JP7248998B1 - 業務改善支援システム、及び、業務改善支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】調査対象の業務フローチャートを入力するだけで、将来起こりうる課題又は将来起こりうる課題発生の要因となるタスクを予測して提示する業務改善支援システム等を提供する。【解決手段】調査対象の業務フローチャートを構成する複数のタスクについて、各タスクの位置情報を取得する手段と、業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、取得した各タスクの位置情報に基づいて、調査対象の業務フローチャートについて形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別手段を有し、過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題を示す課題情報を判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶するデータベースを参照して、形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する課題情報を抽出して提示する。【選択図】図1

Description

本発明は、業務の改善を支援する技術に関し、特に、業務フローチャートの形状パターンに基づいて、将来起こり得る課題を予測して提示する業務改善支援システム及び業務改善支援方法、及び、業務フローチャートの形状パターンに基づいて、課題要因が発生する可能性が高いタスクを提示する業務改善支援システム及び業務改善支援方法に関する。
従来より、業務に係る課題を抽出して業務改善を図るために、複数の作業(タスク)からなる業務の流れを時系列で表す業務フローチャートを利用して、業務プロセスを改善、分析する方法がある。業務フローチャートは、各タスクの作業内容、作業段階、作業者等を時系列で表したものであり、業務の全体像を可視化することができ、このような分析に大変有用である。例えば、特許文献1には、業務に関わる問題をチェックするための問診項目とその回答である問診表情報に基づいて、業務フローチャートと、業務上の問題点とを選択し、問題点と業務フローチャートとが組み合わされた業務フローチャートを作成する業務フローチャート作成方法および作成システムに関する発明が開示されている。
特開2019-185272号公報
業務フローチャートに基づく改善策の提案は、業務フローチャートにおける各タスクの作業内容、作業段階、作業者等を総合的に検討して行わなければならず、コンサルタント等の専門家の経験とスキルに頼る部分が大きい。例えば、コンサルタント等の専門家が、顧客企業の業務フローチャートを見て、顧客企業に対して現状発生している課題について話し合いを行いながら、分析して、顧客企業の業務改善のための改善策の提案を行う。具体的には、コンサルタント等の専門家が、各タスクの作業者又は業務責任者等にアンケートを行い、タスク(作業)の内容及び作業段階、前後のタスク、作業者等を照らし合わせ、手作業で試行錯誤を繰り返しながら、課題を抽出し、これを解決する改革・改善案を策定する。中には、顧客企業が現状発生している課題を把握できていない場合もある。
更には、提案した改革・改善案のうち、顧客企業と相談しながら、改善に費やすことができる費用、費やすことができる期間など、顧客企業の事情を考慮して、対応可能なものと、対応できないものを定義し、最終的な改革・改善策を決定する流れとなり、非常に手間も時間もかかる。
上述した特許文献1で開示された手法は、問診票として問題点を手作業により抽出し、抽出した問題点を業務フローチャートに対応付けて提示するにすぎない。また、業務フローチャートを修正する際には管理者が業務に関わる従業員や管理者等と相談しながら修正を進めていくしかない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、業務フローチャートの形状パターンに基づいて、発生が予測される課題を提示する業務改善支援システム及び業務改善支援方法を提供すること、及び、業務フローチャートの形状パターンに基づいて、課題要因が発生する可能性が高いタスクを推定要因タスクとして提示する業務改善支援システム及び業務改善支援方法を提供することを目的とする。
本発明の業務改善支援システムは、複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援システムにおいて、調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得手段と、業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得手段が取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別手段と、過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題を示す課題情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する課題情報データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題情報を抽出する課題情報抽出手段と、前記課題情報抽出手段にて抽出された前記課題情報を発生が予測される課題である予測課題情報として提示する予測課題情報提示手段と、を有することを特徴とする。
本発明の業務改善支援システムは、複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援システムにおいて、調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得手段と、業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得手段が取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別手段と、過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題の要因となったタスクの業務フローチャートにおける位置情報を要因箇所位置情報として含む課題発生要因情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報を抽出する課題発生要因情報抽出手段と、前記調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示する課題発生要因推定手段と、を有することを特徴とする。
業務改善に係る条件を示す条件情報を取得する条件情報取得手段を有し、前記形状パターン分類別データベースは、過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、前記課題発生要因情報に対応付けて、当該課題を解決するために当該課題の要因に対して実施した対策と、当該対策を実施するために必要な条件と、を対策履歴情報として更に記憶し、前記課題発生要因情報抽出手段は、前記形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報のうち、前記条件情報取得手段が取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報に対応づけられた前記課題発生要因情報を抽出し、前記課題発生要因推定手段は、前記調査対象である業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示するよう構成してもよい。
前記形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報のうち、前記条件情報取得手段が取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報を抽出する対策履歴情報抽出手段を有し、前記課題発生要因推定手段は、前記調査対象である業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示し、さらに、前記対策履歴情報抽出手段が抽出した対策履歴情報に基づいて、対策を提示するよう構成してもよい。
前記課題発生要因推定手段は、前記調査対象である業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、前記推定要因タスクとして前記調査対象である業務フローチャート上にて提示するよう構成してもよい。
本発明の業務改善支援方法は、複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援方法において、調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得工程と、業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得工程において取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別工程と、過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題を示す課題情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する課題情報データベースを参照して、前記形状パターン分類判別工程において判別した形状パターン分類に対応する前記課題情報を抽出する課題情報抽出工程と、前記課題情報抽出工程において抽出された前記課題情報を発生が予測される課題である予測課題情報として提示する予測課題情報提示工程と、を有することを特徴とする。
本発明の業務改善支援方法は、複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援方法において、調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得工程と、業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得工程において取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別工程と、過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題の要因となったタスクの業務フローチャートにおける位置情報を要因箇所位置情報として含む課題発生要因情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別工程において判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報を抽出する課題発生要因情報抽出工程と、前記調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出工程において抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示する課題発生要因推定工程と、を有することを特徴とする。
業務フローチャートの形状パターン分類に基づいて、発生が予測される課題である予測課題情報を提示する本発明の業務改善支援システム又は業務改善支援方法によれば、業務フローチャートから課題を予測することができ、コンサルタント等の専門家による分析作業を大幅に減少させ、課題を意識できない顧客企業も含め、顧客企業の業務改善に基づく収益拡大や効率化、経営リスク軽減等に資することができる。
業務フローチャートの形状パターン分類に基づいて、課題要因が発生する可能性が高いタスクである推定要因タスクを提示する本発明の業務改善支援システム又は業務改善支援方法によれば、業務フローチャートを構成する複数のタスクのうちから推定要因タスクを提示することができ、コンサルタント等の専門家による分析作業を大幅に減少させ、顧客企業の業務改善に基づく収益拡大や効率化、経営リスク軽減等に資することができる。
本実施形態における業務改善支援システムSの構成例を示す概略図である。 業務フローチャートの一例である。 業務フローチャートの各タスクをxy平面で定義した模式図である。 近似線形化された業務フローチャートを示す図である。 業務フローチャート101~106の夫々ついて近似線形化した一例である。 業務フローチャート101~120の夫々について近似線形化して任意箇所の傾きを取得した一例を示す図である。 デンドログラムの一例である。 課題情報データベース(DB)の一例である。 課題情報データベース(DB)の一例である。 過去に分析した業務フローチャートの一例である。 形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録される情報の一例である。 過去に分析した業務フローチャートの一例である。 形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録される情報の一例である。 過去に分析した業務フローチャートの一例である。 形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録される情報の一例である。 業務改善支援サーバ1の制御部11による業務改善支援処理を説明するためのフローチャートである。 調査対象となる業務フローチャートと抽出条件を入力する入力画面の一例である。 ステップS1で取得した調査対象の業務フローチャートと条件情報の一例である。 ステップS4で抽出した課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報をxy平面上でプロットした例である。 図14で示した業務フローチャートと図15でプロットした模式図とをxy平面上で重ね合わせた例である。 業務フローチャート上で推定要因タスクを提示した例である。 表示部13の表示画面の一例である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その効果を奏する限りにおいて種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。また、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするために、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
本発明の実施の形態を説明する。
発明者らは、これまで、顧客企業の業務の改善支援に際し、複数のタスク(作業)からなる業務の流れを時系列で表す業務フローチャートを利用して、業務プロセスの全体像を可視化し、業務改善の提案策定を行ってきた。業務フローチャートは、各タスクの作業内容、作業段階、作業者等を時系列で表したものであり、業務の全体像を可視化することができるものである。
発明者らの経験則に基づくと、業務フローチャートの形状と、実際に発生した課題、更に、業務フローチャートにおける課題発生の要因となったタスクの位置に相関性があることが分かっている。つまり、発明者らの経験則では業務フローチャートの形状が課題と課題発生の要因となるタスクを決定する重要なファクターであると考えられる。
ここでは、過去に分析した業務フローチャートに関する情報(課題情報、課題発生要因情報、対策履歴情報等)を、課題情報データベース及び形状パターン分類別データベースに、業務フローチャートの形状パターン分類ごとに蓄積管理し、調査対象の業務フローチャートに関して発生が予測される課題と、課題発生の要因として推定される推定要因タスクを提示して業務改善支援を行うことができる業務改善支援システムSについて説明する。
本実施形態による業務改善支援システムSは、複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援システムにおいて、調査対象の業務フローチャートを構成する複数のタスクについて、当該業務フローチャートにおける各タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得手段と、業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、タスク位置情報取得手段が取得した各タスクの位置情報に基づいて、調査対象の業務フローチャートについて形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別手段と、過去に分析し形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題を示す課題情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する課題情報データベースを参照して、形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する課題情報を抽出する課題情報抽出手段と、課題情報抽出手段にて抽出された課題情報を発生が予測される課題である予測課題情報として提示する予測課題情報提示手段と、を有する。
図1は、本実施形態における業務改善支援システムSの構成例を示す概略図である。業務改善支援システムSは、業務改善支援サーバ1と、ネットワーク100を介して業務改善支援サーバ1と情報の授受を可能に接続された端末装置2A乃至2Dにより構成される。
端末装置2A~2Dは、業務改善支援システムS内に複数存在し、ネットワーク100を通じて業務改善支援サーバ1にアクセス可能な、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピュータで構成されている。端末装置2A乃至2Dを操作するユーザは、例えば、業務改善支援システムSを提供する事業者の許可を得たコンサルタント等の専門家であり、端末装置2A~2D上のWebブラウザ等を介して業務改善支援サーバ1にアクセスすることで、業務改善支援サーバ1の制御部11によるワークフロー制御により各ステップの実行指示等を受領し、処理を実行する。なお、業務改善支援システムSを設営するシステム提供事業者の許可を得た顧客企業等自身が端末装置2A乃至2Dを操作して当該業務改善支援システムSを利用するよう構成してもよい。
次に、業務フローチャートについて説明する。業務フローチャートの表記法は複数存在し、その一つに、国際標準化団体OMGが策定しているBPMN(Business Process Model and Notation)がある。BPMNは、業務プロセスの手順を最初から最後までモデル化するフローチャート手法であり、本実施形態では、業務フローチャートの表記法としてBPMNを採用した例に基づいて説明する。
ただし、本発明は業務フローチャートを記述するために一般的に必要とされる複数のタスク、分岐、接続の情報等を表現し、業務フローチャートの形状を分析できれば、様々な業務フローチャートの表記法に適用可能である。
図2に、業務フローチャートの一例を示す。同図の例では、横軸は時間の経過を表し、縦軸は作業者・部署を表す。業務フローチャート101は複数のタスク(作業)より構成される。同図の業務フローチャート101は、10個のタスク(SEQ1~SEQ10)により構成される。なお、業務フローチャート101の各タスク、分岐、接続等のオブジェクトの形状及び意味についてはBPMNに準拠しているので、説明を省略する。
業務改善支援サーバ1は、当該業務改善支援システムSを設営するシステム提供事業者が備える装置である。業務改善支援サーバ1は、演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)、作業用RAM(Random Access Memory),各種データ及びプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)又はハードディスクドライブ等から構成されたコンピュータとしての制御部11、ハードディスクドライブ等を備える記憶部12、モニタ等の表示画面を備える表示部13、業務改善支援システムSを運営する事業者からの指示を受け付け当該指示に応じた指示信号を制御部11に対して与える入力部(例えば、キーボード、マウス、操作パネル(タッチパネルを含む)等)14、各種ネットワーク(LAN(Local Area Network)を含む)を介して端末装置2A乃至2Dなどと通信を行うための通信部15を備えて構成されている。各構成部材はバスを介して相互に接続されている。
制御部11は、例えば、プロセッサがメモリに保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU(Micro processing Unit)、CPU、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)等を含んでよい。
記憶部12は、課題情報データベース(DB)、形状パターン分類別データベース(DB)等を記憶し、各データベースに後述する各種情報を格納している。
なお、制御部11の各手段及び各機能は、ROM等に記憶されたプログラムに従って実行されているが、それぞれ独立した機器にて構成してもよく、クラウドコンピューティングによって構成してもよい。また、記憶部12は、クラウドサービスによって構成されてもよい。また、業務改善支援サーバ1の機能がSaaS(Software as a Service)形式で端末装置2A乃至2Dに提供されてもよい。
制御部11は、他の部材と協動して本発明のタスク位置情報取得手段、形状パターン分類判別手段、課題情報抽出手段、予測課題情報提示手段、課題発生要因情報抽出手段、課題発生要因推定手段、条件取得手段、対策履歴情報抽出手段として機能する。
記憶部12の課題情報データベース(DB)には、過去に分析した業務フローチャートに従い業務を行った際に、実際に発生した課題を示す課題情報が、業務フローチャートの形状パターン分類ごとに対応付けて格納されている。
記憶部12の形状パターン分類別データベース(DB)は、過去に分析した業務フローチャートについて、業務フローチャートの形状パターン分類ごとに各情報を対応づけて登録している。本実施形態では、業務フローチャートの形状パターンを第1類乃至第5類の5種類に分類し、業務フローチャートの形状パターン分類ごとにデータベースを備えた。なお、本実施形態では、業務フローチャートの形状パターン分類ごとに個別のデータベースを備えたが、各情報を業務フローチャートの形状パターン分類に対応付けて記憶できればよく、例えば単一のデータベースでもよい。
<形状パターン分類>
次に、業務フローチャートを任意数種類の形状パターンに分類するための分類方法の一例について説明する。
<1>まず、横軸を時間の経過、縦軸を作業者・部署で表す業務フローチャート101は、横軸をx軸、縦軸をy軸とするxy平面上で定義することができる。業務フローチャートを構成する複数のタスク(作業)について、xy平面上におけるタスクの位置情報(x、y)を取得する。
<2>図3は業務フローチャート101の各タスクをxy平面で定義した模式図である。同図に示す如く、図2に示す業務フローチャート101の各タスクの位置情報(x、y)をxy平面における位置情報として取得する。同図の例では、タスク(SEQ1~SEQ10)、接続線、分岐以外の図示を省略している。
<3>次に、業務フローチャート101のxy平面における各タスクの位置情報(x、y)に基づいて、業務フローチャート101をxy平面における散布図として定義してこれを近似線形化する。そして、任意個所における傾きa(y=ax+bにおけるa)を取得する。図4は、図2に示した業務フローチャート101を散布図として定義し近似線形化した例である。
複数の業務フローチャートについて、上述した<1>~<3>の作業を行なう。図5は、複数の業務フローチャート101~106の夫々ついて<1>~<3>の作業を行い近似線形化した一例を示す図であり、図6は、複数の業務フローチャート101~120の夫々について<1>~<3>の作業を行い近似線形化して任意箇所の傾きを取得した一例を示す図である。
次に、業務フローチャートを分類(クラスタリング)する。
図7は、図6に示す傾きの集合の階層構造を表すデンドログラムの一例を示す図である。デンドログラムを用いることで、視覚的に集合の階層構造を認識しながら、類似性を決定するための相違度閾値を調整することができる。
図7の縦軸は相違度を表し、横軸は業務フローチャート101~120の符号を表す数字である。縦軸の相違度の閾値を調整することで、業務フローチャートの形状パターンの分類(クラスタリング)の数を調整することができる。図7は、相違度閾値を15~20の間で設定して(点線図示)、業務フローチャートの形状を5種類に分類(クラスタリング)した例である。
以上の手法により、複数の業務フローチャートについて、xy平面における形状を分析し、任意数種類の形状パターン分類を決定する。
また、後述する制御部11が実行する<業務改善支援処理>において、調査対象の業務フローチャートの形状パターン分類を判別する際も、<1>~<3>の処理、次いで、分類(クラスタリング)により、調査対象の業務フローチャートの形状パターン分類を判別する。いずれの処理も制御部11の制御に基づいて行われる。
なお、業務フローチャートの形状をタスクの位置情報に基づいて分析することから、傾きa(y=ax+bにおけるa)を取得する複数の箇所(例えば、x値)は、分析する全ての業務フローチャートにおいて同一箇所であることが好ましい。
本実施形態では上述した手法により業務フローチャートの形状を分析したが、業務フローチャートの形状を分析して形状パターン分類を決定することができれば、業務フローチャートの形状分析の方法は上述した手法に限定されず、他の形状分析方法を用いてもよい。
<データベースへの登録>
<課題情報データベース(DB)>
記憶部12の課題情報データベース(DB)には、過去に分析した業務フローチャートに従い業務を行った際に、実際に発生した課題情報が登録されている。
図8A及び図8Bは、課題情報データベース(DB)の一例である。課題情報データベース(DB)には、課題の内容「課題内容」と、「課題内容」を一意に特定するための「課題識別情報」が対応付けて登録されており(図8A)、また、過去に分析した業務フローチャートの形状パターン分類ごとに、業務フローチャートに従って業務を実行した際に実際に発生した「課題内容」を特定する「課題識別情報」が課題情報として登録されている(図8B)。
なお、本実施形態では、実際に発生した課題のうち、各形状パターン分類において発生確率が所定閾値(例えば、50%以上)よりも高い課題を課題情報として登録した。図8Bの例では、形状パターン分類が第1類の業務フローチャートで発生確率が所定閾値以上である課題は、「課題識別情報」がIssueID1とIssueID2の課題であり、その「課題内容」は、品質とコストである(図8A)。このように、形状パターン分類に対応付けて、当該形状パターン分類において発生確率が所定閾値以上である課題を対応付けて登録しておく。
なお、所定閾値は適宜変更可能である。例えば、年数経過によって適正な値に更新、変更されるよう構成する。
<形状パターン分類別データベース(DB)>
形状パターン分類別データベース(DB)は、過去に分析した業務フローチャートについて、業務フローチャートの形状パターン分類ごとにデータベースを備える。課題発生要因情報の一例として、実際に発生した課題の要因と、当該要因発生タスク、当該要因発生タスクの位置情報が登録されており、更に対策履歴情報が登録されている。
図9Aに示す過去に分析した業務フローチャートの一例を用いて説明する。図9Aの業務フローチャートは、形状パターン分類「第1類」に分類され、実際に発生した課題内容は「品質」であり、課題の要因となったタスクは、「SEQ3」と「SEQ5」である。
図9Bは、図9Aの業務フローチャートについて、形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録された情報の一例である。
同図の例では、課題発生要因情報の一例として、課題発生要因(ベース要因)と、要因発生タスク、要因箇所位置情報の一例としての要因発生タスクの位置情報、が対応付けて登録されている。ベース要因とは、例えば、ツールの使いづらさ、重複工程、マニュアル不足、紙を使用した作業、属人化、転記作業等、発生した課題の原因(要因)等である。
さらに、本実施形態では、ベース要因が発生した深層要因を分析し、当該分析の結果得られた深層要因も、各ベース要因に対応付けて登録している。深層要因とは、例えば、当該タスクを行った部署の人数、平均年齢、年齢偏差、マニュアルの有無、理解度研修・テストの結果、作業分岐数等、ベース要因をさらに深堀して分析した結果得られる要因である。
図9Bの例では、要因発生タスク「SEQ3」要因箇所位置情報(x3,y3)で発生したベース要因1に対し、分析の結果得られた深層要因1及び深層要因2が登録されている。要因発生タスク「SEQ5」要因箇所位置情報(x5,y5)で発生したベース要因2に対し、分析の結果得られた深層要因3及び深層要因4が登録されている。
分析の結果得られた複数の深層要因から、ベース要因との因果関係が高い深層要因を選定して登録してもよい。選定方法として、例えば、ベース要因との相関関係を示す相関係数を算出し、相関係数が所定閾値以上である深層要因を選定する。また、実際に行った対策に対する効果(有効度)を分析し、当該有効度が所定閾値以上となった深層要因を選定してもよい。相関係数及び効果(有効度)の算出・分析方法はどのような手法でもよく、特に限定されない。
さらに、課題発生要因情報に対応付けて、実際に実施した対策と、対策を実施するために必要な条件を、対策履歴情報として登録する。対策を実施するために必要な条件とは、例えば、対策実施に要する費用、対策実施に要する期間等である。
図9Bの例では、ベース要因1の課題発生要因情報に対応付けて、対策1及びその条件1、対策2及びその条件2,対策3及びその条件3が対策履歴情報として登録されており、ベース要因2の課題発生要因情報に対応付けて、対策4及びその条件4、対策5及びその条件5,対策6及びその条件6,対策7及びその条件7が対策履歴情報として登録されている。なお、同図に示すように、深層要因が登録されている場合には、深層要因ごとに対策とその条件を対応付けて登録してもよい。
また、図9Bの例では、更に、対策履歴情報として対策を実施した後の効果(有効度)を登録している。例えば、各対策について、実際の課題発生要因に対する有効度を算出・分析し、効果として登録する。例えば、コンサルタントが顧客企業とともに改善の達成状況を確認しながらその有効度を算出・分析する。図9Bは、100点満点で有効度を算出し対策履歴情報として登録した例である。ベース要因に対する有効度を算出・分析することが好ましいが、ベース要因に対する有効度、深層要因に対する有効度を、それぞれ詳細に分析してもよく、いずれか一方でもよい。
以上説明したように、複数の業務フローチャートを分析し、形状パターン分類ごとに課題情報データベース(DB)及び形状パターン分類別データベース(DB)に情報を蓄積する。分析を行った他の業務フローチャートの例を図10A及び図11Aに示す。図10Aの業務フローチャートに関して形状パターン分類別データベース(DB)に登録した情報を図10Bに示し、図11Aの業務フローチャートに関して形状パターン分類別データベース(DB)に登録した情報を図11Bに示す。
図10Aの業務フローチャートは、形状パターン分類「第1類」に分類され、実際に発生した課題内容は「品質」であり、課題の要因となったタスクは、「SEQ4」と「SEQ6」と「SEQ8」である。図11Aの業務フローチャートは、形状パターン分類「第1類」に分類され、実際に発生した課題内容は「コスト」であり、課題の要因となったタスクは、「SEQ5」と「SEQ7」である。
本実施形態では、実際に発生した課題のうち、業務フローチャートの形状パターン分類において発生確率が所定閾値よりも高い課題を課題情報として課題情報データベース(DB)に登録している(図8B)。そのため、図9A、図10A、図11Aに示した業務フローチャートの実際に発生した課題の内容は、課題情報データベース(DB)に登録される課題の発生確率の算出に利用される。このように、業務フローチャートを分析するごとに課題の発生確率が算出され、課題情報データベース(DB)が更新される。
図9A、図10A、図11Aに示した業務フローチャートは、形状パターン分類が第1類であるため、その情報(図9B、図10B、図11B)は全て形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録される。形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録される情報は、図9Bで詳述した内容と同一であるため詳細な説明を省略する。
このように、複数の業務フローチャートに基づいて、形状パターン分類別データベース(DB)の全てのDB(第1類DB~第5類DB)に情報を蓄積する。
<業務改善支援処理>
次いで、課題情報データベース(DB)及び形状ターン分類別データベース(DB)に蓄積した過去に分析した業務フローチャートに関する情報に基づいて、業務改善支援の対象である調査対象の業務フローチャートに関して発生が予測される課題と、課題発生の要因として推定される推定要因タスクを提示する業務改善支援手順について説明する。図12は、業務改善支援サーバ1の制御部11による業務改善支援処理を説明するためのフローチャートである。ユーザの操作により処理プログラムの実行が指示されると、表示部13の表示画面に、図13に示す画面が表示される。
例えば、ユーザの操作により表示画面上で入力選択ボタン30をクリック(選択)すると、調査対象の業務フローチャートをデータとして取り込む画面(不図示)が開き、業務フローチャートデータを入力することができるよう構成される。さらに、ユーザの操作により表示画面上で入力枠31に業務改善の抽出条件が入力される。抽出条件とは、例えば、業務改善に費やすことができるコスト(予算条件)、費やすことができる期間(期間条件)等の情報である。
そして、入力完了ボタン32をクリック(選択)すると、制御部11が入力された業務フローチャートを取得し、さらに、制御部11は、条件情報取得手段として機能し、入力された抽出条件を、業務改善に係る条件を示す条件情報として取得する(ステップS1)。なお、閉じるボタン33をクリック(選択)すると、入力された業務フローチャートと入力枠31に入力された抽出条件が削除されて入力前の状態に戻る。
図14は、制御部11がステップS1で取得した調査対象の業務フローチャートと条件情報の一例である。
次に、ステップS1で取得した業務フローチャートを分析して形状パターン分類を判別する(ステップS2)。まず、制御部11は、タスク位置情報取得手段として機能し、ステップS1で取得した業務フローチャートを構成する複数のタスクについて、当該業務フローチャートにおける各タスクの位置情報を取得する。次に、制御部11は、形状パターン分類判別手段として機能し、タスク位置情報取得手段が取得した各タスクの位置情報に基づいて、ステップS1で取得した業務フローチャートの形状パターン分類を判別する。
図14に示す例によれば、調査対象の業務フローチャートを構成する複数のタスクSEQ1~SEQ8のそれぞれについて、位置情報を取得して当該位置情報に基づいて業務フローチャートの形状パターン分類を判別する。以下の説明において、図14に示す業務フローチャートの形状パターン分類が第1類と判別された場合を例に、図8A乃至図11Bを用いて説明する。
次いで、制御部11は、課題情報抽出手段として機能し、記憶部12の課題情報データベース(DB)を参照して、ステップS2において判別した形状パターン分類に対応する課題情報を抽出する(ステップS3)。例えば、図14に示す業務フローチャートの場合、図8A及び図8Bに示す課題情報データベース(DB)の例では、課題内容「品質」と「コスト」が抽出される。
次に、制御部11は、課題発生要因情報抽出手段として機能し、ステップS2において判別した形状パターン分類と、ステップS1で取得した条件情報に基づいて、課題発生要因情報を抽出する(ステップS4)。具体的には、形状パターン分類別データベース(DB)を参照して、ステップS2において判別した形状パターン分類に対応する課題発生要因情報のうち、ステップS1で取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報に対応付けられた課題発生要因情報を抽出する。
例えば、図9B,図10B,図11Bに示す形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録された情報のうち、ステップS1で取得した条件情報(予算条件、期間条件)に適合する条件の一例が、条件1、条件2,条件8、条件14、条件21,条件26である場合、これら条件を含む対策履歴情報に対応付けられた課題発生要因情報が抽出される。図9B,図10B,図11B中、適合する条件の一例を下線明示した。
そして、制御部11は、予測課題情報提示手段として機能し、ステップS3で抽出した課題情報を予測課題情報として提示する(ステップS5)。また、制御部11は、課題発生要因推定手段として機能し、課題発生要因情報ステップS4で抽出した課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報に基づいて、ステップS1で取得した業務フローチャートの対応するタスクを課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示する(ステップS6)。
図15は、ステップS4で抽出した課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報をxy平面上でプロットした例である。具体的には、図9Bの情報から抽出した課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報(x3,y3)、(x5,y5)、図10Bの情報から抽出した課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報(x6,y6)、図11Bの情報から抽出した課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報(x5,y5)、(x7,y7)をxy平面上でプロットした。
図16は、図14で示した調査対象の業務フローチャートと図15でプロットした模式図とをxy平面上で重ね合わせた例である。調査対象の業務フローチャートを構成するタスクのうち、ステップS4で抽出した課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報に対応する位置にあるタスクを、推定要因タスクとして提示する(図17)。図17は、調査対象の業務フローチャート上で推定要因タスクを提示した例である。同図の例では、「SEQ3」、「SEQ4」、「SEQ5」が推定要因タスクとして提示されている。
次に、制御部11は、対策履歴情報抽出手段として機能し、ステップS4で抽出した課題発生要因情報と、ステップS1で取得した条件情報に基づいて、対策履歴情報を抽出する(ステップS7)。具体的には、形状パターン分類別データベース(DB)を参照して、ステップS2において判別した形状パターン分類に対応する課題発生要因情報のうち、ステップS1で取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報を抽出する。そして、抽出された対策履歴情報に基づいて、対策を提示(ステップS8)して処理を終了する。
例えば、図9B,図10B,図11Bに示す形状パターン分類別データベース(DB)の第1類DBに登録された情報のうち、ステップS1で取得した条件情報に適合する条件の一例が、条件1、条件2,条件8、条件14、条件21,条件26である場合、ステップS7においてこれら条件を含む対策履歴情報が抽出され、ステップS8においてこれに含まれる対策1、対策2,対策8、対策14、対策21,対策26が提示される。
図18は表示部13の表示画面の一例であり、同図は、予測課題情報(ステップS5)、推定要因タスク(ステップS6)、対策(ステップS8)を、表示画面に提示した場合の例である。一画面で表示することにより、予測される課題(品質、コスト)、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスク(SEQ3、SEQ4,SEQ5)、そして、その対策、を一目で把握することができる。なお、同図のように、推定要因タスク(SEQ3、SEQ4,SEQ5)に、その要因(深層要因又はベース要因)を対応付けて提示してもよい。
更に、ステップS8においてTobeモデルを提示してもよい。Tobeモデルとは、現状とTobe(あるべき)姿とのギャップを分析をして、取り組むべき課題及び理想モデルを示したものである。例えば、対策内容を考慮して新たに作成した業務フローチャートを提示する。
本実施形態による業務改善支援システムSでは、調査対象の業務フローチャートを入力するだけで、当該業務フローチャートによって実行される業務において、将来起こりうる課題(予測課題情報)を予測して提示し、更に、課題発生の要因となる可能性があるタスク(推定要因タスク)を提示し、更に、その対策までも提示する構成について説明した。本発明は当該構成に限定されず、例えば、予測課題情報を提示する構成以外の他の構成を含まなくてもよく、また、例えば、推定要因タスクを提示する構成以外の他の構成を含まなくてもよい。
また、例えば、業務フローチャートに基づいて予測課題情報又は/及び推定要因タスクを提示し、コンサルタント等の専門家が、提示された予測課題情報又は/及び推定要因タスクを確認しこれを、上述した手法にはない別の手法で対策を検討する際の材料として利用してもよい。
さらに、ステップS1で取得した条件情報を利用しなくてもよい。例えば、ステップS4において、ステップS2において判別した形状パターン分類に基づいて課題発生要因情報を抽出し、ステップS6において、課題発生要因情報に含まれる要因箇所位置情報に基づいて推定要因タスクを提示するよう構成してもよい。この場合、条件情報により絞り込んだ場合に比べて多数の推定要因タスクが提示されることとなるが、コンサルタント等の専門家が、提示された推定要因タスクを確認して、例えば、顧客企業と話し合いを行いながら顧客企業の事情を鑑みて業務改善の分析材料としてもよい。
業務改善支援システムSを、予測課題情報を提示する構成で構築する場合には、タスク位置情報取得手段、形状パターン分類判別手段、課題情報抽出手段、予測課題情報提示手段が必須の構成となる。また、業務改善支援システムSを、推定要因タスクを提示する構成で構築する場合には、タスク位置情報取得手段、形状パターン分類判別手段、課題発生要因情報抽出手段、課題発生要因推定手段が必須の構成となる。
以上説明した本実施形態による業務改善支援システムSによれば、調査対象の業務フローチャートを入力するだけで、当該業務フローチャートによって実行される業務において、将来起こりうる課題及び将来起こりうる課題発生の要因となるタスクを予測して提示することができる。
なお、本実施形態では、ステップS4において、形状パターン分類別データベース(DB)を参照して、ステップS2において判別した形状パターン分類に対応する課題発生要因情報のうち、ステップS1で取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報に対応付けられた課題発生要因情報を抽出したので、顧客企業の事情を考慮して、課題等を提示することができる。
また、本実施形態では、ステップS8において、ステップS1で取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報を抽出し、抽出された対策履歴情報に基づいて対策を提示したので、顧客企業の事情を考慮した対策を提示できる。
本発明の適用範囲は上述した実施形態に限定されることはない。本発明の業務改善支援システムSが備える各手段を業務改善支援サーバ1が備えた構成としたが、複数の装置が互いにアクセス可能に構成されて成るシステムによって実現されてもよい。
1 業務改善支援サーバ
11 制御部
12 記憶部
13 表示部
14 入力部
15 通信部
2A~2D 端末装置

Claims (8)

  1. 複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援システムにおいて、
    調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得手段と、
    業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得手段が取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別手段と、
    過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題を示す課題情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する課題情報データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題情報を抽出する課題情報抽出手段と、
    前記課題情報抽出手段にて抽出された前記課題情報を発生が予測される課題である予測課題情報として提示する予測課題情報提示手段と、
    を有することを特徴とする業務改善支援システム。
  2. 複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援システムにおいて、
    調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得手段と、
    業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得手段が取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別手段と、
    過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題の要因となったタスクの業務フローチャートにおける位置情報を要因箇所位置情報として含む課題発生要因情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報を抽出する課題発生要因情報抽出手段と、
    前記調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示する課題発生要因推定手段と、
    を有することを特徴とする業務改善支援システム。
  3. 過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した前記課題の要因となったタスクの業務フローチャートにおける位置情報を要因箇所位置情報として含む課題発生要因情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報を抽出する課題発生要因情報抽出手段と、
    前記調査対象である業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示する課題発生要因推定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の業務改善支援システム。
  4. 業務改善に係る条件を示す条件情報を取得する条件情報取得手段を有し、
    前記形状パターン分類別データベースは、過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、前記課題発生要因情報に対応付けて、当該課題を解決するために当該課題の要因に対して実施した対策と、当該対策を実施するために必要な条件と、を対策履歴情報として更に記憶し、
    前記課題発生要因情報抽出手段は、前記形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報のうち、前記条件情報取得手段が取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報に対応づけられた前記課題発生要因情報を抽出し、
    前記課題発生要因推定手段は、前記調査対象である業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の業務改善支援システム。
  5. 前記形状パターン分類別データベースを参照して、前記形状パターン分類判別手段が判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報のうち、前記条件情報取得手段が取得した条件情報に適合する条件を含む対策履歴情報を抽出する対策履歴情報抽出手段を有し、
    前記課題発生要因推定手段は、前記調査対象である業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示し、さらに、前記対策履歴情報抽出手段が抽出した対策履歴情報に基づいて、対策を提示することを特徴とする請求項4に記載の業務改善支援システム。
  6. 前記課題発生要因推定手段は、前記調査対象である業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出手段にて抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、前記推定要因タスクとして前記調査対象である業務フローチャート上にて提示することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の業務改善支援システム。
  7. 複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援方法において、
    調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得工程と、
    業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得工程において取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別工程と、
    過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題を示す課題情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する課題情報データベースを参照して、前記形状パターン分類判別工程において判別した形状パターン分類に対応する前記課題情報を抽出する課題情報抽出工程と、
    前記課題情報抽出工程において抽出された前記課題情報を発生が予測される課題である予測課題情報として提示する予測課題情報提示工程と、
    を有することを特徴とする業務改善支援方法。
  8. 複数のタスクから構成される業務の流れを表す業務フローチャートを分析して業務の改善を支援する業務改善支援方法において、
    調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクについて、当該業務フローチャートにおける各前記タスクの位置情報をそれぞれ取得するタスク位置情報取得工程と、
    業務フローチャートの形状を複数種類の形状パターンに分類する形状パターン分類であって、前記タスク位置情報取得工程において取得した各前記タスクの位置情報に基づいて、前記調査対象の業務フローチャートについて前記形状パターン分類を判別する形状パターン分類判別工程と、
    過去に分析し、形状パターン分類を判別した複数の業務フローチャートの夫々について、発生した課題の要因となったタスクの業務フローチャートにおける位置情報を要因箇所位置情報として含む課題発生要因情報を、判別された形状パターン分類ごとに対応付けて記憶する形状パターン分類別データベース(図9B、図10B、図11B)を参照して、前記形状パターン分類判別工程において判別した形状パターン分類に対応する前記課題発生要因情報を抽出する課題発生要因情報抽出工程と、
    前記調査対象の業務フローチャートを構成する複数の前記タスクの内、前記課題発生要因情報抽出工程において抽出された前記課題発生要因情報に含まれる前記要因箇所位置情報に対応する前記タスクを、課題発生の要因となる可能性がある推定要因タスクとして提示する課題発生要因推定工程と、
    を有することを特徴とする業務改善支援方法。
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