JP7248650B2 - 遺伝子型2bのpcv2 orf2タンパク質を含むワクチン - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、ブタサーコウイルス2型による感染からブタを保護するためのワクチンに関する。
2型ブタサーコウイルス(PCV2)は経済的に重要なブタ病原体であり、小さいながらもDNAウイルスの中で最も進化率が高い。1990年代後半のPCV2の発見以来、1.7 kbの1本鎖DNAゲノムと2つの不可欠な遺伝子(ORF1およびORF2)を備えたこの最小限のウイルスは、最も重要なブタ病原体の1つになり、現在では、世界のブタの生産において、ワクチンの形で予防的処置が最も多く行われている。PCVのORF2遺伝子はこのウイルスのカプシドタンパク質をコードし、そのタンパク質の全長が約233アミノ酸であるタンパク質である。すべてのPCV2分離株のORF2遺伝子は、91~100%のヌクレオチド配列同一性と90~100%の推定アミノ酸配列同一性を有している。PCV2は現在、PCV2aからPCV2eまでの5つの異なる遺伝子型に分類できる(Karuppannan and Opriessnig in Viruses 2017, 9, 99)。PCV2は進化し続けており、これは遺伝子型の有病率の変化に反映されていることが十分に報告されている。2006年に、PCV2bの市販ワクチンが、主にPCV2bに感染したブタ集団に大規模に導入された。2012年以降、PCV2d遺伝子型が、北米で以前に優勢だったPCV2b遺伝子型に本質的に置き換わり、同様の傾向は中国や韓国などの他の地理的地域でも実証されている。これは、このウイルスが発見されて以来2番目の主要なPCV2遺伝子型の変化である。出現したPCV2遺伝子型において毒性の潜在的な増加およびPCV2d遺伝子型ウイルスに対するPCV2a遺伝子型に由来する現在のワクチンの有効性が、かなりの注目を受けている。PCV2ウイルスの感染を例外なく保護するワクチンは、PCV2のORF2遺伝子に基づいており、対象動物への投与後に対応するタンパク質を提供するDNAまたはRNA材料を含むか、ORF2遺伝子にコードされたタンパク質(例えば、完全長タンパク質、1以上の短縮型またはそれらの混合物)を含むか、あるいは完全なウイルスを含み、したがって本質的にカプシドタンパク質を含んでいる。当分野において、PCV2に対するワクチンがいくつか市販されている。Porcilis(登録商標)PCV(MSD Animal Health オランダボクスメールから入手可能)は、2型ブタサーコウイルからブタを保護するためのワクチンであり、3週齢以降のブタで使用される。2ショット(2用量)ワクチンとして投与された場合、免疫期間(DOI)は22週間であり、ブタの肥育期間をほぼ完全にカバーする。IngelvacCircoFlex(登録商標)(ベーリンガーインゲルハイム インゲルハイムから入手可能)は、2週齢以上のブタで使用するためのブタサーコウイルス2型からブタを保護するためのワクチンである。ワンショット(1用量)ワクチンとしてのみ登録されている。Circovac(登録商標)(フランスリヨンのMerialから入手可能)は、2型ブタサーコウイルスからブタを保護するためのワクチンであり、3週齢以上の豚で使用される。Suvaxyn(登録商標)PCV(オランダ、Zoetis, Capelle a/d IJsselから入手可能)は、2型ブタサーコウイルスからブタを保護するためのワクチンであり、3週齢以降のブタで使用する。他のPCV2ワクチンが例えばWO2007/028823、WO 2007/094893 及びWO2008/076915に記載されている。
上記の最近の総説論文(Virus2017)は、PCV2生物学、抗原の変動性に関する実験的研究、PCV2遺伝子型およびPCV2ワクチンの進化の分子疫学的分析に関する現在の知識を要約している。後者に関しては、同種保護は異種保護よりも優れている可能性があると述べられている。 交差保護に関して、「対照実験研究およびフィールド試験では、PCV2aベースのワクチン[Porcinis PCVやCircoFLEXなど]およびPCV2bベースのワクチンが、PCV2a、PCV2bおよびPCV2d遺伝子型ウイルスのチャレンジによる臨床疾患に対する適切な交差保護を与え、1日の平均体重増加を改善することを示している」と結論付けている(5ページ29行目から32行目)。したがって、各遺伝子型に交差保護が適切であると一般に理解されている。
国際公開第2007/028823号パンフレット 国際公開第2007/094893号パンフレット 国際公開第2008/076915号パンフレット
Karuppannan and Opriessnig in Viruses 2017, 9, 99
本発明の目的
PCV2の感染に対する保護のための改善されたワクチンを提供することが目的である。
発明の概要
本発明の目的を満たすために、ORF2にコードされたブタサーコウイルス2(PCV2)のタンパク質と薬学的に許容される担体を含むワクチンが考案され、このワクチンはブタにワクチンを投与することにより、2型ブタサーコウイルスによる感染からブタを保護する方法で使用するためのものであって、ここで、このワクチンは、用量あたり20μg未満のORF2にコードされたタンパク質(例えば、全長タンパク質、1以上の短縮型またはそれらの混合物)を含み、タンパク質は遺伝子型2bのブタサーコウイルスのものである。用量当たり、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2または1μgの任意の用であり得る。
驚いたことに、Virus 2017に反映されている現在の知識に反して、ORF2にコードされるタンパク質(以後、「ORF2タンパク質」ともいう)の20μg未満の用量で、市場を支配するワクチン(すなわち、MSD Animal HealthのPorcilis PCVおよびBoehringer IngelheimのCircoFLEX)を含むほとんどの市販ワクチンに含まれる遺伝子型2aのORF2タンパク質と比較して、PCV2遺伝子型2bに由来するタンパク質が著しく優れた交差保護を提供することが確認された。20μgを超えると、交差保護に違いは見られない。Porcilis PCVとCircoFLEXの両方には1用量あたり20μgをはるかに超えるレベルが含まれているので、このことは両方のワクチンが異種チャレンジに対する保護に奏功する理由を説明している。しかし、PCV2bのORF2タンパク質を使用すると、ワクチン中の抗原の量を減らしつつも、適切な交差保護を可能にする機会が得られる。これは、経済的な観点から役立つだけでなく、調製済み(ready-to-use)混合ワクチンの抗原間の干渉を回避し、また、皮内ワクチン接種のようなワクチン量が少ないワクチン接種戦略に非常に適切であり得る。
用量あたりのORF2コードタンパク質の最小量は、PCV2の感染に対する保護免疫が依然として得られる量である。この量は、通常の実験で特定可能であり、とりわけ必要な保護レベルに依存している。現在のワクチンについては、ワクチン中のORF2タンパク質の最小保護量に関する現在のデータおよび先行技術に基づいて(特にWO2006/072065を参照)、最小量は投与当たり抗原0.2μgであると考えられているが、投与あたり0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0μgのようなより高い投与量でもかまわない。
本発明は、ワクチン自体およびこのワクチンをブタに投与することにより2型ブタサーコウイルスによる感染からブタを保護する方法にも関することに留意されたい。
定義
ワクチンは、対象動物に安全に投与できる医薬組成物であり、病原性微生物に対するその動物の保護免疫を誘導すること、すなわち、微生物による感染に対して成功裏に保護を誘導することができる。
薬学的に許容される担体は、生体適合性媒体、即ち、投与後に、対象動物に重大な有害反応を誘発せず、ワクチン投与後に抗原を宿主動物の免疫系に提示できる媒体である。そのような薬学的に許容される担体は、例えば、水および/または他の生体適合性溶媒を含む液体、または(糖および/またはタンパク質に基づく)凍結乾燥ワクチンを得るために一般的に使用されるような固体担体であり得て、場合により免疫刺激剤(アジュバント)を含んでいてもよい。必要に応じて、安定剤、粘度調整剤、または他の成分のような他の物質が、対応するワクチンの使用目的または必要な特性に応じて追加される。
微生物による感染に対する保護とは、当該微生物による感染あるいは感染から生じる疾患の予防、改善または治癒を助け、例えば、病原体による感染に関連する1以上の臨床徴候を予防または軽減することである。
単回投与後に保護を提供するワクチンとは、ワクチンを1回接種しただけで保護免疫が付与されることを意味し、したがって、この保護免疫に到達するために追加免疫ワクチン接種は必要ない。2ショット療法では、最初の(初回)ワクチン接種は、典型的には最初の投与から6週間以内、通常は最初の投与から3週間または2週間以内に追加免疫され、2回目(追加)投与保護免疫がなされた場合のみ、上記で定義されているように、成功裏に保護が得られると理解される。
PCV2チャレンジ後の動物からサンプリングした腸間膜リンパ節、扁桃 腺リンパ節及び鼠径部リンパ節におけるIHCスコアを示す。 PCV2dチャレンジ後の動物からサンプリングした腸間膜リンパ節、扁桃 腺リンパ節及び鼠径部リンパ節におけるIHCスコアを示す。
第1の実施形態では、ワクチンは用量あたり抗原5μg未満を含む。PCV2b遺伝子型ORF2タンパク質では、ORF2タンパク質の完全用量である80μgの1/16用量を含むワクチンでも適切な交差保護が得られることが示されている。
第2の実施形態では、ワクチンは、抗PCV2抗体を有するブタで使用するためのものである。極めて驚くべきことに、20μg未満の用量の遺伝子型2bのORF2タンパク質で、PCV2に対する保護免疫が得られることが確証された。従来技術、例えばEP1926496からは、遺伝子型2aのORF2タンパク質で血清陽性の子豚を十分に保護するためには、20μgを超える用量が必要であることが知られている。事実、Porcilis PCVやCircoFLEXなどの商業的に成功したPCV2ワクチンは、20μgをはるかに超える用量で投与されている。したがって、本発明は、抗PCV2抗体が母体由来であっても、用量あたり20μg未満のORF2タンパク質を使用する選択肢を提供する。
別の実施形態では、ワクチンは、4週齢以下のブタで使用するためのものである。5~10週齢の最も重要な時期に適切な保護を得るためには、この若い年齢では母体抗体の干渉があり得るにもかかわらず、4週齢前のワクチン接種が適切であることがわかっている。
さらに別の実施形態では、ワクチンは、単回投与後に保護を提供する。驚くべきことに、遺伝子型PCV2aのORF2タンパク質では、PCV2ウイルスによる異種チャレンジに対する保護を提供することができなかったのにもかかわらず、遺伝子型PCV2bのORF2タンパク質を含むワクチンは、単回投与で、1用量あたり5μgという非常に低いレベルで適切な交差保護を提供できることが確証された。
さらに別の実施形態では、ワクチンは、ブタがチャレンジPCV2ウイルスに一致するPCV2のORF2にコードされたタンパク質でワクチン接種された場合に与えられる保護に対応するレベルで、異種遺伝子型(すなわちPCV2a、PCV2c、PCV2dまたはPVC2eのいずれか)のPCV2に対する保護を提供する。
さらに別の実施形態では、ワクチンは、ブタがPCV2dのORF2にコードされたタンパク質でワクチン接種された場合に付与される保護に対応するレベルで、遺伝子型2dのPCV2に対する保護を提供する。
ここで、以下の非限定的な例を使用して本発明をさらに説明する。
実施例1では、サンプル中のORF2タンパク質の量を測定する方法について説明する。
実施例2では、PCV2a、2bおよび2dのORF2タンパク質の交差保護の確立について説明する。
図1は、PCV2bチャレンジ後のIHCスコアを概略的に示している。
図2は、PCV2dチャレンジ後のIHCスコアを概略的に示している。
実施例1:サンプル中のORF2タンパク質の量を測定する方法
ORF2にコードされるタンパク質の量は、当該技術分野で既知のいずれかの方法により決定され得る。EP1926496は、実施例4において、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)およびクーマシーブリリアントブルーによる着色に基づく一般的な方法を記載している。サンプルのタンパク質含有量を測定するこのタイプの方法は広く知られており、例えば、Protein Protocols Handbook、2002年9月第2版、JM Walker編(ニュージャージー州トトワ、Human Press社)の第2章第237-242頁に記載されている。完全長タンパク質の長さは約26~27kDaである。一般的な短縮型は通常2~4 kDa短くなる。必要と思われる場合(たとえば、サンプルに同等の長さの他のタンパク質も存在する場合)、ORF2タンパク質の正しいバンドは、標識抗体を使用して視覚化できる抗ORF2抗体を使用して特定できる。
別の方法では、精製されたORF2タンパク質を標準として使用する多重反応モニタリング(MRM)質量分析により、ORF2にコードされたタンパク質の量(全長タンパク質およびその短縮型も検出可能)が確認される。この方法においては、タンパク質は最初に例えばトリプシンを使用して消化される。その後、例えば液体クロマトグラフィーを使用してペプチドを分離し、次にシグナルの変動を正規化するために、ペプチドをシグナルペプチド(この場合「VEFWPCSPITQGDR」)を使用して質量分析にかける。観察されたシグナルペプチドは、トリプシンで消化されたPCV2ORF2に特有のものである。この方法の詳細な説明は、EP 1926496に対する異議申立てにおいて、Hoffmann Eitleが代表するBoehringer Ingelheim Vetmedica GmbHが2016年8月23日に文書「D60」として欧州特許庁に送付したMerill Schaeffer博士の宣言に記載されている。
これらの方法をPorcilis PCVおよびCircoFLEXに適用すると、ORF2にコードされたタンパク質の量が1用量あたり20μgをはるかに超えることがわかる。
実施例2:PCV2a、2b、2dのORF2タンパク質の交差保護の確認
当技術分野で知られているように、既存のワクチンの100%レベルで、PCV2aおよび他の遺伝子型のORF2タンパク質は、すべて同等のレベルで適切な交差保護を提供する。以下の実験では、Porcilis PCVに対応するワクチンを使用し、完全(「100%」)用量のワクチンと比較して4倍(「25%」バージョン)または16倍(「6.25%」バージョン)に希釈した。ワクチンは、EP1926496の教示に沿って、ORF2にコードされるタンパク質の完全用量である約80μgを有するように調製した。
この試験は、PCV2bおよびPCV2dチャレンジに対するさまざまなPCV2株(PCV2a、PCV2bおよびPCV2d)を含む家畜用ワクチンの有効性を評価するために行われ、特に 交差保護特性を評価する際に、低用量で特定の遺伝子型のORF2タンパク質に対する選好性があるかどうかを調査するために実施された。
この試験では、各実験に70匹の動物を用いる2つの別々の実験を実施した。140頭の動物は14頭の雌豚に由来し、それぞれ10頭の14の処置群に割り当てられた。子豚は、低値から非常に高い値までに及ぶ範囲の検出可能なレベルの抗ORF2抗体を有し、すべての動物の平均値は両方の実験で実質的に同じであった(ワクチン接種時に約5.8)。子豚は、約3週齢のときに2 mlで筋肉内にワクチン接種された。70匹の動物からなる各実験で、グループ1から6に、以下のようにORF2にコードされたPCV2の濃度が異なり、そして、株のPCV2遺伝子型が異なるPCV2ワクチンを接種した。
実験1
グループ1の子豚にPCV2a株の25%用量(約20μg)をワクチン接種した。
グループ2の子豚にPCV2a株の6.25%用量(約5μg)をワクチン接種した。
グループ3の子豚にPCV2b株の25%用量(約20μg)をワクチン接種した。
グループ4の子豚にPCV2b株の6.25%用量(約5μg)をワクチン接種した。
グループ5の子豚にPCV2d株の25%用量(約20μg)をワクチン接種した。
グループ6の子豚にPCV2d株の6.25%用量(約5μg)をワクチン接種した。
対照グループ7の子豚にはワクチン接種しなかった。
実験2
グループ1の子豚にPCV2a株の25%用量(約20μg)をワクチン接種した。
グループ2の子豚にPCV2a株の6.25%用量(約5μg)をワクチン接種した。
グループ3の子豚にPCV2b株の25%用量(約20μg)をワクチン接種した。
グループ4の子豚にPCV2b株の6.25%用量(約5μg)をワクチン接種した。
グループ5の子豚にPCV2d株の25%用量(約20μg)をワクチン接種した。
グループ6の子豚にPCV2d株の6.25%用量(約5μg)をワクチン接種した。
対照グループ7の子豚にはワクチン接種しなかった。
ワクチン接種の2週間後、すべての動物をIntervet InteRNAtional B.V.チャレンジ施設に輸送した。ワクチン接種の3週間後(6週齢)、5.0 log10 TCID50/mlの野生型PCV2bチャレンジウイルス株(実験1)または野生型PCV2d株(実験2)を使用して鼻孔あたり3mlで鼻腔内に適用してすべての動物にチャレンジした。チャレンジの3週間後に、全ての動物の解剖を行い、腸間膜リンパ節、扁桃腺および鼠径部リンパ節をサンプリングし、0(特異的陽性染色なし)から3(リンパ濾胞の50%以上が陽性染色の細胞を含む)の範囲のスコアリングを使用して、免疫組織化学(IHC)分析によりPCV2ウイルスを検出した。
結果を図1および2に示す。図1から明らかなように、PCV2bワクチンの同種保護は、予想どおり、異種保護よりも優れている。 PCV2aは、PCV2dよりもPCV2bに対してわずかに優れた交差保護を提供するようであるが、最低用量では差はない。
驚くべきことに、図2に示すように、PCV2bのORF2にコードされたタンパク質は、テストされた低用量で、PCV2dのORF2にコードされたタンパク質の同種保護と同じレベルで異種保護を提供する。これは、試験した低用量であまり良好な保護を提供しないPCV2aのORF2でコードされたタンパク質によって提供される異種保護とは対照的である。したがって、PCV2aおよびPCV2b遺伝子型のORF2タンパク質が同等レベルの交差保護を提供するという一般的な認識とは対照的に、PCV2に対するMDAを効果的に突破するために必要な用量として知られている20μg(EP 1926496を参照)未満では、PCV2bのORF2にコードされたタンパク質は、PCV2aのORF2にコードされたタンパク質よりも大幅に優れた交差保護を提供するようである。また、MDAの存在にもかかわらず、特にPCV2bのORF2にコードされたタンパク質を使用する場合、これらの低用量レベルでの対照群とは対照的に、適切な保護に到達することができる。

Claims (3)

  1. ブタサーコウイルス2(PCV)のORF2にコードされたタンパク質及び薬学的に許容される担体を含むワクチンをブタに投与することにより、該ブタを、PCV2dのORF2にコードされたタンパク質でワクチン接種された場合に与えられる保護に対応するレベルで、遺伝子型2dのPCV2による感染から保護する方法であって、
    該ワクチンが用量あたり5μgから用量あたり20μg未満の間のORF2にコードされたタンパク質を含み、該タンパク質が遺伝子型2bのブタサーコウイルスのものである、前記方法。
  2. ワクチンが、PCV2に対する抗体、特に母親由来の抗体を有するブタを保護するためのものであることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  3. ワクチンの単一用量を投与して前記保護に達することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
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