JP7263863B2 - 立体造形物の製造装置、及び立体造形物の製造方法 - Google Patents
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Description
粉体層を形成する粉体層形成手段と、
前記粉体層上に放射エネルギー吸収剤を付与する放射エネルギー吸収剤付与手段と、
前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に、エネルギー密度が0.1W/mm2以上の放射エネルギーを付与する放射エネルギー付与手段と、
を有することを特徴とする。
本発明の立体造形物の製造装置は、粉体層を形成する粉体層形成手段と、粉体層上に放射エネルギー吸収剤を付与する放射エネルギー吸収剤付与手段と、放射エネルギー吸収剤が付与された粉体層に、エネルギー密度が0.1W/mm2以上の放射エネルギーを付与する放射エネルギー付与手段と、を有する。
つまり、本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形物の製造装置を用い実施することと同義である。また、本発明の立体造形物の製造装置は、本発明の立体造形物の製造方法を実施することと同義である。
したがって、本発明の立体造形物の製造装置の説明を通じて本発明の立体造形物の製造方法の詳細についても明らかにする。
従来の立体造形物の製造装置は、エネルギー密度をガウス分布にさせることはできるが、エネルギー密度を顕著に高めるためのものではない。このため、例えば、従来の立体造形物の製造装置のように、低いエネルギー密度の放射エネルギーで時間をかけて高融点の材料からなる粉体を昇温させ、放射エネルギーが付与された粉体が、立体造形物を造形しない領域である非造形領域の粉体に隣接する場合を考える。この場合、時間をかけて付与された放射エネルギーは隣接する粉体に放熱しやすくなるため、非造形領域の不要な粉体どうしが融着してしまい、立体造形物の造形精度が低下するという問題がある。また、隣接する粉体や空気中にも放熱しやすくなるため、造形領域における粉体どうしの融着が不十分になりやすく、立体造形物の強度が低下する場合もある。
これにより、本発明の立体造形物の製造装置は、短時間で高密度の放射エネルギーを付与することにより、付与した粉体から放熱させる時間を与えないため、エネルギー効率を高めることができるとともに、高融点の材料を用いた立体造形物を精度良く造形できる。
粉体層形成手段は、粉体層を形成する。
粉体層形成手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉体を供給する機構と、供給された粉体を均しながら粉体層を形成する機構の組合せなどが挙げられる。
粉体層とは、粉体による層を意味する。
粉体層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
粉体としては、粉末乃至粒子の形態を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
樹脂成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性樹脂、非結晶性樹脂、液晶樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、結晶性樹脂が好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、融解開始温度と、冷却時の再結晶温度の差が大きな樹脂が好ましい。
なお、結晶性樹脂とは、ISO3146(プラスチック転移温度測定方法、JIS K7121)に準拠した測定において、融点ピークが検出される樹脂である。
ポリアリールケトンとしては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK、融点:340℃)、ポリエーテルケトン(PEK、融点:370℃)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK、融点:400℃)、ポリアリールエーテルケトン(PAEK、融点:340℃)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK、融点:320℃)、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK、融点:380℃)などが挙げられる。
具体的には、粉体層に用いる材料としては、ABS、PC、PMMA、PS、PEEK、PTFE、PAI、PEI、PES、PSU、PEK、PAEK、PEKK、PEEKK、PEKEKKから選択されることが好ましい。
放射エネルギー吸収剤付与手段は、粉体層上に放射エネルギー吸収剤を付与する。
放射エネルギーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光や電波等の電磁波などが挙げられる。
放射エネルギー吸収剤付与手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、放射エネルギー吸収剤を含む造形用液体を吐出させるインクジェットヘッド、噴射ノズルなどが挙げられる。
造形用液体としては、放射エネルギー吸収剤を含有し、常温において液状であることから液体成分を含有する。また、造形用液体としては、更に必要に応じてその他の成分を含有してもよい。
放射エネルギー吸収剤としては、放射エネルギーを吸収する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
放射エネルギー吸収剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
造形用液体の調製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水や水溶性溶剤などの液体成分に、放射エネルギー吸収剤、及び必要に応じてその他の成分を添加し、混合撹拌する方法が挙げられる。
粉体と造形用液体の作用としては、例えば、上記のような粉体及び造形用液体を用いることにより、粉体を用いて粉体層を形成し、放射エネルギー吸収剤を含有する造形用液体を粉体層に付与した後、放射エネルギーを粉体層に付与すると、粉体どうしが融着して造形層が形成される。
放射エネルギー付与手段は、放射エネルギー吸収剤が付与された粉体層に、エネルギー密度が0.1W/mm2以上の放射エネルギーを付与する。エネルギー密度が0.1W/mm2未満であると、放射エネルギーを付与した粉体から放熱する時間を与えてしまうため、エネルギー効率を高めることが困難になる。また、時間をかけて付与された放射エネルギーは隣接する粉体に放熱しやすくなるため、非造形領域の不要な粉体どうしが融着してしまい、立体造形物の造形精度が低下する場合がある。
また、放射エネルギーとしては、0.1W/mm2以上であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.3W/mm2以上であることが好ましい。放射エネルギーが0.3W/mm2以上であると、昇温時間を十分に短縮できる点で有利である。
球状灯、棒状灯などが挙げられる。
球状灯としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電球の形状を有するものが挙げられる。
棒状灯としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光灯の形状を有するものが挙げられる。
リフレクターの形状としては、例えば、一端が開口した略ドーム形状、一端が開口し、開口の形状が略直方体などが挙げられる。1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、光源から出射される光を一方向に反射可能であるものが、放射エネルギー密度を高めることができる点で好ましい。
リフレクターの構造、大きさ及び材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、下記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状等にすることができる。
第1の実施形態における立体造形物の製造装置を図1~図5を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態における立体造形物の製造装置を説明するための平面図である。図2は、第1の実施形態における立体造形物の製造装置を説明するための側面図である。図3は、第1の実施形態における立体造形物の製造装置の放射エネルギー源の概略図を示す。図4は、第1の実施形態における立体造形物の製造装置を説明するための断面図である。図5は、第1の実施形態における立体造形物の製造装置の制御部のブロック図である。図6A~図6Fは、第1の実施形態における立体造形物の製造装置の動作を説明するための概略図である。
供給槽21の底部は、供給ステージ23として鉛直方向(高さ方向)に昇降可能となっている。同様に、造形槽22の底部は、造形ステージ24として鉛直方向(高さ方向)に昇降可能となっている。造形ステージ24上に造形層30が積層された立体造形物が造形される。
供給ステージ23と造形ステージ24は、モータによって矢印Z方向(高さ方向)に昇降される。
これらの造形用液体の各々を収容した複数のタンク60がタンク装着部56に装着され、供給チューブなどを介してヘッド52a、52bに供給される。
光源81は、本実施形態では球状灯の光源であり、光源が高密度ハロゲンランプである。
リフレクター82は、本実施形態では一端が開口した略ドーム形状であって、開口の領域内に球状灯が配されている。リフレクター82は、開口幅A1が120mm、照射幅B1が18mmであり、リフレクター82の曲面により、光源81から粉体層に光が照射される面積が、略ドーム形状のリフレクター82における開口の面積よりも小さくなるように集光している。
また、液体吐出ユニット50は、ガイド部材54、55とともに矢印Z方向に昇降可能に配置され、Z方向昇降機構551(図5参照)のZ方向走査モータによってZ方向に昇降される。
造形部1は粉体槽11を有しており、粉体槽11は箱型形状をなし、供給槽21と造形槽22と、余剰粉体受け槽25の3つの上面が開放された槽とを備えている。供給槽21内部には供給ステージ23が、造形槽22内部には造形ステージ24がそれぞれ昇降可能に配置される。
この平坦化ローラ12は、造形槽22及び供給槽21の内寸(即ち、粉体が供される部分又は仕込まれている部分の幅)よりも長い棒状部材であり、往復移動機構によってステージ面に沿ってY方向(副走査方向)に往復移動される。
次に、本実施形態の立体造形物の製造装置における制御部の概要について図5を参照して説明する。図5は、同制御部のブロック図である。
制御部500は、液体吐出ユニット50のヘッド52を駆動制御するヘッド駆動制御部508を備えている。
なお、矢印Z方向への昇降は造形ユニット5全体を昇降させるようにすることもできる。
1層目の造形層30上に次の造形層30を形成するときには、図6Aに示すように、供給槽21の供給ステージ23をZ1方向に上昇させ、造形槽22の造形ステージ24をZ方向に下降させる。
以後、粉体の供給・平坦化よる粉体層31を形成する工程、ヘッド52による造形用液体吐出工程、放射エネルギー照射の工程を必要な回数繰り返すことによって、立体造形物を完成させる。
<立体造形物の製造装置A>
立体造形物の製造装置Aは、図1~図6Fに示した立体造形物の製造装置であり、放射エネルギー源80の光源81として球状灯の高密度ハロゲンランプ(光加熱スポットヒーターHSH-120、色温度2,400K、フィンテック社製)を用いた。また、リフレクター82としては、図3に示した開口幅A1が120mm、照射幅B1が18mmのリフレクターを用いた。これにより、後述するスラリーに照射する光のエネルギー密度を0.2W/mm2とした。以上により、立体造形物の製造装置Aを得た。
なお、エネルギー密度は、光源の消費総電力を光照射面積で除算して求めた。
得られた立体造形物の製造装置Aを用いて、熱可塑性樹脂としてPEEK(融点:340℃)を用いた粉体に、放射エネルギー吸収剤としてのカーボンブラックを含有する造形用溶液(黒インク、株式会社リコー製)を質量比1:1で混合した平均厚み500μmのスラリーに対し、放射エネルギー源80から放射エネルギーとしての光を照射して、スラリーが340℃まで昇温するまでの昇温スピードを評価した。結果を図7Aに示す。
なお、スラリーの温度は、サーモカメラ(Optris社製)により測定した。また、放射エネルギー源80からの光の照射時には、狙い温度を170℃としてスラリーをホットプレートで予熱した。
実施例1において、ランプの発光強度を変えて、スラリーに照射するエネルギー密度を0.2W/mm2から0.3W/mm2に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の立体造形物の製造装置Bを製造し、実施例1と同様に評価した。結果を図7Bに示す。
実施例1において、放射エネルギー源80の光源を高密度ハロゲンランプから低密度のハロゲンランプ(ラインタイプハロゲン光源、3W/mm、ウシオ電機株式会社製)に代えることで、エネルギー密度を0.2W/mm2から0.05W/mm2に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の立体造形物の製造装置Cを製造し、実施例1と同様に評価した。結果を図7Cに示す。
なお、比較例1の光源は、例えば、米国特許出願公開第2018/0126631号明細書に記載されている赤外光源とほぼ同じエネルギー密度であり、一般的なハロゲンランプである。また、米国特許出願公開第2018/0126631号明細書には、ランプによって消費された総電力を粉体層の面積で除算したものをエネルギー密度としており、5W/cm2、即ち0.05W/mm2の光源が用いられていることが記載されている。
図8A及び図8Bに示すように、スラリーに照射するエネルギー密度が高ければ、昇温に必要なエネルギーを低減させることができることが分かる。特に図8Bに示すように、エネルギー密度が0.1W/mm2以上の領域では、昇温エネルギー効率改善の効果が大きいことがわかる。また、エネルギー密度が0.3W/mm2以上の領域は、昇温時間を十分に短縮できる点、即ち昇温時間を短縮し得る上限に近い点であることがわかる。上記のように昇温スピードを短縮できることは、マシンコスト低減、造形速度向上の点で、高融点材料の造形に非常に有効である。
<立体造形物の製造装置D>
立体造形物の製造装置Dは、図1~図6Fに示した立体造形物の製造装置であり、放射エネルギー源80の光源81として高密度ハロゲンランプ(光加熱スポットヒーターHSH-120、色温度2,400K、フィンテック社製)を用いた。また、リフレクター82としては、図3に示したリフレクターの開口幅A1を50mm、照射幅B1を5mmとして、エネルギー密度を0.6W/mm2とした。以上により、立体造形物の製造装置Dを得た。
得られた立体造形物の製造装置Dにより、熱可塑性樹脂としてPEEK(融点:340℃)を用いた粉体に、放射エネルギー吸収剤としてのカーボンブラックを含有する造形用溶液(黒インク、株式会社リコー製)を用いて、以下の(1)~(3)の造形手順を20回繰り返して立体造形物を製造し、余剰な粉体をエアーで除去した後に、製造した立体造形物の端部を顕微鏡にて観察した。結果を図9Aに示す。
(1)熱可塑性樹脂をPEEKとした粉体を100mm角の造形槽に手動のリコート治具により粉体層の平均厚みを100μmとして敷き詰める。
(2)インクジェットヘッド(株式会社リコー製)を用いて、カーボンブラックを含有する造形用溶液(黒インク)を10mm角の領域に吐出する。
(3)高密度ハロゲンランプを光源とする放射エネルギー源80で照射時間を0.3秒間として放射エネルギーを照射する。
実施例3において、放射エネルギー源80の光源として高密度ハロゲンランプからハロゲンランプ(ラインタイプハロゲン光源、3W/mm、ウシオ電機株式会社製)に代え、図10で示すリフレクターの開口幅A2を60mm、照射幅B2を60mmとすることでエネルギー密度を0.6W/mm2から0.04W/mm2に変え、照射時間を20秒間とした以外は、実施例3と同様にして、比較例2の立体造形物の製造装置Eを得て、実施例3と同様に評価した。結果を図9Bに示す。
一方、実施例3における立体造形物の端部の写真である図9Aにおいて、図9Bのような余剰な粉体が立体造形物にほとんど固着していないことがわかる。
以上の結果から、比較例2の立体造形物よりも実施例3の立体造形物のほうが、造形精度が良いことが確認できた。
一方、比較例2では、図11Bに示すように、エネルギー密度が低く昇温時間が長くなるため、エネルギーを照射した箇所から非造形領域や空気中に放熱する時間が長くなり、エネルギー効率が実施例3よりも低くなると思われる。また、非造形領域の粉体が加熱されやすくなり、非造形領域の粉体どうしが融着しやすくなることから、余剰な粉体が立体造形物に固着してしまい、立体造形物の造形精度が悪化すると考えられる。
このように、ハロゲンランプからの光をリフレクターで集光することにより、エネルギー効率を高めることができるとともに、高融点の材料を用いた立体造形物を精度良く造形できる。
また、集光の度合いは、例えば、リフレクターの開口幅と、粉面上での光の照射幅との比率で規定することができる。
<立体造形物の製造装置F>
立体造形物の製造装置Fは、図1~図6Fに示した立体造形物の製造装置であり、放射エネルギー源80の光源81として高密度ハロゲンランプ(ラインヒーターLHW30/f20/L84/200V-850W、色温度2,400K、フィンテック社製)を用いた。また、リフレクター82としては、図3に示したリフレクターの開口幅A1を50mm、照射幅B1を5mmとした。
得られた立体造形物の製造装置Fにおいて、エネルギー密度を0.6W/mm2における照射プロファイルをシミュレーションにより算出した。結果を図12Aに示す。
実施例4において、放射エネルギー源80の光源として高密度ハロゲンランプからハロゲンランプ(ラインタイプハロゲン光源、3W/mm、色温度2,400K、ウシオ電機株式会社製)に代え、図10で示すリフレクターの開口幅A2を40mm、照射幅B2を60mmとすることでエネルギー密度を0.6W/mm2から0.04W/mm2に変え、照射時間を20秒間とし、放射照度を照度計(T-10M、コニカミノルタ株式会社)実測した以外は、実施例4と同様にして、比較例3の立体造形物の製造装置Eを得て、実施例4と同様に評価した。結果を図12Bに示す。
第2の実施形態の放射エネルギー源80は、図13に示すように、1つのリフレクター82の内部に3つの光源81a,81b,81cが配置されている。これにより、第2の実施形態では、一つのリフレクター82に、光源81a,81b,81cが配置されていることから、小型で、かつエネルギー密度を高めることできる。
なお、第2の実施形態では1つのリフレクターの内部に3つの光源を配置したが、これに限ることなく、例えば、リフレクターや光源の数を変更してもよい。
第3の実施形態の放射エネルギー源80は、図14に示すように、3つのリフレクターが連結されている連結リフレクター84を有し、各リフレクターの内部にそれぞれ光源81a,81b,81cが配置されている。これにより、第3の実施形態では、簡易な構造でエネルギー密度を高めた光の照射面積を広げることができる。
第4の実施形態の放射エネルギー源80は、図15に示すように、第3の実施形態の放射エネルギー源80において、中央に配置されているリフレクターの曲率を変化させて両端に配置されているリフレクターよりも光焦点距離を長くした。これにより、第4の実施形態では、両端のリフレクターを中央近くに配置でき、小型化を実現できる。
第5の実施形態の放射エネルギー源80は、図16に示すように、第4の実施形態の放射エネルギー源80において、中央に配置されているリフレクターの内部に配置されている光源を、高密度のエネルギーを照射できる光源81aとした。これにより、第5の実施形態では、第4の実施形態の放射エネルギー源80よりもエネルギー密度が高い光を照射することができる。
これにより、本発明の立体造形物の製造装置は、エネルギー効率を高めることができるとともに、高融点の材料を用いた立体造形物を精度良く造形できる。
<1> 粉体層を形成する粉体層形成手段と、
前記粉体層上に放射エネルギー吸収剤を付与する放射エネルギー吸収剤付与手段と、
前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に、エネルギー密度が0.1W/mm2以上の放射エネルギーを付与する放射エネルギー付与手段と、
を有することを特徴とする立体造形物の製造装置である。
<2> 前記放射エネルギーが0.3W/mm2以上である、前記<1>に記載の立体造形物の製造装置である。
<3> 前記放射エネルギー付与手段が光照射手段である、前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<4> 前記光照射手段が、光源と、前記光源から出射される光を反射するリフレクターとを備える、前記<3>に記載の立体造形物の製造装置である。
<5> 前記リフレクターが、前記光源から出射される光を一方向に反射可能である、前記<4>に記載の立体造形物の製造装置である。
<6> 前記光源が球状灯であり、
前記リフレクターが、一端が開口した略ドーム形状であって、
前記開口の領域内に前記球状灯が配された、前記<4>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<7> 前記球状灯から前記粉体層に光が照射される面積が、
前記略ドーム形状の前記リフレクターにおける前記開口の面積よりも小さくなるように、前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に付与される、前記<6>に記載の立体造形物の製造装置である。
<8> 前記光源が棒状灯であり、
前記リフレクターが、一端が開口し、前記開口の形状が略直方体であり、前記開口と対向する位置に、前記略直方体の長さ方向と平行な峰部を有し、前記長さ方向と直交方向の断面形状が前記略ドーム形状であって、
前記開口の領域内に前記棒状灯が配された、前記<4>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<9> 前記棒状灯からの光が照射される前記粉体層の面積が、
前記長さ方向と直交方向の断面形状が前記略ドーム形状である前記リフレクターにおける前記開口の面積よりも小さくなるように、前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に付与される、前記<8>に記載の立体造形物の製造装置である。
<10> 前記粉体層に用いる材料の融点が200℃以上である、前記<1>から<9>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<11> 前記粉体層に用いる材料が、ABS、PC、PMMA、PS、PEEK、PTFE、PAI、PEI、PES、PSU、PEK、PAEK、PEKK、PEEKK、PEKEKKから選択される、前記<1>から<10>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<12> 粉体層を形成する粉体層形成工程と、
前記粉体層上に放射エネルギー吸収剤を付与する放射エネルギー吸収剤付与工程と、
前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に、エネルギー密度が0.1W/mm2以上の放射エネルギーを付与する放射エネルギー付与工程と、
を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
5 造形ユニット
7 ベース部材
10 液滴
11 粉体槽
12 平坦化ローラ
13 粉体除去板
20 粉体
21 供給槽
22 造形槽
23 供給ステージ
24 造形ステージ
25 余剰粉体受け槽
26、28 モータ
30 造形層
31 粉体層
50 液体吐出ユニット(放射エネルギー吸収剤付与手段の一例)
51 キャリッジ
52、52a、52b 液体吐出ヘッド
54、55 ガイド部材
56 タンク装着部
60 タンク
61 メンテナンス機構
62 キャップ
63 ワイパ
71 ガイド部材
72 スライダ部
80 放射エネルギー源(放射エネルギー付与手段の一例)
81 光源
82 リフレクター
Claims (11)
- 粉体層を形成する粉体層形成手段と、
前記粉体層上に放射エネルギー吸収剤を付与する放射エネルギー吸収剤付与手段と、
前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に、エネルギー密度が0.3W/mm2以上の放射エネルギーを付与する放射エネルギー付与手段と、
を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。 - 前記放射エネルギー付与手段が光照射手段である、請求項1に記載の立体造形物の製造装置。
- 前記光照射手段が、光源と、前記光源から出射される光を反射するリフレクターとを備える、請求項2に記載の立体造形物の製造装置。
- 前記リフレクターが、前記光源から出射される光を一方向に反射可能である、請求項3に記載の立体造形物の製造装置。
- 前記光源が球状灯であり、
前記リフレクターが、一端が開口した略ドーム形状であって、
前記開口の領域内に前記球状灯が配された、請求項3から4のいずれかに記載の立体造形物の製造装置。 - 前記球状灯から出射される光が、
前記略ドーム形状の前記リフレクターにおける前記開口の面積よりも小さい面積になるように、前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に付与される、請求項5に記載の立体造形物の製造装置。 - 前記光源が棒状灯であり、
前記リフレクターが、一端が開口し、前記開口の形状が略直方体であり、前記開口と対向する位置に、前記略直方体の長さ方向と平行な峰部を有し、前記長さ方向と直交方向の断面形状が前記略ドーム形状であって、
前記開口の領域内に前記棒状灯が配された、請求項5から6のいずれかに記載の立体造形物の製造装置。 - 前記棒状灯から出射される光が、
前記長さ方向と直交方向の断面形状が前記略ドーム形状である前記リフレクターにおける前記開口の面積よりも小さい面積になるように、前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に付与される、請求項7に記載の立体造形物の製造装置。 - 前記粉体層に用いる材料の融点が200℃以上である、請求項1から8のいずれかに記載の立体造形物の製造装置。
- 前記粉体層に用いる材料が、ABS、PC、PMMA、PS、PEEK、PTFE、PAI、PEI、PES、PSU、PEK、PAEK、PEKK、PEEKK、PEKEKKから選択される、請求項1から9のいずれかに記載の立体造形物の製造装置。
- 粉体層を形成する粉体層形成工程と、
前記粉体層上に放射エネルギー吸収剤を付与する放射エネルギー吸収剤付与工程と、
前記放射エネルギー吸収剤が付与された前記粉体層に、エネルギー密度が0.3W/mm 2 以上の放射エネルギーを付与する放射エネルギー付与工程と、
を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法。
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JP2019052753A Active JP7263863B2 (ja) | 2019-03-20 | 2019-03-20 | 立体造形物の製造装置、及び立体造形物の製造方法 |
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JP2007529340A (ja) | 2004-03-16 | 2007-10-25 | デグサ ゲーエムベーハー | レーザ技術およびインキジェット法による吸収体の塗布によって3次元の対象物を製造するための方法および装置 |
JP2007534524A (ja) | 2004-04-27 | 2007-11-29 | デグサ ゲーエムベーハー | インクジェット法により吸収剤を塗布し電磁放射を照射する3次元物体の製造方法および3次元物体の製造装置 |
US20080206710A1 (en) | 2005-01-25 | 2008-08-28 | Jean-Pierre Kruth | Procedure for Design and Production of Implant-Based Frameworks for Complex Dental Prostheses |
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US20080206710A1 (en) | 2005-01-25 | 2008-08-28 | Jean-Pierre Kruth | Procedure for Design and Production of Implant-Based Frameworks for Complex Dental Prostheses |
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