JP7254664B2 - 演算装置 - Google Patents
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Description
外界情報の採否
以下、図1~図6を参照して、本発明に係る演算装置の第1の実施の形態を説明する。
本実施の形態におけるセンサ8は様々なセンサ素子を用いることができる。また、同一種類のセンサ素子であっても、物理的な仕様やソフトウエアの仕様によりその出力は大きく異なる。なお、物理的な仕様やソフトウエアの仕様を複数切り替えることができる場合であっても、本実施の形態ではセンサの仕様の一形態として扱う。すなわち本実施の形態における「仕様」の概念には、任意に変更可能な「設定」も含まれる。
図3は、演算装置1の機能構成図である。ただし図3には、記憶部14に格納される情報も記載している。演算装置1はその機能として受信部111と、推定部112と、判定部113と、センサ利用部114とを備える。なお、受信部111、推定部112、判定部113、およびセンサ利用部114のいずれもCPU11を用いて実現されるが、少なくとも受信部111は、インタフェース15も用いて実現される。
図4は、地図情報141の一例を示す図である。地図情報141は複数のレコードから構成され、各レコードは、ノード名、緯度、経度、方位、および道路幅のフィールドを有する。ノード名は、地形上の代表点であるノードの識別情報である。ノードは、たとえば、ノード順の指定で自動車の走行経路が指定できるように、交差点の進行方向の候補ごとに設けられてもよい。緯度および経度は、同一のレコードに名称が記載されたノードの緯度および経度である。方位は、同一のレコードに名称が記載されたノードから車線が伸びていく方向を示す。方位は、たとえば北を0度、西を90度とした0度~360度の角度で設定してもよいし、方位を「北西」などの名称で設定してもよい。道路幅は、同一のレコードに名称が記載されたノードから次のノードへの道幅を示す。
図5は、動作例の説明に用いるノードとエリアの一例を示す図である。図5に例示する道路は格子状であり、格子の交点にN1~N12のノードが設定されている。本実施の形態では、それぞれのノード間を評価エリアとする。たとえば、ノードN1とノードN2の間が評価エリアA12である。また、ノードN1とノードN5の間が評価エリアA15である。図5では、評価エリアA12の一部と評価エリアA15の一部が重複しているが、このように評価エリア同士の一部が重複してもよいし、評価エリアはそれぞれが重複しないように設定されてもよい。
図6は、演算装置1の動作を示すフローチャートである。なお、本フローチャートの動作は、たとえば、予め決められた所定の周期で実行される。まずステップS301では、受信部111は、センサ8からセンシング情報を受信し、自己位置推定装置7から車両9の緯度・経度・方位の情報を受信する。続くステップS302では推定部112は、評価する評価エリアを特定してステップS303に進む。たとえば推定部112は、車両9が存在する評価エリアを評価対象の評価エリアとする。ただし推定部112は、車両9が存在する評価エリアに加えて、車両9の進行方向前方に存在する評価エリアや車両9の左右の評価エリアを評価対象の評価エリアとしてもよい。
(1)演算装置1は、センサ8と接続されセンサ8がセンシングして得られた出力であるセンシング情報を受信する受信部111と、地図情報141を格納する記憶部14と、センサ8の仕様および地図情報141を用いて、得られると期待されるセンサ8の出力である推定出力を推定する推定部112と、推定出力と、センシング情報とを比較して、センシング情報の採否を判断する判定部113とを備える。そのため地図情報141と外界情報とが一致しない場合に外界情報の採否を判断できる。
上述した第1の実施の形態では、センサ8は車両9に搭載された。しかしセンサ8が路上に設置され、センサ8と演算装置1が無線通信、いわゆるV2X通信により接続されてもよい。この場合であってもセンサ8と演算装置1との相対的な位置および向きの関係がわかれば、路上に設置されたセンサ8の出力を車両9を原点とする座標系に変換することができる。
評価エリアは、含まれる特徴点の数が特定できればより狭く設定してもよい。たとえば、地図情報を用いて特徴点の位置を詳細に特定可能であれば、評価エリアをたとえば1m角の格子状の領域としてもよい。この変形例2によれば、ノードの間隔よりも狭い範囲でセンサ8のセンシング情報の採否を決定できる。
演算装置1は、図6のステップS308、S311、およびS312において記憶部14に記録する代わりに通信部6を用いて車両9の外部に通知してもよいし、記憶部14に記録しかつ通信部6を用いて車両9の外部に通知してもよい。
センサ8は、センシングして得られた情報をそのまま演算装置1に出力し、演算装置1がセンシングして得られた情報を用いて特徴点の抽出を行ってもよい。すなわち本変形例では、演算装置1が演算することで「センシング情報に基づく情報」を生成し、判定部113は、推定出力と「センシング情報に基づく情報」とを比較する。なおこの場合には、演算装置1による特徴点を抽出する処理に用いられる演算パラメータもセンサ仕様142に含まれる。
図4に示した地図情報141は一例に過ぎない。たとえば道路幅のフィールドの代わりに、レーン数、白線の有無、白線の種類などのフィールドを設けてもよい。
本発明に係る演算装置の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、推定出力の算出において車両9と評価エリアの位置関係をさらに考慮する点で、第1の実施の形態と異なる。
(4)演算装置1は車両9に搭載される。推定部112は、センサ8と評価エリアとの位置関係を用いて推定出力を推定する。そのため、誤検知や不検知の誤判定率を低減する効果がある。
図7~図8を参照して、本発明に係る演算装置の第3の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、センサ出力の履歴を記録し、センサ出力の履歴を有する評価エリアでは、推定出力の代わりにセンサ出力を用いる点で、第1の実施の形態と異なる。
図7は、外界認識履歴143の一例を示す図である。外界認識履歴143は、1または複数のレコードから構成される。外界認識履歴143の各レコードは、ノードペアと履歴のフィールドを有する。ノードペアのフィールドには、評価エリアを特定するノードの組合せ情報が格納される。ただしノードの組合せの代わりに、評価エリアの名称、たとえば「A12」などが格納されてもよい。履歴のフィールドには、ノードペアのフィールドの値で特定される評価エリアにおいて直前に測定された特徴点の数が格納される。すなわち履歴のフィールドにはゼロ以上の整数が格納される。
図8は、第3の実施の形態における演算装置1の動作を示すフローチャートである。図8は、第1の実施の形態における図6との相違点を主に記載している。図8において記載が省略されているステップS301、S302、S306、S307、S310~S312の処理は第1の実施の形態と同様であり、記載が省略されているステップ間の遷移も第1の実施の形態と同様である。
(5)判定部113は、センシング情報に含まれる特定のエリアの特徴点の数を特定のエリアと関連付けて外界認識履歴143として記憶部14に格納する。推定部112は、推定出力の算出対象であるエリアが外界認識履歴143に含まれる場合は、推定出力の算出対象であるエリアに関連付けられた特徴点の数を推定出力とする。そのため、センシング情報の採否をより高精度に判断できる。
第3の実施の形態では、ステップS305~S307の判断基準は処理対象の履歴の有無によらず一定であった。しかしステップS305~S307の判断基準は処理対象の履歴の有無により変更してもよい。たとえば、ステップS321において肯定判断する場合には、従前のセンサの出力を評価対象とするので、ステップS305の判断基準を厳しめに設定してもよい。
図9を参照して、本発明に係る演算装置の第4の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、センサが環境から受ける影響を考慮する点で、第1の実施の形態と異なる。第4の実施の形態のハードウエア構成は第1の実施の形態と同様なので説明を省略する。
図9は、本実施の形態における演算装置1の機能構成図である。演算装置1は、その機能として車両9の周囲環境の状態を検出する環境検出部115をさらに有する。環境検出部115は、車両9に搭載される照度センサや温度センサが検出する情報を取得してもよいし、無線通信により車両9の外部から天気や温度の情報を取得してもよいし、車両9の動作を検出して周囲環境の状態を間接的に検出してもよい。たとえば環境検出部115は、車両9の前照灯が点灯された場合に周囲が暗くなったことを間接的に検出してもよいし、車両9のワイパーが動作された場合に雨が降っていることを間接的に検出してもよい。
(6)演算装置1は、センサ8の周囲環境の状態を検出する環境検出部115を備える。推定部112は、環境検出部115が検出するセンサ8の周囲環境の状態を用いて推定出力を推定する。そのため演算装置1は、周囲環境の影響を受けるセンサ8の出力を精度よく見積もることができる。
4…記憶部
6…通信部
8…センサ
9…車両
111…受信部
112…推定部
113…判定部
114…センサ利用部
115…環境検出部
141…地図情報
142…センサ仕様
143…外界認識履歴
Claims (8)
- センサと接続され前記センサがセンシングして得られた出力であるセンシング情報を受信する受信部と、
地図情報を格納する記憶部と、
前記センサの仕様および前記地図情報を用いて、得られると期待される前記センサの出力である推定出力を推定する推定部と、
前記推定出力と、前記センシング情報に基づく情報とを比較して、前記センシング情報の採否を判断する判定部とを備え、
前記センシング情報および前記推定出力には特徴を有する点である特徴点の位置情報が含まれ、
前記判定部は、所定のエリアにおける前記センシング情報の前記特徴点の数と、前記所定のエリアにおける前記推定出力の前記特徴点の数とを比較して前記センシング情報の採否を判断する演算装置。 - 請求項1に記載の演算装置において、
前記判定部は、前記所定のエリアにおいて、前記センシング情報の前記特徴点の数と前記推定出力の前記特徴点の数とが略同一の場合、および前記センシング情報の前記特徴点の数が前記推定出力の前記特徴点の数よりも十分に多い場合に前記センシング情報を採用する演算装置。 - 請求項1に記載の演算装置において、
前記演算装置は車両に搭載され、
前記推定部はさらに、前記センサと前記所定のエリアとの位置関係を用いて前記推定出力を推定する演算装置。 - 請求項1に記載の演算装置において、
前記判定部は、前記センシング情報に含まれる特定のエリアの前記特徴点の数を前記特定のエリアと関連付けて外界認識履歴として前記記憶部に格納し、
前記推定部は、前記推定出力の算出対象であるエリアが前記外界認識履歴に含まれる場合は、前記推定出力の算出対象であるエリアに関連付けられた前記特徴点の数を前記推定出力とする演算装置。 - 請求項1に記載の演算装置において、
前記センサの周囲環境の状態を検出する環境検出部をさらに備え、
前記推定部はさらに、前記環境検出部が検出する前記センサの周囲環境の状態を用いて前記推定出力を推定する演算装置。 - 請求項5に記載の演算装置において、
前記センサには降雨の影響で検出範囲が狭まるセンサが含まれ、
前記推定部は、前記環境検出部が前記演算装置を搭載する車両のワイパーの動作を検出すると、前記推定出力に含まれる前記特徴点の数を減少させる演算装置。 - 請求項6に記載の演算装置において、
前記降雨の影響で検出範囲が狭まるセンサには反射波を検知するセンサが含まれる演算装置。 - 請求項7に記載の演算装置において、
前記反射波を検知するセンサにはカメラが含まれる演算装置。
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JP2013186551A (ja) | 2012-03-06 | 2013-09-19 | Nissan Motor Co Ltd | 移動物体位置姿勢推定装置及び方法 |
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