JP7251905B2 - 回路基板用電気コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、回路基板用電気コネクタに関する。
回路基板用電気コネクタとしては、固定ハウジングと可動ハウジングとに架橋され弾性部が形成された端子を有し、固定ハウジングに対して可動ハウジングが可動な、いわゆるフローティングコネクタが知られている。
かかるフローティングコネクタは、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1のコネクタでは、可動ハウジング(特許文献1では「端子装着ハウジング1」)に、該可動ハウジングより外側に位置する固定ハウジング(特許文献1では「ソルダーテール固定ハウジング2」)の方へ向け可動ハウジングの底部から張り出した被規制部(特許文献1では「ネール端押部12」)が設けられている。固定ハウジングには金属片状の規制部(特許文献1では「ネール13」)が取り付けられていて、この規制部の一端が可動ハウジングの被規制部に対して直上で近接して位置している。したがって、可動ハウジングが上方へ許容量以上に移動しようとすると、被規制部が規制部に下方から当接して可動ハウジングの移動が阻止される。
特開平6-260242
特許文献1にあっては、通常、可動ハウジングは、電気絶縁材によって作られる。このとき、可動ハウジングの被規制部は、コネクタ全体の高さ制限を受けて比較的薄く形成されることが多い。しかも、被規制部は、何ら補強部材等を有していないので強度は低い。したがって、可動ハウジングが不用意に過度な外力をコネクタ高さ方向で上方に向けて受けたときには、被規制部は、固定ハウジング側の金属板製の規制部と大きな力で衝突することとなる。この結果、被規制部にて曲げ応力が生じ、該被規制部が変形して損傷するおそれがある。
本発明は、かかる事情に鑑み、可動ハウジングの被規制部の強度を向上させる回路基板用電気コネクタを提供することを課題とする。
本発明に係る回路基板用電気コネクタは、回路基板の実装面に固定される電気絶縁材製の固定ハウジングと、該固定ハウジングに対して可動で相手コネクタが嵌合される電気絶縁材製の可動ハウジングと、前記固定ハウジングと前記可動ハウジングとに架橋された金属製の複数の端子とを有し、前記回路基板に直角な上下方向をなすコネクタ高さ方向、前記コネクタ高さ方向と直角し、かつ、前記回路基板の実装面に平行な端子配列方向、前記コネクタ高さ方向及び前記端子配列方向の両方向に直角なコネクタ幅方向で、上記可動ハウジングが上記固定ハウジングに対し可動である。
かかる回路基板用電気コネクタにおいて、本発明では、前記複数の端子は、前記固定ハウジングにより保持される固定側被保持部と、前記可動ハウジングにより保持される可動側被保持部と、前記固定側被保持部と前記可動側被保持部との中間部としての弾性部と、一端側で前記固定ハウジングから延出し回路基板に半田接続される接続部と、他端側で前記相手コネクタの端子に接触する接触部とを有し、前記接続部がコネクタ幅方向で離間する2つの位置の一方に配されている第一端子列と、前記接続部が前記2つの位置の他方に配されている第二端子列とをなすように配列されており、前記可動ハウジングは、前記相手コネクタが上方から嵌合される嵌合部と、該嵌合部よりも下方に位置する脚部と、前記コネクタ高さ方向で前記嵌合部と前記脚部との間に位置し該嵌合部と該脚部とを中継する中継部とを有し、前記脚部には、前記端子配列方向で前記中継部の範囲を超えて延び、前記端子配列方向で前記中継部よりも外側に位置する端部に被規制部が形成されており、前記固定ハウジングまたは該固定ハウジングに取付けられた部材が、上記可動ハウジングの上記被規制部の上方位置で、上記可動ハウジングの上方への移動時に前記被規制部に当接して上記可動ハウジングの上方への移動を規制する規制部を有しており、前記可動ハウジングの上記脚部には、前記端子配列方向で前記中継部の外面の位置を含む範囲に及んで補強部材が設けられていることを特徴としている。
本発明によると、前記脚部の被規制部が固定ハウジング側の規制部から規制力を受けるときにその影響を大きく受ける位置、すなわち、端子配列方向で前記中継部の外面の位置を含む範囲に補強部材が位置することとなり、前記被規制部が前記規制力、さらには規制力による曲げ応力に対し、十分に耐えられる。
本発明において、前記補強部材は、板状をなしており、端子配列方向で少なくとも前記中継部の外面の位置を含む範囲にコネクタ幅方向を板厚方向とする部分を有していてもよい。このように、補強部材が前記中継部の外面の位置を含む範囲でコネクタ幅方向を板厚方向とすることにより、前記規制力は前記部分の板面に平行な方向に作用するようになり、前記規制力を受けたときの曲げ応力に対する補強部材の強度が高くなる。
本発明において、前記補強部材は、端子配列方向に延びる一部材として形成、もしくは端子配列方向での中間で分割された複数部材として形成されていてもよい。前記補強部材を一部材とすれば、端子配列方向での脚部のほぼ全域にわたって補強部材が存在することとなり、可動ハウジングの脚部を良好に補強できる。また、前記補強部材を端子配列方向での中間で分割すれば、補強部材を小型化して容易に製造できる。
本発明において、前記可動ハウジングは、端子配列方向で前記可動ハウジングの前記中継部が前記規制部に当接する限界位置まで可動であり、前記補強部材は、前記可動ハウジングが前記限界位置にあっても、端子配列方向で両端に位置する前記規制部の端子配列方向範囲にまで及んでいることが好ましい。こうすることで、可動ハウジングが端子配列方向でいずれの向きに限界位置まで移動しても、端子配列方向で両端に位置する可動ハウジングの被規制部の範囲に及ぶ補強部材が、それぞれ対応する規制部の範囲で規制部の下方に位置するので、可動ハウジングが上方に引かれて被規制部が規制部に当接する際、十分に当接力に耐えられる。
本発明において、前記補強金具はコネクタ高さ方向で前記中継部内にも及んでいてもよい。こうすることで、可動ハウジングの中継部の範囲を有効活用した補強部材の形態として、コネクタ高さ方向にて可動ハウジングの寸法を大きくすることなく補強部材の寸法をさらに大きくでき、その分、補強部材の強度が高くなる。
本発明において、前記補強部材は、コネクタ高さ方向で前記中継部内に及んでいる部分がコネクタ高さ方向で少なくとも前記規制部の位置を含むことが好ましい。こうすることで、可動ハウジングが端子配列方向でいずれかの方向に限界位置にまで達して可動ハウジングの中継部の外面が規制部に当接しても、補強部材が規制部の高さ位置を含んでいるので、中継部が端子配列方向での当接力に十分耐えられる。
本発明において、前記補強部材は、コネクタ幅方向を板厚方向とし全体が平坦な板状と形成されていてもよい。このようにすると、補強部材の製造がきわめて簡単になる。
本発明において、前記補強部材は、板状の部材を板厚方向に屈曲した形状をなしていてもよい。このようにすると、板状の部材を屈曲して補強部材を形成することで、補強部材の強度が高まる。
本発明において、前記補強部材は、端子配列方向での少なくとも前記可動ハウジングの前記被規制部の範囲内で、コネクタ幅方向に延びる開脚片を有していてもよい。このように補強部材に開脚片を設けることで、コネクタ幅方向でも補強部材の範囲を大きくして、被規制部での強度の向上を図ることができる。
本発明において、前記端子は、前記接続部がコネクタ幅方向に延びて形成され、前記補強部材は、コネクタ高さ方向で前記接続部と異なる位置に、コネクタ幅方向に張り出しキャリアに連結されるキャリア連結部が設けられていてもよい。こうすることで、コネクタ製造時にて、端子の接続部から延びる部分に端子用キャリアがつながり、補強部材のキャリア連結部に補強部材用キャリアがつながっている状態のもとで、コネクタ高さ方向で異なる位置にある両キャリアが、コネクタ幅方向で同範囲に位置する部分を有した状態にすることができる。このとき、かかる部分を成形金型で一括して保持することで、可動ハウジング及び固定ハウジングを同時に成形することができる。
本発明では、以上のように、可動ハウジングには脚部の被規制部が端子配列方向で中継部の外面の位置を含む範囲に補強部材が設けられているので、可動ハウジングが上方に向け外力を受けて移動したときに被規制部が固定ハウジングの規制部に当接して上方への所定量以上の移動を規制する規制力を受けても、上記被規制部が上記規制力そして該規制力にもとづく曲げ応力に対し十分に耐えられる強度を有することとなり、損傷しにくくなる。
本発明の第一実施形態としてのコネクタと相手コネクタとを嵌合前の状態として示し、回路基板の図示を省略して上方から見た斜視図である。 図1のコネクタを下方から見た斜視図であり、(A)はコネクタ全体、(B)は可動ハウジングの図示を省略して示している。 (A)は、図1のコネクタ及び相手コネクタの端子配列方向に直角な面での断面図であり、嵌合前の状態を示しており、(B)は図1のコネクタについて可動ハウジングの図示を省略した、端子配列方向に直角な面での断面図である。 図1のコネクタの補強部材についての斜視図であり、(A)は上方から見た図、(B)は下方から見た図である。 図1のコネクタについてのコネクタ幅方向中央近傍の補強金具の板面上の位置における、コネクタ幅方向に対し直角な面での断面図である。 コネクタIについて、図5に相当する断面図であり、可動ハウジングが端子配列方向での限界位置にまで移動したときの状態を示している。 本発明の第二実施形態のコネクタを下方から見た斜視図であり、(A)は、コネクタ全体、(B)は可動ハウジングの図示を省略して示している。 図7(A)のコネクタについてのコネクタ幅方向中央近傍の補強金具の板面上の位置における、コネクタ幅方向に対し直角な面での断面図である。 本発明の第三実施形態のコネクタを下方から見た斜視図であり、(A)はコネクタ全体、(B)は可動ハウジングの図示を省略して示している。 図9(A)のコネクタについてのコネクタ幅方向中央近傍の補強金具の板面上の位置における、コネクタ幅方向に対し直角な面での断面図である。
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施形態を説明する。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態の回路基板用電気コネクタ(以下「コネクタ」)Iは、図1及び図3(A)に示されるように、相手コネクタIIを受け入れ、互いに電気的に接続される。図1及び図3(A)は、いずれもコネクタIと相手コネクタIIの接続前の状態を示している。コネクタI及び相手コネクタIIは、ともに対応する回路基板に実装される。図1はコネクタI、相手コネクタIIを上方から見た斜視図であり、回路基板の図示が省略されている。図2(A),(B)は、図1のコネクタIを下方から見た斜視図であり、図2(A)はコネクタ全体を示し、図2(B)は可動ハウジングの図示を省略して示している。図3(A)は、図1におけるコネクタI、相手コネクタIIの端子配列方向に直角な面での断面図であり、図3(B)は図1におけるコネクタIについて可動ハウジングの図示を省略した、端子配列方向に直角な面での断面図である。図3(A)では、端子配列方向における、コネクタIの端子の位置、かつ、相手コネクタIIの端子の板面の位置での断面が示されている。図3(B)では、端子配列方向における、コネクタIの端子間の位置での断面が示されている。なお、図3(A),(B)においては、コネクタIが取付けられる回路基板P1と相手コネクタIIが取付けられる回路基板P2を二点鎖線で示している。以下の各図においては、方向を明確にするために、コネクタにおける端子配列方向を「端子配列方向X」、回路基板の実装面に平行で端子配列方向Xに直角な方向を「コネクタ幅方向Y」、端子配列方向Xとコネクタ幅方向Yに対して直角な方向、すなわち、回路基板の実装面に対して直角な上下方向を「コネクタ高さ方向Z」として設定してある。
本実施形態では、コネクタIと相手コネクタIIとはコネクタ高さ方向Zをコネクタ嵌合方向として嵌合接続される。具体的には、コネクタIの上方から相手コネクタIIが嵌合接続されるようになっている(図1及び図3(A)参照)。
図1においては、コネクタIは回路基板(図示せず)上に実装される。コネクタIは、回路基板の実装面に固定される固定ハウジング1と、固定ハウジング1に対して可動な可動ハウジング4と、固定ハウジング1と可動ハウジング4とに架橋された複数の端子5と、さらには、可動ハウジング4に取り付けられた補強部材6とを有している。固定ハウジング1をなす2つの固定側端子保持部材2には、後述する連結部材3が取り付けられている。端子5は、コネクタ幅方向Yで離れた2つの位置のそれぞれで、第一端子列5S1、第二端子列5S2の2つの端子列をなして設けられている。
固定ハウジング1は、第一端子列5S1と第二端子列5S2をなす端子5の一端側を保持する2つの固定側端子保持部材2を有している。2つの固定側端子保持部材2は、電気絶縁材製であり、コネクタ幅方向Yで離間した2つの位置にてコネクタ幅方向Yで対称な形態をなして形成されており、端子配列方向Xに延びる直状体をなしている。2つの固定側端子保持部材2の一方は第一端子列5S1の端子5、他方は第二端子列5S2の端子5を保持している。2つの固定側端子保持部材2、及び2つの端子列5S1,5S2は、コネクタ幅方向Yで互いに対称な位置で対称な形態をなしているので、ここでは、一方の固定側端子保持部材2及び第一端子列5S1に保持された端子5について説明し、他方の固定側端子保持部材2及び第二端子列5S2に保持された端子5については、同一符号を付して説明を省略する。
固定側端子保持部材2は、端子配列方向に配列された端子5を、それぞれの端子5の一端側との一体成形(インサート成形)により保持している。固定側端子保持部材2は、端子5の接続部51を回路基板の対応回路部に半田接続することで、該端子5を介して間接的に回路基板に固定される。固定側端子保持部材2は、端子配列方向Xでは、端子配列範囲を超えて延び、連結部材3による連結に要する部分をも含む長さになっていて、端子配列方向Xでの両端が可動ハウジング4の周壁41Bの外面とほぼ同じ位置にある。
可動ハウジング4は、電気絶縁材製であり、図3(A)及び図5に見られるように、相手コネクタIIが上方から嵌合される嵌合部41と、嵌合部41よりも下方に位置する脚部42と、コネクタ高さ方向Zで嵌合部41と脚部42との間に位置し嵌合部41と脚部42とを中継する中継部43とを有している。嵌合部41は、相手コネクタIIの対応部を受け入れる嵌合空間41Aを形成する周壁41Bと、周壁41Bの底部に位置する底壁41Cと、コネクタ高さ方向Zで底壁41Cから垂立する中央突壁41Dを備えている。
可動ハウジング4の周壁41Bは、コネクタ高さ方向Zに延びる角筒状をなしており、端子配列方向Xに延びる一対の側壁41B1と、側壁41B1同士を端子配列方向Xでの端部で連結しコネクタ幅方向Yに延びる端壁41B2と有している。側壁41B1は、端子配列方向Xにて端子配列範囲を含む中間域で上縁部41B1-2より下方に位置する領域でコネクタ幅方向Yに没した肉薄部41Eをなし、この肉薄部41Eには、端子5が部分的に周壁41B外に突出することを許容する端子窓部41E-1が各端子5の位置に形成されている。
底壁41Cは、周壁41Bの底部を塞ぐように形成されているが、図3(A)に見られるように、側壁41B1の端子窓部41E-1が底壁41Cにまで及んでいる。つまり、底壁41Cは部分的にコネクタ高さ方向Zに貫通して開口している。
底壁41Cのコネクタ幅方向Yでの中央位置からは、側壁41B1に平行な中央突壁41Dが垂立している。この中央突壁41Dは、コネクタ高さ方向Zに見たときには、周壁41B内で島状をなして位置している。中央突壁41Dの周面と周壁41Bの内面との間に形成された環状空間は嵌合空間41Aの一部をなしている。中央突壁41Dは、その外面で、後述の端子5の他端側における接触部52を端子5との一体成形(インサート成形)により保持している。
脚部42は、図3(A)に見られるように、底壁41Cのコネクタ幅方向Yでの中央位置にて、2つの固定側端子保持部材2の間に位置している。脚部42は、図5に見られるように、端子配列方向Xで周壁41B及び固定側端子保持部材2とほぼ等しい範囲にわたって延びている。また、脚部42は、コネクタ高さ方向Zで固定側端子保持部材2の範囲に位置している。脚部42の下面は、図3(A)に見られるように、端子5の接続部51の下面よりも若干上方に位置しており、コネクタIが回路基板P1に実装された状態で、脚部42の下面と回路基板P1との間にコネクタ高さ方向Zで隙間が形成されるようになっている。
図2(A)に見られるように、脚部42は、端子配列方向Xでの両端位置でコネクタ幅方向Yに延びる被規制部42Aと、端子配列方向Xで直状に延び被規制部42A同士を連接する連接部42Bとを有しており、コネクタ高さ方向Zで見たときに略H字状をなしている。被規制部42Aは、図5に見られるように、端子配列方向Xで可動ハウジング4の没入部43Aの範囲内に位置している。また、被規制部42Aは、図5に見られるように、連結部材3の規制部31の直下に位置しており、規制部31により上方への移動の規制を受けるようになっている。
中継部43は、図3(A)に見られるように、コネクタ幅方向Yでは脚部42の連接部42Bと同じ寸法で形成され、端子配列方向Xでは嵌合部41及び脚部42よりも小さい寸法で形成されている。図5に見られるように、端子配列方向Xでの中継部43の外面43A-1よりも外側には、端子配列方向Xでの嵌合部41と脚部42よりも没入した空間である没入部43Aが形成されている。この中継部43の外面43A-1は、端子配列方向での連結部材3の規制部31との間に間隔を形成している。可動ハウジング4は、この間隔の範囲内で、外面43A-1が規制部31に当接する位置を限界位置として端子配列方向Xでいずれか一方へ向け移動可能となっている(図6参照)。
固定ハウジング1と可動ハウジング4とに架橋された端子5は、金属帯状板をその板厚方向に屈曲した形状をなしており、既述した通り、コネクタ幅方向Yで互いに離れた位置に接続部51を有する第一端子列5S1と第二端子列5S2とをなし、本実施形態では、各端子列5S1,5S2とも3つの端子5で形成されている。第一端子列5S1の端子5と第二端子列5S2の端子5とは、図2(A),(B)にも見られるように、端子配列方向Xで交互に位置しており、既述のごとく、コネクタ幅方向Yでは対称に位置し、対称な形態となっている。ここでは、第一端子列5S1,第二端子列5S2で区別することなく端子5について説明する。
図3(A),(B)に見られるように、端子5は、固定側被保持部5Aで固定ハウジング1の固定側端子保持部材2により保持された一方の端部側部分に形成された接続部51と、可動側被保持部5Bで可動ハウジング4の中央突壁41Dにより保持された他方の端部側部分に形成された接触部52と、接続部51と接触部52の中間部をなす弾性部53とを有している。
端子5の一方の端部側部分は、固定側被保持部5Aが固定側端子保持部材2との一体成形(インサート成形)で保持され、この固定側端子保持部材2よりも突出している先端部分が接続部51として形成されている。接続部51は、固定側端子保持部材2の下面から若干突出して位置するとともにコネクタ幅方向Yでの外方に延出している。したがって、第一端子列5S1の端子5と第二端子列5S2の端子5とでは、接続部51の同士がコネクタ幅方向Yで離間して位置している。
接続部51は、端子5が端子用キャリア(図示せず)から切り離され直前の半完成品の状態で、端子用キャリアに連結されるキャリア連結部として機能する。端子用キャリアは、接続部51の板面と平行に端子配列方向Xに延びていて、半完成品状態の複数の端子5の接続部51に連結されており、端子5が固定ハウジング1及び可動ハウジング4へ一体成形により取り付けられた後に接続部51の先端位置にて切り離される。
これに対し、端子5の他方の端部側部分は、その板厚方向で逆U字状に屈曲された可動側被保持部5Bをなし、この可動側被保持部5Bで中央突壁41Dとの一体成形(インサート成形)で保持されていている。接触部52は、この可動側被保持部5Bのうち中央突壁41Dの両面に位置する部分に形成されている。接触部52は、図1に見られるように接触部52の板面が若干没入して形成された没入部52Aを有していて(図3(A)をも参照)、没入部52Aで相手コネクタIIの端子8との係止を確実とし、かつ抜け方向(上方)での外れを防止している。第一端子列5S1と第二端子列5S2の接触部52は可動側被保持部5Bの一部としてこの中央突壁41Dの両面に位置しているので、接続部51とは異なり、コネクタ幅方向Yで同一位置にある。
弾性部53は、図3(A)に見られるように、可動ハウジング4の中央突壁41Dの下端の位置からコネクタ幅方向Yに延びる横方向部53Aと、この横方向部53Aから立ち上がり逆U字状をなす長い縦逆U字部53Bと、縦逆U字部53Bの下端から延びる横U字部53Cとを有している(図3(B)をも参照)。横U字部53Cと先端は固定側被保持部5Aに連結されている。かくして、弾性部53は、縦逆U字部53Bと横U字部53Cとの存在により、コネクタ幅方向Y、コネクタ高さ方向Z、さらには端子配列方向Xでの弾性変形を可能としている。
次に、連結部材3は、金属帯状板をその板厚方向に屈曲した形状をなしており、図1に見られるように、端子配列方向Xで2つの固定側端子保持部材2の端部同士の間に位置してコネクタ幅方向Yに長く延び可動ハウジング40の被規制部42Aの上方への移動を規制する規制部31と、規制部31の端部から下方へ向けて延び固定側端子保持部材2内に一体成形で埋設されたクランク状の被保持部32と、被保持部32の下端からコネクタ幅方向Yで外方へ向けて延び固定側端子保持部材2の下面から延出した固定部33とを有している。連結部材3は、被保持部32が固定側端子保持部材2に保持されることにより、2つの固定側端子保持部材2を連結している。図5に見られるように、連結部材3全体が、端子配列方向Xで可動ハウジング4の没入部43Aの範囲内に位置している。連結部材3は、固定部33は回路基板の対応部に半田接続されることにより回路基板に固定される。
図3(A)にみられるように、規制部31は、固定側端子保持部材2よりも上方にてコネクタ幅方向Yで可動ハウジング4の被規制部42Aの範囲を超えて延びており、この被規制部42Aの上面に対面して位置している。
本実施形態では、連結部材3が端子配列方向Xで可動ハウジング4の没入部43Aの範囲内に位置しているとともに、可動ハウジング4の被規制部42Aが連結部材3の規制部31の下方に位置しているので、連結部材3及び被規制部42Aが没入部43Aに収められている分だけ端子配列方向Xで可動ハウジング4ひいてはコネクタIの小型化が可能となる。
可動ハウジング4の脚部42及び中継部43には、端子配列方向Xに延びる補強部材6が一体成形により埋設されている。本実施形態では、補強部材6は金属板部材を板厚方向に屈曲して作られている。(図3(A)、図5参照)。図4(A),(B)に見られるように、補強部材6は、端子配列方向Xに見たときに逆T字状をなすように、一枚の金属片を屈曲した形状をなし、図5に見られるように、端子配列方向Xで脚部42の全範囲にわたるように延びて形成されている。すなわち、補強部材6は、端子配列方向Xにて、中央位置から端部に向け、連結部材3の規制部31の位置を経て脚部42の端部位置まで延びている。図6に見られるように、中継部43の外面43A1が端子配列方向Xでいずれか一方(図6の例では左右)に向け連結部材3の規制部31に当接する限界位置まで可動ハウジング4が移動しても、この限界位置で、補強部材6は端子配列方向Xでいずれの端部における規制部31の範囲にも及んでいる。
このように、本実施形態では、補強部材6は一部材で形成され、端子配列方向Xでの可動ハウジング4の脚部42の全範囲にわたって存在しており、この結果、脚部42を良好に補強できる。また、補強部材6は、金属板部材を板厚方向に屈曲した形状をなしているので、補強部材6自体の強度を高めることができる。
補強部材6は、端子配列方向X及びコネクタ幅方向Yでほぼ対称形状をなしており、端子配列方向Xとコネクタ高さ方向Zを含む面(X-Z平面)に位置する垂立部61と、端子配列方向Xの両端部でコネクタ幅方向Yに大きく張り出した開脚片62とを有している。
垂立部61は、端子配列方向Xでの中間部分の上縁が折り曲げられた中間部61Aと、端子配列方向Xでこの中間部61Aの両側に位置する側部61Bとに区分されている。側部61Bはコネクタ高さ方向Zで中間部61Aよりも下方にずれて位置しており、中間部61Aは側部61Bよりも上方に突出している部分が可動ハウジング4の中継部43内に及んで位置している(図5参照)。また、中間部61Aはコネクタ高さ方向Zにて連結部材3の規制部31の位置を含んでいる。中間部61Aは素材としての金属板部材を2つ折りにして上縁に折曲縁をもって2枚重ねの状態で、下縁が切り欠かれた形状をなしている。側部61Bは、上縁での折曲縁が切り欠かれた2枚重ねの形状をなしている。側部61Bは、下縁位置でコネクタ幅方向Yに屈曲され若干量だけ張り出す張出下縁部61B1を有している。
開脚片62は、張出下縁部61B1にて端子配列方向Xでの外側に位置する部分から、コネクタ幅方向Yで外方へ向けて張り出している。開脚片62は、端子配列方向で可動ハウジング4の被規制部42Aの範囲内に位置している。このように補強部材6に開脚片62を設けることで、コネクタ幅方向Yでも補強部材6の範囲を大きくして、被規制部42Aでの強度の向上を図ることができる。
コネクタ幅方向Yで一方の側の開脚片62は、図示の補強部材6の形になる直前の半完成品の状態で、補強部材用キャリア(図示せず)と連結されるキャリア連結部として機能する。補強部材用キャリアは、開脚片62の板面と平行に延びていて、半完成品状態の複数の補強部材6の開脚片62に接続されており、補強部材6が可動ハウジング4へ取り付けられた後に切断面62Aにて切り離される。図4(A),(B)に見られるように、端子配列方向Xでの開脚片62の縁部には切断面62Aが残存している(図1をも参照)。
補強部材6から延びる補強部材用キャリアとコネクタ高さ方向Zで異なる位置に、端子5の接続部51から延びる端子用キャリア(図示せず)を位置させることとすれば、両キャリアが、コネクタ幅方向Yで同範囲に位置する部分を有した状態にすることができる。このとき、コネクタ製造時にて、かかる部分を一体成形金型で一括して保持することで、固定ハウジング1及び可動ハウジング4を同時に成形することができる。
補強部材6は、本実施形態では、可動ハウジング4との一体成形により可動ハウジング4へ取り付けられているが、これに限らず、例えば可動ハウジング4に取付溝を形成し、この取付溝へ補強部材6の垂立部61を圧入する取付形態としてもよい。
このような形態のコネクタIに嵌合される相手コネクタIIは、図1及び図3(A)に見られるように、コネクタIの嵌合部41の嵌合空間41Aへ嵌合される嵌合部71を有する電気絶縁材製のハウジング7と、ハウジング7により保持されている端子8とを備えている。
図1及び図3(A)に見られるように、嵌合部71はコネクタIの嵌合部41の嵌合空間41Aへの嵌合に適合した外面をもつ略角筒状をなしている。図1及び図3(A)での嵌合部71の上端部には、コネクタIの嵌合空間41Aへ嵌合部71が嵌合したときに、嵌合空間41Aから突出して位置するようコネクタ幅方向Yで嵌合空間41Aよりも大きい寸法となる張出基部72が形成されている。
図3(A)に見られるように、嵌合部71は、その内部に、コネクタIとの嵌合の際、コネクタIの中央突壁41Dを受入れる空間として受入部73が形成されているとともに、嵌合部71の内面には、端子8を収める端子溝74が受入部73に連通して形成されている。端子8が図3(A)にて紙面(Y-Z平面)に対して平行な平坦板面をなしている関係で、端子溝74は端子8の板厚(図3(A)にて紙面に対し直角方向での板厚)に等しい溝幅をなし図3(A)にて上方に開口している。
端子8は、金属板製で、Y-Z平面に対して平行な平坦板面をなしており、ハウジング7の端子溝74へ図3(A)での上方から圧入され端子溝74内の上部に位置する基部81と、基部81と相俟って逆U字状をなして下方へ延びる腕状をなす2つの接触腕82と、基部81の上部からハウジング7外にてコネクタ幅方向Yでの一方に延出する接続部83とを有している。端子8は、コネクタIの第一端子列5S1の端子5及び第二端子列5S2の端子5に対応して、端子配列方向Xで千鳥状をなす位置に配される。第一端子列5S1の端子5に対応する端子8と第二端子列5S2の端子5に対応する端子8とは同一形状に作られ、板面を互いに表裏反転した姿勢で配されており、端子配列方向Xで見たときにコネクタ幅方向Yで対称形状をなしている。したがって、図3(A)に見られるように、第一端子列5S1の端子5に対応する端子8の接続部83は右方に延出し、第二端子列5S2の端子5に対応する端子8の接続部83は左方に延出している。
端子8の接触腕82は、図3(A)に見られるように、コネクタ幅方向Yでの外側の側縁82Bが下方に向けハウジング7の端子溝74の内面から次第に大きく離間しており、側縁82Bと端子溝74の内面と間に形成された間隔によって、コネクタ幅方向Yでの接触腕82の弾性変形が許容されている。接触腕82の下端位置には、両接触腕82の対向方向に突出する接触部82Aが設けられ、相手コネクタIIがコネクタIに嵌合したときに、両接触部82AがコネクタIの接触部52との接圧により、2つの接触腕82が互いの間隔を広げるように弾性変形する。
次に、このようなコネクタIへの相手コネクタIIへの嵌合、そして嵌合後の挙動について説明する。
先ず、コネクタIを一の回路基板P1、相手コネクタIIを他の回路基板P2へそれぞれ実装する。実装は、コネクタIにあっては、その端子5の接続部51を回路基板P1の対応回路部へ半田接続するとともに、連結部材3の固定部33を回路基板P1の対応部へ半田接続する。相手コネクタIIにあっては、その端子8の接続部83を他の回路基板P2の対応回路部へ半田接続することにより行われる。この実装により、回路基板付きのコネクタI 、回路基板付きの相手コネクタIIが得られる。
図1及び図3(A)に見られるように、相手コネクタIIを、コネクタIに対して嵌合する向きでコネクタIの上方にもたらす。かかる状態から、図3(A)にて矢印で示されているように、相手コネクタIIを降下させて相手コネクタIIの嵌合部71をコネクタIの嵌合部41における嵌合空間41Aへ嵌合させる。
コネクタIへの相手コネクタIIの嵌合が終了した時点では、相手コネクタIIの端子8は、対をなす2つの接触腕82の接触部82AがコネクタIの中央突壁41Dの両面に位置する端子5の接触部52から力を受けている。この結果、相手コネクタIIの2つの接触腕82は弾性変形して両接触腕82の間隔を拡げた状態となっていて、端子8の接触腕82における弾性変形量に相当する分だけの接圧をコネクタIの接触部52との間に生じている。かくして、コネクタIへの相手コネクタIIの嵌合が終了し、両コネクタI,IIは電気的に接続される。
コネクタ嵌合状態で、相手コネクタIIが端子配列方向X、コネクタ幅方向Y、あるいは両方向に外力を受けた場合には、相手コネクタIIはその外力の方向でコネクタIに対して相対移動し、その移動量は端子5の弾性部53における弾性変形によって吸収される。
このとき、コネクタ高さ方向Zでは、連結部材3の規制部31が可動ハウジング4の被規制部42Aの上面に面して位置しているので、例えば相手コネクタ抜出時に、可動ハウジング4が相手コネクタIIにより上方へ引かれてコネクタ高さ方向Zに移動しようとしても、被規制部42Aが連結部材3の規制部31の下面に当接することで、その上方への移動が阻止される。さらには、可動ハウジング4は、例えばコネクタ嵌合時に、相手コネクタIIにより下方へ押し込まれても、可動ハウジング4の脚部42の下面が回路基板に当接して下方への移動が阻止される。
可動ハウジング4が相手コネクタIIにより上方に引かれて上方へ移動し、可動ハウジング4の被規制部42Aが連結部材3の規制部31に当接すると、被規制部42Aが規制部31から規制力(当接力)を受けるとともに、被規制部42Aが設けられている脚部42に曲げ応力が生ずる。この曲げ応力は、脚部42において、端子配列方向Xで中継部43の外面43A-1よりも延出する部分の基端を通るコネクタ幅方向Yの軸線まわりで生じる。本実施形態では、端子配列方向Xでの脚部42の全域にわたって延びる補強部材6が脚部42に埋設されているので、端子配列方向Xで中継部43の外面43A-1の位置を含む範囲に補強部材6が位置することとなり、被規制部42Aが規制力、さらには規制力による曲げ応力に対し、十分に耐えることができる。この結果、可動ハウジング4の変形による損傷を良好に防止できる。
また、本実施形態では、補強部材6の中間部61Aがコネクタ高さ方向Zで可動ハウジング4の中継部43内に及んで位置している(図5参照)。このように補強部材6を中継部43の範囲を有効活用した形状とすることで、コネクタ高さ方向Zにて可動ハウジング4の寸法を大きくすることなく補強部材6の寸法を大きくでき、その分、補強部材6の強度が高くすることができる。また、補強部材6の垂立部61はコネクタ幅方向を板厚方向としているので、前述の規制力は垂立部61の板面に平行な方向に作用するようになり、規制力を受けたときの曲げ応力に対する補強部材6の強度が高くなる。
本実施形態では、図6に見られるように、可動ハウジング4が端子配列方向Xで一方(図6の例では左方)に向け限界位置まで移動した状態でも、補強部材6の側部61Bが端子配列方向Xで規制部43の範囲にまで及んでいる。したがって、可動ハウジング4の一方の被規制部42Aは勿論のこと、他方の被規制部42Aも補強部材6で補強されていて十分な強度を有しているので、可動ハウジング4が上方に引かれたとき、両方の被規制部42Aが規制部31から受ける当接力に十分耐えられる。また、補強部材6の垂立部61Aは、コネクタ高さ方向Zで中継部43の範囲まで及んでいて、規制部31の位置を含んでおり、中継部43を補強している。したがって、図6に見られるごとく可動ハウジング4が端子配列方向Xでいずれか一方(図6の例では左方)に向け限界位置まで移動して、中継部43の外面43A-1が連結部材3の規制部31に当接しても、端子配列方向Xでの当接力に十分耐えられる。
<第二実施形態>
図7(A),(B)及び図8に示す第二実施形態は、既述した第一実施形態に対し補強部材106の形状のみが相違し、他は第一実施形態と同じである。
図7(A),(B)(特に図7(B))及び図8に見られるように、補強部材106は、金属板を屈曲することなく金属板の平坦面を維持したままの形状となっており、コネクタ幅方向Yを板厚方向としている。補強部材106は、第一実施形態の場合と同様に、可動ハウジング4の脚部42内にて端子配列方向Xで脚部42の全範囲にわたって延びており、端子配列方向Xで対称な形状をなし、端子配列方向Xでの中間部分をなす中間部106Aと、端子配列方向Xでこの中間部106Aの両側に位置する側部106Bとに区分されている。側部106Bはコネクタ高さ方向Zで中間部106Aよりも下方にずれて位置している。中間部106Aは側部106Bよりも上方に突出している部分が可動ハウジング4の中継部43内に及んで位置している。中間部106Aは、下縁が切り欠かれた形状をなし、側部106Bは、上縁が切り欠かれた形状をなしている。側部106Bは、その下端面が可動ハウジング4の脚部42の下面と同位置にあり、下方から見た斜視図である図7(A)において目視できる。
本実施形態では、補強部材106は、金属板を屈曲加工することなく打抜加工のみで形成できるので、製造容易である。また、補強部材106は、コネクタ幅方向Yを板厚方向として、すなわち、コネクタ高さ方向Zを補強部材106の幅方向として、幅寸法を板厚寸法よりもはるかに大きくしている。したがって、補強部材106は、形状が簡単であるにも係わらず、可動ハウジング4の脚部42に設けられた被規制部42Aが連結部材3の規制部31から規制力を受け、規制力による曲げ応力を受けても、十分に耐えることができる。
<第三実施形態>
図9(A),(B)及び図10に示される第三実施形態では、補強部材206が、金属板を屈曲加工することなく金属板の平坦面を維持した形状となっている点では第二実施形態の場合と同じであるが、端子配列方向Xで二分割されている点、可動ハウジング4の脚部42の下面に開口する圧入溝49へ圧入されている点で第二実施形態とは異なる。
図9(A),(B)及び図10に見られるように、補強部材206は、端子配列方向Xで脚部42の中央位置となる位置で分割され、端子配列方向Xで対称なL型形状をなしている。それぞれの補強部材206が、コネクタ高さ方向Zに突出する縦部206Aと、縦部206Aの下部から端子配列方向Xで外方へ延びる横部206Bとを有している。縦部206Aはコネクタ高さ方向Zで可動ハウジング4の脚部42から中継部43内に及んで位置している。横部206Bは、第二実施形態の側部106Bの場合と同様、その下端面が可動ハウジング4の脚部42の下面と同位置にあり、下方から見たときに目視できる。
可動ハウジング4には、それぞれの補強部材206を収容して圧入保持するための2つの圧入溝49が形成されている。圧入溝49は、コネクタ幅方向Yでの中央位置でコネクタ幅方向Yに対して直角にスリット状に拡がって形成されており、図10に示されているように、補強部材206に対応した形状、すなわち端子配列方向Xで対称なL型形状をなしている。
各圧入溝49は、補強部材206の縦部206Aを収容する縦溝部49Aと、補強部材206の横部206Bを収容する横溝部49Bとを有している。縦溝部49Aは、端子配列方向Xにて中央に寄った位置で、コネクタ高さ方向Zにて脚部42及び中継部43に及ぶ範囲で延びて形成されている。横溝部49Bは、脚部42内で端子配列方向Xに延びるとともに、縦溝部49Aに連通している。横溝部49Bは、端子配列方向Xでの全域にわたって下方に開口しているともに、端子配列方向Xでの外方にも開口している。補強部材206は、縦部206Aが可動ハウジング4の縦溝部49Aへ下方から圧入されることにより、圧入溝49内に収容されて保持される。
本実施形態では、補強部材206は第二実施形態の場合と同様に、金属板を屈曲加工することなく打抜加工のみで形成できるとともに、二分割形成されているので、各補強部材206が小型となって、さらに製造容易である。また、補強部材206は、コネクタ幅方向Yを板厚方向として、すなわち、補強部材206の幅方向をコネクタ高さ方向Zとして、幅寸法を板厚寸法よりもはるかに大きくしている。したがって、補強部材206は、形状が簡単かつ小型であるにも係わらず、可動ハウジング4の脚部42に設けられた被規制部42Aが連結部材3の規制部31から規制力を受け、規制力による曲げ応力を受けても、十分に耐えることができる。
第一ないし第三実施形態では、補強部材が金属板製であることとしたが、補強部材が板状部材から作られることは必須ではなく、例えば、端子配列方向に延びる棒状の金属部材で作られていてもよい。また、補強部材は、金属部材で作られていることは必須ではなく、可動ハウジングを補強できる材料で作られていればよい。例えば、補強部材は、可動ハウジングの材料よりも強度の高い電気絶縁部材で作られていてもよい。
第一ないし第三実施形態では、可動ハウジングの上方への移動を規制するための規制部は、固定ハウジングに取り付けられた連結部材に形成されていることとしたが、これに替えて、規制部が固定ハウジングの一部として形成されていてもよい。例えば、固定ハウジングに、可動ハウジングの被規制部の直上でコネクタ幅方向に延びる部分を形成し、この部分を規制部としてもよい。
1 固定ハウジング
3 連結部材
31 規制部
4 可動ハウジング
41 嵌合部
42 脚部
42A 被規制部
43 中継部
43A-1 外面
5 端子
51 接続部
52 接触部
53 弾性部
5A 固定側被保持部
5B 可動側被保持部
5S1 第一端子列
5S2 第二端子列
6 補強部材
62 開脚片
106 補強部材
206 補強部材
I コネクタ
II 相手コネクタ
X 端子配列方向
Y コネクタ幅方向
Z コネクタ高さ方向

Claims (10)

  1. 回路基板の実装面に固定される電気絶縁材製の固定ハウジングと、該固定ハウジングに対して可動で相手コネクタが嵌合される電気絶縁材製の可動ハウジングと、前記固定ハウジングと前記可動ハウジングとに架橋された金属製の複数の端子とを有し、
    前記回路基板に直角な上下方向をなすコネクタ高さ方向、前記コネクタ高さ方向と直角し、かつ、前記回路基板の実装面に平行な端子配列方向、前記コネクタ高さ方向及び前記端子配列方向の両方向に直角なコネクタ幅方向で、上記可動ハウジングが上記固定ハウジングに対し可動である回路基板用電気コネクタにおいて、
    前記複数の端子は、前記固定ハウジングにより保持される固定側被保持部と、前記可動ハウジングにより保持される可動側被保持部と、前記固定側被保持部と前記可動側被保持部との中間部としての弾性部と、一端側で前記固定ハウジングから延出し回路基板に半田接続される接続部と、他端側で前記相手コネクタの端子に接触する接触部とを有し、前記接続部がコネクタ幅方向で離間する2つの位置の一方に配されている第一端子列と、前記接続部が前記2つの位置の他方に配されている第二端子列とをなすように配列されており、
    前記可動ハウジングは、前記相手コネクタが上方から嵌合される嵌合部と、該嵌合部よりも下方に位置する脚部と、前記コネクタ高さ方向で前記嵌合部と前記脚部との間に位置し該嵌合部と該脚部とを中継する中継部とを有し、
    前記脚部には、前記端子配列方向で前記中継部の範囲を超えて延び、前記端子配列方向で前記中継部よりも外側に位置する端部に被規制部が形成されており、
    前記固定ハウジングまたは該固定ハウジングに取付けられた部材が、上記可動ハウジングの上記被規制部の上方位置で、上記可動ハウジングの上方への移動時に前記被規制部に当接して上記可動ハウジングの上方への移動を規制する規制部を有しており、
    前記可動ハウジングの上記脚部には、前記端子配列方向で前記中継部の外面の位置を含む範囲に及んで補強部材が設けられていることを特徴とする回路基板用電気コネクタ。
  2. 前記補強部材は、板状をなしており、端子配列方向で少なくとも前記中継部の外面の位置を含む範囲にコネクタ幅方向を板厚方向とする部分を有していることとする請求項1に記載の回路基板用電気コネクタ。
  3. 前記補強部材は、端子配列方向に延びる一部材として形成、もしくは端子配列方向での中間で分割された複数部材として形成されていることとする請求項1または請求項2に記載の回路基板用電気コネクタ。
  4. 前記可動ハウジングは、端子配列方向で前記可動ハウジングの前記中継部が前記規制部に当接する限界位置まで可動であり、前記補強部材は、前記可動ハウジングが前記限界位置にあっても、端子配列方向で両端に位置する前記規制部の端子配列方向範囲にまで及んでいることとする請求項1ないし請求項3のうちの1つに記載の回路基板用電気コネクタ。
  5. 前記補強金具はコネクタ高さ方向で前記中継部内にも及んでいることとする請求項1ないし請求項4のうちの1つに記載の回路基板用電気コネクタ。
  6. 前記補強部材は、コネクタ高さ方向で前記中継部内に及んでいる部分がコネクタ高さ方向で少なくとも前記規制部の位置を含むこととする請求項5に記載の回路基板用電気コネクタ。
  7. 前記補強部材は、コネクタ幅方向を板厚方向とし全体が平坦な板状と形成されていることとする請求項1ないし請求項6のうちの1つに記載の回路基板用電気コネクタ。
  8. 前記補強部材は、板状の部材を板厚方向に屈曲した形状をなしていることとする請求項1ないし請求項7のうちの1つに記載の回路基板用電気コネクタ。
  9. 前記補強部材は、端子配列方向での少なくとも前記可動ハウジングの前記被規制部の範囲内で、コネクタ幅方向に延びる開脚片を有していることとする請求項8に記載の回路基板用電気コネクタ。
  10. 前記端子は、前記接続部がコネクタ幅方向に延びて形成され、前記補強部材は、コネクタ高さ方向で前記接続部と異なる位置に、コネクタ幅方向に張り出しキャリアに連結されるキャリア連結部が設けられていることとする請求項1に記載の回路基板用電気コネクタ。
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