JP7260970B2 - 転てつ機モニタ及び転てつ機 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道の分岐器において、転てつ機の動作を監視する転てつ機モニタ、及び転てつ機モニタを備える転てつ機に関する。
転てつ機あるいは転てつ装置の役割は、例えば非特許文献1に例示するように、レールを転換して密着させることにある。したがって、レールを転換して密着させる動作が、確実に行われているか否かを点検可能とすることは、非常に重要である。
ここで、転てつ機の代表的な一構成例として、非特許文献1にも例示があるように、モータでレールを転換する電気転てつ機があげられる。電気転てつ機においてレールを転換する際の転換力の測定に関しては、例えば、動作時におけるモータの電圧や電流から転換力を推定する、といった方法が考えられる。しかし、このような方法だと、製造誤差や温度特性に基づく誤差といった種々の誤差が生じ得るため、転換力の確実な測定ができるとは限らない。また、上記のようなモータの電圧等を利用する態様の場合、転換後においてレールを密着させた状態に維持する密着力については、測定できない。
一般社団法人 日本鉄道電気技術協会 鉄道電気技術者のための信号概論 鉄道信号一般〔改訂二版〕 p.55~p.63
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、転てつ機の動作を確実に監視する転てつ機モニタ、及び転てつ機モニタを備える転てつ機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための転てつモニタに組み込まれる転てつ機センサは、転てつ機の動作かんと動作かんに接続される接続部との間において、動作かん負荷を測定する測定部を備える。
上記転てつ機センサでは、測定部による測定を、転てつ機の動作かんと動作かんに接続される接続部との間において行うことで、転てつ機によりレールを転換する際の転換力や、転換後においてレールを密着させた状態に維持する密着力に相関性を有する動作かん負荷の確実な測定が可能となり、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視が可能となる。
本発明の具体的な側面では、接続部は、動作かんによりレールを移動させる力を伝達するスイッチアジャスタロッドであり、測定部は、動作かんとスイッチアジャスタロッドとを繋ぐセンサ付ジョーピンである。この場合、センサ付ジョーピンを利用することで、動作かんと接続部との間における所望の測定を的確に行うことができる。
本発明の別の側面では、測定部は、動作かん負荷として、レールを転換する際の転換力に関係する値及びレールを密着させる密着力に関係する値のうち少なくとも一方の値を測定する。この場合、測定部において、転換力や密着力の状況を把握するための的確な測定を行うことができる。
上記目的を達成するための転てつ機モニタは、上記転てつ機センサと、測定部での測定結果から、転換力及び密着力のうち少なくとも一方を算出する演算処理部と、演算処理部における処理結果を表示する表示部とを備える。この場合、演算処理部において必要な演算処理を行って、その結果としての異常の有無等を表示部において示すことで、転てつ機の動作が正常であるか否かのモニタリングが可能になる。
本発明の具体的な側面では、演算処理部は、測定部での測定結果に基づく算出結果について、予め定められた閾値に基づいて、異常の有無を判定する。この場合、確実に転てつ機における異常の有無を判定できる。
本発明の別の側面では、演算処理部は、測定部のデータを記録する周期を変化させる記録周期可変部を有する。この場合、例えば、転てつ機を設置した箇所を通過する列車のスピードに合わせてサンプリング速度を変化させて列車の振動におけるピークを捉えて、当該振動の影響による誤認識を回避する、といったことが可能になる。
本発明のさらに別の側面では、測定部は、電力供給を受けつつ測定結果を出力するための通信接続を行う配線部を有する。この場合、配線部による測定部への電力供給や測定結果についての通信接続がなされる。
本発明のさらに別の側面では、配線部を支持する棚板部を備える。この場合、棚板部により配線部延いては測定部を安定させ、配線部の断線の可能性を低減できる。
本発明のさらに別の側面では、配線部は、動作かんに設けた溝部に収納される。この場合、配線部を溝部に収納することで、配線部の断線を低減できる。
本発明のさらに別の側面では、測定部に対して非接触での電力供給を行う非接触給電部を備える。この場合、非接触給電部により測定部への給電が可能になる。
本発明のさらに別の側面では、非接触給電部は、測定部の移動方向に沿って延びるように設けられている。この場合、測定部の移動中において、確実に給電を維持できる。
本発明のさらに別の側面では、転てつ機の本体部から独立して設けられて、測定部に対して電力供給を行いつつ測定結果についての通信接続を行う外部給電通信部を備える。この場合、外部給電通信部により、転てつ機の本体部から独立した給電や通信が可能になる。また、この場合、例えば既存の転てつ機の設備に対して、新たなセンサの取付あるいはモニタの設置といったことが容易となる。
本発明のさらに別の側面では、外部給電通信部は、接続部に取り付けられる太陽電池を含む。この場合、太陽電池による給電が可能になる。
上記目的を達成するための転てつ機は、動作かんと、動作かんに接続される接続部と、動作かんと接続部との間において、動作かん負荷を測定する測定部を有する転てつ機センサとを備える。
上記転てつ機では、転てつ機センサに設けた測定部による測定を、転てつ機の動作かんと動作かんに接続される接続部との間において行うことで、転てつ機によりレールを転換する際の転換力や、転換後においてレールを密着させた状態に維持する密着力に相関性を有する動作かん負荷の確実な測定が可能となり、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視が可能となる。
第1実施形態に係る転てつ機を適用した分岐器について概念的に示す平面図である。 分岐器における転てつ機について一構成例を示す斜視図である。 ジョーピンによる動作かんとスイッチアジャスタロッドとの接続の様子について一例を概念的に示す正面図である。 転てつ機センサについて一例を説明するための構造図である。 転てつ機センサについて一例を説明するための回路図である。 転てつ機センサを備える転てつ機モニタの様子について一例を示す概念図である。 転換力及び密着力の様子について一例を説明するためのグラフである。 転てつ機の切替えにおける監視の一連の動作について一例を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態に係る転てつ機について概念的に示す平断面図である。 第2実施形態に係る転てつ機について概念的に示す切欠き斜視図である。 一変形例の転てつ機について概念的に示す平断面図である。 一変形例の転てつ機について概念的に示す切欠き斜視図である。 第3実施形態に係る転てつ機について概念的に示す平断面図である。 第3実施形態に係る転てつ機について概念的に示す切欠き斜視図である。 第4実施形態に係る転てつ機について概念的に示す平断面図である。 第5実施形態に係る転てつ機について概念的に示す平断面図である。 表示装置の設置個所について一例を説明するための平断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1等を参照して、第1実施形態に係る転てつ機及び転てつ機に設けられる転てつ機センサ及び転てつ機モニタについて説明する。
図1及び図2に例示するように、本実施形態の転てつ機100は、電気転てつ機であり、分岐器Pを構成する枕木SP上の基本レールSRやトングレールTRのうち、トングレールTRを移動させることで、分岐器Pにおける列車の進路の切替えを行っている。
ここでは、図に例示するように、転てつ機100は、上記切替えの動作を行うために、動力源であるモータ等を備える本体部100Aのほか、例えば本体部100Aから延びる動作かん10や、動作かん10に接続されるスイッチアジャスタロッド21等で構成されトングレールTRに繋がる接続部20、さらに動作かん10とスイッチアジャスタロッド21とを繋ぐジョーピンセンサ(センサ付ジョーピンとも呼ぶ)30を備える。また、上記の切替えの動作行うための各部のほか、転てつ機100は、例えば切替え動作後の位置固定のための鎖錠かんLL等を備える。
本体部100Aは、図示のように、所定の間隔を隔てて配置された通常の枕木SPよりも長い第1枕木SP1及び第2枕木SP2の一端上に載置されることで、線路の分岐器Pの側方に配置され、さらに、固定器具等によって第1枕木SP1,SP2に対して動かないように固定されている。本体部100Aは、モータやモータを動かすための電力装置等を有し、動作かん10を進退させることで、トングレールTRを移動させる際の転換力を生じさせている。なお、モータ非駆動時においては、人力による転換の動作を可能とするための構造が設けられていてもよい。
動作かん10は、本体部100Aの内部から延びる板状あるいは棒状の金属部材であり、本体部100Aによる駆動動作に伴って進退動作をする。より具体的には、動作かん10は、トングレールTRを、基本レールSRに対して定位から反位又は反位から定位の各位置に転換する。
なお、転てつ機100は、動作かん10による転換後において、鎖錠かんLLの動作に伴う本体部100A内部のロックピース(図示略)の動作かん10への作用によって動作かん10を定位位置及び反位位置においてそれぞれ鎖錠できるようにしている。
接続部20は、スイッチアジャスタロッド21等を有することで、ジョーピンセンサ30を介して動作かん10に接続されることで、トングレールTRを移動させるための動作かん10からの力を伝達する部材として機能する。より具体的には、接続部20は、金属製のスイッチアジャスタロッド21を主たる構成要素としつつ、他の接続器具22,23を有する構成となっており、スイッチアジャスタロッド21の先端側において動作かん10と繋がる一方、他端側すなわち接続器具23の先端側においてトングレールTRに繋がっていることで、動作かん10からの転換力をトングレールTRに伝達している。
ジョーピンセンサ30は、図3等に例示するように、金属部材を主たる構成とするピン形状あるいはボルト形状を有しており、動作かん10の先端部とスイッチアジャスタロッド21の先端部に設けた貫通孔に挿入されることで、これらを繋ぐピン部材である。特に、本実施形態では、ジョーピンセンサ30は、動作かん10等から受ける力による自身の歪みを測定可能とするための歪みセンサを有する構造となっている。これにより、ジョーピンセンサ30は、センサ付ジョーピンとして機能する。すなわち、ジョーピンセンサ30は、転てつ機100の動作かん10と、動作かん10に接続される接続部20を構成するスイッチアジャスタロッド21との間において、センシングした自身の歪みの度合いに応じて、動作かん負荷を測定する測定部として機能している。なお、ジョーピンセンサ30の詳しい構造の一例については、図4等を参照して後述する。
ここで、測定すべき対象である動作かん負荷、すなわち動作かん10に掛かる負荷については、種々のものが考えられるが、転てつ機100の機能の観点から重要となるものの典型例としては、トングレールTR(偏移させる対象となるレール)を転換する際の転換力や、トングレールTRを基本レールSRに密着させる密着力があげられる。転てつ機100の役割は、レールを転換して密着させることにある。したがって、レールを転換して密着させる動作に際して、転換の動作が確実に行われているか否かを点検したり、転換後の密着状態が適正に維持されているか、といったことを正確に検査できるようにしておくことは、非常に重要となる。
これに対して、本実施形態では、図3に例示するように、動作かん10と接続部20の要部であるスイッチアジャスタロッド21との間にあるジョーピンセンサ30を測定部としている。ジョーピンセンサ30に対しては、転換動作時や、転換動作後の密着状態において、例えば双方向矢印AR1に示すように力が掛かる。したがって、ジョーピンセンサ30には、このような力に応じた歪みの力が加わることになる。本実施形態では、このようなジョーピンセンサ30に掛かる歪み応力等に相当する各種値を測定し、ジョーピンセンサ30での測定結果を、転てつ機100の転換動作時や転換動作後にはたらいている力を示す指標としている。つまり、本実施形態では、ジョーピンセンサ30を測定部とした測定を、転てつ機によりレールを転換する際の転換力や、転換後においてレールを密着させた状態に維持する密着力に相関性を有する動作かん負荷の1つであるものとして捉えることで、動作かん負荷の確実な測定を可能とし、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視を可能としている。つまり、ジョーピンセンサ30は、転てつ機100の動作かん負荷をセンシングする転てつ機センサとして機能しているとも言える。
以下、図4等を参照して、本実施形態の転てつ機センサを構成するジョーピンセンサ30の構造や、転てつ機センサからの出力結果に基づいて転てつ機100の動作が正常であるか否かのモニタリングを行う転てつ機モニタについて説明する。
まず、図4に示す構造図において、上段αは、転てつ機センサとしてのジョーピンセンサ30の一例についての平面図であり、下段βは、ジョーピンセンサ30の側面図である。ジョーピンセンサ30は、図示のように、また、既述のように、金属部材を主たる構成としつつ、ピン形状あるいはボルト形状を有している。ここでは、ジョーピンセンサ30は、棒状の本体部分30aと、本体部分30aの頂上部として設けられるヘッド部30hと、ヘッド部30hの側方から延びるように設けられて、測定結果の出力や通電のためのケーブルCBを形成する配線部CNとを備えている。
本体部分30aは、動作かん10の先端部とスイッチアジャスタロッド21の先端部に設けた貫通孔に挿入されてこれらを繋ぐための挿入部分(図3参照)である。図4のジョーピンセンサ30では、本体部分30aが各部に差し込まれるとともに、ヘッド部30h及びこれから延びる配線部CNが測定結果を出力先に接続可能となっている。
本体部分30aの表面あるいは内部には、歪みを測定するための歪みセンサDSが設けられている。すなわち、転てつ機100の転換動作に際して本体部分30aに掛かる負荷や、転換後の密着状態において本体部分30aに掛かる負荷を歪みセンサDSにより計測可能としている。すなわち、歪みセンサDSが、ジョーピンセンサ30における転てつ機100の動作かん負荷に関する測定をするための測定部として中心的役割を担っている。図4に示す一例では、円柱状の本体部分30aの側面に沿って間欠的に凹部CVを設け、凹部CVの表面に歪みセンサDSを形成するとともに、凹部CVの歪みセンサDSを覆う保護部材PPを設けることで、歪みセンサDSによる測定を確実なものとしつつ、ジョーピンセンサ30の部材を繋ぐためのジョーピンとして機能できるのに十分な耐久性及び強度を確保する構成としている。なお、以上はあくまで一例であり、動作かん負荷を測定する測定部として機能しつつ、ジョーピンとしてとして十分な耐久性及び強度を維持できる構成であれば、これ以外の態様であってもよい。
また、歪みセンサDSの構造については、例えば既知の種々のものが適用可能であるが、例えば図5に概念的に示す回路図のように、ブリッジ回路を有した構成とすることが考えられる。この場合、歪みセンサDSからは、測定結果を出力するものとして、4本の線が取り出されることになり、配線部CNを構成するケーブルCBは、少なくともこれらを束ねた状態にして、端子部TAから他の部材へ測定結果に相当する信号を出力する。
ヘッド部30hは、既述のように、本体部分30aの頂上部として設けられ動作かん負荷の影響を受けないあるいは受けにくいものとなっている。
配線部CNは、既述のように、ヘッド部30hの側方から延びて、他の部材から電力供給を受けつつ測定結果についての出力を行うためのケーブルCBを形成している。なお、配線部CNは、ヘッド部30hの側方に設けられていることで、動作かん負荷の影響を受けないあるいは受けにくくなっており、動作かん負荷に伴うケーブルCBの損傷の可能性を回避している。
なお、以上のような円筒形状のジョーピンセンサ30の寸法に関しては、例えば径R1が最小約20~最大約30mm程度、軸方向の全長L1が約80~100mm程度で想定される。
以下、図6を参照して、上記転てつ機センサとしてのジョーピンセンサ30を含む転てつ機モニタについて一例を説明する。
図6に例示するように、本実施形態の転てつ機モニタ50は、転てつ機センサであるジョーピンセンサ30と、ジョーピンセンサ30からの出力結果に基づき各種処理等を行う処理装置40とで構成されている。
処理装置40は、各種演算処理を行う演算処理部である演算装置41と、演算装置41での処理結果に基づく表示動作を行う表示部である表示装置42と、演算装置41での処理結果についての外部への送信等の各種通信を行う伝送装置43とを備える。処理装置40は、例えば、各種演算処理のためのCPUや、情報を記憶するためのストレージデバイス等で構成される電子回路とすることが考えられる。なお、処理装置40については、例えば図1に例示するように、ユニット化された装置を本体部100Aの内部に設置させて電源を確保しつつ、ジョーピンセンサ30と適宜接続させるものとしてもよい。
図6に戻って、処理装置40のうち、まず、演算装置41は、ジョーピンセンサ30の配線部CNに接続され、ジョーピンセンサ30での測定結果を取得するとともにこの情報に基づいて、動作かん負荷に相当する上述の転換力及び密着力のうち少なくとも一方を算出する演算処理部である。なお、演算装置41は、各種演算処理に際して必要となる情報を格納する記憶部MEを有している。記憶部MEには、例えば荷重とひずみ量のデータテーブルが格納されており、演算装置41は、ジョーピンセンサ30の測定によって検出されたひずみ量と荷重の測定結果から記憶部MEのデータテーブルを参照することで、転換力、密着力を定量的に算出することができる。ここでは、演算装置41は、上記のようなデータテーブルを利用することで、転換力及び密着力の双方について算出を行うものとする。すなわち、転てつ機100による転換動作中においては、ジョーピンセンサ30での測定結果に基づいて転換力を算出し、転換動作後においては、ジョーピンセンサ30での測定結果に基づいて密着力を算出する。また、例えば、演算装置41は、演算処理部として、ジョーピンセンサ30での測定結果に基づく算出結果について、上記のような算出を行った後、予め定められた閾値と比較することで、当該閾値に基づいて、転換動作中や転換動作後における異常の有無を判定する。なお、このような判定を可能とするための各種閾値に関するデータテーブルが、記憶部MEに格納されている。
予め定めておく閾値については、設置環境における許容範囲等に応じて、種々の設定が考えられるが、例えば、転換力について算出値が上限の閾値を超過して大きくなっている場合には、レールの錆等で転換負荷が過大な状態になってしまっている可能性があることを示すように閾値を設定しておくことができる。また、密着力について算出値が下限の閾値を超えて小さくなってしまっている場合には、列車通過時のレール保持が不安定になってしまっている可能性があることを示すように閾値を設定しておくことができる。閾値については、例えば分岐ごとに正常時の値を予め設定し、演算装置41は、予め設定した値を超過したら異常と判定するが、この際の超過判定については、ノイズ等の一過性の超過で異常と判定するのを防ぐため、例えば、数値を越えても直ちには異常とせず、設定したサンプリング間隔で閾値を連続でN回(N:2以上の自然数)超過した場合に異常出力する、といった具合に定めておくことが考えられる。
上記以外の事項として、演算装置41は、さらに、ジョーピンセンサ30からの測定結果を記録する周期を変化させる記録周期可変部41aを有していてもよい。記録周期可変部41aにおいて、例えば、電車の通過スピードに合わせてジョーピンセンサ30からのデータを記録する周期を変化させて列車の振動におけるピークを捉えて、当該振動の影響による誤認識を回避されるようにする、といったことが考えられる。また、別の観点として、転てつ機100は、電気転てつ機としており、通常動作においては、電気駆動により転換動作を行うが、例えば試運転等の場合においては、手回しで転換動作を行うことも可能である。この場合、電気駆動による転換動作よりも一般には動作が遅くなる。これに応じて、データを記録する周期を変化させることで、手回し時においても電気駆動時との比較が可能なデータ採取が可能になる。
次に、表示装置42は、例えばLED等による表示モニタ等であり、演算装置41の測定結果に応じた表示動作を行う。典型例としては、演算装置41において算出した転換力及び密着力の値が予め定めた閾値を超過しており、何らかの異常が発生していると判断された場合には、その旨を表示する、といった態様にできる。また、表示装置42の設置場所についても種々考えられるが、例えば処理装置40を本体部100Aの内部に設置する場合(図1参照)、本体部100Aに適宜小窓を設けて、内部にある表示装置42を当該小窓から観察可能にする、といったことが考えられる。
また、伝送装置43は、外部装置との通信を有線又は無線によって行う通信設備であり、図示の例では、駅に配備される複数の転てつ機等の各部の制御や監視等を行う駅装置SSとポーリングアンサーで通信可能なものとなっている。なお、例えば処理装置40を本体部100Aの内部に設置する場合(図1参照)、転てつ機100の本体部100Aから駅装置SSへの通信を有線で行うのであれば、これに併せて伝送装置43からの通信を行えるようにしておく、といったことが考えらえる。なお、伝送装置43からの伝送内容については、例えば、直近の転換力の値すなわち転換動作中の定位・反位での動作かん負荷に関する値や、現在の密着力の値すなわち鎖錠中の定位・反位での動作かん負荷に関する値といったものがあげられる。また、直近の列車通過時の横圧ピークや、車通過時連続データといったものも伝送内容として考えられる。
また、駅装置SSにおける処理についても、種々考えられるが、例えば、上述した処理装置40の演算装置41における各種処理について、一部を駅装置SSが担うといったことも考えられる。例えば、転換動作中や鎖錠中の状況確認を駅装置SSにおいて一括して行う態様とする、といった場合には、処理装置40側において測定処理のみを行わせ、測定結果を生データのまま駅装置SSに伝送するようにし、駅装置SSにおいて各種処理を行った結果として異常が確認される場合には、駅装置SSにおいて必要な警報等を行うようにしてもよい。
また、例えば、ジョーピンセンサ30の測定結果からジョーピンセンサ30の摩耗判定等を行うようにしてもよい。例えば、測定結果として得られる転換動作についての波形パターンから摩耗判定をする、といったことが考えられる。より具体的に説明すると、ジョーピンセンサ30の摩耗については、端的には経年劣化に伴うガタ(がたつき)の増加によって特有のピークが波形パターン中に現れる場合がある。ジョーピンセンサ30の測定結果から、このような特有のピークを抽出することで、ジョーピンセンサ30の摩耗判定が可能となる。また、上記のようなガタが大きくなると、転換開始時にジョーピンセンサ30に掛かる衝撃も大きくなる。したがって、このような衝撃力を転換動作ごとに記憶部MEに記録しておき、記録した結果をサンプル抽出した結果から上記のような傾向となっているか否かを判定することで、摩耗判定を行うものとしてもよい。
図7は、転換の前後を含めた転換動作における転換力あるいは密着力の様子について一例を説明するためのグラフである。グラフの横軸は、時間(単位:秒)を示しており、縦軸は、転換力あるいは密着力の値(単位:kN)を示している。すなわち、曲線Q1は、時間ごとの各力の変化を示している。なお、縦軸の値については、押す左右方向によって正負を付けているため、力の掛かっている方向によっては負で示されている箇所もある。図示では、定位から反位への移動の様子を示しており、定位と反位とでは、ジョーピンセンサ30に対して掛かる力の方向が異なるため、グラフの縦軸について数値の正負が異なっている。また、図示の場合、時間帯T1は、転てつ機100による転換動作前(定位)の密着状態における密着力を示しており、時間帯T2は、転てつ機100による転換動作中の転換力の変化の様子を示しており、時間帯T3は、転てつ機100による転換動作後(反位)の密着状態における密着力を示している。なお、時間帯T2の前後すなわち転換力から密着力に変化する過程においては、力の値が急激に変化しているが、これは、切替え動作の前後において、位置固定のための鎖錠かんLL(図1等参照)の動作あるいはこれに伴うロックピースによる鎖錠の影響があるためである。例えば、時間帯T2から時間帯T3への変わり目では、密着状態とするためのトングレールTRへの押し動作(ちょい押し)がなされ、グラフ上の波形としてはピーク値を示した状態となっている。ちょい押しの後、ロックピースによる鎖錠がされると、基本レールSRからの反力(押し返し)を受けた結果、密着力が若干弱まり、グラフ上の波形としてはピーク値から少し下がった値となる、といった具合になっている。なお、以上について、ちょい押し時の力が過大であると、過密着が懸念され、ちょい押し時の値とその後の密着力の時の値の差が大き過ぎる場合、過密着や、機構の摩耗が懸念される。また、転換時において、転換負荷が大きい場合は、例えば動作を行う装置の油切れが懸念される。したがって、処理装置40の各部において、これらの数値について閾値を定めておき、比較により動作の異常判定を行うようにしてもよい。
なお、図7に示す曲線Q1は、正常に動作がなされた場合の一例、すなわち予め定めた閾値を越えることなく一連の動作がなされた場合の一例を示しているが、上記のような動作中における転換力や密着力の変化が予め定めた閾値を越えるような場合には、異常があると判断されて、必要な報知処理がなされることになる。
以下、図8のフローチャートを参照して、転てつ機100の切替えにおける監視の一連の動作について一例を説明する。まず、転てつ機100が動作して動作かん10が駆動を開始すると(ステップS101)、処理装置40の演算装置41は、例えば転てつ機100内のリレー装置における接点の変更といった処理装置40の外部装置から取得した情報に基づいて、動作かん10によるトングレールTRの移動動作が完了したか否かを確認する(ステップS102)。ステップS102において、完了していないと判断されると(ステップS102:No)、演算装置41は、転換動作中であると判断して、ジョーピンセンサ30での測定結果に基づいて記憶部MEに格納されたデータテーブルを参照することにより、転換力を算出する(ステップS103)。次に、演算装置41は、ステップS103の算出結果から、記憶部MEに格納されたデータテーブルの閾値との比較等を適宜行い、転換動作において異常が発生しているか否かを判定する(ステップS104)。ステップS104において、異常が発生していないと判断された場合(ステップS104:No)、処理装置40は、正常である旨の通知を表示装置42等によって行い(ステップS105)、ステップS102からの動作を繰り返す。一方、ステップS104において、異常が発生していると判断された場合(ステップS104:Yes)、処理装置40は、異常である旨や異常の内容を示す通知を表示装置42等によって行い(ステップS106)、一連の監視動作を終了する。
一方、ステップS102において、動作かん10によるトングレールTRの移動動作が完了したと判断された場合(ステップS102:Yes)、演算装置41は、密着状態になったと判断して、ジョーピンセンサ30での測定結果に基づいて記憶部MEに格納されたデータテーブルを参照することにより、密着力を算出する(ステップS201)。次に、演算装置41は、ステップS201の算出結果から、記憶部MEに格納されたデータテーブルの閾値との比較等を適宜行い、密着状態において異常が発生しているか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202において、異常が発生していないと判断された場合(ステップS202:No)、処理装置40は、正常である旨の通知を表示装置42等によって行い(ステップS203)、一連の監視動作を終了する。一方、ステップS202において、異常が発生していると判断された場合(ステップS202:Yes)、処理装置40は、異常である旨や異常の内容を示す通知を、表示装置42での表示や、伝送装置43による駅装置SSあるいは携帯端末等の転てつ機100外部への通信等によって行い(ステップS204)、一連の監視動作を終了する。
なお、ジョーピンセンサ30の摩耗判定については、上記のうち、例えばステップS104における転換動作時の異常発生の検出に際して、併せて行うことができる。特に、転換動作の開始時において、例えばジョーピンセンサ30に掛かる衝撃等に基づいてジョーピンセンサ30の摩耗判定を行うようにする、といった態様が考えられる。具体例としては、転換動作時における波形パターン中に特有のピークや、転換開始時にジョーピンセンサ30に掛かる予め定めた閾値を超える衝撃力が検出されることで、摩耗判定がなされるようにする、といったことが考えられる。
以上のように、本実施形態に係る転てつ機センサ、転てつ機センサを備える転てつ機モニタ及び転てつ機では、測定部としてのジョーピンセンサ30あるいはジョーピンセンサ30の歪みセンサDSによる測定を、転てつ機100の動作かん10と動作かん10に接続される接続部20との間において行うことで、転てつ機100によりレールを転換する際の転換力や、転換後においてレールを密着させた状態に維持する密着力に相関性を有する動作かん負荷の確実な測定が可能となり、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視が可能となる。
〔第2実施形態〕
以下、図9等を参照して、第2実施形態に係る転てつ機等について一例を説明する。
本実施形態に係る転てつ機は、第1実施形態で例示した転てつ機の変形例であり、転てつ機センサに関して、ケーブルを有する配線部に関する構造を除いた箇所については、第1実施形態の場合と同様であるので、転てつ機の全体に関する説明は省略し、配線部に関する構造についてのみ説明する。
図9は、本実施形態に係る転てつ機200について概念的に示す平断面図であり、図10は、切欠き斜視図である。なお、図10は、図9においてA-A方向から見た図に相当する。
図10に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、ジョーピンセンサ30を下側から差し込んでいる。言い換えると、第1実施形態では、ジョーピンセンサ30のうち最も上方側(図3等参照)にあったヘッド部30hが、本実施形態では、ジョーピンセンサ30のうち最も下方側に位置している。これに伴い、ヘッド部30hの側方から延びる配線部CNも下方側に位置している。これにより、配線部CNにおけるケーブルCBが、転てつ機200の本体部200Aの下方側から内部に挿入されている。特に、ここでは、本体部200Aの外観を構成する筐体SCの下方側に設けた水抜き栓(あるいは水抜き穴)WSの箇所からケーブルCBを筐体SCの内部に挿入し、内部に設置させた処理装置40に接続させている。なお、図9に示すように、処理装置40は、筐体SCの内部に設置されている端子盤TBに接続されていることで、端子盤TBから電源が供給されている。
なお、図示の一例では、ジョーピンセンサ30を含む動作かん10やスイッチアジャスタロッド21が設置される筐体の袖部SVにおいて、これらを覆うカバー部材(庇)CPを設けている。
図11は、本実施形態における一変形例の転てつ機200について概念的に示す平断面図であり、図12は、切欠き斜視図である。
図示のように、本変形例では、本体部200Aの下方側において、さらに、配線部CNを支持する棚板部SBを備えている。この場合、棚板部SBにより配線部CN、延いてはジョーピンセンサ30を安定させ、配線部CNにおけるケーブルCBの引回しにおいて、断線の可能性を低減できる。
本実施形態においても、ジョーピンセンサ30による測定を行うことで、転換力や密着力についての確実な測定が可能となり、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視が可能となる。また、本実施形態の場合、筐体SCの下方側に設けた水抜き栓WSや、棚板部SBにおいて、配線部CNにおけるケーブルCBの引回しを確実に行うことができる。
〔第3実施形態〕
以下、図13等を参照して、第3実施形態に係る転てつ機等について一例を説明する。
本実施形態に係る転てつ機は、第1実施形態等で例示した転てつ機の変形例であり、転てつ機センサに関して、ケーブルを有する配線部に関する構造を除いた箇所については、第1実施形態等の場合と同様であるので、転てつ機の全体に関する説明は省略し、配線部に関する構造についてのみ説明する。
図13は、本実施形態に係る転てつ機300について概念的に示す平断面図であり、図14は、切欠き斜視図である。
図示のように、本実施形態では、第1実施形態等の場合と異なり、動作かん10の上面10sに、配線部CNのケーブルCBを収納するための溝部DTを設け、溝部DTから、すなわち動作かん10から、本体部300Aの内部へケーブルCBを挿入させている。配線部CNを溝部DTに収納することで、配線部CNあるいは配線部CNのケーブルCBの断線を抑制できる。
本実施形態においても、ジョーピンセンサ30による測定を行うことで、転換力や密着力についての確実な測定が可能となり、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視が可能となる。また、本実施形態の場合、動作かん10に設けた溝部DTにより、配線部CNにおけるケーブルCBの引回しを確実に行うことができる。
〔第4実施形態〕
以下、図15を参照して、第4実施形態に係る転てつ機等について一例を説明する。
本実施形態に係る転てつ機は、第1実施形態等で例示した転てつ機の変形例であり、転てつ機センサに関して、電力供給や通信接続のための構造を除いた箇所については、第1実施形態等の場合と同様であるので、転てつ機の全体に関する説明は省略し、異なる箇所の構造についてのみ説明する。
図15は、本実施形態に係る転てつ機400について概念的に示す平断面図である。図示のように、本実施形態では、ジョーピンセンサ30に対して非接触での電力供給を行う非接触給電部LSを備えている点において、他の実施形態と異なっている。なお、この場合、詳しい図示は省略するが、ジョーピンセンサ30には、非接触で電力を受けるために、例えば給電アンテナ等が設けられている。
ここでの一例では、非接触給電部LSは、供給通信アンテナ部STと、アンテナ制御部ACとを有するものとする。非接触給電部LSのうち、供給通信アンテナ部STは、ジョーピンセンサ30に対する非接触による電力供給とともにジョーピンセンサ30との通信を行う。アンテナ制御部ACは、回路基板等で構成され、供給通信アンテナ部STについての上記動作の制御を行うべくこれに接続されるとともに、本体部400Aに内蔵される処理装置40に接続され、各種情報の伝達とともに、電力供給を受けている。
供給通信アンテナ部STは、ジョーピンセンサ30の移動方向に沿って、すなわち動作かん10及びスイッチアジャスタロッド21の延在方向に沿って延びている。これにより、転てつ機400の転換動作がなされる間や、その前後の全てに亘って、ジョーピンセンサ30に対する電力供給やジョーピンセンサ30との通信が確保される。
なお、上記非接触給電部LSにおいては、アンテナ制御部ACが、供給通信アンテナ部STへの電力送信を担うことになるが、これについては、上記例示のほか、例えば上記各実施形態の場合と同様のケーブルCBの引回しとすることも考えられる。
なお、非接触給電部LSの構成について、種々の変形例が考えられ、例えば供給通信アンテナ部STについては、ジョーピンセンサ30の移動方向に沿って間欠的に設けたり、移動範囲の両端に設けたりする、といったことも考えらえる。さらに、ジョーピンセンサ30側に充電設備を設けることで、非接触給電部LSによる電力供給が常時ではない場合であっても動作可能になるようにしてもよい。
また、動作かん10やスイッチアジャスタロッド21の周囲には、既述のように、また、図示のように、これらを覆うカバー部材(庇)CPを設ける場合がある。この場合、例えばカバー部材(庇)CPの内面に沿って供給通信アンテナ部STを設置することが考えられる。
本実施形態においても、ジョーピンセンサ30による測定を行うことで、転換力や密着力についての確実な測定が可能となり、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視が可能となる。また、本実施形態の場合、例えば非接触給電部LSにより、ジョーピンセンサ30の移動中において、ジョーピンセンサ30への給電が可能になる。
〔第5実施形態〕
以下、図16を参照して、第5実施形態に係る転てつ機等について一例を説明する。
本実施形態に係る転てつ機は、第1実施形態等で例示した転てつ機の変形例であり、転てつ機センサに関して、電力供給や通信接続のための構造を除いた箇所については、第1実施形態等の場合と同様であるので、転てつ機の全体に関する説明は省略し、異なる箇所の構造についてのみ説明する。
図16は、本実施形態に係る転てつ機500について概念的に示す平断面図である。図示のように、本実施形態では、転てつ機500の本体部500Aから独立して設けられて、ジョーピンセンサ30に対して電力供給を行いつつ測定結果についての通信接続を行う外部給電通信部EPを備えている点において、他の実施形態と異なっている。
具体的には、外部給電通信部EPは、太陽電池LPと、充電無線ユニットCWとを備える。太陽電池LPは、本体部500A(端子盤TB)から独立した給電を可能とする。充電無線ユニットCWは、太陽電池LPに接続されて太陽電池LPからの電力について充電をするための充電部CHと、ジョーピンセンサ30に接続されてジョーピンセンサ30での測定結果を受け付けるとともに受け付けた情報を通信するための無線通信部WLとで構成されている。なお、以上の場合、太陽電池LPは、充電無線ユニットCWを介してジョーピンセンサ30に取り付けられていることになる。
以上により、外部給電通信部EPは、まず、太陽電池LPにおいて発電した電気を、充電無線ユニットCWの充電部CHにおいて充電する。また、外部給電通信部EPは、充電部CHに蓄えた電力を利用して、ジョーピンセンサ30に必要な電力を与えつつ、ジョーピンセンサ30と通信してジョーピンセンサ30での測定結果を受け、受けた情報を充電無線ユニットCWの無線通信部WLから外部へ送信する。なお、以上の態様では、ジョーピンセンサ30での測定結果を生データのまま他の装置へ送信するものとすることが想定されるが、例えば充電無線ユニットCWにおいて、十分な電力を取得できれば、充電無線ユニットCWに、さらに、各種演算機能や表示機能をもたせることで、充電無線ユニットCWが、第1実施形態の処理装置40と同様の機能を果たせるようにすることも考えられる。
また、太陽電池LPの設置個所については、種々の態様が考えられるが、例えば、図示のように、スイッチアジャスタロッド21に巻きつける、あるいは、貼り付けることで、太陽電池LPの設置を確実に行いつつ、確実に太陽光による電力を確保できる。なお、太陽電池LPの設置については、上記のほか、例えば、太陽電池LPを支持する支柱を地面に挿し込んで、各部から独立した状態で立てておくようにしてもよい。
なお、転てつ機の本体部から独立した給電を可能とするための装置としては、太陽光によるもののほかにも、種々の態様のものが利用でき、例えば、圧電素子を用いて列車の振動によって発電させ、これを電源とする、といったことも考えられる。
本実施形態においても、ジョーピンセンサ30による測定を行うことで、転換力や密着力についての確実な測定が可能となり、延いては、転てつ機の動作が正常であるか否かの監視が可能となる。また、本実施形態の場合、外部給電通信部EPにより、転てつ機500の本体部500Aから独立した給電や通信が可能になる。また、この場合、例えば既存の転てつ機の設備に対して、新たなセンサの取付あるいはモニタの設置といったことが容易となる。すなわち、既存の転てつ機に設置されている通常のジョーピンをジョーピンセンサ30に取り換えるとともに、既存の転てつ機に外部から外部給電通信部EPを取り付けることで、転てつ機500を構成することができる。
〔その他〕
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
まず、上記では、処理装置40を、本体部100Aの内部に設けるものとしているが、これに限らず、処理装置40あるいはその一部については、種々の箇所に設けることが考えられる。例えば、ヘッド部30hに処理装置40を設け、ヘッド部30hの上面において、表示を行う態様とする、といったことも考えられる。
また、表示装置42等の表示動作を行う表示部について、例えばLED等による表示モニタ等で構成するものとしているが、これに以外にも、液晶モニタを用いたものや、有機ELを利用するもの等種々の態様が考えられる。また、表示部における態様も種々のものが考えられ、例えば7セグメント表示等により異常の有無等の各種動作状況を示すものとしてもよい。また、異常時については、通常時とは異なる警報用の表示態様を行うものとしてもよい。また、異常時のみでなく正常時の表示も可能であり、例えば算出した転換力や密着力についての数値表示を行うこともできる。
また、表示装置42の設置個所についても、種々の態様が考えられる。例えば図17においてハッチングした箇所として例示するように、処理装置40に設ける場合のほか、上記のように、処理装置40とともにあるいは表示装置42単独で、ヘッド部30hの上面に設けることも考えられる。あるいは、処理装置40を構成する他の部材から離間して、本体部100Aの別の箇所に配置してもよい。例えば、本体部100Aのうち小窓の取付が可能な位置に表示装置42を配置し、表示装置42と処理装置40とをケーブル等で接続することが考えられる。
また、上記では、各閾値を予め演算装置41の記憶部MEに格納しているものとしているが、閾値については、書き換え可能としてもよい。例えば転てつ機100の表示部にスイッチ操作部を設けたり、駅装置やタブレット端末等の外部端末からの送信を受付可能としたりしておくことで、記憶部MEに格納されるべき各閾値の設定が可能となる。
10…動作かん、10s…上面、20…接続部、21…スイッチアジャスタロッド、22,23…接続器具、30…ジョーピンセンサ(センサ付ジョーピン、転てつ機センサ)、30a…本体部分、30h…ヘッド部、40…処理装置、41…演算装置、41a…記録周期可変部、42…表示装置、43…伝送装置、50…転てつ機モニタ、100,200,300,400,500…転てつ機、100A,200A,300A,400A,500A…本体部、AC…アンテナ制御部、AR1…双方向矢印、CB…ケーブル、CH…充電部、CN…配線部、CP…カバー部材(庇)、CV…凹部、CW…充電無線ユニット、DS…歪みセンサ、DT…溝部、EP…外部給電通信部、L1…全長、LL…鎖錠かん、LP…太陽電池、LS…非接触給電部、P…分岐器、PP…保護部材、Q1…曲線、R1…径、SB…棚板部、SC…筐体、SP,SP1,SP2…枕木、SR…基本レール、SS…駅装置、ST…供給通信アンテナ部、SV…袖部、T1‐T3…時間帯、TA…端子部、TB…端子盤、TR…トングレール、WL…無線通信部、WS…水抜き栓、α…上段、β…下段

Claims (13)

  1. 転てつ機の動作かんと前記動作かんに接続される接続部との間において、動作かん負荷に関係する値を測定する測定部を備える転てつ機センサと、
    前記測定部での測定結果から、前記動作かんによるレールの転換後においてレールを密着させる密着力の値を算出し、算出結果について、予め定められた閾値に基づいて、異常の有無を判定する演算処理部と
    を備える、転てつ機モニタ。
  2. 前記接続部は、前記動作かんによりレールを移動させる力を伝達するスイッチアジャスタロッドであり、
    前記測定部は、前記動作かんと前記スイッチアジャスタロッドとを繋ぐセンサ付ジョーピンである、請求項1に記載の転てつ機モニタ。
  3. 前記演算処理部は、前記密着力の値に加え、レールを転換する際の転換力の値を算出する、請求項1及び2のいずれか一項に記載の転てつ機モニタ。
  4. 前記演算処理部は、前記密着力の値に加え、レールを転換する際の転換力の値を算出するものであって、前記動作かんによるレールの移動動作が完了していないと判断される場合に、前記転てつ機センサでの測定結果に基づき前記転換力の値を算出し、前記動作かんによるレールの移動動作が完了したと判断された場合に、前記転てつ機センサでの測定結果に基づき前記密着力の値を算出し、転換時及び密着時における異常の有無を判定する、請求項に記載の転てつ機モニタ。
  5. 前記演算処理部は、前記測定部のデータを記録する周期を変化させる記録周期可変部を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の転てつ機モニタ。
  6. 前記測定部は、電力供給を受けつつ測定結果を出力するための通信接続を行う配線部を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の転てつ機モニタ。
  7. 前記配線部を支持する棚板部を備える、請求項に記載の転てつ機モニタ。
  8. 前記配線部は、前記動作かんに設けた溝部に収納される、請求項に記載の転てつ機モニタ。
  9. 前記測定部に対して非接触での電力供給を行う非接触給電部を備える、請求項1~のいずれか一項に記載の転てつ機モニタ。
  10. 前記非接触給電部は、前記測定部の移動方向に沿って延びるように設けられている、請求項に記載の転てつ機モニタ。
  11. 前記転てつ機の本体部から独立して設けられて、前記測定部に対して電力供給を行いつつ測定結果についての通信接続を行う外部給電通信部を備える、請求項1~のいずれか一項に記載の転てつ機モニタ。
  12. 前記外部給電通信部は、前記接続部に取り付けられる太陽電池を含む、請求項11に記載の転てつ機モニタ。
  13. 動作かんと、
    前記動作かんに接続される接続部と、
    前記動作かんと前記接続部との間において、動作かん負荷を測定する測定部を有する転てつ機センサと、
    前記測定部での測定結果から、前記動作かんによるレールの転換後においてレールを密着させる密着力の値を算出する演算処理部と
    を備える、転てつ機。
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