JP7253989B2 - スイッチギヤ - Google Patents

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Description

本願は、スイッチギヤに関するものである。
受配電設備に用いられているスイッチギヤには、保守点検時に回路を強制的にゼロ電位にして感電事故を防止するための接地開閉器(ES)の設置を要求されることがある。この接地開閉器には、回路を強制的にゼロ電位にする接地機能に加え、遮断器が運転位置にあるときは接地操作を行うことができず、接地開閉器が接地状態にあるときは遮断器を運転位置へ挿入不可とするインターロック機能を具備する(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、遮断器室内部の遮断器の移動経路に沿って操作軸が架設されており、この操作軸の回動操作によって、遮断器室後方の送電室に設けられた接地開閉器の接地、接地解除の動作が行われることが開示されている。また、接地開閉器に延びる操作軸の中途に操作軸の回動に伴って揺動するロックレバーが取り付けられている。操作軸の回動により、接地開閉器が接地されるとともに遮断器室の床板上にロックレバーが突出し、遮断器が運転位置へ移動できないようにする。接地開閉器の接地が解除されるように操作軸が回動されると、その回動操作に伴いロックレバーは遮断器室の床板上から回避し、遮断器の移動操作が可能となる。
特開平11-46410号公報
特許文献1の接地開閉器の機構では、例えば、遮断器の外形が変わったときにロックレバーの形状を変えなくてはならないなど、遮断器、遮断器室、あるいは遮断器の搭載されたスイッチギヤの筐体等の仕様、構造が変化した場合、その都度、接地開閉器の設計変更を行う必要がある。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、スイッチギヤを構成する遮断器、筐体等の仕様が変わっても、大幅な変更を行うことなく適用可能なインターロック機能を有するスイッチギヤを提供することを目的とする。
本願に開示されるスイッチギヤは、筺体と、前記筐体内に、接続位置と断路位置の間を移動して母線側導体及び負荷側導体に電気的に接離可能な遮断器を有する遮断器室と、前記負荷側導体を接地または接地解除する接地開閉器と、前記遮断器の開閉動作を制御する制御機器が収納された制御機器室と、を備えたスイッチギヤであって、前記接地開閉器から前記遮断器の側方を前方に向かって延伸して架設され、前記接地開閉器の接地または接地解除の操作を軸回りの回動により操作する操作軸と、前記遮断器室内で前記遮断器の側方に配置され、前記操作軸と連結されて前記操作軸の回動操作を行う操作軸ハンドルを挿入する操作軸ハンドル挿入部を有するインターロックモジュールとを備え、前記インターロックモジュールは、前記操作軸ハンドル挿入部に設けられたシャッター及び前記シャッターの開閉を可能とするキー操作部を有し、前記キー操作部は、前記遮断器を断路位置に固定する鍵により操作され、前記接地開閉器が接地中は前記キー操作部から前記鍵の抜き取りを不可とした、ものである。
本願に開示されるスイッチギヤによれば、スイッチギヤを構成する遮断器、筐体等の仕様が変わっても、接地開閉器が接地状態にあるときは遮断器を運転位置へ挿入不可とするインターロック機構を大幅に変更する必要がなくなる。
実施の形態1に係るスイッチギヤの概略を示す構成図である。 実施の形態1に係るスイッチギヤの一部正面図でインターロック装置の配置を示す図である。 実施の形態1に係るスイッチギヤのインターロック装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係るインターロックモジュールの構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係るインターロックモジュールの構成を示す正面図である。 実施の形態1に係るインターロックモジュールの構成を示す右側面図で、図3B中X-X方向の断面を示す図である。 実施の形態1に係るインターロックモジュールの構成を示す左側面図である。 実施の形態1に係るインターロックモジュールの構成を示す背面図で、図3C中Y-Y方向の断面を示す図である。 実施の形態1に係るインターロックモジュールの一部構成を示す上面図で、図3C中Z-Z方向の断面を示す図である。 実施の形態2に係るスイッチギヤの概略を示す構成図である。 実施の形態2に係るスイッチギヤのキーチェンジ操作部を示す図である。
以下、本願で開示されるスイッチギアの実施の形態について図を参照して説明する。なお、各図中、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
実施の形態1.
以下に、実施の形態1に係るスイッチギヤについて図を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係るスイッチギヤを示す概略構成図で、右側面図である。スイッチギヤ100は、前方に扉70を有する筺体10の内部が各コンパートメントに区分されており、遮断器21に接続されるケーブル41が配設されたケーブル室40と、開閉器としての遮断器21が収納された遮断器室20と、遮断器21に接続される母線側導体31の配設された母線室30と、遮断器21に収納された真空バルブ(図示せず)内の接点の開閉を制御する制御機器(図示せず)が収納された制御機器室60とを備える。
遮断器21は後述する台車25に搭載され、遮断器室20内の底板22に沿って図中矢印Aの方向に引き出すことにより、接続位置から断路位置に変更することができる。この時、遮断器21の後方に突出した接続端子23a,24aがそれぞれ主回路の断路部23b,24bに係合されている状態から引き離すことができ、遮断器21の断路操作が行われる。なお、接続端子23a,24a及び断路部23b,24bは3相分設けられている。
ケーブル室40のケーブル41は負荷側導体42に接続され、負荷側導体42は主回路の断路部24bを介して遮断器21の接続端子24aに接続される。ケーブル室40の負荷側導体42も接続端子24aと同様に3相分設けられている。
母線室30の母線側導体31は主回路の断路部23bを介して遮断器21の接続端子23aに接続される。
ケーブル室40の前方下方の遮断器室20側には接地開閉器51が配設され、接地された台に搭載されている。接地開閉器51の接触子511を図中矢印Bのように台側に接地された一端を支点に回動させると、接触子511の他端はケーブル室40の負荷側導体43に接触し、負荷側導体43及び負荷側導体43に接続された負荷側導体42は接地される。接触子511の回動動作は、接地開閉器51に揺動自在に連結された操作軸52の回転動作により行われる。この操作軸52の軸回りの回転動作を接触子511の回動動作に変換する機構は、従来の手法のように操作軸52の軸回りの回動を複数の傘歯車を用いて動作方向を変換する機構を用いてもよいし、操作軸52と接触子511との間にピロボールジョイントを設け、操作軸52の回転動作を接触子511の回動動作に変換するようにしてもよい。操作軸52の接地開閉器51に連結されていない他端はインターロックモジュール53に揺動自在に接続される。なお、本実施の形態におけるスイッチギヤ100は、接地開閉器51が接地状態にあるときは遮断器21を運転位置へ挿入不可とするインターロック機能を有するインターロック装置50を具備している。インターロック装置50は、接地開閉器51、操作軸52及びインターロックモジュール53を有する。
次に、インターロック装置50について説明する。図2Aはスイッチギヤ100の一部正面図でインターロック装置50と遮断器21との配置関係を示す図である。図2Bはインターロック装置の構成を示す図で、図1におけるインターロック装置50に注目した拡大図である。
図2Aにおいて、筺体10の底板22上の台車25に搭載された遮断器21は破線で示している。インターロック装置50は遮断器21の右側部の筺体10の内側に配設されている。インターロックモジュール53は図の矢印Cの幅で示されるように、遮断器21の右側部に十分収納される大きさに設計されている。インターロックモジュール53に操作軸52(図2Aでは図示せず)を介して、遮断器21の後方に接地開閉器51が配設される。遮断器21の後方に3相の各相に対応した接地開閉器51の接触子511a,511b,511cが立設して接地されている状態を示している。
図2Bにおいて、接地開閉器51はケーブル室40に配設されており、接触子511は台側に開いており開の状態である。操作軸52の接地開閉器51側の先端部には、接地開閉器51の開閉すなわち、「切」あるいは「接地」の状態を検出する接地検出器522が設けられている。接地検出器522は、位置センサで構成され、接触子511が立設した位置を確認するようにして、「切」あるいは「接地」の状態を信号として出力してもよい。また、接触子511が負荷側導体43に接続されることを電気的に検出するようにしてもよい。操作軸52は、接地開閉器51から前方に向かって延伸しており、遮断器21の側方に筐体10内側に沿って架設され、3箇所のベアリング部521a,521b,521cにより軸回りに回動自在に軸支されている。図中矢印Dは遮断器21が運転状態の位置(接続位置)であり、インターロックモジュール53はその位置より前方に配設される。
次に、インターロックモジュール53について説明する。図3Aはインターロックモジュール53を収納する箱体53aの外観を示す上方からの斜視図、図3Bはインターロックモジュール53の構成を示す正面図である。図3Cはインターロックモジュール53の構成を示す右側面図で、図3B中X-X方向の断面を示す図、図3Dはインターロックモジュール53の構成を示す側面図である。なお、図3B、図3C及び図3Dにおいて、箱体の内部に収納された部品は一部破線で示している。また、図3Aで示されるインターロックモジュール53を構成する各部品を収納する箱体53aは、例えば右側部のねじ穴を用いて図2Aで示されるように筺体10の右側部内側に締結され、固定される。
図3A及び図3Bにおいて、インターロックモジュール53の正面部には、インターロックモジュール53を動作させる鍵を差し込むキー操作部531、操作軸52を回動動作させるための操作軸ハンドルを挿入する操作軸ハンドル挿入部52aの前方の開口部に設けられたシャッター532、シャッター532の遮蔽部材532bの動作のロックを解除するための押しボタンスイッチ533を有する。
図3Cを用いインターロックモジュール53の箱体内部を参照して、インターロックモジュールの動作を説明する。
キー操作部531には、例えば鍵として専用のシリンダーキーが挿入され、図中E方向に回すと、遮蔽部材532bに設けられた曲がり部532cに係合されていたストッパ531aが、シリンダーキーの回転に連動して下方に移動することにより解除される。
押しボタンスイッチ533を押すと、制御機器室60から解除可の信号を受けた場合、電気ソレノイドスイッチ534に電流が流れ、ピン534aが矢印Gの方向に吸引されて、ストッパ534bが遮蔽部材532bから解除される。シャッター532の遮蔽部材532bの駆動を抑止していた2つのストッパが解除されることにより、つまみ532aを矢印F方向にスライドさせることが可能となる。このつまみ532a操作により、操作軸ハンドル挿入部52aの前方が開かれ、操作軸ハンドルを挿入することが可能となる。シャッター532の遮蔽部材532bはその一部が、箱体53a内部のスライド部532dに係合され、このスライド部532dに動作するように支持されている。
インターロックモジュール53の左側面部には、接地開閉器51の動作状態を示す表示部536が設けられている。本実施の形態では、この表示部536は開口部となっている。箱体53aの内部に、対向する両辺部がスライド部537aに支持され、このスライド部537aに沿って、操作軸52の回動動作の角度に応じて上下に動作する遮蔽部材537bにより、開口部の開口度合いで「接地」、「切」、動作中が判断可能となる。表示部536は操作軸52の先端に設けられた接地検出器522の信号により、「接地」あるいは「切」を表示するようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係るスイッチギヤ100の保守点検時の動作について説明する。
まず、遮断器室20内の遮断器21を運転位置から図1中矢印A方向に引き出し、接続端子23a,24aが断路部23b,24bから十分離れた断路位置に移動させる。
次に、シリンダーキーをインターロックモジュール53のキー操作部531に挿入して図3B中の矢印E方向(時計方向)に回す。キー操作部531での操作により、シャッター532に係合しているストッパ531aが解除される。この時、遮断器21が断路位置にあることを確認できなければ、キー操作部531での操作を行うことができない。遮断器21が断路位置にあることを信号により確認するようにすることも可能であるが、キー操作部531の操作に用いるシリンダーキーは、遮断器21を断路位置にロックする鍵を兼ねて、遮断器21が断路位置にロックした後シリンダーキーを抜き、キー操作部531を操作するようにすればよりよい。
次に、押しボタンスイッチ533を押し込む。この動作により、電気ソレノイドスイッチ534のピン534aが吸引されて、シャッター532に係合されているストッパ534bが解除される。この時、制御機器室60からの解除可の信号を受信できなければ、電気ソレノイドスイッチ534を動作させることはできない。制御機器室60からの解除可の信号は、シャッター開の条件が整った場合送信されるもので、スイッチギヤ100内の制御動作の信号等を基に生成される。
シャッター532の遮蔽部材532bの駆動を抑止していた2つのストッパ531a,534bが解除されることにより、シャッター532の遮蔽部材532bを水平方向にスライドさせることが可能となる。これにより、操作軸ハンドルを操作軸ハンドル挿入部52aに挿入し操作軸52を回動動作させ、接触子511を動作させて、接地開閉器51を「接地」状態にすることができる。
なお、接地開閉器51が「接地」状態にあるとき、遮断器21を運転状態に移動できないように、キー操作部531に挿入したシリンダーキーを抜くことはできないようにする。例えば、操作軸52の回動動作に連動し、キー操作部531にロックを掛けることができるようにすればよい。
次に、操作軸52の回動動作に連動した2つの機構の例を説明する。
図4Aはインターロックモジュール53の構成を示す背面図で、図3C中Y-Y方向の断面図を示す。操作軸ハンドルは、操作軸ハンドル挿入部52aに設けられた突起部52c,52dの形状に倣い、円柱状に突起部を有する。操作軸ハンドルが矢印Jの方向に回転すると、突起部52dに対応する操作軸ハンドルの部位に一部係合された遮蔽部材537bが下方向に移動し、図3Dで説明した表示部536が閉じていき、接地開閉器51が「接地」状態に移行していることがわかる。
同様に、突起部52cに対応する操作軸ハンドルの部位に係合されたキー操作部ロック部材531bは矢印K方向に移動する。キー操作部ロック部材531bは突起部52c対応する操作軸ハンドルの部位に係合されるように立設しているが、連結された水平部531b1を有している。図4Bはキー操作部ロック部材531bを拡大して示す図で、図3C中Z-Z方向の断面図である。操作軸ハンドルの回転により、立設したキー操作部ロック部材531bが矢印K方向に移動すると、水平部531b1は、固定ねじ531cを軸に矢印L方向に回転し、ストッパ531aに当接する。ストッパ531aに設けられたロックスイッチ531a1により、キー操作部531からシリンダーキーが抜けないようにロックされる。
操作軸ハンドルが逆回転し、接地解除の方向に動作すると、ストッパ531a、ロックスイッチ531a1は解除される。
保守点検終了時には、操作軸52を逆方向に回動させ、接地開閉器51を「接地」から「切」の状態に接触子511を動作させる。その後、操作軸ハンドルを操作軸ハンドル挿入部52aから抜き、つまみ532aをスライドさせてシャッター532を閉じる。接地開閉器51を「接地」から「切」の状態になり、かつシャッター532が閉となると、キー操作部531からシリンダーキーを抜くことができるようになる。シャッター532が閉じると、2つのストッパ531a,534bは再びシャッター532の遮蔽部材532bに係合される。
シリンダーキーが遮断器21を断路位置にロックする鍵を兼ねている場合は、このシリンダーキーにより、遮断器21のロックを解除し、運転位置に移動させる。
シリンダーキーをキー操作部531に挿入する動作の後に、押しボタンスイッチ533を押し込む動作の順に操作したが、順番は入れ替わってもよい。この場合、押しボタンスイッチ533を押して電気ソレノイドスイッチ534を動作させる条件に、接地開閉器51が「接地」状態にあることを付加することが望ましい。接地開閉器51が「接地」状態にあることは接地検出器522の信号を受理するようにすればよい。
キー操作部531と押しボタンスイッチ533とにより2つのストッパ531a,534bとシャッター532との係合、解除を行ったが、キー操作部531のみを用いてもよい。上述したように、キー操作部531を操作する鍵が遮断器21の断路位置をロックする鍵であり、接地開閉器51が接地中には鍵がキー操作部531から抜けないようにしているので、遮断器21を接続位置に移動させることはできない。すなわち、インターロック機能を満足している。
押しボタンスイッチ533を用いない場合、キー操作部531に制御機器室60からの解除可の信号に基づく動作を追加するようにしてもよい。
本実施の形態によるスイッチギヤ100においては、接地開閉器51の状態が「接地」であるか「切」であるかをインターロックモジュール53の左側面部に設けられた表示部536で示すようにしたが、接地検出器522の信号を基に、インターロックモジュール53の正面部またはスイッチギヤ100の扉70等に表示するようにしてもよい。
上述では、インターロックモジュール53及び操作軸52を筐体10内の右側面側(遮断器21の右側)に配置した例を示したが、スイッチギヤ100の各コンパートメントのレイアウトによっては左側面側に配置してもよい。
以上のように、本実施の形態1によれば、接地開閉器51が接地状態にあるときは遮断器21を運転位置へ挿入不可とするインターロック機能の主要な構成をインターロックモジュールに集約したので、遮断器、筐体等の仕様が変わった場合でも大幅な変更が不要となる。また、インターロック装置50として、接地開閉器51、操作軸52及びインターロックモジュール53を具備し、インターロックモジュール53を遮断器室20の遮断器21の片側側面部に配置し、インターロックモジュール53から回動自在に軸支された操作軸52を後方に延伸して配置したので、遮断器、筐体等の仕様が変わった場合、操作軸52の長さを変更する程度の変更でよい。また、インターロックモジュール53と操作軸52を筐体内のいずれかの側面側にコンパクトに収納することができる。
また、インターロックモジュール53において、キー操作部531の操作により開閉可能なシャッター532を、操作軸52を回動操作するための操作軸ハンドル挿入部52aの前方に設けたので、遮断器21が断路位置にないと接地開閉器51を接地にすることができず、キー操作部531を操作するための鍵と遮断器21を断路位置にロックするための鍵とを兼ねるようにし、接地開閉器51が接地位置にある時は、キー操作部531から鍵を抜くことができないようにしたので、接地開閉器51が接地状態にあるときは遮断器21を運転位置へ移動不可とすることができる。
また、キー操作部531及び押しボタンスイッチ533の両方の操作により開閉可能なシャッター532とすることで、2重のロック構成とすることが可能となる。
さらに、キー操作部531の操作は、鍵で行うため、スイッチギヤを構成する遮断器、筐体等の仕様が変わっても1つの鍵で操作を行うことには変わりなく、大幅な変更は不要となる。押しボタンスイッチ533による操作は、制御機器室60からのストッパ解除可の信号により、電気ソレノイドスイッチを動作させるという電気信号処理で行うため、遮断器、筐体等の仕様が変わっても大幅な変更は不要となる。
本実施の形態におけるインターロックモジュール53は主要なインターロックの機構を箱体にコンパクトに収納することができ、スイッチギヤを構成する機器の変更に影響なく、共通化することが可能となり、装置の小型化にも寄与する。
なお、上述では、1つのスイッチギヤ内に遮断器とその後方に接地開閉器が配置された例を示したが、複数の盤が並列に配列するようなスイッチギヤにおいては異なる盤に遮断器と接地開閉器が配置されてもよい。また、複数のスイッチギヤに跨ぐように配置されてもよい。例えば、接地開閉器の操作を行う操作軸をL字型に配置する等で構成可能である。この場合も、遮断器を断路位置でロックする鍵でインターロックモジュールの操作が行えればよい。
実施の形態2.
以下に、実施の形態2に係るスイッチギヤについて図を用いて説明する。
図5は、本実施の形態2の係るスイッチギヤ100を示す概略構成図で、右側面図である。実施の形態1のスイッチギヤとの相違は、それぞれ遮断器を有する遮断器室が多段に構成されている点である。以下実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同様の点については説明を省略する。
図5において、スイッチギヤ100は、前方に扉70を有する筺体10の内部が各コンパートメントに区分されており、下段の遮断器21aに接続されるケーブル41が配設されたケーブル室40と、開閉器としての遮断器21aが収納された遮断器室20aと、遮断器21aに接続される母線側導体31の配設された母線室30と、遮断器21aに収納された真空バルブ(図示せず)内の接点の開閉を制御する制御機器(図示せず)が収納された制御機器室60aとを備える。また、上段の遮断器21bが収納された遮断器室20bと、その後方に配置されたケーブル室40と、遮断器21bに接続される母線側導体31の配設された母線室30と、遮断器21bに収納された真空バルブ(図示せず)内の接点の開閉を制御する制御機器(図示せず)が収納された制御機器室60bとを備える。
スイッチギヤ100は、2つの遮断器21a、21bのそれぞれに対応して、実施の形態1で説明したと同様の動作を行うインターロック装置500a、500bを備える。インターロック装置500aは、接地開閉器551a、操作軸552a及びインターロックモジュール553aを有し、接地開閉器551aが接地状態にあるときは遮断器21aを運転位置へ挿入不可とするインターロック機能を具備している。また、インターロック装置500bは、接地開閉器551b、操作軸552b及びインターロックモジュール553bを有し、接地開閉器551bが接地状態にあるときは遮断器21bを運転位置へ挿入不可とするインターロック機能を具備している。
以上のように、遮断器が複数配置されたスイッチギヤにおいても、接地開閉器が接地状態にあるときは遮断器を運転位置へ挿入不可とするインターロック機能の主要な構成をインターロックモジュールに集約したので、実施の形態1と同様の効果を奏する。
上記例では遮断器が2台の例を示したが、3台以上備えたスイッチギヤであっても同様の効果を奏することができる。
また、遮断器が複数配置されたスイッチギヤにおいては、すべての遮断器が断路状態の時に接地開閉器の接地が行われることが望ましい。そのためには、複数台の遮断器と1つの接地開閉器との間でインターロックを構成すればよい。
図6は、シリンダー構造からなるキーチェンジ操作部560の構成を示す図で、このキーチェンジ操作部560を図5のスイッチギヤにさらに設けることができる。鍵561aは遮断器21aが断路位置にある時に抜くことのできるシリンダーキーであり、鍵562bは遮断器21bが断路位置にある時に抜くことのできるシリンダーキーである。キーチェンジ操作部560の鍵挿入部561に鍵561aを、鍵挿入部562に鍵562bを挿入して予め設定された方向に回すと、この2つの鍵561a、562bが揃うことで、鍵挿入部563から鍵563cを抜くことが可能となる、キーチェンジ操作を行う。鍵563cはそれぞれの遮断器を断路位置に鎖錠するための個々のシリンダーキーとは異なる第2のシリンダーキーである。この鍵563cを用いて、遮断器21a、21bそれぞれに対応した接地開閉器551a、551bの接地動作を行うようにそれぞれのインターロックモジュール553a、553bを操作する。このように、キーチェンジ操作部560を用いてキーチェンジ操作を行うことにより、複数台の遮断器と1つの接地開閉器との間でインターロックを構成することが可能となり、スイッチギヤ100内のすべての遮断器が断路状態の時に接地開閉器の接地を操作を行うことができる。この場合でも、遮断器を3台以上備えたスイッチギヤであってもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
100:スイッチギヤ、 10:筺体、 20,20a,20b:遮断器室、 21,21a,21b:遮断器、 22:底板、 23a,24a:接続端子、 23b,24b:断路部、 25:台車、 30:母線室、 31:母線側導体、 40:ケーブル室、 41:ケーブル、 42、43:負荷側導体、 50,500a,500b:インターロック装置、 51,551a,551b:接地開閉器、 52,552a,552b:操作軸、 52a:操作軸ハンドル挿入部、 52c,52d:突起部、 511,511a,511b,511c:接触子、 53,553a,553b:インターロックモジュール、 53a:箱体、 60,60a,60b:制御機器室、 70:扉、 521a,521b,521c:ベアリング部、 522:接地検出器、 531:キー操作部、 531a:ストッパ、531a1:ロックスイッチ、 531b:キー操作部ロック部材、531b1:水平部、 531c:固定ねじ、 532:シャッター、 532a:つまみ、 532b:遮蔽部材、 532c:曲がり部、 532d:スライド部、 533:押しボタンスイッチ、 534:電気ソレノイドスイッチ、 534a:ピン、 534b:ストッパ、 536:表示部、 537a:スライド部、 537b:遮蔽部材、 560:キーチェンジ操作部、 561,562,563:鍵挿入部、 561a,562b,563c:鍵。

Claims (9)

  1. 筺体と、前記筐体内に、
    接続位置と断路位置の間を移動して母線側導体及び負荷側導体に電気的に接離可能な遮断器を有する遮断器室と、
    前記負荷側導体を接地または接地解除する接地開閉器と、
    前記遮断器の開閉動作を制御する制御機器が収納された制御機器室と、を備えたスイッチギヤであって、
    前記接地開閉器から前記遮断器の側方を前方に向かって延伸して架設され、前記接地開閉器の接地または接地解除の操作を軸回りの回動により操作する操作軸と、
    前記遮断器室内で前記遮断器の側方に配置され、前記操作軸と連結されて前記操作軸の回動操作を行う操作軸ハンドルを挿入する操作軸ハンドル挿入部を有するインターロックモジュールとを備え、
    前記インターロックモジュールは、
    前記操作軸ハンドル挿入部に設けられたシャッター及び前記シャッターの開閉を可能とするキー操作部を有し、
    前記キー操作部は、前記遮断器を前記断路位置に固定する鍵により操作され、前記接地開閉器が接地中は前記キー操作部から前記鍵の抜き取りを不可とし、
    前記キー操作部は、前記操作軸の回動動作に連動して前記鍵の操作を拘束するロック機構を備えたスイッチギヤ。
  2. 前記キー操作部は、前記シャッターに係合される第1のストッパを有し、前記鍵の操作により、前記第1のストッパの係合および解除が行われる、請求項1に記載のスイッチギヤ。
  3. 前記インターロックモジュールは、前記制御機器室からの信号に基づき、スイッチ動作により前記シャッターの開動作を可能とするスイッチをさらに備え、
    前記シャッターの開動作は、前記キー操作部と前記スイッチとの両方により行われる、請求項1または2に記載のスイッチギヤ。
  4. 前記シャッターには第2のストッパが係合され、前記スイッチにより前記第2のストッパに連結したピンを吸引する電気ソレノイドスイッチが動作し、前記第2のストッパの係合解除が行われる、請求項に記載のスイッチギヤ。
  5. 前記接地開閉器は、前記接地開閉器が接地または接地解除の状態であるかを検出する接地検出器を有する、請求項1からのいずれか1項に記載のスイッチギヤ。
  6. 前記インターロックモジュールは前記接地開閉器が接地または接地解除の状態であるかを表示する表示部を有する、請求項1からのいずれか1項に記載のスイッチギヤ。
  7. 複数の前記遮断器室と、それぞれの前記遮断器室の前記遮断器に対応した前記接地開閉器、前記操作軸及び前記インターロックモジュールとを備え、
    それぞれの前記インターロックモジュールの前記キー操作部は、それぞれの前記遮断器を前記断路位置に固定する鍵により操作され、前記接地開閉器が接地中は前記キー操作部から前記鍵の抜き取りを不可とした、請求項1からのいずれか1項に記載のスイッチギヤ。
  8. 筺体と、前記筐体内に、
    接続位置と断路位置の間を移動して母線側導体及び負荷側導体に電気的に接離可能な遮断器を有する遮断器室と、
    前記負荷側導体を接地または接地解除する接地開閉器と、
    前記遮断器の開閉動作を制御する制御機器が収納された制御機器室と、を備えたスイッチギヤであって、
    前記接地開閉器から前記遮断器の側方を前方に向かって延伸して架設され、前記接地開閉器の接地または接地解除の操作を軸回りの回動により操作する操作軸と、
    前記遮断器室内で前記遮断器の側方に配置され、前記操作軸と連結されて前記操作軸の回動操作を行う操作軸ハンドルを挿入する操作軸ハンドル挿入部を有するインターロックモジュールとを備え、
    前記インターロックモジュールは、
    前記操作軸ハンドル挿入部に設けられたシャッター及び前記シャッターの開閉を可能とするキー操作部を有し、
    前記キー操作部は、前記遮断器を前記断路位置に固定する鍵により操作され、前記接地開閉器が接地中は前記キー操作部から前記鍵の抜き取りを不可とし、
    複数の前記遮断器室と、それぞれの前記遮断器室の前記遮断器に対応した前記接地開閉器、前記操作軸及び前記インターロックモジュールと、複数の前記遮断器はそれぞれ前記断路位置に固定する鍵を有し、前記鍵を全て挿入することにより、抜き取り可能な第2の鍵を有するキーチェンジ操作部と、を備え、
    それぞれの前記インターロックモジュールの前記キー操作部は、前記第2の鍵により操作されるスイッチギヤ。
  9. 複数の前記遮断器室と、それぞれの前記遮断器室の前記遮断器に対応した前記接地開閉器、前記操作軸及び前記インターロックモジュールと、複数の前記遮断器はそれぞれ前記断路位置に固定する鍵を有し、前記鍵を全て挿入することにより、抜き取り可能な第2の鍵を有するキーチェンジ操作部と、を備え、
    それぞれの前記インターロックモジュールの前記キー操作部は、前記第2の鍵により操作される請求項1からのいずれか1項に記載のスイッチギヤ。
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