JP7264097B2 - 作動液診断システムおよび作動液診断方法 - Google Patents

作動液診断システムおよび作動液診断方法 Download PDF

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Description

本発明は、液圧装置の作動液診断システムおよび作動液診断方法に関するものである。
従来、トラックの荷台の昇降装置およびフォークリフトなどの荷役装置に液圧装置が使用されている。また、設備機器のクレーンおよびリフトなどの装置にも液圧装置が使用されている。液圧装置において、作動液は液圧シリンダを駆動させるためのエネルギー伝達媒体になっている。また、作動液は荷役装置などの潤滑剤として利用されている。
作動液が酸化したり、作動液に異物が混入されたりすることで、作動液が劣化する。作動液の粘性が変化し、潤滑性が悪くなり、液圧機器の性能が低下したり、故障の原因になったりする。そのため劣化した作動液を新たな作動液に交換する必要がある。設備機器に使用される液圧装置の作動液の劣化度合いを検査するために、定期的に作動液を抽出し、抽出された作動液を専用装置で計測し、その結果に基づいて作動液を交換している。
特開2016-113819(段落0022)
トラックおよびフォークリフトなどに使用される液圧装置は、上記のような専用装置で作動液の劣化を検査することはコスト的に現実的でない。作動液の劣化状況にかかわらずに定期的に作動液を交換している。作動液を定期的に交換する場合、作動液を交換する前に作動液が想定以上に劣化していれば、液圧装置の性能が低下したり、故障したりする。反対に、作動液が想定以上に劣化していなければ、不必要な作動液の交換となってしまう。そのため、適切な作動液の交換時期を判断することは課題になっていた。
特許文献1は油圧ショベルなどの作業機械の液圧装置に作動液の温度、粘度、密度および誘電率を計測するセンサを取り付けている。特許文献1は油圧ショベルなどの作業機械の液圧装置に適用されるものであり、トラック等の液圧装置に特許文献1のセンサを取り付けるのはコストアップにつながり、経済的に好ましくない。液圧装置がセンサによって大型化し、トラック等に取り付けられないおそれもある。
本発明の目的は、適切な作動液の交換時期を判断できる作動液診断システムおよび作動液診断方法を提供することにある。
以上の課題を解決すべく、本発明に係る作動液診断システムおよび作動液診断方法は、以下に述べるような構成を有する。
本発明の作動液診断システムは、液圧シリンダと、作動液を貯留するタンクと、前記タンクに貯留されている作動液を前記液圧シリンダに向けて吐出するポンプと、前記作動液の流れを制御するバルブと、を備えた液圧装置の作動液診断システムであって、前記液圧装置の作動時の作動液の圧力を計測する圧力計測部と、前記液圧装置の作動時間を計時および非作動時間を計時する計時部と、前記液圧装置の作動時の作動液の温度および非作動時の作動液の温度を測定する温度計測部と、前記圧力計測部、計時部および温度計測部で計測された圧力、時間および温度に応じて作動液の劣化度合いを求める制御部とを備える。
本発明の作動液診断方法は、前記液圧装置の作動時の作動液の圧力を圧力計測部で計測するステップと、前記液圧装置の作動時間および非作動時間を計時部で計時するステップと、前記液圧装置の作動時の作動液の温度および非作動時の作動液の温度を温度計測部で測定するステップと、前記圧力計測部、計時部および温度計測部で計測された圧力、時間および温度に応じて制御部が作動液の劣化度合いを求めるステップとを備える。
本発明によれば、簡単な構成で作動液の劣化度合いを求めることができる。作動液の交換時期を適切な時にできるため、作動液が劣化しすぎることによる液圧装置の性能劣化および故障を防止でき、作動液が劣化していないのに交換することが無くなる。
本願の作動液診断システムの構成を示す図である。 圧力がP1の場合の各温度の時間における作動液の劣化度合いを示すグラフである。 圧力がP2の場合の各温度の時間における作動液の劣化度合いを示すグラフである。 液圧装置が非作動時の各温度の時間における作動液の劣化度合いを示すグラフである。 作動液の劣化度合いを積算したグラフである。 通信部を備えた作動液診断システムの構成を示す図である。 サーバーで劣化度合いを求める作動液診断システムの構成を示す図である。
本発明の実施形態に係る作動液診断システムおよび作動液診断方法について図面を参照して説明する。複数の実施形態を説明するが、異なる実施形態であっても同じ手段には同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
[実施形態1]
図1に示す本願の作動液診断システム10は、液圧装置12の作動液の劣化を診断する。液圧装置12はトラック、フォークリフト、バックホーなどの走行可能な装置(車両)に組み込まれる。
[液圧装置]
液圧装置12の一例は、液圧シリンダ14、作動液(作動油)を貯留するタンク16、そのタンク16に貯留されている作動液を液圧シリンダ14に向けて吐出するポンプ18、作動液の流れを制御するバルブ20、22、24、26および制御部28を備える。
液圧シリンダ14は、その中に作動液が供給または排出されることでシリンダ内のピストンが直線運動するものである。ピストンにピストンロッドが取り付けられており、ピストンが直線運動することで、ピストンロッドの先端に取り付けられた部品が移動する。たとえば、ピストンロッドの先端に荷受台を取り付けた場合、荷受台を昇降させることができる。
液圧装置12に使用される作動液は、精製した石油をベースとした石油系(鉱物系)の作動液、合成されたエステル、ポリグリコールなどをベースとした合成系の作動液、主成分として水を含む水溶性(含水系)の作動液が含まれる。防錆剤、酸化防止剤および消泡剤の少なくとも1つが作動液に添加されていてもよい。液圧装置12の構成によって使用する作動液が選択される。
ポンプ18はタンク16に貯留された作動液を液圧シリンダ14に向けて吐出する。ポンプ16はモーター30の動力によって駆動する。モーター30として直流ブラシレスモータが使用されるが、ポンプ18を駆動させられるのであれば他の種類のモーター30であってもよい。
ポンプ18から液圧シリンダ14に作動液を供給するための配管を第1ライン32とし、タンク16に作動液を排出するための配管を第2ライン34および第3ライン36とする。第2ライン34と第3ライン36は一本に合流してもよいし、第2ライン34と第3ライン36が分かれたままであってもよい。第2ライン34と第3ライン36は第1ライン32に接続されている。第2ライン34は第3ライン36よりも液圧シリンダ14側に接続されている。
バルブ20、22、24、26は方向制御弁20、圧力制御弁(リリーフ弁)22およびチェック弁(逆止弁)24、26を含む。方向制御弁20は第2ライン34に備えられている。圧力制御弁22は第3ライン36に備えられている。チェック弁24、26は2つであり、チェック弁24、26は第1ライン32に備えられている。チェック弁24は第2ライン34と第3ライン36が接続される部分の間、チェック弁26は第3ライン36とポンプ18の間に備えられている。
方向制御弁20は励磁コイルが励磁されていない状態でチェック弁が選択されて閉じており、励磁コイルが励磁されると開けられる。ポンプ18が液体を吐出したとき、方向制御弁20が閉じられていれば液圧シリンダ14に作動液が供給される。方向制御弁20が開けられると、液圧シリンダ14からタンク16まで作動液の経路が形成され、液圧シリンダ14から方向制御弁20を介してタンク16まで作動液が流れる。方向制御弁20の開閉を切り替えることによって、液圧シリンダ14に対する作動液の供給と排出が切り替えられる。たとえば、液圧シリンダ14のピストンロッドの先端に荷受台を取り付けた場合、方向制御弁20を閉じれば荷受台が上昇する。さらに方向制御弁20を開けると、荷受台の自重で液圧シリンダ14から作動液が排出され、荷受台が下降する。
圧力制御弁22は第1ライン32における作動液の圧力が一定圧力を超えないように制御するためのバルブである。ポンプ18から吐出された作動液が液圧シリンダ14に最大量供給された後は液圧シリンダ14の中に作動液が入らない。この場合に第1ライン32における作動液の圧力が上昇し、ポンプ18および液圧シリンダ14などの液圧装置12を構成する部品が破損するおそれがある。圧力制御弁22は第1ライン32での作動液の圧力が一定値になれば開けられる。第1ライン32から圧力制御弁22を介してタンク16に作動液が流れ、第1ライン32の作動液の圧力が一定値を超えないようになっている。圧力制御弁22は第1ライン32の作動液の圧力が一定値を超えなければ作動液を保持し、その作動液の圧力が保持される。
チェック弁24、26はポンプ18から液圧シリンダ14に向けて作動液が流れるとき開き、作動液が逆流しようとすると閉じる。チェック弁24、26はポンプ18に作動液が逆流するのを防止し、液圧シリンダ14に供給された液体を保持する。
制御部28はモーター30への電力供給および方向制御弁20の励磁コイルへの励磁電流の供給を制御する(図示省略)。制御部28はCPU(Central Processing Unit)またはPLC(Programmable Logic Controller)などの演算回路を使用する。制御部28がモーター30をオンまたはオフし、励磁コイルを励磁または非励磁する。
液圧装置12は、必要に応じて絞りおよびフィルターなどの部品を備えてもよい。
[作動液診断システム]
本願の作動液診断システム10は、作動液の圧力を計測する圧力計測部40、液圧装置12の作動時間および非作動時間を計時する計時部42および作動液の温度を計測する温度計測部44を備える。
圧力計測部40は液圧シリンダ14の液体の圧力を計測する。図1では圧力計測部40が第1ライン32における液圧シリンダ14とチェック弁24の間に接続されているが、液圧シリンダ14の圧力が計測できれば圧力計測部40が接続される位置は限定されない。圧力計測部40はブルドン管圧力計またはダイアフラム式圧力計などを使用できるが、液体の圧力が計測できれば圧力計測部40は特に限定されない。圧力計測部40で計測された圧力値は制御部28に入力される。
計時部42は液圧装置12が作動しているときの作動時間および作動していないときの非作動時間を計時する。計時部42はタイマーである。計時部42で計時された時間が制御部28に入力される。計時部42は制御部28の信号によって計時を開始または停止する。作動時間の計時を開始すると非作動時間の計時を停止し、作動時間の計時を停止すると非作動時間の計時を開始する。計時部42は作動時間と非作動時間のいずれかを計時している。たとえば、制御部28がモーター30を駆動させると同時に制御部28から計時部42に信号を入力し、計時部42が作動時間を計時する。また、制御部28がモーター30を停止させると同時に制御部28から計時部42に信号を入力し、計時部42が非作動時間を計時する。
温度計測部44は作動液の温度を計測する。タンク16または第1ライン32など、作動液の温度を計測する箇所は限定されない。計測された温度は制御部28に入力される。
作動液診断システム10は記憶装置46を備える。記憶装置46は半導体記憶装置、磁気記憶装置または光学記憶装置を用いることができる。記憶装置46には作動液の劣化度合いに関するデータが記憶されている。劣化度合いに関するデータは液圧装置12の作動時および非作動時に分けて記憶されている。
液圧装置12の作動時の劣化度合いに関するデータは、圧力および温度に対する時間経過による作動液の劣化度合いである。これは液圧装置12の作動時は液圧シリンダ14に対する負荷圧力、作動液の温度および作動時間が作動液の劣化に影響を与えるためである。液圧装置12の作動時の作動液の劣化度合いに関するデータをグラフにした例は、図2Aおよび図2Bのようになる。図2Aは圧力計測部40で計測された圧力がP1であり、図2Bは圧力計測部40で計測された圧力がP2であるとする。図2Aと図2Bは同じ液圧装置12、同じ作動液である。図2Aと図2Bのそれぞれは、作動液の温度がt1、t2、t3のときの作動液の時間に対する劣化度合いである。図2Aおよび図2Bに示すように、液圧シリンダ14における作動液の圧力と温度によって劣化度合いが異なる。
液圧装置12の非作動時の劣化度合いに関するデータは、温度に対する時間経過による作動液の劣化度合いである。液圧装置12の非作動時は作動液の温度と時間が作動液の劣化に影響を与えるためである。液圧装置12の非作動時の劣化度合いに関するデータをグラフにした例は、図3のようになる。図3は、作動液の温度がt1、t2、t3のときの作動液の時間に対する劣化度合いを示す。作動液の温度によって劣化度合いが異なることが分かる。なお、図2A,2Bと図3の時間軸のスケールは異なる。
図2A、図2B、図3の劣化度合いは、作動液の交換が必要になる劣化度合いを100%とする。劣化度合いは、作動液の粘性、作動液の酸化度合い、所定量中の異物の数および光の透過量などを総合的に判断した値である。粘性が低くなれば劣化度合いが高くなり、作動液の酸化度合いが高くなれば劣化度合いが高くなり、異物の数が多くなれば劣化度合いが高くなり、光の透過量が小さくなれば劣化度合いが高くなる。作動液の劣化度合いは実際に液圧装置12を作動および非作動にして劣化度合いに関する多数のデータを得て、記憶装置46に記憶する。
制御部28は上述した液圧装置12の制御以外に、作動液の劣化度合いを求める。作動液の劣化度合いを求めるために、記憶装置46に記憶されたデータを用いる。制御部28には圧力計測部40から圧力、計時部42からは作動時間または非作動時間、温度計測部44からは温度が入力される。制御部28はこれらの値を利用して作動液の劣化度合いを求める。
作動液の劣化度合いを求める方法の一例を説明する。たとえば、圧力計測部40で計測された圧力がP1、計時部44で計時された作動時間がT1、温度計測部44で計測された温度がt1であったとする。制御部28は記憶装置46に記憶されたデータの中から、圧力がP1であり温度がt1であるデータを参照する。この場合、図2Aのグラフのt1のデータである。そのデータの中で時間が0からT1経過したときの劣化度合いを参照する。図2Aのグラフであれば温度がt1で時間がT1の場合の劣化度合いは50%である。すなわち、制御部28はそのときの作動液の劣化度合いを50%とする。図4は制御部28が求めた劣化度合いを示すグラフであり、時間T1の劣化度合いは50%である。
次に、液圧装置12は非作動になるとする。非作動から作動に代わるまでの時間をT2とする。このとき、温度計測部44から制御部28に入力された温度をt1とする。制御部28は温度t1における劣化度合い50%の時間から時間T2経過したときの劣化度合いを求める。図3の温度t1のグラフであれば、作動液の劣化度合いの50%における時間からT2経過した時間の劣化度合いは60%である。図4に示すように、時間T1から時間T1+T2まで図3のグラフの劣化度合いの50%から60%の部分が加算され、劣化度合いは60%になる。
さらに液圧装置12が作動されて、圧力がP1、作動時間がT3、温度がt1であったとする。制御部28は記憶装置46に記憶されたデータの中から、圧力がP1であり温度がt1であるデータを参照する。作動液は上記のように60%まで劣化していたので、劣化度合いが60%になっている時間から時間T3経過したときの劣化度合いを求める。図2Aのグラフであれば、劣化度合いが60%になっている時間から時間T3経過したときの劣化度合いは100%である。また、図4のグラフでも時間T1+T2から図2Aのグラフの劣化度合いの60%から100%の部分が加算され、時間T1+T2+T3の劣化度合いは100%である。
制御部28は、上記のように記憶装置46に記憶されたデータを参照して、時間経過と共に作動液の劣化度合いを加算していくことで、劣化度合いを求める。劣化度合いを加算するときに、作動から非作動に変化したり、圧力が変化したり、温度が変化すと、使用するデータが変更される。データが変更されたとき、変更されたデータの同じ劣化度合いからデータを加算するようにする。
制御部28が劣化度合いを求めるために、記憶装置46に劣化度合いを記憶してもよい。制御部28は劣化度合いを求めるたびに、記憶装置46の劣化度合いを書き換える。劣化度合いを記憶する記憶装置46はデータを記憶した記憶装置46を使用してもよいし、別途記憶装置を設けてもよい。
作動液の劣化度合いを0%に戻すリセットスイッチ48を備える。リセットスイッチ48の信号が制御部28に入力されると、制御部28が記憶装置46に記憶した劣化度合いを0%に書き換える。操作者が作動液を交換したときにリセットスイッチ48を押すことで、劣化度合いが0%になり、制御部28は新たに劣化度合いを求める。
作動液診断システム10は、表示装置、スピーカーまたはその両方を備える(図示省略)。制御部28が劣化度合いを求めたときに、表示装置で劣化度合いを表示したり、劣化度合いがあらかじめ設定した任意の劣化度合いになったときに作動液の交換を求める表示をしたり、スピーカーで警報音を発したりする。
[作動液診断方法]
作動液診断システム10を用いた作動液診断方法を説明する。(1)制御部28はモーター30を駆動させ、方向制御弁22の開閉を制御することで、液圧装置12が作動する。また、制御部28がモーター30の駆動および方向制御弁20の開閉を停止することで、液圧装置12が非作動になる。
(2)液圧装置12の作動時は、圧力計測部40で計測された圧力、計時部42で計時された時間および温度計測部44で計測された温度が制御部28に入力される。また、液圧装置12が非作動時は、計時部42で計時された時間および温度計測部44で計測された温度が制御部28に入力される。
(3)制御部28は入力された圧力、時間および温度を用いてデータを参照し、作動液の劣化度合いを求める。求め方は、上記のように液圧装置12の作動時であれば、圧力、時間および温度から劣化度合いのデータを参照し、劣化度合いを求める。また、液圧装置12の非作動時であれば、時間および温度から劣化度合いのデータを参照し、劣化度合いを求める。
(4)制御部28は劣化度合いを記憶装置46に記憶する。劣化度合いを記憶しておくことで、次に劣化度合いを求めるときに、上記のようにその劣化度合いから加算された劣化度合いになるようにする。たとえば、記憶装置46に記憶されている劣化度合いが50%であれば、その50%から劣化度合いを求める。
(5)劣化度合いが100%になれば、表示装置、スピーカーまたはその両方から作動液の交換を求める表示を表示したり、警報音を発したりする。
以上のように、本願は簡単な構成で作動液の劣化度合いを求めることができる。作動液の交換時期を適切な時にできるため、作動液が劣化しすぎることによる液圧装置12の性能劣化および故障を防止でき、作動液が劣化していないのに交換することが無くなる。
[実施形態2]
実施形態1で説明した液圧装置12は一例であって限定されない。液圧シリンダ14が複数になったり、方向制御弁20が複数になったりしても、液圧装置12における作動液の圧力および温度を計測でき、液圧装置12の作動時間および非作動時間を計時できるのであれば、液圧装置12の構成は限定されない。
[実施形態3]
図2A、図2B、図3に示されたグラフは記憶装置46に記憶されたデータに基づくデータである。このデータを最小自乗法などで近似式を求め、データを近似式として記憶してもよい。制御部28は圧力、時間および温度を近似式に適用して劣化度合いを求める。
[実施形態4]
図5の作動液診断システム50は、制御部28で求められた劣化度合いのデータを送信する通信部52を備える。制御部28で求められた劣化度合いを通信部52からネットワーク54を介してホストコンピュータ56に送信する。ホストコンピュータ56の記憶装置で劣化度合いのデータを記憶する。液圧装置12の状況がネットワーク54を介して監視できる。
[実施形態5]
図6の作動液診断システム60は、圧力計測部40で計測された圧力、計時部42で計時された時間および温度計測部44で計測された温度を送信する通信部52を備える。ホストコンピュータ56が上記制御部28の機能を備え、ホストコンピュータ56の記憶装置が上記記憶装置の機能を備える。圧力、時間および温度がネットワーク54を介してホストコンピュータ56に送信され、ホストコンピュータ56が記憶装置に記憶されたデータを参照して作動液の劣化度合いを求める。作動液の劣化度合いが100%になれば、ホストコンピュータ56からネットワーク54を介して液圧装置12にデータを送信し、表示装置、スピーカーまたはその両方から作動液の交換を求める表示を表示したり、警報音を発したりする。
ネットワーク54を利用することで、複数の液圧装置12の作動液の劣化度合いを求めることが可能になる。そのため、ホストコンピュータ56の記憶装置に記憶されるデータにおいて、液圧装置12の構成と作動液の種類を含めてもよい。液圧装置12の構成と作動液の種類が異なると、圧力、時間および温度が同じであっても作動液の劣化度合いが異なる場合がある。そのため、液圧装置12の構成、作動液の種類、圧力および温度に応じて時間に対する作動液の劣化度合いのデータを記憶しておく。通信部52が送信するデータの中に液圧装置12の構成および作動液の種類を含めておくことで、ホストコンピュータ56でデータを参照できるようにする。
作動液診断システム50、60はネットワーク54を介した通信をおこなっており、液圧装置12の位置が分かるように、GPSを備えてもよい。通信部52はGPSの情報を加えてデータを送信する。
(第1項)一態様に係る作動液診断システムは、液圧シリンダと、作動液を貯留するタンクと、前記タンクに貯留されている作動液を前記液圧シリンダに向けて吐出するポンプと、前記作動液の流れを制御するバルブと、を備えた液圧装置の作動液診断システムであって、前記液圧装置の作動時の作動液の圧力を計測する圧力計測部と、前記液圧装置の作動時間を計時および非作動時間を計時する計時部と、前記液圧装置の作動時の作動液の温度および非作動時の作動液の温度を測定する温度計測部と、前記圧力計測部、計時部および温度計測部で計測された圧力、時間および温度に応じて作動液の劣化度合いを求める制御部とを備える。
第1項に記載する作動液診断システムによると、圧力、時間および温度に応じて作動液の劣化度合いが求められ、システム構成が簡易で、液圧装置のコストアップも小さい。適切な時期に作動液を交換することができ、液圧装置の故障を防止でき、不必要な作動液の交換も防止できる。
(第2項)前記液圧装置の動作時の作動液の圧力および温度に対する時間経過による作動液の劣化を示すデータ、前記液圧装置の非作動時の作動液の温度に対する時間経過による劣化を示すデータを記憶した記憶装置を備え、前記制御部が圧力計測部、計時部および温度計測部で測定された圧力、時間および温度を記憶装置に記憶されたデータで適用し、作動液の劣化度合いを求める。
第2項に記載する作動液診断システムによると、劣化度合いを示すデータを記憶装置に記憶しておくだけあり、複雑な構成になっていない。
(第3項)前記液圧装置が移動可能な装置に備えられる。
第3項に記載する作動液診断システムによると、移動可能な装置(車両)の液圧装置に適用することができ、車両の液圧装置の作動液を適切な時期に交換できる。
(第4項)前記圧力計測部、計時部および温度計測部で測定された圧力、時間および温度を通信するための通信部を備える。
第4項に記載する作動液診断システムによると、遠隔地においても液圧装置の状況を監視することができる。
(第5項)一態様に係る作動液診断方法は、液圧シリンダと、作動液を貯留するタンクと、前記タンクに貯留されている作動液を前記液圧シリンダに向けて吐出するポンプと、前記作動液の流れを制御するバルブと、を備えた液圧装置の作動液診断方法であって、前記液圧装置の作動時の作動液の圧力を圧力計測部で計測するステップと、前記液圧装置の作動時間および非作動時間を計時部で計時するステップと、前記液圧装置の作動時の作動液の温度および非作動時の作動液の温度を温度計測部で測定するステップと、前記圧力計測部、計時部および温度計測部で計測された圧力、時間および温度に応じて制御部が作動液の劣化度合いを求めるステップとを備える。
第5項に記載する作動液診断方法によると、適切な時期に作動液を交換することができ、液圧装置の故障を防止でき、不必要な作動液の交換も防止できる。
(第6項)前記液圧装置の動作時の作動液の圧力および温度に対する時間経過による作動液の劣化を示すデータ、前記液圧装置の非作動時の作動液の温度に対する時間経過による劣化を示すデータを記憶した記憶装置を備え、前記作動液の劣化度合いを求めるステップが、測定された圧力、時間および温度を記憶装置に記憶されたデータで適用し、作動液の劣化度合いを求める。
第6項に記載する作動液診断方法によると、記憶された劣化度合いを示すデータを用いて劣化度合いを求めており、複雑な構成になっていない。
(第7項)前記液圧装置が移動可能な装置に備えられる。
第7項に記載する作動液診断方法によると、移動可能な装置(車両)の液圧装置に適用することができ、車両の液圧装置の作動液を適切な時期に交換できる。
(第8項)前記測定された圧力、時間および温度を通信部によって通信するステップを含む。
第8項に記載する作動液診断方法によると、通信によって遠隔地で液圧装置の作動液の劣化度合いを監視することができる。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
10、50、60:作動液診断システム
12:液圧装置
14:液圧シリンダ
16:タンク
18:ポンプ
20:方向制御弁
22:圧力制御弁
24、26:チェック弁
28:制御部
30:モーター
32、34、36:ライン
40:圧力計測部
42:計時部
44:温度計測部
46:記憶装置
48:スイッチ
52:通信部
54:ネットワーク
56:ホストコンピュータ

Claims (8)

  1. 液圧シリンダと、
    作動液を貯留するタンクと、
    前記タンクに貯留されている作動液を前記液圧シリンダに向けて吐出するポンプと、
    前記作動液の流れを制御するバルブと、
    を備えた液圧装置の作動液診断システムであって、
    前記液圧装置の作動時の作動液の圧力を計測する圧力計測部と、
    前記液圧装置の作動時間を計時および非作動時間を計時する計時部と、
    前記液圧装置の作動時の作動液の温度および非作動時の作動液の温度を測定する温度計測部と、
    前記圧力計測部、計時部および温度計測部で計測された圧力、時間および温度に応じて作動液の劣化度合いを求める制御部と、
    を備えた作動液診断システム。
  2. 前記液圧装置の動作時の作動液の圧力および温度に対する時間経過による作動液の劣化を示すデータ、前記液圧装置の非作動時の作動液の温度に対する時間経過による劣化を示すデータを記憶した記憶装置を備え、
    前記制御部が圧力計測部、計時部および温度計測部で測定された圧力、時間および温度を記憶装置に記憶されたデータで適用し、作動液の劣化度合いを求める請求項1の作動液診断システム。
  3. 前記液圧装置が移動可能な装置に備えられた請求項1または2の作動液診断システム。
  4. 前記圧力計測部、計時部および温度計測部で測定された圧力、時間および温度を通信するための通信部を備えた請求項1から3のいずれかの作動液診断システム。
  5. 液圧シリンダと、
    作動液を貯留するタンクと、
    前記タンクに貯留されている作動液を前記液圧シリンダに向けて吐出するポンプと、
    前記作動液の流れを制御するバルブと、
    を備えた液圧装置の作動液診断方法であって、
    前記液圧装置の作動時の作動液の圧力を圧力計測部で計測するステップと、
    前記液圧装置の作動時間および非作動時間を計時部で計時するステップと、
    前記液圧装置の作動時の作動液の温度および非作動時の作動液の温度を温度計測部で測定するステップと、
    前記圧力計測部、計時部および温度計測部で計測された圧力、時間および温度に応じて制御部が作動液の劣化度合いを求めるステップと、
    を備えた作動液診断方法。
  6. 前記液圧装置の動作時の作動液の圧力および温度に対する時間経過による作動液の劣化を示すデータ、前記液圧装置の非作動時の作動液の温度に対する時間経過による劣化を示すデータを記憶した記憶装置を備え、
    前記作動液の劣化度合いを求めるステップが、測定された圧力、時間および温度を記憶装置に記憶されたデータで適用し、作動液の劣化度合いを求める請求項5の作動液診断方法。
  7. 前記液圧装置が移動可能な装置に備えられた請求項5または6の作動液診断方法。
  8. 前記測定された圧力、時間および温度を通信部によって通信するステップを含む請求項5から7のいずれかの作動液診断方法。
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