(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機の第1実施形態について説明する。
以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、枠体11に搭載されている。
パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。つまり、パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDの操作により発射強度が調整されることで、調整された発射強度で遊技球が発射される。
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。装飾ランプLAは、一例として、枠体11に設けられる。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。スピーカSPは、一例として、枠体11に設けられる。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a、及び第2特別図柄表示部13bを備える。本実施形態において、特別図柄変動ゲーム(特別ゲーム)は、変動ゲームに相当する。特別図柄変動ゲームには、第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)と、第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)と、がある。特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、内部抽選(後述する特別抽選)の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。特別図柄には、大当り表示結果の一例である大当り図柄と、はずれ表示結果の一例であるはずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、特別抽選にて大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が導出され、大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が生起(付与)される。
パチンコ遊技機10は、第1特別保留表示部13cを備える。第1特別保留表示部13cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。パチンコ遊技機10は、第2特別保留表示部13dを備える。第2特別保留表示部13dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数、及び第2特別保留数の上限値は、4である。
パチンコ遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、内部抽選(後述する普通抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り表示結果の一例である普通当り図柄と、普通はずれ表示結果の一例である普通はずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、普通抽選にて普通当りに当選すると、普通ゲームにて普通当り図柄が導出され、当該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が生起(付与)される。パチンコ遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、普通保留数の上限値は、4である。
パチンコ遊技機10に備えられた遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。
パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な画像表示部GHを有する。画像表示部GHは、一例として、液晶パネル、及び有機ELパネルなどである。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHの画像表示領域が遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置EHは、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態において、演出表示装置EHは、画像を表示可能な表示手段に相当する。
本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、それぞれ演出を実行可能な演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である演出装置群DEを構成する。演出実行手段は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
パチンコ遊技機10は、始動口の一例として、第1特別始動口15を備える。パチンコ遊技機10は、第1特別始動口15へ入球した遊技球を検知する第1特別始動センサSE1を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。第1特別始動口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開放されている。
パチンコ遊技機10は、始動口の一例として、第2特別始動口16を備える。パチンコ遊技機10は、第2特別始動口16へ入球した遊技球を検知する第2特別始動センサSE2を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が第2特別始動口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2特別始動口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を備える。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させる手段の一例として、普通ソレノイドSL1を備える(図4に示す)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させる手段の一例として、特別ソレノイドSL2を備える(図4に示す)。特別可変部材19は、大当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、ゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10は、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しないように構成されている。
パチンコ遊技機10は、普通入賞口26を備える。パチンコ遊技機10は、普通入賞口26へ入球した遊技球を検知する普通入賞センサ(不図示)を備える。パチンコ遊技機10では、遊技球が普通入賞センサによって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、アウト口27を備える。一例として、アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において形成されている。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、第1特別始動口15、第2特別始動口16、大入賞口18、及び普通入賞口26の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
上述のように、パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じて、遊技球の発射強度を調整できる。つまり、パチンコ遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1、及びセンター枠Wの右側領域R2の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1における遊技球の流下経路には、第1特別始動口15、及び普通入賞口26が形成されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1を流下するように遊技球を発射することで、第1特別始動口15、及び普通入賞口26に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が左側領域R1を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、右側領域R2を流下するように遊技球を発射することで、第2特別始動口16、大入賞口18、及びゲート25に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が右側領域R2を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2特別始動口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、特別ゲームの変動時間を短縮する時間短縮機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動、及び非作動)を組み合わせて構成される。
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、当該低確率状態に比して、大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、低確率状態に比して遊技者にとって有利な状態となる。
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、第2特別始動口16への入球を補助する機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2特別始動口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球率状態を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、当該低入球率状態に比して、入球率が高い高入球率状態と、がある。入球補助機能が作動すると、入球率状態が低入球率状態から高入球率状態に移行し、第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このため、高入球率状態は、低入球率状態に比して遊技者にとって有利な状態となる。
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする制御である。第2制御は、普通抽選における普通当り確率を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第2制御は、低入球率状態では、普通抽選そのものを行わないが、高入球率状態では、所定の確率にて普通抽選を行う制御であってもよい。第3制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御である。なお、第3制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低入球率状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
次に、時間短縮機能(以下、時短機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)が異なる状態として、複数の変動時間状態を備える。複数の変動時間状態には、長変動時間状態と、長変動時間状態に比して、少なくとも第2特別ゲームの平均変動時間が短い短変動時間状態と、がある。時短機能が作動すると、変動時間状態が長変動時間状態から短変動時間状態へ移行し、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。なお、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能に付随して作動する。つまり、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。
本実施形態において、遊技状態には、通常状態、特別状態、及び特定状態の3つがある。通常状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動しない遊技状態である。特別状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動する遊技状態である。特定状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能、及び時短機能が作動する遊技状態である。パチンコ遊技機10において、通常状態及び特定状態であるときには低確率状態に制御され、特別状態であるときには高確率状態に制御される。このため、特別状態は、通常状態及び特定状態に比して、大当りに当選する可能性が高く、遊技者にとって有利な遊技状態となる。パチンコ遊技機10において、通常状態であるときには低入球率状態に制御され、特別状態及び特定状態であるときには高入球率状態に制御される。このため、特別状態は、通常状態に比して、第2特別始動口16への遊技球の入球率が高く、遊技者にとって有利な遊技状態となる。また、特定状態は、通常状態に比して、第2特別始動口16への遊技球の入球率が高く、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当りがそれぞれ定められている。以下、第1大当り図柄に基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当り図柄に基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」という。パチンコ遊技機10では、特別抽選(大当り抽選)に当選し、大当り図柄が第1大当り図柄であった場合、第1大当りとなる特別ゲームの終了後に第1大当り遊技が生起(付与)される。パチンコ遊技機10では、特別抽選(大当り抽選)に当選し、大当り図柄が第2大当り図柄であった場合、第2大当りとなる特別ゲームの終了後に第2大当り遊技が生起される。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。大当り遊技は、大入賞口18に遊技球が入球することにより、遊技球を獲得することが可能な遊技者にとって有利な状態である。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって特別状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後、100回の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が生起される迄の間にわたって、特定状態に制御される。なお、パチンコ遊技機10では、大当り遊技が生起されると、通常状態に制御される。
演出表示装置EHが実行可能な表示演出について説明する。
演出表示装置EHでは、表示演出の一例として、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。一例として、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが導出される。大当りの図柄組合せは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、はずれの図柄組合せが導出される。はずれの図柄組合せは、一例として、「778」や「787」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。パチンコ遊技機10には、特別ゲームと、当該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、がある。
本実施形態において、演出ゲームでは、リーチが形成されると、リーチ演出が実行される。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。一例として、本実施形態では、左図柄列、及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、当該ノーマルリーチ演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、が含まれる。大当り期待度は、はずれの場合の出現率と大当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する大当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。ノーマルリーチ演出は、リーチが形成された後、他の図柄列の演出図柄を導出させることによって図柄組み合わせを導出させる演出である。スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出の途中から演出を発展させ、その発展後の演出によって図柄組み合わせを導出させる演出である。本実施形態では、スーパーリーチ演出が特定演出に相当する。このように、パチンコ遊技機10では、リーチ演出によって大当りとなる期待度が示唆される。このため、リーチ演出は、遊技者が注目し易い演出といえる。
パチンコ遊技機10では、演出表示装置EHにおいて、特別ゲームの実行が保留されていることが報知される。パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されている場合、演出表示装置EHにおいて、実行が保留されている特別ゲーム(保留中の特別ゲーム)の数が報知される。具体的に、演出表示装置EHでは、通常状態において第1特別ゲームの実行が保留されている場合、実行が保留されている第1特別ゲーム(保留中の第1特別ゲーム)の数が報知される。演出表示装置EHでは、特別状態において第2特別ゲームの実行が保留されている場合、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)の数が報知される。また、演出表示装置EHでは、特定状態において第2特別ゲームの実行が保留されている場合、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)の数が報知される。なお、演出表示装置EHでは、通常状態において第2特別ゲームの実行が保留されていても、保留中の第2特別ゲームの数が報知されない。演出表示装置EHでは、特別状態において第1特別ゲームの実行が保留されていても、保留中の第1特別ゲームの数が報知されない。演出表示装置EHでは、特定状態において第1特別ゲームの実行が保留されていても、保留中の第1特別ゲームの数が報知されない。また、スーパーリーチ演出が実行されているとき、演出表示装置EHでは、遊技状態によらず、保留中の第1特別ゲーム、及び保留中の第2特別ゲームの数が報知されない。因みに、ノーマルリーチ演出が実行されているとき、演出表示装置EHでは、遊技状態に応じて、保留中の第1特別ゲーム、及び保留中の第2特別ゲームの何れかの数が報知される。
図3(a)に示すように、演出表示装置EHには、実行が保留されている特別ゲーム(保留中の特別ゲーム)に対応する保留画像Hが表示される。パチンコ遊技機10では、遊技状態に応じて、保留中の第1特別ゲーム及び保留中の第2特別ゲームの何れかに対応する保留画像Hが演出表示装置EHに表示される。パチンコ遊技機10では、通常状態である場合、保留中の第1特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。パチンコ遊技機10では、特別状態である場合、保留中の第2特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。パチンコ遊技機10では、特定状態である場合、保留中の第2特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留画像Hには、保留画像H1~H4がある。
パチンコ遊技機10では、通常状態において第1特別保留数が「1」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1が演出表示装置EHに表示される。パチンコ遊技機10では、通常状態において第1特別保留数が「2」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1,H2が演出表示装置EHに表示される。パチンコ遊技機10では、通常状態において第1特別保留数が「3」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1~H3が演出表示装置EHに表示される。パチンコ遊技機10では、通常状態において第1特別保留数が「4」である場合、保留画像H1~H4が演出表示装置EHに表示される。なお、通常状態において第1特別保留数が「0」である場合、保留画像H1~H4は、演出表示装置EHに表示されない。また、通常状態においてスーパーリーチ演出が実行されている場合、第1特別保留数が「1」~「4」の何れであっても、保留画像H1~H4は、演出表示装置EHに表示されない。
パチンコ遊技機10では、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「1」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1が演出表示装置EHに表示される。パチンコ遊技機10では、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「2」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1,H2が演出表示装置EHに表示される。パチンコ遊技機10では、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「3」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1~H3が演出表示装置EHに表示される。パチンコ遊技機10では、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「4」である場合、保留画像H1~H4が演出表示装置EHに表示される。なお、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「0」である場合、保留画像H1~H4は、演出表示装置EHに表示されない。また、特別状態及び特定状態の何れかにおいてスーパーリーチ演出が実行されている場合、第2特別保留数が「1」~「4」の何れであっても、保留画像H1~H4は、演出表示装置EHに表示されない。
保留画像H1は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおける保留表示領域R1aに表示される。保留画像H2は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおける保留表示領域R2aに表示される。保留画像H3は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおける保留表示領域R3aに表示される。保留画像H4は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおける保留表示領域R4aに表示される。
保留表示領域R1aには、保留されている特別ゲームのうち1番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。例えば、通常状態では、保留表示領域R1aに、保留されている第1特別ゲームのうち1番目に実行される第1特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。例えば、特別状態及び特定状態の何れかでは、保留表示領域R1aに、保留されている第2特別ゲームのうち1番目に実行される第2特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R2aには、保留されている特別ゲームのうち2番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R3aには、保留されている特別ゲームのうち3番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R4aには、保留されている特別ゲームのうち4番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。このように、保留画像Hは、演出表示装置EHにおいて、対応する特別ゲームが実行される順序を特定可能な表示領域に表示される。
また、パチンコ遊技機10では、演出表示装置EHの画像表示部GHにおける実行中領域ZRに、実行中の特別ゲームに対応する実行中画像ZGが表示される。パチンコ遊技機10では、通常状態において演出表示装置EHの画像表示部GHにおける実行中領域ZRに、実行中の第1特別ゲームに対応する実行中画像ZGが表示される。パチンコ遊技機10では、特別状態及び特定状態の何れかにおいて演出表示装置EHの画像表示部GHにおける実行中領域ZRに、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像ZGが表示される。そして、本実施形態において、実行中領域ZRには、実行中の特別ゲームが保留されていたときに表示されていた保留画像Hが実行中画像ZGとして表示される。具体的に、実行中領域ZRには、特別ゲームの実行直前において保留表示領域R1aに表示されていた保留画像Hが、実行中画像ZGとして表示される。実行中画像ZGは、保留画像Hよりも大きい。このため、保留画像Hが実行中画像ZGとして表示される場合、保留画像Hが拡大され、実行中画像ZGとして表示される。なお、通常状態において特別ゲームが実行されておらず第1特別保留数が「0」である状況にて、第1特別始動口15へ遊技球が入球した場合、一時的に第1特別ゲームの実行が保留されることから、保留表示領域R1aに保留画像Hが表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて特別ゲームが実行されておらず第2特別保留数が「0」である状況にて、第2特別始動口16へ遊技球が入球した場合、一時的に第2特別ゲームの実行が保留されることから、保留表示領域R1aに保留画像Hが表示される。これらの場合、演出表示装置EHでは、保留表示領域R1aに一時的に保留画像Hが表示され、当該保留画像Hが実行中画像ZGとして実行中領域ZRに表示される。
以上のように、パチンコ遊技機10では、通常状態において新たな第1特別ゲームの実行が保留された場合、演出表示装置EHに表示される保留画像Hの数が増加する。また、パチンコ遊技機10では、特別状態及び特定状態の何れかにおいて新たな第2特別ゲームの実行が保留された場合、演出表示装置EHに表示される保留画像Hの数が増加する。そして、パチンコ遊技機10では、保留画像Hの数が増加するにあたって、保留登場演出が実行される。保留登場演出は、保留画像Hが新たに表示されることを特定可能な態様で実行される。なお、パチンコ遊技機10では、スーパーリーチ演出の実行中において保留画像Hが演出表示装置EHに表示されない。このため、パチンコ遊技機10では、スーパーリーチ演出の実行中に、保留登場演出が実行されない。
図3(b)に示すように、新たな保留画像Hが保留画像H1として表示される場合、演出表示装置EHでは、画像表示部GHの下方から保留表示領域R1aへ向かう登場経路Ka1上を移動するように新たな保留画像Hが表示され、当該保留画像Hが最終的に保留画像H1として表示される態様で保留登場演出が実行される。通常状態において第1特別保留数が「0」である状況にて第1特別始動口15へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H1として表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「0」である状況にて第2特別始動口16へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H1として表示される。
新たな保留画像Hが保留画像H2として表示される場合、演出表示装置EHでは、画像表示部GHの下方から保留表示領域R2aへ向かう登場経路Ka2上を移動するように新たな保留画像Hが表示され、当該保留画像Hが最終的に保留画像H2として表示される態様で保留登場演出が実行される。通常状態において第1特別保留数が「1」である状況にて第1特別始動口15へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H2として表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「1」である状況にて第2特別始動口16へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H2として表示される。
新たな保留画像Hが保留画像H3として表示される場合、演出表示装置EHでは、画像表示部GHの下方から保留表示領域R3aへ向かう登場経路Ka3上を移動するように新たな保留画像Hが表示され、当該保留画像Hが最終的に保留画像H3として表示される態様で保留登場演出が実行される。通常状態において第1特別保留数が「2」である状況にて第1特別始動口15へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H3として表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「2」である状況にて第2特別始動口16へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H3として表示される。
新たな保留画像Hが保留画像H4として表示される場合、演出表示装置EHでは、画像表示部GHの下方から保留表示領域R4aへ向かう登場経路Ka4上を移動するように新たな保留画像Hが表示され、当該保留画像Hが最終的に保留画像H4として表示される態様で保留登場演出が実行される。通常状態において第1特別保留数が「3」である状況にて第1特別始動口15へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H4として表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「3」である状況にて第2特別始動口16へ遊技球が入球した場合、演出表示装置EHでは、新たな保留画像Hが保留画像H4として表示される。
また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されることに伴って、保留移動演出が実行される。保留移動演出は、保留画像Hを移動させて保留画像Hを表示する表示領域を変更する態様で実行される。具体的に、パチンコ遊技機10では、通常状態において新たな第1特別ゲームの実行が開始され、保留されている第1特別ゲームの実行順序が繰り上がったことに伴って、保留移動演出が実行される。また、パチンコ遊技機10では、特別状態及び特定状態の何れかにおいて新たな第2特別ゲームの実行が開始され、保留されている第2特別ゲームの実行順序が繰り上がったことに伴って、保留移動演出が実行される。このように、保留移動演出は、新たな特別ゲームの実行が開始され、実行が保留されている特別ゲームの実行順序が繰り上がったことに伴って、保留画像Hを移動させて保留画像Hを表示する表示領域を変更する態様で実行される。なお、スーパーリーチ演出は、特別ゲームの実行が開始され、演出ゲームにおいてリーチが形成された後に実行されるため、保留移動演出が実行されるときにスーパーリーチ演出が実行されている状況は起こり得ない。
パチンコ遊技機10において、保留移動演出は、特別ゲームの実行が開始されてから0.1秒が経過したタイミングで開始される。また、保留移動演出が開始されてから当該保留移動演出が終了するまでの時間(保留移動演出に要する演出時間)は、0.5秒となっている。本実施形態では、第1特別保留数及び第2特別保留数によらず、保留移動演出に要する演出時間は一定である。これに限らず、第1特別保留数及び第2特別保留数に応じて、保留移動演出に要する演出時間を異ならせてもよい。例えば、通常状態において第1特別保留数が多いほど、保留移動演出に要する演出時間が長くなるようにしてもよい。
図3(c)に示すように、通常状態の場合は、保留画像H1が表示されているときに新たな第1特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H1が保留表示領域R1aから実行中領域ZRへ向かう移動経路Kb1上を移動するように表示される。一方で、特別状態及び特定状態の何れかである場合は、保留画像H1が表示されているときに新たな第2特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H1が保留表示領域R1aから実行中領域ZRへ向かう移動経路Kb1上を移動するように表示される。そして、保留画像H1として表示されていた保留画像Hに基づく実行中画像ZGが実行中領域ZRに表示される態様で保留移動演出が実行される。
通常状態において保留画像H2が表示されているときに新たな第1特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H2が保留表示領域R2aから保留表示領域R1aへ向かう移動経路Kb2上を移動するように表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて保留画像H2が表示されているときに新たな第2特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H2が保留表示領域R2aから保留表示領域R1aへ向かう移動経路Kb2上を移動するように表示される。そして、保留画像H2として表示されていた保留画像Hが保留画像H1として保留表示領域R1aに表示される態様で保留移動演出が実行される。
通常状態において保留画像H3が表示されているときに新たな第1特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H3が保留表示領域R3aから保留表示領域R2aへ向かう移動経路Kb3上を移動するように表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて保留画像H3が表示されているときに新たな第2特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H3が保留表示領域R3aから保留表示領域R2aへ向かう移動経路Kb3上を移動するように表示される。そして、保留画像H3として表示されていた保留画像Hが保留画像H2として保留表示領域R2aに表示される態様で保留移動演出が実行される。
通常状態において保留画像H4が表示されているときに新たな第1特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H4が保留表示領域R4aから保留表示領域R3aへ向かう移動経路Kb4上を移動するように表示される。同様に、特別状態及び特定状態の何れかにおいて保留画像H4が表示されているときに新たな第2特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H4が保留表示領域R4aから保留表示領域R3aへ向かう移動経路Kb4上を移動するように表示される。そして、保留画像H4として表示されていた保留画像Hが保留画像H3として保留表示領域R3aに表示される態様で保留移動演出が実行される。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40と、副制御基板50と、を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。主制御基板40は、各種の制御を行うとともに、各種の制御情報(制御コマンド)を出力する。副制御基板50は、主制御基板40が出力する各種の制御情報(制御コマンド)に基づいて、演出に関する各種の処理を実行することによって演出実行手段の一例である演出装置群DEの制御を行う。
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41と、クリアスイッチ46と、を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主CPU42と示す)と、記憶部と、を備える。主CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ、情報の書込みが不能なROM領域(以下、主ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主RWM44と示す)と、が含まれる。
主ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主ROM43は、特別抽選(大当り抽選)において大当りに当選したか否かの判定に用いられる大当り判定値を記憶している。また、主ROM43は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選に非当選した場合にリーチ演出を実行するか否かを決める抽選である。
主ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームの実行が開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、リーチ演出を行い、最終的に大当りの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、最終的にはずれの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンには、リーチ演出を行う「リーチあり」の変動パターンと、リーチ演出を行わない「リーチなし」の変動パターンと、が含まれる。なお、リーチ演出を行う「リーチあり」の変動パターンには、ノーマルリーチ演出を行う「ノーマルリーチ」の変動パターンと、スーパーリーチ演出を行う「スーパーリーチ」の変動パターンと、がある。本実施形態では、はずれ変動パターンの一例である「リーチあり」の変動パターンによって特定可能な演出内容(変動内容)が、特定の変動内容に相当する。
主RWM44は、主CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主CPU42、主ROM43、主RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
主制御基板40は、センサSE1~SE4と接続されている。主CPU42は、センサSE1~SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御基板40は、表示部13a~13fと接続されている。主CPU42は、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成されている。主制御基板40は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
クリアスイッチ46は、押込み操作によってオン(ON)になり、押込み操作をしないとオフ(OFF)になる。主CPU42は、クリアスイッチ46と接続されている。主CPU42は、クリアスイッチ46がオンに操作されているときに出力する操作信号を入力可能である。主CPU42は、クリアスイッチ46が押込み操作されたときに出力する操作信号を入力することに基づいて、主RWM44に記憶されている情報のうち少なくとも一部を初期化することが可能である。
副制御基板50について説明する。
副制御基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備える。副CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御基板50は、演出表示装置EHと接続されている。副CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。以上のように、本実施形態では、副CPU51が、演出実行手段としての演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAの演出の実行に関する制御を実行する演出制御手段に相当する。
電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧V1に変換するとともに、その変換後の電源電圧V1を主制御基板40、及び副制御基板50へ供給すべき電源電圧V2に変換する。電源ユニット60は、電源スイッチ60aを備える。電源スイッチ60aは、オン、及びオフの何れかに切り替える操作を可能であって、切替え後の操作状態を維持する。本実施形態において、パチンコ遊技機10を起動するためには、電源スイッチ60aをオンに操作したまま、外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま、電源スイッチ60aをオフからオンに操作する。
電源ユニット60は、バックアップ電源(不図示)を備える。バックアップ電源は、電源断がされた後にも、主制御基板40、及び副制御基板50に対して電力を供給する。主RWM44は、バックアップ電源から電力の供給を受けることにより、電源断時における主RWM44の記憶内容を電源断の後にも保持可能である。また、副RWM53は、バックアップ電源から電力の供給を受けることにより、電源断時における副RWM53の記憶内容を電源断の後にも保持可能である。これにより、パチンコ遊技機10は、電源が投入されたとき、電源断時の状態に復帰させることが可能である。例えば、主RWM44、及び副RWM53は、電力供給が停止されている状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電源断がされた後にも記憶している情報を保持可能であってもよい。
次に、主制御基板40の主CPU42が行う各種の処理について説明する。
主CPU42は、所定の周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、大当り遊技処理、状態移行処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り遊技処理を実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって副制御基板50へ出力される。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU42は、第1特別始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1特別始動口15へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1特別始動口15へ入球した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの始動条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると成立する。
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、特別抽選(大当り抽選)に用いる特別当り乱数、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、及び演出抽選に用いる演出判定乱数などである。主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、パチンコ遊技機10は、第1特別始動口15に遊技球が入球したことに基づいて第1特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。主CPU42は、新たに保留した特別ゲームの変動内容を特定可能な制御コマンド(以下、先読みコマンドという)を生成する後述の先読みコマンド生成処理を行う。
第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM44に記憶させた場合、第1特別始動口15へ遊技球が入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU42は、第2特別始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2特別始動口16へ入球したか否かを判定する。第2特別始動口16へ遊技球が入球していない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。遊技球が第2特別始動口16へ入球している場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する。主CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、第2特別ゲームの始動条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると成立する。
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、パチンコ遊技機10は、第2特別始動口16に遊技球が入球したことに基づいて第2特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。主CPU42は、新たに保留した特別ゲームの変動内容を特定可能な先読みコマンドを生成する後述の先読みコマンド生成処理を行う。その後、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
ここで、先読みコマンド生成処理と、当該先読みコマンド生成処理において生成される先読みコマンドと、について説明する。
図5に示すように、本実施形態の先読みコマンドは、一例として、先読みコマンドSC1~SC3に分類される。特別当り乱数の値が大当り判定値と一致せず(図5では、不一致と示す)、演出判定乱数の値が演出判定値と一致しない場合、主CPU42は、先読みコマンドSC1を生成する。特別当り乱数の値が大当り判定値と一致せず、演出判定乱数の値が演出判定値と一致した場合、主CPU42は、先読みコマンドSC2を生成する。特別当り乱数の値が大当り判定値と一致した場合、主CPU42は、先読みコマンドSC3を生成する。因みに、主CPU42は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り判定値を用いて、特別当り乱数の値と一致するか否かを判定する。
先読みコマンド生成処理において主CPU42は、特別図柄入力処理において取得した乱数情報に基づき、先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。具体的に、主CPU42は、特別図柄入力処理において取得した特別当り乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数、及び演出判定乱数のうち少なくとも一部の乱数に基づいて先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。第1特別ゲーム用の乱数情報に基づいて先読みコマンドを生成する場合、主CPU42は、第1特別保留数及び変動パターンを特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。第2特別ゲーム用の乱数情報に基づいて先読みコマンドを生成する場合、主CPU42は、第2特別保留数及び変動パターンを特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。例えば、第1特別保留数が「3」であるときに第1特別ゲーム用の乱数情報に基づいて先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する場合、主CPU42は、第1特別保留数が「3」であることと、はずれ変動パターンの一例である「リーチなし」の変動パターンとを特定可能な先読みコマンドSC1を生成する。このように、先読みコマンドは、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち何れの先読みコマンドであるかを特定可能であって、且つ、その特別ゲームの実行が保留されている数を特定可能な制御情報である。また、先読みコマンドは、変動パターンを特定可能な制御情報である。先読みコマンドSC1は、はずれ変動パターンの一例である「リーチなし」の変動パターンを特定可能な先読みコマンドである。先読みコマンドSC2は、はずれ変動パターンの一例である「リーチあり」の変動パターンを特定可能な先読みコマンドである。即ち、先読みコマンドSC2は、特定の変動内容であることを特定可能な先読みコマンドである。先読みコマンドSC3は、大当り変動パターンを特定可能な先読みコマンドである。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主CPU42は、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主CPU42は、大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中、又は、特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU42は、第2特別保留数が0よりも大きいか否かを判定する。第2特別保留数が0である場合、主CPU42は、第1特別保留数が0よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が0である場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が0よりも大きい場合、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。次に、主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。主CPU42は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
大当りに当選した場合、主CPU42は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主CPU42は、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。主CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。大当りに当選しなかった場合、主CPU42は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。はずれ変動処理において、主CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチあり、又はリーチなしのはずれ変動パターンを決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別保留数が0よりも大きい場合、主CPU42は、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、及び、大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、主CPU42が特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理を実行することによって、始動口への遊技球の入球を契機に特別抽選(大当り抽選)を行うように構成されている。
主CPU42は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各変動処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄、又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。以下の説明では、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときの変動開始コマンドを「第1変動開始コマンド」、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときの変動開始コマンドを「第2変動開始コマンド」と示す場合がある。また、以下の説明では、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときの特別図柄コマンドを「第1特別図柄コマンド」、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときの特別図柄コマンドを「第2特別図柄コマンド」と示す場合がある。
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム、又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲーム(演出ゲーム)の終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
一方、主CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。本実施形態の主CPU42は、タイマ割り込み処理としての大当り遊技処理を実行することによって、以下のような制御を行うこととなる。
主CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
最初に、主CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、確率状態、入球率状態、及び変動時間状態を移行させる状態移行処理について説明する。本実施形態の主CPU42は、タイマ割り込み処理としての状態移行処理を実行することによって、以下のような制御を行うこととなる。
主CPU42は、第1大当り遊技を終了すると、主RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主CPU42は、第2大当り遊技を終了すると、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
主CPU42は、大当り遊技が終了すると、主RWM44に時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、高入球率状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、時短フラグがセットされているとき、当該時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。なお、主CPU42は、高入球率状態に制御するときに短変動時間状態に制御し、低入球率状態に制御するときに長変動時間状態に制御する。このように、主CPU42は、第1大当り遊技を終了すると、特別状態に制御する。このとき、主CPU42は、特別状態を特定可能な制御情報(以下、特別状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU42は、第2大当り遊技を終了すると、特定状態に制御する。このとき、主CPU42は、特定状態を特定可能な制御情報(以下、特定状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU42は、大当り遊技を開始させると、通常状態に制御する。このとき、主CPU42は、通常状態を特定可能な制御情報(以下、通常状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
主CPU42は、大当り遊技が終了すると、主RWM44に時短回数(本実施形態では100回)をセットする。このとき、主CPU42は、時短回数を特定可能な制御情報(以下、時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態において、時短回数コマンドは、特定状態から通常状態に制御される特別ゲームの残り回数を特定可能な情報である。
主CPU42は、第2大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主RWM44に記憶されている時短回数の値を更新(本実施形態では1減算)することによって、第2大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主CPU42は、時短回数を更新した場合、更新後の時短回数を特定可能な時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU42は、第2大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させたときに時短回数が0となった後、当該特別ゲームが終了したときに、主RWM44に記憶されている時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、第2大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が100回に達した特別ゲームが終了すると、主RWM44に記憶されている時短フラグを消去する。これにより、主CPU42は、第2大当り遊技の終了後、100回目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御し、通常状態に制御する。このとき、主CPU42は、通常状態コマンドを出力バッファに格納する。
次に、主CPU42が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU42は、普通始動センサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート25を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート25を通過していない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート25を通過した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、普通保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。このように、普通ゲームの始動条件は、普通保留数が上限数未満であるとき、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると成立する。
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。その後、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、普通ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、パチンコ遊技機10は、普通ゲームの実行を保留可能に構成されている。
次に、主CPU42が行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU42は、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主CPU42は、普通当り遊技中ではなく、且つ、普通ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU42は、普通保留数が0よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が0である場合、普通図柄開始処理を終了する。
普通保留数が0よりも大きい場合、主CPU42は、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、普通保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。次に、主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通抽選(普通当り判定)を行う。普通当りに当選した場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、普通図柄表示部13eを制御する。
次に、主CPU42が行う普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。本実施形態の主CPU42は、タイマ割り込み処理としての普通当り遊技処理を実行することによって、以下のような制御を行うこととなる。
主CPU42は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を導出させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。普通当り遊技処理において、主CPU42は、高入球率状態である場合、高入球率状態であるときの開放態様で第2特別始動口16が開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。また、主CPU42は、低入球率状態である場合、低入球率状態であるときの開放態様で第2特別始動口16が開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。
本実施形態において、高入球率状態であるときの開放態様は、低入球率状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技において第2特別始動口16が開放される回数が多く、且つ、第2特別始動口16が開放される合計時間が長い。したがって、高入球率状態であるときの開放態様で第2特別始動口16が開放される場合には、低入球率状態であるときの開放態様で第2特別始動口16が開放される場合に比して、第2特別始動口16へ遊技球を入球させることが容易である。即ち、高入球率状態であるときは、低入球率状態であるときに比して、第2特別始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。よって、特別状態、及び特定状態は、通常状態に比して、第2特別始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。
次に、主CPU42が行う主電源断処理、及び主電源投入処理について説明する。
最初に、主電源断処理について説明する。
主CPU42は、電源電圧が規定電圧よりも低下したときに電源ユニット60が出力する電断信号を入力すると、主電源断処理を実行する。主電源断処理において、主CPU42は、主RWM44のチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値を主RWM44に記憶させる。また、主CPU42は、主電源断処理が正常に実行されたことを特定可能な情報(以下、主バックアップフラグと示す)を主RWM44に記憶させる。その後、主CPU42は、完全に電源断がされるまで待機する。上述したように、電源断のときに主RWM44に記憶されている各種情報は、電源断後にも保持される。
次に、主電源投入処理について説明する。
主CPU42は、電源投入に伴って、主制御基板40への供給電圧が主CPU42の動作に必要な電圧に達すると、タイマ割り込みを禁止し、タイマ割り込み処理を実行しないようにする。そして、主CPU42は、タイマ割り込みを禁止した後、主電源投入処理を実行する。
主電源投入処理において主CPU42は、電源投入がされたときに、主RWM44に記憶されている情報が正常であるか否かを判定する。主CPU42は、主電源断処理にて主RWM44に記憶させた主バックアップフラグが記憶されているか否かを判定する。また、主CPU42は、主RWM44のチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値と、主電源断処理にて算出したチェックサム値と、が一致するか否かを判定する。主CPU42は、主バックアップフラグが記憶されており、且つ、チェックサム値が一致する場合に正常と判定する一方、そうではない場合に異常と判定する。主バックアップフラグが記憶されていない状況、又はチェックサム値が一致しない状況は、主RWM44に記憶されている情報の一部、又は全部に異常が発生している可能性が高い。
主RWM44に記憶されている情報が正常ではない場合、主CPU42は、主RWM44の記憶内容を初期化する。そして、主CPU42は、主電源投入処理を終了し、主RWM44の記憶内容を初期化することを特定可能な制御コマンド(以下、初期化コマンドと示す)を出力バッファに格納する。このように、主CPU42は、主RWM44に記憶されている情報を初期化することが可能である。
主RWM44に記憶されている情報が正常である場合、主CPU42は、クリアスイッチ46がオンであるか否かを判定する。クリアスイッチ46がオンである場合、主CPU42は、主RWM44の記憶内容を初期化する。そして、主CPU42は、主電源投入処理を終了し、初期化コマンドを出力バッファに格納する。一方、クリアスイッチ46がオンではない場合、主CPU42は、主電源投入処理を終了し、保持された主RWM44に記憶されている情報に基づいて復帰することを特定可能な制御コマンド(以下、復電コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
そして、主CPU42は、主電源投入処理を終了すると、タイマ割り込みを許可し、タイマ割り込み処理を実行できるようにする。これにより、主CPU42は、所定の周期毎に行うタイマ割り込み処理として、上述した特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、大当り遊技処理、状態移行処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り遊技処理などを実行する。
次に、副制御基板50の副CPU51が実行する各種の処理について説明する。
副CPU51が行う副電源断処理、及び副電源投入処理について説明する。
最初に、副電源断処理について説明する。
副CPU51は、電源電圧が規定電圧よりも低下したときに電源ユニット60が出力する電断信号を入力すると、副電源断処理を実行する。副電源断処理において、副CPU51は、副RWM53のチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値を副RWM53に記憶させる。また、副CPU51は、副電源断処理が正常に実行されたことを特定可能な情報(以下、副バックアップフラグと示す)を副RWM53に記憶させる。電源断のときに副RWM53に記憶されている各種情報は、電源断後にも保持される。
次に、副電源投入処理について説明する。
副CPU51は、電源投入に伴って、副制御基板50への供給電圧が副CPU51の動作に必要な電圧に達すると、副電源投入処理を実行する。副電源投入処理において副CPU51は、電源投入がされたときに、副RWM53に記憶されている情報が正常であるか否かを判定する。副CPU51は、副電源断処理にて副RWM53に記憶させた副バックアップフラグが記憶されているか否かを判定する。また、副CPU51は、副RWM53のチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値と、副電源断処理にて算出したチェックサム値と、が一致するか否かを判定する。副CPU51は、副バックアップフラグが記憶されており、且つ、チェックサム値が一致する場合に正常と判定する一方、そうではない場合に異常と判定する。副バックアップフラグが記憶されていない状況、又はチェックサム値が一致しない状況は、副RWM53に記憶されている情報の一部、又は全部に異常が発生している可能性が高い。
副RWM53に記憶されている情報が正常ではない場合、副CPU51は、副RWM53の記憶内容を初期化する。このように、副CPU51は、副RWM53に記憶されている情報を初期化することが可能である。副RWM53に記憶されている情報が正常である場合、副CPU51は、副電源投入処理を終了し、保持された副RWM53に記憶されている情報に基づいて復帰する。なお、副CPU51は、電源投入に伴って、演出装置群DEを構成する各演出装置に初期動作(所謂、イニシャル動作)を実行させる。例えば、演出表示装置EHの初期動作は、所定の背景画像が表示されることである。これにより、演出表示装置EHが正常に動作するか否か、つまり、焼き付きやドット落ちといった演出表示装置EHの不具合の有無を確認することができる。副CPU51は、初期動作を開始してから時間が所定の時間に達すると、初期動作を終了させる。
次に、副CPU51が行う状態処理について説明する。
副CPU51は、通常状態コマンドを入力した場合、通常状態であることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、特別状態コマンドを入力した場合、特別状態であることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、特定状態コマンドを入力した場合、特定状態であることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。また、副CPU51は、時短回数コマンドを入力した場合、特定状態から通常状態に制御される特別ゲームの残り回数(時短回数)を特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。
次に、副CPU51が行う演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出表示装置EHに演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU51は、通常状態において第1変動開始コマンド、及び第1特別図柄コマンドを入力すると、第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。なお、副CPU51は、通常状態において第2変動開始コマンド、及び第2特別図柄コマンドを入力しても、演出ゲームを実行させない。副CPU51は、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2変動開始コマンド、及び第2特別図柄コマンドを入力すると、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。なお、副CPU51は、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第1変動開始コマンド、及び第1特別図柄コマンドを入力しても、演出ゲームを実行させない。
演出ゲーム処理において、副CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、演出ゲーム処理において、副CPU51は、入力した特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。副CPU51は、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出の何れかが対応付けられたはずれ変動パターンが指定された場合、リーチを含むはずれの図柄組合せを決定するとよい。
演出ゲーム処理において、副CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。副CPU51は、変動パターンに定められた変動時間中、選択した演出パターンに基づいて演出ゲームが行われるように、演出表示装置EHを制御する。そして、副CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。例えば、副CPU51は、スーパーリーチ演出が対応付けられたはずれ変動パターンの変動開始コマンドを入力した場合、演出ゲームを開始させ、リーチを形成させた後にスーパーリーチ演出を実行させ、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。
次に、副CPU51が行う大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。
次に、副CPU51が行う先読みコマンド入力処理について説明する。
副CPU51は、各種の制御情報(制御コマンド)を入力した場合、入力した制御コマンドから特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。具体的に、副CPU51は、先読みコマンドを入力した場合、入力した先読みコマンドを副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第1特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、第1特別ゲーム用の先読みコマンドであること、及び先読みコマンドの記憶順序を特定可能となるように、副RWM53に記憶させる。さらに、副CPU51は、第1特別保留数を特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第2特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、第2特別ゲーム用の先読みコマンドであること、及び先読みコマンドの記憶順序を特定可能となるように、副RWM53に記憶させる。さらに、副CPU51は、第2特別保留数を特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。
次に、副CPU51が行う保留登場演出処理及び保留移動演出処理について説明する。
最初に、保留登場演出処理について説明する。
保留登場演出処理は、演出表示装置EHに保留登場演出を実行させるための処理である。副CPU51は、先読みコマンドを入力すると、保留登場演出が実行されるように保留登場演出処理を実行し得る。具体的に、副CPU51は、通常状態において第1特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、保留登場演出処理を実行する。保留登場演出処理において、副CPU51は、入力した先読みコマンドから特定可能な第1特別保留数と同数の保留画像Hが表示されるように演出表示装置EHを制御する。例えば、副CPU51は、通常状態において演出表示装置EHに保留画像H1が表示されているときに、第1特別保留数が「2」であることを特定可能な先読みコマンドを入力すると、保留画像H2が新たに表示されるように演出表示装置EHを制御する。なお、副CPU51は、通常状態において第2特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、保留登場演出処理を実行しない。
副CPU51は、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、保留登場演出処理を実行する。保留登場演出処理において、副CPU51は、入力した先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数と同数の保留画像Hが表示されるように演出表示装置EHを制御する。例えば、副CPU51は、特定状態において演出表示装置EHに保留画像H1,H2が表示されているときに、第2特別保留数が「3」であることを特定可能な先読みコマンドを入力すると、保留画像H3が新たに表示されるように演出表示装置EHを制御する。なお、副CPU51は、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第1特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、保留登場演出処理を実行しない。副CPU51は、先読みコマンドを入力したときの遊技状態と、入力した先読みコマンドと、に基づいて保留登場演出処理を実行する。
次に、保留移動演出処理について説明する。
保留移動演出処理は、演出表示装置EHに保留移動演出を実行させるための処理である。副CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、保留移動演出が実行されるように保留移動演出処理を実行し得る。具体的に、副CPU51は、通常状態において第1変動開始コマンドを入力した場合、保留移動演出処理を実行する。なお、副CPU51は、通常状態において第2変動開始コマンドを入力した場合、保留移動演出処理を実行しない。副CPU51は、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2変動開始コマンドを入力した場合、保留移動演出処理を実行する。なお、副CPU51は、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第1変動開始コマンドを入力した場合、保留移動演出処理を実行しない。
保留移動演出処理において、副CPU51は、保留画像H1が表示されていれば、保留画像H1が移動経路Kb1上を移動するように表示させ、保留画像H1に基づく実行中画像ZGが実行中領域ZRに表示されるように演出表示装置EHを制御する。保留移動演出処理において、副CPU51は、保留画像H2が表示されていれば、保留画像H2が移動経路Kb2上を移動するように表示させ、保留画像H2として表示されていた保留画像Hが保留画像H1として表示されるように演出表示装置EHを制御する。保留移動演出処理において、副CPU51は、保留画像H3が表示されていれば、保留画像H3が移動経路Kb3上を移動するように表示させ、保留画像H3として表示されていた保留画像Hが保留画像H2として表示されるように演出表示装置EHを制御する。保留移動演出処理において、副CPU51は、保留画像H4が表示されていれば、保留画像H4が移動経路Kb4上を移動するように表示させ、保留画像H4として表示されていた保留画像Hが保留画像H3として表示されるように演出表示装置EHを制御する。
副CPU51は、第1変動開始コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている第1特別保留数を1減算して、副RWM53に記憶させる。同様に、副CPU51は、第2変動開始コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている第2特別保留数を1減算して、副RWM53に記憶させる。副CPU51は、変動終了コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。例えば、第1変動開始コマンドを入力した後に変動終了コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている第1特別ゲーム用の先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。例えば、第2変動開始コマンドを入力した後に変動終了コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている第2特別ゲーム用の先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。
副CPU51は、通常状態において第1変動開始コマンドを入力した後に変動終了コマンドを入力すると、実行中領域ZRに表示させている実行中画像ZGが非表示となるように演出表示装置EHを制御する。副CPU51は、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2変動開始コマンドを入力した後に変動終了コマンドを入力すると、実行中領域ZRに表示させている実行中画像ZGが非表示となるように演出表示装置EHを制御する。
パチンコ遊技機10は、演出の一例として先読み予告演出を実行可能に構成されている。先読み予告演出は、演出表示装置EHにおいて実行可能に構成されている。先読み予告演出は、先読みコマンドの結果に基づいて実行される演出である。即ち、先読み予告演出は、実行が保留されている特別ゲームを対象として実行可能な演出である。先読み予告演出は、先読み予告演出の対象である特別ゲームにおいて大当りとなることを示唆する演出である。即ち、実行が保留されている特別ゲームが大当りとなる可能性(大当り期待度)を示唆する演出である。先読み予告演出は、大当りとなることを示唆する演出であるため、遊技者が注目し易い演出といえる。詳しくは後述するが、パチンコ遊技機10は、所定条件が成立した場合に演出の実行を制限するように構成されている。例えば、先読み予告演出は、遊技者が注目し易い演出であるため、先読み予告演出が実行されるときに遊技者が注目し易い状況が提供されていることが好ましい。本実施形態では、所定条件が成立した場合に演出の実行を制限することにより、遊技者が注目し易い状況において演出が実行されるように構成されている。
本実施形態の先読み予告演出には、複数の種類の先読み予告演出がある。一例として、先読み予告演出には、保留変化演出がある。保留変化演出は、先読みコマンドの結果に基づいて実行される演出である。保留変化演出は、保留画像Hに関する演出である。本実施形態において、保留変化演出は、第1予告演出に相当する。パチンコ遊技機10では、保留変化演出が実行される場合、対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが通常態様とは異なる予告態様で表示される。なお、保留変化演出が実行された場合、当該保留変化演出の対象である特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示される一方、当該保留変化演出の実行によって他の特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示されない。本実施形態における保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームの実行が開始される前に実行が開始される演出である。つまり、保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームの実行が開始される前までに保留画像Hが予告態様で表示される演出である。
図6(a)に示すように、保留画像Hが通常態様で表示される場合、白色を基調とした保留画像Hが表示される。一方、予告態様には、複数種類ある。具体的に、図6(b)に示すように、予告態様には、青色を基調とする第1予告態様がある。また、図6(c)に示すように、予告態様には、緑色を基調とする第2予告態様がある。その他、図6(d)に示すように、予告態様には、赤色を基調とする第3予告態様がある。パチンコ遊技機10では、予告態様の種類によって、保留変化演出の対象である特別ゲームの大当り期待度が異なる。具体的に、本実施形態では、第1予告態様<第2予告態様<第3予告態様の順に、保留変化演出の対象である特別ゲームの大当り期待度が高い。予告態様の種類は、保留変化演出の演出内容ともいえる。
因みに、図6(e)~図6(h)に示すように、保留画像Hと同様、実行中画像ZGは、通常態様で表示される場合と、予告態様で表示される場合と、がある。図6(e)に示すように、実行中画像ZGが通常態様で表示される場合、白色を基調とした保留画像Hが表示される。また、図6(f)に示すように、実行中画像ZGが第1予告態様で表示される場合、青色を基調とする実行中画像ZGが表示される。図6(g)に示すように、実行中画像ZGが第2予告態様で表示される場合、緑色を基調とする実行中画像ZGが表示される。図6(h)に示すように、実行中画像ZGが第3予告態様で表示される場合、赤色を基調とする実行中画像ZGが表示される。
保留変化演出は、特別ゲームが保留されたことを契機に当該特別ゲームを対象として実行が開始される場合がある。即ち、保留変化演出は、始動口に遊技球が入球したと同時に、新たに保留された特別ゲームを対象として実行が開始される場合がある。そして、保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームの終了とともに終了する。その他、保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームよりも前に保留された特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の対象である特別ゲームを対象として実行が開始される場合がある。そして、保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームの終了とともに終了する。
保留変化演出が実行されたときの演出表示装置EHの表示内容の一例について説明する。
図7(a)に示すように、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に当該特別ゲームを対象として保留変化演出の実行が開始される場合、当該保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像H(図7(a)では、保留画像H3)を指し示すように雷を模した雷画像SDaが演出表示装置EHに表示される。さらに、雷画像SDaが表示された場合、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hを覆うようにエフェクト画像SDbが演出表示装置EHに表示される。エフェクト画像SDbが表示されることで、表示されていた保留画像Hは、一旦、遊技者から視認することが不能となる。以下の説明では、雷画像SDa及びエフェクト画像SDbが表示される演出を「雷演出」と示す。そして、図7(b)に示すように、雷演出が終了した後、保留変化演出の対象である特別ゲームに対応する保留画像Hが第2予告態様で表示され、保留変化演出の実行が開始される。パチンコ遊技機10では、第2予告態様の保留画像Hが表示されることに伴い、所定の保留演出音がスピーカSPから出力される。このように、保留変化演出は、新たな特別ゲームが保留されたと同時に実行可能である。換言すれば、保留変化演出は、始動口に遊技球が入球したと同時、又はほぼ同時に実行可能である。
パチンコ遊技機10では、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始される場合、保留登場演出が実行された後、雷演出が実行され、所定の予告態様の保留画像Hが表示される。因みに、特別ゲームが保留されたことを契機に当該特別ゲームを対象として保留変化演出の実行が開始されないときには、保留登場演出が実行された後、通常態様の保留画像Hが表示される。
パチンコ遊技機10では、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始され、保留画像Hが所定の予告態様で表示された後、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に、再度、雷演出が実行され、保留画像Hの予告態様の種類が変化する場合がある。例えば、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始され、保留画像Hが第2予告態様で表示された後、次の特別ゲームの実行が開始されたことを契機に雷演出が実行されて保留画像Hが第3予告態様で表示される場合がある。パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hの予告態様の種類が変化する場合、保留移動演出が実行された後、雷演出が実行され、保留画像Hの予告態様の種類が変化する。
また、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されず、保留変化演出の対象である特別ゲームよりも前に保留された特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の対象である特別ゲームを対象として保留変化演出の実行が開始される場合がある。つまり、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されない場合、当該保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示されずに通常態様で表示される。その後、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の対象である特別ゲームを対象として保留変化演出の実行が開始され、保留変化演出の対象である特別ゲームに対応する保留画像Hが所定の予告態様で表示される場合がある。例えば、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されず、保留画像Hが通常態様で表示された後、次の特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hが第1予告態様で表示される場合がある。パチンコ遊技機10では、保留変化演出の対象である特別ゲームよりも前に保留された特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の対象である特別ゲームを対象として保留変化演出の実行が開始される場合、保留移動演出が実行された後、雷演出が実行され、所定の予告態様の保留画像Hが表示される。
次に、保留変化演出とは異なる先読み予告演出について説明する。
本実施形態では、先読み予告演出の一例として、ゾーン演出がある。ゾーン演出は、先読みコマンドの結果に基づいて実行される演出である。ゾーン演出は、保留変化演出と異なる演出であって、保留画像Hとは異なる画像に関する演出である。本実施形態において、ゾーン演出は、第2予告演出に相当する。ゾーン演出は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機にゾーン演出の対象である特別ゲームを対象として実行が開始される。そして、ゾーン演出は、当該ゾーン演出の対象である特別ゲームに対応する演出ゲームにおいて所定の契機が到来すると終了する。本実施形態における所定の契機は、ゾーン演出の対象である特別ゲームにおいて左図柄列、及び右図柄列が一旦停止表示されることである。詳しくは後述するが、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数が「0」である状況において、新たな特別ゲームが保留されたときに、当該特別ゲームを対象としてゾーン演出が実行されないように構成されている。一方、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数が「1」以上である状況において、新たな特別ゲームが保留されたときに、当該特別ゲームを対象としてゾーン演出を実行可能に構成されている。本実施形態におけるゾーン演出は、ゾーン演出の対象である特別ゲームの実行が開始される前に実行が開始される演出である。
ゾーン演出が実行されたときの演出表示装置EHの表示内容の一例について説明する。
図8(a)に示すように、新たな特別ゲームが保留され、当該特別ゲームを対象としてゾーン演出が実行される場合、ゾーン演出の対象である特別ゲームよりも前に保留された特別ゲームの実行が開始されたことを契機にゾーン演出の実行が開始される。なお、ゾーン演出の対象である特別ゲームは、図8(a)における保留画像H2に対応する特別ゲームである。ゾーン演出の実行が開始されると、演出表示装置EHでは、ゾーン演出の実行が開始されたことを示す「決闘ゾーン 突入」という文字列が表示される。なお、演出表示装置EHの左上隅には、演出ゲームが表示される。
図8(b)に示すように、図8(a)に実行が開始した特別ゲーム中においてゾーン演出の実行が開始され、演出表示装置EHでは、「猫」を模したキャラクタCa1と、「鼠」を模したキャラクタCa2と、が決闘する様子が表示される。また、演出表示装置EHの右上隅には、「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって倒した数(図8(b)では、10匹(図中には、鼠の顔の画像×10と図示))を示す画像が表示される。
次に、図8(b)に示す特別ゲームが終了すると、演出表示装置EHでは、図8(c)に示すように次の特別ゲームの実行が開始され、図8(b)から継続してゾーン演出が実行される。図8(c)において、演出表示装置EHでは、引き続き「猫」を模したキャラクタCa1と、「鼠」を模したキャラクタCa2と、が決闘する様子が表示される。また、「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって倒した数(図8(c)では、90匹(図中には、鼠の顔の画像×90と図示))を示す画像が表示される。なお、ゾーン演出の対象である特別ゲームは、図8(c)における保留画像H1に対応する特別ゲームである。
次に、図8(c)に示す特別ゲームが終了すると、演出表示装置EHでは、図8(d)に示すように次の特別ゲームの実行が開始され、ゾーン演出の対象である特別ゲームの実行が開始される。演出表示装置EHでは、図8(c)から継続してゾーン演出が実行される。その後、演出表示装置EHでは、左図柄列、及び右図柄列が一旦停止表示され、リーチが形成されるとゾーン演出が終了する。このとき、「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に倒した数(図8(d)では、100匹(図中には、100撃破!!と図示))を示す画像が表示される。なお、本実施形態において、ゾーン演出には、「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に倒す数が異なる複数の種類がある。一例として、「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に倒す数には、50匹と、100匹と、777匹と、がある。パチンコ遊技機10では、「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に倒す数の種類によって、ゾーン演出の対象である特別ゲームの大当り期待度が異なる。具体的に、本実施形態では、50匹<100匹<777匹の順に、ゾーン演出の対象である特別ゲームの大当り期待度が高い。このため、パチンコ遊技機10では、「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に倒す数について、期待感を抱かせることができ、興趣の向上を図ることができる。よって、遊技者は、「猫」を模したキャラクタCa1と、「鼠」を模したキャラクタCa2と、が決闘する様子について注目し易い。
このように、先読み予告演出の一例であるゾーン演出は、連続する複数回の特別ゲームに跨って実行可能な演出である。即ち、本実施形態において、ゾーン演出は、連続予告演出である。また、ゾーン演出は、新たな特別ゲームが保留されたと同時に実行されず、新たな特別ゲームが保留された後、最初の特別ゲームの開始を契機に実行可能である。換言すれば、ゾーン演出は、始動口に遊技球が入球した後、特別ゲームの開始を契機に実行可能である。
次に、副CPU51が行う先読み予告演出に関する処理である先読み予告演出処理について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、所定条件が成立した場合に演出の実行を制限することが可能に構成されている。即ち、副CPU51は、所定条件が成立した場合に演出の実行を制限することが可能である。
図9に示すように、副CPU51は、先読みコマンドを入力すると先読み予告演出処理を実行し得る。即ち、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されると先読み予告演出処理を実行し得る。副CPU51は、遊技状態に応じて、先読み予告演出処理を実行する場合と、先読み予告演出処理を実行しない場合と、がある。通常状態において第1特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を実行する。一方、通常状態において第2特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を実行しない。また、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を実行する。一方、特別状態及び特定状態の何れかにおいて第1特別保留数を特定可能な先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を実行しない。先読み予告演出処理において副CPU51は、最初に、先読み共通禁則処理を実行する(ステップS101)。
先読み共通禁則処理について説明する。
先読み共通禁則処理は、所定条件が成立した場合に先読み予告演出(保留変化演出及びゾーン演出)の実行を制限するための処理である。
図10に示すように、副CPU51は、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC3の特別ゲームがあるか否かを判定する(ステップS201)。具体的に、通常状態において、副CPU51は、新たに保留された第1特別ゲームよりも前に保留された保留中の第1特別ゲームの中に先読みコマンドSC3の特別ゲームがあるか否かを判定する。特別状態及び特定状態の何れかにおいて、副CPU51は、新たに保留された第2特別ゲームよりも前に保留された保留中の第2特別ゲームの中に先読みコマンドSC3の特別ゲームがあるか否かを判定する。新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC3がある場合、副CPU51は、先読み予告演出の実行を禁止するためのフラグ(以下、先読み禁止フラグと示す)を副RWM53に記憶させる(ステップS202)。先読みコマンドSC3は、特別当り乱数の値が大当り判定値と一致した場合に生成される。即ち、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されたとき、当該特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームがある場合に、先読み禁止フラグを副RWM53に記憶させる。そして、副CPU51は、先読み共通禁則処理を終了する。
新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC3の特別ゲームがない場合、副CPU51は、特定状態であるか否かを判定する(ステップS203)。特定状態ではない場合、副CPU51は、先読み共通禁則処理を終了する。この場合、先読み禁止フラグは、副RWM53に記憶されていない。特定状態ではある場合、副CPU51は、時短回数が第2特別保留数未満であるか否かを判定する(ステップS204)。時短回数が第2特別保留数未満ではない場合、副CPU51は、先読み共通禁則処理を終了する。この場合、先読み禁止フラグは、副RWM53に記憶されていない。時短回数が第2特別保留数未満である場合、副CPU51は、先読み禁止フラグを副RWM53に記憶させる(ステップS205)。上述したように、パチンコ遊技機10では、特定状態において時短回数が0になると通常状態に制御される。そして、特定状態では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。一方、通常状態では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。新たな第2特別ゲームが保留されたときに時短回数が第2特別保留数未満である場合、当該第2特別ゲームの実行が開始されるときには、通常状態に制御されており、第2特別ゲームに対応する演出ゲームは実行されない。即ち、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されたとき、当該特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない場合に、先読み禁止フラグを副RWM53に記憶させる。そして、副CPU51は、先読み共通禁則処理を終了する。
図9に示すように、副CPU51は、先読み共通禁則処理を終了すると、先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されているか否かを判定する(ステップS102)。先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、副RWM53に記憶されている先読み禁止フラグを消去し、先読み予告演出処理を終了する。即ち、先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、先読み予告演出を実行しないことを決定する。このように、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されたとき、当該特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームが含まれている場合に、先読み予告演出の実行を制限する。本実施形態では、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームが含まれていることが、第3条件に相当する。本実施形態において、第3条件は、所定条件の一例である。特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームがある場合には、当該特別ゲームが大当りとなることについて期待感を抱かせつつ喜びを与えることができ、興趣の向上をさせ易い。ここで、例えば、特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームよりも後に保留された特別ゲームを対象に先読み予告演出が実行されてしまうと、特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームに対する注目度が低下する虞がある。本実施形態によれば、新たな特別ゲームが保留されたとき、当該特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームがある場合に、先読み予告演出の実行を制限することにより、遊技者が注目し易い状況で演出を実行させることができる。
また、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されたとき、当該特別ゲームの実行に対応する演出ゲームが実行されない場合に、先読み予告演出の実行を制限する。本実施形態では、特定状態であって、且つ、時短回数が第2特別保留数未満であることが、第3条件に相当する。例えば、先読み予告演出の対象である特別ゲームの実行が開始されるとき、当該特別ゲームの演出ゲームが実行されなければ、遊技者は興趣を低下させる虞がある。特に、先読み予告演出は、大当りとなることを示唆する演出であり、遊技者に期待感を抱かせる演出である。そのような演出が実行された特別ゲームであるのに、当該特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されなければ、大当りとなったのか否かについて理解し難く、興趣を低下させる虞がある。本実施形態によれば、新たな特別ゲームが保留されたとき、当該特別ゲームの実行に対応する演出ゲームが実行されない場合に、先読み予告演出の実行を制限することにより、興趣の低下を抑制することができる。
このように、本実施形態では、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において、当該特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームが含まれていると、第3条件に該当する。また、本実施形態では、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において、特定状態であって、且つ、時短回数が第2特別保留数未満であると、第3条件に該当する。そして、副CPU51は、第3条件に該当した場合に、保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限する。
先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されていない場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選を実行する(ステップS103)。先読み予告演出抽選について説明する。
先読み予告演出抽選は、先読み予告演出を実行するか否かを抽選する処理である。
図11に示すように、副CPU51は、保留数に応じて、先読み予告演出抽選テーブルを決定する。具体的に、通常状態において第1特別保留数が「1」である場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST1を決定する。特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「1」である場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST1を決定する。このように、保留数が「1」である場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST1を決定する。パチンコ遊技機10では、第1特別保留数が「0」である状況において第1特別始動口15に遊技球が入球した場合に第1特別保留数が「1」となる。また、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数が「0」である状況において第2特別始動口16に遊技球が入球した場合に第2特別保留数が「1」となる。
通常状態において第1特別保留数が「2」~「4」の何れかである場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST2を決定する。特別状態及び特定状態の何れかにおいて第2特別保留数が「2」~「4」の何れかである場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST2を決定する。このように、保留数が「2」~「4」の何れかである場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST2を決定する。パチンコ遊技機10では、第1特別保留数が「1」以上である状況において第1特別始動口15に遊技球が入球した場合、第1特別始動口15に遊技球が入球する前の第1特別保留数に応じて、第1特別保留数が「2」~「4」の何れかとなる。また、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数が「1」以上である状況において第2特別始動口16に遊技球が入球した場合、第2特別始動口16に遊技球が入球する前の第1特別保留数に応じて、第1特別保留数が「2」~「4」の何れかとなる。
図12(a)に示すように、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST1を決定した場合、副CPU51は、予告演出YE1~YE3の何れかを実行すること、又は先読み予告演出を実行しないことを抽選により決定する。副CPU51は、乱数生成処理によって生成した乱数を取得し、当該取得した乱数の値と、予告演出YE1~YE3のそれぞれに予め定めた判定値と、を比較することにより、予告演出YE1~YE3の何れを実行するか判定する。例えば、副CPU51は、取得した乱数の値が予告演出YE1の判定値と一致した場合に予告演出YE1を実行することを決定する。なお、取得した乱数の値が予告演出YE1~YE3の判定値の何れにも一致しなかった場合、先読み予告演出を実行しないことを決定する。
予告演出YE1~YE3は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に当該特別ゲームを対象として保留変化演出を開始する先読み予告演出である。なお、抽選テーブルST1により抽選される先読み予告演出には、ゾーン演出が含まれない。予告演出YE1は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第1予告態様で表示される演出である。予告演出YE2は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第2予告態様で表示される演出である。予告演出YE3は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第3予告態様で表示される演出である。予告演出YE1~YE3は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に、保留画像Hの予告態様の種類が変化しない演出である。
予告演出YE1~YE3の何れかを実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、決定した先読み予告演出(保留変化演出)の実行を開始させる。副CPU51は、保留変化演出の対象である特別ゲームが終了すると、保留変化演出を終了させる。例えば、予告演出YE1を実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、保留変化演出の対象である特別ゲームを対象として保留変化演出の実行を開始させる。副CPU51は、演出表示装置EHにおいて保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第1予告態様で表示されるように制御する。その後、副CPU51は、保留変化演出の対象である特別ゲームが終了とともに保留変化演出を終了させる。なお、副CPU51は、先読み予告演出抽選において予告演出YE1~YE3の何れかを実行することを決定した場合であっても、保留変化演出の実行を制限することがある。保留変化演出の実行を制限する処理(保留変化禁則処理)については、後述する。
このように、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST1を決定した場合、副CPU51は、保留変化演出を実行させることがある。一方、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST1を決定した場合、副CPU51は、ゾーン演出を実行することがない。上述したように、保留数が「1」である場合に先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST1が決定される。このため、特別ゲームの保留数が0である状況において始動口に遊技球が入球した場合には、保留変化演出が実行されることがある一方、ゾーン演出が実行されない。
図12(b)に示すように、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST2を決定した場合、副CPU51は、予告演出YE1~YE12の何れかを実行すること、又は先読み予告演出を実行しないことを抽選により決定する。副CPU51は、乱数生成処理によって生成した乱数を取得し、当該取得した乱数の値と、予告演出YE1~YE12のそれぞれに予め定めた判定値と、を比較することにより、予告演出YE1~YE12の何れを実行するか判定する。なお、取得した乱数の値が予告演出YE1~YE12の判定値の何れにも一致しなかった場合、先読み予告演出を実行しないことを決定する。
上述したように、予告演出YE1~YE3は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に当該特別ゲームを対象として保留変化演出を開始する先読み予告演出である。予告演出YE4~YE6は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に、新たに保留された特別ゲームを対象として保留変化演出を開始する先読み予告演出である。予告演出YE4は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第1予告態様で表示される演出である。予告演出YE5は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第2予告態様で表示される演出である。予告演出YE6は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第3予告態様で表示される演出である。
なお、本実施形態では、予告演出YE4~YE6の何れかを実行することが決定された場合、保留変化演出の対象である特別ゲームの実行が開始されるまでの何れの特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行を開始するかを抽選により決定する。なお、通常状態のときは、第1特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行が開始され得る一方、第2特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行が開始され得ない。また、特別状態及び特定状態のときは、第2特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行が開始され得る一方、第1特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行が開始され得ない。例えば、通常状態において副CPU51は、第1特別保留数が「3」であって、予告演出YE4を実行することを決定した場合、次回の第1特別ゲームの実行が開始されるとき、及び次次回の第1特別ゲームの実行が開始されるときの何れにおいて保留変化演出を開始するかを抽選により決定する。そして、副CPU51は、決定した保留変化演出の開始タイミングにて保留変化演出を開始させる。
予告演出YE4~YE6の何れかを実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、決定した保留変化演出の開始タイミングにて決定した先読み予告演出(保留変化演出)の実行を開始させる。副CPU51は、保留変化演出の対象である特別ゲームが終了すると、保留変化演出を終了させる。例えば、予告演出YE4を実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、決定した保留変化演出の開始タイミングにて保留変化演出の対象である特別ゲームを対象として保留変化演出の実行を開始させる。副CPU51は、演出表示装置EHにおいて保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第1予告態様で表示されるように制御する。その後、副CPU51は、保留変化演出の対象である特別ゲームの終了とともに保留変化演出を終了させる。なお、副CPU51は、先読み予告演出抽選において予告演出YE4~YE6の何れかを実行することを決定した場合であっても、保留変化演出の実行を制限することがある。
予告演出YE7~YE9は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に当該特別ゲームを対象として保留変化演出を開始するとともに、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hの予告態様の種類を変化させる演出である。予告演出YE7は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第1予告態様で表示され、その後、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第2予告態様で表示される演出である。予告演出YE8は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第1予告態様で表示され、その後、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第3予告態様で表示される演出である。予告演出YE9は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第2予告態様で表示され、その後、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第3予告態様で表示される演出である。
なお、本実施形態では、予告演出YE7~YE9の何れかを実行することが決定された場合、保留変化演出の対象である特別ゲームの実行が開始されるまでの何れの特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hの予告態様の種類を変化させるかを抽選により決定する。なお、通常状態のときは、第1特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hの予告態様の種類が変化し得る一方、第2特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hの予告態様の種類が変化し得ない。また、特別状態及び特定状態のときは、第2特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hの予告態様の種類が変化し得る一方、第1特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留画像Hの予告態様の種類が変化し得ない。例えば、特別状態及び特定状態において副CPU51は、第2特別保留数が「3」であって、予告演出YE7を実行することを決定した場合、次回の第2特別ゲームの実行が開始されるとき、及び次次回の第2特別ゲームの実行が開始されるときの何れにおいて保留変化演出を開始するかを抽選により決定する。そして、副CPU51は、決定した実行タイミングにて保留画像Hの予告態様の種類を変化させる。
予告演出YE7~YE9の何れかを実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、決定した先読み予告演出(保留変化演出)の実行を開始させる。その後、副CPU51は、決定した実行タイミングにて保留画像Hの予告態様の種類を変化させる。副CPU51は、保留変化演出の対象である特別ゲームが終了すると、保留変化演出を終了させる。例えば、予告演出YE7を実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、保留変化演出の対象である特別ゲームを対象として保留変化演出の実行を開始させる。副CPU51は、演出表示装置EHにおいて保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第1予告態様で表示されるように制御する。その後、副CPU51は、決定した実行タイミングにて保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第2予告態様で表示されるように制御する。その後、副CPU51は、保留変化演出の対象である特別ゲームの終了とともに保留変化演出を終了させる。なお、副CPU51は、先読み予告演出抽選において予告演出YE7~YE9の何れかを実行することを決定した場合であっても、保留変化演出の実行を制限することがある。
予告演出YE10~YE12は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機に、新たに保留された特別ゲームを対象としてゾーン演出を開始する先読み予告演出である。予告演出YE10は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機にゾーン演出の実行が開始され、当該ゾーン演出において「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に50匹倒す演出である。予告演出YE11は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機にゾーン演出の実行が開始され、当該ゾーン演出において「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に100匹倒す演出である。予告演出YE12は、特別ゲームの実行が開始されたことを契機にゾーン演出の実行が開始され、当該ゾーン演出において「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に777匹倒す演出である。
なお、本実施形態では、予告演出YE10~YE12の何れかを実行することが決定された場合、次の特別ゲームの実行が開始されるときにゾーン演出の実行が開始される。例えば、副CPU51は、保留数が「4」であって、予告演出YE10を実行することを決定した場合、保留数が「3」となる次の特別ゲームの実行が開始されるときにゾーン演出を開始させる。この場合、ゾーン演出の対象である特別ゲームに対応する演出ゲームにおいて左図柄列、及び右図柄列が一旦停止表示されるまでの4回の特別ゲームに跨ってゾーン演出が実行されることとなる。
予告演出YE10~YE12の何れかを実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、変動開始コマンドを入力すると、決定した先読み予告演出(ゾーン演出)の実行を開始させる。具体的に、通常状態において副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、第1変動開始コマンドを入力すると、決定した先読み予告演出(ゾーン演出)の実行を開始させる。なお、副CPU51は、通常状態において第2変動開始コマンドを入力しても、先読み予告演出の実行を開始させない。特別状態及び特定状態において副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、第2変動開始コマンドを入力すると、決定した先読み予告演出(ゾーン演出)の実行を開始させる。なお、副CPU51は、特別状態及び特定状態において第1変動開始コマンドを入力しても、先読み予告演出の実行を開始させない。副CPU51は、ゾーン演出の対象である特別ゲームに対応する演出ゲームにおいて左図柄列、及び右図柄列が一旦停止表示されると、ゾーン演出を終了させる。例えば、予告演出YE10を実行することが決定した場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了した後に、変動開始コマンドを入力すると、ゾーン演出の実行を開始させる。副CPU51は、演出表示装置EHにおいて「猫」を模したキャラクタCa1が「鼠」を模したキャラクタCa2を決闘によって最終的に50匹倒す様子が表示されるように制御する。その後、副CPU51は、ゾーン演出の対象である特別ゲームに対応する演出ゲームにおいて左図柄列、及び右図柄列が一旦停止表示されると、ゾーン演出を終了させる。なお、副CPU51は、先読み予告演出抽選において予告演出YE10~YE12の何れかを実行することを決定した場合であっても、ゾーン演出の実行を制限することがある。ゾーン演出の実行を制限する処理(ゾーン禁則処理)については、後述する。
このように、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST2を決定した場合、副CPU51は、保留変化演出を実行させることがある。また、先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST2を決定した場合、副CPU51は、保留変化演出及びゾーン演出のうち少なくとも何れか一方を実行させることがある。上述したように、保留数が「2」~「4」の何れかである場合に先読み予告演出抽選テーブルとして抽選テーブルST2が決定される。このため、特別ゲームの保留数が1以上である状況において始動口に遊技球が入球した場合には、保留変化演出及びゾーン演出のうち少なくとも何れか一方が実行されることがある。
図9に戻り、実行する先読み予告演出が決定され、先読み予告演出抽選が終了した後、副CPU51は、保留変化演出に非当選か否かを判定する(ステップS104)。保留変化演出に非当選である場合、副CPU51は、ゾーン演出に非当選か否かを判定する(ステップS105)。ゾーン演出に非当選である場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了する。
ステップS104において保留変化演出に非当選ではない場合(当選である場合)、副CPU51は、保留変化禁則処理を実行する(ステップS106)。その後、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了する。ステップS105においてゾーン演出に非当選ではない場合(当選である場合)、副CPU51は、ゾーン禁則処理を実行する(ステップS107)。その後、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了する。
保留変化禁則処理について説明する。
保留変化禁則処理は、所定条件が成立した場合に保留変化演出の実行を制限するための処理である。なお、保留変化禁則処理において、ゾーン演出の実行を制限する処理は実行され得ない。
図13に示すように、副CPU51は、特定演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS301)。上述したように、本実施形態における特定演出は、スーパーリーチ演出である。即ち、ステップS301において副CPU51は、スーパーリーチ演出を実行中であるか否かを判定する。特定演出を実行中である場合、副CPU51は、入賞タイミングの保留変化演出の実行を禁止する(ステップS302)。
具体的に、予告演出YE1~YE3の何れかを実行することが決定されていた場合に特定演出が実行中であると、副CPU51は、予告演出YE1~YE3が実行されないように制御する。換言すれば、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において特定演出が実行中であると、副CPU51は、予告演出YE1~YE3が実行されないように制御する。これにより、特定演出が実行されていなければ、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されるはずが、保留変化演出の実行が開始されず、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示されずに通常態様で表示される。
予告演出YE7~YE9の何れかを実行することが決定されていた場合に特定演出が実行中であると、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出を開始させずに、次回以降の特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されるように制御する。即ち、予告演出YE7~YE9の何れかを実行することが決定されていた場合、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出を開始することを禁止する。換言すれば、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において特定演出が実行中であると、副CPU51は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出を開始させないように制御する。これにより、本来であれば、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されるはずが、保留変化演出の実行が開始されず、その後、次回以降の特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行が開始される。例えば、予告演出YE7を実行することが決定されていた場合、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されず、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示されずに通常態様で表示される。その後、次回以降の特別ゲームの実行が開始されたことを契機に保留変化演出の実行が開始され、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが第2予告態様で表示される。なお、予告演出YE4~YE6は、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出を開始させる演出ではないため、影響がない。
このように、副CPU51は、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において特定演出が実行中であると、保留変化演出に実行を制限する。本実施形態では、特定演出が実行されていることが、第1条件に相当する。本実施形態において、第1条件は、所定条件の一例である。上述したように、パチンコ遊技機10では、スーパーリーチ演出の実行中において保留画像Hが演出表示装置EHに表示されない。このような保留画像Hが演出表示装置EHに表示されない状況では、保留変化演出が実行されても、保留変化演出が実行されたことを遊技者が理解し難い。また、スーパーリーチ演出は、実行中の特別ゲームが大当りとなることについて期待感を抱かせることができ、興趣の向上をさせ易い演出である。ここで、例えば、スーパーリーチ演出の実行中に保留変化演出が実行されてしまうと、スーパーリーチ演出に対する注目度が低下する虞がある。また、スーパーリーチ演出の実行中に保留変化演出が実行されても、スーパーリーチ演出に注目するあまり、保留変化演出が実行されたことに気が付かない虞もある。スーパーリーチ演出の実行中に保留変化演出が実行されてしまうと、どちらの演出に注目すればよいか迷わせてしまい、結果として遊技者が興趣を低下させる虞がある。本実施形態によれば、スーパーリーチ演出の実行中である場合に、保留変化演出の実行を制限することにより、遊技者が注目し易い状況で演出を実行させることができる。
図13に示すように、副CPU51は、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがあるか否かを判定する(ステップS303)。つまり、副CPU51は、保留変化演出を実行中であること、又は、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留変化演出を実行することが決定されているか否かを判定する。新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがない場合、副CPU51は、保留変化禁則処理を終了する。新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがある場合、副CPU51は、保留変化演出に当選した特別ゲームが終了するまで保留変化演出の実行を禁止する(ステップS304)。
以下、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがある場合について、説明する。
予告演出YE1~YE3の何れかを実行することが決定されていた場合、副CPU51は、予告演出YE1~YE3が実行されないように制御する。即ち、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがあると、副CPU51は、予告演出YE1~YE3が実行されないように制御する。これにより、本来であれば、新たな特別ゲームが保留されたことを契機に保留変化演出の実行が開始されるはずが、保留変化演出の実行が開始されず、保留変化演出の対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示されずに通常態様で表示される。
予告演出YE4~YE9の何れかを実行することが決定されていた場合、副CPU51は、保留変化演出に当選した特別ゲームが終了するまで、保留変化演出の実行が開始されないように制御する。換言すれば、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがあると、副CPU51は、保留変化演出に当選した特別ゲームが終了するまで、保留変化演出の実行が開始されないように制御する。この場合、副CPU51は、保留変化演出に当選した特別ゲームが終了した後の特別ゲームの開始を契機に保留変化演出を開始するとよい。
このように、副CPU51は、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがあると、保留変化演出の実行を制限する。本実施形態では、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがあることが、第1条件に相当する。上述したように、パチンコ遊技機10では、予告態様の種類によって、保留変化演出の対象である特別ゲームの大当り期待度が異なる。このような保留変化演出が同時に複数の保留中の特別ゲームを対象に実行されると、遊技者に何れの特別ゲームに注目すればよいか迷わせてしまい、結果として遊技者が興趣を低下させる虞がある。本実施形態によれば、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームである場合に、保留変化演出の実行を制限することにより、保留変化演出が同時に複数の保留中の特別ゲームを対象に実行されないようにし、遊技者が注目し易い状況で演出を実行させることができる。
このように、本実施形態では、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において特定演出が実行中であると第1条件に該当する。また、本実施形態では、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがあると第1条件に該当する。そして、副CPU51は、第1条件に該当した場合に、保留変化演出を制限する一方、ゾーン演出の実行を制限しない。
次に、ゾーン禁則処理について説明する。
ゾーン禁則処理は、所定条件が成立した場合にゾーン演出の実行を制限するための処理である。ゾーン禁則処理において保留変化演出の実行を制限する処理は実行され得ない。
図14に示すように、副CPU51は、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームがあるか否かを判定する(ステップS401)。具体的に、通常状態において、副CPU51は、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の第1特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームがあるか否かを判定する。特別状態及び特定状態の何れかにおいて、副CPU51は、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の第2特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームがあるか否かを判定する。新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームがある場合、副CPU51は、ゾーン演出の実行を禁止する(ステップS402)。その後、副CPU51は、ゾーン禁則処理を終了する。
新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームがある場合、副CPU51は、予告演出YE10~YE12が実行されないように制御する。換言すれば、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームがあると、副CPU51は、予告演出YE10~YE12が実行されないように制御する。これにより、本来であれば、次の特別ゲームの実行が開始されたことを契機にゾーン演出の実行が開始されるはずが、ゾーン演出の実行が開始されず、ゾーン演出の実行が開始されないままゾーン演出の対象である特別ゲームの実行が開始して終了する。
このように、副CPU51は、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームが含まれていると、ゾーン演出の実行を制限する。上述したように、先読みコマンドSC2は、特定の変動内容を特定可能な情報である。つまり、副CPU51は、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において、特定の変動内容となる特別ゲームが含まれていると、ゾーン演出の実行を制限する。本実施形態では、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特定の変動内容となる特別ゲームが含まれていることが、第2条件に相当する。本実施形態において、第2条件は、所定条件の一例である。上述したように、特定の変動内容は、はずれ変動パターンの一例である「リーチあり」の変動パターンによって特定可能な演出内容(変動内容)である。そして、ゾーン演出は、連続する複数の特別ゲームに跨って実行される連続予告演出である。例えば、ゾーン演出の実行中にリーチ演出が実行されると、遊技者は、ゾーン演出に注目するあまりリーチ演出に気が付かない虞がある。また、ゾーン演出の実行中にリーチ演出が実行されてしまうと、どちらの演出に注目すればよいか迷わせてしまい、結果として遊技者が興趣を低下させる虞がある。また、ゾーン演出の実行中にリーチ演出が実行されてしまうと、当該リーチ演出が実行されている特別ゲームが、ゾーン演出の対象であると誤認する虞がある。本実施形態によれば、保留中の特別ゲームの中に、対応する演出ゲームにおいてリーチ演出が実行される特別ゲームがある場合に、ゾーン演出の実行を制限することにより、遊技者が注目し易い状況で演出を実行させることができる。
図14に示すように、ステップS401において副CPU51は、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に先読みコマンドSC2の特別ゲームがない場合、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームがあるか否かを判定する(ステップS403)。つまり、副CPU51は、ゾーン演出を実行中である、又は、新たに保留された特別ゲームよりも前にゾーン演出を実行することが決定されているか否かを判定する。新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームがない場合、副CPU51は、ゾーン禁則処理を終了する。新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームがある場合、副CPU51は、ゾーン演出の実行を禁止する(ステップS404)。その後、副CPU51は、ゾーン禁則処理を終了する。
新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームがある場合、副CPU51は、予告演出YE10~YE12が実行されないように制御する。換言すれば、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームがあると、副CPU51は、予告演出YE10~YE12が実行されないように制御する。これにより、本来であれば、次の特別ゲームの実行が開始されたことを契機にゾーン演出の実行が開始されるはずが、ゾーン演出の実行が開始されず、ゾーン演出の実行が開始されないままゾーン演出の対象である特別ゲームの実行が開始して終了する。
このように、副CPU51は、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームが含まれていると、ゾーン演出に実行を制限する。本実施形態では、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームが含まれていることが、第2条件に相当する。上述したように、ゾーン演出は、連続する複数の特別ゲームに跨って実行される連続予告演出である。また、ゾーン演出は、ゾーン演出の対象である特別ゲームに対応する演出ゲームにおいてリーチが形成されるまで継続される演出である。このようなゾーン演出について、複数のゾーン演出が同時に実行されると、何れの特別ゲームに対応するゾーン演出であるか理解し難くなる虞がある。また、何れのゾーン演出に注目すればよいか迷わせてしまい、結果として遊技者が興趣を低下させる虞がある。本実施形態によれば、保留中の特別ゲームの中にゾーン演出の実行される特別ゲームである場合に、ゾーン演出の実行を制限することにより、1のゾーン演出について注目させることができるため、遊技者が注目し易い状況で演出を実行させることができる。
このように、本実施形態では、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において当該特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特定の変動内容となる特別ゲームが含まれていると第2条件に該当する。また、本実施形態では、始動口に遊技球が入球したことに基づいて特別ゲームの実行が保留された状況において新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中にゾーン演出に当選した特別ゲームがあると第2条件に該当する。そして、副CPU51は、第2条件に該当した場合に、ゾーン演出を制限する一方、保留変化演出の実行を制限しない。
以上のように、副CPU51は、所定条件が成立した場合に演出の実行を制限することが可能である。そして、所定条件には、第1条件と、第1条件とは異なる第2条件と、第1条件及び前記第2条件とは異なる第3条件と、が含まれる。パチンコ遊技機10では、第1条件が成立していると、保留変化演出の実行が制限されることがある。また、パチンコ遊技機10では、第2条件が成立していると、ゾーン演出の実行が制限されることがある。そして、パチンコ遊技機10では、第3条件が成立していると、保留変化演出及びゾーン演出の実行が制限されることがある。
第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)第1実施形態では、第1条件が成立した場合に保留変化演出の実行が制限され、第2条件が成立した場合にゾーン演出の実行が制限されるように構成されている。これにより、保留変化演出及びゾーン演出の種類に応じたそれぞれの条件によって、保留変化演出及びゾーン演出の何れかの実行を制限することができる。さらに、第1実施形態では、第3条件が成立した場合に保留変化演出及びゾーン演出の実行が制限されるように構成されている。これにより、保留変化演出及びゾーン演出の種類によらず、第3条件によって、保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限することができる。例えば、保留変化演出について注目し難い状況において保留変化演出が実行されると、保留変化演出が実行されても遊技に対する興趣が向上し難い。第1実施形態によれば、例えば、保留変化演出について注目し難い状況では、保留変化演出の実行を制限するが、ゾーン演出の実行を制限しないようにすることができる。また、例えば、ゾーン演出について注目し難い状況では、ゾーン演出の実行を制限するが、保留変化演出の実行を制限しないようにすることができる。また、例えば、保留変化演出及びゾーン演出について注目し難い状況では、保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限することができる。このように、第1実施形態によれば、状況に応じて保留変化演出及びゾーン演出の何れか一方又は両方の実行を制限することができる。これにより、保留変化演出及びゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で実行させることができる。
(1-2)第1実施形態では、第1条件が成立した場合に保留変化演出の実行が制限され、第2条件が成立した場合にゾーン演出(連続予告演出)の実行が制限されるように構成されている。これにより、保留変化演出の仕様に応じて保留変化演出の実行を制限することができる。また、連続予告演出であるというゾーン演出の仕様に応じてゾーン演出の実行を制限することができる。このように、保留変化演出及びゾーン演出の仕様に応じたそれぞれの条件によって、保留変化演出及びゾーン演出の何れかの実行を制限することができる。さらに、第1実施形態では、第3条件が成立した場合に保留変化演出及びゾーン演出の実行が制限されるように構成されている。これにより、保留変化演出及びゾーン演出の仕様によらず、第3条件によって、保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限することができる。第1実施形態によれば、状況に応じて保留変化演出及びゾーン演出の何れか一方又は両方の実行を制限することができる。これにより、保留変化演出又はゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で実行させることができる。
(1-3)第1実施形態では、新たに特別ゲームの実行が保留された状況においてスーパーリーチ演出が実行されていると、保留変化演出の実行が制限されるように構成されている。例えば、保留変化演出について注目し難い状況において保留変化演出が実行されると、保留変化演出が実行されても遊技に対する興趣が向上し難い。第1実施形態によれば、例えば、スーパーリーチ演出が実行されていることにより保留変化演出について注目し難くなる虞がある状況において、保留変化演出の実行を制限することができる。このように、第1実施形態によれば、状況に応じて保留変化演出の実行を制限することができる。これにより、保留変化演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で保留変化演出を実行させ易くすることができる。
(1-4)第1実施形態では、新たに特別ゲームの実行が保留された状況において当該特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に特定の変動内容となる特別ゲームがあると、ゾーン演出の実行が制限されるように構成されている。例えば、保留中の特別ゲームの中に特定の変動内容となる特別ゲームがあるときに、新たに保留された特別ゲームを対象としてゾーン演出が実行されてしまうと、特定の変動内容である保留中の特別ゲーム、及び新たに保留された特別ゲームの何れに注目すればよいかわからず、興趣を低下させる虞がある。第1実施形態によれば、保留中の特別ゲームの中に特定の変動内容となる特別ゲームがあるときに、ゾーン演出の実行を制限するように構成されている。このように、第1実施形態によれば、状況に応じてゾーン演出の実行を制限することができる。これにより、ゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況でゾーン演出を実行させ易くすることができる。
(1-5)第1実施形態では、スーパーリーチ演出の実行中に保留変化演出が実行されない。スーパーリーチ演出及び保留変化演出は、遊技者に特別ゲームが大当りとなるかについて期待を抱かせる演出である。そして、スーパーリーチ演出は、実行中の特別ゲームを対象として実行される一方、保留変化演出は、保留中の特別ゲームを対象として実行される。即ち、例えば、スーパーリーチ演出の実行中に保留変化演出が実行された場合、実行中のスーパーリーチ演出の対象である特別ゲームと、保留変化演出の対象である特別ゲームとは異なる特別ゲームである。このため、スーパーリーチ演出及び保留変化演出が同時に実行されると、何れの演出を注目してよいか迷い、結果として両方の演出について注目し難くなる虞がある。第1実施形態によれば、スーパーリーチ演出の実行中に保留変化演出が実行されないため、スーパーリーチ演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況でスーパーリーチ演出を実行させることができる。また、保留変化演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で保留変化演出を実行させることができる。
(1-6)第1実施形態では、保留変化演出の実行中に、実行中の保留変化演出とは異なる保留変化演出が実行されない。複数の保留変化演出が同時に実行されてしまうと、何れの保留変化演出に注目してよいか迷い、結果として両方の演出について注目し難くなる虞がある。第1実施形態によれば、複数の保留変化演出が同時に実行されないため、保留変化演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で保留変化演出を実行させることができる。
(1-7)第1実施形態では、リーチ演出及びゾーン演出が同時に実行されない。リーチ演出及びゾーン演出が同時に実行されると、何れの演出を注目してよいか迷い、結果として両方の演出について注目し難くなる虞がある。第1実施形態によれば、リーチ演出の実行中にゾーン演出が実行されないため、リーチ演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況でリーチ演出を実行させることができる。また、ゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況でゾーン演出を実行させることができる。
(1-8)第1実施形態では、ゾーン演出の実行中に、実行中のゾーン演出とは異なるゾーン演出が実行されない。複数のゾーン演出が同時に実行されてしまうと、何れのゾーン演出に注目してよいか迷い、結果として両方の演出について注目し難くなる虞がある。第1実施形態によれば、複数のゾーン演出が同時に実行されないため、ゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況でゾーン演出を実行させることができる。
(1-9)第1実施形態では、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームがある場合、先読み予告演出(保留変化演出及びゾーン演出)を実行しない。例えば、先読み予告演出が実行されてしまうと、当該先読み予告演出に注目するあまり、大当りとなる特別ゲームに対応する演出について注目し難くなる虞がある。第1実施形態によれば、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームがある場合、先読み予告演出が実行されないため、大当りとなる特別ゲームに対応する演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で大当りとなる特別ゲームに対応する演出を実行させることができる。
(1-10)第1実施形態では、第1条件が成立した場合に保留変化演出の実行が制限され、第2条件が成立した場合にゾーン演出の実行が制限されるように構成されている。これにより、保留画像に関する演出であるという保留変化演出の仕様に応じて保留変化演出の実行を制限することができる。また、保留画像とは異なる画像に関する演出であるというゾーン演出の仕様に応じてゾーン演出の実行を制限することができる。これにより、保留変化演出又はゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で実行させることができる。
(1-11)第1実施形態において、保留変化演出は始動口に遊技球が入球したと同時に実行可能である一方、ゾーン演出は始動口に遊技球が入球した後、特別ゲームの開始を契機に実行可能である。このため、始動口に遊技球が入球したと同時に実行されるという保留変化演出の仕様に応じて保留変化演出の実行を制限することができる。また、始動口に遊技球が入球した後、特別ゲームの開始を契機に実行されるというゾーン演出の仕様に応じて保留変化演出の実行を制限することができる。これにより、保留変化演出又はゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で実行させることができる。
(1-12)第1実施形態においてゾーン演出は、連続する複数回の特別ゲームに跨って実行可能な演出である。よって、連続する複数回の特別ゲームに跨って実行されるというゾーン演出の仕様に応じて保留変化演出の実行を制限することができる。これにより、ゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で実行させることができる。
(第2実施形態)
パチンコ遊技機10の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同じ構成、及び同じ制御については、同じ符号を付すなどし、その詳細な説明を簡略化又は省略する場合がある。
本実施形態では、電源が投入されたときに先読み予告演出の実行が制限される点で第1実施形態と異なる。本実施形態では、電源断のときに副RWM53に記憶されている各種情報は、電源断後にも保持される。即ち、本実施形態では、副CPU51は、電源が投入されたときに、保持された副RWM53に記憶されている情報に基づいて復帰することが可能である。例えば、副CPU51は、演出の実行中に電源断がされ、その後、電源が投入された場合、電源断がされたときに実行中であった演出を実行することが可能である。本実施形態では、先読み予告演出の実行中に電源断がされ、その後、電源が投入された場合、電源断がされたときに実行中であった先読み予告演出を実行させないように構成されている。また、本実施形態では、先読み予告演出を実行することが決定されているが、未だ先読み予告演出の実行を開始していないときに電源断がされ、その後、電源が投入された場合、実行することが決定されていた先読み予告演出を実行させないように構成されている。
副CPU51は、副電源断処理において、実行中の演出を特定可能な情報、及び実行が決定された演出を特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。これらの情報を含む副RWM53に記憶されている各種情報は、電源断後にも保持される。副電源投入処理において副RWM53に記憶されている情報が正常である場合、副CPU51は、保持された副RWM53に記憶されている各種情報に基づいて復帰する。
副CPU51は、保持された副RWM53に記憶されている各種情報の中に先読み予告演出が実行中である情報が含まれていても、先読み予告演出を実行しないように制御する。即ち、副CPU51は、電源断がされたときに実行中であった先読み予告演出について、電源が投入されたときに実行を禁止する。また、副CPU51は、保持された副RWM53に記憶されている各種情報の中に先読み予告演出の実行が決定されていることを特定可能な情報が含まれていても、先読み予告演出を実行しないように制御する。つまり、副CPU51は、電源断がされたときに実行することが決定されていた先読み予告演出について、電源が投入されたときに実行を禁止する。このように、本実施形態では、副CPU51は、電源が投入されたときに先読み予告演出の実行を制限する。また、本実施形態では、電源が投入された後に新たな特別ゲームが保留されたときに、当該特別ゲームを対象とする先読み予告演出の実行を復電用禁則処理によって制限するように構成されている。
副CPU51が実行する復電用禁則処理について説明する。
復電用禁則処理は、所定条件が成立した場合に先読み予告演出(保留変化演出及びゾーン演出)の実行を制限するための処理である。なお、復電用禁則処理は、所定の周期毎に行うタイマ割り込み処理で実行される。
図15に示すように、副CPU51は、演出装置群DEを構成する各演出装置で初期動作が実行中であるか否かを判定する(ステップS501)。演出装置群DEを構成する各演出装置で初期動作が実行中である場合、副CPU51は、先読み禁止フラグを副RWM53に記憶させる(ステップS502)。そして、副CPU51は、復電用禁則処理を終了する。演出装置群DEを構成する各演出装置で初期動作が実行中ではない場合、副CPU51は、副RWM53に記憶されている先読み禁止フラグを消去する(ステップS503)。
副CPU51は、先読みコマンドを入力すると、先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されているか否かを判定する。先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、先読み予告演出処理(図9に示す)を実行しない。このため、先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されている場合、先読み予告演出処理における先読み予告演出抽選が実行されず、保留変化演出及びゾーン演出を実行することが決定されない。先読み禁止フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、先読み予告演出処理を実行し得る。このように、副CPU51は、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開されることによって演出装置群DEを構成する各演出装置で初期動作が実行されている場合、先読み予告演出の実行を制限する。本実施形態では、演出装置群DEを構成する各演出装置で初期動作が実行されていることが、第4条件に相当する。即ち、副CPU51は、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開されることによって第4条件に該当した場合に、保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限する。本実施形態において、第4条件は、所定条件の一例である。
図15に示すように、副CPU51は、ステップS503の後、電源断がされたときに保留されていた特別ゲームが終了していないか否かを判定する(ステップS504)。具体的に、副電源断処理において副CPU51は、副RWM53に記憶されている第1特別保留数を特定可能な情報を、電源断時の第1特別保留数を特定可能な情報(以下、電断時第1保留数と示す)として副RWM53に記憶させる。また、副電源断処理において副CPU51は、副RWM53に記憶されている第1特別保留数を特定可能な情報を、電源断時の第2特別保留数を特定可能な情報(以下、電断時第2保留数と示す)として副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第1変動開始コマンドの入力後に変動終了コマンドを入力すると電断時第1保留数を1減算する。副CPU51は、第2変動開始コマンドの入力後に変動終了コマンドを入力すると電断時第2保留数を1減算する。なお、副CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に、電断時第1保留数、及び電断時第2保留数の何れかを1減算してもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。通常状態である場合、ステップS503において副CPU51は、電断時第1保留数が0であるか否かにより電源断がされたときに保留されていた特別ゲームが終了していないか判定する。特別状態及び特定状態の何れかである場合、ステップS503において副CPU51は、電断時第2保留数が0であるか否かにより電源断がされたときに保留されていた特別ゲームが終了していないか判定する。
電源断がされたときに保留されていた特別ゲームが終了していない場合、副CPU51は、ゾーン禁止フラグを副RWM53に記憶させる(ステップS505)。そして、副CPU51は、復電用禁則処理を終了する。電源断がされたときに保留されていた特別ゲームが終了している場合、副CPU51は、副RWM53に記憶されているゾーン禁止フラグを消去する(ステップS506)。そして、副CPU51は、復電用禁則処理を終了する。
副CPU51は、図9に示す先読み予告演出処理において、ステップS107の前にゾーン禁止フラグが副RWM53に記憶されているか否かを判定する。ゾーン禁止フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、ゾーン演出の実行を禁止する。即ち、ゾーン禁止フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、先読み予告演出抽選にて当選したゾーン演出が実行されないように制御する。その後、副CPU51は、先読み予告演出処理を終了する。
このように、副CPU51は、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開された後において電源供給が遮断されたときに保留中であった特別ゲームが終了していない場合、ゾーン演出の実行を制限する。本実施形態において、電力供給が再開された後において電源供給が遮断されたときに保留中であった特別ゲームが終了していないことは、所定条件の一例である。
次に、電力供給が再開された後において先読み予告演出が制限される一例について説明する。
図16に示すように、時点t10では、特定状態に第2特別ゲームが実行されている状況において電源スイッチ60aがオフに操作されて、電力供給が遮断される。なお、このとき、電断時第2保留数は、「2」である。その後、時点t11では、電源スイッチ60aがオンに操作されて、電源供給が再開される。このとき、電源供給が遮断されたときに実行中であった第2特別ゲームの実行が再開される。また、時点t11では、各演出装置で初期動作の実行が開始される。これにより、先読み禁止フラグが副RWM53に記憶され、保留変化演出及びゾーン演出の実行が制限される。そして、時点t12では、電源供給が遮断される前に実行を開始した第2特別ゲームが終了する。
時点t13では、実行が保留されていた第2特別ゲームの実行が開始される。なお、時点t13において実行が開始した特別ゲームは、電源供給が遮断される前に保留された第2特別ゲームである。
時点t14では、時点t11で実行が開始された各演出装置で初期動作が終了する。これにより、先読み禁止フラグが副RWM53から消去され、保留変化演出及びゾーン演出の実行が非制限となる。しかしながら、電断時第2保留数は「2」であるため、ゾーン禁止フラグが副RWM53に記憶され、ゾーン演出の実行が制限される。よって、時点t14では、保留変化演出の実行が非制限となるものの、ゾーン演出の実行が制限されたままとなる。即ち、時点t14では、保留変化演出が実行可能となる一方、ゾーン演出が実行不能である。
時点t15では、時点t13で実行が開始された第2特別ゲームが終了する。これに伴い、電断時第2保留数は、「1」となる。そして、時点t16では、実行が保留されていた第2特別ゲームの実行が開始される。なお、時点t13において実行が開始した特別ゲームは、電源供給が遮断される前に保留された第2特別ゲームである。
時点t17では、時点t16で実行が開始された第2特別ゲームが終了する。これに伴い、電断時第2保留数は、「0」となる。よって、ゾーン禁止フラグが副RWM53から消去され、ゾーン演出の実行が非制限となる。即ち、時点t17では、ゾーン演出が実行可能となる。以上のように、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開された後において、保留変化演出が実行可能となるタイミングと、ゾーン演出が実行可能となるタイミングとでは、異なる。具体的には、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開された後において、保留変化演出が実行可能となるタイミングは、ゾーン演出が実行可能となるタイミングに比して早い。なお、上述したように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数が「0」である状況において、新たな特別ゲームが保留されたときに、当該特別ゲームを対象として保留変化演出を実行可能に構成されている。一方、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数が「0」である状況において、新たな特別ゲームが保留されたときに、当該特別ゲームを対象としてゾーン演出が実行されないように構成されている。
第2実施形態の効果について説明する。第2実施形態によれば、第1実施形態における(1-1)~(1-12)の効果に加えて以下の効果を有する。
(2-1)第2実施形態によれば、電力供給が再開された後において、保留変化演出とゾーン演出の実行可能となるタイミングが異なる。これにより、電力供給が再開された後、それぞれの先読み予告演出に応じて注目させ易い状況となったときに保留変化演出及びゾーン演出を実行させることができる。よって、保留変化演出又はゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で実行させることができる。
(2-2)第2実施形態では、電力供給が再開されることによって第4条件に該当した場合に、保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限するように構成されている。例えば、電力供給が開始した場合には初期動作(所謂、イニシャル動作)が行われるものがある。このような初期動作が行われているときに保留変化演出やゾーン演出が実行されると、遊技者が実行された演出について注目できない虞がある。第2実施形態によれば、電力供給が再開された後には、保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限することができる。このように、第2実施形態によれば、状況に応じて保留変化演出及びゾーン演出の実行を制限することができる。これにより、保留変化演出又はゾーン演出が実行されるときには、遊技者が注目し易い状況で実行させることができる。
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・各実施形態における先読み共通禁則処理において副CPU51は、実行中の特別ゲームが先読みコマンドSC3の特別ゲームである場合、先読み禁止フラグを副RWM53に記憶させてもよい。即ち、副CPU51は、実行中の特別ゲームが特別当り乱数の値が大当り判定値と一致する特別ゲームである場合、先読み禁止フラグを副RWM53に記憶させてもよい。
・各実施形態における保留変化禁則処理において副CPU51は、スーパーリーチ演出と異なる演出が実行されているときにも入賞タイミングの保留変化演出の実行を制限してもよい。パチンコ遊技機10は、保留画像Hが表示されていない演出の実行中に、入賞タイミングの保留変化演出の実行を制限してもよい。例えば、保留画像Hが表示されない演出とは、演出モードを切り替えるときに実行される暗転演出などがある。つまり、副CPU51は、保留画像Hが認識できない、又は認識し難い状況であるときには、保留変化演出の実行を制限してもよい。
・各実施形態における保留変化禁則処理において、新たに保留された特別ゲームよりも前に保留された保留中の特別ゲームの中に保留変化演出に当選した特別ゲームがある場合、副CPU51は、保留変化演出の実行を禁止してもよい。
・各実施形態において、副CPU51は、保留移動演出の実行中に保留変化演出の実行が開始されないように制限してもよい。保留移動演出の実行中に保留変化演出の実行が開始されると、移動前の保留画像Hに対する保留変化演出であるのか、移動後の保留画像Hに対する保留変化演出であるのかが認識し難い。このため、保留移動演出の実行中に保留変化演出の実行を制限することで、保留変化演出の対象となる保留画像Hが認識し易くなる。
・各実施形態において、先読み共通禁則処理は、先読み予告演出抽選の後に実行してもよい。この場合、先読み予告演出抽選にて先読み予告演出に当選した場合、先読み共通禁則処理を行い、所定条件に該当した場合に先読み予告演出の実行を制限するとよい。
・各実施形態において、保留変化禁則処理及びゾーン禁則処理は、先読み予告演出抽選の前に実行してもよい。この場合、保留変化禁則処理にて所定条件に該当した場合、先読み予告演出抽選で保留変化演出の抽選を行わなくてもよい。また、ゾーン禁則処理にて所定条件に該当した場合、先読み予告演出抽選でゾーン演出の抽選を行わなくてもよい。
・各実施形態において、先読み予告演出の一例として図柄EF演出が含まれていてもよい。図柄EF演出は、演出ゲームにおいて全列の演出図柄が確定停止表示されたときに、当該演出図柄を覆うようにエフェクト画像が表示される演出である。図柄EF演出は、連続する複数の特別ゲームに跨って実行される。即ち、図柄EF演出は、連続予告演出である。よって、ゾーン演出と同じ分類の先読み予告演出といえる。また、連続予告演出は、ゾーン演出及び図柄EF演出に限らず、連続する複数の特別ゲームに跨って実行される演出であれば、ゾーン演出及び図柄EF演出とは異なる演出であってもよい。図柄EF演出は、ゾーン演出と同様に、ゾーン禁則処理にて所定条件に該当した場合に実行を制限されてもよい。また、図柄EF演出は、先読み共通禁則処理にて所定条件に該当した場合に実行を制限されてもよい。一方、図柄EF演出は、保留変化禁則処理にて所定条件に該当しても実行を制限されなくてもよい。なお、図柄EF演出には複数の種類があり、種類に応じて図柄EF演出の対象である特別ゲームの大当期待度を異ならせてもよい。
・各実施形態における特別図柄入力処理において主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を副制御基板50へ出力してもよい。また、特別図柄入力処理において主CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を副制御基板50へ出力してもよい。特別図柄開始処理において主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを副制御基板50へ出力してもよい。また、特別図柄開始処理において主CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを副制御基板50へ出力してもよい。この場合、先読みコマンドは、第1特別保留数及び第2特別保留数を特定不能な制御情報であってもよい。副CPU51は、入力した第1保留数コマンド及び第2保留数コマンドに基づいて、保留登場演出処理、保留移動演出処理、及び先読み予告演出処理を実行するとよい。
・上記変更例について、主CPU42は、第1保留数コマンドに代えて、第1特別保留数の増減を特定可能な制御情報(以下、第1保留増減コマンドと示す)を副制御基板50へ出力してもよい。主CPU42は、第1特別保留数の数が増えたとき、又は減ったときに、増減後の第1保留増減コマンドを出力バッファに格納するとよい。また、主CPU42は、第2保留数コマンドに代えて、第2特別保留数の増減を特定可能な制御情報(以下、第2保留増減コマンドと示す)を副制御基板50へ出力してもよい。主CPU42は、第2特別保留数の数が増えたとき、又は減ったときに、増減後の第2保留増減コマンドを出力バッファに格納するとよい。副CPU51は、入力した第1保留増減コマンドに基づいて、第1特別保留数を特定可能な情報を副RWM53に記憶させるとよい。副CPU51は、入力した第2保留増減コマンドに基づいて、第2特別保留数を特定可能な情報を副RWM53に記憶させるとよい。副CPU51は、第1特別保留数を特定可能な情報、及び第2特別保留数を特定可能な情報に基づいて、保留登場演出処理、保留移動演出処理、及び先読み予告演出処理を実行するとよい。
・各実施形態において、副CPU51は、演出表示装置EHに、先読み予告演出が制限されていることを特定可能な画像を表示させてもよい。例えば、副CPU51は、先読み予告演出が制限中の一部、又は全部の期間において、演出表示装置EHに、先読み予告演出が制限されているときのみに表示される専用の画像を表示させてもよい。
・各実施形態において、保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームの実行が開始された後に実行可能であってもよい。つまり、保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームの実行が開始された後において、保留画像Hが予告態様で表示されてもよい。また、保留変化演出は、保留変化演出の対象である特別ゲームの実行が開始された後において、保留画像Hの予告態様の種類を変化させてもよい。
・第2実施形態における復電用禁則処理(図15に示す)のステップS504において、副CPU51は、電源断がされたときに保留されていた特別ゲームが終了していないか否か判定することに代えて、又は加えて電源が投入されてからの時間が所定時間に達しているか否かを判定してもよい。副CPU51は、電源が投入されてからの時間を計時する。副CPU51は、電源が投入されてからの時間が所定時間に達していない場合、ゾーン禁止フラグを副RWM53に記憶させる。副CPU51は、電源が投入されてからの時間が所定時間に達している場合、副RWM53に記憶されているゾーン禁止フラグを消去する。なお、所定時間は、各演出装置の初期動作の実行時間に比して長い。所定時間は、5回の特別ゲームを実行可能な時間であるとよい。即ち、所定時間は、電源断がされたときの保留数に関わらず、電源断がされたときに保留されていた特別ゲームが全て終了するまでの時間であるとよい。
・上記変更例について、副CPU51は、電源が投入されてからの時間が所定時間に達しているか否かを判定することに代えて、又は加えて電源が投入されてからの特別ゲームの実行回数が所定回数に達しているか否かを判定してもよい。副CPU51は、電源が投入されてからの特別ゲームの実行回数を計数する。副CPU51は、電源が投入されてからの特別ゲームの実行回数が所定回数に達していない場合、ゾーン禁止フラグを副RWM53に記憶させる。副CPU51は、電源が投入されてからの特別ゲームの実行回数が所定回数に達している場合、副RWM53に記憶されているゾーン禁止フラグを消去する。
・各実施形態において、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開された後、第1条件、第2条件、第3条件、及び第4条件の何れかによって、保留変化演出が実行可能となるタイミングと、ゾーン演出が実行可能となるタイミングとが異なってもよい。また、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開された後、第1条件、第2条件、第3条件、及び第4条件とは異なる条件によって、保留変化演出が実行可能となるタイミングと、ゾーン演出が実行可能となるタイミングとが異なってもよい。
・各実施形態において、大当り遊技の終了後は、必ず高入球率状態(短変動時間状態)を付与したが、これに限らず、大当り図柄の種類に応じて、高入球率状態を付与しないときがあってもよい。
・確率変動状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確率変動状態に制御する仕様や、予め定めた回数分の特別図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確率変動状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・各実施形態において、特別ゲームは、演出表示装置EHにて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
・各実施形態において、パチンコ遊技機10の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。
・各実施形態において、主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・第1実施形態において、主RWM44、及び副RWM53のうち主RWM44の記憶内容に限って、電力供給が遮断された場合でも期間保持されるように構成してもよい。この場合、電力供給が遮断されることに伴って、副RWM53の記憶情報が消去されることになる。
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記第1予告演出は、保留変化演出であり、前記第2予告演出は、連続予告演出である。
(ロ)前記演出には、第1予告演出と、第2予告演出と、特定演出と、が含まれ、前記始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動ゲームの実行が保留された状況において前記特定演出が実行中であると前記第1条件に該当する。
(ハ)電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開された後において、前記第1予告演出が実行可能となるタイミングと、前記第2予告演出が実行可能となるタイミングとでは、異なる。
(ニ)前記所定条件には、第1条件と、前記第1条件とは異なる第2条件と、前記第1条件及び前記第2条件とは異なる第3条件と、前記第1条件、前記第2条件、及び前記第3条件とは異なる第4条件と、が含まれ、電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開されることによって前記第4条件に該当した場合に、前記第1予告演出及び前記第2予告演出の実行を制限する。
(ホ)前記第2予告演出は、連続する複数回の変動ゲームに跨って実行可能な演出である。
(ヘ)前記演出実行手段には、画像を表示可能な表示手段が含まれ、前記画像には、実行が保留されている変動ゲームに対応する保留画像が含まれ、前記第1予告演出は、前記保留画像に関する演出である一方、前記第2予告演出は、前記保留画像とは異なる画像に関する演出である。
(ト)前記第1予告演出は、前記始動口に遊技球が入球したと同時に実行可能である一方、前記第2予告演出は、前記始動口に遊技球が入球した後、変動ゲームの開始を契機に実行可能である。