Cに例示するように、アダプテーションフィールド102は、パケット長指定102a、不連続性インジケータ102b、ランダムアクセスインジケータ102c、ストリーム優先度102d、オプションフィールドフラグ102e、オプションフィールド102f(フィールド長可変)、およびスタッフィング102gを有する。図4Dに例示するように、オプションフィールド102fは、PCR102fa、OPCR102fb、スプライスカウントダウン102fc、プライベートデータ102fd、および拡張フィールド102feを有する。
上述のように、MPEG2-TSパケットでは、送受信間の同期を取り適切に映像を再生するため、PCR(Program Clock Reference)102fa等の時刻情報が挿入されることがある。このPCR102faは、例えば100msに1回の頻度で挿入されるものと規定がある。上述のように、TSパケット100は、例えば、全長188Byteのうち先頭4Byteがパケットヘッダ101aとされ、残りの184Byteをペイロード103とアダプテーションフィールド102との片方もしくは両方混在するものとして構成される。すなわちペイロード103が最大184Byteにて構成される可能性がある。ところでペイロード103は伝送データの中身であり、本システムでは時系列映像信号が挿入される領域である。対してアダプテーションフィールド102は、前述のPCR102faやプライベートデータ102fd等が挿入される領域である。ペイロードとして最大限の伝送を可能とするために、例えば、オリジナルデータTxをアダプテーションフィールド102内(例えば、プライベートデータ102fd内)に挿入するものとし、当該データの生成タイミングをPCR102faが挿入されるタイミングと合わせることで最適化が可能である。上記の様に、オリジナルデータTxとして必要な領域は2bit(1Byte未満)で、かつアダプテーションフィールド102が存在するTSパケットのみの影響であることから、回線への影響は軽微である。
《無線受信機12の処理の詳細》
次に、無線受信機12の処理の詳細を例示する。無線送信機11から映像回線を通じて送信された無線信号は受信アンテナ123で受信され、映像回線無線受信部121bに送られる。映像回線無線受信部121bは、入力された無線信号に対して復調処理や誤り訂正復号処理等を実施してパケットの符号列に戻して映像デコーダ121aに送る。映像デコーダ121aは、パケットの符号列のデータ伸張・復号処理を実施してパケットを得、そこから復号時系列映像信を抽出し、当該復号時系列映像信号を表示装置122に出力する。表示装置122は、復号時系列映像信号が表す映像を表示する。この映像の表示はリアルタイムに行うことができる。また、パケットから取得されたオリジナルデータTxは制御部121cに送られる。前述のように、制御回線は制御信号の送受信を行うものである。制御回線は制御回線アンテナ124及び制御回線無線送信部121dを通じて制御部121cとつながっている。制御部121cは、制御回線を通じて受信した無線信号からのデータ取得、制御回線を通じて無線送信機11に無線伝送するデータの生成、映像デコーダ121a、映像回路無線受信部121b、および制御回線無線送信部121dの制御が可能である。また、制御部121cは外部制御装置13にも接続されており、外部制御装置13からの制御に基づき、受信装置121の制御および遠隔操作による送信装置111の制御が可能である。
図5Bを用い、制御部121cの処理の詳細を例示する。
“Null”において、制御部121cがオリジナルデータTx“00”を受け取ると、制御部121cは無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する。この処理の詳細は後述する。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出されなかった場合(制御部121cが受信情報を正常に受信したと判定した場合)、制御部121cはオリジナルデータRx“00”を制御回路無線送信部121dに送り、制御回路無線送信部121dにオリジナルデータRx“00”を送信させる。この場合、表示装置122は、復号時系列映像信号が表す映像を正常に表示する(ステータス“00”)(ステップS121)。
一方、“Null”でのエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出された場合(制御部121cが受信情報を正常に受信しなかったと判定した場合)、制御部121cは当該このエラー判定結果およびオリジナルデータRx“01”を制御回路無線送信部121dに送り、制御回路無線送信部121dにオリジナルデータRx“01”を送信させる。この場合、表示装置122は、復号時系列映像信号が表す映像には映像途切れやブロックノイズ等の発生が予想される。そのため、前述のようにIピクチャの挿入要求を送信する必要がある(ステータス“01”)(ステップS122)。
ステータス“00”において、制御部121cがオリジナルデータTx“00”を受け取ると、制御部121cは無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する。この処理の詳細は後述する。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出されなかった場合(制御部121cが受信情報を正常に受信したと判定した場合)、制御部121cは当該このエラー判定結果およびオリジナルデータRx“00”を制御回線無線送信部121dに出力し、制御回線無線送信部121dにオリジナルデータRx“00”を送信させる(ステータス“00”)(ステップS123)。
一方、ステータス“00”でのエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出された場合(制御部121cが受信情報を正常に受信しなかったと判定した場合)、制御部121cは当該このエラー判定結果およびオリジナルデータRx“01”を制御回線無線送信部121dに出力し、制御回線無線送信部121dにオリジナルデータRx“01”を送信させる(ステータス“01”)(ステップS124)。
ステータス“01”では、制御部121cがオリジナルデータTx“11”を取得したか否かを判定する。ここで制御部121cがオリジナルデータTx“11”を取得したのであれば、制御部121cは映像回線無線受信部121bがIピクチャを正しく受信できたかを判定する。制御部121cは、例えば、映像回線無線受信部121bから各処理の状態を表すステータスを受け取り、この判定を行う。ここで、映像回線無線受信部121bがIピクチャを正しく受信できなかったのであれば、制御部121cは、再度、オリジナルデータRx“01”を制御回線無線送信部121dに出力し、制御回線無線送信部121dにオリジナルデータRx“01”を送信させる(ステータス“01”)。一方、映像回線無線受信部121bがステータス“01”でオリジナルデータTx“11”を受信する前にオリジナルデータTx“10”を受信した場合、制御部121cは、当該Iピクチャが正しく受信できなかったものと判断し、制御部121cは、再度、オリジナルデータRx“01”を制御回線無線送信部121dに出力し、制御回線無線送信部121dにオリジナルデータRx“01”を送信させる(ステータス“01”)(ステップS125)。
ステータス“01”において、オリジナルデータTxおよびIピクチャを正しく受信したのであれば、制御部121cは、オリジナルデータRx“00”を制御回線無線送信部121dに出力し、制御回線無線送信部121dにオリジナルデータRx“00”を送信させる(ステータス“00”)(ステップS126)。
無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する方法を例示する。
制御部121cは映像回線無線受信部121bおよび映像デコーダ121aから各処理の状態を表すステータスを受け取り、例えば以下のように無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する。
(a)制御部121cは、例えば、TSパケット100のパケッドヘッダ101の異常、消失、連続性欠損などが発生した場合に伝送エラーが発生したと判断する。例えば、制御部121cは、同期バイト101aの消失や連続性カウンタ101fのカウンタ値の連続性欠落などが発生した場合に伝送エラーが発生したと判断する。
(b)制御部121cは、例えば、アダプテーションフィールド102の異常、消失、連続性欠損などが発生した場合に伝送エラーが発生したと判断する。例えば、制御部121cは、オリジナルデータTxの異常、連続性欠落などが発生した場合に伝送エラーが発生したと判断する。例えば、オリジナルデータTxは図5Aのように遷移するが、図5AのようにオリジナルデータTxが遷移しなかった場合に伝送エラーが発生したと判断する。すなわち、制御部121cは、オリジナルデータTx“00”(正常状態を表す送信側制御信号)、オリジナルデータTx“11”(第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号)、およびオリジナルデータTx“10”(待ち状態であることを表す送信側制御信号)の受信順序に基づいて、伝送エラーが発生したか否か(受信情報を正常に受信したか否か)を判定してもよい。例えば、図5Aに例示するように、オリジナルデータTxは“00”から“10”に遷移することはないため、制御部121cは、オリジナルデータTx“00”の直後にオリジナルデータTx“10”が受信された場合に伝送エラーが発生したと判定してもよい。同様に、α=1の場合、オリジナルデータTx“11”の次はオリジナルデータTx“10”に遷移するため、制御部121cは、オリジナルデータTx“11”の直後にオリジナルデータTx“00”が受信された場合に伝送エラーが発生したと判定してもよい。
(c)制御部121cは、例えば、映像回線無線受信部121bでの誤り訂正復号処理(例えば、ビタビアルゴリズムやリードソロモン符号等を用いた誤り訂正)で誤りが検出された場合に伝送エラーが発生したと判定する。
《オリジナルデータの送信間隔について》
無線送信機11から無線受信機12に送信されるオリジナルデータTxに基づいて伝送エラーが発生したか否かを判定する場合、オリジナルデータTxの送信間隔をある程度短くする必要があるが、このような用途に用いられないオリジナルデータRxについてはその限りでない。また、一般に制御回線は映像回線と比べて伝送帯域が狭い場合が多い。そのため、オリジナルデータTxに基づいて伝送エラーが発生したか否かを判定する場合には、オリジナルデータTxの送信間隔(平均送信間隔)をオリジナルデータRxの送信間隔(平均送信間隔)よりも短くしてもよい。例えば、オリジナルデータTxが平均100ms程度ごとに送信されるのに対し、オリジナルデータRxが平均1s程度ごとに送信されていてもよい。なお、これは、運用システムに合わせて調整するものとする。映像障害発生時は早急にIピクチャを送信して映像リフレッシュをかけることが望ましいが、一般に伝送エラーが発生した際に映像回線の復旧まで多少時間がかかる可能性もあり、映像リフレッシュ要求を頻発することは映像回線を逼迫させるため望ましくない。
映像回線の逼迫を軽減するため、オリジナルデータTxの重要度に応じてオリジナルデータTxの送信間隔を異ならせてもよい。例えば、オリジナルデータTx“00”(正常状態を表す送信側制御信号)の送信時には伝送エラーが発生しているとは限らないが、オリジナルデータTx“11”(第2符号を送信したことを表す送信側制御信号)またはオリジナルデータTx“10”(待ち状態であることを表す送信側制御信号)の送信時には伝送エラーが発生しており、早急にIピクチャの送信を行う必要がある。そのため、オリジナルデータTx“11”(第2符号を送信したことを表す送信側制御信号)を送信してからオリジナルデータTx“10”(待ち状態であることを表す送信側制御信号)を送信するまでの送信間隔、および/または、オリジナルデータTx“10”(待ち状態であることを表す送信側制御信号)の送信間隔を、オリジナルデータTx“00”(正常状態を表す送信側制御信号)の送信間隔よりも短くしてもよい。
《エラーモードの切り分け判定》
本実施形態では、オリジナルデータTxとして“00”“11”“10”の3種類の符号を使い分けるため、無線受信機12はどこで問題が発生しているのかを区別することができる。そのため、無線受信機12は以下のエラーモードを区別して判定してもよい。
(1)無線受信機12がオリジナルデータTx“11”(第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号)を受信したが、Iピクチャ(第2符号)を正しく受信していない場合のエラーモード1
この場合には、無線送信機11からのIピクチャ送信時に生じたパケットロス、または映像エンコーダ111aもしくは映像デコーダ121aの不具合が疑われる。
(2)無線受信機12がオリジナルデータTx“11”(第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号)を受信する前に、オリジナルデータTx“10”(待ち状態であることを表す送信側制御信号)を受信する場合のエラーモード2
この場合には、無線送信機11からのIピクチャ送信時に生じたパケットロス、または映像回線が不安定であることが疑われる。
(3)異常時処理でオリジナルデータRx“01”(異常状態を表す受信側制御信号)を送信した後、一定期間待機してもオリジナルデータTx“00”(正常状態を表す送信側制御信号)を受信する場合のエラーモード3
この場合、異常時処理でオリジナルデータRx“01”が届いておらず、制御回線が不安定であることが疑われる。
(4)異常時処理でオリジナルデータRx“01”(異常状態を表す受信側制御信号)を送信した後、一定期間待機してもIピクチャ(第2符号)を正しく受信できない場合(伝送エラーを検出し続ける場合)のエラーモード4
この場合には映像回線が不安定であるか、映像回線と制御回線の両方が不安定であることが疑われる。
なお、無線受信機12はエラーモード1~4をすべて区別して判定してもよいし、これらの一部のみを他のエラーモードと区別して判定してもよい。
<処理の具体例>
以下に本実施形態の処理の具体例を示す。
≪具体例1≫
図6に伝送エラーが発生していないときの処理を例示する。
無線送信機11の起動後、無線送信機11の制御部111cはオリジナルデータTx“00”を出力し(ステップS1)、映像エンコーダ111aおよび映像回線無線送信部111bはオリジナルデータTx“00”とIピクチャまたはP(もしくはB)ピクチャとを含む信号からなる符号列に対応する無線信号を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する(ステップS2)。
無線受信機12は無線信号を受信し、その無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する(ステップS3)。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出されず、映像が正常に表示される。制御部121cは、当該エラー判定結果およびオリジナルデータRx“00”を制御回路無線送信部121dに送り、制御回路無線送信部121dにオリジナルデータRx“00”を送信させる(ステップS4)。
制御回路無線送信部121dは制御回線を通じてオリジナルデータRx“00”を無線送信機11に送信する。無線送信機11は応答結果として正常動作復帰と判断する(ステップS5)。
無線送信機11は応答結果が正常動作であったと判断し、その後も正常動作が続く限り、ステップS1からS5の処理が繰り返される。
≪具体例2≫
図7に、伝送エラー発生後に直ちに映像リフレッシュされた場合の処理(一度のリフレッシュ要求で、直ちに復旧が完了したケース)を例示する。
無線送信機11の起動後、無線送信機11の制御部111cはオリジナルデータTx“00”を出力し(ステップS1)、映像エンコーダ111aおよび映像回線無線送信部111bはオリジナルデータTx“00”とIピクチャまたはP(もしくはB)ピクチャとを含む信号からなる符号列に対応する無線信号を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する。ただし、この送信時に伝送エラーが発生したとする(ステップS2’)。
無線受信機12は無線信号を受信し、その無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する(ステップS3)。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出され、映像には障害発生の可能性がある。制御部121cは、当該エラー判定結果およびオリジナルデータRx“01”を制御回路無線送信部121dに送り、制御回路無線送信部121dにオリジナルデータRx“01”を送信させる(ステップS4’)。
制御回路無線送信部121dは制御回線を通じてオリジナルデータRx“01”を無線送信機11に送信する(ステップS5’)。
無線送信機11は、オリジナルデータRx“01”を受け取ると、応答結果としてIピクチャ挿入要求があったとして、制御部111cはオリジナルデータTx“11”を映像エンコーダ111aに出力し(ステップS6)、映像エンコーダ111aおよび映像無線回線送信部111bに、IピクチャおよびオリジナルデータTx“11”を含む符号からなる符号列に対応する無線信号の生成および送信をさせる(ステップS7)。
無線受信機12は無線信号を受信し、その無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する(ステップS8)。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出されず、映像が正常に表示される。制御部121cは、当該エラー判定結果およびオリジナルデータRx“00”を制御回路無線送信部121dに送り、制御回路無線送信部121dにオリジナルデータRx“00”を送信させる(ステップS9)。
制御回路無線送信部121dは制御回線を通じてオリジナルデータRx“00”を無線送信機11に送信する(ステップS10)。
無線送信機11は応答結果が正常動作であったと判断し、その後ステップS1以降の処理を実行する。
≪具体例3≫
図8から図10に、映像回線が不安定で、Iピクチャ挿入・復旧までに時間がかかる場合の処理を例示する。
図8に例示するように、無線送信機11の起動後、ステップS1,S2’,S3,S4’,S5’,S6が実行される。無線送信機11の制御部111cは、映像エンコーダ111aおよび映像無線回線送信部111bに、IピクチャおよびオリジナルデータTx“11”を含む符号からなる符号列に対応する無線信号の生成および送信をさせる。ただし、この送信時に伝送エラーが発生したとする(ステップS7’)。
無線受信機12は無線信号を受信し、その無線伝送時に伝送エラーが発生したか否かを判定する(ステップS8)。このエラー判定結果として無線伝送時の伝送エラーが検出され、Iピクチャの挿入が確認されなかったとする。その後、ステップS4’,S5’,S6,S7’が実行される。ここでもステップS7’の無線信号の伝送時に伝送エラーが発生していたとする。その後、伝送エラーが解消されずに、同様な処理が繰り返される。
その後、図9および図10に例示するように、ステップS6からS10が正常に実行され、ステップS1からS5が正常に実行される。
≪具体例4≫
図11から図14に、制御回線が不安定で、Iピクチャ挿入された後も無線送信機11側でなかなか復旧確認ができない場合の処理を例示する。
図11に例示するように、無線送信機11の起動後、ステップS1,S2,S3,S4の処理が実行される。無線受信機12の制御回路無線送信部121dは制御回線を通じてオリジナルデータRx“00”を無線送信機11に送信する。ただし、この送信時に伝送エラーが発生したとする(ステップS5”)。
その後、ステップS1からS5の処理が実行され、図12に例示するように、さらにステップS1の処理が実行される。次に、無線送信機11の映像エンコーダ111aおよび映像回線無線送信部111bが、オリジナルデータTx“00”とIピクチャまたはP(もしくはB)ピクチャとを含む信号からなる符号列に対応する無線信号を、映像回線を通じて無線受信機12に送信する。ただし、この送信時に伝送エラーが発生したとする(ステップS2’)。
その後、ステップS3,S4’の処理が実行され、無線受信機12の制御回路無線送信部121dが制御回線を通じてオリジナルデータRx“01”を無線送信機11に送信する。ただし、この送信時に伝送エラーが発生したとする(ステップS5”’)。
その後、伝送エラーが解消されずに、ステップS1,S2,S3,S4’,S5”’の処理が繰り返される。
その後、S5”’での伝送エラーが解消され、図13に例示するように、ステップS5’,S6からS9の処理が実行される。次に、無線受信機12の制御回路無線送信部121dは、オリジナルデータRx“00”を無線送信機11に送信する。ただし、この送信時に伝送エラーが発生したとする(ステップS10’)。
無線送信機11は、応答結果として応答がないとし、無線送信機11の制御部111cはオリジナルデータTx“10”を映像エンコーダ111aに出力し(ステップS11)、映像エンコーダ111aおよび映像無線回線送信部111bに、P(またはB)ピクチャおよびオリジナルデータTx“10”を含む符号からなる符号列に対応する無線信号を生成および送信させる(ステップS12)。
その後、ステップS10’での伝送エラーが解消されず、ステップS8,S9,S10’の処理が繰り返される。
その後、図14に例示するように、ステップS10’での伝送エラーが解消され、ステップS5の処理が実行され、さらにステップS1からS5の処理が実行される。
<本実施形態の特徴>
本実施形態では、無線送信機11から無線受信機12への無線信号の伝送時および映像リフレッシュの際に、状況に応じたオリジナルデータTxを無線送信機11から無線受信機12に伝送し、状況に応じたオリジナルデータRxを無線受信機12から無線送信機11に伝送する。すなわち、無線送信機11は、オリジナルデータRx“00”を受信した場合に、P(またはB)ピクチャとオリジナルデータTx“00”とを送信する正常時処理を実行し、オリジナルデータRx“01”を受信した場合に、IピクチャとオリジナルデータTx“11”とを送信した後、さらにP(またはB)ピクチャを送信する異常時処理を実行する。また、無線受信機12は、オリジナルデータTx“00”を受信した場合に、受信情報を正常に受信したか否かを判定する判定処理を実行し、受信情報を正常に受信したと判定した場合に、P(またはB)ピクチャを復号し、オリジナルデータRx“00”を送信する正常時処理を実行し、受信情報を正常に受信しなかったと判定した場合に、オリジナルデータTx“11”を受信したか否かを判定し、オリジナルデータTx“11”を受信したと判定した場合に、Iピクチャを復号し、オリジナルデータRx“00”を送信する異常時処理を実行する。このようにオリジナルデータTx,Rxに基づいて処理が実行されることで、いずれかのオリジナルデータが確実に伝送できなかった場合であっても、通信状態に応じた適切な復帰処理を行うことができる。そのため、GOPに基づいて映像時系列情報をフレームごとに符号化して得られる符号列のリアルタイム通信を行う場合において、通信障害を検知し、復旧用のIピクチャの挿入(映像リフレッシュ)を適切かつ自動的に行うことができる。
通常、送受信機間でデータのやり取りには、信頼性を確保する為にTCP/IP方式の様にACKによる受信確認や再送要求を行う方式が採用される。しかし、無線伝送のため回線状況が瞬間的に大きく変わり、何度も再送要求が発生する状況では、回線の圧迫や遅延時間の大幅な増加等といった懸念が残る。これに対し、本実施形態の方式は、例えば、UDP方式の様な接続先の状況に関わらず無線送信機11と無線受信機12それぞれが必要な情報を垂れ流しで伝送する方式に適用できる。そのため、たとえ無線送信機11と無線受信機12のどちらか、または両方で通信状況が不安定となった場合でも、回線を圧迫したり、遅延時間を大幅に増加させたりすることなく、適切なタイミングで映像リフレッシュを自動的に行うことができる。
また、図5Aに例示したように、無線送信機11は、無線受信機12からオリジナルデータRx“01”を受信した場合に、IピクチャとオリジナルデータTx“11”をα回(例えば、1回)だけ送信した後(ステータス“11”)、さらにオリジナルデータRx“00”またはオリジナルデータRx“01”を受信するまで、P(またはB)ピクチャとオリジナルデータTx“10”とを送信する(ステータス“10”)。また、図5Bに例示したように、無線受信機12は、オリジナルデータTx“11”を受信する前に、オリジナルデータRx“01”を受信したと判定した場合に、Iピクチャを適切に受信できなかったとして、オリジナルデータRx“01”を送信する。これにより、無線受信機12は、オリジナルデータTxのみでIピクチャを適切に受信できなかったことを判断でき、Iピクチャの再送を要求できる。さらに、無線受信機12は、P(またはB)ピクチャとオリジナルデータTx“10”とが送信される映像リフレッシュ過程と、P(またはB)ピクチャとオリジナルデータTx“00”とが送信される正常状態とを区別できる。
また、前述のように、無線送信機11と無線受信機12との通信状況が悪いほどαの値を大きくしてもよい。無線送信機11と無線受信機12との通信状況が悪い場合、Iピクチャが正しく無線受信機12で受信されない可能性が大きくなる。このような場合にαの値を大きくすることで、映像リフレッシュのやり直しを減らせる効果も期待できる。
また、無線受信機12は、オリジナルデータTx“00”、オリジナルデータTx“11”、およびオリジナルデータTx“10”の受信順序に基づいて、伝送エラーが発生したか否かを判定してもよい。これにより、オリジナルデータ自体を伝送エラー検出に流用でき、さらに各オリジナルデータは2ビットでありながら、それらの系列としてみて伝送エラーの有無を判断できる。その結果、送信データを増加させることなく伝送エラー検出精度を向上させることができる。
また、前述のように、オリジナルデータTxに基づいて伝送エラーが発生したか否かを判定する場合には、オリジナルデータTxの送信間隔(平均送信間隔)をオリジナルデータRxの送信間隔(平均送信間隔)よりも短くしてもよい。これにより、制御回線の逼迫を軽減することができる。
また、前述のように、無線送信機11がオリジナルデータTx“11”を送信してからオリジナルデータTx“10”を送信するまでの送信間隔、および/または、オリジナルデータTx“10”の送信間隔を、オリジナルデータTx“00”の送信間隔よりも短くしてもよい。これにより、映像リフレッシュをさほど遅延させることなく、映像回線の逼迫を軽減することができる。
また、前述のように、無線受信機12はエラーモード1~4の少なくともいずれかを区別して伝送エラーの判定を行ってもよい。これにより、無線受信機12はどこで問題が発生しているのかを区別できる。
[第2実施形態]
第1実施形態は、映像時系列情報の伝送を対象としていたが、これは時系列情報の伝送に一般化できる。すなわち、この時系列情報は、第1実施形態で例示したような映像時系列情報であってもよいし、音声時系列情報であってもよいし、生体時系列情報であってもよいし、地震波形時系列情報であってもよいし、その他の物理的な時系列情報であってもよい。
第1実施形態は、符号化方式としてGOPに基づく方式を例示したが本発明はこれに限定されない。すなわち、時系列情報を時系列の処理単位(例えば、フレームなど)ごとに符号化する方式であればどのような符号化方式が適用されてもよい。すなわち、P(またはB)ピクチャは、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いて現在の処理単位の時系列情報を符号化して得られる第1符号(例えば、現在の処理単位以外の処理単位の情報と現在の処理単位の時系列情報との差分に基づく符号)に一般化できる。Iピクチャは、現在の処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく現在の処理単位の時系列情報を符号化して得られる第2符号(例えば、現在の処理単位の時系列情報(のみ)を単独で符号化して得られる符号)に一般化できる。
[その他の変形例等]
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
前述のように、送信装置111および受信装置121は、例えば、通信機と、所定のプログラムを実行するプロセッサおよびRAM・ROM等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータとによって構成される。このコンピュータは1個のプロセッサやメモリを備えていてもよいし、複数個のプロセッサやメモリを備えていてもよい。このプログラムはコンピュータにインストールされてもよいし、予めROM等に記録されていてもよい。また、CPUのようにプログラムが読み込まれることで機能構成を実現する電子回路(circuitry)ではなく、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いて一部またはすべての処理部が構成されてもよい。1個の装置を構成する電子回路が複数のCPUを含んでいてもよい。
上述の送信装置111および受信装置121を、通信機およびコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
コンピュータ上で所定のプログラムを実行させて本装置の処理機能が実現されるのではなく、これらの処理機能の少なくとも一部がハードウェアで実現されてもよい。
本発明は、例えば、ドローンによる空撮映像の配信等といった移動体に搭載された撮像器からの映像を無線機から出力し、地上等に配備された固定受信局で受信し、リアルタイムな映像伝送を実現するシステムに利用できる。これにより、電波瞬断等による受信映像の切断やブロックノイズ等の発生によって映像乱れが発生した場合に、早急な映像復旧が可能となる。ただし、本発明はこの利用分野に限定されるものではない。
1 無線システム、11 無線送信機、111 送信装置、111a 映像エンコーダ、111b 映像回線無線送信部、111c,121c 制御部、111d 制御回線無線受信部、112 撮像装置、113 送信アンテナ、114,124 制御回線アンテナ、12 無線受信機、121 受信装置、121a 映像デコーダ、121b 映像回線無線受信部、121d 制御回線無線送信部

Claims (10)

  1. 時系列情報を時系列の処理単位ごとに符号化して得られる符号列を送信する送信装置であって、
    正常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、符号化対象の第1処理単位以外の処理単位の情報を用いて前記第1処理単位の前記時系列情報を符号化して得られる第1符号と正常状態を表す送信側制御信号とを送信する正常時処理を実行し、
    異常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、符号化対象の第2処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく前記第2処理単位の前記時系列情報を符号化して得られる第2符号と前記第2符号を送信したことを表す送信側制御信号とを送信した後、さらに符号化対象の第3処理単位以外の処理単位の情報を用いて前記第3処理単位の前記時系列情報を符号化して得られる第3符号を送信する異常時処理を実行し、
    前記異常時処理は、前記異常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、前記第2符号と前記第2符号を送信したことを表す送信側制御信号とをα回だけ送信した後、さらに前記正常状態を表す受信側制御信号または前記異常状態を表す受信側制御信号を受信するまで、前記第3符号と待ち状態であることを表す送信側制御信号とを送信する処理を含み、αが1以上の整数である、送信装置。
  2. 請求項の送信装置であって、
    αは1であるか、または、通信状況が悪いほど大きい値である、送信装置。
  3. 請求項またはの送信装置であって、
    前記第2符号を送信したことを表す送信側制御信号を送信してから前記待ち状態であることを表す送信側制御信号を送信するまでの送信間隔、および/または、前記待ち状態であることを表す送信側制御信号の送信間隔は、前記正常状態を表す送信側制御信号の送信間隔よりも短い、送信装置。
  4. 時系列の処理単位ごとの符号の列である符号列を受信する受信装置であって、
    正常状態を表す送信側制御信号を受信した場合に、受信情報を正常に受信したか否かを判定する判定処理を実行し、
    前記受信情報を正常に受信したと判定した場合に、復号対象の第1処理単位以外の処理単位の情報を用いて前記受信情報に含まれた前記第1処理単位の第1符号を復号し、正常状態を表す受信側制御信号を送信する正常時処理を実行し、
    前記受信情報を正常に受信しなかったと判定した場合に、異常状態を表す受信側制御信号を送信し、復号対象の第2処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく復号可能な前記第2処理単位の第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信したか否かを判定し、前記第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信したと判定した場合に、前記第2符号を復号し、前記正常状態を表す受信側制御信号を送信する異常時処理を実行し、
    前記異常時処理は、前記第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信する前に、前記第2符号の送信後の待ち状態であることを表す送信側制御信号を受信したと判定した場合に、前記異常状態を表す受信側制御信号を送信する処理を含む、受信装置。
  5. 請求項の受信装置であって、
    前記判定処理は、前記正常状態を表す送信側制御信号、前記第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号、および前記待ち状態であることを表す送信側制御信号の受信順序に基づいて、前記受信情報を正常に受信したか否かを判定する処理を含む、受信装置。
  6. 請求項またはの受信装置であって、
    前記判定処理は、
    前記第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信したが、前記第2符号を正しく受信していない場合のエラーモードと、
    前記第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信する前に、前記待ち状態であることを表す送信側制御信号を受信する場合のエラーモードと、
    前記異常時処理で前記異常状態を表す受信側制御信号を送信した後、一定期間待機しても前記正常状態を表す送信側制御信号を受信する場合のエラーモードと、
    前記異常時処理で前記異常状態を表す受信側制御信号を送信した後、一定期間待機しても前記第2符号を正しく受信できない場合のエラーモードと、
    の少なくともいずれかを区別して判定する処理を含む、受信装置。
  7. 時系列情報を時系列の処理単位ごとに符号化して得られる符号列を送信する送信装置の制御方法であって、
    正常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、符号化対象の第1処理単位以外の処理単位の情報を用いて前記第1処理単位の前記時系列情報を符号化して得られる第1符号と正常状態を表す送信側制御信号とを送信する正常時処理を実行し、
    異常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、符号化対象の第2処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく前記第2処理単位の前記時系列情報を符号化して得られる第2符号と前記第2符号を送信したことを表す送信側制御信号とを送信した後、さらに符号化対象の第3処理単位以外の処理単位の情報を用いて前記第3処理単位の前記時系列情報を符号化して得られる第3符号を送信する異常時処理を実行
    前記異常時処理は、前記異常状態を表す受信側制御信号を受信した場合に、前記第2符号と前記第2符号を送信したことを表す送信側制御信号とをα回だけ送信した後、さらに前記正常状態を表す受信側制御信号または前記異常状態を表す受信側制御信号を受信するまで、前記第3符号と待ち状態であることを表す送信側制御信号とを送信する処理を含み、αが1以上の整数である、制御方法。
  8. 時系列の処理単位ごとの符号の列である符号列を受信する受信装置の制御方法であって、
    正常状態を表す送信側制御信号を受信した場合に、受信情報を正常に受信したか否かを判定する判定処理を実行し、
    前記受信情報を正常に受信したと判定した場合に、復号対象の第1処理単位以外の処理単位の情報を用いて前記受信情報に含まれた前記第1処理単位の第1符号を復号し、正常状態を表す受信側制御信号を送信する正常時処理を実行し、
    前記受信情報を正常に受信しなかったと判定した場合に、異常状態を表す受信側制御信号を送信し、復号対象の第2処理単位以外の処理単位の情報を用いることなく復号可能な前記第2処理単位の第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信したか否かを判定し、前記第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信したと判定した場合に、前記第2符号を復号し、前記正常状態を表す受信側制御信号を送信する異常時処理を実行
    前記異常時処理は、前記第2符号が送信されたことを表す送信側制御信号を受信する前に、前記第2符号の送信後の待ち状態であることを表す送信側制御信号を受信したと判定した場合に、前記異常状態を表す受信側制御信号を送信する処理を含む、制御方法。
  9. 請求項1からの何れかの送信装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 請求項からの何れかの受信装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2021040248A 2021-03-12 2021-03-12 送信装置、受信装置、制御方法、およびプログラム Active JP7264517B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021040248A JP7264517B2 (ja) 2021-03-12 2021-03-12 送信装置、受信装置、制御方法、およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021040248A JP7264517B2 (ja) 2021-03-12 2021-03-12 送信装置、受信装置、制御方法、およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022139737A JP2022139737A (ja) 2022-09-26
JP7264517B2 true JP7264517B2 (ja) 2023-04-25

Family

ID=83399621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021040248A Active JP7264517B2 (ja) 2021-03-12 2021-03-12 送信装置、受信装置、制御方法、およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7264517B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001007885A (ja) 1999-06-25 2001-01-12 Nec Corp Mpegトランスポートストリーム用バスマスター転送回路
JP2002314972A (ja) 2001-04-09 2002-10-25 Nec Corp 配信システムとその配信方法、及び配信プログラム
WO2012114774A1 (ja) 2011-02-25 2012-08-30 パナソニック株式会社 動画像符号化装置および動画像復号装置
JP2015515768A (ja) 2012-02-24 2015-05-28 ヴィド スケール インコーポレイテッド パケットロス検出を使用するビデオコーディング
JP2016042710A (ja) 2015-10-14 2016-03-31 富士通株式会社 通信装置
JP2017054174A (ja) 2015-09-07 2017-03-16 Necプラットフォームズ株式会社 受信装置、受信方法、及び、転送装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001007885A (ja) 1999-06-25 2001-01-12 Nec Corp Mpegトランスポートストリーム用バスマスター転送回路
JP2002314972A (ja) 2001-04-09 2002-10-25 Nec Corp 配信システムとその配信方法、及び配信プログラム
WO2012114774A1 (ja) 2011-02-25 2012-08-30 パナソニック株式会社 動画像符号化装置および動画像復号装置
JP2015515768A (ja) 2012-02-24 2015-05-28 ヴィド スケール インコーポレイテッド パケットロス検出を使用するビデオコーディング
JP2017054174A (ja) 2015-09-07 2017-03-16 Necプラットフォームズ株式会社 受信装置、受信方法、及び、転送装置
JP2016042710A (ja) 2015-10-14 2016-03-31 富士通株式会社 通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022139737A (ja) 2022-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150373075A1 (en) Multiple network transport sessions to provide context adaptive video streaming
JP3931595B2 (ja) データ修正装置及びデータ修正方法
US9153127B2 (en) Video transmitting apparatus, video receiving apparatus, and video transmission system
US8185792B2 (en) Data-transmission device data-reception device and data-transmission-and-reception system
US20070086403A1 (en) Transmitting and receiving system, transmitting equipment, and transmitting method
US20120219067A1 (en) Transmitting A Video Signal
US20150207715A1 (en) Receiving apparatus, transmitting apparatus, communication system, control method for receiving apparatus, control method for transmitting apparatus, and recording medium
WO2012114774A1 (ja) 動画像符号化装置および動画像復号装置
US20150189337A1 (en) Data transmitting device and method
CN109862400B (zh) 一种流媒体传输方法、装置及其系统
JP4488958B2 (ja) 映像伝送システム及び映像伝送方法
JP2012147107A (ja) データ転送システム及び転送方法
JP7264517B2 (ja) 送信装置、受信装置、制御方法、およびプログラム
US9510022B2 (en) Multi-layer approach for frame-missing concealment in a video decoder
EP1298926A1 (en) Information presentation device and method
JP2012015871A (ja) 映像伝送システム
JP2006279278A (ja) 撮像システム、画像受信装置、画像データ伝送方法、及びプログラム
US9363574B1 (en) Video throttling based on individual client delay
US20060013559A1 (en) Data transfer apparatus and method using USB module
JP5383316B2 (ja) 送信機と電子装置間の信号ストリームの簡略化された伝送方法
WO2010117644A1 (en) Method and apparatus for asynchronous video transmission over a communication network
KR100363550B1 (ko) 동영상 인코딩 장치 및 무선 단말기의 동영상 디코딩 장치
JP6592864B2 (ja) 映像送信装置、映像受信装置、映像配信システム、映像送信装置の制御方法、及び、プログラム
WO2021140768A1 (ja) 送信装置、送信方法
JP2005210160A (ja) 通信状態表示を有する映像受信端末

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7264517

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150