JP7243428B2 - 飛しょう体用レドーム - Google Patents

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この発明は、飛しょう体先端に配置されるレドームに関するものである。特定的には、飛しょう体におけるレドーム本体を飛しょう体に固定する構造に関するものである。
飛しょう体が所定の目標に向かって飛しょうする際には、飛しょう体の位置および方位を計測し、制御を行う必要がある。位置および方位を測定するための電子機器が飛しょう体の先端に搭載されており、電子機器は飛しょう時の空力からの保護を目的としたドーム状のレドームによって覆われている。
超音速または極超音速で飛しょうする飛しょう体は、飛しょう時に空気との摩擦による加熱と、急激に圧縮されて非常に高温となった空気からの加熱を受ける。このような空力加熱により、飛しょう体の先端に設置されるレドームは、発射されてからわずか数秒間で1000℃程度まで加熱される。このことから、レドームには高い耐熱性と耐熱衝撃性が要求される。さらに、飛しょう時には大きな空力荷重を受けるため、高い強度も必要となる。したがって、レドーム本体の材料として、耐熱温度1000℃以上であり、高強度で、電波を透過する誘電体材料であるセラミックスがよく用いられている。一般に、アルミナやコージェライト、ヒューズドシリカ、窒化ケイ素等が採用されている。
レドーム本体に用いられるセラミックスの線膨張係数は5×10-6/K以下であり、飛しょう体の機体に用いられる鉄系、あるいはアルミニウム系の合金材料の線膨張係数10×10-6~30×10-6/Kとの間には大きな差がある。レドーム本体と飛しょう体の機体とを直接接合すると、飛しょう時の空力加熱によって接合部に大きな熱応力が発生し、レドーム本体が破損してしまう。このため、高剛性で熱膨張係数が比較的低い繊維強化プラスチック(Fiber-Reinforced Plastic, FRP)等を用いたレドームリングを介して、レドーム本体を機体に固定することが一般的である。この際、レドーム本体とレドームリングとは、エポキシ系又はシリコン系の接着剤によって固定されることが多い。
セラミックス製レドームとレドームリングとを接着した場合、接着剤の耐熱温度を超えるような空力加熱を受けると接合を維持することができない。高温時でも結合を維持できる機械的結合を用いる場合には、レドームとレドームリングの間の熱膨張差により気密性が失われたり、レドームに割れが生じたりする可能性がある。このような問題を解決する方法として、セラミックス製レドーム開口部の外側に金属製の縁部保持枠を具備し、縁部保持枠へレドームを押し付けるバイアス手段を備えた、温度変化に対してコンプライアントな取り付け方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開平7-234100号公報
前述したような従来の取り付け方法では、縁部保持枠へレドームを押付けるバイアス手段を備えた取り付け装置にあっては、レドームの外側に縁部保持枠がはみ出す形態となる。そうすると、レドーム先端から飛しょう体の機体までの滑らかな流線形を維持できないため、空力特性が低下してしまう可能性があるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、レドームの先端から飛しょう体の機体までの滑らかな流線形を維持し、レドームのがたつきを抑制することができる飛しょう体用レドームを得ることを目的としている。
この開示に係る飛しょう体用レドームは、飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、レドーム本体と機体とを繋ぐレドームリングとを有し、更に、レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と、この第一固定部材より剛性の高い第二固定部材とを備えている。
また、第一固定部材及び第二固定部材は、レドーム本体の内壁面側からレドームの機軸へ向かって、前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置されている。
第一固定部材はレドームリングに固定されている。また、第二固定部材は、第一固定部材を押すかたちで固定されている。このため、レドーム本体の内壁面に第一固定部材が当接し、第一固定部材を挟んで、第二固定部材による押圧でレドーム本体とレドームリングとが結合され、第一固定部材は、レドームリングに固定される側の根本にアール溝またはスリットを有するものである。
また、本開示に係る飛しょう体用レドームは、第二固定部材が、レドーム先端側の端部にレドーム本体の内壁方向に突出した突起を有するものである。
また、本開示に係る飛しょう体用レドームは、第二固定部材が、レドームの後端側にレドームリングに対してねじ締めする雄ねじ部分と、レドームの先端側に雄ねじ部分をねじ締めするにつれて第一固定部材を内側から外側へ押す部分とを有するものである。
また、本開示に係る飛しょう体用レドームは、第一固定部材のばね構造が、レドームの機軸方向から見て、またはレドームの機軸とこの機軸に直交する軸を含む断面で見て、屈曲部を有してすき間を構成するものである。
この発明に係る飛しょう体用レドームにおいては、上述のように構成したので、レドームの先端から飛しょう体の機体までの滑らかな流線形を維持し、レドームのがたつきを抑制することができる飛しょう体用レドームを実現できる。
本発明の実施の形態1による飛しょう体用レドームの斜視図である。 本発明の実施の形態1による飛しょう体用レドームのレドーム本体を、第一固定部材を曲げながら挿入する様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態1による飛しょう体用レドームのレドームリングに対して第二固定部材をねじ締めし、第一固定部材を押圧しながら組み立てる様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態2による先端に外向きの突起を有する第二固定部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態3による飛しょう体用レドームの斜視図である。 本発明の実施の形態3による第一固定部材の配置状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3による第一固定部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4によるアール穴と突起を有する第一固定部材を示す上面図である。 本発明の実施の形態5による第一固定部材を示す上面図である。 本発明の実施の形態5による第一固定部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態6による第一固定部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態6による第一固定部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態7による第一固定部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態7による第一固定部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態8による第一固定部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態8による第一固定部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態9による第一固定部材を示す斜視図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる飛しょう体用レドーム100の構造を示す斜視図である。飛しょう体用レドームのレドーム本体1の開口面側にレドームリング2が取り付けられている。レドーム本体1とレドームリング2の内側にばね性(弾性)を有する第一固定部材3と、第一固定部材3より変形量の小さい第二固定部材4を備える。つまり、第一固定部材3は、第二固定部材4より低剛性である。別の言い方をすれば、両者の比較において第一固定部材3は低剛性固定部材であり、第二固定部材4は高剛性固定部材である。なお、ばね性(弾性)を有するばね構造は種々の形態をとり得るが、本形態のように板の一部分に溝を入れたものは一例であり、板の一部分にスリットを入れても良いし、板厚を部分的に薄くしても良い。さらに、後述するような板ばねを折り曲げた構造であっても良い。つまり、第一固定部材3のばね構造は、特定の方向に変形し易い構造であって、第二固定部材4より曲がりやすい剛性であればよい。
以下、本形態を詳細に説明する。
レドーム本体1は先端が尖り、後端に行くほど外径が滑らかに広がっていく流線型をしている。中空となっており、後端部は開口している。超音速で飛しょうする飛しょう体用レドームのレドーム本体1には1000℃以上の温度に対する耐熱性と、急速な温度変化に対する耐熱衝撃性が要求される。また、送受信する電波を透過させるために誘電性を有する材料を用いる必要がある。そのため、レドーム本体1の材料として、セラミックスが用いられることが一般的であるが、これに限定はされない。
飛しょう体の機体50には、軽量化と材料コスト低減のために、アルミニウム合金が用いられることが一般的である。
レドームリング2はレドーム本体1の開口部と同じ外径を有するリングである。線膨張係数の小さいセラミックス製(0.1×10-6~5×10-6/K程度)のレドーム本体1と線膨張係数の大きいアルミニウム合金製(23×10-6/K程度)の機体50との間には大きな熱膨張差、熱収縮差を生じることになるため、セラミックスとアルミニウム合金の間の線膨張係数を有する材料で作製したレドームリング2を介することにより、発生する熱応力を緩和できる。レドームリング2の材料として、一般にFRPが用いられるが、これに限定されることはなく、チタン合金、インバー、コバール等のような金属材料を用いることも可能である。
なお、飛しょう体が飛んでいく方向を仮にZ方向とすると、飛翔体用レドームの機体の軸(機軸)はZ方向の軸(Z軸)となる。図1中でRと示した一点鎖線が機軸であり、Z軸である。また、図1ではZ軸に直する方向をX軸,Y軸としている。レドームの先端側は、図1では紙面の左側、すなわち、レドーム本体1の左端に向かう方向である。なお、周方向とは、図1の図中で一点鎖線Rの周りに矢印付きの円弧で示したような、機軸を軸として回転させる場合の方向であり、概ねレドーム本体1の内壁面12に沿った方向である。
第一固定部材3は周方向に分割されており、それぞれレドームリング2とボルト等で結合されている。なお、図1においては、円筒をZ軸方向に分割した様な形状の第一固定部材3を図示している。第一固定部材3は、図面上、円筒をZ軸方向に4分割した形状と観ることができるが、分割数は4分割に限られないし、等分割でなくともよい。第二固定部材4は第一固定部材3をレドーム本体1の内壁面12へ押しつけるので、第一固定部材3がレドーム本体1を面圧による摩擦力が生じ、結果的にレドーム本体1をレドームリング2に固定可能となっている。レドームリング2は、ねじ締結、リベット結合等の機械的接合で機体50に固定可能であるが、他の方法で固定してもよい。
第一固定部材3は、先端部に部材どうしの熱膨張差を吸収するためのすき間を有し、後端部にレドームリング2とボルト45等で固定するためのねじ穴を有する固定部材である。
第一固定部材3は、レドームの機軸側のテーパ面33とレドーム本体の内壁面側のテーパ面32を有するテーパ部であって、レドームリング側からレドーム先端に向かうに従い、両テーパ面の距離が漸増する形状の第一固定部材のテーパ部31を有する。
以下の説明では、レドームの機軸側のテーパ面33を「第一固定部材の内側テーパ面33」、レドーム本体の内壁面側のテーパ面32を「第一固定部材の外側テーパ面32」と称して説明する。
第二固定部材4は、先端部に第一固定部材3を押し広げるための円筒部分を有し、後端部にレドームリング2に対してねじ締めを行うための雄ねじ部分を有する固定部材である。
第一固定部材3と第二固定部材4の材料として、レドームリング2と同じ材料を用いることにより、レドームリング2と第一固定部材3あるいは第二固定部材4との間の線膨張係数のミスマッチをなくすことができ、熱応力の発生を抑制することができる。ただし、上述の材料に限定されることはなく、他の材料を用いることも可能である。
図2は実施の形態1に係るレドーム本体1とレドームリング2を結合する前の様子を表した断面図である。つまり、第一固定部材3を曲げながら挿入する様子を示す断面図である。レドームリング2と円筒ボルト45で固定した後、第一固定部材3の外径がレドーム本体1の内径より小さくなるまで内向きの外力(図2中で示した、Y軸に沿った紙面の上方向の黒矢印)を与えて曲げながら、レドーム本体1に挿入する(図2中で示した、Z軸に沿った紙面の右方向の黒矢印)。挿入後、第一固定部材3は内向きの外力から解放され、元の形状に戻る。なお、第一固定部材3の根元36(図2中で示した一点鎖線の〇囲み)にアール溝37を付けて細くしてもよく、細くすることにより内側に曲げやすくなるため、組立がし易くなる。なお、アール溝37は第一固定部材3の内側、外側のいずれかにつければよいが、両側につけてもよい。また、第一固定部材3の根元36にスリットを入れて、内側に曲がりやすくしてもよい。
図3は実施の形態1に係るレドームリング2に対して第二固定部材4をねじ締めしている様子を示す断面図である。第二固定部材4をレドームリング2にねじ締めしていくにつれ、第二固定部材4の先端部が第一固定部材3に外向きの力を与え、第一固定部材3を与圧しながら組み立てることができる。
なお、本形態では、第二固定部材4は円筒の形状であって、円筒の外側にねじを切ったものである。しかし、第二固定部材4は必ずしも円筒でなくともよい。要するに、第一固定部材3をレドームの内側から外側へ押すことができればそれでよく、例えば、円筒が分割されたような部材で、第一固定部材3を押さえつけるようにレドームリング2にボルトで固定する形態でも良い。つまり、第一固定部材3のばね構造は特定の方向に変形し易い構造であるので、第二固定部材4が第一固定部材より高剛の高い構造であれば、第一固定部材3を変形させることができる。
低温下での保管や極低温環境中の飛しょうを想定した場合に、線膨張係数の低いセラミックスを用いたレドーム本体1よりも線膨張係数が比較的大きい金属材料を用いた第一固定部材3の方が熱収縮量は大きいため、レドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が生じ、がたつきを生じる可能性がある。しかし、上述したように第一固定部材3を予め押し付けた状態で組み立てることにより、低温でレドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が開こうとした場合に、第一固定部材3のばね性により両者のすき間を埋めるため、がたつきを抑えることが可能となる。
第一固定部材3の外側にはレドームの先端(図中のZ軸方向)に行くほど外径が大きくなるようなテーパ面(第一固定部材外側テーパ面32)が設けられている。また、図3に示したように、レドーム本体1の内面にはレドームの先端に行くほど内径が大きくなるようなレドーム本体テーパ部11が設けられている。第一固定部材外側テーパ面32がレドーム本体テーパ面13と当たることにより、レドーム本体1とレドームリング2とが離れる方向に力が働いても、レドーム本体テーパ面13と第一固定部材外側テーパ面32との間の摩擦力が大きくなるため、レドーム本体1が抜けることを防止することが可能である。
また、第一固定部材3の内側にはレドームの先端に行くほど内径が小さくなるような第一固定部材内側テーパ面33が設けられている(すなわち、ドームの先端に行くほど断面視において三角形の底辺側になるような先太りの形状)。第二固定部材4をレドームリング2にねじ締めするとき、第二固定部材の先端部によって第一固定部材内側テーパ面33が押され、第一固定部材3はレドーム本体1側へ押さえつけられた状態となる。低温下で保管する場合や極低温環境中を飛しょうする場合に、線膨張係数の低いセラミックスを用いたレドーム本体1と線膨張係数が比較的大きい金属を用いた第一固定部材3との間で熱収縮量に差が生じるため、レドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が生じ、がたつきを生じる可能性がある。しかし、第一固定部材3を押圧した状態で組み立てることにより、低温でレドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が開くような状況下においても、第一固定部材3に弾性回復が生じ、両者のすき間を埋めるため、低温時のがたつきを抑えることができる。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る飛しょう体用レドーム100は、飛しょう体の機体50の先端に取付けられるレドーム本体1と、レドーム本体と機体とを繋ぐレドームリング2と、第一固定部材3と第一固定部材より高剛の高い第二固定部材4とを備える。
第一固定部材は、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含むものである。
第二固定部材4も、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、第一固定部材より高剛の高い構造である。なお、第一固定部材と第二固定部材4とを組み合わせて固定用の部材として使用する。
第一及び第二固定部材は、レドーム本体の内壁12の内側に、第一固定部材、第二固定部材の順でレドーム本体の中心へ向かって配置されている。また、第一固定部材はレドームリングに固定されている。
さらに、第二固定部材による押圧で第一固定部材が押され、レドーム本体の内壁面に第一固定部材の外周部(外側テーパ面32)が当接する。その結果として、前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合されている。
以上のような、本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、高温下においても結合力を維持することができ、また、高温時における部品間の熱膨張差を第一固定部材が吸収できるため、レドームのがたつきを抑制することができ、レドーム本体が割れることを防ぐことができる。また、レドームの内側から固定することにより、レドーム表面の流線形を保ち、空力荷重を低く維持できる。
また、上述した本形態では、次のような付加的特徴もある。
レドーム本体1は、レドームリング側の端部にテーパ部11がある。テーパ部11は、レドームリング側へ向かうに従い、レドーム本体の内径が減少するように後端部(レドームリング側)へ行くに従いレドームの肉厚が漸増する形状である。
また、第一固定部材3は、レドームリング側からレドーム先端に向かうに従いその厚みが漸増する形状の第一固定部材のテーパ部31を有する。言い方を変えれば、第一固定部材は、レドームの機軸側のテーパ面33とレドーム本体の内壁面側のテーパ面32を有するテーパ部であって、レドームリング2側からレドーム先端に向かうに従い、両テーパ面(33、32)の距離が漸増する形状の第一固定部材のテーパ部31を有する。
さらに、レドーム本体1とレドームリング2の接合部分において、レドーム本体テーパ部11と第一固定部材のテーパ部31の両者のテーパ面(13、32)が対向して配置される。
そして、第二固定部材4を、例えばレドームリングにねじ締めすることによって第一固定部材テーパ部31が外側(図3中のY軸方向であって、紙面の下方向)に押し広げられ、レドーム本体テーパ部11が予め押された状態で組み上げられる。
以上のような形態に係る飛しょう体用レドームによれば、レドーム内側のテーパ面13と低剛性の第一固定部材の外側のテーパ面32が当たることにより、飛しょう体本体側にレドーム本体を引き寄せる力が働き、テーパがない場合と比べてより強固に結合される。また、第一固定部内側のテーパ面により、第一固定部が押圧された状態で組み立てることが可能となり、低温時でのガタつきを防止することができる。
さらに、上述した本形態では、次のような付加的な特徴もある
本形態に係る第一固定部材は、アール溝37あるいはスリットを、レドームリング2に固定される側の根元36に有する。
以上のような形態に係る飛しょう体用レドームによれば、第一固定部材3を内側に曲げやすくなり、組立性が向上する。
実施の形態2.
図4中の(a)は、実施の形態2に係る飛しょう体用レドーム100の構造を示す断面図である。また、図4中の(b)は本形態に係る第二固定部材4を示す断面図である。
なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、実施の形態1と比べて特徴的なのは第二固定部材4の先端部分の形状である。他の構成は実施の形態1に係る飛しょう体用レドームと同様であるので、ここでは説明を省略する。
第二固定部材4の先端に外向きの突起72を備えており、外向きの突起72が第一固定部材3を越えるまで第二固定部材4をレドームリング2にねじ締めする。なお、ここで言う「外向き」とは、図4中(b)のY軸の矢印方向であり、レドーム本体1の中側から外側へ向かう向きである。突起72を設けることにより、第一固定部材の、レドーム先端方向への変形が拘束されるため、機械的強度が向上する。つまり、レドーム本体1に機軸垂直方向の荷重60(図4中の(b)で示した、Y軸に沿った方向であって、紙面の上方向の黒矢印)が加わることにより、レドーム本体1とレドームリング2が離れる方向の荷重61(図4中の(b)で示した、Z軸方向,紙面の左方向の黒矢印)が生じた場合に第一固定部材の根元36に生じる引張応力を低下させ、第一固定部材の根元36が破断することを防ぐことができる。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る第二固定部材は、レドーム先端側の端部にレドーム本体の内壁方向に突出した突起72を有する。突起72が第一固定部材3を超えるまで第二固定部材4をレドームリング2に対してねじ締めをすることにより第一固定部材3は固定される。なお、ねじ締めは一例であり、他の方法で締結しても良い。
以上のような本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、第一固定部材3を機軸方向へ動かないように固定できるため、機軸に対し垂直方向の荷重が働いたときに第一固定部材3にはたらく機軸方向の引張力を第二固定部材4が受け持つことができ、機械的強度を向上できる。
実施の形態3.
図5は、実施の形態3に係る飛しょう体用レドーム100の構造を示す斜視図である。飛しょう体用レドームのレドーム本体1の開口面側にレドームリング2が取り付けられている。レドーム本体1とレドームリング2の内側にばね性を有する第一固定部材3と、第一固定部材3より変形量の小さい第二固定部材4を備える。
なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、実施の形態1と比べて特徴的なのは第一固定部材3の形状である。他の構成は実施の形態1に係る飛しょう体用レドームと同様である。
図6及び図7は、実施の形態3に係る飛しょう体用レドームの第一固定部材3の斜視図である。図6においては、レドームの機軸方向Zから見て同一円周上90(図中の一点鎖線)に複数の第一固定部材3が配置されている様子を示している。また、図7は実施の形態3に係る第一固定部材3を拡大して見た斜視図である。
なお、飛しょう体が飛んでいく方向を仮にZ方向とすると、飛しょう体用レドームの機体の軸(機軸)はZ方向の軸(Z軸)となる。図5中でRと示した一点鎖線が機軸であり、Z軸である。また、図5ではZ軸に直行する方向をX軸,Y軸としている。レドームの先端側は、図5では紙面の左側、すなわち、レドーム本体1の左端に向かう方向である。なお、周方向とは、図5の図中で一点鎖線Rの周りに矢印付きの円弧で示したような、機軸を軸として回転させる場合の方向であり、概ねレドーム本体1の内壁面12に沿った方向である。
第一固定部材3は周方向に分割されており、それぞれレドームリング2とボルト等で結合されている。第二固定部材4は第一固定部材3をレドーム本体1の内壁面12へ押しつけるので、第一固定部材3がレドーム本体1を面圧による摩擦力が生じ、結果的にレドーム本体1をレドームリング2に固定可能となっている。レドームリング2は、ねじ締結、リベット結合等の機械的接合で機体50に固定可能であるが、他の方法で固定してもよい。
第一固定部材3は、先端部に部材どうしの熱膨張差を吸収するためのすき間を有し、後端部にレドームリング2とボルト45等で固定するためのねじ穴を有する固定部材である。
第二固定部材4は、先端部に第一固定部材3を押し広げるための円筒部分を有し、後端部にレドームリング2に対してねじ締めを行うための雄ねじ部分を有する固定部材である。
第一固定部材3と第二固定部材4の材料として、レドームリング2と同じ材料を用いることにより、レドームリング2と第一固定部材3あるいは第二固定部材4との間の線膨張係数のミスマッチをなくすことができ、熱応力の発生を抑制することができる。ただし、上述の材料に限定されることはなく、他の材料を用いることも可能である
低温下での保管や極低温環境中の飛しょうを想定した場合に、線膨張係数の低いセラミックスを用いたレドーム本体1よりも線膨張係数が比較的大きい金属材料を用いた第一固定部材3の方が熱収縮量は大きいため、レドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が生じ、がたつきを生じる可能性がある。しかし、上述したように第一固定部材3を予め押し付けた状態で組み立てることにより、低温でレドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が開こうとした場合に、第一固定部材3のばね性により両者のすき間を埋めるため、がたつきを抑えることが可能となる。
第一固定部材3の外側にはレドームの先端(図中のZ軸方向)に行くほど外径が大きくなるようなテーパ面(第一固定部材外側テーパ面32)が設けられている。また、図3に示したのと同様に、レドーム本体1の内面にはレドームの先端に行くほど内径が大きくなるようなレドーム本体テーパ部11が設けられている。第一固定部材外側テーパ面32がレドーム本体テーパ面13と当たることにより、レドーム本体1とレドームリング2とが離れる方向に力が働いても、レドーム本体テーパ面13と第一固定部材外側テーパ面32との間の摩擦力が大きくなるため、レドーム本体1が抜けることを防止することが可能である。
また、第一固定部材3の内側にはレドームの先端に行くほど内径が小さくなるような第一固定部材内側テーパ面33が設けられている。第二固定部材4をレドームリング2にねじ締めするとき、第二固定部材の先端部によって第一固定部材内側テーパ面33が押され、第一固定部材3は押圧された状態となる。低温下で保管する場合や極低温環境中を飛しょうする場合に、線膨張係数の低いセラミックスを用いたレドーム本体1と線膨張係数が比較的大きい金属を用いた第一固定部材3との間で熱収縮量に差が生じるため、レドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が生じ、がたつきを生じる可能性がある。しかし、第一固定部材3を押圧した状態で組み立てることにより、低温でレドーム本体1と第一固定部材3との間にすき間が開くような状況下においても、第一固定部材3に弾性回復が生じ、両者のすき間を埋めるため、低温時のがたつきを抑えることができる。
第一固定部材3は、曲面部76と屈曲部77が交互に繰り返されて構成されたレドームの機軸方向から見てつづら折りの形状であるばね構造を有する。また、第一固定部材3は、曲面部76と屈曲部77が交互に繰り返されて構成されているので、曲面部76同士の隙間は、周方向のスリット75となる。第一固定部材3に周方向のスリット75を交互に設けることにより、径方向(図中のZ軸に直行する方向、例えば、X方向,Y方向)の変形に対する剛性が低下するため、レドーム本体1と第一固定部材3との間の熱膨張差によりレドーム本体1に生じる熱応力を小さくすることができ、レドーム本体1が割れることを防ぐことができる。なお、周方向とは、機軸Rを軸として回転させる場合の方向であり、概ねレドーム本体1の壁面に沿った方向である。なお、第一固定部材3の低剛性化を実現する構造は、周方向スリット75に限定されない。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る飛しょう体用レドーム100は、飛しょう体の機体50の先端に取付けられるレドーム本体1と、レドーム本体と機体とを繋ぐレドームリング2と、第一固定部材3と第一固定部材より高剛の高い第二固定部材4とを備える。
第一固定部材3は、レドーム本体1とレドームリング2とを結合するための固定用の部材であって、レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含むものである。
第二固定部材4も、レドーム本体1とレドームリング2とを結合するための固定用の部材であって、第一固定部材3より高剛の高い構造である。なお、第一固定部材3と第二固定部材4とを組み合わせて固定用の部材として使用する。
第一及び第二固定部材は、レドーム本体1の内壁12の内側に、第一固定部材3、第二固定部材4の順で配置されている。また、第一固定部材3はレドームリング2に固定されている。
また、第一固定部材3は、曲面部76と屈曲部77が交互に繰り返されて構成されたレドームの機軸方向から見てつづら折りの形状であるばね構造を有する。さらに、第一固定部材3は、レドームの機軸側のテーパ面33とレドーム本体の内壁面側のテーパ面32を有するテーパ部であって、レドームリング2側からレドーム先端に向かうに従い、両テーパ面(33、32)の距離が漸増する形状の第一固定部材テーパ部31を有する。
そして、第二固定部材4による押圧で第一固定部材3が押され、レドーム本体1の内壁面12に第一固定部材の外周部(外側テーパ面32)が当接している。その結果として、レドーム本体1とレドームリング2とが結合される。
以上のような、本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、高温下においても結合力を維持することができ、また、高温時における部品間の熱膨張差を第一固定部材が吸収できるため、レドームのがたつきを抑制することができ、レドーム本体が割れることを防ぐことができる。また、レドームの内側から固定することにより、レドーム表面の流線形を保ち、空力荷重を低く維持できる。
実施の形態4.
図8は実施の形態4に係る第一固定部材3を示す上面図である。なお、実施の形態3において、周方向のスリット75を採用した第一固定部材3の例を示したが、本形態においては、第一固定部材3の細部を変更した例を説明する。他の構成は実施の形態3に係る第一固定部材3と同様である。
第一固定部材3の第一固定部材の曲面部には周方向スリット75が設けられている。周方向スリット75はワイヤ放電加工あるいは3D造形技術により形成されることを想定しているが、その他の加工方法を用いてもよい。ワイヤ放電加工を用いた場合、加工表面に熱変質や熱応力に起因するクラックや引張残留応力が生じる場合が多く、疲労強度の低下が懸念される。第一固定部材の屈曲部77(図8中で示した一点鎖線の〇囲み)は応力が集中するため、疲労破壊を生じやすい部位である。そこで、第一固定部材の屈曲部の内側79の熱変質やクラック、引張残留応力を取り除くことが有効となる。したがって、疲労破壊を起こす可能性のある周方向スリット75の底部(つまり、第一固定部材の屈曲部77)に切削加工によるアール穴73を開けることにより、疲労強度を向上させることができる。
第一固定部材3のばね構造は、アールの大きな湾曲状をなした曲面部76と屈曲部77が交互に繰り返されて構成されたレドームの機軸方向から見てつづら折りの形状である。この形状は、曲面部76の部分で剛性が特に低下する。
そこで、周方向スリット75の内部に小さな突起74を設けることにより、剛性が特に低下する部分の変形を拘束し、レドーム本体1と第一固定部材3との接触面圧の均一化と第一固定部材3の疲労強度の向上を図ることができる。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る第一固定部材3は、曲面部76と屈曲部77が交互に繰り返されて構成されているので、曲面部76同士の間は、周方向のスリット75となる。また、曲面部どうしが対向する側の表面78に小さな突起74を設ける。さらに、屈曲部に応力緩和用のアールを形成する。アールは、機軸方向から見て円弧状の形状が一例として考えられる。
以上のような本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、小さな突起により、面圧を均一化することができる。また、変形を拘束することにより、疲労寿命が向上する。さらに、屈曲部にアールを形成する場合に、例えばスリット底部に切削加工によるキリ穴を開けることにより、表面性状が改善し、疲労寿命が向上する。
実施の形態5.
図9は実施の形態5に係る第一固定部材3を示す上面図である。なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、特徴的なのは、隣り合う第一固定部材3どうしの周方向スリット75が対称となるように配置し、外側と内側を交互に結合部39により結合することを特徴としている。なお、他の構成は実施の形態3に係る飛しょう体用レドームと同様である。
結合部39により結合する結合方法として溶接を想定しているが、その他の方法を用いてもよい。また、複数の第一固定部材3と結合部39を含めた一体部品としてワイヤ放電加工あるいは3D付加造形技術を用いて作製してもよい。このような形状にすることにより、第一固定部材3の端部が自由端ではなくなるため、レドーム本体1と第一固定部材3との接触面圧の均一化に寄与することができる。また、組立性を向上させることができる。
図10中の(a)は、本形態に係る飛しょう体用レドーム100の構造を示す断面図である。上述したのは第一固定部材のテーパ部31の構造であるが、第一固定部材の後端部35を図10のような形状としても良い。以下、説明する。
図10中の(b)は本形態に係る第一固定部材3示す断面図である。
なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、実施の形態3と比べて特徴的なのは第一固定部材3の後端部35の形状である。他の構は実施の形態3に係る飛しょう体用レドームと同様である。
第一固定部材3の後端部35の外径をレドーム本体1の内径よりも大きくすることにより、第一固定部材後端部35とレドーム本体1の開口部とが接触するようになっている。これにより、第一固定部材3をレドームリング2に固定する必要がなくなり、組立性の向上につながる。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
レドームの機軸方向から見て回転対象状に複数の第一固定部材3が配置され、隣り合う曲面部76どうしを結合した状態で組み上げられている。
以上のような本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、組立性が向上する。さらに、端面が自由端でなくなるため、面圧の均一化に寄与する。
実施の形態6.
第一固定部材3の低剛性化を実現する構造は、実施の形態3に示したような周方向スリット75に限定されない。
図11は、本実施の形態に係る飛しょう体用レドームの第一固定部材3の斜視図である。また、図12は、本形態に係る第一固定部材3とレドーム本体テーパ部11の係合状態を示す断面図である。
なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、実施の形態3と比べて特徴的なのは第一固定部材3の形状である。他の構成は実施の形態3に係る飛しょう体用レドームと同様である。
図11において、同一の第一固定部材の後端部35に、複数の第一固定部材のテーパ部31がレドームの機軸方向から見て回転対象状に接合されている。なお、テーパ部31は、円筒38にくの字型突起84の配列が付いた形状である。くの字型突起84は、くの字型突起84の先端がレドーム本体1の内部側へ後退して突起の長さがしだいに短くなるように配列されている。このような配置状態により、第一固定部材のテーパ部31を構成している。なお、円筒38と後端部35とは、別々の物である必要は無く、一体の環状の部材でも良い。
くの字型突起84を設けることにより、径方向の剛性を低下させることができる。くの字型突起84は第一固定部材3の内側と外側のどちらか片側、あるいは両側に設けてよいが、図11と図12のように外側のみに設けた方が組立ては容易になる。また、金属ファイバー焼結体を用いたり、金属3D付加造形技術により作製した複雑なメッシュ構造を用いたりすることも可能である。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る飛しょう体用レドーム100は、飛しょう体の機体50の先端に取付けられるレドーム本体1と、レドーム本体と機体とを繋ぐレドームリング2と、第一固定部材3と第一固定部材より高剛の高い第二固定部材4とを備える。
第一固定部材は、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含むものである。
第二固定部材4も、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、第一固定部材より高剛の高い構造である。なお、第一固定部材と第二固定部材4とを組み合わせて固定用の部材として使用する。
第一及び第二固定部材は、レドーム本体の内壁12の内側に、第一固定部材、第二固定部材の順で配置されている。また、第一固定部材はレドームリングに固定されている。
さらに、第二固定部材による押圧で第一固定部材が押され、レドーム本体の内壁面に第一固定部材の外周部(外側テーパ面32)が当接する。その結果として、前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合されている。
そして、第一固定部材3は、円筒38と、この円筒表面から突き出したくの字型の突起84がレドームの機軸方向に配列したテーパ部31を備えるが、突起84の配列は、レドーム先端側からレドームリング2側に向かうに従い、突起の長さがしだいに短くなるように配列されている。つまり、突起84の先端がレドーム本体1の内部側へ後退するように、突起の長さがしだいに短くなるように配列されている。また、テーパ部31はレドームの機軸方向から見て回転対象状に円筒38に配置されている。
以上のような、本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、くの字型突起84を設けることにより、径方向の剛性を低下させることができる。高温下においても結合力を維持することができ、また、高温時における部品間の熱膨張差を第一固定部材が吸収できるため、レドームのがたつきを抑制することができ、レドーム本体が割れることを防ぐことができる。また、レドームの内側から固定することにより、レドーム表面の流線形を保ち、空力荷重を低く維持できる。
実施の形態7.
図13は、本実施の形態に係る飛しょう体用レドームの第一固定部材3の斜視図である。また、図14は、本形態に係る第一固定部材3とレドーム本体テーパ部11の係合状態を示す断面図である。
なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、実施の形態3と比べて特徴的なのは第一固定部材3の形状である。他の構成は実施の形態3に係る飛しょう体用レドームと同様である。
実施の形態3では周方向スリット75を具備していたのに対し、本実施の形態では側面に平行な空隙86と側面に垂直な機軸方向スリット87を具備している。なお、「側面」とは、図13に示した様な複数の板ばね85の配置状態を円筒と見立てたときの円筒の側面を言う。第一固定部材3のばね構造は、レドーム本体の内壁方向へ折り曲げられた板ばね85である。板ばね85は図14に示すように折れ曲がって空隙86を形成している。この折れ曲がり部分が第一固定部材のテーパ部となる。第一固定部材3と第二固定部材4は図14に示すように係合する。図13では、レドームの機軸方向Zから見て同一円周上90(図中の一点鎖線)に複数の第一固定部材3が配置されている様子を示している。また、隣り合う板ばね85は機軸方向に入れられたスリット87によって個々に分離されている。
このような構成により、側面に平行な空隙86によりレドーム本体1と第一固定部材3との間の熱膨張差を吸収することができる。また、1枚の平板を曲げ加工することにより側面に平行な空隙86を作成し、その後、側面に垂直な機軸方向スリット87を切削加工等で作成する。側面に垂直な機軸方向スリット87により、平板を円形状に曲げることができる。側面に平行な空隙86と側面に垂直な機軸方向スリット87により加工性および組立性を向上させることができる。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る飛しょう体用レドーム100は、飛しょう体の機体50の先端に取付けられるレドーム本体1と、レドーム本体と機体とを繋ぐレドームリング2と、第一固定部材3と第一固定部材より高剛の高い第二固定部材4とを備える。
第一固定部材は、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含むものである。
第二固定部材4も、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、第一固定部材より高剛の高い構造である。なお、第一固定部材と第二固定部材4とを組み合わせて固定用の部材として使用する。
第一及び第二固定部材は、レドーム本体の内壁12の内側に、第一固定部材、第二固定部材の順で配置されている。また、第一固定部材はレドームリングに固定されている。
さらに、第二固定部材による押圧で第一固定部材が押され、レドーム本体の内壁面に第一固定部材の外周部(外側テーパ面32)が当接する。その結果として、前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合されている。
そして、第一固定部材のばね構造は、レドーム本体の内壁方向へ折り曲げられた板ばね85であって、レドームの機軸方向から見て同一円周上90に複数の前記ばね構造が配置され、隣り合う板ばね構造は機軸方向に入れられたスリット87によって個々に分離されている。
以上のような、本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、高温下においても結合力を維持することができ、また、高温時における部品間の熱膨張差を第一固定部材が吸収できるため、レドームのがたつきを抑制することができ、レドーム本体が割れることを防ぐことができる。また、レドームの内側から固定することにより、レドーム表面の流線形を保ち、空力荷重を低く維持できる。さらに、側面に垂直な機軸方向スリットにより、1枚の平板を円形状に曲げることができるため、加工性および組立性が向上する。
実施の形態8.
図15は、本実施の形態に係る飛しょう体用レドームの第一固定部材3の斜視図である。また、図16は、本形態に係る第一固定部材3とレドーム本体テーパ部11の係合状態を示す断面図である。
なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、実施の形態3と比べて特徴的なのは第一固定部材3の形状である。他の構成は実施の形態3に係る飛しょう体用レドームと同様である。
図16は、本形態に係る第一固定部材3を示す断面図である。第一固定部材3のばね構造は、レドームの機軸方向(Z軸方向)から見て山83と谷82を繰り返す蛇腹部81を有する。また、山83と谷82の間隔は、レドームリング2側へ向かうに従い減少するように、山83の高さと谷82の深さが調節されている。このような形状により第一固定部材テーパ部を形成している。
本形態の第一固定部材テーパ部は、蛇腹部81を有することにより、所望のばね性を有するように剛性を下げることができる。
蛇腹形状の作成方法は、テーパを有する円筒の内径側と外径側をそれぞれ切削加工し、内径側の谷と外径側の山、内径側の山83と外径側の谷82を対応させることにより、蛇腹部81を作成する。また、蛇腹部の谷82と山83はそれぞれ別に加工して後で接合しても良いし、螺旋状に一度に加工してもよい。旋盤で加工することができるため、加工性の向上を望むことができる。蛇腹部81が内側や外側に曲げやすくなり、実施の形態1と同様に組み立てることが可能となる。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る飛しょう体用レドーム100は、飛しょう体の機体50の先端に取付けられるレドーム本体1と、レドーム本体と機体とを繋ぐレドームリング2と、第一固定部材3と第一固定部材より高剛の高い第二固定部材4とを備える。
第一固定部材は、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含むものである。
第二固定部材4も、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、第一固定部材より高剛の高い構造である。なお、第一固定部材と第二固定部材4とを組み合わせて固定用の部材として使用する。
第一及び第二固定部材は、レドーム本体の内壁12の内側に、第一固定部材、第二固定部材の順で配置されている。また、第一固定部材はレドームリングに固定されている。
さらに、第二固定部材による押圧で第一固定部材が押され、レドーム本体の内壁面に第一固定部材の外周部(外側テーパ面32)が当接する。その結果として、前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合されている。
そして、第一固定部材のばね構造は、第一固定部材のばね構造は、レドームの機軸方向から見て山(83)と谷(82)を繰り返す蛇腹部(81)を有する。
以上のような、本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、高温下においても結合力を維持することができ、また、高温時における部品間の熱膨張差を第一固定部材が吸収できるため、レドームのがたつきを抑制することができ、レドーム本体が割れることを防ぐことができる。また、レドームの内側から固定することにより、レドーム表面の流線形を保ち、空力荷重を低く維持できる。さらに、蛇腹部を有することにより剛性を下げ、レドーム本体の熱応力割れを防ぐことができる。また、旋盤による切削加工ができるため、加工性の向上が図れる。
実施の形態9.
図17は本実施の形態に係る第一固定部材3を示す斜視図である。なお、本形態に係る飛しょう体用レドームの構成において、上述の実施の形態8と比べて特徴的なのは第一固定部材3の形状である。他の構成は実施の形態8に係る飛しょう体用レドームと同様である。
第一固定部材のテーパ部31のばね構造は、レドームの機軸方向(Z軸方向)から見てレドーム本体1の内壁12へ角度をもって当接する板ばねである。テーパ部31は、同一の円筒38に、複数の傾斜突起89が間隔を開けて配置された形状である。このような配置状態により、第一固定部材のテーパ部31を構成している。
実施の形態1で説明したのと同様に、第二固定部材4をレドームリング2にねじ締めしていくにつれ、第二固定部材4の先端部が第一固定部材3に外向きの力を与え、第一固定部材3を押しながら組み立てることができる。このとき、第一固定部材3は傾斜突起89を有しているので、径方向の変形が生じると傾斜突起89の曲げ変形を生じる。結果として、傾斜突起89の先端とレドーム本体1の内壁12の摩擦力により、第一固定部材3を挟んで、第二固定部材4の弾性による押圧でレドーム本体1とレドームリング2とが結合される。
次に、第一固定部材3の作成方法についての例を説明する。テーパを有する円筒を用意し、円筒の外径側をマシニングセンタで切削加工することにより、傾斜突起89を外径側に作成する。傾斜突起89により径方向の剛性は大きく低下するが、他の実施の形態と比較して機軸方向の剛性は高いため、レドーム本体1とレドームリング2が離れる方向に力がはたらいた場合でも高い結合力を維持する効果を有する。
また、側面に垂直な機軸方向スリット88を設けることにより、内側や外側に曲げやすくなり、実施の形態1と同様に組み立てることが可能である。
上述した本形態を要約すると次ぎのようになる。
本形態に係る飛しょう体用レドーム100は、飛しょう体の機体50の先端に取付けられるレドーム本体1と、レドーム本体と機体とを繋ぐレドームリング2と、第一固定部材3と第一固定部材より高剛の高い第二固定部材4とを備える。
第一固定部材は、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含むものである。
第二固定部材4も、レドーム本体とレドームリングとを結合するための固定用の部材であって、第一固定部材より高剛の高い構造である。なお、第一固定部材と第二固定部材4とを組み合わせて固定用の部材として使用する。
第一及び第二固定部材は、レドーム本体の内壁12の内側に、第一固定部材、第二固定部材の順で配置されている。また、第一固定部材はレドームリングに固定されている。
さらに、第二固定部材による押圧で第一固定部材が押され、レドーム本体の内壁面に第一固定部材の外周部(外側テーパ面32)が当接する。その結果として、前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合されている。
そして、第一固定部材のばね構造は、第一固定部材のばね構造は、レドームの機軸方向から見てレドーム本体の内壁へ角度をもって当接する折り曲げられた板ばね89であって、レドームの機軸方向から見て同一円周上90に複数の前記ばね構造が間隔を開けて配置されている。
以上のような、本形態に係る飛しょう体用レドームによれば、高温下においても結合力を維持することができ、また、高温時における部品間の熱膨張差を第一固定部材が吸収できるため、レドームのがたつきを抑制することができ、レドーム本体が割れることを防ぐことができる。また、レドームの内側から固定することにより、レドーム表面の流線形を保ち、空力荷重を低く維持できる。さらに、傾斜突起が曲がることにより径方向の剛性を下げ、高温時にレドーム本体が割れることを防ぐことができる。また、機軸方向の剛性を高く維持できるため、高い結合力を維持することができる。
なお、上述した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと解されるべきである。実施の形態において、第一固定部材や第二固定部材の例を種々説明した。これらの例は、例示であって、多様な形態があり得る。また、各実施の形態に示した第一固定部材や第二固定部材の例を組み合わせて使用する形態もある。つまり、この発明の範囲は、上述した実施形態の範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 レドーム本体、
2 レドームリング、
3 第一固定部材、
4 第二固定部材、
11 レドーム本体テーパ部、
12 レドーム本体の内壁面、
13 レドーム本体テーパ面、
31 第一固定部材のテーパ部、
32 第一固定部材の外側テーパ面(レドーム本体の内壁面側のテーパ面)、
33 第一固定部材の内側テーパ面(レドームの機軸側のテーパ面)、
35 第一固定部材の後端部、
36 第一固定部材の根元、
37 アール溝、
38 円筒、
39 第一固定部材の結合部、
45 ボルト、
50 機体、
60 機軸垂直方向の荷重、
61 レドーム本体1とレドームリング2が離れる方向の荷重、
72 外向きの突起、
73 アール穴、
74 小突起、
75 周方向スリット、
76 第一固定部材の曲面部、
77 第一固定部材の屈曲部、
78 第一固定部材の曲面部の表面、
79 第一固定部材の屈曲部の内側、
81 蛇腹部、
82 蛇腹部の谷、
83 蛇腹部の山
84 くの字型突起、
85 板ばね、
86 空隙、
87 側面に垂直な機軸方向スリット、
88 側面に垂直な機軸方向スリット、
89 傾斜突起、
90 第一固定部材を配置する位置(配置円)、
100 飛しょう体用レドーム。

Claims (15)

  1. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され
    前記第一固定部材は、前記レドームリングに固定される側の根本にアール溝またはスリットを有する飛しょう体用レドーム。
  2. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第二固定部材は、レドーム先端側の端部に前記レドーム本体の内壁方向に突出した突起を有する飛しょう体用レドーム。
  3. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第二固定部材は、レドームの後端側に前記レドームリングに対してねじ締めする雄ねじ部分と、前記レドームの先端側に前記雄ねじ部分をねじ締めするにつれて前記第一固定部材を内側から外側へ押す部分とを有する飛しょう体用レドーム。
  4. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第一固定部材の前記ばね構造は、レドームの機軸方向から見て、または前記レドームの機軸とこの機軸に直交する軸を含む断面で見て、屈曲部を有してすき間を構成する飛しょう体用レドーム。
  5. レドーム本体は、レドームリング側へ向かうに従い内径が減少するように後端部の肉厚が漸増するレドーム本体テーパ部を備え、
    第一固定部材は、レドームの機軸側のテーパ面と前記レドーム本体の内壁面側のテーパ面を有するテーパであって、前記レドームリング側からレドーム先端に向かうに従い、両テーパ面間の距離が漸増する形状の第一固定部材テーパ部を備え、
    前記レドーム本体テーパ部と前記第一固定部材テーパ部が対向して配置された、請求項1から4のいずれか一項に記載の飛しょう体用レドーム。
  6. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第一固定部材の前記ばね構造は、曲面部と屈曲部が交互に繰り返されて構成されたレドームの機軸方向から見てつづら折りの形状である飛しょう体用レドーム。
  7. 第一固定部材のばね構造の曲面部は、前記曲面部どうしが対向する側の表面に突起を有し、
    さらに、屈曲部の内側には、機軸方向から見てアールが形成されている、
    請求項に記載の飛しょう体用レドーム。
  8. レドームの機軸方向から見て回転対象状に複数の第一固定部材が配置され、隣り合う曲面部どうしを結合した状態で組み上げられている、
    請求項に記載の飛しょう体用レドーム。
  9. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第一固定部材の前記ばね構造は、円筒と、前記円筒の表面から突き出したくの字型の突起がレドームの機軸方向に配列したテーパ部を備え、前記くの字型の突起の配列は、レドーム先端側から前記レドームリング側に向かうに従い、前記くの字型の突起の長さがしだいに短くなるように配列された飛しょう体用レドーム。
  10. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第一固定部材の前記ばね構造は、前記レドーム本体の内壁方向へ折り曲げられた板ばねであって、レドームの機軸方向から見て同一円周上に複数の前記ばね構造が配置され、隣り合う板ばね構造は機軸方向に入れられたスリットによって個々に分離されている飛しょう体用レドーム。
  11. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第一固定部材の前記ばね構造は、レドームの機軸方向から見て山と谷を繰り返す蛇腹部を有する飛しょう体用レドーム。
  12. 飛しょう体の機体の先端に取付けられるレドーム本体と、
    前記レドーム本体と前記機体とを繋ぐレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとを結合するための固定用の部材であって、前記レドーム本体の内壁面に向かって変形可能なばね構造を含む第一固定部材と前記第一固定部材より剛性の高い第二固定部材と、を備え、
    前記第一固定部材及び前記第二固定部材は、前記レドーム本体の内壁面側から前記第一固定部材、前記第二固定部材の順で配置され、
    前記第一固定部材は前記レドームリングに固定され、
    前記レドーム本体の内壁面に前記第一固定部材が当接し、前記第一固定部材を挟んで、前記第二固定部材による押圧で前記レドーム本体と前記レドームリングとが結合され、
    前記第一固定部材の前記ばね構造は、レドームの機軸方向から見て前記レドーム本体の内壁へ角度をもって当接する折り曲げられた板ばねであって、前記レドームの機軸方向から見て同一円周上に複数の前記ばね構造が間隔を開けて配置される飛しょう体用レドーム。
  13. 第二固定部材は、レドーム先端側の端部にレドーム本体の内壁方向に突出した突起を有する請求項1、3、4および6から12のいずれか1項に記載の飛しょう体用レドーム。
  14. 第一固定部材は、レドームリングに固定される側の根本にアール溝またはスリットを有する請求項2から4および6から12のいずれか1項に記載の飛しょう体用レドーム。
  15. 第二固定部材は、レドームの後端側にレドームリングに対してねじ締めする雄ねじ部分と、前記レドームの先端側に前記雄ねじ部分をねじ締めするにつれて第一固定部材を内側から外側へ押す部分とを有する請求項1、2、4および6から12のいずれか1項に記載の飛しょう体用レドーム。
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