JP7248901B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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遊技球が発射される遊技領域を備えた弾球遊技機に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出や、特別遊技への移行期待度の高さを予告的に示唆する予告演出によっても遊技者の期待感を高めている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-230714号公報 特開2016-150101号公報
近年、通常時の出玉率を適切な範囲に収めたまま、小当りを発生しやすくすることで遊技者に利益を付与する遊技機が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、遊技の演出に関する設計の仕方によっては、遊技者に誤解や違和感を与える設計となってしまうおそれがある。
本願発明は上記課題に鑑みたもので、遊技者に誤解や違和感を与えにくい演出を実現する遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技球の入球が可能な第1始動口と、遊技球の入球が可能な第2始動口と、遊技球の入球が可能な作動口と、第2始動口に取り付けられ、拡開したときには第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、作動口への入球を契機として、拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、第1当否判定手段による当否判定の結果または第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出内容を決定する演出決定手段と、を備える。当否判定の結果を演出的に示す複数の装飾図柄を演出表示装置に変動表示し、通常入球状態においては、第2特別図柄に対応する装飾図柄である第2装飾図柄を表示せずに第1特別図柄に対応する装飾図柄である第1装飾図柄を変動表示するとともに、第1特別図柄に対応し且つ第1装飾図柄より小さい領域に表示される複数の第1代替図柄を変動表示し、入球容易状態においては、第1装飾図柄を表示せずに第2装飾図柄を変動表示するとともに、第2特別図柄に対応し且つ第2装飾図柄より小さい領域に表示される複数の第2代替図柄を変動表示し、入球容易状態から通常入球状態へ移行した場合における初回の第1特別図柄の変動表示においては、複数の第1装飾図柄および複数の第1代替図柄が外れを示す図柄組合せから変動表示を開始する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、遊技者に誤解や違和感を与えにくい演出を実現する遊技機を提供することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 メイン基板の機能構成を示すブロック図である。 当否判定テーブルを模式的に示す図である。 設定値ごとの当否抽選値の範囲設定を模式的に示す図である。 図柄判定テーブルを模式的に示す図である。 変動パターンテーブルを模式的に示す図である。 事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。 遊技設定に対応した事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。 サブ基板の構成を示すブロック図である。 携帯連携システムの概略を模式的に示す図である。 メイン基板およびサブ基板のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 演出制御装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 ぱちんこ遊技機におけるメイン基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図15におけるS124の設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。 図15におけるS126の設定確認処理を詳細に示すフローチャートである。 図15におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 割込処理の詳細を示すフローチャートである。 ぱちんこ遊技機におけるサブ基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図20におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 メイン基板からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 サブCPUが制御CPUからコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 特別遊技の過程を示すフローチャートである。 小当り遊技の過程を示すフローチャートである。 実施例のぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 図4における特定遊技制御手段を詳細に示す機能ブロック図である。 大当りの場合に参照する図柄決定テーブルを模式的に示す図である。 各遊技状態と遷移契機の関係を模式的に示す遊技状態遷移図である。 本実施例における当否判定テーブルを模式的に示す図である。 図柄変動の状態と入球容易状態の終了条件との関係を示すタイムチャートである。 遊技状態の変化と左打ち警告のタイミングの関係を示すタイムチャートである。 特別遊技の種類と移行先の演出および遊技状態の関係を示すフロー図である。 装飾図柄と代替図柄と簡易図柄の配置を示す図である。 ロゴ可動役物および導光板の配置を示す。 2R確変大当りの特別遊技における大入賞口の開放パターンと演出タイミングの関係を示すタイムチャートである。 第1の特殊変動演出の演出過程を示すフロー図である。 第2の特殊変動演出の演出過程を示すフロー図である。 基本変動パターンの種類と変動付加パターンテーブルの種類の対応関係を模式的に例示するテーブルの図である。 変動付加パターンの種類と変動付加パターンテーブルの種類の対応関係を模式的に例示するテーブルの図である。 小当り変動停止および小当り遊技の時間と外れ変動の時間を比較するタイムチャートである。 遊技状態と演出モードの関係を示す図である。 小当りラッシュ中の獲得賞球数を表示する画面例を示す。
(前提技術)
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時に実行されないよう第2の遊技が優先的に実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方がおおむね多くなるように設計される。例えば、第2の遊技の方が確変を伴う大当りとなる確率が高く、また、第2の遊技の方が大当りした際の特別遊技を構成する単位遊技数が多い(大入賞口の開放時間が長い長開放単位遊技と開放時間が短い短開放単位遊技とが一つの特別遊技中に混在し、同一単位遊技数であっても第2の遊技の方が第1の遊技よりも長開放単位遊技の数が多い場合を含む)など、第2の遊技の方が第1の遊技より相対的に利益が高くなる設計がされている。その上で、最初は第1の遊技にて初当りを狙い、第1の遊技における大当りで時短が付与された後は第2の遊技を繰り返し狙って多くの出玉を得る、という遊技性を実現する。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機100は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機100の遊技機枠は、外枠101、前枠102、透明板103、扉104、上球皿105、下球皿106、発射ハンドル107、スピーカー108、演出ボタン109、十字キー110、装飾ランプ111を含む。外枠101は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠102は、外枠101の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠101へ開閉可能に取り付けられる。前枠102は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板103は、ガラスなどにより形成され、扉104により支持される。扉104は、図示しないヒンジ機構により前枠102へ開閉可能に取り付けられる。上球皿105は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿106への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿106は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。扉104の上部には左右にスピーカー108が設けられており、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた効果音や楽曲の音声を出力する。扉104の外観を構成する樹脂部材の大部分が半透明であり、その透過する内部に装飾ランプ111が設けられる。装飾ランプ111は、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた様々な色で発光するLEDであり、点滅等することで演出の役割を果たす。
遊技盤80は、レール82により区画された遊技領域81上に、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33、アウト口34、演出表示装置60、センター飾り64を含む。センター飾り64は、遊技領域81の略中央部とその上部および右部にわたって演出表示装置60の画面枠を形成するように設けられる装飾的な樹脂部材であり、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64の下部には流入した遊技球が転動するステージ65が形成され、その転動の仕方によってステージ65からの落下方向は第1始動口11へ入球する方向と第1始動口11に入球しない側方の方向とに振り分けられる。センター飾り64の上部には、演出内容に沿って駆動されて演出的な動作をする可動役物66が設けられる。遊技領域81には、遊技球の流路を形成するための図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。なお、本明細書において「入球」「入賞」「落入」は相互に同義としてもよい。また、各入賞口や各入球口は、遊技球が通過するタイプの「通過口」(「ゲート」や「スルーチャッカー」等とも呼ぶ)で構成される場合があってもよく、「入球」「入賞」「落入」と「通過」もまた相互に同義としてもよい。
第1始動口11は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口12は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口11と第2始動口12は、遊技者の意思にしたがった遊技球の発射強弱によって一方への入球を狙うことが可能となるように構成される。第1始動口11は、遊技領域81における略中央下部に設けられ、第2始動口12は、第1始動口11の直下に設けられる。左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って相対的に弱めに打球した場合は第1始動口11および第2始動口12に入球可能ないし入球容易である一方、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って相対的に強めに打球した場合は第2始動口12には入球可能ないし入球容易であるが第1始動口11には入球不能ないし入球困難となるように遊技釘の配置による流路が形成される。ただし、通常時には第2始動口12の開口部上方が第1始動口11に覆われて遊技球の流入が妨げられることから、第2始動口12の拡開機構が開放されない限り第2始動口12には入球不能ないし入球困難である。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、第1始動口11または第2始動口12へ入球があるたびに実行される。
なお、第1始動口11および第2始動口12は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられてもよい。第1始動口11と第2始動口12は、それぞれ遊技領域81の左側と右側に離して設置され、一方を狙った遊技球が他方へ入球しがたい構成としてもよい。たとえば、第1始動口11は、左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って比較的弱めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。第2始動口12は、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って比較的強めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。
第1始動口11は、第1始動入賞検出装置16を備える。第1始動入賞検出装置16は、第1始動口11への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口12は、第2始動入賞検出装置17と、拡開機構である普通電動役物90(いわゆる電動チューリップ)と、普通電動役物90を開閉させるための普通電動役物ソレノイド91を備える。第2始動入賞検出装置17は、第2始動口12への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。
第1作動口31は、遊技領域81の左側方位置に設けられ、第1通過検出装置36を含む。第1通過検出装置36は、第1作動口31への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第2作動口32は、遊技領域81の右側方位置に設けられ、第2通過検出装置37を含む。第2通過検出装置37は、第2作動口32への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第1作動口31または第2作動口32への遊技球の通過は普通電動役物90を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、開放抽選の判定結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示部45に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、普通電動役物ソレノイド91の駆動力により普通電動役物90が拡開され、第2始動口12への入球可能性が高まる。なお、変形例として作動口の個数を1個とし、遊技領域81の左側方位置に設ける構成としてもよい。
3つの一般入賞口33は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置38をそれぞれ備える。一般入賞検出装置38は、一般入賞口33への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口20は、遊技球の入球を検出するための大入賞検出装置25と、大入賞口20を開閉させるための大入賞口ソレノイド92を備える。大入賞検出装置25は、大入賞口20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口20は、第1特別図柄51または第2特別図柄52が所定の態様にて停止したときに「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口20はアウト口34の右上方の位置に設けられる。なお、変形例として大入賞口を遊技領域81の中央下部や大入賞口20の上方または下方にさらにもう一つ設け、複数の大入賞口が設けられる構成としてもよい。アウト口34は、各入賞口のいずれにも入球しなかった遊技球が排出される排出口であり、アウト検出装置39を備える。アウト検出装置39は、アウト口34を通過して排出される遊技球を検出するセンサであり、検出時にその検出を示す排出情報を生成する。アウト口34は、各入賞口のいずれにも入球しなかった遊技球がすべて誘導されて通過し得るよう、遊技領域81の中央最下端部に設けられる。アウト口34の球詰まりを防止するために十分な幅の遊技球通路を確保しつつ、アウト検出装置39を複数個並べて設ける仕様としてもよい。
遊技盤80における遊技領域81の外側下方に、図柄等表示ユニット120が配置される。図柄等表示ユニット120には、第1特別図柄表示部41、第2特別図柄表示部42、第1特図保留表示部71、第2特図保留表示部72、普通図柄表示部45、普図保留表示部75、遊技状態表示部76、異常報知部77等の各表示部が設けられる。具体的には、第1の遊技に対応する第1特別図柄表示部41と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示部42とが左側下位置に左右に並設され、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動が表示される。
第1特別図柄51は、第1始動口11への遊技球の入球を契機とする第1当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第2特別図柄52は、第2始動口12への遊技球の入球を契機とする第2当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42は、例えば「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントの8個のセグメントからなる8セグメントLEDの表示装置である。8セグメントLEDでは、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。セグメントの組合せで表される第1特別図柄51および第2特別図柄52は、必ずしも文字や数字の体をなしておらず、各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってよい。これらの記号が高速で次々に入れ替わって第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42へ表示され、または、所定の表示(例えば「-」)と非表示(例えば全消灯)とが所定時間繰り返された後に判定結果に対応した図柄が表示されることにより、第1特別図柄51および第2特別図柄52の図柄変動表示が実現される。なお、第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42を8セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の第1特別図柄51および第2特別図柄52を表現してもよい。
また、第1特別図柄51および第2特別図柄52は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では遊技領域81の左下方の第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を8セグメントLEDではなく、例えば液晶ディスプレイ等の他の表示装置に表示させる構成としてもよい。
第1特別図柄表示部41の上方には第1の遊技に対応する特別図柄変動の保留ランプとして第1特図保留表示部71が設けられ、第2特別図柄表示部42の上方には第2の遊技に対応する特別図柄変動の保留ランプとして第2特図保留表示部72が設けられる。第1特図保留表示部71は2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第1の遊技における当否抽選値の保留されている数(以下、当否抽選値の保留されている数を単に「保留数」ともいう)を表示する。第1特図保留表示部71における保留数は、第1特別図柄51の変動中または特別遊技の実行中に第1始動口11へ入賞したことに基づいて抽選値を取得した回数(個数)であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留表示部72も2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第2の遊技における保留数を表示する。第2特図保留表示部72における保留数は、第2特別図柄52の変動中または特別遊技の実行中に第2始動口12へ入賞したことに基づいて抽選値を取得した回数(個数)であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選値の保留数は、演出表示装置60の画面下部にも保留ランプ画像の点灯個数で表す形で表示される。
図柄等表示ユニット120における右側には、普通図柄表示部45が設けられる。普通図柄表示部45は、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらの点灯組合せによって普通図柄の表示状態が表現される。まず、第1のランプと第2のランプを同時に点滅表示させることにより普通図柄の変動が表現され、最終的には第1のランプと第2のランプの点灯状態の組合せで普通図柄の停止図柄が表現される。例えば、第1のランプの点灯と第2のランプの消灯で外れの停止図柄が表現され、第1のランプの消灯と第2のランプの点灯で第1の当り態様が表現され、第1のランプと第2のランプの両方の点灯で第2の当り態様が表現される。
また、普通図柄表示部45の右側には普通図柄変動の保留ランプとして普図保留表示部75が設けられる。普図保留表示部75もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に第1作動口31または第2作動口32を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
なお、図柄等表示ユニット120には遊技状態表示部76、異常報知部77が設けられている。遊技状態表示部76は、後述する特定遊技状態等の遊技状態に対応した表示をする表示部であり、例えば1つのランプと1つの7セグメントLEDで構成される。例えば、確率変動中の場合にランプを点灯表示、入球容易状態中の場合に点滅表示、通常状態の場合に消灯表示することにより各遊技状態を報知し、特別遊技の実行中は7セグメントLEDによりその特別遊技で実行する単位遊技数(ラウンド数)を表示する。異常報知部77は、遊技機の一部の異常を報知する表示部であり、例えば複数のランプで構成され、異常の種類に応じた点灯パターンにより異常を報知する。なお、これらの表示部を図柄等表示ユニット120に集約配置せず、各表示部を個別に構成してもよいし、または、適宜まとめた複数の表示装置に分けて構成してもよい。また、特定遊技状態等の遊技状態の報知は、例えば電源断から復帰した後の一定時間といった所定期間に限りなされるよう構成してもよい。
遊技領域81の略中央にはセンター飾り64により形成される画面枠から画面が露出するように演出表示装置60が設けられ、第1特別図柄51または第2特別図柄52に連動する装飾図柄61を含む演出画像の変動を表示する。以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という。
演出表示装置60は、第1特別図柄51または第2特別図柄52の変動表示と連動する形で装飾図柄61を変動表示する液晶ディスプレイで構成される表示装置である。装飾図柄61は、第1特別図柄51および第2特別図柄52で示される抽選の判定結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄61として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる動画像を画面の中央領域に表示する。本実施例においては、「0」~「9」の数字で構成される図柄を3列に表示して変動させ、最終的に停止表示される3個の図柄組合せによって当りまたは外れを示す。装飾図柄61を構成する複数図柄のそれぞれは、色彩や模様の装飾が施された数字、文字、または記号で構成されるが、これら数字、文字、記号に対して全図柄に共通する絵柄または図柄ごとに異なる絵柄を加えて一体化させる形で構成されてもよい。この絵柄は、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連するモチーフが描かれた絵柄であり、例えば人物や動物のキャラクタが描かれた絵柄であってもよい。装飾図柄61は、絵柄が一体的に含まれる図柄が変動表示される場合と、絵柄が分離して数字、文字、記号の部分のみが変動表示される場合とが、演出の展開に沿って切り替えられる構成であってもよい。装飾図柄61の変動表示の背景には、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連する演出的効果を有する動画像が図柄変動と連動して表示される。
演出表示装置60は、高精細なドットマトリクス型表示装置である液晶ディスプレイで構成されるが、その表示領域の横幅は遊技領域の横幅の半分程度であってもよいし、半分を超える大型サイズであってもよい。大型サイズの場合、演出表示装置の右側の遊技球通路は遊技球1個が通過できる程度の通路幅にて形成され、遊技者はいわゆる「右打ち」として最大強度で打ち出せばほぼ確実に右側通路へ遊技球を通過させることができ、いわゆる「左打ち」との打ち分けができる。演出表示装置60は、単一の表示装置で構成される場合だけでなく、複数の表示装置の組合せで構成されてもよい。複数の場合、メイン液晶とサブ液晶の組合せといった大小異なる大きさのディスプレイを組み合わせてもよく、サブ液晶はメイン液晶に隣接する位置に配置されてもよいし、遊技盤以外の位置、例えば発射ハンドルの近傍(上球皿、右側装飾ランプなど)に設置されてもよい。発射ハンドルの近傍に設置される場合、遊技者が操作入力可能なタッチパネルの形で構成されてもよい。演出表示装置60は、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイなどの表示装置で構成されてもよいし、ドラム回転式などの機械的表示手段やLEDマトリクス式などの表示手段で構成されてもよい。
演出ボタン109は、遊技者が演出内容に応じて遊技機へ所定の指示を入力するために押下する操作入力手段であり、その押下態様に応じて演出内容等に変化が加えられる。演出ボタン109は、前枠102に設けられる。演出ボタン109は、通常、前枠102内に格納されているが、演出ボタン109の裏側には棒状の部材が取り付けられており、棒状の部材と演出ボタン109とを盤面に略垂直な方向に突出させることができるように設けられる。棒状の部材と演出ボタン109は、外部に突出した状態において演出レバー112として機能し、遊技者は演出ボタン109を握持して演出レバー112を下方へ引くことができるようになっている。これによっても、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力することができる。十字キー110は、遊技者が遊技機へ方向指示を入力する操作入力手段であり、上球皿105の左方の外壁面に設けられる。
以上のような構成の遊技機においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル107を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿105に貯留された遊技球が1球ずつレール82に案内されて遊技領域81へ発射される。遊技者が発射ハンドル107の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域81の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車、センター飾り64等に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口33、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿105または下球皿106に払い出される。一般入賞口33等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口34に落入した遊技球はアウト球として処理される。セーフ球の排出はアウト検出装置39による検出の対象外とする仕様としてもよいし、セーフ球もアウト検出装置39が設けられた領域に誘導してその排出をすべてアウト検出装置39により検出する仕様としてもよい。あるいは、セーフ球の誘導およびアウト検出装置39によるセーフ球の検出はせず、セーフ球の検出球数をアウト球の検出球数に加算した合計を排出球数とする仕様としてもよい。
また、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、普通図柄表示部45において普通図柄が変動表示され、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止表示される。普通図柄が第1の当り態様または第2の当り態様で停止表示された場合、停止表示された図柄の当り態様と停止表示された際の遊技状態に基づいて普通電動役物90を拡開する。すなわち、図柄停止時の遊技状態が通常遊技状態で、普通図柄が第1の当り態様で停止表示した場合には、普通電動役物90の開放として0.1秒間の短開放が実行される。また、特定遊技状態(例えば入球容易状態)時に普通図柄が第1の当り態様で停止表示した場合、通常時および特定遊技状態(例えば入球容易状態)時に普通図柄が第2の当り態様で停止表示した場合には、普通電動役物90の開放として6秒間の長開放が実行される。ここで、普通図柄の当選確率と長開放の実行確率は、遊技状態によって異なるように設定される。具体的には、通常状態における開放抽選では、1/100の確率で普通図柄が当りとなり、その場合の短開放の実行確率(第1の当り態様の当り図柄が選択される確率)は1/3、長開放の実行確率(第2の当り態様の当り図柄を選択する確率)は2/3に設定される。また、特定遊技状態(例えば入球容易状態)における開放抽選では、99/100の確率で普通図柄が当りとなり、第1の当り態様と第2の当り態様の選択確率は通常遊技状態と変わらないものの、いずれの態様で当選しても長開放が実行されるように設定される。このように入球容易状態では普通図柄の当り確率の変動機能(1/100から99/100に確率変動)と開放時間の延長機能(第1の当り態様で停止表示した場合の開放時間を0.1秒から6.0秒に延長)により、第2始動口12への入球容易性を高めている。なお、普通電動役物90の作動期間を延長させる機能(長開放)を「開放延長」と呼ぶこともある。
なお、上述のように通常状態では長開放となる確率の方が短開放の確率より高い仕様とすることで、普通図柄の当選時には通常状態でも一定の割合で長開放が実行されるようにする。変形例として、通常状態では逆に短開放となる確率の方が長開放の確率より高い仕様としてもよいし、両者の確率を同じにする仕様としてもよいし、必ず短開放となる仕様としてもよい。また、入球容易状態のときには、さらに普通図柄の変動時間の短縮機能を加えた3つの機能を用いて第2始動口12への入球容易性を高める構成としてもよい。その場合の普通図柄の変動時間は、例えば通常状態では10秒間であり、入球容易状態では2秒間である。なお、通常状態における開放抽選の当り確率をゼロ(0/100)に設定し、入球容易状態において開放抽選がなされた場合に限り普通電動役物90が拡開されうる仕様としてもよい。さらに、普通電動役物90が拡開するときはその旨を事前に報知してもよく、普通図柄変動の保留を先読みして普通図柄の変動開始前に報知してもよいし、普通図柄の変動中に報知してもよい。
第2始動口12の普通電動役物90を長開放させるときの開放態様の変形例としては、短開放時より長い2秒開放を3回繰り返すことにより総開放時間を6秒程度にまで長くする態様としてもよい。また、開放時間と開放回数の組合せを複数通り用意し、いずれかを選択する構成としてもよい。例えば2秒開放を3回の場合、6秒開放を1回の場合と比較して総開放時間は同じであるが、インターバル期間も含めると前者は後者より長い。そのため、特に第2始動口12を右打ちの方向に配置する変形例の構成では、開放に気がついた遊技者がその時点から打球方向を第2始動口12に合わせたとして前者の方が入球チャンスが長いともいえる。また、普通図柄の当り種類が複数存在するように構成し、その当り種類に応じて拡開機構の開放態様が異なるようにしてもよい。例えば、普通図柄が第1の当りとなった場合、通常状態では0.1秒開放を1回、入球容易状態では1秒開放を3回とし、第2の当りとなった場合、通常状態では6秒開放を1回、入球容易状態では2秒開放を2回としてもよい。
一方、第1始動口11または第2始動口12に入球すると、第1特別図柄表示部41、第2特別図柄表示部42および演出表示装置60において第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が変動表示される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。第1特別図柄51および第2特別図柄52は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。装飾図柄61は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動演出パターンにしたがって変動表示される。変動パターンおよび変動演出パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンにしたがって第1特別図柄51および第2特別図柄52が変動表示される間、同じ変動時間をもつ変動演出パターンにしたがって装飾図柄61が変動表示される。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動が停止される。以下、変動演出パターンにしたがって表示される装飾図柄61の変動表示を例示するとともに、変動演出パターンについて簡単に説明する。なお、変動パターンおよび変動演出パターンの決定方法等の詳細は別途説明する。
装飾図柄61の変動表示の一例としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。なお、装飾図柄190の変動停止時の動作として、1列ずつではなく複数列同時に停止させるよう制御して変動表示中に装飾図柄以外の演出表示を注目させてもよいし、より短い変動時間で図柄変動を表示できるようにしてもよい。また、装飾図柄190の変動開始時の動作として当該変動におけるその後の展開(演出パターンの種類等)に応じて一部の列の変動開始を遅延させるように制御して、期待感を演出するようにしてもよい。
次に、変動演出パターンについて簡単に説明する。変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンは、それぞれ通常状態にて表示する通常のパターンと、時短状態において表示する時短用パターンとがある。ただし、通常状態であっても、第2始動口12への入球に対応する第2図柄変動であった場合は、大当りが確変を伴う確率や特別遊技の単位遊技数が多くなる確率が第1始動口11への入球に対応する第1変動より高いチャンス状態といえるため、相対的に有利な大当りが発生するチャンスであることを表示するチャンス演出用のパターンを用いてもよい。なお、実施例では時短状態において時短用のパターンを用いるが、確変状態では時短を伴うため、確変状態においても時短用パターンが用いられる。ただし、変形例では確変状態において時短用とは異なる確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。あるいは、時短用と確変用で共通のパターンを用いる仕様としてもよいし、時短用のパターンは特に用いずに確変状態において確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。
なお、当否抽選の保留数が所定数(例えば3個)になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。上述の図柄変動を経て、停止時の第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄61の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せの態様である。
特別遊技には通常特別遊技と短縮特別遊技の2種類があり、それぞれ獲得賞球による利益に大きな差が生じる。通常特別遊技は、開始デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって開始される。開始デモ時間の画面表示後に大入賞口20が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口20の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口20の開閉ないし単位遊技が所定回数、例えば4回または10回繰り返された後、終了デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって通常特別遊技が終了される。通常特別遊技においては、1回の単位遊技あたり9球以上の入球が十分に期待でき、10回分の単位遊技によって十分な賞球(これを「出玉」ともいう)を獲得でき、大きな利益が得られる。10回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「10R大当り」とも称し、4回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「4R大当り」とも称する。なお、単位遊技は10回繰り返されるものの、一部の単位遊技で大入賞口20を通常よりも短い時間(例えば1.6秒)開放させることで実質的に少数回の単位遊技が繰り返されたものと同様の通常特別遊技(「実質nR大当り」と称する場合もある)を実現することもできる。
一方、短縮特別遊技は、開始デモ時間および終了デモ時間が短く、または、ほとんどなく(0.1秒など)、1回の単位遊技で大入賞口20を1.6秒間だけ開放させる。この単位遊技を2回繰り返して短縮特別遊技が終了される。短縮特別遊技では、ごく短時間の大入賞口20の開放を2回繰り返すだけであるため、大入賞口20にはほとんど入球し得ず、実質的に出玉がほぼゼロまたは少数(例えば数球~数10球程度など、1ラウンドに1~2球程度までの入球に応じた払出数)に等しい特別遊技である。2回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「2R大当り」とも称する。なお、単位遊技の回数は通常特別遊技と同じものの、全ての単位遊技で大入賞口20を通常よりも短い時間開放させることで短縮特別遊技を実現することもできる。
また、上述の図柄変動を経て、停止時の第1特別図柄51または第2特別図柄52および装飾図柄61が所定の小当り態様であった場合、1回の単位遊技で構成される小当り遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が実行される。小当り遊技を構成する1回の単位遊技においては、大入賞口20が約1.6秒間だけ開放され、外観上は2R大当りと近似する動作態様となる。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様(例えば「777」)であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確変がさらに開始される。確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。なお、当否抽選の判定結果が特定大当り、すなわち確変を伴う大当りであったことは外観上明示せず、装飾図柄や演出内容として明示的に報知しない潜伏確変状態としてもよい。その場合、確変中であっても確変であるか非確変であるかが演出表示装置60には明示されない。なお、所定条件が成立した場合に確変であるか非確変であるかを演出表示装置60に明示してもよい。
特別遊技が終了した後の通常遊技において特定遊技状態の一つである入球容易状態が開始される。入球容易状態では、開放抽選の当り確率を通常より高めるとともに、普通電動役物90の拡開時間を長開放とする開放延長を実行する。一定時間あたりの普通図柄の当り回数が増加し得る上、第2始動口12への入球容易性も増すため、第2始動口12への入球数が増加する可能性も高い。したがって、第2始動口12への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさないか、あるいは少しずつ持ち玉を増やしながら遊技し続けることが可能となる。
入球容易状態においては、特定遊技状態の一つとして、第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が通常状態よりも短縮される、いわゆる時短がさらに実行される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短もいったん終了する。時短において第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。変形例では、入球容易状態において特別図柄の時短を実施しない仕様としてもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ150は、ぱちんこ遊技機100の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板200は、ぱちんこ遊技機100の全体動作を制御し、とくに第1始動口11、第2始動口12へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板300は、液晶ユニット151を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板200による判定結果に応じて演出的な表示内容を変動させる。裏セット機構152は、賞球タンク153や賞球の流路、賞球を払い出す払出装置154等を含む。払出装置154は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク153から供給される遊技球を上球皿105へ払い出す。払出制御基板155は、払出装置154による払出動作を制御する。発射装置156は、上球皿105の貯留球を遊技領域81へ1球ずつ発射する。発射制御基板157は、発射装置156の発射動作を制御する。電源基板158は、ぱちんこ遊技機100の各部へ電力を供給する。メイン基板200の基板上には、性能表示部159が設けられる。性能表示部159は、セーフ球とアウト球の合計である発射球総数に対する総賞球数の比率を、例えば4桁の数字を表示する4つの7セグメントLEDで構成される。
メイン基板200の基板上には、設定変更装置170が設けられる。設定変更装置170は、複数の遊技仕様に対応する複数の設定(遊技設定ともいう)のいずれかに設定を変更するための装置である。遊技設定として例えば6段階の設定(設定1~設定6)が用意され、遊技設定に応じて大当りとなる確率を異ならせることができる。具体的には、設定1から設定6のうち数値が大きいほど遊技者に有利な遊技仕様にでき、設定1から設定6までの大当り確率のそれぞれをM1~M6とした場合、M1≦M2≦M3≦M4≦M5≦M6となるように各設定の大当り確率を定めることができる。異なる遊技設定に対して異なる大当り確率を割り当てることは必須ではなく、異なる遊技設定間で大当り確率が同一となるようにしてもよい。例えば、設定1から設定6までの全ての遊技設定に対して同一の大当り確率を割り当ててもよい。
設定変更装置170は、遊技店の従業員が持つ設定キーを挿入する設定キーシリンダ171と、複数の遊技設定のいずれかに設定を変更するための設定変更ボタン172と、設定された設定値を点灯表示する設定表示部173と、設定された設定値を記憶する設定メモリとを含む。設定キーシリンダ171は、設定を変更できる状態(以下「設定変更状態」という)や設定を確認できる状態(以下「設定確認状態」という)へ移行するためのターンキー型のスイッチである。まず、電源スイッチ150をオフにし、設定キーシリンダ171に設定キーを挿入して設定キーを回してオン状態にしてから、電源スイッチ150をオンにすると、設定変更状態または設定確認状態へ移行する。設定変更状態へ移行するためには、RAMクリアスイッチ(「RWMクリアスイッチ」と呼称する場合もある)を押下しながら電源スイッチ150をオンにする。一方、設定確認状態へ移行するには、RAMクリアスイッチを押下せずに電源スイッチ150をオンにする。
設定変更状態へ移行した場合、設定表示部173に遊技設定の初期値として設定1を示す「1」の数字が表示され、設定変更ボタン172を押下することで設定を変更できる。設定表示部173は、1桁の数字を表示する7セグメントLEDで構成される。設定変更ボタン172を1回押下するごとに設定表示部173に表示される設定値が1→2→3→4→5→6→1→・・・というように順番に変更される。設定を変更した後に設定キーシリンダ171に挿入した設定キーを元に戻してオフ状態にすると、そのときに設定表示部173に表示されている設定値が設定メモリに記憶されて設定変更が確定し、遊技可能な状態となる。一方、設定確認状態へ移行した場合、設定メモリに記憶された設定値が設定表示部173に表示される。設定確認状態では、設定変更ボタン172を押下しても設定表示部173に表示される設定値は切り替わらず、設定を変更することはできない。その後、設定キーシリンダ171に挿入した設定キーを元に戻してオフ状態にすると、遊技可能な状態となる。なお、設定キーをオフ状態にして遊技可能な状態にすると、設定表示部173が消灯し、現在の設定値を視認できない状態となる。
なお、設定変更ボタン172は、RAMクリアスイッチと兼用されてもよい。この場合、設定キーが回されていない状態(設定キーオフ状態)でRAMクリアスイッチが押されたまま電源投入があれば、RAMクリアが実行される。一方、設定キーが回された状態(設定キーオン状態)でRAMクリアスイッチが押されたまま電源投入があれば、RAMクリアの実行とともに設定変更状態へ移行する。また、設定キーオフ状態でRAMクリアスイッチが押されずに電源投入があれば、RAMクリアを伴わない電源復帰となる。一方、設定キーオン状態でRAMクリアスイッチが押されずに電源投入があれば、設定確認状態へ移行する。また、設定表示部173は、性能表示部159と兼用されてもよい。この場合、兼用表示部は、遊技可能状態の場合には性能表示部159として機能し、設定変更状態または設定確認状態の場合には設定表示部173として機能してもよい。その他、設定変更装置170を設けないこととし、遊技設定の変更が不可となるようにしてもよい。
<機能ブロック>
図3は、ぱちんこ遊技機100の機能ブロックを示す。以下、各構成を用いて実現される機能を説明するが、本明細書中では、物理構成と機能構成を整合させるため、例えばメイン基板200、払出制御基板155、発射制御基板157等、物理構成として既に説明している部分については便宜上その用語をそのまま使用する場合がある。
ぱちんこ遊技機100は、遊技機外部から供給される交流電源(AC24V等)に基づいて遊技機内で使用する電源を生成する電源基板158と、遊技の基本動作や遊技の進行を制御する主制御装置としてのメイン基板200と、賞球払出しを制御する枠制御装置としての払出制御基板155と、遊技領域への遊技球の発射を制御する発射制御基板157と、演出的な動作や処理を制御する副制御装置としてのサブ基板300とに機能を分担させた形態で構成される。
メイン基板200は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口群(第1一般入賞口33a,第2一般入賞口33b)、アウト口34、図柄等表示ユニット120、外部情報出力端子160と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。払出制御基板155は、メイン基板200、発射制御基板157、払出装置154と電気的に接続されている。払出制御基板155は、メイン基板200から送信される賞球払出やメイン基板200の制御状態を示す信号等に基づいて発射の許可信号を発射制御基板157に送信して発射制御基板157を間接的に制御するとともに、払出装置154による賞球の払出を制御する。払出装置154は、払出モータ166と球計数センサ167を含む。発射制御基板157は、払出制御基板155、発射装置156、球送装置164と電気的に接続されており、払出制御基板155から送信される発射の許可信号等に基づいて球送装置164および発射装置156を制御して遊技球を発射させる。サブ基板300は、演出表示装置60、可動役物66(駆動モータ67、位置検出センサ68)、スピーカー108、演出用入力操作装置115(演出ボタン109、十字キー110)、装飾ランプ111と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。
メイン基板200とサブ基板300の間におけるデータの送受信はメイン基板200からサブ基板300への一方向となるよう一方向でのデータ送受信にて全体動作を実現するための各構成がメイン基板200とサブ基板300に配置される。メイン基板200からサブ基板300へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板300に含まれる構成からメイン基板200に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、サブ基板300は、メイン基板200で生成された情報が送信されない限りその情報を参照することはできない。また、メイン基板200と払出制御基板155の間、払出制御基板155と発射制御基板157の間は、双方向でデータ送受信がなされる。ただし、メイン基板200とサブ基板300の間と同様、メイン基板200から払出制御基板155への一方向でのデータ送受信とする構成や、払出制御基板155から発射制御基板157への一方向でのデータ送受信とする構成にしてもよい。
なお、以下に説明するメイン基板200、払出制御基板155、発射制御基板157、サブ基板300に含まれる各機能ブロックはあくまで例示にすぎず、変形例として、一部の機能ブロックが他の基板に搭載されてもよい。例えばメイン基板200に含まれる機能ブロックがサブ基板300に搭載される形で構成してもよいし、発射制御基板157に含まれる機能ブロックが払出制御基板155に搭載される形で構成してもよい。また、例えばメイン基板200に含まれる機能ブロックの一部がメイン基板200に搭載される形で構成してもよいし、残りの部分が払出制御基板155に搭載される等、機能ブロックの一部を複数の基板に分割して設け、全体として1つの機能ブロックが構成されるようにしてもよい。
<メイン基板200>
図4は、メイン基板200の機能構成を示すブロック図である。メイン基板200は、入球判定手段201、性能表示部159、乱数生成手段202、第1抽選手段211、第2抽選手段212、事前判定手段235、普図抽選手段213、保留制御手段240、メイン表示制御手段250、特別遊技制御手段260、小当り遊技制御手段265、特定遊技制御手段270、開閉制御手段275、特図調整手段276、メイン初期処理実行手段280、メイン電断処理実行手段282、メインエラー検出手段284、設定変更手段286、設定確認手段287、コマンド通信手段205を備える。
<入球判定手段201>
入球判定手段201は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段201は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口11に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口12に入賞したと判断する。入球判定手段201は、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口20に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口33に入賞したと判断する。入球判定手段201は、通過情報を受け取ると遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断する。入球判定手段201は、排出情報を受け取ると遊技球がアウト口34を通過したと判断する。入球判定手段201は、セーフ球とアウト球の合計である発射球総数に対する総賞球数の比率を算出して性能表示部159に表示させる。入球判定手段201は、大当りとなる確率が通常確率状態かつ通常入球状態(いわゆる低確率かつ低入球である低低状態)のときの「払出球数」÷「アウト球数」×100の値を性能表示部159に表示させる。したがって、性能表示部159は、低ベース状態でのベースを表示する。
<乱数生成手段202>
乱数生成手段202は、第1抽選手段211、第2抽選手段212、普図抽選手段213での各種決定に用いるための乱数を生成する。具体的には、乱数生成手段202は、第1当否判定手段221、第2当否判定手段222による当否抽選で使用する乱数(「当否抽選値」ともいう)として「0」から「65535」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、第1図柄決定手段226、第2図柄決定手段227による図柄決定(図柄抽選)で使用する乱数(「図柄決定抽選値」ともいう)として「0」から「255」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、第1変動パターン決定手段231、第2変動パターン決定手段232による変動パターンの決定で使用する乱数(「変動パターン決定抽選値」ともいう)として「0」から「255」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、普図抽選手段213による当否抽選で使用する乱数として「0」から「99」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、普通図柄の決定の際に使用する乱数として「0」~「2」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。なお、ここでいう「乱数」は、乱数生成回路で生成する物理乱数や数学的な意味での真正乱数のほか、16ビットカウンタを利用した乱数や乱数生成アルゴリズムを利用したソフトウェア乱数などの疑似乱数でもよい。またはハードウェア乱数とソフトウェア乱数を組み合わせて生成する乱数でもよい。また、第1抽選手段211および第2抽選手段212で取得する乱数は、同じ生成手段により生成された乱数を取得してもよいし、別の生成手段により生成された乱数を取得してもよい。
<普図抽選手段213>
普図抽選手段213は、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過したときに、普通図柄の当否抽選に用いる乱数と普通図柄の停止図柄決定に用いる乱数とを乱数生成手段202から取得して抽選を実行する。普図抽選手段213は、普通図柄の当否判定のために参照する普通図柄当否判定テーブル(不図示)と、普通図柄表示部45に表示させる普通図柄の停止図柄決定のために参照する普通図柄判定テーブルとを保持する。普通図柄当否判定テーブルには当否抽選用の抽選値と当りとの対応関係が、普通図柄判定テーブルには停止図柄決定用の抽選値と普通図柄との対応関係がそれぞれ定められており、前述した当り確率と図柄の選択確率に基づいて普通図柄の当否および停止図柄が決定される。普図抽選手段213は、普通図柄の当否抽選用の抽選値が当りに該当する場合、普通図柄判定テーブルを参照して普通図柄の停止図柄を決定し、普通図柄の当否抽選用の抽選値が外れに該当する場合はつねに1の外れ図柄の態様を決定する。普通図柄の当否判定の結果が当りに該当し、普通図柄が所定の図柄(第1の当り態様または第2の当り態様)で停止すると、後述する開閉制御手段275が停止図柄の態様と遊技状態に応じて第2始動口12の普通電動役物90を拡開する。拡開時間は、短開放時が0.1秒で、長開放時で6秒である。普通図柄の抽選値は、後述する保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、保留制御手段240により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
<第1抽選手段211および第2抽選手段212>
第1抽選手段211は、第1の遊技に係る第1の抽選を実行する機能として、第1抽選値取得手段216、第1当否判定手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231を含み、第1始動口11への入球に対応する当否抽選として第1当否抽選を実行する。第1抽選手段211による各種の抽選結果に基づき、メイン表示制御手段250により第1特別図柄表示部41において第1特別図柄51の変動表示がなされる。また、コマンド通信手段205から送信される情報に基づき、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示がなされる。第2抽選手段212は、第2抽選値取得手段217、第2当否判定手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232を含み、第2始動口12への入球に対応する当否抽選として第2当否抽選を実行する。第2抽選手段212による各種の抽選結果に基づき、メイン表示制御手段250により第2特別図柄表示部42において第2特別図柄52の変動表示がなされる。また、コマンド通信手段205から送信される情報に基づき、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示がなされる。
<第1抽選値取得手段216および第2抽選値取得手段217>
第1抽選値取得手段216は、第1始動口11への入球を契機に、第1抽選手段211による各種の抽選や決定のための乱数を乱数生成手段202から取得する。具体的には、第1当否判定手段221による当否判定用の第1当否抽選値、第1図柄決定手段226による第1特別図柄51の停止態様決定用の第1図柄抽選値、第1変動パターン決定手段231による第1特別図柄51の変動パターン(変動時間)決定用の第1パターン抽選値をそれぞれ対応する乱数生成手段から取得する。第2抽選値取得手段217は、第2始動口12への入球を契機に、第2抽選手段212による各種の抽選や決定のための乱数を乱数生成手段202から取得する。具体的には、第2当否判定手段222による当否判定用の第2当否抽選値、第2図柄決定手段227による第2特別図柄52の停止態様決定用の第2図柄抽選値、第2変動パターン決定手段232による第2特別図柄52の変動パターン(変動時間)決定用の第2パターン抽選値をそれぞれ対応する乱数生成手段から取得する。
第1当否判定手段221は、第1当否抽選値に基づき、特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する。第2当否判定手段222は、第2当否抽選値に基づき、特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する。当否判定では、より具体的には、特別遊技へ移行することを示す「大当り」、小当り遊技へ移行することを示す「小当り」、特別遊技および小当り遊技には移行しないことを示す「外れ」、のいずれに該当するかが判定される。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルを保持する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する当否判定を、後述する事前当否判定と区別するために、適宜「本判定としての当否判定」とも呼ぶ。なお、本明細書において「テーブル」や「選択基準」というときは、厳密に抽選値などの第1のパラメータと、選択肢を示す値などの第2のパラメータとの対応関係をテーブル構造で定めたデータを指すだけでなく、そのような対応関係として第1のパラメータから第2のパラメータを導出するプログラム構造で実現する場合も広く含むものとする。それらを含めて実質的に「テーブル」と同義の概念として適宜「選択基準」と称する。また、テーブル構造を用いる場合、実質的に1種類となる選択基準を構造的に細分化された複数のテーブルの組合せで構成してもよいが、「複数種の選択基準」というときはその細分化されたテーブルの数ではなくテーブルの実質的な種類の数を示す。
第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルとして、それぞれの当否判定に対応するテーブルを保持する。具体的には、第1当否判定手段221による当否判定用の当否判定テーブル(「第1当否判定テーブル」ともいう)と、第2当否判定手段222による当否判定用の当否判定テーブル(「第2当否判定テーブル」ともいう)を保持し、実行する当否判定に応じて参照するテーブルを選択する。複数の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。また、複数の遊技設定に対応する複数種類の当否判定テーブルが用意され、例えば設定1から設定6までの遊技設定のそれぞれに対し、当否抽選値と当否判定結果との対応関係が異なる当否判定テーブルが用意される。なお、複数の遊技設定間で大当り、小当り、外れの確率が同一である場合には、複数の遊技設定で共通となる当否判定テーブルが用意されてもよい。
図5は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図は、特定の遊技設定に対応する当否判定テーブルを示し、設定6に対応する当否判定テーブルを示す。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、本判定として当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。第1当否判定手段221による第1当否抽選と第2当否判定手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、通常時には当否抽選値が0~299の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0~299の範囲に該当する場合だけでなく、300~2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよいし、第1当否抽選用と第2当否抽選用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、第1当否判定手段221が取得する当否抽選値が56500~65535の範囲に該当した場合に小当りとなり、第2当否判定手段222が取得する当否抽選値が64000~65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。すなわち、第2当否抽選よりも第1当否抽選の方が小当りに該当する範囲が広く、小当りが発生しやすい。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。すなわち、「当否」を「大当りか否か」の観点で捉える場合は、「小当り」は「大当りではない」という意味で広義の「外れ」に含めて考えてもよい。また、「当否」を「当りか否か」の観点で捉える場合には、「小当り」は「大当り」とともに広義の「当り」に含めて考えてもよい。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。また、「小当り」については、第1の遊技と第2の遊技の一方のみに設けることとしてもよいし、いずれの遊技にも設けないこととしてもよい。その場合、対応する当否判定テーブルに小当りに対応する値が設定されない。
図6は、設定値ごとの当否抽選値の範囲設定を模式的に示す。本図(a)は、第1当否判定手段221が取得する第1当否抽選値と当否判定結果の対応関係を示す。本図(b)は、第2当否判定手段222が取得する第2当否抽選値と当否判定結果の対応関係を示す。通常時および確変時に大当りとなる第1当否抽選値および第2当否抽選値の範囲は、設定値「1」であれば0~294、設定値「2」であれば0~295、設定値「3」であれば0~296、設定値「4」であれば0~297、設定値「5」であれば0~298、設定値「6」であれば、0~299である。したがって、設定値が大きくなるほど通常時に大当りとなる当否抽選値の範囲が増え、通常時に大当りとなる確率が高められる。また、確変時にのみ大当り(つまり、通常時は外れ)となる第1当否抽選値および第2当否抽選値の範囲は、設定値「1」であれば295~2949、設定値「2」であれば296~2959、設定値「3」であれば297~2969、設定値「4」であれば298~2979、設定値「5」であれば299~2989、設定値「6」であれば、300~2999である。したがって、設定値が大きくなるほど確変時に大当りとなる当否抽選値の範囲も増え、確変時に大当りとなる確率も高められる。なお、通常時に大当りとなる通常時大当り確率と、確変時に大当りとなる確変時大当り確率との比は、設定値に拘わらず一定となるように当否抽選値の範囲が定められる。本図では、通常時大当り確率に対して確変時大当り確率が10倍となるように当否抽選値の範囲が定められており、全ての設定値「1」~「6」において共通となっている。また、小当りとなる確率も設定値に拘わらず一定となるように当否抽選値の範囲が定められる。全ての設定値「1」~「6」において、第1当否抽選値の範囲が56500~65535に該当した場合に小当りとなり、第2当否抽選値の範囲が64000~65535に該当した場合に小当りとなる。大当りまたは小当りとなる範囲外の当否抽選値の範囲は「外れ」となる。本図では、設定値ごとに大当り確率を異ならせているが、異なる設定値間で大当り確率が同一となるように当否抽選値と当否判定結果の対応関係を定めてもよい。
<第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227>
図4に戻り、第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、乱数生成手段202から取得する図柄抽選値と当否判定の結果に基づいて、図柄の変動開始にあたってその停止図柄を決定する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照する複数の図柄判定テーブルを保持する。具体的には、第1図柄決定手段226は第1当否判定手段221による当否判定の結果に応じた複数の図柄判定テーブルを保持し、第2図柄決定手段227は第2当否判定手段222による当否判定の結果に応じた複数の図柄判定テーブルを保持する。第1当否判定手段221は、大当り時に参照する大当り時第1図柄判定テーブル、小当り時に参照する小当り時第1図柄判定テーブル、外れ時に参照する外れ時第1図柄判定テーブルを保持する。第2当否判定手段222は、大当り時に参照する大当り時第2図柄判定テーブル、小当り時に参照する小当り時第2図柄判定テーブル、外れ時に参照する外れ時第2図柄判定テーブルを保持する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、当否判定の結果に応じて参照する図柄判定テーブルを選択する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する図柄判定を、後述する事前図柄判定と区別するために、適宜「本判定としての図柄判定」とも呼ぶ。
図7は、図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図7(a)は当否判定結果が大当りであった場合に参照するテーブルであり、図7(b)は当否判定結果が外れであった場合に参照するテーブルであり、図7(c)は当否判定結果が小当りであった場合に参照するテーブルである。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、本判定として図柄判定において本図の図柄判定テーブルを参照する。各図柄判定テーブルには、特別図柄の種類を示す「0」~「10」の番号と第1図柄抽選値または第2図柄抽選値との対応関係が定められている。特別図柄の種類はそれぞれ大当り、小当り、外れの当否判定結果と対応付けられており、「0」~「4」が大当りに対応し、「5」~「9」が小当りに対応し、「10」が外れに対応する。各種類には複数の特別図柄、すなわちセグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号が複数割り当てられている。
図7(a)に示す通り、特別図柄の種類「0」~「4」が大当りおよび大当り後の確率変動の有無に対応付けられている。具体的には、種類「0」は特定大当りとして確変を伴う10R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「0~99」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「0~144」に対応付けられる。種類「1」は特定大当りとして確変を伴う4R大当り(または「実質4R当り」)を示し、第1図柄抽選値の場合は「100~149」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「145~149」に対応付けられる。種類「2」は確変を伴う2R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150~189」に種類「2」が対応付けられる。種類「3」は通常大当りとして確変を伴わない10R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150~189」に種類「3」が対応付けられる。種類「4」は通常大当りとして確変を伴わない4R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「230~255」に種類「4」が対応付けられる。このように図柄抽選値の範囲の大きさによって大当り種類(すなわち、大当りの内容とその後の確率変動の有無)ごとの選択確率が定まる。
なお、特別図柄の種類をより多く設けることも可能であり、その場合には複数の特別図柄の種類に対応して1の大当り種類が定まるように構成することで、図柄種類を増やしつつ大当りの種類を少なく設定することができる。あるいは、増加した図柄種類に対応させてより多くの大当りの種類に細分化することも可能である。さらに、第1の抽選時と第2の抽選時とで異なる図柄種類を設けることも可能である。この場合には、第1の抽選時に選択される特別図柄の種類、第2の抽選時に選択される特別図柄の種類のそれぞれに対応するように1の大当り種類が定まるように構成される。ただし、第1の抽選と第2の抽選とで確率変動の割合が同一となるように設定することが望ましい。
図7(b)に示す通り、種類「10」は当否判定結果が外れの場合における全範囲の図柄抽選値に対応付けられている。したがって、外れの場合には必ず同じ特別図柄が停止表示することが決定される。なお、外れの場合に停止表示する特別図柄を複数設けることも可能である。
図7(c)に示す通り、特別図柄の種類「5」~「9」が小当りに対応付けられている。種類「5」は図柄抽選値の範囲「0~49」に対応付けられ、種類「6」は図柄抽選値の範囲「50~99」に対応付けられる。種類「7」は図柄抽選値の範囲「100~149」に対応付けられ、種類「8」は図柄抽選値の範囲「150~199」に対応付けられ、種類「9」は図柄抽選値の範囲「200~255」に対応付けられる。
なお、本実施例においては、メイン基板200における記憶領域を節約するために、事前図柄判定においても図7のテーブルが事前図柄判定テーブルとして参照される。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、事前図柄判定の結果として特別図柄の種類を示す「0」~「10」の値を第1当否抽選または第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。なお、事前図柄判定テーブルとして、さらに細分化し複雑な判定を実施可能としたもの、または同様の特別遊技を実行する大当り図柄の判定範囲をまとめて簡易的にしたものを利用するようにしてもよい。また、本実施例のように外れの際に一律に図柄が定まる場合は、取得した図柄抽選値を参照することなく、また、外れ時用の図柄判定テーブルを用意することなく、特定の図柄を決定してもよい。
<第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232>
図4に戻り、第1変動パターン決定手段231は、第1特別図柄表示部41および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、乱数生成手段202から取得する第1パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第2変動パターン決定手段232は、第2特別図柄表示部42および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、乱数生成手段202から取得する第2パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、それぞれ図柄変動を開始する際に変動パターンテーブルを参照してその図柄変動の変動パターンを決定する。また、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、パターン抽選値がいずれの変動パターン範囲に該当するかの事前パターン判定を実行する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232、メイン基板200の制御手段は、変動開始条件を満たした際に変動パターンを決定するために参照する変動パターンテーブルと、始動口への入球時に先読み処理の実行判定のための情報生成に使用する事前パターン判定テーブルをそれぞれ保持または共有する。変動パターンには、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動時間が定められており、その種類によって長短様々な変動時間をもつ。すなわち、図柄変動の表示過程が定められた各変動パターンには、実質的には、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する変動パターン判定を、特に事前パターン判定と区別するために、適宜「本判定としての変動パターン判定」とも呼ぶ。また、後述する装飾図柄の変動演出パターンの選択に資するため、同一の変動時間でありながら異なる種類の変動パターンとして定義する場合もある。
図8は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、通常状態においては本図(a)のテーブルを参照し、時短状態においては本図(b)のテーブルを参照する。
図8(a)の通り、通常状態において当否判定結果が外れとなった場合、パターン抽選値が0~4であればパターン範囲番号「0」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が5~9であればパターン範囲番号「1」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が10~19であればパターン範囲番号「2」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が20~29であればパターン範囲番号「3」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。パターン抽選値が30~255であればパターン範囲番号「4」の「リーチなし外れ」を選択する。「リーチなし外れ」としては、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0~2のときは10秒の変動パターン、保留数が3のときは7秒の変動パターン、保留数が4のときは4秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
本図では、変動時間別に主に5種類に分類した例を説明するが、サブ基板300においてそれらの変動パターンごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがそれぞれの分類の抽選値範囲に対応付けられていることに等しい。
「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし外れ」に割り当てられたパターン抽選値の範囲もまた保留数に応じて異なる。保留数が0,1のときは本図(a)に示す通りであるが、保留数が増えるほど「ノーマル1」「ノーマル2」の抽選値範囲が狭くなり、「リーチなし外れ」の抽選値範囲が広くなる。保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンの抽選値範囲が広くされており、変動時間の長い変動パターンが選択される確率が高まる。そのため、保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなり、保留数が多いほど平均的な変動時間が短くなる。保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現できる。
通常状態において当否判定結果が4R大当りまたは10R大当りとなった場合、パターン抽選値が0~123であればパターン範囲番号「5」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が124~248であればパターン範囲番号「6」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が249~252であればパターン範囲番号「7」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が253~255であればパターン範囲番号「8」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。
通常状態において当否判定結果が2R大当りまたは小当りとなった場合、パターン抽選値が0~122であればパターン範囲番号「9」のスーパーリーチである「スーパー3」を選択し、パターン抽選値が123~255であればパターン範囲番号「10」のノーマルリーチである「ノーマル3」を選択する。
第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、いわゆる先読み結果として事前判定結果を演出決定手段303へ送信する場合は、パターン範囲番号の値(0~10)を、第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値や保留の個数とともに送信する。なお、図8に示す実施例では、事前パターン判定にて当否判定結果別にテーブルを有するように例示しているが、当否抽選結果にかかわらず1の事前パターン判定テーブルを用いて、乱数値がおよそどの範囲に位置するかに関する情報のみを導き出すようにするとともに、サブ基板300の制御手段側で、事前当否判定結果とともに、いかなる変動が実行されるかを判断するように制御してもよい。
時短状態において参照する図8(b)の変動パターンテーブルは、すべて時短用の変動パターンにパターン抽選値が割り当てられている。ただし、パターン抽選値の範囲と変動時間の対応関係は、外れで選択される「リーチなし外れ短縮」以外はすべて図8(a)と同様である。「リーチなし外れ短縮」は、図8(a)における「リーチなし外れ」と同じ抽選値範囲とパターン範囲番号に対応付けられる、相対的に短い変動時間の変動パターンである。「リーチなし外れ短縮」もまた、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0,1のときは10秒の変動パターン、保留数が2~4のときは1秒の変動パターンがそれぞれ選択される。なお、第1変動パターン決定手段231と第2変動パターン決定手段232で異なる変動パターンテーブルを参照する仕様としてもよいし、遊技状態に応じて異なる変動パターンテーブルを参照する仕様としてもよい。例えば、第2の抽選を第1の抽選より有利な設定とし、第2の抽選を第1の抽選に優先して処理するような遊技機では、時短に伴う入球容易状態にもかかわらず第2の抽選の保留が枯渇して第1の抽選が連続実行されてしまう状況は遊技者にとって好ましくない。そのため、入球容易状態における第1の抽選における外れ変動では、変動時間を短縮しない長時間(例えば10秒)の変動パターンが保留数に拘らず一律に選択されるような変動パターンテーブルを参照することとしてもよい。
<保留制御手段240>
図4に戻り、保留制御手段240は、特図保留手段241、普図保留手段242を含む。特図保留手段241は、新たに第1当否抽選値または第2当否抽選値が取得されるときに、それ以前に取得されていた第1当否抽選値または第2当否抽選値に対応する図柄変動が表示されている場合、新たに取得された第1当否抽選値または第2当否抽選値に対応する図柄変動の開始を保留し、その当否抽選値を対応する図柄の変動表示開始まで記憶する。ここで、第1特別図柄について、それぞれ4個を上限に、第1当否抽選値、第1図柄抽選値、第1パターン抽選値を記憶し、第2特別図柄について、それぞれ4個を上限に、第2当否抽選値、第2図柄抽選値、第2パターン抽選値を記憶する。普図保留手段242は、普図抽選手段213により取得された普図抽選値を保留球として記憶する。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留表示部71、第2特図保留表示部72、普図保留表示部75の点灯数または点滅数により表される。特図保留手段241による保留の数は演出表示装置60にも表示される。
特図保留手段241に保留された第2当否抽選の抽選値は第1当否抽選の抽選値より優先的に消化されて図柄変動が表示される。そのため、第1当否抽選として大当りの抽選値が保留されていても第2当否抽選として抽選値の保留がある限りは第1当否抽選の大当り抽選値に対応する図柄変動は表示されない。したがって、第1当否抽選として大当りの保留があっても、さらに第2当否抽選として大当りの保留が入るまで打ち続けることで、複数回の連続的な大当りを獲得できる可能性がある。
<メイン表示制御手段250>
メイン表示制御手段250は、第1特図制御手段251、第2特図制御手段252、普図制御手段254を含む。第1特図制御手段251は、第1抽選手段211による第1当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第1特別図柄51の変動を第1特別図柄表示部41に表示させる。第1特図制御手段251は、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。第2特図制御手段252は、第2抽選手段212による第2当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第2特別図柄52の変動を第2特別図柄表示部42に表示させる。第2特図制御手段252もまた、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。
第1特図制御手段251は、特図保留手段241により第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保する。一方、第2特図制御手段252は、特図保留手段241により第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方に抽選値が保留されていた場合、第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて図柄変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその図柄変動も開始しない。
第1特図制御手段251および第2特図制御手段252は、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、後述するコマンド通信手段205により変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出決定手段303(サブメイン)へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。また、演出決定手段303(サブメイン)は、演出制御手段304(サブサブ)による装飾図柄の変動表示を制御するために、変動開始コマンドや変動停止コマンドなどを演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304(サブサブ)による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段254は、普図抽選手段213による抽選の判定結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示部45に表示させる。
<特図調整手段276>
特図調整手段276は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段276は、第1始動口11および第2始動口12のうちいずれに遊技球が入球したかの順序に関係なく、第2始動口12への入球に基づく第2特別図柄52の変動表示を、第1始動口11への入球に基づく第1特別図柄51の変動表示より優先させる。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、つねに第2当否抽選値を優先的に消化させ、第2特別図柄52を連続的に変動表示させる。
なお、変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、第1始動口11および第2始動口12への入球順序にしたがって選択的に変動表示させてもよい。例えば、第1始動口11、第1始動口11、第2始動口12の順序で入球したときは、第1特別図柄51、第1特別図柄51、第2特別図柄52の順序で変動表示される。この場合、特図調整手段276は保留制御手段240を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段240における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。
別の変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、入球順序にかかわらず予め定められた消化順序にて表示させてもよい。例えば、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを交互に表示することを優先してもよい。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、第1特別図柄51と第2特別図柄52とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。
特図調整手段276は、また、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方が当り態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
<事前判定手段235>
事前判定手段235は、第1抽選事前判定手段236と第2抽選事前判定手段237を含む。第1抽選事前判定手段236は、第1当否判定手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231による各種判定の実行前に、第1抽選値取得手段216が取得した各種乱数を用いて第1特図制御手段251による第1特別図柄の変動開始前に当該変動に関する情報を事前に判定する。第2抽選事前判定手段237は、第2当否判定手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232による各種判定の実行前に、第2抽選値取得手段217が取得した各種乱数を用いて第2特図制御手段252による第2特別図柄の変動開始前に当該変動に関する情報を事前に判定する。
第1抽選事前判定手段236は、第1抽選手段211に係る事前判定用の判定テーブルとして、第1事前当否抽選値判定テーブル、第1事前図柄抽選値判定テーブル、第1事前変動パターン乱数値判定テーブルを保持する。第1抽選事前判定手段236は、第1事前当否抽選値判定テーブルを用いて特図保留手段241に記憶される第1当否抽選値が属する乱数グループを判定する。第1抽選事前判定手段236は、第1事前図柄抽選値判定テーブルを用いて特図保留手段241に記憶される第1図柄抽選値が属する乱数グループを判定する。第1抽選事前判定手段236は、第1事前変動パターン判定テーブルを用いて特図保留手段241に記憶される第1変動パターン抽選値が属する乱数グループを判定する。そしてこれらの判定結果を事前判定結果として一時的に記憶して、後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により事前判定結果に関する情報をサブ基板300に送信する。
図9は、事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。第1抽選事前判定手段236(第1の遊技に関する事前当否判定)は、第1始動口11への入球時に図9(a)の第1事前当否抽選値判定テーブルを参照し、当否抽選値が「0~299」の場合はその旨を示す「1」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「300~2999」の場合はその旨を示す「2」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「3000~56499」の場合はその旨を示す「3」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「56500~65535」の場合はその旨を示す「4」の値を事前当否判定結果として設定する。次に、第1事前図柄抽選値判定テーブル(図示省略)を参照し、第1図柄抽選値が「0~99」の場合はその旨を示す「0」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「100~149」の場合はその旨を示す「1」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「150~189」の場合はその旨を示す「2」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「190~229」の場合はその旨を示す「3」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「230~255」の場合はその旨を示す「4」の値を事前図柄判定結果として設定する。さらに、第1事前変動パターン乱数値判定テーブル(図示省略)を参照し、第1パターン抽選値が「0~9」の場合はその旨を示す「A」の値を事前パターン判定結果として設定する。第1パターン抽選値が「10~29」の場合はその旨を示す「B」の値を事前パターン判定結果として設定する。第1パターン抽選値が「30~255」の場合はその旨を示す「C」の値を事前パターン判定結果として設定する。以上のように第1抽選事前判定手段236(第1の遊技に関する事前当否判定)により設定された事前判定情報は、後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により第1始動口11への入球を示す(第1当否抽選であることを示す)情報、保留の個数を示す情報等の送信タイミングにあわせて演出決定手段303に送信される。
第2抽選事前判定手段237(第2の遊技に関する事前当否判定)は、第2始動口12への入球時に図9(b)の、第2事前当否抽選値判定テーブルを参照し、当否抽選値が「0~299」の場合はその旨を示す「1」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「300~2999」の場合はその旨を示す「2」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「3000~63999」の場合はその旨を示す「3」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「64000~65535」の場合はその旨を示す「4」の値を事前当否判定結果として設定する。次に、第2事前図柄抽選値判定テーブル(図示省略)を参照し、第2図柄抽選値が「0~144」の場合はその旨を示す「0」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「145~149」の場合はその旨を示す「1」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「150~189」の場合はその旨を示す「2」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「190~229」の場合はその旨を示す「3」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「230~255」の場合はその旨を示す「4」の値を事前図柄判定結果として設定する。さらに、第2事前変動パターン乱数値判定テーブル(図示省略)を参照し、第2パターン抽選値が「0~9」の場合はその旨を示す「A」の値を事前パターン判定結果として設定する。第2パターン抽選値が「10~29」の場合はその旨を示す「B」の値を事前パターン判定結果として設定する。第2パターン抽選値が「30~255」の場合はその旨を示す「C」の値を事前パターン判定結果として設定する。以上のように第2抽選事前判定手段237(第2の遊技に関する事前当否判定)により設定された事前判定情報は、後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により第2始動口12への入球を示す(第2当否抽選であることを示す)情報、保留の個数を示す情報等の送信タイミングにあわせて演出決定手段303に送信される。
なお、事前判定手段235による事前判定結果として一時記憶された各種情報は、保留記憶数と同様に、それぞれ4個を上限に所定の事前判定結果記憶領域に記憶する。なお、事前判定結果を保留制御手段240が記憶する保留記憶領域を用いて記憶してもよい。事前判定手段235による事前判定結果を後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により演出決定手段303に送信したことに基づいて当該情報を消去するようにしてもよい。このように、他の領域と共用したり、送信完了に基づいて情報を消去することにより、メイン基板200における記憶領域の効率利用が期待できる。また、事前判定用の判定テーブルとして、事前判定専用のテーブルを設けずに、本判定用の判定テーブルを用いてもよく、第1の遊技に関する事前当否判定と第2の遊技に関する事前判定とで一部または全部が共通の事前判定テーブルを共用してもよい。このように、他の判定テーブルと共用することで、メイン基板200におけるデータ容量の削減が期待できる。なお、事前判定手段235の判定結果として送信する内容は、例えば、当否の判定結果のみを送信するなど、適宜選択することも可能である。また、事前判定手段235により判定することなく、第1抽選値取得手段216、第2抽選値取得手段217で取得した乱数の値を前述のコマンド通信手段205によりサブ基板300に送信し、サブ基板300により事前判定の内容を判断するように構成してもよい。
事前判定手段235は、設定変更装置170により設定される設定値に応じて、当否抽選値と事前当否判定結果との対応関係が異なる事前当否抽選値判定テーブルを参照してもよい。上述の当否判定テーブルと同様、複数の遊技設定に対応する複数種類の事前当否抽選値判定テーブルを用意し、遊技設定の設定値に応じて参照する事前当否抽選値判定テーブルを切り替えてもよい。その他、複数の遊技設定間で共通利用できる事前当否抽選値判定テーブルを用いてもよい。この場合、遊技設定の設定値と事前当否判定結果の値の組み合わせにより当否が事前判定されてもよい。
図10は、遊技設定に対応した事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図(a)は、第1抽選事前判定手段236が参照する事前当否判定テーブルであり、本図(b)は、第2抽選事前判定手段237が参照する事前当否判定テーブルである。当否抽選値が「0~294」の場合には事前当否判定結果が「11」となり、全設定1~6において大当りとなることを示す。当否抽選値が「295」の場合には事前当否判定結果が「12」となり、通常時の設定2以上または確変時の全設定において大当りとなることを示す。当否抽選値が「296」の場合には事前当否判定結果が「13」となり、通常時の設定3以上または確変時の全設定にて大当りとなることを示す。当否抽選値が「297」の場合には事前当否判定結果が「14」となり、通常時の設定4以上または確変時の全設定において大当りとなることを示す。当否抽選値が「298」の場合には事前当否判定結果が「15」となり、通常時の設定5以上または確変時の全設定において大当りとなることを示す。当否抽選値が「299」の場合には事前当否判定結果が「16」となり、通常時の設定6または確変時の全設定にて大当りとなることを示す。また、当否抽選値が「300~2949」の場合には事前当否判定結果が「21」となり、確変時の全設定において大当りとなることを示す。当否抽選値が「2950~2959」の場合には事前当否判定結果が「22」となり、確変時の設定2以上において大当りとなることを示す。当否抽選値が「2960~2969」の場合には事前当否判定結果が「23」となり、確変時の設定3以上において大当りとなることを示す。当否抽選値が「2970~2979」の場合には事前当否判定結果が「23」となり、確変時の設定4以上において大当りとなることを示す。当否抽選値が「2980~2989」の場合には事前当否判定結果が「25」となり、確変時の設定5以上において大当りとなることを示す。当否抽選値が「2990~2999」の場合には事前当否判定結果が「26」となり、確変時の設定6において大当りとなることを示す。さらに、(a)に示す第1当否抽選値が「3000~56499」となる場合、および、(b)に示す第2当否抽選値が「3000~63999」となる場合、事前当否判定結果が「30」となり、全設定において小当りとなることを示す。また、(a)に示す第1当否抽選値が「56500~65535」となる場合、および、(b)に示す第2当否抽選値が「64000~65535」となる場合、事前当否判定結果が「40」となり、全設定において外れとなることを示す。このような事前当否判定テーブルを用いることにより、遊技設定の設定値ごとに適切な事前当否判定結果を示すことができる。
<特別遊技制御手段260>
特別遊技制御手段260は、第1抽選手段211による第1当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。同様に、特別遊技制御手段260は、第2抽選手段212による第2当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。
特別遊技は、大入賞口20の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を10回繰り返す10R大当りと、単位遊技を4回繰り返す4R大当りと、10R大当りおよび4R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。10R大当りは第2当否抽選での大当りであり、4R大当りは第1当否抽選での大当りである。10R大当りおよび4R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を約1.6秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段260は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、10R大当りおよび4R大当りと同様の開放態様で大入賞口20を開放させてもよい。
<小当り遊技制御手段265>
小当り遊技制御手段265は、第1抽選手段211による第1の抽選が小当りを示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。同様に、小当り遊技制御手段265は、第2抽選手段212による第2の抽選が小当りを示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。
小当り遊技においては、単位遊技が1回実行され、1回の単位遊技において大入賞口20を2回開閉する。小当り遊技制御手段265は、1回の開閉あたり大入賞口20を約0.8秒間だけ開放させた後、大入賞口20を閉鎖して小当り遊技を終了させる。
<特定遊技制御手段270>
特定遊技制御手段270は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技制御手段270は、特別図柄が確変への移行を伴う特定大当りの図柄であった場合に、特別遊技の終了後に遊技状態を確変状態、時短状態および入球容易状態へ移行させる。確変状態、時短状態および入球容易状態は、次の大当りが発生するまで継続される。時短状態においては、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示時間が概ね短くなるよう、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段240による当否抽選値の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段240による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の確変および普通図柄の時短、並びに第2始動口12の開放延長の3つの機能のうち少なくともいずれかが実施されることにより、第2始動口12への入球頻度(入球容易性)が向上する。確変状態の間は第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。また、特定遊技制御手段270は、特定大当りとなった場合に第2始動口12を開放延長状態にさせるとともに、その当否抽選が第2当否抽選であった場合に限りさらに開放抽選の当り確率を通常確率状態より高い確変状態へ移行させる。
<開閉制御手段275>
開閉制御手段275は、第2始動口12の普通電動役物90や大入賞口20の開閉を制御する。開閉制御手段275は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド91に開放指示を送り、第2始動口12の普通電動役物90を開放させる。開閉制御手段275は、通常状態においては開放抽選の結果に応じて短開放または長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させ、入球容易状態においては長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させる。第2始動口12の入球容易性を高め、遊技者が持ち玉を減らさずに遊技を継続できるようにするものである。開閉制御手段275は、特別遊技において、大入賞口ソレノイド92に開放指示を送り、大入賞口20を開放させる。
<メイン初期処理実行手段280、メイン電断処理実行手段282、メインエラー検出手段284>
メイン初期処理実行手段280は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時または電源断復帰時におけるメイン基板200の制御開始処理を実行する。メイン電断処理実行手段282は、電源断などの電源異常発生時にメイン基板200における電源断処理などの異常時対応処理を実行する。メインエラー検出手段284は、メイン基板200における異常検知処理を実行する。なお、メイン基板200の制御開始処理、異常時対応処理、および異常検知処理については後述する。
<設定変更手段286、設定確認手段287>
設定変更手段286は、遊技設定を変更するための「設定変更処理」を実行する。設定変更手段286は、設定キーシリンダ171がオン状態のときにRAMクリアスイッチを押しながら電源スイッチ150がオンにされた場合、上述の設定変更状態へ移行させる。設定変更手段286は、設定変更状態へ移行された場合、設定メモリに記憶される設定値を設定表示部173に表示させる。設定変更手段286は、設定変更ボタン172の押下に応じて設定表示部173に表示される設定値を1→2→3→4→5→6→1→・・・のように順番に変更し、設定メモリに記憶される設定値を設定表示部173の表示と同じ値に更新する。設定変更手段286は、設定キーシリンダ171がオフ状態にされた場合、設定変更状態を終了させ、設定表示部173を消灯させる。
設定確認手段287は、遊技設定を確認するための「設定確認処理」を実行する。設定確認手段287は、設定キーシリンダ171がオン状態のときにRAMクリアスイッチが押されずに電源スイッチ150がオンにされた場合、上述の設定確認状態へ移行させる。設定確認手段287は、設定確認状態へ移行された場合、設定メモリに記憶される設定値を設定表示部173に表示させる。設定確認手段287は、上述の設定変更手段286と異なり、設定変更ボタン172が押下されたとしても設定表示部173に表示される設定値を変更せず、設定メモリに記憶される設定値も更新しない。設定確認手段287は、設定キーシリンダ171がオフ状態にされた場合、設定確認状態を終了させ、設定表示部173を消灯させる。
なお、設定メモリで管理する設定値データは「1」~「6」の数値ではなく、代わりに「0」~「5」の数値を用いてもよい。この場合、設定値「0」が設定1に対応し、設定値「1」が設定2に対応し、設定値「2」が設定3に対応し、設定値「3」が設定4に対応し、設定値「4」が設定5に対応し、設定値「5」が設定6に対応してもよい。設定値データの正常値として「0」を用いることにより、RAM異常時にRAMクリア処理をして設定値データを初期値「0」にセットしたときに異常判定されなくなるため、異常時のRAMクリア処理を簡易化できる。また、設定値データを利用して何らかの抽選を実行する場合、例えば、先読み処理において設定値毎に異なるテーブルやデータを選択する場合に、その選択のためのオフセット処理を簡略化できるという利点もある。例えば、設定値データとして「1」~「6」を用いる場合、テーブルやデータ選択のオフセットデータとしてこれらの値をそのまま使用する際には開始アドレスを-1する等の追加処理が必要となる。一方、設定値データとして「0」~「5」を用いる場合には、設定値データの数値をそのままオフセットデータとして使用できる。なお、設定変更手段286および設定確認手段287は、設定値データとして「0」~「5」の数値を用いる場合、設定値データの数値をそのまま設定表示部173に表示してもよいし、設定値データの数値に+1を加えた数値を設定表示部173に表示してもよい。後者の場合、「0」~「5」の数値データが遊技設定における設定1~設定6の数値に変換されて表示されるため、遊技機の管理者にとって分かりやすい表示とすることができる。
<コマンド送信手段>
コマンド通信手段205は、払出等の実行に必要な制御コマンドを払出制御基板155に送信する払出制御コマンド通信手段206と、演出制御等の実行に必要な制御コマンドをサブ基板300に送信するサブ制御コマンド送信手段207を含む。払出制御コマンド通信手段206は、入球判定手段201による各入賞口への入球の判定に基づいて各入賞口に対応した数の賞球の払出を指示する払出コマンドを送信し、メイン基板200で発生したエラーの状態等を示すコマンドを送信する。サブ制御コマンド送信手段207は、図柄変動を開始するにあたり、その図柄変動に対応する抽選の判定結果を図柄変動の制御コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。
サブ制御コマンド送信手段207は、第1特図制御手段251および第2特図制御手段252が第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出決定手段303(サブメイン)へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。また、演出決定手段303(サブメイン)は、演出制御手段304(サブサブ)による装飾図柄の変動表示を制御するために、変動開始コマンドや変動停止コマンドなどを演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304(サブサブ)による変動表示が同期し、連動が保たれる。また、サブ制御コマンド送信手段207は、事前判定手段235による事前判定結果を演出決定手段303へ送信する。事前判定結果は送信バッファに一時保存された後、その抽選に対応する図柄変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず事前判定結果に対応する入賞口(第1始動口11、第2始動口12)の種別情報、保留個数の情報、遊技状態等と併せて演出決定手段303へ送信され、送信バッファから消去または後に上書きされる。これにより、サブ基板300の側にとっては受信した事前判定結果により、図柄変動開始の順番が巡ってくる前にあらかじめ当否結果を推測的に認識できる、いわゆる「先読み」と呼ばれる処理が実現される。なお、サブ基板300が行う事前判定情報に基づく処理等については後述する。サブ制御コマンド送信手段207は、特別遊技制御手段260による特別遊技に関する情報、小当り遊技制御手段265による小当り遊技に関する情報、普図抽選手段213による抽選結果の情報、設定変更手段286により設定される遊技設定の設定値情報をサブ基板300に送信する。また、サブ制御コマンド送信手段207は、メイン初期処理実行手段280およびメインエラー検出手段284等による初期処理に関する情報やエラーに関する情報等、メイン基板200での各種制御、または、メイン基板200に送信される各種信号等に関する情報を適宜、サブ基板300に送信する。
図11は、サブ基板の構成を示すブロック図である。サブ基板300は、図柄態様決定手段301、パターン記憶手段302、演出決定手段303、演出制御手段304、計時手段307、演出設定手段308、サブ初期処理実行手段360、サブ電断処理実行手段362、サブエラー検出手段364、コマンド受信手段370、サブ側事前判定手段371を備える。
パターン記憶手段302は、装飾図柄61の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄61の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当りへの期待度の高さを変動表示の停止前に予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
コマンド受信手段370は、コマンド通信手段205から送信される各種コマンドを受信し、サブ側事前判定手段371は、コマンド通信手段205から送信される事前判定結果を保持する。演出決定手段303は、通常演出決定手段373と先読み演出決定手段374を含む。通常演出決定手段373は、コマンド通信手段205から送信される第1当否抽選の判定結果または第2当否抽選の判定結果の情報に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカー108、装飾ランプ111等に出力する演出内容を決定する。演出決定手段303は、コマンド通信手段205から送信される遊技設定の設定値に応じて演出内容を決定する。先読み演出決定手段374は、コマンド通信手段205から送信される事前判定結果に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカー108、装飾ランプ111等に出力する演出内容を決定する。通常演出決定手段373は、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により決定され、コマンド通信手段205から送信された特別図柄の変動パターンに対応する複数の変動演出パターンの中からいずれかを選択してパターン記憶手段302から読み出す。通常演出決定手段373は、読み出した変動演出パターンの情報を演出制御手段304へ送る。通常演出決定手段373は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。なお、コマンド通信手段205から送信される事前判定結果を参照して通常演出決定手段373により変動演出パターンを決定する場合があってもよく、先読み演出決定手段374による先読み演出の内容と併せて変動演出パターンを決定する場合があってもよい。先読み演出決定手段374は、コマンド通信手段205からの事前判定結果と、サブ基板300に保持する過去の事前判定結果や遊技状態情報等に基づいて本判定の結果をより精度よく特定し、その特定した結果に基づいて本判定前から先読み演出を実行するか否か、および、その実行内容を決定する。具体的には、先読み演出決定手段374は、現在の遊技状態が確率変動遊技中であるかを判定した上で、今回受信した事前判定結果より前の事前判定結果に基づいて通常遊技状態に移行するか否かを判定する。その判定結果を踏まえ、今回受信した事前判定結果に係る本判定の当否結果や選択される変動パターン等を特定し、当該特定結果に基づいて先読み演出の実行可否、先読み演出の実行内容を決定する。なお、演出決定手段303は、通常演出決定手段373と先読み演出決定手段374とが協同している部分が多いため、特に必要な部分を除き、両者を包括した演出決定手段303として説明する。
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
図柄態様決定手段301は、装飾図柄61の停止図柄の組合せとその配置を、第1抽選手段211または第2抽選手段212による抽選の判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段301は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出制御手段304へ送信する。図柄態様決定手段301は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄61の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が4R大当りまたは10R大当りの特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が4R大当りや10R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。
装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動演出パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当りとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当り図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動演出パターンを選択する。
時短状態において、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により選択された変動パターンが時短用のパターンであった場合、演出決定手段303は時短用の演出内容が定められた変動演出パターンを選択する。時短用の演出内容は、時短または確変により遊技者に有利な状態であることを印象づける背景映像や音声が出力される演出である。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、役物を動作させる演出パターン、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当りへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄61の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターン(リーチ後予告)と、装飾図柄61が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターン(リーチ前予告)とがある。
演出決定手段303は、当否抽選の判定結果または事前判定結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定して事前演出設定をするとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段303は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の判定結果または事前判定結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当りの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の判定結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当りへの期待度の高さを示唆することができる。
演出制御手段304は、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄61を含む演出画像を変動表示させる。演出制御手段304は、装飾図柄61の変動開始コマンドを受け取ったことを新たな装飾図柄の変動表示の開始条件とする。演出制御手段304は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段303により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を図柄変動の演出に重畳させる形で演出表示装置60へ表示させる。
演出制御手段304は、第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保し、第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方について抽選値が保留されていた場合は第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて装飾図柄の変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその装飾図柄の変動も開始しない。このように演出制御手段304は、装飾図柄61の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
演出制御手段304は、装飾ランプ111の点灯および消灯や、可動役物66の動作をさらに制御する。演出制御手段304は、演出表示制御手段305、音声制御手段306、ランプ制御手段309を有する。演出表示制御手段305は、演出表示装置60への表示を制御し、音声制御手段306は、スピーカー108からの音声出力を制御する。ランプ制御手段309は、装飾ランプ111の点灯および消灯を制御する。
第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動中、演出表示装置60には図柄変動中であることを示す画像を表示する必要がある。通常、ある程度の大きさを持つ通常サイズの装飾図柄61を変動表示させるが、通常サイズの装飾図柄61の変動表示の視認性を阻害する態様で、装飾図柄61の変動以外を主要な演出内容とする特殊な演出を表示させてもよい。この場合、通常サイズの装飾図柄より小さいサイズの装飾図柄である代替図柄を変動表示させることにより図柄変動中であることを遊技者に提示する。以下、単に装飾図柄と呼ぶ場合は通常サイズの装飾図柄を意味するが、代替図柄と区別する場合、通常サイズの装飾図柄を「通常装飾図柄」や「メイン装飾図柄」とも呼ぶ。
代替図柄は、通常装飾図柄の視認性が阻害される間、例えば通常装飾図柄が非表示となる間に表示される。代替図柄は、当否判定結果を演出的に示唆するための装飾図柄の一形態であり、通常装飾図柄よりも簡略化(言い換えれば簡易化、簡素化)された表示形態を有し、通常装飾図柄よりも簡略化された変動過程にて表示される。代替図柄は、通常装飾図柄の図柄種類を示す部分に対応した外観上の表示形態を有し、例えば、図柄種類を示す数字、文字、記号を表す表示形態を有する。また代替図柄は、通常装飾図柄が変動表示される領域よりも狭い領域で変動表示され、典型的には図柄以外の要素によるメイン演出を阻害しにくい位置、例えば演出表示装置60の画面の隅で変動表示される。代替図柄は、通常装飾図柄よりも相対的に小さく表示されるが、少なくとも図柄種類が外観上識別可能となる表示形態を有する。なお代替図柄は、通常装飾図柄をそのまま縮小したものでもよく、サイズ以外は通常装飾図柄と同一であってもよい。
複数の通常装飾図柄の代わりに表示される複数の代替図柄は、変動終了時の停止態様の組合せによって当否抽選の結果が遊技者に有利な状態となる期待度の高さを示唆する。例えば、複数の代替図柄は、3つの代替図柄のうち2つの図柄種類が揃ったリーチ状態となることによって当該変動における大当りの期待度が高いことを示唆する。また、リーチ状態となる左右図柄が「3」や「7」などの期待度が相対的に高いことを示唆する特定種類の図柄となることや、「1」や「2」などの期待度が相対的に低いことを示唆する種類の図柄となることによって、そのリーチ状態の期待度の高低を示唆してもよい。なお代替図柄は、外観上、確定的な停止状態になることはなく、微小な揺れが維持される仮停止状態になる。代替図柄の仮停止後に、代替図柄に代えて通常装飾図柄を表示させ、その通常装飾図柄を確定停止の状態で表示させてもよい。また、通常装飾図柄と代替図柄を排他的に表示するのではなく、表示期間の重複があってもよい。さらにまた、通常装飾図柄の視認性が阻害される所定の演出時に、通常装飾図柄の変動表示を継続するとともに代替図柄の変動を表示させてもよい。代替図柄とは異なり、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動中に演出表示装置60の所定の領域において、代替図柄と同程度かそれよりも小さい画像にて特別図柄が変動中であることを示唆する簡易図柄を変動表示してもよい。簡易図柄は、通常装飾図柄と同様に3つの図柄組合せの変動表示で構成してもよいし、一つの図柄の変動表示で構成してもよいし、単なる記号(「○」「×」など)を順次切り替える形で構成してもよい。簡易図柄は通常装飾図柄や代替図柄の変動表示態様とは関連性を持たせず、特別図柄の変動開始から変動終了まで一定の変動を表示し、停止表示時には通常装飾図柄の停止表示態様と関連した表示をしてもよい。なお、簡易図柄は、特別図柄の変動表示中であることの示唆および特別図柄の結果が最低限報知されるものであればよく、2つの図柄組合せで表示するものなど適宜変更可能である。また、簡易図柄を「サブ装飾図柄」「サブ装図」「ミニ装飾図柄」「ミニ装図」などと呼んでもよい。演出表示装置60とは別に簡易図柄と同等の表示をLED等の発光態様によって示す第4図柄と呼ばれる装飾図柄の変動表示を用いてもよい。第4図柄は、演出表示装置60に不具合が発生した場合などにおいて、遊技の進行(特別図柄の変動中表示、結果表示)を示すために用いられる。第4図柄の表示態様の一例として、LEDが「白」、「青」、「緑」、「黄」、「橙」、「赤」と順次点灯(消灯を含む点滅としても可)していくことで変動表示してもよいし、特別図柄の種類に応じてある単色で点滅することで変動表示を示唆し、停止表示した際の発光色で外れや大当りの種類を示唆してもよい。
計時手段307は、遊技に使用する時間情報を出力する計時回路である。計時手段307は、電源投入時からの時間をカウンタで計測して時間情報として出力するタイマ回路である。ただし、電池を内蔵してぱちんこ遊技機100の電源オフ時や停電時も電池によって日時を計測し続けられるリアルタイムクロック回路でもよい。リアルタイムクロック回路の場合、個体差や時刻ズレによって遊技台ごとの時刻に微差が生じる可能性があるのに対し、タイマ回路の場合、同時に電源投入する限り複数の遊技台の間で時刻の差が生じる可能性は小さい。
演出決定手段303は、計時手段307により出力される時間情報が所定の時間を示したことを契機とする所定タイミングに開始する同調演出を実行する。同調演出は、図柄変動の変動期間や遊技状態とは実質的に非同期の期間である同調演出期間にて演出表示装置60に表示させる演出である。同調演出期間は数分間に及び、その長さは1回分の図柄変動時間よりも長く、複数回の図柄変動期間を包含し得る。同調演出の演出パターンはパターン記憶手段302に格納されており、その演出パターンには所定の楽曲と映像の再生が定められている。同調演出の演出パターンは複数種類用意され、月、日付、曜日、時刻などの日時によって異なる種類の演出パターンが選択され得る。
同調演出は通常遊技中か特別遊技中かを問わず実行される。ここで「通常遊技中」には、いわゆる待機デモ画面の表示中も含まれる。すなわち「通常遊技中」には、(1)図柄が変動表示されている「変動表示中通常遊技」、(2)図柄の変動表示中ではなく待機デモ画面の表示中でもない「変動停止中通常遊技」、(3)図柄の変動表示中ではなく待機デモ画面の表示中である「待機デモ画面表示中通常遊技」、が含まれる。(1)~(3)のいずれの期間中も同調演出は実行され得るが、(2)および(3)のときは同調演出における音量低減や輝度低減などの制御をする出力態様が(1)のときとは異なり得る。また、待機デモ画面表示中は、遊技者による演出ボタン109や十字キー110の操作によって後述の携帯連携システムに関する情報を入力でき、その操作入力があったときは同調演出の映像および音声の出力が抑制され、携帯連携システムによる演出カスタマイズなどの画面表示が優先される。
同調演出は、例えば所定の楽曲の演奏や映像を所定の時間(「同調演出開始時間」と呼ぶ)に再生する演出である。同調演出を再生する契機となる時間は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時間であってもよいし、標準時を基準とした毎正時または正時半の時刻であってもよい。あるいは、日付または曜日によって異なり得る時刻が設定されてもよく、「1時間ごと」のように一定間隔ではなく、最初は1時間後、次は3時間後、というように間隔が異なったり、その間隔が日付や曜日によって異なったりしてもよい。遊技店ごとに遊技店員によって時間を指定できる可変設定であってもよい。ただし、同じ遊技店に設置される複数台の同一機種間において少なくとも同じ時刻で同じ同調演出が実行されるようあらかじめ設定される。例えば、電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時間を契機とする仕様の場合、遊技店においては複数台を同時に電源投入する。これにより、所定時間となったことを契機にそれら複数の遊技台において一斉に同じ同調演出が実行される。その結果、あたかも複数台で同期しているように同時に演出が表示され、同時に同じ楽曲や映像が流れることでその場でライブ演奏や映画の上映がなされているかの如く臨場感のある相乗的な演出効果が得られる。
同調演出の機能は同じ機種の別の遊技台にも同様に内蔵されており、同じ遊技島における複数の遊技台は毎日遊技店員によって同時に電源投入される。そして、同時に電源投入される複数の遊技台はすべてほぼ同時に同調演出開始時間を迎えることとなり、一斉に同時進行で同調演出を実行し得ることになる。これを複数台同期演出と呼ぶ。その場合、映像の表示が複数台で同調するだけでなく、効果音や背景音楽の出力もまた複数台で同調することとなり、同調する台数が多いほど一斉に演出を実行することによる相乗効果も高まる。
演出設定手段308は、遊技者の遊技履歴を記憶する。遊技履歴とは、遊技結果の履歴および演出結果の履歴を含む。遊技結果の履歴は、打球数、賞球数、大当り回数、確変回数、時短回数といった遊技の結果として遊技者が得られる出玉につながる遊技の結果である。演出結果の履歴は、遊技上の利益とは異なり、演出の内容や種類を変更できる権利や特定種類の演出を出現しやすくできる権利が付与されるといった利益を獲得するために記録される演出上の得点等の情報である。例えば、所定の演出の出現回数やミニゲームの結果などを得点化して遊技者に付与するために、その得点や遊技履歴を示す符号化情報、例えば二次元コードを画面に表示する。その二次元コードを遊技者が自分の携帯端末のカメラで読み取って復号すると、復号により得られた得点や遊技履歴の情報が遊技者の携帯端末に蓄積される。二次元コードを介した遊技機と遊技者の携帯端末との連携システムについては後述する。なお、ここでいう得点は、後述の演出カスタマイズの幅を広げるために必要となるもので、得点が所定の累積値に達すること(例えば1000ポイントに到達することや、100ポイント到達ごと、など)を契機として、カスタマイズ可能な項目が増加する仕様である。
演出設定手段308は、遊技者の選択指示および遊技履歴に基づき、演出カスタマイズとして複数種類の演出内容の選択肢からいずれを選択するかの設定を記憶する。例えば、特別遊技中に表示させる演出パターンとして、表示されるモチーフやキャラクタや楽曲が異なる複数種類の演出パターンがパターン記憶手段302に用意され、そのうちいずれの演出を表示させるかを遊技者に選択させることとする。または、図柄変動させる装飾図柄に含まれる絵柄のデザインとして複数種類のモチーフまたはキャラクタの絵柄がパターン記憶手段302に用意され、そのうちいずれの絵柄を表示させるかを遊技者に選択させることとする。それらの場合に、待機デモ画面の表示中に遊技者による演出ボタン109や十字キー110の操作を受け付け、その操作を介して演出パターンの選択がなされると、演出設定手段308はその選択内容を記憶する。演出決定手段303は、演出設定手段308により記憶された設定に応じて、特別遊技中の演出パターンの種類を選択する。
サブ初期処理実行手段360は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時または電源断復帰時におけるサブ基板300の制御開始処理を実行する。サブ電断処理実行手段362は、電源断などの電源異常発生時にサブ基板300における電源断処理などの異常時対応処理を実行する。サブエラー検出手段364は、サブ基板300における異常検知処理を実行する。サブエラー検出手段364が電源断を検出すると、サブ電断処理実行手段362は、電源断処理としてRAMのデータをバックアップ用RAMにバックアップする。
図12は、携帯連携システムの概略を模式的に示す図である。携帯連携システムの前提として、遊技者はあらかじめ携帯端末354で専用サイトが設けられた遊技履歴サーバ358にアカウントおよびパスワードを設定することでユーザ登録しておく。遊技開始時において遊技者により演出ボタン109が押下されたとき、演出表示制御手段305が演出表示装置60の画面に遊技履歴サーバ358の専用サイトのアドレスを符号化した二次元コード350を表示させ、それを遊技者に携帯端末のカメラで読み取らせて遊技履歴サーバ358の専用サイトにアクセスさせる。その専用サイトから遊技者の識別情報や演出得点履歴を符号化した文字情報(これを「パスワード情報」とも呼ぶ)が携帯端末に送信され、携帯端末の画面に表示される。そのパスワード情報の入力画面を演出表示制御手段305が演出表示装置60に表示させ、十字キー110等のボタン操作を介して遊技者に入力させる。入力されたパスワード情報を演出設定手段308が復号して遊技者の識別情報や演出得点履歴として登録することにより、その遊技者の前回までの遊技内容や演出得点状態を引き継ぐことができる。このパスワード情報の入力が、その遊技者の遊技履歴の記録開始指示および各種演出要素を選択する演出カスタマイズの開始指示となる。以降、ぱちんこ遊技機100においては遊技や演出の進行に伴い、演出設定手段308がその遊技者に対して演出上の利益として付与する得点を随時加算して演出得点履歴として累積させるとともに、遊技者は随時、演出カスタマイズを実施して、各種演出要素として好みの要素を選択して設定することができる。演出上の得点付与は、図柄変動ごとに加算することを基本とし、特別遊技への移行期待度が高い演出種類ほど高い得点を付与し、特別遊技へ移行したときも高い得点を付与する。
演出カスタマイズとして、遊技者は累積的に獲得した得点の一部を利用し、その利用するポイント数に応じて、演出表示装置60に表示される演出内容を構成する色、背景、形状、キャラクタ、楽曲などの演出要素を好みの種類に変更することができる。演出設定手段308は、遊技者によるボタン操作を介した演出要素の変更指示を受け取り、その指示に応じて各種演出要素を変更する。カスタマイズできる演出要素は、その要素ごとに複数種類の項目が用意され、項目ごとに必要なポイント数として異なる値が設定されている。したがって、累積された得点が所定値に達することを契機にカスタマイズ可能な項目が増え、あるいはカスタマイズ可能項目を増加させるチャンスが付与されることとなる。遊技者が遊技ないし演出カスタマイズの終了指示としてボタン操作をすると、演出設定手段308は、演出上の特典や演出得点履歴などの情報を符号化した二次元コード350を生成し、これを演出表示制御手段305が演出表示装置60に表示する。その二次元コード350を遊技者が自身の携帯端末のカメラで読み取り、その読み取った二次元コード352を復号することにより情報を取得して携帯端末354に蓄積できる。またその情報は携帯端末354から専用サイトのある遊技履歴サーバ358へネットワーク356を経由して送信され、自身のアカウント情報と紐付けられて管理される。このように、演出上の特典や演出得点履歴などの情報が二次元コード350の表示およびその読み取りという伝送手段を介して携帯端末354へ伝達され、遊技履歴サーバ358にて管理されることで、次回の遊技で遊技や演出の内容を引き継ぐことができる。また、長く遊技を続けることで図柄変動回数や演出回数が増える分、得点を得ることができる。
図13は、メイン基板200およびサブ基板300のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。メイン基板200は、メインCPU290、メインRAM291、メインROM292などの電子部品を含む。メインROM292には、遊技動作全般を制御するためのメイン制御プログラムおよびデータがあらかじめ格納される。メインROM292からメイン制御プログラムまたはデータがメインRAM291へ読み込まれ、メイン制御プログラムがメインCPU290によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。各入球口からの入球信号や払出制御基板155からの払出信号などは図示しない各種インタフェースを介してメインCPU290により取得される。メインCPU290は、図示しない各種駆動回路により各入賞口ソレノイドや第1特別図柄表示部41、第2特別図柄表示部42などの外部装置を駆動制御する。また、メインCPU290からサブ基板300へは、演出制御に必要な命令が当否抽選の結果や図柄の決定結果、変動パターンの決定結果などの情報とともに送信される。メイン基板200からサブ基板300へは、一方向通信で信号が送信される。
メイン基板200からサブ基板300へ送信する命令データは、いわゆるMODEデータと呼ばれる1バイトの命令種別データと、いわゆるEVENTデータと呼ばれる1バイトの命令内容データとの組合せによる2バイト構成である。メイン基板200は、命令種別データおよび命令内容データを対応付けてサブ基板300へ送信することで一命令を送ることができる。命令種別データは、命令の種別を示すビット列であり、あらかじめ命令の種別ごとに開発段階で一意の種別コードを割り当ててある。命令内容データは、命令の内容を示すビット列である。命令種別データおよび命令内容データの最上位ビットは命令種別データと命令内容データのいずれであるかを示す識別ビットであり、最上位ビットが1のときは命令種別データであることを示し、最上位ビットが0のときは命令内容データであることを示す。
メイン基板200からサブ基板300への通信は、1回のデータ送信につき1バイトのデータを送信する仕様のため、2バイトの命令データを送信するために1バイトずつ2回の送信が必要となる。1回目の通信で上位バイトであるMODEデータを送信し、2回目の通信で下位バイトであるEVENTデータを送信する。ノイズ等の影響による通信失敗の可能性を考慮し、メイン基板200は同じデータを連続で送信し、サブ基板300により同じデータが2連続で読み込まれた時点でそのデータの送受信の完了を確定する。2連続で読み込まれるまではメイン基板200は同じデータを繰り返し送信し、最大5回まで送信する。
サブ基板300は、サブCPU310、サブRAM311、サブROM312、演出制御装置313などの電子部品を含む。サブROM312は、演出過程が定義された演出パターンデータや演出表示過程が定義された表示パターンデータなどを含むサブ制御プログラムを保持するデータ格納手段の一つである。サブROM312から演出パターンデータ、表示パターンデータ、音声パターンデータを含むサブ制御プログラムがサブRAM311へ読み込まれ、そのサブ制御プログラムによる演出制御がサブCPU310によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。演出ボタン109などの外部装置からの信号は図示しない各種インタフェースを介してサブCPU310により取得される。サブCPU310は、演出パターンデータにしたがって、演出制御装置313、図示しない各種駆動回路や制御回路により演出表示装置60、スピーカー108、装飾ランプ111、可動役物66などの外部装置を駆動して表示出力、音声出力、ランプ点灯、役物動作による演出を制御する。サブCPU310は、表示パターンデータおよび音声パターンデータを演出制御装置313へ送信する。なお、本実施例ではサブ基板300が演出制御装置313を内包する例を説明するが、サブ基板300と演出制御装置313とは基板として一体化していることを要さず、分離して互いに接続された別個の基板として形成されてもよい。
図14は、演出制御装置313のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。演出制御装置313は、制御CPU320、制御RAM322、データROM324、表示制御回路326、音声制御回路314を含む。データROM324は、演出表示に用いられる演出画像データおよびモーションデータや、音声出力に用いられる音声データなどの素材データをデータ圧縮した状態で保持するデータ格納手段の一つである。演出画像データは、当否抽選の判定結果などを示す演出オブジェクトとして変動表示や演出表示に用いられる画像であり、例えば装飾図柄変動に用いる装飾図柄のスプライト画像、予告演出に用いるスプライト画像、各種演出に用いる動画といった素材画像である。モーションデータは、各種演出に用いる画像に所定タイミングで演出的な動作を加える場合のその動作が定義されたデータである。音声データは、演出中に出力される楽曲、背景音、効果音、キャラクタのセリフといった音声のデータである。
サブCPU310から送られた表示パターンデータに基づいて、その表示パターンデータに指定された演出画像データやモーションデータがデータROM324から制御RAM322へ読み出され、その演出画像データやモーションデータを用いた演出表示が制御CPU320によって実行される。その結果、制御CPU320から表示制御回路326へ演出表示に関するコマンド、演出画像データ、モーションデータが送信され、表示制御回路326により表示制御がなされる。同様にして、制御CPU320から音声制御回路314へ音声出力に関するコマンド、音声データが送信され、音声制御回路314により音声出力制御がなされる。
表示制御回路326は、デコーダ332、描画メモリ334、描画回路336、フレームバッファ338、表示回路340を含み、それぞれがバス330を介して接続される。本図のバス330は、便宜上、システムバス、データバス、アドレスバスなどのバスを包括的に示したものである。
制御CPU320から送られた演出画像データやモーションデータは描画メモリ334に格納され、それらのデータのうち圧縮されたデータはデコーダ332によって復号される。描画メモリ334は、演出画像データやモーションデータをデコーダ332により復号する場合のワークエリアとして用いられたり、描画回路336による描画処理や画像処理を実行する場合のワークエリアとして用いられたりするVRAM(VideoRAM)である。
描画回路336は、描画メモリ334に格納されたデータを用い、制御CPU320から送られたコマンドを順に実行して表示用画像を生成し、その生成された表示用画像を動画像のフレームとしてフレームバッファ338に格納する。フレームバッファ338は、演出表示装置60へ出力すべき動画像のフレームを一時的に格納するバッファメモリとしてのVRAMである。
表示回路340は、フレームバッファ338に格納された表示用画像を格納された順に映像信号の形で演出表示装置60へ出力する。フレームバッファ338は、例えば2フレーム分のメモリ領域を有し、表示回路340が1フレーム分のメモリ領域から表示用画像を出力する間に、描画回路336が次の表示用画像を生成して、もう1フレーム分のメモリ領域に格納する。
なお、データROM324には、表示制御回路326によりなされる表示制御過程が定義された「詳細表示パターンデータ」が保持されている。このとき、サブCPU310から送られる表示パターンデータは、演出表示過程の概要が定義される「概略表示パターンデータ」ということができる。例えば、概略表示パターンデータには、装飾図柄の変動開始および変動停止タイミングや、複数の動画像の再生順序や、再生開始および停止のタイミングなど、一連の演出表示過程の大まかな流れが定義される。一方、詳細表示パターンデータには、装飾図柄の変動表示を実現するためのスプライト画像の表示順序や、モーションデータに基づく動画像を表示するためのフレーム単位での表示処理順序など、細かな表示制御過程が定義される。
演出制御装置313は、サブCPU310から送られた「概略表示パターンデータ」に基づく表示制御をする場合、その処理に必要な「詳細表示パターンデータ」をデータROM324から読み出し、双方の表示パターンデータを用いて表示処理を実行する。したがって、演出制御装置313は、「概略表示パターンデータ」および「詳細表示パターンデータ」を含む表示パターデータに基づいて表示制御処理を実行するということができる。そこで、本明細書においては、明示的に言及しない限り、サブROM312に格納される「概略表示パターンデータ」とデータROM324に格納される「詳細表示パターンデータ」を区別せず、単に「表示パターンデータ」という。例えば、演出制御手段が、データ格納手段に保持される表示パターンデータに基づき特定の処理をするという場合、この表示パターンデータには、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」を含むものとする。なお、変形例においては、表示パターンデータが、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」とに分かれておらず、双方を兼ねる表示パターンデータがサブROM312またはデータROM324に保持されていてもよい。
本実施例では、演出制御装置313のハードウェア構成として、制御CPU320、制御RAM322、データROM324および表示制御回路326が含まれる構成を示している。変形例においては、制御CPU320、制御RAM322、データROM324および表示制御回路326が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、表示制御回路326によって実行されるとした処理が、制御CPU320、制御RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。例えば、演出制御装置313に含まれる制御CPU320が、表示制御回路326に含まれるデコーダ332、描画回路336、表示回路340により実行されるとした処理を実行してもよい。また、演出制御装置313に含まれる制御RAM322が描画メモリ334やフレームバッファ338の機能を兼ねてもよい。その他、演出制御装置313に表示制御回路326が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、表示制御回路326により実行されるとした処理が、制御CPU320、制御RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。
また、本実施例では、サブ基板300のハードウェア構成として、サブCPU310、サブRAM311およびサブROM312の他に、演出制御装置313が含まれる構成を示している。変形例においては、サブCPU310、サブRAM311、ROM312および演出制御装置313が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、演出制御装置313によって実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。例えば、サブCPU310が制御CPU320の処理を実行してもよいし、サブRAM311が制御RAM322の機能を兼ねてもよいし、サブROM312がデータROM324の機能を兼ねてもよい。その他、サブ基板300に演出制御装置313が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、演出制御装置313により実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。
図15は、ぱちんこ遊技機におけるメイン基板200の制御開始処理を示すフローチャートである。この制御開始処理は、メイン初期処理実行手段280により実行されるが、以降、メイン初期処理実行手段280として機能するメインCPU290が実行するものとして説明する。電源スイッチ150が投入されると、メインCPU290は、スタックポインタを設定し(S100)、メインRAM291へのアクセスを許可し(S102)、メインCPU290の内蔵レジスタの設定などのハードウェアに関する初期設定を実行する(S104)。
メインCPU290は、設定キーの操作状態を確認し、設定キーがON状態であれば(S105のY)、RAMクリアスイッチの操作状態を確認する。RAMクリアスイッチがONされていれば(S122のY)、設定変更処理を実行する(S124)。一方、RAMクリアがOFFであれば(S122のN)、設定確認処理を実行する(S126)。なお、S105にいて、設定キーがOFF状態であれば(S105のN)、S122~S126の処理をスキップする。
つづいて、RAMクリアスイッチの操作状態、電源断情報フラグの値、及びメインRAM291に格納されているデータの状態に応じて、電源断復帰処理又はメインRAM291の初期化処理を実行する。具体的には、RAMクリアスイッチがONされず、かつ、電源断情報フラグの値と、メインRAM291に格納されているデータとの双方が正常であった場合は、電源断復帰時の処理を実行する。それ以外の場合、すなわち、RAMクリアスイッチがONされた場合、又は、RAMクリアスイッチがONされなかった場合でも、電源断情報フラグと、メインRAM291に格納されているデータとのいずれかが正常でなかった場合は、メインRAM291の初期化処理を実行する。
メインCPU290は、RAMクリアスイッチの操作状態を確認し、RAMクリアスイッチがONされた場合(S106のY)、メインRAM291を初期化する(S116)。RAMクリアスイッチがONされなかった場合(S106のN)、メインCPU290は、電源断情報フラグの値を確認する(S108)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致しなければ(S108のN)、メインRAM291を初期化する(S116)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致すれば(S108のY)、メインRAM291に格納されているデータを検査する(S110)。後述するように、前回の電源断時に処理が正常に終了していれば、メインRAM291に格納されていたデータのチェックサムがメインRAM291に格納されているので、メインCPU290は、チェックサムを用いてメインRAM291のデータを検査する。メインRAM291に格納されているデータが正常でなければ(S112のN)、メインRAM291のデータを初期化する(S116)。メインRAMに格納されているデータが正常であれば(S112のY)、電源断前の状態に復帰するための処理を実行する(S114)。
電源断復帰処理(S114)において、電源投入が正常に行われたことを示す電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、各種エラーの初期設定及び払出制御基板155との通信初期設定を実行する。つづいて、電源断前の未送信分のコマンド要求をクリアし、遊技状態を示す各種情報のコマンド送信を要求する。つづいて、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。つづいて、第2始動口12及び大入賞口20の開放/閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させる。つづいて、特別図柄の確率変動機能の作動状態を報知するための処理を実行する。
RAM初期化処理(S116)において、電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、メインRAM291の全領域を0でクリアし、メインRAM291の初期設定及び演出表示器の初期化を実行する。なお、S116の初期化処理では、設定変更装置170の設定メモリに記憶される設定値はクリアされず、S124の設定変更処理で設定された設定値がそのまま保持される。
電源断復帰処理(S114)又はRAM初期化処理(S116)が終了すると、後述する割込処理を起動するためにカウント値をセットし、割込タイマの動作を開始させる(S118)。これにより、以降、所定の時間(例えば4ミリ秒)ごとにタイマ割込が発生し、後述する割込処理が実行される。つづいて、メインCPU290は、遊技機を管理するためのメイン処理を実行する(S120)。
図16は、図15におけるS124の設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。遊技設定の設定値が記憶されるべき設定メモリの値を確認し、設定メモリ値が正常でなければ(S132のN)、設定値を初期化して初期値にする(S134)。設定値データとして「1」~「6」を用いる場合、初期値として「1」をセットし、設定値データとして「0」~「5」を用いる場合、初期値として「0」をセットする。設定メモリ値が正常であれば(S132のY)、S134の処理をスキップする。つづいて、設定変更状態へ移行し(S136)、設定メモリに記憶された設定値を設定表示部173に表示させる(S138)。設定変更ボタン172による変更操作があれば(S140のY)、設定表示部173に表示される設定値を更新するとともに、設定メモリに記憶される設定値を更新する(S142)。変更操作がなければ(S140のN)、S142の処理をスキップする。設定キーがONのままであれば(S144のN)、S138~S142の処理を繰り返す。設定キーシリンダ171に挿入される設定キーが元に戻されてOFFになれば(S144のY)、設定表示部173を非表示にして設定値が視認できない状態にし(S146)、リターンする。
図17は、図15におけるS126の設定確認処理を詳細に示すフローチャートである。遊技設定の設定値が記憶されるべき設定メモリの値を確認し、設定メモリ値が正常でなければ(S152のN)、設定値を初期化して初期値にする(S154)。設定メモリ値が正常であれば(S152のY)、S154の処理をスキップする。設定確認状態へ移行し(S156)、設定メモリに記憶された設定値を設定表示部173に表示させる(S158)。設定キーがONのままであれば(S160のN)、S158の処理を繰り返して設定値の表示を継続し、設定キーがOFFになれば(S160のY)、設定表示部173を非表示にして設定値が視認できない状態にし(S162)、リターンする。
図18は、図15におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。メインCPU290は、タイマ割込をいったん禁止し(S200)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させ(S202)、電源断を監視する(S204)。図示しない電源電圧監視回路において電源基板158から供給される電源電圧の低下が検出されると、電源電圧監視回路からメインCPU290に無条件割込要求信号が入力されることにより実行される電源断記憶処理において、電源断確認データが電源断確認フラグに格納される。したがって、メインCPU290は、電源断確認フラグの値を監視し(S204)、電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致する場合は(S206のY)、電源断のための処理を実行するために、S212に進む。電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致しない場合は(S206のN)、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新するため、初期値乱数更新処理を実行し(S208)、タイマ割込を許可して(S210)、S200に戻る。以降、S200~S210が繰り返される。タイマ割込が禁止されている間(S202~S208)にタイマ割込が発生した場合、S210においてタイマ割込が許可された後に、後述する割込処理を実行する。
S206において電源断が検知されると(S206のY)、メインCPU290は、ウォッチドッグタイマをリスタートさせ(S212)、電源断情報フラグの内容を確認する(S214)。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致しない場合は(S214のN)、電源投入時のデータが正常に保存されていないと判断し、電源断異常データを電源断情報フラグに格納して(S216)、S222に進む。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致する場合は(S214のY)、電源投入時のデータが正常に保存されていると判断し、電源断正常データを電源断情報フラグに格納する(S218)。つづいて、次回の電源投入時に、バックアップされたメインRAM291のデータを検査するために、メインRAM291に格納されているデータのチェックサムを算出してメインRAM291に格納する(S220)。つづいて、メインRAM291へのアクセスを禁止して(S222)、電源が落ちるまでループする。なお、上記の電源断時の処理は、メインCPU290により実現されるメイン電断処理実行手段282が実行する。
図19は、割込処理の詳細を示すフローチャートである。メイン処理(S120)においてタイマ割込が発生すると、メインCPU290は割込処理を実行する。まず、割込動作条件を設定し(S300)、ウォッチドッグタイマをリスタートさせる(S302)。つづいて、遊技機を管理するため、入力処理(S304)、各種乱数更新処理(S306)、初期値更新型乱数更新処理(S308)、初期値乱数更新処理(S310)、タイマ減算処理(S312)、第2始動口有効期間設定処理(S314)、入賞監視処理(S316)、賞球制御処理(S318)、普通図柄作動ゲート監視処理(S320)、普通図柄制御処理(S322)、普通図柄変動開始監視処理(S324)、始動口監視制御処理(S326)、特別図柄制御処理(S328)、特別電動役物制御処理(S330)、大入賞口有効期間設定処理(S332)、特別図柄変動開始監視制御処理(S334)、異常検知処理(S336)、入球通過時間異常検出処理(S338)、遊技状態表示処理(S340)、ハンドル状態信号検査処理(S342)、LED出力処理(S344)、発射制御信号出力処理(S346)、試験信号出力処理(S348)、ソレノイド出力処理(S350)、演出制御コマンド送信処理(S352)、外部情報出力処理(S354)を順に実行し、次回のタイマ割込を許可して(S356)、リターンする。
入力処理(S304)において、遊技盤面に取り付けられているスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、扉・枠の開放信号、磁気検知信号、電波検知信号、及びタッチ状態信号の入力ポートのデータを監視し、入力状態を示すデータを作成してメインRAM291に格納する。なお、この入力状態を示すデータは、レベルデータ(今回の割込時における入力ポートのデータ)と、立ち上がりデータまたは立ち下がりデータ(今回の割込時における入力ポートのデータと前回の割込時における入力ポートのデータを排他的論理和で比較して切り替わりが見られたスイッチを示すデータ)である。
各種乱数更新処理(S306)において、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値が所定の最大値未満である場合は値をインクリメントして格納し、値が所定の最大値以上である場合は0を格納する。また、変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値から所定値を減算した結果が0以上である場合は減算結果を格納し、0未満である場合は所定の最大値を格納する。これにより、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新される。
初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新する。それぞれの乱数の値、最大値、及び初期値をメインRAM291から読み出し、乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、最大値を超えた場合は、乱数の値を0とする。また、インクリメントした結果が、初期値に一致した場合は、初期値乱数をメインRAM291から読み出し、初期値を更新する。これにより、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新され、乱数の値が初期値に戻ると、すなわち乱数の範囲を一巡すると、新たに初期値を設定し直して乱数が生成される。
初期値乱数更新処理(S310)において、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新する。メインRAM291の初期値乱数更新テーブルから初期値乱数を読み出し、初期値乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、上限値を超えていた場合は、初期値乱数の値を0とする。メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)においても、同様の処理が実行される。
タイマ減算処理(S312)において、2バイトタイマを更新する。各種制御用のタイマの値をそれぞれテーブルにしたがってメインRAM291から読み出し、タイマの値が0以外である場合、値を順次デクリメントして格納する。タイマの値が0である場合、タイマの更新は実行しない。
第2始動口有効期間設定処理(S314)において、第2始動口12の有効期間を設定する。第2始動口12には、遊技球の入球により賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行される有効期間と、遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行されない無効期間が設定される。後述するように、始動口監視制御処理(S326)において、第2始動口12の無効期間には、第2始動口入賞の監視処理を実行しないので、第2始動口12に遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選は実行されない。第1始動口11、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33などに、有効期間及び無効期間が設定される場合についても同様である。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」である場合、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納する。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」でない場合、第2始動口有効延長タイマの値が0でなければ、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納し、第2始動口有効延長タイマの値が0であれば、第2始動口有効期間フラグに第2始動口が無効期間であることを示すデータを格納する。
入賞監視処理(S316)において、遊技球のスイッチ通過を検査し、遊技球がスイッチを通過したとき、そのスイッチに無効期間がない、又は、現在有効期間である場合で、かつ、賞球払い出しがある場合、入賞カウンタを更新する。また、外部情報出力端子160へ出力するセキュリティの出力要求の作成及びコマンドの送信を要求する。
賞球制御処理(S318)において、払出制御基板155からのデータ受信の監視、払出制御基板155へのコマンド送信要求、払出制御基板155へのコマンド送信、及び払出制御基板155からの受信データの検査を、順に実行する。
普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球の第1作動口31、第2作動口32の通過を監視し、遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断したとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合は、普通図柄の保留数を更新し、普通図柄に係る乱数をメインRAM291に格納する。
普通図柄制御処理(S322)において、普通図柄の状態を監視し、普通図柄制御中と判断した場合、普通図柄表示部45又は普通電動役物90に係る処理を実行する。普通図柄の状態が「普通図柄変動中」である場合、普通図柄変動中処理を実行し、「普通図柄停止図柄表示中」である場合、普通図柄停止図柄表示中処理を実行し、「普通電動役物作動中」である場合、普通電動役物作動中処理を実行し、「普通電動役物作動終了デモ中」である場合、普通電動役物作動終了デモ中処理を実行する。普通図柄変動中処理において、普通図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、普通図柄の変動時間終了と判断した場合、普通図柄の変動停止設定を実行して、普通図柄の状態を「普通図柄停止図柄表示中」に設定する。普通図柄停止図柄表示中処理において、普通図柄の停止図柄表示時間を監視し、普通図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した普通図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、普通図柄の状態を「普通電動役物作動中」に設定し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態を保存し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態に対応した普通電動役物ソレノイド91の作動設定を実行する。はずれの場合は、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。普通電動役物作動中処理において、遊技球の普通電動役物90に係る入賞口の入賞を監視し、普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達していないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の監視、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定を行い、一連の普通電動役物90の入口の開放が終了したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。なお、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の終了でないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定は実行しない。普通電動役物作動終了デモ中処理において、普通電動役物90の作動終了デモ時間の監視を行い、普通電動役物90の作動終了デモ時間終了と判断した場合、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。
普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の状態を監視し、「普通図柄変動待機中」であり、かつ、普通図柄作動保留球数の値が0以外である場合、普通図柄の変動を開始させると判断する。普通図柄の変動を開始させると判断した場合、普通図柄作動保留球数をデクリメントし、当り判定、停止図柄の決定、普通図柄の変動パターン番号の設定、及び普通図柄の変動時間の設定を実行する。その後、普通図柄の状態を「普通図柄変動中」に設定し、普通図柄の状態設定、当り判定、及び変動パターン決定に使用したメインRAM291の領域をクリアする。
始動口監視制御処理(S326)において、遊技球の第1始動口11入賞及び第2始動口12入賞を監視する。第1特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合は、内蔵乱数を取得し、取得した内蔵乱数に特別図柄当りソフト乱数の値を加算した値を、大当り判定で使用する特別図柄当り乱数としてバッファに格納する。また、特別図柄に係る乱数として、図柄乱数及び変動パターン乱数を取得して記憶する。第2特別図柄の保留を第1特別図柄の保留に優先して消化する場合は、当該入賞に係る保留の更新のみを実行するが、特別図柄の保留の消化順序が入賞順である場合は、当該入賞に係る保留の更新のほか、合計保留数の更新及び入賞順序の記憶を実行する。つづいて、始動口入賞時に記憶する乱数に対応した予告演出コマンドを要求するため、遊技機の状態を確認し、コマンド送信期間と判断した場合、当り予告演出要求、当り図柄予告演出要求、パターン予告演出要求を順に実行する。ここで、(1)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第1特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(2)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合のいずれかに該当する場合に、コマンド送信期間であると判断する。つづいて、特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の作動保留球数が更新されたことが、サブ基板300に通知される。以上のように、先読みにおいては、事前判定情報(事前当否判定情報、事前図柄判定情報、事前パターン判定情報)、保留球数の4つがセットとしてサブ基板300に送信される。なお、上記の例では、メインCPU290において、事前判定処理のためのコマンドの送信を制御したが、別の例では、始動口への入球がある場合には一様に送信を行い、先読み可能期間であるか否かなどの各種の状況判断は、サブCPU310が行ってもよい。つづいて、第2始動口有効期間フラグの値を検査し、第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が有効期間であることを示すデータである場合、第1始動口入賞の場合と同様に、第2始動口入賞の監視処理を実行する。第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が無効期間であることを示すデータである場合、第2始動口入賞の監視処理は実行しない。なお、保留球数が0であったときに遊技球の入賞を確認した場合には、ここでいったん保留球数を0から1にした上で、後述する変動開始に係る制御処理が実行される。
特別図柄制御処理(S328)において、当り待ち状態の検査を行い、特別電動役物が作動中、すなわち、大当り中又は小当り中である場合、特別図柄制御処理を終了する。特別電動役物が未作動である場合、特別図柄の状態を検査し、「特別図柄変動待機中」であれば、特別図柄制御汎用処理を終了し、「変動開始」であれば、特別図柄変動開始処理を実行し、「特別図柄変動中」であれば、特別図柄変動中処理を実行し、「特別図柄停止図柄表示中」であれば、特別図柄停止図柄表示中処理を実行する。特別図柄変動開始処理において、変動パターン乱数に基づいて特別図柄変動パターンの選択番号を取得し、特別図柄変動パターン番号に対応した変動時間を決定し、サブ基板300に演出表示を開始させるため、変動付加図柄情報、変動パターン、及びキャラクタの情報のコマンドを要求し、特別図柄の状態を「特別図柄変動中」に設定し、特別図柄変動パターンの決定に使用した変動パターン判定領域を0でクリアする。特別図柄変動中処理において、特別図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、特別図柄の変動時間終了と判断した場合、特別図柄の変動停止設定を行って、特別図柄の状態を「特別図柄停止図柄表示中」に設定する。特別図柄停止図柄表示中処理において、特別図柄の停止図柄表示時間を監視し、特別図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した特別図柄の作動終了設定を実行する。大当りの場合は、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、特別電動役物が連続して作動する回数の設定を行い、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、及び普通電動役物の開放延長機能を未作動にし、遊技機の状態を大入賞口開放準備中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求(「右打ち」など推奨発射位置を示唆する演出を実行させるためのコマンド要求)を実行する。当り判定の結果が小当りである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、遊技機の状態を小当り開始デモ中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果がはずれである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。
特別電動役物制御処理(S330)において、特別電動役物に係る処理を実行するため、条件装置及び特別電動役物の作動状態を検査し、条件装置が作動中又は特別電動役物が作動中と判断した場合、特別電動役物に係る処理を実行する。特別電動役物の作動状態に応じて、大入賞口開放準備中処理、特別電動役物作動中処理、大入賞口閉鎖中処理、大当り終了デモ中処理、小当り開始デモ中処理、小当り特電作動中処理、小当り大入賞口閉鎖中処理、小当り終了デモ中処理を実行する。
大入賞口有効期間設定処理(S332)において、大入賞口20の有効期間判定の結果を保存するため、大入賞口有効時間の値が0である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口無効期間データを格納し、0以外である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口有効期間データを格納する。
特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、特別図柄の作動状態を監視し、特別図柄が変動開始できる状態であるか否かを判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、第2特別図柄の優先消化である場合、(1)大当り中又は小当り中でないこと、(2)第1特別図柄が変動待機中であること、(3)第2特別図柄が変動待機中であること、(4)当該特別図柄の作動保留球数が0以外であること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、入賞順である場合、上記(1)~(3)に加えて、(5)特別図柄の保留球数の合計が0以外であること、(6)当該判定が消化順序すなわち入賞順と一致すること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。
特別図柄が変動開始できる状態であると判定された場合、当該特別図柄の作動保留球数を減算し、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の保留球数が更新されたことがサブ基板300に通知される。
つづいて、特別図柄の当り判定を実行する。当り判定において、特別図柄当り乱数により、大当り、小当り、はずれのいずれであるかが判定され、判定結果が、特別図柄判定フラグに格納される。つづいて、図柄を決定する。図柄の決定において、当り判定が大当りであった場合、特別図柄当り図柄乱数に基づいて大当り図柄が決定され、小当りであった場合、小当り図柄が決定され、はずれであった場合、はずれ図柄が決定される。
当り判定の結果が大当りであった場合、図柄の決定処理において決定された当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて、特別図柄の確率変動機能の作動内容を判定し、特別図柄の変動時間短縮機能の作動内容や、普通図柄の入賞容易状態を設定など、大当り終了後の遊技状態を設定する。つづいて、特別電動役物が連続して作動する回数や、大入賞口の開放時間の内容など、大当り中の設定を実行する。つづいて、当り判定の結果と、普通図柄の確率変動機能の作動状態に基づいて、大当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定する。つづいて、遊技状態及び当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて選択されたテーブルを参照して、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定する。つづいて、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアし、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
当り判定の結果が小当りであった場合、小当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定し、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定し、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。当り判定の結果がはずれであった場合、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
異常検知処理(S336)において、メインエラー検出手段284として機能するメインCPU290は、磁気検知信号、断線短絡電源異常検知信号、電波検知信号、扉・枠の開放信号を検査し、エラー状態に変化があった場合は、エラー状態を記憶して、サブ基板300に遊技機のエラー状態演出の表示を要求する。このとき、制御基板に搭載されたLED等の発光手段の発光態様をエラー状態に応じて制御してもよい。エラー状態に変化がなかった場合は、エラー状態の記憶及びエラー状態演出の表示要求は実行しない。
入球通過時間異常検出処理(S338)において、メインエラー検出手段284として機能するメインCPU290は、入球通過時間異常を検出するため、各スイッチレベルの連続オン時間の監視を行い、連続オン時間(例えば、スイッチがオンであるとき割込み毎にインクリメントするカウンタの値)が異常値であったと判断した場合、入球通過時間異常の設定、コマンドの送信要求、外部情報出力端子160へ出力するセキュリティの出力要求の作成を順に実行する。このとき、制御基板に搭載されたLED等の発光手段の発光態様を入球通過時間異常に応じて制御してもよい。連続オン時間が異常ではないと判断した場合は、セキュリティの出力要求の作成は実行しない。
遊技状態表示処理(S340)において、特別電動役物が連続して作動する回数、エラー状態、普通図柄の作動保留球数、及び特別図柄の作動保留球数の表示を要求するため、それぞれの表示データを作成する。
ハンドル状態信号検査処理(S342)において、ハンドルのタッチ状態を監視するため、ハンドル状態の検査を行い、検査の結果、ハンドル状態に変化ありと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの減算、ハンドル状態の更新、ハンドル状態監視タイマの設定、及びハンドル状態演出のコマンド送信要求を実行する。検査の結果、ハンドル状態に変化なしと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの設定を実行する。ハンドル状態監視タイマの値をデクリメントした結果が0以外の場合、タイマ減算中と判断して、以降の処理は実行しない。
LED出力処理(S344)において、特別図柄の表示、普通図柄の表示、特別図柄の作動保留球数の表示、普通図柄の作動保留球数の表示、遊技状態の表示、特別電動役物が連続して作動する回数の表示、役物連続作動装置未作動時の特別電動役物の作動状態の表示、打ち分けの表示、エラーの表示、賞球比率の表示を実行するために、表示の初期化、表示データの取得及び出力を順に実行する。
発射制御信号出力処理(S346)において、遊技球の発射の禁止/許可の信号を出力するため、払出制御基板155との通信状態及び断線短絡電源異常に対応した発射の禁止/許可の設定、及び発射の禁止/許可データを取得した後、発射の禁止/許可の信号の出力を実行する。
試験信号出力処理(S348)において、試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する。
ソレノイド出力処理(S350)において、普通電動役物ソレノイド91及び大入賞口ソレノイド92の出力データを出力するために、普通電動役物ソレノイド91の出力データの取得、大入賞口ソレノイド92の出力データの取得及び出力データの出力を実行する。それぞれのソレノイドの作動フラグ及び作動タイマを取得し、取得したソレノイド作動フラグ及びソレノイド作動タイマに対応した出力データを取得する。つづいて、ソレノイド作動タイマを更新し、出力データをソレノイド出力ポートへ出力する。
演出制御コマンド送信処理(S352)において、サブ基板300へ送信するコマンドの送信要求の有無を検査し、送信要求があると判断した場合、要求するコマンドデータを取得し、使用したコマンドバッファを0でクリアし、取得したコマンドデータに対応したMODEデータの取得、MODEデータの出力、MODEデータの保持、取得したコマンドデータに対応したEVENTデータの取得、EVENTデータの出力を順に実行する。
外部情報出力処理(S354)において、外部情報出力端子160に出力する信号を作成し、作成した信号を外部情報出力ポートに出力する。
上述したメイン基板200の動作過程において使用される乱数について、より詳細に説明する。メイン基板200において使用される乱数には、主に、普通図柄に係る乱数として、普通図柄当り乱数、及び普通図柄変動パターン乱数があり、特別図柄に係る乱数として、特別図柄当り乱数(ハード乱数)、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数がある。また、初期値更新型乱数である、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数の初期値を与えるための乱数として、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数がある。
普通図柄当り乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、当り判定及び停止図柄の決定のために使用される。
普通図柄変動パターン乱数は、例えば0~232の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、普通図柄の変動パターンの決定のために使用される。
特別図柄当り乱数は、割込処理の始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、内蔵乱数と特別図柄当りソフト乱数の値を取得し、両者を加算することにより生成され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、大当り判定及び小当り判定を実行するために使用される。
特別図柄当りソフト乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当りソフト乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、上述したように、特別図柄当り乱数を生成するために使用される。
特別図柄当り図柄乱数は、例えば0~999(図7の例では0~255)の値をとり、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、当り判定が大当りであった場合に、大当り図柄を決定するために用いられる。
変動パターン乱数は、例えば0~49999(図8の例では0~255)の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。変動パターン乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。変動パターン乱数は、割込処理の特別図柄制御処理(S328)において、特別図柄変動パターンを決定するために用いられる。
普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、それぞれ、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数と同じ範囲の値をとり、メイン処理(S120)の初期値乱数更新処理(S208)及び割込処理の初期値乱数更新処理(S310)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新するときに、それぞれの乱数の初期値として用いられる。
割込処理は、タイマ割込により一定時間ごとに実行されるので、割込処理に含まれる各種乱数更新処理(S306)及び初期値更新型乱数更新処理(S308)も、一定時間ごとに実行される。すなわち、普通図柄当り乱数、普通図柄変動パターン乱数、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数は、一定時間ごとに更新される。これに対して、メイン処理(S120)は、割込処理が終了してから次のタイマ割込が発生するまでの間、すなわち、タイマにより計測される一定時間から割込処理に要した時間を減じた時間だけ繰り返される。割込処理に要する時間は、遊技状態などに応じて異なるので、メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)は、各種乱数更新処理(S306)や初期値更新型乱数更新処理(S308)と異なり、一定時間ごとに実行されるわけではない。これにより、初期値更新型乱数更新処理(S308)において初期値を設定する際に取得される初期値乱数を毎回ランダムにすることができる。
図20は、ぱちんこ遊技機におけるサブ基板300の制御開始処理を示すフローチャートである。この制御開始処理は、サブ初期処理実行手段360により実行されるが、以降、サブ初期処理実行手段360として機能するサブCPU310が実行するものとして説明する。サブ基板300の制御を開始すると、サブCPU310はスタックポインタを設定し(S500)、各種の初期設定が完了するまですべての割込を禁止し(S502)、サブCPU310のレジスタ設定やポート初期化といったハードウェアに関する初期設定を実行する(S504)。サブROM312から制御プログラムを読み出してサブRAM311に配置するとともに、制御プログラムにおける各種の変数のうち、初期値のある変数については初期値を設定し、初期値のない変数についてはゼロクリアのデータを設定することにより、サブRAM311を初期化する(S506)。なお、サブ基板300における割込処理は、最優先で実行される割込処理として、電源立ち上げ時の処理と、ウォッチドッグ機能が有効な場合における各種異常発生時のリセット処理とがある。次に実行優先度の高い優先レベル7の割込処理として、メイン基板200から受信するコマンド処理があり、その次に優先度の高い優先レベル3の割込処理として、ウォッチドッグタイマによるCPU暴走検知時のリセット処理がある。次に優先される優先レベル2の割込処理として、制御CPU320との間で送受信されるコマンドに係る処理があり、最も優先度の低い優先レベル1の割込処理として、リアルタイムクロックとの通信処理やランプ、ソレノイド、モータ等の各種デバイス制御処理等がある。以上の各種処理に関する割込が仮に同時に発生した場合には、割込の種類ごとにあらかじめ設定された優先度の高いものから優先して実行される。なお、本図に示す処理は、最優先レベルの割込である電源立ち上げ時の処理および各種異常発生時のリセット処理と、優先レベル3の割込であるCPU暴走検知時のリセット処理とを含む。
メイン基板200から受信するコマンド以外の割込(優先レベル7)を禁止し(S510)、あらかじめ記憶された全機種用のすべてのエラー情報から当該機種で使用する各種エラー情報を設定する(S512)。装飾ランプ111などのすべてのランプを消灯し(S514)、ウォッチドッグタイマの動作を開始し(S516)、メイン処理を実行する(S518)。通常はS518のメイン処理から本フローへ戻ることはないが、戻ったときはスリープ(小消費電力モード)へ移行する(S520)。
図21は、図20におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。図20のS506においてサブRAM311に配置された制御プログラムが正確に配置されているかを本図のメイン処理内でチェックするためにそのチェックを開始する先頭アドレスを取得し(S530)、以降の処理においてすべての割込を許可し(S532)、モータやソレノイド等のデバイスの初期化動作を実行する(S534)。
ウォッチドッグタイマを使用する設定であればウォッチドッグタイマをクリアし(S536)、装飾図柄の外れの組合せがランダムの組合せになるように装飾図柄のカウンタを更新し(S540)、サブCPU310の入力ポートを監視する(S542)。なお、S540はカウンタを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式における処理であるため、外れ図柄となる全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式の場合にはS540の処理は実行しない。その抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する処理は、S552で後述する通りメイン基板200から特別図柄の停止図柄を示すコマンドを受信したときに実行する。サブエラー検出手段364として機能するサブCPU310は、エラー状態を監視して各種エラーを検知したときはそのエラーを報知し(S544)、演出ボタン109の入力状態に応じた処理を実行し(S546)、予告抽選を実行する(S548)。なお、S548における予告抽選は、特に図柄変動開始直後に出現させる予告演出のコマンドをできる限り早期に演出制御装置313へ送信するため、抽選処理を1回のループで処理するのではなく複数回のループに分け、図柄変動開始直後に出現させる予告演出を先のループで抽選する。リアルタイムクロック、ランプ、モータ、ソレノイド等のデバイスに対する動作要求があればその動作を実行し(S550)、コマンドバッファに保存されたコマンドを解析し(S552)、コマンド解析直後の場合はS536の処理へ戻り(S554のY)、コマンド解析直後でないときは(S554のN)、空き時間で行えばよい低優先度の処理として抽選用ソフト乱数を更新し(S556)、S536の処理に戻る。なお、S552において、解析するコマンドが特別図柄の変動パターンを示す場合は装飾図柄の変動演出パターンをこのS552の処理にて決定し、解析するコマンドが特別図柄の停止図柄を示す場合は抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式であれば装飾図柄の停止図柄をこのS552の処理にて決定する。
図22は、メイン基板200からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。メイン基板200から受信するメインコマンドは、リセット割込やエラー割込に次いで優先度の高い優先レベル7の割込命令である。メイン基板200から受信したデータを入力ポートへ読みに行き、2回連続で同じデータが読み込まれたときにそのデータを新たなコマンドとして確定し(S600のY)、その確定したコマンドが第1コマンド(MODEデータ)であれば(S602のY)、その第1コマンドを一時記憶領域に保存する(S604)。ハード乱数を後続の処理のために取得し(S606)、元のルーチンに戻る。このようにメイン基板200からメインコマンドの割込があるたびにハード乱数を取得しておくことにより、乱数の取得タイミングに周期性を生じさせず、値のランダム性を高める。S600において読み込まれたデータが2回連続で一致しなければ(最高5回まで読み込み可能)、S602をスキップして元のルーチンに戻る(S600のN)。
S602において、確定したコマンドが第1コマンドではなく第2コマンドの場合は(S602のN)、第1コマンドがすでに適切に受信済みであることが確認できれば(S608のY)、コマンドバッファ(コマンドデータ用のリングバッファ)における読み取り位置であるコマンドライトポインタを取得し(S610)、第1コマンドと第2コマンドとをコマンドバッファに保存する(S612)。コマンドバッファに保存されたコマンドデータは、図21のS552において解析される。コマンドライトポインタを更新し(S614)、一時記憶領域に保存させていた第1コマンドをクリアして(S616)、元のルーチンに戻る。S608において第1コマンドが受信済みでないときはS610以降をスキップして(S608のN)、元のルーチンに戻る。
図23は、演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、サブCPU310から制御CPU320へ演出表示に関するコマンドを送信するための優先レベル2の割込であり、500μs周期で発生する。この割込では、バッファをチェックし(S620)、バッファに送信用のコマンドデータがあれば(S622のY)、そのコマンドデータを読み込み(S624)、制御CPU320へ送信する(S626)。なお、制御CPU320へのコマンドデータの送信は、制御CPU320側で正常受信された旨を示すコマンドをサブCPU310が制御CPU320から受信するまで所定時間間隔で最大3回まで送信を試みる。送信後、バッファの読み出しアドレスの設定を更新し(S628)、元のルーチンに戻る。バッファに送信用のデータがなければ(S622のN)、S624以降をスキップして元のルーチンに戻る。
図24は、サブCPU310が制御CPU320からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。この割込もまた優先レベル2の割込である。サブCPU310が制御CPU320から受信するコマンドは、主にサブCPU310から制御CPU320へ送信したコマンドが正常受信された旨を示すコマンドである。制御CPU320からコマンドを受信した場合、受信したコマンドデータを読み出し(S630)、コマンドを解析し(S632)、コマンドバッファに保存して(S634)、元のルーチンに戻る。
図25は、各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、装飾ランプ111などのランプ制御、可動役物66を駆動するソレノイドやモータの制御、各種タイマの管理制御のための割込であり、1ms周期で発生する。優先度が最も低い優先レベル1の割込であるため、優先レベル2以上の割込を許可し(S640)、演出ボタン109からの入力を示す信号、エラー検知を示す信号、電断を示す信号、モータやソレノイド等の制御対象デバイスへの駆動信号等を入出力するポートの入出力を処理する(S642)。このとき、電断を示す信号が入力された場合は直ちにバックアップ処理へ移行する。モータやソレノイド等のデバイスの制御パターンに基づくカウント処理やS642でポートにデータを書き込むためのバッファのオンオフ制御など、デバイス制御に係るデータを更新し(S644)、演出のタイミングを計るためのタイマを更新し(S646)、演出ボタン109の入力有効時間を管理するためのタイマを更新し(S648)、装飾ランプ111の点灯切換制御や制御CPU320の暴走監視制御等のためのタスク制御用カウンタを更新して16ms周期を作成する(S650)。
なお、装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位は16msである。画像表示制御の1フレームが16msまたは32msであり、その整数倍を装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位としておくことで、ランプ制御と画像表示制御を同期させやすくできる。また、例えば30秒間のエラー報知といった、比較的長時間の期間をカウントする場合に、仮に1割込(1ms)周期のカウントを用いてしまうとカウント値が必要以上に長くなってしまうが、16ms周期のカウント値とすることによってカウント値を短くすることもできる。
タスク制御には処理0~15までの16種類のタスクがあり、そのうち1つのタスクが装飾ランプ111の点灯切換制御であり、2つのタスクが制御CPU320の暴走監視制御である。装飾ランプ111の点灯切換制御は、タスク制御用カウンタのカウント値に応じて16割込に1回実行することで16ms周期での切換を実現する。制御CPU320の暴走監視制御は、例えば処理0と処理8に割り当て、タスク制御用カウンタのカウント値が0と8のとき、すなわち8割込に1回、制御CPU320からのトグル信号を監視(S652)することで、8ms周期での監視を実現する。
なお、制御CPU320からは1フレームごとにオンオフ反転するトグル信号が出力されており、このトグル信号が1600ms連続して同じ値のまま変化しない場合に制御CPU320が暴走していると判断し、サブCPU310から制御CPU320へリセット信号を送信し、リセット信号を受信した制御CPU320はリセットを実行する。制御CPU320からは1フレーム(16msまたは32ms)周期でトグル信号を受信するため、その周期より短い8ms周期で監視する。最後に、上述のような例えば30秒間のエラー報知といった比較的長時間のエラー報知期間を管理するタイマを減算し(S654)、そのタイムアウト時にエラー報知が終了する。
図26は、特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。第2当否抽選値の保留がなされている場合(S700のY)、第2当否判定手段222が第2当否抽選値を読み出して第2特別図柄52の当否を判定し(S702)、第2当否判定手段222が第2特別図柄52の停止図柄を決定し(S704)、第2変動パターン決定手段232が第2特別図柄52の変動パターンを決定し(S706)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第2特別図柄52の図柄変動を開始する(S716)。
第2当否抽選値の保留がなされていない場合であって(S700のN)、第1当否抽選値の保留がなされている場合(S708のY)、第1当否判定手段221が第1当否抽選値を読み出してあらためて第1特別図柄51の当否を判定し(S710)、第1当否判定手段221が第1特別図柄51の停止図柄を決定し(S712)、第1変動パターン決定手段231が第1特別図柄51の変動パターンを決定し(S714)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第1特別図柄51の図柄変動を開始する(S716)。第1当否抽選値の保留がなされていない場合はS710からS722までの処理をスキップする(S708のN)。
特別図柄の図柄変動表示を処理し(S718)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達するまでS718を繰り返し(S720のN)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S720のY)、変動停止コマンドをサブ基板300へ送信して表示中の図柄変動をあらかじめ決定された停止図柄にて停止し(S722)、特別図柄の変動表示を終了する。
図27は、装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。サブ基板300の演出決定手段303がメイン基板200から変動開始および演出表示内容を示すコマンドを受信し(S750)、受信した特別図柄の停止図柄、変動パターン、当否判定結果に応じて装飾図柄の停止態様を決定し(S752)、変動パターンに対応する変動演出パターンを決定する(S754)。ここで、事前判定により前兆設定がオンになっている場合(S756のY)、すでに決定されている変動演出パターンが、予告演出との重畳表示を回避すべき特定の演出内容が含まれたパターンでない場合であって(S758のN)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動でなければ(S760のN)、所定の予告演出を表示すべき設定を実行し(S764)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動である場合は(S760のY)、前兆設定をオフする(S762)。前兆設定がオンでない場合や(S756のN)、変動演出パターンに特定の演出内容が含まれる場合は(S758のY)、S760からS764の処理をスキップする。
その後、装飾図柄の変動演出表示を開始し(S766)、装飾図柄の変動演出表示処理と(S768)、予告演出の表示処理を実行し(S770)、メイン基板200から変動停止コマンドを受信するまでS768とS770を繰り返し(S772のN)、変動停止コマンドを受信したときに(S772のY)、S752で決定された停止態様にて装飾図柄を停止表示させることで図柄変動表示を停止し(S774)、装飾図柄の変動演出を終了する(S776)。
図28は、特別遊技の過程を示すフローチャートである。まず、演出表示制御手段305が特別遊技の演出処理を開始し(S800)、開閉制御手段275が大入賞口20を開放する(S802)。所定の開放時間が経過せず(S804のN)、大入賞口20への入球数も9球以上に達していなければS804に戻り(S806のN)、所定の開放時間が経過したか(S804のY)、開放時間が経過していないものの(S804のN)、大入賞口20への入球数が9球以上に達した場合(S806のY)、開閉制御手段275が大入賞口20を閉鎖させる(S810)。
単位遊技が最終ラウンドに達していなければ(S810のN)、ラウンド数に1を加算してS802に戻り(S812)、単位遊技が最終ラウンドに達していた場合は(S810のY)、演出表示制御手段305は特別遊技の演出処理を終了させ(S814)、特別遊技制御手段260は特別遊技を終了させ(S816)、特定遊技、すなわち確変、時短、入球容易状態の実行を開始する(S818)。
図29は、小当り遊技の過程を示すフローチャートである。小当り遊技において、1回だけ実行される単位遊技を開始し(S819)、大入賞口20を開放させ(S820)、所定の開放時間を経過するまで開放を継続させ(S822のN)、開放時間を経過した場合(S822のY)、大入賞口20を閉鎖し(S824)、設定回数分の開閉が終了していなければ(S826のN)、開閉回数に1を加算してS820に戻り(S828)、設定回数分の開閉が終了していれば(S826のY)、小当り遊技を終了する。
前提技術においては、第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方が概ね多い、すなわち、第1の遊技よりも第2の遊技の方が1回の大当りにおける賞球獲得期待値が多くなるように設計されていたが、別の例では、第1の遊技の方が第2の遊技よりも賞球獲得期待値が多くなるように設計されてもよいし、第1の遊技と第2の遊技の賞球獲得期待値が概ね等しくなるように設計されてもよい。後者の場合、第1の遊技において実行される特別遊技と第2の遊技において実行される特別遊技に含まれる単位遊技の数の平均が等しくなるように設計されてもよい。例えば、第1の遊技においては、100%の確率で単位遊技が7回実行される特別遊技が実行され、第2の遊技においては、50%の確率で単位遊技が4回実行される特別遊技が、50%の確率で単位遊技が10回実行される特別遊技が実行されてもよい。また、いずれの場合においても、大入賞口に特定領域が設けられ、大入賞口に入球した遊技球が特定領域に入球または特定領域を通過した場合に、特別遊技終了後の通常遊技において確変状態などの特定遊技が実施されるように構成されてもよい。この場合、第1の遊技において大当りとなった場合に実行される特別遊技よりも、第2の遊技において大当りとなった場合に実行される特別遊技の方が、特定領域への入球容易性が高く、特別遊技の終了後に確変状態の通常遊技が実行される確率が高くなるように構成されてもよい。例えば、特定領域への入球が相対的に困難となる特別遊技が実行される第1当りと、特定領域への入球が相対的に容易となる特別遊技が実行される第2当りとが設けられ、第1の遊技よりも第2の遊技の方が第2当りとなる確率が高いように構成されてもよい。または、第1の遊技において第2当りとなる確率は100%未満であるが、第2の遊技において第2当りとなる確率は100%であるように構成されてもよい。
(実施例)
<小当りラッシュ>
本実施例のぱちんこ遊技機においては、単位時間あたりの小当り遊技回数が増加する、すなわち小当りの発生頻度が高まる遊技状態、いわゆる小当りラッシュが実行され得る。具体的には、ぱちんこ遊技機は、(1)第1特別図柄51と第2特別図柄52とが同時に並行して変動可能な並列スペックであり、(2)第2当否抽選における小当り確率が相対的に高くなるよう設定され(例えば、第1当否抽選における小当り確率が、第2当否抽選における小当り確率より低い、または、小当りの可能性がない)、(3)特定の遊技状態において第2特別図柄52の変動効率を高めるスペックである。
上記(3)の特定の遊技状態は、例えば、確率変動状態かつ通常入球状態である遊技状態である。ここで、第2始動口12への入球容易性に関する状態として、相対的に入球容易性が低い通常入球状態(以下、「低ベース状態」ともいう)と、通常入球状態より入球容易性が高い入球容易状態(以下、「高ベース状態」ともいう)とがある。第1当否判定手段221による当否判定の結果および第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなる確率状態として、相対的に低い確率である所定確率で大当りとなる通常確率状態(以下、「低確率状態」ともいう)と、通常確率状態よりも高確率で大当りとなる確率変動状態(以下、「高確率状態」ともいう)とがある。本実施例では、確率変動状態かつ通常入球状態(以下、「高確率低ベース状態」ともいう)において第2特別図柄52の変動効率を高める。なお、「入球容易状態」は、普通電動役物90(いわゆる「電動チューリップ」)の開放抽選の当り確率を相対的に高確率とした状態、開放抽選当選時における普通電動役物90の開放時間を相対的に長くした状態、普通図柄の変動時間を相対的に短くした状態、のうち一つまたは複数となった状態であり、本実施例においてはこれら3つすべての状態に移行した状態を指す。変形例においては、これら三つの状態のうち一つまたは二つを満たさない状態であってもよい。一方、通常入球状態は、入球容易状態における開放抽選の当り確率の高低、普通電動役物90の開放時間の長短、普通図柄の変動時間の長短が逆になった状態である。すなわち、普通電動役物90の開放抽選の当り確率を相対的に低確率とした状態、開放抽選当選時における普通電動役物90の開放時間を相対的に短くした状態、普通図柄の変動時間を相対的に長くした状態、のうち一つまたは複数となった状態であり、本実施例においてはこれら三つすべての状態に移行した状態を指す。変形例においては、これら三つの状態のうち一つまたは二つを満たさない状態であってもよい。
本実施例におけるぱちんこ遊技機は、高確率低ベース状態における出玉率(いわゆる「機械割」)を第2当否抽選の小当りを頻発させることによって1以上とするスペックを有する。例えば、1分間に100個を発射可能である場合、非確率変動状態かつ通常入球状態(以下、「低確率低ベース状態」ともいう)である場合に第2始動口12へ連続発射(1分間に100個ペースでの発射)をした場合、1分間に100球の打ち出し、1分間における小当り遊技の期待値(1分間に小当り遊技が実行される平均回数)が0.1回(例として10分間に1回小当りが当選する)であるとすると、1分間での小当り遊技で獲得される賞球期待値は2個(例として、大入賞口の1カウントあたりの賞球数が10個、小当り遊技の1回あたりの平均入賞数が2.0個なので、0.1×10×2.0=2個)であり、小当り遊技による獲得賞球のみを考慮した(すなわち、第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口33などへの入賞による獲得賞球は考慮しない)出玉率は0.02となる。一方で、確率変動状態かつ通常入球状態(高確率低ベース状態)である場合、第2始動口12へ連続発射(1分間に100個ペースでの発射)をした場合、1分間に100球の打ち出しに対し、1分間における小当り遊技の期待値(1分間に小当り遊技が発生する平均回数)が6.0回であるとすると、1分間での小当り遊技で獲得される賞球期待値は120個(例として、大入賞口1カウントあたりの賞球数が10個、小当り遊技1回あたりの平均入賞数2.0個なので、6×10×2.0=120個)であり、小当り遊技による獲得賞球のみを考慮した(すなわち、第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口33などへの入賞による獲得賞球は考慮しない)出玉率は1.2となる。小当りラッシュは、所定の大当りの発生を契機として高確率低ベース状態から他の遊技状態へ移行する場合に終了する。変形例として、回数切り確変(いわゆる「ST」)の仕様を採用し、高確率低ベース状態中に特別遊技に移行しないまま第1特別図柄51の変動回数と第2特別図柄52の変動回数の合計が所定回数(例えば100回)に到達することを契機に低確率低ベース状態に移行することで、小当りラッシュが終了するよう構成してもよい。
本実施例では、小当りラッシュを備えるぱちんこ遊技機における好適な制御および演出を提案する。以下、前提技術のぱちんこ遊技機100を構成する要素と同一または対応する要素には同じ符号を付して説明する。また、前提技術で説明済みの内容は適宜省略し、主に、前提技術のぱちんこ遊技機100と異なる内容を説明する。
図30は、実施例のぱちんこ遊技機500の前面側における基本的な構造を示す。遊技領域81における右側の流路、言い換えれば、相対的に強い強度で発射された遊技球が流れる流路には、上から順に、作動口506、第2始動口12、大入賞口20が配置される。作動口506は、前提技術における第2作動口32に相当する。前提技術と異なり、本実施例の作動口は遊技領域81における右側の流路にのみ設けられ、左側の流路に第1作動口31は設けられていない。通過検出装置508は、前提技術における第2通過検出装置37に相当する。
遊技球が作動口506を通過すると普通図柄抽選(開放抽選)が実行され、その抽選の結果が当りであれば普通電動役物90が拡開される。普通電動役物90が拡開されると、遊技領域81の右側流路を流れる遊技球の多くが第2始動口12へ入球しやすくなる。反面、拡開した普通電動役物90が大入賞口20へ向かう流路を覆って妨げることとなり、第2始動口12の下流へ遊技球が流れにくくなる結果、大入賞口20には入球しにくくなる。すなわち、第2始動口12と大入賞口20との位置関係は、普通電動役物90が拡開されたときの大入賞口20への入球容易性が、普通電動役物90が拡開されていないときの大入賞口20への入球容易性より低減するような位置関係となっている。したがって、普通電動役物90の開放頻度が高まる入球容易状態(高ベース状態)では、大入賞口20への入球可能性が、通常入球状態(低ベース状態)よりも低下する。普通電動役物90が閉鎖された状態では、第2始動口12への入球が困難もしくは不可能となるよう、普通電動役物90の開口部の上方に、図示しない遊技釘が設けられる。その分、普通電動役物90の閉鎖時には第2始動口12の下流へ遊技球が流れやすく、大入賞口20への入球可能性が相対的に高まる。
図31は、図4における特定遊技制御手段を詳細に示す機能ブロック図である。特定遊技制御手段270は、入球状態設定手段510と確率状態設定手段512を含む。入球状態設定手段510は、通常入球状態と入球容易状態のいずれかに遊技状態を設定する。入球状態設定手段510は、特別遊技の終了後に通常入球状態から入球容易状態へ遊技状態を切り替える設定をし、入球容易状態の終期に到達したときに入球容易状態から通常入球状態へ遊技状態を切り替える設定をする。より具体的には、大当り時の遊技状態が低確率低ベース状態の際に第1特別図柄51の大当り図柄が10R確変大当り図柄または4R確変大当り図柄であった場合は、特別遊技の終了後に入球容易状態へ遊技状態を切り替え、次回大当りまで入球容易状態を維持する。また、第1特別図柄51の大当り図柄が4R通常大当り図柄であった場合は、特別遊技の終了後に入球容易状態へ遊技状態を切り替え、図柄変動回数が50回に達したときに入球容易状態から通常入球状態へ遊技状態を切り替える。なお、特別遊技の実行中は必ず通常入球状態とし(通常入球状態において当否判定の結果が大当りである場合に実行される特別遊技中は通常入球状態であり)、小当り遊技の実行中は小当り遊技開始直前の遊技状態を引き継ぐ(通常入球状態において当否判定の結果が小当りである場合に実行される小当り遊技中は通常入球状態である)。
大当り時の遊技状態が高確率高ベース状態または高確率低ベース状態の際に第2特別図柄52の大当り図柄が10R確変大当り図柄または4R確変大当り図柄であった場合は、特別遊技の終了後に入球容易状態へ遊技状態を切り替え、次回大当りまで入球容易状態を維持する。また、第2特別図柄52の大当り図柄が2R通常大当り図柄であった場合は、特別遊技の終了後に入球容易状態へ遊技状態を切り替え、図柄変動回数が50回に達したときに入球容易状態から通常入球状態へ遊技状態を切り替える。なお、第2特別図柄52が2R確変大当り図柄であった場合は、入球容易状態には移行しない。なお、特別遊技の実行中は必ず通常入球状態とし(入球容易状態において当否判定の結果が大当りである場合に実行される特別遊技中は通常入球状態であり)、小当り遊技の実行中は小当り遊技開始直前の遊技状態を引き継ぐ(入球容易状態において当否判定の結果が小当りである場合に実行される小当り遊技中は入球容易状態である)。
確率状態設定手段512は、通常確率状態と確率変動状態のいずれかに遊技状態を設定する。確率状態設定手段512は、確変移行を伴う大当りが発生した場合に、その特別遊技の終了後に確率変動状態に遊技状態を設定し、確変移行を伴わない大当りが発生した場合に、その特別遊技の終了後に通常確率状態に遊技状態を設定する。なお、特別遊技の実行中は必ず通常確率状態とし(通常入球状態において当否判定の結果が大当りである場合に実行される特別遊技中は通常確率状態であり、入球容易状態において当否判定の結果が大当りである場合に実行される特別遊技中も通常確率状態であり)、小当り遊技の実行中は小当り遊技開始直前の遊技状態を引き継ぐ(通常確率状態において当否判定の結果が小当りである場合に実行される小当り遊技中は通常確率状態であり、入球容易状態において当否判定の結果が小当りである場合に実行される小当り遊技中は入球容易状態である)。
図32は、大当りの場合に参照する図柄決定テーブルを模式的に示す。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、当否判定の結果が大当りである場合に本図の大当り図柄決定テーブルを参照して第1特別図柄51または第2特別図柄52の停止態様を決定する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、大当り図柄として10R確変、4R確変、4R通常、2R確変、2R通常のうちいずれかを示す停止図柄を選択する。第1特別図柄51と第2特別図柄52とで、選択し得る停止図柄は異なる。第1図柄決定手段226は、第1特別図柄51の停止図柄として10R確変、4R確変、4R通常のいずれかを示す停止図柄を選択する。第2図柄決定手段227は、第2特別図柄52の停止図柄として10R確変、4R確変、2R確変、2R通常のいずれかを示す停止図柄を選択する。
図32のテーブルには、停止図柄の種類ごとに異なる範囲の抽選値が割り当てられることで、それぞれの選択確率が設定される。第1特別図柄51の場合、抽選値が0~24の場合に10R確変が選択され(選択確率は約10%)、抽選値が25~204の場合に4R確変が選択され(選択確率は約70%)、抽選値が205~255の場合に4R通常が選択される(選択確率は約20%)。第2特別図柄52の場合、抽選値が0~89の場合に10R確変が選択され(選択確率は約35%)、抽選値が90~165の場合に4R確変が選択され(選択確率は約30%)、抽選値が166~204の場合に2R確変が選択され(選択確率は約15%)、抽選値が205~255の場合に2R通常が選択される(選択確率は約20%)。
図33は、各遊技状態と遷移契機の関係を模式的に示す遊技状態遷移図である。低確率低ベース状態620において、主体となる特別図柄は第1特別図柄51であり、遊技者が狙う始動口は第1始動口11である。低確率低ベース状態620においていわゆる初当りが発生した場合、その大当りが10R確変大当りまたは4R確変大当りであれば高確率高ベース状態624へ遷移し(S900)、4R通常大当りであれば低確率高ベース状態622へ遷移する(S902)。低確率高ベース状態622において、主体となる特別図柄は第2特別図柄52であり、遊技者が狙う始動口は第2始動口12である。低確率高ベース状態622において大当りが発生した場合、その大当りが10R確変大当りまたは4R確変大当りであれば高確率高ベース状態624へ遷移し(S904)、2R通常大当りであれば再び低確率高ベース状態622となり(S906)、2R確変大当りであれば高確率低ベース状態626へ遷移する(S905)。低確率高ベース状態622において大当りが発生しないまま図柄変動回数が入球容易状態の終期である50回に到達した場合、低確率低ベース状態620へ遷移する(S908)。
高確率高ベース状態624において、主体となる特別図柄は第2特別図柄52であり、遊技者が狙う始動口は第2始動口12である。高確率高ベース状態624においては、所定のキャラクタ同士(味方キャラクタと強い敵キャラクタ)が対戦する模様の映像が表示される、いわゆるバトル演出が実行される演出モードとなる。この演出モードにおいては、当否判定の結果が大当りとなるまでは(つまり、小当りと外れの場合は)、味方キャラクタが疾走する演出とともに、大当り期待度(または確変大当りとなる期待度)を示唆する予告演出が実行され、当否判定の結果が大当りとなった場合は、大当り期待度(または確変大当りとなる期待度)を示唆する予告演出が実行されたうえでバトル演出が実行される。そのバトル演出においては、より利益の大きい特別遊技へ移行する大当りが発生するか否かを煽る演出として、キャラクタ同士の対戦の模様が表示され、味方キャラクタが勝利すると相対的に単位遊技数が多く利益の大きい大当りである10R確変大当りまたは4R確変大当りが発生し、味方キャラクタが敗北すると相対的に単位遊技数が少なく利益の小さい大当りである2R確変大当りまたは2R通常大当りが発生する。図33においては、大当りが10R確変大当りまたは4R確変大当りであれば再び高確率高ベース状態624となり(S910)、2R通常大当りであれば低確率高ベース状態622へ遷移し(S912)、2R確変大当りであれば高確率低ベース状態626へ遷移する(S914)。高確率高ベース状態624は、次の大当り発生まで継続される。
高確率低ベース状態626において、主体となる特別図柄は第2特別図柄52であり、遊技者が狙う始動口は第2始動口12である。高確率低ベース状態626は、高確率高ベース状態624におけるバトル演出で敗北したとき(2R確変大当り)に移行される遊技状態であるが、本実施例においては小当りラッシュが実行される、高確率高ベース状態624よりも有利な遊技状態となっている。高確率低ベース状態626における演出モードは、前述したバトル演出にて対戦する強い敵キャラクタとは異なる敵キャラクタである弱い敵キャラクタと何度も戦う演出(詳細は後述する)が実行される演出モードとなる。この演出モードにおいては、当否判定の結果が大当りとなるまでは、当否判定の結果が小当りとなることで、弱い敵キャラクタを次々と倒していく演出が実行され、当否判定の結果が大当りとなった場合は、大当り期待度(または確変大当りとなる期待度)を示唆する予告演出が実行されたうえで前述したバトル演出が実行される。高確率低ベース状態626は、次の大当り発生まで継続されるとともに、小当りが1回または連続して発生しても遊技状態は高確率低ベース状態626のまま維持される。高確率低ベース状態626において大当りが発生した場合、その大当りが10R確変大当りまたは4R確変大当りであれば高確率高ベース状態624へ遷移し(S916)、2R通常大当りであれば低確率高ベース状態622へ遷移し(S918)、2R確変大当りであれば再び高確率低ベース状態626となる(S920)。
図34は、本実施例における当否判定テーブルを模式的に示す図である。前提技術における図5のテーブルに代えて参照される。本実施例の当否判定テーブルは、第2当否抽選における小当り確率が相対的に高くなるよう設定される。すなわち、第1当否判定手段221による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも第2当否判定手段222による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が高くなるように構成される。または、第1当否判定手段221による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で第2当否判定手段222による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成される。例えば、小当りに該当する抽選値範囲は、第1当否抽選より第2当否抽選の方が広くなるよう定められる(第1当否抽選の小当りに該当する抽選値範囲はなくてもよい、すなわち「0」でよい。)。小当り遊技制御手段265は、第2当否判定手段222による当否判定の結果が小当りである場合、または、第1当否判定手段221および第2当否判定手段222のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口20の開放を伴う小当り遊技を実行する。
図示する通り、第1当否判定手段221による第1当否抽選と第2当否判定手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、通常時(すなわち、低確率状態)には当否抽選値が0~209の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0~209の範囲に該当する場合だけでなく、210~1299の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよいし、第1当否抽選用と第2当否抽選用とで別個に用意してもよい。第2当否判定手段222が取得する当否抽選値が1300~50899の範囲に該当した場合は小当りとなるが、第1当否判定手段221が取得する当否抽選値が1300~50899の範囲に該当しても小当りとはならず、外れとなる。また、第1当否判定手段221による第1当否抽選と第2当否判定手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、当否抽選値が50900~65535の範囲に該当した場合は外れとなる。このように、「小当り」は第2当否抽選にのみ対応づけられ、第1当否抽選には対応づけられていないため、第2当否抽選でのみ該当し得る。実施例における第2当否抽選の小当り確率は1.32分の1である一方、第1当否抽選の小当り確率は0である。第1当否抽選および第2当否抽選の小当り確率は遊技状態によらず一定である。本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。また、「小当り」については、第1当否抽選においても該当し得ることとしてもよいが、その場合の当否抽選値の範囲は、第2当否抽選において小当りに対応づけられる当否抽選値の範囲より狭く設定される。例えば、第1当否抽選の小当り確率が400分の1程度の低確率に定められてもよい。
第2始動口12への入球に対応する当否判定の結果、すなわち第2特別図柄52の変動結果が小当りとなる確率は非常に高い。したがって、常に第2始動口12を狙って遊技球を発射し(すなわち常時右打ちして)、小当りの獲得を目指す遊技方法が考えられるが、これは設計者が意図する本来の遊技性ではない。そこで、ぱちんこ遊技機500では、低確率低ベース状態における第2特別図柄52の変動効率を相対的に低くし、高確率低ベース状態における第2特別図柄52の変動効率を相対的に高くする。変動効率は、所定の単位時間あたりの図柄変動回数と言える。実施例では、高確率低ベース状態において、第2特別図柄52の単位時間あたりの変動回数を増加させる。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、複数の基準の中のいずれかにしたがって、特別図柄の変動パターンを決定する。実施例では、第1変動パターン決定手段231は、予め定められた第1特別図柄51用の変動パターンテーブルにしたがって第1特別図柄51の変動パターンを決定する。
第2変動パターン決定手段232は、低確率低ベース状態において、第2特別図柄52の変動時間として、高確率低ベース状態における第2特別図柄52の変動時間より長くなるように定められた変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定する。第2変動パターン決定手段232は、低確率低ベース状態において、第2当否抽選の結果が外れの場合に、例えば10分の変動時間を持つ変動パターンを選択する。これにより、第2特別図柄52の変動効率は高確率低ベース状態において相対的に高くなり、低確率低ベース状態において相対的に低くなる。
第2変動パターン決定手段232は、高ベース状態において、第2特別図柄52の変動パターンとして、低確率低ベース状態における第2特別図柄52の変動パターンより変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定する。ここでいう高ベース状態は、高確率高ベース状態と低確率高ベース状態を含む。高ベース状態は特別遊技の終了後に移行される遊技状態であり、次の大当りが発生するか、または、第1特別図柄51と第2特別図柄52の合計変動回数が特定回数、例えば50回に達するまで継続される(前述の通り、10R確変大当り図柄または4R確変大当り図柄が停止した場合は、次の大当り発生まで継続する)。合計変動回数が特定回数に達すると、低ベース状態に移行される。このように、特別遊技の終了後から次の大当り発生までの期間または図柄変動回数が50回に達するまでの期間である高ベース状態においては、第2特別図柄52の変動効率が高まり、普通電動役物90が高頻度で開放される結果、大入賞口20への入球容易性は低くなる。
第1特別図柄51および第2特別図柄52の合計変動回数が高ベース状態の終期である50回に達すると、入球状態設定手段510は通常入球状態に設定する。高ベース状態の終期が50回に設定されるのは4R通常大当りおよび2R通常大当りであり、いずれも低確率状態であるため、高ベース状態の終了後は低確率低ベース状態となる。低確率低ベース状態へ移行すると、第2変動パターン決定手段232は、第2特別図柄52の変動パターンとして、第1特別図柄51の変動パターンより変動時間が長い変動パターンが決定されやすい通常変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定する。一方、2R確変大当りの場合のみ、特別遊技の終了後に高確率低ベース状態となり、小当りラッシュの状態となる。
一般的には、高ベース状態では特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されやすく、低ベース状態では特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されやすい。しかし、小当りラッシュである高確率低ベース状態においては、低ベース状態であっても第2特別図柄の変動効率を高めるために、第2特別図柄の変動パターンとして相対的に変動時間が短い変動パターンが選択されやすくなる。第2変動パターン決定手段232は、高確率低ベース状態において、第2特別図柄52の変動パターンとして、低確率低ベース状態における第2特別図柄52の変動パターンより変動時間が短い変動パターンが決定されやすい小当りラッシュ用の特殊変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定する。第2変動パターン決定手段232は、高確率低ベース状態(小当りラッシュ)において、第2当否抽選の結果が外れの場合に、例えば1秒の変動時間を持つ超短変動パターンを選択する。
以上の小当りラッシュの基本構成を前提として、以下、個別の特徴を説明する。また、各実施例における仕様において基本構成と相違する点についても適宜説明する。
<第1実施例>遊技状態に応じた入球容易状態の終了条件
高ベース状態においては、第2始動口12を狙って打球する、いわゆる右打ちが遊技者により実行されることを前提とする。その上で、高ベース状態における出玉率(所定時間あたりの打球数に対する獲得賞球数の割合)が1を超える状態(すなわち、打球数に対して獲得賞球数が上回る状態)となりにくくなるよう、入球容易状態である高ベース状態を必要以上に長引かせずに少しでも早く終了させることが考えられる。例えば、次の大当りの発生を入球容易状態の終期の一つとするが、その大当りに係る図柄変動の開始時点で入球容易状態を終了させることで、特に変動時間が長いリーチ変動中に普通電動役物90を閉じて図柄変動中の第2始動口12への入球を抑制し、必要以上に出玉率が上がるのを避けやすくすることができる。このような仕様は、遊技機の開発者にとって出玉率を好適な範囲内に収めやすい設計となる。
しかし、当該遊技機の仕様や特性を熟知した遊技者が遊技する場合、リーチ変動中に普通電動役物90が開放されないことで、その図柄変動に係る当否判定の結果が大当りであることを察知されてしまう可能性がある。一方で、遊技状態によっては当否判定の結果が大当りである場合にのみリーチ変動演出が実行されるような仕様(例えば、高確率高ベース状態624においてのみ当否判定の結果が外れである場合にはリーチ変動演出が実行されず前述したバトル演出も展開されない仕様、または、高確率高ベース状態624においてのみ当否判定の結果が大当りである場合にのみリーチ変動演出が実行され前述したバトル演出が展開される仕様)も考えられる。そこで、第1実施例においては、遊技状態に応じて異なる条件を入球容易状態の終了条件とする。
図35は、図柄変動の状態と入球容易状態の終了条件との関係を示すタイムチャートである。図35(a)および(b)は、2つの遊技状態においてそれぞれの終了条件が異なることを示す。入球状態設定手段510は、入球容易状態の一つである第1の遊技状態(図35(a))においては、第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りである場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の開始時に終了条件を満たしたものとして入球容易状態を終了させる。ここでいう第1の遊技状態は、高確率高ベース状態624である。図35(a)の上段は図柄変動等の状態を示し、下段は入球容易状態のオンオフ状態を示す。まず、入球容易状態がオンの状態として超短縮図柄変動630,632が表示された後、大当りのリーチ変動634が開始されるとき(S930)に、入球容易状態がオフにされて終了され、その後の特別遊技636の期間までは少なくとも通常入球状態となる。
入球容易状態の一つであって第1の遊技状態とは異なる状態である第2の遊技状態(図35(b))においては、第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りである場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の終了時に終了条件を満たしたものとして入球容易状態を終了させる。ここでいう第2の遊技状態は、低確率高ベース状態622である。図35(b)は(a)と同様に、上段が図柄変動等の状態を示し、下段が入球容易状態のオンオフ状態を示す。まず、入球容易状態がオンの状態として超短縮図柄変動640,642が表示された後、大当りのリーチ変動644が開始されても(S932)入球容易状態がオンのまま継続される。その後、リーチ変動644が終了されるとき(S934)に、入球容易状態がオフにされて終了され、その後の特別遊技646の期間は通常入球状態となる。なお、外れのリーチ変動が実行される場合は、そのリーチ変動が終了しても入球容易状態がオンのまま継続される。変形例においては第1の遊技状態と第2の遊技状態が同じ遊技状態であってもよく、例えばいずれも高確率高ベース状態624とする仕様であってもよい。別の変形例では、第1の遊技状態における入球容易状態がオフとなるタイミングが図35(b)のようにリーチ変動644の終了時であり、第2の遊技状態における入球容易状態がオフとなるタイミングが図35(a)のようにリーチ変動634の開始時であってもよい。
高確率高ベース状態624では、当否判定の結果が大当りである場合にのみリーチ変動演出を実行しバトル演出を展開可能である。ここでいう当否判定は、主に第2当否判定手段222による当否判定を指すが、第1当否判定手段221による当否判定を含んでもよい。高確率高ベース状態624におけるリーチ変動演出では、複数の装飾図柄がリーチ態様となったことによって大当りの確定が示唆され、残りの演出において大当りが確率変動状態への移行を伴うか否かをバトル演出を通じて遊技者に煽ることとなる。高確率高ベース状態624において発生する大当りはいわゆる連チャンの大当りであり、高確率状態の下で次の大当りはすでに確約されている状態であるため、遊技者の関心は大当りそのものより、もっぱらその後も連チャンするか否か、すなわち次の大当りが確変を伴うか否かにあるといえる。そのため、大当りの確定がリーチ変動演出(リーチ変動634)の開始時点(S930)で遊技者に分かってしまうものであっても遊技者の期待感を損なうことにはなりにくい。なお、リーチ変動演出の開始時点またはリーチ成立の時点で大当りの確定が示唆される分、大当り発生を図柄変動の開始前から煽るために、いわゆる先読みによってリーチ発生の可能性や確変大当りの可能性を示唆する予告演出を実行するようにしてもよい。
一方、低確率高ベース状態622では、第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りである場合以外でもリーチ変動演出を実行可能である。したがって、リーチ変動演出(リーチ変動644)の開始時点(S932)や図柄変動中に大当りか否かが遊技者に分かってしまうものとならないよう、図柄変動の終了時(S934)に入球容易状態を終了させる。ここでいう当否判定もまた、主に第2当否判定手段222による当否判定を指すが、第1当否判定手段221による当否判定を含んでもよい。低確率高ベース状態622においてリーチ変動演出が実行される場合、高確率高ベース状態624と同じくバトル演出を展開するが、このリーチ変動演出の開始時点や図柄変動中に入球容易状態を終了させることはない。変形例として、低確率高ベース状態622においてリーチ変動演出が実行される場合、バトル演出は展開させず、それ以外の演出(例えば、宝物を発見できれば成功となり大当りであることが報知されるミッション演出など)を展開させてもよく、このような場合も、リーチ変動演出の開始時点や図柄変動中に入球容易状態を終了させることはない。
第1実施例においては、少なくとも高ベース状態において第1の遊技と第2の遊技とが同時に実行されないよう第1の遊技を優先的に実行する仕様でもよい。すなわち、メイン表示制御手段250は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、少なくとも高ベース状態において変動開始タイミングとなった場合は第2保留として抽選値が保留されていても第1保留の消化、すなわち第1特別図柄51の変動表示を優先して実行する。例えば、第2特別図柄の大当り図柄変動の開始時に入球容易状態を終了させると、普通電動役物90が開放されにくくなった第2始動口12ではなく第1始動口11を狙って打球されることも考えられる。その結果、第2保留だけでなく第1保留の抽選値も保留される可能性があるが、メイン表示制御手段250は第1保留の消化を優先させ、優先的に第1特図制御手段251が第1特別図柄51を変動表示する。この場合、第2特別図柄52が変動する頻度、すなわち第2保留の消化速度が遅くなり、高ベース状態における第2の遊技の出玉率が1を超えにくくなって出玉率を適切な範囲に制御しやすくなる。
第1変動パターン決定手段231は、高確率高ベース状態624において第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定する。例えば、第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよい。また例えば、高ベース状態における第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が低ベース状態における第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよい。第1特別図柄51の変動時間は、第1保留の数が所定数以上に達したときに相対的に長くなるように決定してもよいし、第1保留の数が多いほど長くなるように決定してもよい。これにより、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度も遅くなるため、第1始動口11を狙うこと自体を抑制しやすくなる。変形例としては、高確率高ベース状態624において第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよい。例えば、第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよく、また例えば、高ベース状態における第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が低ベース状態における第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよく、第1特別図柄51の変動時間は、第1保留の数が所定数以上に達したときに相対的に長くなるように決定してもよいし、第1保留の数が多いほど長くなるように決定してもよい。このようにすれば、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度が速くなるため、遊技者の打ち方によって第2保留の消化速度を調整することができる。
ただし、上述の第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなる決定は、いわゆる初当り直後の高確率高ベース状態624においては実施せず、連チャン中の高確率高ベース状態624においてのみ実施するようにしてもよい。すなわち、低確率低ベース状態620において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624においては、その後に移行する高確率高ベース状態624における第1特別図柄51の外れ変動時間より相対的に短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定する。初当りの直後では第1保留がまだ残っている可能性が十分にあり、初当り直後から遊技が停滞するのを回避するためである。また、高確率高ベース状態624において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624においては、第1特別図柄51の外れ変動時間が相対的に長くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定する。さらなる変形例としては、上述の第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなる決定は、連チャン中の高確率高ベース状態624においては実施せず、初当り直後の高確率高ベース状態624においてのみ実施するようにしてもよい。すなわち、高確率高ベース状態624において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624においては、低確率低ベース状態620において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624における第1特別図柄51の外れ変動時間より相対的に短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよい。このようにすれば、第1保留がまだ残っている可能性が十分にある初当りの直後では、高確率高ベース状態624へ移行することを祝福したり、高確率高ベース状態624での遊技性や演出内容を説明したりするような特殊演出を実行するための時間を変動時間として確保することができる。
変形例として、第1の遊技と第2の遊技とが同時に並行して実行され得る仕様でもよい。メイン表示制御手段250は、第2特別図柄52が変動中であっても第1特別図柄51を変動表示させることができ、第1特別図柄51が変動中であっても第2特別図柄52を変動表示させることができる。第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定する。例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。これらによっても第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度も遅くなるため、第1始動口11を狙うこと自体を抑制しやすくなる。さらなる変形例としては、第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が相対的に短くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。このようにすれば、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度が速くなるため、遊技者の打ち方によって第2保留の消化速度を調整することができる。
別の変形例として、メイン表示制御手段250は、第1の遊技と第2の遊技とが同時に実行されないよう第2の遊技を優先的に実行する仕様でもよい。すなわち、メイン表示制御手段250は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、第2特別図柄52の変動開始タイミングとなった場合は第1保留として抽選値が保留されていても第2特別図柄52の変動表示を優先して実行する。第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52の外れ変動時間が相対的に長くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定する。例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。これらによっても第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度も遅くなるため、第1始動口11を狙うこと自体を抑制しやすくなる。さらなる変形例としては、第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52の外れ変動時間が相対的に、短くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよく、例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよく、また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。このようにすれば、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度が速くなるため、遊技者の打ち方によって第2保留の消化速度を調整することができる。
さらに別の変形例として、メイン表示制御手段250は、第1の遊技と第2の遊技とが同時に実行されないよう第1の遊技と第2の遊技を入球順に実行する仕様でもよい。すなわち、メイン表示制御手段250は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、第1始動口11への入球と第2始動口12への入球の順序ないし第1保留と第2保留の順序を記憶しておき、その順序にしたがって第1特別図柄51の変動表示または第2特別図柄52の変動表示を開始する。この場合もまた、第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52の外れ変動時間が相対的に長くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定する。例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。これらによっても第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度も遅くなるため、第1始動口11を狙うこと自体を抑制しやすくなる。さらなる変形例としては、第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52の外れ変動時間が相対的に短くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよく、例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよく、また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。このようにすれば、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度が速くなるため、遊技者の打ち方によって第2保留の消化速度を調整することができる。
さらに別の変形例においては、入球容易状態の終了条件として、当否判定の結果が大当りである場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の停止図柄固定開始時ないし停止図柄固定終了時に終了条件を満たしたものとして入球容易状態を終了させてもよい。ここで「停止図柄固定」は、特別図柄の確定停止態様を維持する期間であり、例えば保留が残っている場合、図柄変動から図柄が停止されたときに「停止図柄固定」が開始となり、その「停止図柄固定」が所定時間続いた後に「停止図柄固定」が終了となって、次の図柄変動が開始される流れとなる。また、当否判定の結果が小当りである場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の開始時または終了時に終了条件を満たしたものとして入球容易状態を終了させてもよいし、小当り遊技の開始演出の開始時または終了時に終了条件を満たしたものとして入球容易状態を終了させてもよい。または、当否判定の結果が大当りである場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の開始からN秒後(Nは固定値であってもよいし、大当り図柄に応じた可変値であってもよい)に終了条件を満たしたものとして入球容易状態を終了させてもよい。さらに、上述した入球容易状態の終了条件に関する各例は、第1の遊技状態が高確率高ベース状態624である場合に限らず、第1の遊技状態が低確率低ベース状態620、低確率高ベース状態622、高確率低ベース状態626のいずれであっても適用してもよい。また、第2の遊技状態が低確率高ベース状態622である場合に限らず、第2の遊技状態が低確率低ベース状態620、高確率高ベース状態624、高確率低ベース状態626のいずれであっても適用してもよい。さらに、第1の遊技状態と第2の遊技状態が同じ遊技状態である場合にも適用してもよい。
<第2実施例>大当り図柄に応じたその後の入球容易状態の終了条件
第2実施例の基本的な構成は第1実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1実施例との相違点を中心に説明する。第2実施例においては、入球容易状態の終了条件として、大当り図柄の種類に応じて異なる終了条件に基づく点で、遊技状態の種類に応じて異なる終了条件に基づく第1実施例と異なる。
第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りであった場合の特別図柄の種類が第1の大当り図柄であった場合、第1の条件を終了条件とする入球容易状態である第1の遊技状態へ移行する。第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りであった場合の特別図柄の種類が第2の大当り図柄であった場合、第2の条件を終了条件とする入球容易状態である第2の遊技状態へ移行する。例えば、第1の大当り図柄は確変を伴う大当り図柄であり、第2の大当り図柄は確変を伴わない大当り図柄であってもよい。例えば、終了条件の一つである第1の条件は、当否判定の結果が大当りであった場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の開始であり、終了条件の一つである第2の条件は、当否判定の結果が大当りであった場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の終了であってもよい。例えば、第1の遊技状態は高確率高ベース状態624であり、第2の遊技状態は低確率高ベース状態622であってもよいし、または、第1の遊技状態は低確率高ベース状態622であり、第2の遊技状態は高確率高ベース状態624であってもよい。ここで、上記におけるさらなる変形例としては、(1)第1の大当り図柄も第2の大当り図柄も確変を伴う大当り図柄であってもよい、つまりはいずれの大当り図柄であっても高確率高ベース状態624へと移行してもよく、その場合、第1の大当り図柄を契機として移行した高確率高ベース状態624を第1の遊技状態としてもよく、第2の大当り図柄を契機として移行した高確率高ベース状態624を第2の遊技状態としてもよいし、(2)第1の大当り図柄も第2の大当り図柄も確変を伴わない大当り図柄であってもよい、つまりはいずれの大当り図柄であっても低確率高ベース状態622へと移行してもよく、その場合、第1の大当り図柄を契機として移行した低確率高ベース状態622を第1の遊技状態としてもよく、第2の大当り図柄を契機として移行した低確率高ベース状態622を第2の遊技状態としてもよい。この変形例は、以降に記載する実施例に適用可能であることを補足しておく。
図35(a)は第1の大当り図柄が確変を伴う大当り図柄であり、その特別遊技の終了後に、第1の条件、すなわち大当り図柄変動の開始時を終了条件とする高確率高ベース状態624へ移行する。第1実施例と同様、入球容易状態がオンの状態として超短縮図柄変動630,632が表示された後、大当りのリーチ変動634が開始されるとき(S930)に、入球容易状態がオフにされて終了され、その後の特別遊技636の期間までは少なくとも通常入球状態となる。
図35(b)は第2の大当り図柄が確変を伴わない大当り図柄であり、その特別遊技の終了後に、第2の条件、すなわち大当り図柄変動の終了時を終了条件とする低確率高ベース状態622へ移行する。第1実施例と同様、入球容易状態がオンの状態として超短縮図柄変動640,642が表示された後、大当りのリーチ変動644が開始されても(S932)入球容易状態がオンのまま継続される。その後、リーチ変動644が終了されるとき(S934)に、入球容易状態がオフにされて終了され、その後の特別遊技646の期間は通常入球状態となる。
以上のように、第2実施例によっても、第1実施例と同様に、特に変動時間が長いリーチ変動中に普通電動役物90を閉じて第2始動口12への入球を抑制し、必要以上に出玉率が上がるのを避けやすくすることができる。このような仕様は、遊技機の開発者にとって出玉率を好適な範囲内に収めやすい設計となる。
変形例として、前述したとおり、第1の遊技状態と第2の遊技状態は同じ遊技状態としてもよく、その場合、例えばいずれも高確率高ベース状態624とする仕様であってもよい。これにより、移行先の遊技状態が同じであっても、大当り図柄の種類に応じて異なる終了条件とすることができる。
別の変形例において、例えば終了条件の第1の条件は、入球容易状態へ移行してからの図柄変動回数が所定回数に達することであり、終了条件の第2の条件は、当否判定の結果が小当りとなった場合、または、当否判定の結果が小当りとなったことが所定回数(例えば、50回)に達した場合などであってもよい(第2の条件が後者である場合、大当り図柄に応じて、設定する所定回数を異ならせてもよい)。この場合、第1の大当り図柄で大当りとなれば、特別遊技の終了後から図柄変動回数が所定回数に達するまで入球容易状態へ移行し、第2の大当り図柄で大当りとなれば、特別遊技の終了後から小当りが発生するまで入球容易状態へ移行する。この第1の条件および第2の条件は、いずれかのみを採用してもよい、つまり、入球容易状態の終了条件は、大当り図柄に依らず、第1の条件のみを採用してもよいし、第2の条件のみを採用してもよい。また、より好適な例としては、第1の条件と第2の条件とを組み合わせてもよい。例えば、(1)入球容易状態へ移行してからの図柄変動回数が100回に達するか、入球容易状態に移行してから当否判定の結果が小当りとなるか、のいずれかを充足したことを契機に入球容易状態を終了する、または、(2)入球容易状態へ移行してからの図柄変動回数が100回に達するか、入球容易状態に移行してから当否判定の結果が小当りとなった回数が50回となるか、のいずれかを充足したことを契機に入球容易状態を終了するよう構成してもよい。
その他の構成や変形例は第1実施例と同様である。例えば、少なくとも高ベース状態において第1の遊技と第2の遊技とが同時に実行されないよう第1の遊技を優先的に実行する仕様でもよい。すなわち、メイン表示制御手段250は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、少なくとも高ベース状態において変動開始タイミングとなった場合は第2保留として抽選値が保留されていても第1保留の消化、すなわち第1特別図柄51の変動表示を優先して実行する。この場合、第2特別図柄52が変動する頻度、すなわち第2保留の消化速度が遅くなり、高ベース状態における第2の遊技の出玉率が1を超えにくくなって出玉率を適切な範囲に制御しやすくなる。
例えば、第1変動パターン決定手段231は、第1の遊技状態(例えば高確率高ベース状態624)において、第1実施例と同様に、第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよい。また、第1特別図柄51の変動時間は、第1保留の数が所定数以上に達したときに相対的に長くなるように決定してもよいし、第1保留の数が多いほど長くなるように決定してもよい。これにより、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度も遅くなるため、第1始動口11を狙うこと自体を抑制しやすくなる。ただし、第1実施例と同様、第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなる決定は、いわゆる初当り直後の高確率高ベース状態624においては実施せず、連チャン中の高確率高ベース状態624においてのみ実施するようにしてもよい。すなわち、低確率低ベース状態620において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624においては、その後に移行する高確率高ベース状態624における第1特別図柄51の外れ変動時間より相対的に短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定する。また、高確率高ベース状態624において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624においては、第1特別図柄51の外れ変動時間が相対的に長くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定する。変形例としては、高確率高ベース状態624において第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよい。例えば、第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよく、また例えば、高ベース状態における第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が低ベース状態における第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよく、第1特別図柄51の変動時間は、第1保留の数が所定数以上に達したときに相対的に長くなるように決定してもよいし、第1保留の数が多いほど長くなるように決定してもよい。このようにすれば、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度が速くなるため、遊技者の打ち方によって第2保留の消化速度を調整することができる。さらなる変形例としては、上述の第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなる決定は、連チャン中の高確率高ベース状態624においては実施せず、初当り直後の高確率高ベース状態624においてのみ実施するようにしてもよい。すなわち、高確率高ベース状態624において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624においては、低確率低ベース状態620において第1当否判定手段221または第2当否判定手段222による当否判定の結果が大当りとなった場合に移行した高確率高ベース状態624における第1特別図柄51の外れ変動時間より相対的に短くなるように第1特別図柄51の変動パターンを決定してもよい。このようにすれば、第1保留がまだ残っている可能性が十分にある初当りの直後では、高確率高ベース状態624へ移行することを祝福したり、高確率高ベース状態624での遊技性や演出内容を説明したりするような特殊演出を実行するための時間を変動時間として確保することができる。
また例えば、第1の遊技と第2の遊技とが同時に並行して実行され得る仕様でもよい。メイン表示制御手段250は、第2特別図柄52が変動中であっても第1特別図柄51を変動表示させることができ、第1特別図柄51が変動中であっても第2特別図柄52を変動表示させることができる。第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が相対的に長くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定する。例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。これらによっても第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度も遅くなるため、第1始動口11を狙うこと自体を抑制しやすくなる。さらなる変形例としては、第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が相対的に短くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。このようにすれば、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度が速くなるため、遊技者の打ち方によって第2保留の消化速度を調整することができる。
また例えば、メイン表示制御手段250は、第1の遊技と第2の遊技とが同時に実行されないよう第2の遊技を優先的に実行する仕様でもよい。すなわち、メイン表示制御手段250は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、第2特別図柄52の変動開始タイミングとなった場合は第1保留として抽選値が保留されていても第2特別図柄52の変動表示を優先して実行する。第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52の外れ変動時間が相対的に長くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定する。例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が長くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。これらによっても第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度も遅くなるため、第1始動口11を狙うこと自体を抑制しやすくなる。さらなる変形例としては、第2変動パターン決定手段232は、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の場合に第2特別図柄52の外れ変動時間が相対的に、短くなるよう第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよく、例えば、第1保留の個数が1個以上(または、2個以上、3個以上など)の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が、第1保留の個数が0の場合の第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよいし、あるいは、第1保留の個数を問わず第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が第1特別図柄51のリーチなし外れ変動時間より短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよく、また例えば、高確率高ベース状態624において第1保留の個数が多いほど第2特別図柄52のリーチなし外れ変動時間が短くなるように第2特別図柄52の変動パターンを決定してもよい。このようにすれば、第1始動口11を狙って打球するほど第2保留の消化速度が速くなるため、遊技者の打ち方によって第2保留の消化速度を調整することができる。
<第3実施例>小当りラッシュにおける左打ち警告
第3実施例の基本的な構成は第1,2実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1,2実施例との相違点を中心に説明する。
小当りラッシュが実行される高確率低ベース状態や、高確率高ベース状態、低確率高ベース状態などにおいては、遊技者は第2始動口12への入球を狙って打球する右打ちをする。一方、小当りラッシュや高確率高ベース状態、低確率高ベース状態が実行されない低確率低ベース状態においても右打ちして第2始動口12へ入球させてしまうと、高確率低ベース状態や高確率高ベース状態における第2特別図柄の外れ変動パターンや左打ちの場合(低確率低ベース状態)の第1特別図柄の外れ変動パターンと比べて変動時間が極めて長い第2特別図柄の外れ変動パターンが選択され、必要以上に遊技効率が低下する。このような遊技者に不利な状況を回避させるために、第1始動口11を狙った左打ちを促す視覚的ないし聴覚的な警告を遊技者に向けて発する。また、左打ちが強く推奨される状態であることを認識した上で、あえて遊技効率低下のリスクを冒して第2始動口12への入球による小当り発生を狙って右打ちをする遊技者も考えられることから、そのような打ち方による遊技店の不利益にも配慮し、第2始動口12への入球があった場合は左打ちを促すための強い警告(以下、「左打ち警告」ともいい、左打ちすべき状況であるにもかかわらず右打ちしていることが検知されたことを契機として表示される案内表示であり、遊技者に対して左打ちに戻すよう強く促す案内表示)を発する。なお、左打ち警告は、高ベース状態(なお、このように単に「高ベース状態」と称する場合は、少なくとも「低確率高ベース状態」または「高確率高ベース状態」のいずれかである)や小当りラッシュなどの右打ちが推奨される状況で表示される右打ち案内よりも遊技者に対する通知の強調の度合いが高いものであり、不正行為やエラーの警告に近いレベルの強調の度合いであってもよい。なお、第2始動口12ではなく、盤面右側に配置されている作動口を通過することを契機として、左打ち警告を発するよう構成してもよい。
通常確率状態かつ通常入球状態において、第2始動口12への入球を契機として少なくとも所定時間にわたり遊技者に対して第1始動口11を狙った打球を促す警告を所定の出力手段により出力する。ここでいう所定の出力手段は、例えば装飾ランプ111の点滅やスピーカー108からの大きな警告音の出力であってサブCPU310ないし演出制御手段304によって制御されてもよいし、遊技店側コンピュータに接続される外部情報出力端子160であってメインCPU290によって制御されてもよい。警告の出力期間である所定時間は、出力手段の種類によって異なってもよく、例えば装飾ランプ111の点滅期間を30秒とし、警告音の出力期間を10秒間としてもよい。このような警告の出力中に再び第2始動口12へ入球があった場合、出力中である警告の出力期間の計測タイマーをリセットし、あらためて所定時間にわたる警告の出力を開始し直す。以上により、遊技状態や遊技球の発射状況に応じた適切な打ち分けに関する警告を発することができ、本来意図する遊技性を損なわずに出玉を好適な範囲内に収めやすい設計とすることができる。また、このような左打ち警告を実行している状態を、出力通常状態と称する。
左打ち警告の出力中に第2保留が上限に達した場合、左打ち警告を出力通常状態から出力制限状態に切り替える。第2保留が一杯の状態では、第2始動口12へ入球させても当否判定の機会は増えず右打ちを継続するメリットがないことから、遊技者は右打ちをやめると考えられるためである。また、仮に第2保留が一杯の状態で右打ちを継続されたとしても、当否判定の機会は増えないため遊技店にとっても不利益が少ないためでもある。ここでいう出力制限状態は、例えば左打ち警告の停止であってもよいし、装飾ランプ111の発光強度や警告音の音量といった左打ち警告のレベルを強いレベルから弱いレベルに低下させる処理であってもよい(例えば、発光強度を出力通常状態よりも弱めたり、警告音の音量を出力通常状態よりも低減させたりしてもよい)。なお、出力制限状態において第2保留の一部が消化されて上限未満となった状態で再び第2始動口12への入球が検出された場合には、出力制限状態は直ちに解除され、左打ち警告が再開される。
左打ち警告を出力中に、第1始動口11へ入球があった場合、右打ちをやめて左打ちを始めたとみなして左打ち警告を終了する。また、左打ち警告を出力中に、第2始動口12に入球させるべき状況へと遊技状態が変化した場合、すなわち高ベース状態や小当りラッシュ(高確率低ベース状態)へ移行した場合、特別遊技へ移行した場合もまた、左打ち警告を強制終了させる。
右打ちすべき状況、すなわち第2始動口12に入球させるべき状況から、左打ちすべき状況、すなわち第1始動口11に入球させるべき状況に変化してから所定の期間が経過するまでは、通常確率状態かつ通常入球状態であっても左打ち警告の出力を制限する。左打ちすべき状況への変化は、例えば高ベース状態の終了(図柄変動回数の上限によって期間が限定された高確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態へ移行した場合、または、図柄変動回数の上限によって期間が限定された低確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態へ移行した場合など)や、図柄変動回数の上限によって期間が限定された確率変動状態の終了による小当りラッシュの終了である。このような高ベース状態や小当りラッシュの終了によって左打ちすべき状況に変化したとしても、右打ちすべき状況の終了直後に遊技者が左打ちに切り替えるのが遅れたとしても、しばらくの間はこれを許容する趣旨である。ここでいう左打ち警告の出力の制限は、例えば警告の強度レベルを低くすることであってもよいし、左打ち警告の出力自体をしないことであってもよい。左打ち警告の出力を制限する所定の期間は、高ベース状態や小当りラッシュの終了から所定時間(例えば20秒間)が経過するまであってもよいし、高ベース状態や小当りラッシュの終了から所定回数(例えば4回)の図柄変動表示や第2始動口12への入球があるまでであってもよい。また、高ベース状態や小当りラッシュの終了直後であっても、第2保留が一杯である間は右打ちがなされても不利益が小さいとみなして左打ち警告の出力を制限してもよい。さらに、特別遊技の実行中においても左打ち警告の出力を制限してもよい。
なお、左打ち警告の出力を制限する間であっても、第1始動口11を狙った打球を遊技者に案内するための左打ち案内(右打ちすべき状況から左打ちすべき状況になったことを契機として表示される案内表示であり、遊技者に対して左打ちに戻すよう促す案内表示)の表示は制限しない。例えば、右打ちすべき状況から左打ちすべき状況に変化した直後(例えば高ベース状態の終了であり、図柄変動回数の上限によって期間が限定された高確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態へ移行した場合、または、図柄変動回数の上限によって期間が限定された低確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態へ移行した場合など)の所定の期間は、前述したとおり強調の度合いが強い左打ち警告の出力は制限されるものの、演出表示装置60の画面や専用の装飾ランプで左打ちを遊技者に促す案内表示は制限されずに表示される。
左打ち警告の出力を制限する間に第2始動口12に所定数以上の入球があった場合は制限を解除する。ここでいう所定数は、右打ちすべき状況の終了直後にそのまま惰性で右打ちを続けていた場合に入球し得る数を超え、意図的に右打ちを継続していると推認し得るような数、例えば10球である。
変形例として、高ベース状態または高確率低ベース状態(小当りラッシュ)においては、第1始動口11への入球を契機として少なくとも所定時間にわたり遊技者に対して第2始動口12を狙った打球を促す右打ち警告を出力してもよい。その右打ち警告の出力中に、第2始動口12への入球があった場合または第1始動口11に入球させるべき状況に変化した場合(図柄変動回数の上限によって期間が限定された高確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態へ移行した場合、または、図柄変動回数の上限によって期間が限定された低確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態へ移行した場合など)は、出力中の右打ち警告を終了させる。
図36は、遊技状態の変化と左打ち警告のタイミングの関係を示すタイムチャートである。本図では(a)遊技状態、(b)左打ち、(c)右打ち、(d)警告発光、(e)警告音のタイミングの関係を例示する。(a)において、期間650は小当りラッシュ(高確率低ベース状態)または高ベース状態であり、期間652は低確率低ベース状態である。期間650においては、(c)のS940のタイミングで右打ちによる第2始動口12への入球が検出されても、(d)および(e)の左打ち警告は出力されない。S942において期間950が終了して低確率低ベース状態の期間652に切り替わると、直後の20秒間は左打ち警告の出力が制限され、その期間におけるS944で右打ちが検出されても左打ち警告は出力されない。S942から20秒後のS946のタイミングで左打ち警告の制限が解除されると、S948のタイミングで右打ちが検出されたときに(d)のように左打ち警告の発光が開始され、(e)のように左打ちの警告音が出力開始される。(e)の警告音は開始から10秒後のS950で終了するが、(d)の警告発光は30秒間継続され、その間に再びS952で右打ちが検出されると、警告発光の期間を計測するタイマーがリセットされて再び30秒間の発光が開始されるとともに、警告音の出力も再開される。(e)の警告音は開始から10秒後のS954で終了し、(d)の警告発光はリセットから30秒後のS956で終了する。その後、再びS958で右打ちが検出されると(d)と(e)の左打ち警告が再開されるが、(b)の右打ちが検出されると(d)と(e)の左打ち警告は終了される。なお、変形例としては、再びS958で右打ちが検出されると(d)と(e)の左打ち警告が再開され、(b)の右打ちが検出されても(d)と(e)の左打ち警告は規定時間まで継続されるよう構成してもよい。
<第4実施例>特別遊技の種類と小当りラッシュの関係
第4実施例の基本的な構成は第1~3実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~3実施例との相違点を中心に説明する。
図33に示した通り、実施例における基本的な遊技は、特別遊技の実行中に付与される利益が相対的に大きい10R確変大当りまたは4R確変大当りを連続させる連チャンによって出玉を獲得していく遊技である。一方、連チャンの過程で、特別遊技の実行中に付与される利益が相対的に小さい2R大当りが発生した場合であっても、その大当りが2R確変大当りであれば、特別遊技の実行中に付与される利益に加えて小当りラッシュの実行中に付与される利益を発生させるという派生的な遊技を設けている。その結果、例えば特別遊技の実行中に付与される利益が相対的に大きい大当りが発生するか否かを煽るバトル演出のような演出において敗北を喫したような状況からのみ小当りラッシュが発生し得るという斬新な遊技性を実現できる。また、10R確変大当りや4R確変大当りといった特別遊技の実行中に付与される利益が相対的に大きい大当りが発生するより、2R確変大当りの利益と小当りラッシュの利益を合計した方が利益が大きくなるという斬新な遊技性も実現可能でき、大当り利益が相対的に小さい大当りにも高く注目させることができる。すなわち、特別遊技中の獲得賞球数の期待値だけを単純に比較すると10R確変大当りや4R確変大当りの方が2R確変大当りより期待値が大きいものの、10R確変大当りや4R確変大当りと2R確変大当りとの獲得賞球数の期待値の差より小当りラッシュでの獲得賞球数(小当りラッシュが発生してから次の大当りが発生して小当りラッシュが終了となるまでの間に小当り遊技によって獲得できる遊技球数)の期待値の方が大きいため、2R確変大当りの利益と小当りラッシュの利益の合計の方が10R確変大当りや4R確変大当りの利益より大きい。また、高確率低ベース状態における小当りラッシュで遊技者へ比較的大きな利益を付与する分、高ベース状態において必要以上に利益を付与する仕様としなくてよいため、出玉率を好適な範囲内に収めやすい設計とすることができる。
まず、高確率高ベース状態にて遊技の主体となる(高確率高ベース状態にて遊技者が入球を狙う第2始動口12に対応する)第2特別図柄52おける当否判定の結果が大当りとなる場合に実行される特別遊技の種類として、特別遊技の実行中に付与される利益が相対的に大きい第1の特別遊技と、特別遊技の実行中に付与される利益が相対的に小さい第2の特別遊技とがある。ここでいう第1の特別遊技は、例えば10R確変大当りおよび4R確変大当りであり、第2の特別遊技は、例えば2R確変大当りおよび2R通常大当りである。第1の特別遊技の終了後に高確率高ベース状態624となる。一方、第2の特別遊技の終了後に高確率低ベース状態626または低確率高ベース状態622となる。具体的には、2R確変大当りであれば高確率低ベース状態626となり、2R通常大当りであれば低確率高ベース状態622となる。
図37は、特別遊技の種類と移行先の演出および遊技状態の関係を示すフロー図である。高確率高ベース状態624または高確率低ベース状態626において当否判定の結果が大当りに該当した場合、バトル演出画面670のように「バトル開始!!」と表示され、その後に実行される特別遊技が相対的に利益が大きい特別遊技(大当り)であるか否かを煽るように味方キャラクタと敵キャラクタが戦闘をするバトル演出が実行される。その特別遊技の種類が10R確変大当りまたは4R確変大当りであった場合は、バトル演出の結果として、遊技者に有利な結果であることを示す「勝利」の場面を表示する。特別遊技の種類が10R確変大当りである確率は約35%であり、その場合、第1ボーナス画面671のように「HYPER BONUS!!」と表示されて10Rの特別遊技が実行された後、高確率高ベース状態624へ移行する。特別遊技の種類が4R確変大当りである確率は約30%であり、その場合、第2ボーナス画面672のように「BONUS!!」と表示されて4Rの特別遊技が実行された後、高確率高ベース状態624へ移行する。これら合わせて約65%の確率でバトル演出は「勝利」となる。
特別遊技の種類が2R確変大当りまたは2R通常大当りであった場合は、バトル演出の結果として、遊技者に不利な結果であることを示す「敗北」の場面を表示する。ただし、その「敗北」から逆転するチャンスを付与するか否か、すなわち2R大当りが確変を伴うか否か、あるいは高確率低ベース状態626と低確率高ベース状態622のいずれへの移行を伴うかを煽る演出である分岐演出を2R大当りの特別遊技の開始演出として実行する。分岐演出では、分岐演出画面673のように「チャレンジ開始!!」と表示した後、ボタン画面674のようにボタン画像とともに「ボタンを押せ!」と表示して遊技者に演出ボタン109の押下を促す。バトル演出から分岐演出へ進む確率、すなわちバトル演出で「敗北」となる確率は約35%である。その35%のうち、15%の確率で2R確変大当りとなって分岐演出が「成功」となり、20%の確率で2R通常大当りとなって分岐演出が「失敗」となる。分岐演出が「成功」の場合、チャレンジ成功画面675として「成功!!」と表示されて2Rの特別遊技を実行した後、高確率低ベース状態626へ移行する。分岐演出が「失敗」の場合、チャレンジ失敗画面676として「失敗!!」と表示されて2Rの特別遊技を実行した後、低確率高ベース状態622へ移行する。なお、この分岐演出は、2Rの特別遊技実行前、つまりは変動中に実行してもよいし、2Rの特別遊技における開始デモ中に実行してもよい。
高確率高ベース状態624においては出玉率が1に収められるよう設計されるのに対し、高確率低ベース状態626においては小当りラッシュとなるため、高確率高ベース状態624より高確率低ベース状態626の方が遊技者に有利な遊技状態といえる。また、2R確変大当りの特別遊技における賞球数と小当りラッシュで獲得できる賞球数とを合わせた合計賞球数の期待値は、10R大当りや4R大当りの特別遊技における賞球数と高確率高ベース状態624で獲得できる賞球数とを合わせた合計賞球数の期待値より大きい。すなわち、特別遊技中の獲得賞球数の期待値だけを単純に比較すると10R確変大当りや4R確変大当りの方が2R確変大当りより期待値が大きいものの、10R確変大当りや4R確変大当りと2R確変大当りとの獲得賞球数の期待値の差より小当りラッシュでの獲得賞球数(小当りラッシュが発生してから次の大当りが発生して小当りラッシュが終了となるまでの間に小当り遊技によって獲得できる遊技球数)の期待値の方が大きいため、2R確変大当りの利益と小当りラッシュの利益の合計の方が10R確変大当りや4R確変大当りの利益と高確率高ベース状態624での利益の合計より大きい。したがって、特別遊技後の利益も含めて勘案した場合、特別遊技終了後に高確率高ベース状態624へ移行する10R確変大当りや4R確変大当りより、特別遊技終了後に低確率高ベース状態622へ移行する2R確変大当りの方が遊技者に有利ともいえる。
<第5実施例>代替図柄と簡易図柄
第5実施例の基本的な構成は第1~4実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~4実施例との相違点を中心に説明する。
図38は、装飾図柄と代替図柄と簡易図柄の配置を示す。(a)はメイン装飾図柄600と代替図柄601と簡易図柄602の基本的な配置関係を示し、(b)は低確率低ベース状態における表示態様を例示し、(c)は高確率高ベース状態や高確率低ベース状態における表示態様を例示する。
図38(a)において、3つのメイン装飾図柄600は、第1特別図柄51または第2特別図柄52に対応する装飾図柄であって、3つの図柄が画面中央付近の大きな領域を用いて変動表示される。本実施例のぱちんこ遊技機100は、第1特別図柄51と第2特別図柄52とが同時に並行して変動可能な並列スペックであるが、メイン装飾図柄600としては第1特別図柄51と第2特別図柄52の両方に同時に対応するのではなく、遊技状態に応じていずれか一方の特別図柄に対応する。例えば、低確率低ベース状態のように第1始動口11を狙って左打ちをすることで第1特別図柄51の変動表示を主体とする第1の遊技では第1特別図柄51に対応する装飾図柄としてメイン装飾図柄600が変動表示される。一方、高確率高ベース状態や高確率低ベース状態のように第2始動口12を狙って右打ちすることで第2特別図柄52の変動表示を主体とする第2の遊技では第2特別図柄52に対応する装飾図柄としてメイン装飾図柄600が変動表示される。
図38(a)に示す通り、メイン装飾図柄600の表示領域より小さな領域であって画面隅に設けられた小領域において代替図柄601と簡易図柄602が変動表示される。代替図柄601は、メイン装飾図柄600の表示に加えて補完的に表示することで、演出表示装置60の画面内におけるいずれかの箇所につねに装飾図柄が表示されていることを担保する図柄である。例えば、バトル演出などの実行中にメイン装飾図柄が非表示となった場合であっても、代替図柄601は表示を継続することで(且つバトル演出よりも前面にて表示されることで)、装飾図柄の表示が担保される。代替図柄601は、第1特別図柄51に対応する代替図柄601aと第2特別図柄52に対応する代替図柄601bとを含む。代替図柄601は、3つの図柄で構成されるメイン装飾図柄600と対応する態様の3つの小さな図柄が1つのセットと、第1特別図柄51と第2特別図柄52に対応する2セットの図柄で構成される、いわばミニ装飾図柄である。メイン装飾図柄600が「444」や「777」のように3つとも同じ図柄で揃ったときに大当りを示すように、代替図柄601もまた「444」や「777」のように3つとも同じ図柄で揃った態様で停止したときに大当りを示し、同じ図柄で揃わない態様で停止したときに外れを示す。
簡易図柄602は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち少なくともいずれかが変動表示中であるか否かを示唆するとともに、当否判定の結果を示すための図柄である。簡易図柄602は、第1特別図柄51に対応する簡易図柄602aと第2特別図柄52に対応する簡易図柄602bとを含み、それぞれ代替図柄601a,601bの近傍にて変動表示される。また、簡易図柄602は、第1特別図柄51に対応する簡易図柄602cと第2特別図柄52に対応する簡易図柄602dとをさらに含み、それぞれ代替図柄601a,601bから離れた位置にて変動表示される。簡易図柄602を離れた複数箇所にて表示することで、第1特別図柄51と第2特別図柄52のいずれが変動表示中であるかの表示を担保する。つまり、この代替図柄についても、例えば、バトル演出などの実行中にメイン装飾図柄が非表示となった場合であっても、後述する「○」と「×」を交互に切り替え表示する変動表示を継続することで(且つバトル演出よりも前面にて表示されることで)、第1特別図柄51と第2特別図柄52のいずれが変動表示中であるかの表示が担保される。簡易図柄602は、第1特別図柄51または第2特別図柄52に係る当否判定の結果を「○」や「×」等の簡易的な記号ないし図形で示す図柄である。簡易図柄602は、「○」で停止したときに大当りを示し、「×」で停止したときに外れを示す。なお、図38(a)においては、便宜上、代替図柄601aも代替図柄601bも大当りを示す態様にて停止しているが、片方のみが大当りを示す態様にて停止し、もう片方が外れを示す態様にて停止することが好適である。同じく、図38(a)においては、便宜上、簡易図柄602aも簡易図柄602bも大当りを示す態様にて停止しているが、片方のみが大当りを示す態様にて停止し、もう片方が外れを示す態様にて停止することが好適であり、更に、簡易図柄602cも簡易図柄602dも大当りを示す態様にて停止しているが、片方のみが大当りを示す態様にて停止し、もう片方が外れを示す態様にて停止することが好適である。
図38(b)の低確率低ベース状態においては、第1特別図柄51と対応するメイン装飾図柄600aが画面中央付近に変動表示されるとともに、そのメイン装飾図柄600aと対応する態様にて代替図柄601aも変動表示される。簡易図柄602a,602cもまた、第1特別図柄51に対応して変動表示される。このとき、第2特別図柄52と対応するメイン装飾図柄600bは表示されず、第2特別図柄52が変動表示されるときは第2特別図柄52と対応する簡易図柄602b,602dや代替図柄601bが変動表示される。変動停止中の簡易図柄602b,602dや代替図柄601bは、外れを示す態様で表示される。
図38(c)の低確率高ベース状態や高確率高ベース状態、高確率低ベース状態においては、第2特別図柄52と対応するメイン装飾図柄600bが画面中央付近に変動表示されるとともに、そのメイン装飾図柄600bと対応する態様にて代替図柄601bも変動表示される。簡易図柄602b,602dもまた、第2特別図柄52に対応して変動表示される。このとき、第1特別図柄51と対応するメイン装飾図柄600aは表示されず、第1特別図柄51が変動表示されるときは第1特別図柄51と対応する簡易図柄602a,602cや代替図柄601aが変動表示される。変動停止中の簡易図柄602a,602cや代替図柄601aは、外れを示す態様で表示される。
ここで、初当り、すなわち低確率低ベース状態において発生した第1特別図柄51の大当りに係る特別遊技の終了後の高ベース状態においては、少なくともその高ベース状態へ移行した直後で変動停止中の第1特別図柄51と対応して簡易図柄602a,602cを停止状態で表示する場合は外れを示す「×」の停止図柄態様で表示する(図38(c)参照)。この高ベース状態移行直後の第1特別図柄51は、第1当否抽選値の保留や第1始動口11への入球がない限り大当り図柄で停止したままの状態であるため、本来は簡易図柄602a,602cもまた大当りを示す「○」で停止したままのはずである。しかし、その後に第1特別図柄51が変動されないまま長時間が経過して再び低確率低ベース状態に戻ったとき(例えば、低確率低ベース状態において第1当否抽選値の保留がない状態にて第1特別図柄51が大当り図柄にて停止し特別遊技が実行され、その後に移行した低確率高ベース状態でも第1当否抽選値の保留が生起せず、第2特別図柄52が50回変動表示することで低確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態に移行した場合)に、簡易図柄602a,602cが「○」から変動開始してしまうと、第1特別図柄51の前回の大当りからすでに長時間が経過しているだけに「○」がどの大当りを示すかが分かりにくく、遊技者に違和感を与えかねない。そこで、初当りから高ベース状態に移行したときは簡易図柄602a,602cを強制的に「×」で表示することとする。以降における簡易図柄602a,602cの初回の図柄変動(通常であれば再び低確率低ベース状態に戻った後に発生する)を、外れを示す「×」から開始することで、遊技者の混乱を回避する。
また、高ベース状態や高確率低ベース状態から低確率低ベース状態に戻った後、つまりは前述したような第1特別図柄51が変動されないまま長時間が経過して再び低確率低ベース状態に戻ったとき(例えば、低確率低ベース状態において第1当否抽選値の保留がない状態にて第1特別図柄51が大当り図柄にて停止し特別遊技が実行され、その後に移行した低確率高ベース状態でも第1当否抽選値の保留が生起せず、第2特別図柄52が50回変動表示することで低確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態に移行した場合)の初回の第1特別図柄51の図柄変動に対応するメイン装飾図柄600や代替図柄601aの変動表示は、例えば「357」などの不揃いの外れ態様から変動開始する。前回の第1特別図柄51の大当りから通常は長時間が経過しており、例えば前回の第1特別図柄51の大当りに対応する「777」などの確変を伴う大当り態様から開始してしまうことになれば、直前の大当りが確変を伴うものと遊技者を誤解させてしまうおそれがあるためである。あるいは、直前の第2特別図柄52の大当りに対応する「444」などの確変を伴わない大当り態様から開始してしまうとしても、第2特別図柄52に対応する装飾図柄が変動開始したと遊技者を誤解させてしまうおそれがあるためである。
なお、低確率低ベース状態以外の遊技状態において偶発的に第1特別図柄51の大当りが発生した場合もまた、その特別遊技の終了後の高ベース状態において変動停止中の第1特別図柄51と対応して簡易図柄602a,602cを停止状態で表示する場合はその簡易図柄602a,602cとして外れを示す「×」の停止図柄態様で表示する(図38(c)参照)。
また、高ベース状態や高確率低ベース状態から低確率低ベース状態へ移行した場合、少なくともその低確率低ベース状態へ移行した直後で変動停止中の第2特別図柄52と対応して簡易図柄602b,602dを停止状態で表示する場合は外れを示す「×」の停止図柄態様で表示する(図38(b)参照)。この低確率低ベース状態への移行時の第2特別図柄52が大当り図柄の場合、第2当否抽選値の保留や第2始動口12への入球がない限り大当り図柄で停止したままの状態であるため、本来は簡易図柄602b,602dもまた大当りを示す「○」で停止したままのはずである。しかし、その後に第2特別図柄52が変動されないまま長時間が経過して再び低確率高ベース状態や高確率高ベース状態へ移行したとき(例えば、低確率高ベース状態において第2当否抽選値の保留がない状態にて第2特別図柄52が大当り図柄にて停止し特別遊技が実行され、その後に移行した低確率高ベース状態でも第2当否抽選値の保留が生起せず、第1特別図柄51が50回変動表示することで低確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態に移行し、その後、第2当否抽選値の保留が生起しないまま低確率低ベース状態において第1特別図柄51が大当り図柄にて停止し特別遊技が実行され、その後に低確高ベース状態に移行した場合)に、簡易図柄602b,602dが「○」から変動開始してしまうと、第2特別図柄52の前回の大当りからすでに長時間が経過しているだけに「○」がどの大当りを示すかが分かりにくく、遊技者に違和感を与えかねない。そこで、高ベース状態や高確率低ベース状態から低確率低ベース状態に移行したときは簡易図柄602b,602dを強制的に「×」で表示することとする。以降における簡易図柄602b,602dの初回の図柄変動(通常であれば再び低確率高ベース状態や高確率高ベース状態に移行した後に発生する)を、外れを示す「×」から開始することで、遊技者の混乱を回避する。
また、低確率低ベース状態から再び低確率高ベース状態や高確率高ベース状態に移行した後、つまりは第2特別図柄52が変動されないまま長時間が経過して再び低確率高ベース状態や高確率高ベース状態へ移行したとき(例えば、低確率高ベース状態において第2当否抽選値の保留がない状態にて第2特別図柄52が大当り図柄にて停止し特別遊技が実行され、その後に移行した低確率高ベース状態でも第2当否抽選値の保留が生起せず、第1特別図柄51が50回変動表示することで低確率高ベース状態が終了し低確率低ベース状態に移行し、その後、第2当否抽選値の保留が生起しないまま低確率低ベース状態において第1特別図柄51が大当り図柄にて停止し特別遊技が実行され、その後に低確高ベース状態に移行した場合)の初回の第2特別図柄52の図柄変動に対応するメイン装飾図柄600や代替図柄601bの変動表示は、例えば「357」などの不揃いの外れ態様から変動開始する。前回の第2特別図柄52の大当りから通常は長時間が経過しており、例えば前回の第2特別図柄52の大当りに対応する「444」などの確変を伴わない大当り態様から開始してしまうことになれば、直前の大当りが確変を伴わないものと遊技者を誤解させてしまうおそれがあるためである。あるいは、直前の第1特別図柄51の大当りに対応する「777」などの確変を伴う大当り態様から開始してしまうとしても、第1特別図柄51に対応する装飾図柄が変動開始したと遊技者を誤解させてしまうおそれがあるためである。
一方、高ベース状態または高確率低ベース状態から確変を伴う大当りが発生してその特別遊技終了後に再び高ベース状態または高確率低ベース状態となる場合は、次の初回の第2特別図柄52の図柄変動に対応するメイン装飾図柄600および代替図柄601bは「777」といった直前のメイン装飾図柄600および代替図柄601bの大当り態様から変動開始してよい。
図38(b)の低確率低ベース状態においては、遊技の主体となっていない第2特別図柄52に対応する簡易図柄602b,602dは、ある程度の視認性さえ確保されれば画面内に常時表示させる必要性に乏しいとの考え方がある。そのため、第2特別図柄52の変動開始から所定の第1の時間後に第2特別図柄52に対応する簡易図柄602bおよび簡易図柄602dを非表示とし、第2特別図柄52の変動停止予定タイミングより所定の第2の時間前に簡易図柄602bおよび簡易図柄602dの非表示を解除して表示状態とする。例えば、第2特別図柄52の変動開始から1秒後に簡易図柄602bおよび簡易図柄602dを非表示とし、第2特別図柄52の変動停止予定タイミングの1秒前に簡易図柄602bおよび簡易図柄602dを表示状態とする。
ただし、ぱちんこ遊技機100の電源投入後における初回の図柄変動は、その変動開始タイミングや変動停止タイミングを演出制御手段304が認識できない可能性があるため、電源投入後の初回の変動開始から1秒経過しても簡易図柄602bおよび簡易図柄602dを非表示としない。また、高確率高ベース状態や高確率低ベース状態から低確率低ベース状態へ移行した直後は、第1当否抽選値の保留はゼロの状態である可能性が高い反面、第2当否抽選値の保留は1以上である可能性が高いため、低確率低ベース状態への移行直後の初回の図柄変動は第1特別図柄51ではなく第2特別図柄52である可能性も高い。このような状況で簡易図柄602bおよび簡易図柄602dを非表示とすると第1特別図柄51と第2特別図柄52のどちらが変動表示中であるかについて遊技者が認識しづらくなるため、低確率低ベース状態への移行直後の初回の図柄変動から1秒経過しても簡易図柄602bおよび簡易図柄602dを非表示としない(低確率低ベース状態への移行直後の初回の図柄変動中は簡易図柄bおよび簡易図柄602dを非表示としない、または、低確率低ベース状態への移行直後の初回の図柄変動中は変動開始から1秒以上である10秒が経過するまでは簡易図柄bおよび簡易図柄602dを非表示としない)。
なお、図柄変動中に何らかの不具合や操作によってぱちんこ遊技機100の電源が再起動された場合(電源断後に電源復帰した場合)、メイン装飾図柄600は高速変動状態での表示で再開される。電源投入直後は、メイン装飾図柄600として第1特別図柄51と第2特別図柄52のいずれに対応した表示をすべきかを演出制御手段304が認識できない可能性が高いためである。また、メイン装飾図柄600を変動停止状態で再開するとなると、もし変動時間が3分以上といった長い変動パターンであった場合に長時間にわたって何も変動表示されないこととなり、復帰画面として好ましくないためである。なお、高速変動状態の表示は、常に一定の速度(高速)での変動であり、変動停止のタイミングとなるまではその速度が減速されることはなく、変動停止のタイミングにて高速変動状態から停止状態へと切り替わる。
<第6実施例>
第6実施例の基本的な構成は第1~5実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~5実施例との相違点、特に関連性の強い第5実施例との相違点を中心に説明する。
本実施例においては、演出表示装置60の画面に沿って画面の少なくとも一部を覆って重なるように画面前方で動作するロゴ可動役物が設けられる。また、演出表示装置60の画面と同等の面積を持ち、透過性と発光機能を有する板状の演出役物である導光板が演出表示装置60の画面全体を覆うように重ねられて設けられる。これらは演出の一部として動作または発光される。ここで、簡易図柄602の表示優先度は、他の演出表示、例えば予告演出や背景演出、メイン装飾図柄600の変動演出)より高く設定される。したがって、ロゴ可動役物の動作や導光板の発光が、簡易図柄602の表示に干渉する可能性を低減して、簡易図柄602による当否判定の結果表示を妨げないように、以下の調整をする。
図39は、ロゴ可動役物および導光板の配置を示す。(a)はロゴ可動役物680の配置および動作位置を例示し、(b)は導光板模様681の配置を例示する。ロゴ可動役物680は、例えばぱちんこ遊技機100の機種名やモチーフとなる題材、キャラクタ名などのロゴが象られた装飾的な可動役物であり、透過性のあるアクリル等の部材で形成された可動物の中にLED等の発光部材が内蔵されて構成される。ロゴ可動役物680は、通常の状態では例えば演出表示装置60の画面上方において画面をまったく覆わないか、少なくとも僅かしか覆わない初期位置にて静止状態とされる(図39(a)において実線で描かれたロゴ可動役物680)。この静止状態においては、メイン装飾図柄600だけでなく、代替図柄601や簡易図柄602のすべてが遊技者から視認容易状態となる。
ロゴ可動役物680は、演出パターンにしたがった演出制御手段304の制御により動作する。例えば、所定の演出における所定タイミングでロゴ可動役物680が発光しながら降下、すなわち下方へスライドすることで、大当り期待度の高い状態であることを遊技者に報知する役割を持つ。ロゴ可動役物680の下降動作が完了したとき、演出表示装置60の画面の略中央の領域を覆う動作完了位置で所定時間静止状態となる(図39(a)において破線で描かれたロゴ可動役物680)。このロゴ可動役物680の動作完了状態では、ロゴ可動役物680またはロゴ可動役物680を左右から支持する支持機構が簡易図柄602c,602dと重なり得る位置となってこれらの図柄が遊技者から視認困難な状態となり得る。
低確率低ベース状態においては、偶発的に第2始動口12へ入球した場合や、低確率低ベース状態への移行前に貯留された第2保留がその移行後に残っていた場合などに第2特別図柄52が変動表示され得るが、低確率低ベース状態では第2の遊技は主体となる遊技ではないため、第2特別図柄52の変動時間はきわめて長い時間(例えば10分間)に設定されることがある。低確率低ベース状態ではメイン装飾図柄600は第1特別図柄51に対応する図柄として変動表示され、第2特別図柄52には対応しないため、第2特別図柄52に対応する図柄としては簡易図柄602b,602dによって明確に表示される必要がある。しかし、特に簡易図柄602dの視認性はロゴ可動役物680の動作完了状態によって干渉される可能性があり、また、きわめて長い変動時間の中でどのタイミングで変動停止するかは遊技者は把握しにくいため、遊技者に明確に変動停止を表示させることは困難となりかねない。
そこで、低確率低ベース状態において第2特別図柄52が変動開始した場合、第2特別図柄52の変動停止予定タイミング(変動停止状態が開始するタイミング)より所定の第1の時間だけ前のタイミングから、第1の時間より長い所定の第2の時間にわたり、第1特別図柄51に対応したロゴ可動役物680の動作を制限する。第1の時間は例えば5秒であり、第2の時間は例えば7.5秒である。第1の時間は、ロゴ可動役物680の往復動作(初期位置から動作完了位置を経て初期位置に戻る動作)に必要な動作時間に、第2特別図柄52の変動停止を担保するための時間(第2特別図柄52の実際の変動停止タイミングに対して誤差として許容する時間)を加算した時間であってよい。例えば、ロゴ可動役物680の動作時間(往復動作に要する時間、もしくは、初期位置から動作完了位置までの動作に要する時間や動作完了位置から初期位置までの動作に要する時間でもよい)を4秒とし、第2特別図柄52の変動停止担保時間(簡易図柄602c,602dが変動したうえで停止することを認識させるための停止前時間)を1秒とした場合の合計5秒が第1の時間となる。第2の時間は、第1の時間に、第2特別図柄52の停止時間(実際に停止表示を維持する時間であり、外れの場合と小当りの場合とで時間が相違してもよい)と第2特別図柄52の変動開始を担保するための時間(簡易図柄602c,602dが停止している状態から変動開始することを認識させるための停止後時間であり、第2特別図柄52の実際の変動開始タイミングに対して誤差として許容する時間)を加算した時間であってよい。例えば、第1の時間が5秒、第2特別図柄52の停止時間が1.5秒(外れの場合は0.5秒、小当りの場合は1.5秒としてもよい)、第2特別図柄52の変動開始担保時間が1秒とした場合の合計7.5秒(外れの場合は6.5秒、小当りの場合は7.5秒としてもよい)が第2の時間となる。
以上により、低確率低ベース状態において第2特別図柄52に対応する簡易図柄602の変動停止および変動開始を遊技者に明確に表示し、視認させることができる。なお、ロゴ可動役物680の動作制限はあくまで例外的な制御であり、このような制御は最小限であることが設計上も好ましいため、例えば低確率低ベース状態において第2特別図柄52の変動表示に対応するロゴ可動役物680の動作のようにきわめて頻度の低い事象に対しては制限を設けない。ただし、変形例として、第1特別図柄51に対応する簡易図柄602の停止タイミング前後において第2特別図柄52に対応するロゴ可動役物680の動作制限も同様に設ける仕様としてもよい。あるいは、低確率低ベース状態における第2特別図柄52の変動表示との対応ではロゴ可動役物680を動作させることはない仕様としてもよい。一方、低確率低ベース状態以外の遊技状態、すなわち右打ちが主体となる遊技状態である高確率高ベース状態、高確率低ベース状態、低確率高ベース状態においても同様の理由からロゴ可動役物680の動作制限を設けていない。ただし、変形例として、右打ちが主体となる遊技状態である高確率高ベース状態、高確率低ベース状態、低確率高ベース状態であっても、第2特別図柄52に対応する簡易図柄602の停止タイミング前後において、第1特別図柄51に対応するロゴ可動役物680の動作制限(前述した動作制限)を設けてもよいし、第1特別図柄51に対応する簡易図柄602の停止タイミング前後において第2特別図柄52に対応するロゴ可動役物680の動作制限(前述した動作制限)を設けてもよい。なお、演出表示装置60の画面において表示され得る演出種類数は、ロゴ可動役物680が初期位置にある場合よりも動作完了位置にある場合の方が多い。例えば、初期位置にある場合には味方キャラクタ、敵キャラクタ、予告演出が表示されているのに対し、動作完了位置にある場合には味方キャラクタのみが表示される。また、遊技盤80の盤面上において点滅する装飾ランプ111などの発光装飾体の数は、ロゴ可動役物680が初期位置にある場合よりも動作完了位置にある場合の方が多い。例えば、初期位置にある場合には発光装飾体10個のうち1つだけが点滅するのに対し、動作完了位置にある場合には発光装飾体10個のうち9つが点滅する。また、演出ボタン109の押下を促すボタン演出は、ロゴ可動役物680が初期位置にある場合よりも動作完了位置にある場合の方が発生しにくい、または発生しない。また、電源断から復帰した場合において、ロゴ可動役物680は初期動作が可能であり、その初期動作に要する時間は例えば10秒である。また、図柄変動開始から10秒以内にロゴ可動役物680が動作し得る変動パターンが選択される確率よりも、図柄変動開始から10秒以内にロゴ可動役物680が動作しない変動パターンが選択される確率の方が高い、または、図柄変動開始から10秒以内にロゴ可動役物680が動作し得る変動パターンを有しない。
図39(b)において、導光板模様681は、演出表示装置60の画面前面に重ねられたアクリル等の透過性部材である導光板に描かれた模様である。導光板は、表面加工により模様が描かれており、側方から照射されるLEDの光によりその模様が薄く光って浮き出て見える演出的な機構である。図示する導光板模様681aは、ぱちんこ遊技機100でモチーフとされる味方キャラクタ(バトル演出における味方キャラクタと同じキャラクタ)の顔を象った模様であり、導光板模様681b,681cは、稲妻を象った模様である。これら導光板模様681a~cの少なくともいずれかが簡易図柄602と重なる場合、簡易図柄602の視認性を低下させるおそれがある。
低確率低ベース状態においては、偶発的に第2始動口12へ入球した場合や、低確率低ベース状態への移行前に貯留された第2保留がその移行後に残っていた場合などに第2特別図柄52が変動表示され得るが、低確率低ベース状態では第2の遊技は主体となる遊技ではないため、第2特別図柄52の変動時間はきわめて長い時間(例えば10分間)に設定されることがある。低確率低ベース状態ではメイン装飾図柄600は第1特別図柄51に対応する図柄として変動表示され、第2特別図柄52には対応しないため、第2特別図柄52に対応する図柄としては簡易図柄602b,602dによって明確に表示される必要がある。しかし、特に簡易図柄602dの視認性は導光板の発光によって干渉される可能性があり、また、きわめて長い変動時間の中でどのタイミングで変動停止するかは遊技者は把握しにくいため、遊技者に明確に変動停止を表示させることは困難となりかねない。
そこで、第2特別図柄52の変動停止予定タイミングより所定の第3の時間だけ前のタイミングから、第3の時間より長い所定の第4の時間にわたり、第1特別図柄51に対応した導光板の発光を制限する。第3の時間は例えば1秒であり、第4の時間は例えば3.5秒である。第3の時間は、導光板の発光制御を担保するための時間である。第3の時間が上述の第1の時間より短いのは、動作にある程度の時間を要するロゴ可動役物680と異なり、非可動部材である導光板の発光制御は一瞬であり(ロゴ可動役物680であれば動作に時間を要する一方で導光板については発光を中断すればよいだけなので一瞬となる)、第2特別図柄52の停止タイミング直前の実行でも十分なためである。第4の時間は、第3の時間に、第2特別図柄52の停止時間と第2特別図柄52の変動開始を担保するための時間(第2特別図柄52の変動開始タイミングに対して誤差として許容する時間)を加算した時間であってよい。例えば、第3の時間が1秒(簡易図柄602c,602dが変動したうえで停止することを認識させるための停止前時間)、第2特別図柄52の停止時間が1.5秒(外れの場合は0.5秒、小当りの場合は1.5秒としてもよい)、第2特別図柄52の変動開始担保時間(簡易図柄602c,602dが停止している状態から変動開始することを認識させるための停止後時間であり、第2特別図柄52の実際の変動開始タイミングに対して誤差として許容する時間)が1秒とした場合の合計3.5秒(外れの場合は2.5秒、小当りの場合は3.5秒としてもよい)が第4の時間となる。
以上により、低確率低ベース状態において第2特別図柄52に対応する簡易図柄602の変動停止および変動開始を遊技者に明確に表示し、視認させることができる。また、低確率低ベース状態以外の遊技状態においても同様の発光制限を実施してもよい。ただし、低確率低ベース状態以外の遊技状態(前述した右打ちを主体とする遊技状態)では、第1特別図柄51の図柄変動はきわめて頻度が低いため、導光板の発光制限を最小限とするために、導光板の発光制限タイミングを第2特別図柄52に対応する簡易図柄602dの停止タイミングと同じタイミングとしてもよいし、発光制限時間を低確率低ベース状態における発光制限時間より短く(例えば2秒間)してもよい。更なる変形例としては、低確率低ベース状態以外の遊技状態(前述した右打ちを主体とする遊技状態)では、同様の発光制限を行わないよう構成してもよい。
なお、本実施例では簡易図柄602の視認性を確保するためにロゴ可動役物680の動作や導光板の発光を制限する構成を説明したが、変形例においては演出表示装置60に表示する演出表示に対して簡易図柄602の停止タイミングの前後に表示制限を実行する構成としてもよい。また、図39(a)のように、ロゴ可動役物680の初期位置と動作完了位置の中間位置に、ロゴ可動役物680の存在を検出するための中間センサー682を設け、上述の制限実行条件を満たしたときにロゴ可動役物680が中間センサー682の位置を越えることを制限するようにしてもよい。ロゴ可動役物680が中間センサー682の位置まで降下しても簡易図柄602の視認性を妨げないため、途中までの動作は許容する趣旨である。例えば、ロゴ可動役物680が3段階下降する演出と2段階下降する演出がある場合、3段階下降する演出は制限するが、2段階下降する演出は制限しない、といった制限有無の設定が可能である。別の変形例においては、簡易図柄602の視認性だけでなく代替図柄601の視認性をも確保するために、あるいは代替図柄601の視認性を主に確保するために、代替図柄601の停止タイミングの前後にロゴ可動役物680の動作や導光板の発光を制限することとしてもよい。
<第7実施例>擬似的な小当り遊技演出
第7実施例の基本的な構成は第1~6実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~6実施例との相違点、特に関連性の強い第4実施例との相違点を中心に説明する。
第4実施例で説明した通り、基本的な遊技は、大当りによる利益が相対的に大きい10R確変大当りまたは4R確変大当りを連続させる連チャンによって出玉を獲得していく遊技である。一方、連チャンの過程で、大当りによる利益が相対的に小さい2R大当りが発生した場合であっても、その大当りが2R確変大当りであれば、大当りによる利益に加えて小当りラッシュによる利益を発生させるという派生的な遊技を設けている。
一方で、せっかく小当りラッシュが発生する2R確変大当りに該当したとしても、その後に移行する遊技状態が確変状態であるがゆえに、最初の1回の図柄変動で次の大当りが発生してしまえば、遊技者に小当りラッシュによる連続的な小当り遊技を体験させずに次の遊技状態へ移行してしまうことになりかねない。そこで、2R確変大当りに係る特別遊技中に小当りラッシュと同様の動作とともに同様の演出を前倒しで体感させる遊技を実現し、小当りラッシュを体感しないまま次の大当りが発生することをあらかじめ回避する。
図40は、2R確変大当りの特別遊技における大入賞口の開放パターンと演出タイミングの関係を示すタイムチャートである。(a)は演出内容と演出タイミングを示し、(b)は大入賞口の開放タイミングを示す。期間660は、2R確変大当りの特別遊技における開始演出期間であり、期間661は1ラウンド目の単位遊技期間であり、期間662は2ラウンド目の単位遊技期間であり、期間663は特別遊技の終了演出期間(終了デモ期間)である。
2R大当りに係る特別遊技の終了後に高確率低ベース状態となる予定の場合は(2R確変大当り)、高確率低ベース状態、すなわち小当りラッシュにおいて実行される演出を2R大当りに係る特別遊技の期間に実行するとともに、その特別遊技に含まれる複数回の単位遊技のうち1回以上の単位遊技において単位遊技1回につき大入賞口の相対的に短い開放を複数回実行する。すなわち、2R確変大当りの特別遊技中は、小当りラッシュにおける演出モードと同じまたは類似する演出モードに移行するとともに、小当りラッシュと同じまたは類似する演出が実行される。本実施例における小当りラッシュの演出は、味方キャラクタが弱い敵キャラクタを次々に倒す模様の表示を小当り遊技のたびに繰り返す演出である。大入賞口の開閉パターンも、小当りラッシュにおける小当り遊技と同様の開閉パターンを再現する形となる。また、特別遊技の期間において実行される演出が特別遊技の終了後の高確率低ベース状態においても小当りラッシュの演出としてシームレスに継続される。
図に沿って説明すると、特別遊技の開始デモ時間である期間660において、まず小当りが発生する図柄変動演出を模した1回目の擬似小当り変動演出が実行され(期間700、約1.4秒)、小当り遊技の開始デモ演出を模した1回目の擬似小当り開始演出が実行される(期間701、約0.1秒)。擬似小当り開始演出では、弱い敵キャラクタを画面に登場させる模様が表示される。ここで、実際の特別遊技の開始デモ時間である期間660が終了し、特別遊技の1回目の単位遊技期間である期間661となる。なお、擬似小当り変動演出については、高確率低ベース状態における変動中演出と同様であり、例えば味方キャラクタが弱い敵キャラクタに襲い掛かられることを警戒しながら歩いている演出であるが、特別遊技中(単位遊技中)であるため、装飾図柄は非表示となっており、代替図柄も非表示となっており、簡易図柄は大当りを示す態様(「○」の態様)にて停止表示している(高確率低ベース状態であれば、装飾図柄が変動表示されており、代替図柄及び簡易図柄も変動表示されている)。これは、以降に記載する擬似小当り変動演出についても同様である。また、擬似小当り変動演出以外の特別遊技中の演出が実行されている最中は、前述したように、装飾図柄は非表示となっており、代替図柄も非表示となっており、簡易図柄は大当りを示す態様(「○」の態様)にて停止表示している。また、期間660~663に亘って、高確率低ベース状態に対応した背景演出が表示される。
期間661において、S1000にて大入賞口が開放されるとともに、小当り遊技の単位遊技演出を模した1回目の擬似小当り単位遊技演出が実行される(期間702、約3秒)。擬似小当り単位遊技演出では、大入賞口へ入球するたびに弱い敵キャラクタに攻撃を加える模様が表示される。S1001にて大入賞口が閉鎖されるとともに、小当り遊技の終了デモ演出を模した1回目の擬似小当り終了演出が実行される(期間703、約0.5秒)。擬似小当り終了演出では、大入賞口の閉鎖と同時に、すでに攻撃を加えられていた弱い敵キャラクタを爆発させる模様が表示されるとともに、1回目の大入賞口の開放での入球数ないし賞球数が表示される。以上の期間700から期間703までを1回の擬似的な小当り発生と小当り遊技の演出とし、これを2ラウンドの特別遊技中に最大6回繰り返す。
2回目の擬似的な小当り発生と小当り遊技として、まず2回目の擬似小当り変動演出が実行され(期間704)、2回目の擬似小当り開始演出が実行される(期間705)。S1002にて大入賞口が開放されるとともに、2回目の擬似小当り単位遊技演出が実行され(期間706)、S1003にて大入賞口が閉鎖されるとともに、2回目の擬似小当り終了演出が実行される(期間707)。
3回目の擬似的な小当り発生と小当り遊技として、まず3回目の擬似小当り変動演出が実行され(期間708)、3回目の擬似小当り開始演出が実行される(期間709)。S1004にて大入賞口が開放されるとともに、3回目の擬似小当り単位遊技演出が実行され(期間710)、S1005にて大入賞口が閉鎖されるとともに、3回目の擬似小当り終了演出が実行される(期間711)。
4回目の擬似的な小当り発生と小当り遊技として、まず4回目の擬似小当り変動演出が実行され(期間712)、4回目の擬似小当り開始演出が実行される(期間713)。ここで、実際の特別遊技の1ラウンド目の単位遊技期間である期間661が終了し、特別遊技の2回目の単位遊技期間である期間662となる。S1006にて大入賞口が開放されるとともに、4回目の擬似小当り単位遊技演出が実行され(期間714)、S1007にて大入賞口が閉鎖されるとともに、4回目の擬似小当り終了演出が実行される(期間715)。
5回目の擬似的な小当り発生と小当り遊技として、まず5回目の擬似小当り変動演出が実行され(期間716)、5回目の擬似小当り開始演出が実行される(期間717)。S1008にて大入賞口が開放されるとともに、5回目の擬似小当り単位遊技演出が実行され(期間718)、S1009にて大入賞口が閉鎖されるとともに、5回目の擬似小当り終了演出が実行される(期間719)。
6回目の擬似的な小当り発生と小当り遊技として、まず6回目の擬似小当り変動演出が実行され(期間720)、6回目の擬似小当り開始演出が実行される(期間721)。S1010にて大入賞口が開放されるとともに、6回目の擬似小当り単位遊技演出が実行され(期間722)、S1011にて大入賞口が閉鎖されるとともに、6回目の擬似小当り終了演出が実行される(期間723)。この後、実際の特別遊技の2ラウンド目の単位遊技期間である期間662が終了し、特別遊技の終了デモ時間である期間663となる。
以上のように、2R確変大当りの特別遊技に含まれる複数回の単位遊技のうち1回以上の単位遊技において、その1回の単位遊技中に複数回の短開放をし、演出内容も小当りラッシュ中に同一又は類似するものとすることで、全体として小当りラッシュと同様の複数回連続で発生する小当りおよび小当り遊技のように見せることができる。なお、2R確変大当り以外の大当りについては、1回の単位遊技中に1回の開放しか行わず、特別遊技中の演出も2R確変大当り時とは異なる内容となる。具体的には、2R確変大当りであれば、前述したとおり、最終ラウンド(2R)及びその後に移行する終了デモ及びその後に移行する高確率低ベース状態に亘って同一又は類似する演出内容とするが、例えば10R確変大当りであれば、最終ラウンド(10R)は味方キャラクタの紹介演出を実行し、その後に移行する終了デモでは「確変突入!」といった高確率高ベース状態に移行する旨を報知する演出を実行し、その後に移行する高確率高ベース状態では味方キャラクタが疾走する演出が実行され、それぞれのタイミングにおける演出内容が相違するよう構成される。
ここで、小当りラッシュと同様の演出と開閉パターンに基づいて演出や大入賞口の開閉を実行するが、実際には2R確変大当りの特別遊技であるため、1ラウンドあたりの大入賞口への入球数には上限(例えば10球)がある。そのため、1ラウンド中に擬似的な小当り遊技を3回繰り返す途中で大入賞口への入球数が上限に達してしまうことも起こり得る。例えば、1ラウンド目の1回目の開放で5球入り、2回目の開放でも5球入った場合、3回目の開放を待たずに2ラウンド目が開始されてしまう。このような場合、3回目の擬似的な小当り発生および小当り遊技は省略し、2ラウンド目の開始タイミング(S1006)を基準としてその直前の期間712に4回目に相当する擬似小当り変動演出を実行し、期間713に4回目に相当する擬似小当り開始演出を実行した上で、S1006から4回目に相当する大入賞口の開放と擬似小当り単位遊技演出を実行する。なお、2R確変大当りの特別遊技における大入賞口20の開放時間(約3秒間)は、小当り遊技における大入賞口20の開放時間(約1秒間)より長い。
図40(b)に示すS1000~S1011のタイミングには、大入賞口の開放コマンドおよび閉鎖コマンドがメイン基板200からサブ基板300へ送られる。演出制御手段304は、擬似的な小当り遊技演出として、メイン基板200からのコマンドにしたがって演出を実行する場合と、サブ基板300のサブCPU310(演出決定手段303に相当)からのコマンドにしたがって演出を実行する場合と、を含む。例えば、擬似小当り単位遊技演出のように、大入賞口の開放時に実行される演出は、大入賞口の開放コマンドに基づいて実行される。また、擬似小当り終了演出や敵キャラクタを爆発させるエフェクト演出のように、大入賞口の閉鎖時に実行される演出は、大入賞口の閉鎖コマンドに基づいて実行される。その他の擬似小当り演出、例えば擬似小当り開始演出や擬似小当り変動演出、または擬似小当り終了演出やその間に表示される獲得球数の表示演出などは、サブ基板300のサブCPU310によるタイマ管理に基づいたコマンドに基づくタイミングで実行される。
なお、2R大当りに係る特別遊技の終了後に低確率低ベース状態となる予定の場合は(2R通常大当り)、その特別遊技に含まれる複数回の単位遊技において単位遊技1回につき大入賞口の相対的に短い開放を1回だけ実行する。これは小当り遊技を模した開閉パターンではなく、擬似的に小当り遊技演出を模した演出も実行されない。また、2R確変大当りの場合はその特別遊技の終了演出の時間(終了デモ時間)を相対的に短くすることで特別遊技中の演出と小当りラッシュの演出とをシームレスに一体化するのに対し、2R通常大当りの場合はその特別遊技の終了演出の時間(終了デモ時間)が相対的に長くなり、上記のような小当りラッシュとの一体化はなされない。例えば、2R通常大当りの場合、最終ラウンド(2R)は味方キャラクタが倒れる演出を実行し、その後に移行する終了デモでは「チャンスタイム突入!」といった低確率高ベース状態に移行する旨を報知する演出を実行し、その後に移行する低確率高ベース状態では味方キャラクタが立ち上がろうとする演出が実行され、それぞれのタイミングにおける演出内容が相違するよう構成される。
<第8実施例>特殊変動演出
第8実施例の基本的な構成は第1~7実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~7実施例との相違点を中心に説明する。
本実施例で説明する特殊変動演出は、変動演出の一つであって、擬似連続変動演出の一種である。一回の図柄変動において複数の図柄が一時停止したように表示することにより擬似的に複数回の図柄変動が実行されたように見せる、いわゆる擬似連続変動演出が知られている。本実施例の特殊変動演出は、この擬似連続変動演出に類似する演出の一つであるが、通常の擬似連続変動演出とは相違する部分もある。通常の擬似連続変動演出では、図柄を一時停止したように表示することで複数回の図柄変動のように見せる。これに対し、本実施例の特殊変動演出は、1回の変動演出期間における所定のタイミングで演出を一時停止させる特定演出の実行後に再変動演出(第1予告演出)または高期待度演出(第2予告演出)を発生させ得る。高期待度演出は、再変動演出より大当り期待度が高い演出である。再変動演出が実行される場合は変動演出の再実行後の所定のタイミングで再び演出を一時停止させる特定演出の実行後にさらに再変動演出または高期待度演出を発生させ得る。これにより擬似的な複数回の図柄変動が実行されたように見せる。特殊変動演出には、特定演出の違いにより分けられる第1の特殊変動演出と第2の特殊変動演出がある。
図41は、第1の特殊変動演出の演出過程を示すフロー図である。変動開始730から演出を開始すると、2秒、6秒、10秒、14秒、18秒のいずれかのタイミングで特定演出が実行され得る。すなわち、2秒後に一時停止する特定演出731、6秒後に一時停止する特定演出732、10秒後に一時停止する特定演出733、14秒後に一時停止する特定演出734、18秒後に一時停止する特定演出735の5通りがある。特定演出731~735は、例えば画面に表示される映像全体の再生を一時停止して画面全体の色を反転させた状態を表示する演出である。特定演出731~735のいずれも実行されないパターンとして、変動開始から2秒後に変動停止745となる場合、6秒後に変動停止746となる場合、10秒後に変動停止747となる場合、14秒後に変動停止748となる場合、18秒後に変動停止749となる場合がある。
特定演出の実行後の展開は3通りがある。第1の展開は、再変動演出736が実行されて変動演出を再実行するために変動開始730へ戻る展開である。第2の展開は、ボタン演出が実行された後で高期待度演出が実行される展開である。第3の展開は、ボタン演出を経ずに高期待度演出が実行される展開である。
第1の展開として、特定演出731,732,733,734,735の後に再変動演出736が実行され得る。再変動演出736は、最初から変動演出を再実行させるために、それまで表示した演出を巻き戻すような映像を見せる演出である。再変動演出736は、特定演出731,732,733,734,735のいずれの後でも実行され得るため、特定演出の実行タイミングが早くとも遅くとも変動演出の再実行は起こり得る。
第2の展開として、特定演出732,733,734,735の後は、再変動演出736とボタン演出737,738,739,740のいずれかが実行され得る。特定演出731の後にはボタン演出は実行されない。ボタン演出737,738,739,740は、遊技者に演出ボタン109への操作入力を促すとともに遊技者による操作入力を契機として高期待度演出または再変動演出を発生させる演出である。ボタン演出では、演出ボタン109の押下を促す「ボタンを押せ!」などの文字やボタン画像が画面に表示される。ボタン演出において遊技者の演出ボタン109の押下有無に応じて、再変動演出736または高期待度演出が表示される。ただし、ボタン演出が発生する場合、または、演出ボタン109が押下された場合、そのボタン演出の発生後に再変動演出736が発生する可能性より高期待度演出が発生する可能性の方が高くなるように設定される。高期待度演出が発生する場合、ボタン演出737の後は高期待度演出741、ボタン演出738の後は高期待度演出741、ボタン演出739の後は高期待度演出741、ボタン演出740の後は高期待度演出741がそれぞれ実行される。高期待度演出741~744は、それぞれ大当り期待度の高いスーパーリーチ演出などの変動演出であり、特定演出が表示されたタイミングが4秒、8秒、14秒、18秒のいずれであったかによって高期待度演出の候補も異なる。特定演出の表示タイミングが遅いほど期待度が高い高期待度演出に発展しやすいよう構成する。
第3の展開として、特定演出732,733,734,735の後にボタン演出を経ずに高期待度演出741,742,743,744が実行され得る。特定演出731の後には高期待度演出は実行されない。上述の通り、高期待度演出741,742,743,744は、スーパーリーチ演出として様々な種類が用意され、その種類によって大当り期待度の高さが異なり、特に特定演出の表示タイミングが遅いほど期待度が高い高期待度演出に発展しやすいよう構成される。
再変動演出736を経て変動開始730から変動演出が再実行された場合は、再び第1~3の展開のいずれかを繰り返すか、変動停止745~749のいずれかとなる。ただし、1回の特別図柄の図柄変動につき、再変動演出ないし変動演出の再実行を2回等に限定してもよい。
変動開始730から特定演出または変動停止までの時間は2秒、6秒、10秒、14秒、18秒の5通りであり、変動演出の再実行の有無や展開先の違いによる様々な組合せが考えられ、その展開の種類の分だけ変動演出パターンが用意され、いずれかが演出決定手段303により選択され得る。
図42は、第2の特殊変動演出の演出過程を示すフロー図である。第2の特殊変動演出は、第1の特殊変動演出の変形的な変動演出パターンであり、特に特定演出が表示された後の展開が異なる。変動開始750から演出を開始すると、2秒または6秒のタイミングで特定演出が実行され得る。すなわち、2秒後に一時停止する特定演出751と、6秒後に一時停止する特定演出755の2通りがある。特定演出751,755は、図41の特定演出731~735と異なり、変動演出の一時停止時間が所定時間を超える演出であり、その一時停止の継続時間が長いほど高期待度演出の発生可能性が高くなるよう設定される。例えば画面に表示される映像全体の再生を一時停止して画面全体の色を反転させた状態で数秒~10数秒にわたって停止状態を持続(いわゆるフリーズ状態に)させる演出である。特定演出751の停止時間は、4秒、8秒、12秒の3通りであり、特定演出755の停止時間は、4秒、8秒、16秒の3通りである。特定演出751,755が表示されない場合は変動停止759となる。
特定演出751が表示された場合、そのフリーズ状態が4秒続いた後に高期待度演出752に発展する場合、フリーズ状態が8秒続いた後に高期待度演出753に発展する場合、フリーズ状態が16秒続いた後に高期待度演出754に発展する場合がある。高期待度演出752,753,754は、スーパーリーチ演出として様々な種類が用意され、その種類によって大当り期待度の高さが異なり、特にフリーズ状態が長いほど期待度が高い高期待度演出に発展しやすいよう構成される。また、特定演出755が表示された場合、そのフリーズ状態が4秒続いた後に高期待度演出756に発展する場合、フリーズ状態が8秒続いた後に高期待度演出757に発展する場合、フリーズ状態が16秒続いた後に高期待度演出758に発展する場合がある。高期待度演出756,757,758は、スーパーリーチ演出として様々な種類が用意され、その種類によって大当り期待度の高さが異なり、特にフリーズ状態が長いほど期待度が高い高期待度演出に発展しやすいよう構成される。また、高期待度演出752~754,756~758には、図41の高期待度演出756~758より大当り期待度の高い高期待度演出が含まれており、特定演出からそのまま、またはボタン演出を経て発展する高期待度演出よりも、フリーズ状態を経て発展する高期待度演出の方が大当り期待度が高くなりやすいように設定される。変形例としては、フリーズ状態を経て発展する高期待度演出が特定の高期待度演出である場合(例えば、スーパーリーチ演出A~Eのうち、スーパーリーチ演出Eである場合のみ)、大当りが確定するよう構成してもよい。
ここで、特定演出751,755の一時停止(フリーズ状態)の終了タイミングは、図41の特定演出731~735のいずれかの発生タイミングと同期している。すなわち、変動開始750から2秒後に発生する特定演出751は、4秒間フリーズを継続する場合は変動開始730から6秒後に発生する特定演出732と同期することとなり、8秒間フリーズを継続する場合は変動開始730から10秒後に発生する特定演出733と同期することとなり、16秒間フリーズを継続する場合は変動開始730から18秒後に発生する特定演出735と同期することとなる。また、変動開始750から6秒後に発生する特定演出755は、4秒間フリーズを継続する場合は変動開始730から10秒後に発生する特定演出733と同期することとなり、8秒間フリーズを継続する場合は変動開始730から14秒後に発生する特定演出734と同期することとなり、12秒間フリーズを継続する場合は変動開始730から18秒後に発生する特定演出735と同期することとなる。このように、少なくとも特定演出の表示終了タイミングが同期する演出パターン同士は、変動時間としては共通するため特別図柄の変動パターンとしては同じパターンに対応づけられてよい。このように変動開始750から特定演出までの時間の違いと、フリーズ状態の持続時間の違いによる様々な組合せが考えられ、その展開の種類の分だけ変動演出パターンが用意され、いずれかが演出決定手段303により選択され得る。
以上により、特定演出の発生タイミングが早いほど、ボタン演出や高期待度演出が発生する可能性は低いが、再変動演出が発生する可能性は高い。より具体的には、変動演出の変動開始または演出再実行から一時停止までの時間が相対的に短い場合はボタン演出(を発生させてから高期待度演出または再変動演出が発生)の可能性ないし高期待度演出の発生可能性は低いが再変動演出の発生可能性が高くなるよう設定される。逆に、特定演出の発生タイミングが遅いほど、ボタン演出や再変動演出が発生する可能性は低いが、高期待度演出が発生する可能性は高い。より具体的には、変動開始または演出再実行から一時停止までの時間が相対的に長い場合は、変動開始または演出再実行から一時停止までの時間が相対的に短い場合に比べて、ボタン演出を発生させてから再変動演出または高期待度演出を発生させる可能性ないし再変動演出の発生可能性は低いが高期待度演出の発生可能性が高くなるよう設定される(例えば、ボタン演出や再変動演出が発生する割合と、高期待度演出が発生する割合とを比べると、(1)変動開始または演出再実行から一時停止までの時間が相対的に長い場合は3:7とし、変動開始または演出再実行から一時停止までの時間が相対的に短い場合は8:2とする、(2)変動開始または演出再実行から一時停止までの時間が相対的に長い場合は6:4とし、変動開始または演出再実行から一時停止までの時間が相対的に短い場合は9:1とする)。このように、特定演出の発生タイミングや一時停止の継続時間によって大当り期待度が異なり、特に特定演出の発生タイミングの遅さや継続時間の長さに遊技者を注目させるという斬新な演出を実現できる。ただし、図41に示すように、変動開始730から最短である2秒後に発生する特定演出731からはボタン演出ないし高期待度演出には発展しない一方、図42に示すように、変動開始750から最短である2秒後に発生する特定演出751からは高期待度演出に発展するなど、特定演出の発生タイミングが短い場合でも、より期待度が高い演出に発展し得るなどの例外が設けられており、演出の意外性をもたせている。なお、変動開始730から最短である2秒後に発生する特定演出731からでも、低確率でボタン演出ないし高期待度演出に発展し得るよう構成してもよい。また、特定演出における一時停止(フリーズ状態)の変形例として、フリーズのときに装飾図柄が一時停止または非表示となる一方で代替図柄や簡易図柄が変動を継続するように構成してもよい。別の変形例として、フリーズのときに保留球画像が非表示となる一方で、保留数画像を継続して表示するように構成してもよい。その場合、第1当否抽選の保留数(または第2当否抽選の保留数)が4個未満の状況において、第1始動口11(または第2始動口12)に新たな入球があっても、その入球を契機として保留された第1当否抽選に対応する保留球画像(または保留された第2当否抽選の保留球画像)が新たに表示されることはないが、第1当否抽選に対応する保留数画像(または第2当否抽選に対応する保留数画像)は更新表示される(例えば、「3」の表示から「4」の表示へと更新される)。保留球画像は、星型や丸型などの図形アイコンの個数(0~4個)によって、保留されている第1当否抽選(または第2当否抽選)の数を示すものであり、例えば画面の下部に表示される。保留数画像は、単独の数字(「0」、「1」、「2」、「3」、「4」のいずれかの数字)で第1当否抽選(または第2当否抽選)の数を示すものであり、例えば画面の右上に表示される。
なお、例えば10秒と14秒の組合せ、6秒と18秒の組合せ、14秒と10秒の組合せ、18秒と6秒の組合せ、いずれも合計時間は24秒であり、対応する特別図柄の変動パターンとしては、同じ24秒の変動パターンに対応づけられ、いずれの組合せにするかは演出決定手段303が決定する。
<第9実施例>特殊変動演出
第9実施例の基本的な構成は第1~8実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~8実施例、特に関連性の強い第8実施例との相違点を中心に説明する。
第8実施例で説明した特殊変動演出のように大当り期待度の異なる複数種類の変動演出パターンや外れの変動演出パターンを共通の変動パターンに対応させる設計とする場合、変動パターンの種類数を抑えて効率化できる反面、複数種類の変動演出パターンのそれぞれを異なる大当り期待度となるように選択する方法を設計するのは容易でない。そこで、本実施例では複数種類の基本変動パターンと複数種類の変動付加パターンの組合せによって変動パターンを構築することで、パターン数自体を抑えながら組合せによって様々な変動時間を構成しつつ、組合せごとに演出パターンの選択肢と選択確率を分離することで、同じ変動時間の変動パターンでも異なる確率で選択されるようにする。すなわち、同じ変動時間となる変動パターンと変動付加パターンの組合せであっても、どのテーブルに基づいて変動付加パターンを選択するかによって選択確率が異なるようにする。これにより、同じ変動パターン(変動時間)でも選択される演出パターンによって大当り期待度が異なるようにすることができる。第8実施例で説明した特殊変動演出に対応する変動パターンは、複数種類の基本変動パターンのいずれかの変動時間に対して複数種類の変動付加パターンのいずれかの変動付加時間を付加した組合せで構成される。
図43は、基本変動パターンの種類と変動付加パターンテーブルの種類の対応関係を模式的に例示するテーブルの図である。本図に示す基本変動パターンは、特に特殊変動演出パターンに対応する変動パターンを説明するための例示である。複数種類の基本変動パターンには、変動演出内容および変動時間が互いに共通する複数のパターンが含まれる。変動パターン番号「0」は「超短縮変動」の基本変動パターンであり、変動パターン番号「1」は「短縮変動」の基本変動パターンであり、変動パターン番号「2」は「通常変動」の基本変動パターンである。これらの基本変動パターンは外れのときに選択されるとともに、変動付加パターンテーブル番号として「0」が対応づけられており、「0」番の変動付加パターンテーブルを参照する結果、変動付加パターンが付加されない変動パターンである(変動付加パターンテーブルの詳細については後述する)。基本変動パターンとして、これら「超短縮変動」「短縮変動」「通常変動」のうちいずれかが保留球数に応じて選択される。例えば、保留球数が4から3に減るときに「超短縮変動」が選択され、保留球数が3から2に減るときに「短縮変動」が選択され、保留球数が2から1に減るとき、および、1から0に減るとき、「通常変動」が選択される。例えば変動パターン決定用の乱数が同じ所定値であった場合でも、その時点の保留球数に応じて、異なる基本変動パターン(「超短縮変動」「短縮変動」「通常変動」のうちいずれか)が選択され得る。
一方、変動パターン番号「3」~「13」の基本変動パターン「A」~「K」は、特殊変動演出パターンに対応する変動パターンである。基本変動パターン「A」~「K」は、保留球数に応じて選択確率が異なるわけではなく、保留球数に関係なく変動パターン決定用の抽選値に応じていずれかの基本変動パターンが選択される。基本変動パターン「A」「B」は同じ演出種類に対応するとともにそれぞれ基本変動パターンとしての変動時間が異なる。これらには同じ「1」番の変動付加パターンテーブルが対応づけられ、同じテーブルに基づいて複数種類の変動付加パターンのうちいずれかが選択される。これにより、同じ演出種類でも基本変動パターンと変動付加パターンの組合せによって複数通りの変動時間が選択されるとともに、基本変動パターン「A」と「B」に同じ変動付加パターンが付加された場合であっても基本変動パターン「A」と「B」で異なる変動時間、異なる選択確率であることから、それぞれ異なる大当り期待度を示唆することができる。
基本変動パターン「C」「D」はキャラクタAをモチーフとする演出内容に対応し、変動パターン「E」「F」はキャラクタBをモチーフとする演出内容に対応するとともに、基本変動パターンとしての変動時間が互いに異なる。基本変動パターン「C」「D」には「2」番の変動付加パターンテーブルが対応づけられ、基本変動パターン「E」「F」には「3」番の変動付加パターンテーブルが対応づけられている。基本変動パターン「C」「D」「E」「F」は互いに変動時間が異なるものの、付加する変動付加パターンによっては合計変動時間が同じとなる組合せが複数ある。ただし、基本変動パターンごとに選択確率は異なる上、参照する変動付加パターンテーブルによって個々の変動付加パターンの選択確率も異なるため、これらの組合せに応じて同じ変動時間であっても異なる大当り期待度を示唆することができる。
基本変動パターン「G」「H」「I」「J」はキャラクタCをモチーフとする演出内容に対応するとともに基本変動パターンとしての変動時間が互いに異なる。また、基本変動パターン「G」「H」には「4」番の変動付加パターンテーブルが対応づけられ、基本変動パターン「I」「J」には「5」番の変動付加パターンテーブルが対応づけられている。基本変動パターン「G」「H」「I」「J」は互いに変動時間が異なるものの、付加する変動付加パターンによっては合計変動時間が同じとなる組合せが複数ある。ただし、基本変動パターンごとに選択確率は異なる上、参照する変動付加パターンテーブルによって個々の変動付加パターンの選択確率も異なるため、これらの組合せに応じて同じ変動時間であっても異なる大当り期待度を示唆することができる。
基本変動パターン「K」はキャラクタDをモチーフとする演出内容に対応するとともに、「6」番の変動付加パターンテーブルが対応づけられている。基本変動パターン「K」は、付加する変動付加パターンによっては、基本変動パターン「A」~「J」および変動付加パターンの組合せと合計変動時間が同じとなる場合がある。ただし、基本変動パターンごとに選択確率は異なる上、参照する変動付加パターンテーブルによって個々の変動付加パターンの選択確率も異なるため、これらの組合せに応じて同じ変動時間であっても異なる大当り期待度を示唆することができる。
図44は、変動付加パターンの種類と変動付加パターンテーブルの種類の対応関係を模式的に例示するテーブルの図である。本図では、変動付加パターンとして「0」から「29」までの30種類を各行に例示する。「テーブル0」から「テーブル6」までの各列は、「0」番から「6」番までの変動付加パターンテーブルに対応し、各テーブルにおいて変動付加パターンごとに割り当てられた抽選値範囲の大きさ(値の数)が各列に示される。30種類の変動付加パターンのうち「6」~「29」の変動付加パターンは、それぞれ再変動演出またはボタン演出の回数、タイミング、種類を示すパターンである。
図43の変動パターンテーブルで「0」番の変動付加パターンテーブルに対応する「超短縮変動」「短縮変動」「通常変動」が選択された場合、図44の「0」番の変動付加パターンテーブルを参照して100%の選択確率で変動付加番号「0」の変動付加パターン(ここでは「無」とあるように、変動時間ゼロの変動付加パターン)が選択される。すなわち、変動付加パターンは付加されない。
図43の変動パターンテーブルで「1」番の変動付加パターンテーブルに対応する「変動A」「変動B」が選択された場合、図44の「1」番の変動付加パターンテーブルを参照して変動付加番号「0」~「5」の変動付加パターンが各々の選択確率で選択される。変動付加番号「1」~「5」の変動付加パターンは「演出A」~「演出E」に対応し、それぞれに対応づけられた抽選値範囲によって選択確率が異なる。例えば「演出A」の選択確率は30/256であるのに対し、「演出C」の選択確率は70/256である。「演出A」~「演出E」は、特殊変動演出パターンにおいて再変動演出やボタン演出を経ずに高期待度演出または変動停止に至る演出に対応する変動付加パターンであり、それぞれ付加する演出時間が異なる。
図43の変動パターンテーブルで「2」番の変動付加パターンテーブルに対応する「変動C」「変動D」が選択された場合、図44の「2」番の変動付加パターンテーブルを参照して変動付加番号「6」~「9」の変動付加パターンが各々の選択確率で選択される。変動付加番号「6」~「9」の変動付加パターンは「特定1回A」~「特定1回D」に対応し、それぞれに対応づけられた抽選値範囲によって選択確率が異なる。例えば「特定1回A」の選択確率は12/256であるのに対し、「特定1回C」の選択確率は110/256である。「特定1回A」~「特定1回D」は、特殊変動演出パターンにおいて再変動演出やボタン演出を1回経由して高期待度演出または変動停止に至る演出に対応する変動付加パターンであり、それぞれ再変動演出またはボタン演出のタイミングおよび種類が異なり、付加する演出時間も異なる。
図43の変動パターンテーブルで「3」番の変動付加パターンテーブルに対応する「変動E」「変動F」が選択された場合、図44の「3」番の変動付加パターンテーブルを参照して変動付加番号「6」~「15」の変動付加パターンが各々の選択確率で選択される。変動付加番号「6」~「15」の変動付加パターンは「特定1回A」~「特定1回J」に対応し、それぞれに対応づけられた抽選値範囲によって選択確率が異なる。例えば「特定1回A」の選択確率は7/256であるのに対し、「特定1回C」の選択確率は64/256であり、「特定1回J」の選択確率は7/256である。「特定1回A」~「特定1回J」は、特殊変動演出パターンにおいて再変動演出やボタン演出を1回経由して高期待度演出または変動停止に至る演出に対応する変動付加パターンであり、それぞれ再変動演出またはボタン演出のタイミングおよび種類が異なり、付加する演出時間も異なる。
図43の変動パターンテーブルで「4」番の変動付加パターンテーブルに対応する「変動G」「変動H」が選択された場合、図44の「4」番の変動付加パターンテーブルを参照して変動付加番号「16」~「22」の変動付加パターンが各々の選択確率で選択される。変動付加番号「16」~「22」の変動付加パターンは「特定2回A」~「特定2回G」に対応し、それぞれに対応づけられた抽選値範囲によって選択確率が異なる。例えば「特定2回A」の選択確率は12/256であるのに対し、「特定2回E」の選択確率は55/256であり、「特定2回G」の選択確率は85/256である。「特定2回A」~「特定2回G」は、特殊変動演出パターンにおいて再変動演出やボタン演出を2回経由して高期待度演出または変動停止に至る演出に対応する変動付加パターンであり、それぞれ再変動演出またはボタン演出のタイミングおよび種類が異なり、付加する演出時間も異なる。
図43の変動パターンテーブルで「5」番の変動付加パターンテーブルに対応する「変動I」「変動J」が選択された場合、図44の「5」番の変動付加パターンテーブルを参照して変動付加番号「24」~「29」の変動付加パターンが各々の選択確率で選択される。変動付加番号「24」~「29」の変動付加パターンは「特定3回A」~「特定3回G」に対応し、それぞれに対応づけられた抽選値範囲によって選択確率が異なる。例えば「特定3回A」の選択確率は12/256であるのに対し、「特定3回E」の選択確率は60/256であり、「特定3回G」の選択確率は79/256である。「特定3回A」~「特定3回G」は、特殊変動演出パターンにおいて再変動演出やボタン演出を3回経由して高期待度演出または変動停止に至る演出に対応する変動付加パターンであり、それぞれ再変動演出またはボタン演出のタイミングおよび種類が異なり、付加する演出時間も異なる。
図43の変動パターンテーブルで「6」番の変動付加パターンテーブルに対応する「変動K」が選択された場合、図44の「6」番の変動付加パターンテーブルを参照して変動付加番号「0」~「29」の全変動付加パターンが各々の選択確率で選択される。これら全変動付加パターンはそれぞれに対応づけられた抽選値範囲によって選択確率が異なる。例えば「演出A」の選択確率は7/256であるのに対し、「特定1回J」の選択確率は20/256である。この「6」番の変動付加パターンテーブルは、すべての変動演出の選択確率を調整し、変動演出ごとにそれぞれ当否判定の結果に応じた適切な大当り期待度の示唆を実現するために用意されるテーブルであり、「6」番の変動付加パターンテーブルには、図44の全変動付加パターンが選択肢として対応づけられていることから、これらすべての変動付加パターンが必ず複数の変動付加パターンテーブルに重複して対応づけられていることになる。また、例えば「15」番の「特定1回J」の変動付加パターンは、「3」番の変動付加パターンテーブルでは3/256の選択確率とされるのに対し、「6」番の変動付加パターンテーブルでは20/256の選択確率とされるなど、異なる選択確率が設定されている。したがって、同じ変動付加パターンでも異なる大当り期待度を示唆することができ、演出ごとに適切に大当り期待度の差を設けることができる。なお、図43と図44に例示するテーブルに基づいて選択される基本変動パターンおよび変動付加パターンの組合せは、低確率低ベース状態における第1特別図柄51の変動パターンとして選択される例である。低確率低ベース状態において主体とならない第2特別図柄52の図柄変動が実行されるのはあくまで例外的なことであり、また、第2の遊技では小当りが高い確率で発生するため、小当りを意図的に発生させることで不正に賞球を得ようとする行為がなされることも考えられる。そこで、小当りに対応する基本変動パターンの変動時間を例えば8分としたうえで、「6」番の変動付加パターンテーブルを参照していずれかの変動付加パターンを決定して付加する。「6」番の変動付加パターンテーブルに対応する変動付加番号「0」~「29」の変動付加パターンはそれぞれ時間値が異なり、変動時間として8分+αの形で30種類の変動時間を設定できる。これにより変動時間のランダム性を担保でき、小当りに該当したときの変動時間がつねに一定とならないように変動時間を適度に分散することができ、いつ第1特別図柄51の変動が停止するかを見極めにくくできるので、一定間隔のタイミングを見計らって第2始動口12への入球を狙うような不適切な遊技者操作を防止することができる。
図43の変動パターンテーブルおよび図44の変動付加パターンテーブルに基づき、基本変動パターンおよび変動付加パターンの組合せが選択される。具体的には、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232は、当否判定の結果に対応する基本変動パターンテーブルに基づく抽選により、当否判定の結果に対応する複数種類の基本変動パターンのうちいずれかを選択する。第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232は、選択した基本変動パターンに対応する変動付加パターンテーブルに基づく抽選により、基本変動パターンに対応する複数種類の変動付加パターンのうちいずれかを選択する。複数種類の基本変動パターンのうち少なくともいずれかは、当否判定の結果に応じて異なる選択確率となるように基本変動パターンテーブルに定められる。複数種類の変動付加パターンのうち少なくともいずれかは、複数の変動付加パターンテーブルのうちのいずれに基づくかによって異なる選択確率となるように複数の変動付加パターンテーブルに定められる。
ここで、基本変動パターンとして「変動K」が選択された場合、前述のとおりキャラクタDをモチーフとした演出内容となる。「変動K」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が30:70となるよう構成される。変動付加パターンとしては、当否に関係なく、図44の「6」番の変動付加パターンテーブルに示したような選択確率でいずれかの変動付加パターンが選択される。いずれの変動付加パターンが選択されても、換言すれば「演出A」~「演出E」や「特定1回A」~「特定3回G」のいずれの演出が選択されても(「特定1回A」が選択されても、「特定3回G」が選択されても)大当り期待度は相違しない。ここで言う「大当り時に選択される確率」とは、(大当り確率×大当り時に「変動K」が選択される確率)であり、大当りに対応した「変動K」の出現率を指す。また、「外れ時に選択される確率」とは、(外れ確率×外れ時に「変動K」が選択される確率)であり、外れに対応した「変動K」の出現率を指す。例えば、大当り確率が1/100で、大当り時の「変動K」の選択率が297/1000であり、外れ確率が99/100で、外れ時の「変動K」の選択率が7/1000である場合、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が30:70となる。なお、この「大当り時に選択される確率」と「外れ時に選択される確率」については、以降についても(選択対象となる基本変動パターンは異なるが)同様の意味であることを補足しておく。
一方、基本変動パターンとして「変動C」や「変動D」が選択された場合、前述のとおりキャラクタAをモチーフとした演出内容となる。「変動C」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が10:90となるよう構成される一方、「変動D」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が20:80となるよう構成される。なお、「変動C」よりも「変動D」の方が長時間であってもよいし、そうでなくともよい。そうすると、いずれにおいても図44の「2」番の変動付加パターンテーブルに示したような選択確率でいずれかの変動付加パターンが選択されるため、「変動D」を基本変動パターンとする方が、「変動C」を基本変動パターンとするよりも大当り期待度が高いが、いずれの変動付加パターンが選択されても、換言すれば「演出A」~「演出E」や「特定1回A」~「特定3回G」のいずれの演出が選択されても(「特定1回A」が選択されても、「特定3回G」が選択されても)、その関係性は変わらない。つまり、基本変動パターンに基づく演出によって信頼度が相違することになる(例えば、「変動C」はキャラクタAが青色のオーラを纏った演出に対応するが、「変動D」はキャラクタAが青色のオーラを纏ってから時間をかけてオーラの色を赤色に変化させる演出に対応する)。
また、基本変動パターンとして「変動G」や「変動I」が選択された場合、前述のとおりキャラクタCをモチーフとした演出内容となる。「変動G」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が30:70となるよう構成される一方、「変動I」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が60:40となるよう構成される。なお、「変動G」よりも「変動I」の方が長時間であってもよいし、そうでなくともよい。そうすると、「変動G」であれば図44の「4」番の変動付加パターンテーブルに示したような選択確率でいずれかの変動付加パターンが選択される一方、「変動I」であれば図44の「5」番の変動付加パターンテーブルに示したような選択確率でいずれかの変動付加パターンが選択される。つまり、同じキャラクタCをモチーフにしながらも、「変動I」の方が特定演出(再変動演出やボタン演出など)の発生回数を多くすることができる。特定演出の発生回数が多い方が大当り期待度が高くなるように設計したい場合、このような基本変動パターンと変動付加パターンとの関係性を採用することで、同じキャラクタCをモチーフにしたとしても、変動付加パターンに基づいて実行される演出の中でも大当り期待度が高い演出(ここでいう特定演出を多く実行する演出態様)を、大当り期待度が高い基本変動パターンに対応付けることができ、そうした組合せの選択確率を高くすることで、予告演出(特定演出)の演出内容と実際の大当り期待度とをリンクさせることができる。なお、本実施例においては、「変動G」と「変動I」それぞれに対応する変動付加パターンテーブルでは、同じ変動付加番号(同じ変動付加パターン)を選択することがないようなテーブルであった(例えば、特定2回Aについては、「4」番の変動付加パターンテーブルでしか選択できないため、「変動I」が基本変動パターンである場合は選択されない)が、「変動G」と「変動I」それぞれに対応する変動付加パターンテーブルで、同じ変動付加番号(同じ変動付加パターン)を選択可能なテーブルとしてもよい。例えば、「変動G」と「変動I」それぞれに対応する変動付加パターンテーブルのいずれにおいても、「特定2回A」~「特定2回G」のいずれかを選択可能なテーブルとした場合、「変動G」では「特定2回A」や「特定2回B」などの変動付加パターンを選択しやすくし、「変動G」では「特定2回G」や「特定2回G」などの変動付加パターンを選択しやすくしてもよい。その場合、「特定2回A」や「特定2回G」などのアルファベット部分が「G」に近づくほど(アルファベット順で後になるほど、すなわち昇順で大きいほど)特定演出の発生タイミングが遅い、つまりは大当り期待度が高い演出であることが望ましい。
変形例においては、基本変動パターンとして「変動G」「変動I」「変動K」が選択される場合、共通のキャラクタであるキャラクタXをモチーフとした演出内容となる。「変動G」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が70:30となるよう構成され、「変動I」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が90:10となるよう構成され、「変動K」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が50:50となるよう構成される。「変動G」の場合、「4」番の変動付加パターンテーブルに示す選択確率でいずれかの変動付加パターンが選択され、「変動I」の場合、「5」番の変動付加パターンテーブルに示す選択確率でいずれかの変動付加パターンが選択され、「変動G」の場合、「6」番の変動付加パターンテーブルに示す選択確率でいずれかの変動付加パターンが選択される。
ここで、変動付加番号が「16」~「22」である「特定2回A」から「特定2回G」までの変動付加パターンは、そのアルファベット順で後になるほど特定演出の発生タイミングが遅くなるよう構成されるが、いずれの基本変動パターンに付加されるかによって大当り期待度が異なる。「特定2回A」の場合、「変動G」との対応で「4」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり12/256であるのに対し、「変動K」との対応で「6」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり7/256である。また、「特定2回G」の場合、「変動G」との対応で「4」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり85/256であるのに対し、「変動K」との対応で「6」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり7/256である。ここで、前述したとおり、「変動G」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が70:30となるよう構成され、「変動K」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が50:50となるよう構成されているため、同じ変動付加パターンが選択される場合でも、「変動G」に付加される場合の方が「変動K」に付加される場合より大当り時に選択される確率が高く、大当り期待度が高くなるよう構成することができる。さらに、「特定2回A」が付加される場合より「特定2回G」が付加される場合の方が大当り期待度が高くなるよう構成した場合(「特定2回A」や「特定2回G」などのアルファベット部分が「G」に近づくほど(アルファベット順で後になるほど)、すなわち昇順で大きいほど、特定演出の発生タイミングが遅い、つまりは大当り期待度が高い演出であるよう構成した場合)、同じキャラクタXをモチーフとした演出内容となる「変動G」と「変動K」ではあるが、「変動G」と「変動K」とで選択率の差が小さい変動付加パターンである「特定2回A」が選択される場合よりも、「変動G」と「変動K」とで選択率の差が大きい(「変動G」で非常に選択され易い)変動付加パターンである「特定2回G」が選択される場合の方が、キャラクタXをモチーフとした演出内容を実行する変動パターン(基本変動パターン+変動付加パターン)としての大当り期待度が高くなるよう構成することができる。なぜなら、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が70:30である「変動G」にて変動付加パターンが選択されて変動パターンが構築されるほうが、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が50:50である「変動K」にて変動付加パターンが選択されて変動パターンが構築されるよりも大当り期待度が高いことは明白であり(前者は大当り期待度70%であり、後者は大当り期待度50%であり)、「変動G」に「特定2回A」が付加されても「特定2回G」が付加されても大当り期待度は70%であり、「変動K」に「特定2回A」が付加されても「特定2回G」が付加されても大当り期待度は50%であるが、遊技者としては大当り期待度70%の「変動G」が選択されているか大当り期待度50%の「変動K」が選択されているかはわからないため(いずれであっても同じ演出内容であるため)、遊技者が体感する大当り期待度としては、「特定2回A」に対応した特定演出を実行するキャラクタXをモチーフとした演出については、大当り期待度70%の「変動G」で「特定2回A」の変動付加パターンが選択される確率と大当り期待度50%の「変動K」で「特定2回A」の変動付加パターンが選択される確率の比が12:7であるため、およそ63%となり、「特定2回G」に対応した特定演出を実行するキャラクタXをモチーフとした演出については、大当り期待度70%の「変動G」で「特定2回G」の変動付加パターンが選択される確率と大当り期待度50%の「変動K」で「特定2回G」の変動付加パターンが選択される確率の比が85:7であるため、およそ68%となる。
また、変動付加番号が「23」~「29」である「特定3回A」から「特定3回G」までの変動付加パターンもまた、そのアルファベット順で後になるほど特定演出の発生タイミングが遅くなるよう構成されるが、いずれの基本変動パターンに付加されるかによって大当り期待度が異なる。「特定3回A」の場合、「変動I」との対応で「5」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり12/256であるのに対し、「変動K」との対応で「6」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり7/256である。また、「特定3回G」の場合、「変動I」との対応で「5」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり79/256であるのに対し、「変動K」との対応で「6」番の変動付加パターンテーブルを参照して選択される確率は、図示するとおり7/256である。ここで、前述したとおり、「変動I」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が90:10となるよう構成され、「変動K」は、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が50:50となるよう構成されているため、同じ変動付加パターンが選択される場合でも、「変動I」に付加される場合の方が「変動K」に付加される場合より大当り時に選択される確率が高く、大当り期待度が高くなるよう構成することができる。さらに、「特定3回A」が付加される場合より「特定3回G」が付加される場合の方が大当り期待度が高くなるよう構成した場合(「特定3回A」や「特定3回G」などのアルファベット部分が「G」に近づくほど(アルファベット順で後になるほど)、すなわち昇順で大きいほど、特定演出の発生タイミングが遅い、つまりは大当り期待度が高い演出であるよう構成した場合)、同じキャラクタXをモチーフとした演出内容となる「変動I」と「変動K」ではあるが、「変動I」と「変動K」とで選択率の差が小さい変動付加パターンである「特定3回A」が選択される場合よりも、「変動I」と「変動K」とで選択率の差が大きい(「変動I」で非常に選択され易い)変動付加パターンである「特定3回G」が選択される場合の方が、キャラクタXをモチーフとした演出内容を実行する変動パターン(基本変動パターン+変動付加パターン)としての大当り期待度が高くなるよう構成することができる。なぜなら、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が90:10である「変動I」にて変動付加パターンが選択されて変動パターンが構築されるほうが、大当り時に選択される確率と外れ時に選択される確率の比が50:50である「変動K」にて変動付加パターンが選択されて変動パターンが構築されるよりも大当り期待度が高いことは明白であり(前者は大当り期待度90%であり、後者は大当り期待度50%であり)、「変動I」に「特定3回A」が付加されても「特定3回G」が付加されても大当り期待度は90%であり、「変動K」に「特定3回A」が付加されても「特定3回G」が付加されても大当り期待度は50%であるが、遊技者としては大当り期待度90%の「変動I」が選択されているか大当り期待度50%の「変動K」が選択されているかはわからないため(いずれであっても同じ演出内容であるため)、遊技者が体感する大当り期待度としては、「特定3回A」に対応した特定演出を実行するキャラクタXをモチーフとした演出については、大当り期待度90%の「変動I」で「特定3回A」の変動付加パターンが選択される確率と大当り期待度50%の「変動K」で「特定3回A」の変動付加パターンが選択される確率の比が12:7であるため、およそ75%となり、「特定3回G」に対応した特定演出を実行するキャラクタXをモチーフとした演出については、大当り期待度90%の「変動I」で「特定3回G」の変動付加パターンが選択される確率と大当り期待度50%の「変動K」で「特定3回G」の変動付加パターンが選択される確率の比が79:7であるため、およそ87%となる。
なお、低確率低ベース状態においては、当否判定の結果が大当りまたは小当りに該当した場合、複数種類の基本変動パターンのいずれかの変動時間に対して複数種類の変動付加パターンのいずれかの変動付加時間を付加し、さらに所定の加算時間(変動付加時間とは異なる時間)を付加してもよい。加算時間は、例えば3分であり、大当りの場合は大当りを祝福する演出を実行するための時間を確保するための加算時間として機能し、小当りの場合は変動時間を更に延長させるための加算時間として機能する。この加算時間についても、3分という1種類だけでなく、基本変動パターンに応じてその時間値を異ならせたり(例えば、大当りする場合の基本変動パターンが変動A,Bであれば2分とし、大当りする場合の基本変動パターンが変動Kであれば3分とするなど)、基本変動パターンに応じて複数種の時間値の選択率を異ならせたりする(例えば、大当りする場合の基本変動パターンが変動A,Bであれば2分が30%で選択され、3分が70%で選択され、大当りする場合の基本変動パターンが変動Kであれば2分が60%で選択され、3分が40%で選択されるなど)よう構成してもよい。なお、外れの場合は加算時間が付加されない。また、複数種類の基本変動パターンには、当否判定の結果が大当りおよび外れのいずれに該当した場合も選択され得る変動パターンが含まれる。選択され得る変動パターンは、当否判定の結果が大当りの場合は複数種類の変動付加パターンのいずれかの変動付加時間が変動時間に付加され、当否判定の結果が外れの場合は変動付加パターンの変動付加時間が変動時間に付加されない場合がある。複数種類の変動パターンのうち、再変動演出を経て大当りに至る演出に対応する変動パターンには所定の1種類の変動付加パターンのみが対応づけられているのに対し、再変動演出を経ずに大当りに至る演出に対応する変動パターンには付加可能な変動付加パターンとして複数種類の変動付加パターンが対応づけられている。
<第10実施例>特殊変動演出
第10実施例の基本的な構成は第1~9実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~9実施例、特に関連の強い第7実施例との相違点を中心に説明する。
高ベース状態ではリーチなし通常外れ変動を超短縮変動ないし短縮変動によって短時間の図柄変動を連続して繰り返すことで一定のテンポを刻む形で外れ変動が連続する。しかしながら、高ベース状態においては、いわゆる右打ちにより第2始動口12への入球を狙った第2の遊技が主体となるため、小当りが発生する可能性があり(または、第1の遊技と比べて小当りの発生確率が高い)、不意に小当りが合間に発生すると連続的な外れ変動のテンポないしリズムが乱れることとなり、遊技者に違和感を与えかねない。そこで、高ベース状態における小当り変動および小当り遊技に要する時間を外れ変動の時間と揃えることで、テンポないしリズムが乱れることを回避する。本実施例の高ベース状態における図柄変動では、第2当否判定手段222による当否判定の結果が小当りおよび外れのいずれに該当する場合も第2特別図柄の変動停止から次の変動開始までの時間(以下、停止図柄固定の時間を単に「図柄固定時間」ともいう)が一定である(ただし、次変動の保留があることが前提)。
図45は、小当り変動停止および小当り遊技の時間と外れ変動の時間を比較するタイムチャートである。(a)は高ベース状態における小当り変動停止および小当り遊技の時間を示し、(b)は高ベース状態における通常外れ変動停止の時間を示す。(c)は低ベース状態における小当り変動停止および小当り遊技の時間を示し、(d)は低ベース状態における通常外れ変動停止の時間を示す。なお、図示しないが図45(a)の小当り変動の期間と図45(b)の通常外れ変動の期間は同じ時間である。
第2特別図柄52に係る装飾図柄は、小当りを示す図柄態様にて停止表示される図柄固定時間、すなわち図柄停止から小当り遊技開始までの停止持続期間を第1時間とした場合、高ベース状態において小当り以外(例えばリーチ演出のない通常外れ)を示す図柄態様にて停止表示される図柄固定時間は第1時間に小当り遊技の時間を加えた時間と同じ時間であり、ここでは第2時間とする。まず、図45(a)において期間770が高ベース状態における小当りの図柄固定時間(第1時間)であり、例えば0.02秒である。期間772,774,776を合わせた期間が小当り遊技の時間であり、例えば1.084秒である。図45(b)において期間778が高ベース状態におけるリーチ演出のない通常外れの図柄固定時間(第2時間)であり、第2時間は第1時間(例えば0.02秒)と小当り遊技の時間(期間772,774,776を合わせた期間、例えば1.084秒)の合計(例えば1.104秒)と等しい。
ここで、図45(a)の高ベース状態における小当り遊技の時間は、小当り遊技の開始デモ時間である期間772(第4時間、例えば0.04秒)と、小当り遊技の終了デモ時間である期間776(第5時間、例えば0.04秒)と、小当り遊技の実行時間である期間774(第6時間、例えば1.004秒)の合計である。小当り遊技の実行時間である期間774は、例えば大入賞口の開放時間(開放を維持する時間)1.000秒と閉鎖時間(閉鎖に要する時間)0.004秒の合計である。
これにより、高ベース状態において小当りと通常外れが交互に混ざって連続した場合でも同じテンポで変動演出が刻まれることで遊技者に不要な違和感を与えず、小当りと通常外れが区別されない自然な演出とすることができる。
なお、図45(c)において期間780が低ベース状態における小当りの図柄固定時間であり、期間770(高ベース状態における小当りの図柄固定時間)と同じ時間(例えば0.02秒)である。期間782,784,786を合わせた期間が低ベース状態の小当り遊技の時間であり、これは高ベース状態における小当りの時間より長い時間、例えば1.5秒である。図45(d)において期間788が低ベース状態におけるリーチ演出のない通常外れの図柄固定時間であり、これは高ベース状態におけるリーチ演出のない通常外れの図柄固定時間(第2時間)より短い時間(第3時間、例えば0.5秒)である。低ベース状態の小当り遊技の時間は、小当り遊技の開始デモ時間である期間782(第4時間と異なる第7時間、例えば0.1秒)と、小当り遊技の終了デモ時間である期間786(第5時間と異なる第8時間、例えば0.396秒)と、小当り遊技の実行時間である期間784(第6時間、例えば1.004秒)の合計である。このように、低ベース状態における小当り変動停止および小当り遊技の時間(図45(c))は、高ベース状態における小当り変動停止および小当り遊技の時間(図45(a))より長い。また、低ベース状態における通常外れ変動停止の時間(図45(d))は、高ベース状態における通常外れ変動停止の時間(図45(b))より短い。よって、低ベース状態における小当り変動停止および小当り遊技の時間(図45(c))と、低ベース状態における通常外れ変動停止の時間(図45(d))は、一致しない。
変形例として、高ベース状態において第2特別図柄52に係る当否判定の結果が小当りに該当した場合はリーチ演出またはバトル演出を実行しない一方、高ベース状態において第2特別図柄52に係る当否判定の結果が外れに該当した場合はリーチ演出またはバトル演出を実行し得るようにしてもよい。この場合、高ベース状態での外れのリーチ演出またはバトル演出を実行する第2特別図柄52の外れ変動における図柄固定時間と、高ベース状態での第2特別図柄52の小当り変動の図柄固定時間とが同一の時間(例えば、0.1秒)であることが好適であり、高ベース状態での外れのリーチ演出またはバトル演出を実行する第2特別図柄52の変動表示に対応した装飾図柄における確定停止前の仮停止時間が、高ベース状態での第2特別図柄52の小当り変動に対応した装飾図柄における確定停止前の仮停止時間よりも長時間であることが好適である。ここで、リーチ演出やバトル演出を実行する場合の仮停止時間と図柄固定時間との合算値(当該変動がはずれ変動である場合における、当該変動開始から次変動開始までの時間)が、リーチ演出やバトル演出を実行しない場合の仮停止時間と図柄固定時間と小当り遊技の実行時間との合算値(当該変動が小当り変動である場合における、当該変動開始から次変動開始までの時間)を同一又は略同一の時間値とすること更に好適であり、そのように構成することで、リーチ演出やバトル演出を実行しない変動表示においては、小当り遊技時間を含めたとしても「変動停止から次変動が開始するまでの時間」が外れ変動と同一又は略同一とすることができ、小当り変動が連続する場合は仮停止の時間が短いためテンポを刻むことができ、更にリーチ演出やバトル演出といった長めの演出時間となる変動表示においては、仮停止の時間を長くしても違和感がない(リーチ演出やバトル演出で一旦テンポが崩れるため)。
<第11実施例>背景表示の更新
第11実施例の基本的な構成は第1~10実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~10実施例との相違点を中心に説明する。
図33の低確率低ベース状態620では左打ちによる第1特別図柄51の図柄変動に基づいた第1の遊技を主体とする一方、高ベース状態(低確率高ベース状態622と高確率高ベース状態624)および高確率低ベース状態626では右打ちによる第2特別図柄52の図柄変動に基づいた第2の遊技を主体とする。そこで、低確率低ベース状態620においては、第1特別図柄51の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機として演出表示装置60の画面における背景表示を更新し、第2特別図柄52の変動開始および変動停止を契機としては背景表示を更新しないことを原則とする。一方、高ベース状態(低確率高ベース状態622と高確率高ベース状態624)および高確率低ベース状態626においては、第2特別図柄52の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機として背景表示を更新し、第1特別図柄51の変動開始および変動停止を契機としては背景表示を更新しないことを原則とする。
背景表示は、演出モードないし演出ステージを構成する要素の一つであり、複数種類の演出モードないし演出ステージごとに背景映像が定められる。複数種類の背景映像のうちいずれを表示するかによっていずれの演出モードないし演出ステージの状態におかれているかを示す。複数種類の背景映像は、映像として表示される景色やキャラクタの種類、色彩、模様などの要素が互いに異なり、その背景映像の特徴を見ればどの演出モードないし演出ステージの状態におかれているかを連想できるように構成される。なお、各演出ステージにおける背景表示の更新や背景映像の表示を「ステージ描画」ともいう。
図46は、遊技状態と演出ステージの関係を示す。本実施例においては、遊技状態ごとに複数の演出ステージの間で切り替えられ、遊技および演出が進行する。例えば、低確率低ベース状態620においては少なくとも2つのステージが含まれ、キャラクタAをモチーフにした背景映像Aを表示する演出ステージAから、キャラクタBをモチーフにした背景映像Bを表示する演出ステージBに切り替えられる。低確率高ベース状態622においても少なくとも2つのステージが含まれ、背景映像Cを表示する演出ステージCから背景映像Dを表示する演出ステージDに切り替えられる。高確率高ベース状態624においても少なくとも2つのステージが含まれ、背景映像Eを表示する演出ステージEから背景映像Fを表示する演出ステージFに切り替えられる。高確率低ベース状態626においても少なくとも2つのステージが含まれ、背景映像Gを表示する演出ステージGから背景映像Hを表示する演出ステージHに切り替えられる。
低確率低ベース状態620では、第1の遊技が主体となるため第1特別図柄51が所定回数に達した場合にその図柄変動の開始または停止を契機として背景映像Aから背景映像Bに切り替えられる。高確率高ベース状態624では、第2の遊技が主体となるため第2特別図柄52が所定回数に達した場合にその図柄変動の開始または停止を契機として背景映像Eから背景映像Fに切り替えられる。高確率低ベース状態626もまた、第2の遊技が主体となるため第2特別図柄52が所定回数に達した場合にその図柄変動の開始または停止を契機として背景映像Gから背景映像Hに切り替えられる。
低確率高ベース状態622もまた第2の遊技が主体となるが、例外的に第1特別図柄51と第2特別図柄52のいずれかが所定回数に達した(第1特別図柄51と第2特別図柄52の合計変動回数が所定回数に達した)場合にその図柄変動の開始または停止を契機として背景映像Cから背景映像Dに切り替えられる。すなわち、低確率高ベース状態622の継続期間における最終の図柄変動においては、第2特別図柄52の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機として背景表示を更新し得るとともに、第1特別図柄51の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機としても背景表示を更新し得る。低確率高ベース状態622の継続期間における最終の図柄変動は、例えば図柄変動回数が50回に達することを終期とする高ベース状態においてその50回目の図柄変動を指す。低確率高ベース状態622の最終変動よりも前の変動(49回目までの変動)では背景映像C(例えば、低確率高ベース状態622に対応した背景であり、味方キャラクタが立ち上がろうと奮起する背景)が表示され、低確率高ベース状態622における最終変動(50回目の変動)においては背景映像D(例えば、低確率高ベース状態622が終了を迎えることと、低確率高ベース状態622における獲得賞球数の結果を表示するための背景)が表示される。この場合の図柄変動回数は、第1特別図柄51の変動回数と第2特別図柄52の変動回数の合計であるため、終期である50回目に達する図柄変動が第1特別図柄51の図柄変動である場合と第2特別図柄52の図柄変動である場合とが混在する。そのため、第1特別図柄51と第2特別図柄52のどちらの図柄変動が終期に達する図柄変動となった場合でも、その図柄変動の開始または停止を契機として背景映像を変更するなどの更新処理を可能とする。
上述のとおり、各演出ステージにおけるステージ描画は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち現在の遊技状態において主体となる図柄の変動開始または停止を契機として実行されることを原則とする。しかし、メイン基板200およびサブ基板300のうち少なくともいずれかにおいて所定のエラーに起因するリセットが発生した場合、そのリセットがどの演出ステージにおいて生じたかの情報はバックアップされていないため、電源断からの復帰時に即時には演出ステージに復帰できない(すなわち、即時には背景映像を描画できない)。ただし、できるだけ早期に演出ステージに復帰させるため、現在の遊技状態において主体となる図柄だけでなく、例外的に遊技状態にかかわらず第1特別図柄51および第2特別図柄52のいずれの変動開始または停止を契機としてもステージ描画を実行するように構成する。
以上により、原則としては主体となる遊技の特別図柄に応じた適切な背景表示の更新を実行する一方、特殊な状況では主体でない遊技の特別図柄の変動表示に対応した背景表示の更新も可能とすることで、例外的な状況にも対応した適切な背景表示を可能とする。
なお、変形例として、低確率高ベース状態622の継続期間の終了後においては、継続期間における最終の図柄変動が終了して(変動停止コマンドが送信されて)から次の図柄変動が開始されることで、または、次の図柄変動が開始されるまでに所定時間(待機デモ画面の表示条件である時間であり、低確率低ベース状態620において第1特別図柄51の保留が0となっている状況で計時される時間)経過後に、背景D(低確率高ベース状態622における遊技結果を表示するための特別背景)から背景A(低確率低ベース状態620における通常の背景)に即時切替するための通常背景即時切替指定コマンドが送信されてもよい。ここで、低確率高ベース状態622の終了直後は第1特別図柄51の第1保留が0となっていることが想定され、その状況で第1始動口11へ入球があった場合はその入球を契機としてこの通常背景への切り替えを行うための通常背景即時切替指定コマンドが送信されることで、背景表示が瞬時に切り替えられる。また、低確率高ベース状態622の継続期間の終了後に第1始動口11への入球がなくとも、所定時間(待機デモ画面の表示条件である時間であり、低確率低ベース状態において第1特別図柄51の保留が0となっている状況で計時される時間)経過後に待機デモ画面に切り替えるコマンドとともにこの通常背景即時切替指定コマンドが送信されることで、背景表示が瞬時に切り替えられる(この場合、待機デモ画面の方が優先して表示されるため、実際に遊技者が視認できる表示内容は待機デモ画面となり、その待機デモ画面の表示が終了することで、通常背景が表示される)。
<第12実施例>特殊変動演出
第12実施例の基本的な構成は第1~11実施例と共通するため、共通点の記載を省略し、第1~11実施例との相違点を中心に説明する。
本実施例においては、画面における獲得賞球数の表示としてカウントアップ表示を用いるとともに、高確率低ベース状態および/または高ベース状態における獲得賞球数の増分が所定球数に達するたびに獲得賞球数を拡大して強調する表示を実行する。本実施例では獲得賞球数の増分が「2500」に達するたびに拡大強調表示を実行する。このとき、賞球数の拡大強調表示は、大入賞口への入球に基づいて払い出される予定の賞球の累積球数に応じて実行されるため、大入賞口への入球直後(遊技球検知直後)に賞球数が加算表示される。しかし、賞球数のカウントアップ表示は1球または数球の単位で数値を動的に増加させながら表示する形式であるため、大入賞口への入球に基づいて払い出される予定の賞球の累積球数(実数値)が既に「2500」の倍数に到達しても、賞球数のカウントアップ表示が「2500」の倍数の表示に追いつくまでは実数値より少ない表示上の数値にすぎない。そこで、遊技者に違和感を抱かせないためにこの数値差を以下の通り処理する。
演出決定手段303(サブCPU310)は、払い出す予定の賞球数の合計を管理する。演出制御手段304(制御CPU320)は、演出表示装置60の画面に賞球数の合計をカウントアップ表示するとともに、演出決定手段303(サブCPU310)によって管理される賞球数の合計が特定数に到達した場合は、カウントアップ表示されている表示上の賞球数が特定数に到達する前であっても合計の到達を契機として賞球数を強調表示する。
図47は、小当りラッシュ中の獲得賞球数を表示する画面例を示す。(a)は拡大強調表示前のカウントアップ表示中の状態を主に示し、(b)は拡大強調表示を示し、(c)は拡大強調表示後のカウントアップ表示の状態を主に示す。
図47(a)において、小当りラッシュモードの背景映像とともにキャラクタ616を画面の略中央に表示させる。画面の端において、代替図柄601a,601bと簡易図柄602a,602b,602c,602dが変動表示される。画面右上隅には発射方向インジケータ606が表示される。画面の左端には、大当り回数614、総獲得賞球数カウント表示607、入賞カウントランプ618、小当り回数615が表示される。ここで、大当り回数614は、高確率低ベース状態および/または高ベース状態における特別遊技の発生回数(高確率低ベース状態および/または高ベース状態に移行してから、低確率低ベース状態に移行するまでの間に大当りした回数)であるが、高確率低ベース状態および/または高ベース状態への移行契機となった低確率低ベース状態における特別遊技(初当り)の回数である「1回」を加算してもよく、総獲得賞球数カウント表示607は、高確率低ベース状態および/または高ベース状態における特別遊技又は小当り遊技にて獲得した賞球の合計数(高確率低ベース状態および/または高ベース状態に移行してから、低確率低ベース状態に移行するまでの間に獲得した賞球の合計数)である(但し、高ベース状態における小当り遊技にて獲得した賞球数は加算しない)が、高確率低ベース状態および/または高ベース状態への移行契機となった低確率低ベース状態における特別遊技(初当り)にて獲得した賞球数を加算してもよく、入賞カウントランプ618は、特別遊技および/または小当り遊技実行中に開放した大入賞口へ入球することで1つずつランプを模した画像が点灯するものであり、小当り回数615は、高確率低ベース状態における小当り遊技の発生回数(高確率低ベース状態に移行してから低確率低ベース状態に移行するまでの間に当選した、高確率低ベース状態中の小当りの回数)である。前述したとおり、総獲得賞球数カウント表示607の数値は、特別遊技における獲得賞球数と小当り遊技における獲得賞球数の合計が表示され、図の例では「02180」から「02181」へカウントアップされる瞬間を示す。
図47(b)においては、演出決定手段303で管理する獲得賞球数が「2500」に達したことを契機として「2500GET」と大きく書かれた拡大賞球数表示619を画面中央に表示する。このとき、総獲得賞球数カウント表示607の表示内容である「02350」はカウントアップの途中であって表示上の数値にすぎず、総獲得賞球数の実数値に追いついていない状態であることが示される。また、拡大賞球数表示619の表示を契機に総獲得賞球数カウント表示607ではカウントアップを中断し、総獲得賞球数カウント表示607の数値を拡大賞球数表示619に示す実数値で更新することで、カウントアップ未完了分がカウントアップ済となる。本図の例では総獲得賞球数カウント表示607の一部が拡大賞球数表示619と重なって見えにくくなっている状態を示すが、このような見えにくい状態の下で総獲得賞球数カウント表示607の数値を実数値で更新する。変形例としては、拡大賞球数表示619が総獲得賞球数カウント表示607をすべて完全に覆い隠すような形で表示し、その間は総獲得賞球数カウント表示607が非表示となるようにしてもよい。また、その他変形例として、拡大賞球数表示619の表示が行われても、総獲得賞球数カウント表示607の数値を拡大賞球数表示619に示す実数値に更新せずに、総獲得賞球数カウント表示607のカウントアップを中断しない(継続する)よう構成してもよい。
図47(c)において、拡大賞球数表示619が消去された後は、実数値で更新された後の総獲得賞球数カウント表示607が表示され、カウントアップ表示がその数値から再開される。
変形例として、拡大賞球数表示619以外の特定の演出表示、例えば画面の大部分を覆うような大きさの画像を表示する演出が発生した場合にも、総獲得賞球数カウント表示607でカウントアップ中であった賞球数の表示を非表示とした後、特定の演出表示の終了によって賞球数の表示が再開される場合、カウントアップの未完了分がカウントアップ済となった状態で表示再開されるようにしてもよい。具体的には、画面の大部分又は全部を覆う背景変化予告を備え、この背景変化予告が発生することで、総獲得賞球数カウント表示607でカウントアップ中であった賞球数の表示を非表示とし(この際、非表示直前のタイミングではカウントアップの未完了分がカウントアップ済みとはなっていない)、背景変化予告が10秒間表示されて非表示となった後に総獲得賞球数カウント表示607が表示再開され、その表示再開のタイミングにてカウントアップの未完了分がカウントアップ済となった状態で表示再開される。この未完了分のカウントアップに要する時間が10秒以上(例えば20秒)であったとしても、背景変化予告の表示から非表示となるまでの10秒後には、20秒が経過していない(未完了分のカウントアップに要する時間が経過していない)が、カウントアップの未完了分がカウントアップ済となった状態で総獲得賞球数カウント表示607が表示再開される。なお、変形例として、この背景変化予告が発生することで、総獲得賞球数カウント表示607でカウントアップ中であった賞球数の表示を非表示とする際、非表示直前のタイミングで既にカウントアップの未完了分がカウントアップ済みとなるように構成してもよく、その場合も、背景変化予告が10秒間表示されて非表示となった後に総獲得賞球数カウント表示607が、カウントアップの未完了分がカウントアップ済となった状態で表示再開される。
本実施例において、演出決定手段303(サブCPU310)は、払い出す予定の賞球数の合計を管理するよう構成したが、払い出された(払い出し済みの)賞球数の合計を管理するよう構成してもよく、その場合、総獲得賞球数カウント表示607や拡大賞球数表示619の表示またはカウントアップ表示についても、払い出す予定の賞球数に基づいて表示するのではなく、払い出された(払い出し済みの)賞球数に基づいて表示するよう構成してもよい。
本実施例および変形例については、「高確率低ベース状態および/または高ベース状態における獲得賞球数の表示」、つまりは「いわゆる連チャン中の獲得賞球数の累積の表示」(以降、「連チャン中の合計表示」と称す)について説明したが、ある特別遊技の実行前または実行後の遊技状態が高確率低ベース状態である場合における、「当該ある特別遊技における獲得賞球数と当該高確率高ベース状態での(高確率高ベース状態移行後から当該高確率高ベース状態にて大当りするまでの)1以上の小当り遊技における獲得賞球数との合計表示」(以降、「1セットの合計表示」と称す)に、同構成を適用してもよい。また、そのように構成する場合、総獲得賞球数カウント表示について、連チャン中の合計表示と、1セットの合計表示とを、同時に表示してもよく、連チャン中の合計表示と1セットの合計表示の両方のカウントアップ表示を行うことが好適である。拡大強調表示についても、連チャン中の合計表示と1セットの合計表示の両方についても拡大強調表示を行ってもよいが、いずれか一方のみの拡大強調表示としてもよい。また、拡大強調表示するタイミングは、総獲得賞球数カウント表示が特定数に到達した場合としてもよく、つまりは演出決定手段303(サブCPU310)にて管理される払い出す予定の賞球数の合計、または、払い出された(払い出し済みの)賞球数の合計が特定数に到達したことに基づいて表示するのではなく、総獲得賞球数カウント表示が特定数に係る表示に到達したことに基づいて表示してもよい 。
なお、連チャン中の合計表示と1セットの合計表示の両方を表示する変形例について、連チャン中の合計表示についてはカウントアップ表示せずに即時に切り替え表示する(例えば、15賞球の場合、2000→2001→2002→・・・のように1ずつカウントアップするのではなく、いきなり2000→2015のように即時切り替えする)一方で、1セットの合計表示については、カウントアップ表示するよう構成してもよいし、1セットの合計表示についてはカウントアップ表示せずに即時に切り替え表示する(例えば、15賞球の場合、2000→2001→2002→・・・のように1ずつカウントアップするのではなく、いきなり2000→2015のように即時切り替えする)一方で、連チャン中の合計表示については、カウントアップ表示するよう構成してもよい。この場合の拡大強調表示についても、連チャン中の合計表示と1セットの合計表示の両方についても拡大強調表示を行ってもよいが、いずれか一方のみの拡大強調表示としてもよく、拡大強調表示するタイミングについても、総獲得賞球数カウント表示が特定数に到達した場合としてもよく、つまりは演出決定手段303(サブCPU310)にて管理される払い出す予定の賞球数の合計、または、払い出された(払い出し済みの)賞球数の合計が特定数に到達したことに基づいて表示するのではなく、総獲得賞球数カウント表示が特定数に係る表示に到達したことに基づいて表示してもよい。
また、本実施例および各変形例については、連チャン中の合計表示について、または、1セットの合計表示について説明したが、同構成を特別遊技中の表示に適用してもよい。つまり、特別遊技中(例えば、10R確変大当りに対応した特別遊技中)において、連チャン中の合計表示、または/および、1セットの合計表示を行うに際し、本実施例や各変形例と同様の構成にてカウントアップ表示や拡大強調表示、総獲得賞球数カウント表示を行ってもよい。この場合、特別遊技の実行中(各ラウンドの実行中)における大入賞口への入球に基づいて、カウントアップ表示や拡大強調表示、総獲得賞球数カウント表示が表示される。但し、獲得賞球数が少ない特別遊技、例えば2R通常大当りに対応した特別遊技においては、大入賞口に入球したとしても、カウントアップ演出や拡大強調表示、そして大当り回数614、総獲得賞球数カウント表示607、入賞カウントランプ618、小当り回数615を表示しないよう構成することが好適である。利益が相対的に少ない特別遊技において、利益が相対的に多い特別遊技と同態様の演出を採用することは、遊技者に有利な大当りであると誤認させてしまう可能性があり、それを防止する必要があるためである。
なお、特別遊技中は、その特別遊技中に獲得した賞球数を総獲得賞球数カウント表示607のような合算賞球数(小当り遊技の賞球数との合算表示)に賞球獲得のたびにリアルタイムに加算して総獲得賞球数カウント表示607を更新表示する。ここで、獲得賞球数を加算する更新表示は、1回の入球(入賞)に対する賞球分加算する加算演出中に次の新たな入球(入賞)があったとしても、その表示中の加算演出は中断せず、その加算演出が終了した後で次の入球に対する加算演出を実行する。例えば、「2400」の表示から「2415」の表示へと切り替える表示の最中(例えば、「2400」→「2401」→「2402」→・・・→「2415」といったように徐々にカウントアップする演出における「2402」の表示中)に、大入賞口20への入球が検知されたとしても、一旦「2415」までのカウントアップを完了してから、当該入球に対応したカウントアップを開始する。変形例としては、先のカウントアップ演出を強制終了して(「2402」の表示から一気に「2415」にカウントアップして)、当該入球に対応したカウントアップを開始してもよい。また、合算賞球数は、図47の総獲得賞球数カウント表示607とは異なる表示(別の表示)としてもよく、その場合、総獲得賞球数カウント表示607は連チャン中に獲得した累積値(複数回の特別遊技に係る獲得賞球数の総数と、それら複数回の特別遊技が実行される前または後に滞在する複数回の小当りラッシュ中(複数回の高確率低ベース状態)にて獲得した獲得賞球数の総数との合算値)であり、合算賞球数はあくまでも1回の特別遊技とその特別遊技が実行される前または後に滞在する1回の小当りラッシュ中(複数回の高確率低ベース状態)にて獲得した獲得賞球数の合算とすることが好適である。
本実施例におけるメイン装飾図柄600と代替図柄601については、以下に記載する仕様(メイン装飾図柄600と代替図柄601との関係性)を採用してもよい。
(1)遊技者が認識しやすいメイン装飾図柄600の表示領域のほうが、表示担保用の(装飾図柄の表示状態を補償するための)代替図柄601の表示領域よりも大きい。
(2)メイン装飾図柄600の表示位置は第1演出モードであるか第2演出モードであるかに応じて異なる表示位置にすることで、演出モードに応じて装飾図柄での演出の多様性を実現できる。一方で、代替図柄601は装飾図柄の表示状態を補償する役割さえ果たせれば良いので、第1演出モードであるか第2演出モードであるかにかかわらず、同一の表示位置として余計な開発設計を行わずに済ませることが好適である。
(3)メイン装飾図柄600の表示態様は第1演出モードであるか第2演出モードであるかに応じて異なる表示態様にすることで、演出モードに応じて装飾図柄での演出の多様性を実現できる。例えば、第1演出モードでは数字の装飾図柄のみでメイン装飾図柄600が構成され(「1」、「2」、・・・、「7」といった装飾図柄)、第2演出モードでは数字の装飾図柄と味方キャラクタの装飾図柄とを組み合わせてメイン装飾図柄600が構成される(「1」+「キャラクタa」、「2」+「キャラクタb」、・・・、「7」+「キャラクタg」といった装飾図柄)。一方で、代替図柄601は装飾図柄の表示状態を補償する役割さえ果たせれば良いので、第1演出モードであるか第2演出モードであるかにかかわらず、同一の表示態様のみ、例えば数字の装飾図柄のみで代替図柄601を構成し余計な開発設計を行わずに済ませることが好適である。
(4)メイン装飾図柄600の表示領域は変動状況(例えば、ノーマルリーチ中であるか否か、スーパーリーチ中であるか否か、など)に応じて可変する(移動する)ことで、メイン装飾図柄600の演出に多様性を持たせることができる。一方で、代替図柄601は装飾図柄の表示状態を補償する役割さえ果たせれば良いので、代替図柄601の表示領域は可変しない(移動しない)ようにして余計な開発設計を行わずに済ませることが好適である。
(5)メイン装飾図柄600は変動状況(例えば、変動開始時点なのか、変動途中なのか、変動終了間際なのか、など)に応じて変動速度が低速、中速、高速、超高速などに可変することで、メイン装飾図柄600の演出に多様性を持たせることができる。一方で、代替図柄601は装飾図柄の表示状態を補償する役割さえ果たせれば良いので、代替図柄601の変動速度は可変しない、もしくは可変する段階を少なくする(例えば、低速と高速のみにする)ことで余計な開発設計を行わずに済ませることが好適である。また、変動方向についても、メイン装飾図柄600は、上から下への変動のみならず下から上への変動を可能とする(複数方向の変動を可能とする)一方で、代替図柄601は、上から下への変動のみとすることが好適である。
(6)メイン装飾図柄600は確定停止(第1特別図柄51または第2特別図柄52が停止するタイミングでの停止)するよりも前に仮停止(第1特別図柄51または第2特別図柄52の変動途中における微小な揺れ変動を伴いながらの暫定的な停止)を行い、その際に数字以外の装飾図柄である特殊図柄(例えば、スーパーリーチへの発展を予告する「スーパー」という文字が書かれた装飾図柄)を仮停止させることで、メイン装飾図柄600の演出とその他演出とに関連性を持たせることができる。一方で、代替図柄601は装飾図柄の表示状態を補償する役割さえ果たせれば良いので、代替図柄601は仮停止もしなければ、特殊図柄を仮停止させることもしないようにして余計な開発設計を行わずに済ませることが好適である。
(7)メイン装飾図柄600はその他の予告演出(例えば、図47などにおける味方キャラクタ登場演出や敵キャラクタ登場演出など)の表示領域と重複する、つまり重畳表示がなされる。画面上の領域をできる限り用いて迫力ある演出を行うため、このような重畳表示を許容しているが、代替図柄601については、装飾図柄の表示状態を補償する役割を果たすため、代替図柄601の表示領域は当該その他予告演出の表示領域とは重複しない(重畳表示しない)よう設計することが望ましい。但し、どうしても重複してしまう特殊な予告演出(例えば、画面全体に表示される背景予告)との関係性については、代替図柄601の表示優先度を、当該特殊な予告演出の表示優先度よりも高く設定する(代替図柄601のほうが当該特殊な予告演出よりも前面に表示されるよう設定する)ことが好適である。また、図32などに示される発射方向インジケータ606についても、遊技者に対して必ず視認できるようにすることが望ましいため、代替図柄601の表示領域と発射方向インジケータ606の表示領域とは重複しない(重畳表示しない)よう設計することが望ましい。但し、メイン装飾図柄600の表示領域が移動したり拡大されたりした場合など、メイン装飾図柄600の表示領域と発射方向インジケータ606の表示領域とは重複する(重畳表示する)ようにしても良く、その場合は、メイン装飾図柄600の表示優先度を、発射方向インジケータ606の表示優先度よりも低く設定する(メイン装飾図柄600のほうが発射方向インジケータ606よりも後面に表示されるよう設定する)ことが好適である。
(8)メイン装飾図柄600においては、変動(例えば、上から下への移動)を行う以外にも、変動開始時、仮停止直後、リーチ成立後、仮停止中などにおいては、所定の動作を伴った表示を行ってもよい(それぞれの状況における動作を、変動開始時動作、仮停止時動作、リーチ成立時動作、揺れ動作と称してもよい)。例えば、非リーチとなる場合(確定停止時において、メイン装飾図柄600および代替図柄601が「624」と表示される場合)、変動開始時は、メイン装飾図柄600における左図柄、中図柄、右図柄の全てが拡大するような動作を行ったうえで変動を開始し、その後、左図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「6」が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、右図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「4」が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、中図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」が仮停止し揺れ動作を少しだけ行い、その後、確定停止タイミングにて、左図柄、中図柄、右図柄の全ての動作を終了させる。この場合においては、代替図柄601は、各動作を一切行わない。また、ノーマルリーチとなる場合(確定停止時において、メイン装飾図柄600および代替図柄601が「212」と表示される場合)、変動開始時は、メイン装飾図柄600における左図柄、中図柄、右図柄の全てが拡大するような動作を行ったうえで変動を開始し、その後、左図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、右図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、リーチであることを報知するために左図柄と右図柄が回転動作を行ったうえで再度揺れ動作を継続し、その後、中図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「1」が仮停止し揺れ動作を少しだけ行い、その後、確定停止タイミングにて、左図柄、中図柄、右図柄の全ての動作を終了させる(中図柄は回転動作を行わない)。この場合においては、代替図柄601は、各動作を一切行わない。また、スーパーリーチとなる場合(確定停止時において、メイン装飾図柄600および代替図柄601が「232」と表示される場合)、変動開始時は、メイン装飾図柄600における左図柄、中図柄、右図柄の全てが拡大するような動作を行ったうえで変動を開始し、その後、左図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、右図柄が仮停止する際に、跳ねるような動作を行ったうえで「2」が仮停止してから揺れ動作を継続し、その後、リーチであることを報知するために左図柄と右図柄が回転動作を行ったうえで再度揺れ動作を継続し、その後、左図柄と右図柄とが揺れ動作を行っている最中に中図柄が変動し(この際、中図柄が拡大した状態で上から下へ変動しており、それまでは重複していなかったまたは重複割合が少なかった左右の図柄に対して、重複しているまたは重複割合が高くなっている)、その後、スーパーリーチ演出を実行するために通常背景からリーチ背景へと移行し、外れの結果であることがスーパーリーチ演出にて報知されるとリーチ背景から通常背景へと移行し、移行後、左図柄、中図柄、右図柄が所定時間揺れ動作を継続し、その後、確定停止タイミングにて、左図柄、中図柄、右図柄の全ての動作を終了させる(中図柄は跳ねる動作も回転動作も行わない)。この場合においては、代替図柄601は、各動作を一切行わない。このように構成することで、メイン装飾図柄600の演出に多様性を持たせることができる一方で、代替図柄601は装飾図柄の表示状態を補償する役割さえ果たせれば良いので、代替図柄601については、特に動作を行わないよう構成し、余計な開発設計を行わずに済ませることが好適である。また、変動停止してから待機デモ画面が表示されるまでの間であっても、変動停止してから所定時間経過後(例えば、10秒後)にはメイン装飾図柄600が揺れ動作を行ってもよいが、この状況においても、代替図柄601は一切動作を行わないことが好適である。このように構成することで、遊技待機中(図柄停止中)であっても、遊技意欲をかきたてることができるとともに、代替図柄601は揺れ動作を行わないことで、遊技待機中であることの報知を担保できる。その他、待機デモ画面が表示された場合、メイン装飾図柄600は非表示となるが、代替図柄601は表示が継続されることが好適である。こうすることで、待機デモ画面の表示を強調しつつも、どのような図柄が停止しているかの表示を担保することができる。また、メイン装飾図柄600の中でも特定の図柄(例えば、中図柄の「7」)については、その他図柄と比べて、所定の動作を行わないまたは行う確率が低くなるよう構成してもよい。この所定の動作は、例えば前述した仮停止時動作(跳ねるような動作)であってよい。このように構成することで、特定の図柄における動作の希少性を高めることができる。
また、本実施例におけるカウントアップ演出については、特別遊技の実行中も(特別遊技における大入賞口への入球検知に基づき)行われることが好適であり、以下に記載する仕様を採用してもよい。
(1)規定カウント数以内の遊技球の入球に対応したカウントアップ演出(特に、規定カウント数目である10カウント目に対応したカウントアップ演出)が行われている最中であり未だ15球分のカウント分のカウントアップが完了していないときに、オーバー入賞が発生すると、未だ15球分のカウントアップが完了していないカウントアップ演出のカウントアップが全て完了してから(15球分のカウントが行われてから)、該オーバー入賞に対応したカウントアップ演出が開始されるよう構成されることが望ましい。ここで、該オーバー入賞がインターバル期間(各単位遊技の終了が設定されてから次の単位遊技又は大当り終了デモの設定が開始されるまでの休止時間)の終了間際でに検知された場合は、該オーバー入賞に対応したカウントアップ演出自体は次のラウンド(インターバル期間経過後に開始される次のラウンド)の実行期間と重複することになるが、該次のラウンド(インターバル期間経過後に開始される次のラウンド)の実行中に行われる該オーバー入賞に対応したカウントアップ演出の実行中に大入賞口20に入球があっても、その入球タイミングが該オーバー入賞に対応したカウントアップ演出が行われている最中であり未だ15球分のカウントアップが完了していないときには、未だ15球分のカウントアップが完了していないカウントアップ演出のカウントアップが全て完了してから(15球分のカウントが行われてから)、次のラウンドにおける大入賞口20の入球に対応したカウントアップ演出が開始されるよう構成されることが好適である。
(2)賞球1個分のカウントアップの時間(「N」から「N+1」へのカウントアップに要する時間)は、「0.03秒」に設定する、つまり、「0.03秒」刻みでカウントアップされる。カウントアップ演出の実行時間は、賞球1個分のカウントアップに要する時間値に、大入賞口20に遊技球が1個入球することで付与される賞球数(単位賞球数)の値を乗算することで導出され、カウントアップ演出の実行時間は、「15(単位賞球数)×0.03秒(カウントアップの間隔)=0.45秒」となる。但し、特別遊技の実行中であっても、開始デモの実行中および終了デモの実行中には、カウントアップ演出は実行しないよう構成されている。また、カウントアップ演出の実行時間は、各単位遊技の終了後に設定されたインターバル時間(「インターバル期間」とも呼称する)よりも短く設定されている。インターバル時間とは、各単位遊技の間又は最終回の単位遊技と終了デモとの間に設定される待機時間であり大入賞口20の閉鎖動作開始から閉鎖が維持されている期間である単位遊技待ち時間又は終了デモ待ち時間であり、全てのラウンド遊技に共通して、「2秒」に設定されている。また、カウントアップ演出時間(0.45秒)がインターバル時間(2秒)よりも短くなるように構成したことで、或る単位遊技の終了間際に遊技球が大入賞口20に入球することに基づきカウントアップ演出が行われる場合であっても、該単位遊技の終了後のインターバル時間内にカウントアップ演出が完結することになる。そのため、カウントアップ演出がインターバル期間を越えて次回の単位遊技又は終了デモまでに跨って行われる可能性を低くすることができ(オーバー入賞した場合は、インターバル期間を超えてしまう可能性がある)、各単位遊技の間の区切り又は最終回の単位遊技と終了デモとの間の区切りを明確にすることができる。
(3)カウントアップ演出時間は、終了デモの実行時間よりも短く設定されている。前述したとおり、カウントアップ演出時間は、「0.45秒」に設定されている。そして、終了デモの実行時間は、全ての大当り種別(大当り中演出)に共通して、「20秒」に設定されている。終了デモの実行時間とは、特別遊技における最終回の単位遊技の終了後のインターバル時間が経過したときから、特別遊技が終了するまでの待機時間である。つまり、終了デモの実行時間には、最終回の単位遊技の終了後に設定されたインターバル時間は含まれない。すなわち、最終回の単位遊技の終了後のインターバル時間は、その時間内に大入賞口20への遊技球の入球が有効に検出(つまり、入賞球払出の対象として検出、不正入球と判定されない検出)される可能性のある該単位遊技の残余時間(猶予時間)として設定されているが、終了デモの実行時間は、その時間内に大入賞口20への遊技球の入球が有効に検出される可能性の無い、該単位遊技と区切られた特別遊技終了後の遊技(演出モード)への準備時間として設定されている。カウントアップ演出時間(0.45秒)が、終了デモの実行時間(20秒)よりも短くなるように構成したことで、最終回の単位遊技の終了間際に遊技球が大入賞口20に入球することに基づきカウントアップ演出が行われる場合であっても、更に言えば、最終回の単位遊技にてオーバー入賞が発生しても、最終回の単位遊技後である大入賞口20の閉鎖後であっても(終了デモ期間であっても)カウントアップ演出を行う仕様とした場合には、終了デモ期間内にカウントアップ演出が完結することになる。そのため、カウントアップ演出が終了デモ期間を越えて特別遊技終了後の変動表示までに跨って行われることがなく、特別遊技の終了時と1回転目の変動表示の開始時との区切りを明確にすることができる。
(4)1回の単位遊技において大入賞口20へ規定カウント数の遊技球が入球する場合、この1回の単位遊技における規定カウント数分のカウントアップ演出時間の合計時間(1回の単位遊技にて獲得可能な賞球数分のカウントアップ演出)は、大当り終了デモの実行時間よりも短くなるように構成されている。具体的には、規定カウント数分のカウントアップ演出時間の合計時間は、「0.45秒(カウントアップ演出時間)×10球(規定カウント数)=4.5秒」となる。一方、大当り終了デモの実行時間は、前述したとおり、全ての大当り種別(大当り中演出)に共通して、「20秒」に設定されている。本実施形態では、規定カウント数分のカウントアップ演出時間の合計時間(4.5秒)が、大当り終了デモの実行時間(20秒)よりも短くなるように構成したことで、最終回の単位遊技の終了間際に複数個の遊技球が大入賞口20に連続して入球することに基づき複数回のカウントアップ演出が連続的に行われる場合であっても、最終回の単位遊技後である大入賞口20の閉鎖後であっても(大当り終了デモ期間であっても)カウントアップ演出を行う仕様とした場合には、大当り終了デモ期間内にカウントアップ演出が完結することになる。そのため、カウントアップ演出が大当り終了デモ期間を越えて特別遊技終了後の変動表示までに跨って行われることがなく、特別遊技の終了時と1回転目の変動表示の開始時との区切りを明確にすることができる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
なお、実施例および変形例に記載の技術は、以下の態様によって特定されてもよい。
[第1態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
入球容易状態である第1の遊技状態においては、前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、当該当否判定の結果に係る図柄変動の開始を契機として入球容易状態を終了させ、
入球容易状態であって前記第1の遊技状態とは異なる状態である第2の遊技状態においては、前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、当該当否判定の結果に係る図柄変動の終了を契機として入球容易状態を終了させることを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記第1の遊技状態は、確率変動状態かつ入球容易状態であり、
前記第2の遊技状態は、通常確率状態かつ入球容易状態であることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記第1の遊技状態では、前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合にのみ特定演出を実行可能であって、その特定演出においては、前記大当りに対応する特別遊技が確率変動状態への移行を伴う特別遊技であるか否かを遊技者に示唆する演出を実行し、
前記第2の遊技状態では、前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合以外でも特定演出を実行可能であることを特徴とする項目1または2に記載の弾球遊技機。
[項目4]
前記第1の遊技状態においては、前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるように前記第1特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目5]
確率変動状態において前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りとなったことを契機に移行する前記第1の遊技状態においては、前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるように前記第1特別図柄の変動時間を決定し、
通常遊技状態かつ通常入球状態において前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りとなったことを契機に移行する前記第1の遊技状態においては、前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に短くなるように前記第1特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から4のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目6]
前記第1の遊技状態において前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるように前記第1特別図柄の変動時間に決定する場合は、前記第1保留の個数が所定数以上に達していることを条件とすることを特徴とする項目4または5に記載の弾球遊技機。
[項目7]
前記表示制御手段は、前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、前記第1特別図柄の変動開始タイミングとなった場合は前記第2保留として抽選値が保留されていても前記第1特別図柄の変動表示を優先して実行することを特徴とする項目4から6のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目8]
前記表示制御手段は、前記第2特別図柄が変動中であっても前記第1特別図柄を変動表示させ、前記第1特別図柄が変動中であっても前記第2特別図柄を変動表示させ、
前記第1の遊技状態においては、前記第1保留の個数が所定個数以上の場合に前記第2特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるよう前記第2特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目9]
前記表示制御手段は、前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、前記第2特別図柄の変動開始タイミングとなった場合は前記第1保留として抽選値が保留されていても前記第2特別図柄の変動表示を優先して実行し、
前記第1の遊技状態においては、前記第1保留の個数が所定個数以上の場合に前記第2特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるよう前記第2特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[第2態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合に停止表示する特別図柄の種類が第1の図柄であった場合、第1の図柄が停止表示することで実行される特別遊技の実行終了後は、入球容易状態の終了条件を第1の条件とする入球容易状態である第1の遊技状態へ移行し、
前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合に停止表示する特別図柄の種類が第1の図柄とは異なる種類である第2の図柄であった場合、第2の図柄が停止表示することで実行される特別遊技の実行終了後は、入球容易状態の終了条件を第1の条件とは異なる第2の条件とする入球容易状態である第2の遊技状態へ移行することを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記第1の条件は、前記当否判定の結果が大当りであった場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の開始であり、
前記第2の条件は、前記当否判定の結果が大当りであった場合のその当否判定の結果に係る図柄変動の終了であることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記第1の条件は、入球容易状態へ移行してからの図柄変動回数が所定回数に達することであり、
前記第2の条件は、前記当否判定の結果が小当りとなった場合であることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目4]
前記第1の遊技状態と前記第2の遊技状態は同じ遊技状態であり、ともに確率変動状態かつ入球容易状態であることを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目5]
前記第1の遊技状態と前記第2の遊技状態は異なる遊技状態であり、
前記第1の遊技状態は、確率変動状態かつ入球容易状態であり、
前記第2の遊技状態は、通常確率状態かつ入球容易状態であることを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目6]
前記第1の遊技状態においては、前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるように前記第1特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から5のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目7]
確率変動状態において前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りとなったことを契機に移行する前記第1の遊技状態においては、前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるように前記第1特別図柄の変動時間を決定し、
通常遊技状態かつ通常入球状態において前記第1当否判定手段または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りとなったことを契機に移行する前記第1の遊技状態においては、前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に短くなるように前記第1特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から5のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目8]
前記第1の遊技状態において前記第1特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるように前記第1特別図柄の変動時間に決定する場合は、前記第1保留の個数が所定数以上に達していることを条件とすることを特徴とする項目6または7に記載の弾球遊技機。
[項目9]
前記表示制御手段は、前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、前記第1特別図柄の変動開始タイミングとなった場合は前記第2保留として抽選値が保留されていても前記第1特別図柄の変動表示を優先して実行することを特徴とする項目6から8のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目10]
前記表示制御手段は、前記第2特別図柄が変動中であっても前記第1特別図柄を変動表示させ、前記第1特別図柄が変動中であっても前記第2特別図柄を変動表示させ、
前記第1の遊技状態においては、前記第1保留の個数が所定個数以上の場合に前記第2特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるよう前記第2特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から5のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目11]
前記表示制御手段は、前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうち一方を変動表示するときは他方の変動表示を待機させる一方、前記第2特別図柄の変動開始タイミングとなった場合は前記第1保留として抽選値が保留されていても前記第2特別図柄の変動表示を優先して実行し、
前記第1の遊技状態においては、前記第1保留の個数が所定個数以上の場合に前記第2特別図柄の外れ変動時間が相対的に長くなるよう前記第2特別図柄の変動時間を決定することを特徴とする項目1から5のいずれかに記載の弾球遊技機。
[第3態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
通常入球状態である第1の状況においては、前記第2始動口への入球を契機として、遊技者に対して前記第1始動口を狙った打球を促す警告を所定の出力手段により出力する一方で、通常入球状態である第1の状況とは異なる状況である第2の状況においては、前記第2始動口への入球があっても、遊技者に対して前記第1始動口を狙った打球を促す警告を所定の出力手段により出力しないことを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記警告を出力中に前記第2始動口へ入球があった場合、前記所定時間にわたる前記警告の出力を開始し直すことを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
をさらに備え、
前記警告を出力中に前記第2保留が上限に達した場合、前記警告を出力通常状態から出力制限状態に切り替えることを特徴とする項目1または2に記載の弾球遊技機。
[項目4]
前記警告を出力中に、前記第1始動口へ入球があった場合または前記第2始動口に入球させるべき状況となった場合、前記警告を終了させることを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目5]
前記第2始動口に入球させるべき状況から前記第1始動口に入球させるべき状況に変化してから所定の期間が経過するまでは、通常確率状態かつ通常入球状態であっても前記警告の出力を制限することを特徴とする項目1から4のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目6]
前記警告の出力を制限する間に前記第2始動口に所定数以上の入球があった場合は前記制限を解除することを特徴とする項目5に記載の弾球遊技機。
[項目7]
前記警告の出力を制限する間であっても、前記第1始動口を狙った打球を遊技者に案内するための表示は制限しないことを特徴とする項目5または6に記載の弾球遊技機。
[項目8]
入球容易状態において、または、確率変動状態かつ通常入球状態においては、前記第1始動口への入球を契機として少なくとも所定時間にわたり遊技者に対して前記第2始動口を狙った打球を促す警告を出力し、その警告の出力中に、前記第2始動口への入球があった場合または前記第1始動口に入球させるべき状況となった場合、前記出力中の警告を終了させることを特徴とする項目1から7のいずれかに記載の弾球遊技機。
[第4態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
特別遊技の種類として、特別遊技の実行中に遊技者に付与される利益が相対的に大きい第1の特別遊技と、特別遊技の実行中に遊技者に付与される利益が相対的に小さい第2の特別遊技とがあり、前記第1の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ入球容易状態となる一方、前記第2の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態、または、通常確率状態かつ入球容易状態となり、
確率変動状態かつ入球容易状態中に遊技者に付与される利益より、確率変動状態かつ通常入球状態中に遊技者に付与される利益の方が大きいことを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記第1の特別遊技の期間における賞球獲得期待値と確率変動状態かつ入球容易状態の期間における賞球獲得期待値の合計値より、前記第2の特別遊技の期間における賞球獲得期待値と確率変動状態かつ通常入球状態の期間における賞球獲得期待値の合計値の方が多いことを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記第2の特別遊技の実行契機となる図柄変動演出においては遊技者に不利な結果であることを示す演出を実行し、前記第2の特別遊技の開始時の演出においてはその特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態および通常確率状態かつ入球容易状態のいずれとなるかを示唆する演出を実行する項目1または2に記載の弾球遊技機。
[第5態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第2特別図柄が変動中であっても前記第1特別図柄を変動表示させるとともに、前記第1特別図柄が変動中であっても前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
前記演出制御手段は、
前記当否判定の結果を演出的に示す複数の装飾図柄を前記演出表示装置に変動表示し、
通常入球状態においては、前記第2特別図柄に対応する装飾図柄である第2装飾図柄を表示せずに前記第1特別図柄に対応する装飾図柄である第1装飾図柄を変動表示するとともに、前記第1特別図柄に対応し且つ第1装飾図柄より小さい領域に表示される複数の第1代替図柄と、前記第1特別図柄に対応して当否判定の結果を簡易的に示す簡易図柄と、をさらに変動表示し、
入球容易状態においては、第1装飾図柄を表示せずに第2装飾図柄を変動表示するとともに、前記第2特別図柄に対応し且つ第2装飾図柄より小さい領域に表示される複数の第2代替図柄と、前記第2特別図柄に対応して当否判定の結果を簡易的に示す簡易図柄と、をさらに変動表示し、
通常確率状態かつ通常入球状態において発生した第1特別図柄の大当りに係る特別遊技の終了後の入球容易状態において変動停止中の前記第1特別図柄と対応する簡易図柄を停止状態で表示する場合はその簡易図柄として外れを示す停止図柄態様を表示し、
入球容易状態から通常入球状態へ移行した場合における初回の前記第1特別図柄の変動表示においては、複数の第1装飾図柄および複数の第1代替図柄が外れを示す図柄組合せから変動表示を開始することを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記代替図柄は、前記装飾図柄の表示に加えて補完的に表示することで、前記演出表示装置の画面内におけるいずれかの箇所につねに図柄が表示されていることを担保するための図柄であり、
前記簡易図柄は、前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうち少なくともいずれかが変動表示中であるか否かを示唆するとともに、前記当否判定の結果を示すための図柄であることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動表示において、変動開始から所定の第1の時間後に前記第2特別図柄に対応する簡易図柄を非表示とし、前記第2特別図柄の変動停止予定タイミングより所定の第2の時間前に前記簡易図柄の非表示を解除して表示状態とする一方、入球容易状態から通常入球状態へ移行した場合における初回、または、前記弾球遊技機の電源投入後における初回の前記第2特別図柄の変動表示においては、前記第2特別図柄に対応する簡易図柄は非表示としないことを特徴とする項目1または2に記載の弾球遊技機。
[第6態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第2特別図柄が変動中であっても前記第1特別図柄を変動表示させるとともに、前記第1特別図柄が変動中であっても前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
前記演出表示装置の前方にて動作可能な可動役物と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
前記演出制御手段は、
前記当否判定の結果を演出的に示す複数の装飾図柄を前記演出表示装置に変動表示し、
通常確率状態かつ通常入球状態においては前記第2特別図柄に対応する装飾図柄を表示せずに前記第1特別図柄に対応する装飾図柄を表示するとともに、その装飾図柄と対応する態様にて前記装飾図柄より小さい領域に表示される複数の代替図柄と、前記第1特別図柄に対応して当否判定の結果を簡易的に示す簡易図柄と、をさらに変動表示し、
少なくとも入球容易状態においては前記第1特別図柄に対応する装飾図柄を表示せずに前記第2特別図柄に対応する装飾図柄を表示するとともに、その装飾図柄と対応する態様にて前記装飾図柄より小さい領域に表示される複数の代替図柄と、前記第2特別図柄に対応して当否判定の結果を簡易的に示す簡易図柄と、をさらに変動表示し、
前記可動役物の動作完了位置は、前記第2特別図柄に対応する簡易図柄と重なり得る位置であり、
少なくとも通常入球状態において、前記第2特別図柄の変動停止予定タイミングよりも第1所定時間前のタイミングから、前記第1所定時間より長い第2所定時間にわたり、前記可動役物の動作を行わないことを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記演出表示装置の画面にて発光することで演出的に表示可能な演出役物をさらに備え、
少なくとも前記第2特別図柄の変動停止時から所定の時間にわたり、前記第1特別図柄に対応した前記演出役物の発光を制限することを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[第7態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
特別遊技の種類として、少なくとも第1の特別遊技と第2の特別遊技とがあり、前記第1の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態とならない一方、前記第2の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態となり、
確率変動状態かつ入球容易状態中に遊技者に付与される利益より、確率変動状態かつ通常入球状態中に遊技者に付与される利益の方が大きく、
前記第2の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態となる予定の状況においては、確率変動状態かつ通常入球状態において実行される特定演出を前記第2の特別遊技の実行中にも実行する一方、前記第1の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ入球容易状態以外の遊技状態となる予定の状況においては、前記特定演出を前記第1の特別遊技の実行中に実行しないことを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記第2の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態となる場合、前記特別遊技の期間において実行される演出が前記特別遊技の終了後の確率変動状態かつ通常入球状態においても継続されることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記第1当否判定手段、前記第2当否判定手段、前記第1パターン決定手段、前記第2パターン決定手段、前記特別遊技制御手段、前記小当り遊技制御手段、前記入球状態設定手段、および前記確率状態設定手段は、遊技の動作を制御するメイン制御部に設けられ、
前記演出決定手段は、遊技の演出的動作を制御するサブ制御部に設けられ、
前記演出決定手段は、確率変動状態かつ通常入球状態において実行される演出を前記第2の大当りに係る特別遊技の期間に実行する場合、小当り遊技における前記大入賞口の開放時に実行される演出を模した擬似小当り開放時演出を前記メイン制御部により生成される前記大入賞口の開放コマンドに基づいて実行し、小当り遊技における前記大入賞口の閉鎖時に実行される演出を模した擬似小当り閉鎖時演出を前記メイン制御部により生成される前記大入賞口の閉鎖コマンドに基づいて実行し、前記擬似小当り閉鎖演出の終了後は、小当り遊技における獲得賞球数を表示する終了演出を模した擬似小当り終了演出、小当りに係る図柄変動を模した擬似小当り変動演出、および、小当り遊技の開始デモ演出を模した擬似小当り開始演出を、前記サブ制御部により生成されるコマンドに基づいて実行することを特徴とする項目1または2に記載の弾球遊技機。
[項目4]
前記第2の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態とならない場合はその特別遊技の終了演出の時間を相対的に長くし、前記第2の特別遊技の終了後に確率変動状態かつ通常入球状態となる場合はその特別遊技の終了演出の時間を相対的に短くすることを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[第8態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
第1特別図柄または第2特別図柄の1回の変動表示が行われる期間内において実行可能な演出内容として、第1予告演出と、第1予告演出よりも特別遊技移行期待度が高い第2予告演出とを少なくとも有し、
第1特別図柄または第2特別図柄の1回の変動表示が行われる期間内の所定のタイミングにて所定の演出内容を一時停止させたように見せる特定演出を実行可能であり、
前記特定演出の実行中は第1予告演出および第2予告演出を実行しない一方で、前記特定演出の実行後には第1予告演出または第2予告演出を実行可能であり、
前記所定のタイミングとして、第1タイミングと、前記第1タイミングよりも後のタイミングである第2タイミングとを少なくとも有し、第1タイミングにて前記特定演出が実行される場合は前記第2予告演出の発生可能性は低いが前記第1予告演出の発生可能性が高くなるよう構成される一方、第2タイミングにて前記特定演出が実行される場合は前記第1予告演出の発生可能性は低いが前記第2予告演出の発生可能性が高くなるよう構成されることを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
1回の変動演出期間における所定のタイミングで演出を一時停止させる特定演出の実行後に第1予告演出または第2予告演出を発生させ、前記第1予告演出の場合は変動演出の再実行後の所定のタイミングで再び演出を一時停止させる特定演出の実行後にさらに第1予告演出または第2予告演出を発生させ、これにより擬似的な複数回の図柄変動が実行されたように見せる演出が実行される場合があり、
遊技者による操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備え、
前記特定演出においては、遊技者に前記操作入力手段への操作入力を促すとともに遊技者による操作入力を契機として前記第1予告演出または前記第2予告演出を発生させる演出である所定演出が実行される場合があり、
前記変動演出の変動開始または演出再実行から前記一時停止までの時間が相対的に短い場合は前記所定演出を発生させてから前記第1予告演出または前記第2予告演出を発生させる可能性が相対的に低くなるよう設定される一方、前記変動開始または演出再実行から前記一時停止までの時間が相対的に長い場合は前記所定演出を発生させてから前記第1予告演出または前記第2予告演出を発生させる可能性が相対的に高くなるよう設定される項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記所定演出が発生する場合はその所定演出の発生後に前記第1予告演出が発生する可能性より前記第2予告演出が発生する可能性の方が高くなるように設定される項目2に記載の弾球遊技機。
[項目4]
前記特定演出による変動演出の一時停止時間が所定時間を超える演出である特殊演出が実行される場合があり、前記特殊演出の継続時間が長いほど前記第2予告演出の発生可能性が高くなるよう設定される項目1に記載の弾球遊技機。
[項目5]
前記特殊演出の終了タイミングは、前記特定演出の発生タイミングと同期していることを特徴とする項目4に記載の弾球遊技機。
[項目6]
前記特殊演出の実行後に前記第2予告演出が発生する場合、前記特殊演出が実行されずに前記第2予告演出が発生する場合よりも大当り期待度が高いことを特徴とする項目4または5に記載の弾球遊技機。
[第9態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
前記変動パターンは、複数種類の基本変動パターンのいずれかに対して複数種類の変動付加パターンのいずれかを付加した組合せで構成される場合があり、
前記当否判定の結果に応じた基本変動パターン選択基準を参照することで、前記当否判定の結果に応じた1の基本変動パターンが選択され、
前記選択された1の基本変動パターンに応じた変動付加パターン選択基準を参照することで、前記選択された基本変動パターンに応じた1の変動付加パターンが選択され、
前記複数種類の基本変動パターンには、少なくとも第1基本変動パターンと第2基本変動パターンとが含まれ、前記第1基本変動パターンが選択された場合であっても前記第2基本変動パターンが選択された場合であっても、特定演出を実行可能であり、
前記第1基本変動パターンが選択された場合であっても前記第2基本変動パターンが選択された場合であっても、特定の変動付加パターンを選択可能である一方で、前記第1基本変動パターンが選択された場合と前記第2基本変動パターンが選択された場合とで、参照する前記特定の変動付加パターンが選択候補に含まれる変動付加パターン選択基準の種類が異なることを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
1回の変動演出期間における所定のタイミングで演出を一時停止させる特定演出の実行後に第1予告演出または第2予告演出を発生させ、前記第1予告演出の場合は変動演出の再実行後の所定のタイミングで再び演出を一時停止させる特定演出の実行後にさらに第1予告演出または第2予告演出を発生させ、これにより擬似的な複数回の図柄変動が実行されたように見せる演出が実行される場合があり、
前記変動演出の変動開始または演出再実行から前記一時停止までの時間が相対的に短い場合は前記第2予告演出の発生可能性は低いが前記第1予告演出の発生可能性が高くなるよう設定される一方、前記変動開始または演出再実行から前記一時停止までの時間が相対的に長い場合は前記第1予告演出の発生可能性は低いが前記第2予告演出の発生可能性が高くなるよう設定され、
前記変動付加パターンは、前記第1予告演出の種類およびタイミングを規定するパターンであることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記複数種類の変動パターンには、変動演出内容および変動時間が互いに共通する第1の変動パターンと第2の変動パターンが含まれることを特徴とする項目1または2に記載の弾球遊技機。
[項目4]
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記当否判定の結果が小当りに該当した場合、小当りに対応する基本変動パターンに対して前記複数種類の変動付加パターンのいずれかの変動付加時間を付加し、さらに所定の加算時間を付加することを特徴とする項目1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目5]
前記複数種類の変動パターンには、前記当否判定の結果が大当りおよび外れのいずれに該当した場合も選択され得る変動パターンが含まれることを特徴とする項目1から4のいずれかに記載の弾球遊技機。
[項目6]
前記選択され得る変動パターンは、前記当否判定の結果が大当りの場合は変動付加時間以外の時間である所定の加算時間が変動時間に付加され、前記当否判定の結果が外れの場合は前記所定の加算時間が変動時間に付加されないことを特徴とする項目5に記載の弾球遊技機。
[項目7]
前記複数種類の変動パターンのうち、第1予告演出を経て大当りに至る演出に対応する変動パターンには所定の1種類の変動付加パターンのみが対応づけられているのに対し、第1予告演出を経ずに大当りに至る演出に対応する変動パターンには付加可能な変動付加パターンとして複数種類の変動付加パターンが対応づけられていることを特徴とする項目1から6のいずれかに記載の弾球遊技機。
[第10態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
通常入球状態においては、前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りおよび外れのいずれであるかに応じて前記第2特別図柄の変動停止から次の変動開始までの時間が異なる一方で、入球容易状態においては、前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りおよび外れのいずれであっても前記第2特別図柄の変動停止から次の変動開始までの時間が一定である弾球遊技機。
[項目2]
前記第2特別図柄に係る装飾図柄は、小当りを示す図柄態様にて停止表示される図柄固定時間を第1時間とした場合、入球容易状態において小当り以外を示す図柄態様にて停止表示される図柄固定時間は前記第1時間に小当り遊技の時間を加えた第2時間であり、通常入球状態において小当り以外を示す図柄態様にて停止表示される図柄固定時間は前記第2時間より短い第3時間であることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記第2時間は、前記第1時間と、入球容易状態において発生する小当り遊技の開始デモ時間である第4時間と、前記小当り遊技の終了デモ時間である第5時間と、前記小当り遊技の実行時間である第6時間と、の合計であることを特徴とする項目2に記載の弾球遊技機。
[項目3]
通常入球状態において発生する小当り遊技の開始デモ時間は前記第4時間と異なる第7時間であり、その小当り遊技の終了デモ時間は前記第5時間と異なる第8時間であり、その小当り遊技の実行時間は第6時間であることを特徴とする項目3に記載の弾球遊技機。
[第11態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第2特別図柄が変動中であっても前記第1特別図柄を変動表示させるとともに、前記第1特別図柄が変動中であっても前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出内容を前記演出表示装置へ表示させる演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
通常入球状態における所定の状況においては、前記第1特別図柄の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機として背景表示の内容を変更可能とする一方で、前記第2特別図柄の変動開始および変動停止を契機としては前記背景表示の内容を変更しないよう構成され、
入球容易状態における所定の状況下においては、前記第2特別図柄の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機として前記背景表示の内容を変更可能とする一方で、前記第1特別図柄の変動開始および変動停止を契機としては前記背景表示の内容を変更しないよう構成され、
入球容易状態の継続期間における最終の図柄変動においては、前記第2特別図柄の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機として前記背景表示を更新し得るとともに、前記第1特別図柄の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機としても前記背景表示を更新し得ることを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記第1当否判定手段、前記第2当否判定手段、前記第1パターン決定手段、前記第2パターン決定手段、前記表示制御手段、前記特別遊技制御手段、および、前記入球状態設定手段は、遊技の動作を制御するメイン制御部に設けられ、
前記演出決定手段は、遊技の演出的動作を制御するサブ制御部に設けられ、
前記メイン制御部および前記サブ制御部のうち少なくともいずれかにおいて所定のエラーに起因するリセットが発生した場合、前記第1特別図柄の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機として前記背景表示を更新し得るとともに、前記第2特別図柄の変動開始および変動停止のうち少なくともいずれかを契機としても前記背景表示を更新し得ることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
入球容易状態の継続期間の終了後においては、前記継続期間における最終の図柄変動の変動停止コマンドが送信されて一定時間経過後から次の変動開始までの間に、入球容易状態における遊技結果を表示するための特別背景から通常背景に即時切替するための通常背景即時切替指定コマンドが送信されることを特徴とする項目1または2に記載の弾球遊技機。
[第12態様]
[項目1]
遊技球の入球が可能な第1始動口と、
遊技球の入球が可能な第2始動口と、
遊技球の入球が可能な作動口と、
前記第2始動口に取り付けられ、拡開したときには前記第2始動口へ遊技球が入球可能または入球容易となる拡開機構と、
開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
前記作動口への入球を契機として、前記拡開機構を拡開させることを示すための普通図柄が変動表示される普通図柄表示装置と、
前記第1特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第1パターン決定手段と、
前記第2特別図柄の変動時間が定められた変動パターンを複数種類の変動パターンから変動パターン選択基準に基づいて決定する第2パターン決定手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第1当否判定手段による当否判定が行われるまで第1保留として保留する第1保留制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の際に用いられる抽選値を、所定数の個数を上限に、第2当否判定手段による当否判定が行われるまで第2保留として保留する第2保留制御手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りである場合、または、前記第1当否判定手段および前記第2当否判定手段のうち少なくともいずれかの当否判定の結果が小当りである場合、大入賞口の開放を伴う小当り遊技を実行する小当り遊技制御手段と、
前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が所定確率で大当りとなる通常確率状態と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果および前記第2当否判定手段による当否判定の結果が前記所定確率よりも高確率で大当りとなる確率変動状態とを有し、通常確率状態の設定または確率変動状態の設定が可能な確率状態設定手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段による決定に基づく演出を制御する演出制御手段と、
を備え、
入球容易状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間は、通常入球状態において変動開始される前記普通図柄の変動時間よりも相対的に短い変動時間となり、
前記第1当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率よりも前記第2当否判定手段による当否判定の結果が小当りとなる確率の方が相対的に高くなるように構成され、または、前記第1当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなることはない一方で前記第2当否判定手段による当否判定の結果は小当りとなる可能性があるように構成され、
前記拡開機構が拡開されたときに、前記拡開機構が拡開されていないときと比べて、前記大入賞口への入球容易性が低減するような位置関係となるように、前記第2始動口および前記大入賞口が配置され、
少なくとも確率変動状態かつ入球容易状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、通常確率状態かつ通常入球状態における前記第2特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンを決定可能であり、
通常確率状態かつ通常入球状態においては、前記第2特別図柄の変動パターンとして、前記第1特別図柄の変動パターンよりも相対的に変動時間が長い変動パターンが決定されやすい変動パターン選択基準に基づいて変動パターンが決定され、
前記演出決定手段は、払い出される賞球数の累積値に関する情報である累積値情報を管理可能であり、
前記演出制御手段は、払い出される賞球数をカウントアップ表示しながら加算して表示する賞球加算演出を実行可能であり、
賞球加算演出におけるカウントアップ表示が未だ完了せずに継続表示している最中に、上記累積値が特定数に到達した場合は、カウントアップ表示が未だ完了せずに継続している最中であっても、前記特定数に上記特定数に対応する賞球数の強調表示を実行することを特徴とする弾球遊技機。
[項目2]
前記カウントアップ表示中に特定の演出表示が発生した場合に、カウントアップ中の賞球数を非表示とすることを特徴とする項目1に記載の弾球遊技機。
[項目3]
前記特定の演出表示により前記カウントアップ中の賞球数が非表示となった後、前記特定の演出表示の終了によって前記賞球数の表示が再開される場合、カウントアップの未完了分がカウントアップ済となった状態で表示再開されることを特徴とする項目2に記載の弾球遊技機。
11 第1始動口、 12 第2始動口、 51 第1特別図柄、 52 第2特別図柄、 60 演出表示装置、 221 第1当否判定手段、 222 第2当否判定手段、 240 保留制御手段、 260 特別遊技制御手段、 265 小当り遊技制御手段、 303 演出決定手段、 510 入球状態設定手段、 512 確率状態設定手段。

Claims (1)

  1. 遊技球の入球が可能な第1始動口と、
    遊技球の入球が可能な第2始動口と、
    開放したときには遊技球が入球可能または入球容易となる大入賞口と、
    前記第1始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第1当否判定手段と、
    前記第2始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する第2当否判定手段と、
    前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示すための第1特別図柄が変動表示される第1図柄表示装置と、
    前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示すための第2特別図柄が変動表示される第2図柄表示装置と、
    前記第1当否判定手段による当否判定の結果または前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、大入賞口の開放を伴う特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    前記第2始動口への入球容易性に関する状態として、通常入球状態と、通常入球状態よりも入球容易性が高い入球容易状態とを有し、通常入球状態の設定または入球容易状態の設定が可能な入球状態設定手段と、
    前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の変動表示に対応する装飾図柄による変動演出を含む演出内容が表示される演出表示装置と、
    前記演出内容を決定する演出決定手段と、
    を備え、
    前記装飾図柄は、相対的に大きな表示領域に表示され得るメイン装飾図柄と、前記メイン装飾図柄より小さい表示領域に表示され得るミニ装飾図柄と、を含み、
    前記メイン装飾図柄は、視覚的要素である第1要素と、前記第1要素とは異なる視覚的要素である第2要素により構成され得る一方
    前記ミニ装飾図柄は、視覚的要素である第1要素により構成される一方で、前記第1要素とは異なる視覚的要素である第2要素は含まれないよう構成され
    前記メイン装飾図柄は、その表示領域が所定の状況において移動可能である一方、前記ミニ装飾図柄は、その表示領域が前記所定の状況であっても移動せず、
    前記メイン装飾図柄の変動速度の段階数は前記ミニ装飾図柄の変動速度の段階数より多く、
    前記メイン装飾図柄は、第1の演出モードと第2の演出モードとで表示態様が異なる一方、前記ミニ装飾図柄は、前記第1の演出モードと前記第2の演出モードとで表示態様が共通であり、
    所定の演出が表示される場合に、前記所定の演出は、前記メイン装飾図柄とは重畳表示され得るが、前記ミニ装飾図柄とは重畳表示されず、
    前記所定の演出とは異なる特殊演出が表示される場合に、前記特殊演出は、前記ミニ装飾図柄と重畳表示され得るが、前記特殊演出よりも表示優先度が高く、
    所定方向への発射を遊技者に促す発射位置報知表示が実行される場合に、前記発射位置報知表示は、前記メイン装飾図柄とは重畳表示され得るが、前記ミニ装飾図柄とは重畳表示されず、前記メイン装飾図柄よりも表示優先度が高く、
    前記特別遊技の実行中に前記大入賞口への入球を契機に総獲得賞球数の加算表示が実行され得るとともに、前記大入賞口への入球1球を契機とする賞球数の加算表示の実行期間は、最終回の前記大入賞口の開放終了後における所定タイミングから前記特別遊技の終了までの待機期間である大当り終了デモ期間よりも短く、
    前記特別遊技は、前記特別遊技における複数回の前記大入賞口の開放期間の間に設定される前記大入賞口の閉鎖期間を複数回有し、
    前記特別遊技においては、前記大入賞口の1回の開放期間の終了条件となる前記大入賞口への入球数である規定入球数を超える入球が前記閉鎖期間に検出された場合、前記規定入球数を超える入球を契機とする賞球数の加算表示を前記大入賞口の次の開放期間において実行可能であり、且つ、前記規定入球数を超える入球を契機とする賞球数の加算表示の実行中である前記次の開放期間において前記大入賞口への入球があった場合でも、前記次の開放期間における前記大入賞口への入球を契機とする賞球数の加算表示を実行可能であり、
    前記大入賞口への入球1球に対応する賞球数の加算表示の実行期間は、複数回の前記大入賞口の閉鎖期間の1回分よりも短く、
    前記第1始動口の方向への発射が推奨される第1の状況において、前記発射位置報知表示より強度が高い報知として、前記第1始動口の方向への発射を遊技者に促す発射位置警告を実行可能であり、前記発射位置警告の実行中において、前記第2始動口の方向へ発射すべき第2の状況へ変化した場合、前記発射位置警告を実行途中で終了させ、前記第2の状況から前記第1の状況へ変化した場合はその変化タイミングから特定期間は前記発射位置警告の実行を制限し、前記発射位置警告の実行を制限する前記特定期間中であっても、前記発射位置警告とは異なる報知として前記第1始動口の方向への発射を促す案内表示を実行可能であることを特徴とする弾球遊技機。
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