JP7250998B2 - テクスチャ表面層を有するpcbn系材料を用いた摩擦攪拌接合ツールインサート - Google Patents

テクスチャ表面層を有するpcbn系材料を用いた摩擦攪拌接合ツールインサート Download PDF

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Description

本開示は、タングステン(W)、レニウム(Re)及び立方晶窒化ボロン(cBN)粒子を含む複合材料に関し、粒子は、高圧及び高温(HPHT)の条件下でまとめて形成される。本開示は更に、鋼、ニッケル合金及び他の高融点合金の摩擦攪拌接合のためのプローブ又はツール材料としての複合材料の利用、そして、摩耗及び破損の低減に関して既存のプローブよりも遥かに高い性能を有するプローブに関する。
特に、本開示は、レーザーアブレーションを用いる摩擦攪拌接合のためのプローブ又はツールへの複合材料の成形に関する。
本開示は特に、ショルダ(shoulder)が回転する摩擦攪拌接合システムに関する。もっとも、本開示は、ショルダがスルーホールを有する静的ブロック(移動するが回転しない)であり、ピンがショルダを通り抜けており、かつ、回転する、摩擦攪拌接合システムにも関する。
摩擦攪拌接合(FSW)は、接合される2つの隣り合うワークピースに回転するツールを強制的に接触させ、ツールの回転によってワークピースの摩擦による粘性加熱をもたらす技術である。混合とともに大きな変形は、塑性領域に沿って起こる。塑性領域が冷却すると、ワークピースは、溶接接合部に沿って接合される。ワークピースが固相のままであるため、このプロセスは、技術的には溶接プロセスというより鍛造プロセスであるものの、慣例によって、それは溶接又は摩擦攪拌接合と呼ばれ、ここではその慣例に従う。
低温金属におけるFSWの場合、ツール/ツールホルダ全体は、1つの成形工具鋼となることができ、この場合にはよく「プローブ」と呼ばれる。ツールが鋼のような高温合金の溶接のためのものである場合、ツールは、多くの場合2つ以上の部品で構成され、よく「パック」又は「ツールインサート」と呼ばれる、溶接される材料に直接接触する末端要素と、パックを確実に保持し、かつ、FSW装置に適合する「ツールホルダ」となるツールの残部と、を含み、このため、ツールパック及びツールホルダは、合わせて「ツール」又は「ツールアセンブリ」を構成する。ツールパックは、一般的にショルダ及び攪拌ピンを形成する形態となっており、回転中にピンに金属を引き寄せ、ピンによって形成される穴に押し下げるために、多くの場合その表面には逆スパイラルカットがある。
一般的に、FSWの操作は、例えば次のような多くの工程を含む。
a)ツールがワークピースに接触する地点から、加熱されて軟化したワークピースの中にショルダ20までピンが完全に埋め込まれる地点までの挿入工程(圧入工程としても知られている)。
b)接合されるワークピース間の線に沿ってツールが水平に移動するツールの横移動。
c)ツールがワークピースの外に持ち上げられる、又は移動する取出工程。
接合部を主に形成する段階であるツールの横移動は、通常一定の条件下で実施される。一般的に、回転速度、圧入条件、横移動の速度等の条件がある。
FSW法は、1991年にWelding Institute(TWI)によって提唱され、WO93/10935において説明されている。TWIは、その技術の使用を許諾し、その技術は、主としてアルミニウム(Al)合金で作られた部品の接合に使用されているものの、銅(Cu)、鉛(Pb)及びマグネシウム(Mg)のような他の低融点金属のためにも使用されている。
WO2004/101205は、とりわけ、高圧高温(HPHT)の条件下で製造された超砥粒材料を含むFSWツールを請求している。具体的には、多結晶ダイヤモンド(PCD)及び多結晶窒化ホウ素(PCBN)が請求されている。
General Electricは、鋼及び他の材料のFSWのためにタングステン系耐火金属合金の使用を目的とした特許出願(US2004/238599A1)を出願した。
FSWは、金属を接合するための定評のある方法である。しかしながら、FSWは、FSWツール又はプローブ材料が接合温度で本質的な特性を保ち、接合される金属と化学的に相互作用しないという要求のために、現在では一般的に、比較的低融点の金属にのみ適している。このため、FSWによる鋼及び他の高融点金属の接合は、Al及びCuのような低融点金属の場合に使用される鋼プローブでは使用できない。
鋼及び他の高融点金属のFSW接合を技術的及び商業的に実現可能にするため、鉄環境の中で1000℃を超える温度で本質的な特性及び形態を保つ材料を用いるFSWプローブを開発する最近の動きがある。少なくとも温度だけでなく、プロセスの中でツールが受ける負荷のために、適切なツールの開発は困難であった。これらのツールは、一般的に、ライフサイクルに限界があることがわかっている。さらに、これらのツールは、多くの場合、成形が難しい高価な材料から作られ、その結果、ツールは、高価になる。最近、そのようなツールの寿命は、多くの場合ツールあたりの溶接のメートルで見積もられ、ツールの使用費用は、ツールの費用をメートルで表されるツールの寿命で割って、メートルあたりの$(USD)で見積もられる。2000年代初頭以前から鋼における摩擦攪拌接合の多くの恩恵が認識されているにもかかわらず、最近の利用可能なツールは高価であり、信頼できず、寿命に限界があると考えられていたため、その使用は極めて限定されていた。
プローブ材料としての、HPHT手法を用いて作られた多結晶立方晶窒化ホウ素(PCBN)の使用は、例えば、本技術において説明されている。合金及び他の耐火金属を含む、W、Re、Moの使用についての重要な研究もある。これらの手法(PCBN&耐火金属)の両方には、次のような異なる不利な点がある。
・PCBNの耐摩耗性は、この利用に必要なものよりも遥かに高いものの、その破壊靭性は、理論上必要なものよりも低い。この利用は、2つのワークピースの接点でプローブをワークピースに押し込むことを含み、この際、ワークピースは、最初は冷たく、ワークピースとツールとの接触地点は、比較的小さい。この工程は、大きな力及び速やかな加熱を伴い、ツールにストレス及び損傷をひどく与える可能性がある。次の横移動の間、ツールも回転されているため、ツールは大きな周期的な力も受け、これによって亀裂伝搬が進む可能性がある。
・W、Mo及びReのような耐火金属は、十分な破壊靭性を有するものの、商業的に実現可能なプローブに要求される耐摩耗性を欠いており、これらの主な破壊機構は、摩耗である。更に重要なことには、そのような金属から作られたプローブは、利用中に形状のゆがみを生じる傾向にある。
FSWの利用で必要とされる十分な化学的不活性及び形態を保ちながら、W、Mo又はReの靭性及び強度とPCBNの耐摩耗性とを兼ね備える材料が長年求められている。
一般的に又は特定の利用で性能を向上するためのツールの物理的設計の開発がさらに求められている。
特に利用ではツールの摩耗寿命を延ばし、適切なプロセスパラメータ(回転速度、トラバース又は溶接速度等)の範囲を拡大し、ツールに必要な力を軽減し(例えば、プロセスを適用するための連続的なロボットの使用を促進し、又はピンに作用する力を軽減する)、同時に、他のパラメータの最適化を援助するために溶接操作中のワークピースの中で生じる熱量に注意を集中して加減することが求められている。
本発明によれば、光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡によって定められるテクスチャ表面層(textured surface layer)を有する多結晶立方晶窒化ホウ素(PCBN)複合材料を含み、テクスチャ表面層が、所定の繰り返しパターンを含む、摩擦攪拌接合ツールインサートが提供される。
本発明の好ましい及び/又は任意の特徴は、従属請求項2~19に規定されている。
本発明は、ほんの一例として、添付の図面を参照して詳細に説明される。
図1は、摩擦攪拌接合ツールの部分的な側面図を示す。 図2は、図1のツールと、ツールホルダと、ツールをツールホルダに固定するロッキングカラー(locking collar)と、を含むツールアセンブリの側面図を示す。 図3は、主相を示すツールインサート材料のX線回折図である。 図4は、図3のX線回折図の拡大図である。 図5は、500倍の倍率でのツールインサートの微細構造の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 図6は、1000倍の倍率でのツールインサートの微細構造のSEM写真である。 図7は、類似のcBN粒子間の距離の測定方法に関する概略図である。 図8は、ツール材料のcBN粒子の粒度分布を示すグラフである。 図9は、最近接距離d(μm)として表される、ツールインサート材料のcBN粒子間の距離を示すグラフである。 図10は、ツールインサートの微細構造との比較のために2000倍の倍率での既知のTiN/Al PCBN材料の微細構造を示すSEM写真である。 図11は、図10のTiN/Al PCBN材料のcBN粒子の粒度分布を示すグラフである。 図12は、最近接距離d(μm)として表される、TiN/Al PCBN材料のcBN粒子間の距離を示すグラフである。 図13は、15,000倍の倍率でのツールインサートの微細構造内のcBN粒子のSEM写真である。 図14は、cBN粒子を少なくとも部分的に覆う反応層を示す、図13のSEM写真の処理されたコピーである。 図15は、反応層の厚さを求めるために抽出された反応層のみを示す、図13のSEM写真の処理されたコピーである。 図16は、反応層の厚さの分布を示すグラフである。 図17は、ヌープ硬度圧痕に関する1000倍の倍率での処理されたSEM写真である。 図18は、焼結PCBN材料を作る例示的な方法を示す流れ図である。 図19は、付加的な任意のサブステップと共に図18の例示的な方法を示す流れ図である。 図20は、焼結材料におけるcBN粒子の鋭さを示すグラフである。 図21は、図1の摩擦攪拌接合ツールインサートの異なる3か所での表面深さにおける変化を示す編集画像である。 図22は、ツールインサートの上方から見た平面図、特に、ツールインサートの成形中にレーザーアブレーションによって得られた表面トポグラフィーを示す画像である。 図23は、ツールインサートの上方から見た平面図、この場合もツールインサートの成形中にレーザーアブレーションによって得られた表面トポグラフィーを示す更なる画像である。
図面の詳細な説明
ツールとワークピースとの相互作用がよく説明されると、本開示の目的はよく理解されるだろう。ツールのショルダは、ワークピースを押し下げ(ショルダの「軸圧力」)、相当な圧力下で金属の可塑的軟化体積(plastically softened volume、「PSV」)を基本的に保ち、そして、それに利用可能な体積を満たすように材料の流れを促進し、ボイド形成のリスクを最小限にする。ツールは、水平方向に移動するため、ピンによって形成される大きなボイドは、充填を必要とする。ショルダの軸圧力に加えて、これは、ショルダを横切ってピンの下方へ移動し、ツールの中央及びピンの長さの下方へ金属を押すというスパイラルの特性(「逆スパイラル」)によって促進される。したがって、逆スパイラルは、そのスパイラルの下方に材料の移動を促進するために、平滑な表面から恩恵を受けるように思われる。しかしながら、発明者らは、より基本的な課題を特定した。
ツールとワークピースとの間には基本的に直接結合がなく、PSVにおける金属の移動は、実際にはツールとPSVとの機械的結合によって主に推進される。逆スパイラルは、明らかに材料の移動を推進するものの、このスパイラルの滑らかな表面は、パックの材料とPSVとの間の表面滑りも可能にする。この滑りは、次の点で不利となる。PSVとパックとの間の界面での滑りは、パックの摩耗の原因となり、したがって、パックの摩耗度は、大きくなる。このプロセスは、自己加速的である。摩耗は平滑表面とあまり明確でない逆スパイラルとを生じ、界面での滑りは増加し、摩耗度は大きくなる。
対照的に、パックの適切な表面パターニングを選択することによって、パックとPSVとの間の界面での滑りによる摩耗は、十分に減少又は解消され、したがって、PSVにパックを結合しているパックの表面の特性は、より長い寿命を有する。基本的に、パックに接触するPSVの表面は、粘性境界層であると考えることができ、界面での平行のせん断速度は、ゼロとなり、界面から離れて大きくなる。
したがって、せん断は、主として、PSVのバルク内で塑性変形として生じ、そして、回転の機械的エネルギーがPSV内で熱に変換されることを確実にし、パックの直接の摩擦熱による損失が少なくなる。これは、材料内でのツールの回転(及び並進)からの機械的エネルギーが、対象領域、つまり、PSVにより直接的に結びつき、パックから更に離れて生じるという点で、適切な表面パターニングから界面にわたる改善されたカップリングという2番目の利点につながる。この利点は、選択された正確な動作条件に応じて、以下に説明されるように、多くの異なる方法又はこれらの組み合わせに利用可能である。
まず、PSVは、与えられた投入エネルギーに対してより激しく動けるため、ツールの回転に必要なトルクを減少させ、ツール及びツールホルダへの熱負荷を減少させる。また、ツールへの横方向の力及び下方向の力は、低減されてもよく、PSVのより良い軟化と一致する。あるいは、ショルダの端部でのテアリング(tearing)のようなプロセスによって溶接品質が低下する前に、動作条件は、達成可能な横移動の速度を最大化するために変更されてもよい。あるいは、PSVの温度は、減少した回転速度でより一般的な数値で保たれることができる。
結果として、パックとワークピースのPSVとの間のより良い機械的結合は、以前に特定されていなかった方法で、多くの重要な利点に変換できる。
後で詳細に説明される本発明のとおり、この機械的結合は、レーザーでパックを成形することによって、そして、逆スパイラルのような本技術で既に知られている巨視的特徴に加えて、表面処理技術と関連する微視的特徴を提供するためだけでなく、パックとワークピースのPSVとの機械的結合を強くする中規模の特徴を提供するようにプロセスを適合させることによって、最も強化される。
先へ進む前に、表面特性を概説することにも価値がある。表面テクスチャは、表面の3次元トポグラフィーを形成する名目上の表面からの、反復性の又は不規則な偏差である。表面テクスチャは、(1)粗さ(ナノ及びマイクロラフネス)、(2)うねり(マクロラフネス)、(3)レイ(lay)及び(4)ひびを含むことが一般的に許容されている。粗さ及びうねりの分類は、特徴寸法及び頻度分析の1つであり、レイは、方向性又は空間配向性の特徴を指し、ひびは、測定寸法の尺度でもっぱら不規則に現れるようにまれに発生する、より大きな明確な特徴を指す。
従来の測定は、機械的ラインプロファイリングによって行われ、Ra型の測定値をもたらすものの、現在、表面は一般的に、光学的手法を用いて数平方μmの範囲で測定され、値は、前記範囲内の名目上の表面からの絶対偏差の算術平均であるSaとして報告される。
焼結PCBN複合物のような超硬材料を成形する代表的なプロセスは、研削によるものである。これは、主として費用及び速度主導のものであり、非常に高度で正確な成形を可能にするために長期間にわたって開発された。W-Reのようなバインダー相におけるPCBNのような超硬複合物の研削によって、一般的に、最大表面エクスカーションは、特徴的なPCBN粒径の約半分となり、又は研削中に粒子が割られているとしたら粒子の破片のいくつかは更にわずかに小さくなり、そして、Saは、一般的に最大表面エクスカーションよりも1桁小さくなる。この研削プロセスにおいて、8~20μmのCBN粒径が使用されると、代表的な最大エクスカーションは4~8μmの範囲となり、Saは一般に0.3~1μmとなる。
ジオメトリー
図1及び図2を参照すると、FSWツールインサートは、一般的に10で表される。ツールインサート10は、回転軸12を有し、FSW中にその周りを回る。(主としてツールインサートに機械加工された非対称の線条パターンのため、回転軸は回転対称軸でないことに留意する。)使用においてツールインサート10は、ツールホルダ14に焼嵌めされている。ロッキングカラー16は、ツールインサート10をツールホルダ14の所定の位置に固定する。これは一般的なタイプのツールホルダの一例であるが、本発明は使用されたツールホルダの種類に依存しないことに留意する。
ツールインサート10は、攪拌ピン18と、ショルダ20と、本体部(図示せず)と、を含み、これらは互いに、軸方向に並んでいる。攪拌ピン18、ショルダ20及び本体部は、すべて互いに一体的に形成されている。
攪拌ピン18は、丸みのある頂部22からショルダ20までのびている。この実施形態において、ショルダ20は、実質的に円筒形であり、攪拌ピン18の円形基部よりも大きな径を有する。攪拌ピン18は、頂部22からショルダ20に至るまで続いている、刻み込まれたらせん状の特徴を有する。したがって、攪拌ピン18は、一般的に円錐形のプロファイルを有している。らせんは、平面通路24を有し、その通路は、軸方向を向いている。使用において、ツールの回転は、らせんがワークピース材料の流れをショルダ20の末端から中心へ、そして攪拌ピン18の全長の下方へ推進するようなものであり、これは、ワークピース材料を攪拌領域内で循環させ、ツールが横移動する際にピンによって形成されるボイドを埋める。そのような循環は、結果として生じる溶接において均一な微細構造を促進すると考えられる。ツールインサート10の作業面26は、放射状に向いている。
らせんには、いくつかのトリフラット(tri-flat)28が設けられている。各トリフラット28は、平面通路24の縁面取り部(edge chamfer)である。この例では3組のトリフラット28が設けられ、各組は3つのトリフラット28を含み、この結果、この特定のツール10には合計9つのトリフラット28が設けられている。これらの組は、回転軸12の周りに約120°離れて配置されている。各組の中で、トリフラット28は、らせん上で軸方向に間隔を置いて配置されており、すなわち、回転軸12に沿うがそれでもらせん上に間隔を置いて配置されている。
ショルダ20は、軸方向にのびて本体部につながっている。本体部は、ツールホルダ14に結合するように構成されている。
組成
材料に関して、本発明に基づくツールインサート材料の組成例を表1に示す。
Figure 0007250998000001
X線回折法(XRD)によれば、図3及び図4に示されるように、複合材料内で確認された主要な相はcBN及びW-Re合金であった。もっとも、Re-Al合金及びAlNのピークも観察された。
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて微細構造を視覚的に記録した(図5及び図6参照)。続いて微細構造の特徴を明らかにした。500倍及び1000倍の倍率で撮影されたSEM写真から、粒径及びcBN粒子同士の距離(ここでは近接距離dと呼ばれる。)を測定した。測定方法を図7に示し、以下で更に説明する。
近接距離は、炭化物に関する文献で広く使用されている表現「バインダー平均自由工程(binder mean free path)」と似ており、材料を室温まで冷やした後に測定される。それは、バインダーの微細構造を特徴付けるたった1つの最も重要なパラメータかもしれない。それは、バインダーの厚さの尺度であり、バインダー組成及び粒径の両方に左右される。それは、バインダー層で互いに隔てられていると仮定された粒子の平均間隔に表面上は基づいており、バインダー相なしで隣接する炭化物粒子の存在を考慮してもよい(Exner, H.E, Gurland, J., POWDER METALLURGY, 13(1970) 20-31, 「A review of parameters influencing some mechanical properties of tungsten carbide-cobalt alloys」)。
画像をJeol(商標)のJSM 6610シリーズの走査型電子顕微鏡を使用して記録した。試料を7mmの作動距離で置き、加速電圧を10kVに設定した。粒径をImageJ画像分析ソフトウェア及び「Watershed」画像処理技術を用いて測定した。
簡単に言えば、次の工程を利用して粒径を測定した。
- SEM画像を二値化する。
- 10ミクロンの間隔で画像にグリッド線を適用する。
- 線に沿って粒子の寸法を測定する。
33枚の顕微鏡写真から粒径を取得し、合計で30,000個を超える試料の粒径を測定した。cBN粒径は、円相当径(ECD)として表される。この結果を図8に示す。平均cBN粒径は、9μmであった。
同様の粒子間の距離、すなわち、最近接距離も分析し、この結果を図9に示す。これは、cBN粒子間の距離が0.1~2.0μmの範囲に及ぶことを示している。
比較のため及び近接距離の数値限界を理解するため、Ct1291という記号の2番目のcBN材料を分析した。Ct1291の組成を表2に示す。
Figure 0007250998000002
Ct1291の微細構造、cBN粒度分布及び最近接距離を、それぞれ図10、図11及び図12に示す。1~2μmの平均粒径に対して、平均最近接距離dは0.3μmであり、個々の結果は0.1~2.0μmの間で変動する。
焼結ツールインサート材料に戻ると、前駆体粉末中のアルミニウムの存在のために、cBN粒子においては、焼結cBN粒子の表面に窒化アルミニウム及び/又は二ホウ化アルミニウム(AlN/AlB2)の反応層(すなわち被覆物(coating))があることがわかった。反応層の厚さは、使用されたHPHT焼結条件を反映しており、その測定方法は、後で詳細に説明される。複合材料の靭性及び耐摩耗性の改善は、反応層によるものであると考えられる。後で詳細に説明されるように、複合材料をFSWでの使用に特に適したものとするのは反応層であると提案される。
被覆物の利点は、焼結材料の機械的特性を向上させることであると考えられる。cBN粒子とW-Reバインダーとの強い結合を確保することによって、材料の靭性(W-Reを支持するcBN)及び耐摩耗性(W-Reによって保持又は支持されるcBN)が向上することがある。また、粒界割れを止めることも考えられる。
また、被覆物は、複合体の熱伝導率を小さくするかもしれない。cBNがW-Reバインダーよりも高い熱伝導率を有するため、熱伝導率は、材料中のcBNの体積分率によって影響される。しかしながら、熱伝導率に関するcBNの影響は、より小さいcBN粒子の使用及びcBN粒子上の被覆物によって調整され、この結果、それらの間の熱的接続性(界面層において異なるフォノン構造)が小さくなり得る。熱伝導率が小さくなるにつれてツールによって奪われる熱が少なくなるため、このツールの結果の活用は、ワークピースのより効果的な加熱をもたらす可能性がある。特に、Al反応によって形成される被覆物は、以前の金属被覆物よりも化学的に不規則になりやすい。
分析の目的で反応層を、例えば図13及び図14において確認し、反応層の厚さを測定できるように、ソフトウェアを用いてcBN粒子から視覚的に分離した(例えば図15参照)。
図16に示されるように、反応層の平均厚さは180nmであり、個々の結果は0.1~1.6μmの間で変動する。
ヤング率及び音速
試験されたツールインサートの3つのバッチの各々のヤング率を縦波音速の測定及び各ツールの密度計算の後に算出した。ツールの密度をアルキメデスの原理を用いて算出した。
ヤング率 Y=ρv2
(ρは、固体の密度であり、vは、音速である)
この結果を表3に示す。
Figure 0007250998000003
ヌープ硬度
図17に示されるように、材料のヌープ微小硬度を、鏡面研磨された表面で1Kgの荷重及び15秒の滞留時間の下で測定した。少なくとも16個の凹みを測定し、材料の平均微小硬度を得た。
ヌープ硬度の式は、以下のとおりである。
Figure 0007250998000004
(ここで、HKは、GPaでのヌープ硬度であり、Pは、Kgでの適用荷重であり、dは、対角線の長さである)
ヌープ硬度の結果を表4に示す。
Figure 0007250998000005
ツール材料の平均ヌープ硬度は、16.9±3.5GPaである。結果の変動は、この種類の複合材料に固有のものであり、バインダー主体の領域又はcBN主体の領域のいずれかをへこませることに起因する。
製造方法
図18及び図19は、焼結ツールPCBN材料の例示的な製造方法を示し、図19は、図18と同様のプロセスであるが任意の付加的な工程を含むものを示す。以下の番号は、図18及び図19の番号に対応している。
S1 70:30の体積百分率のcBN及びバインダーでマトリックス前駆体粉末を準備した。
S2 cBN粉末をW-Re及びAl(金属)バインダー粉末に加えた。cBN粉末中のcBN粒子の平均粒径は、8~20μmである。cBNの粒度分布は、単峰性又は多峰性(二峰性を含む)であってもよい。バインダーは、98質量%のW-Re及び2質量%のAlの組成を有していた。添加されたアルミニウムの量は、少なくとも部分的な被覆を確保するためにcBN粒子の推定表面積を考慮する。
W-Re混合物中のタングステン対レニウムの割合は、次の比、95:5、90:10、80:20、74:26、70:30、60:40、50:50のいずれかであってもよい。
粉末を以下の手順に従って混合した。
S3 cBN粉末及びアルミニウム粉末を800rpmで2分間、次に、1200rpmで2分間混合した。
S4 W-Re粉末の混合物の半分をcBN粉末に加えた。
S5 粉末を800rpmで2分間、次に、1200rpmで2分間混合した。
S6 次に残りのW-Re混合物をcBN-W-Re混合物に加えた。
S7 粉末を800rpmで2分間、次に、1200rpmで2分間混合した。
前駆体粉末を、ブレードレス乾燥粉末混合機であるSpeedMixer(商標)を用いてまとめて混合した。この方法を用いる利点は、アトリションミリング(attrition milling)とは異なり、ミリングメディアからの不純物が回避されることである。アトリションミリングは、マトリックス前駆体粒子を所望の大きさに粉砕するためだけでなく、マトリックス前駆体粒子及びcBN粒子をよく混合して分散させるために伝統的に使用される。アトリションミリングは、通常、炭化タングステンボールを用いて実施される。アトリションミリングを用いて製造する焼結PCBN材料は、最大で8質量%の炭化タングステン、一般的には2質量%~6質量%の炭化タングステンを含む可能性がある。これらの粒子は、特にハードパートターニング(hard part turning)のような利用において、PCBN材料の特性に好ましくない影響を与えることが知られている。さらに、アトリションミリング中の炭化タングステンのピックアップは制御されず、このためにバッチによって粒度分布の異なる炭化タングステンが異なる量で含まれる可能性があり、ツール用途に使用される際に焼結PCBN材料の特性を予測できない可能性がある。
この方法の他の利点は、cBN粒子の粉砕がないことである。この効果は、複合材料中の焼結cBN粒子がアトリションミリング後に焼結されたものよりも大きな鋭さを有していることである。この鋭さは、材料の完全性及び靭性を向上させる可能性もある。鋭さは、後で詳細に説明される。
さらに、ブレードレス混合法は、前駆体粉末の反応性を低減するので、取り扱いがより安全である。最後に、前駆体粉末の純度が高くなる(汚染が極めて少なくなる)ので、焼結PCBNは一層強くなる。
プレ-及びポスト焼結のcBN粒子の鋭さは、主に混合法によって決定づけられるため、粒子の鋭さは、使用される混合法の指標として使用されてもよい。ブレードレス乾燥混合機を使用する混合によって、アトリションミリングによって成形されたものとは異なる粒子の鋭さを有するcBN粒子が得られる。粒子の鋭さの算出方法の詳細は後述のとおりである。500倍の倍率で撮影されたSEM顕微鏡写真から24000個を超える粒子を分析した。分析のためにImageJソフトウェアを使用した。平均真円度は0.62±0.1であった。分布結果は図20に示されている。小さい粒径(ここでは1ミクロン未満)では測定の精度が高くないため、真円度は、1ミクロンを超える粒径に基づいている。
既述のブレードレス混合の代替として、溶剤中での超音波混合又は乾燥音響混合が使用されてもよいと考えられる。このようなものだと、焼結複合材料中にある不純物の量は、4質量%未満であり、3質量%又は2質量%又は1質量%未満であってもよい。炭化タングステンの不純物を回避できるものの、未加工の前駆体粉末に由来の微量な鉄不純物がまだ存在する可能性がある。
ブレードレス混合、超音波混合及び乾燥音響混合はすべて、アトリションミリングに比べて速くて効率的な方法を提供し、この結果、焼結PCBN材料の製造に要する時間が非常に短くなるという利点がある。
S8 混合された粉末を圧縮してグリーンボディとした。最終焼結の間の体積変化を最小限にするために事前圧縮が必要である。焼結前に密度が最大化されていない場合、収縮の増加は、焼結中で圧力の低下を招く可能性があり、これによって、六方晶窒化ホウ素(hBN)へのcBNの変換及び試料のひび割れに至る可能性がある。
S9 ニオビウムのような耐火金属から形成された、「カン(can)」としても知られる収容器の中にグリーンボディを導入した。混合物を含むカンを、真空炉(Torvac)の中に置いて真空下で高温条件にさらした。この工程は、混合物から過剰な酸素を取り除き、次に焼結を促進する。900℃~1150℃の温度で気体放出を実施した。気体放出は、完成した複合材料の密度を高めるための重要な要素である。気体放出を実施しない場合、焼結品質は不十分となる。気体放出は、通常、気体放出される材料の量に応じて最低8時間で、夜通しで実施される。
S10 気体放出の後、気体放出条件のままでカンを密閉し、次に混合物を含むカンをHPHTカプセルの中に入れた。
S11 混合物を含むカンを、十分な焼結のために高圧高温条件にさらした。焼結温度は、1300℃~1600℃であり、圧力は、少なくとも3.5GPaであった。焼結圧力は、通常は4.0~6.0GPaの範囲であり、好ましくは5.0~5.5GPaである。焼結温度は、好ましくは約1500℃である。十分な焼結は、マトリックス材料に分散したcBNの粒子を含む多結晶材料を形成する。
焼結プロセスの後、圧力を周囲条件まで徐々に下げた。十分に焼結された複合材料を放置して室温まで冷やし、次に摩擦攪拌接合に適したツールに成形した。従来、FSWツールは、切削を利用して必要な形状に成形されていたが、これには欠点がないわけではないため、代替の成形プロセスが求められた。
S12 好ましいプロセスにおいて、複合材料は、続いて、摩擦攪拌接合に適したツールを形成するために除去加工の形態であるレーザーアブレーションを利用して成形される。
レーザー成形
パルスレーザーアブレーションの使用による1つの利点は、成形プロセス中に発生する表面下の損傷量をできるだけ少なくすることである。切削に比べて表面下の損傷が少なくなり、これが亀裂伝搬及び割れに起因する早期損傷を遅らせるのに役立つと考えられる。
他の重要な利点は、レーザーが、成形プロセスの制御可能な副産物としてテクスチャ外側表面層100を形成することである(図21参照)。テクスチャ表面層100は、FSWプロセスに必要な熱を生成するのに役立つ。テクスチャ表面層100の特性は、レーザー制御プログラムへの入力、例えば、対象物への入射角、フルエンス(fluence)、電力、パルス繰返し数、パルス幅及びパルスピッチによって制御可能である。
テクスチャ表面層100は、ツールインサート10の中心部と均質であるが異なる微細構造を有する。テクスチャ表面層100の深さが0.5と50μmの間であることが分かった。一実施形態において、テクスチャ表面層100の深さは、約40μmである。
テクスチャ表面層100は、境界層及び複数の表面特徴を含む。以下の詳細な説明に記載されているように、境界層はマクロレベル(μm)のテクスチャを与え、表面特徴はミクロレベル(nm)のテクスチャを与える。表面特徴は、境界層の片面から外に向かってのびている。境界層の反対側では、テクスチャ表面層100は、ツールインサート10の中心部に属するバルク材料につながっている。
レーザーのプログラミングによって、選択的なテクスチャリングのためにツールインサート10上での特定の場所が対象にされてもよい。例えば、表面特徴は、ツールインサート10の作業面28のみに選択的に設けられてもよい(例えば表5参照)。あるいは表面特徴は、ツールインサート10の全体を覆っていてもよい。
Figure 0007250998000006
従来の研削とは対照的に、パック/PSV界面での機械的結合を改善するためにレーザーを照射された外側表面層100の(中型の)表面特徴は、約10~200μmの最大偏差及び約1.5~20μmのSaを有する。中型の特徴は、平行線若しくは一次元の稜(多くの場合、回転軸の外周線に沿って湾曲している)のような外観、又は精密なデザインに応じて横方向の反復頻度が約10μm~500μmである、二次元のスクエアメッシュのような配置の外観を備える。
十分に大きな非周期的特徴は本用途においていくつかの利点を有するが、非周期な特徴を形成することはより困難であると同時に、適当な横方向の反復頻度を選択してそれをどこにでも適用できる周期的なデザインよりも利点を失うことになり、表面テクスチャでは明確なレイが好ましい。このことは、複数の周期性が存在する、複雑な反復パターンの使用を排除するものではない。
要約すると次のとおりである。
Figure 0007250998000007
大きさの尺度の対極で、逆スパイラルの巨視的デザインの特徴は、通常、少なくとも1次元又はより一般的には2次元において1mm以上のオーダーである。
結合特徴の最適化によれば、典型的な最大エクスカーションは10μm~200μmであり、横方向の繰り返しは10μm~500μmである一方で、特徴の数を増やすため、及びスリップを局所的に最小化するためには、これらの範囲の下限側で実施することが好ましく、特徴が小さすぎて長く残存できないことによる早期摩損を回避する。
したがって、好ましくは、結合特徴は、10~100μm、10~50μm又は15~30μmの典型的な最大エクスカーションを示す。好ましくは、結合特徴は、好ましくは1.5~15μm、好ましくは1.5~10μm、好ましくは2~10μm又は3~10μmのSaを示す。好ましくは、結合特徴は、10~100μm、好ましくは10~50μm又は好ましくは12~30μmの特徴的な横方向寸法を有するレイを示す。
パックの実測は、以下のように、ここで使用された材料及びレーザー加工のパラメータに関する典型的な測定値を示す。比較のために、十分に研削されたパックの測定値も報告する。
Figure 0007250998000008
目的はパックとワークピース材料との機械的結合を提供することであるため、結合特徴の調節も潜在的には関連している。スクエアメッシュの場合では調節に問題は少ないが、平行の特徴の場合において、放射状隆起部には、回転から生じる表面移動の方向に沿って続く周方向隆起部の利点よりも明白な利点がある。それでも、頂部のまさに先端に小さな領域のような場所がツール上にあり、そこでは、有効な放射状の線の適用は困難であるが、周方向の段状部は有用な丸みを帯びたプロファイル及び機械的結合のためのより大きな表面積の両方を提供できる。逆に、頂部を下るらせん状の段状部では、放射状の隆起が形成されやすく、それは周囲の巨視的構造とよく適合しており、必要な結合を与えるのに効果的である。したがって、結合の強化のために利用される精密な構造は、ツールパック上の位置によって変わる可能性がある。
特に、図22及び図23に示されるパックの図によれば、高さが約35μmである周方向の段状部が頂部に適用され、これによって、表面積が大きくなり、頂部に良い丸みを帯びたプロファイルが提供されていることがわかる。頂部を湾曲させる必要性は、段状部の横方向間隔が約200~400μmの範囲で変わることを意味する。逆に、らせん状の傾斜路をさらに下ると、約400μmの間隔で約25~50μmの高さの放射状の隆起が主として見られる。
酸素の水準
酸素は、ツールインサートの性能に悪影響を及ぼす。酸化物の形態でない限り、Al添加剤はツール性能に有益である。同様に、ツールインサートの焼結に使用される原材料中の酸素汚染又はツールが動作温度(>600℃)にある間の大気酸素へのツールの曝露も有害である。
PCBN中の酸素の測定は、多くの他の材料と同様に、測定に影響を及ぼす大気汚染を避けるような注意を要する。これは、SEMのエネルギー分散型X線分光法(EDS)又は原子イオン化技術によって実現可能である。
好ましくは、複合材料の総酸素含有量は、3%未満、好ましくは2%未満、好ましくは1%未満、好ましくは0.5%未満、好ましくは0.3%未満である。
試験方法
反応層の厚さ測定方法
以下の工程を利用した。
- スケールバーを用いてSEM画像の目盛りを定める
- グレースケール閾値識別技術を用いて反応層を特定する。
- 画像を二値化して、cBN粒子に付着している反応層のみを強調する。
- 水平方向及び垂直方向に100nmの間隔のグリッドを適用する。
- 水平方向及び垂直方向における厚さを測定する。
ピーク比計算のXRD手順
以下の条件下で、Philips Xpert(商標)X線回折装置によってXRD研究を行った。
Figure 0007250998000009
XRDピークによって面積比を計算し、以下の表に示されるように材料の構成を決定した。
Figure 0007250998000010
音速の測定
非破壊的方法として走査型音響顕微鏡(SAM)を使用して、破損前の構成要素中のひびを検出して定量化し、そして、材料の音速を測定した。
以下の条件下でKramer Sonic Industries GmbHのKSI v400(商標) SAM装置を使用した。
Figure 0007250998000011
ツールインサートの性能試験
ツールは、使用において低い平均摩耗率を有していてもよく、破損することなく多数のプランジサイクルに耐えることができる。摩耗率は、ピンの長さに等しい直径までツールの中央領域(ツールの頂部)で軸方向に測定される平均摩耗率として測定され、そして、完了した溶接のメートルあたりの数値(例えばメートル単位の試験溶接の長さで割ったもの)として得られる。
ツールの性能の説明に関して、ツールは、通常、2つの機構のうちの1つ、すなわち、金属をピンの下方へ推進して横移動中のツールの後のボイドを埋めるツールの表面特徴の実質的な損失を招く摩耗、又はツールの形状を実質的に劣化させる割れのいずれか1つによって破損する。最初の原因がなんであったとしても、割れは、一般的にピンへの周期的負荷の下で起こり、この結果、ピンの基部を囲み、ピンを切り落とすことになってしまう。割れの原因は2つ特定されており、第1の原因は、冷たいワークピースにツールを押し込んでいる過程での局所的負荷が高いことであり、第2の原因は、ツールホルダにおけるツールの取り付けが不十分であることである。したがって、ツール寿命の重要なパラメータは次のとおりである。
・溶接メートル数(摩損又は割れによって溶接品質が悪影響を受ける前)。前述のとおり、割れが干渉しない限り、ここでの主要な問題はツールの摩耗率であり、これは主としてツール材料に特有のものである。高性能ツールの寿命試験は非常に高価であるため、より実用的な試験は特定の溶接長にわたる摩耗率を測定することであり、この方法はここで採用されている。
・ワークピースへの押し込み回数。これは、割れ、それから破損を引き起こす可能性がある。押し込み中に作用する力は、パイロットホールを開けるワークピースを予備加熱するといったいくつかの公知の方法によって緩和され、押し込みは、押し込みのための特別な準備又は緩和技術なしに室温でのワークピースへの押し込みによって完了する。
摩耗率測定のための標準化FSW試験
摩耗率の試験は、6mmの溶接のために設計されたツールに関して最初に説明され、次に他のツール寸法に関して一般化される。ツールのピンの長さは、目的の溶接の深さの95%であり、したがって6mmの溶接深さ(Dw)に対して、ツールのピンの長さ(L)は5.7mmとなる。6mmのツールへの言及は、意図した溶接深さDを指しており、したがって5.7mmのピンを有するツールを指している。
ツールは、FSWに付随する条件の適用に適したフライス盤に取り付けられたツールホルダに取り付けられる。6mmの深さの溶接をするのに適したツールを試験するための条件を主に説明しているものの、次にこれを他のツール寸法に合わせる方法を示す。
ワークピースは、DH36鋼である。単純化のために、試験は、溶接の前に2つの分離した板を必要としないが、1つの板の領域内で行われることができ、板の厚さは、一般的に、試験での重要因子になることを避けるために約8mmのオーバーサイズとなっている。ツールは、試験中にわずかに傾けられて、0~5度、典型的には2度の角度で横移動方向の前方へピンを向ける。
溶接中にツール及びワークピースが大気酸素に接触することを回避するために、試験中にArのシールドガスが適所に保たれる。
FSWにおける重要な変数は以下のとおりである(標準的なSI単位が全体にわたって想定される)。
L=ピンの長さ(m)
ν=横移動の速度(m/s)
ω=ツールの回転速度
この作用を推進するために以下の3つの力が適用される。
A=軸方向荷重(N)
T=横力(N)
R=回転力(N.m)
ツールの回転速度は、次の工程の開始の間に変更される。
挿入:コールドツールを800rpmで回転させて、ゆっくりと安定した方法でワークピースに近づけ、この結果、圧入の完了まで約90~120秒かかる。
横移動:ツール回転速度を200rpmまで下げ、次にツールを0.3m/min又は0.005m/sで横移動する。
取出:横移動と同様にツールの回転を継続する。酸化の危険を避けるためにツールが十分に冷えるまでアルゴンパージガスを維持する。この点を強調する必要がある。すなわち、取出後の冷却中での効果が不十分な不活性ガス(一般的にはアルゴン)パージの使用によるツールインサートの酸化は摩耗率が大幅に増加する可能性があり、10倍を超える可能性がある。
圧入回数(圧入寿命)の測定
ツールが上記のように圧入されて、取り出し及び繰り返しの前に最低1m横移動させられ、圧入の総数が数えられる。圧入の力は、ワークピースを予備加熱すること、又は同軸若しくはオフセットのパイロットホールをあけることといった技術の使用によって緩和されるのではなく、最初は室温でワークピースの平らな表面に与えられる。より一般的には、圧入試験と摩耗試験とを組み合わせるために、下記の摩耗に関する溶接試験が約2メートルの部分で実施される。圧入の正確な条件は、当業者の一般技術を使用して最適化され、これによって、ツール先端に対する衝撃荷重(力と摩擦熱からの熱衝撃との組み合わせ)を最小化し、ツールの圧入寿命を最大化する。
本発明のツールインサートは、光学顕微鏡の下でツールインサートに見えるチッピング又はひび割れといった脆性損傷が起こることなく、少なくとも10、20、30、50、100の圧入に耐えることが可能である。
対照的に、従来のツールは、特に圧入緩和の使用がないときに、最初の圧入後に損傷することが知られており、一般的に5回を超える圧入に耐えられない。
ツールの摩耗率の測定
一般的に、ツールインサート10の最高摩耗率は、ツールインサート10のショルダ20へ湾曲している、ピンの基部で確認される。摩耗率を測定し、ツールインサート10間の比較を提供するためにプロトコルを確立する必要があった。これは、体系的にこれまでに報告された測定ではなく、現在までのほとんどのFSWツールは、鋼ですぐに損傷するためである。
摩耗率は、特定の他の試験パラメータと相関関係にあり、このため、他の試験条件を特定し、又は最適化する必要がある。実用的な出発パラメータが特定されているが、当業者はパラメータの最適化によってツールインサートの寿命の小さな改善を達成してもよく、そのような最適化は試験に予定されている。最初に溶接部を形成し、摩耗を生じさせる段階であるツールの横移動は、一定の条件下で実施される。ピンの長さ、ツールの回転速度及び横移動速度に関連する条件がある。機械による横移動がワークピースに対して正しく調節されている場合、プロセスは位置制御で進められることができるが、ワークピースの小さいゆがみを許容するために当業者は加える力の制御が一般的により適当であると理解し、これによって、局所的なワークピースの変化に対する応答を可能にする。いずれにしても、ツールの横移動が始まったら、溶接の終わりが近づくまで、条件は横移動の持続のために基本的に一定のままであるべきである。これらの条件は、ここでは「定常状態運転」とみなされる。
下記のプロトコルは、強固で信頼性のあるものであることがわかっている。目的は、ツールの摩耗による材料損失を測定すること、及びこの値を溶接長のメートルあたりの平均線形摩耗率として提供することである。試験の感度を最大化するために、測定は、ツールインサートの回転軸の周りのピンの長さの1.5倍に等しい直径の円に制限される。原理上、ツールから摩耗による体積損失を測定する方法がいくつかあるが、ツールには内に凹んだ特徴がないため、最も簡単な方法は、3D光学顕微鏡を使用して、使用前及び試験中に定期的に回転軸に沿ってツール先端の写真を撮ることである。3D画像から、ツールの使用の写像のような画像中の様々な表面間の高さの差を示す差分画像を作成でき、これから、ピンの長さに等しい直径によって定められた円内で、画像中の各点で回転軸と平行な方向に沿って高さの変化を計算できる。これによって材料損失の全量が得られ、これを円の面積で割ることによって平均摩耗率が得られ、次に溶接部の長さで割ることによって溶接部のメートルあたりの摩耗率が得られる。
明確にするために、mm及びμmといった他の副次的単位よりもメートル及び秒に基づく基本SI単位を使用して全ての比率計算を理想的には完了したいが、これは本分野におけるパラメータ値の規模のために非現実的である。したがって、以下の単位がこの明細書の全体にわたって使用される。
ピンの長さ:mm
摩耗:μm
摩耗率(WR):μm/m
摩耗率比(WRR):μm/(m.mm)
回転速度:分あたりの回転
ツールとワークピースとの相互作用が効果的でなくなることがあるため、ツールが大幅に摩耗するにつれてツールの摩耗率が増加する可能性がある。また、成形(例えば研削によるもの)に使用されるプロセスによってツールに表面損傷が生じた場合、摩耗率が最初は人為的に高くなる可能性もある。さらに、正確な測定にあたって十分な摩耗を確実にするために、本明細書で考えられる摩耗の低い水準では、溶接部の数メートルにわたって摩耗を測定する必要がある。圧入数が適当に保たれる限り、溶接は圧入数によって大きくは影響されない。
したがって、最低9.5m(例えば、名目上10m)の溶接(Dw)、かつ一般的には35m未満で(ただし、これは実用的な限界に過ぎない)、1.8mの溶接あたりたった1つのツールインサートを使用して試験を行う必要があり、そして、最初に摩耗が著しく促進された証拠がある場合には、主要な摩耗測定の前に名目上2m(少なくとも1.8m、かつ2.2m未満)の予備試験溶接を完了して、ツールの表面層を除去する。
FSWにおける主要な原動力は、溶接品質及びツール寿命である。これらは、ツール周辺のワークピース領域(溶接領域)が熱くなり過ぎる運転条件がツールの過剰な化学的摩耗及び溶接領域の熱間割れの原因となって、溶接不足を招くという点で直接関連している。逆に溶接領域が冷た過ぎると、不十分な塑性を招き、ツールに対する大きな力によって、溶接部に破損及びボイド形成が起こる可能性がある。さらに、横移動速度を遅くすると、ツールに対する横力は小さくする可能性があるが、回転抵抗が優勢であるため摩耗率を大幅に減らすことはできず、代わりにワークピースにおける滞留時間が増加して化学的摩耗が増加するだろう。したがって、最適な溶接条件は、最小限のツール摩耗の条件と基本的に同じである。上記の溶接パラメータは、溶接を始めるための良い出発地点を与えるが、溶接プロセスの最適化及びツールの摩耗率(メートルあたりのもの)の最小化のために変更が必要かもしれない。
関心の摩耗率は、既述の明確な条件又はこれから最適化された条件を使用して達成された最小摩耗率(WRM)であり、これによって、ボイド形成及び熱間割れのない優れた品質の溶接部が得られる。本発明の材料は、1.0μm/(m.mm)未満、好ましくは0.5、0.2、0.1、0.05μm/(m.mm)未満の平均摩耗率比を有する。
6mmの溶接のための先行技術及び試験ツール
先行技術文献の大部分は、6mmの溶接に適したツールの試験を報告しており、そして、ツールにおけるらせんの主な特徴がピンの基部で完全に失われるほどまでに、30m後のツールの相当な摩耗を示している。これらのツールの画像から、ピンの長さの直径の円内で全体的な材料の損失を概算して、そしてこの計算から、比較のためにおおよその摩耗率を計算することが可能であり、6mmのツールの摩耗率は>20μm/mとなり、摩耗率比は>3となる。対称的に、本発明のツールインサートは、約0.05の摩耗率を示す。
ツールサイズ間のスケーリング
性能試験は、6mmの溶接のために設計されたツールで最も都合よく完了するが、結果を他のツール寸法に調整可能であるということを理解することが重要である。スケーリングは、経験的観察に主として基づいているが、分析的方法の適用によっていくつかの分野で支持されている。計算モデル化もFSWプロセスのために開発中であるが、一般的に、溶接の全ての状況を予測するのに十分とはまだいえない。したがって現時点では、結局経験的観察が、モデルに貢献する最も重要なものである。同様の結果を得るために、一般的に、6mmのツールの設計からツールインサートの機械的設計又は形状を簡単に調整できることもわかっている。したがって、単一の設計及び特定の明確な特徴の寸法の知識で充分である。便宜上、この特徴はピンの長さLとして扱われ、実際には、それは一般的な尺度の長さとしても機能する。
したがって、FSWにおける重要な変数は以下のとおりである(標準的なSI単位が全体にわたって想定される)。
L=ピンの長さ(m)
ν=横移動の速度(m/s)
ω=ツールの回転速度
この作用を推進するために以下の3つの力が適用される。
A=軸方向荷重(N)
T=横力(N)
R=回転力(N.m)
加熱を引き起こす、ワークピースに対する仕事は、主に回転力から生じ、FR.ω.によって与えられる。原則として、追加熱はFT.νに由来するが、これは一般的に非常に小さく、全ての運動はこの力と垂直であるため軸力FAによって行われる仕事はない。
パラメータのモデル
6mmのツールに関する試験パラメータの標準セットは次のとおりである。
W=6mm
L=0.95Dw (1)
L=ピンの長さ(m)=0.0057m(5.7mm)
ν=横移動の速度(m/s)=0.005m/s(0.3m/min)
ω=ツールの回転速度=200rpm
これを達成するための力は一般的に次のとおりである。
A=軸方向荷重(N)=3800N(3.8kN)
T=横力(N)=1000N(1kN)
R=回転力(N.m)=確認する
一般的に、横移動速度は次のようにLに反比例して変わる。
L.ν=一定=2.85*10-52/s (2)
したがって、DW=12mmの利用でLが2倍になると、一般的に横移動速度は半分になって0.0025m/sとなる。
一般的に、ツール回転数ωは大体次のように変化する。
ω=ω6.L/L6^(1/3) (3)
下付きの6は、6mmの溶接深さのパラメータの値を指す。
力は、L^(2/3)にほぼ従って変化する。
これらの関係によって、当業者は、2mm~30mmの範囲のツール寸法の初期試験パラメータを適切に構成でき、これらの初期値から、ツールインサートの低い摩耗率の試験を最適化できる。
最後に、最小摩耗率にする利益はなく、摩耗率ゼロは物理学的に不可能かもしれないが、最小摩耗率がどうなるか予測する明白な方法はない。実際上は、測定可能なものに対しては現実的な限界値があるため、試験が30mに制限されて、平均摩耗の測定値が5μmに制限されている場合、測定される摩耗率の実際的な下限は溶接に関して0.17μm/mとなる。したがって、いくつかの実施形態において、摩耗に関して0.17μm/mが好ましい下限である。
当業者は、ここに示される手順を用いて、所定のFSWツールの摩耗率及び圧入寿命を決定できるだろう。
粒子の鋭さの測定
次の工程に従う。
- 画像を8ビットのグレースケールに変換する
- しきい値法を用いて、0~255グレースケール内でcBN粒子を確認する
- 画像を二値化する
- Watershed画像処理技術を用いて、粒子を分ける
- ソフトウェアを用いて粒子の面積及び周長を算出する
- 下記式を用いて、真円度、すなわち粒子の鋭さを決定する
Figure 0007250998000012
最大エクスカーションの測定
Alicona InfiniteFocuus G5で5倍の倍率で得られた光学3D表面測定を用いて、重要な対象領域、例えばらせんの先端及び平坦部分のラインプロファイルを取得して、最大エクスカーションを分析した。テクスチャ特徴の最大寸法を横切ってテクスチャに対して直角の単一のストレートラインプロファイルを取得して、5ピクセルにわたって平均化した。これによって位置に対する高さのプロットを取得し、ここから最大及び最小の高さの差を測定してエクスカーションとする。これを、再現性の確保のために3回繰り返す。
テクスチャが正方形のようなメッシュに見える場合には、同じ測定を先の測定と直角に繰り返す。
横方向の繰り返しの測定
らせんの横方向の繰り返しを測定するために、再びAlicona InfiniteFocuus G5で5倍の倍率で、光学3D表面測定を行った。3つの横方向特徴にわたる5ピクセルの厚さで再び、ストレートラインプロファイルを取得した。繰り返し間の境界の高さプロファイルを見ることによって横方向及び垂直方向の構成要素を組み合わせた絶対的距離として測定される。
複数の実施形態に関して本発明が詳しく示され、そして説明されたが、当業者によって、添付の特許請求の範囲によって規定されるような発明の範囲から逸脱することなく、形式及び細部の様々な変更を行ってもよいことが理解される。

Claims (17)

  1. 光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡によって定められるテクスチャ表面層を有する多結晶立方晶窒化ボロン(PCBN)複合材料を含み、前記テクスチャ表面層の深さが、0.5~50μmであり、前記テクスチャ表面層が、所定の繰り返しパターンを含、摩擦攪拌接合ツールインサート。
  2. 攪拌ピン及びショルダを含み、前記攪拌ピンが、丸みのある頂部から前記ショルダにのびている、請求項1に記載のツールインサート。
  3. 前記テクスチャ表面層が、角錐台、直方体隆起、溝のいずれか1つから選択される複数の表面特徴を含む、請求項1又は請求項2に記載のツールインサート。
  4. 前記複数の表面特徴が、局所的に特徴的な反復距離を示す、請求項3に記載のツールインサート。
  5. 前記複数の表面特徴が、均一な大きさである、請求項3又は請求項4に記載のツールインサート。
  6. 前記テクスチャ表面層が、前記ツールインサートの中心部と均質である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のツールインサート。
  7. 前記テクスチャ表面層の被覆が、前記ツールインサートの全面に広がっている、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のツールインサート。
  8. 前記テクスチャ表面層が、前記ツールインサートの所定の領域にのみ形成されている、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のツールインサート。
  9. 前記テクスチャ表面層が、前記ツールインサートの作業面に形成されている、請求項8に記載のツールインサート。
  10. 前記テクスチャ表面層が、前記攪拌ピンが前記ショルダと合流する領域に形成されている、請求項2に従属する請求項8又は請求項9に記載のツールインサート。
  11. 前記テクスチャ表面層が、前記ショルダの半径の3分の1で放射状に設けられた第1境界と、前記ショルダの半径の3分の2で放射状に設けられた第2境界との間に広がる領域に形成されている、請求項2に従属する請求項8、請求項9又は請求項10に記載のツールインサート。
  12. 前記テクスチャ表面層が、前記第1境界と前記第2境界との間の表面の少なくとも一部に広がっている、請求項11に記載のツールインサート。
  13. 前記テクスチャ表面層が、前記第1境界と前記第2境界との間の表面の全体に広がっている、請求項11又は請求項12に記載のツールインサート。
  14. 前記テクスチャ表面層が、0.5~5μmの表面粗さSaを有する、請求項1~請求項13のいずれか1項に記載のツールインサート。
  15. 前記テクスチャ表面層が、1~2μmの表面粗さSaを有する、請求項14に記載のツールインサート。
  16. 前記PCBN複合材料が、タングステン-レニウムマトリックスを含むマトリックス材料に分散したcBN粒子を含む、請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のツールインサート。
  17. 前記PCBN複合材料が、前記マトリックス材料中で前記cBN粒子を少なくとも部分的に覆うアルミニウム化合物を含む、請求項16に記載のツールインサート。
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