JP7259367B2 - 保温容器 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄熱剤を備えた保温容器に関する。
従来、飲料物、食品等の保温対象物を所望の温度で長時間保持することを目的として、真空断熱層と貯留容器との間に設けられた隙間に、蓄熱剤を充填した保温容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実公昭62-21253号公報
蓄熱剤を用いた保温容器において、保温対象物が保温される温度は、蓄熱剤の溶融温度により調節される。上述した保温容器では、特定の保温対象物に適した一種類の蓄熱剤が充填されているため、ユーザは、保温容器の仕様で定められた温度でしか保温対象物を保温することができなかった。しかし、保温に適した温度は、保温対象物によりそれぞれ異なるため、保温対象物によっては、最適な温度で保温できないこともある。
本発明の目的は、ユーザ自身が保温対象物の保温に最適な温度を任意に設定できる保温容器を提供することにある。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜に改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
第1の発明は、蓄熱剤を有し、保温対象物を前記蓄熱剤により保温する保温容器であって、外表面(11)と内表面(12)との間に真空断熱層(13)が設けられ、断面が凹形状の筐体(10)と、前記筐体の前記内表面の内側に設けられ、断面が凹形状に形成され、前記保温対象物が収容される容器本体(20)と、前記筐体と前記容器本体との間に設けられ、前記蓄熱剤を取り出し可能に収納する蓄熱剤収納部(30)と、前記容器本体の開口部(23)及び前記蓄熱剤収納部の開口部(31)を開放又は閉鎖する容器開閉部(60)と、を備え、前記蓄熱剤収納部に収納される前記蓄熱剤は、前記蓄熱剤の溶融温度が前記保温対象物の保持温度よりも低い場合に、前記蓄熱剤の溶融温度が前記保温対象物の保持温度と同等である場合よりも少ない量が収納される保温容器(1)に関する。
第2の発明は、第1の発明に係る保温容器であって、所定量の前記蓄熱剤を内部に保持する蓄熱剤保持体(50)を備え、前記蓄熱剤収納部は、1又は複数の前記蓄熱剤保持体を収納する。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る保温容器であって、前記蓄熱剤収納部は、前記筐体の内側と前記容器本体の外側との間を連結して、前記容器本体を支持する支持部材(40)を備える。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明に係る保温容器であって、前記容器開閉部は、前記蓄熱剤収納部の前記開口部を閉鎖した状態で、前記容器本体の前記開口部のみを開放する蓋(65)を備える。
本発明によれば、ユーザ自身が保温対象物の保温に最適な温度を任意に設定できる保温容器を提供することができる。
第1実施形態に係る保温容器1の全体構成を示す斜視図である。 保温容器1の断面図である。 保温容器1の分解断面図である。 (A)及び(B)は、蓄熱剤保持体50の使用形態を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、保温容器1における蓄熱剤保持体50の装着方法を説明する図である。 (A)~(C)は、第2実施形態における容器開閉部60A~60Cの各構成を示す断面図である。 第3実施形態の保温容器1Aの断面図である。
以下、本発明に係る保温容器の実施形態について説明する。
本明細書に添付した各図面は、いずれも模式図又は概念図であり、理解しやすさを考慮して、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から適宜に変更又は誇張している。本明細書中に記載する数値、形状、材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜に選択して使用してよい。
また、各図面においては、部材の断面を示すハッチングを省略する。
以下の説明においては、保温容器1の幅方向をX方向とする。本実施形態の保温容器1は、全体が円筒形であるため、幅方向は、径方向に相当する。また、X方向と直交する上下方向をY方向とする。説明の便宜上、X方向を水平方向とするため、上下方向となるY方向は、鉛直方向となる。Y方向においては、上方向をY1方向とし、下方向をY2方向とする。なお、本明細書においては、「方向」を適宜に「側」ともいう。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る保温容器1の全体構成を示す斜視図である。
図2は、保温容器1の断面図である。
図3は、保温容器1の分解断面図である。
図2及び図3は、保温容器1の径方向の中心をX-Y面と平行な面で切断したときの断面図である。
図1及び図2に示すように、第1実施形態の保温容器1は、筐体10、容器本体20、蓄熱剤収納部30、支持部材40、蓄熱剤保持体50(図4、図5参照)及び容器開閉部60を備える。
本実施形態の保温容器1は、お茶、コーヒー等の飲料物を保温対象物とする携帯型の保温容器である。本実施形態の保温容器1は、全体が円筒形となるように形成されている。
<筐体10>
筐体10は、保温容器1の最も外側に配置される部材であり、図2に示すように、X-Y面と平行な断面が凹形状に形成されている。
筐体10は、外表面11と内表面12との間に、真空断熱層13が設けられている。真空断熱層13は、大気圧よりも低い圧力の気体で満たされた層である。真空断熱層13は、筐体10の径方向(X方向)の側面及び筐体10の下側(Y2側)の底面において連通している。すなわち、真空断熱層13は、筐体10において、容器開閉部60側を除いて凹形状となるように形成されている。筐体10は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属部材により形成されている。
また、図3に示すように、筐体10の外表面11において、上側(Y1側)の端部には、ネジ部11sが設けられている。ネジ部11sは、後述する容器開閉部60(開閉部本体61)のネジ部61sと係合する雄ネジである。本実施形態において、ネジ部11s及びネジ部61sは、逆ネジである。そのため、容器開閉部60は、筐体10に対して、反時計回りに回転させることにより取り付けられる。容器開閉部60の蓋65を反時計回りに回転させて取り外したときに、容器開閉部が供回りして緩まないようにするためである。なお、ネジ部11s及びネジ部61sは、後述するネジ部62s(蓋取付部62)及びネジ部65s(蓋65)と同様に、正ネジであってもよい。
<容器本体20>
容器本体20は、筐体10の内表面12の内側に設けられる部材であり、図2に示すように、X-Y面と平行な断面が凹形状となるように形成されている。容器本体20の内部には、お茶、コーヒー等の保温対象物(不図示)が収容される。容器本体20の外径は、筐体10の内径よりも小さく、筐体10の内表面12と容器本体20の外表面22との間に隙間g1が形成される。この隙間g1の空間には、蓄熱剤収納部30(後述)が設けられる。
容器本体20は、筐体10と同じく、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属部材により形成されている。
容器本体20は、筐体10の内部において、支持部材40により支持されている。支持部材40は、筐体10の底面14と容器本体20の底面21との間を連結する部材である。容器本体20を、支持部材40で支持することにより、筐体10の底面14と容器本体20の底面21との間に隙間g2が形成される。本実施形態の保温容器1において、隙間g2の空間には蓄熱剤は配置されないが、変形形態(後述)のように、支持部材40を容器本体20の側面に配置した場合、隙間g2の空間に蓄熱剤保持体50を配置できる。なお、本実施形態では、図2に示すように、筐体10の径方向(X方向)に沿って2つの支持部材40を設けた例を示すが、支持部材40の位置、個数は、適宜に設定される。
<蓄熱剤収納部30>
蓄熱剤収納部30は、図2又は図3に示すように、筐体10と容器本体20との間に設けられた、円筒形の空間である。蓄熱剤収納部30には、蓄熱剤保持体50が取り外し可能に収納される。図1~図3では、蓄熱剤保持体50を図示していないが、図5に示すように、蓄熱剤保持体50は、蓄熱剤収納部30の内部に1又は複数個が収納される。蓄熱剤保持体50の構成については、後述する。
<容器開閉部60>
容器開閉部60は、図3に示すように、容器本体20の開口部23及び蓄熱剤収納部30の開口部31を開放又は閉鎖する部材である。容器開閉部60は、開閉部本体61と、蓋65と、を備える。容器開閉部60を構成する各部は、筐体10と同じく金属部材により形成されてもよいし、プラスチック等の樹脂材料により形成されてもよい。
開閉部本体61は、筐体10に着脱自在に取り付けられる部材であり、断面が略凸形状となるように形成されている。開閉部本体61において、裏面側となるY2側の内周面には、ネジ部61sが設けられている。ネジ部61sは、筐体10に設けられたネジ部11sと係合する雌ネジである。
前述したように、ネジ部11s及びネジ部61sは、逆ネジとなる。そのため、筐体10のネジ部11sに対して、開閉部本体61のネジ部61sが反時計回りで係合するように開閉部本体61を回転させることにより、開閉部本体61を筐体10に取り付けることができる。開閉部本体61を筐体10に取り付けることにより、図2に示すように、容器本体20の開口部23及び蓄熱剤収納部30の開口部31は、閉鎖される。また、開閉部本体61を筐体10から取り外すことにより、図3に示すように、容器本体20の開口部23及び蓄熱剤収納部30の開口部31は、開放される。
図3に示すように、開閉部本体61の中央には、蓋取付部62が設けられている。蓋取付部62は、蓋65(後述)が取り付けられる部材である。また、蓋取付部62は、容器開閉部60を筐体10に取り付けた状態において、容器本体20の内部と容器開閉部60の外部との間を連通させる機能を有する。蓋取付部62には、連通孔63が設けられている。容器本体20に収容された保温対象物は、蓋取付部62に設けられた連通孔63から外部に吐出される。蓋取付部62の上側(Y1側)の外周面には、ネジ部62sが設けられている。ネジ部62sは、蓋65のネジ部65sと係合する雄ネジである。
蓋65は、蓋取付部62(開閉部本体61)に対して着脱自在に取り付けられる部材である。蓋65の裏面側となるY2側の内周面には、ネジ部65sが設けられている。ネジ部65sは、蓋取付部62(開閉部本体61)に設けられたネジ部62sと係合する雌ネジである。本実施形態において、ネジ部62s及びネジ部65sは、正ネジである。そのため、蓋65は、蓋取付部62(容器開閉部60)に対して、時計回りに回転させることにより取り付けられる。
前述したように、筐体10のネジ部11s及び容器開閉部60のネジ部61sは、逆ネジとなるため、蓋65を反時計回りに回転させて取り外したときに、開閉部本体61が供回りして緩むことがない。開閉部本体61が筐体10に取り付けられた状態において、蓋65を蓋取付部62に取り付けることにより、連通孔63が閉じられるため、容器本体20に収容された保温対象物は、保温容器1の内部に保持される。また、蓋65を蓋取付部62から取り外すと、蓄熱剤収納部30の開口部31を閉鎖した状態で連通孔63が開くため、容器本体20に収容された保温対象物を、蓄熱剤収納部30に収納された蓄熱剤保持体50と接触させることなしに、保温容器1の外に吐出させることができる。
<蓄熱剤>
蓄熱剤は、加熱により相変化する際に熱を蓄え、冷却により相変化する際に、蓄えた熱を放出する物質である。蓄熱剤としては、例えば、潜熱蓄熱剤を用いることができる。潜熱蓄熱剤とは、物質が相変化する際に出入りする潜熱を利用して蓄熱を行う物質である。潜熱蓄熱剤は、特定の温度領域で熱を蓄え続け、その温度領域を超えると固体から液体又は液体から固体に相変化する。
潜熱蓄熱剤としては、例えば、水酸化バリウム、ステアリン酸、酢酸ナトリウム・3水塩等の物質を用いることができる。蓄熱剤による保持温度(保温対象物を保温したい温度)は、蓄熱剤を溶融温度に応じて選択することにより調節される。例えば、水酸化バリウムの溶融温度は、80~85℃程度である。また、ステアリン酸の溶融温度は、65~70℃である。蓄熱剤は、相転移点となる溶融温度、凝固温度が所望の温度となるように、2種以上を混合して用いてもよい。また、蓄熱剤の充填量を調節することにより、保持温度を維持できる時間の長さを調節できる。
蓄熱剤として、例えば、溶融温度が70℃の固体の潜熱蓄熱剤が加熱されると、潜熱蓄熱剤が溶けて液体に相変化するまでの間、加熱による熱量の一部が溶融熱として吸収され、潜熱蓄熱剤に蓄えられる。そのため、例えば、保温容器1に注がれた90℃の湯は、短時間で冷却されて、蓄熱剤の溶融温度(70℃)に近い温度となる。この後、保温容器1に貯留された湯の熱量は、時間の経過と共に徐々に外部に放出される。これに伴い、液体となった潜熱蓄熱剤は、冷却されて徐々に固体に相変化する。潜熱蓄熱剤が冷却されて液体から固体に相変化するまでの間、蓄えられていた溶融熱に相当する熱量が凝固熱として放出される。保温容器1に貯留された湯の温度は、潜熱蓄熱剤が液体から固体に相変化するまでの間、蓄熱剤の放出する凝固熱により約70℃程度に保たれる。
潜熱蓄熱剤は、特定の温度領域を保持できるため、暖かい飲料物の温度を外部の温度よりも高い温度に保ったり、冷たい飲料物の温度を外部の温度よりも低い温度に保ったりできる。本実施形態では、前者を例にして説明するが、潜熱蓄熱剤を、どちらの用途に用いるかは、保温しようとする温度域により異なる。前者の場合、蓄熱剤として、10℃以上の温度領域を保持できる潜熱蓄熱剤が用いられ、後者の場合、蓄熱剤として、10℃未満、中でも5℃以下、特に0℃以下の温度領域を保持できる潜熱蓄熱剤が用いられる。顕熱蓄熱剤についても同様である。
暖かい飲料物を一定の温度で保温する場合、溶融温度が低い蓄熱剤(例えば、溶融温度30℃の硫酸ナトリウム・10水和物)を選択する。そして、保温容器1に貯留する飲料物の種類、初期温度(保温容器1に100℃の飲料物を入れて蓋を閉めた直後の温度)、保持温度(飲料物を飲むのに最も適した温度)、体積から算出される放熱量よりも、蓄熱剤の種類、初期温度、溶融温度、凝固温度、体積から算出される熱容量の方が小さくなるように設計し、放熱量と熱容量の相対比を調整して保持温度を設定する。これにより、飲料物の放熱量と蓄熱剤の熱容量との差分となる余剰な熱量により、蓄熱剤が溶融温度まで下がりにくくなるため、保持温度を、蓄熱剤の溶融温度よりも高い温度域に保つことができる。
ここで、保温温度と蓄熱剤の充填量との関係について具体例を挙げて説明する。
下記に示す表1は、サンプルとした飲料物を保温容器1に貯留後、保持温度に保つために必要な蓄熱剤の充填量を算出したものである。サンプルとして、コーヒー、煎茶、玉露の3種類の飲料物を用意した。各飲料物は、重量500g、初期温度100℃、比熱4.217kJ/(kg・K)である。なお、実際にこれらの飲料物を作る場合、初期温度を100℃とすることはないが、ここでは条件を統一するため、初期温度100℃に設定している。
また、蓄熱剤として、酢酸ナトリウム水塩・3水塩(CHCOONa・3HO)を用意した。酢酸ナトリウム水塩・3水塩は、溶融温度43℃、凝固温度40℃、蓄熱量177kJ/kg、比熱2.7kJ/(kg・K)である。蓄熱剤としての初期温度(使用開始温度)は、25℃である。
Figure 0007259367000001
表1に示すように、コーヒー及び煎茶の保持温度は、蓄熱剤の溶融温度(43℃)よりも高いため、蓄熱剤の体積を少なくすることにより、蓄熱剤の熱容量を、これら飲料物の放熱量よりも小さくできる。そのため、コーヒー及び煎茶を保温する場合の蓄熱剤の充填量は、放熱量の少ない玉露に比べて相対的に少なくなる。一方、玉露の保持温度は、蓄熱剤の溶融温度とほぼ同じであるため、蓄熱剤の体積を多くすることにより、蓄熱剤の熱容量を、玉露の放熱量よりも小さくできる。そのため、玉露を保温する場合の蓄熱剤の充填量は、コーヒー及び煎茶に比べて相対的に多くなる。
後述する蓄熱剤保持体50は、包装体51に封入する蓄熱剤の充填量が異なる個包装のパッケージ品であるため、コーヒーを保温する場合には、充填量200gの蓄熱剤保持体50を1つ装填すればよい。また、煎茶を保温する場合には、充填量200gの蓄熱剤保持体50と、充填量100gの蓄熱剤保持体50とを、それぞれ1つずつ装填すればよい。更に、玉露を保温する場合には、充填量200gの蓄熱剤保持体50を3つ装填すればよい。このように、本実施形態の保温容器1においては、保温対象物の保持温度に応じて蓄熱剤の充填量を変更することにより、保温対象物を、その種類に適した温度で保温することができる。
<蓄熱剤保持体50>
次に、蓄熱剤保持体50の構成について説明する。
図4(A)及び(B)は、蓄熱剤保持体50の使用形態を示す斜視図である。図4では、蓄熱剤保持体50の長手方向を上下方向(Y方向)として説明する。
蓄熱剤保持体50は、内部に蓄熱剤が封入された個包装のパッケージ品である。蓄熱剤保持体50において、蓄熱剤は、プラスチック等により形成された包装体51の中に封入されている。図4の各分図に示すように、蓄熱剤保持体50の包装体51は、円筒形に構成されている。包装体51の外径D1及び内径D2は、包装体51を、蓄熱剤収納部30の隙間g1(図2参照)に収納可能な寸法に設定される。なお、蓄熱剤保持体50と蓄熱剤収納部30との間には、僅かに隙間が生じていてもよい。蓄熱剤収納部30の外側にある真空断熱層13の断熱作用により、時間の経過と共に蓄熱剤収納部30の内部が暖められるため、蓄熱剤保持体50に十分な熱量を吸収させることができる。
図4(A)は、重量(充填量)が200gに設定された蓄熱剤保持体50Aを示している。図4(B)は、重量が100gに設定された蓄熱剤保持体50Bを示している。図4(B)に示す蓄熱剤保持体50Bは、蓄熱剤収納部30の上下方向に2つ重ねて収納することにより、図4(A)に示す蓄熱剤保持体50Aと同じ200gの充填量となる。また、図4(A)に示す蓄熱剤保持体50A及び図4(B)に示す蓄熱剤保持体50Bを、蓄熱剤収納部30の上下方向に2つ重ねて収納することにより、300gの充填量となる。このように、2種類の蓄熱剤保持体50A及び50Bを適宜に組み合わせることにより、蓄熱剤の充填量を、100g単位で調節できる。なお、1つの蓄熱剤保持体50における蓄熱剤の充填量は、例えば、10~50gの間で更に細かく設定してもよい。
図5(A)及び(B)は、保温容器1における蓄熱剤保持体50の装着方法を説明する図である。
蓄熱剤保持体50を蓄熱剤収納部30(筐体10)に収納するには、図5(A)に示すように、筐体10から容器開閉部60(不図示)を取り外して、蓄熱剤収納部30の開口部31を開放する。そして、蓄熱剤保持体50を、蓄熱剤収納部30の開口部31から挿入する。図5(A)では、蓄熱剤保持体50を、蓄熱剤収納部30の上下方向に2つ重ねて収納する例を示すが、前述のように、蓄熱剤保持体50を収納する個数は、保温する温度により適宜に選択される。
次に、図5(B)に示すように、筐体10のネジ部11sと、開閉部本体61(容器開閉部60)のネジ部61sとを係合させ、開閉部本体61を反時計回りで回転させることにより、容器開閉部60を筐体10に取り付けることができる。保温対象物(不図示)は、容器開閉部60の蓋65を取り外すことにより、連通孔63から容器本体20の内部に注ぎ入れることができる。また、保温対象物は、容器開閉部60を筐体10に取り付ける前に容器本体20の内部に注ぎ入れてもよい。
上述した第1実施形態の保温容器1によれば、保温対象物の保温温度に応じて、蓄熱剤の充填量を適宜に選択して蓄熱剤収納部30に収納できる構成を備えるため、ユーザ自身が保温対象物の保温に最適な温度を任意に設定できる。
第1実施形態の保温容器1において、蓄熱剤は、蓄熱剤保持体50の内部に封入されているため、ユーザが蓄熱剤を計量したり、道具を使って蓄熱剤収納部30に入れたりする手間が不要となる。そのため、ユーザは、蓄熱剤の充填量を簡単に変更できる。
第1実施形態の保温容器1において、容器本体20は、筐体10の底面14と容器本体20の底面21との間を連結する支持部材40により支持されている。そのため、保温容器1は、筐体10の内部において、容器本体20をより安定して保持できる。
第1実施形態の保温容器1によれば、容器開閉部60は、蓄熱剤収納部30の開口部31を閉鎖した状態で、容器本体20の開口部23を開放する蓋65を備える。そのため、保温容器1は、容器本体20に収容された保温対象物を、蓄熱剤収納部30に収納された蓄熱剤保持体50と接触させることなしに、保温容器1の外に吐出させることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の保温容器1は、容器開閉部の構成が第1実施形態と相違する。第2実施形態において、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、図6(A)~(C)においては、容器開閉部60A~60Cのみを図示し、保温容器1の全体の図示を省略する。また、第2実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図6(A)~(C)は、第2実施形態における容器開閉部60A~60Cの各構成を示す断面図である。
図6(A)に示すように、第1の構成の容器開閉部60Aは、全体が蓋として機能するように構成されている。
図6(B)に示すように、第2の構成の容器開閉部60Bは、内部に真空断熱層66と、蓄熱剤収納部67と、を備える。蓄熱剤収納部67に収納される蓄熱剤保持体50(不図示)は、円盤形状に形成されている。本形態における蓄熱剤保持体50は、蓄熱剤収納部67に対して着脱自在でもよいし、蓄熱剤収納部67の内部に固定されていてもよい。
図6(C)に示すように、第3の構成の容器開閉部60Cは、中央にストローSTを保持するストロー保持部68を備える。ストロー保持部68は、スリーブ状の部品であり、容器開閉部60Cの上下方向(Y方向)に貫通するように装着されている。第3の構成の容器開閉部60Cによれば、ユーザは、蓋を開くことなしに内部の保温対象物を飲むことができるので、蓄熱剤保持体50(不図示)による保温の効果をより長時間維持できる。なお、第3の構成の容器開閉部60Cにおいて、ストロー保持部68の代わりに、ストローSTを挿入可能な開口孔を設けてもよい。図6(C)に示す第3の構成は、上述した第1及び第2の構成にも適用できる。
(第3実施形態)
第3実施形態の保温容器1Aは、保温対象物として、鍋70を収容する点が第1実施形態と相違する。そのため、第3実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図7は、第3実施形態の保温容器1Aの断面図である。第3実施形態の保温容器1Aの基本的な構成は、第1実施形態と同じである。第3実施形態の保温容器1Aは、保温対象物として、鍋70が容器本体20に収容される。鍋70は、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅等の金属製により形成される調理用具である。鍋70は、鍋本体71及び蓋72により構成される。鍋70の外径及び高さは、容器本体20の内部に収まるように設定される。鍋70の中には、保温対象物として、例えば、カレー、シチュー等の食品が収容される。予めコンロ等で加熱した鍋70を容器本体20の中に収容し、容器開閉部60を取り付けて保温容器1Aの内部を密閉することにより、鍋70の中に入れられた食品を、その食品の調理に必要な温度で長時間保温できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内に含まれる。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜に組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
実施形態では、図1に示すように、保温容器1の形状を円筒形とした例について説明したが、これに限定されない。保温容器1は、筐体10と容器本体20との間において、蓄熱剤を取り出し可能に収納する蓄熱剤収納部30を設けることができれば、どのような形状であってもよい。例えば、保温容器1の形状は、直方体であってもよい。
実施形態では、図2に示すように、筐体10の底面14と容器本体20の底面21との間に支持部材40を設ける例について説明したが、これに限定されない。支持部材40を、筐体10の内表面12と容器本体20の側面との間に設けてもよい。その場合、円筒形の蓄熱剤保持体50を、支持部材40の数に応じて分割すればよい。例えば、保温容器1を上下方向(Y方向)から見たときに、支持部材40を等間隔で三箇所に設けた場合、円筒形の蓄熱剤保持体50を三分割した形状とすればよい。
実施形態では、保温対象物として、お茶、コーヒー等の飲料物のほか、カレー、シチュー等の食品を例として説明したが、これに限定されない。保温対象物は、一定の温度で保温が必要なものであれば、どのようなものであってもよい。また、保温容器1は、単一の飲料物、食品等の入れ物に限らず、例えば、弁当箱等の複数の食材が収容される容器であってもよい。
なお、実施形態の保温容器1は、蓄熱剤保持体50を入れなければ、いわゆる魔法瓶と呼ばれる一般的な保温容器として使用できる。また、蓄熱剤保持体50の代わりに断熱材を入れれば、更に保温性の良い保温容器としても使用できる。
1、1A 保温容器
10 筐体
11 外表面
12 内容面
13 真空断熱層
20 容器本体
23 開口部
30 蓄熱剤収納部
31 開口部
40 支持部材
50、50A、50B 蓄熱剤保持体
51 包装体
60(60A,60B、60C) 容器開閉部
61 開閉部本体
62 蓋取付部
63 連通孔
65 蓋

Claims (4)

  1. 温対象物を蓄熱剤により保温する保温容器であって、
    外表面と内表面との間に真空断熱層が設けられ、断面が凹形状の筐体と、
    前記筐体の前記内表面の内側に設けられ、断面が凹形状に形成され、前記保温対象物が収容される容器本体と、
    円筒形の包装体に蓄熱剤が封入された複数の蓄熱剤保持体と、
    前記筐体の前記内表面と前記容器本体の外表面との間に設けられた円筒形の空間であって前記円筒形の空間の開口部を介して1又は複数の前記蓄熱剤保持体を取り出し可能に収納する蓄熱剤収納部と、
    前記容器本体の開口部及び前記蓄熱剤収納部の前記開口部を開放又は閉鎖する容器開閉部と、
    を備え、
    記蓄熱剤の溶融温度が前記保温対象物の保持温度よりも低い場合に、前記蓄熱剤の溶融温度が前記保温対象物の保持温度と同等である場合よりも少ない個数の前記蓄熱剤保持体を前記蓄熱剤収納部に収納可能な保温容器。
  2. 請求項1に記載の保温容器であって、
    前記蓄熱剤収納部は、前記筐体の内側と前記容器本体の外側との間を連結して、前記容器本体を支持する支持部材を備える、
    保温容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の保温容器であって、
    前記容器開閉部は、前記蓄熱剤収納部の前記開口部を閉鎖した状態で、前記容器本体の前記開口部のみを開放する蓋を備える、
    保温容器。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の保温容器であって、
    前記容器開閉部は、円盤形状の蓄熱剤保持体が収納される蓄熱剤収納部と、前記蓄熱剤収納部の外側を覆う真空断熱層とを備える、
    保温容器。
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