JP7260390B2 - 容量式電磁流量計および計測制御方法 - Google Patents
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Description
測定管51内を流れる流体の温度が短時間に大きく変化すると、焦電効果によって測定管51の外周面に帯電を起こす場合がある。焦電効果とは、誘電体結晶を加熱すると、結晶構造が変化して、表面に焦電気と呼ばれる電荷が現れる現象である。この加熱には、例えば人体から出る赤外線による加熱も含まれ、このような僅かな加熱であっても、焦電効果により電荷が発生する場合もある。発生した電荷は、通常、表面に付着した空気中のイオンなどにより中和されるが、流体の温度が短時間に大きく変化すると多くの電荷が発生して、測定管51の外周面に帯電することになる。
測定管51内を流れる流体の圧力が変化すると、測定管51に歪みが発生し、圧電効果によって測定管51の外周面に帯電を起こす場合がある。圧電効果とは、誘電体に圧力が加わると、結晶構造が変化して分極し、表面に圧電気と呼ばれる電荷が現れる現象である。発生した電荷は、測定管51の外周面に帯電することになる。
[流体摩擦による帯電]
測定管51内に超純水のような低導電率の流体を流すと、測定管51の内周面と流体との摩擦によって静電気が発生し、測定管51の外周面に帯電することになる。
[第1の実施の形態]
次に、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる容量式電磁流量計100について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる容量式電磁流量計の回路構成を示すブロック図である。図2は、図1の要部を示すブロック図である。
容量式電磁流量計100は、励磁コイルから印加した磁束により、測定管内を流れる計測対象である流体に生じた起電力を、測定管の外周面に設けられた面電極で、流体と電極との間の静電容量を介して検出し、得られた起電力を増幅した後、サンプリングして信号処理することにより、電極を流体に接液させることなく、流体の流量を計測する。
これにより、測定管2内の流路1を流れる流体に、流速に応じた起電力が発生し、この起電力により面電極10A,10Bのそれぞれに生じた電極電圧Ea,Ebが検出器20から出力される。
信号増幅回路21は、主な回路部として、プリアンプ回路21Aと減算回路21Bとを備えている。
減算回路21Bは、プリアンプ回路21Aから出力された検出信号Va,Vbを、オペアンプUCにより減算処理し、得られた減算結果Va-Vbを流量信号Vfとして出力する回路である。
信号検出回路22は、主な回路部として、交流増幅回路22Aとサンプル・ホールド回路22Bとを備えている。
サンプル・ホールド回路22Bは、交流増幅回路22Aから出力された交流増幅出力Vacを、検出タイミングに同期してスイッチSWを短絡することにより、容量素子Cshで保持し、直流の流量電圧Vshとして出力する回路である。
図3は、第1の実施の形態にかかる流量ドリフトモデルの構成例を示す説明図である。図3には、検出信号Va,VbをA/D変換して得られた直流バイアス電圧(データ)Da,Dbの組み合わせごとに、指標値として流量のドリフト量ΔQがデータベースとして登録されている。
また、指標値については、流量Qfのドリフト量ΔQに限定されるものではなく、流量Qfのドリフト率を示すドリフト係数Kqであってもよい。
なお、流量電圧Vshに基づいて流体の流量を算出する際に用いる流量算出過程については、公知の手法を用いればよく、個々での詳細な説明は省略する。
励磁回路23は、励磁制御部27Aからの励磁制御信号Vexに基づいて、交流の励磁電流Iexを励磁コイル3A,3Bへ供給する機能を有している。
設定・表示回路26は、例えば作業者の操作入力を検出して、流量計測、伝導率測定、空状態判定などの各種動作を演算処理回路27へ出力する機能と、演算処理回路27から出力された、流量計測結果や異常発生などの各種の処理情報をLEDやLCDなどの表示回路で表示(報知)する機能を有している。
次に、図4および図5を参照して、本実施の形態にかかる容量式電磁流量計100の動作について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる測定管の外周面に生じた帯電による影響を示す信号波形図である。図5は、第1の実施の形態にかかる計測制御処理を示すフローチャートである。
まず、図4を参照して、測定管2の外周面2Aに生じた帯電による流量計測への影響について説明する。
図4に示すように、期間T0において、測定管2を流れる流体の流量Qfと、流体の流体温度Tfとを一定に保った状態とする。この状態では、測定管2の外周面2Aに帯電が生じておらず、面電極10A,10Bからは、流体に発生した起電力を示す電極電圧Ea,Ebが検出されて出力される。
したがって、信号検出回路22の交流増幅回路22Aから、流量Qfに応じた振幅Vac0を有する交流増幅出力Vacが出力され、これがサンプル・ホールド回路22Bでサンプリングされ、直流の流量電圧Vshが演算処理回路27へ出力される。
このため、交流増幅回路22Aからの交流増幅出力Vacの振幅が期間T0より低下し、この後の期間T2において、流体温度Tfが下げ止まった場合、交流増幅出力Vacの振幅Vac2は、期間T0の振幅Vac0より大きく低下する。
実際の帯電時には、期間T0,T1,T2,T3,T4における交流増幅出力をVac0,Vac1,Vac2,Vac3,Vac4とした場合、Vac0≧Vac1≧Vac2であって、Vac2≦Vac3≦Vac4(=Vac0)という大小関係で推移する。
次に、図4および図5を参照して、本実施の形態にかかる容量式電磁流量計100の流量計測における計測制御動作について説明する。
演算処理回路27の流量計算部27Bは、予め設定された流量計測タイミングの到来に応じて、図5の計測制御処理を実行する。なお、記憶回路24には、前述の図3に示したような、流量ドリフトモデルが予め登録されているものとする。
また、流量計算部27Bは、信号増幅回路21のプリアンプ回路21Aから出力された検出信号Va,VbをA/D変換して、直流バイアス電圧Da,Dbを取得する(ステップS102)。A/D変換については、例えば演算処理回路27のCPUに搭載されているA/D変換回路を利用すればよい。
直流バイアス電圧Daが正常範囲Vlimに含まれていない場合(ステップS103:NO)、流量計算部27Bは、後述するステップS107へ移行して異常処理を実行する。
直流バイアス電圧Dbが正常範囲Vlimに含まれていない場合(ステップS104:NO)、流量計算部27Bは、後述するステップS107へ移行して異常処理を実行する。
これにより、図4に示すように、流量Qfは、破線が示す値から実線が示す値に補正されることになる。
このように、本実施の形態は、記憶回路24で、検出信号Va,Vbのいずれか一方または両方の直流バイアス電圧Da,Dbと、当該直流バイアス電圧Da,Dbに応じて発生する流量Qfのドリフト量ΔQを示す指標値との関係を示す、流量ドリフトモデルを記憶しておき、演算処理回路27が、検出信号Va,Vbのいずれか一方または両方の検出信号から抽出した直流バイアス電圧Da,Dbに基づいて、流量ドリフトモデルから対応する指標値を取得し、当該指標値に基づき流量Qfを補正するようにしたものである。
あるいは、流量ドリフトモデルとして、直流バイアス電圧Da,Dbと流量Qfのドリフト係数Kqからなる指標値との関係を示すモデルを用い、演算処理回路27が、流量ドリフトモデルから指標値として取得したドリフト係数Kqを流量Qfに乗除算することにより流量Qfを補正するようにしたものである。
これにより、帯電による流量計測不良が発生したことを、日時とともに記憶回路24に記録し、設定・表示回路26で表示(報知)し、あるいは、伝送回路25から伝送路Lを介して上位装置へ報知するという異常処理を実行することができる。したがって、計算した流量Qfが、帯電による流量計測不良時に計測した不正な値であることが識別でき、流量Qfを利用する際、流量計測不良時の流量Qfを除外するなど、帯電による流量計測への影響に対して適切に対応することができる。
これにより、直流バイアス電圧Da,Dbが正常範囲Vlimに含まれていて、適正に補正可能な場合にのみ、流量Qfが補正されることになる。このため、直流バイアス電圧Da,Dbが正常範囲Vlimに含まれておらず、適正な補正が実施できない場合であるにも関わらず、流量Qfが補正されて、不適正な流量Qfが記録されることを回避でき、流量計測の信頼性を高めることができる。
次に、図6および図7を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる容量式電磁流量計100について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる容量式電磁流量計の回路構成を示すブロック図である。図7は、図6の要部を示すブロック図である。
図8は、第2の実施の形態にかかる流量ドリフトモデルの構成例を示す説明図である。図8には、流量信号VfをA/D変換して得られた直流バイアス電圧(データ)Dfの組み合わせごとに、指標値として流量のドリフト量ΔQがデータベースとして登録されている。
また、指標値については、流量Qfのドリフト量ΔQに限定されるものではなく、流量Qfのドリフト率を示すドリフト係数Kqであってもよい。
本実施の形態にかかる容量式電磁流量計100のその他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図9および図10を参照して、本実施の形態にかかる容量式電磁流量計100の動作について説明する。図9は、第2の実施の形態にかかる測定管の外周面に生じた帯電による影響を示す信号波形図である。図10は、第2の実施の形態にかかる計測制御処理を示すフローチャートである。
まず、図9を参照して、測定管2の外周面2Aに生じた帯電による流量計測への影響について説明する。
図9に示すように、期間T0において、測定管2を流れる流体の流量Qfと、流体の流体温度Tfとを一定に保った状態とする。この状態では、測定管2の外周面2Aに帯電が生じておらず、面電極10A,10Bからは、流体に発生した起電力を示す電極電圧Ea,Ebが検出されて出力される。
したがって、信号検出回路22の交流増幅回路22Aから、流量Qfに応じた振幅Vac0を有する交流増幅出力Vacが出力され、これがサンプル・ホールド回路22Bでサンプリングされ、直流の流量電圧Vshが演算処理回路27へ出力される。
このため、交流増幅回路22Aからの交流増幅出力Vacの振幅が期間T0より低下し、この後の期間T2において、流体温度Tfが下げ止まった場合、交流増幅出力Vacの振幅Vac2は、期間T0の振幅Vac0より大きく低下する。
実際の帯電時には、期間T0,T1,T2,T3,T4における交流増幅出力をVac0,Vac1,Vac2,Vac3,Vac4とした場合、Vac0≧Vac1≧Vac2であって、Vac2≦Vac3≦Vac4(=Vac0)という大小関係で推移する。
次に、図9および図10を参照して、本実施の形態にかかる容量式電磁流量計100の流量計測における計測制御動作について説明する。
演算処理回路27の流量計算部27Bは、予め設定された流量計測タイミングの到来に応じて、図10の計測制御処理を実行する。なお、記憶回路24には、前述の図8に示したような、流量ドリフトモデルが予め登録されているものとする。
また、流量計算部27Bは、信号増幅回路21の減算回路21Bから出力された流量信号VfをA/D変換して、直流バイアス電圧Dfを取得する(ステップS202)。A/D変換については、例えば演算処理回路27のCPUに搭載されているA/D変換回路を利用すればよい。
直流バイアス電圧Daが正常範囲Vlimに含まれていない場合(ステップS203:NO)、流量計算部27Bは、後述するステップS206へ移行して異常処理を実行する。
これにより、図9に示すように、流量Qfは、破線が示す値から実線が示す値に補正されることになる。
このように、本実施の形態は、記憶回路24で、流量信号Vfの直流バイアス電圧Dfと、当該直流バイアス電圧Dfに応じて発生する流量Qfのドリフト量ΔQを示す指標値との関係を示す、流量ドリフトモデルを記憶しておき、演算処理回路27が、流量信号Vfから抽出した直流バイアス電圧Dfに基づいて、流量ドリフトモデルから対応する指標値を取得し、当該指標値に基づき流量Qfを補正するようにしたものである。
あるいは、流量ドリフトモデルとして、直流バイアス電圧Dfと流量Qfのドリフト係数Kqからなる指標値との関係を示すモデルを用い、演算処理回路27が、流量ドリフトモデルから指標値として取得したドリフト係数Kqを流量Qfに乗除算することにより流量Qfを補正するようにしたものである。
これにより、帯電による流量計測不良が発生したことを、日時とともに記憶回路24に記録し、設定・表示回路26で表示(報知)し、あるいは、伝送回路25から伝送路Lを介して上位装置へ報知するという異常処理を実行することができる。したがって、計算した流量Qfが、帯電による流量計測不良時に計測した不正な値であることが識別でき、流量Qfを利用する際、流量計測不良時の流量Qfを除外するなど、帯電による流量計測への影響に対して適切に対応することができる。
これにより、直流バイアス電圧Dfが正常範囲Vlimに含まれていて、適正に補正可能な場合にのみ、流量Qfが補正されることになる。このため、直流バイアス電圧Dfが正常範囲Vlimに含まれておらず、適正な補正が実施できない場合であるにも関わらず、流量Qfが補正されて、不適正な流量Qfが記録されることを回避でき、流量計測の信頼性を高めることができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
例えば、図2および図7に示したプリアンプ回路21Aは、増幅率が1倍のバッファアンプであっても良く、この場合は、後段の減算回路21B、または交流増幅回路22Aの増幅率を大きくすれば良い。
Claims (8)
- 計測対象となる流体が流れる誘電体の測定管と、
前記測定管を挟んで前記測定管の外周面に互いに対向して配置されて、前記流体に生じた起電力を検出する第1および第2の面電極と、
前記起電力により前記第1および第2の面電極のそれぞれに生じた電極電圧を増幅し、得られた第1および第2の検出信号の減算結果を流量信号として出力する信号増幅回路と、
前記流量信号を交流増幅してサンプルホールドすることにより、前記流体の流量に応じた直流の流量電圧を検出する信号検出回路と、
前記流量電圧をA/D変換して得られた流量電圧データに基づいて前記流体の流量を計算する演算処理回路と、
前記第1および第2の検出信号のいずれか一方または両方の直流バイアス電圧と、当該直流バイアス電圧に応じて発生する前記流量のドリフト量を示す指標値との関係を示す、流量ドリフトモデルを記憶する記憶回路とを備え、
前記演算処理回路は、前記第1および第2の検出信号のいずれか一方または両方の検出信号から抽出した直流バイアス電圧に基づいて、前記流量ドリフトモデルから対応する指標値を取得し、当該指標値に基づき前記流量を補正する
ことを特徴とする容量式電磁流量計。 - 計測対象となる流体が流れる誘電体の測定管と、
前記測定管を挟んで前記測定管の外周面に互いに対向して配置されて、前記流体に生じた起電力を検出する第1および第2の面電極と、
前記起電力により前記第1および第2の面電極のそれぞれに生じた電極電圧を増幅し、得られた第1および第2の検出信号の減算結果を流量信号として出力する信号増幅回路と、
前記流量信号を交流増幅してサンプルホールドすることにより、前記流体の流量に応じた直流の流量電圧を検出する信号検出回路と、
前記流量電圧をA/D変換して得られた流量電圧データに基づいて前記流体の流量を計算する演算処理回路と、
前記流量信号の直流バイアス電圧と、当該直流バイアス電圧に応じて発生する前記流量のドリフト量を示す指標値との関係を示す、流量ドリフトモデルを記憶する記憶回路とを備え、
前記演算処理回路は、前記流量信号から抽出した直流バイアス電圧に基づいて、前記流量ドリフトモデルから対応する指標値を取得し、当該指標値に基づき前記流量を補正する
ことを特徴とする容量式電磁流量計。 - 請求項1または請求項2に記載の容量式電磁流量計において、
前記流量ドリフトモデルは、前記直流バイアス電圧と前記流量のドリフト量からなる前記指標値との関係を示すモデルからなり、
前記演算処理回路は、前記流量ドリフトモデルから前記指標値として取得した前記ドリフト量を前記流量に加減算することにより前記流量を補正する
ことを特徴とする容量式電磁流量計。 - 請求項1または請求項2に記載の容量式電磁流量計において、
前記流量ドリフトモデルは、前記直流バイアス電圧と前記流量のドリフト係数からなる前記指標値との関係を示すモデルからなり、
前記演算処理回路は、前記流量ドリフトモデルから前記指標値として取得した前記ドリフト係数を前記流量に乗除算することにより前記流量を補正する
ことを特徴とする容量式電磁流量計。 - 請求項1~請求項4のいずれかに記載の容量式電磁流量計において、
前記演算処理回路は、前記直流バイアス電圧が予め設定されている正常範囲に含まれていない場合、前記測定管の外周面に帯電が発生したと判定することを特徴とする容量式電磁流量計。 - 請求項1~請求項5のいずれかに記載の容量式電磁流量計において、
前記演算処理回路は、前記直流バイアス電圧が予め設定されている正常範囲に含まれる場合にのみ、前記指標値に基づき前記流量を補正することを特徴とする容量式電磁流量計。 - 計測対象となる流体が流れる誘電体の測定管と、前記測定管を挟んで前記測定管の外周面に互いに対向して配置されて、前記流体に生じた起電力を検出する第1および第2の面電極と、前記起電力に基づいて、前記流体の流量を計算する処理回路とを備える容量式電磁流量計で用いられる計測制御方法であって、
前記処理回路が、前記起電力により前記第1および第2の面電極のそれぞれに生じた電極電圧を増幅し、得られた第1および第2の検出信号の減算結果を流量信号として出力する信号増幅ステップと、
前記処理回路が、前記流量信号を交流増幅してサンプルホールドすることにより、前記流体の流量に応じた直流の流量電圧を検出する信号検出ステップと、
前記処理回路が、前記流量電圧をA/D変換して得られた流量電圧データに基づいて前記流体の流量を計算する演算処理ステップと、
前記処理回路が、前記第1および第2の検出信号のいずれか一方または両方の直流バイアス電圧と、当該直流バイアス電圧に応じて発生する前記流量のドリフト量を示す指標値との関係を示す、流量ドリフトモデルを記憶する記憶ステップとを備え、
前記演算処理ステップは、前記第1および第2の検出信号のいずれか一方または両方の検出信号から抽出した直流バイアス電圧に基づいて、前記流量ドリフトモデルから対応する指標値を取得し、当該指標値に基づき前記流量を補正するステップを含む
ことを特徴とする計測制御方法。 - 計測対象となる流体が流れる誘電体の測定管と、前記測定管を挟んで前記測定管の外周面に互いに対向して配置されて、前記流体に生じた起電力を検出する第1および第2の面電極と、前記起電力に基づいて、前記流体の流量を計算する処理回路とを備える容量式電磁流量計で用いられる計測制御方法であって、
前記処理回路が、前記起電力により前記第1および第2の面電極のそれぞれに生じた電
極電圧を増幅し、得られた第1および第2の検出信号の減算結果を流量信号として出力する信号増幅ステップと、
前記処理回路が、前記流量信号を交流増幅してサンプルホールドすることにより、前記流体の流量に応じた直流の流量電圧を検出する信号検出ステップと、
前記処理回路が、前記流量電圧をA/D変換して得られた流量電圧データに基づいて前記流体の流量を計算する演算処理ステップと、
前記処理回路が、前記流量信号の直流バイアス電圧と、当該直流バイアス電圧に応じて発生する前記流量のドリフト量を示す指標値との関係を示す、流量ドリフトモデルを記憶する記憶ステップとを備え、
前記演算処理ステップは、前記流量信号から抽出した直流バイアス電圧に基づいて、前記流量ドリフトモデルから対応する指標値を取得し、当該指標値に基づき前記流量を補正するステップを含む
ことを特徴とする計測制御方法。
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