JP7247296B1 - 出荷支援装置、出荷支援方法、および、出荷支援プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、ホームセンターのように、扱う商品数が多い、あるいは、類似した商品が多いといった特性を有する得意先がある。このような得意先の場合、納品時の混乱を回避するために、伝票単位で納品するように要求をされることがある。
伝票に含まれる商品は、商品の特質により異なる倉庫に保管されている。また、運送業者は、1つの倉庫に商品を取りに行き、そこから得意先に配送する仕組みになっている。
このような場合、いずれかの倉庫を集約倉庫と設定し、伝票に含まれる商品を事前に集約させる必要がある。
<集約倉庫選択条件>
・得意先との距離が短い。
・欠品のない商品が多い。
・集約倉庫への移動がある倉庫の数、および、移動回数が少ない。
・倉庫間の移動距離が短い。
・在庫移動より発注した方が効率的な場合は、発注を選択する。
伝票単位で出荷しなければならない場合、在庫をどこに集めるべきかが判断しにくいという課題がある。
前記伝票に含まれる複数の商品の各商品について、現在庫、あるいは、入荷予定在庫を保有する倉庫を抽出し、各商品について抽出された倉庫の一覧の倉庫ごとに、前記商品の在庫状況を対応付けた倉庫一覧情報を準備する倉庫一覧準備部と、
前記商品の在庫状況に基づいて、前記倉庫一覧情報から、前記伝票に含まれる複数の商品の全てを集約する集約倉庫の候補である集約倉庫候補を抽出する倉庫候補抽出部と
を備える。
前記倉庫が現在庫を保有する商品のうち、前記伝票に含まれる商品の数に基づいて、前記倉庫一覧情報から前記集約倉庫候補を抽出する。
前記倉庫が現在庫を保有する商品のうち、前記伝票に含まれる商品の数が最も多い倉庫を、前記倉庫一覧情報から前記集約倉庫候補として抽出する。
前記出荷支援装置は、
前記複数の集約倉庫候補の各集約倉庫候補について、前記集約倉庫候補に前記複数の商品を集約する手配手順を集約手配情報として算出する手配情報算出部と、
前記集約手配情報に基づいて、前記複数の集約倉庫候補から前記集約倉庫を決定する集約倉庫決定部とを備える。
前記集約倉庫決定部により決定された前記集約倉庫の前記集約手配情報を表示機器に表示する画面表示部を備える。
前記複数の集約倉庫候補の各集約倉庫候補について、前記集約倉庫候補に前記複数の商品を集約する際の倉庫の移動回数と移動元倉庫の数とを算出し、
前記集約倉庫決定部は、
前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数との和が最も小さい集約倉庫候補を前記集約倉庫として決定する。
前記複数の集約倉庫候補の各集約倉庫候補について、前記集約倉庫候補において不足している商品がある場合に、不足している商品ごとに他の倉庫の現在庫から前記集約倉庫候補に前記不足している商品を移動する現在庫移動シミュレーションを実行し、前記現在庫移動シミュレーションの実行により前記集約手配情報を算出するとともに、前記現在庫移動シミュレーションを実行した際の前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数とを算出する。
前記現在庫移動シミュレーションの実行後にさらに前記集約倉庫候補において不足している商品がある場合に、他の倉庫の入荷予定在庫から前記集約倉庫候補に前記不足している商品を移動する入荷予定在庫シミュレーションを実行し、前記入荷予定在庫シミュレーションの実行により前記集約手配情報を更新するとともに、前記現在庫移動シミュレーションと前記入荷予定在庫シミュレーションとを実行した際の前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数とを算出する。
前記倉庫一覧情報に含まれる各倉庫の住所を用いて、前記倉庫一覧情報に含まれる倉庫を前記客先からの距離が近い順にソートし、
前記倉庫候補抽出部は、
前記倉庫一覧情報に含まれる倉庫の順番に、前記倉庫を前記集約倉庫候補として抽出するか否かを判定する。
コンピュータが、前記伝票に含まれる複数の商品の各商品について、現在庫、あるいは、入荷予定在庫を保有する倉庫を抽出し、各商品について抽出された倉庫の一覧の倉庫ごとに、前記商品の在庫状況を対応付けた倉庫一覧情報を準備し、
コンピュータが、前記商品の在庫状況に基づいて、前記倉庫一覧情報から、前記伝票に含まれる複数の商品の全てを集約する集約倉庫の候補である集約倉庫候補を抽出する。
前記伝票に含まれる複数の商品の各商品について、現在庫、あるいは、入荷予定在庫を保有する倉庫を抽出し、各商品について抽出された倉庫の一覧の倉庫ごとに、前記商品の在庫状況を対応付けた倉庫一覧情報を準備する倉庫一覧準備処理と、
前記商品の在庫状況に基づいて、前記倉庫一覧情報から、前記伝票に含まれる複数の商品の全てを集約する集約倉庫の候補である集約倉庫候補を抽出する倉庫候補抽出処理と
をコンピュータに実行させる。
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る出荷支援システム500の全体構成例を示す図である。
ユーザにより配送を依頼された運送業者は、1つの倉庫に全ての商品一式を取りに行き、そこから客先に配送する。
よって、伝票に含まれる全て商品を、各倉庫から集約倉庫55へ集約する必要がある。
なお、客先とは、例えば、ユーザにおける得意先である。
出荷支援装置100は、倉庫400の各々が備える倉庫装置200から、商品の在庫状況および倉庫400の住所といった、倉庫400に関する情報を受け取る。出荷支援装置100は、客先からの伝票に含まれる商品を伝票単位で効率的に出荷するために、倉庫400に関する情報に基づいて、複数の倉庫400から適切な集約倉庫55を決定し、ユーザに提示する。
記憶部160は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部160は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
出荷支援プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、出荷支援プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
以下、本実施の形態に係る出荷支援装置100の動作について説明する。
出荷支援装置100の動作手順は、出荷支援方法および出荷支援処理に相当する。また、出荷支援装置100の動作を実現するプログラムは、出荷支援プログラムに相当する。
ステップS10において、出荷支援装置100は、客先から発行された伝票51を受け付け、記憶部160に記憶する。
ステップS20において、倉庫一覧準備部110は、伝票51に含まれる複数の商品の各商品について、現在庫、あるいは、入荷予定在庫を保有する倉庫を抽出する。そして、倉庫一覧準備部110は、各商品について抽出された倉庫の一覧の倉庫ごとに、商品の在庫状況を対応付けた倉庫一覧情報53を準備する。
倉庫一覧情報53には、伝票情報531と、倉庫に関する情報532と、商品の在庫状況533が設定される。
伝票情報531には、ステップS10にて受け付けた客先からの伝票51の情報が設定される。伝票情報531には、明細行と、商品の品番と品名と数量とが設定される。
倉庫に関する情報532には、各商品について抽出された倉庫の倉庫名と住所とが設定される。
商品の在庫状況533には、各商品について、現在庫と入荷予定在庫との各々における引当可能数と引当可否とが設定される。
ステップS201において、倉庫一覧準備部110は、伝票51に含まれる各商品について、現在庫あるいは入荷予定在庫を有する倉庫の情報を取得する。
具体的には、以下の通りである。
ステップS30において、倉庫候補抽出部120は、商品の在庫状況533に基づいて、倉庫一覧情報53から、伝票51に含まれる複数の商品の全てを集約する集約倉庫55の候補である集約倉庫候補54を抽出する。
倉庫候補抽出部120は、倉庫が現在庫を保有する商品のうち、伝票51に含まれる商品の数に基づいて、倉庫一覧情報53から集約倉庫候補54を抽出する。例えば、倉庫候補抽出部120は、倉庫が現在庫を保有する商品のうち、伝票51に含まれる商品の数が最も多い倉庫を、倉庫一覧情報53から集約倉庫候補54として抽出する。
なお、倉庫候補抽出部120は、倉庫一覧情報53から複数の集約倉庫候補54を抽出する場合もある。
具体的には、以下の通りである。
倉庫候補抽出処理では、なるべく倉庫間の移動が少なくなるような倉庫を集約倉庫候補54としたい。よって、伝票に含まれる注文数が欠品なしで充足している商品の数が最多の倉庫を集約倉庫候補54として抽出する処理を行う。言い換えると、倉庫候補抽出処理では、伝票に含まれる商品が最もまとまっている倉庫を抽出する処理である。
倉庫候補抽出部120は、倉庫情報準備処理のステップS203でソートした倉庫の一覧の順番で、倉庫を集約倉庫候補54として抽出するか否かを判定する。
対象倉庫が客先に対応した倉庫であれば、ステップS302に進む。対象倉庫が客先に対応した倉庫でなければ、次の倉庫を対象倉庫としてステップS301から処理を繰り返す。
対象倉庫に伝票の商品が最もまとまっていれば、ステップS303に進む。対象倉庫に伝票の商品が最もまとまっているのでなければ、次の倉庫を対象倉庫としてステップS301から処理を繰り返す。
全数欠品および一部欠品の商品がない、すなわち、対象倉庫で伝票の商品の全てがそろう場合(ステップS303でNO)は、対象倉庫を集約倉庫候補54として(ステップS304)、次の倉庫を対象倉庫としてステップS301から処理を繰り返す。
一方、全数欠品あるいは一部欠品の商品がある場合(ステップS303でYES)は、ステップS305に進む。
一部欠品無しの商品のみで伝票の商品が最もまとまっている場合(ステップS305でYES)は、対象倉庫を集約倉庫候補54として(ステップS306)、次の倉庫を対象倉庫としてステップS301から処理を繰り返す。
一方、一部欠品無しの商品のみで伝票の商品が最もまとまっているとはいえない場合(ステップS305でNO)は、次の倉庫を対象倉庫としてステップS301から処理を繰り返す。
集約倉庫候補54が1件以上存在すれば、ステップS40の手配情報算出処理に進む。
集約倉庫候補54が存在しなければ、ステップS308に進む。
なお、ステップS307において集約倉庫候補54が存在しないとは、客先に対応した倉庫が無い、あるいは、全ての倉庫で伝票の商品の全ての在庫が無い、のいずれかである。
ステップS309において集約倉庫候補54が1件以上存在すると判定された場合、その集約倉庫候補54は客先に未対応の倉庫であるため、客先に対応する倉庫よりも信頼性は小さく、また、大幅な在庫移動を伴う場合がある。
そこで、客先に未対応の倉庫の場合は、後述する集約倉庫選択画面で信用度が低いことをユーザに知らせてもよい。
そこで、ステップS310において、倉庫候補抽出部120は、客先に対応する倉庫、あるいは、客先に最も近い倉庫を集約倉庫候補54として、仕入れにより集約倉庫候補54に全ての複数の商品を集約する手配手順を集約手配情報541として算出する。このように、倉庫候補抽出部120は、伝票に対する手配を確定し、ステップS60の画面表示処理に進む。
また、例えば、3つ(最多)の商品を充足している倉庫が「倉庫12」と「倉庫22」であれば、その2つが集約倉庫候補54となる。
また、オプション機能として、客先に対応する倉庫は全て集約倉庫候補54に含めてもよい。
ステップS40において、手配情報算出部130は、複数の集約倉庫候補54の各集約倉庫候補について、集約倉庫候補54に複数の商品を集約する手配手順を集約手配情報541として算出する。
また、手配情報算出部130は、複数の集約倉庫候補54の各集約倉庫候補について、集約手配情報541により示される手配手順において、集約倉庫候補54に伝票の全ての商品を集約する際の倉庫の移動回数と移動元倉庫の数とを算出する。倉庫の移動回数と移動元倉庫の数は、複数の集約倉庫候補54から集約倉庫55を決定する際に用いられる。
手配情報算出処理であるステップS410からステップS483の処理は、集約倉庫候補54ごとに実行される。以下において、処理対象の集約倉庫候補54を、対象の集約倉庫候補と呼ぶ。
また、集約倉庫候補54が複数存在する場合は、客先との距離が近い倉庫を優先して手配情報算出処理を行う。つまり、複数の集約倉庫候補54の各々は、客先との距離が近い順に処理される。
不足している商品が無い場合(ステップS410でNO)、ステップS480に進む。
対象の集約倉庫候補に不足している商品が無いとは、対象の集約倉庫候補により、伝票中の全ての商品が欠品無しで出荷できることを意味する。つまり、対象の集約倉庫候補は、伝票中の全商品を全て在庫引当できる倉庫である。この場合、対象の集約倉庫候補の一か所から引当すれば良いので最も効率的な商品集約といえる。
このように、手配情報算出部130は、伝票に対する手配を確定し、ステップS60の画面表示処理に進む。
ステップS420において、手配情報算出部130は、対象の集約倉庫候補で不足している商品(以下、不足商品という)が1件以上集まっている他の引当可能倉庫は存在するかを判定する。
不足商品が1件以上集まっている他の引当可能倉庫が存在しない場合、(ステップS420でNO)、ステップS481に進む。不足商品が1件以上集まっている他の引当可能倉庫が存在しないとは、対象の集約倉庫候補以外に伝票中の商品を持つ倉庫は無いことを意味する。
そこで、ステップS481において、手配情報算出部130は、不足商品を全て仕入先に発注する集約手配情報541を算出し、次の集約倉庫候補を対象の集約倉庫候補として、ステップS410から処理を繰り返す。
図8は、本実施の形態に係る現在庫移動シミュレーションの動作例を示すフロー図である。
手配情報算出部130は、複数の集約倉庫候補54の各集約倉庫候補について、集約倉庫候補において不足している商品がある場合に、不足している商品ごとに他の倉庫の現在庫から前記集約倉庫候補に不足している商品を移動する現在庫移動シミュレーションを実行する。そして、手配情報算出部130は、現在庫移動シミュレーションの実行により集約手配情報541を算出するとともに、現在庫移動シミュレーションを実行した際の倉庫の移動回数21と移動元倉庫の数22とを算出する。
集約手配情報541とは、他の倉庫の現在庫から集約倉庫候補に不足している商品を移動する手配手順を示す情報である。
具体的には、以下の通りである。
ステップS431において、手配情報算出部130は、対象不足商品の「現在庫(引当可能)」を持っている移動元倉庫候補を全て取得する。このとき、集約倉庫候補は除外する。これは、一部欠品の不足商品を持っている集約倉庫候補も取得されてしまうためである。
ステップS432からステップS438の処理を移動元倉庫候補ごとに繰り返すことにより、1つの対象不足商品を1以上の移動元倉庫候補から掻き集めた場合の「移動元倉庫」、「移動元倉庫の数」、および、「倉庫の移動回数」を算出する。
(1)移動元倉庫候補⇒移動先(集約倉庫候補)へ辿り着く日数
を運送業者マスタの出荷リードタイム+移動元倉庫と移動先との距離(速度は60km/h)で算出する。ただし、移動先が倉庫の場合は、さらにこの移動先⇒得意先へ辿り着く日数を同様の方法で算出する。
(2)算出した日数(最終的に得意先へ辿り着く日数)から稼働日を鑑みて、得意先への納入予定日を算出する。
間に合っていれば、ステップS434に進む。
間に合っていなければ、次の移動元倉庫候補を対象にステップS432から処理を繰り返す。
重複していなければ、ステップS436に進む。
重複していれば、ステップS437に進む。
全数集まる場合は、次の不足商品を対象にステップS431から処理を繰り返す。
集まらない場合は、ステップS438に進む。
全ての不足商品について処理が完了すると、現在庫移動シミュレーションが完了する。
図7に戻り説明を続ける。
一部欠品となる商品がある場合(ステップS440でYES)、ステップS450に進む。
一部欠品となる商品がない場合(ステップS440でNO)、ステップS482に進む。
よって、ステップS482において、手配情報算出部130は、現在庫を持つ移動元倉庫候補から対象の集約倉庫候補へ現在庫移動する集約手配情報541を算出する。そして、手配情報算出部130は、次の集約倉庫候補を対象の集約倉庫候補としてステップS410から手配情報算出処理を繰り返す。
ただし、「移動元倉庫」、および、「倉庫の移動回数」は集約倉庫候補に帰属するため、現在庫移動シミュレーション時に使用したものに加算していく。
図9は、本実施の形態に係る入荷予定在庫シミュレーションの動作例を示すフロー図である。
入荷予定在庫シミュレーションは、現在庫移動シミュレーションの実行後にさらに対象の集約倉庫候補において不足している商品がある場合に行われる。手配情報算出部130は、他の倉庫の入荷予定在庫から、対象の集約倉庫候補に不足している商品を移動する入荷予定在庫シミュレーションを実行する。そして、手配情報算出部130は、入荷予定在庫シミュレーションの実行により集約手配情報541を算出する。さらに、手配情報算出部130は、現在庫移動シミュレーションと入荷予定在庫シミュレーションとを実行した際の倉庫の移動回数と移動元倉庫の数とを算出する。
具体的には、以下の通りである。
ステップS451において、手配情報算出部130は、対象不足商品について、対象の集約倉庫候補での不足数量を全て賄える「入荷予定在庫(引当可能)」を持つ移動元倉庫候補(入荷予定分)を全て取得する。このとき、対象不足商品の現在庫を持つ移動元倉庫も含めて取得する。現在庫もあるが入荷予定在庫もある倉庫も考慮に入れるためである。
不足数量を全て賄える倉庫がある場合(ステップS452でYES)、ステップS453に進む。
不足数量を全て賄える倉庫がない場合(ステップS452でNO)、ステップS455に進む。
すなわち、ステップS432からステップS438と同様の処理を、ステップS451で取得された移動元倉庫候補ごとに繰り返す。
移動元倉庫候補の全てについてステップS432からステップS438と同様の処理が完了すると、次の不足商品を対象不足商品として、ステップS451から処理を繰り返す。
ステップS455の処理は、不足数量を全て賄える入荷予定在庫を持つ倉庫がない場合の処理である。
ステップS455において、手配情報算出部130は、対象不足商品について、集約倉庫候補での不足数量を一部賄える「入荷予定在庫(引当可能)」を持つ移動元倉庫候補(入荷予定分)を全て取得する。このとき、対象不足商品の現在庫を持つ移動元倉庫も含めて取得する。現在庫もあるが入荷予定在庫もある倉庫も考慮に入れるためである。
不足数量を一部賄える倉庫がある場合(ステップS456でYES)、ステップS457に進む。
不足数量を一部賄える倉庫がない場合(ステップS456でNO)、次の不足商品を対象不足商品として、ステップS451から処理を繰り返す。
このとき、「移動元倉庫」、「倉庫の移動回数」は現在庫移動シミュレーションの際に保持したものに、入荷予定在庫シミュレーションしたものを加算して保持する。現在庫移動シミュレーションと入荷予定在庫シミュレーションの両方合わせた場合の移動元倉庫、移動回数を保持するためである。
移動元倉庫候補の全てについてステップS432からステップS438と同様の処理が完了すると、次の不足商品を対象不足商品として、ステップS451から処理を繰り返す。
図7に戻り説明を続ける。
一部欠品となる商品が無い場合(ステップS460でNO)、伝票の商品が全てそろったので、対象の集約倉庫候補に商品を集約するための集約手配情報541を算出する(ステップS470)。
そして、次の集約倉庫候補を対象の集約倉庫候補としてステップS410から処理を繰り返す。
図10は、本実施の形態に係る集約倉庫納入分の仕入先発注処理のフロー図である。
ステップS483の集約倉庫納入分の仕入先発注処理は、現在庫移動シミュレーションおよび入荷予定在庫シミュレーションの完了後に、対象の集約倉庫候補において一部欠品となっている不足商品分、繰り返す。処理対象の不足商品を対象不足商品とする。
ステップS483の集約倉庫納入分の仕入先発注処理では、仕入先発注分の移動元倉庫を保持し、移動回数を加算する。
集約倉庫納入分の仕入先発注処理では、現在庫移動シミュレーションと入荷予定在庫シミュレーションで集約倉庫候補の不足分を賄えないため、仕入先発注を行い、これを集約倉庫候補への納入分としたい。
よって、現在庫移動シミュレーションと入荷予定在庫シミュレーションで加算してきた「移動元倉庫」および「移動回数」から対象の現在庫と入荷予定在庫で賄おうとしていた商品分を除く処理を行う。
手配情報算出部130は、「対象不足商品の倉庫の移動回数」から、対象の一部欠品商品についての移動回数(対象不足商品の現在庫+入荷予定在庫の移動シミュレーションで加算された移動回数)を減算する。そして、手配情報算出部130は、「移動元倉庫」から、対象の一部欠品商品についての倉庫(対象不足商品の現在庫+入荷予定在庫の移動シミュレーションで設定された移動元倉庫)を除く。ただし、対象不足商品以外の他の商品で使用している倉庫は除いてはいけない。
「移動元倉庫」に発注先の仕入先が存在しない場合、ステップS835に進む。
「移動元倉庫」に発注先の仕入先が存在する場合、次の不足商品を対象の不足商品として、ステップS831から処理を繰り返す。
全ての集約倉庫候補について手配情報算出処理S40が完了すると、集約倉庫決定処理S50に進む。
ステップS50において、集約倉庫決定部140は、集約手配情報541に基づいて、複数の集約倉庫候補から集約倉庫55を決定する。具体的には、集約倉庫決定部140は、「倉庫移動回数」と「移動元倉庫」の数との和が最も小さい集約倉庫候補を集約倉庫55として決定する。
これにより、集約倉庫候補ごとにカウントした、集約倉庫候補に在庫移動する在庫移動元倉庫の数、集約倉庫候補に在庫移動する回数、がそれぞれ最も少ない集約倉庫候補を集約倉庫とすることになる。
・客先に対応した集約倉庫優先
・現在庫>入荷予定在庫>仕入先発注のそれぞれの件数順で優先
・全商品が客先に辿り着くまでの距離合計が小さい方
ステップS60において、画面表示部150は、集約倉庫決定部140により決定された集約倉庫55の集約手配情報541を表示機器941に表示する。
具体的には、画面表示部150は、図11に示す集約倉庫選択画面50を表示機器941に表示する。
集約倉庫選択画面50における上段の表は、伝票に含まれる商品の現在庫を有する倉庫、および、入荷予定の仕入先の一覧を示す倉庫の一覧501である。倉庫の一覧501は、倉庫情報準備処理のステップS203でソートされた倉庫の一覧である。
また、集約倉庫選択画面50における下段の表は、出荷支援装置100により決定された集約倉庫55と、集約倉庫55に伝票の商品を集約する手配を示す集約手配情報541を示す情報である。
出荷支援装置100は、倉庫の一覧501を上段に表示するとともに、出荷支援処理により決定された集約倉庫55と集約手配情報541とを下段に表示する。
図11の倉庫の一覧501では、倉庫の一覧501から、ユーザが手動で集約倉庫を選択することも可能となっている。
・Aドライバの納品分10個については、集約倉庫である倉庫2の現在庫から10個取得する。
・Bボルトの納品分200個については、移動元倉庫である倉庫1から200個移動する。
・Cピットの納品分10個については、集約倉庫である倉庫2の現在庫から10個取得する。
・Dドリルの納品分10個については、現在庫および仕入予定在庫のある倉庫が無いため、仕入先Aに10個発注する。
・E電源の納品分20個については、集約倉庫である倉庫2の現在庫から20個取得する。
・Fボックスの納品分30個については、集約倉庫である倉庫2の現在庫が10個、倉庫3の現在庫が200個である。このため、集約倉庫である倉庫2の現在庫から10個取得し、倉庫3の現在庫から20個取得する。
・Gネジの納品分100個については、集約倉庫である倉庫2の現在庫が10個、倉庫4の現在庫が10個、倉庫5の入荷予定在庫が90個である。移動回数を最小になるように、倉庫2の現在庫から10個取得し、倉庫5の入荷予定分を90個移動する。
・Hハーネスの納品分10個については、集約倉庫である倉庫2の現在庫が1個、倉庫4の現在庫が1個、倉庫5の現在庫が1個である。移動回数を最小になるように、倉庫2の現在庫から1個取得し、仕入先Bに9個発注する。
・Jバッテリーの納品分20個については、集約倉庫である倉庫2の現在庫が5個、倉庫4の現在庫が5個、倉庫5の入荷予定在庫が50個である。移動回数を最小になるように、倉庫2の現在庫から5個取得し、倉庫5の入荷予定在庫を15個移動する。
また、ユーザは、集約倉庫選択画面50の下段の集約手配情報541をそのまま利用してもよいし、集約倉庫選択画面50において下段の集約手配情報541を微調整することも可能である。
図12は、本実施の形態の変形例に係る出荷支援装置100の構成例を示す図である。
本実施の形態では、出荷支援装置100における、倉庫一覧準備部110と倉庫候補抽出部120と手配情報算出部130と集約倉庫決定部140と画面表示部150の機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、倉庫一覧準備部110と倉庫候補抽出部120と手配情報算出部130と集約倉庫決定部140と画面表示部150の機能がハードウェアで実現されてもよい。
電子回路909は、倉庫一覧準備部110と倉庫候補抽出部120と手配情報算出部130と集約倉庫決定部140と画面表示部150の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated
Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
本実施の形態に係る出荷支援装置では、伝票単位で出荷する出荷管理において、適切な集約倉庫を自動で提示することができ、ユーザによる集約倉庫の決定の支援をすることができる。
これにより、伝票単位での手配判断の負荷が少なくなり、正確かつ効率的に伝票単位での出荷管理を行うことができる。また、伝票単位での納期短縮にもつながる。
本実施の形態に係る出荷支援装置では、集約倉庫決定に関して、商品の集約状況をログとして残しておけば、在庫補充時にそのログを使用して各倉庫への仕入配分を判別することができる。定番品について在庫補充計画にも使用可能のため、より出荷に向けた在庫補充を行うことができコスト減にもつながる。定番品とは、客先側で用意されている自社分の棚にある商品であり、なくなれば在庫補充の対象となるため、注文が来やすい商品である。
また、実施の形態1のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、この実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、この実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
倉庫の一覧、531 伝票情報、532 倉庫に関する情報、533 在庫状況、54
集約倉庫候補、541 集約手配情報、55 集約倉庫、100 出荷支援装置、110 倉庫一覧準備部、120 倉庫候補抽出部、130 手配情報算出部、140 集約倉庫決定部、150 画面表示部、160 記憶部、200 倉庫装置、300 ネットワーク、400 倉庫、500 出荷支援システム、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置。
Claims (7)
- 客先から発行された伝票に含まれる複数の商品の伝票単位での出荷を支援する出荷支援装置において、
前記伝票に含まれる複数の商品の各商品について、現在庫、あるいは、入荷予定在庫を保有する倉庫を抽出し、各商品について抽出された倉庫の一覧の倉庫ごとに、前記商品の在庫状況を対応付けた倉庫一覧情報を準備する倉庫一覧準備部と、
前記倉庫一覧情報から、前記倉庫が現在庫を保有する商品のうち、前記伝票に含まれる商品の数が最も多い倉庫を、前記伝票に含まれる複数の商品の全てを集約する集約倉庫の候補である集約倉庫候補として複数抽出する倉庫候補抽出部と、
抽出された複数の集約倉庫候補の各集約倉庫候補について、前記集約倉庫候補に前記複数の商品を集約する際の倉庫の移動回数と移動元倉庫の数とを集約手配情報として算出する手配情報算出部と、
前記複数の集約倉庫候補から、前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数との和が最も小さい集約倉庫候補を前記集約倉庫として決定する集約倉庫決定部と
を備えた出荷支援装置。 - 前記出荷支援装置は、
前記集約倉庫決定部により決定された前記集約倉庫の前記集約手配情報を表示機器に表示する画面表示部を備えた請求項1に記載の出荷支援装置。 - 前記手配情報算出部は、
前記複数の集約倉庫候補の各集約倉庫候補について、前記集約倉庫候補において不足している商品がある場合に、不足している商品ごとに他の倉庫の現在庫から前記集約倉庫候補に前記不足している商品を移動する現在庫移動シミュレーションを実行し、前記現在庫移動シミュレーションの実行により前記集約手配情報を算出するとともに、前記現在庫移動シミュレーションを実行した際の前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数とを算出する請求項1または請求項2に記載の出荷支援装置。 - 前記手配情報算出部は、
前記現在庫移動シミュレーションの実行後にさらに前記集約倉庫候補において不足している商品がある場合に、他の倉庫の入荷予定在庫から前記集約倉庫候補に前記不足している商品を移動する入荷予定在庫シミュレーションを実行し、前記入荷予定在庫シミュレーションの実行により前記集約手配情報を更新するとともに、前記現在庫移動シミュレーションと前記入荷予定在庫シミュレーションとを実行した際の前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数とを算出する請求項3に記載の出荷支援装置。 - 前記倉庫一覧準備部は、
前記倉庫一覧情報に含まれる各倉庫の住所を用いて、前記倉庫一覧情報に含まれる倉庫を前記客先からの距離が近い順にソートし、
前記倉庫候補抽出部は、
前記倉庫一覧情報に含まれる倉庫の順番に、前記倉庫を前記集約倉庫候補として抽出するか否かを判定する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の出荷支援装置。 - 客先から発行された伝票に含まれる複数の商品の伝票単位での出荷を支援する出荷支援装置に用いられる出荷支援方法において、
コンピュータが、前記伝票に含まれる複数の商品の各商品について、現在庫、あるいは、入荷予定在庫を保有する倉庫を抽出し、各商品について抽出された倉庫の一覧の倉庫ごとに、前記商品の在庫状況を対応付けた倉庫一覧情報を準備し、
コンピュータが、前記倉庫一覧情報から、前記倉庫が現在庫を保有する商品のうち、前記伝票に含まれる商品の数が最も多い倉庫を、前記伝票に含まれる複数の商品の全てを集約する集約倉庫の候補である集約倉庫候補として複数抽出し、
コンピュータが、抽出された複数の集約倉庫候補の各集約倉庫候補について、前記集約倉庫候補に前記複数の商品を集約する際の倉庫の移動回数と移動元倉庫の数とを集約手配情報として算出し、
コンピュータが、前記複数の集約倉庫候補から、前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数との和が最も小さい集約倉庫候補を前記集約倉庫として決定する出荷支援方法。 - 客先から発行された伝票に含まれる複数の商品の伝票単位での出荷を支援する出荷支援プログラムにおいて、
前記伝票に含まれる複数の商品の各商品について、現在庫、あるいは、入荷予定在庫を保有する倉庫を抽出し、各商品について抽出された倉庫の一覧の倉庫ごとに、前記商品の在庫状況を対応付けた倉庫一覧情報を準備する倉庫一覧準備処理と、
前記倉庫一覧情報から、前記倉庫が現在庫を保有する商品のうち、前記伝票に含まれる商品の数が最も多い倉庫を、前記伝票に含まれる複数の商品の全てを集約する集約倉庫の候補である集約倉庫候補として複数抽出する倉庫候補抽出処理と、
抽出された複数の集約倉庫候補の各集約倉庫候補について、前記集約倉庫候補に前記複数の商品を集約する際の倉庫の移動回数と移動元倉庫の数とを集約手配情報として算出する手配情報算出処理と、
前記複数の集約倉庫候補から、前記倉庫の移動回数と前記移動元倉庫の数との和が最も小さい集約倉庫候補を前記集約倉庫として決定する集約倉庫決定処理と
をコンピュータに実行させる出荷支援プログラム。
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