JP7256713B2 - 母乳パッド - Google Patents

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Description

本発明は、母乳パッドに関するものである。
母乳パッドは、授乳期の母親が母乳の漏出により下着等が濡れるのを防止する目的で使用するものであり、ブラジャー等の下着の内側に乳房を包み込むようにして着用されるものである。従来の母乳パッドは、吸収体を内蔵する吸収部分と、その周囲に延び出たフラップと、吸収部分における裏面に設けられたズレ止め用の粘着剤とを有するものが一般的である。また、ズレ止め性能を向上させるために、下着のカップ部内に収まる本体と、この本体から一方向の外方に延出してなる折り返しフラップとを有し、この折り返しフラップに下着の外面に固定するための粘着剤を有するものも提案されている(例えば特許文献1~3参照)。
しかし、特許文献1~3に示す従来の母乳パッドは、下着のカップ部をめくって授乳して元に戻す授乳動作を繰り返すと、母乳パッドの非固定部(特にフラップ)が、捲れたり、ズレたり、くしゃくしゃになったりすることがあり、これを直すためには下着のカップ部を再び捲り、非固定部の状態を直すという煩雑な作業が必要であった。
特開平7-300702号公報 実開平6-20411号公報 実開平7-21712号公報
また、従来、折り返しフラップがない母乳パッドでは、授乳動作時にこの母乳パッドの非固定部が捲れたり、授乳動作後下着のみを引っ張って元に戻すときに、この母乳パッドの非固定部が捲れることがあった。これを避けるためには、使用者が丁寧に授乳動作を行う必要があり、乳児を持つ忙しい使用者にとって負担となっていた。
そこで、本発明の主たる課題は、折り返しフラップが備わる母乳パッドと下着の両方を確実に引っ張ることができ、授乳動作により非固定部が捲れる等、不適切な状態になったとしても容易に直すことができる母乳パッドを提供することにある。
上記課題を解決した母乳パッドは次記のとおりである。
<第1の態様>
吸収体を内蔵する吸収部分と、
前記吸収部分の周囲全体に延び出た、前記吸収体を有しないフラップと、
前記吸収部分の全体を含み、下着のカップ部内に収まる本体と、
この本体から一方向の外方に延出して、下着の肩紐の取付部から左右の前記カップ部を繋ぐ部分にかけての縁で前記カップ部の外面上に折り返される折り返しフラップと、前記吸収部分の裏面に設けられたズレ止め用の第1粘着剤と、
前記折り返しフラップにおける下着側の面に設けられたズレ止め用の第2粘着剤とを有し、
前記フラップのうち前記本体に位置する内側フラップはズレ止め用の粘着剤を有せず、
母乳パッドの周縁は、前記内側フラップから折り返しフラップにわたって内側に窪む凹状縁を有しない、
ことを特徴とする母乳パッド。
(作用効果)
母乳パッドのうち、授乳動作により捲れる等、不適切な状態になりやすく、かつ適切な状態に直しにくい部位は、下着に固定されていない非固定部のうち内側フラップであり、その中でも、下着のカップ部をめくる方向と直交する方向の両側に位置する部位である。これを易変形部位とすると、本態様の母乳パッドでは、この易変形部位から続く折り返しフラップを有するだけでなく、フラップの周縁が、内側フラップから折り返しフラップにわたって内側に窪む凹状縁を有しないため、折り返しフラップのみ又はこれとカップ部の上縁部とを摘まんで引っ張ることにより、易変形部位の全体をしっかりと引っ張ることができる。よって、授乳動作により易変形部位が捲れる等、不適切な状態になったとしても、母乳パッドと下着の両方を確実に引っ張ることができ、捲れた状態を容易に直すことができる。
また、本態様の折り返しフラップは第2粘着剤により下着のカップ部の外面に固定されるため、従来例と同様に装着時の母乳パッドのズレ防止性も向上するものである。
<第2の態様>
前記本体と前記折り返しフラップの境界を折返線とし、
前記母乳パッドの周縁と前記折返線とが交わる点を第1交点及び第2交点とし、
前記第1交点及び前記第2交点を結ぶ線分の垂直二等分線を中心線としたとき、
前記母乳パッドの周縁の前記第1交点及び第2交点における接線と前記中心線とのなす角が0~45度である、
第1の態様の母乳パッド。
(作用効果)
本態様によれば、折り返しフラップのみ又はこれとカップ部の上縁部とを摘まんで引っ張ったときに、内側フラップのうち易変形部位に位置する部分を広げるように力が加わりやすくなり、易変形部位を適切な状態に戻しやすくなる。また、折り返しフラップによる母乳パッドのズレ防止性もより一層高いものとなる。
<第3の態様>
前記母乳パッドの周縁のうち前記線分より前記折り返しフラップ側に位置する部分は、前記中心線と直交する方向の寸法が、前記中心線に沿って前記線分から離れるに従ってゼロになるまで連続的に減少するような曲線状をなしている、
第2の態様の母乳パッド。
(作用効果)
本態様の母乳パッドは、折り返しフラップの形状が丸みを帯びた形状となるため、従来の母乳パッドと変わらぬシンプルな製品外観を有するものとなる。
<第4の態様>
前記線分の長さをW3とし、
前記母乳パッドの周縁のうち前記線分より前記折り返しフラップ側に位置する部分と前記中心線との交点から、前記線分と前記中心線との交点までの寸法をL4としたとき、
W3>L4の関係を有する、
第3の態様の母乳パッド。
(作用効果)
この態様の母乳パッドは、折り返しフラップの延出長さが折り返しフラップの幅よりも短いため、母乳パッドを着用した状態でも外観上、折り返しフラップが目立たち難い。
<第5の態様>
前記母乳パッドの周縁のうち前記線分より前記本体側に位置する部分は、前記中心線と直交する方向の寸法が、前記中心線に沿って前記線分から離れるに従って途中まで連続的に増加した後、ゼロになるまで連続的に減少するような曲線状をなしている、
第3又は4の態様の母乳パッド。
(作用効果)
本母乳パッドは、全体として丸みを帯びた形状(例えば、楕円形状、卵形状、小判形状、又は繭形状等)をなし、従来の母乳パッドと変わらぬシンプルな製品外観を有するものとなる。また、下着のカップ部に配置される部分よりも折り返しフラップが相対的に小さく、全体として折り返しフラップが目立ちにくい形状となる。
<第6の態様>
前記線分の長さをW3とし、
前記線分と平行な方向における前記母乳パッドの最大寸法をW1としたとき、
W3はW1の0.6~1倍である、
第2~5のいずれか1つの態様の母乳パッド。
(作用効果)
母乳パッドの各部の寸法は適宜定めることができるが、本態様の寸法範囲内のものは、折り返しフラップの付け根側の幅が従来のものよりも格段に広いため、易変形部位の修正がより容易となるとともに、折り返しフラップによる母乳パッドのズレ防止性もより一層高いものとなる。
<第7の態様>
前記折り返しフラップは、前記第1交点及び前記第2交点からそれぞれ延びる両側縁と、この両側縁の先端を繋ぐ先端縁とを有し、
前記線分と平行な方向における前記先端縁の長さが、前記線分と平行な方向における前記吸収体の長さ以上である、
第2の態様の母乳パッド。
(作用効果)
本母乳パッドは、折り返しフラップの幅が吸収体の幅以上となっているので、折り返しフラップのみ又はこれとカップ部の上縁部とを摘まんで引っ張ったときに、内側フラップのうち易変形部位に位置する部分に力が加わりやすくなり、易変形部位を適切な状態に戻しやすくなる。また、折り返しフラップによる母乳パッドのズレ防止性もより一層高いものとなる。
<第8の態様>
前記折り返しフラップは、前記母乳パッドの周方向に複数の部分に分割されている、
第1~7のいずれか1つの態様の母乳パッド。
(作用効果)
下着の肩紐の取付部から左右の前記カップ部を繋ぐ部分にかけての縁(換言すると、下着カップ部の上辺)が曲線状であっても、下着カップ部の外面上に、折り返しフラップを貼着し易い。また、折り返しフラップが複数に分裂され、各折り返しフラップを別々に貼着できるので、折り返しフラップに皺が発生にくい。
<第9の態様>
前記フラップにおける肌側の面が表面シートからなり、
前記折り返しフラップに、前記表面シート側から凹凸を視認できるデザインエンボスが加工されている、
第1~8の態様の母乳パッド。
(作用効果)
折り返しフラップに単にエンボスの凹凸によるデザイン性が備わるだけでなく、折り返しフラップが視認しやすくなる。また、折り返しフラップのエンボスの凹凸は滑り止めとしても機能する。
<第10の態様>
前記折り返しフラップの自由縁の形状が、前記延出の方向に凸の半円が複数、延出方向に対して直角方向に連続して配された形状、又は波形である、
第1~9の態様の母乳パッド。
(作用効果)
折り返しフラップの見栄えが向上するとともに、折り返しフラップを下着のカップ部に固定したときに折り返しフラップに皺が形成されにくくなる。
本発明によれば、母乳パッドと下着の両方を確実に引っ張ることができ、授乳動作により非固定部が捲れる等、不適切な状態になったとしても容易に直すことができる、等の利点がもたらされる。
母乳パッドにおける下着側の面の平面図である。 母乳パッドにおける肌側面の平面図である。 図2のA-A線断面図である。 母乳パッドの着用状態を示す概略図である。 母乳パッドを着用する前の下着を示す概略図である。 図1のZの拡大図である。 別の実施形態の母乳パッドにおける下着側の面の平面図である。 別の実施形態の母乳パッドにおける下着側の面の平面図である。 別の実施形態の母乳パッドにおける下着側の面の平面図である。 別の実施形態の母乳パッドにおける下着側の面の平面図である。 垂直二等分線及び接線の説明図である。 折返線の説明図である。 粘着カバー面積の説明図である。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。なお、縦方向LDとは着用時に上下方向となる方向、換言すると、図示例、平面視で上下方向を意味する。横方向WDとは着用時に左右方向となる方向、換言すると、図示例、平面視で左右方向を意味する。
図1は、母乳パッド10の展開状態の平面図であり、下着側の面(非肌当接面、裏面ともいう。以下同じ。)である。図2は、母乳パッド10の展開状態の平面図であり、肌側の面(肌当接面、表面ともいう。以下同じ。)である。図3は図2のA-A断面図である。断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤の塗布や、ヒートシール、超音波シール等による溶着により形成されるものである。下着については、母乳パッド10が介在しないときに、肌に当接される面を肌当接面(内面)といい、この肌当接面の裏面を非肌当接面(外面)という。
この母乳パッド10は、乳首や乳房が当接される液透過性の表面シート30と、裏面シート11と、これらの間に介在された吸収体56Aとを備えている。これらに加え、包装シート58を、吸収体56Aと表面シート30との間と、吸収体56Aと裏面シート11との間にそれぞれ介在させてもよい。さらに、弾性部材21は吸収体56Aの周縁部に設けることができる。吸収体56Aの周縁よりはみ出す表面シート30の周縁部と裏面シート11の周縁部とが接合されて母乳パッド10が形成されている。換言すると、吸収体56Aを内蔵する吸収部分56と、吸収部分56の周囲全体に延び出た、吸収体56Aを有しないフラップと、吸収部分56の全体を含み、下着のカップ部100内に収まる本体42と、この本体42から一方向の外方に延出して、下着の肩紐の取付部から左右の前記カップ部を繋ぐ部分にかけての縁でカップ部100の外面上に折り返される折り返しフラップ41と、フラップのうち本体42に位置する内側フラップ43で母乳パッドが構成されている。すなわち、液透過性表面シート30と裏面シート11のうちの吸収体56Aと対向する部分それぞれを吸収部分56、吸収体56Aからはみ出した部分をフラップということができる。母乳パッド10の形状は特に限定されるものではなく、図示例のような平坦な略円形状や卵形状、略卵断面形状(例えば鶏の卵を最も長い径に沿って切断した切断面形状))、楕円形状、小判形状、繭形状の他、乳房にフィットするカップ状等の立体形状とすることもできる。裏面シート11には、粘着剤70が複数備わる。母乳パッド10を使用するときまで粘着剤70が不用意に貼着しないように、粘着剤70は剥離シート71で覆っておくとよい。
母乳パッド10の周縁は、内側フラップ43から折り返しフラップ41にわたって内側に窪む凹状縁を有しない形態が好ましい。仮に内側に窪む凹状縁があると、折り返しフラップのみ又はこれとカップ部の上縁部とを摘まんで引っ張ると凹状縁に局所的にかかる応力が増大し、易変形部位の全体をしっかりと引っ張ることができないばかりか、この凹状縁が割けたり、原形とは異なる形に伸びたりしてしまう。内側に窪むの「内側」とは、本体側ということができる。
(折返線)
この母乳パッド10は、乳首及び乳房を覆う本体42とこの本体から一方向の外方に延出してなる折り返しフラップ41とからなり、この本体42と折り返しフラップ41の境界に折返線80を仮想することができる。この折返線80は母乳パッド10の一部を折り返す基準線となるものである。折返線80は、この延出方向(図1では縦方向LD)に対して直角方向に直線状に延在するものと仮想してもよいし、この延出方向(図1では縦方向LD)に対して直角方向が接線となる湾曲線状に延在するものと仮想してもよい。折返線80は、母乳パッド10を横方向WDに延在するものと仮想され、折返線80と母乳パッド10の周縁とが交わる点2点を第1交点81、第2交点82という。なお、吸収体56Aは本体42に備わる。
折返線80の位置は、次記のとおりに一例として決めることができる。しかしながら、これに限るものではない。例えば、図12に示すように、吸収部分56の中心と、折り返しフラップ周縁の中点(例えば、図12で折り返しフラップ周縁のうちのLD方向の先端縁)とを結ぶ直線を仮想する。この仮想直線のうちの、吸収部分56の周縁から折り返しフラップ周縁の中点までの線分L10の中点P10から吸収部分56の周縁までの間L6に、折返線80の中点が位置する形態とすることができる。また、折返線80の長さが吸収部分56の径の80%以上の長さとなるような位置に折返線80を仮想してもよい。80%未満だと、折り返しフラップ41が狭くなり、着用者が引っ張りづらい。この場合、折返線80の両端縁が母乳パッド10の周縁と交わり、交点81,82となる。また、この場合の折返線80は上記線分L10に対して直交方向であると好ましい。
また、上記第1交点81及び第2交点82を結ぶ線分の垂直二等分線を中心線91として仮想したとき、母乳パッド10の周縁の第1交点81及び第2交点82における接線92と中心線とのなす角ωが0~45度、好ましくは15~40度とすると、折り返しフラップ41が手で摘まめる程度の面積となり好ましい。0度未満だと、これら2つの交点81,82で応力が集中してしまい好ましくない。また、45度を超えると、折り返しフラップ41の面積が小さく、手で摘まみづらいものとなる。
この折り返しフラップ41は折返線80に沿って液透過性表面シート側が山折りになるように折り返されて下着UWの非肌当接面に固定可能とされる。
また、次記の形態であってもよい。具体的には、この第1交点81が位置する周縁部X1の曲率中心O1が、この周縁部X1を境界として母乳パッド側に位置し、この第2交点82が位置する周縁部X2(図示しない)の曲率中心O2(図示しない)が、この周縁部X2を境界として母乳パッド側に位置する形態は好ましい。この場合の周縁部(曲線)X1,X2とは、母乳パッド10周縁のうちの、適当な長さ(例えば2mm)の周縁部分であって、これらの周縁部分の中点に第1交点81、第2交点82がそれぞれ位置するものをいう(図6は周縁部X1の拡大図であり、周縁部X1の曲率円をPとする)。また、曲率中心O1,O2が、本体42又は折り返しフラップ41に位置する形態とすることもできるし、母乳パッド10の周縁上のいかなる部分における曲率中心が、本体41又は折り返しフラップ41に位置する形態とすることもできる。このような形態では、交点81,82部において周縁が、括れた形態にならず、母乳パッド10の外方に膨らんだ形態になる。すなわち、交点81と交点82との距離が相対的に長いものとなる。下着UWのカップ部上辺120に折返線80を沿わせ、折り返しフラップ41を折返線80に沿って折り曲げ、下着UWのカップ部の外面110に固定すると、少なくとも、本体42における折り返しフラップ41近傍が固定され、下着からズレたり、くしゃくしゃになったり、捲れたりしづらいものとなる。一方、特許文献1が開示する図示例では,延出部の付根部分における周縁部の曲率中心は、同周縁部よりも母乳パッドの外方(すなわち、同周縁部を境界として母乳パッドが存在しない箇所)に位置している。そうすると、延出部の周縁と本体の周縁との交点となる2点の間の距離が相対的に短くなっている。この延出部を下着のカップ部外面110に固定したとしても、本体における延出部近傍が下着から離れやすいものであり、よじれたりや捲れたり、くしゃくしゃになり易い。
母乳パッド10は、最も長い径L1が140~170mm、この最も長い径L1に直交する最も長い幅W1が120~140mmとするとよい。吸収体56Aが円形である場合は、径が90~120mm、吸収体56Aが楕円形である場合は、長径が90~120mm、短径が80~100mmとするとよい。吸収体56Aは、本体42内であれば、どこに位置させてもよいが、例えば、吸収体56Aの重心と本体42の重心が重なる箇所に位置させると、母乳パッド10が下着のカップ部にフィットし易く好ましい。
母乳パッド10の周縁のうち線分93より折り返しフラップ側に位置する部分と、中心線91との交点から線分93と中心線91との交点までの寸法をL4としたときに、この寸法L4は、例えば、10~35mm、好ましくは20mmとするとよい。この範囲を超えると、母乳パッド10を着用したときに、折り返しフラップ41が第三者から視認されやすくなる。この範囲未満だと、折り返しフラップ41を下着UWの外面(非肌当接面)に固定しにくくなる。
また、第1交点と第2交点を結ぶ線分の長さW3は、吸収体56Aの幅W2以上でもよいし、W2未満でもよい。しかしながら、同線分の長さW3を吸収体56Aの幅W2以上とした方が、折返線80が下着UWのカップ部上辺に長く沿うので、母乳パッド10がしっかりと下着のカップ部に固定される。
線分93の長さW3は、この線分93と平行な方向における母乳パッド10の最大寸法W1の0.6~1倍、より好ましくは0.7~1倍、とするとよい。0.6倍未満だと、母乳パッド周縁のうちの、線分93と平行な方向に最大寸法を有する部位が捲れたりズレたりしても容易な修正ができないおそれがある。
(表面シート)
液透過性表面シート30は、着用者の乳房に直接接するものであり、母乳を吸収、透過して外側に配置された吸収体56Aに導くものであるため、柔軟な液透過性素材から形成するのが好ましい。具体的には、表面シート30としては、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。不織布としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを原料繊維とするものを用いることができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(裏面シート)
裏面シート11の素材は、特に限定されるものではないが、吸収体56Aに吸収、保持された母乳が滲み出して衣服を濡らすことがないように、液不透過性又は液難透過性の素材が好ましく、ムレ防止の観点から通気性を有するものが好ましい。裏面シート11の具体例としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを挙げることができる。また、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られる微多孔性プラスチックフィルムも好適に用いることができる。さらにこのほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくして防漏性を強化した不織布、撥水剤を塗工した撥水性不織布も好適である。これらの不織布の原料繊維及び製造方法としては、表面シート11の項で例示したものの中から適宜選択することができる。
(吸収体)
吸収体56Aは、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~400g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば100~400g/m2程度とすることができる。また、合成繊維を含有する繊維を使用する場合の、合成繊維の繊度は、例えば、1.5~10dtex、好ましくは2~8dtex、さらに好ましくは3~6dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。
吸収体56Aはパッド形状に合わせても良いが、楕円形状(円形状を含む)等、適宜の形状とすることも可能である。また、吸収体56Aの寸法は適宜定めることができるが、周縁が本体42の周縁近傍まで延在しているのが好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56Aには、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の母乳パッドに使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について300μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30質量%以下で、300μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が50質量%以上のものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が50g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん-アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。なお、この高吸収性ポリマー粒子が必ずしも吸収体56Aに含有される必要はなく、吸収体56Aに含れない形態であってもよい。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56A内に供給された液が吸収体56A外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56Aとした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56Aの用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、0~200g/m2とすることができる。
(包装シート)
吸収体56Aは、型崩れやポリマーの脱落を防止するため、必要に応じて包装シート58で包むことができる。包装シート58の素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や上下端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56Aの表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、かつその上下縁部を吸収体56Aの前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(粘着剤)
肌当接面に対して反対側の下着側の面、つまり図示例における裏面シート11の外面には、粘着剤70が設けられるとともに、この粘着剤70を覆うように剥離シート71が張り付けられている。本実施形態では、吸収部分56の裏面にズレ止め用の第1粘着剤70と、折り返しフラップにおける下着側の面にズレ止め用の第2粘着剤70とが設けられている。この粘着剤70の形成位置は適宜定めることができ、図示例では折り返しフラップ41と本体42の吸収部分56に配置されている。粘着剤70は、横方向WDに延在させて配置されているが、横方向WD、縦方向LD、斜め方向の一端部から他端部にかけて連続的又は間欠的に設けられていてもよい。また、内側フラップはズレ止め用の粘着剤70を有しない。
折り返しフラップ41の粘着剤70の寸法は適宜定めることができるが、縦方向LD8~30mm、横方向WD50~130mmであるのが好ましい。また、折り返しフラップ41の面積に占める粘着剤70の面積は、30%以上、好ましくは40%以上とするとよい。30%未満だと着用時母乳パッドがズレることがある。このように、折り返しフラップ41に粘着剤70を設けた場合、この粘着剤70と、吸収部分56の周縁のうち同粘着剤70に最も近い点との間に折返線80が仮想されてもよい。
本体42の粘着剤70の位置は適宜定めることができるが、図13のように、裏面シート11における吸収体56Aに対向する位置に定めるとよい。そして、この吸収体56Aに対向する位置の面積(すなわち、吸収体56Aの面積)のうちの、15%以上の面積に粘着剤70を備えるとよい。また、粘着剤70が複数本備わる場合、粘着剤70が備わる部分の面積の総和と、粘着剤70が備わる部分相互間の面積の総和との合計面積を粘着カバー面積75(図13におけるハッチング部分)ということとすると、吸収体56Aの面積のうちの、30%以上が粘着カバー面積75とする形態は好ましい。ここで、「粘着剤70が備わる部分相互間の面積の総和」は次記のとおりに定義される。例えば、平行して矩形状に備わる、複数本の粘着剤70のうち最も隣接する第1粘着剤部分及び第2粘着剤部分を選択し、第1粘着剤部分と第2粘着剤部分の対向する側縁相互で囲まれる範囲(図示例では長方形)の面積を第1面積とする。第1粘着部分と第2粘着部分のいずれか一方の側縁が他方の側縁より短い場合は、当該短い方の側縁の両先端から長い方の側縁にそれぞれ降ろした垂線2本を想定し、この垂線2本と、第1粘着剤部分と第2粘着剤部分の対向する側縁とで囲まれる図形(図示例では長方形)の面積を第1面積とする。次に第2粘着剤部分とこの部分に最も隣接する第3粘着剤部分を選択し、この第2粘着部分と第3粘着部分の対向する側縁相互で囲まれる範囲の面積を第2面積とする。以下、第3面積、第4面積を同様の手順で定義する。そして、第1面積、第2面積、第3面積、・・・を足し合わせたものを「粘着剤70が備わる部分相互間の面積の総和」とする。粘着剤70が備わる面積が15%未満、又は粘着カバー面積75が30%未満だと、着用者の動作によっては、本体42における、特に吸収部分が、下着のカップ部100の肌側面から離れてズレてしまう場合がある。本体42の粘着剤70の配置は適宜定めることができるが、図示例の場合、横方向WDに延在する粘着域70が、縦方向LDに間隔を空けて5本配されている。
粘着剤70としては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)を設ける他、粘着剤層を設けてもよい。フック材は、その連結面に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。
(弾性部材)
下着UWのカップ部100の形状に沿うように、本体42をカップ形状に変形させるため、弾性部材21が本体42に備わる形態は好ましい。弾性部材21は、例えば、表面シート30における吸収部分に設けるとよい。弾性部材21は、例えば、吸収体56Aの面上を縦方向LD又は幅方向WDに通過するように配することができる。吸収体56Aの周縁部を通過して、この弾性部材の両端が吸収体56Aの外方に、はみ出して延在させてもよいし、はみ出さずに延在させてもよい。このようにすると、着用時に、吸収体56Aが乳房に沿って変形するので、吸収体56Aが液を吸収し易い形状になり、液が母乳パッド10から漏れ難くなる。弾性部材21は、例えば、吸収体56Aの右周縁部及び左周縁部のそれぞれに1本、又は幅方向WDに間隔を空けて複数本設けることができる。弾性部材21には、縦方向LDに沿って伸長状態で固定された弾性糸ゴムや弾性テープ等を用いることができる。
本体42の形状が平坦ではなく、カップ形状であっても、弾性部材21を設けることができる。また、図示例には弾性部材21を設けた形態を示したが、弾性部材21は必ずしも設けなくてもよい。
(着用)
特徴的には、着用者等は、本体42の剥離シート71を剥離し、下着のカップ部の肌当接面に粘着剤70を当てて母乳パッド10を貼る。このとき、下着カップ部の上辺120に折返線80が沿うようにする。折り返しフラップ41をカップ部の上辺120に沿って下着の非肌当接面に折り返して、折り返しフラップ41に貼ってある剥離テープ71を剥離して粘着剤70を露出させ、カップ部の外面110に、この粘着剤70が備わる部分を貼る。
この他、次記の形態を例示できる。
<他の実施形態1>
図7に示すように、折り返しフラップ41は、第1交点81及び第2交点82からそれぞれ外方一方向に延びる両側縁と、この両側縁の先端を繋ぐ先端縁とを有し、線分93と平行な方向における先端縁の長さW4が、線分93と平行な方向における吸収体56Aの長さW2以上である母乳パッド10を例示できる。特に、折り返しフラップの幅W4が吸収体56Aの幅W2以上であり、かつ、本体の幅W1以下である形態を挙げることができる。特に、吸収体56Aの中心から折り返しフラップの延出方向に向かって本体42の両周縁が、線分93と平行な方向に一定の幅W1のまま折り返しフラップ41に連続して延在し、折り返しフラップ41の両周縁も同幅W1のまま延出方向の先端縁まで達する形態は好ましい。これらの形態であれば、第1交点81と第2交点82を結ぶ線分の長さW3が相対的に長く、着用時に下着UWのカップ部上辺の長い範囲に亘って、折り返しフラップ41が固定されるので、母乳パッド10が下着UWから離れ難いものとなる。
<他の実施形態2>
折り返しフラップ41は、母乳パッド10の周方向に複数の部分に分割されている形態を例示できる。特に、折返線80の中央部から折り返しフラップ41の延出方向先端縁まで折り返しフラップが、裂けて2つに分裂している形態は好ましい。この2つに分裂した折り返しフラップ41には粘着剤70及び剥離シート71がそれぞれ備わるとよい。また、折返線80の中央部から折り返しフラップ41の延出方向先端縁まで裂開様ミシン目が延在された形態も好ましい。この形態では着用時に、この裂開様ミシン目を裂開させて折り返しフラップを2つに分裂させ、分裂された折り返しフラップのそれぞれを折返線に沿って折り曲げ、下着の非肌当接面に固定することになる。また、これらの形態に加え、図8に示すように折返線の中央部から母乳パッド10の左周縁まで延在する折返線と、同中央部から母乳パッド10の右周縁まで延在する折返線とのなす角度θが120度~180度である形態としてもよい。この角度θは折返線80を基準として本体側に形成される角度でもよいし、折返線80を基準として折り返しフラップ側に形成される角度でもよい。この形態では、折り返しフラップが矩形になるように折返線80を仮想するとよい。また、折り返しフラップ41に設けられた粘着剤70を囲んで折り返しフラップ41が形成されるように折返線80を仮想してもよい。
<他の実施形態3>
折り返しフラップ41における、この折り返しフラップが本体から外方に延出する方向の端縁形状が、この延出方向に凸の略半円が複数、延出方向に対して直角方向に連続して配された形状、又は波形である形態は好ましい。なお、ここでいう略半円には、半円に限らず、略サイクロイド曲線であってもよい。このような形態にすると、折り返しフラップ41が上記形態である場合よりも、デザイン性を有したものとなり好ましい。
<他の実施形態4>
フラップにおける肌側の面が表面シートからなり、折り返しフラップ41に、表面シート側から凹凸を視認できるデザインエンボスが加工されている形態は好ましい。デザインエンボスとしては、花柄、格子点柄、ペイズリー柄、水玉柄、レース柄等を例示できるが、これらの柄に限るものではなく公知の柄を施すとよい。見た目にもかわいらしくなる。
<他の実施形態5>
図10を参照しつつ説明すると、母乳パッド10の幅方向右側において、吸収体56Aの周縁に接する接線であって、折り返しフラップ41に設けられた粘着剤70の右側端縁(粘着域70が縦方向LDに所定の幅を有するときは、粘着域70の右側端縁かつ上側端縁)を通過する直線83Rを仮定する。同様に、母乳パッド10の幅方向左側において、吸収体56Aの周縁に接する接線であって、折り返しフラップ41に設けられた粘着剤70の左側端縁(粘着域70が縦方向LDに所定の幅を有するときは、粘着域70の左側端縁かつ上側端縁)を通過する直線83Lを仮定する。そして、直線83Rを境界線として吸収体56Aが備わる側(左側)と備わらない側(右側)に母乳パッド10を区分したときに、交点81が、吸収体56Aが備わらない側に位置する形態であり、かつ、直線83Lを境界線として吸収体56Aが備わる側(右側)と備わらない側(左側)に母乳パッド10を区分したときに、交点82が、吸収体56Aが備わらない側に位置する形態は好ましい。この形態では、交点81,82近傍の周縁が母乳パッド10の外方に膨らんだ形態になるので、着用時に折り返しフラップ41を下着UWの非肌当接面(外面)に固定しておくと、本体42によじれたり、捲れたりしようとする力が加わっても、母乳パッド10がカップ部にフィットされた状態が維持される。
<他の実施形態6>
母乳パッド10の周縁のうち、線分93より折り返しフラップ側に位置する部分は、中心線91と直交する方向の寸法D1が、中心線91に沿って線分93から離れるに従ってゼロになるまで連続的に減少するような曲線状をなしている形態を例示できる。また、第1交点81及び第2交点82を結ぶ線分93の垂直二等分線を中心線91としたとき、母乳パッド10の周縁のうち線分93より折り返しフラップ側に位置する部分は、母乳パッド10の周縁の接線と中心線91とのなす角が、中心線に沿って線分93から離れるに従って0度より大きく90度未満から90度になるまで連続的に増加するような曲線状をなしている形態であってもよい。
<他の実施形態7>
線分93の長さをW3とし、母乳パッドの周縁のうち線分93より折り返しフラップ側に位置する部分と中心線91との交点から、線分93と中心線91との交点までの寸法をL4としたとき、W3>L4の関係を有する母乳パッドの形態を例示できる。W3≦L4だと、折り返しフラップ41の付け根の幅が狭く、易変形部位の修正がし難い。
<他の実施形態8>
母乳パッドの周縁のうち線分93より本体側に位置する部分は、中心線91と直交する方向の寸法が、中心線91に沿って線分93から離れるに従って途中まで連続的に増加した後、ゼロになるまで連続的に減少するような曲線状をなしている母乳パッド10の形態を例示できる。また、母乳パッドの周縁のうち線分93より本体側に位置する部分は、中心線91と直交する方向の寸法が、中心線91に沿って線分93から離れるに従って一定であって、その後先端縁まで一定のままである形態でもよい。この場合、同寸法が吸収部分56における中心線91と直交する方向の寸法W2よりも大きいものとすることは言うまでもない。また、母乳パッド10の周縁のうち線分93より折り返しフラップ側に位置する部分は、母乳パッド10の周縁の接線と中心線91とのなす角が、中心線91に沿って線分93から離れるに従って途中で0度になるまで減少した後、90度になるまで連続的に増加するような曲線状をなしている形態とすることもできる。
<その他>
・下着としては、公知の下着であれば適宜用いることができるが、例えば、ブラジャーやタンクトップ、シャツなどを用いるとよい。
・本発明は、両乳房を覆う部分が連結又は一体化されているタイプの母乳パッド10にも適用できる。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置した後常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter-MAX ME-500)でゲル強度を測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・「繊度」は、JIS L1015-2010に準拠して測定した値である。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・各部の寸法は、特に記載がない限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
本発明は、母乳パッド10に適用できるものである。
10…母乳パッド、11…裏面シート、30…表面シート、41…折り返しフラップ、42…本体、56…吸収体、58…包装シート、70…粘着剤、71…剥離シート、80…折返線、81,82…交点、91…中心線、X1,X2…周縁部、

Claims (10)

  1. 吸収体を内蔵する吸収部分と、
    前記吸収部分の周囲全体に延び出た、前記吸収体を有しないフラップと、
    前記吸収部分の全体を含み、下着のカップ部内に収まる本体と、
    この本体から一方向の外方に延出して、下着の肩紐の取付部から左右の前記カップ部を繋ぐ部分にかけての縁で前記カップ部の外面上に折り返される折り返しフラップと、前記吸収部分の裏面に設けられたズレ止め用の第1粘着剤と、
    前記折り返しフラップにおける下着側の面に設けられたズレ止め用の第2粘着剤とを有し、
    前記フラップのうち前記本体に位置する内側フラップはズレ止め用の粘着剤を有せず、
    母乳パッドの周縁は、前記内側フラップから折り返しフラップにわたって内側に窪む凹状縁を有しない、
    ことを特徴とする母乳パッド。
  2. 前記本体と前記折り返しフラップの境界を折返線とし、
    前記母乳パッドの周縁と前記折返線とが交わる点を第1交点及び第2交点とし、
    前記第1交点及び前記第2交点を結ぶ線分の垂直二等分線を中心線としたとき、
    前記母乳パッドの周縁の前記第1交点及び前記第2交点における接線と前記中心線とのなす角が0~45度である、
    請求項1に記載の母乳パッド。
  3. 前記母乳パッドの周縁のうち前記線分より前記折り返しフラップ側に位置する部分は、前記中心線と直交する方向の寸法が、前記中心線に沿って前記線分から離れるに従ってゼロになるまで連続的に減少するような曲線状をなしている、
    請求項2に記載の母乳パッド。
  4. 前記線分の長さをW3とし、
    前記母乳パッドの周縁のうち前記線分より前記折り返しフラップ側に位置する部分と前記中心線との交点から、前記線分と前記中心線との交点までの寸法をL4としたとき、
    W3>L4の関係を有する、
    請求項3に記載の母乳パッド。
  5. 前記母乳パッドの周縁のうち前記線分より前記本体側に位置する部分は、前記中心線と直交する方向の寸法が、前記中心線に沿って前記線分から離れるに従って途中まで連続的に増加した後、ゼロになるまで連続的に減少するような曲線状をなしている、
    請求項3又は4に記載の母乳パッド。
  6. 前記線分の長さをW3とし、
    前記線分と平行な方向における前記母乳パッドの最大寸法をW1としたとき、
    W3はW1の0.6~1倍である、
    請求項2~5のいずれか1つに記載の母乳パッド。
  7. 前記折り返しフラップは、前記第1交点及び前記第2交点からそれぞれ延びる両側縁と、この両側縁の先端を繋ぐ先端縁とを有し、
    前記線分と平行な方向における前記先端縁の長さが、前記線分と平行な方向における前記吸収体の長さ以上である、
    請求項2に記載の母乳パッド。
  8. 前記折り返しフラップは、前記母乳パッドの周方向に複数の部分に分割されている、
    請求項1~7のいずれか1つに記載の母乳パッド。
  9. 前記フラップにおける肌側の面が表面シートからなり、
    前記折り返しフラップに、前記表面シート側から凹凸を視認できるデザインエンボスが加工されている、
    請求項1~8のいずれか1つに記載の母乳パッド。
  10. 前記折り返しフラップの自由縁の形状が、前記延出の方向に凸の半円が複数、延出方向に対して直角方向に連続して配された形状、又は波形である、
    請求項1~9のいずれか1つに記載の母乳パッド。
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