JP7242167B2 - 血液処理装置 - Google Patents
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Description
(1) 血液回路と、血液浄化器とを備えた血液処理装置であって、上記血液回路及び血液浄化器における血液接触表面の少なくとも一部又は全部に、モノカルボン酸ビニルエステルユニットを含有する高分子が担持されており、上記血液浄化器は、分離膜と、該分離膜を固定するハウジングと、該分離膜の端面側に血液導入口を配置した血液ポートとを備え、上記血液回路の動脈側回路の上記血液導入口を形成する血液ポートへの接続部分が、上記分離膜の端面に対して直立した流路を形成し、該流路の長さが25mm以上100mm以下である、血液処理装置。
(2) ピロー及び/又はエアートラップチャンバーが上記血液回路中に配置されている、上記(1)に記載の血液処理装置。
(3) 上記ピローの長手方向に沿った断面において、該ピローへの血液入口の内壁に沿って延長した仮想線と、該ピローの血液入口側端とピロー側面の血液入口側端とを結ぶ仮想線と、のなす角度(θ2)が40°以上60°以下であるか、あるいは、該ピローからの血液出口の内壁に沿って延長した仮想線と、該ピローの血液出口側端とピロー側面の血液出口側端とを結ぶ仮想線と、のなす角度(θ2)が40°以上60°以下である、上記(2)に記載の血液処理装置。
(4) 上記エアートラップチャンバーの長手方向の断面において、該エアートラップチャンバーの血液入口端から血液出口端までの長さが3cm以上7cm以下であり、上記血液回路の内径の上記エアートラップチャンバーの内径に対する比率が0.1以上0.3以下であり、上記エアートラップチャンバーからの上記血液出口の内壁に沿って延長した仮想線と、上記エアートラップチャンバーの血液出口側端とエアートラップチャンバー側面の血液出口側端とを結ぶ仮想線と、のなす角度(θ3)が40°以上60°以下である、上記(2)又は(3)に記載の血液処理装置。
(5) 上記モノカルボン酸ビニルエステルユニットは、脂肪族モノカルボン酸ビニルエステルユニット又は芳香族モノカルボン酸ビニルエステルユニットである、上記(1)~(4)のいずれかに記載の血液処理装置。
(6) 上記高分子は、ビニルピロリドンユニット又はビニルアセトアミドユニットを含有する、上記(1)~(5)のいずれかに記載の血液処理装置。
(7) 上記高分子において、上記ビニルピロリドンユニット又はビニルアセトアミドユニットと、上記モノカルボン酸ビニルエステルユニットとのモル分率が30:70~90:10である、上記(6)に記載の血液処理装置。
本発明の血液処理装置では、上述の通り、モノカルボン酸ビニルエステルユニットを含有する高分子が、血液浄化器及び血液回路における血液接触面の少なくとも一部又は全部に担持されている。本発明の好ましい態様によれば、上記高分子は、血液浄化器及び血液回路における血液接触面の少なくとも一部又は全部を被覆している。
測定領域を200μm×200μmとし、1次イオン加速電圧を30kV、パルス幅を5.9nmとする。本分析手法における検出深さは数nm以下である。この際、総2次イオン強度に対するカルボン酸イオン強度が0.4%以下の場合は、ノイズと判断し、カルボン酸イオンは存在しないとする。
上記重合反応の圧力は、常圧であることが好ましい。
本発明の装置において、血液回路は体外循環を実施するために用いられ、好ましくは上記高分子により血液接触表面の全面が被覆されている。血液回路は、一般に、患者から採取された血液を血液浄化器まで送液する動脈側血液回路と、血液浄化器で浄化された血液を患者に戻す静脈側血液回路から構成される。
本発明において、血液浄化器は、血液接触表面に上記高分子を担持させている限り、図5に示されるような一般的な血液浄化器(ダイアライザー)を用いることができる。図5に示された例において、血液浄化器は、両端が開口したハウジング(筒状のケース)10と、ハウジング10の両端の開口を塞ぐように配置された血液ポート(ヘッダー)11A及び血液ポート(ヘッダー)11Bと、ハウジング内に収容された分離膜5と、を有している。一方の血液ポート(ヘッダー)11Aが、動脈側回路2Aに接続され、他方の血液ポート(ヘッダー)11Bが、静脈側回路2Bに接続されている。一方の血液ポート(ヘッダー)11Aは、血液を受け入れるための血液導入口4を形成している。動脈側回路2Aの端部をなすチューブ等の部材が、血液導入口4を覆い被さるようにして、一方の血液ポート(ヘッダー)11Aに取り付けられている。同様に、他方の血液ポート(ヘッダー)11Bは、血液を排出するための血液排出口6を形成している。静脈側回路2Bの端部をなすチューブ等の部材が、血液排出口6を覆い被さるようにして、他方の血液ポート(ヘッダー)11Bに取り付けられている。また、ハウジング10には、中空糸膜外側ノズル(処理液注入口)8及び中空糸膜外側ノズル(処理液排出口)9が、設けられている。
本発明において中空糸膜モジュールに内蔵される中空糸膜としては、分離性能に寄与する機能層と膜の機械的強度に寄与する支持層とからなる非対称構造の膜が、透水性、分離性能の面から好ましい。
中空糸膜内径(μm)=中空糸膜外径(μm)-2×膜厚(μm)
滅菌と同時に該高分子の固定化も達成できるため好ましい。
照射線量が100kGyを超えると、高分子が3次元架橋やエステル基部分の分解等を起こしやすくなり、血液適合性が低下する場合があるためである。
(1)数平均分子量
水/メタノール=50/50(体積比)の0.1N LiNO3溶液を調整し、GPC展開溶液とした。この溶液2mlに、高分子2mgを溶解させた。この高分子溶液100μLを、カラム(東ソー社製、GMPWXL)を接続したGPCに注入した。流速0.5mL/minとし、測定時間は30分間であった。検出は示差屈折率検出器RID-10A(島津製作所社製)により行い、溶出時間15分付近にあらわれる高分子由来のピークから、数平均分子量を算出した。数平均分子量は、百の位を四捨五入して算出した。検量線作成には、Agilent社製ポリエチレンオキシド標準サンプル(0.1kD~1258kD)を用いた。
共重合体2mgをクロロホルム-D、99.7%(和光純薬0.05V/V%TMS有)2mlに溶解し、NMRサンプルチューブに入れ、NMR測定(超伝導FTNMR EX-270:JEOL社製)を行った。温度は室温とし、積算回数は32回とした。この測定結果から、2.7~4.3ppm間に認められるビニルピロリドンの窒素原子に隣接した炭素原子に結合したプロトン(3H)由来のピークとベースラインで囲まれた領域の面積:3APVPと、4.3~5.2ppm間に認められるカルボン酸ビニルエステルのα位の炭素に結合したプロトン(1H)由来のピークとベースラインで囲まれた領域の面積:AVCから、AVC/(APVP+AVC)×100の値を算出し、ビニルピロリドンユニットとカルボン酸ビニルエステルユニットの合計に対するカルボン酸ビニルエステルユニットのモル分率とした。なお、本方法はビニルピロリドンとカルボン酸ビニルエステルとの共重合体においてモル分率を測定する場合の例であり、他のモノマーの組み合わせからなる共重合体の場合は適宜、適切なプロトン由来のピークを選択してモル分率を求める。モル分率は、一の位を四捨五入して算出した。
血液回路、及び中空糸膜の場合は、片刃で半円筒状にそぎ切り、血液接触表面(内側表面)の異なる箇所を3点測定した。測定サンプルは、超純水でリンスした後、室温、0.5Torrにて10時間乾燥させた後、測定に供した。測定装置、条件は、以下の通りである。
測定装置:TOF.SIMS 5(ION-TOF社製)
1次イオン:Bi3 ++
1次イオン加速電圧: 30kV
パルス幅: 5.9ns
2次イオン極性:負
スキャン数: 64 scan/cycle
Cycle Time: 140μs
測定範囲:200×200μm2
質量範囲(m/z): 0~1500
血液回路、及び中空糸膜の場合は、片刃で半円筒状にそぎ切り、血液接触表面(内側表面)の異なる箇所を2点測定した。測定サンプルは、超純水でリンスした後、室温、0.5Torrにて10時間乾燥させた後、測定に供した。測定装置、条件は、以下の通りである。
測定装置: ESCALAB220iXL(VG社製)
励起X線: monochromatic Al Kα1,2 線(1486.6eV)
X線径: 0.15mm
光電子脱出角度: 90°(試料表面に対する検出器の傾き)
18mmφのポリスチレン製の円形板に両面テープを貼り付け、そこに中空糸膜を固定した。貼り付けた中空糸膜を片刃で半円筒状にそぎ切り、中空糸膜の内表面を露出させた。ここで、中空糸膜内表面に汚れやキズ、折り目が存在すると、その部分に血小板が付着するため正しい評価ができないことがあるので、汚れ、キズ、折り目が生じないように注意して中空糸膜の内表面を露出させた。次に、中空糸膜の貼り付けられた円形板を、筒状に切ったFalcon(登録商標)チューブ(18mmφ、No.2051)に、中空糸膜を貼り付けた面が円筒の内部にくるように取り付け、パラフィルムで隙間を埋めた。この円筒管内を生理食塩水で洗浄後、生理食塩水で満たした。
ACD―A液(生物学的製剤基準血液保存液A液)15%添加ヒト新鮮血液4mLを流速1mL/minで、小型中空糸膜モジュールに1時間循環させた。次に、リン酸緩衝溶液(PBS)を小型中空糸膜モジュールに通液して20分間洗浄した後、小型中空糸膜モジュールから中空糸を30cm相当切り出しさらに得られた切片を約2mm長に細切した。得られた約2mm長の切片をエッペンチューブに入れてPBSにて洗浄した後、PBSをすべて除去した。(1mL×3回、血液が残っている場合には繰り返した)。次に、Pierce(商標) BCAプロテインアッセイキット(Thermo SCIENTIFIC社製)を使用して調製したBCA試薬1mLをエッペンドルフチューブに加え、マイクロミキサーで良く攪拌した。さらに室温で90分間攪拌した後、浮遊した中空糸膜切片を卓上遠心分離器を用いて沈降させ、上澄み液をセミミクロキュベットに移し、562nmの吸光度を測定した。また、検量線作成のため、BCAプロテインアッセイキットに付属のスタンダードBSAを用いて、BSA濃度が2000、1000、500、250、125、62.5、31.25又は0μg/mLとなるように溶液を調製し、各溶液50μLをそれぞれセミミクロキュベットに加えた。次に、上記と同様にBCA試薬1mLを添加し、良く攪拌した後、90分後に562nmの吸光度を測定し、検量線を作成した。得られた検量線から中空糸膜に付着したタンパク質量を定量した。吸光度は小数点第3位を四捨五入した値を用いて算出し、タンパク質付着量は小数点第2位を四捨五入した値を用いた。
円筒系チューブ(内径4mm、外径7mm、長さ10mm)の円状開口部にメッシュを取り付けた。次に、シリコンチューブ(内径7mm、外径10mm、長さ50mm)内に、血液漏れのないように上記メッシュを取り付けた円筒系チューブを挿入した。得られたシリコンチューブの両端を公知の血液ポンプに接続し、血液回路中にメッシュが取り付けられた血液回路モデルを作製した。次に、ヘパリンナトリウム(味の素社製)を0.5U/mLとなるように添加したヒト新鮮血20mLを流速50mL/minで60分間、血液回路内を循環させ、PBSで洗浄を行った。その後、メッシュを取り出し血栓が付着しているか目視で確認を行った。
T時型分岐部分を含む血液回路に抗凝固剤を添加していないヒト新鮮血10mLを1mL/minで循環させた。このような条件で20分間通液した後、PBSで洗浄を行った。その後、血液回路を取り出し血栓が付着しているか目視で確認を行った。
図6に示される血液回路を用いて、ACD-A液15%を添加した牛全血を用いた血液循環試験を実施した。ここで、図6の血液回路は、補液(生理食塩水)23の収容容器、牛血液24の収容容器、血液浄化器3、処理液(ろ液)の廃液25の収容容器を備えている。牛血液24の収容容器は、保温湯浴26により36℃に加温されている。補液23の収容容器と牛血液24の収容容器との間にはポンプ27が配置され、それらは送液管で接続している。また、牛血液24の収容容器と血液浄化器3との間には、ピロー28、ポンプ29及び動脈側エアートラップチャンバー30が順に配置されており、それらは送液管で接続している。また、血液浄化器3と牛血液24の収容容器との間には、静脈側エアートラップチャンバー31が配置されており、それらは送液管で接続している。また、血液浄化器3と処理液廃液25の収容容器との間には、ポンプ32が配置されており、それらは送液管で接続している。上記血液回路によれば、牛血液24は血液浄化器3に送られ、浄化された血液と、血液由来の老廃物を含む廃液に分離される。そして、分離された廃液は血液浄化器3から廃液25の収容容器に送られ、浄化された血液は、牛血液24の収容容器に戻される。このとき、分離された廃液と同一量の補液23が添加される。血液流量は100mL/min、ろ過流量及び補液流量は10mL/min/m2に設定した。補液には透析液(カルシウム3.0mEq/L;キンダリー透析剤AF2号、扶桑薬品工業株式会社製)を使用した。このため、ろ過により血液中のACD-A液は除去される一方で、血液凝固を促進するカルシウムは補充されるため、牛全血は凝固傾向に向かうことになる。動脈側エアートラップチャンバーにて圧力計を配置して圧力測定を行い、圧力が150mmHgに達するまでの時間を測定した。圧力の上昇が見られた場合、動脈側エアートラップチャンバー以降の血液浄化器中の中空糸膜モジュール、静脈側血液回路のいずれかで血液が凝固していることを示す。なお、循環初期の圧力はいずれのモジュールでも80mmHg前後であった。
ポリスルホン(SOLVAY社製ユーデルP-3500)18重量部、ポリビニルピロリドン(BASF社製K30)6重量部、ポリビニルピロリドン(BASF社製K90)3重量部を、N,N-ジメチルアセトアミド72重量部及び水1重量部からなる溶液に加え、90℃で14時間加熱溶解し、製膜原液を得た。この製膜原液を外径0.3mm、内径0.2mmのオリフィス型二重円筒型口金より吐出し、同時に 芯液としてN,N-ジメチルアセトアミド57.5重量部及び水42.5重量部からなる溶液を内側の管より吐出し、吐出液を乾式長350mmの空間を通過させた後、水の入った凝固浴に導き、中空糸膜を得た。得られた中空糸膜は内径200μm、膜厚40μmであった。中空糸膜の有効な内表面積(次工程で添加されるポッティング材により覆われない部分の中空糸膜内表面面積)が1.0m2になるように中空糸膜をモジュールケースに充填し、中空糸膜の両端をポッティングによりケース端部に固定し、さらにポッティング材の端部をカッティングすることにより両端の中空糸膜を開口させ、モジュールケース両側にヘッダーを取り付け、モジュール化し、図5に示される中空糸膜モジュールの作製に用いた。
上記中空糸膜モジュールの製造方法と同様の中空糸膜50本をプラスチック管に通し、両端をポッティング材で固定し、さらにポッティング材の端部をカッティングすることにより両端の中空糸膜を開口させることにより有効長100mmのプラスチック管ミニモジュールを作製した。
ビニルピロリドン/酢酸ビニル(モル分率=60:40)ランダム共重合体(BASF社製“KOLLIDON”(登録商標) VA64)0.01質量%の80℃の水溶液を中空糸膜モジュールの中空糸膜内表面側入口15Aから出口15Bへ500mL/minで1分間通液し、さらに中空糸膜内表面側入口15Aから中空糸膜外表面側ノズル16Aへ膜厚方向に500mL/minで1分間通水した。次に100kPaの圧縮空気で中空糸膜外表面側ノズル16Aから内表面側入口15Aへ充填した液を押し出し、その後中空糸膜内表面側の充填液を15Bから15Aの方向に空気でブローし、中空糸膜のみが湿潤した状態にした。さらに、中空糸膜内表面側と外表面側を同時に流量30L/minの圧縮空気でブローしながら、2.5kwのマイクロ波を照射し、中空糸膜を乾燥させた。中空糸膜モジュール内部雰囲気を窒素で置換した後、酸素を透過しないゴム栓でキャップをし、照射線量25kGyのγ線を照射し、中空糸膜モジュール1を得た。得られた中空糸膜モジュール1から中空糸膜を取り出し、小型ミニモジュール1を作成した。
ビニルピロリドン/プロパン酸ビニルランダム共重合体を以下の方法で作製した。ビニルピロリドンモノマー19.5g、プロパン酸ビニルモノマー17.5g、重合溶媒としてt-アミルアルコール56g、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.175gを混合し、窒素雰囲気下、70℃にて6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却して反応を停止し、濃縮後、ヘキサンに投入した。析出した白色沈殿物を回収し、減圧乾燥して、共重合体21.0gを得た。1H―NMRの測定結果から、プロパン酸ビニルユニットのモル分率は40%であった。また、GPCの測定結果から、数平均分子量が16,500であった。
ビニルピロリドン/ヘキサン酸ビニルランダム共重合体を以下の方法で作製した。ビニルピロリドンモノマー(和光純薬工業社製)16.2g、ヘキサン酸ビニルモノマー(東京化成工業社製)20.8g、重合溶媒としてイソプロパノール(和光純薬工業社製)56g、重合開始剤としてアゾビスジメチルブチロニトリル0.35gを混合し、窒素雰囲気下、70℃にて8時間撹拌した。反応液を室温まで冷却して、濃縮後、濃縮残渣をヘキサンに投入した。析出した白色沈殿物を回収し、50℃で12時間減圧乾燥を行い、ビニルピロリドン/ヘキサン酸ビニルランダム共重合体25.0gを得た。1H―NMRの測定結果から、ヘキサン酸ビニルユニットのモル分率は40%であった。GPCの測定結果から、数平均分子量が2,200であった。
ビニルピロリドン/安息香酸ビニルランダム共重合体を以下の方法で作製した。ビニルピロリドンモノマー(和光純薬工業社製)23.6g、安息香酸ビニルモノマー(東京化成工業社製)13.4g、重合溶媒としてイソプロパノール(和光純薬工業社製)56g、重合開始剤としてアゾビスジメチルブチロニトリル0.3gを混合し、窒素雰囲気下、70℃にて8時間撹拌した。反応液を室温まで冷却して、濃縮後、濃縮残渣をヘキサンに投入した。析出した白色沈殿物を回収し、50℃で12時間減圧乾燥を行い、ビニルピロリドン/安息香酸ビニルランダム共重合体22.0gを得た。1H―NMRの測定結果から、安息香酸ビニルユニットのモル分率は20%であった。GPCの測定結果から、数平均分子量が2,900であった。
ビニルピロリドン/プロパン酸ビニルランダム共重合体300ppmの代わりにビニルアセトアミド/ピバル酸ビニルランダム共重合体100ppm(ピバル酸ビニルユニットのモル分率50%、数平均分子量7,700)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で充填、γ線滅菌を行い、中空糸膜モジュール5を作製した。作製した小型中空糸膜モジュール5のタンパク質付着量測定及び中空糸膜の血小板付着試験を行った。その結果、表1に示すとおり、タンパク質の付着量が非常に少なく、血小板の付着数も少ない血液適合性が高い中空糸膜モジュールが得られたことが確認された。
高分子を溶解していない充填水溶液を使用した以外は、実施例2と同様の手段により中空糸膜モジュール5を作製した。得られた中空糸膜モジュール5から中空糸膜を取り出し、小型中空糸膜モジュール5を作製した。作製した小型中空糸膜モジュール5のタンパク質付着量測定及び中空糸膜の血小板付着試験を行った。
その結果、表1に示すとおり、血小板及びタンパク質が多く付着する膜であった。
モノカルボン酸ビニルエステルユニット含有高分子としてビニルピロリドン/プロパン酸ビニル/アリルアミンランダム共重合体を以下の方法で作製した。ビニルピロリドンモノマー18.3g、プロパン酸ビニルモノマー17.4g、アリルアミン塩酸塩1g、重合溶媒としてt-アミルアルコール55g、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.156gを混合し、窒素雰囲気下、70℃にて6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却して反応を停止し、濃縮後、ヘキサンに投入した。析出した白色沈殿物を回収し、減圧乾燥して、共重合体21.0gを得た。1H-NMR測定の結果、共重合体全体に対するアリルアミンの導入率は約2%であり、プロパン酸ビニルユニットのモル分率は40%であった。
モノカルボン酸ビニルエステルユニット含有高分子としてビニルピロリドン/プロパン酸ビニル/アクリル酸2-イソシアナートエチルランダム共重合体を以下の方法で作製した。ビニルピロリドンモノマー9.5g、プロパン酸ビニルモノマー9.5g、アクリル酸2-イソシアナートエチルモノマー0.7g、重合溶媒としてテトラヒドロフラン40g、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.1gを混合し、窒素雰囲気下、70℃にて3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却して反応を停止し、濃縮後、ヘキサンに投入した。析出した白色沈殿物を回収し、減圧乾燥して、共重合体18.0gを得た。1H-NMR測定の結果、共重合体全体に対するアクリル酸2-イソシアナートエチルの導入率は約2.0%であり、プロパン酸ビニルユニットのモル分率は40%であった。
次に、得られたビニルピロリドン/プロパン酸ビニル/アクリル酸2-イソシアナートエチルランダム共重合体18.0gと塩化ビニル/ビニルアルコールランダム共重合体(VINNOL E15/48A(登録商標);巴工業社製)10gをテトラヒドロフラン50gに溶解し、70℃で2時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターで濃縮し、水で再沈殿、上澄みを除去し、減圧乾燥を行い、塩化ビニル/ビニルアルコールランダム共重合体にビニルピロリドン/プロパン酸ビニル/アクリル酸2-イソシアナートエチルランダム共重合体を共有結合させた塩化ビニル/ビニルアルコールランダム共重合体-graft-ビニルピロリドン/プロパン酸ビニル/アクリル酸2-イソシアナートエチルランダム共重合体を作製した。
塩化ビニル/ビニルアルコールランダム共重合体-graft-ビニルピロリドン/プロパン酸ビニル/アクリル酸2-イソシアナートエチルランダム共重合体の1%テトラヒドロフラン溶液に目開き0.1mmのポリエチレンテレフタレート製のメッシュを浸漬後、減圧乾燥を行い、メッシュ表面にコーティングを行った。得られたメッシュのXPS及びTOF-SIMS測定を実施した。
モノカルボン酸ビニルエステルユニット含有高分子をコーティングしていないポリエチレンテレフタレート製のメッシュを用いた以外は、実施例6と同様の実験を実施した。その結果、図8に示される通り、メッシュ部分に血栓の付着が見られた。
ポリ塩化ビニル7.5g、ビニルピロリドンモノマー10g、プロパン酸ビニルモノマー10g、重合溶媒としてN,N-ジメチルホルムアミド15mL、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.156gを混合し、窒素雰囲気下、70℃にて6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却して反応を停止し、濃縮後、メタノールに投入した。析出した沈殿物を回収し、減圧乾燥して、ビニルピロリドン/プロパン酸ビニルランダム共重合体を側鎖に有するポリ塩化ビニル15.2gを得た。
実施例7で作製した塩化ビニル/ビニルアルコールランダム共重合体-graft-ビニルピロリドン/プロパン酸ビニル/アクリル酸2-イソシアナートエチルランダム共重合体を用いた以外は、実施例8と同様の方法で血液回路へのコーティングを行った。得られた血液回路の血液接触表面のTOF-SIMS測定を行った結果、プロパン酸イオンのピークが検出され、表面にモノビニルカルボン酸ビニルエステルユニット含有高分子がコーティングされていることを確認した。また、血液回路血栓付着試験を行った結果、実施例8と同様に、血栓の付着は見られなかった。
モノカルボン酸ビニルエステルユニット含有高分子をコーティングしていないポリ塩化ビニル製血液回路を用いて血液回路血栓付着試験を実施した。その結果、血液回路の分岐部分に血栓の付着が見られた(図9下部)。
実施例1で得られた中空糸膜モジュールと実施例8で得られた血液回路とを接続し、血液循環試験を行い圧力が150mmHgに達するまでの時間を測定した。このとき、血液回路の血液導入部の直立部分)を40mmにした。その結果、循環120分後においても圧力は150mmHg以下であった。なおここで、実施例10以降の記載において、「直立部分」とは、血液回路における動脈側回路の血液ポートへの接続部分が形成する流路のうち、中空糸膜の端面に対して直立している部分を意味している。
実施例2で得られた中空糸膜モジュール2を使用した以外は、実施例10と同様の試験を実施した。その結果、循環120分後においても圧力は150mmHg以下であった。
実施例3で得られた中空糸膜モジュール3を使用した以外は、実施例10と同様の試験を実施した。その結果、循環120分後においても圧力は150mmHg以下であった。
実施例5で得られた中空糸膜モジュール5を使用した以外は、実施例10と同様の試験を実施した。その結果、循環120分後においても圧力は150mmHg以下であった。
実施例9で得られた血液回路を使用した以外は、実施例11と同様の試験を実施した。その結果、循環120分後においても圧力は150mmHg以下であった。
血液回路の直立部分を30mmとした以外は、実施例11と同様の試験を実施した。循環90分後まで観察したところ、圧力上昇が見られなかった。
比較例1で得られた中空糸膜モジュール5と比較例3で得られた血液回路を使用した以外は、実施例10と同様の試験を実施した。その結果、循環40分後に圧力上昇が見られた。
実施例2で得られた中空糸膜モジュール2と比較例3で得られた血液回路を使用した以外は、実施例10と同様の試験を実施した。その結果、循環50分後に圧力上昇が見られた。
比較例1で得られた中空糸膜モジュール5と実施例8で得られた血液回路を使用した以外は、実施例10と同様の試験を実施した。その結果、循環50分後に圧力上昇が見られた。
血液回路の直立部分を20mmとした以外は、実施例11と同様の試験を実施した。その結果、循環60分後に圧力上昇が見られた。
行う場合や血液由来成分を処理する場合に利用することができる。
2 血液回路
2A 動脈側回路
2B 静脈側回路
3 血液浄化器
4 血液導入口(中空糸膜内側入口)
5 分離膜(中空糸膜)
5a 分離膜の端面
6 血液排出口(中空糸膜内側出口)
7 処理液供給装置
8 中空糸膜外側ノズル(処理液注入口)
9 中空糸膜外側ノズル(処理液排出口)
10 ハウジング(筒状のケース)
11A 血液ポート(ヘッダー)
11B 血液ポート(ヘッダー)
12 接続部分
13 流路の中心軸
14 流路の中心軸に対する水平な仮想線
15 ピローへの血液入口(血液流入路)の内壁に沿って延長した仮想線
16 ピローの血液入口側となる端(血液入口側端)とピロー側面の血液入口側となる端
(血液入口側端)とを結ぶ仮想線
17 円弧の部分とピロー側面の直線部分の接点
18 ピロー横幅
19 エアートラップチャンバーからの血液出口(血液流出路)の内壁に沿って延長した
仮想直線
20 血液出口の角に対して最も近いエアートラップチャンバー側面に向かって血液出口
の角から引いた直線
21 エアートラップチャンバーの血液出口側となる端(血液流出路)とエアートラップ
チャンバー側面の血液出口側となる端(血液出口側端)
21a 補液用ライン
21b 圧力測定用ライン
22 ポッティング材
23 補液
24 牛全血
25 処理液(ろ液)廃液
26 保温湯浴
27 ポンプ
28 ピロー
29 ポンプ
30 動脈側エアートラップチャンバー
31 静脈側エアートラップチャンバー
32 ポンプ
X 人体
Claims (6)
- 血液回路と、血液浄化器とを備えた血液処理装置であって、
前記血液回路及び血液浄化器における血液接触表面の少なくとも一部又は全部に、疎水性ユニットとしてモノカルボン酸ビニルエステルユニットを含有し、親水性ユニットとしてビニルピロリドンユニット又はビニルアセトアミドユニットを含有するランダム共重合体が担持されており、
前記モノカルボン酸ビニルエステルユニットは、脂肪族鎖炭素数が2~5である脂肪族モノカルボン酸ビニルエステルユニット又は芳香族モノカルボン酸ビニルエステルユニットであり、
前記血液浄化器は、分離膜と、該分離膜を固定するハウジングと、該分離膜の端面側に血液導入口を配置した血液ポートとを備え、
前記血液回路の動脈側回路の前記血液導入口を形成する血液ポートへの接続部分が、前記分離膜の端面に対して直立した流路を形成し、該流路の長さが25mm以上100mm以下である、血液処理装置。 - ピロー及び/又はエアートラップチャンバーが前記血液回路中に配置されている、請求項1記載の血液処理装置。
- 前記ピローの長手方向に沿った断面において、
該ピローへの血液入口の内壁に沿って延長した仮想線と、該ピローの血液入口側端とピロー側面の血液入口側端とを結ぶ仮想線と、のなす角度(θ2)が40°以上60°以下であるか、あるいは、該ピローからの血液出口の内壁に沿って延長した仮想線と、該ピローの血液出口側端とピロー側面の血液出口側端とを結ぶ仮想線と、のなす角度(θ2)が40°以上60°以下である、請求項2記載の血液処理装置。 - 前記エアートラップチャンバーの長手方向の断面において、
該エアートラップチャンバーの血液入口端から血液出口端までの長さが3cm以上7cm以下であり、
前記血液回路の内径の前記エアートラップチャンバーの内径に対する比率が0.1以上0.3以下であり、
前記エアートラップチャンバーからの前記血液出口の内壁に沿って延長した仮想線と、前記エアートラップチャンバーの血液出口側端とエアートラップチャンバー側面の血液出口側端とを結ぶ仮想線と、のなす角度(θ3)が40°以上60°以下である、請求項2又は3記載の血液処理装置。 - 前記ランダム共重合体において、前記ビニルピロリドンユニット又はビニルアセトアミドユニットと、前記モノカルボン酸ビニルエステルユニットとのモル分率が30:70~90:10である、請求項1~4のいずれか一項記載の血液処理装置。
- 前記血液回路における血液接触表面の少なくとも一部又は全部において、ポリ塩化ビニル又は塩化ビニル/ビニルアルコールランダム共重合体が導入された前記モノカルボン酸ビニルエステルユニットを含有する高分子が担持されてなる、請求項1~5のいずれか一項記載の血液処理装置。
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