JP7253421B2 - 検出センサ、及び測定装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、検出センサ、及び測定装置に関する。
金属微粒子に標的物質を捕捉し、標的物質を光学的に検出する手法が知られている。このような検出における検出用試料の作製では、例えば、金属微粒子と標的物質を含む試料とが混合された後、フィルタリングにより、標的物質が結合した金属微粒子を含む試料が抽出される。抽出された試料が検出センサの表面に添加されることにより、検出用試料が作製される。
特開2008-157923号公報
検出用試料を簡便に作製することができる検出センサ、及び測定装置を提供する。
実施形態は、電磁波の反射率又は透過率の変化に基づいて被検出物を検出する検出装置に用いられる、前記電磁波が照射される表面を備えた検出センサであって、前記検出センサの前記表面には、照射された前記電磁波に特性変化を及ぼす複数の貫通孔が形成されており、前記複数の貫通孔の大きさは、前記表面に添加される試料に含まれる、磁性粒子と測定対象物とが結合した被検出物は通さないが、前記測定対象物と結合していない前記磁性粒子は通す大きさであり、前記被検出物を前記表面に捕捉している
図1は、実施形態に係る検出センサを含む測定装置の一例を示す図である。 図2は、検出装置による検出原理を説明する図である。 図3は、検出装置で検出される電磁波の周波数と透過率との関係の一例を示す図である。 図4は、被検出物の一例を示す図である。 図5Aは、検出センサの断面の一例を示す斜視図である。 図5Bは、検出センサの一例を示す上面図である。 図5Cは、検出センサの一例を示す上面図である。 図6Aは、試料作製の様子を例示する図である。 図6Bは、試料作製の様子を例示する図である。 図7Aは、検出センサの断面の他の例を示す斜視図である。 図7Bは、検出センサの他の例を示す上面図である。 図7Cは、検出センサの他の例を示す上面図である。 図8は、従来技術における試料作製の様子を例示する図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、複数の表現が可能な各要素に、一つ以上の他の表現の例を付すことがある。しかし、これは、他の表現が付されていない要素について異なる表現がされることを否定するものではないし、例示されていない他の表現がされることを制限するものでもない。また、各図面は実施形態を概略的に示すものであり、図面に示される各要素の寸法は、実施形態の説明と異なることがある。
本実施形態に係る検出センサを含む測定装置は、例えば試料中の細菌などの測定対象物を含む被検出物を検出して測定対象物の量を測定する。測定装置は、所定の周波数の電磁波を検出センサに照射し、検出センサを透過した電磁波を検出する。測定装置は、被検出物を添加する前の検出センサの透過率と被検出物を添加した後の検出センサの透過率とを測定する。測定装置は、添加前後の透過率の変化から、測定対象物の有無又は量を測定する。
図1は、測定装置1の一例を示す図である。測定装置1は、検出装置10と、制御装置20とを有している。検出装置10と制御装置20とは、電気的に接続されている。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field programmable Gate Array)などのプロセッサを含む。制御装置20は、検出装置10の以下に説明される各部における各種動作の制御及び各種演算を行う。
検出装置10は、電磁波発生源11と、検出センサ12と、センサホルダ13と、検出器14と、試料導入部15と、濾過部16とを有している。これらは、検出装置10として1つの筐体内に配置されてよい。
電磁波発生源11は、検出センサ12の表面に電磁波を照射する照射部として、制御装置20からの制御信号に基づいて所定の周波数の電磁波を出力するように構成されている。電磁波発生源11が出力する電磁波の周波数は、図5A乃至図5Cを参照して後述するような検出センサ12の構造に応じて定まる、検出センサ12の周波数特性に応じて決定される。出力される電磁波は、X線、紫外線、可視光線、赤外線、マイクロ波、電波等であってよい。例えば、電磁波発生源11は、紫外線、可視光線、赤外線の波長域の範囲の電磁波を発生する光源であってよい。電磁波発生源11は、例えば、数テラヘルツ程度の周波数の電磁波を照射するテラヘルツ光源であってよい。
検出センサ12は、被検出物が配置される表面を備えている。検出センサ12の表面には、検出装置10による検出時に電磁波発生源11からの電磁波が照射される。検出センサ12の構造は、図5A乃至図5Cを参照して後述する。検出センサ12は、センサホルダ13に配置される。つまり、センサホルダ13は、検出センサ12を保持する。
センサホルダ13は、例えば、図1に示されるX、Y及びZ方向に可動域を有している。センサホルダ13は、モータ等を含む不図示の駆動部により動作される。センサホルダ13は、制御装置20からの制御信号を受けて駆動部が駆動されることにより、例えばX、Y及びZ方向に移動可能である。
センサホルダ13は、例えばX及びZ方向の移動(XZ平面における回転移動)により、試料導入部15及び濾過部16に導かれる。図1には、試料導入部15と、濾過部16と、試料導入部15及び濾過部16に位置している検出センサ12及びセンサホルダ13が破線で示されている。センサホルダ13(及びこれに保持されている検出センサ12)は、例えば、図1に実線で示される検出位置と、図1に破線で示される試料導入位置とを移動可能である。検出位置は、検出センサ12に電磁波を照射することにより被検出物の検出が行われる位置である。試料導入位置は、被検出物を含む検出用試料を検出センサ12に導入する動作が行われる位置である。
試料導入部15は、例えば、センサホルダ13への検出センサ12の配置、検出センサ12の取り外し及び交換をするために、検出装置10の外部にアクセス可能になっている。試料導入部15における検出センサ12の配置、取り外し、交換等は、制御装置20により制御されてよく、手動で行われてもよい。本実施形態では、試料導入部15は、濾過部16としての機能も兼ね備えている。濾過部16は、被検出物及び夾雑物を含む試料のフィルタリング(濾別)が行われるように構成されている。濾過部16における濾別処理は、制御装置20により制御されてよく、手動で行われてもよい。
検出器14は、検出センサ12を透過した電磁波である透過波を検出する。検出器14は、電磁波をエネルギーなどとしてその強度を検出する。検出器14は、検出した電磁波の強度を示す検出信号を制御装置20に出力するように構成されている。つまり、検出器14は、電磁波発生源11から放射された電磁波が検出センサ12を透過したことによる特性変化(例えば、電磁波の透過率の変化)を検出する。
検出装置10による検出動作について説明する。
例えば、検出装置10において、制御装置20からの制御信号に基づく不図示の駆動部の動作により、センサホルダ13が試料導入部15に移動される。試料導入部15では、検出センサ12の表面への検出用試料の導入、センサホルダ13への検出センサ12の配置が行われる。
制御装置20からの制御信号に基づく不図示の駆動部の動作により、センサホルダ13及びこれに保持されている検出センサ12が、電磁波発生源11からの電磁波が検出センサ12の表面の所望の位置に照射される検出位置に移動される。
電磁波発生源11は、制御装置20からの制御信号に基づいて所定の周波数の電磁波L1を出力する。出力された電磁波L1は、検出センサ12の表面上の検出用試料に照射される。照射された電磁波L1は、検出センサ12を透過して、透過した電磁波L2が検出器14に到達する。検出器14は、当該透過波の強度を検出して、検出した強度に応じた検出信号を制御装置20に出力する。
図2は、検出装置10による検出原理を説明する図である。検出装置10は、図2の左に示されるように、検出センサ12に検出用試料を導入していない場合に、検出センサ12に電磁波L1を照射して透過波L2の強度を検出し、検出した強度に応じた検出信号を制御装置20に出力する。測定装置1は、例えば、この場合に検出された透過波L2の強度の電磁波L1の強度に対する比を基準透過率とする。また、検出装置10は、図2の中央又は右に示されるように、検出センサ12に検出用試料が導入されている場合に、検出センサ12に電磁波L1を照射して透過波L2の強度を検出し、検出した強度に応じた検出信号を制御装置20に出力する。
図3に示される例において、電磁波発生源11が出力する電磁波の周波数を周波数F1とする。このとき、被検出物が存在しない場合の検出センサ12の透過率(破線31で示される)が、第1の透過率T1として検出器14での検出信号から取得される。第1の透過率T1は、上述の基準透過率である。また、被検出物が存在する場合の検出センサ12の透過率(一点鎖線32及び実線33で示される)が、それぞれ、第2の透過率T2及び第3の透過率T3として検出器14での検出信号から取得される。制御装置20は、検出器14で検出したこのような透過率の変化の有無に基づいて、被検出物の有無を特定する。また、制御装置20は、基準透過率に対する透過率の変化量に基づいて、被検出物に含まれる測定対象物の量又は特性を特定する。すなわち、制御装置20は、検出器14で検出した電磁波の特性変化(反射率又は透過率の変化)に基づいて、被検出物中の測定対象物の有無を特定する又は量を測定する。
例えば、被検出物の量が多くなることで、基準透過率に対する透過率の変化量は大きくなる。制御装置20は、当該変化量に基づいて、測定対象物の量を測定する。例えば、図2及び図3の場合には、基準透過率である第1の透過率T1に対する変化量が第2の透過率T2よりも第3の透過率T3について大きいので、測定対象物の量は、図2の右に示される場合において図2の中央に示される場合よりも多いことがわかる。
制御装置20は、例えば、検出センサ12に検出用試料を導入していない場合の透過波の検出信号と導入した場合の透過波の検出信号とを比較することにより、検出センサ12上に被検出物が存在するか否かを判定する。制御装置20は、比較した2つの検出信号が一致する又は2つの検出信号の差が所定の閾値以下であれば、被検出物がないと判定してよい。制御装置20は、比較した2つの検出信号の差が所定の閾値よりも大きければ、被検出物を検出したと判定し、さらに、その差に基づいて測定対象物の量を算出してよい。制御装置20は、例えば、不図示のメモリに予め記憶されている、検出センサ12についての電磁波の特性変化(周波数特性の変化)と測定対象物の量との関係式から、測定対象物の量を算出する。検出結果及び算出結果は、制御装置20から表示装置などの外部装置に出力されてよい。
図4は、検出用試料に含まれる被検出物41の一例を示す図である。被検出物41は、水等の溶媒中に混合された磁性粒子42と測定対象物43とが化学反応等によって結合したものである。すなわち、被検出物41は、磁性粒子42と測定対象物43とからなる。磁性粒子42は、磁性ビーズ等の磁性体であってよい。測定対象物43は、例えば細菌である。例えば、磁性粒子42の表面には、測定対象物43が特異的に反応する表面修飾が予め施されている。図4では、測定対象物43に特異的に結合する抗体が磁性粒子42に固定されている。当該抗体により、磁性粒子42と測定対象物43とが結合される。
さて、通常の試料作製では、磁性粒子42を含む溶液に測定対象物43を含む試料が混合されることにより被検出物41が形成された後、少なくとも、1)フィルタリング、2)洗浄、3)分離、4)抽出及び滴下の4工程を必要とする。当該4工程について、図8を参照して説明する。ACT101からACT104として以下に説明される4工程は、制御装置20の制御により測定装置1で行われてよいし、手動で行われてもよい。
ACT101では、例えばフィルタ100によるフィルタリングが行われる。フィルタ100は、多数の孔102が設けられた平板状の基材101により構成された、一般的な濾材である。孔102は、基材101を貫く貫通孔である。孔102の大きさ、すなわち孔径は、磁性粒子42と測定対象物43とからなる被検出物41は通さないが、測定対象物43と結合していない磁性粒子42、すなわち夾雑物は通す大きさである。例えば、制御装置20が、測定対象物43が結合した磁性粒子42と測定対象物43が結合していない単体の磁性粒子42とを含む溶液をフィルタ100に移動させて、フィルタ100に当該溶液を添加する。これにより、濾別処理が行われる。ACT101のフィルタリングにより、フィルタ100の基材101上には主に被検出物41が残る。
ACT102では、フィルタリング後のフィルタ100が洗浄される。例えば、制御装置20が、フィルタリング後のフィルタ100に緩衝液などの溶液を添加する。当該添加により、フィルタリング後もフィルタ100に残っている単体の磁性粒子42が孔102を通過し、フィルタ100が洗浄される。緩衝液に代わって純水等が用いられてもよい。ACT102の洗浄により、フィルタ100の基材101上には残渣として被検出物41が残る。
ACT102の洗浄後、フィルタ100から被検出物41が分離される。ACT103では、被検出物41が残ったフィルタ100が溶液110に晒されることにより、被検出物41がフィルタ100から分離される。例えば、制御装置20が、被検出物41が残ったフィルタ100を溶液110中に移動させることにより、被検出物41がフィルタ100から分離される。
ACT103の分離の後、ACT104では、溶液110中から被検出物41を含む液滴又は所定量の溶液が抽出されて、当該液滴又は所定量の溶液が検出センサ12上に滴下される。これにより、検出用試料の作製が完了する。
このように、通常の試料作製では、被検出物41を検出センサ12に与える際にいくつかの煩雑な工程を必要としている。
本実施形態では、検出センサ12を上述のフィルタ100のようにフィルタリングに用いるために、検出センサ12にフィルタ機能を持たせて試料作製工程を簡略化する。
本実施形態に係る検出センサ12の構成について、図5A乃至図5Cを参照して説明する。本実施形態では、検出センサ12は、電磁波の特性変化に基づく被検出物の検出機能に加えて、被検出物と夾雑物とを含む溶液を濾別するフィルタ機能を備えている。つまり、本実施形態によれば、通常の試料作製における上述のフィルタ100を用いたフィルタリングではなく、検出センサ12を用いたフィルタリングが行われる。当該フィルタリングにより、検出センサ12の表面上に残渣として被検出物を配置させる。これにより、上述のような分離、抽出及び滴下工程が省略される。
図5Aは、検出センサ12の断面の一例を示す斜視図である。図5B及び図5Cは、検出センサ12の一例を示す上面図である。検出センサ12は、図8を参照して説明したようなフィルタ100のフィルタ機能を兼ね備えた、フィルタ兼検出センサである。検出センサ12は、検出対象物の検出に用いられるだけでなく、濾別のためのフィルタ50となる。
フィルタ50は、多数の孔52が設けられた平板状の基材51により構成されている。基材51の少なくとも表面は、導電体により構成されている。導電体は、例えば、金、銀、銅、ニッケル、クロム、ゲルマニウムなどの金属などであってよい。基材51は、例えば、電磁波に対して変化を生じさせる、表面の導電体薄膜の層と、電磁波に対して変化を生じさせない素材の下層との2層構造であってよい。下層は、例えばポリエチレンなどの有機材料からなる。
孔52は、基材51を貫く貫通孔である。孔52の大きさ、すなわち孔径は、磁性粒子42と測定対象物43とが結合した被検出物41は通過しないが、測定対象物43と結合していない磁性粒子42は通過する大きさに設定されている。つまり、検出センサ12が備える複数の孔52の大きさは、検出センサ12の表面に添加される被検出物41及び夾雑物である単体の磁性粒子42を含む試料の被検出物41よりも小さく、磁性粒子42よりも大きい。検出センサ12は、フィルタ50として、孔52により、被検出物41及び単体の磁性粒子42を含む試料から被検出物41を濾別するように構成されている。
孔52は、フィルタ50の表面上に規則的に配置されている。孔52の横断面は、例えば円形である。孔52の配置は、図5Bに示されるような格子状であってもよいし、図5Cに示されるようなジグザグの千鳥状であってもよい。孔52は、検出センサ12に照射された電磁波に特性変化を及ぼす部分である。孔52間のピッチは、検出装置10による電磁波の検出特性に応じて設定されている。
規則的に配置された複数の孔52を備える検出センサ12は、メタマテリアル共振器を形成する。メタマテリアル共振器は、所定の周波数帯の電磁波が照射されたときに、特徴的な透過特性(例えば特異的ピーク)を示す。すなわち、電磁波が照射されたとき、孔52がある部分は、電気的にLC回路のように振る舞う。このため、このLC回路の共振周波数近傍の周波数において、照射された電磁波は、メタマテリアル共振器と強く相互作用し、吸収される。その結果、メタマテリアル共振器は、図3に示されるように、LC回路の共振周波数近傍で透過率が低下する周波数特性を示す。
メタマテリアル共振器としての検出センサ12に被検出物41が付着したとき、被検出物41がLC回路の主に容量成分を変化させる。その結果、当該LC回路の共振周波数が変化する。図3に示されるように、メタマテリアル共振器に被検出物41があるか否か、またその量に応じて、透過率の周波数特性が変化する。
この周波数特性の変化を利用することで、メタマテリアル共振器は、検出センサ12として機能する。例えば、検出装置10の電磁波発生源11が出力する電磁波の周波数は、LC回路の共振周波数近傍の周波数に設定される。
図6A及び図6Bは、本実施形態における試料作製について説明する図である
ACT1では、図6A及び図6Bの左に示されるように、検出センサ12を兼ねたフィルタ50に、測定対象物43が結合した磁性粒子42と測定対象物43が結合していない単体の磁性粒子42とを含む溶液が添加されて、フィルタリングが行われる。図6Bの左に示されるように、単体の磁性粒子42は孔52を通過するが、測定対象物43と結合した磁性粒子42、つまり被検出物41は、孔52を通過しない。ACT1のフィルタリングにより、検出センサ12を兼ねたフィルタ50の基材51上には、図6A及び図6Bの右に示されるように、残渣として被検出物41が残る。かくして、検出センサ12の表面上に被検出物41が配置される。
なお、ACT1のフィルタリングの後、上述のACT102のような洗浄が行われてよい。
以上説明したように、本実施形態では、検出センサ12に濾別したい被検出物を捕捉できる適切なサイズの孔52を設けることにより、検出センサ12にフィルタ機能を持たせる。これにより、試料作製工程の簡略化が可能となる。通常の試料作製工程では、検出センサ12とフィルタ100とが別体であるためにいくつかの煩雑な工程を必要としていた。これに対して、本実施形態では、検出センサ12がフィルタ50としての機能を兼ね備えている、つまり検出センサ12とフィルタ50とが一体となっていることにより、検出用試料を簡便に作製することができる検出センサ12、及び測定装置1を提供することができる。
試料作製の工程数の削減により、作製に要する時間の短縮が見込まれる。
本実施形態では、孔52の中心間距離、すなわちピッチを調整することで、ピッチに依存した特定周波数で特異的ピークを示す検出センサ12としても機能するフィルタ50を提供することができる。
なお、フィルタ50の孔52の横断面形状は、円形に限らない。孔52の大きさは、被検出物41を通さず、夾雑物を通すサイズであればよい。
図7Aは、検出センサ12の断面の他の例を示す斜視図である。図7B及び図7Cは、検出センサ12の他の例を示す上面図である。フィルタ50Aは、多数の孔52Aが設けられた平板状の基材51Aにより構成されている。孔52Aは、基材51Aを貫く貫通孔であって、フィルタ50Aの表面上に規則的に配置されている。孔52Aの横断面は、例えば楕円形である。孔52Aの配置は、図7Bに示されるような格子状であってもよいし、図7Cに示されるようなジグザグの千鳥状であってもよい。孔52A間のピッチもまた、検出装置10による電磁波の検出特性に応じて設定されている。
以上の説明では、電磁波の透過率の変化を検出することで被検出物を検出する検出装置10の構成及び検出原理を説明してきたが、検出装置はこれに限定されない。電磁波の周波数特性の変化を利用して被検出物を検出する装置が利用されてよい。例えば、検出装置として、検出センサの反射特性に基づいて被検出物を検出する検出装置などの他の検出装置が用いられてよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
電磁波の反射率又は透過率の変化に基づいて被検出物を検出する検出装置に用いられる、前記電磁波が照射される表面を備えた検出センサであって、
前記検出センサの前記表面には、照射された前記電磁波に特性変化を及ぼす複数の貫通孔が形成されており、
前記複数の貫通孔の大きさは、前記表面に添加される被検出物及び夾雑物を含む試料の前記被検出物よりも小さく、前記夾雑物よりも大きい、検出センサ。
[2]
少なくとも前記表面が導電体からなる、[1]に記載の検出センサ。
[3]
前記複数の貫通孔間のピッチが、前記検出装置による前記電磁波の検出特性に応じて設定されている、[1]又は[2]に記載の検出センサ。
[4]
前記複数の貫通孔は、前記表面上に規則的に配置された円形状又は楕円形状の孔である、[1]乃至[3]のいずれか1項に記載の検出センサ。
[5]
[1]乃至[4]のいずれか1項に記載の検出センサと、
前記表面上に配置された前記被検出物に電磁波を照射する照射部と、
前記被検出物で反射した前記電磁波の反射波、又は前記被検出物を透過した前記電磁波の透過波を検出する検出器と、
前記検出器で検出した前記電磁波の特性変化に基づいて、前記被検出物中の測定対象物の有無を特定する又は量を測定する制御部と、を具備する、測定装置。
1…測定装置、10…検出装置、11…電磁波発生源、12…検出センサ、13…センサホルダ、14…検出器、15…試料導入部、16…濾過部、20…制御装置、41…被検出物、42…磁性粒子、43…測定対象物、50…フィルタ、51…基材、52…孔。

Claims (6)

  1. 電磁波の反射率又は透過率の変化に基づいて被検出物を検出する検出装置に用いられる、前記電磁波が照射される表面を備えた検出センサであって、
    前記検出センサの前記表面には、照射された前記電磁波に特性変化を及ぼす複数の貫通孔が形成されており、
    前記複数の貫通孔の大きさは、前記表面に添加される試料に含まれる、磁性粒子と測定対象物とが結合した被検出物は通さないが、前記測定対象物と結合していない前記磁性粒子は通す大きさであり、
    前記被検出物を前記表面に捕捉している、検出センサ。
  2. 少なくとも前記表面が導電体からなる、請求項1に記載の検出センサ。
  3. 前記複数の貫通孔は、前記表面上に規則的に配置されており、前記検出センサは、メタマテリアル共振器を形成する、請求項1又は2に記載の検出センサ。
  4. 前記複数の貫通孔がある部分は、電気的にLC回路のように振る舞い、前記複数の貫通孔間のピッチは、前記LC回路の共振周波数が前記電磁波の周波数近傍の周波数になるように設定されている、請求項3に記載の検出センサ。
  5. 前記複数の貫通孔は、前記表面上に規則的に配置された円形状又は楕円形状の孔である、請求項1乃至のいずれか1項に記載の検出センサ。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の検出センサと、
    前記表面上に配置された前記被検出物に電磁波を照射する照射部と、
    前記被検出物で反射した前記電磁波の反射波、又は前記被検出物を透過した前記電磁波の透過波を検出する検出器と、
    前記検出器で検出した前記電磁波の特性変化に基づいて、前記被検出物中の測定対象物の有無を特定する又は量を測定する制御部と、を具備する、測定装置。
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