JP7260938B2 - 足被覆具 - Google Patents

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本発明は、足被覆具に関する。
一般に、人が歩行する際、足部が接地面に接地して体重を支持する立脚期と、足部が接地面を離れて前方に振り出される遊脚期とが周期的に繰り返される。立脚期が開始すると、ウィンドラス機構は、足趾と踵骨を繋ぐ足底腱膜の伸張によって足部アーチを下降させ、足部が受ける衝撃の吸収を行う。また、ウィンドラス機構は、立脚期後半の推進期において、中足趾節関節の背屈(足背側へ反らす動作)によって足底腱膜を牽引し、足部アーチを上昇させ、足部の剛性を向上させるとともに、足部を前方に進めるための推進力を強化する。
足部アーチは、踵骨と第1中足骨前部の間に形成される内側縦アーチと、踵骨と第5中足骨前部との間に形成される外側縦アーチと、内側縦アーチと外側縦アーチの間に形成される横アーチとによって構成される。横アーチは、第2中足骨骨頭部を頂上として第1~第5中足骨骨頭部によって形成される前方横アーチと、内側楔状骨、中間楔状骨、外側楔状骨、及び立方骨によって形成される中間横アーチと、舟状骨及び立方骨によって形成される後方横アーチとによって構成される。
筋力低下又は疲労蓄積等によって足部アーチの下降状態が慢性化すると、足部の距骨下関節が過回内になり、脛骨及び大腿骨の内旋によって下肢機能軸がずれ、下肢の運動連鎖によって膝等の足部に障害を生じさせることがある。さらに、大腿骨は、大腰筋を介して背骨と繋がる他、腸骨筋を介して骨盤の内側とも繋がっており、足部アーチの下降状態の慢性化は、大腰筋及び腸腰筋を介して腰及び肩等にも障害を生じさせることがある。
また、人が歩行する際、骨盤は、身体の動きに合わせて回旋する。立脚期では、接地面との摩擦力によって足部が接地面に対して回転し難い状態になったまま、骨盤が回旋すると、運動連鎖によって下肢に捻じれ方向のストレスを生じさせることがある。
従来、足部の前方横アーチを整えることができるように、足裏の一部を支持する靴下がある。例えば、実用新案登録第3212230号公報には、足裏の第2中足骨骨頭部及び第3中足骨骨頭部の少なくとも一方を押圧する押圧部材を設けた靴下が開示される。
実用新案登録第3212230号公報
しかしながら、従来の靴下では、特に第2中足骨骨頭部を押圧する押圧部材があると、歩行、走行又は立位姿勢をとることによって着用者の荷重がかけられた際、押圧部材による押圧が第2中足骨の下降を抑制し、第2中足骨に繋がるリスフラン関節の可動性を低下させ、足部に負担がかかることによって足部の障害及び足部の障害に起因した身体の障害を生じさせる懸念がある。
また、靴下は、着用者の足部の第4中足骨骨頭部を適正な高さ位置に押し上げることができず、前方横アーチ、及び前方横アーチに連動する足部アーチの全体に歪みを生じさせる懸念もある。
また、靴下は、歩行や走行等の動作をする際、靴の中や床面上で位置ずれし、足部の運動性を低下させることもある。
そこで、本発明は、着用者の足部アーチを整え、足部の運動性を向上させるとともに足部が受ける衝撃やストレスを軽減させることができ、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害を予防し、改善することができる、足被覆具を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、着用者の第3中足骨骨頭部の略全体、第4中足骨骨頭部の略全体、第3基節骨、及び第4基節骨に対応する足裏部における支持領域に設けられ、足裏を支持する足裏支持体を有し、前記支持領域は、前記第3中足骨及び前記第4中足骨の長さ方向中央部から前記第3基節骨及び前記第4基節骨の長さ方向中央部に至る領域を含み、前記着用者の幅方向内側の足趾を収容する内側趾袋と、前記着用者の幅方向外側の足趾を収容する外側趾袋と、足趾の指の腹に対応する指の腹領域を挟むように、前記足趾の基節骨に対応する基節骨領域と、前記足趾の先端部に対応する先端領域とに設けられた滑止め部と、を有する足被覆具である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の足被覆具からさらに、前記支持領域は、前記着用者の第5中足骨骨頭部及び第5基節骨に対応する領域を含むものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の足被覆具からさらに、前記足裏支持体は、一定の厚みを有するものである。
請求項4に係る発明は、請求項に記載の足被覆具からさらに、前記支持領域は、前記第3中足骨骨頭部、前記第4中足骨骨頭部、前記第3基節骨、及び前記第4基節骨に対応する第1領域と、前記第5中足骨骨頭部及び前記第5基節骨に対応する第2領域と、を有し、前記足裏支持体は、前記第2領域の厚みよりも、前記第1領域の厚みが厚く構成されるものである。
請求項5に係る発明は、請求項に記載の足被覆具からさらに、前記内側趾袋は、前記着用者の第1趾、第2趾、第3趾、及び第4趾を収容し、前記外側趾袋は、前記着用者の第5趾を収容するものである。
請求項6に係る発明は、請求項に記載の足被覆具からさらに、前記基節骨領域は、第2基節骨、前記第3基節骨、及び前記第4基節骨に対応する領域であり、前記先端領域は、前記第1趾乃至前記第4趾の先端部に対応する領域であるものである。
請求項7に係る発明は、請求項に記載の足被覆具からさらに、前記滑止め部は、合成樹脂によって構成されるものである。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の足被覆具からさらに、前記足裏支持体は、生地の肉厚によって構成されるものである。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の足被覆具からさらに、前記足裏支持体は、Shore(00Scale)硬度30以上、かつ70以下である粘弾性部材からなるものである。
(A)内側趾袋に着用者の幅方向内側の足趾が収容され、外側趾袋に着用者の幅方向外側の足趾が収容されることによって内側趾袋に収容された足趾と外側趾袋に収容された足趾の間に内側趾袋と外側趾袋の各々の生地が挟まり、足裏支持体及び滑止め部が、より確実に、着用者の足部に対して位置決めされ、位置ずれし難い。
位置決めされた足裏支持体は、前方横アーチを支える靭帯に押上げ力を作用させ、前方横アーチ、及び前方横アーチと連動する内側縦アーチを整える。
足裏全体が接地する際、足趾が底背屈中間位になることによって基節骨が床面に対して離隔し、基節骨領域の滑止め部は、押圧解除状態になる。これにより、足裏部は、床面に対して位置ずれしやすくなり、接地の際に受ける衝撃を位置ずれによって軽減可能にされる。
基節骨領域に位置決めされた滑止め部は、立脚期後期の足部の蹴出しの際、背屈位にされた足趾の基節骨から加えられた押圧力を受け、床面を押圧する押圧状態となり、床面との摩擦力を高め、足部の運動性を向上させる。
立脚期後期において、踵の上昇が進むことによって基節骨領域の滑止め部の押圧状態が解除された後、更なる踵の上昇によって先端領域の滑止め部が押圧状態になるまでの間、滑止め部を有しない足趾の指の腹に対応した、指の腹領域が床面を押圧する。これにより、基節骨領域の滑止め部及び先端領域の滑止め部のいずれも押圧解除状態となり、足趾は、骨盤の回旋によって生じた下肢の過度な捻じれ方向のストレスを位置ずれによって軽減可能にされる。
先端領域に位置決めされた滑止め部は、立脚期終了時における足趾離地の際、足趾の先端部から受けた押圧力によって床面を押圧する押圧状態となり、床面との摩擦力を高め、足部の運動性を向上させる。
(B)足裏支持体は、足部アーチを上昇させて整える。足部アーチが整うと、距骨下関節が回内・回外中間位に位置することによってウィンドラス機構が正しく機能し、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害は、予防され、改善される。
また、足裏支持体は、前方横アーチの下降を妨げることなく、リスフラン関節の可動性を良好に維持する。足裏支持体は、リスフラン関節に繋がる第1中足骨及び母趾球の下降も妨げることなく、ウィンドラス機構を正しく機能させる。
着用者は、立位姿勢やしゃがみ姿勢にあるとき、足部の幅方向外側に位置する小趾球から効率よく床反力を得ることによって左右のバランスを取りやすく、姿勢を安定させることができる。
(C)足裏支持体は、母趾球よりも小趾球を高い位置に支持する。したがって、小趾球は、足裏支持体を介し、足圧力に応じた床反力を効率よく得ることができる。これにより、着用者は、小趾球側から母趾球側への重心移動がスムーズになり、歩行や走行等の動作が容易になる。
(D)足裏支持体は、第5中足骨骨頭部よりも高い位置に、第4中足骨骨頭部を支持する。さらに、周辺組織を介し、第4中足骨骨頭部が第3中足骨骨頭部を押し上げ、第3中足骨骨頭部が第2中足骨骨頭部を押し上げ、第5中足骨骨頭部乃至第2中足骨骨頭部の各々が順次高い位置に配置されるように、足部の前方横アーチは整えられる。
足裏支持体は、前方横アーチを整えることにより、中足骨を介して後側に連なる中間横アーチを整え、中間横アーチが整えられることによって中間アーチの後側に連なる後方横アーチも整え、足部アーチの全体を整えることができる。
足部アーチが整うと、距骨下関節が回内・回外中間位に位置することによってウィンドラス機構が正しく機能するようになり、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害は、予防され、改善される。
(E)足裏支持体は、第5趾よりも高い位置に配置された第4趾によって第5趾の浮き上がりを抑え、第5趾及び小趾球が受ける床反力をより強くすることができる。これにより、足裏支持体は、遊脚期に爪先が外側を向くトゥーアウトを抑制し、踵接地から連続する煽り運動を正しく行えるようにし、歩行動作を安定させることができる。
(F)足被覆具は、第1趾乃至第4趾を収容する内側趾袋と、第5趾を収容する外側趾袋を分けることによって、第5趾に対して第1趾乃至第4趾を動きやすくする。着用者は、遊脚後期から踵接地をする際に、正しく第1趾を背屈させることができ、歩行動作を安定させることができる。
(G)第1趾乃至第4趾を収容する内側趾袋は、隣り合う第1趾乃至第4趾の各々を互いに密着させ、足部の把持力を向上させる。したがって、着用者は、安定して立位姿勢をとることができる。
また、着用者は、歩行や走行等の動作における接地の際に、隣り合う第1趾乃至第4趾の各々を互いに密着させて足裏を硬くすることによって衝撃に対する高い耐性を得ることができる。
(H)滑止め部は、第2基節骨乃至第4基節骨に対応する基節骨領域と、第1趾乃至第4趾の先端部に対応する先端領域とに設けられる。滑止め部は、より確実に、足部の運動性を向上させる。
(I)滑止め部は、合成樹脂によって構成され、床面との摩擦力を高め、足部の運動性を向上させる。
(J)足被覆具は、足被覆具本体を構成する生地の肉厚を部分的に変えることにより、足被覆具本体と足裏支持体を一体的に構成することができ、製造にかかる金銭的及び時間的コストを減少させることができる。
(K)足裏支持体は、粘弾性部材からなり、保形成に優れ、かつ衝撃力の吸収性に優れる。また、足裏支持体は、着用者の方向転換動作等の足部を捻じる動作によって生じたせん断力や回転力の吸収性も優れる。また、足裏支持体は、履物内底において長時間足圧力を受けても圧縮残留歪(ヘタリ)が少なく、耐久性に優れる。
本発明によれば、着用者の足部アーチを整え、足部の運動性を向上させるとともに足部が受ける衝撃やストレスを軽減させることができ、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害を予防し、改善することができる足被覆具を提供することができる。
第1実施形態に係る、足被覆具の構成の一例を示す底面図である。 足被覆具を着用した足部の状態を説明するための前方説明図であり、(A)が従来の足被覆具を示し、(B)が第1実施形態の足被覆具を示す。 しゃがみ姿勢下における足被覆具を着用した足部を説明するための後方説明図であり、(A)が従来の足被覆具を示し、(B)が第1実施形態の足被覆具を示す。 足部のウィンドラス機構を説明するための側面図であり、(A)が足裏全体を床面に接地させた状態の足骨及び足底腱膜を示し、(B)が踵を上げた状態の足骨及び足底腱膜を示す。 第1実施形態に係る、足被覆具の前足部の側面図であり、(A)が基節骨領域の滑止め部の押圧解除状態を示し、(B)が基節骨領域の滑止め部の押圧状態を示す。 第1実施形態に係る、足被覆具の前足部の側面図であり、(A)が指の腹領域の押圧状態を示し、(B)が先端領域の滑止め部の押圧状態を示す。 第2実施形態に係る、足被覆具の構成の一例を示す底面図である。 第2実施形態に係る、足被覆具を着用した足部の状態を説明するための前方説明図である。 第3実施形態に係る、足被覆具の構成の一例を示す底面図である。 第4実施形態に係る、足被覆具の構成の一例を示す底面図である。 第5実施形態に係る、履物の構成の一例を示す側面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照しながら、第1実施形態の構成を説明する。
図1は、足被覆具1の構成の一例を示す底面図である。図1は、右足用の足被覆具1を底面視したものであり、左足用のものは、足被覆具1とは左右対称に構成される。
足被覆具1は、例えば、靴下である。足被覆具1は、足被覆具本体10、内側趾袋20、外側趾袋30、足裏支持体40、及び滑止め部50を有する。
足被覆具本体10は、例えば、ウールやカシミヤ等の動物繊維、綿や麻等の植物繊維、ポリエステルやアクリル、ナイロン等の合成繊維、又はこれらをすべて若しくは一部を組み合わせた生地によって構成される。足被覆具本体10は、着用者の足首に対応した位置に開口を有する足首部11と、着用者の踵を覆う踵部12と、着用者の足背を覆う足背部13と、着用者の足裏に敷設される足裏部14とを有する。
内側趾袋20は、足被覆具1の前部の幅方向内側に設けられ、着用者の幅方向内側の足趾を収容する。より具体的には、内側趾袋20は、着用者の第1趾T1、第2趾T2、第3趾T3、及び第4趾T4を収容する。
外側趾袋30は、足被覆具1の前部の幅方向外側に設けられ、着用者の幅方向外側の足趾を収容する。より具体的には、外側趾袋30は、着用者の第5趾T5を収容する。
第1趾T1乃至第4趾T4が内側趾袋20に収容され、第5趾T5が外側趾袋30に収容されると、内側趾袋20に収容された第4趾T4と、外側趾袋30に収容された第5趾T5の間に、内側趾袋20と外側趾袋30の各々の生地が挟まり、足裏支持体40及び滑止め部50は、着用者の足部に対して位置決めされる。
足裏支持体40は、足裏部14における支持領域Asに設けられ、足被覆具本体10の生地を肉厚にすることによって一定の厚みを有するように構成され、足裏を支持する。支持領域Asは、着用者の第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第5中足骨骨頭部Mh5、第3基節骨P3、第4基節骨P4、及び第5基節骨P5に対応する領域である。図1では、支持領域Asは、第3中足骨M3乃至第5中足骨M5の長さ方向中央部から第3基節骨P3乃至第5基節骨P5の長さ方向中央部に至る領域を含む。
図1では、足裏支持体40は、略平行四辺形状であるが、これに限定されず、他の形状であってもよい。
足裏支持体40は、足被覆具本体10の生地の厚みに所定厚みKを加えた厚みを有する(図2(B))。次の数式(1)の例に示すとおり、所定厚みKは、第5中足骨骨頭部Mh5から第2中足骨骨頭部Mh2へ向けて各々の中足骨骨頭部Mhの高さ位置が順次高くなるように、標準的な第2中足骨骨頭部Mh2と第5中足骨骨頭部Mh5の高さの差の1/10以上、かつ1/2以下の範囲で定められる。数式(1)において、Hmh2が第2中足骨骨頭部Mh2の高さ位置であり、Hmh5が第5中足骨骨頭部Mh5の高さ位置である。
(Hmh2-Hmh5)×1/10≦K≦(Hmh2-Hmh5)/2 ・・・ (1)
数式(1)に定める他、例えば、所定厚みKは、0.5mm以上、かつ3.0mm以下の範囲で定めてもよい。より好ましくは、所定厚みKは、0.5mm以上、かつ1.0mm以下の範囲で定めてもよい。また、所定厚みKは、これらの例に限定されることなく、着用者の足部に合わせ、足部アーチRが整うように、経験的又は実験的に調整してもよい。
滑止め部50は、足被覆具本体10に付着された複数の円形状のゴム部材からなる。滑止め部50は、滑止め部51、52を有する。実施形態では、滑止め部50は、滑止め部51、52のいずれか一方又は両方をいう。
滑止め部51は、足趾の基節骨Pに対応する基節骨領域Apに設けられる。基節骨領域Apは、第1基節骨P1乃至第5基節骨P5の一部又はすべてを含むものとしてもよいが、より好ましくは、第2基節骨P2、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する領域である(図1)。
滑止め部52は、基節骨領域Apとの間に、足趾の指の腹に対応する指の腹領域Afを挟むように、足趾の先端部に対応する先端領域Atに設けられる。先端領域Atは、第1趾T1乃至第5趾T5の先端部の一部又はすべてを含むものとしてもよいが、より好ましくは、第1趾T1乃至第4趾T4の先端部に対応する領域である(図1)。
図2は、足被覆具1を着用した足部の状態を説明するための前方説明図である。
図2(A)は、従来の足被覆具Xを着用し、横アーチが下降して距骨下関節Jsが過回内になった着用者の足部を示す。
図2(B)は、足被覆具1を着用した足部を示す。図2(B)に示すように、足部に足被覆具1を装着すると、足裏支持体40によって第5中足骨骨頭部Mh5及び第4中足骨骨頭部Mh4が高い位置に支持され、周辺組織を介して第4中足骨骨頭部Mh4が第3中足骨骨頭部Mh3を押し上げ、第3中足骨骨頭部Mh3が及び第1中足骨骨頭部Mh1が第2中足骨骨頭部Mh2を押し上げ、第2中足骨骨頭部Mh2を頂上とした前方横アーチRh1が整えられる。
図3は、しゃがみ姿勢下における足被覆具1を着用した足部を説明するための後方説明図である。
図3(A)は、従来の足被覆具Xを着用した足部を示す。従来の足被覆具Xを着用し、爪先立ちでしゃがみ姿勢をとった場合、下腿の外旋とともに距骨下関節Jsが回外する。足部は、踵が外方を向き、冠状面上において、鉛直軸Lvから、踵の中心と第2趾T2を結ぶ中心軸Lcが、傾斜角度C1だけ傾斜する。
図3(B)は、足被覆具1を着用した足部を示す。足被覆具1を着用し、爪先立ちでしゃがみ姿勢をとった場合、足裏支持体40が第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4及び第5中足骨骨頭部Mh5の高さ位置を上げることによって距骨下関節Jsの回内を促し、下腿を内旋させて内側に締め、足部は、冠状面上において、中心軸Lcが、鉛直軸Lvから傾斜角度C2だけ外側に傾斜する。従来の足被覆具Xを着用した場合の傾斜角度C1と比べ、足被覆具1を着用した場合の傾斜角度C2の方が小さい。着用者の膝関節及び足首関節は、捻じれが少なく、負担が少ない。また、着用者は、足部の左右外側に位置する小趾球Ehから効率よく床反力を得ることによって左右のバランスをとりやすい。また、矢状面上において、足部は、従来の足被覆具Xを着用した場合の踵の浮き度合に比べ、足被覆具1を着用した場合の踵の浮き度合いの方が小さく、着用者は、距骨下関節Jsの背屈度合いが小さく、前後のバランスがとりやすくなる。
図4は、足部のウィンドラス機構を説明するための側面図であり、(A)が足裏全体を床面に接地させた状態の足骨及び足底腱膜Paを示し、(B)が踵を上げた状態の足骨及び足底腱膜Paを示す。図5は、足被覆具1の前足部の側面図であり、(A)が基節骨領域Apの滑止め部51の押圧解除状態を示し、(B)が基節骨領域Apの滑止め部51の押圧状態を示す。図6は、足被覆具1の前足部の側面図であり、(A)が指の腹領域Afの押圧状態を示し、(B)が先端領域Atの滑止め部52の押圧状態を示す。図5及び図6には、一例として、第3趾T3に対応する基節骨領域Apが示される。
図4(A)に示すように、足裏全体が接地すると、足部は、接地の衝撃を緩和させることができるように、足部アーチRを下降させる。足趾は、足底腱膜Paに牽引され、底背屈中立位になる。図5(A)に示すように、足趾の底背屈中立位によって基節骨Pが床面に対して離隔した位置に配置されると、滑止め部51は、押圧状態が解除された押圧解除状態になる。押圧解除状態になると、滑止め部51は、床面に対して位置ずれしやすく、足部が受ける衝撃やストレスを位置ずれによって軽減可能である。
押圧状態は、足被覆具1が直接床面を押圧した状態を含む他、靴やインソールを介して床面を押圧した状態も含む。
押圧解除状態は、床面を押圧していない状態、及び床面に接していても床面に押圧力が有効に作用していない状態も含む。
図4(B)に示すように、立脚期後半の推進期において、踵が上昇すると、足部は、推進力を高めるため、中足趾節関節の背屈によって足底腱膜Paを牽引し、足部アーチRを上昇させる。中足趾節関節が背屈すると、中足趾節関節を介して基節骨Pに荷重がかかり、基節骨Pは、下方へ押圧力を加える。図5(B)に示すように、基節骨P(図5(B)の例では第3基節骨P3)の押圧力を受けると、滑止め部51は、床面を押圧する押圧状態にされ、床面に対して位置ずれし難くなり、床面に対するグリップ力を強める。
さらに踵が上昇すると、図6(A)に示すように、滑止め部51が床面から離隔し、指の腹領域Afが、床面を押圧する。指の腹領域Afは、足被覆具本体10の生地で構成されており、滑止め部50よりも床面に対して位置ずれしやすく、骨盤の回旋が下肢に運動連鎖して生じさせた過度な下肢の捻じれ方向のストレスを位置ずれによって軽減可能である。
立脚期終了時における足趾離地の際、図6(B)に示すように、滑止め部52は、足趾の先端部から受けた押圧力によって床面を押圧する押圧状態となり、床面に対するグリップ力を強める。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る、足被覆具1aの構成の一例を示す底面図である。本実施形態の説明では、他の実施形態と同じ構成については、説明を省略する。他の実施形態でも同様に、それ以外の実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
第1実施形態では、足裏支持体40が一定の厚みを有するが、足被覆具1aの足裏支持体41は、第5趾T5の領域よりも、第3趾T3及び第4趾T4の領域の厚みを厚くしてもよい。
足被覆具1aの支持領域Asは、第1領域A1及び第2領域A2を有する。第1領域A1は、第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する領域である。第2領域A2は、第5中足骨骨頭部Mh5及び第5基節骨P5に対応する領域である。第1領域A1の厚みは、第2領域A2の厚みよりも厚く構成される。
図8は、足被覆具1aを着用した足部の状態を説明するための前方説明図である。
図8に示すように、足被覆具1aは、第2領域A2の厚みよりも、第1領域A1の厚みが厚く構成され、第5中足骨骨頭部Mh5よりも高い位置に、第4中足骨骨頭部Mh4を支持する。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態に係る、足被覆具1bの構成の一例を示す底面図である。
第1実施形態及び第2実施形態では、足裏支持体40、41は、生地の肉厚によって構成したが、これに限定されない。足被覆具1bの足裏支持体42は、例えば、足被覆具本体10の内側又は外側に設けられた板状部材であってもよい。
足裏支持体42は、粘弾性を有する樹脂を材質として構成される。足裏支持体42は、例えば、Shore(00Scale)硬度20以上、かつ80以下とし、常温(20℃)、40Hzにおける粘弾性部の損失係数(tanδ)を略0.3以上、かつ1.2以下とする樹脂が好ましい。より好ましくは、足裏支持体42は、Shore(00Scale)硬度30以上、かつ70以下とし、常温(20℃)、40Hzにおける粘弾性部の損失係数(tanδ)を略0.5以上、かつ1.0以下とし、保形成に優れ、衝撃力、せん断力、及び回転力の吸収性に優れる樹脂が好ましい。これらの基準に適する樹脂として、足裏支持体42には、例えば、ソルボセイン(登録商標)を用いることができる。ソルボセインは、EVA及びPUよりも、着用者の方向転換動作等の足部を捻じる動作によって生じたせん断力や回転力の吸収性に優れる。また、ソルボセインは、履物内底において長時間足圧力を受けた場合、EVAやPUよりも、圧縮残留歪(ヘタリ)が少なく、耐久性にも優れる。
(第4実施形態)
図10は、第4実施形態に係る、足被覆具1cの構成の一例を示す底面図である。
第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態では、第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第5中足骨骨頭部Mh5、第3基節骨P3、第4基節骨P4、及び第5基節骨P5に対応する領域を支持領域Asとしているが、支持領域Asは、第5中足骨骨頭部Mh5及び第5基節骨P5に対応する領域を含まなくてもよい。
図10に示すように、足被覆具1cの足裏支持体43は、円形状を有し、着用者の第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する足裏部14における支持領域Asに設けられ、足裏を支持する。
(第5実施形態)
図11は、第5実施形態に係る、履物2の構成の一例を示す側面図である。
第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態では、内側趾袋20、外側趾袋30、足裏支持体40、41、42、43及び滑止め部50の各々が、靴下1、1a、1b、1cに設けられる例を説明したが、これに限定されず、内側趾袋20a、外側趾袋30a、足裏支持体40a、及び滑止め部50aは、履物2に設けられてもよい。
履物2は、内側趾袋20a、外側趾袋30a、足裏支持体40a、及び滑止め部50aを有する。内側趾袋20aは、着用者の第1趾T1、第2趾T2、第3趾T3、及び第4趾T4を収容する。外側趾袋30aは、着用者の第5趾T5を収容する。足裏支持体40aは、着用者の第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第5中足骨骨頭部Mh5、第3基節骨P3、第4基節骨P4、及び第5基節骨P5に対応する足裏部14における支持領域Asaに設けられ、足裏を支持する。足裏支持体40aは、Shore(00Scale)硬度30以上、かつ70以下である粘弾性部材から構成される。滑止め部50aは、足趾の指の腹に対応する指の腹領域Afaを挟むように、足趾の基節骨Pに対応する基節骨領域Asaに設けられた滑止め部51aと、足趾の先端部に対応する先端領域Ataとに設けられた滑止め部52aを有する。
(作用効果)
実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。以下、内側趾袋20というとき内側趾袋20、20aの一部又はすべてをいい、外側趾袋30というとき外側趾袋30、30aの一部又はすべてをいい、足裏支持体40というとき足裏支持体40、40a、41、42、43の一部又はすべてをいい、滑止め部50というとき滑止め部50、50aの一部又はすべてをいい、滑止め部51というとき滑止め部51、51aの一部又はすべてをいい、滑止め部52というとき滑止め部52、52aの一部又はすべてをいい、支持領域Asというとき支持領域As、Asaの一部又はすべてをいい、基節骨領域Apというとき基節骨領域Ap、Apaの一部又はすべてをいい、指の腹領域Afaというとき指の腹領域Af、Afaの一部又はすべてをいう。
(a)内側趾袋20に着用者の幅方向内側の足趾が収容され、外側趾袋30に着用者の幅方向外側の足趾が収容されることによって内側趾袋20に収容された足趾と外側趾袋30に収容された足趾の間に内側趾袋20と外側趾袋30の各々の生地が挟まり、足裏支持体40及び滑止め部50が、より確実に、着用者の足部に対して位置決めされ、位置ずれし難い。
位置決めされた足裏支持体40は、前方横アーチRh1を支える靭帯に押上げ力を作用させ、前方横アーチRh1、及び前方横アーチRh1と連動する内側縦アーチRvを整える。
足裏全体が接地する際、足趾が底背屈中間位になることによって基節骨Pが床面に対して離隔し、基節骨領域Apの滑止め部50は、押圧解除状態になる。これにより、足裏部14は、床面に対して位置ずれしやすくなり、接地の際に受ける衝撃を位置ずれによって軽減可能にされる。
基節骨領域Apに位置決めされた滑止め部50は、立脚期後期の足部の蹴出しの際、背屈位にされた足趾の基節骨Pから加えられた押圧力を受け、床面を押圧する押圧状態となり、床面との摩擦力を高め、足部の運動性を向上させる。
立脚期後期において、踵の上昇が進むことによって基節骨領域Apの滑止め部50の押圧状態が解除された後、更なる踵の上昇によって先端領域Atの滑止め部50が押圧状態になるまでの間、滑止め部50を有しない足趾の指の腹に対応した、指の腹領域Afが床面を押圧する。これにより、基節骨領域Apの滑止め部50及び先端領域Atの滑止め部50のいずれも押圧解除状態となり、足趾は、骨盤の回旋によって生じた下肢の過度な捻じれ方向のストレスを位置ずれによって軽減可能にされる。
先端領域Atに位置決めされた滑止め部50は、立脚期終了時における足趾離地の際、足趾の先端部から受けた押圧力によって床面を押圧する押圧状態となり、床面との摩擦力を高め、足部の運動性を向上させる。
(b)足裏支持体40は、足部アーチRを上昇させて整える。足部アーチRが整うと、距骨下関節Jsが回内・回外中間位に位置することによってウィンドラス機構が正しく機能し、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害は、予防され、改善される。
また、足裏支持体40は、前方横アーチRh1の下降を妨げることなく、リスフラン関節の可動性を良好に維持する。足裏支持体40は、リスフラン関節に繋がる第1中足骨M1及び母趾球Etの下降も妨げることなく、ウィンドラス機構を正しく機能させる。
着用者は、立位姿勢やしゃがみ姿勢にあるとき、足部の幅方向外側に位置する小趾球Ehから効率よく床反力を得ることによって左右のバランスを取りやすく、姿勢を安定させることができる。
(c)足裏支持体40は、母趾球Etよりも小趾球Ehを高い位置に支持する。したがって、小趾球Ehは、足裏支持体40を介し、足圧力に応じた床反力を効率よく得ることができる。これにより、着用者は、小趾球Eh側から母趾球Et側への重心移動がスムーズになり、歩行や走行等の動作が容易になる。
(d)足裏支持体40は、第5中足骨骨頭部Mh5よりも高い位置に、第4中足骨骨頭部Mh4を支持する。さらに、周辺組織を介し、第4中足骨骨頭部Mh4が第3中足骨骨頭部Mh3を押し上げ、第3中足骨骨頭部Mh3が第2中足骨骨頭部Mh2を押し上げ、第5中足骨骨頭部Mh5乃至第2中足骨骨頭部Mh2の各々が順次高い位置に配置されるように、足部の前方横アーチRh1は整えられる。
足裏支持体40は、前方横アーチRh1を整えることにより、中足骨を介して後側に連なる中間横アーチRh2を整え、中間横アーチRh2が整えられることによって中間アーチの後側に連なる後方横アーチRh3も整え、足部アーチRの全体を整えることができる。
足部アーチRが整うと、距骨下関節Jsが回内・回外中間位に位置することによってウィンドラス機構が正しく機能するようになり、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害は、予防され、改善される。
(e)足裏支持体40は、第5趾T5よりも高い位置に配置された第4趾T4によって第5趾T5の浮き上がりを抑え、第5趾T5及び小趾球Ehが受ける床反力をより強くすることができる。これにより、足裏支持体41は、遊脚期に爪先が外側を向くトゥーアウトを抑制し、踵接地から連続する煽り運動を正しく行えるようにし、歩行動作を安定させることができる。
(f)足被覆具1は、第1趾T1乃至第4趾T4を収容する内側趾袋20と、第5趾T5を収容する外側趾袋30を分けることによって、第5趾T5に対して第1趾T1乃至第4趾T4を動きやすくする。着用者は、遊脚後期から踵接地をする際に、正しく第1趾T1を背屈させることができ、歩行動作を安定させることができる。
(g)第1趾T1乃至第4趾T4を収容する内側趾袋20は、隣り合う第1趾T1乃至第4趾T4の各々を互いに密着させ、足部の把持力を向上させる。したがって、着用者は、安定して立位姿勢をとることができる。
また、着用者は、歩行や走行等の動作における接地の際に、隣り合う第1趾T1乃至第4趾T4の各々を互いに密着させて足裏を硬くすることによって衝撃に対する高い耐性を得ることができる。
(h)滑止め部50は、第2基節骨P2乃至第4基節骨P4に対応する基節骨領域Apと、第1趾T1乃至第4趾T4の先端部に対応する先端領域Atとに設けられる。滑止め部50は、より確実に、足部の運動性を向上させる。
(i)滑止め部50は、合成樹脂によって構成され、床面との摩擦力を高め、足部の運動性を向上させる。
(j)足被覆具1は、足被覆具本体10を構成する生地の肉厚を部分的に変えることにより、足被覆具本体10と足裏支持体40、41、42、43を一体的に構成することができ、製造にかかる金銭的及び時間的コストを減少させることができる。
(k)足裏支持体40は、粘弾性部材からなり、保形成に優れ、かつ衝撃力の吸収性に優れる。また、足裏支持体40は、着用者の方向転換動作等の足部を捻じる動作によって生じたせん断力や回転力の吸収性も優れる。また、足裏支持体40は、履物内底において長時間足圧力を受けても圧縮残留歪(ヘタリ)が少なく、耐久性に優れる。
実施形態によれば、足被覆具1、1a、1b、1c、足裏支持体40及び履物2は、着用者の足部アーチRを整え、足部の運動性を向上させるとともに足部が受ける衝撃やストレスを軽減させることができ、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害を予防し、改善することができる。
すなわち、 足被覆具1、1a、1b、1cは、着用者の幅方向内側の足趾を収容する内側趾袋20と、着用者の幅方向外側の足趾を収容する外側趾袋30と、着用者の第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する足裏部14における支持領域Asaに設けられ、足裏を支持する、足裏支持体40と、足趾の指の腹に対応する指の腹領域Afを挟むように、足趾の基節骨Pに対応する基節骨領域Apと、足趾の先端部に対応する先端領域とに設けられた滑止め部50と、を有する。
また、支持領域Asは、着用者の第5中足骨骨頭部Mh5及び第5基節骨P5に対応する領域を含んでもよい。
また、足裏支持体40は、一定の厚みを有する。
また、支持領域Asは、第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する第1領域A1と、第5中足骨骨頭部Mh5及び第5基節骨P5に対応する第2領域A2と、を有し、足裏支持体41は、第2領域A2の厚みよりも、第1領域A1の厚みが厚く構成されてもよい。
内側趾袋20は、着用者の第1趾T1、第2趾T2、第3趾T3、及び第4趾T4を収容し、外側趾袋30は、着用者の第5趾T5を収容する。
また、基節骨領域Apは、第2基節骨P2、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する領域であり、先端領域Atは、第1趾T1乃至第4趾T4の先端部に対応する領域である。
また、滑止め部50は、合成樹脂によって構成される。
足裏支持体40、41、43は、生地の肉厚によって構成される。
足裏支持体40は、Shore(00Scale)硬度30以上、かつ70以下である粘弾性部材から構成してもよい。
また、足裏支持体40は、着用者の第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する足裏部14における支持領域Asに設けられ、足裏を支持する。
また、履物2は、着用者の第3中足骨骨頭部Mh3、第4中足骨骨頭部Mh4、第3基節骨P3、及び第4基節骨P4に対応する足裏部14における支持領域Asaに設けられ、足裏を支持する、足裏支持体40aを有する。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施形態では、足被覆具1、1a、1b、1cが靴下である一例を説明したが、これに限られない。足被覆具1、1a、1b、1cは、例えば、フットカバー、ソックスカバー、インナーソックス、ヌードソックス、カバーソックス、ストッキング、タイツ、スパッツ、レギンス、トレンカ、ハイソックス、又はサポーターであってもよい。
また、実施形態では、滑止め部50が複数の小球状のゴム部材からなる例を説明したが、これに限定されない。滑止め部50は、ゴム以外にも、アクリル系樹脂、ポリエステル、シリコン、ポリウレタン、PVC、塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル、エラストマー等の合成樹脂によって構成してもよい。また、滑止め部50は、基節骨領域Apと先端領域Atの各々に延在する板状であってもよいし、複数の略平行直線状等のパターンであってもよい。
また、実施形態では、内側趾袋20、20aに着用者の第1趾T1乃至第4趾T4が収容され、外側趾袋30、30aに着用者の第5趾T5が収容される例を説明したが、これに限定されない。例えば、内側趾袋20、20aに第1趾T1乃至第3趾T3が収容され、外側趾袋30、30aに第4趾T4及び第5趾T5が収容されてもよい。また、例えば、5本指の各々を収容する5つの趾袋が設けられ、このうち内側趾袋20、20aが幅方向内側の第4趾T4を収容し、外側趾袋30、30aが幅方向外側の第5趾T5を収容してもよい。
本発明によれば、着用者の足部アーチを整え、足部の運動性を向上させるとともに足部が受ける衝撃やストレスを軽減させることができ、足部の障害や、足部の障害に起因する身体の障害を予防し、改善することができる、足被覆具を提供することができる。
1・・・足被覆具
1a・・・足被覆具
1b・・・足被覆具
10・・・足被覆具本体
11・・・足首部
12・・・踵部
13・・・足背部
14・・・足裏部
20、21・・・内側趾袋
30、31・・・外側趾袋
40、41、42、43・・・足裏支持体
50、51、52、50a、51a、52a・・・滑止め部
A1・・・第1領域
A2・・・第2領域
Af、Afa・・・指の腹領域
Ap、Apa・・・基節骨領域
As、Asa・・・支持領域
At、Ata・・・先端領域
C1・・・傾斜角度
C2・・・傾斜角度
Eh・・・小趾球
Et・・・母趾球
K・・・所定厚み
Js・・・距骨下関節
Lc・・・中心軸
Lv・・・鉛直軸
M1・・・第1中足骨
M3・・・第3中足骨
M5・・・第5中足骨
Mh・・・中足骨骨頭部
Mh1・・・第1中足骨骨頭部
Mh2・・・第2中足骨骨頭部
Mh3・・・第3中足骨骨頭部
Mh4・・・第4中足骨骨頭部
Mh5・・・第5中足骨骨頭部
P・・・基節骨
P1・・・第1基節骨
P2・・・第2基節骨
P3・・・第3基節骨
P4・・・第4基節骨
P5・・・第5基節骨
Pa・・・足底腱膜
R・・・足部アーチ
Rh1・・・前方横アーチ
Rh2・・・中間横アーチ
Rh3・・・後方横アーチ
Rv・・・内側縦アーチ
T1・・・第1趾
T2・・・第2趾
T3・・・第3趾
T4・・・第4趾
T5・・・第5趾
X・・・従来の足被覆具



Claims (9)

  1. 着用者の第3中足骨骨頭部の略全体、第4中足骨骨頭部の略全体、第3基節骨、及び第4基節骨に対応する足裏部における支持領域に設けられ、足裏を支持する足裏支持体を有し、
    前記支持領域は、前記第3中足骨及び前記第4中足骨の長さ方向中央部から前記第3基節骨及び前記第4基節骨の長さ方向中央部に至る領域を含み、
    前記着用者の幅方向内側の足趾を収容する内側趾袋と、
    前記着用者の幅方向外側の足趾を収容する外側趾袋と、
    足趾の指の腹に対応する指の腹領域を挟むように、前記足趾の基節骨に対応する基節骨領域と、前記足趾の先端部に対応する先端領域とに設けられた滑止め部と、
    を有する足被覆具。
  2. 前記支持領域は、前記着用者の第5中足骨骨頭部及び第5基節骨に対応する領域を含む、請求項1に記載の足被覆具。
  3. 前記足裏支持体は、一定の厚みを有する、請求項1又は2に記載の足被覆具。
  4. 前記支持領域は、
    前記第3中足骨骨頭部、前記第4中足骨骨頭部、前記第3基節骨、及び前記第4基節骨に対応する第1領域と、
    前記第5中足骨骨頭部及び前記第5基節骨に対応する第2領域と、
    を有し、
    前記足裏支持体は、前記第2領域の厚みよりも、前記第1領域の厚みが厚く構成される、
    請求項に記載の足被覆具。
  5. 前記内側趾袋は、前記着用者の第1趾、第2趾、第3趾、及び第4趾を収容し、
    前記外側趾袋は、前記着用者の第5趾を収容する、
    請求項に記載の足被覆具。
  6. 前記基節骨領域は、第2基節骨、前記第3基節骨、及び前記第4基節骨に対応する領域であり、
    前記先端領域は、前記第1趾乃至前記第4趾の先端部に対応する領域である、
    請求項に記載の足被覆具。
  7. 前記滑止め部は、合成樹脂によって構成される、請求項に記載の足被覆具。
  8. 前記足裏支持体は、生地の肉厚によって構成される、請求項1乃至のいずれか1項に記載の足被覆具。
  9. 前記足裏支持体は、Shore(00Scale)硬度30以上、かつ70以下である粘弾性部材からなる、請求項1乃至のいずれか1項に記載の足被覆具。
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