JP7242063B2 - ピエゾステージ - Google Patents
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この微動機構は、弾性支点2重平行リンク機構と菱形拡大機構とで構成されており、オートフォーカス用のピエゾステージとして精度よく動作するようになっている。
圧電素子と、
前記圧電素子の伸縮方向の両端に取り付けられている一対のホルダーと、
前記一対のホルダーに両端部が固定され、前記伸縮方向と交差する方向に前記圧電素子を挟む配置に対を成して設けられている板バネと、
前記板バネの長手方向中央部に固定されている駒部と、
を備え、
前記板バネの両端部が固定される前記ホルダーの面は、それぞれ前記圧電素子に向けて下る傾斜面に形成されており、
前記板バネは、その長手方向中央側が前記圧電素子寄りに撓んだ形状を呈するように、前記ホルダーの傾斜面に密接して固定されており、
前記圧電素子に電圧が印加された際に、前記対を成す板バネが前記圧電素子を挟んで対称的に弾性変形して、前記駒部を前記伸縮方向と交差する方向に移動させるように構成されているようにした。
そして、このピエゾステージは、圧電素子に一対のホルダーと対を成す板バネを取り付けるようにして製造することができるので、上記従来技術のピエゾステージのように、厚板鋼板にワイヤカット放電加工を施して製造するものに比べて安価に製造することができる。
また、このピエゾステージであれば、材質や厚みや幅などを設計変更してバネ定数を調節した板バネに付け替えたり、撓み量が異なるなど形状が異なる板バネに付け替えたりすることで、駒部を移動させる移動量や駆動力の調整を容易に行うことができる。つまり、対を成す板バネを付け替えるようにして、ピエゾステージの動作特性を容易に調整することができる。
つまり、このピエゾステージであれば、圧電素子の伸長が、対を成す板バネの伸びにより増幅されて、他方の駒部を好適に移動させることができる。
前記ホルダーと前記駒部の間の前記板バネの一部に、前記板バネの弾性変形を規制する拘束部材が配設されているようにする。
また、このピエゾステージであれば、板バネに取り付ける拘束部材の位置を調節したり、板バネに取り付ける拘束部材のサイズを調節したりすることで、その板バネが弾性変形する部分や範囲を調整できるので、駒部を移動させる移動量や駆動力の調整を容易に行うことができる。つまり、板バネに取り付ける拘束部材の位置やサイズを調整するようにして、ピエゾステージの動作特性を容易に調整することができる。
前記拘束部材は、前記駒部を挟む配置に対を成して設けられているようにする。
本実施形態のピエゾステージ10は、例えば、図1(a)(b)(c)に示すように、圧電素子1と、圧電素子1の伸縮方向の両端に取り付けられている一対のホルダー2,2と、一対のホルダー2,2に両端部が固定され、圧電素子1を挟む配置に対を成して設けられている板バネ3,3と、板バネ3の長手方向中央部に固定されている駒部4等を備えている。
この圧電素子1には、電圧を印加するためのリード線(図示省略)が接続されており、圧電素子1に電圧を印加すると伸長するように変位する。
圧電素子1の両端に取り付けられている一対のホルダー2,2は、圧電素子1の変位に応じて接離するように配置が切り替わるようになっている。
また、このホルダー2において、板バネ3の両端部が密接して固定されている面は、それぞれ圧電素子1に向けて下る傾斜面に形成されている。
本実施形態では、金属製の板バネ3を用いている。
この板バネ3は、その長手方向中央側が圧電素子1寄りに撓んだ形状を呈している。換言すれば、一対の板バネ3,3は、その長手方向中央側を互いに近接させるように撓んだ形状を呈している。
なお、この板バネ3の両端部が密接して固定されるホルダー2の面が、それぞれ圧電素子1に向けて下る傾斜面に形成されているので、板バネ3の長手方向中央側を圧電素子1寄りに撓ませた形状で、その板バネ3をホルダー2に固定し易くなっている。
この駒部4は、板バネ3の弾性変形に応じて、圧電素子1の伸縮方向と交差する方向(ここでは、圧電素子1の伸縮方向と直交する方向)に移動するように構成されている。
そして、対を成す板バネ3にそれぞれ取り付けられている駒部4のうち、一方の駒部4が例えばステージSに固定され、他方の駒部4が圧電素子1の変位を拡大して出力するために移動するように構成されている。
ピエゾステージ10の一方の駒部4をステージSに固定した状態で、圧電素子1に電圧を印加すると、一対のホルダー2,2を離間させるように圧電素子1が伸長し、その圧電素子1の伸長に伴い、対を成す板バネ3,3が圧電素子1を挟んで対称的に弾性変形する。ここでは、撓んでいる板バネ3が伸びるように弾性変形し、対を成す板バネ3,3が互いに離間する方向に弾性変形する。
そして、圧電素子1の伸長が、対を成す板バネ3,3の伸びにより増幅されて、他方の駒部4を上方へ移動させるようになる。
このように、圧電素子1の伸長が対を成す板バネ3,3の伸びにより増幅されるので、圧電素子1の変位を拡大して出力するように、他方の駒部4を上方へ移動させることができる。
特に、このピエゾステージ10は、圧電素子1に一対のホルダー2,2と対を成す板バネ3,3を取り付けるようにして製造することができるので、従来技術のピエゾステージのように、厚板鋼板にワイヤカット放電加工を施して製造するものに比べて安価に製造することができる。
つまり、一対の板バネ3,3を付け替えるようにして、ピエゾステージ10の動作特性を容易に調整することができる。
これに対し、厚板鋼板にワイヤカット放電加工を施して製造する従来技術のピエゾステージの場合、移動量や駆動力の調整を行うには、そのピエゾステージ自体を製造し直さなければならず、容易に動作特性を変更することはできない。
次に、本発明に係るピエゾステージの実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
この拘束部材5は、駒部4を挟む配置に対を成して板バネ3に設けられている。
具体的には、2枚の拘束部材5で板バネ3を挟み込み、2枚の拘束部材5同士をボルトなどで締結して、その拘束部材5を板バネ3に固着している。
この拘束部材5によって板バネ3が挟み込まれた部分は、弾性変形しないように剛性が付与された態様になる。
特に、拘束部材5は、板バネ3のホルダー2側の部分と、板バネ3の駒部4側の部分の弾性変形を規制しないように配設されている。
つまり、拘束部材5が取り付けられた板バネ3は、板バネ3のホルダー2側の部分と、板バネ3の駒部4側の部分とが弾性変形可能とされている。
特に、このピエゾステージ10であれば、板バネ3に取り付ける拘束部材5の位置を調節したり、板バネ3に取り付ける拘束部材5のサイズを調節したりすることで、その板バネ3が弾性変形する部分や範囲を調整できるので、駒部4を上方へ移動させる移動量や駆動力の調整を容易に行うことができる。
つまり、一対の板バネ3,3に取り付ける拘束部材5を調整するようにして、ピエゾステージ10の動作特性を容易に調整することができる。
例えば、板バネ3は、その長手方向中央側が圧電素子1から離れるように撓んだ形状を呈するようにホルダー2に固定されていてもよい。その場合、板バネ3の両端部が密接して固定されているホルダー2の面は、それぞれ圧電素子1に向けて上がる傾斜面に形成されているものとする。
このような構成のピエゾステージ10であれば、ピエゾステージ10の一方の駒部4をステージSに固定した状態で、圧電素子1に電圧を印加すると、一対のホルダー2,2を離間させるように圧電素子1が伸長し、その圧電素子1の伸長に伴い、対を成す板バネ3,3が圧電素子1を挟んで対称的に弾性変形する。ここでは、撓んでいる板バネ3が伸びるように弾性変形し、対を成す板バネ3,3が互いに接近する方向に弾性変形する。
そして、圧電素子1の伸長が、対を成す板バネ3,3の伸びにより増幅されて、他方の駒部4を下方へ移動させるようになる。
例えば、ピエゾステージ10の一方の駒部4をステージSなどの下面に固定し、圧電素子1の変位を拡大して出力するように、他方の駒部4を下方(または上方へ)へ移動させるようにしてもよい。
また、ピエゾステージ10の一方の駒部4をステージSなどの側面に固定し、圧電素子1の変位を拡大して出力するように、他方の駒部4を前後方向や左右方向(側方)に移動させるようにしてもよい。
2 ホルダー
3 板バネ
4 駒部
5 拘束部材
10 ピエゾステージ
S ステージ
Claims (3)
- 圧電素子と、
前記圧電素子の伸縮方向の両端に取り付けられている一対のホルダーと、
前記一対のホルダーに両端部が固定され、前記伸縮方向と交差する方向に前記圧電素子を挟む配置に対を成して設けられている板バネと、
前記板バネの長手方向中央部に固定されている駒部と、
を備え、
前記板バネの両端部が固定される前記ホルダーの面は、それぞれ前記圧電素子に向けて下る傾斜面に形成されており、
前記板バネは、その長手方向中央側が前記圧電素子寄りに撓んだ形状を呈するように、前記ホルダーの傾斜面に密接して固定されており、
前記圧電素子に電圧が印加された際に、前記対を成す板バネが前記圧電素子を挟んで対称的に弾性変形して、前記駒部を前記伸縮方向と交差する方向に移動させるように構成されていることを特徴とするピエゾステージ。 - 前記ホルダーと前記駒部の間の前記板バネの一部に、前記板バネの弾性変形を規制する拘束部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載のピエゾステージ。
- 前記拘束部材は、前記駒部を挟む配置に対を成して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のピエゾステージ。
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Applications Claiming Priority (1)
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2020
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