JP7240473B1 - 潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は潤滑油量のリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置を提供し、長軸、移動部材、潤滑装置及び検出モジュールを含む。【解決手段】移動部材は長軸の軸方向に沿って移動可能に長軸に設置される。潤滑装置は殻体及び含油ユニットを含み、殻体が移動部材の一端に固設され、かつ第1収納空間を形成する。含油ユニットは第1収納空間中に設置される。検出モジュールは温度検知ユニット及び制御ユニットを含む。温度検知ユニットは殻体に設置され、かつ、含油ユニットに隣接し、温度検知ユニットは含油ユニットの現在温度を検出する。制御ユニットは温度検知ユニットに接続され、制御ユニットは以下のステップを実行するように配置される:現在温度を受信するステップ、現在温度及び給油モデルに基づいて含油ユニット中の潤滑油の余剰量を算出するステップ、余剰量を出力するステップ。【選択図】図3

Description

本発明はリニア伝動装置に関し、特に潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置に関する。
リニア伝動装置、例えば、ボールねじ(ball screw)またはリニアスライドレール(linear slide rail)は、非常に優れた機械傳動効率を有する故に、移動に精密さを必要とする様々な機具に広く応用されている。しかし、リニア伝動装置の素子間を十分潤滑にする必要があり、さもないと素子同士の摩擦による摩損が発生し、使用寿命を短縮させることになる。
中華民国特許公告第I359237号の発明はボールねじ潤滑検出装置を開示し、ナットの外に2本の電線を接続し、前記2本の電線が導電回路を構成し、かつ、前記2本の電線がナット、転動素子及びボルトで接触抵抗を発生させ、転動素子の表面に付着していた油膜が無くなると、導電回路が経路を形成し、警報装置が起動されて、操作者に潤滑油の補充または交換を促す。しかし、前記発明の周辺設備が比較的に複雑で、かつ、検出メカニズムが作業環境、例えば、切削液、切削の影響を受け易いため、不正確になる。
米国特許公告第US6216821B1号の発明はボールねじ潤滑装置を開示し、潤滑油を含む重合体部材を利用してボルトの外径部分にスライド可能に接触して、ボルトに付着した螺旋溝の潤滑油が擦り落とされることを防止し、ボルトの螺旋溝において潤滑油を維持できる。しかし、前記発明には検出及び潤滑油の余剰量をフィードバックするメカニズムがなく、潤滑油の余剰量が不足または使い切った場合、ユーザはそれをリアルタイムに把握できず、手入れとメンテナンスに不利である。
リニア伝動装置が応用される産業、例えば、半導体または自動化産業は、無人化工場の規模を既に実現しまたは実現しつつある中、如何にして無人環境でもリニア伝動装置の潤滑油量を有効にモニタリングして、適時に手入れを段取りし、潤滑不足によるリニア伝動装置の寿命短縮を回避するかは、当業者の努力目標になっている。
本発明の目的は、前記問題を解決するためのリニア伝動装置を提供することである。
本発明の一実施形態は、潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置を提要し、当該リニア伝動装置は長軸、移動部材、潤滑装置及び検出モジュールを含む。移動部材は長軸の軸方向に沿って移動できるように長軸に設置される。潤滑装置は殻体及び含油ユニットを含む。殻体は移動部材の一端に固設され、かつ、第1収納空間が形成されている。含油ユニットは第1収納空間中に設置され、かつ潤滑油を長軸の外表面まで提供する。検出モジュールは温度検知ユニット及び制御ユニットを含む。温度検知ユニットは殻体に設置され、かつ含油ユニットに隣接し、温度検知ユニットは含油ユニットの現在温度を検討する。制御ユニットは温度検知ユニットに接続され、制御ユニットは、現在温度を受信するステップ、現在温度及び給油モデルに基づいて含油ユニット中の潤滑油の余剰量を算出するステップ、及び、余剰量を出力するステップを実行するように配置されている。
従来技術に比較すると、本発明のリニア伝動装置は、温度に基づいて潤滑油の余剰量を推算し、潤滑油が不足または使い切る寸前であることをリアルタイムに知らせて、適時に手入れとメンテナンスを手配することができ、使用寿命の延長に有利であり、かつ、無人化工場の応用に有利である。
本発明の一実施形態に基づくリニア伝動装置の立体概略図。 図1におけるリニア伝動装置の分解概略図。 図1におけるリニア伝動装置の部分断面概略図。 図1における潤滑装置の分解概略図。 本発明の一実施形態に基づく検出モジュール及び信号受信ユニットの機能ブロック図。 制御ユニットが潤滑油量をモニタリングするステップのフローチャート。 本発明の一実施形態に基づく、給油モデルを構築するステップのフローチャート。 本発明の一実施形態に基づく、含油ユニットが各参照温度に対応する単位時間での給油率を算出するステップのフローチャート。 本発明の一実施形態に基づく参照温度と給油率の関係図。 本発明の別の実施形態に基づく潤滑装置の分解概略図。 本発明の別の実施形態に基づくリニア伝動装置の立体概略図。 図11における潤滑装置の分解概略図。
本発明の前記及びその他の技術内容、特徴と効果は、以下の図面を参照した好ましい実施例の詳細説明において、明確に示されている。以下の実施例で言及される方向用語、例えば、上、下、左、右、前、後、底、頂などは図面を参照する方向のみである。従って、これらの方向用語は説明を目的とし、本発明を制限するものではない。また、以下の実施形態において、同じまたは類似する素子に、同じまたは類似する符号を付与する。
図1ないし図5を参照すると、図1は本発明の一実施形態に基づくリニア伝動装置10の立体概略図であり、図2は図1におけるリニア伝動装置10の分解概略図であり、図3は図1におけるリニア伝動装置10の部分断面概略図であり、図4は図1における潤滑装置130の分解概略図であり、図5は本発明一実施形態に基づく検出モジュール200及び信号受信ユニット230の機能ブロック図である。リニア伝動装置10は長軸110、移動部材120、2つの潤滑装置130及び検出モジュール200を含み、かつ、複数のボール160、2つの逆流素子170及び電子装置240を選択的に含むこともできる。
図1、2が示すように、本実施形態において、リニア伝動装置10はボールねじであり、長軸110はボルトであり、移動部材120はナットである。長軸110の外表面111に複数の外螺旋溝112が形成され、移動部材120は長軸110の軸方向Aに沿って移動可能に長軸110に設置され、移動部材120の内表面121に複数の内螺旋溝122が形成され、内螺旋溝122と外螺旋溝112は逆流素子170に整合する負荷経路を形成し、ボール160が負荷経路と逆流素子170の間に循環転動できる。別の実施形態において、リニア伝動装置10はリニアスライドレールまたはボールスプラインであってもよいが、これに限定されない。例えば、リニア伝動装置10がリニアスライドレールである場合、長軸110がスライドレールであり、移動部材120がスライダであってもよく、リニア伝動装置10がボールスプラインである場合、長軸110がスプライン軸であり、移動部材120がスプラインナットであってもよい。
図3、4が示すように、2つの潤滑装置130はそれぞれ移動部材120の両端に固設される。各潤滑装置130は殻体140及び含油ユニット150を含む。殻体140は移動部材120の一端に固設され、かつ第1収納空間143が形成されている。本実施形態において、殻体140は第1殻体141及び第2殻体142を含む。第1殻体141に第1貫通孔145及び環状溝146が形成され、第1貫通孔145に長軸110が穿設され、環状溝146が第1貫通孔145を囲む。第2殻体142は第1殻体141に取り付けられ、第1殻体141と第2殻体142の間に第1収納空間143が形成され、第2殻体142に第2貫通孔147が形成され、第2貫通孔147に長軸110が穿設される。
含油ユニット150は第1収納空間143中に設置され、かつ、潤滑油を長軸110の外表面111まで提供する。本実施形態において、含油ユニット150は固体潤滑材151及びガイド部152を含む。固体潤滑材151の材質は潤滑油及び潤滑油担体(例えば、高分子材料、合成樹脂、テフロン(登録商標)、パラフィンなど)を含んでもよく、ガイド部152の材質は潤滑油を吸収できる材料、例えば、スポンジまたは羊毛フェルトであってもよい。固体潤滑材151は環状溝146内に設置され、ガイド部152は固体潤滑材151と隣接し、かつ環状溝146を密封し、固体潤滑材151が放出した潤滑油はガイド部152によって長軸110の外表面111まで伝達される。本実施形態において、ガイド部152はオイルシール(oil seal)機能を兼備している。
図3、4、5が示すように、検出モジュール200は温度検知ユニット210及び制御ユニット220を含む。温度検知ユニット210は殻体140に設置され、かつ含油ユニット150に隣接しており、温度検知ユニット210は含油ユニット150の現在温度を検出する。本実施形態において、温度検知ユニット210の数が2であり、これは潤滑装置130に対応した数であり、2つの温度検知ユニット210はそれぞれ2つの潤滑装置130の殻体140に設置され、かつ、それぞれ2つの含油ユニット150の現在温度を測定する。即ち、本発明のリニア伝動装置10によれば、複数の含油ユニット150における潤滑油の余剰量をそれぞれモニタリングすることができる。前記「温度検知ユニット210が殻体140に設置され、かつ含油ユニット150に隣接する」とは、温度検知ユニット210を殻体140の外表面、殻体140の内表面または殻体140の第1収納空間143中に設置してもよいことを意味し(即ち、温度検知ユニット210を殻体140に固定するのではなく、その他の素子に固定してよい)、かつ、温度検知ユニット210が設置される位置が含油ユニット150に隣接し、温度検知ユニット210の設置位置が含油ユニット150に近い程、その検出する温度が含油ユニット150の実際温度により近い。本実施形態において、温度検知ユニット210は殻体140の第1収納空間143中に設置され、かつ固体潤滑材151に設置されている。より具体的には、温度検知ユニット210は環状溝146の溝底部146aと固体潤滑材151との間に設置され、温度検知ユニット210のうちの一つの表面が溝底部146aに向き、もう一つの表面が固体潤滑材151に向いている。
図5が示すように、制御ユニット220は温度検知ユニット210に接続され、制御ユニット220と温度検知ユニット210の間の接続が有線接続または無線接続であってもよい。制御ユニット220は算出機能を有する。例えば、制御ユニット220は中央処理装置(Central Pr℃essing Unit,CPU)または中央処理装置を含むコンピューター、携帯電話などの電子装置であってもよいが、これに限定されない。図1を同時に参照すると、本実施形態において、リニア伝動装置10は電子装置240を含み、電子装置240は潤滑装置130の殻体140に設置され、制御ユニット220は電子装置240の内部に設置される。電子装置240はさらに信号受信ユニット230を含む。本実施形態において、信号受信ユニット230は表示スクリーンであり、信号受信ユニット230が制御ユニット220に接続され、信号受信ユニット230と制御ユニット220の間の接続が有線接続または無線接続であってもよい。信号受信ユニット230は、制御ユニット220が伝送した信号、例えば、潤滑油の余剰量または警告信号を受信し、かつ表示する。これにより、リニア伝動装置10周辺にいる作業員は、信号受信ユニット230が表示した信号に基づいて、リニア伝動装置10の潤滑油量をモニタリングすることができる。別の実施形態において、制御ユニット220及び信号受信ユニット230がリモート装置であってもよく、かつ、同一の電子装置中に整合されても、それぞれ異なる電子装置中に設置されても、またはそれぞれ独立した電子装置であってもよい。例えば、リニア伝動装置10を工場の作業台に設置し、制御ユニット220及び信号受信ユニット230を整合して事務室にあるコンピューターに設置して、作業員が事務室の中からリニア伝動装置10をリモートモニタリングできるようにして、または、制御ユニット220が事務室に設置されたコンピューターであり、信号受信ユニット230が作業員の携帯電話であり、作業員が異なる場所からリニア伝動装置10の潤滑油量をリモートモニタリングし易いようにする。
図6を合わせて参照すると、図6は制御ユニット220が潤滑油量をモニタリングするステップのフローチャートであり、制御ユニット220はステップ310ないしステップ340を実行するように配置され、かつ、選択的にステップ350、360を実行する。ステップ310では給油モデルを構築する。ステップ320では現在温度を受信する。ステップ330では現在温度及び給油モデルに基づいて、含油ユニット150中の潤滑油の余剰量を算出する。ステップ340では余剰量を出力する。ステップ350では余剰量が閾値より小さいか否かを判断する。ステップ360では警告信号を発する。
ステップ310について、固体潤滑材151が異なる温度において異なる給油率を有するため、ステップ310により、同一固体潤滑材151の温度と給油率の関連データを収取して、その給油モデルを構築することができる。また、異なる材質/規格/粘度の固体潤滑材151が同じ温度において異なる給油率を有するため、ステップ310により、異なる材質/規格/粘度の固体潤滑材151に対しそれぞれ給油モデルを構築することができる。以下は、如何にして同一固体潤滑材151の温度と給油率の相關データを収取し、その給油モデルを構築するかについて説明する。
図7を合わせて参照すると、図7は本発明一実施形態に基づいて給油モデルを構築するステップのフローチャートであり、ステップ311、312を含み、かつ、選択的にステップ313を含んでもよい。ステップ311では複数の参照温度を予め設定し、複数の参照温度が互いに異なるものである。ステップ312では含油ユニット150が各参照温度に対応する単位時間での給油率を算出する。ステップ313では複数の参照温度及び複数の給油率に対し当てはめ(fitting)を行い、当てはめ方程式を得る。
ステップ311において、参照温度はリニア伝動装置10の動作温度範囲及び達成しようとする精度に応じて選択することができる。例えば、リニア伝動装置10の動作温度範囲が30℃~70℃の場合、この温度範囲中の20度おきの温度点を参照温度に選択してもよく、即ち、30℃、50℃、70℃など3つの温度点を参照温度とする。また、例えば、この温度範囲中の10度おきの温度点を選択して参照温度としてもよく、即ち、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃など5つの温度点を参照温度とする。参照温度間の温度間隔が小さいほど、精度が高い。本発明の一実施形態における参照温度間の温度間隔は10℃である。
ステップ312について、図8を合わせて参照すると、図8は本発明の一実施形態に基づく、含油ユニット150が各参照温度に対応する単位時間での給油率を算出するステップのフローチャートであり、ステップ316~318を含む。ステップ316では含油ユニット150が各参照温度における初期重量を測定する。ステップ317では、予定時間を経過した後、含油ユニット150が各参照温度における給油後重量を測定する。ステップ318では、初期重量、給油後重量及び予定時間に基づいて、各参照温度の単位時間での給油率を算出する。例えば、ステップ316において、含油ユニット150が30℃における初期重量を測定したものをWiグラムとし、ステップ317において、30℃で1時間経過した後、含油ユニット150の給油後重量を測定したものをWfグラムとし、ステップ318において、含油ユニット150が30℃における一分毎の給油率が(Wf-Wi)/60であり、単位がグラム/分(g/min)である。含油ユニット150が固体潤滑材151及びガイド部152を含む場合、固体潤滑材151が潤滑油を提供するため、ガイド部152自体は消耗することなく、含油ユニット150が各参照温度に対応する単位時間での給油率は固体潤滑材151を各参照温度に対応する単位時間での給油率と見なすことができる。前記算出方法からわかるように、本発明の「給油率」とは単位時間の給油率を意味し、簡潔の見地から、給油率と略すことがある。ステップ312により、含油ユニット150が異なる参照温度に対応する単位時間での給油率を得ることができ、即ち、含油ユニット150の参照温度と給油率のデータベースを構築することができる。
ステップ313では、ステップ312で得られたデータをさらに処理し、当てはめ方程式を得る。当てはめ方程式は、多項式、最小二乗法、回帰分析などの原理に基づいて算出することができる。また、当てはめ方程式は既知の計算ソフト、例えばExcelを利用して算出することができる。
言い換えれば、本発明の給油モデルは、ステップ312で得られた参照温度と給油率のデータベースであっても、またデータベースのデータに対し当てはめを行って得られた当てはめ方程式であってもよい。給油モデルは、含油ユニット150中の潤滑油の余剰量を推算する根拠とすることができる。
再度図6を参照すると、ステップ330において、潤滑油の余剰量の算出方式が以下の通りである。潤滑油の余剰量をW2とし、潤滑油の初期重量をW1とし、参照温度tの給油率をRとし、給油時間をTとした場合、式(I)に基づいて潤滑油の給油量Mを得て、式(II)に基づいて潤滑油の余剰量を得ることができる。
M=R×T・・・(I)
W2=(W1-M)・・・(II)
ここで、W1、W2、Mの単位は重量単位、例えばグラム(g)であってもよい。Rの単位は重量単位/時間単位、例えばグラム/分(g/min)であってもよい。Tの単位は時間単位、例えば分(min)であってもよい。
以下は、実際に例を挙げてステップ320、330を説明する。表1を参照すると、図1ないし図4のリニア伝動装置10を使用し、固体潤滑材151の粘度が68cstであり、ステップ311、312で得られた給油モデルであり、ここで、給油モデルが参照温度と給油率のデータベースである。
Figure 0007240473000002
図6の検出頻度が1回/minであり、即ち、制御ユニット220がステップ320の処理を1分に1回行うとし、ステップ320の現在温度が40℃である時、表1からわかるように、給油率R40が3.0141×10-4g/minであり、2回の検出の時間間隔を給油時間とし、この例では1minであり、式(I)、(II)に基づいて、潤滑油の給油量M=3.0141×10-4g/min×1min、潤滑油の余剰量W2=W1-3.0141×10-4g/min×1minを得る。潤滑油の最初の初期重量は、事前に測定することで取得可能で、例えば、まず新しく未使用の含油ユニット150の重量を測定し、次に既に使用され、かつ潤滑油が全部排出された含油ユニット150の重量を測定すると、両者の差が潤滑油の最初の初期重量となる(即ち、リニア伝動装置10が0分動作した時の潤滑油の重量であり)、これを式(II)中のW1に代入して、リニア伝動装置10が1分間動作した後の潤滑油の余剰量を算出することができる。2回目の検出を行う時(即ち、リニア伝動装置10の第2分の動作が開始)、リニア伝動装置10が1分間動作した後の潤滑油の余剰量を2回目の検出時の潤滑油の初期重量とし、再度式(I)、(II)に基づいて、第2分間における潤滑油の給油量及び余剰量をそれぞれ算出することで、リニア伝動装置10が2分間動作した後の潤滑油の余剰量を算出することができ、このように類推して、リニア伝動装置10の動作が1分間進む毎の潤滑油の余剰量を算出することができる。
制御ユニット220が受信した現在温度に対し、データベース中に対応する給油率がない場合、内挿法または外挿法を利用してその対応する給油率を算出することができる。例えば、ステップ320の現在温度が42.5℃である場合、内挿法を利用して42.5℃の給油率R42.5を算出することができる。算出方法は式(III)が示す通りである。
Figure 0007240473000003
また、例えば、ステップ320の現在温度が74℃である場合、外挿法を利用して74℃の給油率R74を算出することができる。算出方法は式(IV)が示す通りである。
Figure 0007240473000004
給油率を算出した後、式(I)、(II)に代入して潤滑油の余剰量を算出することができる。
図9を参照すると、図9は本発明の一実施形態の参照温度と給油率の関係図であり、表一のデータを基に作成されたものであり、観測法により前記給油率と温度曲線の近似二次多項式を判断し、かつ、ステップ313によって(V)のような当てはめ方程式を得ることができる。まず、y=ax+bx+cとし、30、50、70度の温度点を順に代入し、
Figure 0007240473000005
式(V)において、yは給油率であり、xは参照温度/現在温度である。ステップ320で得られた現在温度を式(V)中のxに代入することで、対応する現在温度の給油率を得ることができ、さらに式(I)、(II)に代入すると、潤滑油の余剰量を算出することができる。本発明の一実施例によれば、式(V)の当てはめ方程式に基づいて算出された給油率1.502%に対し、実際の給油率が1.15%であり、両者の差が0.352%である。本発明が給油率を正確に推算することができ、さらに潤滑油の余剰量を正確に推算し、リニア伝動装置10の潤滑油量を有効にモニタリングすることができることを示している。
図6を再度参照すると、ステップ340では余剰量を出力し、即ち、制御ユニット220が余剰量を信号受信ユニット230まで伝送する。ステップ350では余剰量が閾値より小さいか否かを判断し、閾値は予め設定されたものであり、例えば、閾値が0グラムまたは潤滑油の最初の初期重量の10%であってもよい。余剰量が閾値より小さい場合、潤滑油を使い切った、または使い切る寸前であることを意味し、この時はステップ360を行って、制御ユニット220が警告信号を発し、警告信号が音声信号及び/または光信号であってもよい。この時、信号受信ユニット230に音声モジュール及び/または光モジュールが配置され、音声信号及び/または光信号を発してもよい。余剰量が閾値以上である場合、潤滑油が十分であることを意味し、ステップ320に戻り、引き続き検出を行う。ステップ350及びステップ360は選択的なステップであり、別の実施形態において、ステップ350、360を含まない場合、ステップ340が終わるとステップ320に戻る。また、給油モデルを予め構築することも可能であり、一旦給油モデルを構築したうえ、後の検出処理をステップ320から始めてもよい。
以上の内容からわかるように、本発明のリニア伝動装置10は潤滑油量をリアルタイムにモニタリングすることが可能で、給油モデル及び含油ユニット150の現在温度を検出することで、潤滑油の余剰量を推算し、潤滑油を使い切ったこと、または使い切る寸前であることをリアルタイムに知らせることができる。
図10を参照すると、図10は本発明の別の実施形態の潤滑装置130’の分解概略図である。第1殻体141’に第1貫通孔145’及び環状溝146’が形成され、潤滑装置130との異なる点は、内環状壁148’に第2収納空間144’が形成され、第2収納空間144’と第1収納空間143’が連通し、温度検知ユニット210が第2収納空間144’に設置され、温度検知ユニット210の一つの表面が内環状壁148’に向き、もう一つの表面が固体潤滑材151に向き、第2収納空間144’が温度検知ユニット210の形状に合わせて、その中に温度検知ユニット210を嵌めて設置してもよい。これにより、温度検知ユニット210の位置決め効果を高めることができる。潤滑装置130’のその他の細部について、矛盾が生じないことを前提に、潤滑装置130の関連説明を参照することができる。
図11、12図を参照すると、図11は本発明の別の実施形態のリニア伝動装置40の立体概略図であり、図12は図11中の潤滑装置430の分解概略図である。リニア伝動装置40は長軸410、移動部材420、2つの潤滑装置430及び検出モジュール(図示せず)を含み、かつ、選択的に電子装置540を含む。本実施形態において、リニア伝動装置40はリニアスライドレールであり、長軸410はスライドレールであり、移動部材420はスライダである。移動部材420は長軸410の軸方向Aに沿って移動するように、長軸410に設置される。
2つの潤滑装置430はそれぞれ移動部材420の二端に固設され、各潤滑装置430は殻体440及び二つの含油ユニット450を含む。殻体440は移動部材420の一端に固設される。本実施形態において、殻体440は第1殻体441及び第2殻体442を含み、第1殻体441がキャップであり、第2殻体442がスクレーパーである。第1殻体441に第1開口溝445及び2つの第1収納空間443を形成され、第1開口溝445に長軸410が穿設され、2つの第1収納空間443が第1開口溝445の両側に設置され、かつ、第1開口溝445と連通する。第2殻体442は第1殻体441に取り付けられ、第2殻体442には長軸410を穿設する第2開口溝447が形成されている。
含油ユニット450は潤滑油を長軸410の外表面411に提供する。各含油ユニット450は固体潤滑材451及びガイド部452を含み、含油ユニット450は第1収納空間443に設置され、ガイド部452が固体潤滑材451に隣接し、ガイド部452は第1収納空間443から第1開口溝445の中まで延伸し、その延伸の長さが長軸410における軌道412の陥凹深さに対応し、固体潤滑材451が放出した潤滑油をガイド部452によって長軸410の外表面411まで伝達することができる。
検出モジュールは温度検知ユニット510及び制御ユニット(図示せず)を含む。温度検知ユニット510は殻体440に設置され、かつ、含油ユニット450に隣接する。本実施形態において、温度検知ユニット510の数が4であり、各潤滑装置430が2つの温度検知ユニット510を含み、2つの温度検知ユニット510がそれぞれ第1殻体441の2つの第1収納空間443中に設置され、かつそれぞれ2つの含油ユニット450の現在温度を測定する。制御ユニットは電子装置540の内部に設置される。電子装置540はさらに信号受信ユニット530を含み、本実施形態において、信号受信ユニット530は表示スクリーンである。
リニア伝動装置40のその他の細部について、矛盾が生じないことを前提に、リニア伝動装置10の関連説明を参照することができる。
従来技術に比較すると、本発明のリニア伝動装置は、温度に基づいて潤滑油の余剰量を推算することで、潤滑油が不足または使い切る寸前であることをリアルタイムに把握し、適時に手入れとメンテナンスを手配し、使用寿命の延長に有利であり、無人化工場の応用にも有利である。
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の請求の範囲において等価な変化及び修正を行ったものは、すべて本発明の範囲内に属する。
10、40 リニア伝動装置
110、410 長軸
111、411 外表面
112 外螺旋溝
120、420 移動部材
121 内表面
122 内螺旋溝
130、130’、430 潤滑装置
140、440 殻体
141、141’、441 第1殻体
142、442 第2殻体
143、143’、443 第1収納空間
144’ 第2収納空間
145、145’ 第1貫通孔
146、146’ 環状溝
146a 溝底部
147 第2貫通孔
148’ 内環状壁
150、450 含油ユニット
151、451 固体潤滑材
152、452 ガイド部
160 ボール
170 逆流素子
200 検出モジュール
210、510 温度検知ユニット
220 制御ユニット
230、530 信号受信ユニット
240、540 電子装置
310、311、312、313、316、317、318、320、330、340、350、360 ステップ
412 軌道
445 第1開口溝
447 第2開口溝
A 軸方向

Claims (5)

  1. 潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置であって、
    長軸と、
    前記長軸の軸方向に沿って移動可能に前記長軸に設置された移動部材と、
    殻体及び含油ユニットを含む潤滑装置と、
    温度検知ユニット及び制御ユニットを含む検出モジュールとを含み、
    前記殻体は前記移動部材の一端に固設され、前記殻体が第1収納空間を形成し、
    前記含油ユニットは前記第1収納空間中に設置され、前記含油ユニットは潤滑油を前記長軸の外表面まで提供し、
    前記温度検知ユニットは前記殻体に設置され、かつ前記含油ユニットに隣接し、前記温度検知ユニットは前記含油ユニットの現在温度を検出し、
    前記制御ユニットは前記温度検知ユニットに接続され、
    前記制御ユニットは、前記現在温度を受信するステップ、前記現在温度及び給油モデルに基づいて前記含油ユニット中の前記潤滑油の余剰量を算出するステップ、前記余剰量を出力するステップを実行する、潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置。
  2. 前記制御ユニットはさらに、
    前記余剰量が閾値より小さいか否かを判断し、前記余剰量が前記閾値より小さい場合、前記制御ユニットが警告信号を発するステップを実行する、請求項1に記載の潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置。
  3. 前記制御ユニットはさらに、前記給油モデルを構築するステップを実行し、
    前記給油モデルを構築するステップは、
    互いに異なる複数の参照温度を予め設定するステップ、
    前記含油ユニットが各前記参照温度に対応する単位時間での給油率を算出するステップを含む、請求項1に記載の潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置。
  4. 前記給油モデルを構築するステップはさらに、
    給油率と温度曲線の近似二次多項式に対して、前記複数の参照温度及び前記複数の給油率を当て嵌めて、当て嵌め方程式を得るステップを含む、請求項3に記載の潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置。
  5. 前記含油ユニットが各前記参照温度に対応する単位時間での給油率を算出するステップは、
    前記含油ユニットが各前記参照温度における初期重量を測定するステップと、
    予定時間が経過した後、前記含油ユニットが各前記参照温度における給油後重量を測定するステップと、
    前記初期重量、前記給油後重量及び前記予定時間に基づいて、各前記参照温度の単位時間での前記給油率を算出するステップを含む、請求項3に記載の潤滑油量をリアルタイムにモニタリングできるリニア伝動装置。
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