JP2017226265A - ロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステム - Google Patents

ロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステム Download PDF

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Abstract

【課題】転てつ機モニタから独立し、連動装置からの情報を不要として単体で転換終了直後のロック偏移をモニタでき、転てつ機の転換動作を自動的に検知しつつ、転てつ機の外部環境条件も同時に計測してモニタ可能なロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステムを提供する。
【解決手段】転てつ機の転換動作指令を連動装置から受信してロック偏移を検出するロック偏移モニタ装置1において、転換動作に伴い発生するN側センサ及びR側センサの出力電圧の変化から転てつ機の転換動作を判定してロック偏移を検出し、転てつ機の転換動作の終了直後にロック偏移を検出し、内部の温度を計測する温度センサ4又は振動を計測する振動センサ5を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステムに係り、特に、転てつ機のロック調整状態の良否を判断するロック偏移モニタ装置、及び複数のロック偏移モニタ装置と集中管理室とがネットワークを構成するロック偏移モニタシステムに関する。
(転てつ機の転換機能及びロック機能)
図5に、転てつ機30において、トングレール13a,13bの動作に連動して動作する鎖錠かん53を示す。転てつ機30は、基本レールに対して一対のトングレール13a,13bを密着又は離間させることで線路を分岐させ、列車の進路を切り替える転換機構を備える。また、転てつ機30は、鎖錠かん53をトングレール13a,13bに接続させ、トングレール13a,13bの動作に連動して鎖錠かん53を移動させ、転換動作終了時にトングレール13a,13bの状態を維持するロック機能を備える。
図6に、鎖錠かん53の偏移を検出する機構を示す。転てつ機30は、ロックピース51が、鎖錠かん53に設けられた切り欠き溝55に挿入されることでロックされ、抜き出されることで移動可能となる。上述した転換においてロック動作を行う際に、鎖錠かん53の位置が基準位置に対して大きくずれると、上記ロックピース51を鎖錠かん53に設けられた切り欠き溝55に挿入できなくなる。その原因としては、例えば、列車通過の繰り返しによるレールや転てつ機30の位置ずれ等がある。また、トングレール13a,13bと基本レールとの隙間に異物が挟まる場合もある。これらの場合にはトングレール13a,13bを正常にロックできないため車両の安全走行が支障をきたす。
図6に示すように、鎖錠かん53には、ロックピース51及び切り欠き溝55によるロック機構と、リニアセンサ54及び計測片52による偏移量計測手段が設けられている。このリニアセンサ54は、図5に示すように、検出器ケース14に接続され、切り欠き溝55及び計測片52の位置は鎖錠かん53の動きに追従する。従って、鎖錠かん53が図6中に矢印で示す方向に”a“だけ偏移すると長さ(B)のプランジャ56は長さ(B+a)となる。同時に、ロックピース51及び切り欠き溝55の両側の隙間(m)は、隙間(m+a,m−a)となる。このように、ロックピース51及び切り欠き溝55からなるロック機構における偏移量は、リニアセンサ54及び計測片52による偏移量計測手段により計測が可能となる。
転てつ機30は、鎖錠時において鎖錠かん53が大きくずれていると、ロックピース51が鎖錠かんの切り欠き溝55に挿入されず転換が不能となる。そこで、鎖錠かん53のずれ量であるロック偏移量を測定し、ロック偏移に関する情報を外部に伝送し、ロック偏移を監視する「モニタ装置」が実用化されている。
このロック偏移量を測定するタイミングは、列車通過による影響がない転換終了直後が好ましい。従来は、転てつ機モニタとして電流や電圧を測定する都合上、転てつ機の転換開始の情報を連動装置から受けていた。そして、その情報により転換終了後のロック偏移の測定を行っていた。なお、連動装置とは、駅構内の信号機と転てつ機を関連づけて全体的な保安機能を実現し、 列車を安全に運行させるための装置をいう。
特許文献1には、転てつ機のスイッチアジャスタのひずみを監視する転てつ機モニタ装置が開示されている。ここでは、可動レールの動作開始のタイミングを正しく把握し、かつ、見かけひずみの補償を温度センサを用いずに行うことが記載されている。
特許文献2には、画像処理により、転てつ機のロック状態の管理、ロックピースの鎖錠かんの切欠の基準位置からの変位量の測定、及びデータの数値管理を行うロック状態管理方法が開示されている。ここでは、ロック状態のベストショット画像から鎖錠かんの変位量を測定し、読み取った管理番号と測定した鎖錠かんの変位量をテキストデータに変換し、管理データリストを作成して記憶及び/又は出力することが記載されている。
特許文献3には、通信回線を敷設することなく、転てつ機の転換状態を継続的に監視できる転換状態データ収集システムが開示されている。ここでは、転換状態計測記憶装置が転てつ機のある現場に設置され、転てつ機の転換状態に関する計測を転換毎に実行してそのデータを蓄積記憶する。その後、保守要員が現場に来て携帯端末が接続されると、これまで蓄積記憶しておいたデータが携帯端末にコピーされる。そして、保守要員が現場から持ち帰った携帯端末を転換状態管理装置に接続すると、携帯端末の記憶しているデータが転換状態管理装置に取り込まれ、以前のものに追加して蓄積記憶されることが記載されている。
特許文献4には、従来のロック偏移量の段階表示機能を維持しつつも、より0点に近い狭い範囲に対応した表示を可能とする転てつ機のロック偏移量検出器が開示されている。ここでは、検出したロック偏移量を複数の範囲に分けて段階表示する表示器を備え、最もロック偏移量の0点に近い範囲を、比較的広い範囲と、比較的狭い範囲とに切り替える表示モード切替手段を有することが記載されている。
特開2015−182543号公報 特開2013−95333号公報 特開2007−076470号公報 特開2010−215004号公報
上述したロック偏移を監視する「モニタ装置」は、転てつ機の動作時の運転電流や電圧を測定する「転てつ機モニタ」の機能の一部として実用化されているものの、ロック偏移を監視する専用の「モニタ装置」として実用化されてはいない。すなわち、従来の「モニタ装置」は、単体では存在しておらず転てつ機の動作時の運転電流や電圧の測定機能付き「転てつ機モニタ」とセットでしか使用できない。
また、従来の「モニタ装置」は、連動装置から転換の条件を受信し、転換動作の開始から所定の時間後にデータをポーリングしてロック偏移量を計測していた。しかし、この連動装置から転換の条件を受信する方式では、ロック偏移モニタ装置との接続のために連動装置自体を改修しなければならない。
また、従来の「モニタ装置」は、ロック偏移検出器の外部に伝送ユニットを設け、それを経由して機器室又は駅に情報伝送していた。従って、単体でロック偏移をモニタできる装置がなく、ロック偏移をモニタする構成が複雑となってしまう。
また、ロック偏移が発生する原因の一つとして、温度変化によりレールが伸縮し、それにより転てつ機とレールとの相対位置が変化することが挙げられる。従って、転てつ機の温度を測定してロック偏移との相関関係を検証することが好ましい。また、ロック偏移は、列車通過時の鎖錠かんのばたつきの影響を受ける。従って、列車通過時の振動を測定してロック偏移に与える影響を検証することが好ましい。
さらに、転てつ機が転換するタイミングでしかロック偏移量を測定できないため、データを連続的に採取することで得られる情報を測定できない。特に、上述した温度変化とロック偏移量との関係、及び列車通過時の振動を測定してロック偏移に与える影響については検証できない。
本願の目的は、かかる課題を解決し、転てつ機モニタから独立し、連動装置からの情報を不要として単体でロック偏移がモニタできるロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステムを提供することである。
さらに、本願の他の目的は、転てつ機の転換動作を自動的に検知しつつ、転てつ機周辺の温度や振動などの外部環境条件も同時に計測してモニタ可能なロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステムを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係るロック偏移モニタ装置は、転てつ機の転換動作指令を連動装置から受信してロック偏移を検出するロック偏移モニタ装置において、転換動作に伴い発生する変化から転てつ機の転換動作を判定してロック偏移を検出することを特徴とする。
上記構成により、従来、連動装置から受信していた転てつ機の転換動作のタイミングを、例えばリニアセンサ等の転換動作に伴い発生する変化から判定することができる。これにより、本発明に係るロック偏移モニタ装置は、転てつ機の電流、電圧測定機能付きの「転てつ機モニタ」とセットで使用する必要がなく単体で測定できる構成となる。また、連動装置からの転てつ機の転換動作の情報が不要となる。すなわち、本発明に係るロック偏移モニタ装置は、単体でロック偏移がモニタでき、より安価で機能的な装置とすることができる。
また、ロック偏移モニタ装置は、ロック偏移から転てつ機の転換動作の正常又は異常を判定して集中管理室に送信することが好ましい。これにより、ロック偏移モニタ装置によって計測したデータに基づき、集中管理室にて転てつ機の転換動作の正常又は異常を遠隔で監視することができる。
また、ロック偏移モニタ装置は、ロック偏移を検出するタイミングが、転てつ機の転換動作の終了直後であることが好ましい。すなわち、ロック偏移は、転換終了直後の状態をもって転てつ機のロック調整状態の良否を判断する。転換終了後、列車が通過したのちの状態は、振動で鎖錠かんがばたついて動いてしまい、転てつ機のロック調整状態の良否判断ができないからである。これにより、列車通過により発生する振動の影響を受けずにロック調整状態の良否が判断できる。
また、ロック偏移モニタ装置は、転てつ機の転換動作終了時は、検出した転換動作の開始時から算定することが好ましい。すなわち、転換動作の開始時刻に転てつ機の転換動作の終了までに想定される時間を加えて転換動作の終了時を推定し、ロック偏移を検出するタイミングとすることができる。
また、ロック偏移モニタ装置は、転てつ機の転換動作終了時は、転換動作に伴い発生する変化から判定することが好ましい。すなわち、例えば、ロック偏移量を測定する2つのリニアセンサの動作等により、転てつ機の転換動作を判定できる。これにより、ロック偏移量を測定するタイミングを連動装置から得る必要がなくなり、単体でロック偏移がモニタできる。
また、ロック偏移モニタ装置は、内部の温度又は振動を計測するセンサを備えることが好ましい。これにより、ロック偏移量に加えて温度や振動などの外部環境条件も同時に計測でき、ロック偏移量に関する外部環境条件の影響を確認することができる。
また、ロック偏移モニタシステムは、複数のロック偏移モニタ装置と集中管理室とがネットワークを形成し、ロック偏移モニタ装置が、転てつ機の転換動作終了後のロック偏移を記憶するロック偏移記憶部と、集中管理室とデータ通信を行うモニタ装置の送受信部とを備え、集中管理室が、複数のロック偏移モニタ装置とのデータ通信を管理する通信管理部と、複数のロック偏移モニタ装置とデータ通信を行う送受信部とを備えることが好ましい。これにより、集中管理室は、転てつ機の転換のタイミングで測定したロック偏移等のデータをロック偏移記憶部のメモリに記憶させておき、定周期のポーリング時に現在値データと共に集中管理室に送信させることができる。また、ロック偏移モニタ装置は集中管理室により複数のロック偏移モニタ装置を一括管理することができる。
また、ロック偏移モニタシステムは、集中管理室の送受信部が、各ロック偏移モニタ装置にそれぞれ定周期でポーリングを行い、各ロック偏移モニタ装置が、ポーリングに応答し、ロック偏移記憶部に記憶されたロック偏移データと、ロック偏移の現在値データとをモニタ装置の送受信部から送信することが好ましい。このように、ポーリングの周期を調整することで、特に、列車通過時の鎖錠かんのばたつき状態を的確に測定できる。
さらに、ロック偏移モニタシステムは、通信管理部が、複数のロック偏移モニタ装置ごとにポーリングの周期を事前に設定することが好ましい。これにより、複数のロック偏移モニタ装置が複数個設けられる場合に、通信管理部は、ロック偏移モニタ装置それぞれの特性に応じてポーリングの周期を設定し、効率的なデータを収集することができる。
以上のように、本発明に係るロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステムによれば、転てつ機モニタから独立し、連動装置からの情報を不要として単体でロック偏移をモニタできるロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステムを提供することができる。
さらに、転てつ機の転換動作を自動的に検知しつつ、転てつ機周辺の温度や振動などの外部環境条件も同時に計測してモニタ可能なロック偏移モニタ装置及びロック偏移モニタシステムを提供することができる。
本発明に係るロック偏移モニタ装置の一つの実施形態の概略構成を示すブロック図である。 転てつ機の転換動作におけるR側センサ及びN側センサの出力電圧の変化を示す説明図である。 本発明に係るロック偏移モニタシステムの一つの実施形態の概略構成を示すブロック図である。 本ロック偏移の検出方法を示すフロー図である。 トングレールの動作に連動して動作する鎖錠かんを示す説明図である。 鎖錠かんの偏移を検出する機構を示す説明図である。
(ロック偏移モニタ装置の構成)
以下に、図面を用いて本発明に係るロック偏移モニタ装置1につき、詳細に説明する。図1に、本発明に係るロック偏移モニタ装置1の一つの実施形態の概略構成を示す。ロック偏移モニタ装置1は、ロック偏移処理部2、モニタ表示部12、及び送受信部11から構成される。また、ロック偏移処理部2は、ロック偏移制御部6、ロック偏移記憶部7、データ出力部8、温度データ処理部9、及び振動データ処理部10から構成される。この構成により、本発明に係るロック偏移モニタ装置1は、転てつ機30のモニタから独立した装置となる。また、連動装置からの情報を不要とし、このロック偏移モニタ装置1は、単体でロック偏移量をモニタすることができる。
ロック偏移制御部6は、転てつ機30に設けられたN側センサ3a及びR側センサ3bからの出力電圧を受信し、これら2つのN側センサ3a及びR側センサ3bの出力電圧の動作から転てつ機30の転換動作を判定し、所定のタイミングで転換終了直後のロック偏移量を検出させる。そして、ロック偏移記憶部7は、この転換終了直後のロック偏移量をメモリに「転換終了直後データ」として記憶する。また、ロック偏移制御部6は、任意に設定された定周期のポーリング時に偏移量の「現在値データ」を検出させる。
温度データ処理部9は、転てつ機30に設けられた温度センサ4と送受信する。そして、上述した「転換終了直後データ」やロック偏移量の現在値データと共に転てつ機30周りの温度データを温度センサ4によりモニタする。そして、ロック偏移データと温度データとの関連性などを検証することができる。
振動データ処理部10は、転てつ機30に設けられた振動センサ5と送受信する。そして、上述した「転換終了直後データ」やロック偏移量の現在値データと共に転てつ機30周りの振動データを振動センサ5によりモニタする。そして、ロック偏移データと振動データとの関連性などを検証する。
データ出力部8は、ロック偏移データ、温度データ、振動データをモニタ表示部12に情報伝送して表示させる。具体的には、ロック偏移制御部6による転換終了直後のロック偏移データ、及び外部環境条件である温度データや振動データなどである。
モニタ表示部12は、N側センサ3a、R側センサ3b、温度センサ4、振動センサ5から入力されたデータに基づき、ロックピース51のずれ量の数値表示、N側センサ3aとR側センサ3bとの転換方向、及びロック偏移が正常に行われたか否かの判定結果が表示される、また、外部環境条件である温度、振動などが表示される。
このように、ロック偏移モニタ装置1は、ロック偏移量から転てつ機30の転換動作の正常又は異常を判定して集中管理室20に送信する。すなわち、ロック偏移モニタ装置1の送受信部11は、モニタ表示部12に伝送されたデータを集中管理室20の送受信部22に送信する。
(転てつ機の転換動作)
図2に、転てつ機30の転換動作におけるR側センサ3b及びN側センサ3aの出力電圧の変化を示す。ロック偏移モニタ装置1は、転てつ機30の転換動作の終了直後にロック偏移を検出するのが好ましい。すなわち、ロック偏移は、転換終了直後の状態をもって転てつ機30のロック調整状態の良否を判断する。転換終了後、列車が通過したのちの状態は、振動で鎖錠かんがばたついて動いてしまい、転てつ機30のロック状態の良否判断ができないからである。この転てつ機30のロック状態の良否判断を行うタイミングについて図2を用いて説明する。
本実施形態では、センサにはプランジャ式リニアセンサを用いる。このプランジャ式センサは、そのセンサ特性の中心位置からのストローク量と、センサの出力電圧との関係が直線的であることが知られている。従って、プランジャ式センサの出力電圧(V)を測定すれば、プランジャ式センサのストローク量が検出できる。本実施形態では、センサとしてプランジャ式リニアセンサを用いるが転てつ機30の転換動作を検出できるセンサであれば、それに限らず、光学式センサ、磁気式センサ、超音波式センサなどを使用しても良い。本実施形態では、プランジャ式リニアセンサは、N側センサ3a及びR側センサ3b
とから構成されるため「N側センサ3a」及び「R側センサ3b」と表示する。N側センサ3aとR側センサ3bとは、それぞれの出力電圧からそれぞれのストローク量が測定できる。さらに、N側センサ3aとR側センサ3bとの動きから、転てつ機30の転換動作が分かる。
図2の縦軸はセンサ3a,3bの出力電圧(V)を示す。また、図2の横軸は時間(T)を表す。スタート時には、N側センサ3aの出力電圧(V)はVa(=4.975V〜5,025V)であり、R側センサ3bの出力電圧(V)はVb(=1.3V〜3,7V(偏移−1.5mm〜+1.5mm)、0.9V〜4.1V(偏移−2.0mm〜+2.0mm))である。このとき、N側センサ3aは転換、鎖錠していない「ブラ」の状態であり、R側センサ3bは転換、鎖錠している状態である。時間(T)で転換動作が開始されると、R側センサ3bは「ブラ」の状態となりN側センサ3aの出力電圧(V)と同様にVaになる。転換すると、鎖錠かんが動くのでセンサのプランジャがバネにより復帰して押されていない状態になり、N側センサ3a及びR側センサ3bが共に「ブラ」の状態となる。
双方のセンサ3a,3bがこの転換動作を検知する閾値(4.5V)を超過したときにタイマが動作開始する。そして、N側センサ3a及びR側センサ3bの両方が「ブラ」の状態が判定時間“tβ”だけ継続すると「転換開始」したと判定する。本実施形態ではこの判定時間“tβ”は1秒である。また、N側センサ3a及びR側センサ3bの両方が「ブラ」の状態となってから一定時間“tα”経過後であるロック偏移検出タイミング(P)に、ロック偏移制御部6が転換終了後のロック偏移を計測させ、ロック偏移記憶部7に記憶させる。本実施形態ではこの一定時間“tα”は15秒である。
転換終了後には、R側センサ3b及びN側センサ3aはブラの状態のままであり、N側センサ3aの出力電圧(V)はVb(=1.3V〜3,7V(偏移−1.5mm〜+1.5mm)、0.9V〜4.1V(偏移−2.0mm〜+2.0mm))となり、N側センサ3aとR側センサ3bとの出力電圧はスタート時に対して逆転する。
図2には、ロック偏移検出タイミング(P)以降に列車が通過した場合、N側センサ3a及びR側センサ3bの出力電圧(V)が列車通過の振動の影響で乱れる様子が示されている。この列車通過時の振動の振幅等の情報は、転てつ機30の整備や点検の際に「ガタが多いか少ないか」などの情報になるため、ロック偏移記憶部7に記憶しておくのが好ましい。
ロック偏移モニタ装置1は、上述したように、転てつ機30の転換動作終了時は、検出した転換動作の開始時から一定時間“tα”経過後のロック偏移検出タイミング(P)として算定する。そして、この一定時間“tα”は、経験的に妥当な時間を設定することができる。しかし、ロック偏移モニタ装置1は、転てつ機30のロック偏移検出タイミング(P)を転換動作に伴い発生する変化から判定しても良い。例えば、N側センサ3aとR側センサ3bとの出力電圧値の逆転が検出されてから所定の時間後としても良い。
(ロック偏移モニタシステム)
図3に、本発明に係るロック偏移モニタシステム40の一つの実施形態の概略構成をブロック図で示す。ロック偏移モニタシステム40とは、複数のロック偏移モニタ装置1と集中管理室20とが通信ネットワークを形成して送受信を行うシステムである。図3では、ロック偏移モニタシステム40のロック偏移モニタ装置1の個数は、転てつ機30a〜転てつ機30nまで対応するn個のロック偏移モニタ装置1である。本実施形態では、転てつ機30a〜転てつ機30cについて3個のロック偏移モニタ装置1a,1b,1cのみ記載する。
ロック偏移モニタシステム40のロック偏移モニタ装置1は、集中管理室20とデータ通信を行う送受信部11を備え、集中管理室20は、ロック偏移モニタ装置1とのデータ通信を管理する通信管理部21と、ロック偏移モニタ装置1とデータ通信を行う送受信部22とを備える。
送受信部22は、各ロック偏移モニタ装置1にそれぞれ定周期でポーリング情報(Y)を送信し、ロック偏移、及び温度や振動等の外部環境条件を測定する。各ロック偏移モニタ装置1a,1b,1cは、このポーリング情報(Y)に応答し、ロック偏移記憶部7に記憶されたロック偏移データ及びロック偏移の現在値データからなるロック偏移データ(X)をロック偏移モニタ装置1の送受信部11から集中管理室20の送受信部22に送信する。
通信管理部21は、ロック偏移モニタ装置1ごとにポーリングの周期を事前に設定する。これにより、通信管理部21は、各ロック偏移モニタ装置1の特性に応じてポーリングの周期を設定し、効率的なデータを収集することができる。
(ロック偏移検出方法)
図4に、本発明に係るロック偏移の検出方法をフロー図で示す。ロック偏移の検出方法の各ステップは、(S1)から(S10)に示す。
ロック偏移モニタ装置1は、図5に示すように、転てつ機30の鎖錠かん53に設けられたリニアセンサ54であるN側センサ3a及びR側センサ3bからの出力電圧(V)を計測する(S1)。そして、転てつ機30の転換動作の転換動作の開始を検知したか否かを判断する(S2)。そして、検知していない場合(No.の場合)は、ステップ1に戻り、検知した場合(Yesの場合)には、ステップ3に進む。
ステップ3では、転換動作の終了を直接的に検知してロック偏移量を検知するか否かを判断する。転換動作の終了を直接的に検知する場合(Yesの場合)には、ステップ5に進む。ステップ5では、転換動作の終了を検知したか否かが判断される。そして、転換動作の終了を検知した場合(Yesの場合)にはステップ6に進む。一方、転換動作の終了を検知していない場合(Noの場合)には、ステップ3に戻る。一方、ステップ3でNoの場合には、転換動作開始後、所定の時間が経過したか否かが判断される(S4)。そして、センサの出力電圧からロック偏移量を換算する(S6)。
次に、温度データ又は振動データも必要か否かが判断される(S7)。必要な場合(Yesの場合)には測定した温度データ又は振動データをロック偏移のデータに添付する(S8)。ステップ9に進む。不要な場合は(Noの場合)は、そのままステップ9に進む。さらに、ロック偏移の正常/異常を判断して終了する(S10)。なお、ステップ10において、ロック偏移の異常を判断した場合には、異常判定の情報をロック偏移モニタ装置1の送受信部11から集中管理室20の送受信部22に送信する。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさ、及び配置関係については、本発明が理解、実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
1,1a〜1c ロック偏移モニタ装置、2 ロック偏移処理部、3a,3a,3a,3n N側センサ、3b,3b,3b,3n R側センサ、4,4a,4b,4c,4n 温度センサ、5,5a,5b,5c,5n 振動センサ、6 ロック偏移制御部、7 ロック偏移記憶部、8 データ出力部、9 温度データ処理部、10 振動データ処理部、11,22 送受信部、12 モニタ表示部、13a,13b トングレール、14 検出器ケース、20 集中管理室、21 通信管理部、30,30a,30b,30c,30n 転てつ機、40 ロック偏移モニタシステム、51 ロックピース、52 計測片、53 鎖錠かん、54 リニアセンサ、55 切り欠き溝、56 プランジャ、P ロック偏移検出タイミング、T 時間,tα 一定時間,tβ 判定時間、V センサ出力電圧,Va N側センサ出力電圧,Vb R側センサ出力電圧、X ロック偏移データ、Y ポーリング情報。

Claims (9)

  1. 転てつ機の転換動作指令を連動装置から受信してロック偏移を検出するロック偏移モニタ装置において、
    転換動作に伴い発生する変化から前記転てつ機の前記転換動作を判定してロック偏移を検出する、ロック偏移モニタ装置。
  2. 請求項1に記載のロック偏移モニタ装置であって、前記ロック偏移から前記転てつ機の前記転換動作の正常又は異常を判定して集中管理室に送信する、ロック偏移モニタ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のロック偏移モニタ装置であって、前記ロック偏移を検出するタイミングは、前記転てつ機の前記転換動作の終了直後である、ロック偏移モニタ装置。
  4. 請求項3に記載のロック偏移モニタ装置であって、前記転てつ機の前記転換動作終了時は、検出した前記転換動作の開始時から算定する、ロック偏移モニタ装置。
  5. 請求項3に記載のロック偏移モニタ装置であって、前記転てつ機の前記転換動作終了時は、前記転換動作に伴い発生する変化から判定する、ロック偏移モニタ装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のロック偏移モニタ装置であって、内部の温度又は振動を計測するセンサを備える、ロック偏移モニタ装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の複数のロック偏移モニタ装置と集中管理室とがネットワークを形成する、ロック偏移モニタシステムであって、
    前記ロック偏移モニタ装置は、前記転てつ機の転換動作終了後のロック偏移を記憶するロック偏移記憶部と、前記集中管理室とデータ通信を行うモニタ装置の送受信部とを備え、
    前記集中管理室は、前記複数のロック偏移モニタ装置とのデータ通信を管理する通信管理部と、前記複数のロック偏移モニタ装置とデータ通信を行う送受信部とを備える、ロック偏移モニタシステム。
  8. 請求項7に記載のロック偏移モニタシステムであって、前記集中管理室の送受信部は、各ロック偏移モニタ装置にそれぞれ定周期でポーリングを行い、各ロック偏移モニタ装置は、前記ポーリングに応答し、ロック偏移記憶部に記憶されたロック偏移データと、ロック偏移の現在値データとを前記モニタ装置の送受信部から送信する、ロック偏移モニタシステム。
  9. 請求項7又は8に記載のロック偏移モニタシステムであって、前記通信管理部は、前記複数のロック偏移モニタ装置ごとに前記ポーリングの周期を事前に設定する、ロック偏移モニタシステム。
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