(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。尚、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。尚、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。尚、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
尚、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図8は、本実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図8(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図8(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。尚、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図8(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。尚、図8(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図8(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。尚、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図9、図10は、本実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図9(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図9(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図9(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
尚、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図9(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図9(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図9(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図9(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図9(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図9(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図9(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
尚、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図9(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。尚、図9(I)では、図9(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図9(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図10(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。尚、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図9(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。尚、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。尚、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。尚、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。尚、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
尚期待度示唆表示は、図9(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図9(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。尚、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
尚、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図10(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図10(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図10(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。尚、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図9、図10に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
尚、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図11(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図11(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図11(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図11(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるので、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図11に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
尚、発展演出は図11(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。尚、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図9(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図12(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図12(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図12(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図12(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図12(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図12(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。尚、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図12(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図12(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図12(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図12(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図12(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図12(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図12(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図12では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
尚、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図13(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図13(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図13(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるので、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。尚、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。尚、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図14(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図14(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図14に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。尚、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図15は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図16(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図16(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
尚、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図14に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図16(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図16(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。尚、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図16(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図16(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。尚、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組合せで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組合せで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。尚、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
尚、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
尚、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図16に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。尚、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。尚、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図10(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図17、図18は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図17(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図17(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図17(C)〜(F)、図18(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図17(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図17(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図17(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図18(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図18(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。尚、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図18(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図18(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図18(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図18(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。尚、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図18(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
尚、図17、図18に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図17、図18に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図15のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行うようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。尚、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行う際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行うとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行う。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行う際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。尚、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図19は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図19(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図19(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図19(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図19(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。尚、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図19(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図19(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図19(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図19(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061と図19(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図15のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図15のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図15のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部146SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部146SGについて説明する。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「146SGS1」と略記する場合がある。
図20−1(A)は、本実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図20−1(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
特にコマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄(演出図柄)などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図20−1(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図20−1(B)に示すように、コマンド8CX0Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8CX1Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8CX2Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8CX3Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
また、コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。
コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、例えば図20−1(B)に示すように、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変(通常)大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。
コマンドB0XX(H)は、時短状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで時短状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドB0XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリアなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリアなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
図20−2は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図20−2に示すように、本実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部(図示略)に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図20−3は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
本実施の形態では、図20−3に示すように、非リーチハズレ変動パターンとして、例えば、後述するように、時短制御が実行されていない低ベース状態において第1保留記憶数が2以下の場合に決定される変動パターンであって、変動時間が12000ミリ秒である短縮なしのPA1−1の変動パターンと、低ベース状態において第1保留記憶数が3の場合に決定される変動パターンであって、変動時間が5750ミリ秒に短縮されるPA1−2の変動パターンと、低ベース状態において第1保留記憶数が4の場合に決定される変動パターンであって、変動時間が3750ミリ秒に短縮されるPA1−3の変動パターンと、時短制御が実行されている低確高ベース状態において決定され、変動時間が5000ミリ秒に短縮されPA1−1やPA1−2に比較して短いPA1−4の変動パターンと、確変制御及び時短制御が実行されている高確高ベース状態において決定され、変動時間が3000ミリ秒に短縮されPA1−1やPA1−2に比較して短いPA1−5の変動パターンとが設けられている。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図20−3に示すように、本実施の形態におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。尚、本実施の形態においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データやテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図20−3に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図20−4は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施の形態の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では約1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図20−5(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」や「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。ここで、本実施の形態における大当り種別について、図20−5(B)を用いて説明すると、本実施の形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りA及び確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。「確変大当りA」及び「確変大当りB」の大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において所定回数(本実施の形態では100回)の特図ゲーム(変動表示)が実行されるか、或いは所定回数の特図ゲーム(変動表示)が実行されるまでに再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、所定回数の特図ゲーム(変動表示)が実行されるまでに再度発生した大当りが「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」のいずれかである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図20−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「51」〜「55」の範囲の値)がラウンド数の多い「確変大当りA」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して、第1特図の場合よりも少ない数の判定値(「96」〜「100」の範囲の値)が割り当てられている。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることが少ないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。すなわち、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を、ラウンド数の多い「確変大当りA」に決定する割合が第1特図を用いた特図ゲームの場合よりも高いので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が多くなり易く、遊技興趣を高めることができる。
尚、図20−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。尚、本実施の形態では、変動特図が第2特図である場合にも「確変大当りB」が決定可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図が第2特図である場合には、ラウンド数の少ない「確変大当りB」を決定しないようにしてもよい。また、本実施の形態では、図20−5(A)に示すように、変動特図が第1特図であるか第2特図で、各大当り種別に対する判定値の割当てが異なる大当り種別テーブルを使用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、各大当り種別に対する判定値の割当てが共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、図20−6及び図20−7に示すように、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
図20−6(A)及び図20−6(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(確変大当り用)と、大当り種別が「非確変大当り」である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(非確変大当り用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(確変大当り用)と大当り用変動パターン判定テーブル(非確変大当り用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施の形態では、大当り用変動パターン判定テーブル(確変大当り用)が使用される場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当り用変動パターン判定テーブル(非確変大当り用)が使用される場合にはスーパーリーチαが決定され易いようにこれら大当り用変動パターン判定テーブル(確変大当り用)と大当り用変動パターン判定テーブル(非確変大当り用)とに判定値が割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、図20−6(A)及び図20−6(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(確変大当り用)と大当り用変動パターン判定テーブル(非確変大当り用)には、いずれもノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して判定値が割り当てられているため、大当りとなる場合には、必ずノーマルリーチまたはスーパーリーチの演出が実行されるようになっているが、非リーチの変動パターンについても大当りとなる場合に決定するようにしてもよい。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、第1特図保留記憶数が2個以下であって第1特図の変動パターンを決定する場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルA(図示略)と、第1特図保留記憶数が3個であって第1特図の変動パターンを決定する場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルB(図示略)と、第1特図保留記憶数が4個であって第1特図の変動パターンを決定する場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルC(図示略)と、遊技状態が時短制御の実施されている低確高ベース状態であって第1特図の変動パターンを決定する場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルD(図示略)と、遊技状態が時短制御の実施されている低確高ベース状態であって第2特図の変動パターンを決定する場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブル(図20−7(A)参照)と、遊技状態が確変制御及び時短制御の実施されている高確高ベース状態であって第2特図の変動パターンを決定する場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブル(図20−7(B)参照)と、が予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、第1特図保留記憶数が3個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、第1特図保留記憶数が4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図20−3に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、第1保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、第1保留記憶数が上限数である4に達しているときに第1始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な第1始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、第1保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、図20−7(A)に示すハズレ用変動パターン判定テーブル(低確高ベース中)においては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち「1〜980」の乱数値が判定値として割り当てられ、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して乱数値「981〜997」が割り当てられている。
また、図20−7(B)に示すハズレ用変動パターン判定テーブル(高確高ベース中)においては、確変制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−5)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち「1〜980」の乱数値が判定値として割り当てられ、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して乱数値「981〜997」が割り当てられている。
つまり、本実施の形態では、第2特図ゲームの場合は、第1特図ゲームよりも、特定可変表示パターンであるスーパーリーチハズレの変動パターンが決定される割合が低くなるように設定されている。尚、本実施の形態では、第2特図ゲームの場合は、特定可変表示パターンであるスーパーリーチハズレの変動パターンの決定割合を「0」以外とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチハズレの変動パターンの決定割合が、第1特図ゲームにおいてスーパーリーチハズレの変動パターンの決定割合と異なる「0」の割合であっても良い。
また、本実施の形態では、第2特図ゲームにおいて低確高ベース中であるときには、短縮変動パターンとして特図変動時間が5000msの変動パターン(PA1−4)が決定され、第2特図ゲームにおいて高確高ベース中であるときには、短縮ありの変動パターンとして特図変動時間が変動パターン(PA1−4)よりも短い3000msの変動パターン(PA1−5)が決定されるようになっている。これにより、高確高ベース中において変動時間が5000msの長い非リーチの変動が連続することになり遊技が間延びして遊技興趣が低下してしまうことを回避するために、変動時間が3000msである短縮ありの非リーチハズレの変動パターン(PA1−5)を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低確高ベース中と高確高ベース中とで同一の短縮あり変動パターンを決定するようにしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリア(図示略)は、第1特図保留記憶部(図示略)と、第2特図保留記憶部(図示略)と、普図保留記憶部(図示略)と、遊技制御フラグ設定部(図示略)と、遊技制御タイマ設定部(図示略)と、遊技制御カウンタ設定部(図示略)と、遊技制御バッファ設定部(図示略)とを備えている。
第1特図保留記憶部(図示略)は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部(図示略)は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部(図示略)に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部(図示略)は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部(図示略)は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部(図示略)に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部(図示略)は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部(図示略)は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。遊技制御フラグ設定部(図示略)には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部(図示略)には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。遊技制御タイマ設定部(図示略)には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部(図示略)には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部(図示略)には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部(図示略)には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御バッファ設定部(図示略)には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部(図示略)には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。尚、演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば演出制御用データ保持エリア(図示略)が設けられている。演出制御用データ保持エリア(図示略)は、演出制御フラグ設定部(図示略)と、演出制御タイマ設定部(図示略)と、演出制御カウンタ設定部(図示略)と、演出制御バッファ設定部(図示略)とを備えている。演出制御フラグ設定部(図示略)には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部(図示略)には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部(図示略)には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部(図示略)には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部(図示略)には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部(図示略)には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部(図示略)には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部(図示略)には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施の形態では、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)を構成するデータが、演出制御バッファ設定部(図示略)の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)には、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)には、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施の形態の始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)には、後述する保留表示予告演出決定処理において保留表示予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。尚、保留表示フラグには、後述する保留表示予告演出決定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア、第2保留記憶表示エリアに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア、第2保留記憶表示エリアに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)の第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)の第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
次に、本実施の形態における演出制御基板12の動作を説明する。図20−8は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(146SGS51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(146SGS52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(146SGS53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:146SGS54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図20−1参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(146SGS55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域に背景画像を表示するための背景演出処理を行う(146SGS56)。次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(146SGS57)、その後、146SGS52に移行する。
(背景演出)
次に、本実施の形態における背景演出について説明する。図20−9に示すように、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域に背景画像を表示する演出として、通常背景演出、背景演出A、背景演出B、背景演出Cのいずれかを実行可能である。画像表示装置5は、複数の画像をそれぞれ異なるレイヤー(表示層)で表示することが可能であり、背景画像は、主に、飾り図柄の可変表示を行うレイヤーよりも奥側のレイヤーに表示されるため、飾り図柄を透してまたは飾り図柄の可変表示領域の周囲にて視認することが可能である。
通常背景演出は、通常背景画像を表示する演出であって、遊技状態が通常遊技状態(パチンコ遊技機1の初期設定状態、低確低ベース状態)であるときに実行され、大当りが発生することにより終了する。通常背景画像は、例えば、パチンコ遊技機1の機種に関連する画像でも関連しない画像でもよく、種々に変更可能である。また、通常背景画像は複数種類あってもよい。
背景演出Aは、画像表示装置5の表示領域全体が赤色の背景画像を表示する演出(図20−17(A)参照)であって、遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)であるときに実行可能であり、確変大当りのエンディング演出中に実行される背景種別選択演出(図20−16参照)にて選択が受付けられた場合に実行され、1.大当りが発生すること、2.確変状態が終了することのいずれかの終了条件が成立することにより終了する。背景画像は、例えば、通常背景画像を赤色にした画像であってもよいし、通常背景画像とは背景が異なる画像を赤色にした画像でもよく、種々に変更可能である。
背景演出Bは、通常背景画像とは異なるストーリー背景画像の表示と、ストーリー背景画像に表示されるキャラクタが発するセリフ画像及びセリフのスピーカ8L,8Rによる音声再生と、からなるストーリー仕立ての演出である。ストーリー背景画像は、例えば、図20−20(A)に示すように、キャラクタA,Bがいる室内や屋外などを表す背景画像(図示略)であり、キャラクタA,Bのキャラクタ画像やキャラクタA,Bが発するセリフが文字表示されるセリフ画像の背景画像とされている(図20−17(B)参照)。また、これらキャラクタ画像、セリフ画像及び背景画像を表示するレイヤーよりも手前側のレイヤーには、飾り図柄の可変表示が可能な可変表示領域が設けられる。尚、ストーリー背景画像、キャラクタ画像及びセリフ画像は、時間の経過とともに切替わる動画像であってもよい。
また、背景演出Bは、キャラクタの態様(登場数や種別等)やセリフ内容といったストーリーが異なるパターン1、パターン2、パターン3を含み、これらパターン1〜3のいずれかを選択可能とされている。尚、本実施の形態では、背景演出Bとして3種類のパターン1〜3を実行可能であるが、4種類以上の演出パターンのうちからいずれかを実行可能としてもよい。
これら背景演出Bは、遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)であるときに実行可能であり、確変大当りのエンディング演出中に実行される背景種別選択演出(図20−16(A)(B)参照)にて選択が受付けられた場合に実行され、1.大当りが発生すること、2.確変状態が終了すること、3.後述するストーリーの再生が終了すること、のいずれかの終了条件が成立することにより終了する。背景画像は、例えば、通常背景画像を赤色にした画像であってもよいし、通常背景画像とは背景が異なる画像を赤色にした画像でもよく、種々に変更可能である。
また、背景演出Bでは、背景演出Bの実行中に中断条件(停止条件)が成立した場合、実行中の背景演出Bの制御を停止し、該中断条件が解除されたときに、中断(停止)していた背景演出Bの制御を再開する。本実施の形態では、1.リーチ状態が成立したこと、2.客待ちデモ指定コマンドの受信に基づいて客待ちデモ演出を開始すること、のいずれかの中断条件が成立したときに背景演出Bの制御を中断する。
さらに、中断条件の解除に伴い、中断していた背景演出Bの制御を再開するにあたり、中断したときに表示していた段落に対応するセリフ画像を表示するとともに、中断するまでに音声再生されたセリフに対応するセリフ文字の文字色を、通常の文字色(黒色)とは異なる文字色(黄色)に替えて表示する。また、中断したときの段落の冒頭からセリフの音声再生を開始する。
背景演出Cは、画像表示装置5の表示領域全体が緑色の背景画像を表示する演出(図20−17(C)参照)であって、遊技状態が非確変状態(低確高ベース状態)であるときに実行可能であり、非確変大当りの終了後に実行され、1.大当りが発生すること、2.時短状態が終了することのいずれかの終了条件が成立することにより終了する。背景画像は、例えば、通常背景画像を緑色にした画像であってもよいし、通常背景画像とは背景が異なる画像を緑色にした画像でもよく、種々に変更可能である。
演出制御用マイクロコンピュータにおけるROM121には、各変動パターンに応じた図柄変動制御パターンテーブルや、図20−10に示す背景演出B制御パターンテーブル等が記憶されている。図柄変動制御パターンテーブルには、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。各図柄変動制御パターンには、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ並びに操作部発光制御実行データといった飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データ(プロセスデータ)が時系列的に設定されている。尚、図柄変動制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターンの各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
図20−10は、背景演出B制御パターンテーブルの構成例を示している。図20−10に示す構成例において、演出制御パターンは、例えばプロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、セリフ段落情報データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
プロセスタイマ設定値は、演出制御用CPU120における演出制御用のプロセスタイマの格納値であるプロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。尚、プロセスタイマ設定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御実行データには、例えば、背景演出Bにおける背景、キャラクタ、セリフ等の態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御実行データは、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音制御実行データには、例えば背景演出の表示動作に連動したセリフや効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L,8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音制御実行データは、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御実行データには、例えば遊技効果ランプ9や遊技盤2の各種装置に設けられる発光体などの点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御実行データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
セリフ段落情報データは、例えば、音声再生しているセリフの段落番号(またはページ数等)を特定可能な情報や、後述するように背景演出Bが中断した後にセリフの音声再生を再開させる際に、中断したときの段落の冒頭からセリフを再開させるための該段落の冒頭のプロセスデータ番号を指示するための情報といった、セリフの音声再生に関わる演出動作態様を示すデータが含まれている。尚、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御実行データ、ランプ制御実行データ、セリフ段落情報データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図20−11は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、146SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(146SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(146SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、146SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(146SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(146SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
146SGS272または146SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(146SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(146SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施の形態では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、ハズレに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄の組合せ(ハズレ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否かを決定する(146SGS277)。尚、本実施の形態では、予告演出決定処理において、例えば、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタが登場するキャラクタ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すれば良い。
146SGS277の予告演出決定処理の後に、146SGS278において演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、146SGS277の予告演出決定処理において複数のうちいずれかの予告演出が決定されたか否かを判定する。
予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、146SGS279に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として本実施の形態の予告演出であるキャラクタ予告演出に対応する期間を設定し(146SGS279)、予告演出実行決定フラグをクリアして(146SGS280)、146SGS280aに進む。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、146SGS279経由することなく146SGS280aに進む。
これら予告演出開始までの期間としては、例えば、キャラクタが登場する予告演出が開始されるタイミングの前に、キャラクタが登場することの前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングが予告演出の開始タイミングとされているので、予告演出を開始するまでの期間よりも短い期間が設定され、これら予告演出の開始タイミングは、予告演出の開始から実行される予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されて予告演出が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前兆の演出を予告演出において実施しない場合にあっては、予告演出の開始タイミングが予告演出の開始タイミングとなるので、予告演出の開始タイミングまでの期間を予告演出開始待ちタイマに設定すれば良い。
146SGS280aにおいて演出制御用CPU120は、背景演出A〜Cのいずれかが実行中であることを示す背景演出実行中フラグがセットされているか否かを判定し(146SGS280a)、背景演出実行中フラグがセットされていれば、実行されている背景演出は背景演出Bであるか否かを判定する(146SGS280b)。背景演出Bが実行されている場合は、後述するように、飾り図柄の可変表示領域を通常時よりも縮小表示するため(図20−17(B)参照)、変動パターン指定コマンドに応じた背景演出B用の演出制御パターン(背景演出B用プロセステーブル)を選択する(146SGS280c)。
一方、146SGS280aにおいて背景演出実行中フラグがセットされていない場合や、146SGS280bにおいて実行されている背景演出が背景演出Bではない場合、つまり、背景演出Aまたは背景演出Cを実行している場合には、飾り図柄の可変表示領域を縮小表示せずに通常の大きさの可変表示領域を表示するため、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する(146SGS281)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(146SGS282)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、セリフの再生に関わる演出動作を制御するためのセリフ段落情報データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、セリフ段落情報データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R等))の制御を実行する(146SGS283)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(146SGS284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(146SGS285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S75)に対応した値にする(146SGS286)。
図20−12は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(S172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(146SGS301,146SGS302,146SGS303)。また、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)場合には、予告演出処理を実行する(146SGS305)。予告演出開始待ちタイマも予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、146SGS305の予告演出処理を実施することなく、146SGS306に進む。
146SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切替えを行う(146SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(146SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(146SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(146SGS309b)。
次に、演出制御用CPU120は、背景演出A〜Cのいずれかが実行中であることを示す背景演出実行中フラグがセットされているか否かを判定し(146SGS310)、背景演出実行中フラグがセットされていれば、実行されている背景演出は背景演出Bであるか否かを判定する(146SGS311)。背景演出Bが実行されている場合は、リーチ演出の開始タイミングであるか否かを判定し(146SGS312)、リーチ演出の開始タイミングである場合には、リーチ演出の実行中であることを示すリーチ演出実行中フラグをセットする(146SGS313)。また、リーチ演出の終了タイミングであるか否かを判定し(146SGS314)、リーチ演出の終了タイミングである場合には、リーチ演出実行中フラグをセットし(146SGS315)、146SGS316に進む。
また、146SGS310において背景演出実行中フラグがセットされていない場合、146SGS311において実行されている背景演出が背景演出Bではない場合、146SGS312においてリーチ演出の開始タイミングではない場合、146SGS314においてリーチ演出の終了タイミングではない場合は、146SGS316に進む。
次に、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(146SGS316)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(146SGS317)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(146SGS318)。
また、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合、146SGS320の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S319)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(146SGS321)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(146SGS315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
尚、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、146SGS306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
図20−13は、図20−8に示された演出制御メイン処理における背景演出処理(146SGS56)を示すフローチャートである。背景演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、146SGS401において、背景演出A〜Cのいずれかの実行中であることを示す背景演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(146SGS401)。背景演出実行中フラグがセットされていれば、146SGS420に進み、背景演出実行中フラグがセットされていなければ、大当り開始指定受信コマンドがセットされているか否か、つまり、大当りが開始されるか否かを判定し(146SGS402)、大当り開始指定受信コマンドがセットされている場合は、大当り演出用の表示制御データに切替えるため、実行中の通常背景演出を終了するとともに、後述する背景演出実行中フラグがセットされていればクリアし(146SGS403)、大当り遊技中であることを示す大当り演出中フラグをセットして(146SGS404)、当該処理を終了する。
146SGS402において大当り開始指定受信コマンドがセットされていない場合は、大当り演出中フラグがセットされているか否か、つまり、大当り遊技中であるか否かを判定し(146SGS405)、大当り演出中フラグがセットされている場合は、当該処理を終了する。大当り演出中フラグがセットされていない場合は、確変状態フラグがセットされているか否か、つまり、確変大当り遊技状態の終了後に確変制御を開始するか否かを判定する(146SGS406)。確変状態フラグがセットされていなければ、時短状態フラグがセットされているか否か、つまり、非大当り遊技状態の終了後に時短制御を開始するか否かを判定する(146SGS407)。時短状態フラグがセットされていなければ、つまり、146SGS401において背景演出A〜Cの実行中でもなく、146SGS402において大当りの開始タイミングでなく、146SGS405において大当り遊技中でもなく、146SGS406において確変制御の開始タイミングでもなく、146SGS407において時短制御の開始タイミングでもない場合は、遊技状態は通常遊技状態であるとして、通常背景画像を表示し(146SGS408)、当該処理を終了する。
146SGS406において、確変状態フラグがセットされている場合は、RAM122に記憶されている背景演出種別は背景演出Bであるか否かを判定し(146SGS409)、RAM122に記憶されている背景演出種別は背景演出Bではない場合は、大当りエンディング演出において背景演出Aの実行が決定されているため、赤色背景画像の表示を開始する(146SGS410)。RAM122に記憶されている背景演出種別が背景演出Bである場合は、記憶されている演出パターン種別(パターン1〜3)に応じた背景演出Bを実行するための背景演出Bプロセステーブルをセットし(146SGS412)、セットした背景演出Bプロセステーブルのプロセスデータ1における背景演出Bプロセスタイマをスタートさせ(146SGS413)、セットした背景演出Bプロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、セリフ段落情報データ1等)に従って演出装置(画像表示装置5、遊技効果ランプ9及びスピーカ8L,8R)の制御を開始する(146SGS414)。
また、146SGS407において、時短状態フラグがセットされている場合は、大当りエンディング演出において背景演出Cの実行が決定されているため、緑色背景画像の表示を開始する(146SGS411)。そして、146SGS410、146SGS411、146SGS414の処理を実行した後、背景演出実行中フラグをセットした後(146SGS415)、大当り演出中フラグをクリアして(146SGS416)、当該処理を終了する。
このように本実施の形態では、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態における最終ラウンドの終了後のエンディング演出において、図20−16に示すように、大当り終了後に実行する背景演出の種別を決定する。
具体的には、図20−16(A)に示すように、確変大当りのエンディング演出においては、背景演出種別を選択可能な選択演出が開始される。選択演出において画像表示装置5に表示される選択画面は、背景演出Aに対応する項目と背景演出Bに対応する項目とが選択画像として表示される選択画像表示領域146SG001と、キャラクタ及びキャラクタのセリフ(「ボタンを押して背景演出を選択してね!」)が選択を促進する画像として表示されるキャラクタ画像表示領域146SG002と、プッシュボタン31B及び選択操作の有効期間を示すインジケータの画像が表示される操作画像表示領域146SG003と、を有する。
演出制御用CPU120は、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を検出するごとに背景演出Aに対応する項目と背景演出Bに対応する項目とにカーソルを順次移動して表示し、選択操作有効期間(例えば、5秒など)が経過したときに、その時点でカーソルが位置し反転表示している項目に対応する背景演出の選択を受付ける。
図20−16(A)に示すように、背景演出Bに対応する項目の選択、つまり、背景演出Bの選択を受付けた場合、図20−16(B)に示すように、選択画像表示領域146SG001の表示内容を切替え、パターン1に対応する項目とパターン2に対応する項目とパターン3に対応する項目とを選択画像として表示し、パターン1〜3のうちからいずれかを選択可能とする。また、キャラクタ画像表示領域146SG002のセリフを「ボタンを押してセリフを選択してね!」の画像に切替えるとともに、操作画像表示領域146SG003のインジケータの画像を、演出パターン選択用の操作有効期間(例えば、5秒など)を示す画像に切替える。
そして、選択操作有効期間(例えば、5秒など)が経過したとき、その時点でカーソルが位置し反転表示している項目に対応する演出パターンの選択を受付ける。図20−16(B)に示すように、背景演出Bに対応する項目の選択、つまり、パターン1の選択を受付けた場合、図20−16(C)に示すように、選択画像表示領域146SG001と操作画像表示領域146SG003とを消去し、キャラクタ画像表示領域146SG002のセリフを「背景演出B(パターン1)に決定!がんばってね!!」及び「確率変動100回」を示す画像に切替える。
また、図20−16(A)に示す背景演出種別選択画面にて、背景演出Aに対応する項目の選択、つまり、背景演出Aの選択を受付けた場合、図20−16(D)に示すように、選択画像表示領域146SG001と操作画像表示領域146SG003とを消去し、キャラクタ画像表示領域146SG002のセリフを「背景演出Aだよ。がんばってね!!」及び「確率変動100回」を示す画像に切替える。
一方、大当りが非確変大当りであった場合、背景種別選択演出を実行することなく、図20−16(E)に示すように、キャラクタ画像表示領域146SG002のセリフを「背景演出Cだよ。がんばってね!!」及び「チャンスタイム100回」を示す画像を表示する。
このように演出制御用CPU120は、確変大当りの場合、エンディング演出で実行される背景種別選択演出において選択された背景演出種別(背景演出Bについては演出パターン種別を含む)を受付け、該受付けた背景演出種別をRAM122に記憶する一方で、非確変大当りの場合、背景演出CをRAM122に記憶しておく。
そして、大当りの終了後、記憶されている背景演出種別が背景演出Aである場合は、図20−17(A)に示すように、背景演出Aにおいて画像表示装置5に表示される背景演出画面は、赤色背景画像が画像表示装置5の表示領域全域に表示されるとともに、画面中央にて飾り図柄が可変表示可能に表示される飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rと、画面右下にて確変残り可変表示回数(時短残り可変表示回数)を示す画像が表示される残回数表示領域146SG005と、を有する。
また、大当りの終了後、記憶されている背景演出種別が背景演出Bである場合は、図20−17(B)に示すように、背景演出Bにおいて画像表示装置5に表示される背景演出画面は、ストーリー背景画像が画像表示装置5の表示領域全域に表示されるとともに、画面中央下部にて縮小された飾り図柄が可変表示可能に表示される縮小飾り図柄表示エリア146SG006と、画面右下にて確変残り可変表示回数(時短残り可変表示回数)を示す画像が表示される残回数表示領域146SG005と、縮小飾り図柄表示エリア146SG006の上方左右側にてキャラクタA,Bが画像として表示されるキャラクタ画像表示エリア146SG007と、キャラクタ画像表示エリア146SG007の間にて、キャラクタA,Bが話すセリフ内容を示すセリフ画像が表示されるセリフ画像表示エリア146SG008と、を有する。
また、大当りの終了後、記憶されている背景演出種別が背景演出Cである場合は、図20−17(C)に示すように、背景演出Cにおいて画像表示装置5に表示される背景演出画面は、緑色背景画像が画像表示装置5の表示領域全域に表示されるとともに、画面中央にて飾り図柄が可変表示可能に表示される飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rと、画面右下にて確変残り可変表示回数または時短残り可変表示回数を示す画像が表示される残回数表示領域146SG005と、を有する。
(背景演出B)
演出制御用CPU120は、大当りの終了後に背景演出Bを実行する場合、背景演出Bプロセステーブルのプロセスデータに基づいて制御を開始する。具体的には、図20−18(A)に示すように、ストーリー背景画像、キャラクタA,B画像、セリフ画像及び確変残り可変表示回数の表示を開始するとともに、セリフ画像に表示されるセリフのスピーカ8L,8Rによる音声再生を開始する。
本実施の形態では、音声再生する音声データ及び表示する画像データからなるセリフデータは、複数の段落1〜nから構成されており、一の段落に対応する音声データの音声再生及び画像データの表示が終了すると、新たな段落に対応する音声データ及び画像データに切替えて音声再生と画像表示とを開始する。各段落の音声データに基づくセリフの音声再生期間は各段落ごとに異なるが、セリフ画像の表示期間は各段落で全て同じ期間とされており、飾り図柄の可変表示期間と同期させることなくセリフが再生される。
尚、本実施の形態では、各段落の音声データに基づくセリフの音声再生期間は各段落ごとに異なるが、セリフ画像の表示期間は各段落で全て同じ期間とされている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各段落の音声データに基づくセリフの音声再生期間やセリフ画像の表示期間は、各段落で全て同じ期間としてもよいし、各段落で異なる期間としてもよい。
このように、セリフの音声再生とセリフ画像の表示とからなる背景演出Bの実行期間は特定期間(例えば、約4分)とされているため、確変状態における全ての可変表示が、3000msの変動パターンPA1−5に基づく非リーチハズレ変動パターンであったとしても、確変状態を消化するのに3000ms×100回=300000ms(約5分)かかるとともに、いずれかの可変表示が変動パターンPA2−1〜3に基づくリーチハズレ変動パターンになった場合には確変状態を消化するのに約5分以上かかることになるため、このような場合、確変状態が終了する前に背景演出Bが終了することになる。また、確変状態の終了前に背景演出Bが終了した場合、確変状態が終了するまでは背景演出Aを実行する。
また、本実施の形態では、大当りの終了後に、飾り図柄の可変表示の開始を待たずに背景演出Bの制御を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、最初の可変表示の開始に合わせて背景演出Bを開始するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、背景演出Bの実行中に中断条件が成立した場合、背景演出Bの実行を中断し、リーチ成立による中断時はリーチ演出を開始し、客待ちデモ指定コマンドの受信に基づく中断時は客待ちデモ演出を開始する。そして、リーチ演出や客待ちデモ演出の終了により中断条件が解除されたときには、背景演出Bの実行を再開する。
具体的には、図20−18(B)に示すように、例えば、段落5に対応するセリフの音声再生とセリフ画像の表示を実行しているときの所定タイミングta6で背景演出Bの中断条件が成立した場合、セリフ音声の再生や背景画面や画像の表示を終了し、中断期間ta6〜ta7ではリーチ演出や客待ちデモ演出を実行するが、中断条件が解除されたタイミングta7において再開する際には、段落5の冒頭からセリフの音声再生と段落5に対応するセリフ画像の表示とを開始する。
また、図20−18(C)に示すように、段落n+1のセリフの音声再生しているときにパターン1のようにタイミングtb2や、パターン2のようにタイミングtb2とは異なるタイミングtb3などを含む段落n+1のセリフの音声再生期間における任意のタイミングで中断条件が成立した場合であっても、背景演出Bにおけるセリフの音声再生を再度実行(再開)するときには、中断したタイミングにかかわらず、段落n+1に対応する全ての文字を含むセリフ画像を再度表示するとともに、中断したタイミングtb2やタイミングtb3よりも前のタイミング、つまり、複数のパターン1やパターン2に共通なタイミングtb1である段落n+1の冒頭からセリフの音声再生を再度実行する。
つまり、演出制御用CPU120は、確変制御が実行されている期間中において中断条件が成立した場合、実行中の背景演出Bを中断(停止)可能であるとともに、該中断後において背景演出Bを再度実行するときには、該中断の時点の態様にかかわらず、確変制御が実行されている期間における中断の時点の態様よりも前の共通の時点の態様から背景演出Bを実行する。
尚、セリフの音声再生やセリフ画像の表示といった背景演出Bを構成する演出要素は、背景演出Bの実行に伴い態様の変化を伴う演出要素であるため、背景演出Bを再開させる際に中断の時点の態様よりも前の共通の時点の態様から再開させる必要がある。
また、図20−18(A)(B)に示すように、セリフデータは複数の段落1〜nから構成されているため、所定の段落のセリフを音声再生しているときに中断条件が成立してセリフの音声再生を中断した場合、音声再生を再開するときには、中断した時点の段落の冒頭、つまり、中断したタイミングより前の最も近い段落冒頭からセリフの音声再生を再開する。このように、確変制御が実行されている期間、つまり、セリフデータには、背景演出Bの中断後に再開する際において、遡って音声再生を開始するタイミング(段落の冒頭)が複数個所あるため、例えば、中断の度に段落1の冒頭からセリフの音声再生を繰り返すといったことを防止できる。
さらに、再開に伴いセリフ画像を表示する際には、中断するまでに再生されていた部分に対応するセリフ文字を、通常の文字色(黒色)とは異なる文字色(黄色)としたセリフ画像に加えて、「朗読を開始します」なる文字画像を表示するとともに、セリフの音声再生を行う。
図20−19(A)に示すように、セリフ画像表示エリア146SG008に表示される各段落のセリフ画像は、キャラクタAのセリフであることを示す「>キャラクタA」の文字と、段落番号を示す「#1」の文字と、セリフ内容を示す「こんにちは。私はXX・・・」なる文字とを有し、これら文字は例えば黒色表示される。そして、図20−19(B)に示すように、スピーカ8L,8Rにより音声再生された文字は順次反転表示されていく。次いで、図20−19(C)に示すように、段落1のセリフの再生が終了した場合、図20−19(D)に示すように、段落2のセリフ画像に切替え表示される。
次いで、図20−19(E)に示すように、段落nのセリフを再生している途中の所定タイミングで中断条件が成立した場合、セリフ画像の表示が消去されるとともに、セリフの再生も中断される(図20−20(D)や図20−21(D)参照)。そして、図20−19(F)に示すように、背景演出Bの再開に伴い、段落nのセリフ画像を再度表示する際には、中断するまでに再生されていた部分に対応するセリフ文字領域146SG010(網点で示す領域)については通常とは異なる黄色文字にて表示するとともに、「朗読を開始します」なる文字画像146SG011を表示する。そして、図20−19(G)に示すように、段落nの冒頭からセリフの音声再生を開始する。
このように、演出制御用CPU120は、中断条件が成立したタイミングよりも前の段落冒頭から背景演出Bを実行するときに、該背景演出Bを構成する第1要素の態様(例えば、音声再生するセリフ内容)を中断条件が成立したタイミングよりも前と共通の態様とする(音声再生するセリフ内容を中断前と中断後とで変えない)一方で、前記第1要素と異なる第2要素の態様(例えば、セリフ画像の文字色)を中断条件が成立したタイミングよりも前と異なる態様(例えば、中断前に音声再生されたセリフ文字の文字色を黄色に変える)とすることが可能である。
図20−13に戻って、演出制御用CPU120は、146SGS401において背景演出実行中フラグがセットされている、つまり、確変状態中または時短状態中であれば、図20−14に示す146SGS420において、画像表示装置5の表示領域に表示している残り時短回数を、時短回数保存領域に格納されている値に更新して表示した後(146SGS420)、RAM122に記憶されている背景演出種別に基づいて、実行している背景演出は背景演出Bであるか否かを判定する(146SGS421)。実行している背景演出は背景演出Bでない場合、つまり、背景演出Aまたは背景演出Cの実行中である場合は、図20−15(A)に示す146SGS450に進み、時短状態フラグがセットされているか否か、つまり、時短状態中であるか否かを判定する(146SGS450)。時短状態フラグがセットされている場合は、時短状態の実行中であるため、当該処理を終了する。また、時短状態フラグがセットされていない場合、つまり、大当り終了後、新たな大当りが発生することなく100回の可変表示が終了した場合は、実行中の背景演出Aまたは背景演出Cを終了し、通常背景画面の表示を開始するとともに(146SGS451)、背景演出実行中フラグをクリアして(146SGS452)、当該処理を終了する。
図20−14に戻って、146SGS421において背景演出Bの実行中であると判定した場合には、背景演出の中断条件1の成立により背景演出Bの実行を中断している状態であることを示す背景演出B中断フラグ1がセットされているか否かを判定する(146SGS422)。背景演出B中断フラグ1がセットされている場合は、146SGS440に進み、背景演出B中断フラグ1がセットされていない場合は、背景演出の中断条件2の成立により背景演出Bの実行を中断している状態であることを示すがセットされているか否かを判定する(146SGS423)。背景演出B中断フラグ2がセットされている場合は、146SGS442に進み、背景演出B中断フラグ2がセットされていない場合は、背景演出の中断条件1,2のいずれも成立していないとして、背景演出Bプロセスタイマの値を−1する(146SGS424)。次いで、背景演出Bプロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(146SGS425)。背景演出Bプロセスタイマがタイマアウトしていたら、タイマアウトしたプロセスデータが最後のプロセスデータ(終了コードを含むプロセスデータ)であるか否か、つまり、背景演出Bプロセステーブルに基づく制御が終了したか否かを判定する(146SGS426)。
タイマアウトしたプロセスデータが最後のプロセスデータである場合は、図20−15(B)に示す146SGS461に進み、タイマアウトしたプロセスデータが最後のプロセスデータでない場合は、背景演出Bプロセスデータの切替えを行う(146SGS427)。即ち、背景演出Bプロセステーブルにおける次に設定されている背景演出Bプロセスタイマ設定値を背景演出Bプロセスタイマに設定することによって背景演出Bプロセスタイマをあらためてスタートさせる(146SGS428)。また、その次に設定されている背景演出Bプロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、セリフ段落情報データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(146SGS429)。
146SGS425において背景演出Bプロセスタイマがタイマアウトしていない場合または146SGS429の処理を実行した後は、リーチ演出が実行中であることを示すリーチ演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(146SGS430)。リーチ演出実行中フラグがセットされている場合は、背景演出Bの中断条件1が成立したとして、背景演出B中断フラグ1をセットし(146SGS431)、146SGS434に進む。
また、リーチ演出実行中フラグがセットされていない場合は、客待ちデモ演出フラグがセットされているか否かを判定する(146SGS432)。客待ちデモ演出フラグがセットされている場合は、背景演出Bの中断条件2が成立したとして、背景演出B中断フラグ2をセットし(146SGS433)、146SGS434に進む。
146SGS431または146SGS433の処理を実行した後は、146SGS430においてリーチ演出実行中フラグがセットされていると判定した時点または146SGS432において客待ちデモ演出フラグがセットされていると判定した時点のプロセスタイマ値と、実行しているプロセスデータのセリフ段落情報データと、を記憶する(146SGS434)。
146SGS422において、背景演出B中断フラグ1がセットされていると判定した場合、つまり、リーチ演出中であるために背景演出Bを中断している期間である場合は、リーチ演出実行中フラグがセットされているか否かを判定し(146SGS440)、リーチ演出実行中フラグがセットされている場合は、リーチ演出が終了していないとして当該処理を終了する。リーチ演出実行中フラグがセットされていない場合、つまり、リーチ演出が終了したと判定した場合は、背景演出Bの中断を解除して再開するため、背景演出B中断フラグをクリアして(146SGS441)、146SGS444に進む。
また、146SGS423において、背景演出B中断フラグ2がセットされていると判定した場合、つまり、客待ちデモ演出中(可変表示が実行されていない状態)であるために背景演出Bを中断している期間である場合は、演出制御プロセスフラグの値が可変表示開始待ち処理に対応する「0」であるか否か、つまり、飾り図柄の可変表示が開始されていないか否かを判定する(146SGS442)。演出制御プロセスフラグの値が「0」である場合は、飾り図柄の可変表示が開始されていない、つまり、客待ちデモ演出が継続しているとして当該処理を終了する。演出制御プロセスフラグの値が「0」ではない場合、つまり、飾り図柄の可変表示の開始に伴い客待ちデモ演出が終了したと判定した場合は、背景演出Bの中断を解除して再開するため、背景演出B中断フラグ2をクリアして(146SGS443)、146SGS444に進む。
146SGS444において、演出制御用CPU120は、146SGS434において記憶されているプロセスタイマ値とセリフ段落情報データとに基づいて、中断前に再生していたセリフ文字を特定する。具体的には、記憶されているプロセスデータのプロセスタイマ値とセリフ段落情報データとに基づいて、セリフの音声再生を再開する際に使用するプロセスデータ、つまり、中断したときのセリフの段落の冒頭部分に該当するプロセスデータ番号を特定する。また、中断したときに実行していたプロセスデータ番号及びプロセスタイマ値から、該段落の冒頭から中断するまでにセリフを音声再生した期間を特定し、これにより、段落の冒頭から中断するまでに再生されたセリフ文字を特定する。
次いで、146SGS444にて特定した再生済のセリフ文字を黄色にした文字画像と、「朗読を開始します」の文字画像の表示を開始する(146SGS445)。そして、背景演出Bプロセスタイマ値に、146SGS444にて特定した段落の冒頭部分に該当するプロセスデータのプロセスタイマ設定値に相当する値をセットし(146SGS446)、該セットした背景演出Bプロセステーブルのプロセスデータにおける背景演出Bプロセスタイマをスタートさせ(146SGS447)、セットした背景演出Bプロセステーブルのプロセスデータの内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、セリフ段落情報データ1等)に従って演出装置(画像表示装置5、遊技効果ランプ9及びスピーカ8L,8R)の制御を開始し(146SGS418)、当該処理を終了する。つまり、146SGS418の処理を実施することで、セリフ画像の表示及び段落冒頭からのセリフの音声再生が再開される。
また、146SGS426において、タイマアウトしたプロセスデータが最後のプロセスデータである場合には、図20−15(B)に示す146SGS461に進み、確変状態フラグがセットされているか否かを判定し(146SGS461)、確変状態フラグがセットされていない場合は、確変状態が終了しているとして、通常背景画面の表示を開始した後(146SGS462)、背景演出実行中フラグをクリアして(146SGS463)、当該処理を終了する。ここで、確変状態フラグがセットされていない場合とは、大当りの発生に伴い、遊技状態が確変状態から通常遊技状態に制御されることに伴い確変状態フラグがクリアされた場合である。
確変状態フラグがセットされている場合は、確変状態が終了する前に背景演出Bにおけるセリフの再生が終了したとして、赤色背景画像の表示を開始して(146SGS464)、当該処理を終了する。
尚、本実施の形態では、確変状態が終了する前に背景演出Bにおけるセリフの音声再生が終了した場合、確変状態が終了するまで背景演出Aによる赤色背景画像の表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、確変状態が終了する前に背景演出Bにおけるセリフの音声再生が終了したとき、背景演出Cによる緑色背景画像の表示を行うようにしてもよいし、通常背景画面を表示するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、背景演出Bの実行中に大当りが発生した場合、実行していた背景演出Bを終了し、大当り終了後に新たに背景演出Bが選択された場合には、背景演出Bを新たに開始する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、中断条件に大当りの発生を加え、大当りの発生にて中断した場合には、該大当りの終了後に、中断前の段落冒頭から背景演出Bの実行を再開するようにしてもよい。
(背景演出Bの演出動作例)
次に、演出制御用CPU120が行う背景演出Bの演出動作例について、図20−20及び図20−21に基づいて説明する。
図20−20(A)に示すように、演出制御用CPU120は、確変状態において背景演出Bを実行している期間において、縮小飾り図柄表示エリア146SG006において可変表示を実行している所定タイミングにて、リーチ状態の成立を示唆するリーチ示唆演出(所定演出)としてキャラクタCを示す画像146SG020を表示する(図20−20(B)参照)。そして、図20−20(C)に示すように、縮小飾り図柄表示エリア146SG006においてリーチ状態が成立した、つまり、中断条件1が成立した場合、図20−20(D)に示すように、背景演出Bに基づく画像の表示を終了するとともに、セリフの音声再生を停止する一方で、縮小飾り図柄表示エリア146SG006を拡大表示して、通常の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにてリーチ演出を開始する。
そして、リーチ演出を実行した後、図20−20(E)に示すように、リーチハズレが確定したら、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rを縮小飾り図柄表示エリア146SG006に戻す(縮小表示する)とともに、ストーリー背景画像に切替えて背景演出Bを再開する。このとき、セリフ画像表示エリア146SG008に表示したセリフ画像における特定のセリフ文字領域146SG010の文字色を黄色にするとともに、「朗読を開始します」なる文字画像146SG011を表示して、背景演出Bの再開を示唆(報知)するが、リーチ示唆演出(所定演出)として表示されたキャラクタCを示す画像146SG020は表示しない。そして、図20−20(F)に示すように、段落の冒頭からセリフの音声再生が再開される。
次に、図20−21(A)に示すように、演出制御用CPU120は、確変状態において背景演出Bを実行している場合において、縮小飾り図柄表示エリア146SG006において可変表示を実行し、図20−21(B)に示すように、可変表示を停止したときに、保留記憶数が「0」である状態、つまり、始動入賞が発生しない状態が所定期間にわたり継続したことに基づき主基板11から送信された客待ちデモ指定コマンドを受信したことに基づき客待ちデモ演出フラグをセットした、つまり、中断条件2が成立した場合、図20−21(D)に示すように、客待ちデモ演出画像146SG012を表示するとともに、「n段落から朗読を再開します」なる文字画像146SG013を画像表示装置5の表示領域の下部に表示して、背景演出Bの再開を示唆する。
尚、客待ちデモ演出画像146SG012を表示してから所定時間が経過したことに基づき、客待ちデモ演出として映像(動画像)の再生を開始する場合には、「n段落から朗読を再開します」なる文字画像146SG013が邪魔になるため、文字画像146SG013を消去するようにしてもよい。
そして所定期間経過後、図20−21(E)に示すように、新たな始動入賞が発生した場合、図20−21(F)に示すように、ストーリー背景画像に切替えて背景演出Bを再開する。このとき、セリフ画像表示エリア146SG008に表示したセリフ画像における特定のセリフ文字領域146SG010の文字色を黄色にするとともに、「朗読を開始します」なる文字画像146SG011を表示して、背景演出Bの再開を示唆(報知)する。そして、図20−21(G)に示すように、段落の冒頭からセリフの音声再生が再開される。
以上説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120は、確変制御が実行されている期間中において背景演出Bを実行可能であり、図20−18(C)に示すように、段落n+1のセリフの音声再生しているときにパターン1のようにタイミングtb2や、パターン2のようにタイミングtb2とは異なるタイミングtb3などを含む段落n+1のセリフの音声再生期間における任意のタイミングで中断条件が成立した場合であっても、背景演出Bにおけるセリフの音声再生を再度実行(再開)するときには、中断したタイミングにかかわらず、段落n+1に対応する全ての文字を含むセリフ画像を再度表示するとともに、中断したタイミングtb2やタイミングtb3よりも前のタイミング、つまり、複数のパターン1やパターン2に共通なタイミングtb1である段落n+1の冒頭からセリフの音声再生を再度実行する。
このようにすることで、中断したタイミングtb2、tb3(時点)よりも前の共通タイミングtb1から背景演出Bが再度実行されるので、遊技興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
より詳しくは、実行中の背景演出Bがリーチ演出や客待ちデモ演出の開始に伴い急遽中断された場合、リーチ演出や客待ちデモ演出の終了に伴い背景演出Bを再開するにあたり、遊技者が中断前に音声再生されたセリフ内容を含むストーリーを忘れてしまった場合でも、中断時よりも前の時点からセリフの音声再生が再開するので、セリフ内容の一部が抜けて飛ばされてしまったような印象を遊技者に与えることを抑制できる。
また、所定の段落のセリフが途中で中断した場合に、中断したタイミングが当該段落のいずれのタイミングであったとしても、再開時には、常にセリフの音声再生期間における共通のタイミングである段落冒頭のタイミングから音声再生が再開されることになるので、異なる複数の中断タイミング各々に対し再開させるタイミングを別個に設定する場合に比べて、演出制御用CPU120の処理負荷を好適に軽減することができる。
また、本実施の形態では、セリフが複数の段落に分かれて表示されていくものであり、中断後にセリフの音声再生を再開させるタイミングが常に段落冒頭のタイミングであることにより、一連のストーリーにおいて切りが良いタイミングから音声再生を再開させることができるので、再開したときに遊技者が内容を把握しやすくなる。
また、演出制御用CPU120は、背景演出Bを再開するときに、背景演出Bが再開されることを示唆する示唆演出として、「朗読を開始します」なる文字画像146SG011を表示可能であったり、客待ちデモ演出画像146SG012の表示とともに「n段落から朗読を再開します」なる文字画像146SG013を表示可能である。
このようにすることで、背景演出Bが再度実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上できる。
また、確変制御が実行されている期間(背景演出Bを実行している期間)には、背景演出Bの中断後に再開する際において、遡って音声再生を開始するタイミング(段落の冒頭)が複数個所あり、演出制御用CPU120は、所定の段落のセリフを音声再生しているときに中断条件が成立してセリフの音声再生を中断した場合、音声再生を再開するときには、中断した時点の段落の冒頭、つまり、中断したタイミングより前の最も近い段落冒頭からセリフの音声再生を再開する。
このようにすることで、中断の時点よりも前の背景演出Bの期間、つまり、繰り返される背景演出Bの期間が無用に長くなってしまうことを防ぐことができる。
より詳しくは、図20−18(A)に示すように、背景演出Bの実行期間において中断後に再開するタイミングとして複数タイミングta1〜ta7を有しているので、例えば、セリフの音声再生終了間際(例えば、最終段落nのセリフの音声再生期間)の所定タイミングで中断した場合に、中断したタイミングよりも前の最初の段落1の冒頭まで遡ることなく、最も近いタイミングta7のタイミングから音声再生を再開させることができるので、中断するごとに繰り返されるセリフ期間が無用に長くなることを防ぐことができる。
また、演出制御用CPU120は、確変状態において背景演出Bを実行している期間中に、縮小飾り図柄表示エリア146SG006において可変表示を実行している所定タイミングにて、リーチ状態の成立を示唆するリーチ示唆演出(所定演出)としてキャラクタCを示す画像146SG020を表示可能であり、図20−20(E)に示すように、リーチハズレが確定したら、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rを縮小飾り図柄表示エリア146SG006に戻す(縮小表示する)とともに、ストーリー背景画像に切替えて背景演出Bを再開する。このとき、セリフ画像表示エリア146SG008に表示したセリフ画像における特定のセリフ文字領域146SG010の文字色を黄色にするとともに、「朗読を開始します」なる文字画像146SG011を表示して、背景演出Bの再開を示唆(報知)するが、リーチ示唆演出(所定演出)として表示されたキャラクタCを示す画像146SG020は表示しない(図20−20(F)参照)。
このようにすることで、再度実行される背景演出Bに対する遊技者の注目を高めることができる。
また、演出制御用CPU120は、背景演出Bとして、パターン1〜3のうちからいずれかを実行可能であり、背景演出Bのパターン1、パターン2、パターン3のいずれを実行しているときでも、中断条件1,2のいずれかが成立したときには、実行中の背景演出Bを中断可能である。
このようにすることで、演出を中断させる処理が複雑化してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120は、確変制御が実行されている期間中において背景演出Bを実行可能であり、図20−18(C)に示すように、段落n+1のセリフの音声再生しているときにパターン1のようにタイミングtb2や、パターン2のようにタイミングtb2とは異なるタイミングtb3などを含む段落n+1のセリフの音声再生期間における任意のタイミングで中断条件が成立した場合であっても、背景演出Bにおけるセリフの音声再生を再度実行(再開)するときには、中断したタイミングにかかわらず、段落n+1に対応する全ての文字を含むセリフ画像を再度表示するとともに、中断したタイミングtb2やタイミングtb3よりも前のタイミング、つまり、複数のパターン1やパターン2に共通なタイミングtb1である段落n+1の冒頭からセリフの音声再生を再度実行し、中断条件が成立したタイミングよりも前の段落冒頭から背景演出Bを実行するときに、該背景演出Bを構成する第1要素の態様(例えば、音声再生するセリフ内容)を中断条件が成立したタイミングよりも前と共通の態様とする(音声再生するセリフ内容を中断前と中断後とで変えない)一方で、前記第1要素と異なる第2要素の態様(例えば、セリフ画像の文字色)を中断条件が成立したタイミングよりも前と異なる態様とする(例えば、中断前に音声再生されたセリフ文字の文字色を黄色に変える)ことが可能である(図20−19(F)参照)。
このようにすることで、中断したタイミングtb2、tb3(時点)よりも前の共通タイミングtb1から背景演出Bが再度実行されるので、遊技興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、再開する際において、音声再生するセリフ内容(第1要素の態様)については中断前と中断後とで変えない一方で、画像表示装置5に表示するセリフ画像の文字色(第2要素の態様)については、中断前と中断後とで、一部(例えば、中断前に再生された文字)の文字色を変えるため、再生される音声の聞き取りやすさを維持したまま、文字色を変えることで再開されたことを認識させやすくすることができる。
また、本実施の形態では、演出制御用CPU120は、中断条件が成立したタイミングよりも前の段落冒頭から背景演出Bを実行するときに、該背景演出Bを構成する第1要素の態様(例えば、音声再生するセリフ内容)を中断前と中断後とで同じ態様とする一方で、第2要素の態様(例えば、セリフ画像の文字色)を中断前と中断後とで異なる態様とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、背景演出Bを構成する第1要素の態様(例えば、音声再生するセリフ内容)及び第2要素の態様(例えば、セリフ画像の文字色)とは異なる第3要素の態様(例えば、ストーリー背景画面の色など)を、中断条件が成立したタイミングよりも前と異なる態様とする(例えば、ストーリー背景画面の色を中断前と中断後とで変化させる)ようにしてもよい。
このようにすることで、背景演出Bを中断する前と後とで第3要素の態様が異なるため、背景演出Bが再開されたことを遊技者が認識しやすくなる。
また、本実施の形態では、演出制御用CPU120は、中断条件が成立したタイミングよりも前の段落冒頭から背景演出Bを実行するときに、該背景演出Bをタイミングtb2で中断した場合とタイミングtb3で中断した場合とで、再開の際に表示するセリフ画像におけるセリフ文字領域146SG010の文字色は同じ黄色とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、背景演出Bをタイミングtb2で中断した場合とタイミングtb3で中断した場合とで、再開の際に表示するセリフ画像におけるセリフ文字領域146SG010の文字色を変えるようにしてもよい。例えば、タイミングtb2で中断した場合は、再開時にセリフ文字領域146SG010の文字色を黄色とするが、タイミングtb3で中断した場合は、再開時にセリフ文字領域146SG010の文字色を赤色とするようにしてもよい。
このようにすることで、遊技興趣を好適に向上させることができる。
また、第2要素(例えば、セリフ画像)は、第1要素(例えば、音声再生するセリフ)の状況を補足する要素である。つまり、音声再生するセリフを文字表示により補足して表す画像である。
このようにすることで、音声再生するセリフの状況を遊技者が認識しやすくなる。
また、本実施の形態では、確変状態が終了する前に背景演出Bの実行期間(セリフの音声再生期間)が終了する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出制御用CPU120は、背景演出Bの実行期間(セリフの音声再生期間)が終了するまでに確変状態が終了した場合、未だ音声再生していないセリフ部分を、確変状態が終了する前の態様とは異なる態様で表示するようにしてもよい。
具体的には、例えば、確変状態が終了した後、通常背景画面の一部に、未だ音声再生していないセリフ画像を、背景演出Bで表示するとき(セリフ画像表示エリア146SG008)よりも小さいセリフ画像表示エリアに縮小表示したり、可変表示に伴う効果音等よりも小さい音でセリフを再生したりするようにしてもよい。
このようにすることで、背景演出Bを最後まで遊技者に提供することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、前記実施の形態では、特定演出の一例として、確変制御が実行されている期間(所定期間、高確高ベース状態の期間)に亘って実行可能な背景演出Bを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、背景演出B以外の演出(例えば、時短制御が実行されている期間(低確高ベース状態の期間)に亘って実行可能な時短中演出や、確変制御のみが実行されている期間(高確低ベース状態の期間)に亘って実行可能な潜伏演出や、大当り遊技が実行されている期間に亘って実行可能な大当り中演出や、大当りの可能性を示唆する示唆演出であって、複数の可変表示に亘って実行可能な連続予告や、一の可変表示のうち所定期間に亘って実行可能な予告演出等、種々の演出を適用可能である。
また、前記実施の形態では、背景演出Bが中断した場合、中断したタイミングによらず、該中断した複数のタイミングに共通なタイミングである段落の冒頭からセリフの音声再生を再開する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、中断したときの段落における冒頭部分でなくても、段落の中間タイミング等の他のタイミングを共通タイミングとしてもよい。また、一の段落の前半の所定タイミングで中断した場合は段落冒頭から再開し、後半の所定タイミングで中断した場合は段落中段から再開するようにしてもよい。さらに、例えば、段落1〜段落3など、複数段落における所定タイミングで中断した場合は、複数のうち最も前の段落の冒頭から再開するようにしてもよい。
また、背景演出Bが中断した場合、中断したタイミングによらず、該中断した複数のタイミングに共通なタイミングである段落の冒頭からセリフの音声再生を再開する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、背景演出Bが中断した後に再開する場合、中断したタイミングの態様によらず、該中断したタイミングよりも前の共通なタイミングの態様から再開されるようになっていればよい。つまり、例えば、中断した時点(音声を再生してから経過した時間)同じでも、音声再生速度の違いなどにより中断した時点で再生していたセリフ内容(態様)が異なる場合でも、該中断したときに再生していたセリフよりも前に再生される共通なセリフから音声再生を再開するようになっていればよい。
また、前記実施の形態では、特定演出である背景演出Bが中断した後、再開する場合に、背景演出Bを構成する第1要素であるセリフ画像の表示と、背景演出Bを構成する第2要素であるセリフの音声再生とを、中断したタイミングよりも前のタイミングから再開させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、中断したタイミングよりも前のタイミングから再開させる特定演出を構成する要素は、上記第1要素と第2要素に限定されるものでなく、背景演出Bの実行に伴い変化を伴う演出要素として、例えば、ストーリー背景画像やキャラクタ画像といった他の表示画像の表示や、セリフとは異なる音(例えば、BGM等の楽曲や効果音など)の再生や、画像表示装置5とは別に動作可能に設けられた演出可動体の動作などを含む場合、これら各演出要素の態様の変化(画像の表示、音の再生、可動体の動作)を、中断したタイミングよりも前のタイミングから再開させるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、背景演出Bにおいて、一連のストーリーに対応するセリフ(会話)を音声再生する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セリフ以外の音声や、音声以外の音(例えば、BGM等の楽曲や効果音など)を再生するものでもよい。
また、前記実施の形態では、背景演出Bが再度実行されることを示唆する示唆演出の一例として、「朗読を開始します」なる文字画像146SG011や「n段落から朗読を再開します」なる文字画像146SG013の表示を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、背景演出Bが再度実行されることを示唆可能な演出であれば、例えば、再開までの中断時間を示す画像を表示したり、中断中であることを示す画像を表示したり、「再開まであとXX秒」といった残り時間を示す音声を再生したり、可動体を待機動作させるなどすることで再開を示唆してもよい。
また、前記実施の形態では、演出制御用CPU120は、背景演出Bのパターン1、パターン2、パターン3のいずれを実行しているときでも、中断条件1,2のいずれかが成立したときには、実行中の背景演出Bを中断する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、背景演出Bのパターン1〜3各々に対し異なる中断条件を設定し、該設定した中断条件に応じて中断させるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、背景演出Bの中断条件として、リーチ演出の開始や客待ちデモ演出の開始を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りや小当りの開始、可変表示中に実行される予告演出の開始、電断(遊技機への電力供給の停止)の発生、エラー(異常)の発生等により中断条件が成立するようにしてもよい。
また、電断の発生により背景演出Bを中断した場合、演出制御用CPU120は中断したときに記憶したプロセスタイマ値やセリフ段落情報データ等を保持しておくことができない、つまり、段落冒頭からセリフの音声再生を再開させることができないため、停電復旧指定コマンドを受信したときには、背景演出Bを再開または新たに開始することなく、通常背景演出を開始するようにすることが好ましい。
また、前記実施の形態では、中断条件が成立したタイミングよりも前の段落冒頭から背景演出Bを実行するときに、該背景演出Bを構成する第1要素の態様(例えば、音声再生するセリフ内容)を中断条件が成立したタイミングよりも前と共通の態様とする(音声再生するセリフ内容を中断前と中断後とで変えない)一方で、前記第1要素と異なる第2要素の態様(例えば、セリフ画像の文字色)を中断条件が成立したタイミングよりも前と異なる態様(例えば、中断前に音声再生されたセリフ文字の文字色を黄色に変える)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、中断条件が成立したタイミングよりも前の段落冒頭から背景演出Bを実行するときに、音声再生するセリフ内容や音質等を変化させる一方で、セリフ文字の文字色を変化させないようにしてもよい。
また、第1要素としてセリフの音声再生を適用し、第2要素としてセリフ画像の文字色を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定演出を構成する要素は、上記第1要素と第2要素に限定されるものでなく、背景演出Bの実行に伴い変化を伴う演出要素として、例えば、ストーリー背景画像やキャラクタ画像といった他の表示画像の表示や、セリフとは異なる音(例えば、BGM等の楽曲や効果音など)の再生や、画像表示装置5とは別に動作可能に設けられた演出可動体の動作などであってもよい。
また、前記実施の形態では、背景演出Bを再開するときに、中断前に音声再生されたセリフ文字の文字色(第2要素の態様)を黄色に変える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、セリフ文字の文字色でなく、書体や内容を変化させてもよいし、文字以外の画像部分(例えば、セリフ画像表示エリア146SG008の外枠の表示態様や、キャラクタ画像の表示態様等を変化させるようにしてもよい。
さらに、背景演出Bを再開するときに、中断前に音声再生されたセリフ文字の文字色(第2要素の態様)を黄色に変えるだけでなく、セリフの音声再生(第1要素)やセリフの文字画像(第2要素)とは異なる第3要素の態様、例えば、ストーリー背景画像などの他の表示画像の態様を変化させるようにしてもよい。また、背景演出Bを構成する演出要素とは異なる第3要素(例えば、保留記憶表示エリアに表示される保留記憶表示の態様など)を変化させるようにしてもよい。さらに、このような第3要素の態様の変化に応じて大当り期待度が異なる(高まる)ようにするとともに、第3要素の変化に応じて第2要素の態様も変化するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、図20−11(A)に示す大当りエンディングにて実行される背景演出Bの演出パターン選択画面において、背景演出Aか背景演出Bのいずれにするかや、キャラクタの態様(登場数や種別等)やセリフ内容といったストーリーが異なるパターン1〜3のうちいずれにするかを遊技者が選択可能としていたが、抽選によりいずれかを決定するようにしてもよいし、大当り種別に応じて所定の背景演出を一義的に決定するようにしてもよい。また、大当りの終了後に、保留内連荘が確定している場合においては、パターン1〜3に相当する項目以外の特別項目画像等を表示し、保留内連荘が確定していることを報知するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、背景演出Bの実行中において、セリフ画像表示エリア146SG008には、ストーリーに対応するセリフ文字を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示中における予告演出として、セリフ画像表示エリア146SG008に表示される一部または全ての文字の態様を変化させて、大当りの可能性を示唆するようにしてもよい。このような場合も、一時的にセリフの音声再生を中断させて行うようにすることが好ましい。
また、例えば、パチンコ遊技機1に図8〜図19の特徴部31AKと図20−1〜図20−21の特徴部146SGとを適用する場合は、例えば、特徴部146SGの背景演出Bを実行しているときに、特徴部31AKの予告演出として例示しているタイトル予告を実行する際に背景演出Bの実行を中断するようにしてもよい。