JP7252193B2 - 澄明化サトウキビジュース及びポリフェノール含有組成物 - Google Patents
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Description
製糖工程では、収穫したサトウキビをカッターやシュレッダーにより細かく切断した後、圧搾機によって搾汁して懸濁したサトウキビジュースを得る。この懸濁サトウキビジュースには、糖以外の多くの高分子成分が含まれているためこれらを沈殿して除く必要がある。高分子成分の沈殿は、従来、石灰乳によって行われてきた。石灰乳の添加によって生じた沈殿物を取り除き、得られた上澄み液(澄明化サトウキビジュース)を結晶化させ、原料糖を製造している。しかしながら、石灰乳のみでは十分に沈殿を生じさせることができない為、十分に澄明化したサトウキビジュースを得るために、石灰乳の他にさらに凝集剤を用いて沈殿を生じさせる、ことが一般的に行われている。
ポリフェノールは、分子内に複数のフェノール性ヒドロキシ基を有する成分の総称である。ほとんどの植物に含有され、5,000種類以上が知られている。ポリフェノールは、香料や色素として古くから食品、化粧品等に使用されてきた。1990年代以降、抗酸化作用、ホルモン促進作用等が知られるようになり、健康食品、医薬品としての適用が注目されている。
[態様1]
(1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液の上澄み液を得る
ことを含む、澄明化サトウキビジュースの製造方法。
[態様2]
豆類が、なた豆、大豆、小豆及びえんどう豆からなる群から選択される、態様1の製造方法。
[態様3]
麦類が、小麦、大麦、ライ麦及びえん麦からなる群から選択される、態様1又は2に記載の方法。
[態様4]
抽出液を添加する前のサトウキビジュースのpHを3-9の範囲に調整する工程を含む、態様1-3のいずれか1項に記載の方法。
[態様5]
抽出液が3-15重量%の濃度の固形分を含む、態様1-4のいずれか1項に記載の方法。
[態様6]
工程(1)において、サトウキビジュースの液量に対し、1-20容量%の抽出液を添加する、態様1-5のいずれか1項に記載の方法。
[態様7]
工程(2)の前に、工程(1)で得られた反応液を少なくとも30分間静置することを含む、態様1-6のいずれか1項に記載の方法。
[態様8]
石灰乳、凝集剤、あるいは、石灰乳と凝集剤の両方、をサトウキビジュースに添加する、ことを含まない、態様1-7のいずれか1項に記載の方法。
[態様9]
態様1-8のいずれか1項に記載の方法によって製造された、澄明化サトウキビジュース。
[態様10]
石灰乳に由来するカルシウムを含まない、態様9に記載の澄明化サトウキビジュース。
[態様11]
材料のサトウキビジュース中のリン酸が実質的に維持されている。態様9又は10に記載の澄明化サトウキビジュース。
[態様12]
態様9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地。
[態様13]
微生物を培養するための態様12に記載の培養用培地。
[態様14]
微生物が、酵母、乳酸菌、枯草菌、藻類からなる群から選択される、態様12の培養用培地。
[態様15]
態様9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地中で微生物又は細胞を培養する、ことを含む、微生物又は細胞の培養方法。
[態様16]
態様9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地中で微生物を培養する、ことを含む、微生物の培養方法。
[態様17]
微生物が、酵母、乳酸菌、枯草菌、藻類からなる群から選択される、態様16の方法。
[態様18]
態様9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地中で培養する、ことによって得られた微生物又は細胞。
[態様19]
態様9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地中で培養する、ことによって得られた微生物。
[態様20]
微生物が、酵母、乳酸菌、枯草菌、藻類からなる群から選択される、態様19の微生物。
[態様21]
態様19又は20の微生物より得られた微生物のエキス。
[態様22]
(1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液の上澄み液を得る、
(3)工程(2)で得られた上澄み液から糖を結晶化する、
ことを含む、製糖方法。
[態様23]
(1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液から上澄み液を除く
ことを含む、ポリフェノール含有組成物の製造方法。
[態様24]
豆類が、なた豆、大豆、小豆及びえんどう豆からなる群から選択される、態様23の製造方法。
[態様25]
麦類が、小麦、大麦、ライ麦及びえん麦からなる群から選択される、態様23又は24に記載の方法。
[態様26]
抽出液を添加する前のサトウキビジュースのpHを3-9の範囲に調整する工程を含む、態様23-25のいずれか1項に記載の方法。
[態様27]
抽出液が3-15重量%の濃度の固形分を含む、態様23-26のいずれか1項に記載の方法。
[態様28]
工程(1)において、サトウキビジュースの液量に対し、1-20容量%の抽出液を添加する、態様22-27のいずれか1項に記載の方法。
[態様29]
工程(2)の前に、工程(1)で得られた反応液を少なくとも30分間静置することを含む、態様22-28のいずれか1項に記載の方法。
[態様30]
石灰乳、凝集剤、あるいは、石灰乳と凝集剤の両方、をサトウキビジュースに添加する、ことを含まない、態様22-29のいずれか1項に記載の方法。
[態様31]
態様22-30のいずれか1項に記載の方法によって製造された、ポリフェノール含有組成物。
[態様32]
クマル酸及び/又はフェルラ酸を含む、態様31のポリフェノール含有組成物。
本発明は一態様において、澄明化サトウキビジュースの製造方法に関する。
(1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液の上澄み液を得る
ことを含む。
「サトウキビ」はイネ科サトウキビ属(Saccharum officinarum)の植物である。「サトウキビジュース」は、サトウキビから搾汁した液である。一般に、刈取りされたサトウキビの全茎又は内実部を、例えば、カッターやシュレッダー、ハンマークラッシャーにより細かく破砕した後、圧搾機によって搾汁することによって、得ることができる。
「豆類抽出液」、「麦類抽出液」は、各々、豆類、麦類から抽出された液体である。豆類抽出液又は麦類抽出液のいずれか片方、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方をサトウキビジュースに添加しうる。本明細書において、特に明記しない場合、「抽出液」は、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方を意味する。
澄明化サトウキビジュースの製造方法の工程(1)において、サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加する。
澄明化サトウキビジュースの製造方法は、工程(1)の反応液から上澄み液を得る工程を含む。工程(1)の反応液において、析出物が生じる。析出物を除くために、攪拌後、混合液から公知の固液分離法を用いて沈殿物を除去し、上澄み液を得る。このような固液分離法として、重力沈降、遠心沈降、濾過などが挙げられる。
こうして得られた上澄み液が澄明化サトウキビジュースである。
本発明は一態様において、澄明化サトウキビジュースに関する。一態様において、澄明化サトウキビジュースは、「1.澄明化サトウキビジュースの製造方法」に記載した製造方法によって製造される。
(i)従来のサトウキビジュースを石灰乳で処理した場合と比較して、凝集剤の使用が不要である。よって、石灰乳、凝集剤を添加するための工程が不要であり、効率的に製造できる。
(ii)サトウキビジュースを石灰乳で処理した場合と異なり、豆類等の抽出液の添加で得られた澄明化サトウキビジュースには、材料のサトウキビジュース中のリン酸が実質的に維持されている。よって、リン酸を豊富に含むため、培養用培地として使用する際、リン酸の添加量を減らすことができる。
(iii)従来の石灰乳処理したサトウキビジュース及びそれから得られる糖蜜は、カルシウムを豊富に含む。培養用培地として使用すると、カルシウムが不純物として析出してしまうため、カルシウムを除去する目的でリン酸を添加する必要が生じる。それに対し、豆類等の抽出液の添加で得られた澄明化サトウキビジュースは、リン酸を添加しなくてもよい。
(iv)豆類及び麦類の抽出液からビタミン類やミネラルが供給される。そのため、微生物等培養時にこれらの添加量を減らすことができる。
本発明は一態様において、「2.澄明化サトウキビジュース」に記載した澄明化サトウキビジュースを含む、培養用培地に関する。
本発明は一態様において、「2.澄明化サトウキビジュース」に記載した澄明化サトウキビジュースを含む、培養用培地で培養する、ことを含む、微生物又は細胞の培養方法、に関する。
本発明は、一態様において、「2.澄明化サトウキビジュース」に記載した澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地中で培養する、ことによって得られた微生物又は細胞に関する。
本発明は、一態様において、本発明の微生物又は細胞より得られた微生物又は細胞のエキスに関する。
本発明は、一態様として、製糖方法に関する。製糖方法は、本発系の澄明化サトウキビジュースを製糖に利用するものである。非限定的に製糖方法は、
(1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液の上澄み液を得る、
(3)工程(2)で得られた上澄み液から糖を結晶化する、
ことを含む。
本発明は、一態様において、ポリフェノール含有組成物の製造方法に関する。
(1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液から上澄み液を除く
ことを含む。
本発明は、一態様において、ポリフェノール含有組成物に関する。
乾燥したなた豆、大豆(通常の大豆及び脱脂大豆)、小豆及びえんどう豆の各種豆類、小麦及び大麦の各種麦類、並びに、玄米及びトウモロコシをミル等粉砕機で粉砕し、得られた乾燥粉砕物25gに対して60℃の蒸留水を200ml加え、攪拌機を用いて500rpmで90分間撹拌した後、3000rpmで5分間遠心分離を行った。その後、デカンテーションで上澄み液を得た。このようにして得られた上澄み液を豆類・麦類抽出液として試験に用いた。
水酸化カリウム若しくはリン酸でpHを2-9に調製したサトウキビジュース45mlに実施例1で得られた各種豆類・各種麦類、玄米及びトウモロコシの各種抽出液5mlを加え、軽く撹拌した後、60℃で1時間静置した。その後、デカンテーションで上澄み液と沈殿物を分離した。
実施例1で得られた脱脂大豆抽出液を煮沸し、固形分が13.5%になるよう調整した。濃度調整済みの脱脂大豆抽出液を以下の表2に記載の量とり、液量が2mlとなるよう加水した。ここに、実施例1で得られたサトウキビジュースを13ml加え、軽く撹拌した後、60℃で2時間静置した。その後、遠心分離器で6000rpm、5分間処理し、デカンテーションで上澄み液と沈殿物を分離した。
pH7に調製したサトウキビジュース45mlに実施例1で得られた脱脂大豆抽出液5mlを加え、軽く撹拌した後、以下の表に記載の温度で1時間静置した。その後、デカンテーションで上澄み液と沈殿物を分離した。
また、pH5に調製したサトウキビジュース45mlに実施例1で得られた小豆抽出液 5mlを加え、軽く撹拌した後、以下の表に記載の温度で1時間静置した。その後、デカンテーションで上澄み液と沈殿物を分離した。
サトウキビジュース1700mlに対して、小豆抽出液(60℃、pH 7.5で抽出)180mlを添加し、室温(25℃-30℃)にて1時間撹拌の後静置することで、サトウキビジュースから湿重量として上記析出物を除去した澄明化サトウキビジュースを得た。
乾燥菌体量(g):培養後の菌体を、オーブンを用いて105℃4時間の条件で乾燥させた場合の重量。
エキス固形分(g):得られた酵母エキスの乾燥重量。
エキス固形分当たりI+G(重量%):エキス固形分に含まれるイノシン酸とグアニル酸の合計重量%。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。
エキス中I+G総量(g):エキス固形分に含まれるイノシン酸とグアニル酸の合計量。
実施例5の条件で培養後の、澄明化サトウキビジュース培養と糖蜜培養の培養母液について、吸光度(OD420nm)を測定した。また、培養母液中を、オーブンを用いて105℃4時間の条件で乾燥させ、得られた固形分の重量を測定した。表6の「固形分(%)」は、培養母液単位重量当たりに含まれる固形分の比率(%)である。さらに、培養母液の化学的酸素要求量(COD)を、定法(JIS K0102 17)により測定した。
本実施例ではサトウキビジュースを各種豆類の抽出液を添加し、得られた析出物の成分を分析した。
カラム:InterSustain(登録商標) C18(ジーエルサイエンス株式会社)、直径2.1mmm×150mm、粒径3μm
移動相:水、アセトにトリス及び酢酸の混液
流量:0.2ml/分
カラム温度:40℃
イオン化法:エレクトロスプレー(負イオン検出モード)
設定質量数(m/z):163.0→119.0
カラム:COSMOSIL(登録商標) 3C18-AR-II(ナカライテスク社製)、直径4.6mm×100mm、粒径3μm
移動相:水、2-プロパノール、アセトニトリル、メタノール及び酢酸の混液
流量:1.0ml/分
カラム温度:40℃
測定波長:320nm
図3に示したフローチャートに基づき、サトウキビジュースに小豆抽出物を添加し、上澄み液及び沈殿物中のポリフェノールの含量を調べた。ポリフェノールの含量は、実施例7と同様に、フォーリン-チオカルト法を用いて測定し、没食子酸の検量線を標準として換算した。
BSL 15:黒砂糖を15%w/vに溶解した砂糖溶液。
黒砂糖の調整法 サトウキビジュースを煮詰めて、発生した澱を除去しながら濃縮する。水の蒸発がなくなる5倍濃縮で煮詰め作業を終了する。種晶が形成するように白みを帯びるまで充分攪拌する。一晩冷却して固化した黒砂糖を得る。
RBE 70:小豆を70℃蒸留水で30分処理した抽出物
TPP:ポリフェノール総量
湿潤残渣(wet residue)中のポリフェノール総量は0.04182gで、湿潤残渣中へのポリフェノール回収率は36.5%であった。
図4又は図5に示したフローチャートに基づき、サトウキビジュースに脱脂大豆抽出物を添加し、上澄み液及び沈殿物中のポリフェノールの含量を調べた。
図4、図5に示したように2回の試験を行った。1回目は、湿潤残渣(wet residue)中のポリフェノール総量は0.046gで、湿潤残渣中へのポリフェノール回収率は32.81%であった。2回目は、湿潤残渣(wet residue)中のポリフェノール総量は0.021gで、湿潤残渣中へのポリフェノール回収率は15.00%であった。
本実施例では、脱脂大豆抽出物を添加したサトウキビジュースから得られた沈殿物を用いて、DPPHラジカル消去活性により抗酸化活性を測定した。
本実施例では、サトウキビジュースから得られた沈殿物を含む溶液の黄色の濃さを示す420nmの吸光度を調べた。サトウキビジュースから得られた沈殿物として、小豆抽出物を添加したサトウキビジュースの沈殿物(RBE)及び脱脂大豆抽出物を添加したサトウキビジュースの沈殿物(DFSBE)を用いた。対照として、MSX-100(三井製糖)及びMSX-1MF(三井製糖)を用いた。いずれのサンプルも1%可溶性固形分 溶液について測定した。
Claims (28)
- (1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液からポリフェノールを含む析出物を除去し、糖分を含む上澄み液を得る
ことを含む、
ここにおいて、前記抽出液は1-20重量%の濃度の固形分を含む、
澄明化サトウキビジュースの製造方法。 - 豆類が、なた豆、脱脂大豆、小豆及びえんどう豆からなる群から選択される、請求項1の製造方法。
- 麦類が、小麦、大麦、ライ麦及びえん麦からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
- 抽出液を添加する前のサトウキビジュースのpHを3-9の範囲に調整する工程を含む、請求項1-3のいずれか1項に記載の方法。
- 抽出液が3-15重量%の濃度の固形分を含む、請求項1-4のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(1)において、サトウキビジュースの液量に対し、1-20容量%の抽出液を添加する、請求項1-5のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(2)の前に、工程(1)で得られた反応液を少なくとも30分間静置することを含む、請求項1-6のいずれか1項に記載の方法。
- 石灰乳、凝集剤、あるいは、石灰乳と凝集剤の両方、をサトウキビジュースに添加する、ことを含まない、請求項1-7のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1-8のいずれか1項に記載の方法によって製造された、澄明化サトウキビジュース。
- 石灰乳に由来するカルシウムを含まない、請求項9に記載の澄明化サトウキビジュース。
- 材料のサトウキビジュース中のリン酸が実質的に維持されている。請求項9又は10に記載の澄明化サトウキビジュース。
- 請求項9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地。
- 微生物を培養するための請求項12に記載の培養用培地。
- 微生物が、酵母、乳酸菌、枯草菌、藻類からなる群から選択される、請求項12の培養用培地。
- 請求項9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地中で微生物又は細胞を培養する、ことを含む、微生物又は細胞の培養方法。
- 請求項9-11のいずれか1項に記載の澄明化サトウキビジュース、を含む、培養用培地中で微生物を培養する、ことを含む、微生物の培養方法。
- 微生物が、酵母、乳酸菌、枯草菌、藻類からなる群から選択される、請求項16の方法。
- (1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液からポリフェノールを含む析出物を除去し、糖分を含む上澄み液を得る、
(3)工程(2)で得られた上澄み液から糖を結晶化する、
ことを含む、
ここにおいて、前記抽出液は1-20重量%の濃度の固形分を含む、
製糖方法。 - (1)サトウキビジュースに、豆類抽出液、麦類抽出液、あるいは、豆類抽出液と麦類抽出液の両方、である抽出液を添加し、
(2)工程(1)の反応液から糖分を含む上澄み液を除き、ポリフェノールを含む析出物を得る
ことを含む、
ここにおいて、前記抽出液は1-20重量%の濃度の固形分を含む、
ポリフェノール含有組成物の製造方法。 - 豆類が、なた豆、脱脂大豆、小豆及びえんどう豆からなる群から選択される、請求項19の製造方法。
- 麦類が、小麦、大麦、ライ麦及びえん麦からなる群から選択される、請求項19又は20に記載の方法。
- 抽出液を添加する前のサトウキビジュースのpHを3-9の範囲に調整する工程を含む、請求項19-21のいずれか1項に記載の方法。
- 抽出液が3-15重量%の濃度の固形分を含む、請求項19-22のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(1)において、サトウキビジュースの液量に対し、1-20容量%の抽出液を添加する、請求項18-23のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(2)の前に、工程(1)で得られた反応液を少なくとも30分間静置することを含む、請求項18-24のいずれか1項に記載の方法。
- 石灰乳、凝集剤、あるいは、石灰乳と凝集剤の両方、をサトウキビジュースに添加する、ことを含まない、請求項18-25のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項19-26のいずれか1項に記載の方法によって製造された、ポリフェノール含有組成物。
- クマル酸及び/又はフェルラ酸を含む、請求項27のポリフェノール含有組成物。
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WO2016175235A1 (ja) | 2015-04-28 | 2016-11-03 | テーブルマーク株式会社 | 酵母エキスの製造方法、それにより得られる酵母エキス、調味料組成物および食品 |
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Title |
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Also Published As
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